JP6176595B2 - 浴室 - Google Patents

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Description

本発明の態様は、一般的に、浴室に関する。
浴室の使用者は、洗い場と浴槽との間を移動する際に、あるいは洗い場や浴槽内で座っている状態から立ち上がる際に、浴室や浴槽に設けられた手摺を利用することが多い。しかし、一般的な浴室では、浴室の壁面や浴槽の内部に手摺が設置されているため、複数の箇所に手摺を設置する必要がある。そのため、コストアップにつながったり、浴室内が雑然とした感じになるという問題がある。また、手摺が浴室の壁面に設置されている場合には、壁面の掃除が煩雑となったり、壁面の掃除を行い難いという問題がある。
これに対して、浴槽の長手方向の中央部に上下に延びる縦手摺が配置された浴室がある(特許文献1)。また、浴室の洗い場に洗い場の床から細長く起立する形態のタワー式水栓装置が設置された浴室内設備がある(特許文献2)。特許文献2に記載されたタワー式水栓装置におけるタワー本体は、少なくとも一部が手摺りとして構成してある。
しかし、特許文献1には、シャワーについての開示がない。また、カウンタに着座する使用者の後側(背中側)に水栓が設けられているため、使用者がカウンタに着座した状態で水栓を使用し洗髪や身体洗浄を行うことは困難である。また、特許文献2に記載された浴室内設備では、手摺りが洗い場の中央に設置されている。そのため、浴槽と手摺りとの距離が遠く、手摺りが洗い場と浴槽との間の移動行為の補助とはならない。
特開2001−292923号公報 特開2002−58609号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、1本の手摺だけで手摺を用いる様々なシーンに対応可能な手摺を備えた浴室を提供することを目的とする。
第1の発明は、浴槽と洗い場とが互いに並べて設置され周囲を壁面で囲まれてなる浴室であって、前記浴槽と、前記浴槽の側面と対向する第1の壁面と、のあいだにおいて、前記第1の壁面と隣接して設けられ前記浴槽の短辺と接する第2の壁面の前記洗い場の側に沿うように配置された腰掛部と、前記腰掛部に腰掛けた状態の使用者により操作可能且つ視認可能な位置に配置され、前記腰掛部の上面と同じ高さの位置に設置されたシャワー水栓用の操作部と、前記シャワー水栓であるシャワーヘッドと、前記シャワーヘッドを前記腰掛部に腰掛けた状態の使用者が水を浴びられるように吐水可能な状態で保持可能なシャワーフックと、前記浴槽の前記洗い場側のリムの上方に設置され、前記腰掛部に腰掛けた状態の使用者により把持可能な位置に配置された手摺と、を備え、前記手摺は、前記浴室内における前記リムの長手方向において、前記操作部より前記第2の壁面から離れた位置に設置されたことを特徴とする浴室である。
本発明の態様によれば、1本の手摺だけで手摺を用いる様々なシーンに対応可能な手摺を備えた浴室が提供される。
本発明の実施の形態にかかる浴室を表す斜視模式図である。 本実施形態の手摺およびシャワーヘッドを表す拡大模式図である。 本実施形態の手摺が使用される状態を説明する斜視模式図である。 本実施形態のシャワーヘッドから吐水された水の軌跡の例を例示する斜視模式図である。 本実施形態にかかる浴室を斜め上方から眺めた斜視模式図である。 本実施形態にかかる浴室を表す断面模式図である。 本実施形態にかかる浴室を表す断面模式図である。 本実施形態にかかる浴室を表す断面模式図である。 本実施形態にかかる浴室を表す断面模式図である。 シャワーホースが開口部から繰り出した状態を例示する斜視模式図である。 本実施形態の洗い場および浴槽の具体例を例示する斜視模式図である。 本実施形態にかかる浴室の具体例を例示する斜視模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる浴室を表す斜視模式図である。
また、図2は、本実施形態の手摺およびシャワーヘッドを表す拡大模式図である。
また、図3は、本実施形態の手摺が使用される状態を説明する斜視模式図である。
本実施形態にかかる浴室10は、浴槽110と、洗い場210と、第1の壁面410と、第2の壁面420と、第3の壁面430と、天井440と、を備える。浴槽110と洗い場210とは、互いに並べて設置されている。洗い場210と浴槽110との間には、エプロン150が設けられている。エプロン150は、浴槽110の側面を覆っている。つまり、エプロン150は、洗い場210と浴槽110との間に形成される開口を塞ぐように取り付けられている。
図2に表したように、浴槽110は、第1のリム111と、第2のリム112と、第3のリム113と、を有する。第1のリム111は、洗い場210の側に形成されている。第3のリム113は、洗い場210の側とは反対の側に形成されている。第2のリム112は、第1のリム111および第3のリム113に隣接し、第2の壁面420の側に形成されている。
第1の壁面410と、第2の壁面420と、第3の壁面430と、は、浴槽110および洗い場210の周囲に設置されている。具体的には、第1の壁面410は、浴槽110の洗い場210の側の側面と対向して設置されている。言い換えれば、第1の壁面410は、エプロン150と対向して設置されている。第3の壁面430は、第1の壁面410と対向して設置されている。第2の壁面420は、第1の壁面410および第3の壁面430と隣接し、浴槽110の第2のリム112に沿って設置されている。第2の壁面420は、浴槽110の短辺側リム(本実施形態では第2のリム112)と接している。
本実施形態では、洗い場210と一体成形された第1の床壁面211(図11(a)参照)、第2の床壁面212(図11(a)参照)、および第3の床壁面213(図11(a)参照)が洗い場210の周囲に設けられている。すなわち、本実施形態では、第1の壁面410は、第1の床壁面211と、第1の床壁面211の上に立設された第1の浴室壁面411と、を有する。第2の壁面420は、第2の床壁面212と、第2の床壁面212の上に立設された第2の浴室壁面421と、を有する。但し、第1の壁面410および第2の壁面420の設置形態は、これだけに限定されるわけではない。例えば、第1の床壁面211、第2の床壁面212、および第3の床壁面213が設けられず、第1の壁面410(第1の浴室壁面411)および第2の壁面420(第2の浴室壁面421)が洗い場210の周縁部から上方へ立設されていてもよい。第1の床壁面211、第2の床壁面212、および第3の床壁面213については、後に詳述する。
また、第1のリム111の上方には、上下方向に立設された手摺310が設置されている。ここで、本願明細書においては、洗い場210に立ったあるいは座った使用者からみて上方を「上方」とし、洗い場210に立ったあるいは座った使用者からみて下方を「下方」とする。具体的には、手摺310の下端部は、第1のリム111の上面に接続され固定されている。一方、手摺310の上端部は、浴室10の天井440に接続され固定されている。但し、手摺310の下端部は、第1のリム111の上面に固定されていることだけに限定されず、例えば第2の壁面420やエプロン150の裏側(洗い場210とは反対の側)に設けられた図示しない部材などに固定されていてもよい。
図1および図2に表したように、手摺310は、例えば縦長の柱形状を呈し、第1のリム111の上方において上下方向に延在している。なお、本願明細書において「上下方向」という範囲には、鉛直方向だけに限定されず、第1のリム111の上方において立設可能あるいは延在可能な程度の方向が含まれるものとする。
手摺310の途中すなわち手摺310の下端部と上端部との間には、第1のシャワーフック320が設けられている。図2に表したように、第1のシャワーフック320は、シャワーヘッド330を保持することができる。第1のシャワーフック320は、手摺310が途中で上下方向に対して横方向へ分岐した分岐部を有する。手摺310の外形の太さ(例えば外径)D1は、手摺310が分岐された部分(分岐部)すなわち第1のシャワーフック320がシャワーヘッド330を保持する部分の外形の太さ(例えば外径)D2と略同一である。また、手摺310の分岐部の外形の太さ(例えば外径)D2は、シャワーヘッド330の外形の太さ(例えば外径)D3と略同一である。このように、手摺310の外形の太さD1と、手摺310の分岐部の外形の太さD2と、シャワーヘッド330の外形の太さD3と、を略同一とすることで、本実施形態にかかる浴室10のデザイン性を向上させることができる。
手摺310は、使用者が手で握ることができる太さD1を有する。手摺310を長手方向(延在方向)にみたときの断面形状は、例えば円形状や多角形状である。手摺310を長手方向にみたときの断面形状が円形状である場合には、手摺310の外径D1は、例えば約30〜32ミリメートル(mm)程度である。
図3(a)および図3(b)に表したように、使用者は、腰掛部250に腰掛けた状態で手摺310を把持することができる。図3(a)および図3(b)に表した状態では、使用者は、第1のシャワーフック320よりも上方の手摺310の部分を把持している。但し、これだけに限定されず、使用者は、第1のシャワーフック320よりも下方の手摺310の部分を把持することができる。
図1に表したように、第1のシャワーフック320よりも上方の手摺310には、第2のシャワーフック340が設けられている。第2のシャワーフック340は、第1のシャワーフック320と同様にシャワーヘッド330を保持することができ、手摺310に沿って上下方向に移動することができる。
また、図1に表したように、浴槽110と第1の壁面410との間において、第2の壁面420の洗い場210の側に沿うように腰掛部(カウンタ)250が設けられている。使用者は、腰掛部250に腰掛けることができる。腰掛部250には、第1の支柱261と、第2の支柱263と、が取り付けられている。第1の支柱261および第2の支柱263は、例えば金属管などにより形成されている。第1の支柱261および第2の支柱263のそれぞれの一端部は、エプロン150の裏側において図示しない支持部材に固定されている。一方、第1の支柱261および第2の支柱263のそれぞれの他端部は、第1の壁面410に固定されている。これにより、腰掛部250は、洗い場210の上方に設けられている。そして、腰掛部250の上面は、浴槽110の第1のリム111、第2のリム112、および第3のリム113の上面と略同じ高さの位置に設けられている。
図2に表したように、第1のリム111の上面には、シャワー水栓用の操作部510が設置されている。操作部510は、給水量調整操作部511と、温度調整操作部513と、を有する。前述したように、腰掛部250の上面は、浴槽110の第1のリム111の上面と略同じ高さの位置に設けられている。そのため、操作部510は、腰掛部250と略同じ高さの位置に設けられている。そして、使用者は、腰掛部250に腰掛けた状態で操作部510を操作(使用)することができる。
具体的には、手摺310は、腰掛部250の洗い場210の側の端部250aよりも第1のリム111の長手方向(延在方向)の中央に寄った位置に設けられている。シャワーヘッド330は、手摺310が設置された位置または手摺310が設置された位置よりも腰掛部250に寄った位置に設けられている。操作部510は、手摺310が設置された位置よりも腰掛部250に寄った位置に設けられている。
図1に表したように、天井440には、オーバーヘッドシャワー390が設けられている。オーバーヘッドシャワー390は、洗い場210にいる使用者の頭上から水を吐水することができる。例えば、使用者は、給水量調整操作部511を一方へ回転させることでシャワーヘッド330から水を吐水させることができ、給水量調整操作部511を他方へ回転させることでオーバーヘッドシャワー390から水を吐水させることができる。
本実施形態によれば、使用者は、腰掛部250に腰掛けた状態で洗髪や身体洗浄を行うことができる。そのため、例えば高齢者等は、立ったり座ったりの動作を繰り返す必要がなく、楽に洗髪や身体洗浄を行うことができる。また、使用者は、腰掛部250と浴槽110との間を移動する際に、あるいは洗い場210と浴槽110との間を移動する際に、手摺310を利用することができる。このように、使用者は、様々なシーンにおいて手摺310を手摺として利用することができる。そのため、異なる動作ごとに手摺を設置する必要がなく、コスト低減を図るとともにより高い安全性を確保することができる。また、手摺310が第1のリム111の上方に立設されているため、使用者は、洗い場210を広く使うことができる。
さらに、本実施形態によれば腰掛部250と手摺310とのあいだに、シャワーヘッド330および操作部510が設けられている。そのため、腰掛部250に腰掛けた使用者は、無理な姿勢をとることなくシャワーを利用することができる。これにより、利便性の高い浴室10を提供することができる。また、浴槽110の第1のリム111の下方の空間を利用して水栓装置を収納することができる。水栓装置は、シャワーヘッド330に水を供給したり、シャワーヘッド330に供給する水の給水量や温度を調整する水栓装置を収納することができる。なお、水栓装置については後に詳述する。
図4は、本実施形態のシャワーヘッドから吐水された水の軌跡の例を例示する斜視模式図である。
図4に表した矢印A11のように、シャワーヘッド330は、シャワーヘッド330自身の軸C11を中心軸として回動可能である。そのため、腰掛部250に腰掛けた使用者は、シャワーヘッド330を第1のシャワーフック320に保持させた状態で適宜回動させることで、例えば図4に表した矢印A15〜矢印A18のように腰掛部250の側へ水を吐水させることができる。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加熱されたお湯も含むものとする。
これによれば、使用者は、腰掛部250に腰掛けた状態でシャワー浴を楽しむことができる。また、使用者は、シャワーヘッド330を手で持つ必要はないため、楽な姿勢で比較的長時間シャワー浴を楽しむことができる。
次に、本実施形態の手摺310、第1のシャワーフック320、シャワーヘッド330、および第2のシャワーフック340について、図面を参照しつつさらに説明する。
図5は、本実施形態にかかる浴室を斜め上方から眺めた斜視模式図である。
また、図6および図7は、本実施形態にかかる浴室を表す断面模式図である。
なお、図6および図7は、図5に表した切断面A−Aにおける断面模式図である。但し、シャワーヘッド330およびシャワーホース336は、断面模式図ではなく斜視模式図で表されている。説明の便宜上、図5〜図7に表した浴室10では、第1の壁面410、第2の壁面420、および第3の壁面430を省略している。説明の便宜上、図5および図6に表した浴室10では、シャワーヘッド330を省略している。説明の便宜上、図6および図7に表した浴室10では、エプロン150を省略している。
図6および図7に表したように、本実施形態の手摺310は、中空部を内部に有する。つまり、手摺310は、中空管として形成されている。図7に表したように、手摺310の内部には、シャワーヘッド330に接続されたシャワーホース336が挿通されている。また、手摺310の内部には、オーバーヘッドシャワー390へ水を供給する図示しない給湯管が配管されてもよい。
図5および図6に表したように、手摺310の途中には、開口部321が設けられている。具体的には、開口部321は、第1のシャワーフック320の先端に設けられている。言い換えれば、開口部321は、手摺310が途中で横方向へ分岐された分岐部の先端に設けられている。但し、開口部321の設置形態は、これだけに限定されず、上下方向に延在している手摺310の部分の途中に設けられていてもよい。そして、後述するように、使用者は、シャワーヘッド330を第1のシャワーフック320から引き出し、シャワーホース336を開口部321から繰り出すことができる。
これによれば、シャワーホース336が開口部321から手摺310の内部へ挿通されているため、使用者は、シャワーホース336を洗い場210に垂らすことなく手摺310の内部に収めることができる。そのため、浴室10の見栄えをより良くすることができる。また、シャワーホース336から滴る水が浴槽110の中に落ちることを抑えることができる。そのため、使用者は、快適に浴槽110に漬かることができる。
なお、手摺310の下方には、シャワーホース336から滴る水を受けて排水可能な図示しない構造が設けられている。
図7に表したように、シャワーヘッド330の下端部331は、シャワーヘッド330の外形の太さD3(図2参照)よりも小さい太さを有する。また、シャワーヘッド330の下端部331の外形の太さは、第1のシャワーフック320の開口部321の開口幅よりも小さい。そのため、使用者は、第1のシャワーフック320の先端に設けられた開口部321にシャワーヘッド330の下端部331を挿入することで、シャワーヘッド330を第1のシャワーフック320に装着し保持させることができる。
これによれば、第1のシャワーフック320および手摺310の内部にシャワーホース336を完全に隠すことができるため、浴室10のデザイン性を向上させることができる。また、手摺310が途中で横方向へ分岐された分岐部の先端に開口部321が設けられた場合には、使用者は、シャワーヘッド330を第1のシャワーフック320に容易に装着することができる。また、使用者が手を掛けることができるような形状を分岐部が有する場合には、手摺310の表面を加工しなくとも使用者の手が掛かる部位を手摺310に形成することができる。
図8および図9は、本実施形態にかかる浴室を表す断面模式図である。
また、図10は、シャワーホースが開口部から繰り出した状態を例示する斜視模式図である。
なお、図8および図9は、図5に表した切断面A−Aにおける断面模式図である。但し、シャワーヘッド330およびシャワーホース336は、断面模式図ではなく斜視模式図で表されている。説明の便宜上、図8に表した浴室10では、シャワーホース336の一部を省略している。説明の便宜上、図8および図9に表した浴室10では、エプロン150を省略している。
図8および図9に表したように、第1のリム111の下方であってエプロン150の裏側には、水栓装置520が設けられている。図9に表したように、シャワーホース336の一端部(基端部)は、水栓装置520と接続されている。シャワーホース336の他端部は、シャワーヘッド330の下端部331と接続されている。そして、水栓装置520は、シャワーヘッド330に水を供給したり、シャワーホース336へ供給する水の給水量や温度を調整することができる。
図9に表したように、シャワーホース336は、水栓装置520と接続された一端部と、シャワーヘッド330と接続された他端部と、の間において余剰部分を有する。シャワーホース336の余剰部分は、エプロン150の裏側であって水栓装置520の下方に収納されている。つまり、本実施形態にかかる浴槽110では、シャワーホース336の余剰部分を収納する収納部120がエプロン150の裏側に形成されている。
これによれば、水栓装置520とシャワーヘッド330との間の距離をより短くし、シャワーホース336の長さをより短くすることができる。そのため、より早いうちにシャワーヘッド330から適温の湯を吐水させることができる。また、シャワーホース336をエプロン150の裏側に隠すことができるため、シャワーホース336が邪魔にならず、また浴室10のデザイン性を向上させることができる。さらに、水栓装置520の点検者は、エプロン150を取り外すことで容易に水栓装置520の点検を行うことができる。
図9に表したように、シャワーホース336が余剰部分を有するため、使用者は、シャワーヘッド330を第1のシャワーフック320から引き出すことができる。すると、シャワーホース336は、第1のシャワーフック320の開口部321から繰り出される。そして、使用者は、第1のシャワーフック320から引き出したシャワーヘッド330を第2のシャワーフック340に装着し保持させることができる。
使用者は、第2のシャワーフック340が有するハンドルを回転させて緩めることで、第2のシャワーフック340の角度や位置などを調整することができる。具体的には、使用者は、手摺310の軸を中心軸として第2のシャワーフック340を左右方向に回転させることができる。あるいは、使用者は、手摺310の延在方向に沿って第2のシャワーフック340を上下方向に移動させることができる。あるいは、使用者は、シャワーヘッド330を第2のシャワーフック340が有するホルダに保持させたままで、第2のシャワーフック340の軸を中心軸としてホルダを前後方向に回転させることができる。
これによれば、使用者は、シャワーヘッド330を第1のシャワーフック320から引き出し第2のシャワーフック340に保持させることで、シャワーヘッド330を好みの位置に固定してシャワーを使用し快適に身体を洗うことができる。
図11は、本実施形態の洗い場および浴槽の具体例を例示する斜視模式図である。
また、図12は、本実施形態にかかる浴室の具体例を例示する斜視模式図である。
なお、図11(a)は、洗い場と浴槽とを互いに分解した状態を例示する斜視模式図である。図11(b)は、洗い場と浴槽とを組み立てた状態を例示する斜視模式図である。
図11(a)に表したように、本具体例では、洗い場210の周囲に、第1の床壁面211と、第2の床壁面212と、第3の床壁面213と、が設けられている。第1の床壁面211と、第2の床壁面212と、第3の床壁面213と、は、洗い場210と一体成形されている。第1の床壁面211と、第2の床壁面212と、第3の床壁面213と、の高さは、浴槽110のリム(第1のリム111、第2のリム112、第3のリム113)の高さと略同じである。図11(b)に表した矢印A21のように、浴槽110は、第1の床壁面211、第2の床壁面212、および第3の床壁面213の少なくともいずれか(本具体例では第3の床壁面213)に沿って設置される。
すなわち、本具体例では、図1に関して前述したように、第1の壁面410は、第1の床壁面211と、第1の床壁面211の上に立設された第1の浴室壁面411と、を有する。第2の壁面420は、第2の床壁面212と、第2の床壁面212の上に立設された第2の浴室壁面421と、を有する。
このように、浴槽110のリムと略同じ高さの床壁面が洗い場210の周囲に設置されていると、第1の浴室壁面411、第2の浴室壁面421、第3の壁面430、および天井440を従来工法で仕上げることができる。そして、第1の浴室壁面411、第2の浴室壁面421、第3の壁面430、および天井440を多様なデザインとすることができる。例えば図12(a)に表したように、第2の浴室壁面421などをタイル張りの壁面に仕上げることができる。あるいは、例えば図12(b)に表したように、第1の浴室壁面411および第2の浴室壁面421などを木造の壁面に仕上げることができる。この場合、手摺310は、浴槽リムから上方へ立ち上がっているため、壁面に穴を開ける必要はない。
一般的なユニットバスの工法と比較すると、図12(a)に表したように、第3の壁面430に窓450をより自由に設置したり、天井440の高さや形状をより自由に設定することができる。あるいは、図12(b)に表したように、第1の浴室壁面411および第2の浴室壁面421と、第3の壁面430と、を互いに異なる材料により仕上げることができる。
また、一般的な工法と比較すると、防水工事が不要であったり、階上設置や在来禁止のマンションなどにも使用できたり、工期が短いなどの効果を得ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、手摺310、腰掛部250、および操作部510などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや第1の壁面410、第2の壁面420、および第3の壁面430の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 浴室、 110 浴槽、 111 第1のリム、 112 第2のリム、 113 第3のリム、 120 収納部、 150 エプロン、 210 洗い場、 211 第1の床壁面、 212 第2の床壁面、 213 第3の床壁面、 250 腰掛部、 250a 端部、 261 第1の支柱、 263 第2の支柱、 310 手摺、 320 第1のシャワーフック、 321 開口部、 330 シャワーヘッド、 331 下端部、 336 シャワーホース、 340 第2のシャワーフック、 390オーバーヘッドシャワー、 410 第1の壁面、 411 第1の浴室浴槽、 420 第2の壁面、 421 第2の浴室浴槽、 430 第3の壁面、 440 天井、 450 窓、 510 操作部、 511 給水量調整操作部、 513 温度調整操作部、 520 水栓装置

Claims (1)

  1. 浴槽と洗い場とが互いに並べて設置され周囲を壁面で囲まれてなる浴室であって、
    前記浴槽と、前記浴槽の側面と対向する第1の壁面と、のあいだにおいて、前記第1の壁面と隣接して設けられ前記浴槽の短辺と接する第2の壁面の前記洗い場の側に沿うように配置された腰掛部と、
    前記腰掛部に腰掛けた状態の使用者により操作可能且つ視認可能な位置に配置され、前記腰掛部の上面と同じ高さの位置に設置されたシャワー水栓用の操作部と、
    前記シャワー水栓であるシャワーヘッドと、
    前記シャワーヘッドを前記腰掛部に腰掛けた状態の使用者が水を浴びられるように吐水可能な状態で保持可能なシャワーフックと、
    前記浴槽の前記洗い場側のリムの上方に設置され、前記腰掛部に腰掛けた状態の使用者により把持可能な位置に配置された手摺と、を備え、
    前記手摺は、前記浴室内における前記リムの長手方向において、前記操作部より前記第2の壁面から離れた位置に設置されたことを特徴とする浴室。
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