JP4170571B2 - 浴室 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は浴室に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来の浴室にあっては、浴室の出入口に対して水栓が奥側に設置してあり、そのため例えば掃除をするために浴室の水栓を使用する際などにおいては浴室を横切って水栓の位置まで行かなければならず、足が濡れてしまうといった不都合があった。
【0003】
また高齢者の入浴を介助者が介助する際などにおいても、水栓が浴室の奥側にあるため水栓を用いての介助作業がし辛いといった問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の浴室はこのような課題を解決するために案出されたものである。
而して請求項1のものは、浴室の出入口に対して奥側にシャワーヘッドを有する第1の水栓を設置するとともに、該出入口側の部位であって該出入口の外から操作可能な位置において浴槽にシャワーヘッドを有する第2の水栓を設置し、前記第1の水栓と第2の水栓とにまたがって浴室の壁に手摺りを配設するとともに、該手摺りに沿ってその内部に該第1の水栓から第2の水栓に到る給水,給湯用の配管が収納してあることを特徴とする。
【0005】
請求項2のものは、請求項1において、前記手摺りの途中箇所からシャワーホースが外部に延び出していることを特徴とする。
【0006】
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記第1の水栓及び第2の水栓の両方又は何れか一方が自身にグリップ部を備えていることを特徴とする。
【0007】
【作用及び発明の効果】
上記のように請求項1の浴室は、浴室の出入口に対して奥側の第1の水栓に加えて、出入口の外から操作可能な出入口側の部位に第2の水栓を設置したもので、本発明によれば、掃除をする際などにおいて浴室の水栓を使用する際、出入口に近い位置の第2の水栓を用いることで、従来のように足を濡らすことなく浴室の水栓を便利に使用できるようになる。
【0008】
更にまた高齢者の入浴を介助者が介助する際などにおいて、出入口側の部位に第2の水栓が設置してあるため、その第2の水栓を使用することで介助作業が楽に行えるようになる。
【0009】
またこの請求項1のものでは、第1の水栓と第2の水栓にまたがって浴室の壁に手摺りを配設し、そしてその手摺りに沿って内部に給水,給湯用の配管を収納して、その端部を第2の水栓に接続するようになしたもので、このようにすれば、第2の水栓に対する給水,給湯用の配管の施工作業を浴室内部において簡単に行うことができる。
【0010】
また給水,給湯用の配管が手摺り内部に収納されているため、それら配管が浴室内に露出せず、浴室内の美観を良好に保持することができる。
【0011】
併せて浴室の壁に手摺りが巡らせてあることから、その手摺りを掴むことによって浴槽内等での姿勢保持を容易に行うことができ、更に介助者による介助作業も手摺りの存在によって容易となる利点が得られる。
【0012】
請求項2のものは、手摺りの途中箇所からシャワーホースを外部に延び出させたもので、このようにすれば水栓の位置の如何に拘らずシャワーホースを任意の位置から浴室内に延び出させることができ、シャワーの使い勝手が良好となる。
この場合においてシャワーホースは手摺りの内部を通じて容易に第1の水栓又は第2の水栓に接続しておくことができる。
【0013】
請求項3のものは、第1の水栓及び第2の水栓の両方又は何れか一方にグリップ部を備えたもので、このようにしておけば足腰の弱い人や高齢者等、更には介助者がその水栓のグリップ部を握ることで体重を支え或いは姿勢保持することができ、浴槽への出入りや浴槽或いは洗い場での作業、更には介助者による介助作業を容易に行うことができる利点が得られる。
【0014】
【実施例】
次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
図1及び図2において、10は浴室の洗い場で、12は洗い場10に隣接して設置された浴槽である。
14A,14B,14C,14Dは浴室の壁であって、16は壁14Aと14Dとの間に設けられた浴室の出入口であり、18はその出入口16を開閉する扉である。
【0015】
出入口16に対して反対側(奥側)の壁14Bには、ミラー20が取り付けられている。
更にまた浴室内部には壁14Bに沿ってカウンター22が設置されている。
【0016】
24は壁14B,14C,14Dに沿って設置された手摺りである。この手摺り24はパイプ状をなしており、実質的に壁14Bの端から壁14Dの端に到るまで水平に延びている。
【0017】
本例では、浴槽12における出入口16とは反対側(奥側)の端部上面に第1の水栓26が設置されている。
更に加えてこの例では、浴槽12における出入口16側の端部上面にも第2の水栓28が設置されている。
ここで第1の水栓26は洗い場水栓及び浴槽水栓兼用の水栓である。また第2の水栓28も同様に洗い場水栓としても、また浴槽水栓としても使用可能なものである。
【0018】
これら第1の水栓26,第2の水栓28は基本的に同種形態の水栓であって、水栓本体30,シャワーヘッド32,温調ハンドル(温度調節ハンドル)34及び吐止水ハンドル36をそれぞれ有している。
【0019】
水栓本体30にはまた、これを厚み方向に貫通する開口38が形成されており、その開口38によって水栓本体30にグリップ部40が備えられている。
尚、シャワーヘッド32はシャワー吐水から整流吐水に若しくはその逆に切替可能なものであって、その前面に切替操作部42(図3参照)が設けられている。
【0020】
図3に示しているように、水栓本体30の内部には温調ユニット(温度調節ユニット)44及び吐止水ユニット46が収納されており、それらが連絡管48で連絡されている。
また温調ユニット44には給水用,給湯用の接続口50,52が設けられており、それらに手摺り24の内部に収容した給水用の配管54(図1),給湯用の配管56が接続可能とされている。
【0021】
手摺り24は浴室の壁14Bの端位置から第1の水栓26に到る第1部24Aと、第1の水栓26から第2の水栓28に到る第2部24Bとから成っており、それぞれ壁14B,14C,14Dに取付固定されている。
【0022】
そして第1部24Aの内部には給水源,給湯源からの水,湯を第1の水栓26に供給するための配管54,56が収容されており、更にまた第2部24Bの内部には、第1部24A内の配管54,56に連続して、第1の水栓26から第2の水栓28に到る配管54,56がそれぞれ収容されている。
【0023】
尚手摺り24における第1部24A内の各配管54,56は、その先端部を二股状に分岐させてその一方を第1の水栓26の接続口50,52に接続し、他方に別体の配管54,56を接続して第2部24B内に通し或いは第1部24A内の配管54,56をそのまま延長させて第2部24B内を通し、第2の水栓28の接続口50,52に接続するようになすことができる。
【0024】
図1において58は洗面器59を載せる洗面器台であって、溝64により保持されている。
ここで溝64は浴槽12の側壁60及びカウンター22の前壁62に沿って水平に連続的に延びており、洗面器台58がこの溝64に沿って移動可能とされている。
【0025】
図2に示しているように、壁14Bには第1の水栓26に対応してシャワーフック66が設けられており、また壁14Dには第2の水栓28に対応してシャワーフック66が設けられている。
また壁14Dには縦の手摺り68が設けられている。
【0026】
尚、図1に示しているように本例では手摺り24Bの途中箇所からシャワーホース70を外部(浴室内部)に延び出させ、その先端にシャワーヘッド32を接続しておくことができる。
ここでシャワーホース70は、手摺り24における第2部24B内部を通して第1の水栓26に又は第2の水栓28に接続しておくことができる。
【0027】
このように本例では浴室の出入口16に対して奥側の第1の水栓26に加えて、出入口16の外から操作可能な部位に第2の水栓28を設置してあるので、図4(A)に示しているように掃除をする際などにおいて浴室の水栓を使用する必要が生じたとき、出入口16に近い位置の第2の水栓28を用いることで、従来のように足を濡らすことなく浴室の水栓を便利に使用できる。
【0028】
また、図4(B)に示しているように高齢者の入浴を介助者が介助する際などにおいて、浴槽12における出入口16側の部位に第2の水栓28が設置してあるため、その第2の水栓28を使用することで介助作業を楽に行うことができる。
【0029】
更に、第1の水栓26から第2の水栓28にまたがって浴室の壁14B,14C,14Dに手摺り24を配設し、そしてその手摺り24に沿って内部に給水,給湯用の配管54,56を収納しているため、第2の水栓28に対する給水,給湯用の配管54,56の施工作業を浴室内部において簡単に行うことができる。
【0030】
また給水,給湯用の配管54,56が手摺り24内部に収納されているためにそれら配管54,56が浴室内に露出せず、浴室内の美観を良好に保持できる。
【0031】
併せて浴室の壁14B,14C,14Dに手摺り24が巡らせてあるので、その手摺り24を掴むことによって浴槽12内等での姿勢保持を容易に行うことができ、更に介助者による介助作業も容易に行うことができる。
【0032】
また本例に従って手摺り24の途中箇所からシャワーホース70を延び出させるようにした場合、水栓の位置の如何に拘らずシャワーホース70を任意の位置から浴室内に延び出させることができ、シャワーの使い勝手が良好となる。
【0033】
更に図4(B),図5に示しているように、第1の水栓26及び第2の水栓28の両方にグリップ部40を備えているので、足腰の弱い人や高齢者等、更には介助者がその水栓のグリップ部40を握ることで体重を支え或いは楽に姿勢保持することができ、浴槽12への出入りや洗い場10或いは浴槽12での作業、更には介助者による介助作業を容易に行うことができる。
【0034】
以上本発明の実施例を詳述したがこれはあくまで一例示である。
例えば上記実施例では第1の水栓26と第2の水栓28とで同種形態のものが用いられているが、勿論種類及び形態の異なる水栓を用いることも可能である。
【0035】
更に洗面器台58を溝64に沿って移動可能となしているが、第1の水栓26及び第2の水栓28の設置位置の近接箇所に洗面器台58を固定的に設けておくこともできるし、或いはその洗面器台58を折り畳み可能な形態のものとなしておくこともできる。
その他本発明はその主旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である浴室の内部を示す斜視図である。
【図2】 同実施例の浴室内部を上方から見た斜視図である。
【図3】 図1における水栓を詳しく示す図である。
【図4】 同実施例の浴室の利点の説明図である。
【図5】 同実施例の浴室の利点を説明する図4とは異なる説明図である。
【符号の説明】
12 浴槽
14A,14B,14C,14D 壁
16 出入口
24 手摺り
26 第1の水栓
28 第2の水栓
40 グリップ部
54,56 配管
70 シャワーホース
Claims (3)
- 浴室の出入口に対して奥側にシャワーヘッドを有する第1の水栓を設置するとともに、該出入口側の部位であって該出入口の外から操作可能な位置において浴槽にシャワーヘッドを有する第2の水栓を設置し、前記第1の水栓と第2の水栓とにまたがって浴室の壁に手摺りを配設するとともに、該手摺りに沿ってその内部に該第1の水栓から第2の水栓に到る給水,給湯用の配管が収納してあることを特徴とする浴室。
- 請求項1において、前記手摺りの途中箇所からシャワーホースが外部に延び出していることを特徴とする浴室。
- 請求項1,2の何れかにおいて、前記第1の水栓及び第2の水栓の両方又は何れか一方が自身にグリップ部を備えていることを特徴とする浴室。
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