JP6193182B2 - 工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置 - Google Patents

工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置 Download PDF

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Description

本発明は、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置に関する。
従来から、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに対して割り付けて、製造工程の負荷を調整する技術が開発されている(例えば、特許文献1)。尚、セグメントとは、時間区間であって、調整期間の開始から終了までの間において一定の時間幅で分割した時間軸上の連続した複数の区間のことを意味する。従来から、製造工程の負荷を調整する技術として、負荷山積み・山崩し方法が知られている。負荷山積み・山崩し方法では、まず、製造工程において生産要求される複数のワークについて、ワーク毎の納期や到着時刻を基準に、各セグメントに負荷を加算して、負荷を山積みする。そして、山積みされた負荷が、その製造工程で設定される設備能力を超えている場合は、他のセグメントに超過負荷を移動させて、負荷を山崩しする。このように、負荷の山積み及び山崩しを繰り返すことにより、設備能力の範囲内で負荷を分散させて、実行可能な製造計画を立案する。尚、ワークとは、製造工程で生産される製品、中間製品や部品のことを意味する。
負荷の山積み及び山崩し方法の具体例を、図5A及び図5Bに示す。図5A及び図5Bに示す例では、セグメントを日としている。まず、図5Aに示すように、ワークの到着日を基準に、ワークの生産に要する負荷が日別に山積みされた状態を初期状態としている。そして、図5Bに示すように、調整期間内の時間軸の最も過去方向にあるセグメント(1日目)から順番に、設備能力(3個/日)を超えた負荷を時間軸の未来方向に崩している。また、負荷の山積み及び山崩し方法の過程において、変化する日毎の仕掛量を計算することができる。ここで、仕掛量とは、製造工程において在庫として保管される量を意味する。図5A及び図5Bでは、当該日が始まる時点での仕掛量を()内に記載している。
特開平9−26994号公報
しかしながら、特許文献1に示すような従来技術では、設備能力を一定値として与えるか、あるいは、設備カレンダーで休止日を設定するなどして日毎に設備能力を与える。即ち、事前に与えた設備能力と負荷とを比較することで山崩しを行っている。そのため、シミュレーション過程で変化する仕掛量が、設備周辺の搬送や置き場でのハンドリングの時間に影響し、製造工程の生産能力(以下、「工程能力」と略する。)を左右するようなケースでは利用することができない。特に、鉄鋼やアルミ等の厚板製造工程のように、ワークの数量や種類が多いため、ワークのハンドリングや対象ワークの検索に要する時間が、ワークの仕掛量が多くなるほど増大してしまう。即ち、ワークの仕掛量が、製造工程内の搬送能力に強く影響を与える。そのため、このような製造工程では、ワークの仕掛量の変化が、工程能力を左右してしまう。ここで、搬送能力とは、製造工程内でのワークの搬送が可能な能力のことを意味し、ワークの検索時間、置き場でのワークの抽出時間、置き場から設備までのワークの移動時間などのワークの搬送に伴う必要時間に基づいて決定される。また、設備能力とは、製造工程で用いられる設備のワークの処理が可能な能力のことを意味する。さらに、複数の設備が同じ置き場を共用する場合は、設備単位でなく置き場全体の仕掛量を考慮して搬送やハンドリングの能力を算定する必要がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ワークの仕掛量に応じて、工程能力が変化する場合であっても、また、複数の設備が同じ置き場を共有する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置を提供するものである。
本発明に係る工程負荷調整方法は、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整方法であって、計算機の演算部により実行される処理が、前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶ステップと、前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定ステップと、前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、を有することを特徴とする。
本発明に係る工程負荷調整プログラムは、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整プログラムであって、前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶ステップと、前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定ステップと、前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、を有し、計算機において演算部により読み出して各ステップの処理を実行させることを特徴とする。
本発明に係る工程負荷調整装置は、計算機の演算部を用いて、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整装置であって、前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶部と、前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶部と、前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積み部と、前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定部と、前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩し部と、を有することを特徴とする。
これらによると、工程能力特性が、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の2つから構成され、いずれか低い方で工程能力を決定する。次に、フォワード配分法により、生産要求される複数のワークの負荷を、仮決定した到着時期に相当するセグメントに山積して負荷割り付け結果として出力する。また、負荷割り付け結果から、セグメントに山積みされた負荷を仕掛量とする。フォワード配分法では、仕掛量は、設備の前に滞留しているワークを意味する。即ち、搬送能力は、設備の入側置き場でのワークの搬送が可能な能力に基づいて決定される。さらに、山崩し対象セグメント毎の仕掛量をもとに算出した工程能力と、山積みされた負荷とを比較して、工程能力を超える負荷を時間軸の未来方向に山崩しし、負荷割り付け結果を更新する。山崩し対象セグメントを更新しながら、山崩しを繰り返すことで、負荷が工程能力を超えているセグメントを逐次解消してゆく。このように、山崩し対象セグメントの負荷を移動して更新する過程で、移動先のセグメントにおける仕掛量が逐次更新されるとともに、更新された仕掛量に基づいて、次の山崩し対象セグメントの工程能力が逐次算定される。そのため、ワークの仕掛量によって、製造工程で利用される設備内の搬送能力に影響する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる。
また、本発明に係る工程負荷調整方法は、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整方法であって、計算機の演算部により実行される処理が、前記複数のワークの納期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶ステップと、前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記納期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、前記調整期間内の終了セグメントから時間軸の過去方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定ステップと、前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の過去方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る工程負荷調整プログラムは、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整プログラムであって、前記複数のワークの納期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶ステップと、前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記納期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、前記調整期間内の終了セグメントから時間軸の過去方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定ステップと、前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の過去方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、を有し、計算機において演算部により読み出して各ステップの処理を実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る工程負荷調整装置は、計算機の演算部を用いて、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整装置であって、前記複数のワークの納期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶部と、前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶部と、前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記納期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積み部と、前記調整期間内の終了セグメントから時間軸の過去方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定部と、前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の過去方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩し部と、を有することを特徴とする。
これらによると、工程能力特性が、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の2つから構成され、いずれか低い方で工程能力を決定する。次に、バックワード配分法により、生産要求される複数のワークの負荷を、仮決定した納期に相当するセグメントに山積して負荷割り付け結果として出力する。また、負荷割り付け結果から、セグメントに山積みされた負荷を仕掛量とする。バックワード配分法では、仕掛量は、設備の後に滞留しているワークを意味する。即ち、搬送能力は、設備の出側置き場でのワークの搬送が可能な能力に基づいて決定される。さらに、山崩し対象セグメント毎の仕掛量をもとに算出した工程能力と、山積みされた負荷とを比較して、工程能力を超える負荷を時間軸の過去方向に山崩しし、負荷割り付け結果を更新する。山崩し対象セグメントを更新しながら、山崩しを繰り返すことで、負荷が工程能力を超えているセグメントを逐次解消してゆく。このように、山崩し対象セグメントの負荷を移動して更新する過程で、移動先のセグメントにおける仕掛量が逐次更新されるとともに、更新された仕掛量に基づいて、次の山崩し対象セグメントの工程能力が逐次算定される。そのため、ワークの仕掛量によって、製造工程で利用される設備内の搬送能力に影響する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる。
更に、前記製造工程で利用される設備が複数ある場合は、前記ワーク情報記憶ステップ、前記工程能力特性記憶ステップ、前記負荷山積みステップ、前記工程能力決定ステップ、前記負荷山崩しステップの各ステップの処理を複数の設備毎に行って良い。また、前記製造工程で利用される設備が複数ある場合は、前記ワーク情報記憶部、前記工程能力特性記憶部、前記負荷山積み部、前記工程能力決定部、前記負荷山崩し部の各部の処理を複数の設備毎に行って良い。
これにより、複数の設備が製造工程で利用される場合に、複数の設備毎に負荷を調整することができる。
ここで、本発明に係る工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラムは、前記製造工程で利用される複数の設備と、前記設備で共有して利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を記憶する置き場マスタ記憶ステップ、を更に備え、前記工程能力特性記憶ステップでは、前記搬送能力は、前記設備毎に、前記設備が利用する前記置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に応じて定義され、前記工程能力決定ステップでは、前記置き場マスタ情報に基づいて、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷から前記置き場毎の仕掛量を算出し、前記設備毎に、前記設備が利用する前記置き場の仕掛量から算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定して良い。
また、本発明に係る工程負荷調整装置は、前記製造工程で共有して利用される複数の設備と、前記設備で利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を記憶する置き場マスタ記憶部、を更に備え、前記工程能力特性記憶部では、前記搬送能力は、前記設備毎に、前記設備が利用する前記置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に応じて定義され、前記工程能力決定部では、前記置き場マスタ情報に基づいて、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷から前記置き場毎の仕掛量を算出し、前記設備毎に、前記設備が利用する前記置き場の仕掛量から算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定して良い。
これによると、設備が複数ある場合に、設備と置き場の対応が事前に定義されることで、設備毎の仕掛量とともに、設備が利用する置き場全体の仕掛量が計算される。そして、設備毎の搬送能力がその設備が利用する置き場の仕掛量に応じて定義される場合に、置き場毎の仕掛量から定まる設備毎の搬送能力と、設備毎の設備能力とから、設備毎の工程能力が計算される。従って、複数の設備が同じ置き場を共有する場合に、設備が利用する置き場全体の仕掛量が、設備の搬送能力に依存する場合での負荷調整が可能となる。
あるいは、本発明に係る工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラムは、前記製造工程で共有して利用される複数の設備と、前記設備で利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を記憶する置き場マスタ記憶ステップ、を更に備え、前記工程能力特性記憶ステップでは、前記搬送能力は、前記置き場毎に、前記置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に応じて定義され、前記工程能力決定ステップでは、前記置き場マスタ情報に基づいて、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷から前記置き場毎の仕掛量を算出し、前記置き場毎に、前記置き場の仕掛量から算出される前記置き場の前記搬送能力と前記置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計のいずれか低い方を前記置き場の工程能力として算出し、前記置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計の方が低ければ、前記設備の設備能力を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定し、前記置き場の前記搬送能力の方が低ければ、前記置き場を共有して利用する前記設備間で調整した前記置き場の工程能力を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定してよい。
また、本発明に係る工程負荷調整装置は、前記製造工程で共有して利用される複数の設備と、前記設備で利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を記憶する置き場マスタ記憶部、を更に備え、前記工程能力特性記憶部では、前記搬送能力は、前記置き場毎に、前記置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に応じて定義され、前記工程能力決定部では、前記置き場マスタ情報に基づいて、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷から前記置き場毎の仕掛量を算出し、前記置き場毎に、前記置き場の仕掛量から算出される前記置き場の前記搬送能力と前記置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計のいずれか低い方を前記置き場の工程能力として算出し、前記置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計の方が低ければ、前記設備の設備能力を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定し、前記置き場の前記搬送能力の方が低ければ、前記置き場を共有して利用する前記設備間で調整した前記置き場の工程能力を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定してよい。
これによると、設備が複数ある場合に、設備と置き場の対応が事前に定義されることで、設備毎の仕掛量とともに、設備が利用する置き場全体の仕掛量が計算される。そして、搬送能力が設備毎ではなく置き場毎に、その置き場の仕掛量に応じて定義される場合に、置き場毎の仕掛量から定まる置き場毎の搬送能力と、置き場を共有して利用する全ての設備毎の設備能力とから、置き場毎の工程能力が計算される。そして、置き場毎の工程能力に基づいて、その置き場を共有して利用する設備間で工程能力が決定・調整される。従って、複数の設備が同じ置き場を共有する場合で、且つ、置き場を共有する複数の設備がその置き場の搬送設備も共有する場合での負荷調整が可能となる。
ここで、前記工程能力決定ステップでは、前記置き場の前記搬送能力の方が低ければ、前記置き場を共有して利用する前記設備毎の設備能力の比または前記置き場を共有して利用する前記設備毎の仕掛量の比に基づいて案分した前記置き場の工程能力を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定して良い。また、前記工程能力決定部では、前記置き場の前記搬送能力の方が低ければ、前記置き場を共有して利用する前記設備毎の設備能力の比または前記置き場を共有して利用する前記設備毎の仕掛量の比に基づいて案分した前記置き場の工程能力を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定して良い。
これによると、(置き場の搬送能力)<(置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計)となる仕掛量の範囲では、置き場を共有する設備毎の設備能力または仕掛量の比で、置き場の搬送能力を案分することで、設備毎の工程能力が調整される。従って、複数の設備が同じ置き場を共有する場合で、かつ、置き場毎の搬送設備も共有する場合に、設備能力が高いまたは仕掛量が多い設備には、より多くの搬送能力を割り当て、設備能力が小さいまたは仕掛量が少ない設備には、より少ない搬送能力を割り当てることになり、設備毎の設備能力または仕掛量に応じた負荷調整が可能となる。
更に、前記工程能力決定ステップでは、前記設備の設備能力が、前記案分した前記置き場の工程能力より低ければ、前記設備の設備能力を前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定し、前記工程能力として決定された前記設備の設備能力を差し引いた前記置き場の前記搬送能力を、前記置き場を利用する他の設備毎の設備能力の比または前記置き場を利用する他の設備毎の仕掛量の比に基づいて案分して、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定して良い。また、前記工程能力決定部では、前記設備の設備能力が、前記案分した前記置き場の工程能力より低ければ、前記設備の設備能力を前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定し、前記工程能力として決定された前記設備の設備能力を差し引いた前記置き場の前記搬送能力を、前記置き場を利用する他の設備毎の設備能力の比または前記置き場を利用する他の設備毎の仕掛量の比に基づいて案分して、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定して良い。
これによると、設備毎の設備能力または仕掛量の比で、置き場の搬送能力を案分して設備毎の工程能力を計算した場合、(計算された工程能力)>(設備能力)となるケースが発生し得る。設備能力より工程能力を高くすることはできないので、このような設備については、工程能力を設備能力とする。さらに、この設備について決定された工程能力を、置き場の搬送能力から差し引いて置き場の搬送能力を更新した上で、残りの設備について、再度、置き場の搬送能力を設備毎の設備能力または仕掛量の比で案分することを繰り返す。これにより、複数の設備が同じ置き場を共有する場合で、かつ、置き場毎の搬送設備も共有する場合に、割り当てた搬送能力が設備毎の設備能力を超えないように補正されることになり、設備能力の制約を確実に順守しながら、設備毎の設備能力または仕掛量に応じた負荷調整が可能となる。
尚、前記搬送能力は、仕掛量が大きくなるほど低下する特性を有するものであって良い。
これにより、仕掛量の増加に対して搬送能力は低下するように予め設定される。その結果、仕掛量のレベルにより、搬送系の能力が設備能力より高い領域と、搬送系の能力が設備能力より低い領域が生じる。ここで、仕掛量に応じて、搬送能力と設備能力のうち、小さい方が工程能力として設定される。したがって、仕掛量の増加により、ワークの検索時間、置き場でのワークの抽出時間、置き場から設備までのワークの移動時間など搬送に伴う必要時間が長くなる場合でも、仕掛量が少ない状況では設備能力が工程能力となり、仕掛量が多い状況では搬送系の能力が工程能力となるような負荷調整が可能となる。
尚、本発明に係る工程負荷調整プログラムは、リムーバブル型記録媒体やハードディスクなどの固定型記録媒体に記録して配布可能である他、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して配布可能である。
本発明の工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置は、ワークの仕掛量に応じて、工程能力が変化する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる。
第一の実施形態に係る工程負荷調整装置のブロック図である。 第一の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について説明したフローチャートである。 第一の実施例に係る工程能力特性を示すグラフである。 第一の実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、負荷を山積みした負荷割り付け結果を棒グラフで示すと共に、1日目のセグメントを山崩し対象セグメントとして山崩しする負荷を示す図である。 第一の実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、図4Aに示す1日目のセグメントの負荷の山崩しを行った負荷割り付け結果を示すと共に、2日目のセグメントを山崩し対象セグメントとして山崩しする負荷を示す図である。 第一の実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、図4Bに示す2日目のセグメントの負荷の山崩しを行った負荷割り付け結果を示すと共に、3日目のセグメントを山崩し対象セグメントとして山崩しする負荷を示す図である。 第一の実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、図4Cに示す3日目のセグメントの負荷の山崩しを行った負荷割り付け結果を示すと共に、4日目のセグメントを山崩し対象セグメントとして山崩しする負荷を示す図である。 第一の実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、図4Dに示す4日目のセグメントの負荷の山崩しを行った負荷割り付け結果を棒グラフで示す図である。 従来技術による負荷山積み及び負荷山崩しの過程の一例を示す図であり、セグメントに対して負荷を山積みした結果を棒グラフで示す図である。 従来技術による負荷山積み及び負荷山崩しの過程の一例を示す図であり、図5Aで負荷を山積みした結果に対して、最初のセグメントから順番に負荷を山崩しした結果を棒グラフで示す図である。 第二及び第三の本実施形態に係る工程負荷調整装置のブロック図である。 第二及び第三の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について説明したフローチャートである。 第二の実施例に係る置き場マスタ情報における設備と置き場の対応を示す図である。 第二の実施例に係る置き場及び設備毎の仕掛量を示す図である。 第二の実施例に係る設備A及び設備Bにおける工程能力特性を示すグラフである。 第二の実施例に係る設備C及び設備Dにおける工程能力特性を示すグラフである。 第三の実施例に係る置き場及び設備毎の仕掛量を示す図である。 第三の実施例に係る設備A及び設備Bにおける工程能力特性を示すグラフである。 第三の実施例に係る設備C及び設備Dにおける工程能力特性を示すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置を実施するための形態について、具体的な一例に即して説明する。
尚、以下に説明するものは、例示したものにすぎず、本発明に係る工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置の適用限界を示すものではない。すなわち、本発明に係る工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置は、下記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
また、以下で説明する本実施形態に係る工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置で用いるセグメントとしては、日単位であっても良いし、月、旬、週、勤、時間などの単位を用いることができる。
[第一の実施形態]
まず、第一の実施形態に係る工程負荷調整装置について、図1に基づいて説明する。図1は、第一の実施形態に係る工程負荷調整装置のブロック図である。工程負荷調整装置1は、演算部と、記憶部と、入力部と、出力部と、から構成されて、計算機上に実装される。ここで、図1に示されている工程負荷調整装置1の各部(演算部、記憶部、入力部、及び、出力部)は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等の計算機によって構成される。かかる計算機には、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、CD−ROMの駆動装置などのハードウェアが収納されており、ハードディスクには、プログラム(このプログラムは、リムーバブルな記憶媒体に記録することにより、様々なコンピュータにインストールすることが可能である)を含む各種のソフトウェアが記録される。そして、これらのハードウェアおよびソフトウェアが組み合わされることによって、上述の各部が構築される。
図1に示すように、工程負荷調整装置1は、ワーク情報記憶部11と、工程能力特性記憶部12と、セグメント別工程負荷記憶部13と、セグメント別仕掛量記憶部14と、工程能力特性記憶部15と、山崩し対象セグメント記憶部16と、負荷山積み部21と、仕掛量計算部22と、工程能力決定部23と、負荷山崩し部24と、山崩し対象セグメント更新部25と、結果出力部26と、から構成される。
ワーク情報記憶部11は、製造工程で生産要求される複数のワークの到着時期または納期、負荷が、ワーク情報として、外部から登録されて記憶するためのものである。各ワークの負荷は、重量、数量、個数や時間などを用いることができる。ここで、ワーク情報記憶部11において、外部から登録されるワーク情報は、予め、図示しない入力部(キーボード等)から入力したり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶する。
負荷山積み部21は、ワーク情報記憶部11で登録された複数のワークの負荷を、仮決定したセグメントに山積みし、負荷割り付け結果として、セグメント別工程負荷記憶部13に出力するためのものである。仮決定したセグメントとは、ワーク情報に基づいて、各ワークの負荷を割り付けるセグメントとして仮決定されるセグメントである。具体的には、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行う場合は、仮決定したセグメントは、各ワークの到着時刻に対応するセグメントである。また、負荷山積み・山崩し方法をバックワード配分法で行う場合は、仮決定したセグメントは、各ワークの納期に対応するセグメントである。更に、負荷割り付け結果とは、製造工程で利用される設備において、セグメント別の山積みされた負荷の量として出力される。
工程能力特性記憶部12は、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力のいずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として、外部から登録されて記憶するためのものである。ここで、設備能力は、製造工程で用いる設備のワークの処理が可能な能力のことを意味し、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表す。また、設備能力は、各セグメントに対して一定値として与えてもよいし、設備カレンダーを用いて休止するセグメントを設定する等してセグメント毎に与えてもよい。更に、設備能力は、各セグメントに対して予め固定値として与えるものであって、仕掛量によって変化しない。一方、搬送能力は、製造工程で利用される設備内でのワークの搬送が可能な能力のことを意味し、1セグメントあたりのワークの搬送が可能な負荷の量で表す。また、搬送能力は、仕掛量に応じて変化するように定義する。更に、搬送能力は、全セグメントで同じに設定してもよいし、セグメント毎に異なるように設定してもよい。特に、フォワード配分法では、仕掛量が、設備の前に滞留しているワークを意味するため、搬送能力は、設備の入側置き場でのワークの搬送が可能な能力に基づいて決定される。また、バックワード配分法では、仕掛量が、設備の後に滞留しているワークを意味するため、搬送能力は、設備の出側置き場でのワークの搬送が可能な能力に基づいて決定される。ここで、工程能力特性記憶部12において、外部から登録される工程能力特性は、関数のパラメータあるいは仕掛量×工程能力のテーブルで、予め、図示しない入力部(キーボード等)から入力したり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶する。
仕掛量計算部22は、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した負荷割り付け結果に基づいて、製造工程で利用される設備において、セグメント別の山積みされた負荷の量を、仕掛量として計算して、セグメント別仕掛量計算結果として、セグメント別仕掛量記憶部14に出力するためのものである。
山崩し対象セグメント更新部23は、山崩し対象セグメントを、調整期間内で更新するためのものである。山崩し対象セグメントとは、山崩しを行う対象となるセグメントとして決定するセグメントである。具体的には、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行う場合は、山崩し対象セグメントは、調整期間内の開始セグメントから、時間軸の未来方向に順番に決定する。即ち、フォワード配分法の場合は、山崩し対象セグメントの初期値は、調整期間内の開始セグメントとなり、調整期間内の終了セグメントに至ると更新を終了する。また、負荷山積み・山崩し方法をバックワード配分法で行う場合は、山崩し対象セグメントは、調整期間内の終了セグメントから、時間軸の過去方向に順番に決定する。即ち、バックワード配分法の場合は、山崩し対象セグメントの初期値は、調整期間内の終了セグメントとなり、調整期間内の開始セグメントに至ると更新を終了する。山崩し対象セグメント更新部23で決定された山崩し対象セグメントは、山崩し対象セグメント記憶部15に出力する。
工程能力決定部24は、山崩し対象セグメント記憶部15に記憶した山崩し対象セグメントの仕掛量に基づいて、工程能力特性記憶部12に記憶した工程能力特性から、山崩し対象セグメントの工程能力を算出するためのものである。山崩し対象セグメントの仕掛量は、セグメント別仕掛量記憶部14に記憶したセグメント別仕掛量計算結果から得る。また、山崩し対象セグメントの工程能力は、山崩し対象セグメントに対して予め定めた設備能力と、山崩し対象セグメントの仕掛量に応じて定義する搬送能力とを比較して、いずれか低い方で決定する。決定した工程能力は、工程能力記憶部16に出力する。
負荷山崩し部25は、山崩し対象セグメントについて、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した負荷割り付け結果と、工程能力記憶部16に記憶した工程能力と、を比較して、山崩し対象セグメントに工程能力を超える負荷が山積みされる場合は、工程能力を超える負荷の部分を、山崩し対象セグメントから別のセグメントに移動して、負荷割り付け結果を更新するためのものである。別のセグメントとは、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行う場合は、山崩し対象セグメントの時間軸の未来方向に次のセグメントである。また、負荷山積み・山崩し方法をバックワード配分法で行う場合は、別のセグメントは、山崩し対象セグメントの時間軸の過去方向に次のセグメントである。更新された負荷割り付け結果は、セグメント別工程負荷記憶部13に出力する。
結果出力部26は、山崩し対象セグメント記憶部15に記憶した山崩し対象セグメントに基づいて、山崩し対象セグメントの更新が終了した場合に、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した負荷割り付け結果を、工程負荷調整装置1における計算結果として、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置に出力するためのものである。尚、結果出力部26は、山崩し対象セグメントの更新が終了した場合のみに限らない。例えば、結果出力部26は、山崩し対象セグメントが更新する毎に、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した負荷割り付け結果を、出力装置に出力するものであってもよい。
次に、第一の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について、図2に基づいて、説明する。図2は、第一の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について説明したフローチャートである。
尚、以下で説明する第一の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理は、計算機においても同様に、工程負荷調整プログラムとしてCPUにより読み出して実行することができる。また、この工程負荷調整プログラムは、リムーバブルな記憶媒体に記録しておくことにより、様々な計算機の記憶装置にインストールすることが可能である。
図2に示すように、計算機において、生産要求される複数のワークの到着時期または納期、負荷が、ワーク情報として、事前に、入力部から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶部に登録する(S1:ワーク情報記憶ステップ)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1のワーク情報記憶部11に相当し、詳細な説明を省略する。
また、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力のいずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として、事前に、入力部から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶部に登録する(S2:工程能力特性記憶ステップ)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の工程能力特性記憶部12に相当し、詳細な説明を省略する。
次に、S1で登録したワーク情報に基づいて、複数のワークの負荷を、仮決定したセグメントに山積みし、負荷割り付け結果として、記憶部に記憶する(S3:負荷山積みステップ)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の負荷山積み部21及びセグメント別工程負荷記憶部13に相当し、詳細な説明を省略する。
ここで、山崩し対象セグメントを、調整期間内で更新して、記憶部に記憶する(S4)。具体的には、山崩しセグメントは、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行う場合、調整期間内の開始セグメントから、時間軸の未来方向に順番に決定する。また、山崩し対象セグメントは、負荷山積み・山崩し方法をバックワード配分法で行う場合、調整期間内の終了セグメントから、時間軸の過去方向に順番に決定する。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の山崩し対象セグメント更新部23及び山崩し対象セグメント記憶部15に相当し、詳細な説明を省略する。
そして、S2で記憶した負荷割り付け結果に基づいて、製造工程で利用される設備において、セグメント別の山積みされた負荷の量を、仕掛量として計算して、セグメント別仕掛量計算結果として、記憶部に記憶する(S5:工程能力決定ステップ)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の仕掛量計算部22及びセグメント別仕掛量記憶部14に相当し、詳細な説明を省略する。
次に、S5で記憶したセグメント別仕掛量計算結果を参照して得られるS4で記憶した山崩し対象セグメントの仕掛量に基づいて、S2で記憶した工程能力特性から、山崩し対象セグメントの工程能力を算出する(S6:工程能力決定ステップ)。山崩し対象セグメントの工程能力は、山崩し対象セグメントに対して予め定めた設備能力と、山崩し対象セグメントの仕掛量に応じて定義する搬送能力とを比較して、いずれか低い方で決定する。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の工程能力決定部24及び工程能力記憶部16に相当し、詳細な説明を省略する。
そして、S4で記憶した山崩し対象セグメントについて、S3で記憶した負荷割り付け結果と、S6で算出した工程能力と、を比較して、山崩し対象セグメントに工程能力を超える負荷が山積みされる場合は、工程能力を超える負荷の部分を、山崩し対象セグメントから別のセグメントに移動して、負荷割り付け結果を更新する(S7:負荷山崩しステップ)。具体的には、別のセグメントとは、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行う場合は、山崩し対象セグメントの時間軸の未来方向に次のセグメントである。また、負荷山積み・山崩し方法をバックワード配分法で行う場合は、別のセグメントは、山崩し対象セグメントの時間軸の過去方向に次のセグメントである。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の負荷山崩し部25及びセグメント別工程負荷記憶部13に相当し、詳細な説明を省略する。
次に、調整期間内の全てのセグメントが山崩し対象セグメントとなり、山崩し対象セグメントの更新が終了したかどうかを判断する(S8)。山崩し対象セグメントの更新が終了していなければ(S8:NO)、S4に戻り、山崩し対象セグメントを更新する。一方、山崩し対象セグメントの更新が終了すると(S8:YES)、S7で記憶した負荷割り付け結果を、工程負荷調整方法における計算結果として、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置に出力する(S9)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の結果出力部26に相当し、詳細な説明を省略する。
このように、第一の実施形態の工程負荷調整装置及び工程負荷調整方法、並びに工程負荷調整プログラムによれば、工程能力特性が、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の2つから構成され、いずれか低い方で工程能力を決定する。次に、生産要求される複数のワークの負荷を、仮決定したセグメントに山積して負荷割り付け結果として出力する。さらに、山崩し対象セグメント毎の仕掛量をもとに算出した工程能力と、山積みされた負荷とを比較して、工程能力を超える負荷を山崩しし、負荷割り付け結果を更新する。山崩し対象セグメントを更新しながら、山崩しを繰り返すことで、負荷が工程能力を超えているセグメントを逐次解消してゆく。このように、山崩し対象セグメントの負荷を移動して更新する過程で、移動先のセグメントにおける仕掛量が逐次更新されるとともに、更新された仕掛量に基づいて、次の山崩し対象セグメントの工程能力が逐次算定される。そのため、ワークの仕掛量によって、製造工程で利用される設備内の搬送能力に影響する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる。
第二の実施形態
次に、第二の実施形態に係る工程負荷調整装置について、図6に基づいて説明する。図6は、第二の実施形態に係る工程負荷調整装置のブロック図である。工程負荷調整装置1は、演算部と、記憶部と、入力部と、出力部と、から構成されて、計算機上に実装される。ここで、図6に示されている工程負荷調整装置1の各部(演算部、記憶部、入力部、及び、出力部)は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等の計算機によって構成される。かかる計算機には、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、CD−ROMの駆動装置などのハードウェアが収納されており、ハードディスクには、プログラム(このプログラムは、リムーバブルな記憶媒体に記録することにより、様々なコンピュータにインストールすることが可能である)を含む各種のソフトウェアが記録される。そして、これらのハードウェアおよびソフトウェアが組み合わされることによって、上述の各部が構築される。
図6に示すように、工程負荷調整装置1は、ワーク情報記憶部11と、工程能力特性記憶部12と、セグメント別工程負荷記憶部13と、セグメント別仕掛量記憶部14と、工程能力特性記憶部15と、山崩し対象セグメント記憶部16と、置き場マスタ記憶部17と、負荷山積み部21と、仕掛量計算部22と、工程能力決定部23と、負荷山崩し部24と、山崩し対象セグメント更新部25と、結果出力部26と、から構成される。
ワーク情報記憶部11は、製造工程で生産要求される複数のワークの到着時期または納期、負荷、及び、生産工程で利用される設備が、ワーク情報として、外部から登録されて記憶するためのものである。各ワークの負荷は、重量、数量、個数や時間などを用いることができる。ここで、ワーク情報記憶部11において、外部から登録されるワーク情報は、予め、図示しない入力部(キーボード等)から入力したり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶する。
負荷山積み部21は、ワーク情報記憶部11で登録された複数のワークの負荷を、生産工程で利用される設備毎に、仮決定したセグメントに山積みし、負荷割り付け結果として、セグメント別工程負荷記憶部13に出力するためのものである。仮決定したセグメントとは、ワーク情報に基づいて、各ワークの負荷を割り付けるセグメントとして仮決定されるセグメントである。具体的には、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行う場合は、仮決定したセグメントは、各ワークの到着時刻に対応するセグメントである。また、負荷山積み・山崩し方法をバックワード配分法で行う場合は、仮決定したセグメントは、各ワークの納期に対応するセグメントである。更に、負荷割り付け結果とは、製造工程で利用される設備毎に、セグメント別の山積みされた負荷の量として出力される。
工程能力特性記憶部12は、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力のいずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として、外部から登録されて記憶するためのものである。ここで、設備能力は、製造工程で用いる設備のワークの処理が可能な能力のことを意味し、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表す。設備能力は、設備毎に与えられる。また、設備能力は、各セグメントに対して一定値として与えてもよいし、設備カレンダーを用いて休止するセグメントを設定する等してセグメント毎に与えてもよい。更に、設備能力は、各セグメントに対して予め固定値として与えるものであって、仕掛量によって変化しない。一方、搬送能力は、製造工程で利用される設備内でのワークの搬送が可能な能力のことを意味し、1セグメントあたりのワークの搬送が可能な負荷の量で表す。搬送能力は、設備毎に、当該設備が利用する置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に対応して定義される。ここで、工程能力特性記憶部12において、外部から登録される工程能力特性は、関数のパラメータあるいは仕掛量×工程能力のテーブルで、予め、図示しない入力部(キーボード等)から入力したり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶する。
置き場マスタ記憶部17は、製造工程で利用される複数の設備と、設備で共有して利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報が、外部から登録されて記憶するためのものである。置き場マスタ情報は、設備毎に、その設備が利用する置き場の情報として記憶される。ここで、置き場マスタ情報記憶部17において、外部から登録される置き場マスタ情報は、予め、図示しない入力部(キーボード等)から入力したり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶する。
仕掛量計算部22は、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した設備毎の負荷割り付け結果に基づいて、設備毎に、セグメント別の山積みされた負荷の量を、設備毎の仕掛量として計算すると共に、置き場毎の仕掛量を計算するためのものである。置き場毎の仕掛量は、計算された設備毎の仕掛量と、置き場マスタ記憶部17に記憶された置き場マスタ情報に基づいて、計算する。そして、設備毎の仕掛量及び置き場毎の仕掛量を、セグメント別仕掛量計算結果として、セグメント別仕掛量記憶部14に出力する。
山崩し対象セグメント更新部23は、山崩し対象セグメントを、調整期間内で更新するためのものである。山崩し対象セグメントとは、山崩しを行う対象となるセグメントとして決定するセグメントである。具体的には、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行う場合は、山崩し対象セグメントは、調整期間内の開始セグメントから、時間軸の未来方向に順番に決定する。即ち、フォワード配分法の場合は、山崩し対象セグメントの初期値は、調整期間内の開始セグメントとなり、調整期間内の終了セグメントに至ると更新を終了する。また、負荷山積み・山崩し方法をバックワード配分法で行う場合は、山崩し対象セグメントは、調整期間内の終了セグメントから、時間軸の過去方向に順番に決定する。即ち、バックワード配分法の場合は、山崩し対象セグメントの初期値は、調整期間内の終了セグメントとなり、調整期間内の開始セグメントに至ると更新を終了する。山崩し対象セグメント更新部23で決定された山崩し対象セグメントは、山崩し対象セグメント記憶部15に出力する。
工程能力決定部24は、山崩し対象セグメント記憶部15で記憶した山崩し対象セグメントのセグメント別仕掛量記憶部14に記憶した設備毎及び置き場毎の仕掛量に基づいて、工程能力特性記憶部12に記憶した工程能力特性から、山崩し対象セグメントの工程能力を算出するためのものである。山崩し対象セグメントの設備毎及び置き場毎の仕掛量は、セグメント別仕掛量記憶部14に記憶したセグメント別仕掛量計算結果から得る。また、山崩し対象セグメントの工程能力は、設備毎に、当該設備に対して予め定めた設備能力と、当該設備が利用する置き場毎の仕掛量に応じて定義される搬送能力とを比較して、いずれか低い方で決定する。決定した設備毎の工程能力は、工程能力記憶部16に出力する。
負荷山崩し部25は、山崩し対象セグメントについて、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した設備毎の負荷割り付け結果と、工程能力記憶部16に記憶した設備毎の工程能力と、を比較して、設備毎に、山崩し対象セグメントに工程能力を超える負荷が山積みされる場合は、工程能力を超える負荷の部分を、山崩し対象セグメントから別のセグメントに移動して、負荷割り付け結果を更新するためのものである。別のセグメントとは、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行う場合は、山崩し対象セグメントの時間軸の未来方向に次のセグメントである。また、負荷山積み・山崩し方法をバックワード配分法で行う場合は、別のセグメントは、山崩し対象セグメントの時間軸の過去方向に次のセグメントである。更新された負荷割り付け結果は、セグメント別工程負荷記憶部13に出力する。
結果出力部26は、山崩し対象セグメント記憶部15に記憶した山崩し対象セグメントに基づいて、山崩し対象セグメントの更新が終了した場合に、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した設備毎の負荷割り付け結果を、工程負荷調整装置1における計算結果として、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置に出力するためのものである。尚、結果出力部26は、山崩し対象セグメントの更新が終了した場合のみに限らない。例えば、結果出力部26は、山崩し対象セグメントが更新する毎に、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した負荷割り付け結果を、出力装置に出力するものであってもよい。
次に、第二の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について、図7に基づいて、説明する。図7は、第二の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について説明したフローチャートである。
尚、以下で説明する第二の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理は、計算機においても同様に、工程負荷調整プログラムとしてCPUにより読み出して実行することができる。また、この工程負荷調整プログラムは、リムーバブルな記憶媒体に記録しておくことにより、様々な計算機の記憶装置にインストールすることが可能である。
図7に示すように、計算機において、生産要求される複数のワークの到着時期または納期、負荷、及び、生産工程で利用される設備が、ワーク情報として、事前に、入力部から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶部に登録する(S20:ワーク情報記憶ステップ)。尚、本ステップは、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整装置1のワーク情報記憶部11に相当し、詳細な説明を省略する。
また、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力のいずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として、事前に、入力部から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶部に登録する(S21:工程能力特性記憶ステップ)。尚、本ステップは、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整装置1の工程能力特性記憶部12に相当し、詳細な説明を省略する。
また、製造工程で利用される複数の設備と、設備で共有して利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を、事前に、入力部から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶部に登録する(S22:置き場マスタ記憶ステップ)。尚、本ステップは、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整装置1の置き場マスタ記憶部17に相当し、詳細な説明を省略する。
次に、S20で登録したワーク情報に基づいて、複数のワークの負荷を、生産工程で利用される設備毎に、仮決定したセグメントに山積みし、負荷割り付け結果として、記憶部に記憶する(S23:負荷山積みステップ)。尚、本ステップは、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整装置1の負荷山積み部21及びセグメント別工程負荷記憶部13に相当し、詳細な説明を省略する。
ここで、山崩し対象セグメントを、調整期間内で更新して、記憶部に記憶する(S24)。具体的には、山崩しセグメントは、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行う場合、調整期間内の開始セグメントから、時間軸の未来方向に順番に決定する。また、山崩し対象セグメントは、負荷山積み・山崩し方法をバックワード配分法で行う場合、調整期間内の終了セグメントから、時間軸の過去方向に順番に決定する。尚、本ステップは、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整装置1の山崩し対象セグメント更新部23及び山崩し対象セグメント記憶部15に相当し、詳細な説明を省略する。
そして、S23で記憶した負荷割り付け結果に基づいて、製造工程で利用される設備毎に、セグメント別の山積みされた負荷の量を、設備毎の仕掛量として計算すると共に、置き場毎の仕掛量を計算する仕掛量として計算して、セグメント別仕掛量計算結果として、記憶部に記憶する(S25:工程能力決定ステップ)。尚、本ステップは、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整装置1の仕掛量計算部22及びセグメント別仕掛量記憶部14に相当し、詳細な説明を省略する。
次に、S25で記憶したセグメント別仕掛量計算結果を参照して得られるS24で記憶した山崩し対象セグメントの設備毎及び置き場毎の仕掛量に基づいて、S21で記憶した工程能力特性から、山崩し対象セグメントの工程能力を算出する(S26:工程能力決定ステップ)。山崩し対象セグメントの工程能力は、設備毎に、当該設備に対して予め定めた設備能力と、当該設備が利用する置き場毎の仕掛量に応じて定義される搬送能力とを比較して、いずれか低い方で決定する。尚、本ステップは、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整装置1の工程能力決定部24及び工程能力記憶部16に相当し、詳細な説明を省略する。
そして、S24で記憶した山崩し対象セグメントについて、S23で記憶した負荷割り付け結果と、S26で算出した工程能力と、を比較して、山崩し対象セグメントに工程能力を超える負荷が山積みされる場合は、工程能力を超える負荷の部分を、山崩し対象セグメントから別のセグメントに移動して、負荷割り付け結果を更新する(S27:負荷山崩しステップ)。具体的には、別のセグメントとは、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行う場合は、山崩し対象セグメントの時間軸の未来方向に次のセグメントである。また、負荷山積み・山崩し方法をバックワード配分法で行う場合は、別のセグメントは、山崩し対象セグメントの時間軸の過去方向に次のセグメントである。尚、本ステップは、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整装置1の負荷山崩し部25及びセグメント別工程負荷記憶部13に相当し、詳細な説明を省略する。
次に、調整期間内の全てのセグメントが山崩し対象セグメントとなり、山崩し対象セグメントの更新が終了したかどうかを判断する(S28)。山崩し対象セグメントの更新が終了していなければ(S28:NO)、S24に戻り、山崩し対象セグメントを更新する。一方、山崩し対象セグメントの更新が終了すると(S28:YES)、S27で記憶した負荷割り付け結果を、工程負荷調整方法における計算結果として、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置に出力する(S29)。尚、本ステップは、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整装置1の結果出力部26に相当し、詳細な説明を省略する。
このように、第二の実施形態の工程負荷調整装置及び工程負荷調整方法、並びに工程負荷調整プログラムによれば、工程能力特性が、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の2つから構成され、いずれか低い方で工程能力を決定する。次に、生産要求される複数のワークの負荷を、仮決定したセグメントに山積して負荷割り付け結果として出力する。さらに、山崩し対象セグメント毎の仕掛量をもとに算出した工程能力と、山積みされた負荷とを比較して、工程能力を超える負荷を山崩しし、負荷割り付け結果を更新する。山崩し対象セグメントを更新しながら、山崩しを繰り返すことで、負荷が工程能力を超えているセグメントを逐次解消してゆく。このように、山崩し対象セグメントの負荷を移動して更新する過程で、移動先のセグメントにおける仕掛量が逐次更新されるとともに、更新された仕掛量に基づいて、次の山崩し対象セグメントの工程能力が逐次算定される。そのため、ワークの仕掛量によって、製造工程で利用される設備内の搬送能力に影響する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる。
また、設備が複数ある場合に、設備と置き場の対応が事前に定義されることで、設備毎の仕掛量とともに、設備が利用する置き場全体の仕掛量が計算される。そして、設備毎の搬送能力がその設備が利用する置き場の仕掛量に応じて定義される場合に、置き場毎の仕掛量から定まる設備毎の搬送能力と、設備毎の設備能力とから、設備毎の工程能力が計算される。従って、複数の設備が同じ置き場を共有する場合に、設備が利用する置き場全体の仕掛量が、設備の搬送能力に依存する場合での負荷調整が可能となる。
第三の実施形態
次に、第三の実施形態に係る工程負荷調整装置について、図6に基づいて説明する。図6に示すように、第三の実施形態に係る工程負荷調整装置1は、ワーク情報記憶部11と、工程能力特性記憶部12と、セグメント別工程負荷記憶部13と、セグメント別仕掛量記憶部14と、工程能力特性記憶部15と、山崩し対象セグメント記憶部16と、置き場マスタ記憶部17と、負荷山積み部21と、仕掛量計算部22と、工程能力決定部23と、負荷山崩し部24と、山崩し対象セグメント更新部25と、結果出力部26と、から構成され、第三の実施形態に係る工程負荷調整装置と、第二の実施形態に係る工程負荷調整装置とは、構成する部位が同じである。従って、以下、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整装置と、同じ機能を有する部位については、その説明を省略する。
工程能力特性記憶部12は、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力のいずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として、外部から登録されて記憶するためのものである。ここで、設備能力は、製造工程で用いる設備のワークの処理が可能な能力のことを意味し、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表す。設備能力は、設備毎に与えられる。また、設備能力は、各セグメントに対して一定値として与えてもよいし、設備カレンダーを用いて休止するセグメントを設定する等してセグメント毎に与えてもよい。更に、設備能力は、各セグメントに対して予め固定値として与えるものであって、仕掛量によって変化しない。一方、搬送能力は、製造工程で利用される設備内でのワークの搬送が可能な能力のことを意味し、1セグメントあたりのワークの搬送が可能な負荷の量で表す。搬送能力は、置き場毎に、当該置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に対応して定義される。ここで、工程能力特性記憶部12において、外部から登録される工程能力特性は、関数のパラメータあるいは仕掛量×工程能力のテーブルで、予め、図示しない入力部(キーボード等)から入力したり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶する。
工程能力決定部24は、山崩し対象セグメント記憶部15で記憶した山崩し対象セグメントのセグメント別仕掛量記憶部14に記憶した設備毎及び置き場毎の仕掛量に基づいて、工程能力特性記憶部12に記憶した工程能力特性から、山崩し対象セグメントの工程能力を算出するためのものである。山崩し対象セグメントの設備毎及び置き場毎の仕掛量は、セグメント別仕掛量記憶部14に記憶したセグメント別仕掛量計算結果から得る。また、山崩し対象セグメントの工程能力は、設備が利用する置き場の仕掛量から算出される搬送能力と設備が利用する置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計のいずれか低いかを比較する。そして、設備が利用する置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計の方が低ければ、設備の設備能力を、山崩し対象セグメントの設備毎の工程能力として決定する。一方、設備が利用する置き場の仕掛量から算出される搬送能力の方が低ければ、置き場を共有して利用する全ての設備間で調整した搬送能力を、山崩し対象セグメントの設備毎の工程能力として決定する。決定した設備毎の工程能力は、工程能力記憶部16に出力する。
ここで、設備が利用する置き場の仕掛量から算出される搬送能力の方が低い場合の、置き場を共有して利用する全ての設備間での搬送能力を調整する方法について説明する。
具体的には、置き場を利用する設備毎の設備能力の比または置き場を利用する設備毎の仕掛量の比に基づいて、案分した搬送能力を、山崩し対象セグメントの設備毎の工程能力として決定する。
更に、置き場を利用する設備毎の設備能力の比または置き場を利用する設備毎の仕掛量の比に基づいて、搬送能力を案分して決定した設備毎の工程能力が、設備毎の設備能力よりも大きくなる場合がある。決定した工程能力が当該設備の設備能力よりも大きい場合、当該設備に設備能力を超える工程能力は設定できないため、当該設備については、設備能力を工程能力として決定する。そして、その他の設備については、搬送能力から設備能力を差し引いた後に、置き場を利用するその他の設備毎の設備能力の比または置き場を利用するその他の設備毎の仕掛量の比に基づいて、案分して、山崩し対象セグメントの設備毎の工程能力として決定する。
次に、第三の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について、図7に基づいて、説明する。図7は、第三の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について説明したフローチャートであり、第二の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順と同じである。従って、以下、上述した第二の実施形態に係る工程負荷調整方法と、同じ内容の処理については、その説明を省略する。
また、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力のいずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として、事前に、入力部から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶部に登録する(S21:工程能力特性記憶ステップ)。尚、本ステップは、上述した第三の実施形態に係る工程負荷調整装置1の工程能力特性記憶部12に相当し、詳細な説明を省略する。
次に、S25で記憶したセグメント別仕掛量計算結果を参照して得られるS24で記憶した山崩し対象セグメントの設備毎及び置き場毎の仕掛量に基づいて、S21で記憶した工程能力特性から、山崩し対象セグメントの工程能力を算出する(S26:工程能力決定ステップ)。山崩し対象セグメントの工程能力は、設備毎に、当該設備に対して予め定めた設備能力と、当該設備が利用する置き場毎の仕掛量に応じて定義される搬送能力とを比較して、いずれか低い方で決定する。尚、本ステップは、上述した第三の実施形態に係る工程負荷調整装置1の工程能力決定部24及び工程能力記憶部16に相当し、詳細な説明を省略する。
このように、第二の実施形態の工程負荷調整装置及び工程負荷調整方法、並びに工程負荷調整プログラムによれば、工程能力特性が、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の2つから構成され、いずれか低い方で工程能力を決定する。次に、生産要求される複数のワークの負荷を、仮決定したセグメントに山積して負荷割り付け結果として出力する。さらに、山崩し対象セグメント毎の仕掛量をもとに算出した工程能力と、山積みされた負荷とを比較して、工程能力を超える負荷を山崩しし、負荷割り付け結果を更新する。山崩し対象セグメントを更新しながら、山崩しを繰り返すことで、負荷が工程能力を超えているセグメントを逐次解消してゆく。このように、山崩し対象セグメントの負荷を移動して更新する過程で、移動先のセグメントにおける仕掛量が逐次更新されるとともに、更新された仕掛量に基づいて、次の山崩し対象セグメントの工程能力が逐次算定される。そのため、ワークの仕掛量によって、製造工程で利用される設備内の搬送能力に影響する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる。
また、(置き場の搬送能力)<(置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計)となる仕掛量の範囲では、置き場を共有する設備毎の設備能力または仕掛量の比で、置き場の搬送能力を案分することで、設備毎の工程能力が調整される。従って、複数の設備が同じ置き場を共有する場合で、かつ、置き場毎の搬送設備も共有する場合に、設備能力が高いまたは仕掛量が多い設備には、より多くの搬送能力を割り当て、設備能力が小さいまたは仕掛量が少ない設備には、より少ない搬送能力を割り当てることになり、設備毎の設備能力または仕掛量に応じた負荷調整が可能となる。
更に、設備毎の設備能力または仕掛量の比で、置き場の搬送能力を案分して設備毎の工程能力を計算した場合、(計算された工程能力)>(設備能力)となるケースが発生し得る。設備能力より工程能力を高くすることはできないので、このような設備については、工程能力を設備能力とする。さらに、この設備について決定された工程能力を、置き場の搬送能力から差し引いて置き場の搬送能力を更新した上で、残りの設備について、再度、置き場の搬送能力を設備毎の設備能力または仕掛量の比で案分することを繰り返す。これにより、複数の設備が同じ置き場を共有する場合で、かつ、置き場毎の搬送設備も共有する場合に、割り当てた搬送能力が設備毎の設備能力を超えないように補正されることになり、設備能力の制約を確実に順守しながら、設備毎の設備能力または仕掛量に応じた負荷調整が可能となる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
例えば、本実施形態の工程負荷調整装置1のワーク情報記憶部11において、製造工程で利用される設備が複数ある場合は、ワーク情報は、複数の設備毎に記憶される。かかる場合、工程能力特性記憶部12の工程能力特性は、複数の設備毎に記憶される。そして、負荷山積み部21、仕掛量計算部、山崩し対象セグメント更新部23、工程能力決定部24、負荷山崩し部25、結果出力部26の処理も、複数の設備毎に行われる。本実施形態の工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラムも同様である。これにより、複数の設備が製造工程で利用される場合に、複数の設備毎に負荷を調整することができる。
また、本実施形態の工程負荷調整装置1の工程能力特性記憶部12において、搬送能力を、仕掛量が大きくなるほど低下するように定義しても良い。この場合、仕掛量のレベルにより、搬送系の能力が設備能力より高い領域と、搬送系の能力が設備能力より低い領域が生じる。そして、工程能力決定部24において、仕掛量に応じて、搬送能力と設備能力のうち、小さい方が工程能力として設定される。本実施形態の工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラムも同様である。これにより、仕掛量の増加により、ワークの検索時間、置き場でのワークの抽出時間、置き場から設備までのワークの移動時間など搬送に伴う必要時間が長くなる場合でも、仕掛量が少ない状況では設備能力が工程能力となり、仕掛量が多い状況では搬送系の能力が工程能力となるような負荷調整が可能となる。
更に、上述の本実施形態の工程負荷調整装置及び工程負荷調整方法、並びに工程負荷調整プログラムでは、負荷の山積み・山崩し法として、フォワード配分法とバックワード配分法の2種類を適用しているが、それに限らない。負荷の山積み・山崩し法として、それ以外の配分法を用いるものであっても良い。
次に、本実施形態の工程負荷調整装置及び工程負荷調整方法、並びに工程負荷調整プログラムに係る実施例について、以下で説明する。
[第一の実施例]
第一の実施例について、図2に示す第一の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順に沿って説明する。尚、第一の実施例では、製造工程で利用される設備が1台である場合を考える。また、第一の実施例では、セグメントを1日としている。また、調整期間の開始セグメントを1日目とし、終了セグメントを5日目とする。そして、第一の実施例では、フォワード配分法により、負荷の山積み・山崩しを行う。
まず、第一の実施例では、調整期間内に生産要求される複数のワークの到着日と負荷を、ワーク情報として、記憶部に登録する(S1)。第一の実施例において生産要求されるワークのワーク情報を、以下に示す。尚、第一の実施例において、セグメントが1日であるため、ワークの到着時期はワークの到着日で表す。また、本実施例において、ワークの1個当たりの重量は全て1[ton/個]であり、ワークの負荷[ton]を重量で表す。
到着日:1日目 ワーク個数:5個 ワーク重量:5ton
到着日:2日目 ワーク個数:0個 ワーク重量:0ton
到着日:3日目 ワーク個数:1個 ワーク重量:1ton
到着日:4日目 ワーク個数:4個 ワーク重量:4ton
到着日:5日目 ワーク個数:1個 ワーク重量:1ton
また、製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と仕掛量に応じて定義した搬送能力のいずれか低い方で決定する工程能力を、図3に示す工程能力特性として、記憶部に登録する(S2)。本実施例では、図3に示す通り、設備能力は、仕掛量によらず、固定値として、3[ton/日]と定める。搬送能力は、仕掛量が増加するにつれて減少するように定義される。図3の太線で示すように、仕掛量が3[ton]以下であれば、工程能力は設備能力で決まり、仕掛量が3[ton]以上であれば、工程能力は搬送能力で決まることが分かる。
次に、S1で登録したワーク情報に基づいて、フォワード配分法により、負荷の山積み・山崩しを行う。まず、ワーク情報に基づいて、複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、ワークの到着日に対応するセグメントに仮決定し、複数のワークの負荷を、仮決定したセグメントに山積みする。そして、負荷割り付け結果として、記憶部に記憶する(S3)。負荷割り付け結果を、図4Aに示す。図4Aに示す通り、ワークの到着日毎に負荷が割り当てられていることが分かる。
ここで、山崩し対象セグメントを、調整期間の開始セグメントである1日目のセグメントに設定して、記憶部に記憶する(S4)。
[負荷の山崩し(1日目)]
図4Aに示す負荷割り付け結果に基づいて、製造工程で利用される設備において、セグメント別の山積みされた負荷の量を、仕掛量として計算して、セグメント別仕掛量計算結果として、記憶部に記憶する(S5)。セグメント別仕掛量計算結果を図4Aに示す。図4Aの()内に仕掛量を示す。図4Aに示す通り、1日目の山崩し対象セグメントでは、5[ton]が仕掛量となる。
次に、図4Aに示すセグメント別仕掛量計算結果を参照して得られる1日目の山崩し対象セグメントの仕掛量5[ton]に基づいて、図3に示す工程能力特性から、山崩し対象セグメントの工程能力を算出する(S6)。1日目の山崩し対象セグメントの仕掛量は5[ton]であるため、図3に基づくと、1日目の山崩し対象セグメントの工程能力は、1[ton/日]となる。
1日目の山崩し対象セグメントについて、図4Aに示す負荷割り付け結果5[ton]と、算出した1日目の山崩し対象セグメントの工程能力1[ton/日]と、を比較すると、負荷>工程能力となるため、その差4[ton]を、1日目の山崩し対象セグメントから2日目のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、図4Bに示すように、負荷割り付け結果を更新する(S7)。
1日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントでないため(S8:NO)、山崩し対象セグメントを2日目の山崩し対象セグメントに更新する(S4)。
[負荷の山崩し(2日目)]
以降、S5〜S8の処理を繰り返すことにより、2日目のセグメントの負荷山崩しを行う。
図4A及び図4Bに示すように、2日目の山崩し対象セグメントでは、2日目に到着するワーク重量が0[ton]であるため、直前の1日目の山崩しセグメントで山崩しされた4[ton]の負荷のみが仕掛量となる(S5)。
2日目の山崩し対象セグメントでは、仕掛量が4[ton]であるため、図3の工程能力特性から、2日目の山崩し対象セグメントの工程能力は2[ton/日]となる(S6)。
図4Bに示す負荷割り付け結果4[ton]と、算出した2日目の山崩し対象セグメントの工程能力2[ton/日]とを比較し、超過した負荷である2[ton]を、2日目の山崩し対象セグメントから3日目の山崩し対象セグメントに移動して、負荷を山崩しし、図4Cに示すように、負荷割り付け結果を更新する(S7)。
2日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントでないため(S8:NO)、山崩し対象セグメントを3日目の山崩し対象セグメントに更新する(S4)。
[負荷の山崩し(3日目)]
以降、S5〜S8の処理を繰り返すことにより、3日目のセグメントの負荷山崩しを行う。
図4B及び図4Cに示すように、3日目の山崩し対象セグメントでは、3日目に到着するワーク重量が1[ton]であるため、直前の2日目の山崩しセグメントで山崩しされた2[ton]の負荷と合わせて、3[ton]が仕掛量となる(S5)。
3日目の山崩し対象セグメントでは、仕掛量が3[ton]であるため、図3の工程能力特性から、3日目の山崩し対象セグメントの工程能力は3[ton/日]となる(S6)。
図4Cに示す負荷割り付け結果3[ton]と、算出した3日目の山崩し対象セグメントの工程能力3[ton/日]とを比較すると、超過した負荷がないため、3日目の山崩し対象セグメントから4日目の山崩し対象セグメントに負荷は移動せずに、負荷を山崩しし、図4Dに示すように、負荷割り付け結果を更新する(S7)。
3日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントでないため(S8:NO)、山崩し対象セグメントを4日目の山崩し対象セグメントに更新する(S4)。
[負荷の山崩し(4日目)]
以降、S5〜S8の処理を繰り返すことにより、4日目のセグメントの負荷山崩しを行う。
図4C及び図4Dに示すように、直前の3日目の山崩しセグメントで山崩しされないため、4日目の山崩し対象セグメントでは、4日目に到着するワーク重量である4[ton]の負荷のみが仕掛量となる(S5)。
4日目の山崩し対象セグメントでは、仕掛量が4[ton]であるため、図3の工程能力特性から、4日目の山崩し対象セグメントの工程能力は2[ton/日]となる(S6)。
図4Dに示す負荷割り付け結果4[ton]と、算出した2日目の山崩し対象セグメントの工程能力2[ton/日]とを比較し、超過した負荷である2[ton]を、4日目の山崩し対象セグメントから5日目の山崩し対象セグメントに移動して、負荷を山崩しし、図4Eに示すように、負荷割り付け結果を更新する(S7)。
4日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントでないため(S8:NO)、山崩し対象セグメントを5日目の山崩し対象セグメントに更新する(S4)。
[負荷の山崩し(5日目)]
以降、S5〜S8の処理を繰り返すことにより、5日目のセグメントの負荷山崩しを行う。
図4D及び図4Eに示すように、5日目の山崩し対象セグメントでは、5日目に到着するワーク重量が1[ton]であるため、直前の4日目の山崩しセグメントで山崩しされた2[ton]の負荷と合わせて、3[ton]が仕掛量となる(S5)。
5日目の山崩し対象セグメントでは、仕掛量が3[ton]であるため、図3の工程能力特性から、5日目の山崩し対象セグメントの工程能力は3[ton/日]となる(S6)。
図4Eに示す負荷割り付け結果3[ton]と、算出した5日目の山崩し対象セグメントの工程能力3[ton/日]とを比較すると、超過した負荷がないため、3日目の山崩し対象セグメントから4日目の山崩し対象セグメントに負荷は移動せずに、負荷を山崩しし、図4Eのまま、負荷割り付け結果を更新する(S7)。
5日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントであるため(S8:YES)、図4Eに示す負荷割り付け結果を出力して、終了する(S9)。
図4A〜図4Eから、1日目〜5日目のセグメント毎の仕掛量に応じて工程能力が変化し、その工程能力に従って負荷が山崩しされて、負荷の調整が行われていることがわかる。
このように、第一の実施例から、山崩し対象セグメントの負荷を移動して更新する過程で、移動先のセグメントにおける仕掛量が逐次更新されるとともに、更新された仕掛量に基づいて、次の山崩し対象セグメントの工程能力が逐次算定される。そのため、ワークの仕掛量によって、製造工程で利用される設備内の搬送能力に影響する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができていることが分かる。
[第二の実施例]
第二の実施例について、図7に示す第二の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順に沿って説明する。特に、第二の実施例では、第一の実施例と異なる処理である、図7におけるS22及びS25〜S26の処理の内容についてのみ説明する。尚、第二の実施例では、セグメントを1日としている。また、第二の実施例では、4台の設備と2つの置き場がある場合を例に、複数の設備が置き場を共有し、設備毎に搬送手段を持つ場合を想定している。
S22では、製造工程で利用される4台の設備と、4台の設備で共有して利用される2つの置き場の対応を定義した表1に示す置き場マスタ情報を、記憶部に登録する。
表1に示す置き場マスタ情報における設備と置き場の対応を図8に示す。図8に示すように、設備Aと設備Bは置き場Xを共有し、設備Cと設備Dは置き場Yを共有している。
S25では、図9に示す負荷割り付け結果に基づいて、設備毎に、セグメント別の山積みされた負荷の量を、設備毎の仕掛量として計算すると共に、置き場毎の仕掛量を計算する仕掛量として計算して、セグメント別仕掛量計算結果として、記憶部に記憶する。図9に示すように、負荷割り付け結果として、設備Aには20トン、設備Bには60トン、設備Cには10トン、設備Dには30トンの負荷が山積みされ、各設備の負荷が、各設備の仕掛量が計算されたとする。このとき、表1に示す置き場マスタ情報より、各置き場の仕掛量は、その置き場を共有して使用する全ての設備の仕掛量の合計として、下記の通り計算される。
置き場X:20+60=80トン
置き場Y:10+30=40トン
S26では、S25で記憶したセグメント別仕掛量計算結果を参照して得られる山崩し対象セグメントの設備毎及び置き場毎の仕掛量に基づいて、工程能力特性から、山崩し対象セグメントの工程能力を算出する。図10A及び図10Bに、第二の実施例に係る設備能力と搬送能力の関係(工程能力特性)を示す。図10Aは、設備A及び設備Bに関する工程能力特性を示し、図10Bは、設備C及び設備Dに関する工程能力特性を示す。図10A及び図10Bに示す通り、搬送能力は仕掛量の増加があるレベルまでは一定で、それより仕掛量が増えると、搬送能力が低下する特性を持つ。第二の実施例では、設備毎に搬送手段を持つため、置き場の仕掛量に対応して搬送能力は設備毎に設定される。また、図10A及び図10Bでの仕掛量は、置き場の仕掛量である。工程能力は設備能力と搬送能力の小さい方で決まるため、図10A及び図10Bの太線が各設備の工程能力となる。
ここで、置き場Xの仕掛量は80トンであるため、図10Aに示す工程能力特性から、設備Aの工程能力は40トン/日、設備Bの工程能力は30トン/日となる。また、置き場Yの仕掛量は40トンであるため、図10Bに示す工程能力特性から、設備Cの工程能力は40トン/日、設備Dの工程能力は20トン/日となる。
このように、第二の実施例によると、複数の設備が同じ置き場を共有する場合に、複数の設備と複数の置き場の対応が事前に定義されることで、設備毎の仕掛量とともに、設備が利用する置き場全体の仕掛量が計算される。そのため、設備が利用する置き場全体の仕掛量が、設備の搬送能力に依存する場合であっても、置き場毎の仕掛量から定まる設備毎の搬送能力と、設備毎の設備能力とから、設備毎の工程能力が計算されて、負荷調整が可能となっていることがわかる。
[第三の実施例]
第三の実施例について、図7に示す第三の実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順に沿って説明する。特に、第三の実施例では、第一の実施例と異なる処理である、図7におけるS22及びS25〜S26の処理の内容についてのみ説明する。尚、第三の実施例では、第二の実施例と同様に、セグメントを1日としている。また、第三の実施例では、第二の実施例と同様に、4台の設備と2つの置き場がある場合を例に、複数の設備が置き場を共有し、設備毎に搬送手段を持つ場合を想定している。
S22では、第二の実施例と同様に、製造工程で利用される4台の設備と、4台の設備で共有して利用される2つの置き場の対応を定義した表1に示す置き場マスタ情報を、記憶部に登録する。表1及び図8に示す通り、設備Aと設備Bは置き場Xを共有し、設備Cと設備Dは置き場Yを共有している。
S25では、図11に示す負荷割り付け結果に基づいて、設備毎に、セグメント別の山積みされた負荷の量を、設備毎の仕掛量として計算すると共に、置き場毎の仕掛量を計算する仕掛量として計算して、セグメント別仕掛量計算結果として、記憶部に記憶する。図11に示すように、負荷割り付け結果として、設備Aには20トン、設備Bには60トン、設備Cには10トン、設備Dには30トンの負荷が山積みされ、各設備の負荷が、各設備の仕掛量が計算されたとする。このとき、表1に示す置き場マスタ情報より、各置き場の仕掛量は、その置き場を共有して使用する全ての設備の仕掛量の合計として、下記の通り計算される。
置き場X:20+60=80トン
置き場Y:10+30=40トン
S26では、S25で記憶したセグメント別仕掛量計算結果を参照して得られる山崩し対象セグメントの設備毎及び置き場毎の仕掛量に基づいて、工程能力特性から、山崩し対象セグメントの工程能力を算出する。図12A及び図12Bに、第三の実施例に係る置き場毎の設備能力と搬送能力の関係(工程能力特性)を示す。図12Aは、設備A及び設備Bが共有して利用する設備Xに関する工程能力特性を示し、図12Bは、設備C及び設備Dが共有して利用する設備Yに関する工程能力特性を示す。図12A及び図12Bに示す通り、搬送能力は仕掛量の増加があるレベルまでは一定で、それより仕掛量が増えると、搬送能力が低下する特性を持つ。第三の実施例では、置き場毎に搬送手段を持つため、置き場の仕掛量に対応して搬送能力は置き場毎に設定され、置き場毎の搬送能力となる。また、図12A及び図12Bでの仕掛量は、置き場の仕掛量である。また、搬送手段が設備間で共有されるため、置き場の共有関係にある設備全体の工程能力(置き場毎の工程能力)は、置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計と置き場の搬送能力の小さい方で決まる。そこで、図12A及び図12Bには共有関係にある設備全体の設備能力も示している。例えば、置き場Xでは、設備Aの設備能力が50トン/日、設備Bの設備能力が30トン/日であるため、設備Aと設備Bの合計の設備能力としては80トン/日となる。これと置き場の搬送能力の関係から、図12Aの太線が、置き場X(即ち、置き場Xと共有関係にある設備全体。設備A及び設備B)の工程能力となる。また、図12Bの太線が、置き場Y(即ち、置き場Yと共有関係にある設備全体。設備C及び設備D)の工程能力となる。
まず、置き場を共有する設備の合計工程能力、即ち、置き場の工程能力を計算する。置き場Xの仕掛量は80トンであるため、図12Aに示す工程能力特性から、設備A及び設備Bを合わせた置き場Xの工程能力は、置き場Xの搬送能力に基づいた60トン/日となる。また、置き場Yの仕掛量は40トンであるため、図12Bに示す工程能力特性から、設備C及び設備Dを合わせた置き場Yの工程能力は、置き場Yを共有して利用する全ての設備の設備能力の合計である60トン/日となる。
次に、設備毎の工程能力を計算する。図12Bでは、置き場Yの仕掛量が、(置き場の搬送能力)≧(置き場を共有して利用する設備能力の合計)となる工程能力特性の領域であるため、各設備の設備能力をフルに活用しても搬送能力に余裕があるため、(各設備の工程能力)=(当該設備の設備能力)とする。図12Aでは、置き場Xの仕掛量が、(置き場の搬送能力)<(置き場を共有して利用する設備能力の合計)となる工程能力特性の領域であるため、置き場Xの搬送能力が制約となり全ての設備の設備能力をフル活用できないため、置き場Xの工程能力を、置き場Xを共有して利用する設備(設備A及び設備B)間で調整することにより、各設備の工程能力を決定する。以下に、置き場の工程能力を設備間で配分して調整する2種類の方法を示す。
<設備能力を基準にして調整する方法>
置き場の工程能力を、設備能力が高い設備により多く割り当てるという考え方に基づいて、設備毎の設備能力の比で、置き場の工程能力を案分し、各設備の工程能力とする。
ここで、置き場Xの工程能力が、60トン/日であり、各設備の設備能力は下記の通りである。
設備Aの設備能力:50トン/日
設備Bの設備能力:30トン/日
従って、各設備で調整された工程能力は、下記の通りとなる。
設備Aの工程能力=60×50/(50+30)=37.5トン/日
設備Bの工程能力=60×30/(50+30)=22.5トン/日
<仕掛量を基準にして調整する方法>
置き場の工程能力を、仕掛量が多い設備により多く割り当てるという考え方に基づいて、設備毎の仕掛量の比で、置き場の工程能力を案分し、各設備の工程能力とする。
ここで、置き場Xの工程能力が、60トン/日であり、各設備の仕掛量は下記の通りである。
設備Aの仕掛量:20トン
設備Bの仕掛量:60トン
従って、各設備で調整された工程能力は、下記の通りとなる。
設備Aの工程能力=60×20/(20+60)=15トン/日
設備Bの工程能力=60×60/(20+60)=45トン/日
一方、各設備の設備能力は下記の通りである。
設備Aの設備能力:50トン/日
設備Bの設備能力:30トン/日
そのため、設備Bにおいて、工程能力>設備能力となり、設備能力を超える工程能力は設定できないため、設備Bは下記の通り、設備能力が工程能力となる。
設備Bの工程能力=30トン/日
従って、置き場Xの工程能力(60トン/日)から、設備Bに30トン/日を割り当てるため、置き場Xの残りの工程能力は、60−30=30トン/日となる。そして、置き場Xの残りの工程能力を、残った設備で調整するべく、残った設備の仕掛量の比で案分する。第三の実施例では、残った設備は設備Aのみであるため、置き場Xの残りの工程能力が、設備Aの工程能力となり、以下の通りとなる。
設備Aの工程能力=30トン/日
このように、第三の実施例によると、複数の設備が同じ置き場を共有する場合で、かつ、置き場毎の搬送設備も共有する場合に、複数の設備と複数の置き場の対応が事前に定義されることで、設備毎の仕掛量とともに、設備が利用する置き場全体の仕掛量が計算される。そのため、設備が利用する置き場全体の仕掛量が、置き場の搬送能力に依存する場合であっても、置き場毎の仕掛量から定まる置き場毎の搬送能力と、置き場を共有する設備の設備能力の合計とから、置き場毎の工程能力が計算され、置き場を共有する設備間で置き場毎の工程能力を調整することにより、負荷調整が可能となっていることがわかる。
また、図12Aに示す(置き場の搬送能力)<(置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計)となる仕掛量の範囲では、置き場を共有する設備毎の設備能力または仕掛量の比で、置き場の搬送能力を案分することで、設備能力が高いまたは仕掛量が多い設備には、より多くの搬送能力を割り当て、設備能力が小さいまたは仕掛量が少ない設備には、より少ない搬送能力を割り当てることになり、設備毎の設備能力及び仕掛量に応じた負荷調整が可能となっていることがわかる。
更に、設備毎の設備能力または仕掛量の比で、置き場の搬送能力を案分して設備毎の工程能力を計算した場合、(計算された工程能力)>(設備能力)となるケースが発生し得る。設備能力より工程能力を高くすることはできないので、このような設備については、工程能力を設備能力とする。さらに、この設備について決定された工程能力を、置き場の搬送能力から差し引いて置き場の搬送能力を更新した上で、残りの設備について、再度、置き場の搬送能力を設備毎の設備能力または仕掛量の比で案分することを繰り返す。これにより、割り当てた搬送能力が設備毎の設備能力を超えないように補正されることになり、設備能力の制約を確実に順守しながら、設備能力または仕掛量に応じた負荷調整が可能となっていることがわかる。
1 工程負荷調整装置
11 ワーク情報記憶部
12 工程能力特性記憶部
17 置き場マスタ記憶部
21 負荷山積み部
23 工程能力決定部
24 負荷山崩し部
S1 ワーク情報記憶ステップ
S2 工程能力特性記憶ステップ
S3 負荷山積みステップ
S5,S6 工程能力決定ステップ
S7 負荷山崩しステップ
S20 ワーク情報記憶ステップ
S21 工程能力特性記憶ステップ
S22 置き場マスタ記憶ステップ
S23 負荷山積みステップ
S25,S26 工程能力決定ステップ
S28 負荷山崩しステップ

Claims (24)

  1. 製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整方法であって、
    計算機の演算部により実行される処理が、
    前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、
    前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶ステップと、
    前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、
    前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定ステップと、
    前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、
    を有することを特徴とする工程負荷調整方法。
  2. 製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整方法であって、
    計算機の演算部により実行される処理が、
    前記複数のワークの納期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、
    前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶ステップと、
    前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記納期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、
    前記調整期間内の終了セグメントから時間軸の過去方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定ステップと、
    前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の過去方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、
    を有することを特徴とする工程負荷調整方法。
  3. 前記製造工程で利用される設備が複数ある場合は、前記ワーク情報記憶ステップ、前記工程能力特性記憶ステップ、前記負荷山積みステップ、前記工程能力決定ステップ、前記負荷山崩しステップの各ステップの処理を複数の設備毎に行うことを特徴とする請求項1または2に記載の工程負荷調整方法。
  4. 前記製造工程で利用される複数の設備と、前記設備で共有して利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を記憶する置き場マスタ記憶ステップ、を更に備え、
    前記工程能力特性記憶ステップでは、前記搬送能力は、前記設備毎に、前記設備が利用する前記置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に応じて定義され、
    前記工程能力決定ステップでは、前記置き場マスタ情報に基づいて、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷から前記置き場毎の仕掛量を算出し、前記設備毎に、前記設備が利用する前記置き場の仕掛量から算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項3に記載の工程負荷調整方法。
  5. 前記製造工程で利用される複数の設備と、前記設備で共有して利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を記憶する置き場マスタ記憶ステップ、を更に備え、
    前記工程能力特性記憶ステップでは、前記搬送能力は、前記置き場毎に、前記置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に応じて定義され、
    前記工程能力決定ステップでは、前記置き場マスタ情報に基づいて、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷から前記置き場毎の仕掛量を算出し、前記置き場毎に、前記置き場の仕掛量から算出される前記置き場の前記搬送能力と前記置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計のいずれか低い方を前記置き場の工程能力として算出し、前記置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計の方が低ければ、前記設備の設備能力を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定し、前記置き場の前記搬送能力の方が低ければ、前記置き場を共有して利用する前記設備間で調整した前記置き場の工程能力を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項3に記載の工程負荷調整方法。
  6. 前記工程能力決定ステップでは、前記置き場の前記搬送能力の方が低ければ、前記置き場を共有して利用する前記設備毎の設備能力の比または前記置き場を共有して利用する前記設備毎の仕掛量の比に基づいて案分した前記置き場の工程能力を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項5に記載の工程負荷調整方法。
  7. 前記工程能力決定ステップでは、前記設備の設備能力が、前記案分した前記置き場の工程能力より低ければ、前記設備の設備能力を前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定し、前記工程能力として決定された前記設備の設備能力を差し引いた前記置き場の前記搬送能力を、前記置き場を利用する他の設備毎の設備能力の比または前記置き場を利用する他の設備毎の仕掛量の比に基づいて案分して、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項6に記載の工程負荷調整方法。
  8. 前記搬送能力は、仕掛量が大きくなるほど低下する特性を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の工程負荷調整方法。
  9. 製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整プログラムであって、
    前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、
    前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶ステップと、
    前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、
    前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定ステップと、
    前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、
    を有し、計算機において演算部により読み出して各ステップの処理を実行させることを特徴とする工程負荷調整プログラム。
  10. 製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整プログラムであって、
    前記複数のワークの納期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、
    前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶ステップと、
    前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記納期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、
    前記調整期間内の終了セグメントから時間軸の過去方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定ステップと、
    前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の過去方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、
    を有し、計算機において演算部により読み出して各ステップの処理を実行させることを特徴とする工程負荷調整プログラム。
  11. 前記製造工程で利用される設備が複数ある場合は、前記ワーク情報記憶ステップ、前記工程能力特性記憶ステップ、前記負荷山積みステップ、前記工程能力決定ステップ、前記負荷山崩しステップの各ステップの処理を複数の設備毎に行うことを特徴とする請求項9または10に記載の工程負荷調整プログラム。
  12. 前記製造工程で利用される複数の設備と、前記設備で共有して利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を記憶する置き場マスタ記憶ステップ、を更に備え、
    前記工程能力特性記憶ステップでは、前記搬送能力は、前記設備毎に、前記設備が利用する前記置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に応じて定義され、
    前記工程能力決定ステップでは、前記置き場マスタ情報に基づいて、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷から前記置き場毎の仕掛量を算出し、前記設備毎に、前記設備が利用する前記置き場の仕掛量から算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項11に記載の工程負荷調整プログラム。
  13. 前記製造工程で利用される複数の設備と、前記設備で共有して利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を記憶する置き場マスタ記憶ステップ、を更に備え、
    前記工程能力特性記憶ステップでは、前記搬送能力は、前記置き場毎に、前記置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に応じて定義され、
    前記工程能力決定ステップでは、前記置き場マスタ情報に基づいて、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷から前記置き場毎の仕掛量を算出し、前記置き場毎に、前記置き場の仕掛量から算出される前記置き場の前記搬送能力と前記置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計のいずれか低い方を前記置き場の工程能力として算出し、前記置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計の方が低ければ、前記設備の設備能力を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定し、前記置き場の前記搬送能力の方が低ければ、前記置き場を共有して利用する前記設備間で調整した前記置き場の工程能力を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項11に記載の工程負荷調整プログラム。
  14. 前記工程能力決定ステップでは、前記置き場の前記搬送能力の方が低ければ、前記置き場を共有して利用する前記設備毎の設備能力の比または前記置き場を共有して利用する前記設備毎の仕掛量の比に基づいて案分した前記置き場の工程能力を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項13に記載の工程負荷調整プログラム。
  15. 前記工程能力決定ステップでは、前記設備の設備能力が、前記案分した前記置き場の工程能力より低ければ、前記設備の設備能力を前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定し、前記工程能力として決定された前記設備の設備能力を差し引いた前記置き場の前記搬送能力を、前記置き場を利用する他の設備毎の設備能力の比または前記置き場を利用する他の設備毎の仕掛量の比に基づいて案分して、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項14に記載の工程負荷調整プログラム。
  16. 前記搬送能力は、仕掛量が大きくなるほど低下する特性を有することを特徴とする請求項9〜15のいずれか一項に記載の工程負荷調整プログラム。
  17. 計算機の演算部を用いて、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整装置であって、
    前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶部と、
    前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶部と、
    前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積み部と、
    前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定部と、
    前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩し部と、
    を有することを特徴とする工程負荷調整装置。
  18. 計算機の演算部を用いて、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整装置であって、
    前記複数のワークの納期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶部と、
    前記製造工程で利用される設備に対して予め定めた設備能力と、仕掛量に応じて定義した搬送能力の、いずれか低い方で決定する工程能力を、工程能力特性として登録する工程能力特性記憶部と、
    前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記納期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積み部と、
    前記調整期間内の終了セグメントから時間軸の過去方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量に基づいて算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定する工程能力決定部と、
    前記山崩し対象セグメントにおいて、算出した前記工程能力と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記工程能力を超える場合は、前記工程能力を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の過去方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩し部と、
    を有することを特徴とする工程負荷調整装置。
  19. 前記製造工程で利用される設備が複数ある場合は、前記ワーク情報記憶部、前記工程能力特性記憶部、前記負荷山積み部、前記工程能力決定部、前記負荷山崩し部の各部の処理を複数の設備毎に行うことを特徴とする請求項17または18に記載の工程負荷調整装置。
  20. 前記製造工程で利用される複数の設備と、前記設備で共有して利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を記憶する置き場マスタ記憶部、を更に備え、
    前記工程能力特性記憶部では、前記搬送能力は、前記設備毎に、前記設備が利用する前記置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に応じて定義され、
    前記工程能力決定部では、前記置き場マスタ情報に基づいて、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷から前記置き場毎の仕掛量を算出し、前記設備毎に、前記設備が利用する前記置き場の仕掛量から算出される前記搬送能力と前記設備能力のいずれか低い方を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項19に記載の工程負荷調整装置。
  21. 前記製造工程で利用される複数の設備と、前記設備で共有して利用される1または複数の置き場の対応を定義した置き場マスタ情報を記憶する置き場マスタ記憶部、を更に備え、
    前記工程能力特性記憶部では、前記搬送能力は、前記置き場毎に、前記置き場を共有して利用する全ての設備の仕掛量の合計である置き場の仕掛量に応じて定義され、
    前記工程能力決定部では、前記置き場マスタ情報に基づいて、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷から前記置き場毎の仕掛量を算出し、前記置き場毎に、前記置き場の仕掛量から算出される前記置き場の前記搬送能力と前記置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計のいずれか低い方を前記置き場の工程能力として算出し、前記置き場を共有して利用する全ての設備の設備能力の合計の方が低ければ、前記設備の設備能力を、前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定し、前記置き場の前記搬送能力の方が低ければ、前記置き場を共有して利用する前記設備間で調整した前記置き場の工程能力を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項19に記載の工程負荷調整装置。
  22. 前記工程能力決定部では、前記置き場の前記搬送能力の方が低ければ、前記置き場を共有して利用する前記設備毎の設備能力の比または前記置き場を共有して利用する前記設備毎の仕掛量の比に基づいて案分した前記置き場の工程能力を、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項21に記載の工程負荷調整装置。
  23. 前記工程能力決定部では、前記設備の設備能力が、前記案分した前記置き場の工程能力より低ければ、前記設備の設備能力を前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定し、前記工程能力として決定された前記設備の設備能力を差し引いた前記置き場の前記搬送能力を、前記置き場を利用する他の設備毎の設備能力の比または前記置き場を利用する他の設備毎の仕掛量の比に基づいて案分して、前記設備毎の前記山崩し対象セグメントの工程能力として決定することを特徴とする請求項22に記載の工程負荷調整装置。
  24. 前記搬送能力は、仕掛量が大きくなるほど低下する特性を有することを特徴とする請求項17〜23のいずれか一項に記載の工程負荷調整装置。
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