JP2018073171A - 鋼材の山分け計画作成装置、鋼材の山分け計画作成方法、およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 実現可能山mjのコストcjから当該実現可能山mjに対する双対コストPiを減算した値が「0」以下である場合(S205でYesである場合)に、実現可能山mjの集合C(行列A)に実現可能山mjを追加する(S206)。かかる実現可能山mjの追加を、実現可能山mjのコストcjから当該実現可能山mjに対する双対コストPiを減算した値が「0」を上回るまで(S205でNoとなるまで)繰り返し行う。このようにして得られた実現可能山mjの集合Cを用いて原問題Pを解いて決定変数x[j]を導出し、実現可能山群の最適解{mj_opt}を導出する(S207)。
【選択図】 図2
Description
鋼材置き場でサイズや次工程(圧延工程の加熱炉)での処理順序が異なる複数枚の鋼材を複数の山に分けて山積みする山分け問題を解決するには、対象鋼材により生成可能な全ての山分け候補の中から、ヤードへの受入時の山分け負荷や圧延工程の加熱炉への払出時の作業負荷などの評価関数を最適化する山分けの組み合わせを求めることが不可欠である。
(原問題P)
まず、本実施形態で解くべき問題である原問題Pについて説明する。本実施形態では、原問題Pを集合分割問題とする。集合分割問題は、全体集合Nの任意の部分集合Sjが、そのコストcjを持つという前提で、以下の(1)式に示すように、全体集合Nの要素iを、重複なく且つ漏れなく部分集合m1,m2,・・・,mkに分割する問題である。このとき、部分集合m1,m2,・・・,mkに対するコストc1,c2,・・・,ckの総和が最小となるようにする。以下の(1)式は、全体集合Nの要素iを重複なく且つ漏れなく部分集合m1,m2,・・・,mkに分割することを表す。
原問題Pの決定変数x[j]は、実現可能山mjを採用する場合に「1」、そうでない場合に「0(ゼロ)」となる0−1変数である。
<制約式>
原問題Pの制約式は、鋼材i∈Nのそれぞれについて、当該鋼材iを含む集合族(部分集合mjの集合)Mj(i)⊆Cの中から、一つの部分集合mjだけが選択されなければならないことを表す制約式であり、以下の(2)式で表される。
尚、鋼材iは、1つの鋼材であっても、1つの搬送機器(クレーン1A、1B、2A、2B)で搬送することができる鋼材の纏まり(搬送ロット)であってもよい。搬送ロットを決定する方法は、例えば、特許文献3に記載されているので、ここでは、その詳細な説明を省略する。
原問題Pの目的関数は、コストcjの総和が最小になるように実現可能山mjを選択することを目的とする関数であり、以下の(3)式で表される。
次に、鋼材の山分け計画作成装置の一例について説明する。図1は、鋼材の山分け計画作成装置100の機能的な構成の一例を示す図である。鋼材の山分け計画作成装置100のハードウェアは、例えば、CPU、ROM、RAM、HDD、および各種のインターフェースを備える情報処理装置や、専用のハードウェアを用いることにより実現される。
<<双対問題の最適解の導出>>
列生成法では、原問題P(集合分割問題)の最適解の候補となる実現可能山mjの集合Cの初期値に基づいて、当該原問題Pの線形緩和問題を主問題とした場合の双対問題Dの最適解を導出する(以下の説明では、この双対問題Dの最適解を必要に応じて双対解と称する)。
<<列生成子問題の最適解の導出>>
そして、当該双対解を使って列生成子問題Sの最適解を導出して、原問題Pの最適解の候補となる実現可能山mjを生成する。
<<収束条件の判定>>
生成した実現可能山mjが収束条件を満足するか否かを判定する。ここでの収束条件とは、生成した実現可能山mjに対する前記コストcjと当該実現可能山mjに含まれる鋼材に対する前記双対解の総和(以下、必要に応じて双対コストと称する)とを比較し、双対コストがコストcjを超える、或いは生成した実現可能山mjが既に実現可能山mjの集合Cに含まれておれば収束と判定するものである。
この判定の結果、実現可能山mjが収束条件を満足しない場合には、生成した実現可能山mjを実現可能山mjの集合Cに追加し、前記<<双対問題の最適解の導出>>に戻る。収束条件を満足する場合には、繰り返し処理を終了し、下記の<<原問題の最適解の導出>>に処理を移す。
<<原問題の最適解の導出>>
そして、収束要件を満足すると、収束条件を満足した時点で得られている実現可能山mjの集合の中から最適な実現可能山mjの組み合わせを、原問題Pを解くことにより導出する。
尚、列生成法と総称される技術には幾つかの異なる手法があり、以上の手法はその一つであるが、当該列生成法自体は、非特許文献2に記載されているように公知の技術である。
<鋼材情報取得部101>
鋼材情報取得部101は、山分け計画の作成対象となる鋼材i∈Nのそれぞれの情報を取得する。以下の説明では、この情報を必要に応じて鋼材情報と称する。鋼材情報には、例えば、鋼材のID(識別情報)と、当該鋼材のサイズ(幅、長さ)と、当該鋼材のヤードへの到着順と、当該鋼材の次工程への払出順とが含まれる。尚、到着順および払出順は、鋼材情報に含まれる鋼材の中での相対的な順序である。
初期列集合設定部102は、山分け計画の作成対象となる鋼材iの全体集合N={1,2,・・・,i,・・・,n}、即ち、鋼材情報に含まれる鋼材iから、実現可能山mjの集合Cの初期値を設定する。このとき、初期列集合設定部102は、鋼材情報に含まれる鋼材iを重複なく且つ漏れなく含み、更に、後述する上載せ禁止制約((16)式を参照)および山高さ制約((17)式を参照)を満足するように、実現可能山mjの集合Cの初期値を設定する。その一例として、本実施形態では、初期列集合設定部102は、以下の(5)式のように、それぞれの実現可能山mjが、相互に異なる任意の1つの鋼材iのみを要素として持つように、実現可能山mjの集合Cの初期値を設定する。
双対解導出部103は、前述した原問題P(集合分割問題)の線形緩和問題を主問題とした場合の双対問題Dの最適解である双対解を導出する。原問題P自体は0−1整数計画問題であるが、双対問題Dは線形緩和問題(線形計画問題)になる。0−1整数計画問題である原問題Pの線形緩和問題を主問題とした場合の双対問題Dは、主問題と双対問題との関係から、以下のように定式化できる。
本実施形態では、双対変数p[i]を双対問題Dの決定変数とする。
双対変数p[i]は、鋼材i毎に定められる連続変数(−∞<p[i]<∞)である。双対変数p[i]の数は、n個(鋼材情報に含まれる鋼材iの数)である。
双対問題Dの制約式は、前述した(6)式で表される。ここで、行列Aは、双対解導出部103の計算の際に生成されている実現可能山mjの集合Cに対応する。双対解導出部103の最初の計算においては、行列Aは、初期列集合設定部102により設定された実現可能山mjの集合Cの初期値に対応する。
(6)式を要素毎に表記すると、双対問題Dの制約式は、以下の(9)式で表される。尚、(9)式の左辺(Σp[i]・mj[i](=Pj))は前述の「双対コスト」と同じものである。(9)式に示すように、双対コストPjは、鋼材iに対する双対変数p[i]の値と、行列Aの列jの値であって、該鋼材iに対応する行iにおける値(「0」または「1」)との積の、鋼材情報に含まれる鋼材iについての総和で表される。
(6)式の条件下では、(7)式および(8)式より以下の(10)式が成り立つので、(8)式のΣp[i]は、cxの下限値となる((3−1)式に示したようにc、xはベクトルである)。できるだけ大きいΣp[i]を求めれば、原問題Pの目的関数Jのより良い下限値が得られることになる。従って、双対問題Dの目的関数Jは最大化問題となり、以下の(11)式のようになる。
双対解導出部103は、例えば、CPU、ROM、RAM、およびHDDを用いることにより実現される。
列生成部104は、列生成子問題Sを解くことにより、原問題Pの最適解の候補、即ち、実現可能山mjの集合Cに追加される実現可能山mjの候補を導出する。前述したように行列Aの列jが実現可能山mjに対応するので、列生成部104は、行列Aに追加される列jの要素を導出することになる。
本実施形態では、山構成鋼材有無変数mj[i]と鋼材上下関係変数y[i1][i2]を列生成子問題Sの決定変数とする。
山構成鋼材有無変数mj[i]は、(9)式に示すmj[i]と同じ変数である。山構成鋼材有無変数mj[i]は、鋼材i毎に定められ、実現可能山mjに鋼材iが含まれる場合に「1」となり、そうでない場合に「0」となる0−1変数である。
鋼材上下関係変数y[i1][i2]は、同一の実現可能山mj(払出山)において、鋼材i1を相対的に下に配置し、鋼材i2を相対的に上に配置する場合に「1」となり、そうでない場合に「0」となる0−1変数である。
本実施形態では、鋼材上下関係変数定義制約式、上載せ禁止制約式、および山高さ制約式を列生成子問題Sの制約式とする。
鋼材上下関係変数定義制約式は、鋼材上下関係変数y[i1][i2]を定義するための制約式であり、以下の(13)式〜(15)式で表される。
主問題と双対問題の関係(弱双対定理)から、本来は、主問題の目的関数の値は、主問題が最小化問題の場合、双対問題の目的関数の値以上になる。本実施形態では、主問題の目的関数は(3)式であり、双対問題の目的関数は(11)式である。従って、本来は、実現可能山mjのコストcjは、当該実現可能山mjに対する双対コストPj以上(cj≧Pj)になる。また、実現可能山mjのコストcjと、当該実現可能山mjに対する双対コストPjとが等しい(cj=Pj)ときの主問題および双対問題の解はそれぞれ真の最適解となる。
ところで、列生成子問題Sは0−1整数計画問題であり、且つ、繰り返し解かれるものである。従って、列生成子問題Sの計算時間が全体の計算時間に大きく依存することになる。そこで、列生成子問題Sの高速化を行うために、本実施形態では、以下の手法を採用する。
そこで、本実施形態では、(13)式〜(17)式の制約式に、実現可能山mjのコストcjが、当該実現可能山mjに対する双対コストPj以下(cj≦Pj)であるという制約式を更に追加する。即ち、以下の(21)式の制約式を追加する。
従って、本実施形態では、列生成部104は、CPLEX(登録商標)等の公知のソルバーを用いて0−1整数計画法による最適化計算を行うことにより、(13)式〜(17)式、(21)式の制約式を満足する範囲で(20)式の目的関数JSの値を最小にする決定変数(山構成鋼材有無変数mj[i]および鋼材上下関係変数y[i1][i2])を導出する。そして、列生成部104は、導出した決定変数(山構成鋼材有無変数mj[i]および鋼材上下関係変数y[i1][i2])から、(18)式および(19)式により、実現可能山mjのコストcjと、当該実現可能山mjに対する双対コストPjとを導出する。尚、実行可能解が求まり次第、計算を終了させることにより、実質的に(20)式の目的関数JSは考慮されることなく、実行可能解が導出されることになる。
列生成部104は、例えば、CPU、ROM、RAM、およびHDDを用いることにより実現される。
前述したように、実現可能山mjのコストcjが、当該実現可能山mjに対する双対コストPj以下(cj≦Pj)である場合には、実現可能山mjの集合C(行列A)に実現可能山mjが十分に追加されていない。そこで、判定部105は、列生成部104で導出された、実現可能山mjのコストcjから、当該実現可能山mjに対する双対コストPjを減算した値(=cj−Pj)が「0」以下であるか否かを判定する。
判定部105は、例えば、CPU、ROM、RAM、およびHDDを用いることにより実現される。
列追加部106は、判定部105により、実現可能山mjのコストcjから、当該実現可能山mjに対する双対コストPjを減算した値(=cj−Pj)が「0」以下であると判定されると、列生成部104により導出された(最新の)山構成鋼材有無変数mj[i]に基づく実現可能山mjを、実現可能山mjの集合C(行列A)に追加する。例えば、列追加部106は、現在の行列Aの最後の列の次の列に、列生成部104により導出された(最新の)山構成鋼材有無変数mj[i]に基づく実現可能山mjの情報を追加する。
列追加部106は、例えば、CPU、ROM、RAM、およびHDDを用いることにより実現される。
以上のようにして列追加部106により実現可能山mjが追加されると、山構成鋼材有無変数mj[i]が増える。そこで、双対解導出部103は、新たな山構成鋼材有無変数mj[i]を用いて、(9)式の制約式を満足する範囲で(11)式の目的関数Jの値を最大にする双対変数p[i]を導出する。
以上の処理を、判定部105により、実現可能山mjのコストcjから、当該実現可能山mjに対する双対コストPjを減算した値(=cj−Pj)が「0」を上回ると判定するまで、或いは実現可能山mjがその時点での集合C(行列A)に既に含まれていると判定するまで繰り返し行う。
最適解導出部107は、判定部105により、実現可能山mjのコストcjから、当該実現可能山mjに対する双対コストPjを減算した値(=cj−Pj)が「0」を上回る或いは実現可能山mjが既に実現可能山mjの集合C(行列A)に含まれていると判定されると起動する。
最適解導出部107は、前述した原問題Pの求解を行う。具体的に説明すると最適解導出部107は、判定部105により、実現可能山mjのコストcjから、当該実現可能山mjに対する双対コストPjを減算した値(=cj−Pj)が「0」を上回ると判定された時点で得られている(最新の)実現可能山mjの集合C(行列A)を用いて、CPLEX(登録商標)等の公知のソルバーを用いて0−1整数計画法による最適化計算を行うことにより、(2)式の制約式を満足する範囲で(4)式の目的関数Jの値を最小にする決定変数x[j]を導出し、実現可能山群の最適解{mj_opt}を導出する。前述したように従来は、山分け計画の対象となる鋼材iの全体集合Nから、全ての実現可能山mjを生成したものを実現可能山mjの集合Cとして、原問題Pを解く。これに対し、本実施形態では、実現可能山mjの集合Cの初期値と、列追加部106により追加された実現可能山mjとを実現可能山mjの集合Cとして、原問題Pを解く。前述したように、本実施形態では、実現可能山mjの集合C(行列A)が収束し、実現可能山mjが原問題Pの最適解の候補になることはないと見なせる場合には、列追加部106による実現可能山mjの追加は行われない。従って、計算精度を大きく落とすことなく、実現可能山mjの列挙数を少なくすることができる。その結果、主として計算機の主メモリが不足することにより、実現可能山mjの列挙ができないことや、列挙出来たとしてもその後の集合分割問題を解くことが出来ないこと等により、山立て計画を作成することができないという事態が生じることを抑制することができる。
最適解導出部107は、例えば、CPU、ROM、RAM、およびHDDを用いることにより実現される。
前述したように原問題Pは、0−1整数計画問題である。一方、本来、列生成法は、線形計画問題に対する手法である。従って、列生成法を0−1整数計画問題に対し適用した場合には、実現可能山mjの集合Cに対する原問題Pの最適解(実現可能山群の最適解{mj_opt})が、本来の最適解(即ち、全ての実現可能山mjを用いて原問題Pを解いた時の解)に達していないことが起こり得る。
列生成後処理では、まず、後処理部108は、前述した列生成部104と同じ処理を行う。即ち、後処理部108は、(13)式〜(17)式、(21)式の制約式を満足する範囲で(20)式の目的関数JSの値を最小にする決定変数(山構成鋼材有無変数mj[i]および鋼材上下関係変数y[i1][i2])の導出と、実現可能山mjのコストcjおよび当該実現可能山mjに対する双対コストPjの導出とを行う。尚、このときに使用する双対解psol[i]は、原問題Pの最適解(実現可能山群の最適解{mj_opt})が導出された直前に双対解導出部103で導出された双対解psol[i](以下、必要に応じて双対最適解popt[i]と称する)である。
そして、後処理部108は、実現可能山mjのコストcjから、当該実現可能山mjに対する双対コストPjを減算した値(=cj−Pj)が双対誤差(=JU−JL)以下でなくなるまで、前述した処理を繰り返し行う。即ち、後処理部108は、決定変数(山構成鋼材有無変数mj[i]、鋼材上下関係変数y[i1][i2])、実現可能山mjのコストcj、および当該実現可能山mjに対する双対コストPjの導出と、実現可能山mjのコストcjから、当該実現可能山mjに対する双対コストPjを減算した値(=cj−Pj)が双対誤差(=JU−JL)以下であるか否かの判定と、実現可能山mjの追加とを繰り返し行う。
一方、新たに導出した実現可能山mjが、実現可能山mjの集合Cに既に登録されている場合、後処理部108は、実現可能山mjの導出に用いる列生成子問題Sを変更する。本実施形態では、列生成子問題Sに以下の(22)式の制約式を追加する。
このように新たに導出した実現可能山mjが、実現可能山mjの集合C(行列A)に既に登録されている場合、後処理部108は、(13)式〜(17)式、(21)式、(22)式の制約式を満足する範囲で(20)式の目的関数JSの値を最小にする決定変数(山構成鋼材有無変数mj[i]および鋼材上下関係変数y[i1][i2])を導出し、導出した決定変数から、(18)式および(19)式により、実現可能山mjのコストcjと、当該実現可能山mjに対する双対コストPjとを導出する。
後処理部108は、例えば、CPU、ROM、RAM、およびHDDを用いることにより実現される。
出力部109は、実現可能山群の最適解{mj_opt}の情報を山分け計画の情報として出力する。後処理部108により実現可能山群の最適解{mj_opt}が更新されている場合には、更新された実現可能山群の最適解{mj_opt}の情報を山分け計画の情報として出力する。出力部109は、例えば、実現可能山のIDと、当該IDの実現可能山に属する鋼材のIDとを含む情報を山分け計画の情報とすることができる。また、鋼材のIDは、鋼材情報に含まれるIDである。
また、出力部109は、鋼材情報に含まれる鋼材のサイズと、上載せ禁止制約式とに基づいて、実現可能山に属する鋼材の当該実現可能山における積順を導出し、当該積順の情報を山分け計画の情報に含めて出力してもよい。
また、出力部109は、山分け計画の情報と、鋼材情報に含まれる鋼材の到着順と、ヤードの置場501〜504および搬送機器(クレーン1A、1B、2A、2B)の情報に基づいて、どのタイミングでどの搬送機器によりどの鋼材をどの場所に搬送するのかを特定し、特定した内容に基づいて、搬送機器に対する動作指令を行うことができる。この場合には、山分け計画の情報を出力しなくてもよい。
次に、図2および図3のフローチャートを参照しながら、本実施形態の鋼材の山分け計画作成方法の一例を説明する。
まず、ステップS201において、鋼材情報取得部101は、鋼材情報を取得する。
次に、ステップS202において、初期列集合設定部102は、実現可能山mjの集合Cの初期値を設定する。
一方、双対誤差(=JU−JL)が閾値TH未満でない場合には、ステップS207で導出された実現可能山群の最適解{mj_opt}に実現可能山mjを追加して、原問題Pの最適解を、可能な限り、本来の最適解に近づけるようにするために、ステップS210に進み、後処理部108は、列生成後処理を実行する。そして、ステップS211に進む。列生成後処理の詳細については、図3を参照しながら後述する。
まず、ステップS301において、後処理部108は、双対最適解popt[i](即ち、ステップS205でNoと判定される直前にステップS203で導出された双対解psol[i])を用いて、(13)式〜(17)式、(21)式の制約式を満足する範囲で(20)式の目的関数JSの値を最小にする決定変数(山構成鋼材有無変数mj[i]および鋼材上下関係変数y[i1][i2])を導出する。そして、後処理部108は、導出した決定変数(山構成鋼材有無変数mj[i]および鋼材上下関係変数y[i1][i2])から、(18)式および(19)式により、実現可能山mjのコストcjと、当該実現可能山mjに対する双対コストPjとを導出する。
次に、実施例を説明する。本実施例では、特許文献1に記載の技術を用いた場合には、実現可能山を列挙できないような問題、および、実現可能山は列挙できるが、その後の集合分割問題が求解できないような問題について、本実施形態の手法を適用し、その効果を調べた。ここで、実現可能山を列挙できないとは、実現可能山を列挙する計算過程で主メモリの容量が上限に達し、計算続行が不可能になることを指す。また、集合分割問題が求解できないとは、数時間を要しても求解できない、または、最適解の計算過程で主メモリの容量が上限に達し、計算続行が不可能になることを指す。
プロセッサ:Intel(登録商標)Xeon(登録商標)CPU E5-2687W@301GHz(2プロセッサ)
実装メモリ(RAM):128GB
OS:Windows7(登録商標) Professional 64ビットオペレーションシステム
最適計算ソフト:ILOG CPLEX(登録商標) Cplex11.0 Concert25
以上のように本実施形態では、実現可能山mjのコストcjから当該実現可能山mjに対する双対コストPiを減算した値が「0」以下である場合に、実現可能山mjの集合C(行列A)に実現可能山mjを追加する。かかる実現可能山mjの追加を、実現可能山mjのコストcjから当該実現可能山mjに対する双対コストPiを減算した値が「0」を上回るまで繰り返し行う。このようにして得られた実現可能山mjの集合Cを用いて原問題Pを解いて決定変数x[j]を導出し、実現可能山群の最適解{mj_opt}を導出する。
<変形例1>
本実施形態では、列生成子問題Sを解く際に、(21)式の制約式を追加することにより、列生成子問題Sの計算時間を短縮する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、列生成子問題Sの計算時間を短縮する手法は、このような手法に限定されない。例えば、列生成子問題Sの計算の打ち切りの条件となる双対ギャップを、列生成子問題S(ステップS204)を実行する度に調整してもよい。
尚、(21)式の制約式を加えた上で、本変形例1で説明した処理を行ってもよい。
本実施形態では、列生成後処理においてステップS301で導出された山構成鋼材有無変数mj[i]に基づく実行可能山mjが、実現可能山mjの集合Cに既に登録されている場合には、(22)式のようにして列生成子問題Sを変更する場合を例に挙げて説明した。しかしながら、列生成子問題Sを変更する手法は、このような手法に限定されない。
図2のステップS207において原問題Pの最適解(実現可能山群の最適解{mj_opt})が導出された場合には、その時点でステップS203において導出された(最新の)双対最適解popt[i]は高精度である。従って、本実施形態では、列生成後処理において、双対問題Dを解かずに列生成子問題Sを解く場合を例に挙げて説明した。しかしながら、列生成後処理においても、双対最適解popt[i]を導出してもよい。この場合、実現可能山mjの集合Cに追加された実現可能山mjに基づいて双対最適解popt[i]を導出し、導出した双対最適解popt[i]を用いて、列生成子問題Sを解くことになる。
尚、以上説明した本発明の実施形態は、コンピュータがプログラムを実行することによって実現することができる。また、前記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体及び前記プログラム等のコンピュータプログラムプロダクトも本発明の実施形態として適用することができる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
また、以上説明した本発明の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
以下に、請求項と実施形態との対応関係の一例について説明する。請求項の記載が実施形態の記載に限定されないことは、変形例等において説明した通りである。
<請求項1>
決定変数は、例えば、決定変数x[j]により実現される。
前記実現可能山に対する前記鋼材の山立てについての評価指標は、例えば、コストcj(総総数c1j、逆転対数c2j)により実現される。
初期解として与えられた実現可能山の集合は、例えば、初期列集合設定部102により設定される実現可能山mjの集合Cの初期値により実現される。
双対解導出手段は、例えば、双対解導出部103により実現される。
列生成手段は、例えば、列生成部104により実現される。候補山は、例えば、列生成部104により導出される山構成鋼材有無変数mj[i]に基づく実現可能山mjにより実現される。
判定手段は、例えば、判定部105により実現される。
列追加手段は、例えば、列追加部106により実現される。
最適解導出手段は、例えば、最適解導出部107により実現される。
山積み制約は、例えば、(16)式、(17)式により実現される。
双対解は、双対解psol[i]により実現される。
<請求項2>
制約式は、例えば、(2)式の制約式により実現される。
目的関数は、例えば、(4)式により実現される。
実現可能山のコストは、例えば、コストcjにより実現され、実現可能山の総数は、例えば、総山数c1jにより実現され、逆転対の数は、例えば、逆転対数c2jにより実現される。
<請求項3>
制約式は、例えば、(9)式により実現される。
目的関数は、例えば、(11)式により実現される。
前記実現可能山に対する双対コストは、例えば、双対コストPjにより実現される((9)式の左辺も参照のこと)。
該鋼材と該実現可能山に対応する山構成鋼材有無変数は、例えば、山構成鋼材有無変数mj[i]により実現される。
双対変数は、例えば、p[i]により実現される。
<請求項4>
制約式は、例えば、(13)式〜(17)式により実現される。
目的関数は、例えば、(20)式により実現される。
鋼材上下関係変数は、例えば、y[i1][i2]により実現される。
<請求項5>
制約式は、例えば、(21)式により実現される。
<請求項6>
請求項6は、例えば、<変形例1>に対応する。
前記列生成子問題に対する計算を打ち切るか否かを判定する双対ギャップの閾値は、例えば、(23)式の双対ギャップGap[%]により実現される。
<請求項7>
請求項7は、例えば、判定部105が、図2のステップS205において、実現可能山mjのコストcjから、当該実現可能山mjに対する双対コストPjを減算した値(=cj−Pj)が「0」以下であるか否かを判定することに対応する。
<請求項8>
後処理手段は、例えば、後処理部108により実現される。
後処理用列生成手段は、例えば、後処理部108が、図3のステップS301の処理を実行することにより実現される。追加候補山は、例えば、このステップS301の処理で後処理部108により導出される山構成鋼材有無変数mj[i]に基づく実現可能山mjにより実現される。
後処理用判定手段は、例えば、後処理部108が、図3のステップS302の処理を実行することにより実現される。収束条件が緩和されていることは、図2のステップS205において、実現可能山mjのコストcjから、当該実現可能山mjに対する双対コストPjを減算した値が「0」以下であるか否かを判定しているのに対し、図3のステップS302では、双対誤差(=JU−JL)以下であるか否かを判定していることに対応する。
後処理用登録有無判定手段は、例えば、後処理部108が、図3のステップS303の処理を実行することにより実現される。
後処理用問題変更手段は、例えば、後処理部108が、図3のステップS304の処理を実行することにより実現される。
後処理用列追加手段は、例えば、後処理部108が、図3のステップS305の処理を実行することにより実現される。
後処理用最適解導出手段は、例えば、後処理部108が、図3のステップS306の処理を実行することにより実現される。
双対誤差は、例えば、双対誤差(=JU−JL)により実現される。
変更された列生成子問題は、例えば、元の列生成子問題に対し、(22)式の制約式を追加したり、変形例2のようにしたりすることにより実現される。
<請求項9>
同一列選択抑制用制約式は、例えば、(22)式により実現される。
<請求項10>
同一列選択抑制用制約式は、例えば、変形例2の第1の例に示す制約式(山構成鋼材有無変数mj[i]の値が「0」である鋼材iに対し、mj[i]=1とする制約式、山構成鋼材有無変数mj[i]の値が「1」である鋼材iに対し、mj[i]=0とする制約式)により実現される。
<請求項11>
請求項11は、例えば、変形例2の第2の例に対応する。
Claims (13)
- 鉄鋼プロセスにおける工程間の置場として鋼材を配置するヤードに搬入される複数の鋼材を、所定の山積み制約を満たすように山積みして、次工程に払い出す最終的な山姿となった複数の払出山に山分けするための山分け計画を作成する問題を集合分割問題とし、該集合分割問題を、列生成法を用いて解くことにより山分け計画を作成する鋼材の山分け計画作成装置であって、
前記鋼材を、前記山積み制約を満たす様に積んだ山である複数の実現可能山のそれぞれについて、該実現可能山を解として採用する場合に「1」となり、該実現可能山を解として採用しない場合に「0」となる0−1変数を決定変数として、該実現可能山に対する前記鋼材の山立てについての評価指標と、初期解として与えられた実現可能山の集合とを用いて、前記複数の鋼材を重複することなく且つ漏れなく含む前記実現可能山の最適な組み合わせを求める問題を原問題とし、
前記原問題の線形緩和問題を主問題とした場合の双対問題の最適解である双対解を導出する双対解導出手段と、
前記原問題の最適解を構成する実現可能山の候補である候補山を生成する列生成子問題の最適解を導出する列生成手段と、
前記列生成手段により導出された前記候補山が、収束要件を満足するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により、前記列生成手段により導出された前記候補山が、前記収束要件を満足しないと判定されると、前記列生成手段により生成された前記候補山を前記実現可能山の集合に追加する列追加手段と、
前記判定手段により、前記列生成手段により導出された前記候補山が、前記収束要件を満足すると判定されると、その時点で得られている前記実現可能山の集合に基づいて、前記原問題の最適解として、前記実現可能山の組み合わせを導出する最適解導出手段と、を有し、
前記判定手段は、前記双対解導出手段による前記双対解の導出と、前記列生成手段による前記列生成子問題の最適解の導出と、前記判定手段による前記判定とを繰り返す収束計算を、前記収束要件を満足すると判定するまで実行し、
前記列生成子問題は、前記双対解と、前記山積み制約とを用いて、前記実現可能山の集合に追加する前記候補山を求める問題であることを特徴とする鋼材の山分け計画作成装置。 - 前記原問題は、前記複数の鋼材のそれぞれについて、前記実現可能山の集合の中から、該鋼材を含む前記実現可能山が必ず1つ選択されるという制約を表す制約式であって、前記決定変数を用いて表される制約式と、前記実現可能山の集合に含まれる前記実現可能山のコストの総和を求める目的関数であって、前記決定変数および前記実現可能山のコストを用いて表される目的関数と、を用いて、該制約式を満足する範囲で該目的関数の値が最小になる前記決定変数を決定する0−1整数計画問題であり、
前記実現可能山のコストは、前記実現可能山に対する前記鋼材の山立てについての評価指標として、前記実現可能山の総数および逆転対の数を含み、
前記逆転対は、同一の前記実現可能山において前記ヤードへの到着順が早い方の前記鋼材が遅い方の前記鋼材よりも上に積まれる逆転の関係にある前記鋼材の対であることを特徴とする請求項1に記載の鋼材の山分け計画作成装置。 - 前記双対問題は、前記実現可能山の集合に含まれる前記実現可能山のそれぞれのコストが、該実現可能山に対する双対コスト以上であるという制約を表す制約式であって、該実現可能山のコスト、該実現可能山に対応する山構成鋼材有無変数、および双対変数を用いて表される制約式と、前記複数の鋼材についての該双対変数の総和を求める目的関数であって、該双対変数を用いて表される目的関数と、を用いて、該制約式を満足する範囲で該目的関数の値が最大になる該双対変数の値を前記双対解として決定する線形計画問題であり、
前記双対変数は、前記鋼材毎に定められる変数であり、
前記実現可能山に対する双対コストは、前記鋼材に対する前記双対変数の値と、該鋼材と該実現可能山に対応する山構成鋼材有無変数との積の、前記複数の鋼材についての総和で表され、
前記山構成鋼材有無変数は、前記鋼材毎に定められる0−1変数であって、前記実現可能山に前記鋼材が含まれる場合に「1」となり、そうでない場合に「0」となる0−1変数であることを特徴とする請求項2に記載の鋼材の山分け計画作成装置。 - 前記列生成子問題は、前記山積み制約を表す制約式であって、前記山構成鋼材有無変数および鋼材上下関係変数を用いて表される制約式と、前記候補山となる前記実現可能山のコストから、該実現可能山に対する前記双対コストを減算した値を求める目的関数であって、前記双対変数、該山構成鋼材有無変数、および該鋼材上下関係変数を用いて表される目的関数と、を用いて、該制約式を満足する範囲で該目的関数の値が最小になる該山構成鋼材有無変数および該鋼材上下関係変数を決定する0−1整数計画問題であり、
前記鋼材上下関係変数は、2つの前記鋼材の組み合わせにより定まる0−1変数であって、同一の前記払出山における2つの前記鋼材の上下関係を表す0−1変数であることを特徴とする請求項3に記載の鋼材の山分け計画作成装置。 - 前記列生成子問題は、前記候補山となる前記実現可能山のコストが、該実現可能山に対する前記双対コスト以下であることを表す制約式を更に有する問題であり、
前記列生成手段は、前記列生成子問題の実行可能解が得られた時点で、該列生成子問題に対する計算を打ち切り、該実行可能解である前記山構成鋼材有無変数に基づいて、前記候補山を生成することを特徴とする請求項4に記載の鋼材の山分け計画作成装置。 - 前記列生成手段は、前記列生成子問題における上界値および下界値に基づいて双対ギャップを導出し、該双対ギャップが閾値以下であると判定すると、該列生成子問題に対する計算を打ち切り、その時点で得られている前記列生成子問題の解である前記山構成鋼材有無変数に基づいて、前記候補山を生成し、
前記列生成子問題に対する計算を打ち切るか否かを判定する双対ギャップの閾値は、前記列生成子問題の前回の解である前記山構成鋼材有無変数に基づく前記候補山である前記実現可能山のコストから該実現可能山に対する前記双対コストを減算した値の絶対値が小さいほど、小さい値を有することを特徴とする請求項4に記載の鋼材の山分け計画作成装置。 - 前記判定手段は、前記列生成手段により導出された前記候補山である前記実現可能山のコストから該実現可能山に対する前記双対コストを減算した値が0(ゼロ)以下であるときに、前記収束要件を満足しないと判定することを特徴とする請求項3〜6の何れか1項に記載の鋼材の山分け計画作成装置。
- 前記最適解導出手段により導出された前記実現可能山の組み合わせに対して更に追加する実現可能山を導出する後処理手段を更に有し、
前記後処理手段は、前記列生成子問題の最適解である前記山構成鋼材有無変数に基づいて、前記更に追加する実現可能山の候補である追加候補山を導出する後処理用列生成手段と、
前記後処理用列生成手段により導出された前記追加候補山が、前記収束要件よりも緩和された収束要件を満足するか否かを判定する後処理用判定手段と、
前記後処理用判定手段により、前記後処理用列生成手段により導出された前記候補山が、前記緩和された収束要件を満足しないと判定されると、前記後処理用列生成手段により導出された前記追加候補山が、前記実現可能山の集合に含まれているか否かを判定する後処理用登録有無判定手段と、
前記後処理用登録有無判定手段により、前記後処理用列生成手段により導出された前記追加候補山が、前記実現可能山の集合に含まれていると判定されると、前記列生成子問題を変更する後処理用問題変更手段と、
前記後処理用登録有無判定手段により、前記後処理用列生成手段により導出された前記追加候補山が、前記実現可能山の集合に含まれていないと判定されると、該追加候補山を、該実現可能山の集合に追加する後処理用列追加手段と、
前記後処理用判定手段により、前記後処理用列生成手段により導出された前記追加候補山が、前記緩和された収束要件を満足すると判定されると、その時点で得られている前記実現可能山の集合に基づいて、前記原問題の最適解として、前記実現可能山の組み合わせを導出する後処理用最適解導出手段と、を更に有し、
前記後処理用判定手段は、前記後処理用列生成手段による前記追加候補山の導出と、前記後処理用判定手段による前記判定と、前記後処理用登録有無判定手段による前記判定と、前記後処理用列追加手段による前記追加候補山の追加または前記後処理用問題変更手段による前記列生成子問題の変更とを繰り返す収束計算を、前記緩和された収束条件を満足すると判定するまで行い、
前記後処理用判定手段は、前記後処理用列生成手段により導出された前記追加候補山としての前記実現可能山のコストから該実現可能山に対する双対コストを減算した値が、双対誤差以下である場合に、前記緩和された収束要件を満足しないと判定し、
前記双対誤差は、前記原問題の目的関数の値であって、前記原問題の最適解に対応する目的関数の値から、前記双対問題の目的関数の値であって、前記双対問題の最適解に対応する目的関数の値を減算した値であり、
前記後処理用列追加手段は、前記後処理用登録有無判定手段により、前記後処理用列生成手段により導出された前記追加候補山が、前記実現可能山の集合に含まれていると判定されると、該追加候補山を、該実現可能山の集合に追加せず、
前記後処理用列生成手段は、前記後処理用列生成手段により導出された前記追加候補山が、前記実現可能山の集合に含まれていると判定されると、前記後処理用問題変更手段により変更された列生成子問題の最適解である前記山構成鋼材有無変数に基づいて、前記追加候補山を導出することを特徴とする請求項3〜7の何れか1項に記載の鋼材の山分け計画作成装置。 - 前記後処理用問題変更手段は、前記列生成子問題に対し、同一列選択抑制用制約式を追加した問題に該列生成子問題を変更し、
前記同一列選択抑制用制約式は、該変更された列生成子問題の目的関数の値であって、該変更された列生成子問題の最適解に対応する目的関数の値が、前回使用した前記列生成子問題の目的関数の値であって、前回使用した前記列生成子問題の最適解に対応する目的関数の値に正の値を加算した値以上であることを表す制約式であることを特徴とする請求項8に記載の鋼材の山分け計画作成装置。 - 前記後処理用問題変更手段は、前記列生成子問題に対し、同一列選択抑制用制約式を追加した問題に該列生成子問題を変更し、
前記同一列選択抑制用制約式は、前記後処理用登録有無判定手段により前記実現可能山の集合に含まれていると判定された前記追加候補山を構成しない前記鋼材を前記追加候補山に含めることを表す制約式、または、前記後処理用登録有無判定手段により前記実現可能山の集合に含まれていると判定された前記追加候補山を構成する前記鋼材を前記追加候補山に含めないことを表す制約式であることを特徴とする請求項8に記載の鋼材の山分け計画作成装置。 - 前記後処理用問題変更手段は、前記列生成子問題に対し、前記判定手段により前記収束条件を満足すると判定される直前に前記双対解導出手段により導出された前記双対解である双対最適解の各要素に対してランダムに摂動を与えた問題に該列生成子問題を変更することを特徴とする請求項8に記載の鋼材の山分け計画作成装置。
- 鉄鋼プロセスにおける工程間の置場として鋼材を配置するヤードに搬入される複数の鋼材を、所定の山積み制約を満たすように山積みして、次工程に払い出す最終的な山姿となった複数の払出山に山分けするための山分け計画を作成する問題を集合分割問題とし、該集合分割問題を、列生成法を用いて解くことにより山分け計画を作成する鋼材の山分け計画作成方法であって、
前記鋼材を、前記山積み制約を満たす様に積んだ山である複数の実現可能山のそれぞれについて、該実現可能山を解として採用する場合に「1」となり、該実現可能山を解として採用しない場合に「0」となる0−1変数を決定変数として、該実現可能山に対する前記鋼材の山立てについての評価指標と、初期解として与えられた実現可能山の集合とを用いて、前記複数の鋼材を重複することなく且つ漏れなく含む前記実現可能山の最適な組み合わせを求める問題を原問題とし、
前記原問題の線形緩和問題を主問題とした場合の双対問題の最適解である双対解を導出する双対解導出工程と、
前記原問題の最適解を構成する実現可能山の候補である候補山を生成する列生成子問題の最適解を導出する列生成工程と、
前記列生成工程により導出された前記候補山が、収束要件を満足するか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程により、前記列生成工程により導出された前記候補山が、前記収束要件を満足しないと判定されると、前記列生成工程により生成された前記候補山を前記実現可能山の集合に追加する列追加工程と、
前記判定工程により、前記列生成工程により導出された前記候補山が、前記収束要件を満足すると判定されると、その時点で得られている前記実現可能山の集合に基づいて、前記原問題の最適解として、前記実現可能山の組み合わせを導出する最適解導出工程と、を有し、
前記判定工程は、前記双対解導出工程による前記双対解の導出と、前記列生成工程による前記列生成子問題の最適解の導出と、前記判定工程による前記判定とを繰り返す収束計算を、前記収束要件を満足すると判定するまで実行し、
前記列生成子問題は、前記双対解と、前記山積み制約とを用いて、前記実現可能山の集合に追加する前記候補山を求める問題であることを特徴とする鋼材の山分け計画作成方法。 - 請求項1〜11の何れか1項に記載の鋼材の山分け計画作成装置の各手段としてコンピュータを機能させることを特徴とするプログラム。
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