JP4688619B2 - 緩衝シート付き車両用フロアスペーサの製造方法 - Google Patents

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本発明は、吸音性および/または遮音性を有する緩衝シート付き車両用フロアスペーサの製造方法に係り、特に、車両用フロアスペーサを構成する発泡成形品の少なくとも底面と側面に、緩衝シートを貼り付けることによって、緩衝シート付きフロアスペーサを製造する方法であって、発泡成形品の形状如何に関わらず、仕上げ精度が高く、作業効率も高い緩衝シート付き車両用フロアスペーサの製造方法に関するものである。
車両のフロアのうち、その前方の乗員足元部分には、車両衝突時に乗員の下肢部を保護するための衝撃吸収パッドが載置され、フロアの中央には車室空間を所定高さに調整(嵩上げ)するための水平パッドが載置されている。この下肢部衝撃吸収パッドと水平パッドはそれぞれ単独で、または双方を合わせてフロアスペーサと称呼されている。近時の車両は、その燃費性能の向上を図ることを目的として車両構成部材の軽量化が図られているが、フロアスペーサに関してもその例外ではなく、例えば、リサイクル性を有する熱可塑性の発泡樹脂から成形される場合も多い。
フロアスペーサには、可及的に軽量であることと衝撃吸収性能を備えていることに加えて、遮音性や吸音性にも優れていることが望まれている。かかる遮音性や吸音性を備えたフロアスペーサを成形するための方法として、従来は、例えばフェルトなどのシートの一方面に粘着剤を塗布しておき、スペーサ用成形品の表面に該一方面を接触させ、押し付けることでスペーサが製造されていた。比較的大きなスペーサを製造する際には、回転台座上にスペーサを載置しておき、スペーサを回転させながら、粘着剤の塗布されたフェルト面を押し付けることによってスペーサ表面にフェルトを貼り付けていた。このような方法では、製造手間がかかることに加えて、接着仕上げ面も粗悪になり易くなるといった問題が生じていた。
ところで、軽量かつ遮音性能や吸音性能を備えたフロアスペーサとその製造方法に関する技術が特許文献1に開示されている。このフロアスペーサは、発泡AS樹脂等からなる成形品の内部に非発泡ないし低発泡の補強材を配設し、成形品の表面にカーペット地を貼り付けてなる複合成形品である。その製造方法は、成形品とカーペット地をともに金型内に収容し、発泡樹脂の加熱/冷却を経て複合品(フロアスペーサ)が製造される。
特開2002−144463号公報
特許文献1に開示の複合成形品(フロアスペーサ)によれば、軽量で遮音性能や吸音性能を備えたフロアスペーサを得ることができる。しかし、このフロアスペーサの製造方法では、金型内にカーペット地も収容されて熱処理されるため、カーペット地が痛んでしまうといった問題がある。また、この製造方法では、上記する従来の課題、すなわち、粘着剤が塗布されたシートを成形品の表面に精度よく、かつ効率的に接着させるという課題の解決には至らない。
本発明の緩衝シート付き車両用フロアスペーサの製造方法は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、発泡成形品の形状に関わらず、少なくともその底面と側面に適宜の素材からなる緩衝シートを精度よく、かつ効率的に貼り付けることのできる緩衝シート付き車両用フロアスペーサの製造方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による緩衝シート付き車両用フロアスペーサの製造方法は、車両用フロアスペーサを構成する発泡成形品の少なくとも底面と側面に、吸音性および/または遮音性を有する緩衝シートを貼り付けることによって、緩衝シート付き車両用フロアスペーサを製造する方法であって、発泡成形品の底面と側面が平面に展開された形状の緩衝シートを用意し、該緩衝シートの一方面に接着剤を塗布する工程、接着剤を塗布した緩衝シートにおける前記発泡成形品の底面が対応する展開部分に前記発泡成形品の底面を圧接して中間品を形成する工程、得られた前記中間品を、得ようとする緩衝シート付き車両用フロアスペーサの底面と側面に沿った内面形状を持つ成形型内に挿入することによって、発泡成形品の側面に緩衝シートの当該側面に対応する展開部分を圧接した状態とする工程、を少なくとも備えることを特徴とする。
発泡成形品は、例えば熱可塑性樹脂から成形され、その中でも、スチレン改質ポリエチレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂などを使用することができる。中でも、ポリエチレン系樹脂粒子にスチレン系単量体を含浸重合させて得られるスチレン改質ポリエチレン系樹脂のビーズ発泡成形品は、ポリエチレン系樹脂ビーズの発泡成形品やポリプロピレン系樹脂ビーズの発泡成形品に比べて、寸法安定性と形状保持性に優れていること、ポリスチレン系樹脂ビーズの発泡成形品に比べて擦れによる粉が出難いことの理由から特に好ましい。また、スチレン改質ポリエチレン系樹脂におけるスチレン成分の割合は40〜90重量%、好ましくは50〜85重量%、より好ましくは55〜75重量%である。
発泡成形品の成形に際しては、上記するスチレン改質ポリエチレン系樹脂をはじめとする熱可塑性樹脂に、発泡剤を含浸させて発泡性の熱可塑性樹脂とし、該発泡性の熱可塑性樹脂を加熱水蒸気等で予備発泡させることで予備発泡粒子を製造する。次いで、かかる予備発泡粒子を成形型に充填し、発泡成形すればよい。
また、発泡成形品の表面に接着される緩衝シートは、遮音性能または吸音性能またはその双方の性能を備えた適宜の素材からなるシートを使用できる。尤も、後述するように、発泡成形品の底面に接着されて持ち上げられた際に、該成形品の側面に接着される部分がその自重で完全に垂れ下がってしまう(成形品の底面が水平面内にある場合に、鉛直方向に垂れ下がること)と、側面への接着が難しくなるため、少なくとも自重によって完全に垂れ下がらない程度の硬さを備えた緩衝シートであればよい。
遮音性のある緩衝シートとしては、天然ゴム、合成ゴム(例えば、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴムなど)、合成樹脂(例えば、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、エチレン酢酸ビニル系樹脂、SIS、SBS,EPDM等の1種もしくは2種以上の混合樹脂)、瀝青などからなるシート、前記素材にタルク、クレー、雲母、マイカ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、古紙解繊物、スラッグウール、シリカバルーンなどを1種あるいは2種以上充填添加したシート、などが挙げられる。ほかに、再生ゴムやリサイクル樹脂も適宜に単独あるいは他の素材と混合して使用することができる。
また、吸音性のある緩衝シートとしては、フェルト(例えば、綿、化学繊維等の雑反毛をPET樹脂で固めたもの)、ポリウレタンフォーム、不織布、車両用部材のリサイクル材(ウレタン、綿、化学繊維等の粉砕品)をPET樹脂で固めたもの、解繊繊維や動植物製繊維材料、グラスウール、アスファルト発泡体、などを挙げることができる。さらに、吸音性と遮音性の双方を備えた緩衝シートとしては、適宜に選定された上記シートを積層してなる緩衝シートを使用することができる。
緩衝シートの一方面に塗布される接着剤としては、例えば、ホットメルト接着剤(またはホットメルト粘着剤)を使用できる。ホットメルト接着剤(粘着剤)は、室温で固形状をなしている100%固形分の熱可塑性ポリマーをベースにした接着性混合物であり、非常にわずかな圧力を加えるだけで付着することができる接着剤である。
また、ここでいうフロアスペーサとは、下肢部衝撃吸収パッド、嵩上げ用の水平パッド、下肢部衝撃吸収パッドと水平パッドの双方からなるもののすべてを意味している。さらに、その形状は任意であり、下肢部衝撃吸収パッドにおいては、その一方面に衝撃緩衝用の溝や突起を備えた形状であってもよい。
本発明のフロアスペーサの製造方法は、上記素材などからなり、任意形状の発泡成形品の少なくとも底面と側面に、例えば上記素材からなる緩衝シートを接着する方法である。底面に上記する溝や突起が設けられている場合には、かかる溝の表面にも緩衝シートを接着することができる。
まず、フロアスペーサの製造に先んじて、発泡成形品の表面に接着される緩衝シートを、該発泡成形品の底面と側面が平面に展開された形状に成形しておく。緩衝シートをかかる形状に成形しておくのは、側面と底面が別体に成形された緩衝シートを発泡成形品に接着すると、それぞれの接着工程を要することから、かかる接着作業の効率化を図るためである。
次に、任意形状の緩衝シートの一方面にホットメルト接着剤などを吹付け塗布し、発泡成形品の底面に対応するシートの展開部分に該底面を圧接する。この圧接作業は、人手によるほか、適宜のチャック機構にて発泡成形品をチャックしておき、このチャック機構を移動させることによっておこなうことができる。緩衝シートに発泡成形品の底面が圧接された段階で中間品が形成される。
次いで、予め用意された成形型内にこの中間品を挿入することによって発泡成形品の側面に緩衝シートが接着され、成形型から引き出すことによって所望のフロアスペーサが製造される。ここで、成形型の内部形状は、例えば発泡成形品と相似形状であって、発泡成形品よりも若干大きな寸法となるように設定されている。この双方の寸法差、すなわち、発泡成形品の側面と型の内壁面との隙間は、シートの厚みよりも小さくなるように設定されるのが望ましく、例えば緩衝シートの厚みの50〜60%程度に設定することができる。この成形型は、例えば金型であってもプラスチック製であってもよく、少なくとも発泡成形品の側面に緩衝シートを押圧できる硬さを有していればよい。
中間品を人手または適宜のチャック機構でチャックし、成形型内に挿入していく。この際、発泡成形品の底面から外側にはみ出した側面に接着されるシート部分が成形型の上端エッジによって上方に折り込まれることで発泡成形品の側面にシートが接着される。また、上記するように、発泡成形品の側面と成形型の内壁面の隙間はシートの厚みよりも薄くなるように調整されているため、発泡成形品の型内挿入に応じて緩衝シートが発泡成形品の側面と成形型の内壁面から押圧されることで、発泡成形品の側面に緩衝シートが押し付けられて圧接される。発泡成形品の底面と側面に緩衝シートが圧接されてなるフロアスペーサは、例えばチャック機構によって成形型から引き出され、搬出される。
ここで、発泡成形品の底面に溝や突起が設けられている場合には、成形型の底面壁に、例えば該溝の形状に応じた突条を設けておき、緩衝シートにも、この溝の表面に接着される接着代を設けておくのがよい。中間品が成形型に挿入され、さらに中間品の底面が成形型の底面壁に押し込まれることにより、該溝の表面に接着される接着代が突条と溝との間で押圧され、溝の表面にシートが圧接される。
緩衝シートにおける該発泡成形品の底面が対応する展開部分にくるように発泡成形品を移載し、底面を緩衝シートに圧接する作業、および、成形型内に中間品を挿入する作業、さらには成形型から完成品を引き出す作業などを上記するチャック機構を有する装置でおこなうことにより、製造作業の効率を高め、接着精度(接着位置の精度や仕上げ面の平坦性など)を高めることができる。
また、本発明による車両用フロアスペーサの形成方法の好ましい実施形態は、前記接着剤を塗布した緩衝シートにおける前記発泡成形品の底面が対応する展開部分に前記発泡成形品の底面を圧接して中間品を形成する工程の前に、得ようとする緩衝シート付き車両用フロアスペーサの底面と側面に沿った内面形状を持つ成形型内に、前記発泡成形品を予め収容する工程と、そこから取り出す工程とを備えることを特徴とする。
フロアスペーサは、車両の左右、すなわち、運転席側のフロアと助手席側のフロアで発泡成形品の前後左右の形状が異なる(例えば線対称の関係となる)場合が多く、その表面に接着される緩衝シートも発泡成形品の形状に応じて運転席側と助手席側で当然に異なってくる。したがって、任意の発泡成形品に対し、該発泡成形品に接着されるべき緩衝シートを正しく選定して接着作業に移行することは、誤接着を防止する上で極めて重要な作業となる。
そこで、本発明では、発泡成形品の底面を緩衝シートの対応する部分に圧接する前段階で、成形型内に発泡成形品を収容しておくことにより、用意された緩衝シートに接着されるべき正しい発泡成形品であることを確認する工程を設けたものである。かかる確認の後に、発泡成形品の底面を展開された緩衝シートの対応部分に圧接して中間品を形成する工程、成形型内に中間品を挿入して発泡成形品の側面に緩衝シートの対応部分を圧接する工程、緩衝シートが発泡成形品の底面および側面に接着されたフロアスペーサを成形型から引き出す工程に順次移行する。
本発明によれば、発泡成形品と緩衝シートの誤組み合わせを防止することができるため、例えば、生産ライン上で緩衝シート付きのフロアスペーサを形成する際には、ラインの自動化に加えて歩留まりの向上を図ることが可能となる。
以上の説明から理解できるように、本発明の緩衝シート付き車両用フロアスペーサの製造方法によれば、発泡成形品の底面と側面に接着される緩衝シートを該底面と側面が平面に展開された形状に成形しておき、得ようとする緩衝シート付き車両用フロアスペーサの底面と側面に沿った内面形状を持つ成形型を用意しておき、発泡成形品の底面にシートが圧接された中間品を成形型内に挿入するだけで該成形品の側面にも高精度で効率的に緩衝シートを圧接することができる。また、本発明の緩衝シート付き車両用フロアスペーサの製造方法によれば、中間品を形成する工程の前に、得ようとする緩衝シート付き車両用フロアスペーサの底面と側面に沿った内面形状を持つ成形型内に、発泡成形品を予め収容する工程と、そこから取り出す工程とをさらに備えることにより、発泡成形品と緩衝シートの誤組み合わせを防止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、発泡成形品と緩衝シートとフロアスペーサの一実施形態を示した斜視図を、図2〜図5は、順に緩衝シート付きフロアスペーサの製造方法を説明する図をそれぞれ示している。図6は、発泡成形品の他の実施形態を斜め下方から見た斜視図を、図7は、図6の発泡成形品に接着される緩衝シートの斜視図を、図8は、図6に示す発泡成形品と図7に示す緩衝シートを接着する際に使用される成形型の斜視図を、図9は、フロアスペーサの他の実施形態を斜め下方から見た図をそれぞれ示している。なお、製造される緩衝シート付きフロアスペーサが図示する実施形態に限定されるものでないこと、したがってその構成部材である発泡成形品や緩衝シート、さらにはその製造に使用される成形型が図示する実施形態に限定されるものでないことは勿論のことである。
図1は、発泡成形品と緩衝シートとフロアスペーサの一実施形態を示した斜視図である。発泡成形品1は、適宜の熱可塑性樹脂に、乾式或いは湿式で発泡剤を含浸させて発泡性の熱可塑性樹脂とし、該発泡性の熱可塑性樹脂を加熱水蒸気等で予備発泡させることで予備発泡粒子(ビーズ)を製造し、次で予備発泡粒子を成形型に充填し、定法により発泡成形されている。この発泡成形品1の底面と側面には、底面および側面が展開された形状の1枚の吸音性または遮音性またはその双方の性能を有するシート2(底面部21と側面部22a,22bからなる)が接着される。このシートの一側面には、例えばホットメルトからなる接着剤3が吹付け塗布されている。成形品の底面に緩衝シート2の底面部21が、成形品の側面に緩衝シートの側面部22a,22bがそれぞれ接着されることで所望のフロアスペーサ10が形成される。
図2〜図5に基づいて緩衝シート付きフロアスペーサ10の製造方法を説明する。
フロアスペーサの製造に際し、まず、図2に示すように、選定された発泡成形品が用意された緩衝シートに接着されるべき正しい成形品であるかの確認と、その前後左右の位置決めをするための成形型4を用意し、この成形型内の所定位置に発泡成形品1を載置する。成形型4の内部寸法は、発泡成形品1の平面視寸法(L1×L2)にそれぞれ左右または前後の長さL3を付加した寸法(L1’×L2’)とする。この長さL3、すなわち、発泡成形品1の側面と成形型4の内壁面の間の隙間幅は、発泡成形品1に接着される緩衝シートの厚みよりも薄くなるように調整されている。また、成形品4の内部の高さは発泡成形品1の高さと同程度に設定されている。
成形型4に収容された発泡成形品1の天井面に、例えば真空吸引可能な適宜のチャック機構5が移動し(図2のX方向)、該チャック機構5の吸引ノズル51,51,…を介して発泡成形品1を吸引チャックする(Y方向)。
チャック機構5でチャックされた発泡成形品1は、成形型4から取り出される。成形型4の側方には、接着剤3が塗布された状態の緩衝シート2がその塗布面を上方に向けた姿勢で載置されている。チャック機構5にて発泡成形品1を緩衝シート2の所定位置、すなわち、発泡成形品1の底面とシート2の底面部21の双方の外郭が一致する位置まで移動させる(図3のP方向)。さらにチャック機構5を下方へ移動させ(図3のQ方向)、発泡成形品1の底面を緩衝シート2の底面部21に接着させる。この際、緩衝シート2の底面部21が若干押し潰される程度まで発泡成形品1が降下されることで、発泡成形品1の底面と緩衝シートの底面部21とが圧接され、中間品が形成される。
次いで、平面的に見て、中間品の4辺と成形型4の内壁の4辺との間にそれぞれL3の隙間ができる位置まで、中間品を成形型4の上方に移動させ(図4のR方向)、中間品を成形型4の内部に挿入していく(S方向)。
ここで、既述するように、発泡成形品1と成形型4の内壁面との間の隙間幅L3は緩衝シート2の厚さよりも薄くなるように設定されており、したがって、中間品を成形型4の内部に挿入していくことによって、緩衝シート2の側面部22a,22bは成形型4の内壁面と発泡成形品1との双方から押圧され、側面部22a,22bが発泡成形品1の側面に圧接されることとなる。
中間品を成形型4の内部に完全に収容させた後、チャック機構5を上昇させ(図5のT方向)、さらに水平方向に移動させ(U方向)、吸引を解除することによってフロアスペーサ10がチャック機構5から解放されて完成品が形成される。
図6は、他のフロアスペーサ用の発泡成形品の実施形態をその斜め下方から見た図である。この発泡成形品1Aは、その底面に衝撃緩衝用の溝11,11,…が設けられた形状を呈しており、この発泡成形品によって形成されるフロアスペーサは、特に下肢部衝撃吸収パッドとして使用されるものである。
図7は、発泡成形品1Aの底面と側面に接着される緩衝シート2Aを示したものである。本実施形態では、発泡成形品1Aの底面にある溝11の表面にも緩衝シートを接着するものであり、したがって、緩衝シート2Aの底面部21aには、溝11の表面に接着される接着代21a1,21a1,…が設けられている。
また、この実施形態を形成する際に使用される成形型を図8に示している。成形型4Aの内部の寸法は成形型4と同様の条件にて設定される。この成形型4Aの底面壁には、溝11に対応する突条6,6,…が設けられており、発泡成形品1Aの底面に緩衝シート2Aが接着されてなる中間品が成形型4Aの内部に挿入され、その底面の緩衝シートに設けられた接着代21a1,21a1,…が突条6,6,…に下方から押されることにより、溝11の表面に接着代21a1が圧接される。図9は、完成品であるフロアスペーサ10Aを斜め下方から見た斜視図である。
上記するように、フロアスペーサの形状、特にその側面と底面の外郭形状に応じた型を用意し、さらに、発泡成形品の側面と底面を平面に展開した1枚の遮音性または吸音性または双方の性能を有する緩衝シートを用意しておき、適宜のチャック機構にて発泡成形品または中間品の移載をおこなうことにより、接着精度と接着効率の高い緩衝シート付きフロアスペーサの製造方法を実現することができる。
なお、本発明のフロアスペーサの製造方法によって発泡成形品の表面に接着される緩衝シートには、上記する吸音性能や遮音性能のほかにも、音鳴り防止効果を備えた緩衝シートを適用することもできる。この音鳴り防止効果は、車体と発泡成形品との擦れによって発生するきしみ音などを防止する効果である。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
発泡成形品と緩衝シートとフロアスペーサの一実施形態を示した斜視図。 緩衝シート付きフロアスペーサの製造方法を説明する図。 図2に続き、緩衝シート付きフロアスペーサの製造方法を説明する図。 図3に続き、緩衝シート付きフロアスペーサの製造方法を説明する図。 図4に続き、緩衝シート付きフロアスペーサの製造方法を説明する図。 発泡成形品の他の実施形態を斜め下方から見た斜視図。 図6の発泡成形品に接着される緩衝シートの斜視図。 図6に示す発泡成形品と図7に示す緩衝シートを接着する際に使用される成形型の斜視図。 フロアスペーサの他の実施形態を斜め下方から見た図。
符号の説明
1,1A…発泡成形品、11…溝,2,2A…緩衝シート、21…底面部、22a,22b…側面部、3…接着剤、4,4A…成形型、5…チャック機構、10,10A…フロアスペーサ

Claims (2)

  1. 車両用フロアスペーサを構成する発泡成形品の少なくとも底面と側面に、吸音性および/または遮音性を有する緩衝シートを貼り付けることによって、緩衝シート付き車両用フロアスペーサを製造する方法であって、
    発泡成形品の底面と側面が平面に展開された形状の緩衝シートを用意し、該緩衝シートの一方面に接着剤を塗布する工程、
    接着剤を塗布した緩衝シートにおける前記発泡成形品の底面が対応する展開部分に前記発泡成形品の底面を圧接して中間品を形成する工程、
    得られた前記中間品を、得ようとする緩衝シート付き車両用フロアスペーサの底面と側面に沿った内面形状を持つ成形型内に挿入することによって、発泡成形品の側面に緩衝シートの当該側面に対応する展開部分を圧接した状態とする工程、
    緩衝シートが貼り付いた発泡成形品を成形型から引き出す工程、
    を少なくとも備えることを特徴とする緩衝シート付き車両用フロアスペーサの製造方法。
  2. 前記接着剤を塗布した緩衝シートにおける前記発泡成形品の底面が対応する展開部分に前記発泡成形品の底面を圧接して中間品を形成する工程の前に、得ようとする緩衝シート付き車両用フロアスペーサの底面と側面に沿った内面形状を持つ成形型内に、前記発泡成形品を予め収容する工程と、そこから取り出す工程とを備えることを特徴とする請求項1に記載の緩衝シート付き車両用フロアスペーサの製造方法。
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