JP2019084910A - 乗物用内装芯材、および、これを用いた乗物用内装材 - Google Patents

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美咲 河瀬
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Abstract

【課題】乗物用内装材に柔らかい触感を付与し得る乗物用内装芯材、そして、柔らかい触感を備え得る乗物用内装材を提供する。【解決手段】乗物用内装芯材11は、板状の軟質ポリウレタンフォーム111と、前記軟質ポリウレタンフォーム111の外周を囲む半硬質ポリウレタンフォーム112とを有する。そして、乗物用内装材30は、上記の乗物用内装芯材11を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用、飛行機用、船用、電車用等の乗物用内装芯材、および、これを用いた乗物用内装材に関する。
乗物の壁面の室内側に配設される乗物用内装材は、例えば、形状保持を担う基材と、乗物の室内側に面する意匠面を備える表皮材とを、成形型で加熱・加圧し、一体に成形することにより製造される(特許文献1)。特許文献1の乗物用内装材の備える基材や表皮材は、ガラス繊維、カーボン繊維、硬質ポリウレタンフォーム、ポリプロピレンフイルム等が積層されたものである。
特開2008−174073号公報
しかし、特許文献1の乗物用内装材では、乗物用内装材の曲げ剛性を向上させるために、クッション材として用いられていた不織布に熱硬化性樹脂を混合することで不織布を硬化させている。このため、乗物用内装材の柔らかい触感が損なわれている。従って、特許文献1の乗物用内装材に柔らかい触感を持たせるには、改善点を有していた。
本発明は、上述した点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、乗物用内装材に柔らかい触感を付与し得る乗物用内装芯材を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の乗物用内装芯材は、次の構成を含む。本発明の一つの特徴によると、乗物用内装芯材は、板状の軟質ポリウレタンフォームと、前記軟質ポリウレタンフォームの外周を囲む半硬質ポリウレタンフォームとを有する。従って、乗物用内装芯材は、柔らかい軟質ポリウレタンフォームを備えることで、柔らかいクッション性を有し得る。
次に、他の特徴によると、前記軟質ポリウレタンフォームの密度は、前記半硬質ポリウレタンフォームの密度よりも小さい関係にあることが好ましい。従って、乗物用内装芯材は、半硬質ポリウレタンフォームよりも密度が小さい軟質ポリウレタンフォームを備えることで、より一層軽量となり得る。
次に、他の特徴によると、上記乗物用内装芯材における、前記軟質ポリウレタンフォームと前記半硬質ポリウレタンフォームとの境界上には、室内装備品の取り付け領域が跨らない配置関係にあることが好ましい。乗物用内装材上に取り付けられた室内装備品は、乗物用内装材に押し付けられて保持されるため、乗物用内装材が凹むと共に室内装備品が乗物用内装材に沈み込む。ここで、乗物用内装材を構成する乗物用内装芯材も凹む。そして、乗物用内装芯材が柔らかいほど、乗物用内装芯材も凹みやすくなり、ひいては、室内装備品が乗物用内装材に沈み込みやすい。また、室内装備品は、乗物用内装材を構成する乗物用内装芯材上で保持されていると考えることもできる。
そして、一般的に軟質ポリウレタンフォームは、半硬質ポリウレタンフォームよりも柔らかい。このため、室内装備品が乗物用内装芯材の軟質ポリウレタンフォーム上に保持される場合と、乗物用内装芯材の半硬質ポリウレタンフォーム上に保持される場合とで、室内装備品の沈み込み具合を比較すると、室内装備品が半硬質ポリウレタンフォーム上に保持されるより場合よりも、より柔らかい軟質ポリウレタンフォーム上に保持される場合の方がより深く沈み込みやすい。
仮に、室内装備品の取り付け位置が、乗物用内装芯材の半硬質ポリウレタンフォームと軟質ポリウレタンフォームとの境界を跨ぐ場合、軟質ポリウレタンフォーム側ではより深く沈み込みやすく、半硬質ポリウレタンフォーム側は沈み込みにくい。このため、仮に、室内装備品の取り付け領域が上記の境界を跨ぐ場合には、室内装備品は、軟質ポリウレタンフォーム側に偏って沈み込むことで、室内装備品が傾きやすいため、室内装備品を良好に取り付けることが困難になり得る。
これに対して、上記特徴をもつ乗物用内装芯材は、室内装備品の取り付け領域が、軟質ポリウレタンフォームと半硬質ポリウレタンフォームとの境界上を跨がないように設定されている。従って、室内装備品は、軟質ポリウレタンフォームと半硬質ポリウレタンフォームとの境界を跨いだ領域に取り付けられることはないため、乗物用内装材上に室内装備品を傾くことなく良好に取り付けることが一層容易になり得る。
次に、他の特徴によると、乗物用内装材は、上記の乗物用内装芯材を有することが好ましい。従って、乗物用内装材は、上記の乗物用内装芯材を有することで、柔らかい触感を備え得る。
本発明は、上記の各発明の構成をもつことにより、乗物用内装材に柔らかい触感を付与し得る乗物用内装芯材、そして、柔らかい触感を備え得る乗物用内装材を提供することができる。
芯材の模式的な上面図である。 表皮材と基材の模式的な縦断面図である。 表皮材と基材とを熱プレスによって一体に形成する様子の模式図である。 乗物用内装材の模式的な斜視図である。 室内装備品の取り付け領域内の芯材が、半硬質ポリウレタンフォームで構成されている場合において、室内装備品が取り付けられている状態の模式図である。 室内装備品の取り付け領域内の芯材が、軟質ポリウレタンフォームで構成されている場合において、室内装備品が取り付けられている状態の模式図である。 室内装備品の取り付け領域が、芯材の軟質ポリウレタンフォームと半硬質ポリウレタンフォームとの境界を跨ぐ場合において、室内装備品が取り付けられている状態の模式図である。 芯材の製造方法において、ブロック状の軟質ポリウレタンフォームブロックと、半硬質ポリウレタンフォームの液状原料とを発泡槽に配置する原料配置工程の模式図である。 芯材の製造方法において、半硬質ポリウレタンフォームの液状原料を反応させて樹脂化することで、ブロック状の芯材ブロックを得る発泡工程の模式図である。 芯材の製造方法において、芯材原料ブロックをスライスして芯材を得る切り出し工程の模式図である。
以下に、本発明を実施するための実施形態について、図1〜10を用いて説明する。乗物用内装材30は、車両などの乗物において、壁面の室内側に配設される。本実施形態では、例として乗物用内装材30を車両用内装材として説明する。詳細は後述するが、乗物用内装材30は、乗物用内装材30の形状保持、剛性確保、車室内の吸音、断熱等を担う基材10と、乗物の室内側に面する意匠面を担う表皮材20とを熱プレスし、一体に成形したものである。また、これらの基材10および表皮材20は、板状の繊維補強材や板状の軟質ポリウレタンフォーム、フィルム等、板状や布状の部材が積層されて形成されたものである。ここで、基材10は、本実施形態の板状の芯材11を備えている。なお、本実施形態における芯材11が本発明の「乗物用内装芯材」に相当する。
<<芯材11について>>
本実施形態の芯材11の模式的な上面図を図1に示す。図1に示す様に、芯材11は板状で、軟質ポリウレタンフォーム111と、軟質ポリウレタンフォーム111の外周を囲む半硬質ポリウレタンフォーム112とで構成されている。これらの軟質ポリウレタンフォーム111および半硬質ポリウレタンフォーム112は、エーテル系のポリウレタンフォームを選択した。
<軟質ポリウレタンフォームおよび半硬質ポリウレタンフォームついて>
一般的に、ポリウレタンフォームは、軟質ポリウレタンフォームと、半硬質ポリウレタンフォームと、硬質ポリウレタンフォームとに分類される。半硬質ポリウレタンフォームの性状を説明するために、硬質ポリウレタンフォームの性状についても説明するが、半硬質ポリウレタンフォームは、軟質ポリウレタンフォームと硬質ポリウレタンフォームとの中間的な性状を備えている。硬質ポリウレタンフォームの気泡の態様は、セル膜が破れていない独立気泡(クローズドセル)となっているため、硬質ポリウレタンフォームは通気性が悪いことが知られている。
一方、軟質ポリウレタンフォームの気泡の態様は、セル膜が破れて気泡が連通している連通気泡(オープンセル)となっているため、軟質ポリウレタンフォームは通気性が比較的良いことが知られている。そして、軟質ポリウレタンフォームは柔らかく、吸音性が高いことも知られている。また、半硬質ポリウレタンフォームは、軟質ポリウレタンフォームと硬質ポリウレタンフォームとの中間的な性状を備えており、半硬質ポリウレタンフォームの気泡の態様は、連通気泡(オープンセル)と独立気泡(クローズドセル)とが混在していると考えることができる。また、半硬質ポリウレタンフォームは、性状が軟質ポリウレタンフォームに近いもの程、通気性が良く、柔らかく、さらには吸音性が高いと考えることができる。
<芯材11の構成について>
軟質ポリウレタンフォーム111の密度は、10Kg/m3以上25Kg/m3未満の特性を有する。軟質ポリウレタンフォーム111の密度が10Kg/m3より小さいと、軟質ポリウレタンフォーム111の硬さが十分には硬くないため好ましくない。また、軟質ポリウレタンフォーム111の密度が25Kg/m3より大きいと、軟質ポリウレタンフォーム111の重量が過剰になるため好ましくない。以上を鑑みると、より好ましくは、軟質ポリウレタンフォーム111の密度が、15Kg/m3以上25Kg/m3未満の特性を有する。
半硬質ポリウレタンフォーム112の密度は、25Kg/m3以上40Kg/m3以下の特性を有する。半硬質ポリウレタンフォーム112の密度が25Kg/m3より小さいと、半硬質ポリウレタンフォーム112の硬さが十分には硬くないため好ましくない。また、半硬質ポリウレタンフォーム112の密度が40Kg/m3より大きいと、半硬質ポリウレタンフォーム112の重量が過剰になるため好ましくない。以上を鑑みると、より好ましくは、半硬質ポリウレタンフォーム112の密度が、25Kg/m3以上35Kg/m3未満の特性を有する。
上述した様に、軟質ポリウレタンフォーム111の密度は10Kg/m3以上25Kg/m3未満で、半硬質ポリウレタンフォーム112の密度は25Kg/m3以上40Kg/m3以下である。従って、軟質ポリウレタンフォーム111の密度は、半硬質ポリウレタンフォーム112の密度よりも小さい。このため、仮に芯材11が半硬質ポリウレタンフォーム112だけで形成された場合と比べて、本実施形態の芯材11は、半硬質ポリウレタンフォーム112よりも密度が小さい軟質ポリウレタンフォーム111を備えるため、より一層軽量となり得る。
また、上述した様に、軟質ポリウレタンフォーム111は、硬さが半硬質ポリウレタンフォーム112よりも柔らかく、クッション性や吸音性を有している。このため、軟質ポリウレタンフォーム111は芯材11にクッション性を付与し、吸音性を高め得る。従って、芯材11を備える基材10にクッション性を付与し、吸音性を高め得る。ひいては、基材10を備える乗物用内装材30にクッション性を付与し、吸音性を高め得る。
そして、芯材11の軟質ポリウレタンフォーム111は、硬さが比較的硬い半硬質ポリウレタンフォーム112によって外周が囲まれている。半硬質ポリウレタンフォーム112は、硬さが比較的硬いため、軟質ポリウレタンフォーム111よりも折れにくく、変形しにくい。もし、仮に芯材11が外周を囲む半硬質ポリウレタンフォーム112を備えず、軟質ポリウレタンフォーム111のみで形成されているならば、芯材11を搬送や位置調整するために、作業者が芯材11を部分的に保持する時に、芯材11は、軟質ポリウレタンフォーム111のみで形成されているため、折れたり変形する虞がある。
これに対して、本実施形態の芯材11は、軟質ポリウレタンフォーム111よりも硬い半硬質ポリウレタンフォーム112が、芯材11の外周部を構成している。このため、搬送や位置調整のために作業者が芯材11を部分的に保持する時に、作業者が芯材11の外周部を構成する半硬質ポリウレタンフォーム112を保持することができるため、芯材11が折れることや変形することを抑止し得る。
ここで、半硬質ポリウレタンフォーム112は、軟質ポリウレタンフォーム111の外周を囲んでおり、芯材11の外周部は半硬質ポリウレタンフォーム112で構成されている。軟質ポリウレタンフォーム111の位置は芯材11の前側や後側、左側や右側等、偏った位置に設けられておらず、軟質ポリウレタンフォーム111は半硬質ポリウレタンフォーム112の外周を囲んでいる。このため、作業者は、芯材11を保持する時に、芯材11の外周部であればどの位置でも半硬質ポリウレタンフォーム112を保持することができ、芯材11が折れることや変形することをより確実に抑止し得る。
さらに、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113が図1に示されているが、後述する様に、この境界113の位置は、乗物用内装材上に室内装備品をより良好に取り付け得るように調整されている。
以上の様に、芯材11は、半硬質ポリウレタンフォーム112を備えることで、より一層軽量となり得、また、乗物用内装材30にクッション性や吸音性を付与し得る。さらに、芯材11は、半硬質ポリウレタンフォーム112の外周を囲むように軟質ポリウレタンフォーム111を外周部に備えることで、芯材11の搬送や位置調整等の過程で芯材11が折れたり変形することを抑止し得る。以上の様な芯材11を備える基材10や乗物用内装材30は、以下の様に構成されている。
<<乗物用内装材30の構成について>>
図2に模式的な断面図を示す様に、基材10と表皮材20とは板状や布状の部材が積層されて形成されたものである。乗物用内装材30は、基材10と表皮材20とを熱プレスして一体に成型したものである。図2では、上側が乗物の室内側となる。基材10は、乗物用内装材30の形状保持、剛性確保、車室内の吸音、断熱等を担い、表皮材20は、乗物用内装材30の意匠面を担う。
<基材10の構成について>
図2に示す様に、基材10は、熱硬化性接着剤を含浸する繊維補強材12と、芯材11と、熱硬化性接着剤を含浸する繊維補強材13と、非通気性フィルム14と、裏材15とが積層されている。基材10は概して次の様に製造される。まず、芯材11の両面に熱硬化性接着剤を塗布し、芯材11の両面に繊維補強材12,13を積層する。次に、この様に積層されたものの一方面に非通気性フィルム14と、裏材15とを積層し、基材10が製造される。以上の説明では、芯材11の両面に熱硬化性接着剤を塗布するとしたが、その代わりに、繊維補強材12,13に熱硬化性接着剤をあらかじめ含浸させた繊維補強材を用いてもよい。さらに、繊維補強材12,13に、あらかじめ熱硬化性接着剤を含浸した繊維補強材を用い、芯材11に熱硬化性接着剤を塗布してもよい。
繊維補強材12,13は、乗物用内装材30全体の形状保持と剛性確保のために設けられる。繊維補強材12,13は、無機繊維であるガラス繊維を所定の長さ(例えば50mm〜100mm長)に切断したチョップドストランドを適宜バインダーで固めてシート状に成形したガラス繊維マットを本実施形態では選択した。なお、ここで使用する繊維補強材12,13は、上記のようにガラス繊維のチョップドストランドを固結したもののほか、ガラス繊維を切断することなくバインダーで固めたもの(コンテイニアスマツト)、或いはガラス繊維不織布、ガラス繊維紙、ガラス繊維織布でもよい。目付量は、要求される強度、その他の種々の条件に適合する様に選択し得る。また、繊維補強材12,13は、チョップドストランド等の無機繊維や、有機繊維であるジュート(黄麻)、ケナフ(洋麻)、ラミー、ヘンプ(麻)、サイザル麻、竹等の天然繊維等や、アクリル等をバインダー又はニードル加工によってシート状、マット状にしたものを適宜選択してもよい。
熱硬化性接着剤は、イソシアネート系接着剤を本実施形態では選択した。軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112からなる上述した芯材11は、ポリウレタンフォームで形成されている。これらのポリウレタンフォームとなじみやすいという観点から、熱硬化性接着剤は、イソシアネート系接着剤を選択するのが好ましい。なお、熱硬化性接着剤は、イソシアネート系接着剤に限られず、他の熱硬化性の合成樹脂系接着剤等を適宜選択できる。熱硬化性樹脂は、スプレー、ロールコーター等によって芯材11や繊維補強材12,13に塗布される。塗布量は、要求される強度その他の種々の条件に適合する量とされる。
裏材15は、ポリエチレンテレフタラート(PET)樹脂繊維不織布を選択した。なお、裏材15は、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリルニトリル系等、種々の合成繊維不織布が適用できる。
<表皮材20の構成について>
図2に示されるように、表皮材20は、表面層21と、軟質ポリウレタンフォーム22と、不織布23とを備えており、これらの表面層21と、軟質ポリウレタンフォーム22と、不織布23とが、フレームラミネート工法等により一体化されたものである。前述した様に、図2では、上側が乗物の室内側である。表皮材20の上面に積層された表面層21の上側の面21aが、乗物の室内側に面する意匠面21aとなる。表面層21は、ファブリック(等)の布帛からなる。表面層21には、ファブリック,クロス,ニット等の布帛や、織布、不織布、起毛布等の布部材、合成皮革、人工皮革、本革等、種々適用できる。
なお、表皮材20の態様は、軟質ポリウレタンフォーム22が積層されない態様や、不織布23が積層されていない態様や、軟質ポリウレタンフォーム22の代わりに半硬質ポリウレタンフォームを用いる態様等、適宜変更できる。以上で説明した様に、表皮材20と基材10とが製造される。そして、以下に説明する様に、乗物用内装材30は、基材10と表皮材20とを熱プレスして一体に成型したものである。
<表皮材20と基材10とから乗物用内装材30を形成する過程について>
図3には、基材10と表皮材20とを熱プレスによって一体に形成する様子が模式的に示している。図3に示す様に、成形面が所要曲面に形成された成形型101,102間に、基材10と表皮材20と積層してセットする。これらの基材10と表皮材20とは、図2に示す様に積層されている。そして図3に示すように、これらに熱プレスを行うことにより、表皮材20と基材10とを加熱・加圧して一体に形成し、乗物用内装材30を得る。図4には、室外側を上側にした乗物用内装材30の斜視図が示されている。
<<乗物用内装材30上の室内装備品取り付けについて>>
図4に示されている様に、乗物用内装材30は、丘状部30aや丘状部30bの様な所要の凹凸形状を有するが、これは乗物用内装材30に室内装備品40を取り付けるために設けられている。上述した様に、本実施形態では、例として乗物用内装材30を車両用内装材として説明しており、車両用の室内装備品40を取り付けるために、乗物用内装材30は、丘状部30aや丘状部30bの様な所要の凹凸形状を有している。丘状部30aおよび丘状部30bは下面(室内側)に部品等を取り付けるために形成された丘状部である。乗物用内装材30には、これらの室内装備品40の為に、必要に応じて丘状部等の凹凸形状が乗物用内装材30に設けられる。ただし、図4には丘状部30aおよび丘状部30b以外の凹凸形状の図示を省略した。
ここで、図1を用いて上述した様に、本実施形態の芯材11は、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112で構成されており、芯材11は、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113を有している。また、芯材11は、乗物用内装材30の一部を構成している(図2参照)。乗物用内装材30において、芯材11の備える、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113の位置を、図4では二点鎖線で示した。図4に示す様に、芯材11の備える境界113は、室内装備品40を取り付ける室内装備品の取り付け領域Rを跨がないように設定されている。
取り付け領域Rについての詳細は後述するため、図4には図示を省略したが、例えば、図4に示す様に、境界113は、部品用の丘状部30aおよび丘状部30bよりも内側の領域にある。この様に、境界113の位置が室内装備品40の取り付け領域Rを跨がないよう設定されているのは、以下で説明する様に、乗物用内装材30上に室内装備品40を良好に取り付けるためである。
<芯材11における軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113の位置について>
芯材11は、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112と、それらの境界113で構成されており、室内装備品40の取り付け領域R内における芯材11の構成は、図5に模式的に示す軟質ポリウレタンフォーム111で形成される場合(すなわち、室内装備品40が軟質ポリウレタンフォーム111上に取り付けられる場合)が考えられる。さらに、図6に模式的に示す半硬質ポリウレタンフォーム112で形成される場合(すなわち、室内装備品40が半硬質ポリウレタンフォーム112上に取り付けられる場合)や、図7に模式的に示す境界113が存在する場合が考えられる。図5〜7では、基材10を構成する表面層21〜不織布23、基材10を構成する繊維補強材12〜裏材15(図2参照)の図示を省略し、基材10と表皮材20とを簡略化して示した。
図5には、室内装備品40の取り付け領域R内の芯材11が、軟質ポリウレタンフォーム111で構成されている場合において、室内装備品40が取り付けられている状態を模式的に示した。室内装備品40を保持するために、室内装備品40は、乗物用内装材30に向かう方向(図5中、下方向)に力が掛けられている。ここで、室内装備品40の取り付け領域Rとは、乗物用内装材30と室内装備品40との接触面から押圧されている乗物用内装材30の領域とする。(図5参照)。
図5に示す様に、取り付け領域R内の芯材11が軟質ポリウレタンフォーム111で構成される場合、取り付け領域R内では、乗物用内装材30を構成する基材10や表皮材20が均質に積層されている。すなわち、図5では図示を省略したが、基材10を構成する表面層21〜不織布23や、基材10を構成する繊維補強材12〜裏材15(図2参照)が、均質に積層されている。このため、室内装備品40は、乗物用内装材30に均質に沈み込み、傾きにくい。換言すれば、軟質ポリウレタンフォーム111上では、室内装備品40が傾きにくいため、室内装備品40を良好に取り付け易い。
図6には、室内装備品40の取り付け領域R内の芯材11が、半硬質ポリウレタンフォーム112で構成されている場合において、室内装備品40が取り付けられている状態を模式的に示した。図6においても、基材10を構成する表面層21〜不織布23、基材10を構成する繊維補強材12〜裏材15(図2参照)の図示を省略し、基材10と表皮材20とを簡略化して示した。図6に示す様に、取り付け領域R内の芯材11が半硬質ポリウレタンフォーム112で構成されており、室内装備品40は、半硬質ポリウレタンフォーム112上に取り付けられている。この場合も、図5に示した室内装備品40が軟質ポリウレタンフォーム111上に取り付けられた場合と同様に、室内装備品40を構成する基材10や表皮材20が均質に積層されているため、室内装備品40が傾くことなく乗物用内装材30に均質に沈み込む。従って、半硬質ポリウレタンフォーム112上でも、室内装備品40が傾きにくいため、室内装備品40を良好に取り付け易い。
以上の様に、室内装備品40が、芯材11の軟質ポリウレタンフォーム111上の場合(図5参照)や、芯材11の半硬質ポリウレタンフォーム112上の場合(図6参照)は、いずれも室内装備品40が乗物用内装材30に均質に沈み込み、室内装備品40が傾きにくいため、室内装備品40を良好に取り付け易い。ここで、軟質ポリウレタンフォーム111は半硬質ポリウレタンフォーム112よりも柔らかいため、室内装備品40は、半硬質ポリウレタンフォーム112上の場合(図6参照)よりも、軟質ポリウレタンフォーム111上の場合(図5参照)の方がより深く乗物用内装材30に沈み込む。
図7には、室内装備品40の取り付け領域Rが、芯材11の軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113を跨ぐ場合を模式的に示した。図7においても、基材10を構成する表面層21〜不織布23、基材10を構成する繊維補強材12〜裏材15(図2参照)の図示を省略し、基材10と表皮材20とを簡略化して示した。図7に示す様に、室内装備品40の取り付け領域Rが、芯材11の軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113を跨ぐ場合は、室内装備品40は、軟質ポリウレタンフォーム111上にある部分と半硬質ポリウレタンフォーム112上にある部分の2つの部分がある。
ここで、上述した様に、室内装備品40は、半硬質ポリウレタンフォーム112上にある部分よりも、軟質ポリウレタンフォーム111上にある部分でより深く沈み込みやすい。このため、図7に示す様に、室内装備品40は、軟質ポリウレタンフォーム111側に傾きやすい。従って、室内装備品40を傾くことなく取り付けることが困難になり得る。以上の様に、室内装備品40の取り付け領域Rが、芯材11の軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113を跨ぐ場合は、室内装備品40が軟質ポリウレタンフォーム111側に傾きやすいため、室内装備品40を良好には取り付け難くなり得る。
本実施形態では、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113が、室内装備品の取り付け領域Rを跨がないように設定されている(図4参照)。換言すれば、室内装備品は、芯材11の軟質ポリウレタンフォーム111上もしくは芯材11の半硬質ポリウレタンフォーム112上には取り付けられるが、室内装備品は、芯材11の軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113を跨ぐ領域に取り付けられることはない。
従って、室内装備品40は、軟質ポリウレタンフォーム111上(図5参照)もしくは、半硬質ポリウレタンフォーム112上(図6参照)に取り付けられるため、室内装備品40が乗物用内装材30に均質に沈み込み、傾くことが抑制されている。この様に、乗物用内装材30は、本実施形態の芯材11を備えることで、室内装備品40を乗物用内装材30上に傾くことなく良好に取り付けることが一層容易になり得る。また、境界113の位置を調整できるように、本実施形態の芯材11は以下の様に製造されている。
<<芯材11の製造方法>>
芯材11の製造方法を、図8〜10を用いて説明する。芯材11の製造方法は、大まかには、まず、ブロック状の軟質ポリウレタンフォームブロック111Bと、半硬質ポリウレタンフォーム112の液状原料112Lとを発泡槽200に配置する(1,原料配置工程、図8参照)。次に、半硬質ポリウレタンフォーム112の液状原料112Lを反応させて樹脂化することで、ブロック状の芯材原料ブロック11Bを得る(2,発泡工程、図9参照)。次に芯材原料ブロック11Bを切り出して芯材11を得る(3,切り出し工程、図10参照)。
[1,原料配置工程:図8]
まず、半硬質ポリウレタンフォーム112の液状原料112Lを発泡槽200に配置する。半硬質ポリウレタンフォーム112の液状原料112Lは、ポリオール、ポリイソシアネート、発泡剤、整泡剤、触媒等からなり、これらを発泡槽200に入れて混合する。そして、ブロック状の軟質ポリウレタンフォームブロック111Bを発泡層に入れ、所定の位置に配置する(図8参照)。以上では、混合した半硬質ポリウレタンフォーム112の液状原料112Lを発泡槽200に入れて混合してから軟質ポリウレタンフォームブロック111Bを発泡槽200に入れるものとした。しかし、これに限らず、混合済みの半硬質ポリウレタンフォーム112の液状原料112Lを発泡槽200に入れてから、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bを発泡槽200に入れても良い。あるいは、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bを先に発泡槽200内の所定の位置に配置してから、混合済みの半硬質ポリウレタンフォーム112の液状原料112Lを発泡槽200に入れてもよい。
[2,発泡工程:図9]
次に、半硬質ポリウレタンフォーム112の液状原料112L(図8参照)を反応させて、発泡させると共に樹脂化させる(図9参照)。ここで、液状原料112Lが樹脂化する前に、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの表面から、半硬質ポリウレタンフォーム112の液状原料112Lが浸透する。そして、浸透した液状原料112Lが樹脂化することで、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bと液状原料112Lが樹脂化した半硬質ポリウレタンフォームブロック112Bとが接着する。こうして、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bと、液状原料112Lが樹脂化することで形成された半硬質ポリウレタンフォームブロック112Bとが接着して一体となった芯材原料ブロック11Bを得る。さらに、芯材原料ブロック11Bを発泡槽200から取り出す。
[3,切り出し工程:図10]
最後に、芯材原料ブロック11Bを板状に切り出し、芯材11を得る(図10参照)。図10に示す様に、芯材原料ブロック11Bは上面部が凹凸をもつが、芯材11は板状であるため、凹凸を含む芯材原料ブロック11Bの上面部を芯材11に用いることは不適切である。そこで、芯材原料ブロック11Bの上面が平坦となるよう芯材原料ブロック11Bの上側で水平に切断する(図10中、C1)。次に、芯材原料ブロック11Bの上端を所定の高さで水平に切断する(図10中、C2)。
ここで、切り出されたものが芯材11となる。そこで、切り出されたものが芯材11の所定の厚みとなるように、芯材原料ブロック11Bを切断する位置(図10中、C2)は調整されている。そして、同様に芯材原料ブロック11Bを所定の高さ(図10中、C3、C4、C5等)で順次切り出し、複数の芯材11を得る。以上では、芯材原料ブロック11Bを水平に切り出し、芯材11を得ているものとして説明したが、芯材原料ブロック11Bを斜めに切り出し、芯材11を得てもよい。以上で説明した様に、芯材11は製造される。
ここで、図10に示す様に、切り出し工程で、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bと、液状原料112Lが樹脂化してなる半硬質ポリウレタンフォームブロック112Bとの境界113Bが、芯材原料ブロック11Bから切り出された芯材11の軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113となる。図10に示す芯材原料ブロック11Bで、境界113Bは、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの外周面に存在する。すなわち、原料配置工程における、発泡槽200内に配置される軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの外周面の位置が、芯材原料ブロック11B内の境界113Bの位置となる。
従って、原料配置工程で発泡槽200内に配置される軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの断面形状と位置とを適切に設定することで、芯材原料ブロック11B内の境界113Bの位置を適切に設定でき、ひいては、芯材11における境界113の位置を適切に設定することができる。すなわち、上述した様に、本実施形態では、芯材11の境界113を、室内装備品の取り付け領域Rを跨がない様に設定している。従って、芯材11の境界113の位置が室内装備品の取り付け領域Rを跨がない様に、原料配置工程で、発泡槽200内に配置される軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの断面形状と位置とを適切に設定する。
また、図1に示す様に、芯材11の軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113に角張った個所はなく、境界113は角を丸めた形状に調整されている。これは、仮に、境界113に角張った個所が存在する場合、境界113の角張った個所では、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112とが良好には接着しがたいとの知見が鋭意研究の末得られたためである。このため、原料配置工程において、発泡槽200に配設される軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの側面は、角張った個所を持たないように調整されている。
さらに、本実施形態では、乗物用内装材30にクッション性を付与するために、芯材11が軟質ポリウレタンフォーム111を備えているが、以下に説明する様に、本実施形態では、軟質ポリウレタンフォーム111を選択したことによって、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112とが良好に接着し得る。
芯材11は、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112とが境界113で接着している(図1)が、この境界113で接着される過程は、図9を用いて上述した様に、発泡過程に含まれている。上述した様に、図9に示す発泡工程では、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの表面から、半硬質ポリウレタンフォーム112の液状原料112Lが浸透し、浸透した液状原料112Lが樹脂化することで、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bと液状原料112Lが樹脂化してなる半硬質ポリウレタンフォームブロック112Bとが接着する。ここで、良好に接着するためには、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの表面から浸透する液状原料112Lが、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bに充分深くまで浸透する必要がある。
上述した様に、一般的に、ポリウレタンフォームは、通気性の比較的よい軟質ポリウレタンフォームと、半硬質ポリウレタンフォームと、通気性の悪い硬質ポリウレタンフォームとに分類され、半硬質ポリウレタンフォームは、軟質ポリウレタンフォームと硬質ポリウレタンフォームとの中間的な性状を備えている。半硬質ポリウレタンフォームについて説明するために以下でも、硬質ポリウレタンフォームについても比較対象として説明する。
軟質ポリウレタンフォームは通気性が比較的良いため、液状原料112Lは軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの表面から浸透しやすい。仮に軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの代わりに、通気性が良好でない硬質ポリウレタンフォームで形成されたブロックを用いた場合は、液状原料112Lが表面から浸透しないため良好には接着しがたい。また、上述した様に、半硬質ポリウレタンフォームは軟質ポリウレタンフォームと硬質ポリウレタンフォームとの中間的な性状を備えるが、仮に軟質ポリウレタンフォームブロック111Bの代わりに半硬質ポリウレタンフォームで形成されたブロックを用いた場合であっても、半硬質ポリウレタンフォームは軟質ポリウレタンフォームほどは通気性が良くないため良好には接着しがたい。
以上の様に、軟質ポリウレタンフォームブロック111Bを形成する軟質ポリウレタンフォームの代わりに、硬質ポリウレタンフォームや半硬質ポリウレタンフォームを用いると、良好には接着できない。そこで、本実施形態では、軟質ポリウレタンフォームで形成された軟質ポリウレタンフォームブロック111Bを選択しており、ひいては本実施形態の芯材11は軟質ポリウレタンフォーム111を備えている。
以上で説明した様に、本実施形態の芯材11(乗物用内装芯材)は、以下の様な作用効果を有する。芯材11(乗物用内装芯材)は、板状の軟質ポリウレタンフォーム111と、軟質ポリウレタンフォーム111の外周を囲む半硬質ポリウレタンフォーム112とを有する。従って、芯材11(乗物用内装芯材)は、柔らかい軟質ポリウレタンフォーム111を備えることで、柔らかいクッション性を有し得る。
また、軟質ポリウレタンフォーム111の密度は、半硬質ポリウレタンフォーム112の密度よりも小さい関係にある。従って、芯材11(乗物用内装芯材)は、半硬質ポリウレタンフォーム112よりも密度が小さい軟質ポリウレタンフォーム111を備えることで、より一層軽量となり得る。
また、芯材11(乗物用内装芯材)における、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113上には、室内装備品40の取り付け領域Rが跨らない配置関係にある。乗物用内装材30上に取り付けられた室内装備品40は、乗物用内装材30に押し付けられて保持されるため、乗物用内装材30が凹むと共に室内装備品40が乗物用内装材30に沈み込む。ここで、乗物用内装材30を構成する芯材11(乗物用内装芯材)も凹む。そして、芯材11(乗物用内装芯材)が柔らかいほど、芯材11(乗物用内装芯材)も凹みやすくなり、ひいては、室内装備品40が乗物用内装材30に沈み込みやすい。また、室内装備品40は、乗物用内装材30を構成する芯材11(乗物用内装芯材)上で保持されていると考えることもできる。
そして、一般的に軟質ポリウレタンフォーム111は、半硬質ポリウレタンフォーム112よりも柔らかい。このため、室内装備品40が芯材11(乗物用内装芯材)の軟質ポリウレタンフォーム111上に保持される場合と、芯材11(乗物用内装芯材)の半硬質ポリウレタンフォーム112上に保持される場合とで、室内装備品40の沈み込み具合を比較すると、室内装備品40が半硬質ポリウレタンフォーム112上に保持されるより場合よりも、軟質ポリウレタンフォーム111上に保持される場合の方がより深く沈み込みやすい。
仮に、室内装備品40の取り付け位置が、芯材11(乗物用内装芯材)の半硬質ポリウレタンフォーム112と軟質ポリウレタンフォーム111との境界113を跨ぐ場合、軟質ポリウレタンフォーム111側ではより深く沈み込みやすく、半硬質ポリウレタンフォーム112側は沈み込みにくい。このため、仮に、室内装備品40の取り付け領域Rが上記境界113を跨ぐ場合には、室内装備品40は、軟質ポリウレタンフォーム111側に偏って沈み込むことで、室内装備品40が傾きやすいため、室内装備品40を良好に取り付けることが困難になり得る。
これに対して、上記特徴をもつ芯材11(乗物用内装芯材)は、室内装備品40の取り付け領域Rが、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113上を跨がないように設定されている。従って、室内装備品40は、軟質ポリウレタンフォーム111と半硬質ポリウレタンフォーム112との境界113を跨いだ領域に取り付けられることはないため、乗物用内装材30上に室内装備品40を傾くことなく良好に取り付けることが一層容易になり得る。
また、乗物用内装材30は、上記の芯材11(乗物用内装芯材)を有することが好ましい。従って、乗物用内装材30は、上記の芯材11(乗物用内装芯材)を有することで、柔らかい触感を備え得る。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の芯材11(乗物用内装芯材)および乗物用内装材30は、本実施形態に限定されず、その他各種の形態で実施することができる。例えば、本実施形態の乗物用内装材30は、例として車両用の乗物用内装材30として説明したが、本実施形態の乗物用内装材30は、車両用に限定されず、船舶用、航空機用等の各種の乗物用に用いることができる。従って、本実施形態の芯材11(乗物用内装芯材)も、車両用に限定されず、船舶用、航空機用等の各種の乗物用に用いることができる。
10 基材
11 芯材(乗物用内装芯材)
111 軟質ポリウレタンフォーム
112 半硬質ポリウレタンフォーム
113 境界
12 繊維補強材
13 繊維補強材
14 非通気性フィルム
15 裏材
20 表皮材
21 表面層
21a 意匠面
22 軟質ポリウレタンフォーム
23 不織布
30 乗物用内装材
30a、30b 丘状部
R 取り付け領域
40 室内装備品
101 成形型
102 成形型
11B 芯材原料ブロック
111B 軟質ポリウレタンフォームブロック
112L 半硬質ポリウレタンフォームの液状原料
112B 半硬質ポリウレタンフォームブロック
200 発泡槽

Claims (4)

  1. 乗物用内装芯材であって、
    板状の軟質ポリウレタンフォームと、
    前記軟質ポリウレタンフォームの外周を囲む半硬質ポリウレタンフォームとを有する、
    乗物用内装芯材。
  2. 請求項1に記載の乗物用内装芯材であって、
    前記軟質ポリウレタンフォームの密度は、前記半硬質ポリウレタンフォームの密度よりも小さい関係にある乗物用内装芯材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の乗物用内装芯材であって、
    前記軟質ポリウレタンフォームと前記半硬質ポリウレタンフォームとの境界上には、室内装備品の取り付け領域が跨らない配置関係にある乗物用内装芯材。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の乗物用内装芯材を有する乗物用内装材。
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