JP5256939B2 - 加熱炉装入順・圧延順決定方法、その決定装置および鋼板製造方法、加熱炉装入順・圧延順決定プログラム - Google Patents

加熱炉装入順・圧延順決定方法、その決定装置および鋼板製造方法、加熱炉装入順・圧延順決定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、複数種類の素材について、特に、厚板圧延における、複数種類のスラブを圧延する際の圧延の高能率化を可能とするための加熱炉装入順・圧延順決定方法、その決定装置および鋼板製造方法、加熱炉装入順・圧延順決定プログラムに関する。
厚板の熱間圧延工程においては、製鋼工程で製造された圧延材(以下、「スラブ」と記す)に対して、加熱炉での加熱と圧延機での圧延を施すことにより、複数種類の厚板圧延製品が製造される。複数種類の圧延製品を製造する場合、各スラブの加熱炉への装入順序と、加熱されたスラブの圧延機による圧延順序の計画立案が、生産効率や生産コストに大きく影響を与えるため重要となる。ここで、加熱および圧延に関しては、各スラブの材質、幅、厚さ等に応じて多くの制約条件が存在するため、その計画立案は極めて複雑となる。
一般に厚板工場での圧延機はロールが正転および逆転可能に構成されており、この圧延機に搬送されてきたスラブは、ロールを複数回にわたって往復して通過することで圧延が行われる、いわゆる、リバース圧延が行われる。このリバース圧延により、素材は所定の寸法に造り込まれる。また、圧延機の前面(上流)および後面(下流)にはスラブを待機させることができる待機スペースがあり、これにより、圧延中の1つのスラブを待機スペースに待機させて、次のスラブを圧延機で圧延することができるようにしている。このようにして圧延機で圧延されたスラブは、圧延機の上下流にある水冷装置で必要に応じて冷却される。また、圧延ライン上を他のスラブが追い越せるような高さに持ち上げて待機状態に保持する設備、いわゆる追い越し圧延設備が設けられている場合もあり、圧延途中に長時間の冷却が必要なスラブに対しても、冷却中に他のスラブを追い越させて圧延することが出来るようにしている。
このような厚板工場では、圧延機でスラブをリバース圧延して所定の寸法の製品を製造している。このようにして、様々な製品が作られるが、スラブ毎に圧延機でのパス回数、圧延時間は異なっている。ここで、圧延過程は、成形/幅出し過程および厚み出し過程の2つの過程に分けることができる。なお、スラブによっては、成形/幅出し過程を要しないものもある。
また、厚み出し過程では、製品の材質を造り込むために温度調整を行う場合がある。この温度調整は、最終パス付近で圧延機前後面もしくは追い越し圧延設備上でスラブを待機させて、所定の温度範囲にしてから圧延を行うものであり、制御圧延ともいわれている。また、温度調整は複数回行われる場合もあり、スラブによりその温度調整の回数も異なっている。温度調整の回数は、例えば0〜4回である。また、温度調整は、空冷で実施する場合と、水冷装置を使用して実施する場合等がある。
以上のような圧延や温度調整等といった過程がスラブに応じて組み合わされて、素材が所定の製品として造り出される。これは、いわゆる圧延スケジュール或いはパススケジュールといわれている。そして、スラブにより圧延や温度調整等の内容が異なることから、パススケジュールもスラブの種類によって異なるものになる。
圧延能率を最大化するためには、スラブのパススケジュールに応じて、圧延機の前面、後面の待機スペースや追い越し圧延設備等をうまく活用して、圧延機の空き時間を最小にすることが求められる。
一方、圧延されるスラブは圧延前に加熱炉で加熱される。スラブには複数種類あり、加熱炉抽出時の目標温度に加熱するために、それぞれ加熱炉で加熱される必要な時間(以下、「在炉時間」と記す)が決まっている。加熱炉での滞留時間が在炉時間を満たすようになるまで加熱炉からのスラブの抽出が出来ないので、圧延機の空き時間が発生する。また、在炉時間より長く加熱炉内にスラブが滞留することは、加熱炉においてエネルギーをロスすることになる。
このように厚板工場において効率的な操業を行うためには、圧延機での圧延および加熱炉での加熱の両方の視点からの最適化が求められる。
圧延機および加熱炉を考慮したスケジューリング方法としては、従来から種々の方法が知られている。
例えば、特許文献1には、全体として最も早く圧延を完了させることができる加熱炉からの素材の抽出順序および圧延順序を決定する方法が記載されている。ここでは、まず、圧延される各素材のパススケジュールをもとに、圧延を実施する際の圧延機の占有時間等を含む情報を求める。次に、その求めた情報に基づいて、加熱炉を経て圧延される全ての素材についての圧延が完了するまでの圧延完了時間を目標として、圧延機において同時に重複して実施できない等といった制約条件を、最適化問題に定式化する。そして、この定式化した最適化問題を、混合整数計画問題に変換して、圧延完了時間が最小になるように、加熱炉からの素材の抽出順序および圧延機での圧延の実施順序を決定している。
また、特許文献2には、同じ加熱条件を有する圧延材のグループ分けを重視して、加熱および圧延スケジュールを最適に組むことができる、圧延順決定方法が記載されている。ここでは、先ず、加熱グループ形成工程で、同一の加熱炉に装入可能な加熱グループを形成し、この加熱グループを基本として、圧延グループ形成工程で、同時に圧延機に供給可能な圧延グループを形成する。そして、この圧延グループを単位として圧延順序と加熱炉の割り付けを行う。この特許文献2の方法によれば、加熱条件を考慮したグループ分けを基本として圧延順序や加熱炉の割り付けが選定されることから、例えば、品質上の問題等から同じ加熱炉に同一加熱条件のスラブのみを装入して加熱することが要求される場合等においても、そのような加熱条件を優先的に満足させつつ、優れた圧延効率が得られるように、スラブの加熱炉への装入順序と圧延機による圧延順序を、最適に決定することが可能となる。
また、特許文献3には、スラブ群を複数の加熱炉に振り分けて加熱し、加熱されたスラブを圧延機により逐次圧延する熱間圧延工程について、スラブを振り分ける加熱炉とスラブを圧延するときの圧延順序とを仮想的に定めて評価し、圧延工程の物流を自動的に計画する圧延工程の物流計画装置が記載されている。ここでは、熱片と冷片との区別、圧延制約条件に従う設定変更を行い、さらに前工程から加熱炉までの物流を考慮することで、従来より正確な計画を作成し、さらに計画作成に要する時間も短縮できるとしている。
また、特許文献4には、鋼片の装入温度にかかわらず、目標抽出温度からの偏差が小さく、燃料ロスの生じ難い連続式加熱炉への鋼片装入順決定方法および装置が記載されている。これは、複数の連続式加熱炉から鋼片(スラブ)を順次抽出して圧延ラインに供給する際の連続式加熱炉への鋼片装入順決定方法である。ここでは、鋼片の装入温度から抽出目標温度まで鋼片を加熱するのに要する必要熱量を算出し、この必要熱量に基づいて鋼片を装入する連続式加熱炉を仮決定する。そして、仮決定した各連続式加熱炉において圧延スケジュールの制約条件から鋼片の装入順を仮決定し、仮決定した装入順に従って装入した鋼片を各連続式加熱炉から順次抽出する。この場合、圧延スケジュールの制約条件を満足しない鋼片があるときは、制約条件を満足するようにその鋼片を中心とする複数の鋼片間で入れ替えを行い、各連続式加熱炉における鋼片の装入順を決定する。
特開2003−305508号公報 特開2000−167610号公報 特開平10−272505号公報 特開平10−60537号公報
厚板工場において、圧延機および加熱炉を考慮したスケジューリングを行う場合、以下のような考慮すべき課題がある。つまり、
(1)厚板圧延の場合、スラブによっては圧延途中で冷却を行わなくてはならないものもある。この場合、圧延機に空きが生じる場合が発生する。そのため、スラブを加熱炉に装入する時点で、圧延機の空きを生じさせないように、各スラブの詳細なパススケジュールに基づいた、圧延スケジュールを作成する必要がある。
(2)加熱炉に装入されるスラブは、スラブヤードにおいて山積みされて保管されている。このため、加熱炉に装入する際に、最上段に山積みされているスラブと最下段に置かれているスラブとを組み合わせて装入することは、スラブヤードの運用上非効率となる。このため、効率的な操業を行うためには、山積みされたスラブの積み順までも考慮した、スラブの加熱炉装入順を作成する必要がある。
しかし、上記特許文献1〜4に記載の方法は、上記課題に関しては考慮されていない。
そこで、本発明は、厚板圧延における詳細なパススケジュール、さらにはスラブヤードに山積みされたスラブの積み順に基づき、複数種類のスラブに対して、スラブの在炉時間を満たしつつ無駄な加熱炉での滞留時間を削減し、さらに、圧延の高能率化を可能とする加熱炉装入順・圧延順決定方法、その決定装置および鋼板製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有する。
[1]加熱炉で加熱されたスラブを熱間圧延する鋼板の製造において、圧延対象の複数種類のスラブに関するスラブサイズ、スラブの仕上げ幅及び仕上げ厚に応じて分類されたロールチャンス区分、スラブの圧延途中での冷却の有無と冷却時間の短長に応じて分類された圧延種別を含む属性データ、および、ロールチャンス区分毎に設定されたスラブの圧延位置の範囲を記述した圧延制約データを読み込み、
属性データおよび圧延制約データを考慮して複数に分類して山積みされたスラブヤード内のスラブの山から、クレーンが一度に持ち上げることの出来る重量、および、クレーンが一度に掴むことの出来るスラブ厚であるクレーンの掴み制約条件を満たす範囲で任意に掴み出された1以上のスラブからなる掴みグループを、掴み出された順番に並べて各スラブの加熱炉への装入順およびスラブの圧延順データを作成する初期装入順・圧延順作成ステップと、
該初期装入順・圧延順作成ステップにより作成された圧延順データに関し、掴み出された順番に並べられた掴みグループの連続する1以上の掴みグループを所定の条件に基づいてグルーピングを行い作成した圧延グループの任意の圧延グループに対して、任意に選択した掴みグループを移動させて、圧延順と加熱炉装入順の再構成を行い、総圧延時間および予め決められたスラブ加熱時間と加熱炉での滞留時間との差であるスラブ抽出待ち時間の評価を含んだ目的関数の算出を行い、該算出された目的関数の数値が、前記掴みグループを移動させて圧延順と加熱炉装入順の再構成を行う直前の目的関数の数値より小さい場合には目的関数が改善されたとして、改善されている場合には、前記再構成した圧延順と加熱炉装入順に変更し、
さらに、他の圧延グループに対して任意の掴みグループの移動を行い、前記目的関数の改善を繰り返すことで、前記初期装入順・圧延順作成ステップで作成された圧延順および加熱炉装入順に対して、総圧延時間のより短い圧延順および前記スラブ抽出待ち時間のより少ない加熱炉装入順を決定する装入順・圧延順改善ステップと、
指定された回数、前記初期装入順・圧延順作成ステップおよび装入順・圧延順改善ステップを繰り返し、最も総圧延時間の短い圧延順および前記スラブ抽出待ち時間の少ない加熱炉装入順を決定する最適装入順・圧延順決定ステップと
を有することを特徴とする加熱炉装入順・圧延順決定方法。
[2]上記[1]において、装入順・圧延順改善ステップにおける目的関数が、前記総圧延時間と、前記スラブ抽出待ち時間の和と、作成された圧延順と加熱炉装入順において、複数の加熱炉に装入された全てのスラブがそれぞれの加熱炉より抽出された時の抽出時刻に対して、それぞれの加熱炉の前記抽出時刻の差の絶対値として定義される加熱炉間の終了時刻差と、追い越し圧延実現、ロールチャンス区分集約、スラブサイズ集約、圧延幅平準化、スラブの加熱炉内での在炉時間平準化、スラブヤードに山積まれているスラブの同山集約、加熱炉装入時刻遵守の各改善度合いをボーナス値として得点化したボーナス関数と、ロールチャンス区分毎に定められた、圧延回数組み込み制約における数値範囲を超えた値の数値の2乗値評価であり、数値範囲制約の範囲を超えた量の絶対値に重み付けした値であるペナルティ関数と、からなる下式(1)により算出されることを特徴とする加熱炉装入順・圧延順決定方法。
目的関数=A×総圧延時間 + B×スラブ抽出待ち時間和 + C×加熱炉間の終了時刻差 + ボーナス関数 + ペナルティ関数 ・・・(1)
ここで、前記A,B,Cは重み係数を表す。
[3]加熱炉で加熱されたスラブを熱間圧延する鋼板の製造において、圧延対象の複数種類のスラブに関するスラブサイズ、スラブの仕上げ幅および仕上げ厚に応じて分類されたロールチャンス区分、スラブの圧延途中での冷却の有無と冷却時間の短長に応じて分類された圧延種別を含む属性データ、および、ロールチャンス区分毎に設定されたスラブの圧延位置の範囲を記述した圧延制約データを読み込み、属性データおよび圧延制約データを考慮して複数に分類して山積みされたスラブヤード内のスラブの山から、クレーンが一度に持ち上げることの出来る重量、および、クレーンが一度に掴むことの出来るスラブ厚であるクレーンの掴み制約条件を満たす範囲で任意に掴み出された1以上のスラブからなる掴みグループを、掴み出された順番に並べて各スラブの加熱炉への装入順およびスラブの圧延順データを作成する初期装入順・圧延順作成手段と、該初期装入順・圧延順作成手段により作成された圧延順データに関し、掴み出された順番に並べられた掴みグループの連続する1以上の掴みグループを所定の条件に基づいてグルーピングを行い作成した圧延グループの任意の圧延グループに対して、任意に選択した掴みグループを移動させて、圧延順と加熱炉装入順の再構成を行い、総圧延時間および予め決められたスラブ加熱時間と加熱炉での滞留時間との差であるスラブ抽出待ち時間の評価を含んだ目的関数の算出を行い、該算出された目的関数の数値が、前記掴みグループを移動させて圧延順と加熱炉装入順の再構成を行う直前の目的関数の数値より小さい場合には目的関数が改善されたとして、改善されている場合には、前記再構成した圧延順と加熱炉装入順に変更し、さらに、他の圧延グループに対して任意の掴みグループの移動を行い、前記目的関数の改善を繰り返すことで、前記初期装入順・圧延順作成手段で作成された圧延順および加熱炉装入順に対して、総圧延時間のより短い圧延順および前記スラブ抽出待ち時間のより少ない加熱炉装入順を決定する装入順・圧延順改善手段と、指定された回数、前記初期装入順・圧延順作成手段および装入順・圧延順改善手段を繰り返し、最も総圧延時間の短い圧延順および前記スラブ抽出待ち時間の少ない加熱炉装入順を決定する最適装入順・圧延順決定手段とを有することを特徴とする加熱炉装入順・圧延順決定装置。
[4]上記[3]において、装入順・圧延順改善手段における目的関数が、前記総圧延時間と、前記スラブ抽出待ち時間の和と、作成された圧延順と加熱炉装入順において、複数の加熱炉に装入された全てのスラブがそれぞれの加熱炉より抽出された時の抽出時刻に対して、それぞれの加熱炉の前記抽出時刻の差の絶対値として定義される加熱炉間の終了時刻差と、追い越し圧延実現、ロールチャンス区分集約、スラブサイズ集約、圧延幅平準化、スラブの加熱炉内での在炉時間平準化、スラブヤードに山積まれているスラブの同山集約、加熱炉装入時刻遵守の各改善度合いをボーナス値として得点化したボーナス関数と、ロールチャンス区分毎に定められた、圧延回数組み込み制約における数値範囲を超えた値の数値の2乗値評価であり、数値範囲制約の範囲を超えた量の絶対値に重み付けした値であるペナルティ関数と、からなる下式(1)により算出されることを特徴とする加熱炉装入順・圧延順決定装置。
目的関数=A×総圧延時間 + B×スラブ抽出待ち時間和 + C×加熱炉間の終了時刻差 + ボーナス関数 + ペナルティ関数 ・・・(1)
ここで、前記A,B,Cは重み係数を表す。
[5]上記[3]または[4]に記載の加熱炉装入順・圧延順決定装置において、
前記初期装入順・圧延順作成手段および前記装入順・圧延順改善手段の演算処理を、
複数の演算処理装置を備えたコンピュータを用いて前記複数の演算処理装置に分散して実行させることを特徴とする加熱炉装入順・圧延順決定装置。
[6]上記[1]または[2]に記載の加熱炉装入順・圧延順決定方法を用いて、決定された装入順に基づいて鋼板を加熱炉に装入する鋼板の加熱炉への装入方法。
[7]上記[6]に記載の鋼板の加熱炉への装入方法を用いて鋼板を製造する鋼板製造方法。
[8]上記[1]または[2]に記載の加熱炉装入順・圧延順決定方法における各ステップを、コンピュータに実行させることを特徴とする加熱炉装入順・圧延順決定プログラム。
本発明によれば、厚板圧延における詳細なパススケジュール、さらにはスラブヤードに山積みされたスラブの積み順に基づき、複数種類のスラブに対して、スラブの在炉時間を満たしつつ無駄な加熱炉での滞留時間を削減し、さらに、圧延の高能率化を可能とする加熱炉装入順・圧延順決定方法、その決定装置および鋼板製造方法が提供される。
以下、本発明を実施するための最良の形態の一例を説明する。
図1に、本発明に係る加熱炉装入順・圧延順決定方法および加熱炉装入順・圧延順決定装置が適用される製鋼工場および厚板工場における物流フローの一例を示す。図1において、製鋼工場における連続鋳造機1で鋳造されたスラブ2は、トレーラ3で厚板工場のスラブヤード4に搬送される。ここで、スラブヤード4では、圧延対象の複数種類のスラブに関するスラブサイズ、スラブの仕上げ幅および仕上げ厚に応じて分類されたロールチャンス区分、スラブの圧延方法に対応付けて分類された圧延種別を含む属性データ、および、ロールチャンス区分毎に設定されたスラブの圧延位置の範囲を記述した圧延制約データ等を考慮して、個々のスラブは複数に分類して山積みされる。
スラブヤード4内に山積みされたスラブは、クレーン5等の搬送手段により掴み取られ、装入テーブル6上に移動される。ここで、クレーン5は、クレーンの掴み制約条件を満たす範囲で、スラブの山からスラブを掴み取り、通常、1つのスラブの山に対して複数回に分けて、スラブを装入テーブル6上に移動させる。
クレーンには、一度に持ち上げることができる重量の制約や一度に掴むことができるスラブの厚さに制約がある。そのため、クレーンは、これらの制約を満たす範囲内、つまり、クレーンの掴み制約条件を満たす範囲(以下、これを「掴み単位」とも記す。)でスラブを1枚以上掴んで装入テーブル6上に移動させる。
前記装入テーブル6上に移動されたスラブは、例えば、デパイラと呼ばれる装置によって山が崩され、装入テーブル6上を1枚ずつ搬送される。そして、装入テーブル6上を搬送されてきたスラブは、順番に加熱炉7に装入される。図1は、加熱炉が2基設置され、さらにそれぞれの加熱炉が2列ずつ、計4列の加熱通路を備えている場合を示しているが、装入テーブル6上を搬送されてきたスラブは、所定の制約条件に従って各列に割り振られる。ここで、装入テーブル6上を1枚ずつ搬送されるスラブの順番は、クレーン5の1回に掴むスラブの数およびスラブを掴む順序を変えることで複数のパターンを取り得る。なお、加熱炉が1基或いは3基以上設置されている場合でも同様である。
加熱炉に装入されたスラブは、炉での滞留時間が在炉時間を満たすようになるまで加熱炉から抽出できない。そのため、加熱炉内において、前後して装入されたスラブの間で在炉時間に大きな差があると、次工程の圧延機8に搬送できず空きが生じてしまい圧延能率を落とす場合がある。また、前後して装入されたスラブの間で在炉時間に大きな差があると、一方のスラブの在炉時間を満たすために他方のスラブの滞留時間が長くなり過ぎ、加熱炉7においてエネルギーをロスすることにもなる。そこで、図2に示すように、スラブのサイズ、装入時のスラブ温度に応じた在炉時間を予め細かく設定しておき、それに基づいて加熱炉の各列へのスラブの割り振りを行うことが好ましい。これにより、スラブの在炉時間を満たしつつ、且つ、無駄な滞留時間を削減することが可能となる。なお、図2においては、スラブの厚さによって3種類(A,B,C)のサイズに分類した場合の一例を示している。
加熱炉7での加熱が完了し抽出されたスラブ2は、加熱炉7から抽出された順番に圧延機8により圧延される。ここで、圧延機8で使用する圧延ロール81には、圧延ロール81の種類に応じて、圧延出来るスラブ本数の上限値が決まっており、上限値に達した時点で圧延ロール81を交換する。圧延されるスラブは、圧延ロール81の交換直後から圧延できるスラブ本数の上限値の間で、ロールチャンス区分(以下、「RC区分」とも記す。)毎に圧延可能な位置(順序)の基準が決められている。
前記RC区分は、熱延後のスラブの仕上げ幅および仕上げ厚に応じて分類される区分であり、例えば図3に示す様に分類されている。なお、RC区分の分類方法は、設備仕様、操業条件等により適宜設定し得るものであり、図3の場合に限られるものではない。
また、図4に前記RC区分毎の圧延可能位置を図示した例を示す。図4において縦軸はRC区分、横軸は圧延位置(ロール交換後からの圧延されるスラブの本数)であり、横軸の0はロール交換直後のタイミングを表している。図4において、例えばRC区分0の場合、圧延位置はp3本目からp6本目の範囲で圧延を行い、この間で最大n0本まで圧延可能である。また、図4に示すように圧延位置の範囲がラップしている部分では、異なるRC区分のスラブを混在させても構わない。
図5に、本発明に係る加熱炉装入順決定方法の処理フローの一例を示す。また、図6に本発明に係る加熱炉装入順・圧延順決定装置10の機能ブロック図の一例を示す。
ここで、前記加熱炉装入順・圧延順決定装置10としては、1または複数のコンピュータにより構成されて、図5における指定回数入力ステップ(S0)、初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)、装入順・圧延順改善ステップ(S2)、最適装入順・圧延順決定ステップ(S3)は、それぞれ図6における入力手段00、初期装入順・圧延順作成手段11、装入順・圧延順改善手段12、最適装入順・圧延順決定手段13で行われる。
本発明は、圧延(圧延機)の視点および加熱(加熱炉)の視点の両方の視点から、それぞれの高能率化を果たす装入順および圧延順を作成するものである。ここで、圧延(圧延機)の視点からは、・総圧延時間が最小、つまり、ダブル圧延(圧延機の前面および後面に設けられた待機スペースにスラブを待機させて、別のスラブを圧延するもの)や追い越し圧延が多い、・同種のRC区分のスラブがそろって並んでいる、等が求められる。また、加熱(加熱炉)の視点からは、・スラブの抽出待ち時間が最小、同サイズスラブはなるべく同炉で加熱される、・複数加熱炉間の抽出終了タイミングがほぼ一緒、等が求められる。
以下、本発明の各ステップについて詳細に説明する。
本発明においては、まず、操業実績データや生産計画データなどの入出力を行って、生産管理を行う上位のコンピュータ9から計画用材源データとなるスラブデータである圧延対象の複数種類のスラブに関するスラブサイズ、スラブの仕上げ幅および仕上げ厚に応じて分類されたロールチャンス区分、スラブの圧延方法に対応付けて分類された圧延種別を含む属性データと、ロールチャンス区分毎に設定されたスラブの圧延位置の範囲を記述した圧延制約データとを読み込み、データベース等の記憶手段に記憶する。
前記スラブデータは、スラブ1枚毎の属性データで、例えば図7に示す項目とデータを持ち、立案する計画のスラブ本数分読み込まれる。以下、図7に示す各項目についてその内容を記載する。
・スラブ番号
個々のスラブを識別するための番号。
・スラブ厚、スラブ幅、スラブ重量
スラブサイズを示すデータ。
・RC区分(ロールチャンス区分)
熱延後のスラブの仕上げ幅および仕上げ厚に応じて分類される区分であり、例えば図3に示す様に分類されている。
・スラブ発生時刻
図1の製鋼工場において、連続鋳造機で鋳造された鋼片がトーチで切断された時刻。
・山積み時刻
厚板工場のスラブヤード内に積まれた時刻。
・山番号
スラブヤードに山積みされたスラブの山番号。
・山段番号
スラブの山の中における下からの位置。
・圧延過程時間1
・冷却過程時間1
・圧延過程時間2
・冷却過程時間2
・圧延過程時間3
上記項目は、前述の背景技術で記載したパススケジュールに関するデータである。スラブに応じた各過程の圧延時間、冷却時間を上位のシステムで計算したものを用いる。圧延過程には成形/幅出し、厚み出し過程があるが、成形/幅出し過程を要しないものもあるため、この例ではデータ項目は圧延過程時間1,2,3、冷却過程時間1,2とした。
・基準在炉時間
スラブ温度から算出した加熱炉に装入するスラブの在炉時間。
・圧延種別
圧延途中に冷却が必要なスラブ(長時間待機するスラブ)、つまり追い越し圧延の際に、例えば、昇降装置で搬送テーブルから通過可能な高さに持ち上げられて後続のスラブを先行させることが可能なスラブ(以下、「リフト材」という。)であるか、圧延途中に冷却の必要がなく、先行するスラブを追い越すことが可能なスラブ(以下、「追い越し材」という。)であるか、圧延途中に冷却は必要であるがリフト材程長時間の冷却は必要でなく、圧延機の前面および後面に設けられた待機スペースを使うことで、いわゆるダブル圧延が可能なスラブ(以下、「ダブル圧延材」という。)であるかどうか等のデータを指す。この例では、図8に示すように、各圧延種別に応じたコードとして扱う。なお、図8においては、冷却時間の長短に応じて追い越し材の本数が変わるため、リフト材の区分を3つとしている。
[指定回数入力ステップ(S0)]
後述の[初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)]〜[最適装入順・圧延順決定ステップ(S3)]の処理を、繰り返して行うための、回数を入力する処理である。ここで、S1〜S3を複数回繰り返し行うのは、1つの初期解から最適解を求めるだけでは、本当の最適解が得られないかもしれないからである。よって、異なる複数の初期解からそれぞれ最適解を算出し、得られた複数の最適解から、最も目的関数が改善された最適解を抽出して、本当の最適解に近いものを求めようとするのである。例えば、M回を入力すれば、異なる初期解がM個得られ、それに対応した最適解もM個得られる。最終的には、M個の中から、もっとも目的関数が良いものを選択して、最終的な解として決定される。
[初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)]
本ステップ(S1)では、装入順・圧延順改善ステップ(S2)(装入順・圧延順改善手段12)で効率的な改善を行えるような、初期装入順を作成する。本ステップ(S1)は、図5に示すように、山積みされたスラブヤード内のスラブの山から、クレーンの掴み制約条件を満たす範囲で掴み出すスラブの掴み単位を作成する掴み単位作成ステップ(S11)と、前記作成された掴み単位を、それぞれ掴みグループとして、掴み出される順番に並べて、各スラブの加熱炉への装入順を作成する装入順作成ステップ(S12)と、加熱炉から出る順番に並べてスラブの圧延順を作成する圧延順作成ステップ(S13)とを有する。
以下、上記掴み単位作成ステップ(S11)、装入順作成ステップ(S12)、圧延順作成ステップ(S13)について説明する。なお、前記各ステップは、それぞれ図6における初期装入順・圧延順作成手段11の掴み単位作成手段(111)、装入順作成手段(112)、圧延順作成手段(113)で行われる。
〔掴み単位作成ステップ(S11)〕
本S11では、山積みされたスラブヤード内のスラブの山から、クレーンの掴み制約条件を満たす範囲で掴み出すスラブの掴み単位を作成する。
図9に、スラブヤード内の1つのスラブの山から、クレーンでスラブを掴み出す際の掴み単位が作成される様子の一例を示す。ここでは、一番下の「1」から一番上の「N」までのN枚のスラブが山積みされている場合を示している。クレーンは、上から1枚以上のスラブを掴み取る。図9に示す例では、上からN,N−1,N−2,N−3の4枚のスラブを1番目の掴み単位、N−4,N−5の2枚のスラブを2番目の掴み単位、3,2,1の3枚のスラブをM番目の掴み単位としている。なお、この掴み単位は、クレーンの掴み制約条件である、一度に持ち上げることができる重量の制約および一度に掴むことができるスラブの厚さの制約を満たした範囲内で任意に選択される。そのため、前記掴み単位で決められる掴みグループの組み合わせは、掴み制約条件を満たす範囲内で種々のパターンがあり得る。
〔装入順作成ステップ(S12)〕
本S12では、上記S11で作成された掴み単位を、それぞれ掴みグループとして、掴み出される順番に並べて、各スラブの加熱炉への装入順を作成する。
図9を用いて、各スラブの加熱炉への装入順作成方法の一例を説明する。図9に示すように、スラブヤードに積まれた山からクレーン5で掴み取られたスラブは、装入テーブル6に掴み取られた順番に積み重ねられる。そして、例えば、デパイラ9によって山が崩され、装入テーブル6上を1枚ずつ、加熱炉7に向けて搬送される。
図9に示す例では、装入テーブル6上に積み重ねられたスラブは、デパイラ9によって、一番下から1枚ずつ押し出され(山が崩され)装入テーブル6上を搬送される。ここでは、1番目の掴み単位で構成される掴みグループの一番下のスラブであるN−3のスラブから、N−2,N−1,Nの順番に装入テーブル6上を搬送される。それ以降の掴み単位により構成される掴みグループに対しても同様に、一番下のスラブから順番に装入テーブル6上を搬送される。なお、装入テーブル6上に1枚ずつ送り出す方法は、上記方法に限られるものではなく、上から1枚ずつ送り出すようにしてもよい。
前記装入テーブル6上を搬送されるスラブは、加熱炉7内に装入される。図1に示す例では、加熱炉7は2基設置され、それぞれの加熱炉が2列ずつ、計4列の加熱通路を備えているので、装入テーブル6上を搬送されるスラブは、それぞれの列に割り振られる。ここで、スラブの各列への割り振りは、本初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)においては、特に制約条件等はなく、順番に各列に割り振るようにすればよい。
なお、図2に示すスラブのサイズ、装入時のスラブ温度に応じた在炉時間を考慮して、スラブの抽出待ち時間が最小となるように、或いは、無駄な加熱炉での滞留時間を削減できるように、各スラブの各列への割り振りを行うようにしてもよい。この場合の各炉および各列への割り振り方法を、図10を用いて説明する。なお、図10は、加熱炉が2基(1号加熱炉,2号加熱炉)設置され、さらにそれぞれの加熱炉が2列ずつ、計4列の加熱通路を備えている場合を示している。
(1)まず、図10(a)に示すように、装入テーブル6上を搬送されてくる順番にスラブを並べる。図10(a)においてAで示したものはスラブで、中の番号は搬送されてくる順番を示している。
(2)次に、上記(1)で並べたスラブについて、先頭から、1つスラブを選択し、その選択したスラブの在炉時間と、その選択したスラブより搬送順が遅いスラブの在炉時間とを比較して、搬送順が遅いスラブの中で最も在炉時間が近いスラブを抽出してペアとする。ここで、前記加熱炉での在炉時間は、上述の図2に示す時間(抽出時の目標温度になるまでに必要な加熱時間)を用いることができる。図10(b)において、Aは作成されたペアを図示したもので、Bは作成されたペアの順序を示している。
(3)次に、上記(2)で作成された、スラブのペアを1号加熱炉(以下、1号炉)、2号加熱炉(以下、2号炉)への割り振りを行う。図10(c)は、スラブのペアを割り振る直前の、それぞれの加熱炉の状態を示したものである。図10(c)のAは、既に装入済み、割り振り済みであることを示し、図10(c)のBは今回、スラブの割り振りが決められる位置を示している。
1号炉、2号炉への割り振りは、上記(2)で作成されたスラブのペアについて、作成された順番の先頭から行う。割り振りは、1号炉、2号炉についてそれぞれ、図10(c)のAの部分におけるスラブの在炉時間の合計を計算し、合計値の小さい方に割り振る。合計値が同じ場合は、1号炉に割り振る。
上記(1)〜(3)により、それぞれの加熱炉にスラブが割り振られる。なお、加熱炉が1基の場合には上記(2)で作成したペアをその順番に加熱炉に割り振ればよく、加熱炉が3基以上の場合には、上記(3)において、全ての加熱炉に関して在炉時間の和を比較して、同様に割り振ればよい。
〔圧延順作成ステップ(S13)〕
本S13では、加熱炉7から抽出されたスラブの圧延順を作成する。ここで、本初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)においては、このS13で作成する圧延順は、単純に加熱炉7から抽出された順番にスラブを並べたものであってもよい。例えば、複数の加熱炉からサイクリックに圧延機から近い順に抽出されるように順番を決めればよい。また、逆の遠い順からでもよい。なお、次のステップである装入順・圧延順改善ステップ(S2)で、より効率的な改善を行えるように、RC区分毎に圧延可能な位置の範囲を記述した圧延制約データ(図4参照)を考慮して、圧延順を作成するようにしてもよい。
図11に、本初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)で作成された初期装入順・圧延順データの一例を示す。初期装入順・圧延順データは、図7のスラブデータに、以下の項目が付加されたものである。
・加熱炉装入時刻
スラブが加熱炉に装入される時刻である。
・炉番号
スラブが装入される加熱炉の番号である。
・加熱炉抽出時刻
スラブが加熱炉から抽出される時刻である。
・圧延開始時刻
スラブの圧延開始時刻である。
・移動単位
クレーンによる掴み単位である掴みグループの掴み順の番号である。
・装入テーブル移動順
装入テーブル上を搬送されてくるスラブの順番である。
・加熱炉抽出順
加熱炉から抽出されてくるスラブの順番である。
上記初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)により作成された加熱炉への装入順および圧延順を初期解(初期装入順・圧延順)として以下のステップを実施する。
[装入順・圧延順改善ステップ(S2)]
本ステップ(S2)では、上記初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)により作成された圧延順データに関し、掴み出された順番に並べられた掴みグループの連続する1以上の掴みグループを所定の条件に基づいてグルーピングを行い作成した圧延グループの任意の圧延グループに対して、任意に選択した掴みグループを移動させて、圧延順と加熱炉装入順の再構成を行い、総圧延時間およびスラブ抽出待ち時間(スラブの加熱炉の滞留時間)の評価を含んだ目的関数の算出を行い、該算出された目的関数の数値が改善されている場合には、前記再構成した圧延順と加熱炉装入順に変更し、さらに、他の圧延グループに対して任意の掴みグループの移動を行い、前記目的関数の改善を繰り返すことで、前記初期装入順・圧延順作成ステップで作成された圧延順および加熱炉装入順に対して、総圧延時間のより短い圧延順およびスラブ抽出待ち時間(スラブの加熱炉の滞留時間)のより少ない加熱炉装入順を決定する。
ここで、本ステップ(S2)において、前記目的関数は、下式(1)により算出することができる。この目的関数の値が小さいほど、先述の、数値が改善されている場合に相当する。
目的関数=A×総圧延時間 + B×スラブ抽出待ち時間和 + C×加熱炉間の終了時刻差 + ボーナス関数 + ペナルティ関数 ・・・(1)
この目的関数は式(1)に示すように、総圧延時間、スラブ抽出待ち時間の和、加熱炉間の終了時刻差の最小化を目指すものとして構成している。さらに、ボーナス関数は、例えば、追い越し圧延の実現、同種RC区分のスラブを集める事により目的関数が向上する方向に向かうような重み関数であり、ペナルティ関数は制約条件の満足度を定量的に評価し目的関数に加算するものである。最終的にはペナルティ関数がゼロとなる解を採用する。
ここで、前記A,B,Cは重み係数を表す。なお、A,B,Cの数値をいくつにするかは、どの項目を優先して評価するかにより適宜設定すればよい。なお、通常は総圧延時間を優先して評価することが好ましく、前記A,B,Cの重み係数の一例としては、A=0.7、B=0.2、C=0.1程度とすることが好ましい。
式(1)の総圧延時間は、圧延対象であるスラブの圧延時間の和で表される値であり、具体的には、前記初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)での圧延順作成ステップ(S13)で作成された圧延順において、最初のスラブが圧延を開始した時点から、最後のスラブが圧延を終了した時点までの所要時間を指す。
式(1)のスラブ抽出待ち時間和は、同炉同列単位での抽出待ち時間の和で表される値である。
式(1)の加熱炉間の終了時刻差は、加熱炉が2基の場合は、以下の式(2)で表される値となる。
加熱炉間の終了時刻差=|1号炉抽出終了時刻−2号炉抽出終了時刻| ・・・(2)
なお、加熱炉が3基の場合は、以下の式(2−1)で表される値となる。
Δ1=|1号炉抽出終了時刻 − 2号炉抽出終了時刻|
Δ2=|1号炉抽出終了時刻 − 3号炉抽出終了時刻|
Δ3=|2号炉抽出終了時刻 − 3号炉抽出終了時刻|
加熱炉間の終了時刻差=Δ1+Δ2+Δ3 ・・・(2−1)
なお、4基以上の場合も、全ての加熱炉の組み合わせについての差の和をとることで同様に行うことが可能である。
また、式(1)のボーナス関数は、次式(3)で表すことができる。
ボーナス関数= −a×追い越し圧延実現ボーナス + b×RC区分集約ボーナス + c×スラブサイズ集約ボーナス + d×圧延幅平準化ボーナス + e×在炉時間平準化ボーナス + f×同山集約ボーナス + g×加熱炉装入時刻遵守ボーナス ・・・(3)
ここで、a,b,c,d,e,f,gは重み係数を表す。
式(3)の追い越し圧延実現ボーナスは、クレーンにより掴み出された順番に並べられた掴みグループの連続する1以上の掴みグループを所定の条件に基づいてグルーピングを行い作成した圧延グループ内で追い越し圧延を実行できたら、追い越し本数に応じて加点する。このボーナスは値が大きいほうが良い評価となる。
式(3)のRC区分集約ボーナスの計算例を図12に示す。図12はスラブを圧延順に並べた様子を示している。図中のAはスラブを表し、Bは該当スラブのRC区分を、Cは圧延順を示した番号である。RC区分集約ボーナス値は隣接するスラブとRC区分の比較を行い、異なるRC区分の場合は異なり具合に応じて評価値を算出する。番号1のスラブはRC区分0で、番号1に隣接する番号2のスラブのRC区分は2であるため、図13に示したボーナス値の例より、その値は20となる。以降、同様な計算を行い、それぞれを合計した値を式(3)におけるRC区分集約ボーナスの値とする。このRC区分集約ボーナスは、値が小さいほうが良い評価となる。
式(3)のスラブサイズ集約ボーナスの計算例を図14に示す。図14は装入時のスラブのペアを加熱炉からの抽出順に並べた様子を示している。図中のaはスラブのペアを示し、bはそれぞれのスラブのスラブサイズを示し、cは抽出順を示した番号である。スラブサイズ集約ボーナス値は、ペア同士のスラブサイズの比較を行い、異なるスラブサイズの場合は、異なり具合に応じてボーナス値を算出する。抽出順1のペアのスラブは、スラブサイズがAとCであるため、図15に示したボーナス値の例より、その値は20となる。以降、同様な計算を行い、それぞれを合計した値を式(3)におけるスラブサイズ集約ボーナスの値とする。このスラブサイズ集約ボーナスは、値が小さいほうが良い評価となる。
式(3)の圧延幅平準化ボーナスの計算例を図16に示す。図16はスラブを圧延順に並べた様子を示している。図中のAはスラブを表し、Bは該当スラブの圧延幅を、Cは圧延順を示した番号である。圧延幅平準化ボーナス値は隣接するスラブとの圧延幅の差の絶対値を計算し、その値に応じた評価値を算出する。圧延順1のスラブは圧延幅3000で、圧延順1のスラブに隣接する圧延順2のスラブの圧延幅は2000であるため、その差の絶対値は1000となる。図17に示したボーナス値の例より、圧延幅平準化ボーナス値は100となる。以降、同様な計算を行い、それぞれを合計した値を式(3)における圧延幅平準化ボーナス値の値とする。この圧延幅平準化ボーナスは、値が小さいほうが良い評価となる。
式(3)の在炉時間平準化ボーナスの計算例を図18に示す。図18は装入時のスラブのペアを加熱炉からの抽出順に並べた様子を示している。図中のAはスラブのペアを示し、Bはそれぞれのスラブの在炉時間(例えば、単位は分)を示し、Cはスラブのペアの在炉時間の合計を示し、Dは抽出順を示した番号である。在炉時間平準化ボーナス値は前後のスラブのペアの在炉時間の差の絶対値を計算し、その値に応じてボーナス値を算出する。抽出順1のペアの在炉時間の合計は200で、抽出順2のペアの在炉時間の合計は250であるため、その差の絶対値は50となる。図19に示したボーナス値の例より、在炉時間平準化ボーナス値は10となる。以降、同様な計算を行い、それぞれを合計した値を式(3)における在炉時間平準化ボーナス値とする。この在炉時間平準化ボーナスは、値が小さいほうが良い評価となる。
式(3)の同山集約ボーナスの計算例を図20に示す。図20はスラブを加熱炉への装入順に並べた様子を示している。図中のAはスラブを表し、Bはそれぞれのスラブが積まれている山番号を示し、Cは加熱炉への装入順を示した番号である。隣接するスラブのスラブヤードでの山番号の比較を行い、山番号が異なっている場合は評価値、例えば10を加算する。装入順1の山番号はC11で装入順2の山番号はC12のため、同山集約ボーナス値は10となる。以降、同様な計算を行い、それぞれを合計した値を式(3)における同山集約ボーナス値とする。この同山集約ボーナスは値が小さいほうが良い評価となる。
式(3)の加熱炉装入時刻遵守ボーナスは、スラブ毎に加熱炉装入予定時刻と実際の加熱炉装入時刻との差を計算し、その和を評価値とする。このボーナスは値が小さいほうが良い評価となる。
なお、以上のボーナス関数は、評価が高い場合に減点する点数を少なくする方式で評価してもよく、また、評価が高い場合に加点する点数を多くする方式で評価してもよい。
また、式(1)のペナルティ関数は、図21にその一例を示すように、RC区分の組み込み基準位置を超えた場合に、その度合いに応じてペナルティを加えることで行われる。図21の場合では、RC区分の組み込み範囲がP〜Pの場合に、その範囲外のP(ここで、P<P)の位置にずれた場合に、下記(4)式で与えられる値をペナルティ値として付加する。
ペナルティ値=D×(P−P ・・・(4)
本ステップ(S2)においては、上式(1)で表される目的関数により、圧延効率の改善の評価を行う。
まず、本ステップ(S2)においては、上記初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)により作成された圧延順データに関し、掴み出された順番に並べられた掴みグループの連続する1以上の掴みグループを所定の条件に基づいてグルーピングを行い作成した圧延グループの任意の圧延グループに対して、任意に選択した掴みグループを移動させて、加熱炉装入順と圧延順の再構成を行い、総圧延時間およびスラブ抽出待ち時間の評価を含んだ目的関数(式(1))の算出を行う。
前記圧延グループは、掴み出された順番に並べられた掴みグループの連続する1以上の掴みグループを所定の条件に基づいてグルーピングすることで作成される。ここで、前記グルーピングを行う所定の条件としては、本装入順・圧延順改善ステップ(S2)で、圧延順の入れ替えを行う際に、上述の目的関数の評価が効率的に行えるようなグループの作成が可能な条件であればよく、特に複雑な条件を設ける必要はない。例えば、1つの圧延グループとしてグルーピングできる掴みグループの数は最大5つまで、掴みグループを分割するグルーピングは行わない、というような条件でグルーピングを行う。なお、この圧延グループの作成は、前述の初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)の掴み単位作成ステップ(S11)以降であれば、初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)において行ってもよく、本装入順・圧延順改善ステップ(S2)で行ってもよい。
そして、前記算出された目的関数(式(1))の数値が改善されている場合には、前記再構成した圧延順と加熱炉装入順に変更し、さらに、他の圧延グループに対して任意の掴みグループの移動を行い、前記目的関数の改善を繰り返すことで、上述の初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)で作成された圧延順および加熱炉装入順に対して、総圧延時間のより短い圧延順およびスラブ抽出待ち時間のより少ない加熱炉装入順を決定する。
以下に、前記スラブの入れ替え方法の一例を、図22のフロー図、および、図23,図24を参照しつつ説明する。ここで、前記入れ替え方法は、以下で説明する手順に限られるものではなく、反復局所探索法(一般的には近傍探索を繰り返す方法)として知られている方法を用いることができる。
[S201]
まず、図22のフロー図に示す本S201において、上述の初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)により作成された加熱炉への装入順および圧延順の初期解(初期装入順・圧延順)のデータを読み込む。
[S202]
次に、本S202において、上記S201で読み込んだ初期解についての目的関数(式(1))の算出を行う。
[S203]
現状の加熱炉への装入順および圧延順とそれに対する目的関数の値をデータベースに保存する。
[S204]
次に、図22のフロー図に示す本S204において、圧延グループと掴みグループとのランダムな組み合わせを作成する。ここでは、図23に示すように、全ての掴みグループについて、その掴みグループの属している圧延グループを含めた全ての圧延グループとの組み合わせを作成し、その組み合わせをランダムな順番に並べる。
[S205]
次に、本S205において、掴みグループの移動、加熱炉装入順および圧延順の再構成を行う。ここでは、図24に示すように、上記S204で作成した組み合わせの順番に基づき、順番に該当する掴みグループを、組み合わされた圧延グループに移動する。そして、移動先での圧延グループおよび移動元での圧延グループの圧延順変更に伴い、圧延グループ内での圧延順および全体の加熱炉装入順の再構成を行う。
図25に、掴みグループを移動させた移動先における圧延グループ内において、圧延順を再構成する場合の手順の一例を示す。図25に示す場合は、掴みグループ(m−1)および掴みグループ(m)により構成される圧延グループに、掴みグループ(m+x)を移動させた場合を示している。ここでは、移動してきた掴みグループ(m+x)は、圧延グループを構成する(m−1)および(m)のそれぞれの前後の位置(図中のイ、ロ、ハの位置)に挿入可能となる。
挿入位置の決定および圧延順の再構成は以下の手順により行うことができるが、この方法に限られるものではない。
(1)圧延グループ内の掴みグループの数を集計する。
(2)乱数を発生させ、圧延グループを構成する掴みグループの前後における挿入位置を決定する。
(3)決定した装入位置に移動してきた掴みグループを挿入し、以降のデータをそれに合わせて修正する。
[S206]
次に、本S206において、上記S205において再構成を行った圧延順に関して、目的関数(式(1))の算出を行う。
[S207]
次に、目的関数が改善されているか否か、つまり、上記S203で保存されている現状の加熱炉への装入順および圧延順に対する目的関数の値と、上記S206で算出した目的関数の値との比較を行う。上記S206で算出した目的関数の値が上記S203で保存されている目的関数の値と比較して改善されている場合(Yes)にはS208に進み、改善されていない場合(No)にはS209に進む。
[S208]
上記S204で作成した、次の圧延グループと掴みグループの組み合わせのデータを読み出し、S203に戻る。
[S209]
上記S203で保存している現状の加熱炉への装入順および圧延順のデータに戻す。
[S210]
上記S204で作成した、圧延グループと掴みグループの全ての組み合わせに対応する回数分(つまり、[圧延グループの個数]×[掴みグループの個数]の回数分)に関して目的関数(式(1))の算出を行ったか否かを判定する。全ての組み合わせに関して目的関数の算出を行っていない場合(No)は、S208に戻る。全ての組み合わせに関して目的関数の算出を行った場合(Yes)は、S211に進む。
[S211]
現状の加熱炉への装入順および圧延順を、上述の初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)により作成された加熱炉への装入順および圧延順の初期解(初期装入順・圧延順)に対する最善解として保存する。
[最適装入順・圧延順決定ステップ(S3)]
本ステップ(S3)では、指定回数入力ステップ(S0)で指定された回数、上記初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)および装入順・圧延順改善ステップ(S2)を繰り返し、最も総圧延時間の短い圧延順およびスラブ抽出待ち時間の少ない加熱炉装入順、つまり、最も目的関数が改善された装入順および圧延順を決定する。
指定回数入力ステップ(S0)で入力された回数(M回)に対応した、個数(M個)の異なる複数の初期解を求め、各初期解に対応して最適解を算出するので、最適解もその個数(M個)得られる。その中から、最も目的関数が改善された最適解を抽出して、本当の最適解に近いものを求めようとしているのである。初期解が異なると、最適解が異なると考えられるため、このような繰り返しの処理を行なうものである。
ここでは、上述のS211が終了した時点で回数のカウントを1ずつ加算して、その回数が、前記指定された回数に達したか否かの判定を行う。
前記回数が指定された回数に達していない場合には、上述の初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)の掴み単位作成ステップ(S11)に戻る。そして、掴み単位作成ステップ(S11)において、山積みされたスラブヤード内のスラブの山から、クレーンの掴み制約条件を満たす範囲で、別パターンのスラブの掴み単位を作成し、以降のステップを同様に実施する。
前記回数が指定された回数に達した場合には、指定回数繰り返した分の目的関数の値を比較して、最も目的関数が改善された装入順および圧延順を、最適な装入順および圧延順として決定し、出力する。この最適な装入順および圧延順の出力は、本発明に係る加熱炉装入順・圧延順決定装置の表示手段等に表示するようにしてもよく、生産管理を行う上位のコンピュータに出力するようにしてもよい。
また、初期装入順・圧延順作成手段11および装入順・圧延順改善手段12を、それぞれ複数の演算処理装置を備えたコンピュータで構成し、複数の演算処理装置に、前記指定回数(M回)に対応して、例えば、前記した、初期装入順・圧延順作成手段11および装入順・圧延順改善手段12における演算処理を、分散させて、実行させるようにしてもよい。なお、ここでいう、複数の演算処理装置を備えたコンピュータの形態としては、1つのCPU(中央演算処理装置。ここではこれを略して演算処理装置と称している。)パッケージに複数のCPUコアが封入されたマルチコア(Multiple core、Multi-core)のように、外観上は1つのCPUでありながら、内部では複数のCPUとして動作するものを用いてもよいし、1つのコアを持つシングルコアのCPUを複数個用いてもよい。また、マルチコアのCPUを複数個用いてもよいし、マルチコアとシングルコアのCPUを組み合わせて用いてもよい。
計算処理を複数の演算処理装置に割り振るには、演算処理のプログラミングを、コンピュータのオペレーティングシステムのマルチスレッドプログラミング機能に対応するように作成することで、実現できる。
以下、N個のCPUにM回の最適化処理を、分散して実行する例を示す。ただし、N≦Mとする。図26に並列処理のフローを示す。
[S401]
前処理として、最善解を求める際にデータベースなどの記憶手段に、演算データを一時記憶するのに使用するデータ記憶領域のデータの初期化と、実行回数の読み込み(図5のS0の処理に相当)を行う。ここで、最善解を求める際に、一時記憶されるデータとは、目的関数の値および図11に示される装入順や圧延順に関するデータである。
[S402]
N個のCPUに対して、それぞれ初期装入順・圧延順作成ステップ(図5のS1の処理に相当)によって初期解を作成の後、図22に示される、装入順・圧延順改善ステップ(図5のS2の処理に相当)を実行させる。各CPUで作成される初期解は、クレーンの掴み制約条件を満たす範囲、つまり掴み単位の上下限の範囲内で、例えば、乱数などを用いてランダムに決定するので、基本的にはそれぞれが異なる値になる。また、意図的に、掴み単位が異なるように設定してもよい。
[S403]
S402で指定回数M回のうち、N回分の実行を行なうようにしたので、S402相当の処理をあと何回実行する必要があるか、残り実行回数を計算する。
[S404]
N個のCPUに対して、S402で実行させた初期装入順・圧延順作成ステップ(図5のS1相当)、装入順・圧延順改善ステップ(図5のS2相当)の処理について、どのCPUが演算処理が終了しているか(つまり、次の演算処理をすることが可能か)を監視する。そして、演算処理が終了したCPUがあれば(S404のYes)、次のS405の処理に進む。どのCPUも演算処理が終了していない場合(S404のNo)には、S404の処理に戻る。
[S405]
S404で処理が終了したとして選定されたCPU(ここでは、i番目のCPUとして説明する、i=1,2,3・・・N)で計算された解が最善解かどうかを、その目的関数の値と、前回までに求められ、データ記憶領域に一時記憶されている目的関数の値とを比較することによって判別する。1回目のS405の処理では、比較対象はS401で初期化された最善解の目的関数の値となるので、基本的には最初に求められた値に変更される。2回目以降の処理では、前回までに求められ記憶されている最善解の目的関数の値との比較を行なうことになる。そして、比較の結果、前回までより目的関数の値が良くなっており、最善解であると判断された場合には、S406の処理に進み、そうでない場合にはS407の処理に進む。
[S406]
S405で最善解が求められたと判断されたので、最善解を求める際に使用するデータ記憶領域(S401で初期化されたデータ記憶領域)に記憶されているデータを、i番目のCPUで求めた目的関数の値と装入順・圧延順に関するデータ(図11相当のデータ)に更新する。
[S407]
S403で求めた残りの実行回数分の処理を実行したかを判断する。残りの実行回数分を実行していれば、演算が終了したCPUに新たな演算処理を実行させる必要はないので、S410に進む。まだ、残りの実行回数分に達していない場合には、新たな演算を実行させる必要があるので、S408に進む。
[S408]
S404で演算が終了したとして抽出されたi番目のCPU(i)に対して、新たな演算処理(異なる初期解での最善解を求める処理)を行なうために、初期装入順・圧延順作成ステップによって初期解を作成の後、図22に示される、装入順・圧延順改善ステップを実行させる。なお本S408は、S402と同じ処理である。
[S409]
S408で残りの実行回数のうち、1回分を行なったので、残りの実行回数の値をデクリメント(1減算)する。そして、S404に戻って、以降の処理を繰り返す。
[S410]
S401で読み込んだ実行回数分(M回)の演算処理を行ったかを判断する。読み込んだ実行回数分の演算処理が終了した場合(S410のYes)には、S411に移行する。一方、M回の実行が終了していない場合には、S404に戻り、以降の処理を繰り返す。
[S411]
データ記憶領域に記憶されている最善解、つまり、M回の演算結果のうち最も目的関数が良かった解に対応する装入順および圧延順を最適解として表示手段に出力し終了する。
本発明に係る加熱炉装入順・圧延順決定方法および加熱炉装入順・圧延順決定装置が適用される製鋼工場および厚板工場における物流フローの一例を示す図である。 本発明に係るスラブのサイズによって3種類に分類した場合の加熱炉への装入時のスラブ温度と抽出時目標温度にするまでの加熱時間の関係を示す図である。 本発明に係るロールチャンス区分の分類の一例を示す図である。 本発明に係るロールチャンス区分毎の圧延可能位置の一例を示す図である。 本発明に係る加熱炉装入順決定方法の処理フローの一例を示す図である。 本発明に係る加熱炉装入順・圧延順決定装置の機能ブロック図の一例を示す図である。 本発明に係るスラブ1枚毎の属性データの項目とデータの一例を示す図である。 本発明に係る圧延種別のデータ構造の一例を示す図である。 本発明に係るスラブヤード内の1つのスラブの山から、クレーンでスラブを掴み出す際の掴み単位が作成される様子の一例を示す図である。 本発明に係る加熱炉が1号炉、2号炉の2基の場合について、それぞれの加熱炉へのスラブの割り振り方法の一例を説明するための説明図である。 本発明に係る初期装入順・圧延順作成ステップ(S1)で作成された初期装入順・圧延順データの一例を示す図である。 本発明に係るロールチャンス区分集約ボーナスの算出方法の一例を説明するための説明図である。 本発明に係るロールチャンス区分集約ボーナスのボーナス値の一例を示す図である。 本発明に係るスラブサイズ集約ボーナスの算出方法の一例を説明するための説明図である。 本発明に係るスラブサイズ集約ボーナスのボーナス値の一例を示す図である。 本発明に係る圧延幅平準化ボーナスの算出方法の一例を説明するための説明図である。 本発明に係る圧延幅平準化ボーナスのボーナス値の一例を示す図である。 本発明に係る在炉時間平準化ボーナスの算出方法の一例を説明するための説明図である。 本発明に係る在炉時間平準化ボーナスのボーナス値の一例を示す図である。 本発明に係る同山集約ボーナスの算出方法の一例を説明するための説明図である。 本発明に係るペナルティ関数の算出方法の一例を説明するための説明図である。 本発明に係る装入順・圧延順改善ステップにおけるスラブの入れ替え方法の一例を説明するためのフロー図である。 本発明に係る装入順・圧延順改善ステップにおけるスラブの入れ替え方法の一例を説明するための説明図である。 本発明に係る装入順・圧延順改善ステップにおけるスラブの入れ替え方法の一例を説明するための説明図である。 本発明に係る掴みグループを移動させた移動先における圧延グループ内において、圧延順を再構成する場合の手順の一例を示す図である。 本発明において、初期装入順・圧延順作成手段および装入順・圧延順改善手段における演算処理を、複数の演算処理装置を備えたコンピュータを用いて複数の演算処理装置に分散して実行させる場合の手順の一例を示す図である。
符号の説明
1 連続鋳造機
2 スラブ
3 トレーラ
4 スラブヤード
5 クレーン
6 装入テーブル
7 加熱炉
8 圧延機
81 圧延ロール
9 上位コンピュータ
10 加熱炉装入順・圧延順決定装置
11 初期装入順・圧延順作成手段
12 装入順・圧延順改善手段
13 最適装入順・圧延順決定手段

Claims (8)

  1. 加熱炉で加熱されたスラブを熱間圧延する鋼板の製造において、圧延対象の複数種類のスラブに関するスラブサイズ、スラブの仕上げ幅及び仕上げ厚に応じて分類されたロールチャンス区分、スラブの圧延途中での冷却の有無と冷却時間の短長に応じて分類された圧延種別を含む属性データ、および、ロールチャンス区分毎に設定されたスラブの圧延位置の範囲を記述した圧延制約データを読み込み、
    属性データおよび圧延制約データを考慮して複数に分類して山積みされたスラブヤード内のスラブの山から、クレーンが一度に持ち上げることの出来る重量、および、クレーンが一度に掴むことの出来るスラブ厚であるクレーンの掴み制約条件を満たす範囲で任意に掴み出された1以上のスラブからなる掴みグループを、掴み出された順番に並べて各スラブの加熱炉への装入順およびスラブの圧延順データを作成する初期装入順・圧延順作成ステップと、
    該初期装入順・圧延順作成ステップにより作成された圧延順データに関し、掴み出された順番に並べられた掴みグループの連続する1以上の掴みグループを所定の条件に基づいてグルーピングを行い作成した圧延グループの任意の圧延グループに対して、任意に選択した掴みグループを移動させて、圧延順と加熱炉装入順の再構成を行い、総圧延時間および予め決められたスラブ加熱時間と加熱炉での滞留時間との差であるスラブ抽出待ち時間の評価を含んだ目的関数の算出を行い、該算出された目的関数の数値が、前記掴みグループを移動させて圧延順と加熱炉装入順の再構成を行う直前の目的関数の数値より小さい場合には目的関数が改善されたとして、改善されている場合には、前記再構成した圧延順と加熱炉装入順に変更し、
    さらに、他の圧延グループに対して任意の掴みグループの移動を行い、前記目的関数の改善を繰り返すことで、前記初期装入順・圧延順作成ステップで作成された圧延順および加熱炉装入順に対して、総圧延時間のより短い圧延順および前記スラブ抽出待ち時間のより少ない加熱炉装入順を決定する装入順・圧延順改善ステップと、
    指定された回数、前記初期装入順・圧延順作成ステップおよび装入順・圧延順改善ステップを繰り返し、最も総圧延時間の短い圧延順および前記スラブ抽出待ち時間の少ない加熱炉装入順を決定する最適装入順・圧延順決定ステップと
    を有することを特徴とする加熱炉装入順・圧延順決定方法。
  2. 装入順・圧延順改善ステップにおける目的関数が、前記総圧延時間と、前記スラブ抽出待ち時間の和と、作成された圧延順と加熱炉装入順において、複数の加熱炉に装入された全てのスラブがそれぞれの加熱炉より抽出された時の抽出時刻に対して、それぞれの加熱炉の前記抽出時刻の差の絶対値として定義される加熱炉間の終了時刻差と、追い越し圧延実現、ロールチャンス区分集約、スラブサイズ集約、圧延幅平準化、スラブの加熱炉内での在炉時間平準化、スラブヤードに山積まれているスラブの同山集約、加熱炉装入時刻遵守の各改善度合いをボーナス値として得点化したボーナス関数と、ロールチャンス区分毎に定められた、圧延回数組み込み制約における数値範囲を超えた値の数値の2乗値評価であり、数値範囲制約の範囲を超えた量の絶対値に重み付けした値であるペナルティ関数と、からなる下式(1)により算出されることを特徴とする請求項1に記載の加熱炉装入順・圧延順決定方法。
    目的関数=A×総圧延時間 + B×スラブ抽出待ち時間和 + C×加熱炉間の終了時刻差
    + ボーナス関数 + ペナルティ関数 ・・・(1)
    ここで、前記A,B,Cは重み係数を表す。
  3. 加熱炉で加熱されたスラブを熱間圧延する鋼板の製造において、圧延対象の複数種類のスラブに関するスラブサイズ、スラブの仕上げ幅および仕上げ厚に応じて分類されたロールチャンス区分、スラブの圧延途中での冷却の有無と冷却時間の短長に応じて分類された圧延種別を含む属性データ、および、ロールチャンス区分毎に設定されたスラブの圧延位置の範囲を記述した圧延制約データを読み込み、属性データおよび圧延制約データを考慮して複数に分類して山積みされたスラブヤード内のスラブの山から、クレーンが一度に持ち上げることの出来る重量、および、クレーンが一度に掴むことの出来るスラブ厚であるクレーンの掴み制約条件を満たす範囲で任意に掴み出された1以上のスラブからなる掴みグループを、掴み出された順番に並べて各スラブの加熱炉への装入順およびスラブの圧延順データを作成する初期装入順・圧延順作成手段と、該初期装入順・圧延順作成手段により作成された圧延順データに関し、掴み出された順番に並べられた掴みグループの連続する1以上の掴みグループを所定の条件に基づいてグルーピングを行い作成した圧延グループの任意の圧延グループに対して、任意に選択した掴みグループを移動させて、圧延順と加熱炉装入順の再構成を行い、総圧延時間および予め決められたスラブ加熱時間と加熱炉での滞留時間との差であるスラブ抽出待ち時間の評価を含んだ目的関数の算出を行い、該算出された目的関数の数値が、前記掴みグループを移動させて圧延順と加熱炉装入順の再構成を行う直前の目的関数の数値より小さい場合には目的関数が改善されたとして、改善されている場合には、前記再構成した圧延順と加熱炉装入順に変更し、さらに、他の圧延グループに対して任意の掴みグループの移動を行い、前記目的関数の改善を繰り返すことで、前記初期装入順・圧延順作成手段で作成された圧延順および加熱炉装入順に対して、総圧延時間のより短い圧延順および前記スラブ抽出待ち時間のより少ない加熱炉装入順を決定する装入順・圧延順改善手段と、指定された回数、前記初期装入順・圧延順作成手段および装入順・圧延順改善手段を繰り返し、最も総圧延時間の短い圧延順および前記スラブ抽出待ち時間の少ない加熱炉装入順を決定する最適装入順・圧延順決定手段とを有することを特徴とする加熱炉装入順・圧延順決定装置。
  4. 装入順・圧延順改善手段における目的関数が、前記総圧延時間と、前記スラブ抽出待ち時間の和と、作成された圧延順と加熱炉装入順において、複数の加熱炉に装入された全てのスラブがそれぞれの加熱炉より抽出された時の抽出時刻に対して、それぞれの加熱炉の前記抽出時刻の差の絶対値として定義される加熱炉間の終了時刻差と、追い越し圧延実現、ロールチャンス区分集約、スラブサイズ集約、圧延幅平準化、スラブの加熱炉内での在炉時間平準化、スラブヤードに山積まれているスラブの同山集約、加熱炉装入時刻遵守の各改善度合いをボーナス値として得点化したボーナス関数と、ロールチャンス区分毎に定められた、圧延回数組み込み制約における数値範囲を超えた値の数値の2乗値評価であり、数値範囲制約の範囲を超えた量の絶対値に重み付けした値であるペナルティ関数と、からなる下式(1)により算出されることを特徴とする請求項1に記載の加熱炉装入順・圧延順決定装置。
    目的関数=A×総圧延時間 + B×スラブ抽出待ち時間和 + C×加熱炉間の終了時刻差
    + ボーナス関数 + ペナルティ関数 ・・・(1)
    ここで、前記A,B,Cは重み係数を表す。
  5. 請求項3または4に記載の加熱炉装入順・圧延順決定装置において、前記初期装入順・圧延順作成手段および前記装入順・圧延順改善手段における演算処理を、複数の演算処理装置を備えたコンピュータを用いて前記複数の演算処理装置に分散して実行させることを特徴とする加熱炉装入順・圧延順決定装置。
  6. 請求項1または2に記載の加熱炉装入順・圧延順決定方法を用いて、決定された装入順に基づいて鋼板を加熱炉に装入する鋼板の加熱炉への装入方法。
  7. 請求項6に記載の鋼板の加熱炉への装入方法を用いて鋼板を製造する鋼板製造方法。
  8. 請求項1または2に記載の加熱炉装入順・圧延順決定方法における各ステップを、コン
    ピュータに実行させることを特徴とする加熱炉装入順・圧延順決定プログラム。
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