JP6172139B2 - 樹脂組成物、及びこれを用いたポリイミド樹脂膜、ディスプレイ基板とその製造方法 - Google Patents

樹脂組成物、及びこれを用いたポリイミド樹脂膜、ディスプレイ基板とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、適度な密着性と良好な剥離性を併せ持つ、樹脂組成物に関する。また、本発明の樹脂組成物を用いたポリイミド樹脂膜、ディスプレイ基板とその製造方法に関する。
近年、スマートフォンやタブレット端末に代表される中小型ディスプレイが市場規模を広げている。これらの中小型ディスプレイに用いられるディスプレイ基板は、ガラス基板の上にTFT(薄膜トランジスタ)等を形成することで得ることができる。しかし、ガラス基板は耐熱性や寸法安定性に優れる一方、軽量化及び薄型化をすると、強度が低下するという問題を抱えている。
そこで、ガラス基板に代わる基板として、プラスチック基板が提案されている。プラスチック基板は成形が容易で、高い靭性を有し折り曲げに強いことから、半導体素子の軽量化や薄型化に適しており、さらにフレキシブルな基材として有用である。
薄型化したプラスチック基板を用いてディスプレイ基板を製造する方法は、支持体の上にプラスチック基板を形成する工程と、該プラスチック基板上にTFTなどの半導体素子を形成する工程と、プラスチック基板を支持体から剥離する工程を含む。
例えば、特許文献1には、硬質キャリア基板(支持体)の上に剥離層を介してプラスチック基板を設け、この上に画素回路及びディスプレイ層を形成した後、前記硬質キャリア基板からレーザーによって剥離するというディスプレイ基板の製造法が記載されている。
この方法により製造されたフレキシブルなディスプレイ基板により、軽量で薄い基板の形成が可能である。
一方、TFTを形成する際、200℃以上の高温での処理が必要となる。しかし、プラスチック基板はガラス基板と比較して、耐熱性及び寸法安定性に劣る傾向があった。そこで特許文献1では、耐熱性の高いものとして、パリレンを含むプラスチック層を用いている。しかしパリレンを含むプラスチック層の形成はプロセスが煩雑であるという問題がある。
また、特許文献1に記載のディスプレイ基板の製造方法では、プラスチック基板をレーザーにより剥離する必要があったため、エキシマレーザー装置などが必要であった。
特開2007−512568号公報 特開2011−11455号公報
そこで、無機層(支持体)とプラスチック基板であるポリイミド層との間にシランカップリング層を設ける方法が提案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2の方法では、剥離工程においてレーザーを必要とせず、物理的に支持体からポリイミド樹脂膜を剥離する。
しかし特許文献2の製造方法では、シランカップリング層とポリイミド層を2層形成する必要があったため、工程が煩雑であった。
そこで本発明では、TFTなどの半導体素子を形成する際に、支持体と十分な密着性を有し、かつ、支持体から剥離する際にレーザーを用いずに、物理的な方法で綺麗に剥離することが可能なポリイミド樹脂膜(プラスチック基板)を形成することが可能な樹脂組成物を提供することを目的とする。また良好な機械特性及び耐熱性を有するポリイミド樹脂膜を形成することが可能な樹脂組成物を提供することを目的とする。
また本発明は、該樹脂組成物を用いたポリイミド樹脂膜と、ディスプレイ基板の製造方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は該製造方法により形成されるディスプレイ基板を提供することを目的とする。
一般に、シランカップリング剤は、それを配合した組成物を被着体に塗布して、組成物の層や膜を形成した場合、形成した層や膜と被着体の密着強度が著しく増加し、接着性を高くする傾向にある。そして、接着力を高めるには、シランカップリング剤の配合量を、ある程度多くする必要があり、層や膜を被着体から剥がす目的には使用されてこなかった。本発明は、従来の使用方法に反し、(a)ポリイミド前駆体に、シランカップリング剤の中でも特定の(b)アルコキシシラン化合物を少量配合することで、適度な密着強度を発現することを見出し本発明に達したものである。
本発明は次のものに関する。
<1> (a)ポリイミド前駆体と、(b)アルコキシシラン化合物と、(c)有機溶剤と、を含有する樹脂組成物であり、(b)アルコキシシラン化合物の含有量が(a)ポリイミド前駆体に対して0.01〜2質量%である樹脂組成物。
<2>(a)ポリイミド前駆体が、一般式(1)で表される構造単位を有するポリアミド酸である、前記樹脂組成物。
Figure 0006172139
(一般式(1)中、Rは芳香族環を有する2価の有機基、Rは芳香族環を有する4価の有機基を示す。)
<3>(b)アルコキシシラン化合物の含有量が、(a)ポリイミド前駆体に対して0.02〜2質量%である、前記樹脂組成物。
<4>(b)アルコキシシラン化合物の含有量が、(a)ポリイミド前駆体に対して0.05〜1質量%である、前記樹脂組成物。
<5>(b)アルコキシシラン化合物が、一般式(2)又は(3)で表されるいずれかの化合物である、前記樹脂組成物。
Figure 0006172139
(一般式(2)、(3)中、R及びRは各々独立に1価の有機基を示す)
<6>(a)ポリイミド前駆体の重量平均分子量が、15,000〜200,000である前記樹脂組成物。
<7>樹脂組成物を支持体に塗布、加熱しポリイミド樹脂膜を形成する工程と、該ポリイミド樹脂膜上に半導体素子を形成する工程と、該半導体素子が形成されたポリイミド樹脂膜を支持体から剥離する工程とを含む、ディスプレイ基板の製造方法に用いられる、前記樹脂組成物。
<8>前記樹脂組成物を加熱して得られるポリイミド樹脂膜。
<9>前記樹脂組成物を支持体に塗布、加熱しポリイミド樹脂膜を形成する工程と、該ポリイミド樹脂膜上に半導体素子を形成する工程と、該半導体素子が形成されたポリイミド樹脂膜を支持体から剥離する工程の各工程とを含む、ディスプレイ基板の製造方法。
<10>前記ディスプレイ基板の製造方法により形成されるディスプレイ基板。
本発明によれば、TFTなどの半導体素子を形成する際に、支持体と十分な密着性を有し、かつ、支持体から剥離する際にレーザーを用いずに、物理的な方法で綺麗に剥離することが可能(剥離性が良好)なポリイミド樹脂膜(プラスチック基板)を形成することが可能な樹脂組成物を提供することができる。また半導体素子を形成する際に、高温に曝されても、熱膨張が小さいポリイミド樹脂膜を形成することが可能な樹脂組成物を提供することができる。ポリイミド樹脂膜の熱膨張が小さいと、TFTなどの半導体素子を形成する際に、寸法ずれを抑制することができる。また、本発明の樹脂組成物を用いたポリイミド樹脂膜は、機械特性及び耐熱性に優れる。
また、本発明は、該樹脂組成物を用いたディスプレイ基板の製造方法を提供するができる。さらに、本発明は、該製造方法により形成されるディスプレイ基板を提供するができる。
本発明のディスプレイ基板の製造方法の一形態を示す、断面図である。 本発明のディスプレイ基板の製造方法の一形態を示す、断面図である。 本発明のディスプレイ基板の製造方法の一形態を示す、断面図である。 本発明のディスプレイ基板の製造方法の一形態を示す、断面図である。
(樹脂組成物)
本発明の樹脂組成物は、(a)ポリイミド前駆体と、(b)アルコキシシラン化合物と、(c)有機溶剤と、を含有する樹脂組成物であり、(b)の含有量が(a)ポリイミド前駆体に対して0.01〜2質量%である。以下に各成分について記載する。
((a)ポリイミド前駆体)
本発明の樹脂組成物は、(a)ポリイミド前駆体を含有する。ポリイミド前駆体を含有することで、耐熱性及び機械特性に優れたポリイミド樹脂膜を形成することが可能である。
(a)ポリイミド前駆体は、耐熱性、機械特性の観点から、一般式(1)で表される構造単位を有するポリアミド酸であることが好ましい。
Figure 0006172139
(一般式(1)中、Rは芳香族環を有する2価の有機基、Rは芳香族環を有する4価の有機基を示す。)
(a)ポリイミド前駆体は、一般にテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを重合することにより得られる。この重合は両者を有機溶媒中で混合することにより行うことができる。
(a)ポリイミド前駆体を合成するために用いるテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、シクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3´,4,4´−ビシクロヘキシルテトラカルボン酸二無水物、4,4´−オキシジフタル酸二無水物、3,3´,4,4´−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、4,4´−スルフォニルジフタル酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物等が挙げられ、また、これらは2種以上を併用してもよい。
(a)ポリイミド前駆体を合成するために用いるジアミンとしては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ベンジジン、3,3´−ジメチル−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ジメチル−4,4´−ジアミノビフェニル、3,3´−ジエチル−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ジエチル−4,4´−ジアミノビフェニル、p−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、1,5−ジアミノナフタレン、3,3´−ジメトキシベンジジン、4,4´−(又は3,4´−、3,3´−、2,4´−)ジアミノジフェニルメタン、4,4´−(又は3,4´−、3,3´−、2,4´−)ジアミノジフェニルエーテル、4,4´−(又は3,4´−、3,3´−、2,4´−)ジアミノジフェニルスルフォン、4,4´−(又は3,4´−、3,3´−、2,4´−)ジアミノジフェニルスルフィド、4,4´−ベンゾフェノンジアミン、3,3´−ベンゾフェノンジアミン、4,4´−ジ(4−アミノフェノキシ)フェニルスルフォン、4,4´−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2´−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、3,3−ジメチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、3,3´,5,5´−テトラメチル−4,4´−ジアミノジフェニルメタン、4,4´−ジ(3−アミノフェノキシ)フェニルスルホン、3,3´−ジアミノジフェニルスルホン、2,2´−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、5,5´−メチレン−ビス−(アントラニル酸)、3,5−ジアミノ安息香酸、3,3´−ジヒドロキシ−4,4´−ジアミノビフェニル、3,3´−ジメチル−4,4´−ジアミノビフェニル−6,6´−ジスルホン酸等の芳香族ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノ−s−トリアジン、2,7−ジアミノベンゾフラン、2,7−ジアミノカルバゾール、3,7−ジアミノフェノチアジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−チアジアゾール、2,4−ジアミノ−6−フェニル−s−トリアジン等の複素環式ジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,2−ジメチルプロピレンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン等が挙げられ、また、これらは2種以上を併用して用いてもよい。
(a)ポリイミド前駆体を合成するために用いる有機溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノンなどが挙げられ、また、これらは2種以上を併用してもよい。
(a)ポリイミド前駆体の重量平均分子量は、硬化膜の伸び及び溶媒への溶解性の観点から、重量平均分子量で、5,000〜300,000が好ましく、10,000〜300,000がより好ましく、15,000〜200,000が特に好ましい。重量平均分子量は、ゲルパーミエ-ションクロマトグラフィー法により測定し、標準ポリスチレン検量線により換算して算出することができる。
また、一般式(1)で表されるポリイミド前駆体は、芳香族環を有する2価の有機基であり、上記ジアミンの残基(ジアミンから2つのアミノ基を除いたもの)であるRが、下記構造式(4)〜(6)のいずれかで表される2価の有機基であることが好ましい。
Figure 0006172139
(一般式(4)、(5)中、R’は、各々独立に1価のアルキル基を示す。また、R’はアルキル基中の水素原子の一部または全部がハロゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)で置換されていてもよい。)
一般式(1)のRが、構造式(3)〜(6)のいずれかで表される2価の有機基である場合、機械特性や耐熱性に優れ、また、熱膨張係数を低くすることができる。
ここで、1価のアルキル基を示す一般式(4)、(5)中のR’としては、炭素原子数1〜3のアルキル基であることが好ましい。また、そのアルキル基の水素原子の一部または全部がハロゲン原子で置換されていてもよい。
一般式(1)のRが、構造式(3)〜(6)のいずれかで表される2価の有機基である場合、(a)ポリイミド前駆体の合成で用いられるジアミンとしては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、ベンジジン、3,3´−ジメチル−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ジメチル−4,4´−ジアミノビフェニル、3,3´−ジエチル−4,4´−ジアミノビフェニル、2,2´−ジエチル−4,4´−ジアミノビフェニルが挙げられる。これらのジアミンは、(a)ポリイミド前駆体の合成で用いられるジアミンの総量に対して、40質量%以上用いることが好ましく、60%質量以上用いることがより好ましく、80〜100質量%用いることがさらに好ましい。
また、一般式(1)で表される構造単位において、芳香族環を有する4価の有機基を示すRは、下記構造式(7)又は(8)で表される4価の有機基であることが好ましい。
Figure 0006172139
が、上記のいずれかの基である場合、機械特性や耐熱性に優れ、また、熱膨張係数を低くすることができる。
一般式(1)のRが、構造式(7)又は(8)で表される4価の有機基である場合、(a)ポリイミド前駆体の合成で用いられるテトラカルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物、3,3´,4,4´−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、が挙げられる。これらのテトラカルボン酸二無水物は、(a)ポリイミド前駆体の合成で用いられるテトラカルボン酸二無水物の総量に対して、40質量%以上用いることが好ましく、60%質量以上用いることがより好ましく、80〜100質量%用いることがさらに好ましい。
(a)ポリイミド前駆体は、樹脂組成物全体に対して、5〜100質量%含有することが好ましい。
((b)アルコキシシラン化合物)
本発明の樹脂組成物は、(a)ポリイミド前駆体に対して(b)アルコキシシラン化合物を0.01〜2質量%含有する。
(b)アルコキシシラン化合物を0.01〜2質量%含有することで、TFTなどの半導体素子を形成する際に、支持体と十分な密着性を有し、かつ、支持体から剥離する際にレーザーを用いずに、物理的な方法で綺麗に剥離することが可能(剥離性が良好)なポリイミド樹脂膜(プラスチック基板)を形成することが可能な樹脂組成物を提供することができる。
(b)アルコキシシラン化合物の含有量が0.01質量%以上であることで、良好な支持体との十分な密着性を付与することができ、また(b)アルコキシシラン化合物の含有量が2質量%以下であることで、良好な剥離性を付与し、さらにポリイミド樹脂膜に良好な耐熱性と機械特性を付与することができる。(b)アルコキシシラン化合物の含有量は、(a)ポリイミド前駆体に対して、0.02〜2質量%であることが好ましく、0.05〜1質量%であることはより好ましく、0.05〜0.5質量%であることがさらに好ましく、0.1〜0.5質量%であることが特に好ましい。
樹脂組成物中の(b)アルコキシシラン化合物の含有量を確認する方法としては、H NMRが挙げられる。
(b)アルコキシシラン化合物としては、一般式(2)又は(3)で表されるいずれかの化合物を用いることが好ましい。
Figure 0006172139
(一般式(2)、(3)中、R及びRは各々独立に1価の有機基を示す)
一般式(2)又は(3)で表される化合物としては、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリプロポキシシラン、γ−アミノプロピルトリブトキシシラン、γ−アミノエチルトリエトキシシラン、γ−アミノエチルトリメトキシシラン、γ−アミノエチルトリプロポキシシラン、γ−アミノエチルトリブトキシシラン、γ−アミノブチルトリエトキシシラン、γ−アミノブチルトリメトキシシラン、γ−アミノブチルトリプロポキシシラン、γ−アミノブチルトリブトキシシラン、等が挙げられ、また、これらは2種以上を併用して用いてもよい。これらの中でも、支持体と十分な密着性を有し、かつ、支持体から剥離する際に剥離性が良好なポリイミド樹脂膜を与える観点から、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシランのいずれかを用いることが好ましく、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランを用いることが最も好ましい。
((c)有機溶剤)
本発明の樹脂組成物は、(c)有機溶剤を含有する。(c)有機溶剤を含有することで、支持体上への塗布性及び、ポリイミド樹脂膜の均一性が向上する。
(c)有機溶剤は、(a)ポリイミド前駆体を合成した際に残留している有機溶剤であってもよく、また、樹脂組成物の粘度を調整するためにさらなる有機溶剤を用いてもよい。
(c)有機溶剤が(a)ポリイミド前駆体を合成した際に残留している有機溶剤である場合、(c)有機溶剤としてはN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−バレロラクトン、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
また、樹脂組成物の粘度を調整するために、(c)有機溶剤を用いる場合は、上述の溶媒を用いてもよく、またプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルアセテート、プロピレングリコールモノエチルアセテート、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、トルエン、キシレン、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノールなどを用いても良く、これらは2種以上を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物において、(c)有機溶剤の含有量は、良好な薄膜を形成できる塗布性等の観点から、(a)ポリイミド前駆体の含有量に対して、質量割合((a)ポリイミド前駆体の質量/(c)有機溶媒の質量)で、5/95〜95/5であることが好ましく、20/80〜80/20であることがより好ましく、30/70〜50/50であることがさらに好ましい。なお、質量割合((a)ポリイミド前駆体の質量/(c)有機溶媒の質量)は、金属またはガラス製シャーレに、樹脂組成物を入れ、樹脂組成物とシャーレの合計質量を精密に測定し、これを有機溶媒の沸点付近の温度で有機溶媒を飛散させ、シャーレと処理後の樹脂組成物の合計質量を精密に測定し、処理前後のシャーレと樹脂組成物のそれぞれの合計質量からシャーレの質量を引いて、処理後の樹脂組成物質量を処理前の樹脂組成物質量で割り算をして算出することができる。この際に、温度は、ポリイミド前駆体のポリアミック酸がポリイミドに閉環する温度以下で飛散させるようにする。一般には、150℃以下で、より低い温度にすると良い。
(その他の成分)
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて感光性を付与することが可能である。例えば、ネガ型の感光性を付与する場合、ポリイミド前駆体としてポリアミド酸(一般式(1)においてRに結合するカルボン酸の水素原子)にアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するアミンを配合して感光性を付与することができる。このようなアミンとしては、例えば、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレートなどが挙げられるがこの範囲には限られない。ネガ型の感光性を付与する場合、一般的にはさらに、ラジカル重合開始剤等の光重合開始剤を、樹脂組成物総量に対して0.01〜10質量%用いることが好ましい。
本発明の樹脂組成物はその他、必要に応じて、耐熱性と機械特性を損なわない範囲で、その他の成分(密着助剤、酸発生剤等)を含有してもよい。
本発明の樹脂組成物は、該樹脂組成物を支持体に塗布、加熱しポリイミド樹脂膜を形成する工程と、該ポリイミド樹脂膜上に半導体素子を形成する工程と、該半導体素子が形成されたポリイミド樹脂膜を支持体から剥離する工程とを含む、ディスプレイ基板の製造方法に用いることが好ましい。
本発明のポリイミド樹脂膜は、支持体と良好な密着性を有する(例えば50〜950kg/cm、スタッドプル評価法)ため、ポリイミド樹脂膜上に簡単にTFTなどの半導体素子を形成することができる。また、本発明のポリイミド樹脂膜は、低い熱膨張係数(例えば100〜200℃における熱膨張係数が15×10−6/K以下)であり、またガラス転移温度が高いため(例えば、250℃以上)、TFTなどの半導体素子を形成する際に、高温に曝されても、寸法ずれを抑制することができる。
(ポリイミド樹脂膜)
本発明のポリイミド樹脂膜は、本発明の樹脂組成物を加熱することで形成できる。加熱により、樹脂組成物中のポリイミド前駆体がポリイミドになり、ポリイミド樹脂膜に良好な機械特性及び耐熱性を付与することができる。
本発明のポリイミド樹脂膜は、いわゆるプラスチック基板である。
(ディスプレイ基板の製造方法)
本発明のディスプレイ基板の製造方法は、本発明の樹脂組成物を支持体に塗布、加熱しポリイミド樹脂膜を形成する工程と、該ポリイミド樹脂膜上に半導体素子を形成する工程と、該半導体素子が形成されたポリイミド樹脂膜を支持体から剥離する工程の各工程とを含む。
本明細書において、ディスプレイ基板とは、特に制限はないが、プラスチック基板(本発明の場合、ポリイミド樹脂膜)上にTFTなどの半導体素子が形成された、基板のことをいう。
本発明の樹脂組成物を支持体に塗布する工程は、支持体に均一な厚みを形成できる方法であれば、特に限定はされないが、例えば、ダイコーティングやスピンコーティング、スクリーン印刷による塗布が可能である。
本発明の樹脂組成物を塗布する支持体は、自立性を持つ硬質なものであって、耐熱性があり、樹脂組成物を塗布する面に荒れがなく平滑なものであれば良い。つまりディスプレイ基板の製造工程において必要とされる高温に曝されても、変形しにくいものであれば特に制限はない。具体的には、200℃以上、好ましくは250℃以上のガラス転移温度を持つ素材を用いることが好ましく、このような支持体としてはガラスが挙げられる。支持体の厚さは、0.3〜5.0mmが好ましく、0.5〜3.0mmがより好ましく、0.7〜1.5mmであるものがさらに好ましい。
樹脂組成物を支持体に塗布する工程で形成された樹脂組成物膜は、次に、乾燥工程を行うことが好ましい。乾燥工程により樹脂組成物中の溶剤を段階的に除去することが可能となり、これにより加熱硬化後のポリイミド樹脂膜表面の荒れを抑制することができる。乾燥工程はホットプレートを用いて、80〜150℃で30秒〜5分間行うことが好ましい。
樹脂組成物膜を加熱することでポリイミド樹脂膜を形成することができる。この加熱工程により、樹脂組成物中のポリイミド前駆体のイミド環が閉環し、ポリイミド樹脂膜に良好な機械特性及び耐熱性を与える。加熱工程は昇温速度及び硬化中の雰囲気のコントロールが可能で、一定時間、特定の温度を保持することが可能な装置であれば良い。加熱工程における温度は100〜500℃であることが好ましく、200〜475℃であることがより好ましく、250〜450℃であることがさらに好ましい。また加熱時間は、1分〜6時間であることが好ましく、3分〜4時間であることがより好ましく、15分〜2時間であることがさらに好ましい。
本発明におけるポリイミド樹脂膜の厚さは、1〜50μmであることが望ましい。厚さが1μm以上であることで、ポリイミド樹脂膜は良好な機械特性を有し、支持体からの剥離工程でポリイミド樹脂膜に欠陥が生じることを抑制できる。また、50μm以下であることで、乾燥中に溶媒が均一に気化しないことにより発生するポリイミド膜表面荒れを抑制することができる。ポリイミド樹脂膜の厚さは、3〜40μmであることがより好ましく、5〜30μmであることがさらに好ましい。
本発明のディスプレイ基板の製造方法は、ポリイミド樹脂膜上にTFTなどの半導体素子を形成する工程を含む。本発明において得られるポリイミド樹脂膜は、耐熱性及び機械特性に優れるため、半導体素子等を形成する方法は特に制限されないが、ディスプレイ基板に用いられるデバイスの種類により半導体素子の形成方法は異なる。
例えば、TFT液晶ディスプレイデバイスを製造する場合には、この上に例えばアモルファスシリコンのTFTを形成することが出来る。TFTは、ゲート金属層、窒化ケイ素ゲート誘電体層、ITO画素電極を含む。さらにこの上に液晶ディスプレイに必要な構造を、公知の方法によって形成することも出来る。
ポリイミド樹脂膜は、半導体素子を形成した後、支持体から剥離する。剥離方法に特に制限はないが、本発明の樹脂組成物を用いたポリイミド樹脂膜は、良好な剥離性と機械特性を有するため、物理的な方法で綺麗に剥離することが可能である。また、支持体側からレーザー等を照射して剥離を行なっても良い。
本発明における、ディスプレイ基板としては、フレキシブル配線版、液晶素子、電子ペーパーを挙げることが出来る。特に、薄型化かつフレキシブル性を付与したいデバイスへの適用に最適である。
ここで本発明のディスプレイ基板の製造方法を用いたフレキシブル液晶ディスプレイ基板の製造例を図を用いて示す。
図1に示すように支持体としてガラス基板1を用意し、ガラス基板1上に本発明の樹脂組成物を、スピンコートで塗布した後、130℃のホットプレートで2分間ベークし、厚さ約5μmになるように製膜し、樹脂組成物膜2を得た。次いで、図2に示すように、硬化炉を用い200℃で30分間、さらに350℃で60分間加熱硬化して、樹脂組成物中のポリイミド前駆体をイミド化し、固体状の樹脂膜であるポリイミド樹脂膜3を形成した。このポリイミド樹脂膜3の膜厚は3μmである。このポリイミド樹脂膜3上に、図3に示すように、既知の方法に従ってTFT電極層4を形成する。さらにその上に既知の方法に従って、液晶表示素子層5、カバーフィルム層6を形成する。その後、図4に示すように、ガラス基板1から、TFT電極層4などが形成されたポリイミド樹脂膜3を物理的に剥離する。このような方法により、信頼性に優れたフレキシブル液晶ディスプレイ基板を得ることができる。
本発明のポリイミド樹脂膜の熱膨張率は、100〜200℃の範囲において50×10−6/K以下であることが好ましく、30×10−6/K以下であることがより好ましく、支持体(例えばガラス基板)と同程度の熱膨張率であることがさらに好ましい。支持体の熱膨張率とポリイミド樹脂膜との熱膨張率が同程度であるほど、半導体素子形成のプロセス中に、支持体とポリイミド膜の剥離やそり、寸法ずれが起こりにくく、信頼性の高いディスプレイ基板を与えることができる。
熱膨張率は、脱水閉環後のポリイミドフィルムを5mm×15mmに切り出したものを用い、サーマルメカニカルアナライザー(例えば、株式会社リガク製)によって25℃から450℃まで、毎分5℃ずつ昇温することで測定することができる。
ポリイミド樹脂膜の破断伸びは、5%以上が好ましく(25℃)、10%以上がより好ましく、15%以上であることがさらに好ましい。破断伸びは、脱水閉環後のポリイミドフィルムを10mm×60mmに切り出したサンプルを用い、オートグラフ(例えば株式会社島津製作所製)により測定することができる。破断伸びが5%以上であると、折り曲げても尤度(ゆうど)があるためよりフレキシブル性を付加できる傾向がある。
ポリイミド樹脂の弾性率(引っ張り弾性率)は、1GPa以上であることが好ましく(25℃)、1.5GPa以上であることがより好ましく、2GPa以上であることがさらに好ましい。弾性率は脱水閉環後のポリイミドフィルムを10mm×60mmに切り出したサンプルを用い、オートグラフ(例えば株式会社島津製作所製)により測定することができる。弾性率が1GPa以上であると、熱膨張係数が小さくなる傾向にあるため、高温曝露時の変形が小さくなる、つまり寸法ずれが生じにくくなり、本発明のポリイミド樹脂を用いた各種装置の信頼性が向上する傾向がある。
さらに形成されるポリイミド樹脂と基盤との密着力(スタッドプル評価法?)は、50kg/cm以上、950kg/cm以下、より好ましくは、300kg/cm以下であることが望ましい。この範囲より密着力が弱い場合、半導体素子を形成、積層中に支持体との剥離が生じやすくなり、またこの範囲を超える密着力である場合は、支持体から剥離するときにポリイミド樹脂膜や半導体阻止にダメージを与える可能性がある。
(合成例1:ポリイミド前駆体溶液Aの合成)
窒素雰囲気下の200mlフラスコに、p−フェニレンジアミン6.99gとN−メチルピロリドン174gを仕込み、15分間、40℃で加熱攪拌しモノマーを溶解させた。
その後s−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(2,3,3´,4´−ビフェニルテトラカルボン酸2,3:3´,4´−二無水物)19.01gを加え、さらに30分間攪拌し、粘度1100mPa・s(25℃)のポリイミド前駆体溶液Aを得た。このポリイミド前駆体の重量平均分子量は70,000であった。得られたポリイミド前駆体溶液A中、ポリイミド前駆体の含有量は13質量%であった。
(合成例2:ポリイミド前駆体溶液Bの合成)
窒素雰囲気下の200mlフラスコに、p−フェニレンジアミン10.85g、ジアミノジフェニルエーテル0.10g、N−メチルピロリドン164gを仕込み、15分間、40℃で加熱攪拌しモノマーを溶解させた。その後s−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物11.88gとピロメリット酸二無水物13.21gを加え、さらに30分間攪拌し、粘度1200mPa・s(25℃)のポリイミド前駆体溶液Bを得た。このポリイミド前駆体溶液Bの重量平均分子量は65,000であった。得られたポリイミド前駆体溶液B中、ポリイミド前駆体の含有量は18質量%であった。
(合成例3:ポリイミド前駆体溶液Cの合成)
窒素雰囲気下の200mlフラスコに、p−フェニレンジアミン7.22g、ジアミノジフェニルエーテル0.07g、N−メチルピロリドン173gを仕込み、15分間、40℃で加熱攪拌しモノマーを溶解させた。その後s−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物19.64gとピロメリット酸二無水物0.07gを加え、さらに30分間攪拌し、粘度13000mPa・s(25℃)の液状ポリイミド前駆体Cを得た。このポリイミド前駆体の重量平均分子量は72,000であった。ポリイミド前駆体の含有量は13質量%であった。
(合成例4:ポリイミド前駆体溶液Dの合成)
窒素雰囲気下の200mlフラスコに、p−フェニレンジアミン11.33g、ジアミノジフェニルエーテル0.11g、N−メチルピロリドン164gを仕込み、15分間、40℃で加熱攪拌しモノマーを溶解させた。その後s−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物6.20gとピロメリット酸二無水物18.37gを加え、さらに30分間攪拌し、粘度1200mPa・s(25℃)の液状ポリイミド前駆体Dを得た。このポリイミド前駆体の重量平均分子量は60,000であった。ポリイミド前駆体の含有量は18質量%であった。
(実施例1)
ポリイミド前駆体溶液A100gに、UCT―801(3−ウレイドプロピルトリエトキシシランの50%メタノール溶液:以下同様)を0.013g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物1を得た。なお、(a)ポリイミド前駆体に対してアルコキシシラン化合物の含有量は0.05質量%である。
得られた樹脂組成物1を6インチシリコンウエハ上にスピンコートで塗布した後130℃のホットプレートで2分間ベーク(乾燥)し、厚さ18μmになるように製膜した。次いで、硬化炉を用い200℃で30分間、さらに450℃で60分間加熱硬化して、樹脂組成物中のポリイミド前駆体をイミド化し、ポリイミド樹脂膜を得た。加熱硬化後のポリイミド樹脂膜の膜厚は10μmであった。このポリイミド樹脂膜について、シリコン基板との密着性、熱特性、機械特性を測定し、その結果をまとめて表1に示した。
(密着性の評価)
密着性は、Quad Group社製ロミュラス(薄膜密着強度測定機)を用いたスタッドプル評価法(スタッド引っ張り剥離強度測定)で測定した。具体的には、前記の方法でポリイミド樹脂膜を形成したシリコン基板を1cm角に切断したサンプル片を作製し、その中央にエポキシ樹脂付きスタッドピンを立てクリップで固定し、150℃のオーブンで1時間加熱硬化させエポキシ樹脂付きスタッドピンをポリイミド樹脂膜に固定し評価用サンプルを作製した。この評価用サンプルをロミュラスにセットし、5kg/minの割合で荷重を増加させ垂直方向に引っ張りの負荷を掛け、ポリイミド樹脂膜がシリコン基板から剥離するときの強度を剥離強度とした。
(剥離性の評価)
シリコン基板上に形成したポリイミド樹脂膜にカミソリで切れ目を入れ、物理的な剥離を試み、以下に示すA〜Dで評価した。
「A」:剥離性に優れており、カミソリで切れ目を入れると、そこから自然剥離する。
「B」:剥離性が良好(ピンセットで容易に剥離が可能)であるが、カミソリで切れ目を入れても自然剥離はしない。
「C」:剥離(ピンセットで剥離)できるが、ポリイミド樹脂膜に負担(伸びや変形、一部千切れ)が生じる膜に負担がかかる。
「D」:剥離できなかった。
(耐熱性(熱膨張率及び1%質量減少温度)の評価)
熱特性は、株式会社リガク製サーマルメカニカルアナライザーを用い、5mm×15mmに切り出したポリイミド樹脂膜について25℃から450℃まで、毎分5℃ずつ昇温したときの、100〜200℃の範囲の熱膨張係数及び1%質量減少温度を測定した。
(機械特性(破断伸び及び弾性率)の評価)
機械特性は、10mm×60mmに切り出したポリイミド樹脂膜について株式会社島津製作所製オートグラフを用い、破断伸びと弾性率(引っ張りに対するヤング率、引っ張り弾性率)を測定した。
(実施例2)
ポリイミド前駆体溶液A100gに、UCT―801を0.052g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物2を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液A中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は0.2質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(実施例3)
ポリイミド前駆体溶液A100gに、UCT―801を0.13g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物3得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液A中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は0.5質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(実施例4)
ポリイミド前駆体溶液A100gに、UCT―801を0.26g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物4を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液A中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、1.0質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(実施例5)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、UCT―801を0.018g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物5を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、0.05質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(実施例6)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、UCT―801を0.072g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物6を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、0.2質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(実施例7)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、UCT―801を0.18g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物7を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、0.5質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表2に示した。
(実施例8)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、SIB1140.0(ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシランの50%メタノール溶液)を0.072g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物8を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、0.2質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表2に示した。
(実施例9)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、SIB−1140を0.18g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物9を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、0.5質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表2に示した。
(実施例10)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、SIB−1140を0.36g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物10を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、1.0質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表2に示した。
(実施例11)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、KBM-103(フェニルトリメトキシシラン)を0.072g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物11を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、0.4質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表2に示した。
(実施例12)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、KBM-103を0.18g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物12を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、1.0質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表2に示した。
(実施例13)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、KBM-103を0.36g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物13を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、2.0質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表2に示した。
(実施例14)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、KBM-403(3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)を0.072g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物14を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、0.4質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表2に示した。
(実施例15)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、KBM-403を0.18g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物15を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、1.0質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミドフィルムについて、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表3に示した。
(実施例16)
ポリイミド前駆体溶液B100gに、KBM-403を0.36g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物16を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液B中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、2.0質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表3に示した。
(実施例17)
液状ポリイミド前駆体C100gに、UCT−801を0.14g添加後、3時間攪拌し、液状ポリイミド前駆体樹脂組成物17を得た。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミドフィルムについて、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(実施例18)
液状ポリイミド前駆体C100gに、UCT−801を0.27g添加後、3時間攪拌し、液状ポリイミド前駆体樹脂組成物18を得た。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミドフィルムについて、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(実施例19)
液状ポリイミド前駆体C100gに、UCT−801を0.54g添加後、3時間攪拌し、液状ポリイミド前駆体樹脂組成物19を得た。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミドフィルムについて、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(実施例20)
液状ポリイミド前駆体D100gに、UCT−801を0.18g添加後、3時間攪拌し、液状ポリイミド前駆体樹脂組成物20を得た。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミドフィルムについて、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(実施例21)
液状ポリイミド前駆体D100gに、UCT−801を0.36g添加後、3時間攪拌し、液状ポリイミド前駆体樹脂組成物21を得た。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミドフィルムについて、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(実施例22)
液状ポリイミド前駆体D100gに、UCT−801を0.54g添加後、3時間攪拌し、液状ポリイミド前駆体樹脂組成物22を得た。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミドフィルムについて、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(比較例1)
ポリイミド前駆体溶液Aを、実施例1に記載の方法で成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表3に示した。
(比較例2)
ポリイミド前駆体溶液Bを、実施例1に記載の方法で成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表3に示した。
(比較例3)
ポリイミド前駆体溶液Aを、シランカップリング剤で前処理(3−アミノプロピルトリエトキシシラン0.1質量%の1−メトキシ−2−プロパノール溶液を6インチシリコンウエハ上にスピンコート後、130℃でベークし溶剤を除去することで、3−アミノプロピルトリエトキシシランの単層膜を形成する)した6インチのシリコンウエハ上にスピンコートで塗布した後、130℃のホットプレートで2分間ベークし、厚さ18μmになるように製膜した。次いで、硬化炉を用い200℃で30分間、さらに450℃で60分間加熱硬化してイミド化し、ポリイミド樹脂膜を得た。イミド化後の膜厚は10μmであった。
得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表3に示した。
(比較例4)
ポリイミド前駆体溶液Bを、シランカップリング剤で前処理した6インチシリコンウエハ上にスピンコートで塗布した後、130℃のホットプレートで2分間ベークし、厚さ18μmになるように製膜した。次いで、硬化炉を用い200℃で30分間、さらに450℃で60分間加熱硬化してイミド化し、ポリイミド樹脂フィルムからなる樹脂膜を得た。
イミド化後の膜厚は10μmであった。
得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表3に示した。
(比較例5)
ポリイミド前駆体溶液A100gに、UCT―801を0.78g添加後、3時間攪拌し、樹脂組成物を得た。なお、ポリイミド前駆体(ポリイミド前駆体溶液A中のポリイミド前駆体成分)に対してアルコキシシラン化合物の含有量は、3.0質量%である。
実施例1と同様に成膜し、得られたポリイミド樹脂膜について、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(比較例6)
液状ポリイミド前駆体Cを、実施例1に記載の方法で成膜し、得られたポリイミドフィルムについて、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
(比較例7)
液状ポリイミド前駆体Dを、実施例1に記載の方法で成膜し、得られたポリイミドフィルムについて、密着性、熱特性、機械特性を評価し、その結果を纏めて表1に示した。
Figure 0006172139
※(b)アルコキシシラン化合物の含有量は(a)ポリイミド前駆体溶液中のポリイミド前駆体成分(固形分)に対する(b)成分の固形分の含有量(質量%)を示す。
Figure 0006172139
Figure 0006172139
実施例1〜23に示したように、アルコキシシラン化合物を0.01〜2質量%含有する樹脂組成物を用いた樹脂膜は、密着性、剥離性、耐熱性(熱膨張率、1%質量減少温度)及び、機械特性(破断伸び、及び弾性率)に優れることが分かった。実施例1〜17のようなポリイミド樹脂膜は、10μmの薄膜であっても、TFTなどの半導体素子を容易に形成することが可能であり、また、支持体から簡単に剥離することができる。
一方、シランカップリング剤を含有しない樹脂組成物を用いた比較例1及び2では、密着性が低下した。また、シランカップリング剤を含有する樹脂組成物を用いる代わりに、ウェハをシランカップリング剤で前処理した比較例3及び4では剥離性が悪かった。また、シランカップリング剤を3質量%用いた比較例5では、剥離性が悪かった。
上記に本発明の実施形態及び/又は実施例を幾つか詳細に説明したが、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施形態及び/又は実施例に多くの変更を加えることが容易である。従って、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
この明細書に記載の文献及び本願のパリ優先の基礎となる日本出願明細書の内容を全てここに援用する。

Claims (8)

  1. (a)ポリイミド前駆体と、(b)アルコキシシラン化合物と、(c)有機溶剤と、を含有し、(b)アルコキシシラン化合物の含有量が(a)ポリイミド前駆体に対して0.01〜2質量%である樹脂組成物であって、
    前記樹脂組成物を支持体に塗布、加熱しポリイミド樹脂膜を形成する工程と、前記ポリイミド樹脂膜上に半導体素子を形成する工程と、前記半導体素子が形成されたポリイミド樹脂膜を支持体から剥離する工程とを含む、ディスプレイ基板の製造方法に用いられる、樹脂組成物。
  2. (a)ポリイミド前駆体が、一般式(1)で表される構造単位を有するポリアミド酸である、請求項1に記載の樹脂組成物。
    Figure 0006172139
    (一般式(1)中、R は芳香族環を有する2価の有機基を示し、R は芳香族環を有する4価の有機基を示す。)
  3. (b)アルコキシシラン化合物の含有量が、(a)ポリイミド前駆体に対して0.02〜2質量%である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. (b)アルコキシシラン化合物の含有量が、(a)ポリイミド前駆体に対して0.05〜1質量%である、請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. (b)アルコキシシラン化合物が、一般式(2)又は(3)で表されるいずれかの化合物である、請求項1ないし4のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 0006172139
    (一般式(2)、(3)中、R 及びR は各々独立に1価の有機基を示す。)
  6. (a)ポリイミド前駆体の重量平均分子量が、15,000〜200,000である請求項1ないし5のいずれかに記載の樹脂組成物。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載された樹脂組成物を加熱して得られるポリイミド樹脂膜。
  8. 請求項7に記載のポリイミド樹脂膜を含むディスプレイ基板。
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