JP6183652B2 - 繊維ボード及び車両用ドアトリム - Google Patents

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Description

本発明は、繊維ボード及び車両用ドアトリムに関する。
従来、繊維と熱可塑性樹脂とを含む繊維ボードとして、下記特許文献1に記載のものが知られている。特許文献1の繊維ボードにおいては、繊維中に熱膨張性カプセルが分散されている。熱膨張性カプセルは、製造時に加熱されることで膨張するものとされる。これにより、繊維ボードの軽量化を図ることができる。
特開2009−179896号公報
上述の繊維ボードにおいては、一般的に熱膨張性カプセルの配合量が多い程、剛性が高くなる。これは、熱膨張性カプセルを構成する熱可塑性樹脂が溶融することで繊維同士を結着させるためであると考えられる。
また、熱膨張性カプセルは、一般的に繊維ボードの全体に亘って均一な割合で配合される。これに対して、繊維ボードの剛性は、ボード全体で均一ではなく、部分毎に異なる場合がある。例えば、繊維ボードにおいて形状が複雑な部分では、剛性が比較的高くなる。このため、熱膨張性カプセルを繊維ボードの全体に亘って均一な割合で配合すると、部分によっては、剛性が要求される値よりも過剰に高くなってしまう場合がある。このような過剰品質は、コストの増大に繋がるため、改善の余地があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、繊維ボードのコストを低減させることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、繊維と、熱可塑性樹脂と、熱膨張性カプセルと、を含む繊維ボードであって、第1所定部と、前記第1所定部に比べて前記熱膨張性カプセルの配合量が少ない部分である第2所定部と、を備えることに特徴を有する。
本発明によれば、第2所定部における熱膨張性カプセルの配合量を、第1所定部における熱膨張性カプセルの配合量よりも少なくすることで、熱膨張性カプセルが第1所定部及び第2所定部に均一な割合で配合されている構成と比べて、熱膨張性カプセルの使用量を低減させることができ、製造に係るコストを低減させることができる。
上記構成において、前記第2所定部は、当該繊維ボードの主面を構成する主面部と、前記主面部の周端部から、前記主面部の板厚方向における一方に立ち上がる立壁部と、を備えるものとすることができる。
第2所定部は、立壁部を備えるため、主面部のみを備える構成と比べて剛性が高くなっている。このため、第2所定部の熱膨張性カプセルの配合量を少なくした場合であっても、剛性を確保することができる。
また、前記第2所定部には、被取付部品が取り付けられているものとすることができる。
被取付部品が取り付けられることで、第2所定部の剛性は、より高くなる。このため、第2所定部の熱膨張性カプセルの配合量を少なくした場合であっても、剛性を確保することができる。
また、当該繊維ボードは、車両用内装材とすることができる。
また、当該繊維ボードは、車両用ドアトリムを構成するトリムボードとされ、前記第1所定部は、前記トリムボードの上部を構成するものとされ、前記第2所定部は、前記トリムボードの下部を構成するものとすることができる。
トリムボードの下部は、一般的に複雑な形状をなしており、被取付部品が取り付けられることが多い。このため、トリムボードの下部は、その上部に比して剛性が高くなり易い。このため、トリムボードの下部である第2所定部の熱膨張性カプセルの配合量を少なくした場合であっても、剛性を確保し易い。
本発明によれば、繊維ボードのコストを低減させることができる。
本発明の一実施形態に係るトリムボードを示す斜視図 図1のトリムボードを示す断面図(図1のII−II線で切断した図に対応) 供給工程を示す断面図 供給工程を示す断面図(図3のIV−IV線で切断した図に対応) 分散工程を示す断面図 溶融工程を示す断面図 膨張工程を示す断面図 成形工程を示す断面図 本実施形態の効果を示すグラフ
本発明の一実施形態を図1ないし図9によって説明する。本実施形態では、繊維ボードとして、車両用ドアトリム10(車両用内装材)を構成するトリムボード11を例示する。
図1は、車両用ドアトリム10の斜視図である。車両用ドアトリム10は、板状をなすトリムボード11を備えている。また、車両用ドアトリム10は、アームレスト14、スピーカーグリル15、オーナメント16などを備えている。
車両用ドアトリム10において、アームレスト14の下方には、ドアポケット20が設けられている。図2に示すように、ドアポケット20は、トリムボード11の一部を車室内側(図2の下側)へ膨出させてなる膨出部21と、膨出部21の開口を車室外側から塞ぐドアポケット基材23と、を備えている。
膨出部21は、図2に示すように、トリムボード11の主面を構成する主面部22Aと、主面部22Aの側端部(周端部)から主面部22Aの裏側(板厚方向における一方)に立ち上がる一対の立壁部22B,22Bと、を備えている。
また、図2に示すように、ドアポケット20における車室外側には、防音材(遮音材または吸音材)として機能するサイレンサーパッド26(被取付部品)が貼り付けられている。サイレンサーパッド26は、例えば、所定形状に成形加工された板状のフェルト材からなる。
トリムボード11は、補強用の繊維と、熱可塑性樹脂と、熱膨張性カプセルと、を含んでいる。繊維は、例えば、ケナフ、ヘンプ、フラックス、サイザルなどの植物性繊維とされる。なお、繊維は、植物性繊維に限定されず、ガラス繊維やカーボン繊維などの無機繊維としてもよい。
トリムボード11に含まれる熱可塑性樹脂は、例えば、ポリオレフィン、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂及びABS樹脂などとされる。
熱膨張性カプセルは、熱可塑性樹脂からなる殻壁と、殻壁内に収容された発泡剤(膨張成分)とを有する。熱膨張性カプセルは、加熱されると発泡剤が所定の温度で膨張し始め、更に、殻壁が軟化されることにより、熱膨張性カプセル全体の体積が増加する構成となっている。
なお、熱膨張性カプセルを構成する殻壁としては、トリムボード11を構成する熱可塑性樹脂と同じ材質であってもよく、異なる材質の熱可塑性樹脂であってもよい。具体的には、熱膨張性カプセルを構成する殻壁として、アクリルニトリル系樹脂、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、芳香族ビニル化合物、脂肪族ビニル化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデン及び架橋性単量体などを例示することができる。
また、熱膨張性カプセルに含まれる発泡剤としては、炭化水素類を例示することができる。具体的には、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサン、n−オクタン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、塩化メチル、塩化エチル等の塩化炭化水素、1,1,1,2−テトラフロロエタン、1,1−ジフロロエタン等のフッ化炭化水素等のハロゲン化炭化水素などを例示することができる。
なお、このような熱膨張性カプセルとしては、例えば、松本油脂製薬社製のマツモトマイクロスフェアなどを用いることができるが、これに限定されない。
本実施形態のトリムボード11においては、熱膨張性カプセルの配合量が、部位によって異なる。具体的には、膨出部21を含むトリムボード11の下部Y2(第2所定部、図1参照)における熱膨張性カプセルの配合量が、トリムボード11の上部Y1(第1所定部)における熱膨張性カプセルの配合量よりも少なく設定されている。
なお、本実施形態では、トリムボード11の上下方向の中央部よりも上方の部分を上部Y1とし、中央部よりも下方の部分を下部Y2としてある。なお、本実施形態では、トリムボード11の下部Y2は、トリムボード11において、例えば、アームレスト14よりも下方となる部分とされるが、これに限定されない。
なお、本実施形態における熱膨張性カプセルの配合量とは、トリムボード11を構成する繊維と熱可塑性樹脂の合計100質量部に対する熱膨張性カプセルの配合量(質量部)のことである。
なお、トリムボード11の上部Y1には、例えば、熱膨張性カプセルが6質量部配合され、トリムボード11の下部Y2には、例えば、熱膨張性カプセルが4質量部配合されている。なお、トリムボード11における熱膨張性カプセルの配合量は適宜変更可能である。
次に、トリムボード11の製造方法について説明する。本実施形態におけるトリムボード11の製造方法は、繊維と熱可塑性樹脂とを含むマット30を製造するマット製造工程と、マット30に熱膨張性カプセル34を供給するカプセル供給工程と、マット30内部に熱膨張性カプセル34を分散させる分散工程と、マット30内部の熱可塑性樹脂を溶融させる溶融工程と、熱膨張性カプセル34を膨張させる膨張工程と、マット30をプレス成形することでトリムボード11とする成形工程と、を備えている。
(マット製造工程)
マット製造工程では、補強用の繊維と、繊維状の熱可塑性樹脂とをマット状に混綿することでマット30を成形する。混綿法としては、例えば、エアレイ法やカード法などの乾式の混綿法を用いることができる。なお、混綿法として、湿式の混綿法を用いてもよいが、補強用の繊維が吸水性を有する場合には、乾式の混綿法が好ましい。
(供給工程)
次に、図3に示すように、マット30をコンベヤ40上に載置し、ホッパー41からマット30の上面に熱膨張性カプセル34を供給する。ホッパー41の供給口42は、図4に示すように、方形状をなすマット30の一辺方向(図4の上下方向)に延びている。
これにより、ホッパー41の供給口42から熱膨張性カプセル34を落下させつつ、コンベヤ40によってマット30を他辺方向(図4の右方向)に搬送することで、マット30の全面に熱膨張性カプセル34を供給することができる。
また、ホッパー41の供給口42の開口幅は、図4に示すように、マット30の一辺方向における一端部42A(トリムボード11の上部Y1に対応)に比して他端部42B(トリムボード11の下部Y2に対応)が小さくなっている。
これにより、マット30においてトリムボード11の下部Y2に対応する部分には、トリムボード11の上部Y1に対応する部分に比べて、熱膨張性カプセル34の供給量が少なくなる。これにより、トリムボード11の下部Y2における熱膨張性カプセル34の配合量を上部Y1に比して少なくすることができる。つまり、本供給工程では、トリムボード11に供給する熱膨張性カプセル34の供給量をトリムボード11の部位に応じて異なるものとしている。
また、ホッパー41の供給口42において、一端部42Aと他端部42Bの境界部分の開口幅は、他端部42Bに向かうにつれて次第に小さくなるように設定されている。
このため、トリムボード11の上部Y1と下部Y2との境界部分において、熱膨張性カプセル34の配合量が急激に変化する事態を抑制することができる。この結果、トリムボード11における上部Y1と下部Y2の境界部分に応力が集中する事態を抑制できる。
(分散工程)
分散工程では、図5に示すように、熱膨張性カプセル34が上面に供給された状態のマット30をコンベヤ43にて搬送しつつ、マット30の上面をローラなどの押圧手段45によって押圧する。これにより、マット30上面の熱膨張性カプセル34が、マット30内部に分散される。また、押圧手段45による押圧と同時に、加振手段46によってマット30を下面から加振してもよい。この場合、加振手段46としては、例えば、電磁フィーダなどを用いることができる。
(溶融工程)
次に、図6に示すように、プレス型48,49を用いて、マット30を加熱プレスすることで、マット30に含まれる熱可塑性樹脂を溶融させるとともに、マット30をボード状に成形する。熱可塑性樹脂が溶融されることで、マット30に含まれる繊維同士が結着された状態となる。
なお、ボード状に成形されたマット30は、プレボードと呼ばれることがある。マット30をプレボードの状態にすることで搬送を容易に行うことができる。
(膨張工程)
次に、図7に示すように、マット30を、例えば、一対の赤外線ヒーター51,52(加熱装置)によって加熱する。これにより、マット30内部の熱膨張性カプセル34が加熱されることで膨張する。また、加熱されたマット30は軟化状態となる。なお、一対の赤外線ヒーター51,52の代わりに、熱風によってマット30を加熱する加熱炉などを用いてもよい。
(成形工程)
次に、図8に示すように、軟化状態のマット30を一対の成形型53,54によってプレスする。これにより、マット30が成形型53,54の型面の形状に倣う形状に成形され、トリムボード11が完成する。
次に、本実施形態の効果について説明する。本実施形態によれば、トリムボードの下部Y2における熱膨張性カプセル34の配合量を、トリムボードの上部Y1における熱膨張性カプセル34の配合量よりも少なくすることで、熱膨張性カプセル34が上部Y1及び下部Y2に均一な割合で配合されている構成と比べて、熱膨張性カプセル34の使用量を低減させることができ、製造に係るコストを低減させることができる。
上記構成において、トリムボード11の下部Y2は、トリムボード11の主面を構成する主面部22Aと、主面部22Aの周端部から、裏側(主面部の板厚方向における一方)に立ち上がる立壁部22Bと、を備えている。
トリムボード11の下部Y2は、立壁部22Bを有しているため、例えば、立壁部を有していない平板形状と比べて、より剛性が高くなっている。このため、下部Y2の熱膨張性カプセル34の配合量を少なくした場合であっても、剛性を確保することができる。
また、トリムボード11の車室外側面には、サイレンサーパッド26が取り付けられている。
サイレンサーパッド26がトリムボード11の車室外側面に沿って取り付けられるため、特に下部Y2の剛性は高くなる。このため、下部Y2の熱膨張性カプセル34の配合量を少なくした場合であっても、剛性を確保することができる。
上記効果について、図9を用いて詳しく説明する。図9は、本実施形態及び比較例のトリムボードにおいて、最大曲げ荷重を測定した結果を示すグラフである。
図9に示す最大曲げ荷重は、JIS K7017に準拠した3点曲げ試験を行うことで測定したものである。また、図9に示す最大曲げ荷重は、トリムボードに必要とされる最大曲げ荷重(基準値)を100%とした際の最大曲げ荷重を示したものである。
図9においては、以下の測定結果(A)〜(F)を示している。なお、測定結果(A)、(C)、(E)が本実施形態の測定結果であり、測定結果(B)、(D)、(F)が比較例の測定結果である。また、最大曲げ荷重の測定箇所は、図1において点P1〜点P3で図示してある。
(A):熱膨張性カプセルの配合量を6質量部とした場合のトリムボード11の上部Y1(図1の点P1にて測定)における最大曲げ荷重
(B):熱膨張性カプセルの配合量を6質量部とした場合のトリムボード11の下部Y2(図1の点P2にて測定)における最大曲げ荷重
(C):熱膨張性カプセルの配合量を4質量部とした場合のトリムボード11の下部Y2(図1の点P2にて測定)における最大曲げ荷重
(D):熱膨張性カプセルの配合量を6質量部とした場合のトリムボード11の下部Y2(図1の点P3にて測定)における最大曲げ荷重
(E):熱膨張性カプセルの配合量を4質量部とした場合のトリムボード11の下部Y2(図1の点P3にて測定)における最大曲げ荷重
(F):熱膨張性カプセルの配合量を4質量部とした場合のトリムボード11の上部Y1(図1の点P1にて測定)における最大曲げ荷重
図9の比較例(B)、(D)によれば、熱膨張性カプセルの配合量を6質量部とした場合のトリムボード11の下部Y2における最大曲げ荷重は、基準値の130%を超えており、トリムボードに必要とされる最大曲げ荷重を大幅に超えている。しかしながら、熱膨張性カプセルの配合量が多くなり、コストが高くなることが懸念される。
そこで、本実施形態では、トリムボード11の下部Y2においては、例えば、熱膨張性カプセルの配合量を4質量部とした。図9の(C)、(E)によれば、熱膨張性カプセルの配合量を4質量部とした場合であっても、トリムボードに必要とされる最大曲げ荷重を超えている。つまり、トリムボードに要求される剛性を確保しつつも熱膨張性カプセルの使用量を低減させることができる。
また、図9の(F)によれば、トリムボード11の上部Y1において、熱膨張性カプセルの配合量を4質量部とした場合には、最大曲げ荷重が、トリムボード11に必要とされる値よりも小さくなった。このため、トリムボード11の上部Y1においては、熱膨張性カプセルの配合量を6質量部とし、図9の(A)に示すように、最大曲げ荷重がトリムボード11に必要とされる値よりも大きくなるようにしている。
以上のように、本実施形態では、トリムボード11において、形状や被取付部材に起因して剛性が高くなる部分(第2所定部)では、熱膨張性カプセルの配合量を少なくすることとしている。この結果、熱膨張性カプセルの使用量を低減させることができ、製造に係るコストを低減させることができる。
また、本実施形態において、第1所定部は、トリムボード11の上部Y1を構成するものとされ、第2所定部は、トリムボード11の下部Y2を構成するものとされる。
トリムボード11の下部Y2は、一般的に複雑な形状(例えば、膨出部21など)をなしている場合が多い。また、トリムボード11の下部Y2には、ドアポケット20、サイレンサーパッド26、スピーカー(スピーカーグリル15の裏側に取り付けられる、図示せず)などの被取付部品が取り付けられることが多い。
このため、トリムボード11の下部Y2は、上部Y1に比して剛性が高くなり易い。このため、トリムボード11の下部Y2における熱膨張性カプセル34の配合量を少なくした場合であっても、剛性を確保し易い。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、繊維ボードとしてトリムボード11を例示したが、これに限定されない。繊維ボードとしてトリムボード以外の車両用内装材(デッキボード、パッケージトレイ、クォータートリム、デッキサイドトリム、トランクトリム、ピラーガーニッシュなど)を例示することができる。また、繊維ボードの用途は、車両用内装材に限定されない。
(2)上記実施形態では、トリムボード11の上部Y1を第1所定部とし、トリムボード11の下部Y2を第2所定部としたが、これに限定されない。トリムボード11は、任意の所定部(第1所定部)と、この所定部に比して熱膨張性カプセルの配合量が少ない部分(第2所定部)とを備えていればよい。また、仮に、熱膨張性カプセルの配合量を第1所定部と第2所定部とで同じ値とした場合には、第1所定部の剛性(最大曲げ荷重)は、第2所定部の剛性よりも低くなる。
(3)上記実施形態では、膨出部21がトリムボード11の表側に膨出する構成を例示したが、これに限定されない。膨出部21は、トリムボード11の板厚方向のいずれか一方に膨出されていればよい。膨出部21は、例えば、裏側に膨出されていてもよい。言い換えると、立壁部22Bが主面部22Aの周端部から、主面部22Aの表側に立ち上がる構成であってもよい。
(4)上記実施形態では、被取付部品として、サイレンサーパッド26を例示したが、これに限定されない。被取付部品は、トリムボード11に取り付けられることで、トリムボード11の剛性を高くするものであればよい。
(5)上記実施形態では、供給工程にて、1種類のホッパー41を用い、ホッパー41の供給口42の開口幅を部分的に変えることで、トリムボード11における熱膨張性カプセルの配合量を部分的に変える方法を例示したが、これに限定されない。例えば、供給口の開口幅が異なる2種類のホッパーを用いることで、熱膨張性カプセルの配合量を部分的に変えてもよい。また、熱膨張性カプセルの供給方法は、ホッパー41を用いたものに限定されない。例えば、静電塗布法や気流などを用いて熱膨張性カプセルをマット30の表面に供給してもよい。
(6)上記実施形態の分散工程においては、押圧手段45を用いて、熱膨張性カプセル34をマット30内部に分散させる方法を例示したが、これに限定されない。例えば、2層のマットの間に熱膨張性カプセル34を配置した後、2層のマットを交絡させることで、熱膨張性カプセル34を分散させてもよい。
(7)上記実施形態においては、溶融工程と膨張工程とを別の工程としたが、溶融工程及び膨張工程は、同一の工程で行ってもよい。つまり、溶融工程において、マット30を加熱プレスする際に、熱膨張性カプセル34を膨張させてもよい。また、膨張工程を溶融工程の前に行ってもよい。
10…車両用ドアトリム(車両用内装材)、11…トリムボード(繊維ボード)、22A…主面部、22B…立壁部、26…サイレンサーパッド(被取付部品)、34…熱膨張性カプセル、Y1…トリムボードの上部(第1所定部)、Y2…トリムボードの下部(第2所定部)

Claims (5)

  1. 繊維と、熱可塑性樹脂と、熱膨張性カプセルと、を含む繊維ボードであって、
    第1所定部と、
    前記第1所定部に比べて前記熱膨張性カプセルの配合量が少ない部分である第2所定部と、を備え
    前記第1所定部と前記第2所定部は、当該繊維ボードの板面方向に沿って並んでおり、
    前記第1所定部及び前記第2所定部には、前記熱膨張性カプセルがそれぞれ含まれており、
    前記第1所定部は、平板状の部分を有しており、
    前記第2所定部は、
    当該繊維ボードの主面を構成する主面部と、
    前記主面部の周端部から、前記主面部の板厚方向における一方に立ち上がる立壁部と、を備え
    当該繊維ボードは、車両用内装材とされ、
    前記熱膨張性カプセルの前記配合量とは、前記繊維と前記熱可塑性樹脂の合計100質量部に対する前記熱膨張性カプセルの配合量である繊維ボード。
  2. 前記第2所定部には、被取付部品が取り付けられている請求項1に記載の繊維ボード。
  3. 当該繊維ボードは、車両用ドアトリムを構成するトリムボードとされ、
    前記第1所定部は、前記トリムボードの上部を構成するものとされ、
    前記第2所定部は、前記トリムボードの下部を構成するものとされる請求項1又は請求項2に記載の繊維ボード。
  4. トリムボードを備える車両用ドアトリムであって、
    前記トリムボードは、繊維と、熱可塑性樹脂と、熱膨張性カプセルと、を含む繊維ボードによって構成され、当該トリムボードの上部を構成する第1所定部と、前記第1所定部よりも下側に位置し、当該トリムボードの下部を構成する第2所定部と、を有しており、
    前記第2所定部は、前記トリムボードの一部を車室内側へ膨出させてなる膨出部を備えたドアポケットを有し、
    前記膨出部は、前記トリムボードの主面を構成する主面部と、前記主面部の側端部から前記主面部の裏側に立ち上がる一対の立壁部と、を備えるものであり、
    前記第1所定部及び前記第2所定部には、前記熱膨張性カプセルがそれぞれ含まれており、
    前記第2所定部は、前記第1所定部に比べて前記熱膨張性カプセルの配合量が少なくされており、
    前記第1所定部と前記第2所定部の境界部分では、前記熱膨張性カプセルの配合量が前記第1所定部から前記第2所定部に向かうにつれて次第に少なくなっている、車両用ドアトリム。
  5. 前記第1所定部には、車両前後方向に長い形状をなすアームレストが設けられ、
    前記ドアポケットは、車両前後方向に長い形状をなしており、
    前記境界部分は、前記アームレストと前記ドアポケットの間に配されている、請求項4に記載の車両用ドアトリム。
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