JP5773594B2 - 手袋 - Google Patents

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Description

本発明は、繊維製手袋の表面が多孔質層で被覆された手袋に関し、更に詳しくは、該多孔質層が制御され、優れた耐摩耗性、透湿性及び柔軟性を有するとともに、多孔質層の剥離強度に優れた手袋に関する。
滑り止めや事故防止を目的として繊維製手袋からなる原手(樹脂が被覆される基材となる手袋)の一部、例えば掌部、あるいは全面に樹脂層またはゴム層を設けた手袋が知られている。近年では特に手袋を履いたときの蒸れを防止するために樹脂層またはゴム層を多孔質とし、汗を手袋外へ逃がす構造の手袋が広く用いられている。
この種の手袋として、例えば、熱可塑製樹脂を機械で発泡させたものを繊維製手袋からなる原手に塗布した手袋が開示されている(特許文献1、2)。
また、ポリウレタン樹脂を使用した手袋では、汗を逃がす機能(透湿性)が高い手袋を得ることができる。例えば、原手表面にポリウレタンのジメチルホルムアミド(DMF)溶液を塗布し、水槽につけて水とDMFを置換し、DMFが抜けた部分が多孔質状となる、いわゆる湿式加工にて製造された手袋が開示されている(特許文献3)。
更に、原手にポリウレタン樹脂を被覆した手袋で、透湿性ポリウレタン樹脂を使用することにより、摩耗に強く、汗を逃がす機能を有する手袋が開示されている(特許文献4)。
特開2006−169676号公報 特開2005−320352号公報 特開2005−054329号公報 WO2008/029703号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の手袋のように、機械発泡では孔の大きさが大きく、作業時に手袋にかかる摩擦力で樹脂が脱落する問題があり、また樹脂量も多く汗を逃がす機能が低く、手袋の厚みも厚くなるという問題がある。
また、特許文献3に記載の手袋では、手袋の表面部分の樹脂量が少ないため摩耗に弱く、また、剥離強度が不十分で、粘着テープやシールを取り扱う作業、例えば梱包作業で粘着テープやシールに樹脂が付着して樹脂層が剥離し粘着テープやシールに移行するという問題がある。また、精密製品等に手袋の被覆層の一部が移行して、不具合を起こす場合もある。
また、特許文献4に記載の手袋では、多孔質のポリウレタン樹脂上に無孔質のポリウレタンを被覆しているため、透湿性樹脂を使用しても透湿性に劣るものとなることが避けられない。
本発明は上記実情に鑑み、繊維製手袋からなる原手の表面に多孔質被覆層が設けられるとともに、該多孔質被覆層の多孔質構造が制御され、優れた耐摩耗性、透湿性及び柔軟性を有するとともに、多孔質被覆層の剥離強度に優れ、粘着テープ等への耐剥離移行性にも優れた手袋を提供することを目的とする。
下記の方法1又は方法2により、繊維製手袋の表面に多孔質被覆層が設けられ、前記多孔質被覆層の指部分の指腹中央部分を指先から指腹に向かって40mmの部分を切り取り、前記指先から指腹に向かって40mmの部分を起点として指先から指腹に向かう方向に長さ253μm、多孔質被覆層の表面から深さ2.5〜10μmの断面を電子顕微鏡で倍率500倍で観察した電顕視野において、面積が0.785〜78.5μm2 の孔が複数個存在し、それぞれの孔について孔間に存在する最も薄い樹脂層厚みの平均値が0.9〜173μmである手袋。
方法1:手型に被せた繊維製手袋をポリウレタン樹脂溶液中に浸漬した後引き上げて余分な樹脂溶液を除去し、次いで、ソルビリティーパラメーターが6.0〜10.5の有機溶剤を0.01〜20重量%含有する水又は温水中に浸漬して多孔質状にゲル化する。
方法2:手型に被せた繊維製手袋をソルビリティーパラメーターが6.0〜10.5の有機溶剤を樹脂分100重量部に対し1〜200重量部含有するポリウレタン樹脂溶液中に浸漬した後引き上げて余分な樹脂溶液を除去し、次いで、水又は温水中に浸漬して多孔質状にゲル化する。
(2)面積が0.785μm2 以上の孔の合計面積の電顕視野に対する空隙率が0.3〜75%である上記(1)に記載の手袋。
(3)電顕視野における、面積が0.785〜78.5μm2 の孔の数が2〜35個である上記(1)又は(2)に記載の手袋。
(4)多孔質被覆層の厚さが7.5〜150μmである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の手袋。
(5)JIS L1099 A-1 法(塩化カルシウム法)により測定された透湿性が7222 g/m 2 ・24hr以上である上記(1)〜(4)のいずれかに記載の手袋。
)有機溶剤が、メチルエチルケトン又はエチルベンゼンであることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の手袋。
本発明の手袋は、繊維製手袋の表面に設けられた多孔質被覆層の特定の電顕視野において、面積が0.785〜78.5μm2 の孔が複数個存在し、それぞれの孔について孔間に存在する最も薄い樹脂層厚みの平均値が0.9〜173μmである特定の多孔質構造とすることにより、耐摩耗性、透湿性及び柔軟性に優れるとともに、多孔質被覆層の剥離強度にも優れ、粘着テープ等への耐剥離移行性にも優れている。
また、面積が0.785μm2 以上の孔の合計面積の電顕視野に対する空隙率が0.3〜75%であることが好ましく、これにより、上記した効果が一層効果的に達成される。
また、電顕視野における、面積が0.785〜78.5μm2 の孔の数が2〜35個であることが好ましく、これにより、上記した効果が一層効果的に達成される。
また、多孔質被覆層の厚さは7.5〜150μmであることが好ましい。
本発明の手袋は、手型に被せた繊維製手袋をポリウレタン樹脂溶液中に浸漬した後引き上げて余分な樹脂溶液を除去し、次いで、ソルビリティーパラメーターが6.0〜10.5の有機溶剤を0.01〜20重量%含有する水又は温水中に浸漬して多孔質状にゲル化して得られる。
また、本発明の手袋は、手型に被せた繊維製手袋をソルビリティーパラメーターが6.0〜10.5の有機溶剤を樹脂分100重量部に対し1〜200重量部含有するポリウレタン樹脂溶液中に浸漬した後引き上げて余分な樹脂溶液を除去し、次いで、水又は温水中に浸漬して多孔質状にゲル化して得られる。
有機溶剤としては、メチルエチルケトン又はエチルベンゼンであることが好ましい。
本発明の手袋の概略図である。 図1のX−X断面の概略概念図である。 実施例5で得られた手袋における多孔質被覆層の断面を示す電子顕微鏡写真(500 倍)で、写真上部が手袋の外表面側である。内側の方では孔を形成する樹脂層の厚みが小さく、外表面側では比較的厚みの大きな樹脂層で孔が形成されている。 比較例1で得られた手袋における多孔質被覆層の断面を示す電子顕微鏡写真(500 倍)で、写真上部が手袋の外表面側である。内側も外表面側も孔を形成する樹脂層の厚みは小さい。 比較例8で得られた手袋における多孔質被覆層の断面を示す電子顕微鏡写真(500 倍)で、写真上部が手袋の外表面側である。外表面側には無孔質の樹脂層が形成されている。
本発明の手袋は、繊維製手袋の表面に湿式加工により形成されたポリウレタン樹脂の多孔質被覆層が設けられ、前記多孔質被覆層中の指部分の指腹中央部分を指先から指腹に向かって40mmの部分を切り取り、前記指先から指腹に向かって40mmの部分を起点として指先から指腹に向かう方向に長さ253μm、多孔質被覆層の表面から深さ2.5〜10μmの断面を電子顕微鏡で倍率500倍で観察した電顕視野において、面積が0.785〜78.5μm2 の孔が複数個存在し、それぞれの孔について孔間に存在する最も薄い樹脂層厚みの平均値が0.9〜173μmであることを特徴とする。
本発明の手袋の概略図である図1、図1のX−X拡大概略断面を示す概念図である図2に基づいて説明すると、本発明の手袋は、繊維製手袋(原手)1の表面に湿式加工により形成されたポリウレタン樹脂の多孔質被覆層2が設けられ、前記多孔質被覆層2中の指部分の指腹中央部分を指先3から指腹4に向かって40mmの部分を切り取り、前記指先3から指腹4に向かって40mmの部分を起点として指先3から指腹4に向かう方向に長さ253μm、多孔質被覆層の表面から深さ2.5〜10μmの断面を電子顕微鏡で倍率500倍で観察した電顕視野5において、面積が0.785〜78.5μm2 の孔が複数個存在し、該面積を有するそれぞれの孔について孔間に存在する最も薄い樹脂層厚みの平均値が0.9〜173μmであることを特徴とするものである。
本発明において、電子顕微鏡で観察する指としては、5指を最も適切に代表する点で中指が適当である。
本発明において、電子顕微鏡としては、日本電子株式会社製のJSM−6060LAを用いた。
孔の面積は写真の上からAdobe Illustrator CS4 Ver. 14.00で孔の輪郭を描き、dwg 形式で書き出した後、CADSUPER FX II Vol. 3.13(アンドール株式会社製)にて孔の面積を求めた。
孔の数は、電子顕微鏡において面積が0.785〜78.5μm2 の孔を上記方法にて算出しカウントした。尚、一部が電顕視野内に存在する孔については、電顕視野内の面積が0.785〜78.5μm2 の範囲内にあるものはカウントした。
本発明において、孔の面積が0.785μm2 未満では測定が困難であるばかりでなく、柔軟性や透湿性が低下し、一方、78.5μm2 を超えると、耐摩耗性が低下する。また、これらの面積を有するそれぞれの孔について孔間に存在する最も薄い樹脂層厚みの平均値が0.9μm未満では耐摩耗性が低下し、一方、178μmを超えると、透湿性や柔軟性が悪くなる。
尚、それぞれの孔について孔間に存在する最も薄い樹脂層厚みの平均値とは、図2に示す如く、電顕視野内に面積が0.785〜78.5μm2 の3個の孔A、B、Cが存在し、A−B間の最も薄い樹脂層厚みが3μm、B−Cの最も薄い樹脂層厚みが4μm、C−A間の最も薄い樹脂層厚みが5μmである場合を想定した場合、孔Aについては、孔間に存在する最も薄い樹脂層厚みは3μmであり、孔Bについては3μmであり、孔Cについては4μmであり、それらの平均値は(3+3+4)/3=3.3μmである。
尚、図2において、斜線付きの孔は面積が0.785〜78.5μm2 の範囲内のものであり、斜線付きでない孔は上記範囲外の孔であることを示す。
また、上記顕微鏡視野の面積(1897.5μm2 )に対する、孔の面積が0.785μm2 以上の孔の合計面積(μm2 )の比率である空隙率は0.3〜75%が好ましく、より好ましくは0.3〜50%、更に好ましくは0.5〜35%である。空隙率が0.3%未満では透湿性や柔軟性が低下する傾向があり、一方、75%を超えると耐摩耗性が低下する傾向がある。
更に、上記顕微鏡視野における上記孔の数は、2〜35個が好ましく、より好ましくは3〜30個、更に好ましくは3〜25個である。孔が2個未満では透湿性や柔軟性が低下する傾向があり、一方、35個を超えると耐摩耗性が低下する傾向がある。
更にまた、本発明の構造に制御された多孔質被覆層の厚さは7.5〜150μmであることが好ましく、この範囲内では耐摩耗性、剥離強度に優れるとともに、透湿性、柔軟性に優れた手袋を得ることが容易である。
本発明に用いられる繊維製手袋は、原手、即ち、樹脂が被覆される基材となる手袋(以下、原手と記す場合がある)で、合成繊維、天然繊維、再生繊維の長繊維(フィラメント)または紡績糸からなる。具体的には織物、編物等の布帛からなる縫製原手、シームレスの編み原手として使用される。手袋は伸縮性があり柔らかい風合いの方が作業性が良いことから、編物の布帛からなる縫製原手またはシームレスの編み原手を使用することが好ましい。
天然繊維としては、例えば、綿、羊毛、絹、麻などをが挙げられる。また、合成繊維や再生繊維としては、例えば、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、アクリル系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、レーヨン繊維、ポリノジック繊維、キュプラ繊維、アセテート繊維、トリアセテート繊維、プロミックス繊維、ビニロン繊維、ビニリデン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリベンゾエート繊維、ポリクラール繊維、ポリエチレン繊維、ポリアラミド系繊維、ポリウレタン繊維などが挙げられる。また、ポリウレタンゴム、天然ゴムなどからなるゴム糸を使用することもできる。
上記繊維は目的に合わせて単独で使用してもよいし、2種以上組み合わせて使用してもよい。例えば、切創事故防護用途では高強度繊維を使用することが好ましく、高強度ポリエチレン繊維、パラフェニレンテレフタルアミド繊維、液晶ポリマー繊維の高強度ポリアリレート繊維等からなる原手を使用することが好ましい。また、クリーンルーム用途等における発塵防止目的には、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、レーヨン繊維、ポリノジック繊維、ポリエチレン繊維、ポリアラミド系繊維等の長繊維またはその捲縮加工糸からなる原手を使用することが好ましい。
原手に使用する糸の太さは用途に合わせて選択することができるが、40〜1000dtexが好ましい。1000dtexを超えると原手が硬くなり、風合い、触感、柔らかさが劣る傾向がある。
シームレス編み原手の場合の編み密度は、手袋の風合い、触感、柔らかさから10ゲージ(以下、「G」とする。)以上が好ましい。より好ましくは13G以上である。10G未満の場合は使用する糸が太くなるので、原手が硬くなり風合い、触感、柔らかさが劣る傾向がある。
一般にシームレス編み原手の場合、編まれた状態では手袋外面側に表目がくるが、この表目に多孔質被覆層を形成しても良く、また、手袋を裏返してから裏目に多孔質被覆層を形成しても良い(例えば、株式会社島精機製作所製N-SFG を使用)。手袋を裏返して使用した方が、手袋外面に横向き編み目である裏目が現れ、この凹凸が滑止めの役割を果たすため好ましい。なお、表目、裏目の定義は『繊維の百科事典、本宮達也ら編、丸善株式会社 平成14年3月25日発行』による。
原手の表面に設けられる多孔質被覆層としては、樹脂やゴムが使用される。例えば、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンプロピレンブロック共重合体、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴムまたはそれらの変性体が挙げられる。
これらは単独で使用してもよく、また2種以上組み合わせて使用してもよい。更に、樹脂やゴムの性質を向上させるため、加硫剤、加硫促進剤、架橋剤、安定剤、酸化防止剤、フィラー、顔料等、通常使用される添加物を使用してもよい。
これらのうち、ポリウレタン樹脂は、湿式加工により多孔質被覆層を形成することができ、柔軟で、透湿性が高い多孔質被覆層を提供できる点で好ましい。
市販のポリウレタン樹脂溶液としては、例えば、クリスボン(登録商標)MP−812、クリスボン8006HVLD、クリスボンMP−802(大日本インキ株式会社製)、サンプレン(登録商標)LQ−X37L、サンプレンLQ−3358、サンプレンLQ−3313A( 三洋化成工業株式会社製) 、RESAMINE(登録商標)CU−4340、RESAMINECU−4310HV、RESAMINECU−4210(大日精化工業株式会社)を使用することができる。
これらは、ポリウレタン樹脂と水との両方に相容性のある親水性溶媒であるジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N―メチルピロリドン、など既知の溶媒で希釈して使用することができる。これらは単独で、又は2種以上組み合わせて用いられる。
ポリウレタン樹脂溶液は、添加物としては、界面活性剤や酸化チタンなどの顔料、イソシアネートやオキサゾリンなどの架橋剤等を含むことができる。
酸化チタンなどの顔料は、手袋を着色したり隠蔽性を出す目的で使用され、その添加量は、ポリウレタン樹脂固形分100 重量部に対して顔料固形分20重量部以下であることが好ましく、より好ましくは10重量部以下である。20重量部を超えると、配合系中での顔料分の沈降や樹脂層の物性低下を引き起こす場合がある。また、手袋も硬くなり風合いが低下する傾向がある。
架橋剤は使用するポリウレタン樹脂に応じて適宜使用され、その添加量は、ポリウレタン樹脂固形分100 重量部に対して架橋剤固形分10重量部以下であることが好ましく、より好ましくは5 重量部以下である。10重量部を超えると架橋効果がそれ以上望めず、また多くの場合、更なる物性向上が望めない上、却って、樹脂の硬化による手袋の風合い低下が著しくなる傾向がある。
界面活性剤としては、シリコン系界面活性剤や非シリコン系活性剤が挙げられる。市販の界面活性剤として例えば、ASSISTOR SD−11、ASSISTOR SD−7(大日本インキ株式会社製)、RESAMINE Cut−30(大日精化工業株式会社製)、LUCKSKIN(登録商標)JA−40、LUCKSKIN JA−70、LUCKSKIN JA−110、(セイコー化成株式会社製)などを使用することができる。これらは単独で、又は2種以上組み合わせて用いられる。
界面活性剤は、湿式加工時のポリウレタン樹脂溶液中の親水性溶媒と水との置換速度を制御するために用いられる。親水性の界面活性剤を配合すれば、ポリウレタン樹脂中の親水性溶媒は水中へより速く抽出されることとなり、置換速度は速くなる。逆に、疎水性の界面活性剤を配合すれば、置換速度は遅くなる。置換速度が速くなれば、手袋表面に孔が多く存在することになり耐摩耗性や剥離強度が低下する傾向があり、また、置換速度が遅くなれば、孔の形や大きさが均一となり風合いが向上する傾向があるが、強度にはあまり影響しない。
界面活性剤の添加量は、使用するポリウレタン樹脂に応じて適宜決定されるが、ポリウレタン樹脂固形分100 重量部に対して5 重量部以下であることが好ましく、より好ましくは3 重量部以下である。5 重量部を超えてもそれ以上の効果は得られず、ポリウレタン樹脂溶液中に泡を噛みやすくなり、製品の見た目が悪くなる上、泡により強度物性が低下する恐れがある。
原手へ多孔質被覆層を形成する方法としては、例えば、ポリウレタン樹脂の場合は、湿式加工により行うことができる。ここで湿式加工とは、浸漬用手型に原手を装着し、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミドなどの親水性溶媒を主体とする溶媒に溶解されたポリウレタン樹脂溶液に、この手型に装着された原手をゆっくりと浸漬し、ポリウレタン樹脂溶液を原手に含浸付着させた後、ゆっくりと手型を引き上げ、滴下する余分な樹脂溶液を除去し、手型を水もしくは温水に浸漬して親水性溶媒を水もしくは温水と置換しポリウレタン樹脂を多孔質状にゲル化させる方法である。
この製法では、親水性溶媒が水又は温水中に抽出され水又は温水と置換することで、それまで溶媒和していたポリウレタン樹脂が多孔質状にゲル化する。また、繊維基材である原手にポリウレタン樹脂溶液を含浸させた後に、親水性溶媒を水又は温水中に抽出することによって、原手とポリウレタン樹脂が密着した状態となる。これにより、透湿性及び柔軟性に優れた多孔質被覆層が形成される。
多孔質被覆層を本発明の目的とする構造に制御するためには、湿式加工において、ポリウレタン樹脂溶液の溶媒の水又は温水中への抽出・置換過程を制御することが必要である。抽出・置換速度が速すぎると、形成される多孔質被覆層は手袋表面側で孔が多くなり、その結果、孔を形成する樹脂の厚みが薄く、強度が弱くなり、一方、遅すぎると孔が形成されず無孔質となり、手袋の触感が硬く、透湿性がなくなる傾向がある。
以下に、多孔質被覆層を具体的に制御する方法を示す。尚、以下の記載において、水には温水が含まれる。
方法1(抽出液中に有機溶剤を添加):
第一の方法は、ポリウレタン樹脂製の手袋を湿式加工にて製造する際に、ポリウレタン樹脂溶液中の親水性溶媒を、水と有機溶剤とからなる混合液(抽出液)に抽出し置換する方法である。水に添加される有機溶剤の量は使用する溶剤によって適宜決定されるが、0.01〜20重量%が好ましい。0.01重量%未満では、置換速度を制御する効果が得られないため目的とする多孔質被覆層が得られず、20重量%を超えると、樹脂溶液中の親水性溶媒の置換が起こりにくくなったり、該親水性溶媒との置換によるポリウレタン樹脂のゲル化がうまく起こらないか、うまく起こったとしても無孔質被覆層となって硬くなってしまい、目的とする多孔質被覆層が形成されない。また、均一な被覆層にならない傾向がある。なお、水と有機溶剤は混合溶液または分散溶液となる。
有機溶剤は、使用するポリウレタン樹脂や手袋の多孔質被覆層の構造をどのように制御するかによって適宜決定されるが、ソルビリティーパラメーター(SP値)として10.5以下の溶媒であることが好ましく、より好ましくは6.0 〜10.5の有機溶剤、更に好ましくは8.0 〜10.5の有機溶剤である。SP値が10.5を超えると目的とする多孔質被覆層の構造は得られにくい。また、SP値が6.0 未満となるとポリウレタン樹脂溶液との相溶性が極めて悪く、抽出液として機能せず、目的とする多孔質被覆層が形成されないので好ましくない。
SP値が10.5以下の有機溶剤としては、例えば、エチルベンゼン(8.7 )、トルエン(8.9 )、キシレン(8.9 )、酢酸エチル(9.0 )、テトラヒドロフラン(9.2 )、メチルエチルケトン(9.3 )、酢酸メチル(9.6 )、メチルセロソルブ(9.9 )などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上組み合わせて使用してもよい。また、多孔質被覆層の構造の制御の妨げない程度で、SP値が10.5以上の溶剤や界面活性剤等の添加剤を一緒に使用してもよい。
また、ポリウレタン樹脂が析出されず、湿式加工で被膜ができる範囲内で、ポリウレタン樹脂溶液中に他の溶剤を混合してもよい。
ここで、SP値は、(SP)2=ΔE/V= (ΔH-RT)/V=d(CE)/M で示される値であり、値は「プラスチック加工技術ハンドブック」(1995年6 月12日、高分子学会編、日刊工業新聞社発行、1474頁 表3.21 各種溶剤のSP値)より引用した。
なお、各記号は各々、ΔE:蒸発エネルギー(kcal/mol)、V:モル体積(cm3/mol) 、ΔH:蒸発エネルギー(kcal/mol)、R:ガス定数、M:グラム分子量(g/mol) 、T:絶対温度(K) 、d:密度(g/cm3) 、CE: 凝集エネルギー(kcal/mol)を表す。
方法2(樹脂溶液中に有機溶剤を添加):
第二の方法は、ポリウレタン樹脂製の手袋を湿式加工にて製造する際に、ポリウレタン樹脂溶液中に主となる親水性溶媒以外の有機溶剤を配合する方法である。配合される有機溶剤の量は必要に応じて適宜決定されるが、樹脂固形分100 重量部に対して1〜200 重量部が好ましく、より好ましくは10〜100 重量部である。有機溶剤が1重量部未満では、置換速度を制御する効果が得られないため目的とする多孔質被覆層の構造が得られず、一方、200 重量部を超えると、ポリウレタン樹脂溶液の安定性が悪くなり、また、得られる多孔質被覆層も置換速度が遅いために無孔質状で硬くなるなど、目的とする多孔質被覆層の構造が得られない傾向がある。
有機溶剤の種類は、使用するポリウレタン樹脂や多孔質被覆層の構造をどのように制御するかによって適宜決定されるが、ソルビリティーパラメーター(SP値)として10.5以下の溶媒であることが好ましく、より好ましくは6.0 〜10.5であり、更に好ましくは8.0 〜10.5である。具体的には、上記した、水中に添加される有機溶剤と同じものでよく、これらは単独で使用してもよく、また、2種以上組み合わせて使用してもよい。また、多孔質被覆層の構造の制御の妨げにならない範囲で、SP値が10.5以上の溶剤や配合物を一緒に使用してもよい。これらの方法により、多孔質構造が制御され、透湿性及び柔軟性に加え耐摩耗性及び剥離強度に優れた多孔質被覆層が形成される。
樹脂溶液の粘度は、通常、樹脂溶液の樹脂濃度に依存し、樹脂濃度が高くなれば粘度も高くなる。その結果、原手への樹脂の付着量が多くなり、原手表面および繊維間に占める樹脂分が多くなることから樹脂の密度が大きくなり、全体的に空隙の少ない硬い被覆層となる。この場合には、多孔質の利点である柔軟性は失われ、また、十分な滑り止め効果も得られない。また被覆層も硬いため作業性にも欠ける。反対に、樹脂濃度が低くなれば粘度も低くなる。その結果、原手への樹脂の付着量が少なくなり、原手表面および繊維間に占める樹脂分が少なくなることから樹脂の密度が小さく空隙の多い被覆層となる。このように空隙の大きな被覆層の場合は、柔らか過ぎるため耐摩耗性が不十分で実用性に乏しい。また、基材となる原手繊維に対しても部分的に樹脂の付着していない原手繊維が手袋表面に出ることにより、滑り止め効果が低下する。上記の理由から、樹脂溶液の粘度は50〜2000cps であることが好ましく、樹脂濃度は4 〜17重量%であることが好ましい。
ポリウレタン樹脂溶液の温度については、溶媒の過剰な揮発を抑え、結露を防止するために10〜40℃が好ましい。
ポリウレタン樹脂溶液へ原手を装着した手型を浸漬するが、このときの手型の温度は、10〜100 ℃程度であることが好ましい。実際の製造を考えた場合、手型の温度を常に10℃よりも低くするためには冷却設備が必要となり、安定した制御を行うことが難しく、また冷却のための設備も大掛かりとなるため現実的ではない。手型の温度が100 ℃を超える場合には、付着したポリウレタン樹脂溶液の粘度が低下し流動性が大きくなるため、不均一な付着となってしまい、得られる被覆層も不均一なものとなる。より好ましくは、20〜70℃である。
ポリウレタン樹脂溶液中の親水性溶媒を水中へ抽出・置換する工程において、水温は適宜決定することができるが、20〜70℃が好ましい。水温は、ポリウレタン樹脂溶液中の親水性溶媒と水との置換速度に影響し、温度が高いほど置換速度は速くなる。
水温が70℃を超えると置換速度が速くなり、ポリウレタン樹脂溶液表面の被覆層形成が速くなる傾向がある。その結果、最表面には緻密な多孔質が形成されるものの、最表面のゲル化が速いために樹脂溶液内部の置換速度は遅くなり、得られる被覆層は一般に多孔質が不均一な荒れた状態となる傾向がある。表面は粘着性(タック)が強く風合いを損ね、また、多孔質が均一でない為、手袋としての耐摩耗性等の強度が劣る傾向がある。
水温が20℃未満では、ポリウレタン溶液中の親水性溶媒と水の置換速度が遅くなり、ポリウレタン樹脂の析出に多くの時間が費やされる傾向があり、効率が悪い。また、置換速度が遅くなることは、析出されたポリウレタン樹脂中に親水性溶媒を残存させてしまう可能性があり、これにより、ポリウレタンの再溶解が起こり多孔質が壊される懸念がある。また、親水性溶媒を残存させてしまった場合は、人体への悪影響が発生する可能性があり好ましくない。
置換の所要時間は、ポリウレタン樹脂溶液中の親水性溶媒が抽出されるのに必要な時間であり、30〜90分が好ましい。30分未満では親水性溶媒がポリウレタン樹脂中に過剰に残存する可能性が大きい。過剰に残存した溶媒は、再びポリウレタン樹脂を溶解するため、得られる被覆層は無孔質の硬いものとなる傾向がある。また、90分を越えても、それ以上溶媒の抽出は行われず、溶媒は十分に抽出された平衡状態にある。
乾燥条件については、水や微量に残留する溶媒が除去される温度と時間が適宜決定されるが、温度が高すぎると熱可塑性であるポリウレタン樹脂の溶融が起きるため、それを防止する温度と時間であることが好ましい。
なお、原手の浸漬部位については特に限定されるものではなく、任意の部位にポリウレタン樹脂の被覆層が形成される。即ち、多孔質被覆層は、少なくとも原手の所望の一部に形成されていればよく、例えば、原手の外表面全体や、指先部分のみ、または、背抜き状態となるように手の平部分にのみ、等に多孔質被覆層を形成することができる。
また、使用する手型の素材や形状は特に限定されるものではなく、いかなる素材でも形状でもよい。素材としては、例えば、陶器や鉄、アルミニウムが挙げられ、必要に応じて、手型の表面に模様等の細工を施してもよい。また、手型の表面に錆防止や加工性向上のために表面処理を行ってもよい。表面処理の種類としては、例えば、フッ素樹脂やシリコーン樹脂によるポリマーコーティングが挙げられる。手型の形状は、人間の手を立体的に再現したものであり、指の本数や指の長さ、太さ、掌周、手首周長など、任意に決めることができる。必要に応じて、ミトン形状などにすることも可能である。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるものではない。
尚、以下の実施例、比較例において、部は特に断らない限り重量部である。また手袋の各種物性は下記の方法により測定又は評価した。
耐摩耗性:
手袋の被覆層の部分を耐水研磨紙(三共理化学(株)製、TYPE DCC J-4847 、粒度:♯1500)にて摩擦した時の摩耗した樹脂の重量により耐摩耗性を評価した。摩擦は、下記の方法で実施した。
手袋の被覆層の部分を2.0cm×4.0cmの方形状に切り取ってサンプルとした。試験機器として染色物摩擦堅牢度試験機(株式会社大栄科学精器製作所製、型式:RT-200)を用い、上記の耐水研磨紙に対して、9kPaの荷重を掛けてサンプルの被覆層を接触させた状態で往復運動を行った。このとき、1往復を1カウントとして、150 カウント時に摩耗した樹脂の重量の測定を行った。摩耗した樹脂の重量が少ないほうが被覆層の耐摩耗性が優れることを示す。
被覆層の剥離強度:
粘着剤として市販の布粘着テープ(コニシ社製、VF050 )を使用し、手袋を装着した状態でガムテープを指部分で約10cm程度引き出し、切り取る。この時、指部分の被覆層には、ガムテープの粘着面が貼りついた状態である。次に、指部分の被覆層に貼りついたガムテープを剥がし、その時の樹脂のガムテープ表面への転移状況を目視にて観察し、下記の基準で評価した。
A:粘着剤の接触面積に対して転移面積が0%(実質上剥離なし)
B:粘着剤の接触面積に対して転移面積が0%超〜30%
C:粘着剤の接触面積に対して転移面積が30% 超〜70%
D:粘着剤の接触面積に対して転移面積が70% 超
透湿性:
JIS L1099 A-1 法(塩化カルシウム法)に準拠して行い、下記の基準で評価した。
A:着用時に蒸れがなく快適である(5000 g/m2 ・24hr以上)
B:着用時に蒸れにくい(1000g/m2・24hr以上、5000 g/m2 ・24hr未満)
C:着用時にやや蒸れがある(500g/m2 ・24hr以上1000 g/m2 ・24hr未満)
D:着用時に蒸れがあり不快感がある(500 g/m2・24hr未満)
柔軟性:
手袋を着用した状態での柔軟性についてパネラー10人により下記の基準で評価した。
A:非常に柔らかく作業性に優れている。
B:若干柔らかく作業性もよい。
C:若干硬く作業性もやや不良である。
D:非常に硬く作業性も不良である。
実施例1
湿式加工用ポリウレタン樹脂「クリスボン8006HVLD(DIC 株式会社製) 」100 部(うち樹脂分30部、DMF70 部) 、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF) 200部を混合し、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。
ウーリーナイロン糸にて編成された13ゲージのシームレス編手袋を原手として、この原手を浸漬用手型に被せ、上記の原料溶液にゆっくりと浸漬し、ポリウレタン樹脂溶液を原手中に含浸を伴って付着させた後、ゆっくりと手型を引き上げ、滴下によって余分な樹脂溶液を除去した。次いで、これを、メチルエチルケトン(MEK)(SP値:9.3 )が5 重量% の割合で混合された60℃の温水(抽出液、以下同じ)中に60分間浸漬し、樹脂溶液中の親水性溶媒をメチルエチルケトンが含まれた温水中へ抽出し、N,N-ジメチルホルムアミドを温水及びメチルエチルケトンと置換することによってポリウレタン樹脂の多孔質状の被覆層を形成させた。その後、温水中から手型を取り出し、130 ℃で30分間乾燥させた。乾燥終了後に放冷したのち、手袋を手型から取り外して作業用手袋を得た。
手袋の製造条件、被覆層の特性及び手袋の物性を表1に示す。また、得られた手袋の中指について、孔の面積、それぞれの孔について孔間に存在する最も薄い樹脂層厚み(以下、孔間樹脂層厚みと記す)、空隙率、孔数の測定データーを表3に示す。尚、表3において、孔の面積、孔間樹脂層厚みは、便宜上概ね小から大の順に示す。
得られた手袋は、温水中に添加されたメチルエチルケトン(MEK)によってポリウレタン樹脂溶液のゲル化速度が通常より緩やかになり、その結果、被覆層の多孔質構造は孔の面積(大きさ)が0.80〜77.61 μm2 のものを含み、孔間樹脂層厚みの平均値が3.4 μm に制御されていた。更に、空隙率が15.5% 、孔の個数が15個に制御されていた。得られた手袋は、この制御された多孔質構造により、耐摩耗性及び剥離強度に優れるとともに、透湿性及び柔軟性に優れたものであった。
実施例2〜4
親水性溶媒の種類と使用量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に操作して作業用手袋を得た。
手袋の製造条件、被覆層の特性及び手袋の物性を表1に示す。また、得られた手袋の中指について、孔の面積、それぞれの孔について孔間樹脂層厚み、空隙率、孔数の測定データーを表3に示す。
得られた手袋は、温水中に添加されたn−ヘキサン、エチルベンゼン、酢酸メチルによってポリウレタン樹脂のゲル化速度が通常より緩やかになり、その結果、実施例2の手袋では、被覆層の多孔質構造は孔の面積(大きさ)が13.36 〜77.05 μm2 のものを含み、孔間樹脂層厚みの平均値が4.2 μm に制御され、更に、空隙率が70.8% 、孔の個数が20個に制御されていた。
また、実施例3の手袋では、被覆層の多孔質構造は孔の面積(大きさ)が0.98〜10.87 μm2 のものを含み、孔間樹脂層厚みの平均値が68.2μm に制御され、更に、空隙率が0.9%、孔の個数が3 個に制御されていた。
更に、実施例4の手袋では、被覆層の多孔質構造は孔の面積(大きさ)が23.16 〜58.43 μm2 のものを含み、孔間樹脂層厚みの平均値が173 μm に制御され、更に、空隙率が4.3%、孔の個数が2 個に制御されていた。
また、得られた手袋は、いずれも制御された多孔質構造により、耐摩耗性及び剥離強度に優れるとともに、透湿性及び柔軟性に優れたものであった。
比較例1
温水中にメチルエチルケトンを混合しなかった抽出液を用いた以外は、実施例1と同様に操作して作業用手袋を得た。
手袋の製造条件、被覆層の特性及び手袋の物性を表1に示す。また、得られた手袋の中指について、孔の面積、それぞれの孔について孔間樹脂層厚み、空隙率、孔数の測定データーを表3に示す。
得られた手袋はポリウレタン樹脂溶液のゲル化速度が速く、被覆層の多孔質構造は孔がそれぞれ繋がっており複数の単独の孔として存在せず、また、空隙率が89.4% と大きく、所定の面積(大きさ)の孔の個数が0 個であった。得られた手袋は、被覆層の多孔質構造により透湿性や柔軟性に優れているものの、孔の面積(大きさ)及び空隙率が大きいため、耐摩耗性及び剥離強度に劣るものであった。
尚、得られた手袋の電子顕微鏡写真(500 倍)を図4に示す。
比較例2〜5
親水性溶媒の種類と使用量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に操作して作業用手袋を得た。
手袋の製造条件、被覆層の特性及び手袋の物性を表1に示す。また、得られた手袋の中指について、孔の面積、それぞれの孔について孔間樹脂層厚み、空隙率、孔数の測定データーを表3に示す。
得られた手袋は、比較例2では温水中に添加されたエチレングリコールのSP値が大きいためポリウレタン樹脂溶液のゲル化速度を緩くする効果がなく、従って、比較例1と同様、ポリウレタン樹脂溶液のゲル化速度が速く、被覆層の多孔質構造は孔がそれぞれ繋がっており複数の単独の孔として存在せず、また、空隙率が82.6% と大きく、所定の面積(大きさ)の孔の個数が0 個であった。得られた手袋は、被覆層の多孔質構造により透湿性や柔軟性には優れているものの、孔の面積(大きさ)及び空隙率が大きいため、耐摩耗性及び剥離強度に劣るものであった。
また、比較例3で得られた手袋は、温水中に添加されたメチルエチルケトン(MEK) の量が過少であるため、ポリウレタン樹脂のゲル化速度を緩くする効果がなく、従って、比較例1と同様、ポリウレタン樹脂のゲル化が速く、被覆層の多孔質構造は孔がそれぞれ繋がっており複数の単独の孔として存在せず、また、空隙率が85.5% と大きく、所定の面積(大きさ)の孔の個数が0個であった。得られた手袋は、被覆層の多孔質構造により透湿性や柔軟性には優れているものの、孔の面積(大きさ)及び空隙率が大きいため、耐摩耗性及び剥離強度に劣るものであった。
また、比較例4、5で得られた手袋は、温水中に添加されたメチルエチルケトン(MEK) の量が過剰であるため、ポリウレタン樹脂のゲル化速度が過度に遅くなり、孔の形成が阻害されたうえに、親水性溶媒の抽出後にもメチルエチルケトンがゲル化したポリウレタン樹脂中に残留していたことにより被覆層の多孔質層の再溶解が起こり、比較例4の手袋では無孔質部分が多く、空隙率が小さいものであり、空隙率は0.2%であった。また、被覆層の多孔質構造は孔の個数は2 個で、孔の面積(大きさ)が0.8 〜3.65μm2のものを含んでいたが、孔間樹脂層厚みの平均値が191 μm と大きく無孔質部分が多いものであった。得られた手袋は被覆層に無効質構造が多く存在することで、耐摩耗性や剥離強度に優れているものの、透湿性や柔軟性は劣るものであった。
また、比較例5の手袋では得られた被覆層は孔のない無孔質部分からのみ構成されていた。したがって、空隙率も0%、孔の個数も0 個であった。得られた手袋は、被覆層の無孔質構造により耐摩耗性及び剥離強度には優れているものの、透湿性や柔軟性は劣るものであった。
実施例5
湿式加工用ポリウレタン樹脂「クリスボン8006HVLD(DIC 株式会社製) 」100 部(うち樹脂分30部、DMF70 部) 、N,N-ジメチルホルムアミド(DMF) 190部、メチルエチルケトン(MEK) (SP値:9.3 )10部を混合し、ポリウレタン樹脂溶液を作製した。
ウーリーナイロン糸にて編成された13ゲージのシームレス編手袋を原手として、この原手を浸漬用手型に被せ、上記の原料溶液にゆっくりと浸漬し、ポリウレタン樹脂溶液を原手中に含浸を伴って付着させた後、ゆっくりと手型を引き上げ、滴下によって余分な樹脂溶液を除去した。次いで、これを60℃の温水中に60分間浸漬し、樹脂溶液中の親水性溶媒等を温水中へ抽出し、温水と置換することによってポリウレタン樹脂の多孔質状の被覆層を形成させた。その後、温水中から手型を取り出し、130 ℃で30分間乾燥させた。乾燥終了後に放冷したのち、手袋を手型から取り外して作業用手袋を得た。
手袋の製造条件、被覆層の特性及び手袋の物性を表2に示す。また、得られた手袋の中指について、孔の面積、それぞれの孔について孔間樹脂層厚み、空隙率、孔数の測定データーを表3に示す。
得られた手袋は、ポリウレタン樹脂溶液中に添加されたメチルエチルケトンによってポリウレタン樹脂溶液のゲル化速度が通常より緩やかになり、その結果、被覆層の多孔質構造は孔の面積(大きさ)が0.82〜40.23 μm2 のものを含み、孔間樹脂層厚みの平均値が8.5 μm に制御されていた。更に、空隙率が8.1%、孔の個数が12個に制御されていた。得られた手袋は、その制御された多孔質構造により、耐摩耗性及び剥離強度に優れるとともに、透湿性及び柔軟性に優れたものであった。
尚、得られた手袋の電子顕微鏡写真(500 倍)を図3に示す。
実施例6〜9
親水性溶媒の種類と使用量を表2に示すように変更した以外は、実施例5と同様に操作して作業用手袋を得た。
手袋の製造条件、被覆層の特性及び手袋の物性を表2に示す。また、得られた手袋の中指について、孔の面積、それぞれの孔について孔間樹脂層厚み、空隙率、孔数の測定データーを表3に示す。
得られた手袋は、温水中に添加されたエチルベンゼン、メチルエチルケトン(MEK) 、n−ヘキサンによってポリウレタン樹脂のゲル化速度が通常より緩やかになり、その結果、実施例6の手袋では、被覆層の多孔質構造は孔の面積(大きさ)が16.36 〜77.40 μm2 のものを含み、孔間樹脂層厚みの平均値が14.5μm に制御され、更に、空隙率が78.3% 、孔の個数が23個に制御されていた。
また、実施例7の手袋では、被覆層の多孔質構造は孔の面積(大きさ)が69.5〜78.35 μm2 のものを含み、孔間樹脂層厚みの平均値が16.2μm に制御され、更に、空隙率が72% 、孔の個数が18個に制御されていた。
また、実施例8の手袋では、被覆層の多孔質構造は孔の面積(大きさ)が1.05〜15.60 m2 のものを含み、孔間樹脂層厚みの平均値が10.4μm に制御され、更に、空隙率が2.8%、孔の個数が6個に制御されていた。
更に、実施例9の手袋では、被覆層の多孔質構造は孔の面積(大きさ)が0.94〜14.21 m2 のものを含み、孔間樹脂層厚みの平均値が86.6μm に制御され、更に、空隙率が1.8%、孔の個数が4個に制御されていた。
また、得られた手袋は、いずれも制御された多孔質構造により、耐摩耗性及び剥離強度に優れるとともに、透湿性及び柔軟性に優れたものであった。
比較例6〜8
親水性溶媒の種類と使用量を表2に示すように変更した以外は、実施例5と同様に操作して作業用手袋を得た。
手袋の製造条件、被覆層の特性及び手袋の物性を表2に示す。また、得られた手袋の中指について、孔の面積、それぞれの孔について孔間樹脂層厚み、空隙率、孔数の測定データーを表3に示す。
比較例6の手袋では、ポリウレタン溶液中に添加されたイソプロピルアルコールのSP値が大きいため、ポリウレタン樹脂溶液のゲル化速度を緩くする効果がなく、従って、ポリウレタン樹脂溶液のゲル化速度が速く、被覆層の多孔質構造は孔がそれぞれ繋がっており単独の孔として存在せず、また、空隙率が90.7% 、所定の面積(大きさ)の孔の個数が0 個であった。得られた手袋は、被覆層の多孔質構造により透湿性や柔軟性には優れているものの、孔の面積(大きさ)及び空隙率が大きいため、耐摩耗性及び剥離強度に劣るものであった。
また、比較例7、8の手袋は、ポリウレタン樹脂溶液中に添加されたメチルエチルケトン(MEK) が過剰であるため、ポリウレタン樹脂のゲル化速度が過度に遅くなり、比較例7の手袋では、無孔質部分が多く、空隙率が小さいものであり、空隙率は0.2%であった。また、被覆層の多孔質構造は孔の個数は2 個で、孔間樹脂層厚みの平均値は66.4μm に制御されていたが、孔の面積(大きさ)が0.66〜2.96μm2と小さいものであった。得られた手袋は被覆層に無効質構造が多く存在することで、耐摩耗性や剥離強度に優れているものの、透湿性や柔軟性は劣るものであった。
また、比較例8の手袋では、孔が形成されず、得られた被覆層は孔ない無孔質部分からのみ構成されていた。したがって、空隙率も0%、孔の個数も0 個であった。得られた手袋は、被覆層の無孔質構造により耐摩耗性及び剥離強度には優れているものの、透湿性や柔軟性は劣るものであった。
比較例8の手袋の電子顕微鏡写真(500 倍)を図5に示す。
叙上のとおり、本発明の手袋は、被覆層の多孔質構造が制御されていることにより、耐摩耗性及び剥離強度に優れ、粘着テープ等への耐剥離移行性に優れるとともに、透湿性及び柔軟性に優れ、特に作業用手袋として有用である。
1 繊維製手袋(原手)
2 被覆層
3 指先
4 指腹
5 電顕視野

Claims (6)

  1. 下記の方法1又は方法2により、繊維製手袋の表面に多孔質被覆層が設けられ、
    前記多孔質被覆層の指部分の指腹中央部分を指先から指腹に向かって40mmの部分を切り取り、前記指先から指腹に向かって40mmの部分を起点として指先から指腹に向かう方向に長さ253μm、多孔質被覆層の表面から深さ2.5〜10μmの断面を電子顕微鏡で倍率500倍で観察した電顕視野において、
    面積が0.785〜78.5μm2 の孔が複数個存在し、それぞれの孔について孔間に存在する最も薄い樹脂層厚みの平均値が0.9〜173μmであることを特徴とする手袋。
    方法1:手型に被せた繊維製手袋をポリウレタン樹脂溶液中に浸漬した後引き上げて余分な樹脂溶液を除去し、次いで、ソルビリティーパラメーターが6.0〜10.5の有機溶剤を0.01〜20重量%含有する水又は温水中に浸漬して多孔質状にゲル化する。
    方法2:手型に被せた繊維製手袋をソルビリティーパラメーターが6.0〜10.5の有機溶剤を樹脂分100重量部に対し1〜200重量部含有するポリウレタン樹脂溶液中に浸漬した後引き上げて余分な樹脂溶液を除去し、次いで、水又は温水中に浸漬して多孔質状にゲル化する。
  2. 面積が0.785μm2 以上の孔の合計面積の電顕視野に対する空隙率が0.3〜75%であることを特徴とする請求項1記載の手袋。
  3. 電顕視野における、面積が0.785〜78.5μm2 の孔の数が2〜35個であることを特徴とする請求項1又は2記載の手袋。
  4. 多孔質被覆層の厚さが7.5〜150μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の手袋。
  5. JIS L1099 A-1 法(塩化カルシウム法)により測定された透湿性が7222 g/m2 ・24hr以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の手袋。
  6. 有機溶剤が、メチルエチルケトン又はエチルベンゼンであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の手袋。
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