JP6675237B2 - 水棲生物の養殖方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水棲生物の養殖方法に関する。
水棲生物の養殖方法としては、飼育水の入れ替えや定常的な給排水を行わずに、飼育水をろ過および循環して再利用する閉鎖循環式の方法や、定常的に飼育水に使用する水を海や川等からくみ上げて、使用後の汚れた飼育水を海や川等へ排水するかけ流し式の方法等が知られている。また、閉鎖循環式の方法において、1日当たり全飼育水の5〜10質量%前後に相当する水を、定常的に海や川等から給排水する方法も知られている。
閉鎖循環式の養殖方法は、養殖池や養殖槽等の閉鎖水域において、水の入れ替えや定常的な給排水を行わない方法であるため、水質の管理が重要である。
水質の管理方法としては、ろ過や浄化装置を設置して水を浄化する方法や、浄化用の池等を併設し、水を浄化用の池等を通じて循環させる方法等が挙げられる。
エビ等の養殖は、屋外の広大な養殖池において行われている。このため、上述した水の管理方法では、設備や浄化用の池等を巨大化する必要があること、水質の管理が不十分になる場合があること等の問題がある。
巨大な設備または浄化用の池等を用いずに水質を管理する方法として、例えば、特許文献1には、タンク内の水中にエビの後幼生を入れる前に、タンク内に水を徐々に満たすとともに、窒素質有機物を含む人工餌を水に日々添加し、水を攪拌して酸素を供給し、水温を15〜35℃に保ち、有機栄養生物、硝化細菌、植物プランクトンからなる綿状物を形成させ、ついでエビの後幼生をタンク内に入れ、人工餌で飼育することを特徴とする12日令以上のエビの後幼生をタンク内で集中的に飼育する方法が記載されている。該方法によれば、少ない水の置換で、エビを集中的に飼育することができる。
特開昭61−216629号公報
養殖池や養殖槽等の閉鎖水域での養殖において、巨大な設備または浄化用の池等を必要とせずに水質の悪化を抑制することができ、養殖の対象である水棲生物の生存率が向上し、かつ、水棲生物の成長を促進できる養殖方法があれば好都合である。
そこで、本発明の目的は、水質の悪化を抑制することができ、養殖の対象である水棲生物の生存率が向上し、かつ、水棲生物の成長を促進できる養殖方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、養殖の対象である水棲生物を収容した養殖用の水の中に、ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材を、時間的間隔を置いて繰り返し供給して、水棲生物を養殖する方法によれば、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[4]を提供するものである。
[1] 養殖の対象である水棲生物を収容した養殖用の水の中に、ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材を、時間的間隔を置いて繰り返し供給して、上記水棲生物を養殖することを特徴とする水棲生物の養殖方法。
[2] 上記養殖用資材を供給する期間の終点以前の一つ以上の時点において、上記養殖用の水の中に、炭素含有栄養成分、および、窒素含有栄養成分を供給する前記[1]に記載の水棲生物の養殖方法。
[3] 上記養殖用資材が、トバモライト、ゾノトライト、CSHゲル、フォシャジャイト、ジャイロライト、ヒレブランダイト、およびウォラストナイトからなる群より選ばれる1種以上を含む粉粒状物である前記[1]又は[2]に記載の水棲生物の養殖方法。
[4] 上記水棲生物が、甲殻類である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の水棲生物の養殖方法。
本発明の水棲生物の養殖方法によれば、巨大な設備または浄化用の池等を必要とせずに水質の悪化を抑制することができ、養殖の対象である水棲生物の生存率が向上し、かつ、水棲生物の成長を促進することができる。
本発明の水棲生物の養殖方法は、養殖の対象である水棲生物を収容した養殖用の水の中に、ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材を、時間的間隔を置いて繰り返し供給して、水棲生物を養殖するものである。
養殖用の水としては、特に限定されるものではなく、淡水、汽水および海水のいずれでも良い。
養殖の対象である水棲生物としては、上記淡水等において養殖することができる甲殻類、魚類、及び貝類等が挙げられる。中でも、本発明の水棲生物の養殖方法によれば、水中の珪藻の成育が安定し、その増殖が促進されるため、珪藻を餌とするエビ等の甲殻類には好ましい環境となり、また、珪藻に豊富に含まれるケイ素、カルシウム及びマグネシウムが、甲殻類の外骨格等の形成を促進することで甲殻類の成長が促進され、かつ、生存率が向上する観点から、エビ等の甲殻類が好適である。
ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材とは、トバモライト、ゾノトライト、CSHゲル、フォシャジャイト、ジャイロライト、ヒレブランダイト、およびウォラストナイト等からなる群より選ばれる1種以上を含むものである。
トバモライトとは、Ca・(Si18)・4H2O(板状の形態)、Ca・(Si18)(板状の形態)、Ca・(Si18)・8H2O(繊維状の形態)等の化学組成を有するものである。
ゾノトライトとは、Ca・(Si17)・(OH)2(繊維状の形態)等の化学組成を有するものである。
CSHゲルとは、αCaO・βSiO2・γH2O(ただし、α/β=0.7〜2.3、γ/β=1.2〜2.7である。)の化学組成を有するものである。具体的には、3CaO・2SiO2・3H2Oの化学組成を有するケイ酸カルシウム水和物等が挙げられる。
フォシャジャイトとは、Ca(SiO(OH)等の化学組成を有するものである。
ジャイロライトとは、(NaCa)Ca14(Si23Al)O60(OH)・14HO等の化学組成を有するものである。
ヒレブランダイトとは、CaSiO(OH)等の化学組成を有するものである。
ウォラストナイトとは、CaO・SiO(繊維状又は柱状の形態)等の化学組成を有するものである。
中でも、入手の容易性および経済性の観点から、トバモライトが好適である。トバモライトとしては、天然の鉱物を用いてもよいが、入手の容易性の観点から、トバモライトを主成分とする軽量気泡コンクリート(ALC)を用いることが好ましい。また、廃材の利用促進の観点から、軽量気泡コンクリートの製造工程や建設現場で発生する軽量気泡コンクリートの端材を用いることが、より好ましい。
軽量気泡コンクリートとは、トバモライト、および、未反応の珪石からなるものであり、かつ、80体積%程度の空隙率を有するものである。ここで、空隙率とは、コンクリートの全体積中の、空隙の体積の合計の割合をいう。
軽量気泡コンクリート中のトバモライトの割合は、コンクリートの内部の空隙部分を除く固相の全体を100体積%として、65〜80体積%程度である。
軽量気泡コンクリートは、例えば、珪石粉末、セメント、生石灰粉末、発泡剤(例えば、アルミニウム粉末)、水等を含む原料(例えば、これらの混合物からなる硬化体)をオートクレーブ養生することによって得ることができる。
また、ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材は多孔質であることが好ましい。養殖用資材が多孔質である場合、養殖用資材を水中に添加した際に、養殖用資材の多孔質部分に存在する空気が、水中に連行されることによって、水中の溶存酸素量の低下を防ぐことができる。
本発明で用いられるケイ酸カルシウムを含む養殖用資材は、粉粒状物(粉状物あるいは粒状物)であることが好ましい。養殖用資材の粒度は、該資材に含まれる水溶性SiOの溶出量をより多くする観点から、好ましくは6mm以下、より好ましくは5mm以下、特に好ましくは4.5mm以下である。該粒度の下限値は、粉砕に要するエネルギーの削減の観点から、好ましくは0.001mm、より好ましくは0.005mm、特に好ましくは0.01mmである。
なお、水溶性SiOの溶出量が多くなれば、珪藻の成育がより安定し、その増殖がより促進される。
養殖用資材の粒度分布は、水溶性SiOの溶出量を多くする観点から、好ましくは、6mm以下の粒度を有する資材を70質量%以上の割合で含むものであり、より好ましくは、5mm以下の粒度を有する資材を70質量%以上の割合で含むものであり、特に好ましくは、4.5mm以下の粒度を有する資材を70質量%以上の割合で含むものである。
本明細書中、粒度の値は、篩の目開き寸法に対応する値である。
本発明において、ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材を繰り返し供給する時間的間隔は、好ましくは1〜30日間、より好ましくは2〜15日間、特に好ましくは3〜10日間である。該間隔が1日間以上であれば、労力を軽減することができる。該間隔が30日間以下であれば、水中の珪藻の成育がより安定し、その増殖がより促進される。
また、養殖の対象である水棲生物を十分に成長させる観点から、養殖用資材を供給する期間は、好ましくは15日間以上、より好ましくは20日間以上、特に好ましくは30日間以上である。
ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材の一回あたりの供給量は、養殖用資材に含まれるケイ酸カルシウムの量によっても異なるが、好ましくは1〜200mg/リットル、より好ましくは20〜100mg/リットル、特に好ましくは40〜80mg/リットルである。該量が1mg/リットル以上であれば、水中の珪藻の成育がより安定し、その増殖がより促進される。該量が200mg/リットル以下であれば、ケイ酸カルシウムの過剰供給を防ぐことができる。
水棲生物を養殖用の水の中に収容する前に、ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材を養殖用の水の中に供給した後、静置して、養殖用の水の中に珪藻を十分に増殖させてから水棲生物を水の中に入れてもよい。ここで、静置する期間は、好ましくは1日間以上、より好ましくは3〜60日間であり、特に好ましくは5〜30日間である。該期間が1日以上であれば、珪藻を十分に増殖させて、水の中の微生物相を安定化させることができる。
養殖の対象である水棲生物を養殖用の水の中に入れる前に、ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材を養殖用の水に供給する場合、その供給量は、好ましくは0.1〜1,000mg/リットル、より好ましくは0.5〜500mg/リットル、さらに好ましくは0.8〜300mg/リットル、特に好ましくは0.8〜100mg/リットルである。該量が0.1mg/リットル以上であれば、水中の珪藻の成育がより安定し、その増殖がより促進される。該量が1,000mg/リットル以下であれば、ケイ酸カルシウムの過剰供給を防ぐことができる。
ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材を、時間的間隔を置いて繰り返し供給することで、水中の珪藻の増殖を安定化および促進できる。その結果、養殖池等において、アオコ等の発生を抑えることができ、養殖用の水の水質の悪化を抑制できる。
また、珪藻の栄養価は高いため、珪藻を餌とする水棲生物(例えば、エビ等の甲殻類)の成長を促進できる。また、水を適度に濁らせることで、水棲生物のストレスを緩和して、水棲生物の生存率を向上できる。
また、養殖の対象である水棲生物がエビ等の甲殻類である場合、甲殻類の外骨格等の形成を促進させ、甲殻類の成長が促進され、かつ、生存率を向上できる。
さらに、ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材から、水中にアルカリ性物質が放出されて、水の酸性化を防ぐことができる。
本発明において、水棲生物の生存率がより向上し、かつ水棲生物の成長がより促進する観点から、養殖用資材を供給する期間の終点以前の一つ以上の時点において、上記養殖用の水の中に、炭素含有栄養成分、および、窒素含有栄養成分を供給することが好ましい。
この場合、炭素含有栄養成分、および、窒素含有栄養成分を供給することで、水中の微生物をより増殖させて、バイオフロックと呼ばれる微生物の塊を水中に形成することができる。バイオフロックを構成する微生物は、水中の窒素を栄養分としてタンパク質を生成することから、形成されたバイオフロックは、水棲生物の餌として利用される。
養殖用の水の中に、炭素含有栄養成分、および、窒素含有栄養成分を供給する時点は、珪藻の成育状況や、水質によって適宜定めればよい。
炭素含有栄養成分としては、例えば、単糖類、オリゴ糖、及び多糖類等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
単糖類としては、例えば、ブドウ糖等が挙げられる。オリゴ糖としては、例えば、ショ糖等が挙げられる。多糖類としては、例えば、セルロース、でんぷん等が挙げられる。
ここで、本明細書中、「オリゴ糖」とは、2〜20個の単糖分子が重合してなる重合体をいう。また、「多糖類」とは、20個を超える単糖分子が重合してなる重合体をいう。
窒素含有栄養成分としては、例えば、尿素や、チオ尿素や、尿酸や、尿酸カリウム等の尿酸塩や、アミノ酸や、オリゴペプチドや、タンパク質等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。
炭素含有栄養成分および窒素含有栄養成分の供給量は、水中の炭素と窒素の質量比(C/N)が、好ましくは4〜50、より好ましくは6〜40、特に好ましくは8〜25となる量である。該比が4以上であれば、給餌や水生生物の排泄物由来の有害なアンモニア、亜硝酸、及び硝酸を減少させることができる。また、給餌や水生生物の排泄物の分解を促進して、養殖池の底質を改善して、水中の微生物をより増殖させることができる。該比が50以下であれば、炭素含有栄養成分が過剰に供給されることによる水質の悪化を防ぐことができる。
また、炭素含有栄養成分、および、窒素含有栄養成分の両方を含む材料として、小麦粉、米ぬか、ペプトン等が挙げられる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[養殖用資材の作製]
ケイ酸カルシウム化合物を含む養殖用資材として、トバモライトを主成分とする軽量気泡コンクリート(ALC)を破砕、粉砕した粒径が0.02〜4mmである粒粉状のALC(以下、「ALC粉粒状物」という。)を得た。
[実施例1]
人工海水の原料(マリンテック社製、商品名「シーライフ」)12.5kgを、蒸留水500リットルに添加して、人工海水を作製した。得られた人工海水を水槽に入れた後、ALC粉粒状物を0.5g添加し、常時曝気しながら、1週間静置した。1週間後の水は茶色であり、珪藻が増殖していることがわかった。
1週間後、水槽にALC粉粒状物を60mg/リットルとなる量添加し、バナメイエビを60尾入れて、飼育開始0日から、7日間ごとに、ALCの粉砕物を、60mg/リットルとなる量を投入しながら60日間飼育した。なお、飼育開始時におけるバナメイエビの平均体重は1.47gであった。
60日後のバナメイエビの生存数と体重から、平均体重、1日後および60日後の平均体重増加比、生存率を算出した。結果を表1に示す。
なお、平均体重増加比とは、平均体重と開始時の平均体重の質量比(平均体重/開始時の平均体重)である。
[実施例2]
人工海水を水槽に入れた後、水槽内の養殖用の水の中の炭素と窒素の質量比(C/N)が10となるようにショ糖200g、尿素20g、ALC粉粒状物0.5gを添加し、常時曝気を行いながら、1週間静置する以外は、実施例1と同様にして、バナメイエビを60日間飼育した。
実施例1と同様にして、平均体重、1日後および60日後の平均体重増加比、並びに、生存率を算出した。
なお、1週間静置後の水(バナメイエビを投入する前の水)は茶色であり、珪藻が増殖していることがわかった。
[比較例1]
ALC粉粒状物を添加しない以外は実施例1と同様にして人工海水を1週間静置した。1週間後の水は緑色であり、渦鞭毛藻等を含む緑藻類が増殖していることがわかった。1週間後、平均体重が1.65gであるバナメイエビを加えて、60日間飼育した。
実施例1と同様にして、平均体重、1日後および60日後の平均体重増加比、並びに、生存率を算出した。
[比較例2]
ALC粉粒状物を添加しない以外は実施例2と同様にして人工海水を1週間静置した。1週間後の水は緑色であり、渦鞭毛藻等を含む緑藻類が増殖していることがわかった。1週間後、平均体重が1.80gであるバナメイエビを加えて、60日間飼育した。
実施例1と同様にして、平均体重、1日後および60日後の平均体重増加比、並びに、生存率を算出した。結果を表1に示す。
Figure 0006675237
表1から、本発明の養殖方法(実施例1〜2)によれば、60日後の平均体重増加比は4.7〜5.1であり、比較例1〜2の60日後の平均体重増加比(3.9〜4.0)よりも大きいことがわかる。
また、実施例1と比較例1の生存率を比べると、ALC粉粒状物を添加した実施例1では75%であり、ALC粉粒状物を添加していない比較例1の生存率(64%)よりも高いことがわかる。また、実施例2と比較例2の生存率を比べると、ALC粉粒状物を添加した実施例2では82%であり、ALC粉粒状物を添加していない比較例2の生存率(77%)よりも高いことがわかる。
さらに、実施例1と実施例2を比較すると、ショ糖と尿素を添加した実施例2は、ショ糖と尿素を添加しない実施例1よりも、60日後の平均体重増加比および生存率が高いことがわかる。

Claims (4)

  1. 養殖の対象である水棲生物を収容した養殖用の水の中に、ケイ酸カルシウムを含む養殖用資材を、時間的間隔を置いて繰り返し供給して、上記水の中に、上記水棲生物の餌となる珪藻を増殖させて、上記水棲生物を養殖する水棲生物の養殖方法であって、
    上記養殖用資材が軽量気泡コンクリートの粉粒状物であり、上記時間的間隔が3〜10日間であり、上記養殖用資材の一回あたりの供給量が40〜80mg/リットルであることを特徴とする水棲生物の養殖方法。
  2. 上記水棲生物を上記水の中に収容する前に、上記水の中に上記養殖用資材を0.1〜100mg/リットルとなる量で供給した後、5〜30日間静置して、上記水の中に珪藻を増殖させる請求項1に記載の水棲生物の養殖方法。
  3. 上記養殖用資材を供給する期間の終点以前の一つ以上の時点において、上記養殖用の水の中に、炭素含有栄養成分、および、窒素含有栄養成分を供給する請求項1または2に記載の水棲生物の養殖方法。
  4. 上記水棲生物が、甲殻類である請求項1〜3のいずれか1項に記載の水棲生物の養殖方法。
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