JP6193209B2 - 工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置 - Google Patents

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Description

本発明は、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置に関する。
従来から、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに対して割り付けて、製造工程の負荷を調整する技術が開発されている(例えば、特許文献1)。尚、セグメントとは、時間区間であって、調整期間の開始から終了までの間において一定の時間幅で分割した時間軸上の連続した複数の区間のことを意味する。従来から、製造工程の負荷を調整する技術として、負荷山積み・山崩し方法が知られている。負荷山積み・山崩し方法では、まず、製造工程において生産要求される複数のワークについて、ワーク毎の納期や到着時期を基準に、各セグメントに負荷を加算して、負荷を山積みする。そして、山積みされた負荷が、その製造工程で設定される設備能力を超えている場合は、他のセグメントに超過負荷を移動させて、負荷を山崩しする。このように、負荷の山積み及び山崩しを繰り返すことにより、設備能力の範囲内で負荷を分散させて、実行可能な製造計画を立案する。尚、ワークとは、製造工程で生産される製品、中間製品や部品のことを意味する。
負荷の山積み及び山崩し方法の具体例を、図7A及び図7Bに示す。図7A及び図7Bに示す例では、セグメントを日としている。まず、図7Aに示すように、ワークの到着日を基準に、ワークの生産に要する負荷が日別に山積みされた状態を初期状態としている。そして、図7Bに示すように、調整期間内の時間軸の最も過去方向にあるセグメント(1日目)から順番に、設備能力(3個/日)を超えた負荷を時間軸の未来方向に崩している。また、負荷の山積み及び山崩し方法の過程において、変化する日毎の仕掛量を計算することができる。ここで、仕掛量とは、製造工程において在庫として保管される量を意味する。図7A及び図7Bでは、当該日が始まる時点での仕掛量を()内に記載している。
特開平9−26994号公報
ここで、鉄鋼、アルミ、銅などの金属素材の製造工程に見られるように、ワークの種類により加工条件が異なる生産工程では、同種のワークを数多くまとめて処理(「ロットまとめ」)することで段取り替え回数が減る、あるいは、同じ処理を継続することで加工速度を高められるなど、仕掛品の量が多い(少ない)ほど、製造工程で利用される設備の生産性が向上(低下)する傾向がある。一方、ロットにまとめるための条件は、受注後の詳細な仕様(寸法・加工方法など)が必要となること多い。そのため、予算や月次計画策定時のように、おおまかな製品グループ単位の生産計画しか無い段階では、ロットのまとまり度合いを考慮したシミュレーションは困難であった。しかしながら、特許文献1に示すような従来技術では、製造工程で利用される設備の生産性を設備能力として一定値として与えるか、あるいは、設備カレンダーで休止日を設定するなどして日毎に設備の生産性を与える。即ち、事前に与えた設備の生産性と負荷とを比較することで山崩しを行っている。いずれにしても、事前に与えられた設備能力を積まれた負荷と比較することで山崩しを行うため、シミュレーション過程で仕掛量が変化することで、まとめられるロットの大きさ、段取り回数、加工速度等に影響し、製造工程で利用される設備における生産性を左右するようなケースでは利用することができない。ここで、製造工程で利用される設備の生産性とは、製造工程で利用される設備において、ワークの処理が可能な能力のことを意味する。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、ワークの仕掛量に応じて、製造工程で利用される設備の生産性が変化する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置を提供するものである。
本発明に係る工程負荷調整方法は、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整方法であって、計算機の演算部により実行される処理が、前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、仕掛量に応じて定義される前記製造工程で利用される設備のワークの処理が可能な能力であって、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表される生産性を、生産性特性として登録する生産性特性記憶ステップと、前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記負荷割り付け結果を参照して、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量と前記生産性との関係を定義した前記生産性特性に基づいて、前記仕掛量から前記山崩し対象セグメントの生産性を決定する生産性決定ステップと、前記山崩し対象セグメントにおいて、決定した前記生産性と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記生産性を超える場合は、前記生産性を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、を有することを特徴とする。
本発明に係る工程負荷調整プログラムは、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整プログラムであって、前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、仕掛量に応じて定義される前記製造工程で利用される設備のワークの処理が可能な能力であって、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表される生産性を、生産性特性として登録する生産性特性記憶ステップと、前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記負荷割り付け結果を参照して、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量と前記生産性との関係を定義した前記生産性特性に基づいて、前記仕掛量から前記山崩し対象セグメントの生産性を決定する生産性決定ステップと、前記山崩し対象セグメントにおいて、決定した前記生産性と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記生産性を超える場合は、前記生産性を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、を有し、計算機において演算部により読み出して各ステップの処理を実行させることを特徴とする。
本発明に係る工程負荷調整装置は、計算機の演算部を用いて、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整装置であって、前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶部と、仕掛量に応じて定義される前記製造工程で利用される設備のワークの処理が可能な能力であって、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表される生産性を、生産性特性として登録する生産性特性記憶部と、前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積み部と、前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記負荷割り付け結果を参照して、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量と前記生産性との関係を定義した前記生産性特性に基づいて、前記仕掛量から前記山崩し対象セグメントの生産性を決定する生産性決定部と、前記山崩し対象セグメントにおいて、決定した前記生産性と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記生産性を超える場合は、前記生産性を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩し部と、を有することを特徴とする。
これらによると、フォワード配分法により、生産要求される複数のワークの負荷を、仮決定した到着時期に相当するセグメントに山積して負荷割り付け結果として出力する。また、負荷割り付け結果から、セグメントに山積みされた負荷を仕掛量とする。フォワード配分法では、仕掛量は、設備の前に滞留しているワークを意味する。そして、製造工程で利用される設備の生産性が、仕掛量に応じて定義された生産性特性に基づいて決定される。そこで、山崩し対象セグメント毎の仕掛量をもとに決定した生産性と、山積みされた負荷とを比較して、生産性を超える負荷を時間軸の未来方向に山崩しし、負荷割り付け結果を更新する。山崩し対象セグメントを更新しながら、山崩しを繰り返すことで、負荷が生産性を超えているセグメントを逐次解消してゆく。このように、山崩し対象セグメントの負荷を移動して更新する過程で、移動先のセグメントにおける仕掛量が逐次更新されるとともに、更新された仕掛量に基づいて、次の山崩し対象セグメントの生産性が逐次決定される。そのため、ワークの仕掛量によって、製造工程で利用される設備生産性に影響する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる。尚、本発明において、生産性は、ワークの処理が可能な能力であって、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表される。
ここで、前記生産性特性は、前記仕掛量が大きくなるほど前記生産性が高くなり、前記仕掛量が特定値以上になると前記生産性が変化しないように定義されて良い。
これにより、生産性特性の設定において、仕掛量が特定値までは仕掛量が増えるほど生産性が高くなり、それ以降は仕掛量が増えても生産性が高くならないよう定義される。これにより、例えば、下記のような現実の生産工程の特徴を反映した負荷調整が可能となる。
・仕掛量が多いほど、同じ処理を行うワークをまとめやすくなり(ロットを大きくしやすくなり)、段取り替え回数が減ることとで、生産性が高まる。
・仕掛量が多いほど、同じ加工処理を連続して行えるため、オペレータの慣れや学習効果による加工速度の向上が図られ、生産性が高まる。
・仕掛量が特定値まで達すると、ロットを大きくすること、あるいは加工速度を高めることにも限界が生じるため、生産性が高まる効果は期待できなくなる。
また、前記生産性特性は、前記仕掛量に対して上限値から下限値までの範囲を有するように前記生産性が定義され、前記範囲内で前記生産性が決定されて良い。
これにより、仕掛品の数量に対応する生産性の値が上下限の幅を持ち、山崩し対象セグメントにおける仕掛量からこの生産性の上限値から下限値までの範囲が取得され、この上下限の範囲で例えば確率変数に基づいてランダムに生産性が決定される。これにより、現実には存在する生産性のバラつきを踏まえた負荷調整が可能となる。
尚、本発明に係る工程負荷調整プログラムは、リムーバブル型記録媒体やハードディスクなどの固定型記録媒体に記録して配布可能である他、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して配布可能である。
本発明の工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置は、ワークの仕掛量に応じて、製造工程で利用される設備の生産性が変化する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる。
本実施形態に係る工程負荷調整装置のブロック図である。 本実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について説明したフローチャートである。 本実施形態に係る生産性特性の一例として定義される仕掛量と生産性との関係を示すグラフである。 本実施例に係る生産性特性として定義される仕掛量と生産性との関係を示すグラフである。 本実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、1日目のセグメントを山崩し対象セグメントとして山崩しする負荷を示す図である。 本実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、図5Aに示す1日目のセグメントの負荷の山崩しを行った負荷割り付け結果を示すと共に、2日目のセグメントを山崩し対象セグメントとして山崩しする負荷を示す図である。 本実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、図5Bに示す2日目のセグメントの負荷の山崩しを行った負荷割り付け結果を示すと共に、3日目のセグメントを山崩し対象セグメントとして山崩しする負荷を示す図である。 本実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、図5Cに示す3日目のセグメントの負荷の山崩しを行った負荷割り付け結果を示すと共に、4日目のセグメントを山崩し対象セグメントとして山崩しする負荷を示す図である。 本実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、図5Dに示す4日目のセグメントの負荷の山崩しを行った負荷割り付け結果を示すと共に、5日目のセグメントを山崩し対象セグメントとして山崩しする負荷を示す図である。 本実施例に係る負荷山積み及び負荷山崩しの過程を示す図であり、図5Eに示す5日目のセグメントの負荷の山崩しを行った負荷割り付け結果を示す図と共に、6日目のセグメントを山崩し対象セグメントとして山崩しする負荷を示す図である。 本実施形態に係る生産性特性の変形例として定義される仕掛量と生産性との関係を示すグラフである。 従来技術による負荷山積み及び負荷山崩しの過程の一例を示す図であり、セグメントに対して負荷を山積みした結果を棒グラフで示す図である。 従来技術による負荷山積み及び負荷山崩しの過程の一例を示す図であり、図7Aで負荷を山積みした結果に対して、最初のセグメントから順番に負荷を山崩しした結果を棒グラフで示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置を実施するための形態について、具体的な一例に即して説明する。
尚、以下に説明するものは、例示したものにすぎず、本発明に係る工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置の適用限界を示すものではない。すなわち、本発明に係る工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置は、下記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
また、以下で説明する本実施形態に係る工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラム、並びに工程負荷調整装置で用いるセグメントとしては、日単位であっても良いし、月、旬、週、勤、時間などの単位を用いることができる。
まず、実施形態に係る工程負荷調整装置について、図1に基づいて説明する。図1は、実施形態に係る工程負荷調整装置のブロック図である。工程負荷調整装置1は、演算部と、記憶部と、入力部と、出力部と、から構成されて、計算機上に実装される。ここで、図1に示されている工程負荷調整装置1の各部(演算部、記憶部、入力部、及び、出力部)は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等の計算機によって構成される。かかる計算機には、CPU、ROM、RAM、ハードディスク、CD−ROMの駆動装置などのハードウェアが収納されており、ハードディスクには、プログラム(このプログラムは、リムーバブルな記憶媒体に記録することにより、様々なコンピュータにインストールすることが可能である)を含む各種のソフトウェアが記録される。そして、これらのハードウェアおよびソフトウェアが組み合わされることによって、上述の各部が構築される。
図1に示すように、工程負荷調整装置1は、ワーク情報記憶部11と、生産性特性記憶部12と、セグメント別工程負荷記憶部13と、仕掛量記憶部14と、山崩し対象セグメント記憶部15と、生産性記憶部16と、負荷山積み部21と、仕掛量計算部22と、山崩し対象セグメント更新部23と、生産性決定部24と、負荷山崩し部25と、結果出力部26と、から構成される。
ワーク情報記憶部11は、製造工程で生産要求される複数のワークの到着時期及び負荷が、ワーク情報として、外部から登録されて記憶するためのものである。各ワークの負荷は、重量、数量、個数や時間などを用いることができる。ここで、ワーク情報記憶部11において、外部から登録されるワーク情報は、予め、図示しない入力部(キーボード等)から入力したり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶する。
負荷山積み部21は、ワーク情報記憶部11で登録された複数のワークの負荷を、仮決定したセグメントに山積みし、負荷割り付け結果として、セグメント別工程負荷記憶部13に出力するためのものである。仮決定したセグメントとは、ワーク情報に基づいて、各ワークの負荷を割り付けるセグメントとして仮決定されるセグメントである。具体的には、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行うため、仮決定したセグメントは、各ワークの到着時期に対応するセグメント、つまり、一番早くワークを処理できるセグメントである。更に、負荷割り付け結果とは、製造工程で利用される設備において、セグメント別の山積みされた負荷の量として出力される。
生産性特性記憶部12は、仕掛量に応じて定義される製造工程で利用される設備の生産性を、生産性特性として、外部から登録されて記憶するためのものである。ここで、生産性は、製造工程で用いる設備において、ワークの処理が可能な能力のことを意味し、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表す。ここで、生産性特性として定義される仕掛量と生産性の関係は、例えば、過去の製造実績データから抽出した日ごとの仕掛量と生産量に基づいて作成する。ここで、生産性特性記憶部12において、外部から登録される生産性特性は、関数のパラメータあるいは仕掛量×生産性のテーブルで、予め、図示しない入力部(キーボード等)から入力したり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えたりして、記憶装置や補助記憶装置等に記憶する。
図3に、本実施形態に係る生産性特性の一例として定義される仕掛量と生産性との関係を示す。図3に示すように、例えば、生産性特性は、仕掛量が破線で示す特定値になるまでは仕掛量が増えるにしたがって生産性が高くなり、仕掛量が特定値を超えると生産性は一定となるよう定義される。また、図3に示す例では、仕掛量が特定値に至るまでにおいても、ある値までは生産性の向上度合いが緩やかになっており、ある値以上になると生産性の向上度合が急になっている。これは、仕掛量が極めて少ない状況では、加工の種類によりロットまとめの最小単位に達しないため、仕掛量があっても処理せずに待たせるケースが発生することを想定している。尚、図3に示す例では、仕掛量と生産性の関係をグラフで定義しているが、テーブル形式で定義しても良い。
仕掛量計算部22は、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した負荷割り付け結果に基づいて、製造工程で利用される設備において、セグメント別の山積みされた負荷の量を、セグメント別の仕掛量として計算して、セグメント別の仕掛量計算結果として、仕掛量記憶部14に出力するためのものである。
山崩し対象セグメント更新部23は、山崩し対象セグメントを、調整期間内で更新するためのものである。山崩し対象セグメントとは、山崩しを行う対象となるセグメントとして決定するセグメントである。具体的には、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行うため、山崩し対象セグメントは、調整期間内の開始セグメントから、時間軸の未来方向に順番に決定する。即ち、フォワード配分法では、山崩し対象セグメントの初期値は、調整期間内の開始セグメントとなり、調整期間内の終了セグメントに至ると更新を終了する。
生産性決定部24は、山崩し対象セグメント記憶部15に記憶した山崩し対象セグメントの仕掛量に基づいて、生産性特性記憶部12に記憶した生産性特性から、山崩し対象セグメントの生産性を決定するためのものである。山崩し対象セグメントの仕掛量は、仕掛量計算部22で計算され、仕掛量記憶部14に記憶したセグメント別の仕掛量計算結果から得る。また、山崩し対象セグメントの生産性は、例えば、図3に示すような仕掛量と生産性との関係を示すグラフに基づいて仕掛量に基づいて決定される。決定された生産性は、生産性記憶部16に出力する。
負荷山崩し部25は、山崩し対象セグメント記憶部15に記憶した山崩し対象セグメントについて、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した負荷割り付け結果と、生産性記憶部16に記憶した生産性と、を比較して、山崩し対象セグメントに生産性を超える負荷が山積みされる場合は、生産性を超える負荷の部分を、山崩し対象セグメントから別のセグメントに移動して、負荷割り付け結果を更新するためのものである。別のセグメントとは、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行うため、山崩し対象セグメントの時間軸の未来方向に次のセグメントである。更新された負荷割り付け結果は、セグメント別工程負荷記憶部13に出力する。
結果出力部26は、山崩し対象セグメント記憶部15に記憶した山崩し対象セグメントに基づいて、山崩し対象セグメントの更新が終了した場合に、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した負荷割り付け結果を、工程負荷調整装置1における計算結果として、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置に出力するためのものである。尚、結果出力部26は、山崩し対象セグメントの更新が終了した場合のみに限らない。例えば、結果出力部26は、山崩し対象セグメントが更新する毎に、セグメント別工程負荷記憶部13に記憶した負荷割り付け結果を、出力装置に出力するものであってもよい。
次に、本実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について、図2に基づいて、説明する。図2は、本実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順について説明したフローチャートである。
尚、以下で説明する本実施形態に係る工程負荷調整方法の処理は、計算機においても同様に、工程負荷調整プログラムとしてCPUにより読み出して実行することができる。また、この工程負荷調整プログラムは、リムーバブルな記憶媒体に記録しておくことにより、様々な計算機の記憶装置にインストールすることが可能である。
図2に示すように、計算機において、生産要求される複数のワークの到着時期及び負荷が、ワーク情報として、事前に、入力部から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶部に登録する(S1:ワーク情報記憶ステップ)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1のワーク情報記憶部11に相当し、詳細な説明を省略する。
また、仕掛量に応じて定義される製造工程で利用される設備の生産性を、生産性特性として、事前に、入力部から入力されたり、リムーバブルな記憶媒体に記録されて与えられたり、有線又は無線の電気通信手段によってインターネットなどの通信ネットワークを介して与えられたりして、記憶部に登録する(S2:生産性特性記憶ステップ)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の生産性特性記憶部12に相当し、詳細な説明を省略する。
次に、S1で登録したワーク情報に基づいて、複数のワークの負荷を、仮決定したセグメントに山積みし、負荷割り付け結果として、記憶部に記憶する(S3:負荷山積みステップ)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の負荷山積み部21及びセグメント別工程負荷記憶部13に相当し、詳細な説明を省略する。
ここで、山崩し対象セグメントを、調整期間内で更新して、記憶部に記憶する(S4)。具体的には、山崩しセグメントは、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行うため、調整期間内の開始セグメントから、時間軸の未来方向に順番に決定する。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の山崩し対象セグメント更新部23及び山崩し対象セグメント記憶部15に相当し、詳細な説明を省略する。
そして、S3で記憶した負荷割り付け結果に基づいて、製造工程で利用される設備において、セグメント別の山積みされた負荷の量を、仕掛量として計算して、セグメント別の仕掛量計算結果として、記憶部に記憶する(S5:生産性決定ステップ)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の仕掛量計算部22及び仕掛量記憶部14に相当し、詳細な説明を省略する。
次に、S5で記憶したセグメント別の仕掛量計算結果を参照して得られるS4で記憶した山崩し対象セグメントの仕掛量に基づいて、S2で記憶した生産性特性から、山崩し対象セグメントの生産性を決定する(S6:生産性決定ステップ)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の生産性決定部24及び生産性記憶部16に相当し、詳細な説明を省略する。
そして、S4で記憶した山崩し対象セグメントについて、S3で記憶した負荷割り付け結果と、S6で決定した生産性と、を比較して、山崩し対象セグメントに生産性を超える負荷が山積みされる場合は、生産性を超える負荷の部分を、山崩し対象セグメントから別のセグメントに移動して、負荷割り付け結果を更新する(S7:負荷山崩しステップ)。具体的には、別のセグメントとは、負荷山積み・山崩し方法をフォワード配分法で行うため、山崩し対象セグメントの時間軸の未来方向に次のセグメントである。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の負荷山崩し部25及びセグメント別工程負荷記憶部13に相当し、詳細な説明を省略する。
次に、調整期間内の全てのセグメントが山崩し対象セグメントとなり、山崩し対象セグメントの更新が終了したかどうかを判断する(S8)。山崩し対象セグメントの更新が終了していなければ(S8:NO)、S4に戻り、山崩し対象セグメントを更新する。一方、山崩し対象セグメントの更新が終了すると(S8:YES)、S7で記憶した負荷割り付け結果を、工程負荷調整方法における計算結果として、ディスプレイ、プリンタ等の出力装置に出力する(S9)。尚、本ステップは、上述した工程負荷調整装置1の山崩し対象セグメント更新部23、山崩し対象セグメント記憶部15及び結果出力部26に相当し、詳細な説明を省略する。
このように、本実施形態の工程負荷調整装置及び工程負荷調整方法、並びに工程負荷調整プログラムによれば、生産要求される複数のワークの負荷を、仮決定したセグメントに山積して負荷割り付け結果として出力する。また、負荷割り付け結果から、セグメントに山積みされた負荷を仕掛量とする。そして、製造工程で利用される設備の生産性が、仕掛量に応じて定義された生産性特性に基づいて決定される。そこで、山崩し対象セグメント毎の仕掛量をもとに決定した生産性と、山積みされた負荷とを比較して、生産性を超える負荷を山崩しし、負荷割り付け結果を更新する。山崩し対象セグメントを更新しながら、山崩しを繰り返すことで、負荷が生産性を超えているセグメントを逐次解消してゆく。このように、山崩し対象セグメントの負荷を移動して更新する過程で、移動先のセグメントにおける仕掛量が逐次更新されるとともに、更新された仕掛量に基づいて、次の山崩し対象セグメントの生産性が逐次算定される。そのため、ワークの仕掛量によって、製造工程で利用される設備の生産性に影響する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいてさまざまな変更が可能なものである。
例えば、本実施形態の工程負荷調整装置1のワーク情報記憶部11において、製造工程で利用される設備が複数ある場合は、ワーク情報は、複数の設備毎に記憶される。かかる場合、生産性特性記憶部12の生産性特性は、複数の設備毎に記憶される。そして、負荷山積み部21、仕掛量計算部22、山崩し対象セグメント更新部23、生産性決定部24、負荷山崩し部25、結果出力部26の処理も、複数の設備毎に行われる。本実施形態の工程負荷調整方法及び工程負荷調整プログラムも同様である。これにより、複数の設備が製造工程で利用される場合に、複数の設備毎に負荷を調整することができる。
また、本実施形態の工程負荷調整装置1の生産性特性記憶部12において、生産性特性を、図6に示すように仕掛量wに対する生産性の特性が平均値Pm(w)だけでなく、上限値P1(w)から下限値P0(w)までの範囲を持つ形式で定義することも可能である。仕掛量が同じでも、現実の生産性にはバラつきがあるためである。この場合は、本実施形態の工程負荷調整装置1の生産性決定部24において、例えば、区間が{P0(w),P1(w)}で、平均がPm(w)となるベータ分布を設定し、これに基づく確率変数を発生させることで、上限値P1(w)から下限値P0(w)までの範囲内でランダムに生産性を決定することができる。また、仕掛量wに対する生産性の特性の分布が、平均Pm(w)に対して対象であれば正規分布を利用しても良い。これにより、現実には存在する生産性のバラつきを踏まえた負荷調整が可能となる。
更に、上述の本実施形態の工程負荷調整装置及び工程負荷調整方法、並びに工程負荷調整プログラムでは、負荷の山積み・山崩し法として、フォワード配分法を適用しているが、それに限らない。負荷の山積み・山崩し法として、それ以外の配分法を用いるものであっても良い。
次に、本実施形態の工程負荷調整装置及び工程負荷調整方法、並びに工程負荷調整プログラムに係る実施例について、以下で説明する。
本実施例について、図2に示す本実施形態に係る工程負荷調整方法の処理の手順に沿って説明する。尚、本実施例では、製造工程で利用される設備が1台である場合を考える。また、本実施例では、セグメントを1日としている。また、調整期間の開始セグメントを1日目とし、終了セグメントを6日目とする。そして、本実施例では、フォワード配分法により、負荷の山積み・山崩しを行う。
まず、本実施例では、調整期間内に生産要求される複数のワークの到着日と負荷を、ワーク情報として、記憶部に登録する(S1)。本実施例において生産要求されるワークのワーク情報を、以下に示す。尚、本実施例において、セグメントが1日であるため、ワークの到着時期はワークの到着日で表す。また、本実施例において、ワークの1個当たりの重量は全て1[ton/個]であり、ワークの負荷[ton]を重量で表す。
到着日:1日目 ワーク個数:95個 ワーク重量:95ton
到着日:2日目 ワーク個数:40個 ワーク重量:40ton
到着日:3日目 ワーク個数:11個 ワーク重量:11ton
到着日:4日目 ワーク個数:52個 ワーク重量:52ton
到着日:5日目 ワーク個数:87個 ワーク重量:87ton
到着日:6日目 ワーク個数: 3個 ワーク重量: 3ton
また、仕掛量に応じて定義される製造工程で利用される設備の生産性を、生産性特性として、記憶部に登録する(S2)。本実施例では、図4に示す通り、生産性特性は、仕掛量が95トンまでは仕掛量が増えるにしたがって生産性が高くなり、仕掛量が95トンを超えると生産性は65[ton/日]と一定となるよう設定される。また、仕掛量が35トンまでは生産性の向上度合いが緩やかになっている。
次に、S1で登録したワーク情報に基づいて、フォワード配分法により、負荷の山積み・山崩しを行う。まず、ワーク情報に基づいて、複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、ワークの到着日に対応するセグメントに仮決定し、複数のワークの負荷を、仮決定したセグメントに山積みする。そして、負荷割り付け結果として、記憶部に記憶する(S3)。負荷割り付け結果を、図5Aに示す。図5Aに示す通り、ワークの到着日毎に負荷が割り当てられていることが分かる。
ここで、山崩し対象セグメントを、調整期間の開始セグメントである1日目のセグメントに設定して、記憶部に記憶する(S4)。
[負荷の山崩し(1日目)]
図5Aに示す負荷割り付け結果に基づいて、製造工程で利用される設備において、セグメント別の山積みされた負荷の量を、仕掛量として計算して、セグメント別の仕掛量計算結果として、記憶部に記憶する(S5)。セグメント別の仕掛量計算結果に基づいて、山崩し対象セグメントである1日目の仕掛量を、図5Aの黒丸の印で示す。図5Aに示す通り、1日目の山崩し対象セグメントでは、95[ton]が仕掛量となる。
次に、図5Aに示すセグメント別の仕掛量計算結果を参照して得られる1日目の山崩し対象セグメントの仕掛量95[ton]に基づいて、図4に示す生産性特性から、山崩し対象セグメントの生産性を決定する(S6)。1日目の山崩し対象セグメントの仕掛量は95[ton]であるため、図4に基づくと、1日目の山崩し対象セグメントの生産性は、65[ton/日]となる。図5Aにおいて、仕掛量に基づく生産性を、横方向の太線で示す(図5B以降において同じ)。
1日目の山崩し対象セグメントについて、図5Aに示す1日目の山崩し対象セグメントの仕掛量95[ton]と、決定した1日目の山崩し対象セグメントの生産性65[ton/日]と、を比較すると、負荷>生産性となるため、その差30[ton]を、1日目の山崩し対象セグメントから2日目のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、図5Bに示すように、負荷割り付け結果を更新する(S7)。図5Aにおいて、翌日に崩す(山崩しする)負荷を、灰色の長方形で示している(図5B以降において同じ)。また、図5Bにおいて、翌日に崩された負荷を、破線の長方形で示している(図5C以降において同じ)。
1日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントでないため(S8:NO)、山崩し対象セグメントを2日目の山崩し対象セグメントに更新する(S4)。
[負荷の山崩し(2日目)]
以降、S5〜S8の処理を繰り返すことにより、2日目のセグメントの負荷山崩しを行う。
図5A及び図5Bに示すように、2日目の山崩し対象セグメントでは、2日目に到着するワーク重量が40[ton]であるため、直前の1日目の山崩しセグメントで山崩しされた30[ton]の負荷と合わせて、70[ton]が仕掛量となる(S5)。
2日目の山崩し対象セグメントでは、仕掛量が70[ton]であるため、図4の生産性特性から、2日目の山崩し対象セグメントの生産性は46[ton/日]となる(S6)。
図5Bに示す2日目の山崩し対象セグメントの仕掛量70[ton]と、決定した2日目の山崩し対象セグメントの生産性46[ton/日]とを比較し、超過した負荷である24[ton]を、2日目の山崩し対象セグメントから3日目の山崩し対象セグメントに移動して、負荷を山崩しし、図5Cに示すように、負荷割り付け結果を更新する(S7)。
2日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントでないため(S8:NO)、山崩し対象セグメントを3日目の山崩し対象セグメントに更新する(S4)。
[負荷の山崩し(3日目)]
以降、S5〜S8の処理を繰り返すことにより、3日目のセグメントの負荷山崩しを行う。
図5B及び図5Cに示すように、3日目の山崩し対象セグメントでは、3日目に到着するワーク重量が11[ton]であるため、直前の2日目の山崩しセグメントで山崩しされた24[ton]の負荷と合わせて、35[ton]が仕掛量となる(S5)。
3日目の山崩し対象セグメントでは、仕掛量が35[ton]であるため、図3の生産性特性から、3日目の山崩し対象セグメントの生産性は20[ton/日]となる(S6)。
図5Cに示す3日目の山崩し対象セグメントの仕掛量35[ton]と、決定した3日目の山崩し対象セグメントの生産性20[ton/日]とを比較し、超過した負荷である15[ton]を、3日目の山崩し対象セグメントから4日目の山崩し対象セグメントに移動して、負荷を山崩しし、図5Dに示すように、負荷割り付け結果を更新する(S7)。
3日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントでないため(S8:NO)、山崩し対象セグメントを4日目の山崩し対象セグメントに更新する(S4)。
[負荷の山崩し(4日目)]
以降、S5〜S8の処理を繰り返すことにより、4日目のセグメントの負荷山崩しを行う。
図5C及び図5Dに示すように、4日目の山崩し対象セグメントでは、4日目に到着するワーク重量である52[ton]であるため、直前の3日目の山崩しセグメントで山崩しされた15[ton]の負荷と合わせて、67[ton]が仕掛量となる(S5)。
4日目の山崩し対象セグメントでは、仕掛量が67[ton]であるため、図5の生産性特性から、4日目の山崩し対象セグメントの生産性は44[ton/日]となる(S6)。
図5Dに示す4日目の山崩し対象セグメントの仕掛量67[ton]と、決定した2日目の山崩し対象セグメントの生産性44[ton/日]とを比較し、超過した負荷である23[ton]を、4日目の山崩し対象セグメントから5日目の山崩し対象セグメントに移動して、負荷を山崩しし、図5Eに示すように、負荷割り付け結果を更新する(S7)。
4日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントでないため(S8:NO)、山崩し対象セグメントを5日目の山崩し対象セグメントに更新する(S4)。
[負荷の山崩し(5日目)]
以降、S5〜S8の処理を繰り返すことにより、5日目のセグメントの負荷山崩しを行う。
図5D及び図5Eに示すように、5日目の山崩し対象セグメントでは、5日目に到着するワーク重量が87[ton]であるため、直前の4日目の山崩しセグメントで山崩しされた23[ton]の負荷と合わせて、110[ton]が仕掛量となる(S5)。
5日目の山崩し対象セグメントでは、仕掛量が110[ton]であるため、図4の生産性特性から、5日目の山崩し対象セグメントの生産性は65[ton/日]となる(S6)。
図5Eに示す5日目の山崩し対象セグメントの仕掛量110[ton]と、決定した5日目の山崩し対象セグメントの生産性65[ton/日]とを比較し、超過した負荷である45[ton]を、5日目の山崩し対象セグメントから6日目の山崩し対象セグメントに移動して、負荷を山崩しし、図5Fに示すように、負荷割り付け結果を更新する(S7)。
5日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントでないため(S8:NO)、山崩し対象セグメントを6日目の山崩し対象セグメントに更新する(S4)。
[負荷の山崩し(6日目)]
以降、S5〜S8の処理を繰り返すことにより、6日目のセグメントの負荷山崩しを行う。
図5E及び図5Fに示すように、6日目の山崩し対象セグメントでは、6日目に到着するワーク重量が3[ton]であるため、直前の5日目の山崩しセグメントで山崩しされた45[ton]の負荷と合わせて、48[ton]が仕掛量となる(S5)。
6日目の山崩し対象セグメントでは、仕掛量が48[ton]であるため、図4の生産性特性から、6日目の山崩し対象セグメントの生産性は30[ton/日]となる(S6)。
図5Fに示す6日目の山崩し対象セグメントの仕掛量48[ton]と、決定した6日目の山崩し対象セグメントの生産性30[ton/日]とを比較し、超過した負荷である18[ton]を、6日目の山崩し対象セグメントから7日目の山崩し対象セグメントに移動して、負荷を山崩しし、負荷割り付け結果(図示せず)を更新する(S7)。
6日目の山崩し対象セグメントは、調整期間の終了セグメントであるため(S8:YES)、負荷割り付け結果を出力して、終了する(S9)。
図5A〜図5Fから、1日目〜6日目のセグメント毎に仕掛量が計算され、その仕掛量に応じて生産性もセグメント毎に決定され、その生産性に従って負荷が山崩しされて、負荷の調整が行われていることがわかる。特に、3日目は仕掛量が一番少なくなっており、平均的な生産性を固定値として利用する通常の負荷山崩し方法では、仕掛量の全量を処理できる結果となることが予想されるが、本発明では仕掛量が少ない場合でも、生産性の低下から全量を処理できない結果が得られることを示している。
このように、本実施例から、山崩し対象セグメントの負荷を移動して更新する過程で、移動先のセグメントにおける仕掛量が逐次更新されるとともに、更新された仕掛量に基づいて、次の山崩し対象セグメントの生産性が逐次決定される。そのため、ワークの仕掛量によって、製造工程で利用される設備の生産性に影響する場合であっても、製造工程の負荷を調整することができていることが分かる。
1 工程負荷調整装置
11 ワーク情報記憶部
12 生産性特性記憶部
21 負荷山積み部
24 生産性決定部
25 負荷山崩し部
S1 ワーク情報記憶ステップ
S2 生産性特性記憶ステップ
S3 負荷山積みステップ
S5,S6 生産性決定ステップ
S7 負荷山崩しステップ

Claims (9)

  1. 製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整方法であって、
    計算機の演算部により実行される処理が、
    前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、
    仕掛量に応じて定義される前記製造工程で利用される設備のワークの処理が可能な能力であって、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表される生産性を、生産性特性として登録する生産性特性記憶ステップと、
    前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、
    前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記負荷割り付け結果を参照して、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量と前記生産性との関係を定義した前記生産性特性に基づいて、前記仕掛量から前記山崩し対象セグメントの生産性を決定する生産性決定ステップと、
    前記山崩し対象セグメントにおいて、決定した前記生産性と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記生産性を超える場合は、前記生産性を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、
    を有することを特徴とする工程負荷調整方法。
  2. 前記生産性特性は、前記仕掛量が大きくなるほど前記生産性が高くなり、前記仕掛量が特定値以上になると前記生産性が変化しないように定義されることを特徴とする請求項1に記載の工程負荷調整方法。
  3. 前記生産性特性は、前記仕掛量に対して上限値から下限値までの範囲を有するように前記生産性が定義され、前記範囲内で前記生産性が決定されることを特徴とする請求項1または2に記載の工程負荷調整方法。
  4. 製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整プログラムであって、
    前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶ステップと、
    仕掛量に応じて定義される前記製造工程で利用される設備のワークの処理が可能な能力であって、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表される生産性を、生産性特性として登録する生産性特性記憶ステップと、
    前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積みステップと、
    前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記負荷割り付け結果を参照して、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量と前記生産性との関係を定義した前記生産性特性に基づいて、前記仕掛量から前記山崩し対象セグメントの生産性を決定する生産性決定ステップと、
    前記山崩し対象セグメントにおいて、決定した前記生産性と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記生産性を超える場合は、前記生産性を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩しステップと、
    を有し、計算機において演算部により読み出して各ステップの処理を実行させることを特徴とする工程負荷調整プログラム。
  5. 前記生産性特性は、前記仕掛量が大きくなるほど前記生産性が高くなり、前記仕掛量が特定値以上になると前記生産性が変化しないように定義されることを特徴とする請求項4に記載の工程負荷調整プログラム。
  6. 前記生産性特性は、前記仕掛量に対して上限値から下限値までの範囲を有するように前記生産性が定義され、前記範囲内で前記生産性が決定されることを特徴とする請求項4または5に記載の工程負荷調整プログラム。
  7. 計算機の演算部を用いて、製造工程において生産要求される複数のワークの負荷を、調整期間内において一定の時間幅で分割したセグメントに割り付けて、製造工程の負荷を調整する工程負荷調整装置であって、
    前記複数のワークの到着時期及び負荷をワーク情報として登録するワーク情報記憶部と、
    仕掛量に応じて定義される前記製造工程で利用される設備のワークの処理が可能な能力であって、1セグメントあたりのワークの処理が可能な負荷の量で表される生産性を、生産性特性として登録する生産性特性記憶部と、
    前記複数のワークの負荷を割り付けるセグメントを、前記到着時期に仮決定して、仮決定したセグメントに前記複数のワークの負荷を山積みして、負荷割り付け結果として出力する負荷山積み部と、
    前記調整期間内の開始セグメントから時間軸の未来方向に順番に山崩し対象セグメントとし、前記負荷割り付け結果を参照して、前記山崩し対象セグメントに山積みした負荷を仕掛量とし、前記仕掛量と前記生産性との関係を定義した前記生産性特性に基づいて、前記仕掛量から前記山崩し対象セグメントの生産性を決定する生産性決定部と、
    前記山崩し対象セグメントにおいて、決定した前記生産性と山積みした前記負荷とを比較して、前記負荷が前記生産性を超える場合は、前記生産性を超える負荷の部分を、前記山崩し対象セグメントから時間軸の未来方向に次のセグメントに移動して、負荷を山崩しし、前記負荷割り付け結果を更新する負荷山崩し部と、
    を有することを特徴とする工程負荷調整装置。
  8. 前記生産性特性は、前記仕掛量が大きくなるほど前記生産性が高くなり、前記仕掛量が特定値以上になると前記生産性が変化しないように定義されることを特徴とする請求項7に記載の工程負荷調整装置。
  9. 前記生産性特性は、前記仕掛量に対して上限値から下限値までの範囲を有するように前記生産性が定義され、前記範囲内で前記生産性が決定されることを特徴とする請求項7または8に記載の工程負荷調整装置。
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