JP2022010397A - サポート型手袋および該サポート型手袋の製造方法 - Google Patents

サポート型手袋および該サポート型手袋の製造方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2022010397000001
【課題】 比較的、保温性および柔軟性に優れ、かつ対象物を把持したときの触感が手に伝わり易いサポート型手袋およびその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係るサポート型手袋は、繊維素材からなる手袋基体と、手袋基体の少なくとも一部の外表面を覆う樹脂被膜と、を備えるサポート型手袋であって、手袋基体の内側に、繊維素材からなる内側手袋を備え、手袋基体の単位体積当たりの固形分の体積分率をd、内側手袋の単位体積当たりの固形分の体積分率をdとすると、d、dは、d<dの関係式を満たす。
【選択図】図1A

Description

本発明は、サポート型手袋および該サポート型手袋の製造方法に関する。
従来、繊維素材からなる手袋基体と、前記手袋基体の少なくとも一部の外表面を覆う樹脂被膜とを備えるサポート型手袋が知られている(例えば、特許文献1)。このようなサポート型手袋では、前記樹脂被膜により、手袋の強度が向上され、かつ前記繊維素材からなる手袋基体の繊維間の空隙への土や埃などの異物の侵入を防止できる。
特開2004-107813号公報
ところで、このようなサポート型手袋では、保温性向上の観点から、前記手袋基体の繊維間の空隙に、熱伝導率の小さい空気を十分に保持できることが好ましい。そのため、前記手袋基体では、単位体積当たりの固形分の体積分率が粗であることが好ましい。
しかしながら、該手袋基体の厚さを変えずに単位体積当たりの固形分の体積分率を粗にすると、樹脂被膜の形成を目的に前記手袋基体の外表面に樹脂を含む塗布液を塗布する際、該塗布液が該手袋基体の繊維間の空隙に侵入することにより、繊維間の空隙が小さくなるおそれがある。これにより、かえって、保温性に劣るおそれがある。
また、手袋基体や樹脂被膜の厚さを増す方法も考えられる。しかしながら、サポート型手袋の厚さが増すと、柔軟性が低下し、対象物を把持したときの触感が手に伝わりにくくなるという問題が生じる。
このような問題点に鑑み、本発明は、比較的、保温性および柔軟性に優れ、かつ対象物を把持したときの触感が手に伝わり易いサポート型手袋およびその製造方法を提供することを課題とする。
本発明に係るサポート型手袋は、
繊維素材からなる手袋基体と、前記手袋基体の少なくとも一部の外表面を覆う樹脂被膜と、を備えるサポート型手袋であって、
前記手袋基体の内側に、繊維素材からなる内側手袋を備え、
前記手袋基体の単位体積当たりの固形分の体積分率をd、前記内側手袋の単位体積当たりの固形分の体積分率をdとすると、d、dは、
<dの関係式を満たす。
上記のサポート型手袋においては、手袋基体の内側に繊維素材からなる内側手袋を備え、かつ内側手袋の単位体積当たりの固形分の体積分率が手袋基体の単位体積当たりの固形分の体積分率よりも粗であるので、このような内側手袋を備えない、同じ厚さのサポート型手袋と比べて、熱伝導率の小さい空気を十分に保持でき、柔軟性が向上し、かつ対象物を把持したときに、加わる圧によって変形し易くなる。
これにより、上記のサポート型手袋は、比較的、保温性および柔軟性に優れ、かつ作業対象物を把持したときに手に触感が伝わり易いものとなる。
また、上記サポート型手袋においては、
前記樹脂被膜は、被膜中に気泡を有する発泡被膜であってもよい。
かかる構成によれば、上記サポート型手袋は、柔軟性および保温性がより高められたものとなる。
また、前記サポート型手袋においては、
前記内側手袋の少なくとも一部の外表面と、前記手袋基体の少なくとも一部の内表面とが接着されていてもよい。
かかる構成によれば、前記サポート型手袋を外すときに、着用者の手の動きに追従して、手袋基体から内側手袋が抜けることが抑制されたものとなる。
また、前記内側手袋の少なくとも一部の外表面と、前記手袋基体の少なくとも一部の内表面とが接着された前記サポート型手袋においては、
前記内側手袋の裾部と前記手袋基体の裾部とが接着され、かつ前記内側手袋の指先部と前記手袋基体の指先部とが接着されていて、手の甲側において、前記内側手袋の指部のうち、第1関節および第2関節に相当する部分と前記手袋基体の指部のうち、第1関節および第2関節に相当する部分とが接着されていなくてもよい。
かかる構成によれば、着用者が手指を動かすときの突っ張りが抑制されたものとなる。
本発明に係るサポート型手袋の製造方法は、
繊維素材からなる手袋基体と、前記手袋基体の少なくとも一部の外表面を覆う樹脂被膜と、を備えるサポート型手袋の製造方法であって、
前記樹脂被膜を形成するための樹脂を含む塗布液を、前記手袋基体の少なくとも一部の外表面に塗布して、前記樹脂被膜を形成する樹脂被膜形成工程と、
前記手袋基体の内側に、前記手袋基体の単位体積当たりの固形分の体積分率よりも、単位体積当たりの固形分の体積分率が粗な内側手袋を配置する内側手袋配置工程と、を有する。
かかる製造方法によれば、比較的、保温性および柔軟性に優れ、かつ対象物を把持したときの触感が手に伝わり易いサポート型手袋を得ることができる。
また、上記サポート型手袋の製造方法においては、
前記塗布液は、発泡されていてもよい。
かかる構成によれば、得られたサポート型手袋の柔軟性および保温性をより高いものとすることができる。
また、上記サポート型手袋の製造方法においては、
前記内側手袋配置工程にて、前記内側手袋の少なくとも一部の外表面と、前記手袋基体の少なくとも一部の内表面とを接着するものであってもよい。
かかる構成によれば、得られたサポート型手袋を外すときに、着用者の手の動きに追従して、手袋基体から内側手袋が抜けることが抑制されたものとすることができる。
また、内側手袋配置工程にて、内側手袋の少なくとも一部の外表面と、手袋基体の少なくとも一部の内表面とを接着するサポート型手袋の製造方法においては、
前記内側手袋の裾部と前記手袋基体の裾部とを接着し、かつ前記内側手袋の指先部と前記手袋基体の指先部とを接着し、手の甲側において、前記内側手袋の指部のうち、第1関節および第2関節に相当する部分と前記手袋基体の指部のうち、第1関節および第2関節に相当する部分とを接着しないものであってもよい。
かかる構成によれば、得られたサポート型手袋において、着用者が手指を動かすときの突っ張りが抑制されたものとすることができる。
以上のように、本発明によれば、比較的、保温性および柔軟性に優れ、かつ対象物を把持したときの触感が手に伝わり易いサポート型手袋およびその製造方法が提供される。
本発明の第一実施形態に係るサポート型手袋を、手の甲側から示す図。 本発明の第一実施形態に係るサポート型手袋を、掌側から示す図。 本発明の第一実施形態に係るサポート型手袋の、手袋基体の厚さと手袋基体に浸透している第1樹脂被膜の厚さとを測定する方法を説明するための図。 本発明の第二実施形態に係るサポート型手袋を、手の甲側から示す図。 本発明の第二実施形態に係るサポート型手袋を、掌側から示す図。 本発明の第一実施形態に係るサポート型手袋の製造方法を示すフロー図。
まず、図1AおよびBを参照しながら、本発明の第一実施形態に係るサポート型手袋10について説明する。
本実施形態に係るサポート型手袋10は、繊維素材からなる手袋基体1と、手袋基体1の少なくとも一部の外表面を覆う樹脂被膜(第1樹脂被膜2)と、を備えるサポート型手袋10であって、手袋基体1の内側に、繊維素材からなる内側手袋3を備え、手袋基体1の単位体積当たりの固形分の体積分率をd、内側手袋3の単位体積当たりの固形分の体積分率をdとすると、d、dは、d<dの関係式を満たす。
手袋基体1は、繊維素材を手袋状に編成した繊維製手袋である。手袋基体1は、着用者の手本体を覆うように袋状に形成された本体部と、着用者の指を覆うように前記本体部から延設される延設部と、着用者の手首を覆うように、前記本体部から前記延設部とは反対方向に延設された筒状の裾部とを有する。前記延設部は、着用者の第一指(親指)、第二指(人差指)、第三指(中指)、第四指(薬指)、及び第五指(小指)をそれぞれ覆う、第一指部、第二指部、第三指部、第四指部、および第五指部を有している。前記第一指部から第五指部は、指先部が閉塞された筒状に形成されている。また、前記裾部は、着用者が手を挿入可能な開口部を有している。
手袋基体1は、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、綿、アクリル繊維、レーヨン繊維などの各種公知の汎用繊維、または超高分子量ポリエチレン繊維、アラミド繊維、グラスファイバー、ステンレス繊維などの各種公知の耐切創性繊維、あるいは、上記各種の繊維の複合糸などの繊維素材を用いて作製されている。
手袋基体1は、例えば、手袋編機を使用して繊維素材を手袋形状に編むことにより、あるいは繊維素材を丸編機、横編機または経編機などで編んだ編生地を任意の形状に裁断し、裁断された編生地を手袋形状に縫製することにより作製される。
一般に、手袋では、厚さが増すと、柔軟性が低下し、対象物を把持したときの触感が手に伝わりにくくなるので、手袋編機を使用する場合、10ゲージ以上の手袋編機を選ぶことが好ましく、編み加工の容易さを考慮すると、13ゲージ~18ゲージの手袋編機を選ぶことがより好ましい。
手袋基体1の厚さは、0.20mm以上0.80mm以下であることが好ましい。0.20mm以上であると、強度を十分に維持でき、0.80mm以下であると、柔軟性の低下が抑制され、対象物を把持したときの触感が手に伝わり易くなる。手袋基体1の厚さは、テンションがかかっていない状態で、定圧厚さ測定器(テクロック社製、型番PG-15)を用いて、加圧荷重2.35N 、測定子径Φ11 .3 m m の条件で測定される。
手袋基体1の単位体積当たりの固形分の体積分率(d)は、15体積%以上50体積%以下であることが好ましい。15体積%以上であると、強度を十分に維持でき、50 体積%以下であると、繊維間の空隙に空気を十分に保持できる。dの下限値は、20体積%以上であることがより好ましく、21.5体積%以上であることがさらに好ましく、25体積% 以上であることが最適である。dの上限値は、40体積%以下であることがより好ましく、30体積%以下であることがさらに好ましい。dは、上記のように測定した厚さと、単位面積当たりの手袋基体1 重量と、手袋基体1 作製した繊維素材の比重と、から算出される。繊維素材の比重は、JIS L 1013:2010 化学繊維フィラメント糸試験方法に基づいて測定される。比重が大きくてJIS L 1013:20 10に基づいて測定できない繊維素材の比重は、JIS Z 8807:2012 固体の密度及び比重の測定方法に基づいて測定される。
第1樹脂被膜2は、樹脂を素材として形成される被膜であり、例えば、図1AおよびBに示すように、手袋基体1の掌側および手の甲側において、手袋基体1の裾部を除いた部分、すなわち、本体部と延設部とに形成されている。樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴム、ポリウレタン、アクリル樹脂、またはそれらの変性物(例えば、カルボキシル変性物)などの各種公知の樹脂を用いることができる。あるいは、前記各種公知の樹脂を組み合わせて用いることもできる。
また、前記各種公知の樹脂には、一般に使用される硫黄などの加硫剤、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛などの加硫促進剤、亜鉛華などの加硫促進助剤、ブロックイソシアネートなどの架橋剤、鉱物油やフタル酸エステルなどの可塑剤や柔軟化剤、2,6-ジ-t -ブチル-4-メチルフェノールなどの酸化防止剤や老化防止剤、アクリルポリマーや多糖類などの増粘剤、アゾジカルボンアミドなどの発泡剤、ステアリン酸ナトリウムなどの起泡剤や整泡剤、パラフィンワックスなどのタック防止剤などの添加剤やカーボンブラックや炭酸カルシウム、微粉シリカなどの充填剤が配合されてもよい。第1樹脂被膜2は、通常、0.2~2.0mmの厚さで形成されている。第1樹脂被膜2の厚さは、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、型式VHX-900)を用いて、手袋基体1の編み(織り)方向に対して斜め方向の第1樹脂被膜2の断面の、少なくとも2mmの間隔を空けてランダムに選んだ任意の20点の高さを、例えば100倍の倍率で観察することにより測定し、該測定値を算術平均することにより求められる。なお任意の20点は、第1樹脂被膜2の縁で薄くなっている部分や意図しない樹脂のタレにより極端に厚くなっている部分を除くものとする。
第1樹脂被膜2は、柔軟性および保持できる空気の量が高められる観点から、被膜中に気泡を有する発泡被膜であることが好ましい。第1樹脂被膜2の単位体積当たりの固形分の体積分率は、30体積%以上90体積%以下であることが好ましい。30体積%以上であると、第1樹脂被膜2を十分な強度に形成でき、90体積%以下であると、十分な柔軟性を得ることができ、かつ十分な量の空気を保持できる。上記体積分率の下限値は、40体積%以上であることがより好ましく、50体積%以上であることがさらに好ましい。上記体積分率の上限値は、85体積%以下であることがより好ましく、80体積%以下であることがさらに好ましい。
第1樹脂被膜2の単位体積当たりの固形分の体積分率は、手袋基体1の単位体積当たりの固形分の体積分率よりも密の方が好ましい。これにより、強度を維持しつつ保持できる空気の量を高めることができる。
なお、上記体積分率は、次の方法によって求められる。まず、手袋基体1の編み(織り)方向に対して斜め方向の第1樹脂被膜2の任意の断面をデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、型式VHX-900)を用いて、例えば100倍の倍率で観察しながら、第1樹脂被膜2上に起点を設定する。次に、この起点から第1樹脂被膜2の厚さ方向に直交する方向に3mmまでの距離で区画される第1樹脂被膜2の断面領域について、断面領域の面積と断面領域に含まれる空隙の面積とから体積分率を算出する。これを第1樹脂被膜2の厚さ方向に直交する方向の5箇所で行い、これらの算出値を算術平均することにより求められる。
第1樹脂被膜2は、手袋基体1の繊維間の空隙に空気が保持される観点から、手袋基体1の繊維間の空隙の一部に浸透していることが好ましい。手袋基体1の厚さに対する第1樹脂被膜2の浸透割合は、5%以上75%以下であることが好ましい。5%以上であると手袋基体1に対する第1樹脂被膜2の接着強度を確保でき、75%以下であると柔軟性と手袋基体1の繊維間の空隙とを確保できる。上記浸透割合の下限値は10%以上であることがより好ましく、20%以上であることがさらに好ましい。上記浸透割合の上限値は70%以下であることがより好ましく、60%以下であることがさらに好ましい。
上記浸透割合は、手袋基体1に浸透している第1樹脂被膜2の厚さを、第1樹脂被膜2が浸透したときの手袋基体1の厚さで除すことにより、求められる。
第1樹脂被膜2が浸透したときの手袋基体1の厚さは、次の方法によって求められる。まず、第1樹脂被膜2が浸透した手袋基体1において、手袋基体1の編み(織り)方向に対して斜め方向の任意の断面を、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、型式VHX-900)を用いて、例えば50倍の倍率で観察しながら該断面上に起点を設定する。次に、この起点から、手袋基体1の厚さ方向に直交する方向に6mmまでの距離で区画される断面領域を設定する(図1C参照)。この断面領域において、第1樹脂被膜2と接している側の手袋基体1の隆起部(編み(織り)に用いる繊維束)1aを少なくとも2個選び、各隆起部1aの頂点から第1樹脂被膜2と接していない側(第1樹脂被膜2と反対側)の手袋基体1の端面に向かってそれぞれ第1垂線L1を引き、端面と第1垂線L1と交わる点(第1直交点P1)をそれぞれ求める。そして、各隆起部1aの頂点から各第1直交点P1までの距離をそれぞれ測定し、該測定値を算術平均することにより求められる。
また、手袋基体1に浸透している第1樹脂被膜2の厚さは、次の方法によって求められる。まず、各隆起部1aの頂点同士を仮想線Lvで結ぶ。次に、第1樹脂被膜2の手袋基体1側の縁上においてランダムに10点を選び、各点から仮想線Lvに向かってそれぞれ第2垂線L2を引き、該仮想線Lvと第2垂線L2とが交わる点(第2直交点P2)をそれぞれ求める。そして、第1樹脂被膜2の縁から各第2直交点P2までの距離を測定し、該測定値を算術平均することにより求められる。
なお、上記浸透割合は、手袋基体1の厚さ方向に直交する方向の5箇所で行い、これらの算出値を算術平均することにより求められる。
内側手袋3は、手袋基体1と同様に繊維素材を手袋状に編成した繊維製手袋であり、手袋基体1と同様の構成を有する。繊維素材としては、各種公知の汎用繊維または耐切創性繊維、あるいはこれら各種公知の繊維の複合糸などが挙げられる。繊維素材として、ウーリー加工により嵩高にされた加工糸、異収縮混繊糸、ファンシーヤーンが好ましい。これらの繊維素材であれば、内側手袋3の単位体積当たりの固形分の体積分率を粗にし、内側手袋3の繊維間の空隙への空気の保持量を増やして、手袋の保温性を高めることができる。一方で、繊維素材として、グラスファイバーやステンレス繊維は好ましくない。これらの繊維素材であれば、繊維素材の熱伝導率の高さに起因して保温性が劣るようになる。なお、繊維素材の比重は、手袋基体1の繊維素材の比重と同様にして求められる。
内側手袋3は、手袋基体1と同様に作製される。例えば、手袋編機を使用して作製する場合、保温性を高める観点から、内側手袋3の繊維間の空隙に保持できる空気の量を増やすため、13ゲージ以下の手袋編機を選ぶことが好ましい。また、編み加工の容易さを考慮すると、5ゲージ以上10ゲージ以下の手袋編機を選ぶことが好ましい。より保温性を高める観点から、内側手袋3に起毛処理が施されてもよい。
内側手袋3の厚さは、0.5mm以上3.0mm以下であることが好ましい。0.5mm以上であると、強度を十分に維持でき、3.0mm以下であると、柔軟性の低下が抑制され、対象物を把持したときの触感が手に伝わり易くなる。
なお、内側手袋3の厚さは、手袋基体1の厚さと同様に、テンションがかかっていない状態で、定圧厚さ測定器(テクロック社製、型番PG-15)を用いて、加圧荷重2.35N 、測定子径Φ11.3mmの条件で測定される。
内側手袋3の単位体積当たりの固形分の体積分率(d)は、10体積%以上30体積%以下であることが好ましい。10体積%以上であると、内側手袋3が撚れにくくなるので、撚れによる保温性能の部分的な低下を抑制できる。30体積%以下であると、手袋の柔軟性を十分に維持でき、かつ内側手袋3の繊維間の空隙に保持できる空気の量を増やすことができるので、保温性を向上させることができる。dの下限値は、15体積% 以上であることがより好ましく、17体積%以上であることがさらに好ましい。dの上限値は、26体積%以下であることがより好ましく、24体積%以下であることがさらに好ましい。dの値は、dの値よりも小さくなるように設定される。これにより、内側手袋3の繊維間の空隙に空気を十分に保持できるようになって、保温性を高めることができる。dの値は、手袋基体1の場合と同様にして算出される。なお、dの値は、dの値と同様にして求められる。
内側手袋3は、手袋基体1と一体にされることが好ましい。例えば、手袋基体1の裾部と内側手袋3の裾部とを糸で縫い合わせることにより一体にされてもよいし、手袋基体1の少なくとも一部の内表面と内側手袋3の少なくとも一部の外表面とを接着剤で接着することにより一体にされてもよい。あるいは、糸による縫い合わせと接着剤による接着とを組み合わせて一体にされてもよい。これにより、手袋を外すときに、内側手袋3が着用者の手の動きに追従して手袋基体1から抜けることを抑制することができる。
手袋基体1の少なくとも一部の内表面と内側手袋3の少なくとも一部の外表面とを接着する場合には、内側手袋3の裾部と手袋基体1の裾部とが接着され、かつ内側手袋3の指先部と手袋基体1の指先部とが接着されていて、手の甲側において、内側手袋3の指部のうち、第1関節および第2関節に相当する部分と、手袋基体1の指部のうち、第1関節および第2関節に相当する部分とが接着されていないことが好ましい。内側手袋3の指先部と手袋基体1の指先部とは、手の甲側と掌側の両方、またはいずれか一方で接着されていることが好ましい。これにより、着用者が手指を動かすときの突っ張りを抑制することができる。なお、接着剤としては公知の接着剤を使用することができる。
次に、図2AおよびBを参照しながら、第二実施形態に係るサポート型手袋10について説明する。
本実施形態に係るサポート型手袋10は、第1樹脂被膜2の少なくとも一部の外表面を覆い、かつ第1樹脂被膜2よりも高い強度を有する第2樹脂被膜4を備えている。第2樹脂被膜4は、第1樹脂被膜2と同様に、樹脂を素材として形成される被膜であり、サポート型手袋10の強度をさらに高めたい部分、例えば、手の甲側の指先部や指部の側面、および掌側の本体部の一部および延設部に形成されている。
第2樹脂被膜4は、第1樹脂被膜2と同様な素材を用いて形成されていてもよいし、第1樹脂被膜2とは異なる素材を用いて形成されていてもよい。第2樹脂被膜4の素材に、第1樹脂被膜2の素材とは異なる素材を用いる場合、接着性を高める観点から、第1樹脂被膜2と第2樹脂被膜4との間に接着層を設けてもよい。接着層は、アクリル系またはウレタン系などの各種公知の接着剤を用いて形成されている。該接着剤は、溶解パラメータ(SP値)が、第1樹脂被膜2の素材のSP値と第2樹脂被膜4の素材のSP値との間の値のものが好ましい。第2樹脂被膜4は、通常、0.1~2.0mmの厚さで形成されている。第2樹脂被膜4の厚さは、第1樹脂被膜2の厚さと同様に測定される。
第2樹脂被膜4は、無孔質樹脂被膜として形成されている。これにより、強度の高いものとなる。本明細書において、無孔質樹脂被膜とは、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、型式VHX-900)を用いて被膜の断面を100倍の倍率で観察したときに、空隙が目視で観察されない被膜を意味する。ただし意図しない泡による空隙は無視するものとする。
また、第2樹脂被膜4は、第1樹脂被膜2よりも単位体積当たりの固形分の体積分率が密な発泡被膜として形成されていてもよい。これにより、保温性が高められたものとなる。
また、第2樹脂被膜4は、天然ゴム、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴム、イソプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、またはそれらの変性物から選ばれる少なくとも一種の樹脂を用いて形成されていてもよい。これにより、滑り止め性能が向上して、グリップ力に優れたものとなる。あるいは、滑り止め粒子を添加した樹脂を用いて形成されてもよい。
また、第2樹脂被膜4は、透湿性ポリウレタンを用いて形成されていてもよい。これにより、透湿性が向上して、手袋内での蒸れが抑制されたものとなる。
第2樹脂被膜4の単位体積当たりの固形分の体積分率(d)は、70体積%以上100体積% 以下であることが好ましい。70体積%以上であると、第2樹脂被膜4を十分な強度を有するように形成できる。dの値は、第1樹脂被膜2の単位体積当たりの固形分の体積分率と同様にして求められる。
また、第2樹脂被膜4の単位体積当たりの固形分の体積分率は、第1樹脂被膜2の単位体積当たりの固形分の体積分率よりも密であることが好ましい。これにより、柔軟性、保温性、および耐久性が向上したものとなる。
また、上記のように、樹脂に滑り止め粒子を添加する他、第2樹脂被膜4を膨潤させる液体で処理すること、未乾燥の第2樹脂被膜4に潮解性粒子を振りかけて被膜の乾燥後に粒子を除去することなどによりランダムな凹凸が設けられたものとすることができる。このようにすると、対象物を把持したときに、対象物と第2樹脂被膜4との接触面積が減り、伝わる熱が少なくなるので好ましい。
第2樹脂被膜4を膨潤させる液体は、第2樹脂被膜4を形成する樹脂の種類に応じて適宜選ばれる。
第2樹脂被膜4の単位体積当たりの固形分の体積分率も、第1樹脂被膜2の単位体積当たりの固形分の体積分率と同様にして求められる。
次に、図3を参照しながら、本発明の第一実施形態に係るサポート型手袋10の製造方法について説明する。
本実施形態に係るサポート型手袋10の製造方法は、繊維素材からなる手袋基体1と、手袋基体1の少なくとも一部の外表面を覆う樹脂被膜(第1樹脂被膜2)と、を備えるサポート型手袋10の製造方法であって、樹脂被膜(第1樹脂被膜2 を形成するための樹脂を含む塗布液を、手袋基体1の少なくとも一部の外表面に塗布して、樹脂被膜(第1樹脂被膜2)を形成する樹脂被膜形成工程(第1樹脂被膜形成工程)と、手袋基体1の内側に、手袋基体1の単位体積当たりの固形分の体積分率よりも、単位体積当たりの固形分の体積分率が粗な内側手袋3を配置する内側手袋配置工程と、を有する。
(第1樹脂被膜形成工程:S1)
本工程においては、手型に被せた手袋基体1の少なくとも一部の外表面に、第1樹脂被膜2を形成するための樹脂を含む第1塗布液を塗布する。前記手型は、セラミック製または金属製などの各種公知の手型である。
第1塗布液は、樹脂を含む液である。樹脂としては、先述の各種公知の樹脂が挙げられる。これらの各種公知の樹脂としては、目的に応じて好適なものを使用できる。例えば、第1樹脂被膜2の強度の向上や加工の容易性を目的とする場合、天然ゴムやニトリルブタジエンゴムなどのラテックスを使用することが好ましい。この場合、第1塗布液は、固形分の比率が20~60質量%となるように調製される。固形分の比率は、水などを用いて調製される。第1塗布液は、コロイド硫黄を含んでいてもよい。第1塗布液の樹脂としてラテックスを使用する場合、前記コロイド硫黄は、ラテックス固形分100質量部に対して、0.1~2.0質量部含まれることが好ましい。また、第1塗布液は、加硫促進剤を含んでいてもよい。前記加硫促進剤としては、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、テトラメチルチウラムモノスルフィドなどが挙げられる。第1塗布液の樹脂としてラテックスを使用する場合、前記加硫促進剤は、ラテックス固形分100質量部に対して、0.1~2.0質量部含まれることが好ましい。また、第1塗布液は、酸化亜鉛を含んでいてもよい。第1塗布液としてラテックスを使用する場合、前記酸化亜鉛は、ラテックス固形分100質量部に対して、0.1~2.0質量部含まれることが好ましい。また、第1塗布液は増粘剤を含んでいてもよい。増粘剤としては、セルロース系増粘剤、アクリルポリマー、シリカ系増粘剤などが挙げられる。増粘剤の含有量は、目的とする粘度に応じて適宜調整される。
第1塗布液の粘度は、B粘度計を用いてV6の条件で測定した場合に、1000~4000mPa・sであることが好ましい。
第1塗布液は、第1樹脂被膜2の柔軟性および保持できる空気の量を高める観点から発泡されていることが好ましい。第1樹脂被膜2の固形分の体積分率が手袋基体1の固形分の体積分率よりも密になるように発泡されていることがより好ましい。発泡は、機械発泡および化学発泡のいずれでも行うことができる。
機械発泡を採用する場合、第1塗布液中の気泡の体積分率が所望の値になるように、電動泡立て器などを用いて第1塗布液を撹拌する。また、機械発泡を採用する場合、第1塗布液は、起泡剤や整泡剤を含んでいてもよい。起泡剤としては、N-オクタデシルスルホコハク酸アミド二ナトリウム、スルホコハク酸N-アルキル(牛脂)モノアミドジナトリウム、オレイン酸カリウム、ひまし油カリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどを利用できる。整泡剤としては、ステアリン酸アンモニウム、ペプチド、アルキルイミノジプロピオン酸ナトリウム塩などを利用できる。起泡剤や整泡剤は、第1塗布液中の固形分100質量部に対して8質量部以下で適宜使用できる。
また、化学発泡を採用する場合、第1樹脂被膜2中の気泡の体積分率が所望の値になるように、アゾジカルボンアミド、N、N’ -ジニトロソペンタメチレンテトラミンなどの各種公知の化学発泡剤や熱膨張性マイクロカプセルなどを第1塗布液中に所定量添加する。
発泡させることが容易であること、気泡を連通させて通気性を向上させることができることなどを考慮すると、機械発泡を採用することが好ましい。なお機械発泡させると粘度が高くなるので、第1塗布液の粘度は、発泡後において、B型粘度計を用いてV6の条件で測定した場合に、1000~4000mPa・sであることが好ましい。
機械発泡の場合、第1塗布液中の気泡の体積分率は、5体積%以上60体積%以下であることが好ましい。5体積%以上であると、第1樹脂被膜2の柔軟性および保持できる空気の量を十分に維持でき、60体積%以下であると、第1樹脂被膜2の強度の低下を抑制できる。第1塗布液中の気泡の体積分率の下限値は、10体積%以上であることがより好ましく、15体積%以上であることがさらに好ましい。また、上限値は、50体積%以下であることがより好ましく、40体積%以下であることがさらに好ましい。第1塗布液中の気泡の体積分率は、発泡前の塗布液の体積と、発泡後の気泡を含む塗布液の体積と、から求められる。
第1塗布液を塗布する方法としては、シャワー塗布や浸漬塗布などの各種公知の塗布法を採用できるが、塗布液を安定して均一に塗布し易くする観点から、浸漬塗布を採用することが好ましい。浸漬塗布は、予め浴槽に溜めておいた第1塗布液中に、第1樹脂被膜2を形成すべき手袋基体1の外表面を所定時間浸漬させた後、第1塗布液から手袋基体1を引き上げることにより行うことができる。
手袋基体1の繊維間の空隙の深部まで第1塗布液が浸透することを抑制する観点から、第1塗布液を塗布すべき手袋基体1の外表面に各種の浸透抑制処理を施しておくことが好ましい。浸透抑制処理としては、凝固剤塗布、撥水処理、撥油処理などが挙げられる。凝固剤塗布に用いられる凝固剤としては、硝酸カルシウムや塩化亜鉛などの多価陽イオンの塩、酢酸、クエン酸などの有機酸が挙げられ、凝固剤の溶媒としては、水やメタノールなどが挙げられる。撥水処理に用いられる撥水剤としては、シリコーン系処理剤、フッ素系処理剤などが挙げられ、撥油処理に用いられる撥油剤としては、フッ素系処理剤が挙げられる。上記浸透抑制処理は、単独で行われてもよいし、組み合わせて行われてもよい。上記浸透抑制処理の効果を向上させるために、第1塗布液の粘度を、B 粘度計を用いてV6の条件で測定した場合に、2000mPa・s以上に高めておくことが好ましい。
第1塗布液が塗布された手袋基体1は、オーブンなどの加熱器で乾燥されて、手袋基体1に第1樹脂被膜2が形成される。第1樹脂被膜2が形成された手袋基体1は、手型から抜き取られる。なお、凝固剤、撥水剤、撥油剤などの薬剤を使用した場合には、余剰の薬剤を除去するために、第1樹脂被膜2が形成された手袋基体1を水などで洗浄してもよい。上記の洗浄は、手袋基体1を手型に被せた状態で行ってもよいし、手袋基体1を手型から抜き取った後に行ってもよい。
(内側手袋配置工程:S2)
本工程では、第1樹脂被膜2が形成された手袋基体1の内側に、内側手袋3を配置する。内側手袋3は、手袋基体1よりも、単位体積当たりの固形分の体積分率が低くなるように作製されている。内側手袋3の配置は、第1樹脂被膜2が形成された手袋基体1を、金属平型に被せられた内側手袋3の外表面を覆うように被せることにより行うことができる。
手袋基体1の内側に配置された内側手袋3は、手袋基体1と一体にされてもよい。手袋基体1と内側手袋3とを一体にするのに糸を用いる場合、内側手袋3の外表面を覆うように手袋基体1を被せた後に、手袋基体1の裾部と内側手袋3 裾部とを縫い合わせる。また、手袋基体1と内側手袋3とを一体にするのに接着剤を用いる場合、内側手袋3の外表面を手袋基体1で覆う前に、内側手袋3の外表面の接着すべき位置に、接着剤を予め塗布しておく。
上記の第1樹脂被膜形成工程(S1)および内側手袋配置工程(S2)を経て、本発明の第一実施形態に係るサポート型手袋10が製造される。
上記では、第1樹脂被膜形成工程(S1)を実行した後、内側手袋配置工程(S2) を実行する例について説明したが、第1 樹脂被膜形成工程(S1)と内側手袋配置工程(S2)とを実行する順序は任意であり、内側手袋配置工程(S2)を実行した後に、第1樹脂被膜形成工程(S1)を実行することもできる。つまり、手袋基体1の内側に内側手袋3が配置された状態で、第1樹脂被膜2を形成することもできる。
次に、第二実施形態に係るサポート型手袋10の製造方法について説明する。
本実施形態に係るサポート型手袋10を製造するために、本発明のサポート型手袋10の製造方法は、第2樹脂被膜形成工程を有する。第2樹脂被膜形成工程は、第2樹脂被膜4を形成するための第2塗布液を第1樹脂被膜2の少なくとも一部の外表面に塗布することにより実行される。補強という観点から、第2塗布液は、第2樹脂被膜4の単位体積当たりの固形分の体積分率が第1樹脂被膜2の単位体積当たりの固形分の体積分率よりも高くなるように調製されることが好ましい。
第2塗布液は、樹脂を含む液である。樹脂としては、先述の各種公知の樹脂が挙げられる。これらの各種公知の樹脂としては、目的に応じて好適なものを使用できる。例えば、第2樹脂被膜4の強度の向上や加工の容易性を目的とする場合、天然ゴムやニトリルブタジエンゴムなどのラテックスを使用することが好ましい。この場合、第2塗布液は、固形分の比率が20~60質量% となるように調製される。固形分の比率は水などを用いて調製される。また、第2塗布液は、第1塗布液で例示したのと同様の各種の配合剤を、第1塗布液で例示したのと同様の割合で含んでいてもよい。
第2塗布液の粘度は、B型粘度計を用いてV6の条件で測定した場合に、500~4000mPa・sであることが好ましい。
第2樹脂被膜4を無孔質樹脂被膜とする場合は、第2塗布液を発泡処理せずに、原液の状態で塗布する。
第2樹脂被膜4を発泡被膜とする場合は、第1樹脂被膜形成工程(S1)で説明したのと同様に、第2塗布液を発泡させる。第2塗布液を発泡させる場合、第2塗布液中の気泡の体積分率は、5体積%以上40体積%以下であることが好ましい。5体積%以上であると、第2樹脂被膜4としたときに、手袋の柔軟性が向上し、かつ水や油に対するグリップ力が向上するとともに、第1樹脂被膜2との組み合わせ次第では、サポート型手袋10の透湿性の低下を抑制できる。また、40体積%以下であると、第2樹脂被膜4としたときに耐久性が向上する。第2塗布液中の気泡の体積分率は、第1塗布液の場合と同様にして求められる。
また、第2樹脂被膜4のグリップ力を向上させる場合には、第2塗布液は、天然ゴムやニトリルブタジエンゴム、ポリウレタンから選ばれる少なくとも一種の樹脂を含むことができる。あるいは、天然ゴムやニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムなどの微粉末などの滑り止め粒子を含む塗布液とすることができる。
また、手袋内での蒸れを抑制する場合には、透湿性ポリウレタンを含むことができる。
第2塗布液は、手袋基体1の掌側および手の甲側において、第1樹脂被膜2の少なくとも一部の外表面を覆うように、第1塗布液の場合と同様な方法で塗布される。第2塗布液を安定して均一に塗布し易くする観点から、塗布法としては、第1塗布液の場合と同様に、浸漬塗布を採用することが好ましい。
第2塗布液を塗布すべき第1樹脂被膜2の外表面に凝固剤を含む溶液を塗布しておくと、第2樹脂被膜4を厚く形成することができる。一方で、前記溶液中の凝固剤濃度が高いと、第2塗布液を乾燥させて得られる第2樹脂被膜4が剥離するおそれがあるので、凝固剤濃度は第2樹脂被膜4が剥離しないような値に適宜設定する。
第2塗布液に含まれる樹脂が第1塗布液に含まれる樹脂と異なる場合、第2塗布液を塗布すべき第1樹脂被膜2の外表面に、接着層を設けることが好ましい。該接着層は、アクリル系またはウレタン系などの各種公知の接着剤をシャワー塗布、スプレー塗布、浸漬塗布などで塗布することにより形成できる。前記接着剤は、塗布後に乾燥されてもよい。
また、第2樹脂被膜4に、各種公知の方法で滑り止め模様を形成することもできる。例えば、塗布後の第2塗布液の表面に水潮解性粒子を所定時間接触させた後、該水潮解性粒子を洗浄除去して形成してもよいし、塗布後の第2塗布液の表面を所定の状態まで乾燥させた後に、乾燥後の第2塗布液の表面を有機溶剤に浸漬させて膨潤模様を形成してもよい。滑り止め模様を形成することが容易である点で、有機溶剤に浸漬させる方法が好ましい。
第2塗布液が塗布された手袋基体1は、オーブンなどの加熱器で乾燥されて、第1樹脂被膜2の少なくとも一部の外表面に第2樹脂被膜4が形成される。なお、凝固剤などの薬剤を使用した場合は、余剰の薬剤を除去するために、第1樹脂被膜形成工程(S1)の場合と同様に、第2樹脂被膜4が形成された手袋基体1を水などで洗浄してもよい。
第2樹脂被膜4が形成された後、内側手袋配置工程(S2)を経て、第二実施形態に係るサポート型手袋10が製造される。
上記では、第2樹脂被膜形成工程を実行した後に、内側手袋配置工程(S2)を実行する例について説明したが、第2樹脂被膜形成工程と内側手袋配置工程(S2)とを実行する順序は任意であり、内側手袋配置工程(S2)を実行した後に、第2樹脂被膜形成工程を実行することもできる。つまり、手袋基体1の内側に内側手袋3が配置された状態で、第2樹脂被膜4を形成することもできる。
以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。以下の実施例は本発明をさらに詳細に説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
[実施例1]
以下の素材を用いて、実施例1 に係るサポート型手袋を作製した。
(手袋基体)
2本のウーリーナイロン双糸(2本のウーリーナイロン双糸のそれぞれは、2本のウーリーナイロン単糸を撚り合わせて形成される。ウーリーナイロン単糸は77dtexであり、ウーリーナイロン双糸は154dtexであるので、2本のウーリーナイロン双糸を合計すると、308dtexに相当する。)を使用し、手袋編機(島精機製作所製、型式13G SFG)を用いて手袋基体1を平編みで作製した。
手袋基体の厚さは0.59mmであり、密度は0.302g/cmであり、単位体積当たりの固形分の体積分率は26. 体積%であった。手袋基体の厚さは、定圧厚さ測定器(テクロック社製、型番PG-15)を用いて、テンションがかかっていない状態で、加圧荷重2.35N、測定子径Φ11.3mmの条件で測定した。密度は、手袋基体1から測定片を5cm角で切り出して、該測定片の質量を測定し、測定した前記測定片の質量の値を、手袋基体の厚さと前記測定片の面積の値とを乗じて算出した前記測定片の体積の
値で除して求めた。5cm角で切り出された前記測定片の質量は0.445gであった。単位体積当たりの固形分の体積分率は、上記で求めた密度と、ウーリーナイロン双糸の比
重とから算出した。なお、ウーリーナイロン糸の比重は、JIS L 1013:2010 に基づいて求めた。
(第1樹脂被膜)
上記の手袋基体を金属製の立体手型に被せ、該立体手型を60℃まで加温した。
次に、酢酸を5体積%含むメタノール溶液(凝固剤)に、加温した該立体手型を手首部分まで浸漬させて手袋基体の外表面に凝固剤を塗布した。
次に、第1樹脂被膜を形成するための第1塗布液中に凝固剤塗布後の手袋基体を手首部分まで浸漬させて、手袋基体の外表面の一部に第1塗布液を塗布し、塗布後の手袋基体1を120℃のオーブンで10分乾燥させて、手袋基体の外表面の一部に第1樹脂被膜を形成した。
第1樹脂被膜の単位体積当たりの固形分の体積分率は54体積%であった。なお、上記体積分率は、次の方法によって求めた。まず、手袋基体の編み(織り)方向に対して斜め方向の第1樹脂被膜の任意の断面をデジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、型式VHX-900)を用いて、100倍の倍率で観察しながら、第1樹脂被膜上に起点を設定した。次に、この起点から第1樹脂被膜の厚さ方向に直交する方向に3mmまでの距離で区画される第1樹脂被膜の断面領域について、断面領域の面積と断面領域に含まれる空隙の面積とから体積分率を算出した。これを第1樹脂被膜の厚さ方向に直交する方向の5箇所で行い、これらの算出値を算術平均することにより求めた。
また、手袋基体の厚さに対する第1樹脂被膜の浸透割合は31%であった。なお、上記浸透割合は、手袋基体に浸透している第1樹脂被膜の厚さを、第1樹脂被膜が浸透したときの手袋基体の厚さで除すことにより求めた。
第 樹脂被膜が浸透したときの手袋基体の厚さは、次の方法によって求めた。まず、第1樹脂被膜が浸透した手袋基体において、手袋基体の編み(織り)方向に対して斜め方向の任意の断面を、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製、型式VHX-90)を用いて、50倍の倍率で観察しながら該断面上に起点を設定した。次に、この起点から、手袋基体の厚さ方向に直交する方向に6mmまでの距離で区画される断面領域を設定した。この断面領域において、第1樹脂被膜と接している側の手袋基体の隆起部(編み(織り) に用いる繊維束)を4個選び、各隆起部の頂点から第1樹脂被膜と接していない側の手袋基体の端面に向かってそれぞれ第1垂線を引き、端面と第1垂線とが交わる点(第1直交点)をそれぞれ求めた。そして、各隆起部の頂点から各第1直交点までの距離をそれぞれ測定し、該測定値を算術平均することにより求めた。
また、手袋基体に浸透している第1樹脂被膜の厚さは、次の方法によって求めた。まず、各隆起部の頂点同士を仮想線で結ぶ。次に、第1樹脂被膜の手袋基体側の縁上においてランダムに10点を選び、各点から仮想線に向かってそれぞれ第2垂線を引き、該仮想線と第2垂線とが交わる点(第2直交点)をそれぞれ求めた。そして、第1樹脂被膜の縁から各第2直交点までの距離を測定し、該測定値を算術平均することにより求めた。
上記浸透割合は、手袋基体の厚さ方向に直交する方向の5箇所で行い、これらの算出値を算術平均することにより求めた。
なお、第1塗布液は、表1に示す配合原料を含む組成物を、固形分の比率が53質量%になるようにイオン交換水で希釈し、電動泡立て器を用いて気泡が25体積%となるように調製した。第1塗布液の粘度は、2900mPa・s(B型粘度計を用いてV6の条件(回転数6rpm、温度25℃)で測定した値)であった。つまり、実施例1に係る第1樹脂被膜は発泡被膜であった。
Figure 2022010397000002
(第2樹脂被膜)
手袋基体の外表面に第1樹脂被膜を形成した後、前記立体手型を再度60℃まで加温した。次に、手袋基体の掌側の本体部および延設部を、第2樹脂被膜を形成するための第2塗布液に浸漬させて、第1樹脂被膜の外表面の一部に第2塗布液を塗布し、第2塗布液の表面のみ乾燥させて、第1樹脂被膜の外表面の一部に第2塗布液の被膜を形成した。その後、第2塗布液の被膜形成部分をヘキサンに浸漬させて、第2塗布液の被膜の表面に膨潤模様を形成し、ヘキサン浸漬後の手袋基体を130℃のオーブンで30分間乾燥させて、第1樹脂被膜の外表面の一部に第2樹脂被膜を形成した。
第2樹脂被膜の単位体積当たりの固形分の体積分率は100%であった。つまり、実施例1に係る第2樹脂被膜は無孔質樹脂被膜であった。第2樹脂被膜の密度および単位体積当たりの固形分の体積分率は、第1樹脂被膜の場合と同様にして求めた。第1および2樹脂被膜が形成された手袋基体は、前記立体手型から抜き取られ、水洗後乾燥された。第2塗布液は、表2に示す配合原料を含む組成物を、固形分の比率が52%になるようにイオン交換水で希釈して調製した。第 塗布液の粘度は、3100mPa・s(B型粘度計を用いてV6の条件で測定した値)であった。
Figure 2022010397000003
(内側手袋)
2本のアクリル紡績糸(2本のアクリル紡績糸のそれぞれは、2本のアクリル紡績単糸によって形成される。アクリル紡績単糸は40メートル番手であり、アクリル紡績糸は20メートル番手であるので、2本のアクリル紡績糸を合計すると、10メートル番手に相当する。)を使用し、手袋編機(島精機製作所製、型式10G SPG)を用いてパイル編みで内側手袋を作製した。内側手袋の厚さは1.46mmであり、また、5cm角で切り出した測定片の質量は0.900gであった。密度は0.246g/cmであり、単位体積当たりの固形分の体積分率は21.3体積%であった。内側手袋の厚さ、密度および単位体積当たりの固形分の体積分率は、手袋基体と同様にして求めた。なお、アクリル紡績糸の比重は、JIS L 1013に基づいて求めた。
(サポート型手袋)
上記手袋基体の内側に上記内側手袋を差し込んで、実施例1に係るサポート型手袋を得た。
[実施例2]
内側手袋を作製する手袋編機に島精機製作所製の型式10G SFGを用い、内側手袋を平編みした以外は、実施例1の場合と同様にして、実施例2に係るサポート型手袋を作製した。内側手袋の厚さは0.92mmであり、また、5cm角で切り出した測定片の質量は0.538gであった。密度は0.234g/cmであり、単位体積当たりの固形分の体積分率は20.3体積%であった。内側手袋の厚さ、密度および単位体積当たりの固形分の体積分率は、実施例1に係る手袋基体と同様にして求めた。
[実施例3]
内側手袋を作製する手袋編機に島精機製作所製の型式7G SFGを用い、内側手袋を平編みした以外は、実施例1の場合と同様にして、実施例3に係るサポート型手袋を作製した。内側手袋の厚さは0.87mmであり、また、5cm角で切り出した測定片の質量は0.478gであった。密度は0.220g/cmであり、単位体積当たりの固形分の体積分率は19.0体積%であった。内側手袋の厚さ、密度および単位体積当たりの固形分の体積分率は、実施例1に係る手袋基体と同様にして求めた。
[実施例4]
第1樹脂被膜および第2樹脂被膜の形成方法を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例4に係るサポート型手袋を作製した。
(第1樹脂被膜)
金属製の立体手型に被せた手袋基体を60℃まで加温し、硝酸カルシウムを1重量%含むメタノール溶液(凝固剤)に、加温した立体手型を手首部分まで浸漬させて手袋基体の外表面に凝固剤を塗布した。
次に、第2塗布液中に凝固剤塗布後の手袋基体を手首部分まで浸漬させて、手袋基体の外表面の一部に第2塗布液を塗布し、塗布後の手袋基体を80℃のオーブンで10分間乾燥させて、手袋基体の外表面の一部に第1樹脂被膜を形成した。つまり、実施例4に係る第1樹脂被膜は無孔質樹脂被膜であった。なお、手袋基体の厚さに対する第1樹脂被膜の浸透割合は28%であった。上記浸透割合は、実施例1に係る第1樹脂被膜と同様にして求めた。
(第2樹脂被膜)
第1樹脂被膜形成後の手袋基体の掌面を第1塗布液に浸漬し引き上げ、80℃のオーブンで10分間乾燥させた後、130℃のオーブンで30分間乾燥させて、第2樹脂被膜を形成した。つまり、実施例4に係る第2樹脂被膜は発泡被膜であった。第2樹脂被膜形成後の手袋基体を手型から抜き取り、水洗した後乾燥させた。
[比較例1]
内側手袋を作製する手袋編機に島精機製作所製の型式13G N-SFGを用い、内側手袋を平編みした以外は、実施例1の場合と同様にして、比較例1に係るサポート型手袋を作製した。内側手袋の厚さは1.13mmであり、また、5cm角で切り出した測定片の重量は0.873gであった。密度は0.309g/cmであり、単位体積当たりの固形分の体積分率は26.8体積%であった。内側手袋の厚さ、密度および単位体積当たりの固形分の体積分率は、実施例1に係る手袋基体と同様にして求めた。
[内側手袋の構成の違いによる性能差]
表3に、内側手袋の構成の違いによる保温性、柔軟性および触感の違いを示した。保温性、柔軟性および触感の評価方法を以下に記載した。柔軟性および触感については官能評価により評価した。
(保温性の評価)
サポート型手袋の掌側から8cm角で切り出したものを供試体とした。まず、ポリエステル基布上に熱電対温度計(エー・アンド・ディー社製、型式AD-5602)を載置し、次に、内側手袋側が熱電対温度計と接するように前記供試体を載置し、前記供試体を載置したときの熱電対温度計の指示値を記録した。次に、-20℃で24時間凍らせた氷塊(250g、接触面の面積28cm)を前記供試体の上に載置し、30秒および60秒経過後の温度計の指示値を記録した。温度低下が小さい供試体の方が、保温性が高いと評価した。
(柔軟性および触感の評価)
サポート型手袋を装着した10人のパネラーに、一方の皿に置かれた大豆を摘ませた後、他方の皿に移動させる作業を行わせた。その後、この作業をしたときに感じられる感覚を、以下の段階尺度の中から、各パネラーに選ばせた。

柔軟性の段階尺度
1 手袋が柔らかいと感じられる。
2 手袋が柔らかいと感じられるが、作業を通してときどき硬さが感じられる。
3 作業中、硬さが感じられるが、気になるレベルではない。
4 作業中、硬さが気になるレベルで感じられる。

触感の段階尺度
1 大豆の触感が手に良く伝わると感じられる。
2 大豆の触感が手に伝わると感じられる。
3 大豆の触感が手に伝わりにくいと感じられる。

なお、表3に記載の柔軟性および触感の尺度値は、10人のパネラーが回答した尺度値を算術平均して求めた値を四捨五入したものである。
Figure 2022010397000004
表3より、実施例1~3に係るサポート型手袋から切り出した供試体は、比較例1に係るサポート型手袋から切り出した供試体に比べて、経時的な温度低下が小さく、保温性が高いことが分かった。また、柔軟性および触感の評価の結果から、実施例1~3に係るサポート型手袋は、比較例1に係るサポート型手袋に比べて、柔軟性および触感のいずれにおいても優れることが分かった。
[第1樹脂被膜および第2樹脂被膜の形成方法の違いによる性能差]
表4に、第1樹脂被膜および第 樹脂被膜の形成方法の違いによる保温性および柔軟性の違いを示した。保温性は上記と同様にして評価した。柔軟性は以下のようにして評価した。
(柔軟性の評価)
サポート型手袋の手の甲側のナックル部分から第三指部の長さ方向と直行する方向に幅30×長さ80mmで切り出したものを供試体とした。試験機として卓上形精密万能試験機(島津製作所製、型式:AGS-Jを用いて、チャック間を60mmにし、引張速度100mm/minで引っ張ったときに、供試体を10mm、20mm 、3 m 伸長させたときにかかる力の指示値を記録した。これは手を握り込んだときのナックル部分の突
っ張り感を模擬したものであり、伸長させるのにかかる力が小さいほど、突っ張り感が小
さく柔軟性に優れると判断した。
Figure 2022010397000005
表4より、実施例1に係るサポート型手袋から切り出した供試体は、実施例4に係るサポート型手袋から切り出した供試体に比べて、経時的な温度低下が小さく、柔軟性に優れることが分かった。
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施形態および変形が可能とされたものである。また、上述の実施形態および実施例は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態および実施例ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内およびそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
1 手袋基体、2 第1樹脂被膜、3 内側手袋、4 第2樹脂被膜、10 サポート型手袋

Claims (8)

  1. 繊維素材からなる手袋基体と、前記手袋基体の少なくとも一部の外表面を覆う樹脂被膜と、を備えるサポート型手袋であって、
    前記手袋基体の内側に、繊維素材からなる内側手袋を備え、
    前記手袋基体の単位体積当たりの固形分の体積分率をd、前記内側手袋の単位体積当たりの固形分の体積分率をdとすると、d、dは、
    <dの関係式を満たし、
    は、10体積%以上26体積%以下である、
    サポート型手袋(ただし、前記内側手袋を、表面部、連結部、および、裏面部からなる三次元立体編物で構成したものを除く)。
  2. 前記樹脂被膜は、被膜中に気泡を有する発泡被膜である、
    請求項1に記載のサポート型手袋。
  3. 前記内側手袋の少なくとも一部の外表面と、前記手袋基体の少なくとも一部の内表面とが接着されている、
    請求項1または2に記載のサポート型手袋。
  4. 前記内側手袋の裾部と前記手袋基体の裾部とが接着され、かつ前記内側手袋の指先部と前記手袋基体の指先部とが接着されていて、手の甲側において、前記内側手袋の指部のうち、第1関節および第2関節に相当する部分と前記手袋基体の指部のうち、第1関節および第2関節に相当する部分とが接着されていない、
    請求項3に記載のサポート型手袋。
  5. 繊維素材からなる手袋基体と、前記手袋基体の少なくとも一部の外表面を覆う樹脂被膜と、を備えるサポート型手袋の製造方法であって、
    前記樹脂被膜を形成するための樹脂を含む塗布液を、前記手袋基体の少なくとも一部の外表面に塗布して、前記樹脂被膜を形成する樹脂被膜形成工程と、
    前記手袋基体の内側に、前記手袋基体の単位体積当たりの固形分の体積分率よりも、単位体積当たりの固形分の体積分率が粗な内側手袋を配置する内側手袋配置工程と、を有し、
    前記内側手袋の単位体積当たりの固形分の体積分率は、10体積%以上26体積%以下である、
    サポート型手袋の製造方法(ただし、前記内側手袋を、表面部、連結部、および、裏面部からなる三次元立体編物で構成したものを除く)。
  6. 前記塗布液は、発泡されている、
    請求項5に記載のサポート型手袋の製造方法。
  7. 前記内側手袋配置工程において、前記内側手袋の少なくとも一部の外表面と、前記手袋基体の少なくとも一部の内表面とを接着する、
    請求項5または6に記載のサポート型手袋の製造方法。
  8. 前記内側手袋の裾部と前記手袋基体の裾部とを接着し、かつ前記内側手袋の指先部と前記手袋基体の指先部とを接着し、手の甲側において、前記内側手袋の指部のうち、第1関節および第2関節に相当する部分と前記手袋基体のうち、第1関節および第2関節に相当する部分とを接着しない、
    請求項7に記載のサポート型手袋の製造方法。
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