JP6171747B2 - 車両用シートスライド装置 - Google Patents
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Description
上記構成によれば、効率よく当接部材を付勢してロアレールに当接させることができる。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、前記バネ部材は、前記各支持部が前記アッパレールに設けられた支持軸に摺接するとともに、前記バネ端部に設けられた挿入部が前記アッパレールに形成された前記延伸方向に延びる長孔に挿入されることにより、前記延伸方向における前記揺動の要素を有して前記アッパレールに支持されるものであって、前記長孔は、前記支持軸から離間した位置ほど、前記当接部との当接面を構成する前記ロアレールの壁部に近接するような傾きを有することが好ましい。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、前記ガタ抑え機構は、前記バネ端部に連結されることにより該バネ端部の回動位置に応じて前記ロアレールに接離する前記当接部を有した当接部材を備えることが好ましい。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、前記当接部材は、前記バネ端部に連動して回動することにより前記当接部が前記ロアレールに対して接離することが好ましい。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、前記アッパレールには、前記支持部が掛止されることにより前記バネ端部の回動中心を形成する支持軸が設けられるものであって、前記当接部材は、前記支持軸を回動中心として回動可能に支持されることが好ましい。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、前記当接部材の回動中心から前記当接部までの距離を第1距離とし、前記当接部材の回動中心から前記バネ端部との連結点までの距離を第2距離とした場合に、前記第2距離の値よりも第1距離の値の方が大きいことが好ましい。
以下、車両用シートスライド装置に関する第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両用のシート1は、シートクッション2と、このシートクッション2の後端部に対して傾動自在に設けられたシートバック3とを備えている。また、車両の床部Fには、車両の前後方向に延びる左右一対のロアレール5が設けられている。更に、これらのロアレール5には、当該各ロアレール5上を相対移動するアッパレール6が装着されている。そして、シート1は、各アッパレール6の上方に支持されている。
図2〜図5に示すように、本実施形態のロアレール5は、車両前後方向(図4中、紙面に直交する方向)に延びる底壁部23を備えている。また、底壁部23の幅方向(図4中、左右方向)両端には、それぞれ外壁部24が立設されている。更に、これらの外壁部24の上端には、それぞれ幅方向内側に向かって折り返されたフランジ状の上壁部25が形成されている。そして、各上壁部25の先端には、それぞれ下側に向かって折り返されることにより所定の間隔を開けて幅方向に対向する内壁部26が形成されている。
具体的には、上記ロック挿通孔46が形成された各縦壁部31の幅方向外側に位置するロアレール5の各内壁部26には、それぞれ、下方に向かって突出する複数の係合爪51が形成されている。尚、本実施形態では、これら各係合爪51は、略均等間隔で櫛歯状に形成されている。そして、ロック係合部45には、そのロックレバー40の回動に基づいて、上記ロアレール5に形成された各係合爪51が挿入され、及び抜脱される複数の係合孔52が形成されている。
次に、本実施形態のシートスライド装置10に設けられたガタ抑え機構について説明する。
図6(a)に示すように、ロックレバー40のロック係合部45とロアレール5の係合部50とが係合するロック状態にある場合、各バネ部材60は、その弾性力(復元力)に基づいて、両バネ端部65が延伸方向において互いに離間する方向に移動した状態となっている。そして、図12(a)に示すように、各バネ端部65に設けられた挿入部74もまた、その挿入された各長孔73内を、上記各支持部61が掛止された各支持軸72から離間する方向に移動、つまりは延伸方向端部側(図12中、左側)に移動した状態となっている。
(1)シートスライド装置10は、ロックレバー40を付勢して当該ロックレバー40がロアレール5の係合部50に対して係合するロック状態を保持可能なバネ部材60を備える。また、このバネ部材60は、延伸方向に離間した二箇所に支持部61を有してアッパレール6に支持されることにより、ロックレバー40のアンロック動作に基づき両支持部61間が撓められるとともに、当該各支持部61を支点として延伸方向に離間した両バネ端部65が揺動するように構成される。そして、アッパレール6には、そのバネ端部65の動作に基づいて、ロック状態においてはロアレール5に押し当てられるとともにアンロック動作時には当該ロアレール5から離間する当接部Pを有したガタ抑え機構71が設けられる。
(3)ガタ抑え機構71は、各バネ端部65が延伸方向に摺動可能な状態で各バネ部材60の支持部61を支持する支持軸72と、バネ端部65に設けられた挿入部74が挿入されるとともに延伸方向における当該挿入部74の移動を許容する長孔73と、を備える。そして、長孔73には、支持軸72から離間した位置ほど、当接部Pとの当接面Sを構成するロアレール5の上壁部25に近接するような傾きαが設定される。
以下、車両用シートスライド装置に関する第2の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略することとする。
図16(a)に示すように、ロックレバー40のロック係合部45とロアレール5の係合部50とが係合するロック状態にある場合(図14(a)参照)、各バネ端部65Bは、その各当接部材70Bとの連結点Jを構成する挿入部74Bが下方移動する方向(図16中、反時計回り方向)に回動した状態となっている。そして、このとき各当接部材70Bの当接部Pは、ロアレール5の上壁部25が形成する当接面Sに当接した状態となっている。
以下、車両用シートスライド装置に関する第3の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、上記第2の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略することとする。
尚、上記の式中、「^2」は2乗を示すものである。
そして、ロアレール5の当接面Sに対して当接部Pが当接状態にある場合(図17(a)参照)、その当接部Pと当接部材70Cの回動中心L2と結ぶ直線と、回動中心L2を通る当接面Sの法線とのなす角を「α´」とした場合、当接部材70Cの回動により当接部Pと当接面Sとの間に形成される隙間δの大きさは、次式に表すことができる。
つまり、当接部材70Cの動作角(回動角度θ2)が大きくなることで、当接部材70Cの回動により当接部Pと当接面Sとの間に形成可能な隙間δの大きさもまた大となる。そして、本実施形態では、これにより、効果的に、円滑なスライド動作を担保しつつ、安定的にロアレールとアッパレールとの間のガタつきを抑えることが可能となっている。
以下、車両用シートスライド装置に関する第4の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、上記第2の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略することとする。
また、本実施形態では、ロックレバー40のロック係合部45とロアレール5の係合部50とが係合するロック状態にある場合には、上記のように各支持軸72Dに掛止されることにより上方に凸となる各支持部61Dの折曲形状が、ロアレール5の上壁部25に当接するように構成されている。即ち、本実施形態では、ロアレール5の上壁部25との当接部Pは、各支持部61Dの折曲形状に設定されている。そして、本実施形態のガタ抑え機構71Dは、各バネ部材60の両支持部61D間が下方に撓められるアンロック動作時には、各支持部61Dの折曲形状が各バネ端部65Dに連動して回動することにより、その当接部Pがロアレール5の上壁部25から離間するように構成されている。
・上記各実施形態では、ロックレバー40は、アッパレール6(6B〜6D)の両縦壁部31に略直交する支持軸43周りに回動可能に支持される。そして、その先端部40aに設けられたロック係合部45が上方移動する方向に回動することにより、ロアレール5側の係合部50に係合することとした。しかし、これに限らず、回動軸となる支持軸43は、必ずしも「両側壁部に直交」しなくともよい。アッパレールの延伸方向に交差するものであればよい。そして、そのロック係合部45が下方移動することによりロアレール5側の係合部50に係合し、ロック係合部45が上方移動することによりその係合が解除される構成に適用してもよい。
θ2≒θ1×(R1×R3/R2) ・・・(1)
従って、その各当接部材70Cの回動中心L2、当接部P、連結点J及び各バネ端部65Cの回動中心L1間を結ぶ第1距離R1〜第3距離R3に「R1×R3>R2」の関係が成立するようにすることで、その楔効果を生じさせる当接部材の動作角(回動角度)を増幅することができる。そして、これにより、第1距離R1の値よりも第2距離R2の値の方が大きい場合(R1<R2)であっても、より大きな動作角を当接部材70Cに設定することができる。
(イ)前記当接部材の回動中心から前記当接部までの距離を第1距離とし、前記当接部材の回動中心から前記バネ端部との連結点までの距離を第2距離とし、前記連結点から前記バネ端部の回動中心までの距離を第3距離とした場合に、第1距離と第3距離との乗算値が前記第2距離の値よりも大きいこと、を特徴とする車両用シートスライド装置。
Claims (10)
- 上方にシートを支持するアッパレールと、
延伸方向に沿って相対移動可能に前記アッパレールを支持するロアレールと、
前記アッパレールの相対移動を規制可能なロック機構と、を備え、
前記ロック機構は、
前記アッパレールに支持されることにより前記ロアレールに対して係脱可能に設けられたロックレバーと、
前記アッパレールに支持されて前記ロックレバーを付勢することにより該ロックレバーが前記ロアレールに対して係合するロック状態を保持可能なバネ部材と、を有し、
前記バネ部材は、前記延伸方向に離間した二箇所に支持部を有して前記アッパレールに支持されることにより、前記ロアレールから脱離する前記ロックレバーのアンロック動作に基づき前記両支持部間が撓められるとともに、該各支持部を支点として前記延伸方向に離間した両バネ端部が揺動するように構成されるものであって、
前記アッパレールには、前記バネ端部の動作に基づき前記ロック状態においては前記ロアレールに押し当てられるとともに前記アンロック動作時には前記ロアレールから離間する当接部を有するガタ抑え機構が設けられた車両用シートスライド装置。 - 請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、
前記バネ部材は、前記アッパレールと前記ロアレールとの間に配置されること、
を特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートスライド装置において、
前記バネ部材は、前記両支持部間が撓められることにより前記延伸方向において前記両バネ端部が互いに近接する方向に移動するような揺動の要素を有して前記アッパレールに支持されるものであって、
前記ガタ抑え機構は、前記バネ端部に連結されることにより該バネ端部の移動位置に応じて前記ロアレールに接離する前記当接部を有した当接部材を備えること、
を特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項3に記載の車両用シートスライド装置において、
前記バネ部材は、前記各支持部が前記アッパレールに設けられた支持軸に摺接するとともに、前記バネ端部に設けられた挿入部が前記アッパレールに形成された前記延伸方向に延びる長孔に挿入されることにより、前記延伸方向における前記揺動の要素を有して前記アッパレールに支持されるものであって、
前記長孔は、前記支持軸から離間した位置ほど、前記当接部との当接面を構成する前記ロアレールの壁部に近接するような傾きを有すること、
を特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートスライド装置において、
前記バネ部材は、前記両支持部間が撓められることにより前記両バネ端部が回動するような揺動の要素を有して前記アッパレールに支持されるものであって、
前記ガタ抑え機構は、前記バネ端部の回動位置に応じて前記ロアレールに接離する前記当接部を備えること、を特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項5に記載の車両用シートスライド装置において、
前記ガタ抑え機構は、前記バネ端部に連結されることにより該バネ端部の回動位置に応じて前記ロアレールに接離する前記当接部を有した当接部材を備えること、
を特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項6に記載の車両用シートスライド装置において、
前記当接部材は、前記バネ端部に連動して回動することにより前記当接部が前記ロアレールに対して接離すること、を特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項7に記載の車両用シートスライド装置において、
前記アッパレールには、前記支持部が掛止されることにより前記バネ端部の回動中心を形成する支持軸が設けられるものであって、
前記当接部材は、前記支持軸を回動中心として回動可能に支持されること、
を特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項7又は請求項8に記載の車両用シートスライド装置において、
前記当接部材の回動中心から前記当接部までの距離を第1距離とし、前記当接部材の回動中心から前記バネ端部との連結点までの距離を第2距離とした場合に、
前記第2距離の値よりも第1距離の値の方が大きいこと、
を特徴とする車両用シートスライド装置。 - 請求項5に記載の車両用シートスライド装置において、
前記アッパレールには、前記支持部が掛止されることにより前記バネ端部の回動中心を形成する支持軸が設けられ、
前記支持部は、前記当接部との当接面を構成する前記ロアレールの壁部に向かって凸となる折曲形状を有するとともに、該折曲形状が前記バネ端部に連動して回動するものであって、
前記ガタ抑え機構は、前記バネ端部の回動位置に応じて、前記支持部の折曲形状に設定された前記当接部が前記ロアレールの壁部に対して接離するものであること、
を特徴とする車両用シートスライド装置。
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