JP6172948B2 - 手袋 - Google Patents

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Description

本発明は、手袋の外面側及び内面側がともに滑り止め性に優れた手袋に関し、更に詳しくは、手袋内面側の滑り止め性に優れるとともに、手袋外面側に形成されたゴムや樹脂の被覆層との接着強度に優れた手袋に関する。
従来、金属加工、物流、組立、梱包、土木建築、精密、医療、農園等の分野において、ゴム又は樹脂の被覆層が形成された繊維製手袋が広く用いられている。
これらの中で、繊維製手袋の繊維の発塵が問題となる分野では、ポリエステルやポリアミド(ナイロン)等の長繊維が使用されている。しかしながら、これらの繊維は、コットン、アクリル、ポリエステル等の短繊維からなる紡績糸に比べて、手肌との摩擦抵抗力が小さいため滑り止め性が十分でなく、その結果、手袋内で手指が滑り易く作業性が悪いという問題を含んでいる。
この問題を解決するために、例えば、弾性繊維と非弾性繊維とにより編成された繊維手袋上にゴムや樹脂の発泡皮膜を形成し、グリップ性を改善した手袋が提案されている(例えば、特許文献1)。
また、手袋の外面側、内面側の両表面を超極細繊維束糸で構成した織編物からなる高接着性を有する手袋が提案されている(例えば、特許文献2)。
特開2008−75201号公報 特公平4−5763号公報
上記特許文献1に記載の手袋は、外面側がゴムや樹脂の発泡皮膜で被覆されているため外面側の滑り止め性は十分であるが、手袋内面側の滑り止め性が必ずしも十分でなく、例えば、物を引きずる場合のように手袋の長さ方向に大きい力が掛かるような作業においては、手袋内で手指が滑り、時には手袋が脱げてしまうという不都合がある。
また、上記特許文献2に記載の手袋は、手袋内面側の滑り止め性は満足し得るものの、外面側の滑り止め性が十分ではなく、その結果、重量物を把持するような場合に、重量物が滑り落ちるという不都合をはらんでいる。
本発明は、かかる実情に鑑み、手袋の外面側及び内面側がともに滑り止め性に優れるとともに、被覆層の接着強度に優れた手袋を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成せんとして、手袋内面側の滑り止め性を改善するために、手袋の外面側と内面側の両表面が極細繊維からなる繊維製手袋の外面側にゴム又は塩化ビニル系樹脂からなる被覆層の形成を試みたが、手袋内面側の滑り止め性は改善されたものの、極細繊維とゴム又は塩化ビニル系樹脂とは接着強度が弱いために、使用中にこれらの被覆層が剥離する場合があり、十分に満足し得る手袋を得ることはできなかった。
そこで、本発明者らは更に鋭意研究の結果、外面側が極細繊維からなる場合であっても、特定の方法でゴム又は塩化ビニル系樹脂の被覆層を形成すれば接着強度の十分な手袋を得ることができることを見い出した。
また、被覆層を形成する外面側に非極細繊維を含ませることにより、特定の方法に限られることなく、通常の方法で接着強度に優れた被覆層を形成することを見い出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成されたものである。
本発明の手袋は、下記の特徴を有する。
1.繊維製手袋とその外面側に形成されたゴム又は塩化ビニル系樹脂の被覆層とからなり、前記繊維製手袋の少なくとも内面側が、単繊維の直径6μm以下の極細繊維を含み、該繊維製手袋の外面側が、単繊維の直径6μmより大きい非極細繊維を含む手袋である。
2.繊維製手袋の外面側が極細繊維を含む上記1の手袋である。
.非極細繊維がナイロン、ポリエステル、コットンから選ばれる少なくとも1種からなる上記の手袋である。
.非極細繊維がナイロン、ポリエステル、コットンから選ばれる少なくとも1種でカバーリングされたポリウレタン弾性糸からなる上記の手袋である。
5.繊維製手袋がプレーティングにより内面側と外面側が編み分けされており、内面側に使用される糸のうち50重量%以上が、単繊維の直径6μm以下の極細繊維から構成されている上記1〜4のいずれかの手袋である。
.極細繊維が分割繊維からなることを特徴とする上記1〜5のいずれかの手袋である。
.被覆層の接着強度が0.32N/mm以上である上記1〜のいずれかの手袋である。
.繊維製手袋の外面側に、感熱法によりゴムの被覆層を形成する上記2の手袋の製造方法である。
.繊維製手袋の外面側に、撥油処理を施した後、塩化ビニル系樹脂の被覆層を形成する上記2の手袋の製造方法である。
10.繊維製手袋の外面側に、感熱法又は凝固法によりゴムの被覆層を形成する上記の手袋の製造方法である。
11.繊維製手袋の外面側に、撥油処理を施すか、又は撥油処理を施すことなく、塩化ビニル系樹脂の被覆層を形成する上記の手袋の製造方法である。
本発明の手袋は、内面側が手指に対し摩擦抵抗の大きい極細繊維を含み、この極細繊維が手指に接触するため滑り止め性に優れ、手袋内で手指が滑って使用中に手袋が脱げるといったトラブルが防止される。一方、外面側にゴムまたは塩化ビニル系樹脂の被覆層が形成され、しかも、該被覆層の繊維製手袋の外面側への接着強度に優れているので、使用中に被覆層が剥離するといったトラブルが防止される。その結果、内外両面とも滑り止め性に優れた高性能の手袋が提供される。
本発明の手袋は、繊維製手袋とその外面側に形成されたゴム又は塩化ビニル系樹脂の被覆層とからなり、前記繊維製手袋の少なくとも内面側が、単繊維の直径6μm以下の極細繊維を含むことを特徴とする。
尚、本発明において、用語“繊維製手袋の外面側”とは、手指と接しない側であり、内面側とは手指と接する側を云う。
また、本発明において、用語“直径”とは極細繊維の束の直径ではなく、単繊維の直径を云う。
また、本発明において、用語“分割性繊維”とは分割前の繊維を云い、用語“分割繊維”とは分割後の極細繊維を云う。
本発明において、基材として使用される繊維製手袋は、少なくとも内面側が、単繊維の直径(以下、単に直径と記す場合がある)が6μm以下の極細繊維を含んでなる。極細繊維の直径の下限は特に制限されないが、直径が0.1μmより小さい極細繊維又は分割後に直径が0.1μmより小さい極細繊維を与える分割性繊維は、現在のところ市販されていない。従って、極細繊維の直径の下限は、現在の入手の容易性からは0.1μm程度である。一方、直径が6μmを超えると手指との摩擦抵抗が小さくなり、目的とする滑り止め性を十分に得ることができない。
極細繊維は一般に分割性繊維として市販されているものが多く、例えば、1〜5%NaOH、80〜100℃、10〜40分間熱湯処理することにより1本の分割性繊維が数倍の本数に分割され極細繊維となる。このような極細繊維としては、ポリエステルやナイロンが好ましく、市販品としてはナノフロント(帝人ファイバー株式会社の登録商標)、コスモアルファ(KBセーレン株式会社の登録商標)等の分割性繊維が好適に用いられる。
通常繊維は円状の断面を有するが、分割性繊維はその製法から分割後に多角形の極細繊維(分割繊維)とすることができ、この多角形の角が滑り止めに効果的に寄与すると考えられる。よって、極細繊維は角を有する繊維であることが好ましい。
これらの極細繊維は、単独糸として用いてもよく、又は、芯糸のナイロン、ポリエステル、ポリウレタン弾性糸、コットン等に極細繊維を通常100〜600T(twist)/M(1m当りの巻き数)、好ましくは300〜600T/Mカバーリングした複合糸として用いてもよい。
また、内面側にくる糸が極細繊維と非極細繊維とが引き揃えられた糸である場合、極細繊維の割合が50重量%を超えることが好ましく、より好ましくは80重量%以上であり、さらに好ましくは95重量%以上である。
分割性繊維の分割処理は、繊維製手袋の編織性の点から、繊維製手袋を編んだ後に、又は織った後に分割処理し極細繊維(分割繊維)とするのが好ましい。分割処理後に、各素材に応じて直接染料、分散染料、酸性染料等による染色加工を施してもよい。
繊維製手袋の外面側は極細繊維でもよいが、主として、繊維製手袋とゴムや塩化ビニル系樹脂の被覆層との接着強度の点から非極細繊維を含ませるのが好ましい。非極細繊維は直径が極細繊維より大きい繊維であればよいが、単繊維の直径が15〜30μm程度のものが好ましい。このような非極細繊維としては、例えば、アクリル、ポリエステル、ナイロン、アラミド、ポリエチレン等の合成繊維、コットン、麻、シルク等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維の単独糸やカバーリング複合糸が挙げられる。特に、ナイロン、ポリエステル、コットンから選ばれる少なくとも1種のカバーリングされたポリウレタン弾性糸が好ましく、該弾性糸により圧迫力とフィット力により、更に滑り止め性が高められる。
また、非極細繊維として、高強度ポリエチレンやアラミド等の結晶性の高い耐切創性を有する繊維が挙げられる。これらの繊維は滑りやすい傾向があるため、このような繊維の内面側に極細繊維を配することは、耐切創性に加えて手袋外側面と内側面の滑り止めを付与でき、非常に作業性が良い手袋を提供することができる。また、アクリル繊維や、レーヨン等の再生繊維等を外面側に用いると、防寒性の良好な手袋を提供することができる。
繊維製手袋に非極細繊維を含ませる方法は、例えば、シームレス編機を用い、7G以上で外面側に非極細繊維がくるようにプレーティングする方法、縫製により作られる場合は、丸編機を用いて極細繊維と非極細繊維とをプレーティング編みした生地を縫製し、該生地を外面側に非極細繊維が配されるように使用する方法、極細繊維と非極細繊維からなる2種類の布地を貼り合わせすることにより二重素材構造とする方法が挙げられる。外面側の非極細繊維の割合は、50重量%を超えることが好ましく、より好ましくは80重量%以上であり、さらに好ましくは95重量%以上である。
本発明におけるゴムとしては、天然ゴム、イソプレン、クロロプレン、アクリル酸エステル、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリウレタン、ブチルゴム、ポリブタジエンゴム、シリコーンゴム等が挙げられ、更に、10重量%以下のカルボキシル変性基等をもつ共重合体やこれらのプレンドしたものも用いられる。ゴムには、通常、周知の硫黄、酸化亜鉛等の架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、顔料、増粘剤を添加される。また、通気性やウェットグリップ性を出すために、起泡剤、整泡剤、発泡剤等を添加し、機械的に発泡させることにより連続気泡の皮膜とすることもでき、また、この皮膜による通気性と極細繊維の吸湿速乾性との相乗効果により蒸れ感覚を低減させることができる。
また、ポリビニルメチルエーテル、オルガノポリシロキサン、曇点が30〜50℃の界面活性剤等の感熱ゲル化剤を添加し、感熱法によるゴム被覆層の接着強度を高めることができる。
本発明における塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビニルの単独重合体、酢酸ビニル等との共重合体、これらのブレンド物が挙げられる。塩化ビニル系樹脂には、通常、周知の可塑剤、安定剤、増粘剤、顔料等が添加される。また、ゴムの場合と同様、発泡させることにより蒸れ感覚を低減することや、通気性やウェットグリップ性を向上させることが可能である。
繊維製手袋の外面側には、上記ゴム又は塩化ビニル系樹脂の被覆層が形成される。被覆層の形成箇所は特に限定されないが、通常、対象物に接し滑り止め性が必要な手袋の掌の部分や指先の部分である。
ゴムの被覆層を形成する方法には、凝固法と感熱法がある。
凝固法の好ましい一例は、金属や陶器製等の手型に繊維製手袋を被せ、凝固剤に浸漬する。凝固剤としては、例えば、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、塩化ナトリウム、水酸化マグネシウム等の金属塩、酢酸、シクロヘキシルアミン硫酸塩等の温水もしくはメタノール溶液である。濃度は温水やメタノール100重量部に対して通常0.1〜10重量部である。0.1重量部を下回るとゴム配合液が浸透しやすくなる。また10重量部を超えるとゴム被膜と繊維製手袋との接着強度が下がる傾向がある。従って、凝固剤の濃度は、ゴム被膜が内面側の繊維束を覆いこまないように、すなわち完全に浸透しないように、また接着強度が下がらないようにバランスをとった凝固剤濃度に調整される。一般には、硝酸カルシウムのメタノールまたは温水の溶液が好適に用いられる。次に、繊維製手袋を引き上げた後、手型に被せた繊維製手袋の指先を下向きにして余分な凝固剤の滴下を3〜20秒行い、続いて、手型に被せた繊維製手袋の指先を上向きにして3〜20秒ほど指先にたまった凝固剤を凝固剤の浸漬面で均一化する。
その後、ゴムのコンパウンドに浸漬した後、引き上げ、60〜130℃程度、6〜20分程度乾燥を行い、繊維製手袋を手型から取り外した後、25〜60℃程度、10〜60分程度リーチングを行ってから、必要に応じ、親指と残りの4指と掌とが掌中央で凹状になるように腕曲した形状(人間が手の力を抜いたときの形状に近い腕曲)の手型へ被せなおし、100〜140℃程度、20〜60分程度加熱処理を行う。加熱処理とは加硫させることで、単に乾燥により水分が飛んだだけで強度の大幅な向上が得られてない状態は未加硫状態である。リーチングは加熱処理後に実施してもよい。また、乾燥後に手型から繊維製手袋を離型せずにそのまま加熱処理を行っても構わない。皮膜は、滑り止め層も含めて2〜3層重ねた加工にしてもよい。ゴムのコンパウンドが繊維束に完全に浸透して繊維製手袋の内面側までゴムで覆われると、繊維と手指とが接触する部分がなくなり、不快感が生じるとともに、汗により手袋の内部で滑りを生じるので好ましくない。
感熱法は、手型に繊維製手袋を被せ50〜90℃程度に加温し、ゴムのコンパウンドに浸漬した後乾燥する。乾燥条件及び乾燥後のリーチングや加熱処理等は上記した凝固法と同様である。
繊維製手袋の外面側が極細繊維からなる場合は、凝固法よりも感熱法の方がゴム皮膜の接着性に優れた手袋が得られる点で好ましい。
一方、繊維製手袋の外面側が非極細繊維を含有する場合は、凝固法、感熱法のいずれの方法でも接着性に優れた手袋を得ることができる。
塩化ビニル系樹脂の被覆層を形成する方法は特に制限されないが、予め繊維製手袋を撥油剤により撥油処理を施すことにより、繊維製手袋の外面側が極細繊維からなる場合の接着性に優れた手袋を得ることができる。具体的には、例えば、繊維製手袋を該繊維製手袋の重量に対して1〜3%owfのフッソ系樹脂、シリコーン系樹脂等の撥油剤に浸漬し、絞ってから80〜130℃で乾燥する。次いで、この繊維製手袋を手型に被せ、塩化ビニル系樹脂(ペースト)を塗布し180〜210℃程度、10〜20分程度加熱処理を行う。
繊維製手袋の外面側にポリウレタン弾性繊維を用いる場合は、弾性繊維が熱に弱く劣化しやすいため、弾性繊維の露出を防止する目的で、弾性繊維の芯糸にナイロン、ポリエステル繊維等でカバーリングしたものを用いることが好ましい。これにより、加熱処理後においても弾性繊維は弾性力を保持することができる。また、別の方法としては、被覆層に塩化ビニルと酢酸ビニルとの共重合体を用いることにより、加熱処理温度を140〜160℃程度に下げ、加熱処理後の弾性力を確保することも可能である。
尚、繊維製手袋の外面側に非極細繊維を含有させる場合は、予め撥油処理を施しても、又は施さずとも、接着強度の良好な手袋を得ることができる。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
実施例及び比較例に使用される被覆層(ゴム及び塩化ビニル系樹脂)の配合1〜5を表1〜表5に、また、ゴム及び塩化ビニル系樹脂の被覆層の形成方法i〜vを表6に示す。
(1)被覆層の配合
Figure 0006172948
Figure 0006172948
Figure 0006172948
Figure 0006172948
Figure 0006172948
表1〜表5における*1〜*6は、それぞれ下記のとおりである。
*1:SUNWISE 社製 LA-TZ 、*2:新第一塩ビ社製 ZEST P21、*3:フタル酸ジイソノニル(DINP)、*4:トクヤマ製レオロシールQS102、*5:アデカ社製 SC72 、*6:東亜合成社製 アロンA-7075
(2)被覆層の形成方法
Figure 0006172948
(3)物性の測定、評価方法
実施例及び比較例で得られた手袋の物性の測定、評価は下記の方法で行った。
繊維の直径:
キーエンス製(VHX-900 )の光学顕微鏡にてスクリーン上の単位面積(50×50μm)中に含まれる極細繊維の単繊維から、面積が大きいものから順に5つと、小さいものから順に5つをピックアップし、それらの平均を求め、真円とした場合の直径を算出した。
動摩擦係数測定:
手袋の掌面から試験片(63.5mm×63.5mm)を切り取り、動摩擦係数(μK)を求めた。この方法はASTM D1894に基づくもので、摩擦係数測定装置の移動重錘(200g、摩擦面63.5mm×63.5mm)に試験片を取り付け、前記移動重錘をステンレス板上にて150mm/minで移動距離130mmだけ走行させ、その間の摩擦力を測定し、試験片とステンレス版との摩擦によって生じる走行抵抗(動摩擦係数)を次式で算出する。WET 条件での測定は試験片の摩擦面を1gの水で均一に湿らせ測定を行う。動摩擦係数の値は高いほど滑り止め性能は高いと評価した。
μK(動摩擦係数)=C/D
ここでCは均斉な走行になってからの平均摩擦力であり、Dは移動重錘の垂直抗力である。
手袋内面側の滑り止め性:
被験者は20人とし、手袋をはめて重さ3Kgの段ボール箱の横(側面)を挟むようにして持った時の手袋内面側の滑り止め効果を下記の基準で5段階評価した。
A:全く滑らない、B:滑らない、C:どちらともいえない、D:わずかに滑る、E:滑る。
接着強度:
手袋の掌面から指の長さ方向の試験片(幅25mm、長さ120mm )を切り取り、試験片の指側から被覆層と繊維製手袋を20mm程度剥離させ、その両端を180 度になる様に引張試験機装置に挟み込み、剥離する時の力を測定する。チャックを移動速度50mm/minで150mm 走行させ、30mmから130mm 走行時にかかる力を平均し剥離力とした。
剥離強さは次式にて算出する。本発明では、評価として剥離強さの数値が高いほど接着強度が大きいと評価する。
TF =FF /b
ここで TF:剥離強さ(N/mm)、 FF:剥離力(N )、b :試験片の幅(mm)
ただし表6 .(iii)の形成方法での作製の場合、被覆層はスポンジ状であり剥離試験に耐えうる強度がない。そこで剥離試験の場合においてのみ(iii)の被覆層の上から非発泡のNBR をコーティングして被膜の強化を行った後、測定を行った。接着強度は好ましくは0.32N/mm以上、より好ましくは0.4N/mm以上である。
尚、手袋においては0.8N/mm以上の接着強度があれば、十分すぎる実用性を有しているため、0.8N/mm以上の場合は0.8N/mmと記載し、それ以上の測定は実施していない。
皮膜の浸透度合い:
皮膜(被覆層)の浸透度合いを肉眼で下記の基準により評価した。
浸透なし:皮膜が手袋の内面側に浸透していない。
浸透あり:皮膜が手袋の内面側に浸透している。
耐切創性:
耐切創性はEN388に準拠し、レベル分けにより評価した。
暖かさ:
被験者は20人とし、低温下(8℃)で手袋をはめて作業を行い、その時の暖かさを3段階評価(良、普通、不良)した。
実施例1
(繊維製手袋(A)の調製)
帝人ナノファイバー(ナノフロント 56dT(dtex)−10F(フィラメントの数))の双糸を3本用い、18G編機で編成した繊維製手袋を準備した。次いで、該手袋の重量の20倍の重量の2%水酸化ナトリウム水溶液にて95℃で10分間攪拌しながら繊維の分割を行った。その後水でリーチング(水20倍浴に90℃で10分を2回)し、60℃で30分乾燥させた。分割後のナノフロントの単繊維の直径は、0.7μmであった。
(繊維製手袋(B)の調製)
KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸を4本用い、13G編機で編成した繊維製手袋を準備した。
次いで、上記と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行った。分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径は3μmであった。
(繊維製手袋(C)、(D)の調製)
KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸2本を鞘糸とし、芯糸には複合糸(ポリウレタン製の弾性糸(22dT)にウーリーナイロン(78dT−24F)をカバーリングしたもの)を用い、300T/Mもしくは600T/Mでカバーリングした糸(以下300T/Mの複合糸(I)もしくは600T/Mの複合糸(II)と記す)を用い編成した繊維製手袋を作製した。次いで、上記と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの、繊維製手袋(C)(300T/Mの複合糸(I)を用いたもの)及び同(D)(600T/Mの複合糸(II)を用いたもの)を得た。
(被覆層の形成)
上記繊維製手袋(A)〜(D)の掌部に、表6に記載の被覆層の形成方法(i)によりゴム又は塩化ビニル系樹脂の被覆層を形成した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表7に示す。
実施例2
分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が0.7μm又は3μmの、繊維製手袋(A)〜(D)を用い、表6の被覆層の形成方法(v)により被覆層を形成した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表7に示す。
実施例3
(繊維製手袋(E)の調製)
13G編機を用い、KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸2本とウーリーナイロン(WN)(78dT−24F)の双糸2本をプレーティング編みし、内面がマイクロファイバーからなる繊維製手袋を準備した。次いで、実施例1と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(E)を得た。
(被覆層の形成)
上記繊維製手袋(E)を用い、表6の被覆層の形成方法(i)〜(v)により被覆層を形成した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表7に示す。
実施例4
(繊維製手袋(F1)の調製)
13G編機を用い、KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸2本と、ポリウレタン(PU)製の弾性繊維22dTをウーリーナイロン(WN)(78dT−24F)、300T/Mでカバーリングした複合糸1本とでプレーティング編成し、手袋内面がマイクロファイバーからなる繊維製手袋を準備した。次いで、実施例1と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(F1)を得た。
(被覆層の形成)
上記繊維製手袋(F1)を用い、表6の被覆層の形成方法(i)〜(v)により被覆層を形成した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表7に示す。
(繊維製手袋(F2)の調製)
13G編機を用い、KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸2 本と、ポリウレタン(PU)製の弾性繊維22dT×1 本の上にウーリーポリエステル(PE)84dT−36F×1 本を300T/Mでカバーリングした複合糸1本とでプレーティング編成し、手袋内面がマイクロファイバーからなる繊維製手袋を準備した。次いで実施例1 と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(F2)を得た。
(被覆層の形成)
上記繊維製手袋(F2)を用い、表6 の被覆層の形成方法(iv)により被覆層を形成した。得られた手袋の測定、評価結果を表7 に示す。
(繊維製手袋(F3)の調製)
13G編機を用い、KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸2 本と、ポリウレタン(PU)製の弾性繊維22dT×1 本上にコットン(CO)30番手×1 本を300T/Mでカバーリングした複合糸1 本とでプレーティング編成し、手袋内面がマイクロファイバーからなる繊維製手袋を準備した。次いで実施例1 と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(F3)を得た。
(被覆層の形成)
上記繊維製手袋(F3)を用い、表6 の被覆層の形成方法(iv)により被覆層を形成した。得られた手袋の測定、評価結果を表7 に示す。
実施例5
(繊維製手袋(G)、(H)の調製)
13G編機を用い、実施例1の300T/Mの複合糸(I)または600T/Mの複合糸(II)とウーリーナイロン(78dT−24F)の双糸2本をプレーティング編みし、手袋の内面がマイクロファイバーからなる繊維製手袋を準備した。次いで、実施例1と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの、繊維製手袋(G)(300T/Mの複合糸(I)を用いたもの)及び同(H)(600T/Mの複合糸(II)を用いたもの)を得た。
(被覆層の形成)
次いで、繊維製手袋(G)、(H)を用い、表6の被覆層の形成方法(i)〜(v)により被覆層を形成した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表7に示す。
Figure 0006172948
比較例1
分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(B)〜(D)を用い、表6の被覆層の形成方法(ii)により被覆層を形成した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表8に示す。
比較例2
13G編機を用い、宣進(台湾)のハイマルチフィラメント(Polyester 176dT−288F、直径7μm)を2本を用いて編成して繊維製手袋を作製した。次いで、実施例1と同様の方法でリーチング、乾燥を行い、直径が7μmの繊維製手袋(I)を得た。
次いで、繊維製手袋(I)を用い、表6の被覆層の形成方法(i)〜(v)により被覆層を形成した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表8に示す。
比較例3
13G編機を用い、KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸2本とウーリーナイロン(78dT)の双糸2本を用い引きそろえにて編成した繊維製手袋を準備した。次いで、実施例1と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(J)を得た。
上記繊維製手袋(J)を用い、表6の被覆層の形成方法(ii)及び(iii)により被覆層を形成した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表8に示す。
比較例4
13G編機を用い、KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸2本と、ポリウレタン製の弾性繊維22dTをウーリーナイロン78dT−24F、300T/Mでカバーリングした複合糸1本とを引きそろえにて編成した繊維製手袋を準備した。次いで、実施例1と同様の方法により分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(K)を得た。
次いで、繊維製手袋(K)を用い、表6の被覆層の形成方法(ii)及び(iii)により被覆層を形成した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表8に示す。
Figure 0006172948
比較例5〜8
13G編機を用い、ウーリーナイロン78dTの双糸2本で編成した繊維製手袋(ウーリーナイロン)(L)、ウーリーポリエステル84dTの双糸2本で編成した繊維製手袋(ウーリーポリエステル)(M)、コットン30番手2本で編成した繊維製手袋(コットン)(N)、ポリウレタン製の弾性繊維22dTをウーリーナイロン78dT−24F、300T/Mでカバーリングした複合糸を3本用い編成した繊維製手袋(SCY)(O)を用いて、表6の被覆層の形成方法(i)〜(v)により被覆層を形成した。尚、繊維製手袋のリーチング、乾燥は実施例1と同じである。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表9に示す。
Figure 0006172948
実施例6、7
13G編機を用い、表10に示した本数のKBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)とウーリーナイロン78dTとを引き揃えた糸と、ウーリーナイロンをプレーティング編成し、手袋内面側がマイクロファイバーとウーリーナイロンで、手袋外面側がウーリーナイロンとなる繊維製手袋を準備した。次いで実施例1と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(P)を得た。
(被覆層の形成)
上記繊維製手袋(P)を用い、表6の被覆層の形成方法(iv)により被覆層を形成した。得られた手袋の物性測定、評価結果を表10に示す。
Figure 0006172948
実施例8
(繊維製手袋(Q)の調製)
13G編機を用い、KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸2 本と、ポリウレタン(PU)製の弾性繊維22dT×1 本上にダイニーマ(東洋紡株式会社の登録商標 220dT−192F)×1 本を200T/Mでカバーリングした複合糸1本とでプレーティング編製し、手袋内面がマイクロファイバーからなる繊維製手袋を準備した。次いで、実施例1と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(Q)を得た。
(被覆層の形成)
次いで、繊維製手袋(Q)を用い、表6の被覆層の成形方法(i)〜(iv)により被覆層を成形した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表11に示す。
実施例9
(繊維製手袋(R)の調製)
10G編機を用い、KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸2 本と、ケブラー(東レ・デュポンの登録商標 20番手)1本とでプレーティング編製し、手袋内面がマイクロファイバーからなる繊維製手袋を準備した。次いで、実施例1と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(R)を得た。
(被覆層の形成)
次いで、繊維製手袋(R)を用い、表6の被覆層の成形方法(i)〜(v)により被覆層を成形した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表11に示す。
実施例10
実施例4において繊維製手袋(F1)を用い、被覆層の形成方法(i)〜(v)により被覆層を形成した手袋について耐切創性を評価した。評価結果を表11に示す。
Figure 0006172948
実施例11
(繊維製手袋(S)の調製)
13G編機を用い、KBセーレンのマイクロファイバー(コスモアルファ 84dT−25F)の単糸2 本と、アクリル(東レ株式会社 40番手)1本とでプレーティング編製し、手袋内面がマイクロファイバーからなる繊維製手袋を準備した。次いで、実施例1と同様の方法で分割、リーチング、乾燥を行い、分割後のマイクロファイバーの単繊維の直径が3μmの繊維製手袋(S)を得た。
(被覆層の形成)
次いで、繊維製手袋(S)を用い、表6の被覆層の成形方法(i)〜(v)により被覆層を成形した。得られた手袋の物性の測定、評価結果を表12に示す。
実施例12
実施例4において繊維製手袋(F1)を用い、被覆層の形成方法(i)〜(v)により被覆層を形成した手袋について暖かさを評価した。評価結果を表12に示す。
Figure 0006172948
表7の実施例1、2から明らかなように、内面側及び外面側とも極細繊維からなる繊維製手袋を用い、外面側にゴムの被覆層を形成する場合は感熱法(i)で形成することにより(実施例1)、また、塩化ビニル系樹脂の被覆層を形成する場合は、予め繊維製手袋を撥油処理する方法(v)で形成することにより(実施例2)、手袋内面の滑り止め性に優れ、接着強度(0.32N/mm以上、好ましくは0.4N/mm以上)に優れた手袋が得られる。
特に、実施例1、2における(C)、(D)の極細繊維の場合は、極細繊維をカバーリングした内面側の動摩擦係数は少し低いものの、ポリウレタン弾性繊維により圧迫力とフィット力が高められ、手袋内面側の滑り止め性は良好である。
また、実施例3における(E)の極細繊維の場合は、ウーリーナイロン(WN)でプレーティングしたことにより、手袋内面の滑り止め性は良好である。
また、実施例4は、実施例3の繊維製手袋に弾性繊維を加えた仕様であり、手への圧迫力、フィット力が高められ、手袋内面の滑り止め性が実施例3の手袋に比べて更に高められている。
また、実施例4、5から明らかなように、非極細繊維を外面側に含有させることにより、被覆層の形成方法(i)〜(v)のいかんを問わず、ゴムや塩化ビニル系樹脂の被覆層の接着強度に優れた手袋が得られる。
また、表8の比較例1から明らかなように、内面側、外面側とも極細繊維からなる繊維製手袋の外面側にゴムの被覆層を形成する場合、凝固法(ii)では接着強度に優れた手袋が得られない。
また、比較例2から明らかなように、極細繊維の単繊維の直径が6μmより大きくなると、手袋内面側の滑り止め性が低下し、また、直径が7μmの繊維ではゴムや塩化ビニル系樹脂の被覆層の接着強度も低下する傾向がある。
更に、比較例3、4から明らかなように、極細繊維と非極細繊維とを単に引き揃えた場合は、両繊維がランダムに入り混じり、手肌に接する内面側の極細繊維の割合が小さくなるので手袋内面における十分な滑り止め性が得られない。
更に、表9の比較例5〜8から明らかなように、極細繊維でなく、汎用グレードの非極細繊維(単繊維の直径が15〜30μm)からなる場合は、手袋内面側の滑り止め性が低下している。
更に、表10の実施例6、7から明らかなように、極細繊維と非極細繊維とを引き揃えた場合においても、手袋内面側の繊維全体に対する極細繊維の割合が50重量%より大きい場合は手袋内面側の滑り止め性が改善される。
更にまた、表11の実施例8、9と実施例10との比較から明らかなように、非極細繊維として耐切創性繊維を含む繊維製手袋の内面側に極細繊維を配した実施例8、9の手袋は、耐切創性繊維を含まない実施例10の手袋に比べ、耐切創性に加えて手袋外側面と内側面の滑り止めを付与でき、非常に作業性が良い手袋を提供することができる。
更にまた、表12の実施例11と実施例12との対比から明らかなように、アクリル繊維を外面側に用いた実施例11の手袋は、暖かさに優れ、防寒性の良好な手袋を提供することができる。
叙上のとおり、本発明によれば、外面側及び内面側がともに滑り止め性に優れるとともに、外面側に形成したゴムや樹脂との接着強度に優れた高性能の手袋を提供することができる。

Claims (11)

  1. 繊維製手袋とその外面側に形成されたゴム又は塩化ビニル系樹脂の被覆層とからなり、前記繊維製手袋の少なくとも内面側が、単繊維の直径6μm以下の極細繊維を含み、該繊維製手袋の外面側が、単繊維の直径6μmより大きい非極細繊維を含むことを特徴とする手袋。
  2. 繊維製手袋の外面側が極細繊維を含むことを特徴とする請求項1記載の手袋。
  3. 非極細繊維がナイロン、ポリエステル、コットンから選ばれる少なくとも1種からなることを特徴とする請求項記載の手袋。
  4. 非極細繊維がナイロン、ポリエステル、コットンから選ばれる少なくとも1種でカバーリングされたポリウレタン弾性糸からなることを特徴とする請求項記載の手袋。
  5. 維製手袋がプレーティングにより内面側と外面側が編み分けされており、内面側に使用される糸のうち50重量%以上が、単繊維の直径6μm以下の極細繊維から構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の手袋。
  6. 極細繊維が分割繊維からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の手袋。
  7. 被覆層の接着強度が0.32N/mm以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の手袋。
  8. 繊維製手袋の外面側に、感熱法によりゴムの被覆層を形成することを特徴とする請求項2記載の手袋の製造方法。
  9. 繊維製手袋の外面側に、撥油処理を施した後、塩化ビニル系樹脂の被覆層を形成することを特徴とする請求項2記載の手袋の製造方法。
  10. 繊維製手袋の外面側に、感熱法又は凝固法によりゴムの被覆層を形成することを特徴とする請求項記載の手袋の製造方法。
  11. 繊維製手袋の外面側に、撥油処理を施すか、又は撥油処理を施すことなく、塩化ビニル系樹脂の被覆層を形成することを特徴とする請求項記載の手袋の製造方法。
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