JP5332872B2 - 搬送制御方法、搬送制御装置、およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
まず、ヤードでの操業のあらましを図1に示すスラブヤードを例に説明する。ヤードでは、上流工程より払い出されたスラブなどの鋼材を、図1に示すように通常、縦横に区画された置場101〜104に、クレーン1A、1B、2A、2Bや高速台車109などの搬送機器により搬送し山積みする。尚、ここでは縦方向の分割区分を"棟"、横方向の分割区分を"列"と称し、置場として"棟"及び"列"を指定することを、番地を指定すると称するものとする。
通常、ヤード操業においては次の二つのことが要求される。
(1)高い山を作り、置場効率を高める。
(2)後工程への払出遅れを無くす、或いは少なくする。
ヤードに鋼材を置く際、例えばスラブならば一つの置場に数枚から十数枚まで積み上げて、置場スペースを有効に活用している。この際、積み上げる枚数が多ければ多いほどヤード全体としての鋼材保有可能数は増えるので、(1)の要請が満たされる。また、ヤードでの放冷を防ぐため、保温台車などが装備されている場合には、保温台車にできるだけ多くの鋼材を入れるため、できるだけ高く積み上げることが必要となる。
次に(2)の要請は、言うまでもないが、(1)のようにいくら置場スペースを効率良く使えたとしても、後工程への払出遅れが発生しては、後工程での損失に繋がることに起因する。例えば後工程が圧延用の加熱炉の場合、払い出し遅れは加熱炉を空炉にすることになるから、燃料費の損失に直結する。更に、後工程での生産効率を落とすことにも繋がる。払出遅れが発生する原因は、払出順に積み直すための配替え作業が多く遅れが生ずる場合、或いは、払出数量が多いにもかかわらず、特定のクレーンに負荷が集中してしまい払出作業が遅れてしまう場合などである。
上記(2)の要請に対し、まず、払出順に積み直すための配替え作業を抑制するために、これまでも多くの検討がなされている。それらを整理すると、(a)クレーンの効率的な運行による手法、(b)山立て(受入、配替による)の工夫による手法、(c)搬出順番(加熱炉装入順)適正化による手法の三つに分けられる。
まず、(a)に関して、特許文献1には、GA(遺伝アルゴリズム)を用いて、受入、払出、配替処理をクレーンへ準最適に配分し、その結果をシミュレータで評価する手法が開示されている。また、特許文献2には、クレーン間の衝突防止のためクレーン間で作業情報を交換し合う技術が開示されている。
(b)に関して、特許文献3には、将来の払出負荷を予測し、時間的に払出負荷を均等化するようルールベースに基づき適正に配替を行い、払出作業を効率化する技術が開示されている。また、特許文献4には、払出順番に上から積まれるように、受入順の工夫や受入及び払出に余裕がある適切なタイミングで配替を行う技術が開示されている。
(c)に関して、特許文献5には、板厚に応じて変動する加熱ピッチにより、搬出遅れによる空炉発生を防止するため、その変動を吸収するよう加熱炉装入順番をルールベース制御により適正化する技術が開示されている。
次に、特定クレーンに負荷が集中することを防止するための発明として特許文献6がある。この発明では、受入前の段階で、将来の払出時の負荷状況を予測し、同時期に払い出される鋼材の搬送が特定クレーンに集中しないよう、置場を分散することで、払出時のクレーン負荷も複数のクレーンに適切に分配し、払出遅れをなくすよう受入置場を決定する方法が示されている。
従って、本発明では、高い山を作り、鋼材の置場のスペース効率を高めるために、後工程で同一ロットとなる鋼材を同一の置場に集めながらも、払出の際の負荷集中による鋼材の払出遅れを防止しできる技術を提供することを目的とする。
・「ロット毎に主搬送ルートを決定し」
・「主搬送ルートへの集中度を高める」
ことにより高い山が作成可能であることを見出した。ここで、各ロットに属する鋼材が通過する搬送ルートのうちで、最も多くの鋼材が通過する搬送ルートを、該ロットに対する主搬送ルートと呼ぶものとする。従って、ロット毎に搬送ルートを揃えること(主搬送ルートへの集中度を高める)を直接的な計画作成の目標とすることで、実質的には置場スペースの効率アップを実現させることが可能である。
(2)の「払出遅れを無くす、或いは少なくする」については、それを直接評価の対象とすれば、計画作成に反映させることが可能である。
その結果、搬送ルートの過度のまとまりを抑え、置場スペースの効率と払出遅れの抑制とのバランスの取れた最適な搬送計画が実現可能となる。
即ち、本発明の搬送制御方法は、複数の置場と複数の搬送機器とを持ち、鉄鋼プロセスにおける半製品である鋼材を工程間で保管するヤードにおいて、前記鋼材毎に、前工程から該鋼材を受け入れる受入口から該鋼材の置場まで、及び該置場から次工程への払出口までの搬送ルートの決定と、予め指定された搬送制御開始時刻から搬送制御終了時刻までの間の各時刻における各搬送機器の搬送作業の指示とを、コンピュータにより実行する搬送制御方法であって、搬送制御開始時刻に既にヤードに存在する鋼材の置場位置情報及び払出予定時刻情報と、計画策定開始時刻以降にヤードに到着予定の鋼材の受入予定時刻情報及び払出予定時刻情報と、搬送対象の全鋼材についての次工程における処理のロットの区分を示す情報であるロット区分情報と、を少なくとも含む鋼材情報を取り込む鋼材情報取込ステップと、前記ロット毎に、該ロットに属する鋼材が通過する搬送ルートのうちで最も多くの鋼材が通過する搬送ルートを主搬送ルートと呼ぶときに、該ロットに属する鋼材が通過可能な各搬送ルートが、主搬送ルートであるか否かを表す1-0変数と、各時刻における各置場での鋼材の配置数を表す整数変数と、各時刻における各搬送機器による鋼材の搬送数を表す整数変数とを決定変数とする、線形方程式及び線形不等式のうち少なくともいずれか一方により表現した、ヤードの置場能力及び搬送機器の搬送能力についての制約式であるヤード能力条件制約式を設定するヤード能力条件制約式設定ステップと、前記搬送制御開始時刻における鋼材の置場位置情報に基づく置場の初期条件と、前記ヤードに存在する鋼材の払出予定時刻情報と、前記ヤードに到着予定の鋼材の受入及び払出予定時刻情報との全部または一部の情報に基づく置場の境界条件に従って、境界条件制約式を設定する境界条件制約式設定ステップと、前記決定変数の全てまたは一部の変数を線形和式又は二次形式により表現した関数であって、次工程から指定された払出時刻からの払出遅延が最小のときに値が最小値をとる関数と、前記ロット毎に、該ロットに含まれる全ての鋼材に対する、前記主搬送ルートを通過する鋼材の数の比率である主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数とのいずれか一方の関数である、或いは該2つの関数の重みづけ和である評価関数を設定する評価関数設定ステップと、前記ヤード能力条件制約式及び前記境界条件制約式の下、前記評価関数を最小化する前記決定変数の値を最適決定変数として算出する最適化計算を行う最適解算出ステップと、前記最適化計算により算出された最適決定変数に基づいて、前記各ロットについて、前記主搬送ルートであるか否かを表す1-0変数と、前記各置場毎かつ前記各時刻毎の鋼材の配置数と、前記各搬送ルート毎かつ各時刻毎の鋼材の搬送数と、を算出する搬送作業算出ステップと、前記搬送作業として、前記搬送作業算出ステップで算出された各値を前記各搬送機器に指示する搬送作業指示ステップと、を少なくとも含み、前記境界条件制約式は、前記搬送対象とする各鋼材の、払出予定時刻からの払出遅延を禁止する制約条件式を含み、前記評価関数は、前記ロット毎の前記主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数であるか、或いは、前記評価関数は、前記搬送対象とする各鋼材の、払出予定時刻からの払出遅延が最小のときに値が最小値をとる関数と、前記ロット毎の前記主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数との重みづけ和である、ことを特徴とする。
本発明の搬送制御装置は、複数の置場と複数の搬送機器とを持ち、鉄鋼プロセスにおける半製品である鋼材を工程間で保管するヤードにおいて、前記鋼材毎に、前工程から該鋼材を受け入れる受入口から該鋼材の置場まで、及び該置場から次工程への払出口までの搬送ルートの決定と、予め指定された搬送制御開始時刻から搬送制御終了時刻までの間の各時刻における各搬送機器の搬送作業の指示とを、コンピュータにより実行する搬送制御装置であって、搬送制御開始時刻に既にヤードに存在する鋼材の置場位置情報及び払出予定時刻情報と、計画策定開始時刻以降にヤードに到着予定の鋼材の受入予定時刻情報及び払出予定時刻情報と、搬送対象の全鋼材についての次工程における処理のロットの区分を示す情報であるロット区分情報と、を少なくとも含む鋼材情報を取り込む鋼材情報取込手段と、前記ロット毎に、該ロットに属する鋼材が通過する搬送ルートのうちで最も多くの鋼材が通過する搬送ルートを主搬送ルートと呼ぶときに、該ロットに属する鋼材が通過可能な各搬送ルートが、主搬送ルートであるか否かを表す1-0変数と、各時刻における各置場での鋼材の配置数を表す整数変数と、各時刻における各搬送機器による鋼材の搬送数を表す整数変数とを決定変数とする、線形方程式及び線形不等式のうち少なくともいずれか一方により表現した、ヤードの置場能力及び搬送機器の搬送能力についての制約式であるヤード能力条件制約式を設定するヤード能力条件制約式設定手段と、前記搬送制御開始時刻における鋼材の置場位置情報に基づく置場の初期条件と、前記ヤードに存在する鋼材の払出予定時刻情報と、前記ヤードに到着予定の鋼材の受入及び払出予定時刻情報との全部または一部の情報に基づく置場の境界条件に従って、境界条件制約式を設定する境界条件制約式設定手段と、前記決定変数の全てまたは一部の変数を線形和式又は二次形式により表現した関数であって、次工程から指定された払出時刻からの払出遅延が最小のときに値が最小値をとる関数と、前記ロット毎に、該ロットに含まれる全ての鋼材に対する、前記主搬送ルートを通過する鋼材の数の比率である主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数とのいずれか一方の関数である、或いは該2つの関数の重みづけ和である評価関数を設定する評価関数設定手段と、前記ヤード能力条件制約式及び前記境界条件制約式の下、前記評価関数を最小化する前記決定変数の値を最適決定変数として算出する最適化計算を行う最適解算出手段と、前記最適化計算により算出された最適決定変数に基づいて、前記各ロットについて、前記主搬送ルートであるか否かを表す1-0変数と、前記各置場毎かつ前記各時刻毎の鋼材の配置数と、前記各搬送ルート毎かつ各時刻毎の鋼材の搬送数と、を算出する搬送作業算出手段と、前記搬送作業として、前記搬送作業算出ステップで算出された各値を前記各搬送機器に指示する搬送作業指示手段と、を少なくとも備え、前記境界条件制約式は、前記搬送対象とする各鋼材の、払出予定時刻からの払出遅延を禁止する制約条件式を含み、前記評価関数は、前記ロット毎の前記主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数であるか、或いは、前記評価関数は、前記搬送対象とする各鋼材の、払出予定時刻からの払出遅延が最小のときに値が最小値をとる関数と、前記ロット毎の前記主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数との重みづけ和である、ことを特徴とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、前記搬送制御方法の各ステップを実行させるためのコンピュータプログラムが提供される。
本実施形態の鉄鋼プロセスなどにおける搬送制御装置の構成を図2に示す。また、その搬送制御装置を用いて実行する搬送制御方法の各ステップを図6に示す。搬送制御装置のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、通信インターフェース、及びユーザインタフェース等を備えたコンピュータシステム(例えばパーソナルコンピュータ)を用いることにより実現できる。
まず、ビジネスコンピュータなどの鋼材全般に関するデータベースである鋼材管理系計算機1より、"搬送制御開始時刻"と、"搬送制御終了時刻"と、評価関数のバランスを取るための"調整係数"(後述の「評価関数設定手段6」にて説明)と、ヤードの搬送作業対象となる鋼材についての、ヤード能力条件制約式、評価関数、および境界条件制約式(初期条件を含む)の設定に必要となる、"受入予定時刻"、"払出予定時刻(未定の場合もあり)"、"鋼材情報(鋼材種別,次工程でのロット区分情報,熱冷片区分,必要な手入れ区分,寸法)"、および搬送制御開始時刻における"各置場の鋼材配置数"と、を、搬送制御装置2の鋼材情報取込手段3にて受け取る(鋼材情報取込ステップS1)。そして、該鋼材情報取込手段3が、以下に説明するヤード能力条件制約式設定手段4、境界条件制約式設定手段5、及び評価関数設定手段6の各手段に対し、取り込んだ情報に係るデータを出力する。
このように、鋼材情報取込手段3は、搬送制御開始時刻に既にヤードに存在する鋼材の置場位置情報及び払出予定時刻情報と、計画策定開始時刻以降にヤードに到着予定の鋼材の受入予定時刻情報及び払出予定時刻情報と、搬送対象の全鋼材についての次工程における処理のロットの区分を示す情報であるロット区分情報と、を少なくとも取り込むようにする。
鋼材情報取込手段3は、例えば、搬送制御装置2の通信インターフェースが鋼材管理系計算機1と通信すると共に、搬送制御装置2のCPUがROM等に記憶されたプログラムを、RAMをワークエリアとして使用して実行すること等により実現できる。
これは、図1に示すヤードの搬送ルートをペトリネットで表現したものである。以下に、このモデルの作成方法を説明する。
まず図1のヤードにおける搬送ルートは次の4ルートある。まず、連鋳機110から搬出されたスラブがパイラー111を経由して受入テーブルXに搬送され、受入テーブルXの1棟側からクレーン1Aで1棟1列の置場(以下、i棟j列の置場を「置場(ij)」と表
記する。この場合は「置場(11)101」)に搬送する搬送ルート1がある。次に、受入テーブルXの2棟側からクレーン2Aで熱片置場(21)103に搬送する搬送ルート2がある。それから受入テーブルXから高速台車109を経由して受入テーブルYに搬送し、受入テーブルYの1棟側からクレーン1Bで置場(12)102に搬送する搬送ルート3がある。さらに、受入テーブルXから高速台車109を経由して受入テーブルYに搬送し、受入テーブルYの2棟側からクレーン2Bで熱片置場(22)104に搬送する搬送ルート4がある。このように、搬送ルートと置場とが1対1に対応しており、搬送ルートにより置場が決まることがわかる。また、払出の際は、1棟の場合はクレーン1Bにより、2棟の場合はクレーン2Bにより払出テーブルZへ搬出される。
また、高速台車109を経由する搬送ルート3、4は、高速台車109での移送を「Tr.高速台車移送(24)」により表し、受入テーブルYを「Pl.受入テーブルY(27)」により表す。
払出についても、1棟の置場(11)101からのクレーン1Bによる払出は、「Tr.1棟クレーン1B払出(32)」により表され、置場(12)102からのクレーン1Bによる払出は、「Tr.1棟クレーン1B払出(33)」により表される。2棟の払出も1棟の払出と同様に、熱片置場(21)103からのクレーン2Bによる払出は、「Tr.2棟クレーン2B払出(34)」により表され、熱片置場(22)104からのクレーン2Bによる払出は、「Tr.2棟クレーン2B払出(35)」により表す。
この様な、「搬送可能ルートモデル」を用いて、ヤード能力条件制約式設定手段4が以下に説明するように、ヤード能力条件制約式を設定する。
X[i1][k+1]=X[i1][k]-u[j][k] ・・・(式1-1)
X[i2][k+1]=X[i2][k]+u[j][k] ・・・(式1-2)
X[ia][k+1][c]=X[ia][k][c]-u[j][k][c] ・・・(式2-1)
X[i2][k+1][c]=X[i2][k][c]+u[j][k][c] ・・・(式2-2)
この表記法を用いて先ほどの図3のモデルによる各置場の配置数及び置場間の搬送数の時系列変化を表すと(式3-1)のような連立方程式で表すことができる。また、(式3-2)の連立不等式は、置場(プレース)に鋼材(トークン)が置かれていなければ、搬送(発火)できないという制約を表すために必要となる。
また、ヤード能力条件制約式作成手段4では、各置場での置場容量や各搬送機器の搬送能力などの限界を表す制約式も合わせて作成する。これらは例えば、図3における置場iの置場容量が最大配置可能数Ciで制約されているとすれば(式4-1)のように、また搬送機器jの搬送能力が単位時間内の最大搬送可能数がTjで制約されておれば(式4-2)のような線形不等式で表すことができる。ここでScはロット種別cの区分数(ロット種別数)を表し、鋼材情報取込手段3により取り込んだ鋼材情報のうちの、次工程でのロット区分情報により決定される。
また、必要に応じて、その主搬送ルートを通過する鋼材数(即ち割合)が設定値以上となるよう制約する関数の設定も可能である。これは(式5-3)により表現される。ちなみに、ここでは主搬送ルートを通過"しない"鋼材数に対応するnP[c][r]がNT以下となるよう制約する関数としている(即ち(Nc-NT)以上の鋼材が主搬送ルートを通過するよう制約されている)。
一方、(式5-2)の右辺は、(式5-2)の左辺が正の場合、非主搬送ルート通過数は正なので、nP[c][r]で表されるものとする(この場合、本問題がnp[c][r]の最小化問題であるからnM[c][r]は「0」となる)。また、δ[c][r]=0の場合(ロット種別cの主搬送ルートがrでない場合)、(式5-2)の右辺は、一般に(式5-2)の左辺第二項は正なので負となり、−nM[c][r]で表されるものとする(この場合、nM[c][r]は正、nP[c][r]は「0」となる)。つまり、(式5-2)の左辺第二項として主搬送ルートrの通過ルートに対応するトランジションを選択することがポイントとなる。図3では、次のように表現できる。まず、本制約式は、任意のロット種別c及び任意の搬送ルートr(r=1,2,3,4)に対し設定される。搬送ルート1に対しては、搬送ルート1の通過は、1棟のクレーン1Aによる受入処理の有無により判定できる。これはu[1][k][c]の発火の有無に対応することから、(式6-2-1)により表現される。同様に、搬送ルート2の通過は、2棟のクレーン2Aによる受入処理の有無により判定できるので、(式6-2-2)により表現される。搬送ルート3の通過は、1棟のクレーン2Aによる受入処理の有無により判定できるので、(式6-2-3)により表現される。搬送ルート4の通過は、2棟のクレーン2Bによる受入処理の有無により判定できるので、(式6-2-4)により表現される。
従って、境界条件制約式設定手段5では、以下のように上記の制約を満たす境界条件を設定する。まず受入時の境界条件は、例えば図3の例では、パイリング完了予定時刻を前述の鋼材情報取込手段3より取り込んだ受入予定時刻とすれば、受入予定時刻に、パイリング完了に対応するトランジションu[0][k][c]を強制発火させる。これは(式7-1)により表すことができる。
u[0][kx][c]=I[kx][c] ・・・(式7-1)
u[10][ky][c]=O[ky][c] ・・・(式7-2)
また、境界条件制約式設定手段5では、指定された搬送制御開始時刻(この時刻を初期時刻k=0とする)における各置場iにおける配置数を初期条件として設定する。例えば初期時刻における置場iにおけるロット種別cの既に配置された数をmとすると、この初期条件は、x[i][0][c]=mとする制約式で表すことができる。この初期時刻における既配置数の情報も前記鋼材情報取込手段3より取り込んだ搬送制御開始時刻における各置場の鋼材配置数より入手されたものである。
境界条件制約式設定手段5は、例えば、搬送制御装置2のCPUがROM等に記憶されたプログラムを、RAMをワークエリアとして使用して実行すること等により実現できる。
評価関数設定手段6は、例えば、搬送制御装置2のCPUがROM等に記憶されたプログラムを、RAMをワークエリアとして使用して実行すること等により実現できる。
最適解算出手段7は、例えば、搬送制御装置2のCPUがROM等に記憶されたプログラムを、RAMをワークエリアとして使用して実行すること等により実現できる。
搬送作業算出手段8は、例えば、搬送制御装置2のCPUがROM等に記憶されたプログラムを、RAMをワークエリアとして使用して実行すること等により実現できる。
(6)搬送作業指示手段9(搬送作業指示ステップS7):前記搬送作業算出手段8(搬送作業算出ステップS5)にて算出された搬送量を適宜、搬送機器(図1の例ではクレーンや高速台車など)へ出力しヤード内の物流を制御する。
搬送作業指示手段9は、例えば、搬送制御装置2のCPUがROM等に記憶されたプログラムを、RAMをワークエリアとして使用して実行すると共に、搬送制御装置2の通信インターフェースが搬送機器と通信すること等により実現できる。
また、受入予定時刻、払出予定時刻、及び置場における初期条件の少なくとも何れか1つに基づく置場の境界条件に従って、境界条件制約式を設定していれば、境界条件制約式も前述したものに限定されない。 また、決定変数の全てまたは一部の変数を線形和式又は二次形式により表現した関数であって、次工程から指定された払出時刻からの払出遅延が最小のときに値が最小値をとる関数(例えば(式10)の右辺第二項)と、主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数(例えば(式10)の右辺第一項)との何れか一方の関数である、或いは該2つの関数の重みづけ和である評価関数を設定していれば、評価関数は(式10)の評価関数に限定されるものではない。
図7は本実施例による搬送制御を実施する際の条件を表したものである。この図7に示す表には、鋼材毎に、鋼材が属する「ロットNo」と、鋼材の「受入予定時刻」と、鋼材の「払出予定時刻」とが示される。また、受入済みの鋼材についてはそれを受け入れた置場(棟・列)が「受入ヤード」に示される。また「受入限定」は、鋼材の寸法などにより扱えるクレーンが限定されることから、指定された置場にしか受け入れられない鋼材の場合、その置場を表す。
まず、ヤード能力条件制約式設定手段4で設定される制約式として、搬送ルートに関する制約式は、(式3)の通りである。ただし、本例ではロットcはc=1,2,3、時刻kは最終の払出予定時刻がk=11であることから、多少余裕を見て0≦k≦14程度の範囲で考えるものとする。また、置場の容量制約は、各置場(11,12,21,22)101〜104に配置可能なスラブ数量を3とすると、(式11-1〜4)となる。
4がそれぞれ時刻k=0,3,4,6,7に受入予定なので、この時刻kにおいてu[0][k][1]=1とする(なお、鋼材No.0は受入済みなので境界条件制約が不要である)。ロット種別cが「2
」(c=2)の場合には、これに属する鋼材No.4,7,10がそれぞれ時刻k=0,3,5に受入予定なの
で、u[0][0][2]=1、u[0][3][2]=1、u[0][5][2]=1とする。ロット種別cが「3」(c=3)の場合にもこれらと同様に受入時の境界条件を設定する。
また、払出条件については、境界条件とせず、評価関数設定手段6にて評価関数として設定するものとし、後述する。もし、払出条件についても、受入条件と同様に、境界条件つまり遅れを許さず強制的に払い出しを行いたい場合には、次工程の搬出に対応するトランジション発火変数u[10][k][c]を払出予定時刻に合わせ強制発火させればよい。例えばロット種別cが「1」(c=1)の場合には、これに属する鋼材No.0,3,6,9,12,14の払出予定
時刻がk=5,4,7,9,11,11なので、u[10][4][1]=1、u[10][5][1]=1、u[10][7][1]=1、u[10][9][1]=1、u[10][11][1]=2の制約式を設定する。
,12)101、103、102に受入済みであるため、それぞれ、置場(11)101に対応するx[1][k][c]に対し、x[1][0][1]=1、熱片置場(21)103に対応するx[2][k][c]に対し、x[2][0][2]=1、置場(12)102に対応するx[4][k][c]に対し、x[4][0][3]=1と設定する。
次に、評価関数設定手段6にて、「主搬送ルートに集中させる」ことと「払出遅れをなくす」こととのバランスをとる評価(目的)関数を以下のように設定する。まず、主搬送ルートに鋼材を集中させるために、先のヤード能力条件制約式作成手段4で示した主搬送ルート非通過数np[c][r]を評価する。これは(式14-1)のように設定できる。
。この制約は搬送機器と鋼材寸法との兼ね合いで、鋼材寸法がクレーンの把握可能な寸法限界を超える場合などに生ずる制約である。この制約は(式16-1,2)のように、当該鋼材は1棟には置けないという制約により表現する。
まず、払い出し遅れは最右欄の「払出遅れ」の欄に示すように全て「0」となり、予定時刻通りに払い出しが行われている。また、主搬送ルートへの鋼材の集中度合いについては、まず、ロットNo.1に属する鋼材(鋼材No.3,6,9,12,14)は、いずれも、「受入ヤード」
の欄に示すように全て1棟1列となっている(主搬送ルート1)。同様にロットNo.2に属
する鋼材(鋼材No.4,7,10)は、全て2棟1列となり(主搬送ルート2)、上記の置場制約条
件も満たしていることがわかる。ロットNo.3に属する鋼材(鋼材No.5,8,11,13)も、全て2
棟1列(主搬送ルート2)となり、いずれのロットもそれに属する鋼材の全てが主搬送ルートに集中していることがわかる。
にもかかわらず、鋼材No.6の搬送ルートは1となっている(図9のグレーの部分を参照)
。
これに対し、主搬送ルートへの集中度合いを高めるため、「主搬送ルートへの集中度合い」と「払出遅れをなくすこと」との調整係数PadjをPadj=0.1((式15)を参照)とした場合の最適計算結果を図10に示す(ケース3とする)。このケース3では、Padj=0.1としたため相対的に「主搬送ルートへの集中度合い」に対する重みが高まったため、主搬送ルートから外れる鋼材はなくなる。一方、ケース2ではなかった払出遅れが鋼材No.11
において発生していることがわかる(図10のグレーの部分を参照)。
上記の例のケース2、3で示したように、「主搬送ルートへの集中度合い」と「払出遅れをなくすこと」との調整係数Padjを調整することにより、意のままに両者を制御することが出来る。
また、本発明の目的は前述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU若しくはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、達成されることは言うまでもない。
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMなどを用いることができる。
また、コンピュータが読出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
更に、記憶媒体から読出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
2 搬送ルート制御装置
3 鋼材情報取込手段
4 ヤード能力条件制約式設定手段
5 境界条件制約式設定手段
6 評価関数設定手段
7 最適解算出手段
8 搬送作業算出手段
9 搬送作業指示手段
10 搬送機器
Claims (3)
- 複数の置場と複数の搬送機器とを持ち、鉄鋼プロセスにおける半製品である鋼材を工程間で保管するヤードにおいて、前記鋼材毎に、前工程から該鋼材を受け入れる受入口から該鋼材の置場まで、及び該置場から次工程への払出口までの搬送ルートの決定と、予め指定された搬送制御開始時刻から搬送制御終了時刻までの間の各時刻における各搬送機器の搬送作業の指示とを、コンピュータにより実行する搬送制御方法であって、
搬送制御開始時刻に既にヤードに存在する鋼材の置場位置情報及び払出予定時刻情報と、計画策定開始時刻以降にヤードに到着予定の鋼材の受入予定時刻情報及び払出予定時刻情報と、搬送対象の全鋼材についての次工程における処理のロットの区分を示す情報であるロット区分情報と、を少なくとも含む鋼材情報を取り込む鋼材情報取込ステップと、
前記ロット毎に、該ロットに属する鋼材が通過する搬送ルートのうちで最も多くの鋼材が通過する搬送ルートを主搬送ルートと呼ぶときに、該ロットに属する鋼材が通過可能な各搬送ルートが、主搬送ルートであるか否かを表す1-0変数と、各時刻における各置場での鋼材の配置数を表す整数変数と、各時刻における各搬送機器による鋼材の搬送数を表す整数変数とを決定変数とする、線形方程式及び線形不等式のうち少なくともいずれか一方により表現した、ヤードの置場能力及び搬送機器の搬送能力についての制約式であるヤード能力条件制約式を設定するヤード能力条件制約式設定ステップと、
前記搬送制御開始時刻における鋼材の置場位置情報に基づく置場の初期条件と、前記ヤードに存在する鋼材の払出予定時刻情報と、前記ヤードに到着予定の鋼材の受入及び払出予定時刻情報との全部または一部の情報に基づく置場の境界条件に従って、境界条件制約式を設定する境界条件制約式設定ステップと、
前記決定変数の全てまたは一部の変数を線形和式又は二次形式により表現した関数であって、次工程から指定された払出時刻からの払出遅延が最小のときに値が最小値をとる関数と、前記ロット毎に、該ロットに含まれる全ての鋼材に対する、前記主搬送ルートを通過する鋼材の数の比率である主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数とのいずれか一方の関数である、或いは該2つの関数の重みづけ和である評価関数を設定する評価関数設定ステップと、
前記ヤード能力条件制約式及び前記境界条件制約式の下、前記評価関数を最小化する前記決定変数の値を最適決定変数として算出する最適化計算を行う最適解算出ステップと、
前記最適化計算により算出された最適決定変数に基づいて、前記各ロットについて、前記主搬送ルートであるか否かを表す1-0変数と、前記各置場毎かつ前記各時刻毎の鋼材の配置数と、前記各搬送ルート毎かつ各時刻毎の鋼材の搬送数と、を算出する搬送作業算出ステップと、
前記搬送作業として、前記搬送作業算出ステップで算出された各値を前記各搬送機器に指示する搬送作業指示ステップと、
を少なくとも含み、
前記境界条件制約式は、前記搬送対象とする各鋼材の、払出予定時刻からの払出遅延を禁止する制約条件式を含み、前記評価関数は、前記ロット毎の前記主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数であるか、或いは、
前記評価関数は、前記搬送対象とする各鋼材の、払出予定時刻からの払出遅延が最小のときに値が最小値をとる関数と、前記ロット毎の前記主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数との重みづけ和である、
ことを特徴とする搬送制御方法。 - 複数の置場と複数の搬送機器とを持ち、鉄鋼プロセスにおける半製品である鋼材を工程間で保管するヤードにおいて、前記鋼材毎に、前工程から該鋼材を受け入れる受入口から該鋼材の置場まで、及び該置場から次工程への払出口までの搬送ルートの決定と、予め指定された搬送制御開始時刻から搬送制御終了時刻までの間の各時刻における各搬送機器の搬送作業の指示とを、コンピュータにより実行する搬送制御装置であって、
搬送制御開始時刻に既にヤードに存在する鋼材の置場位置情報及び払出予定時刻情報と、計画策定開始時刻以降にヤードに到着予定の鋼材の受入予定時刻情報及び払出予定時刻情報と、搬送対象の全鋼材についての次工程における処理のロットの区分を示す情報であるロット区分情報と、を少なくとも含む鋼材情報を取り込む鋼材情報取込手段と、
前記ロット毎に、該ロットに属する鋼材が通過する搬送ルートのうちで最も多くの鋼材が通過する搬送ルートを主搬送ルートと呼ぶときに、該ロットに属する鋼材が通過可能な各搬送ルートが、主搬送ルートであるか否かを表す1-0変数と、各時刻における各置場での鋼材の配置数を表す整数変数と、各時刻における各搬送機器による鋼材の搬送数を表す整数変数とを決定変数とする、線形方程式及び線形不等式のうち少なくともいずれか一方により表現した、ヤードの置場能力及び搬送機器の搬送能力についての制約式であるヤード能力条件制約式を設定するヤード能力条件制約式設定手段と、
前記搬送制御開始時刻における鋼材の置場位置情報に基づく置場の初期条件と、前記ヤードに存在する鋼材の払出予定時刻情報と、前記ヤードに到着予定の鋼材の受入及び払出予定時刻情報との全部または一部の情報に基づく置場の境界条件に従って、境界条件制約式を設定する境界条件制約式設定手段と、
前記決定変数の全てまたは一部の変数を線形和式又は二次形式により表現した関数であって、次工程から指定された払出時刻からの払出遅延が最小のときに値が最小値をとる関数と、前記ロット毎に、該ロットに含まれる全ての鋼材に対する、前記主搬送ルートを通過する鋼材の数の比率である主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数とのいずれか一方の関数である、或いは該2つの関数の重みづけ和である評価関数を設定する評価関数設定手段と、
前記ヤード能力条件制約式及び前記境界条件制約式の下、前記評価関数を最小化する前記決定変数の値を最適決定変数として算出する最適化計算を行う最適解算出手段と、
前記最適化計算により算出された最適決定変数に基づいて、前記各ロットについて、前記主搬送ルートであるか否かを表す1-0変数と、前記各置場毎かつ前記各時刻毎の鋼材の配置数と、前記各搬送ルート毎かつ各時刻毎の鋼材の搬送数と、を算出する搬送作業算出手段と、
前記搬送作業として、前記搬送作業算出ステップで算出された各値を前記各搬送機器に指示する搬送作業指示手段と、
を少なくとも備え、
前記境界条件制約式は、前記搬送対象とする各鋼材の、払出予定時刻からの払出遅延を禁止する制約条件式を含み、前記評価関数は、前記ロット毎の前記主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数であるか、或いは、
前記評価関数は、前記搬送対象とする各鋼材の、払出予定時刻からの払出遅延が最小のときに値が最小値をとる関数と、前記ロット毎の前記主搬送ルート集中度が最大の時に最小値を取る関数との重みづけ和である、
ことを特徴とする搬送制御装置。 - コンピュータに、
請求項1に記載の搬送制御方法の各ステップを実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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