JP2020064497A - ヤード管理装置、ヤード管理方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書、特許請求の範囲、および図面では、「既着山」、「仮想山」、「初期山」、「最終山」、「仮山」を以下の意味で用いることとする。
既着山:現時点で、既にヤードにおいて形作られている山。
仮想山:現時点で、ヤードに到着していない金属材を、ヤードへの到着順が早いものほど上に山積みすると仮定した場合の山(現実に存在する山ではない)。
初期山:既着山と仮想山の総称。
最終山:後工程に払出すために積み上げた最終的な山(払出山ともいう)。
仮山:現時点以降に、初期山から、最終山へ移送する際に、やむを得ず仮置きを行う山。
従って、ヤードへの到着前後の様々な事情により、ヤード到着時の積み姿が払出順でなくなった山を払出順に積み替える作業を、効率的に(即ち、できるだけ少ない搬送数で)且つできるだけ少ない最終山数となるようにすると共に、できるだけ少ない仮置き場に留めて行うニーズは極めて高い。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、初期山から最終山に金属材を積み替える際の、最終山の山姿、金属材の搬送順、および仮山の山姿を同時に最適化することを実操業上使用可能な時間内に実現できるようにすることを目的とする。
まず、最終山の山姿と、初期山からその最終山へ鋼材を積み替える際の搬送順と、仮山の山姿とを同時に最適化することとした経緯について説明する。
特許文献4には、未到着材を対象に山仕分け計画を行うケースに対する発明が開示されている。既到着材を積み替える問題(以下、「既到着材積み替え問題」と称する)は、特許文献4に開示されているような未到着材を山分けする問題(以下、「未到着材山分け問題」と称する)とは本質的な違いがあり、それを以下に示す。
まず、第1の実施形態を説明する。
本実施形態では、各鋼材の初期山の山姿および払出順(圧延順)は所与として、最終山の山姿と、所与の初期山からその最終山に鋼材を積み替える際の鋼材の搬送順と、その積み替え搬送の過程で発生する仮山の山姿とを同時に最適化する。ここで、鋼材グループの集合をN={1,2,・・・,n}と表記する。鋼材グループとは、搬送機器(主にクレーン)にて搬送する際に、分割されることのない(最小単位となる)複数の鋼材の纏まりを指す。従って一枚の鋼材単位で搬送される場合には、鋼材グループは鋼材とみなす。本実施形態では、最終山作成、仮山作成、搬送を、鋼材グループを単位として行う場合を基本として説明する。また、最終山は、上から払出順に積まれた山であるものとする。
本実施形態では、以下の(1)および(2)の仮定の下で、最終山の山姿と、所与の初期山からその最終山に鋼材を積み替える際の鋼材の搬送順と、仮山の山姿とを同時に最適化する。
(1) 初期山(初期置場)から最終山(最終置場)への搬送回数は、何れの鋼材についても最大2回とする。即ち、2回搬送する鋼材は仮置きされることになるものとする。また、仮山(仮置場)に搬送された鋼材は、次の搬送時には必ず最終山(最終置場)に搬送されるものとし、異なる仮山(仮置場)間で搬送されることはないものとする。
(2) 初期山と最終山の置場は異なっており、必ず全ての鋼材を初期山(初期置場)から最終山(最終置場)へ搬送する必要があるものとする(即ち、全ての鋼材が搬送対象になる)。
前述したように本実施形態では、最終山の山姿と、仮山の山姿と、所与の初期山からその最終山に鋼材を積み替える際の鋼材の搬送順とを同時に最適化する。具体的には、以下の(I)〜(III)に示す通りである。
(I) 最終山の構成:上から払出順に積まれた全ての最終山の山姿を求める。最終山の山姿は、積姿制約を満たし、最終山の総数が少ないほど高評価とする。
(II) 仮山の構成:最終山を作成する過程で、一次的に作成する仮山の山姿を求める。仮山の山姿は、上から順に最終山へ搬送する順番に積まれていることが要請される。仮山の山姿は積姿制約を満たし、仮山の総数が少ないほど高評価とする。
(III) 搬送順:初期山の山姿(所与)から最終山(前記(I))に至るまでの(仮置きする際には初期山から仮山への搬送及び、仮山から最終山への搬送順を含む)全ての搬送順を求める。総搬送数が少ないほど高評価とする。
また、本実施形態では、以下の幅制約、長さ制約、高さ制約、最終山への配置が禁止される鋼材ペアに関する制約(同一最終山配置禁止鋼材ペア集合)、および仮山への配置が禁止される鋼材ペアに関する制約(同一仮山上下積禁止鋼材ペア集合)を積姿制約とする。
・幅制約
或る鋼材グループの最大幅が、当該或る鋼材グループの下に位置する鋼材グループの最小幅よりも狭いならば、当該或る鋼材グループを、当該下に位置する鋼材グループの上に無条件で置ける。或る鋼材グループの最大幅が、当該或る鋼材グループの下に位置する鋼材グループの最小幅よりも広い場合には、両者の幅の差が、作業制約により定まる基準値(例えば200[mm])未満であれば、当該或る鋼材グループを、当該下に位置する鋼材グループの上に置けるが、それを越えると置けない。
或る鋼材グループの最大長が、当該或る鋼材グループの下に位置する鋼材グループの最小長よりも短いならば、当該或る鋼材グループを、当該下に位置する鋼材グループの上に無条件置ける。或る鋼材グループの最大長が、当該或る鋼材グループの下に位置する鋼材グループの最小長よりも長い場合には、両者の長さの差が、作業制約により定まる基準値(例えば2000[mm])未満であれば、当該或る鋼材グループを、当該下に位置する鋼材グループの上に置けるが、それを越えると置けない。
最終山の積段数hは、最終山として山積みできる鋼材の数の上界hmax以下でなければならない。最終山として山積みできる鋼材の数の上界hmaxは、例えば10である。
前述した幅制約および長さ制約により、任意の鋼材グループのペア(2つの鋼材グループ){s,s'}⊆Nについて、鋼材グループs、s'を同じ最終山に積んで良いかどうかが一意に定まる。従って、以下の(1)式および(2)式のように、同一最終山配置禁止鋼材ペア集合Fが定義される。ここで、s、s'は、各鋼材グループを一意に識別する識別情報(鋼材グループID)である(このことは、後述するs''も同様である)。本実施形態では、鋼材グループIDは、当該鋼材グループIDで識別される鋼材グループの払出順と一致するものとする。
(問題設定(所与の要素))で説明したように払出順は所与であるので、最終山においては、この払出順により最終山における鋼材グループの積順の上下関係が定まる。これに対し、仮山から最終山への搬送順は未知(決定変数)である。従って、同一の仮山に山積みすることができない鋼材グループのペア(禁止対)を定める際には、鋼材グループs、s'の仮山における積順の上下関係を指定する必要がある。従って、以下の(3)式のように、払出順とは無関係に、同一の仮山において、鋼材グループsを下、鋼材グループs'をその上に積んだ場合に積姿制約(幅制約および長さ制約)に違反する鋼材グループのペアを (s,s')と表し、これを要素とする集合を同一仮山上下積禁止鋼材ペア集合F'として定義する。
(i) 最終山は、積姿制約を満たし、上から順に払出順に積まれるものとする。
(ii) 各初期山の鋼材は、当該初期山の上から順にしか搬送できない。
(iii) 最終山を作成する際には、最下段から順に上にしか積み上げることができない。
前述したように、初期山(初期置場)から最終山(最終置場)への搬送回数は、何れの鋼材についても最大2回とするので(前記(仮定)の(1)を参照)、鋼材の搬送回数を最小とすることは、仮置きの回数を最小にすることと等しい。
本実施形態では、任意の鋼材グループのペアに対し、初期山から鋼材グループを取り除く順序を定める変数と、最終山に鋼材グループを配置する順序を定める変数と、任意の鋼材グループが何れの仮山位置tに属するかを表す変数と、仮山位置tを使用するか否かを表す変数と、任意の鋼材グループが何れの最終山位置lに属するかを表す変数と、最終山位置lを使用するか否かを表す変数とを決定変数とする。尚、最終山位置とは、ヤードにおいて最終山が作られる位置(最終置場の位置)を示す。仮山位置とは、ヤードにおいて仮山が作られる位置(仮置場の位置)を指す。
鋼材グループの集合Nの各要素が1つの頂点を持つ完全有向グラフをG=(N,E)とする。このとき、E={(s,s')∈N2|s≠s')である。有向枝集合E上に定義された0−1変数y(e)(∀e∈E)を導入し、以下の(4)式のように初期搬送順変数y(s,s')を定義する。初期搬送順変数y(s,s')は、2つの鋼材グループs、s'の初期搬送の相対順序を定める変数である。ここで、初期搬送とは、初期山にある鋼材グループを最終山(最終置場)または仮山(仮置場)に搬送することをいう。
初期搬送順変数y(s,s')と同様に、有向枝集合E上に定義された0−1変数z(e)(∀e∈E)を導入し、以下の(5)式のように最終搬送順変数z(s,s')を定義する。最終搬送順変数z(s,s')は、2つの鋼材グループs、s'の最終搬送の相対順序を定める変数である。ここで、最終搬送とは、初期山または仮山(仮置場)にある鋼材を最終山(最終置場)に搬送することをいう。
仮山割り当て変数p(s,t)は、鋼材グループs(∈N)を仮山位置t(∈T)に仮置きするか否かを表す0−1変数である。従って、以下の(6)式のように仮山位置割り当て変数p(s,t)を定義する。tmaxは、仮山位置の数として想定される数の最大値である。tmaxは、例えば、鋼材グループ数nである。
仮山有無変数q(t)は、仮山位置tを使用するか否か(仮山位置tに仮山があるか否か)を表す0−1変数である。従って、以下の(7)式のように仮山有無変数q(t)を定義する。tmaxは、仮山の数として想定される数の最大値である。tmaxは、例えば、鋼材グループ数nである。
最終山割り当て変数r(s,l)は、鋼材グループs(∈N)を配置する最終山位置l(∈L)を指定する0−1変数である。従って、以下の(8)式のように最終山割り当て変数r(s,l)を定義する。Lmaxは、最終山の数として想定される数の最大値である。Lmaxは、例えば、鋼材グループ数nである。
最終山有無変数δ(l)は、最終山位置lを使用するか否か(最終山位置lに最終山があるか否か)を表す0−1変数である。従って、以下の(9)式のように最終山有無変数δ(l)を定義する。
図1は、ヤード管理装置100の機能的な構成の一例を示す図である。ヤード管理装置100のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のインターフェースを備える情報処理装置、または専用のハードウェアを用いることにより実現される。図2は、ヤード管理装置100により実行されるヤード管理方法の一例を説明するフローチャートである。
[鋼材情報取得部101、ステップS201]
鋼材情報取得部101は、山積みの対象となる鋼材についての鋼材情報を取得する。鋼材情報は、鋼材グループ情報と、各鋼材グループの初期山の山姿を特定する情報と、山の最大高さを特定する情報と、を含む。
識別情報は、各鋼材グループを一意に識別する識別情報(鋼材グループID)である。
払出順は、各鋼材グループの払出順(圧延工程への搬送順)である。
最大幅・最小幅は、それぞれ、各鋼材グループを構成する鋼材の最大幅・最小幅である。
最大長・最小長は、それぞれ、各鋼材グループを構成する鋼材の最大長・最小長である。
前述したように、初期山には、既着山と仮想山とが含まれる。既着山は、最終山の作成対象となる鋼材のうち、鋼材情報が作成された時点(即ち、最終山を作成する時点)でヤードに山積みされている山である。仮想山は、最終山の作成対象となる鋼材のうち、鋼材情報が作成された時点(即ち、最終山を作成する時点)でヤードに未だ山積みされていない鋼材を、ヤードへの予定到着順が早いものほど上になるように山積みしたと仮定した場合の山である。本実施形態では、最終山の作成対象となる鋼材のうちヤードに未到着で未だ山積みされていない全ての鋼材が1つの仮想山に山積みされるものとする。このように本実施形態では、ヤードに未到着で未だ山積みされていない鋼材も仮想山として山積みされているとし(即ち、最終山の作成対象となる全ての鋼材がヤードにおいて山積みされているものとし)、その積姿を所与とする。
尚、最終山の作成対象となる全ての鋼材を1つずつ搬送する場合には、個々の鋼材について、識別情報(鋼材ID)、払出順、幅、および長さの情報が鋼材グループ情報の代わりに取得される。また、初期山の山姿を特定する情報として、初期山の識別情報(初期山ID)が取得されると共に、初期山の各積段に位置する鋼材グループIDの代わりに、初期山の各積段に位置する鋼材IDが取得される。
鋼材情報の取得形態としては、例えば、ヤード管理装置100のユーザインターフェースの入力操作、外部装置からの送信、または可搬型の記憶媒体からの読み出しが挙げられる。
制約式・目的関数設定部102は、前述した制約を数式で表した制約式と、前述した目的を数式で表した目的関数とを設定する。
<<制約式>>
まず、制約式について説明する。
(a)初期搬送順変数y(s,s')の定義制約
任意の2つの鋼材グループを初期山から取り除く順序は、鋼材グループの集合Nの全順序(反対称且つ完全(以下の(10)式)であり、推移的(以下の(11)式)な二項関係を言う)となることから、任意の2つの鋼材グループs、s'を初期山から取り除く相対的な順序を定める初期搬送順変数y(s,s')は、以下の(10)式の線形等式で表される完全律(比較可能)および以下の(11)式の線形不等式で表される推移律を満たす。また、以下の(10)式および(11)式を満たす初期搬送順変数y(s,s')は、鋼材グループの全順序に対応する。
(11)式は、鋼材グループsの初期搬送が、鋼材グループs'の初期搬送よりも先であり、鋼材グループs'の初期搬送が、鋼材グループs''の初期搬送よりも先であるなら、鋼材グループsの初期搬送は、鋼材グループs''の初期搬送よりも先であることを示す。尚、これら3つの鋼材グループは、互いに異なる鋼材グループである。
任意の2つの鋼材グループを最終山に配置(搬送)する順序も、任意の2つの鋼材グループを初期山から取り除く順序と同様に、鋼材グループの集合Nの全順序(反対称且つ完全(以下の(13)式)であり、推移的(以下の(14)式)な二項関係を言う)となることから、任意の2つの鋼材グループs、s'を最終山に配置する相対的な順序を定める最終搬送順変数z(s,s')は、以下の(13)式の線形等式で表される完全律(比較可能)および以下の(14)式の線形不等式で表される推移律を満たす。また、以下の(13)式および(14)式を満たす最終搬送順変数z(s,s')も、鋼材グループの全順序に対応する。
(14)式は、鋼材グループsの最終搬送が、鋼材グループs'の最終搬送よりも先であり、鋼材グループs'の最終搬送が、鋼材グループs''の最終搬送よりも先であるなら、鋼材グループの最終搬送sは、鋼材グループs''の最終搬送よりも先であることを示す。尚、これら3つの鋼材グループは、互いに異なる鋼材グループである。
任意の2つの鋼材グループを最終山に配置(搬送)する順序は、最終山毎に、当該最終山の最下段から数えた場合の積順に対応する。例えば、或る最終山に対し、最初に当該最終山に搬送される鋼材グループの当該最終山の最下段から数えた場合の積順は1になり、2番目に当該最終山に搬送される鋼材グループの当該最終山の最下段から数えた場合の積順は2になる。従って、払出順が相対的に先の鋼材グループsと払出順が相対的に後の鋼材グループs'とが同一の最終山に配置される場合(即ち、s<s'、r(s,l)=1、且つ、r(s’,l)=1の場合)、それらの鋼材グループs、s’は、当該最終山において、上から払出順に積まれている必要がある。従って、この場合、鋼材グループs’の最終搬送の方が鋼材グループsの最終搬送よりも先にならなければならず、以下の(15)式の線形不等式が成り立つ。尚、前述の様に鋼材グループIDは、当該鋼材グループIDで識別される鋼材グループの払出順と一致するものとしている。
任意の2つの鋼材グループs、s'について、鋼材グループsを鋼材グループs'よりも先に初期搬送し(即ち、y(s,s')=1)且つ鋼材グループs'を鋼材グループsよりも先に最終搬送するならば(即ち、z(s',s)=1)、初期山から鋼材グループsを取り除いてから鋼材グループs'を取り除き、最終山には鋼材グループs'を配置してから鋼材グループsを配置しなければならない。即ち、このような2つの鋼材グループs、s'では、初期搬送の順番の先後と最終搬送の順番の先後とが異なるため、鋼材グループsを仮置きしなければならない。このことを、仮山位置割り当て変数p(s,t)を用いて以下の(16)式の線形不等式のように表す。(16)式において、仮置きが必要な鋼材グループsについてはΣt∈Tp(s,t)は必ず1になる。
最終山への山分け制約は、以下の(17)式〜(19)式を含む。
まず、以下の(17)式の線形等式のように、最終山割り当て変数r(s,l)を使って、全ての鋼材グループは必ず何れかの最終山に山積みされなければならないことを表す制約式を用いる。
また、高さ制約を表す制約式は、(9)式で定義される最終山有無変数δ(l)を用いて、以下の(19)式の線形不等式のように表される。尚、(19)式の代わりに、以下の(20)式の線形不等式を用いてもよい。(19)式および(20)式の何れを用いても、最終山として山積みできる鋼材の数が、その上限値を上回らないようにする制約を課すことができる。(19)式および(20)式において、w(s)は、変数sで特定される鋼材グループに含まれる鋼材の数である。
最終山有無変数δ(l)は、最終山割り当て変数r(s,l)を用いて、以下の(21)式の線形不等式のように定義される。
最終山位置区別制約は、最終山(の位置)lの区別をつけるための制約である。本実施形態では、以下の(22)式の線形不等式のように、最終山位置区別制約は、変数lが小さいものほど、高い最終山とする(最終山に含まれる鋼材の数を多くする)ことを表す制約であるものとする。
同一の仮山位置tに仮置きされる鋼材グループペアs、s'において、初期搬送順変数y(s,s')で表される順列と、最終搬送順変数z(s,s')で表される順列とは逆順になっていなければならない。或る鋼材グループsが初期山から仮山に搬送されて当該仮山に積み上げられた後、別の鋼材グループs'が初期山から仮山に搬送されて当該或る鋼材グループsの上に積み上げられた場合、当該別の鋼材グループs'の方が当該或る鋼材グループsよりも先に最終搬送されるからである。即ち、2つの任意の鋼材グループs、s'を同一の仮山位置tに仮置きするならば(即ち、p(s,t)=p(s',t)=1)、当該鋼材グループs、s'の初期搬送の順番の先後と最終搬送の順番の先後とが逆になる(即ち、y(s,s')=z(s',s))。このことを線形不等式で表すと、以下の(23)式の線形不等式のようになる。
仮山積姿制約は、以下の(24)式〜(25)式を含む。
まず、幅制約および長さ制約を表す制約式は、(3)式で定義される同一仮山上下積禁止鋼材ペア集合F'を用いて、以下の(24)式の線形不等式のように表される。
仮山位置区別制約は、仮山位置tの区別をつけるための制約である。本実施形態では、以下の(27)式の線形不等式のように、仮山位置区別制約は、変数tの小さなものから順に仮山位置として使用することを表す制約であるものとする。また、以下の(28)式の線形不等式のように、仮山有無変数q(t)について、仮山位置tに鋼材グループsを配置する場合には、仮山位置tを使用しなければならないことを表す制約式を用いる。
また、(18)式を設定する際には、同一の最終山に積んではいけない2つの鋼材グループの組み合わせ(即ち、同一最終山配置禁止鋼材ペア集合F)のそれぞれについて、s、s'を設定する。
また、(24)式を設定する際には、2つの鋼材グループの組み合わせのうち、同一の仮山において、鋼材グループsを下、鋼材グループs'をその上に積んではいけない2つの鋼材グループs、s'(即ち、同一仮山上下積禁止鋼材ペア集合F')のそれぞれについて、s、s'を設定する。
次に、目的関数について説明する。
前述したように本実施形態では、最終山の山数と、鋼材グループの総搬送回数(即ち、仮置き鋼材グループの数)と、仮山の山数とを少なくすることとを目的とするので、以下の(29)式に示す目的関数Jを用いる。
制約式・目的関数設定部102は、例えば、(29)式に対し、変数s、N、L、T、k1、k2、k3を設定することにより、(29)式の目的関数Jを設定する。
最適化計算部103は、(10)式〜(19)式、(21)式〜(25)式、(27)式〜(28)式の制約式を満足する範囲で、(29)式の目的関数Jの値が最小になるときの初期搬送順序変数y(s,s')、最終搬送順変数z(s,s')、仮山位置割り当て変数p(s,t)、仮山有無変数q(t)、最終山割り当て変数r(s,l)、および最終山有無変数δ(l)を最適解として算出する。また、最適解の算出は、最適化問題を混合整数計画法等の数理計画法により解くための公知のアルゴリズム(solver等の利用を含む)を用いることにより実現できる。
以上のようにして初期搬送順変数y(s,s')が導出されると、鋼材グループの集合Nに含まれるそれぞれの鋼材グループの初期搬送順(初期山から取り除く順序)を決定することができる。ただし、仮置きが発生すると判定された鋼材グループ(Σt∈Tp(s,t)=1となった鋼材グループs)の最終搬送順(仮山(仮置場)から最終山(最終置場)への搬送順)が初期搬送順との関係に於いて定まらないので、これを決定する必要がある。即ち、前述したようにして決定した初期搬送順のどこに、仮置きが発生すると判定された鋼材グループの最終搬送順を割り込ませるのかを決定する必要がある。そこで、本実施形態では、後処理部104は、以下のようにして、各鋼材グループの最終的な搬送順を決定する。
次に、最終山の山姿は、最終山姿特定情報に対し、仮置き対象鋼材グループとなる鋼材グループの鋼材IDを、当該仮置き対象鋼材グループに与えられた仮想鋼材グループIDに置き換えたものとなる。
出力部105は、後処理部104で導出された、鋼材集合N及び仮想鋼材グループ集合Tに含まれる各鋼材の初期山から最終山に至るまでの搬送順を示す情報を出力する。出力の形態は、コンピュータディスプレイへの表示、ヤード管理装置100の内部または外部の記憶媒体への記憶、および外部装置への送信のうち、少なくとも1つを含む。外部装置としては、例えば、クレーン、またはクレーンの動作を制御する制御装置が挙げられる。
以上のように本実施形態では、ヤード管理装置100は、任意の2つの鋼材グループの初期搬送の相対的な順序を定める二項変数である初期搬送順変数y(s,s')と、ヤード管理装置100は、任意の2つの鋼材グループの最終搬送の相対的な順序を定める二項変数である最終搬送順変数z(s,s')と、鋼材グループが何れの最終山に配置されるかを表す変数である最終山割り当て変数r(s,l)と、鋼材グループが何れの仮山に配置されるかを表す変数である仮山位置割り当て変数p(s,t)と、を用いて、初期搬送の順番の先後と最終搬送の順番の先後とが異なる2つの鋼材グループのうち、初期搬送が先の鋼材グループの仮置きが必要になることを表す線形不等式と、同一の仮山に仮置きする2つの鋼材グループの初期搬送の順番の先後と最終搬送の順番の先後とが逆になることを表す線形不等式とを含む制約式を設定する。そして、ヤード管理装置100は、設定した制約式を満足するように、最終山の山数と仮置きの発生と仮山の山数とが、それらの評価のバランスに応じて最小になることを目的とする目的関数Jの値が最小になるときの、初期搬送順変数y(s,s')、最終搬送順変数z(s,s')、最終山割り当て変数r(s,l)、仮山位置割り当て変数p(s,t)を導出し、これらに基づいて、鋼材グループの集合Nに含まれる各鋼材グループの初期山から最終山に至るまでの搬送順を導出する。従って、初期山から最終山へ鋼材グループを積み替える際の最終山の山姿と鋼材グループの搬送順と仮山の山姿とを同時に最適化することを、実操業上使用可能な時間内に実現することができる。
本実施形態では、目的関数Jを最小化する問題を例に挙げて説明した。しかしながら、鋼材グループの総搬送回数を評価する評価指標と、最終山の山数を評価する評価指標とを含む目的関数を用いていれば、目的関数Jを最小化する問題としなくてもよい。例えば、(29)式の右辺の各項に(−1)を掛けたものを目的関数とし、当該目的関数を最大化する問題としてもよい。
次に、第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、初期山と最終山の置場は異なっており、必ず全ての鋼材グループを初期山(初期置場)から最終山(最終置場)へ搬送する必要があることを前提とする場合を例に挙げて説明した。しかしながら、初期山において既に、最下段からの積順が払出順(下から上に向かって払出順が降順)となっている場合がある。このような場合、初期山において最下段からの積順が払出順(下から上に向かって払出順が降順)となっている部分は、積み替える必要がない。そこで、本実施形態では、このような部分については、初期山と最終山の置場が同一となることも許容する(即ち、初期山の状態から動かさない)場合について説明する。このように本実施形態と第1の実施形態とは、第1の実施形態で説明した(仮定)の(2)が異なることによる処理が主として異なる。従って、本実施形態の説明において、第1の実施形態と同一の部分については、図1〜図2に付した符号と同一の符号を付す等して詳細な説明を省略する。
(3) 初期山と最終山の置場が同一となることも許容し、初期山において最下段からの積順が払出順(下から上に向かって払出順が降順)となっている部分は搬送しないこととする(即ち、初期山の一部の鋼材グループ(最下段から連続する1つまたは複数の鋼材グループ)が搬送対象とならない場合があるものとする)。
まず、第1の実施形態で説明した(10)式〜(28)式の制約式に対し追加する制約式について説明する。
全ての鋼材グループを搬送対象とせず、初期山の一部をそのまま最終山として流用する場合には、全ての鋼材を搬送対象とする場合にはない以下のケースが想定されるので、そのための新たな制約を追加する必要がある。
図3は、初期山に固定部がある場合の鋼材の搬送の形態の一例を示す図である。
図3に示す初期山において、最下段から2段の鋼材グループI、IIが固定部であり、その上の鋼材グループIII、IV、Vが移動部であるとする。この場合、最終山では、固定部の鋼材グループI、IIがそのままである。また、初期山の移動部の鋼材グループIII、IV、Vのうち、鋼材グループIII、Vは別の最終山に搬送され、鋼材グループIVは仮山に搬送された後、再び当該初期山(即ち最終山)に搬送され、その鋼材グループIVの上に別の初期山から鋼材グループVI、VIIが搬送される。この様なケースに対しても適切に搬送順を計算するために、初期搬送順に制約を設ける必要がある。
即ち、初期山lの移動部の鋼材グループの初期搬送を特定する変数をiUとし、初期山lとは別の山(初期山または仮山)から初期山lに搬送される鋼材グループの初期搬送を特定する変数をiTとし、以下の(33)式の制約式を追加する。
初期搬送を特定する変数s、s'、s''のうち、少なくとも何れか1つが、初期山の固定部の鋼材グループに対して設定された変数である場合には、それらの変数s、s'、s''による初期搬送順変数y(s,s')、y(s',s)、y(s',s'')、y(s,s'')については、(10)式および(11)式の制約式を設定しないものとする。あるいは(12)式を以下の様に拡張することにより、固定部の鋼材に対しても(12)式以外の制約式は全て移動部(非固定部)の鋼材グループと同様に設定すれば良い。
また、本実施形態においても第1の実施形態で説明した変形例を採用することができる。
次に、実施例を説明する。
以下の実施例では、以下の計算環境で計算を行った。
(i)プロセッサ:Intel(登録商標) Xeon(登録商標) CPU E5-2687W @ 3.1.GHz (2プロセッサ)
(ii)実装メモリ(RAM):128GB
(iii)OS: Windows(登録商標)7 Professional 64ビットオペレーティングシステム
(iv)最適計算ソフト:ILOG CPLEX Cplex11.0 Concert25(登録商標)
図4において、計算条件のDataは、鋼材情報を識別するものであり、13通りの鋼材情報について、発明例と比較例との比較を行っていることを示す。また、計算条件のSLは、最終山の作成対象の鋼材の数である。また、計算条件の初期山数は、初期山の数である。比較例・発明例における最終山、仮置き数、仮山数は、それぞれ、最適化計算の結果として得られた最終山の数、仮置き数、仮山の数である。また、比較例・発明例における時間は、最適化計算に要した時間である。
以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
以下に、請求項と実施形態との関係の一例を示す。尚、請求項の記載が実施形態の記載に限定されないことは、変形例などに示した通りである。
(請求項1、7)
初期搬送順変数は、例えば、初期搬送順変数y(s,s')を用いることにより実現される。最終搬送順変数は、例えば、最終搬送順変数z(s,s')を用いることにより実現される。最終山割り当て変数は、例えば、最終山割り当て変数r(s,l)を用いることにより実現される。仮山割り当て変数は、例えば、仮山割り当て変数p(s,t)を用いることにより実現される。
金属材情報取得手段は、例えば、鋼材情報取得部101を用いることにより実現される。鋼材情報は、例えば、鋼材グループ情報を用いることにより実現される。初期山の識別情報および当該初期山の各積位置における前記金属材の識別情報は、例えば、各鋼材グループの初期山の山姿を特定する情報(初期山IDと、当該初期山IDで識別される初期山の各積段に位置する鋼材グループID)を用いることにより実現される。前記金属材の前記払出順は、例えば、各鋼材グループの払出順(圧延工程への搬送順)を用いることにより実現される。
制約式設定手段は、例えば、制約式・目的関数設定部102を用いることにより実現される。第1の制約式は、例えば、(16)式を用いることにより実現される。第2の制約式は、例えば、(23)式を用いることにより実現される。
目的関数設定手段は、例えば、制約式・目的関数設定部102を用いることにより実現される。目的関数は、例えば、(29)式を用いることにより実現される。
最適化計算手段は、例えば、最適化計算部103を用いることにより実現される。
(請求項2)
第3の制約式は、例えば、(24)式を用いることにより実現される。
積姿制約は、例えば、幅制約および長さ制約を用いることにより実現される。
(請求項3)
第4の制約式は、例えば、(10)式を用いることにより実現される。
第5の制約式は、例えば、(11)式を用いることにより実現される。
(請求項4)
第6の制約式は、例えば、(13)式を用いることにより実現される。
第7の制約式は、例えば、(14)式を用いることにより実現される。
(請求項5)
第8の制約式は、例えば、(12)式を用いることにより実現される。
(請求項6)
第9の制約式は、例えば、(15)式を用いることにより実現される。
Claims (12)
- 工程間の置場であるヤードに山積みされる金属材からなる初期山の当該金属材を、搬送機器により搬送して、当該ヤードの後工程への払出順に従った積順で山積みされる金属材からなる最終山を作成するためのヤード管理装置であって、
任意の2つの前記金属材についての、前記初期山からの搬送である初期搬送の相対的な順序を定める二項変数である初期搬送順変数と、任意の2つの前記金属材についての、前記最終山への搬送である最終搬送の相対的な順序を定める二項変数である最終搬送順変数と、前記金属材が何れの前記最終山に属するのかを表す変数である最終山割り当て変数と、前記ヤードの仮置場に山積みされる金属材からなる仮山に前記金属材が山積みされる場合に当該金属材が何れの前記仮山に属するのかを表す変数である仮山割り当て変数とを決定変数とし、
前記初期山の識別情報および当該初期山の各積位置における前記金属材の識別情報と、前記金属材の前記払出順とを含む金属材情報を取得する金属材情報取得手段と、
第1の制約式と第2の制約式とを含む制約式を、前記金属材情報に基づいて設定する制約式設定手段と、
前記最終山の数を評価する評価指標と、前記ヤードの仮置場への仮置きが発生する前記金属材の数を評価する評価指標と、前記仮山の数を評価する評価指標とを含む目的関数を、前記金属材情報に基づいて設定する目的関数設定手段と、
前記制約式を満足する範囲で前記目的関数の値が最小または最大になるときの前記決定変数の値を最適解として導出することを、数理計画法による最適化計算を行うことにより実行する最適化計算手段とを有し、
前記第1の制約式は、任意の2つの前記金属材について、前記初期山からの搬送順の先後と、前記最終山への搬送順の先後とが異なる場合に、当該2つの金属材のうち、前記初期山からの搬送順が先の前記金属材は、前記仮置場に仮置きすることが必要であることを、前記決定変数を用いて表す制約式であり、
前記第2の制約式は、任意の2つの前記金属材が、同一の前記仮山に山積みされるためには、当該2つの前記金属材について、前記初期山からの搬送順の先後と、前記最終山への搬送順の先後とが異なる必要があることを、前記決定変数を用いて表す制約式であることを特徴とするヤード管理装置。 - 前記制約式は、同一の前記仮山において、一方の前記金属材を下、他方の前記金属材を上に積んだ場合に、積姿制約を満たさない2つの前記金属材について、当該一方の金属材を当該他方の金属材よりも先に初期搬送する場合、当該2つの金属材を同一の前記仮山に仮置きしてはいけないことを、前記決定変数を用いて表す第3の制約式を更に含み、
前記積姿制約は、前記金属材のサイズに基づいて定められる制約であって、同一の山における複数の前記金属材の積み順に関する制約であることを特徴とする請求項1に記載のヤード管理装置。 - 前記初期搬送順変数は、前記金属材の前記初期山からの初期搬送の順序を全順序とみなして任意の2つの前記金属材の前記初期山からの初期搬送の相対的な順序を定める二項変数であり、
前記制約式は、前記初期搬送順変数が比較可能であることが、前記初期搬送順変数を用いて表された線形等式である第4の制約式と、前記初期搬送順変数が推移的であることを、前記初期搬送順変数を用いて表した線形不等式である第5の制約式とを更に含むことを特徴とする請求項1または2に記載のヤード管理装置。 - 前記最終搬送順変数は、前記金属材の前記最終山への最終搬送の順序を全順序とみなして任意の2つの前記金属材の前記最終山への最終搬送の相対的な順序を定める二項変数であり、
前記制約式は、前記最終搬送順変数が比較可能であることが、前記最終搬送順変数を用いて表された線形等式である第6の制約式と、前記最終搬送順変数が推移的であることを、前記最終搬送順変数を用いて表した線形不等式である第7の制約式とを更に含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヤード管理装置。 - 前記制約式は、同一の前記初期山において、下にある前記金属材よりも上にある前記金属材を先に前記初期山から初期搬送しなければならないことを、前記初期搬送順変数を用いて表した線形等式である第8の制約式を更に有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヤード管理装置。
- 前記制約式は、前記払出順が相対的に先の前記金属材と前記払出順が相対的に後の前記金属材とが同一の前記最終山に配置される場合、前記払出順が相対的に後の前記金属材の当該最終山への最終搬送の方が、前記払出順が相対的に先の前記金属材の当該最終山への最終搬送よりも先になる必要があることを、前記最終搬送順変数と、前記最終山割り当て変数とを用いて表した線形不等式である第9の制約式を更に有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のヤード管理装置。
- 前記第1の制約式は、前記仮山割り当て変数と、前記初期搬送順変数と、前記最終搬送順変数とを用いて表した線形不等式であり、
前記第2の制約式は、前記仮山割り当て変数と、前記初期搬送順変数と、前記最終搬送順変数とを用いて表した線形不等式であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のヤード管理装置。 - 前記初期山は、既着山と仮想山とを含み、
前記既着山は、前記最終山を作成するときに前記ヤードにおいて山積みされている山であり、
前記仮想山は、前記最終山を作成するときに前記ヤードに未到着の金属材であって、前記最終山の作成の対象となる金属材を、前記ヤードへの予定到着順が早いものほど上になるように山積みしたと仮定した場合の1つの山であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のヤード管理装置。 - 前記金属材は、金属材グループであり、
前記金属材グループは、搬送機器にて前記金属材を搬送する際に分割されることのない複数の前記金属材からなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のヤード管理装置。 - 前記ヤードは、鉄鋼製造プロセスにおける製鋼工程と圧延工程との間の置場であり、
前記金属材は、鋼材であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のヤード管理装置。 - 工程間の置場であるヤードに山積みされる金属材からなる初期山の当該金属材を、搬送機器により搬送して、当該ヤードの後工程への払出順に従った積順で山積みされる金属材からなる最終山を作成するためのヤード管理方法であって、
任意の2つの前記金属材についての、前記初期山からの搬送である初期搬送の相対的な順序を定める二項変数である初期搬送順変数と、任意の2つの前記金属材についての、前記最終山への搬送である最終搬送の相対的な順序を定める二項変数である最終搬送順変数と、前記金属材が何れの前記最終山に属するのかを表す変数である最終山割り当て変数と、前記ヤードの仮置場に山積みされる金属材からなる仮山に前記金属材が山積みされる場合に当該金属材が何れの前記仮山に属するのかを表す変数である仮山割り当て変数とを決定変数とし、
前記初期山の識別情報および当該初期山の各積位置における前記金属材の識別情報と、前記金属材の前記払出順とを含む金属材情報を取得する金属材情報取得ステップと、
第1の制約式と第2の制約式とを含む制約式を、前記金属材情報に基づいて設定する制約式設定ステップと、
前記最終山の数を評価する評価指標と、前記ヤードの仮置場への仮置きが発生する前記金属材の数を評価する評価指標と、前記仮山の数を評価する評価指標とを含む目的関数を、前記金属材情報に基づいて設定する目的関数設定ステップと、
前記制約式を満足する範囲で前記目的関数の値が最小または最大になるときの前記決定変数の値を最適解として導出することを、数理計画法による最適化計算を行うことにより実行する最適化計算ステップとを有し、
前記第1の制約式は、任意の2つの前記金属材について、前記初期山からの搬送順の先後と、前記最終山への搬送順の先後とが異なる場合に、当該2つの金属材のうち、前記初期山からの搬送順が先の前記金属材は、前記仮置場に仮置きすることが必要であることを、前記決定変数を用いて表す制約式であり、
前記第2の制約式は、任意の2つの前記金属材が、同一の前記仮山に山積みされるためには、当該2つの前記金属材について、前記初期山からの搬送順の先後と、前記最終山への搬送順の先後とが異なる必要があることを、前記決定変数を用いて表す制約式であることを特徴とするヤード管理方法。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載のヤード管理装置の各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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