JP2007054732A - 汚水処理材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 比表面積が大きく、微生物の担持能力が高く、強固で摩滅しにくく、また、一定形状のものが簡単に且つ効率的に得られる汚水処理材を提供する。
【解決手段】 汚水処理材は、炭酸カルシウムと非晶質シリカと(さらに好ましくはは硫黄と)を主成分として含む。炭酸カルシウムと非晶質シリカは、珪酸カルシウムの炭酸化により生成したものである。汚水処理材は多数の細孔を有し、10nm以下の細孔が細孔全体中の10%以上を占める。比表面積は30m2/g以上である。この汚水処理材は、珪酸カルシウムの粉粒体(とさらに好ましくは混合した硫黄の粉粒体と)を成形し、得られた成形体を炭酸ガス雰囲気下で養生して製造される。
【選択図】 図1
【解決手段】 汚水処理材は、炭酸カルシウムと非晶質シリカと(さらに好ましくはは硫黄と)を主成分として含む。炭酸カルシウムと非晶質シリカは、珪酸カルシウムの炭酸化により生成したものである。汚水処理材は多数の細孔を有し、10nm以下の細孔が細孔全体中の10%以上を占める。比表面積は30m2/g以上である。この汚水処理材は、珪酸カルシウムの粉粒体(とさらに好ましくは混合した硫黄の粉粒体と)を成形し、得られた成形体を炭酸ガス雰囲気下で養生して製造される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、家庭排水、下水、畜産排水、食品排水、工場排水などの各種汚水の浄化処理に使用できる汚水処理材及びその製造方法に関する。
汚水の浄化処理には、種々の汚水処理材が用いられる。例えば浸漬ろ床法には、生物化学処理槽にろ材として汚水処理材を充填し、該汚水処理材に付着した微生物により汚水中の有機物を分解して浄化する。このような汚水処理材には様々な種類があるが、本発明に関連ある従来の汚水処理材としては次の2種を挙げる。
(a)珪酸カルシウム水和物よりなる汚水処理材
1.成分:珪酸カルシウム水和物(トバモライト、ゾノトライト、C−S−Hゲル)と結晶質シリカとを主成分とする(特許文献1)。
2.製造方法:オートクレーブ養生した軽量気泡コンクリート(ALC)を小さい粒状に粉砕し、ふるうことで簡単に大量に製造することができる。
3.物理的・化学的性状:概ね10nm以上の細孔(微細孔隙)を多数有している。比表面積は20〜30m2/g 、嵩比重は0.5〜0.8である。pHは8.0〜9.0であり、運転開始時に排水基準のpH8.6以上の水質となることがある。
4.窒素除去:好気状態では、硝化菌の生息に適しており、汚水中の窒素成分(Or−N、NH4 +−N等)を硝酸態窒素(NO3 -−N)に硝化させる速度が速い。細孔の存在、珪酸カルシウム水和物のpH緩衝能、微量SiO2 の溶出といった性状が、微生物に好適な棲息環境を作り出すからである。また、嫌気状態では、通性嫌気性脱窒菌の生息は良好であり、硝酸態窒素を窒素ガスに還元除去するが、脱窒菌の栄養源として有機物(メタノール等)が必要である。
5.リン除去:汚水中のリン成分を珪酸カルシウム水和物中のカルシウムと反応させリン酸カルシウム化合物として除去でき、さらに、その結晶上に晶析脱リンでき、リン除去率が高い。
1.成分:珪酸カルシウム水和物(トバモライト、ゾノトライト、C−S−Hゲル)と結晶質シリカとを主成分とする(特許文献1)。
2.製造方法:オートクレーブ養生した軽量気泡コンクリート(ALC)を小さい粒状に粉砕し、ふるうことで簡単に大量に製造することができる。
3.物理的・化学的性状:概ね10nm以上の細孔(微細孔隙)を多数有している。比表面積は20〜30m2/g 、嵩比重は0.5〜0.8である。pHは8.0〜9.0であり、運転開始時に排水基準のpH8.6以上の水質となることがある。
4.窒素除去:好気状態では、硝化菌の生息に適しており、汚水中の窒素成分(Or−N、NH4 +−N等)を硝酸態窒素(NO3 -−N)に硝化させる速度が速い。細孔の存在、珪酸カルシウム水和物のpH緩衝能、微量SiO2 の溶出といった性状が、微生物に好適な棲息環境を作り出すからである。また、嫌気状態では、通性嫌気性脱窒菌の生息は良好であり、硝酸態窒素を窒素ガスに還元除去するが、脱窒菌の栄養源として有機物(メタノール等)が必要である。
5.リン除去:汚水中のリン成分を珪酸カルシウム水和物中のカルシウムと反応させリン酸カルシウム化合物として除去でき、さらに、その結晶上に晶析脱リンでき、リン除去率が高い。
(b)炭酸カルシウムと硫黄とからなる汚水処理材
1.成分:炭酸カルシウムと硫黄とを主成分とする(特許文献2)。
2.製造方法:比表面積0.2〜0.5m2/g の炭酸カルシウムと硫黄とを混合した後、硫黄を加熱溶融して急冷固化し、その固化物を破砕又は造粒して粒状物又は塊状物とする。
3.物理的・化学的性状:上記のとおり加熱溶融を経て製造されたものは細孔が少なく、比表面積は0.5〜1m2/g 、嵩比重は1.2〜1.5である。pHは7〜8である。そこで、比表面積を高めるために細孔を有する物質(火山灰、土壌、フライアッシュ、サンゴ粉末、貝殻粉末)を共存させたもの(特許文献3)や、軽比重多孔質粒状物を核にして嵩比重を0.3〜0.8程度にしたもの(特許文献4)もある。
4.窒素除去:硫黄酸化脱窒細菌は、栄養源となる硫黄を硝酸性窒素の酸素を利用して酸化し、無害な窒素ガスを吐き出す。その際の副産物として生成される硫酸イオンを、炭酸カルシウムより石膏として沈殿させる。
5.リン除去:汚水中のリン成分を炭酸カルシウム中のカルシウムと反応させリン酸カルシウム化合物として除去できるが、リン除去率は低い。
特開昭63−28496号公報
特開平11−285377号公報
特開2000−093997公報
特開2003−071493公報
1.成分:炭酸カルシウムと硫黄とを主成分とする(特許文献2)。
2.製造方法:比表面積0.2〜0.5m2/g の炭酸カルシウムと硫黄とを混合した後、硫黄を加熱溶融して急冷固化し、その固化物を破砕又は造粒して粒状物又は塊状物とする。
3.物理的・化学的性状:上記のとおり加熱溶融を経て製造されたものは細孔が少なく、比表面積は0.5〜1m2/g 、嵩比重は1.2〜1.5である。pHは7〜8である。そこで、比表面積を高めるために細孔を有する物質(火山灰、土壌、フライアッシュ、サンゴ粉末、貝殻粉末)を共存させたもの(特許文献3)や、軽比重多孔質粒状物を核にして嵩比重を0.3〜0.8程度にしたもの(特許文献4)もある。
4.窒素除去:硫黄酸化脱窒細菌は、栄養源となる硫黄を硝酸性窒素の酸素を利用して酸化し、無害な窒素ガスを吐き出す。その際の副産物として生成される硫酸イオンを、炭酸カルシウムより石膏として沈殿させる。
5.リン除去:汚水中のリン成分を炭酸カルシウム中のカルシウムと反応させリン酸カルシウム化合物として除去できるが、リン除去率は低い。
上記2種の汚水処理材は、それぞれ上記の性質をうまく生かして広く実用に供されているが、次のような問題も残されていた。
(a)珪酸カルシウム水和物よりなる汚水処理材
・ALCを粉砕して礫状のものを作成する場合、破砕時に粉末が多く発生し、歩留まりが悪く、一定形状のものを大量に得ることが難しい。
・ALCの粉粒体を利用して新たな形状に成形する場合、成形後に再度オートクレーブ養生を必要とする。
・10nm以下の細孔をほとんど有しない(細孔全体中の10%に満たない)ため、比表面積は前記以上にはならず、汚水との接触面積及び微生物の担持能力が最大とまではいえない。
・嵩比重が低いため、水に浮きやすく、汚水中に沈むまでに時間がかかる。
・脆いため、取り扱いの失敗や運搬時の衝撃や使用時の水流等により、崩れたり摩耗したりしやすい。
・嫌気状態で生息する脱窒菌の栄養源として有機物(メタノール等)が必要である。
・ALCを粉砕して礫状のものを作成する場合、破砕時に粉末が多く発生し、歩留まりが悪く、一定形状のものを大量に得ることが難しい。
・ALCの粉粒体を利用して新たな形状に成形する場合、成形後に再度オートクレーブ養生を必要とする。
・10nm以下の細孔をほとんど有しない(細孔全体中の10%に満たない)ため、比表面積は前記以上にはならず、汚水との接触面積及び微生物の担持能力が最大とまではいえない。
・嵩比重が低いため、水に浮きやすく、汚水中に沈むまでに時間がかかる。
・脆いため、取り扱いの失敗や運搬時の衝撃や使用時の水流等により、崩れたり摩耗したりしやすい。
・嫌気状態で生息する脱窒菌の栄養源として有機物(メタノール等)が必要である。
(b)炭酸カルシウム系成分と硫黄との混合物からなる汚水処理材
・加熱溶融して急冷固化する方法は、数十mm以下の成形品、例えば数mmの球状の成形品を多量に製造するのが難しい。
・例えば数mmから数十mmの粉粒体を製造する場合、一旦粉砕した後、ふるい分けしなければならず、必要とする製品粒径の歩留まりが悪くなる。
・加熱溶融と急冷固化に手間や時間を要す。
・硫黄の固化強度がそれほど大きくないため、ろ材として汚水中に使用するなかで、ろ材同士のこすれや衝突により、容易に摩耗したり崩れたりして次第に摩滅及び減少していく。
・加熱溶融して急冷固化する方法は、数十mm以下の成形品、例えば数mmの球状の成形品を多量に製造するのが難しい。
・例えば数mmから数十mmの粉粒体を製造する場合、一旦粉砕した後、ふるい分けしなければならず、必要とする製品粒径の歩留まりが悪くなる。
・加熱溶融と急冷固化に手間や時間を要す。
・硫黄の固化強度がそれほど大きくないため、ろ材として汚水中に使用するなかで、ろ材同士のこすれや衝突により、容易に摩耗したり崩れたりして次第に摩滅及び減少していく。
そこで、本発明の課題は、比表面積が大きく、微生物の担持能力が高く、強固で摩滅しにくく、また、一定形状のものが簡単に且つ効率的に得られる汚水処理材を提供することにある。
(1)本発明の汚水処理材は、炭酸カルシウムと非晶質シリカとを主成分として含むことを特徴としている。この汚水処理材の好ましい態様を、以下に例示する。
ア:炭酸カルシウムと非晶質シリカとの質量比は、特に限定されないが、炭酸カルシウム1に対して非晶質シリカ0.4〜0.7が好ましい。非晶質シリカが0.4未満では細孔が少なく、汚水との接触面積及び微生物の担持能力が低下する。一方、非晶質シリカが0.7を越えるようにすると、製造費用が高価となる。
イ:さらに硫黄を主成分として含むことが好ましい。その硫黄を栄養源とする酸化脱窒細菌が硝酸態窒素を窒素ガスに還元するからである。硫黄の質量比は、特に限定されないが、炭酸カルシウム1に対して硫黄0.2〜1が好ましい。硫黄が0.2未満であると、硫黄を栄養源とする酸化脱窒細菌の増殖で直ぐに硫黄が酸化され、頻繁に追加をしないと硫黄不足で脱窒処理が安定しない。一方、硫黄が1を超えると、硫黄は十分にある状態で脱窒細菌の炭素源が不足し、脱窒処理ができなくなる。
ウ:前記主成分の他に、副成分を含んでもよい。副成分としては、結晶質シリカ、アルミニウム化合物、鉄化合物、ハイドロタルサイトなどを例示できる。但し、前記主成分の和(炭酸カルシウム+非晶質シリカ、或いは炭酸カルシウム+非晶質シリカ+硫黄)の質量比が全体の0.5以上であることが好ましく、全体の0.7以上であることがより好ましい。
エ:炭酸カルシウムと非晶質シリカが、珪酸カルシウムの炭酸化により生成したものであることが好ましい。珪酸カルシウムが以下の反応により炭酸化すると、珪酸カルシウム中のカルシウム分は炭酸カルシウムとなり、珪酸分は非晶質のシリカとなる。
nCaO・mSiO2・oH2O
↓←水
nCa(OH)2・mSiO2・oH2O
↓←CO2
nCaCO3 + mSiO2・oH2O
(微細な炭酸カルシウム) (非晶質シリカ:シリカゲル)
・すなわち、まず、CaOが水と反応し、水酸化カルシウムに変化して、微細な組織になる。
・次に、水酸化カルシウムから炭酸ガスにより、水分が抜けながら、炭酸カルシウムとして結晶化し、固化する。
・含水珪酸カルシウム結晶内のCa原子は、SiO2四面体の頂点同士を共有する二次元又は三次元構造体で形成される空間内に位置しているが、炭酸化により水が蒸発していきながらCaCO3へと変化していき固化する(SiO2四面体で形成された結晶骨格からCa原子が抜け出る)。その結果、SiO2四面体で形成された結晶骨格のみが残った状態となる(非晶質シリカ:シリカゲルという)。
・この炭酸化は炭酸硬化反応であるため、反応前の珪酸カルシウムと比べて、反応後の炭酸カルシウムは非常に硬く、強固であり、崩れにくいものとなる。
・また、併せて生成される非晶質シリカには、次に述べる10nm以下の細孔が多数生じるため、微生物が多く棲みやすい環境となる。
・また、炭酸カルシウムにより、微生物の増殖に適した微アルカリ性状態となる。
nCaO・mSiO2・oH2O
↓←水
nCa(OH)2・mSiO2・oH2O
↓←CO2
nCaCO3 + mSiO2・oH2O
(微細な炭酸カルシウム) (非晶質シリカ:シリカゲル)
・すなわち、まず、CaOが水と反応し、水酸化カルシウムに変化して、微細な組織になる。
・次に、水酸化カルシウムから炭酸ガスにより、水分が抜けながら、炭酸カルシウムとして結晶化し、固化する。
・含水珪酸カルシウム結晶内のCa原子は、SiO2四面体の頂点同士を共有する二次元又は三次元構造体で形成される空間内に位置しているが、炭酸化により水が蒸発していきながらCaCO3へと変化していき固化する(SiO2四面体で形成された結晶骨格からCa原子が抜け出る)。その結果、SiO2四面体で形成された結晶骨格のみが残った状態となる(非晶質シリカ:シリカゲルという)。
・この炭酸化は炭酸硬化反応であるため、反応前の珪酸カルシウムと比べて、反応後の炭酸カルシウムは非常に硬く、強固であり、崩れにくいものとなる。
・また、併せて生成される非晶質シリカには、次に述べる10nm以下の細孔が多数生じるため、微生物が多く棲みやすい環境となる。
・また、炭酸カルシウムにより、微生物の増殖に適した微アルカリ性状態となる。
オ:多数の細孔(微細孔隙)を有し、10nm以下の細孔が細孔全体中の10%以上を占めることが好ましく、15〜60%を占めることがより好ましい。比表面積が大きくなり、汚水との接触面積及び微生物の担持能力が高くなるからである。汚水との接触面積が増えると、汚水中の着色物質が吸着除去でき、また、臭い成分も吸着することができる。
カ:比表面積が30m2/g以上であることが好ましく、40〜300m2/gであることがより好ましい。汚水との接触面積及び微生物の担持能力が高くなるからである。
キ:嵩比重が0.8〜1.5であることが好ましい。汚水中に素早く沈めることができるからである。
ク:pHは7.5〜8.5であることが好ましい。
ケ:汚水処理材の形態としては、次の形態を例示できる。
・材料成分を各種成形法により所望の形状及び寸法に成形した成形体。所望の形状及び寸法のものを歩留まりよく効率的に得ることができる。
・硫黄の成形体の少なくとも一方の面を炭酸カルシウム及び非晶質シリカの成形体で被覆した成形体(サンドイッチ構造でも可)
・粒状の硫黄表面に炭酸カルシウム及び非晶質シリカを被覆した成形体。
・粒状の炭酸カルシウム及び非晶質シリカの表面に硫黄を被覆した成形体。
・炭酸カルシウム及び非晶質シリカの粒状体と硫黄の粉粒体との混合物
・所望の寸法より大きく成形したものを所望の寸法近くに破砕したもの。
・材料成分を各種成形法により所望の形状及び寸法に成形した成形体。所望の形状及び寸法のものを歩留まりよく効率的に得ることができる。
・硫黄の成形体の少なくとも一方の面を炭酸カルシウム及び非晶質シリカの成形体で被覆した成形体(サンドイッチ構造でも可)
・粒状の硫黄表面に炭酸カルシウム及び非晶質シリカを被覆した成形体。
・粒状の炭酸カルシウム及び非晶質シリカの表面に硫黄を被覆した成形体。
・炭酸カルシウム及び非晶質シリカの粒状体と硫黄の粉粒体との混合物
・所望の寸法より大きく成形したものを所望の寸法近くに破砕したもの。
(2)本発明の汚水処理材の製造方法は、珪酸カルシウムの粉粒体を成形し、得られた成形体を炭酸ガス雰囲気下で養生することを特徴とする。前記のとおり、珪酸カルシウムの炭酸化により、珪酸カルシウム中のカルシウム分は炭酸カルシウムとなり、珪酸分は非晶質のシリカとなる。この汚水処理材の製造方法の好ましい態様を、以下に例示する。
サ:珪酸カルシウムは、特に限定されないが、オートクレーブ養生された軽量気泡コンクリート(ALC)であることが好ましい。ALCは珪酸質原料と石灰質原料とから製造されたものであり、珪酸カルシウムが形成されている。
シ:珪酸カルシウムは、特に限定されないが、トバモライト(Ca5(Si6O18H2)・4H2O)、ゾノトライト(Ca6Si6O17(OH)20)及びC−S−H(CaO−SiO2−H2Oのcomplex体:(nCaO−mSiO2・oH2O)の結合体で不定形)から選ばれる少なくとも1種からなることが好ましい。トバモライト、ゾノトライト及びC−S−H中のカルシウム分が炭酸化により炭酸カルシウムとなり、使用時には汚水中のリンと反応しアパタイトを生成する。
ス:珪酸カルシウムの粉粒体に硫黄の粉粒体を混合する(混合した粉粒体を成形する)ことが好ましい。製造される汚水処理材中に硫黄が均一に存在し、使用時にはその硫黄を栄養源とする酸化脱窒細菌が硝酸態窒素を窒素ガスに還元するからである。珪酸カルシウムと硫黄との質量比は、特に限定されないが、珪酸カルシウム1に対して硫黄1〜0.1が好ましい。硫黄が1を越えると、生成される炭酸カルシウムが少なくなり、微生物(硝酸菌)の炭素源として十分な量を確保しにくくなるからである。
セ:珪酸カルシウムの粉粒体に該粉粒体間を結合するためのバインダを混合する(混合した粉粒体を成形する)ことが好ましい。主として成形中及び炭酸ガス養生中に崩れるのを防ぐ仮止用である。炭酸ガス養生後は前記のとおり硬化した炭酸カルシウムにより汚水中での使用時の崩れが防止されるが、バインダがセメントの場合には使用時の崩れ防止にも寄与する。
バインダとしては、特に限定されないが、セメント、廃糖密及びパルプ廃液から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。セメントを少量の水とともに混合して成形すると強固に硬化するため、前記のとおり使用時の崩れも防止でき、長期に渡り使用できる。また、セメントはアルカリ性を呈するため、硝酸菌の増殖に適している。廃糖密及びパルプ廃液は、廃棄物の有効利用となり、糖類やリグニンなどが含まれるため架橋作用によって固化することができ、炭素源を含むため硝酸菌の栄養源にもなる。
バインダとしては、特に限定されないが、セメント、廃糖密及びパルプ廃液から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。セメントを少量の水とともに混合して成形すると強固に硬化するため、前記のとおり使用時の崩れも防止でき、長期に渡り使用できる。また、セメントはアルカリ性を呈するため、硝酸菌の増殖に適している。廃糖密及びパルプ廃液は、廃棄物の有効利用となり、糖類やリグニンなどが含まれるため架橋作用によって固化することができ、炭素源を含むため硝酸菌の栄養源にもなる。
ソ:珪酸カルシウムの粉粒体に補強用の繊維を混合する(混合した粉粒体を成形する)ことが好ましい。繊維としては、特に限定されず、各種の無機繊維(ガラス繊維、セラミック繊維、ロックウール等)、有機繊維(ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維等)を例示できる。繊維の長さは、特に限定されないが、0.1〜5mmが好ましい。
タ:成形の方法は、特に限定されないが、加圧成形、振動成形、押出成形及び回転成形から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
・加圧成形すると、より強固な成形体を得ることができる。加圧力は5〜40MPaが望ましい。5MPa未満であると成形体が密になりにくく、また40MPaを超えると成形体が緻密になりすぎ炭酸化反応が遅くなる。
・振動成形すると、より緻密な成形体を得ることができる。
・押出成形すると、強固で種々の形状の成形体を得ることができる。
・回転成形すると、種々の大きさの粒状体を得ることができる。
・加圧成形すると、より強固な成形体を得ることができる。加圧力は5〜40MPaが望ましい。5MPa未満であると成形体が密になりにくく、また40MPaを超えると成形体が緻密になりすぎ炭酸化反応が遅くなる。
・振動成形すると、より緻密な成形体を得ることができる。
・押出成形すると、強固で種々の形状の成形体を得ることができる。
・回転成形すると、種々の大きさの粒状体を得ることができる。
チ:炭酸ガス雰囲気下における炭酸ガス濃度が2〜100%であることが好ましい。炭酸ガスとしては、市販の炭酸ガスを使用してもよいが、燃焼時に発生する排気ガス中の炭酸ガスも使用できる。炭酸化時の条件として、温度は室温から100℃、相対湿度は80%以上とするのが好ましい。
ツ:珪酸カルシウム中のカルシウム分が炭酸カルシウムに変化する割合が20%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。微生物(硝化菌、硫黄酸化細菌)の炭素源として十分な量を確保することができるからである。
本発明の汚水処理材によれば、比表面積が大きく、微生物の担持能力が高いという効果を奏する。
また、本発明の汚水処理材の製造方法によれば、上記効果に加え強固で摩滅しにくく、また一定形状をなす汚水処理材を効率的に製造することができる。
汚水処理材の最良形態は、炭酸カルシウムと非晶質シリカと(さらに好ましくは硫黄と)を主成分として含む。炭酸カルシウムと非晶質シリカは、珪酸カルシウムの炭酸化により生成したものである。汚水処理材は多数の細孔を有し、10nm以下の細孔が細孔全体中の10%以上を占める。比表面積は30m2/g以上である。嵩比重は0.8〜1.5である。汚水処理材は材料成分を所望の形状及び寸法に成形した成形体である。このような最良の形態の汚水処理材は、次の性質を示す。
1.物理的・化学的性状
・炭酸化により、10nm以下の微細な細孔が多数形成される。
・微細な細孔が多いため、多数の微生物が多く棲みやすい環境となる。また、汚水中の着色成分や臭いを吸着除去しやすい。珪酸カルシウムの炭酸化により、非晶質シリカと炭酸カルシウムが生成され、炭酸カルシウムにより微生物の増殖に適した微アルカリ性状態となる。非晶質シリカ(及び結晶質シリカ)が存在すると、固化した場合に骨材の働きをするため成形体の強度が増加する。
・比表面積が大きいため、汚水との接触面積が増大し、微生物の担持能力が上がる。
・嵩比重が0.8〜1.5で、吸水性が高いので、簡単に水中に沈めることができる。
・固化されているため、非常に硬く、強固で、崩れにくい。その結果、長期にわたり寸法形状が維持されるため経済的である。
・pHは7.5〜8.5である。
・炭酸化により、10nm以下の微細な細孔が多数形成される。
・微細な細孔が多いため、多数の微生物が多く棲みやすい環境となる。また、汚水中の着色成分や臭いを吸着除去しやすい。珪酸カルシウムの炭酸化により、非晶質シリカと炭酸カルシウムが生成され、炭酸カルシウムにより微生物の増殖に適した微アルカリ性状態となる。非晶質シリカ(及び結晶質シリカ)が存在すると、固化した場合に骨材の働きをするため成形体の強度が増加する。
・比表面積が大きいため、汚水との接触面積が増大し、微生物の担持能力が上がる。
・嵩比重が0.8〜1.5で、吸水性が高いので、簡単に水中に沈めることができる。
・固化されているため、非常に硬く、強固で、崩れにくい。その結果、長期にわたり寸法形状が維持されるため経済的である。
・pHは7.5〜8.5である。
2.窒素除去
・好気状態では、硝化菌の棲息に適しており、硝化速度が速い。一方、嫌気状態では、硫黄酸化細菌がその栄養源である硫黄と炭酸カルシウム中の炭素で、汚水中の硝酸態窒素を窒素ガスに還元除去する。この還元に、栄養源としての有機物(メタノール等)を必要としない。
・炭酸カルシウムが存在しているため、硫酸イオンを石膏として沈殿させることができる。
・好気状態では、硝化菌の棲息に適しており、硝化速度が速い。一方、嫌気状態では、硫黄酸化細菌がその栄養源である硫黄と炭酸カルシウム中の炭素で、汚水中の硝酸態窒素を窒素ガスに還元除去する。この還元に、栄養源としての有機物(メタノール等)を必要としない。
・炭酸カルシウムが存在しているため、硫酸イオンを石膏として沈殿させることができる。
3.リン除去
リンは、炭酸カルシウムから溶出するカルシウムと反応して、リン酸カルシウムとして除去できるが、除去率は低い。
リンは、炭酸カルシウムから溶出するカルシウムと反応して、リン酸カルシウムとして除去できるが、除去率は低い。
次に、汚水処理材の製造方法の最良形態は、珪酸カルシウムの粉粒体(とさらに好ましくは混合した硫黄の粉粒体と)を成形し、得られた成形体を炭酸ガス雰囲気下で養生するというものである。珪酸カルシウムは、トバモライト,ゾノトライト及びCSHから選ばれる少なくとも1種からなり、代表的なものとして、ALCの粉粒体がある。珪酸カルシウムの粉粒体に該粉粒体間を結合するためのバインダを混合する。成形は加圧成形、振動成形、押出成形及び回転成形から選ばれる少なくとも1種である。炭酸ガス雰囲気下における炭酸ガス濃度が2〜100%である。珪酸カルシウム中のカルシウム分が炭酸カルシウムに変化する割合が30%以上である。このような最良の形態の汚水処理材の製造方法は、次のように作用する。
・ALCの粉粒体(微粉まで)を利用でき、成形が簡単に行え、再度オートクレーブ養生を必要としない。粒粒体で作製するため、建築廃材でも使用できる。建設廃材としては、ALC、断熱材、コンクリートの廃材等を例示できる。
・硫黄が炭酸カルシウムで固定され、容易に崩壊することがない。
・用途に応じて種々の形状・寸法・硬さのものが製造できる。粉粒体同士で混合すると均一な混合物となり、造粒して球状の成形体とした場合、より脱窒菌の生息に適した環境となる。
・硫黄が炭酸カルシウムで固定され、容易に崩壊することがない。
・用途に応じて種々の形状・寸法・硬さのものが製造できる。粉粒体同士で混合すると均一な混合物となり、造粒して球状の成形体とした場合、より脱窒菌の生息に適した環境となる。
以下、実施例として、ALCの粉末と硫黄の粉末との混合物を成形し、得られた成形体を炭酸ガス雰囲気下で養生して汚水処理材を製造し、その成分分析、細孔測定及び汚水処理能力を調べた。
<ALCの製造>
珪酸質原料として珪石粉末40質量部(重量部)、石灰質原料として早強ポルトランドセメント15質量部及び生石灰粉末10質量部、石膏5質量部、半硬化体切断時に発生する切断屑20質量部、ALCパネルの破砕粉末10質量部、これらの固形分に対して外割で水を70質量部、粉末アルミニウム0.06質量部を混合して原料スラリー(図示略)とし、この原料スラリーを補強筋を配した型枠(図示略)に注入した。そして、該原料スラリーを発泡・硬化させ、半硬化体を得た。その後、脱型し該半硬化体をピアノ線を用いて、所定の寸法に切断したのち、オートクレーブ内で高温・高圧蒸気養生を行い、ALCを得た。このALCの主成分はトバモライト(珪酸カルシウム)と結晶質シリカである。
珪酸質原料として珪石粉末40質量部(重量部)、石灰質原料として早強ポルトランドセメント15質量部及び生石灰粉末10質量部、石膏5質量部、半硬化体切断時に発生する切断屑20質量部、ALCパネルの破砕粉末10質量部、これらの固形分に対して外割で水を70質量部、粉末アルミニウム0.06質量部を混合して原料スラリー(図示略)とし、この原料スラリーを補強筋を配した型枠(図示略)に注入した。そして、該原料スラリーを発泡・硬化させ、半硬化体を得た。その後、脱型し該半硬化体をピアノ線を用いて、所定の寸法に切断したのち、オートクレーブ内で高温・高圧蒸気養生を行い、ALCを得た。このALCの主成分はトバモライト(珪酸カルシウム)と結晶質シリカである。
<ALCと硫黄の混合>
上記ALCの廃材を粉砕し、粉末(粒度:0.8mm以下)にした。図1に示すように、このALCの粉末と硫黄の粉末を、例えば羽根11式のミキサー10に入れ、さらに水を添加して2分間混合し、均一な混合体を得た。これらの混合割合(乾燥ベース、質量%)は、次の表1に示すとおりNo.1とNo.2の2種類とした。
上記ALCの廃材を粉砕し、粉末(粒度:0.8mm以下)にした。図1に示すように、このALCの粉末と硫黄の粉末を、例えば羽根11式のミキサー10に入れ、さらに水を添加して2分間混合し、均一な混合体を得た。これらの混合割合(乾燥ベース、質量%)は、次の表1に示すとおりNo.1とNo.2の2種類とした。
<成形>
上記混合体を型枠12(100mm×100mm)に入れ、押型13でプレス成形し(プレス圧は例えば28MPa)、100mm×100mm×10mmの成形体1aを得た。
上記混合体を型枠12(100mm×100mm)に入れ、押型13でプレス成形し(プレス圧は例えば28MPa)、100mm×100mm×10mmの成形体1aを得た。
<炭酸化>
反応室14中に成形体1aを載置し、CO2ガス(濃度:100%)を挿入し、ガス圧を1.8kgf/cm2 に保持して、室温で24時間養生した。これにより、トバモライト(珪酸カルシウム)が炭酸化・炭酸硬化して、汚水処理材1が形成された。
反応室14中に成形体1aを載置し、CO2ガス(濃度:100%)を挿入し、ガス圧を1.8kgf/cm2 に保持して、室温で24時間養生した。これにより、トバモライト(珪酸カルシウム)が炭酸化・炭酸硬化して、汚水処理材1が形成された。
<成分分析>
こうして得られた汚水処理材1のうちNo.2の配合のものから採取したサンプルをX線回折装置にかけて、成分を分析した。そのX線回折図を図2に示す。同図中に略語で示した成分名は次のとおりである。
M:Mica(雲母)
Q:Quartz(クォーツ)
C:Calcite(方解石)
V:Vaterite(ファーテル石(バテライト))
A:Anhydrous gypsum(無水石膏)
S:Sulfur(硫黄)
こうして得られた汚水処理材1のうちNo.2の配合のものから採取したサンプルをX線回折装置にかけて、成分を分析した。そのX線回折図を図2に示す。同図中に略語で示した成分名は次のとおりである。
M:Mica(雲母)
Q:Quartz(クォーツ)
C:Calcite(方解石)
V:Vaterite(ファーテル石(バテライト))
A:Anhydrous gypsum(無水石膏)
S:Sulfur(硫黄)
<細孔の測定>
同じく汚水処理材1のうちNo.2の配合のものから採取したサンプルと、比較例として冒頭に作成したALCのサンプルとを、それぞれ比表面積/細孔分布測定装置にかけて、比表面積と細孔の分布を調べた。比較例の細孔の分布は、図4に示すとおり、10nm以下の分布がほとんど無く(細孔全体中の10%に満たない)、10nmを越えて粗くなるほど徐々に増加している。これに対し、実施例No.2の細孔の分布は、図3に示すとおり、10nm以下において細かくなるほど増加している(細孔全体中の25%以上を占める)。これに伴い、比表面積は、比較例では25.1m2/gであるのに対し、実施例No.2では110m2/gと非常に高くなった。
同じく汚水処理材1のうちNo.2の配合のものから採取したサンプルと、比較例として冒頭に作成したALCのサンプルとを、それぞれ比表面積/細孔分布測定装置にかけて、比表面積と細孔の分布を調べた。比較例の細孔の分布は、図4に示すとおり、10nm以下の分布がほとんど無く(細孔全体中の10%に満たない)、10nmを越えて粗くなるほど徐々に増加している。これに対し、実施例No.2の細孔の分布は、図3に示すとおり、10nm以下において細かくなるほど増加している(細孔全体中の25%以上を占める)。これに伴い、比表面積は、比較例では25.1m2/gであるのに対し、実施例No.2では110m2/gと非常に高くなった。
<汚水処理>
豚舎廃水を活性汚泥法で処理した二次処理水を原汚水として、実施例No.1及びNo.2の汚水処理材1を用いて窒素除去の有無を確認した。具体的には、原汚水400mlを密閉型のポリ容器に入れ、その中へ汚水処理材1を入れ、原汚水中の硝酸態窒素(NO3−N)の含有量変化を測定した。次の表2に処理結果を示す。原汚水中の硝酸態窒素は、脱窒菌の増殖とともに硝酸態窒素濃度が低下し、硫黄が多いNo.1の方がより早く脱窒した。また、硝酸態窒素以外の汚濁成分であるリンや着色程度を示す色度も測定したところ、原汚水のリン37mg/l、色度680であったものが、10日めにはリン10mg/l、色度270となり、良好な結果が得られた。
豚舎廃水を活性汚泥法で処理した二次処理水を原汚水として、実施例No.1及びNo.2の汚水処理材1を用いて窒素除去の有無を確認した。具体的には、原汚水400mlを密閉型のポリ容器に入れ、その中へ汚水処理材1を入れ、原汚水中の硝酸態窒素(NO3−N)の含有量変化を測定した。次の表2に処理結果を示す。原汚水中の硝酸態窒素は、脱窒菌の増殖とともに硝酸態窒素濃度が低下し、硫黄が多いNo.1の方がより早く脱窒した。また、硝酸態窒素以外の汚濁成分であるリンや着色程度を示す色度も測定したところ、原汚水のリン37mg/l、色度680であったものが、10日めにはリン10mg/l、色度270となり、良好な結果が得られた。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨から逸脱しない範囲で適宜変更して具体化することもできる。
1 汚水処理材
10 ミキサー
12 型枠
13 押型
14 反応室
10 ミキサー
12 型枠
13 押型
14 反応室
Claims (17)
- 炭酸カルシウムと非晶質シリカとを主成分として含む汚水処理材。
- さらに硫黄を主成分として含む請求項1記載の汚水処理材。
- 前記炭酸カルシウムと前記非晶質シリカが、珪酸カルシウムの炭酸化により生成したものである請求項1又は2記載の汚水処理材。
- 多数の細孔を有し、10nm以下の細孔が細孔全体中の10%以上を占める請求項1〜3のいずれか一項に記載の汚水処理材。
- 比表面積が30m2/g以上である請求項1〜4のいずれか一項に記載の汚水処理材。
- 嵩比重が0.8〜1.5である請求項1〜5のいずれか一項に記載の汚水処理材。
- 材料成分を所望の形状及び寸法に成形した成形体である請求項1〜6のいずれか一項に記載の汚水処理材。
- 珪酸カルシウムの粉粒体を成形し、得られた成形体を炭酸ガス雰囲気下で養生する汚水処理材の製造方法。
- 前記珪酸カルシウムがオートクレーブ養生された軽量気泡コンクリートである請求項8記載の汚水処理材の製造方法。
- 前記珪酸カルシウムがトバモライト、ゾノトライト及びCSHから選ばれる少なくとも1種からなる請求項8又は9記載の汚水処理材の製造方法。
- 前記珪酸カルシウムの粉粒体に硫黄の粉粒体を混合する請求項8〜10のいずれか一項に記載の汚水処理材の製造方法。
- 前記珪酸カルシウムの粉粒体に該粉粒体間を結合するためのバインダを混合する請求項8〜11のいずれか一項に記載の汚水処理材の製造方法。
- 前記バインダがセメント、廃糖密及びパルプ廃液から選ばれる少なくとも1種である請求項12記載の汚水処理材の製造方法。
- 前記珪酸カルシウムの粉粒体に補強用の繊維を混合する請求項8〜13のいずれか一項に記載の汚水処理材の製造方法。
- 前記成形が加圧成形、振動成形、押出成形及び回転成形から選ばれる少なくとも1種である請求項8〜14のいずれか一項に記載の汚水処理材の製造方法。
- 前記炭酸ガス雰囲気下における炭酸ガス濃度が2〜100%である請求項8〜15のいずれか一項に記載の汚水処理材の製造方法。
- 前記珪酸カルシウム中のカルシウム分が炭酸カルシウムに変化する割合が20%以上である請求項8〜16のいずれか一項に記載の汚水処理材の製造方法。
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JP2005243119A JP2007054732A (ja) | 2005-08-24 | 2005-08-24 | 汚水処理材及びその製造方法 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102627349A (zh) * | 2012-04-27 | 2012-08-08 | 许建民 | 一种用于污水处理的卍字形嵌套填料及其制作方法 |
CN106006776A (zh) * | 2016-06-15 | 2016-10-12 | 大连理工大学 | 一种水合物法污水处理方法及装置 |
JPWO2015008397A1 (ja) * | 2013-07-16 | 2017-03-02 | 太平洋セメント株式会社 | 水質浄化材および魚介類の養殖場の水質の浄化方法 |
CN112390380A (zh) * | 2020-11-16 | 2021-02-23 | 合肥工业大学 | 一种用于去除水中硝态氮的功能材料及其制备和应用方法 |
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-
2005
- 2005-08-24 JP JP2005243119A patent/JP2007054732A/ja active Pending
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