JP6555535B2 - リッド機構 - Google Patents

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Description

本発明は、リッドを一端側又は他端側から開閉可能とする両開き収納ボックスに用いられるリッド機構に関する。
従来から、車両用の収納ボックスとして車両のセンターコンソールに配設され、リッドを一端側又は他端側から揺動により開閉する両開き型の収納ボックスが知られている。このような両開き型の収納ボックスの一例として、一端側及び他端側の両端部に、それぞれ閂ロックピンからなる2つのロック機構が配設されている。この2つのロック機構では、一端側からリッドが揺動する場合には一端側のロック機構がロック解除され、且つ、他端側のロック機構がロック状態となって揺動軸となる。一方、他端側からリッドが揺動する場合には他端側のロック機構がロック解除され、且つ、一端側のロック機構がロック状態となって揺動軸となっている。
しかしながらこのような2つのロック機構のみでは、リッドが揺動している際に、揺動軸となっているロック機構が操作者の誤操作等によりロック解除状態となる可能性がある。つまり、2つのロック機構が同時にロック解除状態となってしまう可能性があり、リッドがボックス本体から外れるという不具合があった。このような不具合を解消するために、特許文献1の両開き型の収納ボックスでは、リッドが一端側又は他端側から択一的に揺動でき、一方のロック機構が揺動軸となっている際にこのロック機構のロック状態を維持できる切り替え手段が開示されている。
特許文献1に開示されている両開き型の収納ボックスは、2つのロック機構と、切り替え手段とを有する。切り替え手段は、この2つのロック機構を橋状に連結する連結ロッドと、連結ロッドの中央部と係合するセンタリング部材からなる。連結ロッドは、一端側又は他端側に向けて移動可能にリッドに支持されている。この連結ロッドが一端側又は他端側に向けて移動することで、リッドが揺動している際に、揺動軸となる一方のロック機構がロック状態を維持する。センタリング部材は、コイルスプリングを有するカム機構によって構成されている。リッドを閉じた状態において、センタリング部材は、一端側又は他端側に向けて移動した連結ロッドをコイルスプリングの付勢力によってニュートラルの位置に戻す。こうして、リッドが閉じた状態において、再び2つのロック機構のいずれか一方のロック状態が解除可能になる。
このように、特許文献1に開示された切り替え手段は、リッドを一端側又は他端側から択一的に揺動可能し、かつ、揺動軸となっている一方のロック機構がロック状態からロック解除状態へ状態変化することを阻止している。したがって、特許文献1に開示されている切り替え手段によると、リッドが揺動している際にリッドがボックスから外れるという不具合が解消できる。
しかしながら、特許文献1に開示されている切り替え手段では、センタリング部材としてコイルスプリングを用いたカム機構が採用されている。このため、構造が複雑となり組付けが面倒であった。
特開2013−220709号公報
そこで、本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、リッドがボックス本体から外れることを防止する誤操作防止手段を有する両開き型の収納ボックスにおいて、組付けが容易で簡単な構造からなる誤操作防止手段を有するリッド機構を提供する。
上記課題を解決するために本発明のリッド機構では 収納部を有するボックス本体に一体化される基部と、基部に対して一端側を中心として他端側から揺動可能又は他端側を中心として一端側から揺動可能なリッドと、を備える両開きのリッド機構であって、リッドは、基部に対してリッドをロック及びロック解除するロック機構を有し、ロック機構は、一端側に第一ロック機構と、他端側に第二ロック機構と、を有し、第一ロック機構は、第一ロッドと、第一副ロッドと、第一ロッド及び第一副ロッドの互いに近づく又は離れる方向への動きを同期させる第一同期要素と、を有し、第二ロック機構は、第二ロッドと、第二副ロッドと、第二ロッド及び第二副ロッドの互いに近づく又は離れる方向への動きを同期させる第二同期要素と、を有し、第一ロック機構は、第一ロッド及び第一副ロッドが互いに離れる方向に移動して基部に係合する第一ロック状態と、第一ロッド及び第一副ロッドが互いに近づく方向に移動して基部との係合が解除される第一ロック解除状態と、の間を状態変化し、第二ロック機構は、第二ロッド及び第二副ロッドが互いに離れる方向に移動して基部に係合する第二ロック状態と、第二ロッド及び第二副ロッドが互いに近づく方向に移動して基部との係合が解除される第二ロック解除状態と、の間を状態変化し、第一ロック解除状態であるときに第二副ロッドを中心としてリッドが揺動し、第二ロック解除状態であるときに第一副ロッドを中心として前記リッドが揺動し、ロック機構は、さらに、第二ロック機構に連結し、第二ロック機構の状態変化に同期して第一ロック機構に対して状態変化する伝達ロッドを有し、第一ロック解除状態において、第一ロック機構が伝達ロッドの状態変化を阻止して第二ロック機構の第二ロック状態から第二ロック解除状態への状態変化を阻止し、第二ロック解除状態において、伝達ロッドが第一ロック機構の第一ロック状態から第一ロック解除状態への状態変化を阻止することを特徴とする。
上記構成を採る本発明のリッド機構では、従来からの誤操作防止手段として用いられていたカム機構の代わりに、伝達ロッドを用いている。したがって、構造が簡単となり組み付け性が向上する。
実施形態のリッド機構1を表す説明図であって、閉状態におけるロック機構8の状態を表す。 実施形態のリッド機構1を表す説明図であって、第一開状態におけるロック機構8の状態を表す。 実施形態のリッド機構1を表す説明図であって、第二開状態におけるロック機構8の状態を表す。 実施形態のリッド機構1をコンソールボックス13に適用した例を表す説明図であって、リッド2の第一開状態における第一全開位置の状態を示す。 実施形態のリッド機構1をコンソールボックス13に適用した例を表す説明図であって、リッド2の第二開状態における第二全開位置の状態を示す。 実施形態のリッド機構1におけるアームユニット53を表す斜視図である。 実施形態のリッド機構1におけるアームユニット53の分解斜視図である。
以下、図1〜図7を参照しながら本発明のリッド機構1の好適な実施形態について説明する。図1〜図7において、前、後、左、右、上、下は車両の進行方向に向かって見た方向である。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、重複した説明は省略される。なお、発明の実施形態は本発明が実施される特に有用な形態として記載されるものであり、本発明がこれに限定されるものではない。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
(実施形態)
図1〜図3は実施形態のリッド機構1を表し、図4及び図5は実施形態のリッド機構1をコンソールボックス13に適用した例を表す。また、図6及び図7は実施形態のリッド機構1におけるアームユニット53を表したものである。
図4及び図5に示すように、実施形態のリッド機構1は、収納部12を有するボックス本体11とともに、運転席と助手席との間に配置されるコンソールボックス13を構成する部品である。ボックス本体11は、物品等を収納可能であり車両上方に開口する収納部12を有する箱状体である。当該開口の外縁形状は、リッド2の外縁形状と略同一である。
実施形態のリッド機構1は、ボックス本体11の上側に組み付けられており、基部3と、リッド2とからなる。基部3は、リッド機構1の前端側部分を構成する前方基部31と、リッド機構1の後端側部分を構成する後方基部32とからなる。そしてリッド2は、前方基部31と後方基部32の間に介在している。前方基部31及び後方基部32はボックス本体11に一体化されており、リッド2は前方基部31及び後方基部32に対して左右両方向に揺動可能に支持されている。図1に示すように、リッド2が閉じた状態である閉状態において、リッド2と前方基部31と後方基部32とは面一に並んでいる。
リッド2は、収納部12を車室内から遮蔽する閉状態と、後述する第一支持軸6を中心としてアーム部5及びリッド本体部4が揺動して収納部12を露出する第一開状態と、後述する第二支持軸7を中心としてリッド本体部4が揺動して収納部12を露出する第二開状態と、を状態変化する。第一開状態及び第二開状態は共に、収納部12の少なくとも一部が車室内に露出している状態である。
図1に示すように、リッド2は、リッド本体部4と、アーム部5と、第一支持軸6と、第二支持軸7とを含み、アーム部5はリッド本体部4の後端側でリッド本体部4と並設されている。具体的には、アーム部5は、リッド2の左端側又は右端側からの択一的な開閉が可能となるように、リッド本体部4と後方基部32との間に介在している。アーム部5は後方基部32に対して揺動可能であり、かつ、リッド本体部4に対して揺動可能である。第一支持軸6は、後方基部32に対してアーム部5を揺動可能に支持している。第二支持軸7は、アーム部5に対してリッド本体部4を揺動可能に支持している。図1において、第一支持軸6は、リッド2の左端側に配置され、第二支持軸7はリッド2の右端側に配置されている。
実施形態におけるリッド本体部4は、インナーパネル(図示略)とアウターパネル(図示略)とが一体化された中空構造を有する。インナーパネルはボックス本体11側に位置し、アウターパネルは車室内側に位置する。リッド本体部4は、インナーパネルとアウターパネルの間に配設されるロック機構8を有する。
ロック機構8は、リッド2のロック及びロック解除を行う。本明細書において、リッド
2のロックとは、ロック機構8がリッド2の閉状態から第一開状態及び第二開状態への状態変化を阻止することを意味する。また、リッド2のロック解除とは、当該ロックを解除することを意味する。リッド2のロックが解除されると、リッド2は閉状態から第一開状態又は第二開状態に択一的に状態変化可能となる。図1に示すように、ロック機構8は、リッド本体部4の左端側に配設される第一ロック機構81と、リッド本体部4の右端側に配設される第二ロック機構82とを含んでいる。
図1〜図3に示すように、第一ロック機構81は、第一ロッド811と、第一副ロッド812と、第一同期要素813と、第一付勢部材814と、第一スイッチ86と、を有する。
第一ロッド811は、リッド本体部4の後方側に配設される棒状体である。また、第一副ロッド812は、リッド本体部4の前方側に配設される棒状体である。第一副ロッド812は、前端側に第一スイッチ86と係合する凸部812aと後述する第一規制部9aと当接するロッド突起部812bとを有し、後端側に後述する伝達ロッド係合孔84bに挿通可能な係合凸部812cを有する。第一ロッド811及び第一副ロッド812は、互いに前後方向に移動可能であるようにリッド本体部4に支持されている。
第一同期要素813は、第一ロッド811及び第一副ロッド812を互いに近づく方向又は互いに離れる方向に同期させる。実施形態において第一同期要素813は、リッド本体部4に回転可能に支持された円板状の回転機構である。第一同期要素813の径方向外側部分には、第一ロッド811の前端部と第一副ロッド812の後端部と第一付勢部材814の一端部とが、それぞれ周方向に離間しつつ支持されている。より具体的には、第一ロッド811の前端部と第一副ロッド812の後端部とは、第一同期要素813の回転中心を挟んで略対称に配置されている。第一付勢部材814の一端部は、第一ロッド811の前端部と第一副ロッド812の後端部との間に配置されている。
第一付勢部材814は、第一ロッド811及び第一副ロッド812を互いに離れる方向に移動するように付勢している。実施形態における第一付勢部材814はつるまきバネであり、一端部は第一同期要素813に支持され、他端部はリッド本体部4に支持されている。より具体的には、第一付勢部材814は、図1において第一同期要素813が常に時計回りに回転するように付勢している。
第一スイッチ86は、第一ロック機構81のロックを解除する解除手段であり、リッド本体部4の前端側の左側壁に配設されている。実施形態において第一スイッチ86は、図3の第一スイッチ86近傍の白抜き矢印で示すように、操作者が右方向に押しこむことができるように構成されている。
第一スイッチ86は、長溝状の切り欠き86aを有しており、この切り欠き86aは右前方から左後方に向けて傾斜して延びている。第一副ロッド812の凸部812aは切り欠き86aに向かって突出しており、この切り欠き86aと係合している。凸部812aは、第一スイッチ86の切り欠き86a内で、切り欠き86aの形状に沿って移動可能である。
図1及び図2に示すように、リッド2が閉状態(図1参照)及び第一開状態(図2参照)にあるときには、第一副ロッド812の前端はリッド本体部4より前方に突出して前方基部31と係合している。また、第一ロッド811の後端はリッド本体部4より後方に突出してアーム部5と係合している。図3に示すように、リッド2が第二開状態にあるときには、第一副ロッド812の前端及び第一ロッド811の後端は、ともにリッド本体部4に入り込んでいる。
ここで、図1及び図2に示すように、第一副ロッド812の前端及び第一ロッド811の後端が、それぞれリッド本体部4より突出した状態を第一ロック機構81のロック状態と称する(以下、第一ロック状態と称する)。また、図3に示すように、第一副ロッド812の前端及び第一ロッド811の後端が、ともにリッド本体部4に入り込んでいる状態を第一ロック機構81のロック解除状態と称する(以下、第一ロック解除状態と称する)。
図1〜図3に示すように、第二ロック機構82は、第二ロッド821と、第二副ロッド822と、第二同期要素823と、第二付勢部材824と、第二スイッチ87と、を有する。
第二ロッド821は、リッド本体部4の後方側に配設される棒状体である。また、第二副ロッド822は、リッド本体部4の前方側に配設される棒状体である。第二副ロッド822は、前端側に第二スイッチ87と係合する凸部822aと、後述する第二規制部9bと当接するロッド突起部822bと、を有する。第二ロッド821及び第二副ロッド822は、互いに前後方向に移動可能であるようにリッド本体部4に支持されている。
第二同期要素823は、第二ロッド821及び第二副ロッド822を互いに近づく方向又は互いに離れる方向に同期させる。実施形態において第二同期要素823は、リッド本体部4に回転可能に支持された円板状の回転機構である。第二同期要素823の径方向外側部分には、第二ロッド821の前端部と、第二副ロッド822の後端部と、第二付勢部材824の一端部と、後述する伝達ロッド83の右端が、それぞれ周方向に離間しつつ支持されている。より具体的には、第二ロッド821の前端部と第二副ロッド822の後端部とは、第二同期要素823の回転中心を挟んで略対称に配置されている。第二付勢部材824の一端部と伝達ロッド83の右端は、第2ロッド821の前端部と第二副ロッド822の後端部との間で、互いに第二同期要素823の回転中心を挟んで略対称に配置されている。
第二付勢部材824は、第二ロッド821及び第二副ロッド822が互いに離れる方向に移動するように付勢している。実施形態における第二付勢部材824はつるまきバネであり、一端部は第二同期要素823に支持され、他端部はリッド本体部4に支持されている。より具体的には、第二付勢部材824は、図1において第二同期要素823が常に反時計回りに回転するように付勢している。
第二スイッチ87は、第二ロック機構82のロックを解除する解除手段であり、リッド本体部4の前端側の右側壁に配設されている。実施形態において第二スイッチ87は、図2の第二スイッチ87近傍の白抜き矢印で示すように、操作者が左方向に押しこむことができるように構成されている。
第二スイッチ87は、長溝状の切り欠き87aを有しており、この切り欠き87aは左前方から右後方に向けて傾斜して延びている。第二副ロッド822の凸部822aは切り欠き87aに向かって突出しており、この切り欠き87aと係合する。凸部822aは、第二スイッチ87の切り欠き87a内で、切り欠き87aの形状に沿って移動可能である。
図1及び図3に示すように、リッド2が閉状態(図1参照)及び第二開状態(図3参照)にあるときには、第二副ロッド822の前端はリッド本体部4より前方に突出して前方基部31と係合している。また、第二ロッド821の後端はリッド本体部4より後方に突出してアーム部5と係合している。図2に示すように、リッド2が第一開状態にあるとき
には、第二副ロッド822の前端はリッド本体部4に入り込んでおり、かつ、第二ロッド821の後端はアーム部5に入り込んでいる。
ここで、図1及び図3に示すように、第二副ロッド822の前端がリッド本体部4より突出し、かつ、第二ロッド821の後端がアーム部5から突出した状態を第二ロック機構82のロック状態と称する(以下、第二ロック状態と称する)。また、図2に示すように、第二副ロッド822の前端がリッド本体部4に入り込み、かつ、第二ロッド821の後端がアーム部5に入り込んでいる状態を第二ロック機構82のロック解除状態と称する(以下、第2ロック解除状態と称する)。
実施形態のリッド機構1におけるロック機構8は、さらに、伝達ロッド83を有する。伝達ロッド83は、第一ロック機構81及び第二ロック機構82のいずれか一方がロック解除状態にある場合に、他方がロック状態からロック解除状態へ状態変化することを阻止する部材である。
図1〜図3に示すように、実施形態における伝達ロッド83は、左右方向に延在している。伝達ロッド83は、第一ロック機構81側から第二ロック機構82側まで延びており、左右方向に移動可能にリッド本体部4に設けられたガイド85に支持されている。
伝達ロッド83の右端は、第二同期要素823に支持されている。第二同期要素823に支持されている伝達ロッド83と第二付勢部材824は、互いに第二同期要素823の回転中心を挟んで略対称に配置されている。したがって、図2の白抜き矢印で示すように、第二副ロッド822及び第二ロッド821が互いに近づく方向に移動するとき、伝達ロッド83は元の位置から右方向に移動する。第二副ロッド822及び第二ロッド821が互いに離れる方向に移動するとき、伝達ロッド83は元の位置まで左方向に移動する。換言すると、第二同期要素823が時計回りに回転するときは、伝達ロッド83は第一ロック機構81から離れるように右方向に移動し、第二同期要素823が反時計回りに回転するときは、伝達ロッド83は第一ロック機構81に近づくように左方向に元の位置まで移動する。
伝達ロッド83のなかで左端側の先端部である伝達ロッド先端部84は、自由端である。伝達ロッド先端部84には、貫通孔状の伝達ロッド係合孔84bが設けられている。伝達ロッド係合孔84bの周縁部のなかで伝達ロッド先端部84の最左端に位置する部分を、伝達ロッド当接部84aと称する。伝達ロッド先端部84は、第一副ロッド812に設けられた係合凸部812cと係合可能である。すなわち、リッド2の閉状態及び第二開状態において第二ロック機構82が第二ロック状態であるときには、係合凸部812cは伝達ロッド係合孔84bに挿通可能である。一方、リッド2の第一開状態において第二ロック機構82が第二ロック解除状態であるときには、伝達ロッド当接部84aは係合凸部812cの先端と当接可能である。
図1に示すように、リッド2の閉状態において、伝達ロッド83は元の位置にあり、そして、第一ロック機構81は第一ロック状態にあり、かつ、第二ロック機構82は第二ロック状態にある。リッド2の閉状態では、伝達ロッド係合孔84bと係合凸部812cとは前後方向において互いに対面するものの、伝達ロッド係合孔84bと係合凸部812cとは互いに係合していない。このとき、伝達ロッド係合孔84bは係合凸部812cの後側に位置している。さらにこのとき、伝達ロッド当接部84aと係合凸部812cも互いに係合していない。
実施形態におけるアーム部5は長手方向を左右に向ける板状体であり、アーム部5の左右方向の幅は、リッド本体部4の左右方向の幅と略同一である。アーム部5は、左端側に
第一アーム貫通孔51と、右端側に第二アーム貫通孔52とを有する。
第一アーム貫通孔51には、第一支持軸6が挿通されている。より具体的には、第一支持軸6の前端部は第一アーム貫通孔51に挿通されアーム部5に固定されている。また、第一支持軸6の後端部は第一アーム貫通孔51より突出して後方基部32に回転可能に支持されている。したがって、アーム部5は、第一支持軸6によって後方基部32に対して揺動可能であり、かつ、第一支持軸6はアーム部5と一体的に揺動する。第一支持軸6には、図4で示す第一全開位置に向けて、アーム部5を付勢する第一アームスプリング61が巻装されている。
実施形態における第一アームスプリング61はねじりバネである。第一アームスプリング61の一端は第一アーム貫通孔51に挿通されて固定されており、他端は後方基部32に固定されている。
第二アーム貫通孔52には、カラー72が挿通されている。カラー72は貫通孔72bを有する筒状体である。カラー72の前端部はリッド本体部4に固定されており、カラー72はリッド本体部4と一体的に回転する。カラー72の後端部は第二アーム貫通孔52に挿通されており、カラー72は第二アーム貫通孔52に対して回転可能である。
カラー72の外周には、図5で示す第2全開位置に向けて、リッド本体部4を付勢している第二アームスプリング71が巻装されている。また、カラー72の貫通孔72b内には、第二ロッド821の後端部である第二ロッド後端部821aが挿通されている。第二ロッド後端部821aは、アーム部5を貫通して後方基部32と係合可能である。
実施形態においてカラー72と第二ロッド後端部821aは、同軸上に配置されている。第二支持軸7は、カラー72とカラー72の貫通孔72bに挿通され後方基部32と係合可能な第二ロッド後端部821aとで構成されている。つまり、実施形態においては、第二ロッド821の一部である第二ロッド後端部821aは、第二支持軸7の一部となっている。
第二アームスプリング71はねじりバネであり、一端がリッド本体部4の内部に固定されており、他端が第二アーム貫通孔52に挿通されてアーム部5に固定されている。
実施形態のリッド機構1では、第一開状態、すなわち第一ロック機構81が第一ロック状態であるときに第二ロック機構82が第二ロック解除状態を維持し、第二開状態、すなわち第二ロック機構82が第二ロック状態であるときに第一ロック機構81が第一ロック解除状態を維持する規制部9が設けられている。
図1に示すように、実施形態における規制部9は、第一ロック機構81側に設けられている第一規制部9a及び第二ロック機構82側に設けられている第二規制部9bを有する。第一規制部9a及び第二規制部9bは、それぞれ同様の構造である。よって、以下、第一規制部9aについて説明する。
第一規制部9aは、規制板91と、規制板付勢部92とからなる。規制板91は、前後方向に沿って配設された長板体であり、シーソー状に傾動可能となるように、その中央部91cでリッド本体部4に支持されている。規制板付勢部92は、規制板91の後端部91bが前端部91aよりも上方に位置するように規制板91を付勢している。すなわち、第一規制部9aは、他部材からの力を受けていない状態では、規制板91の後端部91bが前端部91aよりも上方に位置する。
規制板91は、その後端部91bが第一ロック機構81の第一副ロッド812に設けられたロッド突起部812bに当接可能に配置されている。また、規制板91の前端部91aは、リッド本体部4より前方に突出しており、前方基部31と当接可能に配置されている。
実施形態のリッド機構1は、リッド2の揺動速度を減速させる第一ダンパ63及び第二ダンパ73を有する。リッド2の第一開状態において、第一ダンパ63は、第一アームスプリング61の付勢力に従って揺動するリッド2の揺動速度を減速させる。リッド2の第二開状態において、第二ダンパ73は、第二アームスプリング71の付勢力に従って揺動するリッド2の揺動速度を減速させる。より具体的には、第一ダンパ63は、第一支持軸6の回転速度を減速させ、第二ダンパ73は、第二支持軸7の回転速度を減速させる。第一ダンパー63及び第二ダンパ73は特に限定されるものではなく、実施形態のリッド機構1ではオイルダンパが用いられている。
実施形態におけるリッド機構1では、アーム部5をアームユニット53としてユニット化し、このアームユニット53をリッド機構1に組み付けている。アームユニット53は、アーム部5と、第一アームスプリング61及び第二アームスプリング71と、第一アームスプリング61が巻装される第一支持軸6と、第二アームスプリング71が巻装されるカラー72と、第一ダンパ63及び第二ダンパ73とを、第一組付け部材54及び第二組付け部材55とともに一体化してなる。
より具体的には図6及び図7に示すように、第一組付け部材54はアーム部5の左後端側に並設され、第一アーム貫通孔51に挿通され第一アーム貫通孔51から後方に向かって突出した第一支持軸6を回転可能に支持する。また、第一組付け部材54は、第一アーム貫通孔51から後方に向かって突出した第一アームスプリング61の端部を固定する。さらに、第一組付け部材54は、第一支持軸6に設けられた軸歯列6aと噛合するように第一ダンパ63を保持する。
第二組付け部材55はアーム部5の右前端側に並設され、第二アーム貫通孔52に挿通され第二アーム貫通孔52から前方に向かって突出したカラー72を回転可能に支持する。また、第二組付け部材55は、第二アーム貫通孔52から前方に向かって突出した第二アームスプリング71の端部を固定する。さらに、第二組付け部材55は、第二ダンパ73をカラー72に設けられたカラー歯列72aと噛合するように保持する。
このようにユニット化されたアームユニット53は、実施形態のリッド機構1においてアーム部5が後方基部32とリッド本体部4との間に介在するように配置されている。アームユニット53における第一組付け部材54は、後方基部32に組み付けられ、第二組付け部材55は、リッド本体部4に組み付けられる。
アーム部5をユニット化してアームユニット53とし、リッド機構1に組み付けることにより、実施形態のリッド機構1の組付けが容易となり、結果として生産性が向上する。
以下、実施形態のリッド機構1の動作について説明する。実施形態のリッド機構1では、リッド2は右端側又は左端側の両方向から開閉可能に構成されている。リッド2が右端側から開閉する際には、リッド本体部4及びアーム部5が一体的になって揺動し、リッド2の閉状態と第一開状態との間を状態変化する。このとき、第一ロック機構81の第一副ロッド812の前端及び第一支持軸6がリッド2の揺動軸となる。リッド2が左端側から開閉する際には、アーム部5は揺動することなく、リッド本体部4のみが揺動し、リッド2の閉状態と第二開状態との間を状態変化する。このとき、第二ロック機構82の第二副ロッド822の前端及び第二支持軸7がリッド2の揺動軸となる。
図2及び図4を参照して、リッド2の閉状態から第一開状態への状態変化を説明する。なお、図2中の各白抜き矢印は、第二スイッチ87、第二副ロッド822、第二ロッド821、及び伝達ロッド83のそれぞれの移動方向を表している。
まず、第二ロック機構82の第二ロック状態を第二ロック解除状態に状態変化させる。すなわち、操作者が第二スイッチ87を押圧し第二スイッチ87を左方へ移動させる。操作者が第二スイッチ87を左方に押し込むと、切り欠き87aの溝壁は凸部822aを左方に押圧する。このとき、切り欠き87aは左前方から右後方に向かって傾斜しているため、凸部822aは切り欠き87a内を後方に向かって移動する。したがって、凸部822aを有する第二副ロッド822もまた後方に移動する。このように、第二スイッチ87に設けられた切り欠き87aは、操作者からの左方に向かう力を後方に向かう力に変換させて、凸部822aを有する第二副ロッド822を後方に移動させる。
第二副ロッド822が後方に向かって移動すると、第二副ロッド822を支持している第二同期要素823は時計回りに回転する。このとき、第二同期要素823に支持されている第二ロッド821は、第二同期要素823によって前方に向かって引っ張られるために、前方に移動する。すなわち、操作者が第二スイッチ87を押圧することで、第二副ロッド822と第二ロッド821は第二同期要素823の時計回りの回転により互いに近づく方向に移動する。これにより、第二副ロッド822の前端が前方基部31から離脱し、かつ、第二ロッド821の後端が後方基部32から離脱する。よって、第二ロック機構82が第二ロック状態から第二ロック解除状態に状態変化する。なお、第二ロック状態において、第二副ロッド822は第二同期要素823を介して前方に向かう第二付勢部材824からの付勢力を受けている。そのため、操作者は第二副ロッド822を後方に移動させるために、第二付勢部材824の付勢力に抗する力で第二スイッチ87を押圧する。
第二ロック機構82が第二ロック解除状態となると、リッド本体部4及びアーム部5は一体的に、第一アームスプリング61の付勢力に従って開く方向に揺動する。このとき、第一ロック機構81は第一ロック状態であるため、左端側に設けられた第一副ロッド812の前端及び第一支持軸6がリッド2の揺動軸となる。こうして、リッド2は第一アームスプリング61の付勢力に従って、閉状態から第一開状態へと状態変化する。
リッド2が閉状態から第一開状態に状態変化する際において、アーム部5及びリッド本体部4は、それぞれの左端側及び右端側で連結して一体的になっている。具体的には、第一ロック機構81は第一ロック状態であるため、第一ロッド811はアーム部5と係合している。このように、アーム部5及びリッド本体部4は、互いにそれぞれの左端側において、第一ロッド811によって連結されている。第二アーム貫通孔52に挿通されたカラー72の前端部は、リッド本体部4まで延びてリッド本体部4に支持されている。また、第二ロック機構82は第二ロック解除状態であるため、第二ロッド821の第二ロッド後端部821aは後方基部32から離脱しているものの、第二アーム貫通孔52に位置している。このように、アーム部5及びリッド本体部4は、互いにそれぞれの右端側において、カラー72及第二ロッド821の第二ロッド後端部821aによって連結されている。以上のようにして、アーム部5及びリッド本体部4は、互いにそれぞれの左端側及び右端側で連結されることで一体的になっている。したがって、リッド2が閉状態から第一開状態に状態変化する際において、アーム部5及びリッド本体部4は一体的に揺動する。この場合には、アーム部5は揺動しているため、ボックス本体11側に残らないこととなる。つまり、アーム部5がボックス本体11側に残っていないために、収納部12の開口面積を広く確保することが可能となる。また、アーム部5がボックス本体11側に残らないため、収納部12の見栄えが良くなる。
実施形態のリッド機構1には、伝達ロッド83が設けられている。操作者が第二スイッチ87を押圧すると、第二副ロッド822と第二ロッド821は互いに近づく方向に移動する。このとき、第二同期要素823は時計回りに回転し、第二同期要素823に支持されている伝達ロッド83は、第二同期要素823に引っ張られて右方に向かってに移動する。伝達ロッド83が右方に向かって移動すると、伝達ロッド先端部84にある伝達ロッド当接部84aが、第一副ロッド812に設けられている係合凸部812cと対面する。このとき、伝達ロッド当接部84aは、係合凸部812cの移動軌跡上の先側に位置することとなる。
伝達ロッド当接部84aが係合凸部812cの移動軌跡上の先側に位置することにより、第一副ロッド812の後方への移動が阻止される。これは、第一副ロッド812が第一ロック状態から後方へ移動しようとする際に、第一副ロッド812の係合凸部812cが移動軌跡上の先側に位置する伝達ロッド当接部84aに当接するためである。つまり、伝達ロッド当接部84aは係合凸部812cを介して第一副ロッド812の後方への移動を阻止する。
第一副ロッド812の後方への移動が阻止されると、第一同期要素813によって第一副ロッド812に同期する第一ロッド811の移動もまた阻止される。よって、第一開状態において、後述するように規制部9の第二規制部9bによって第二ロック機構82の第二ロック解除状態が維持されているときには、第一ロック機構81の第一ロック状態は解除できなくなる。つまり、伝達ロッド83が第一ロック機構81の第一ロック状態から第一ロック解除状態への状態変化を阻止する。その結果、実施形態のリッド機構1では、揺動軸となっている第一副ロッド812の前端が前方基部31から離脱することを防止でき、ひいてはリッド2が基部3から離脱してボックス本体11から外れることを防止できる。
実施形態のリッド機構1では、リッド本体部4に規制部9が設けられている。ところで、上述したように、操作者が第二スイッチ87を押圧することにより、第二ロック機構82が第二ロック状態から第二ロック解除状態に状態変化し、これに伴い、伝達ロッド83は第一ロック機構81の第一ロック状態から第一ロック解除状態への状態変化を阻止する。しかしながら、規制部9が設けられていない場合、操作者が第二スイッチ87への押圧を解除すると、第二付勢部材824の付勢力に従って、第二ロック解除状態が第二ロック状態に状態変化してしまう。これに伴い、伝達ロッド83が元の位置に戻るために、伝達ロッド83による第一ロック状態から第一ロック解除状態への状態変化の阻止が解除されてしまう。そのため、第一ロック状態であった第一ロック機構81は、第一ロック解除状態への状態変化が可能になってしまう。この場合には、第一ロック機構81及び第二ロック機構82が同時にロック解除状態になり得るため、リッド2が基部3より離脱する可能性がある。そこで、リッド2が第一副ロッド812の前端及び第一支持軸6を揺動軸として揺動して第一開状態にあるとき、第二ロック機構82の第二ロック解除状態から第二ロック状態への状態変化を阻止する第二規制部9bが配設されている。換言すると、リッド2が第一開状態にあるとき、第二規制部9bは第二ロック解除状態を維持する。以下、第二規制部9bの動作について説明する。
第二規制部9bは、規制板91の前端部91a及び後端部91bがシーソー状に傾動する。規制板91は、他部材からの力を受けない状態において、規制板付勢部92により前端部91aが下向するように付勢されている。リッド2の閉状態において、規制板91の前端部91aは前方基部31に当接し、規制板付勢部92の付勢力に抗して前方基部31に押し上げられている。このとき、規制板91は、後端部91bが前端部91aよりも下向くように位置し、規制板91の後端部91bは、ロッド突起部822bの下方に位置する状態となっている。つまり、このときには、後端部91bとロッド突起部822bとが
高さ方向にオフセットしている状態となっているため、規制板91の後端部91bとロッド突起部822bとは係合していない。
閉状態にあるリッド2が第一開状態に状態変化すると、第二ロック機構82の第二副ロッド822は後方へ移動している。また、リッド本体部4の右端前方に位置する第二規制部9bは、リッド本体部4とともに位置変化して前方基部31から離れる。第二規制部9bが前方基部31から離れると、第二規制部9bの規制板91は、規制板付勢部92の付勢力に従って、前端部91aが下向し、かつ、後端部91bが上向するように揺動する。その結果、規制板91の後端部91bは、後方へ移動した第二副ロッド822のロッド突起部822bの移動軌跡上に位置する。したがって、これにより、ロッド突起部822bは、規制板91の後端部91bと係合可能な状態となる。
既述したように、リッド2を閉状態から第一開状態に状態変化させる際には、操作者は第二スイッチ87を押圧する。第二スイッチ87は、第二付勢部材824によって押圧方向とは逆側、つまり、元の位置に戻る方向に付勢されているため、操作者が第二スイッチ87から手を離すと第二スイッチ87は元の位置に戻る。また、操作者が第二スイッチ87を離すと、操作者が第二スイッチ87を押圧することで互いに近づく方向に移動していた第二副ロッド822及び第二ロッド821は、第二スイッチ87が元の位置に戻るとともに、第二副ロッド822及び第二ロッド821もまた元の位置に戻る。すなわち、第二副ロッド822及び第二ロッド821は互いに離れる方向に移動する。
ここで、リッド2が閉状態から第一開状態に状態変化すると、第二規制部9bの規制板91の後端部91bは、ロッド突起部822bと係合可能な位置変化する。つまり、このとき第二副ロッド822の前方向への移動は、後端部91bとロッド突起部822bとの係合により阻止される。したがって、第二付勢部材824の付勢力に従った第二副ロッド822の前方への移動及び第二ロッド821の後方への移動が阻止される。結果として、リッド2の第一開状態において、第二ロック機構82の第二ロック解除状態は、第二規制部9bによって維持されることとなる。
実施形態のリッド機構1では、リッド2の揺動速度を減速する第一ダンパ63設けられている。したがって、リッド2の揺動を緩やかに行うことができるため、実施形態のリッド機構1は高級感を演出することが可能となる。
図2及び図4を参照して、リッド2の第一開状態から閉状態への状態変化を説明する。まず、操作者が第一アームスプリング61の付勢力に抗して、アーム部5とリッド本体部4とが一体的となったリッド2を押圧する。すると、リッド2は収納部12の開口を車室内から遮蔽するまで揺動する。最後に、リッド2が第一開状態から閉状態となり、以下説明する第二規制部9bによる規制が解除されて、第二ロック機構82が第二ロック解除状態から第二ロック状態へ状態変化する。
リッド2が第一開状態から閉状態に向かって状態変化すると、リッド本体部4の右前方に設けられている第二規制部9bは、前方基部31に近づく。第一開状態において、第二規制部9bの規制板91は、規制板付勢部92によって後端部91bが上向し前端部91aが下向した状態で傾斜配置されている。そして、規制板91の後端部91bはロッド突起部822bと係合しており、規制板91の前端部91aは、リッド本体部4から前方に突出している。つまり、このときには、第二規制部9bは、第二ロック機構82の第二ロック解除状態を維持しており、結果として、伝達ロッド83は第一ロック機構81の第一ロック状態から第一ロック解除状態への状態変化を阻止している。
このような状態のリッド2が閉状態に向かって所定の位置まで揺動すると、第二規制部
9bの規制板91の前端部91aは前方基部31と当接する。その後、リッド2の閉状態に向かう揺動に伴い、前端部91aは徐々に前方基部31に押し上げられる。一方、規制板付勢部92の付勢力に従って持ち上げられていた後端部91bは、前端部91aが押し上げられることにより、規制板付勢部92の付勢力に抗して、押し下げられることとなる。すなわち、第二規制部9bの規制板91は、前端部91aが上向するように、かつ、後端部91bが下向するように揺動する。こうして、後端部91bは第二副ロッド822のロッド突起部822bの下方に位置するように徐々に位置変化する。
リッド2の閉状態への状態変化が完了すると、後端部91bはロッド突起部822bの下方にオフセットする。つまり、このとき、規制板91の後端部91bはロッド突起部822bから離脱して、ロッド突起部822bの移動軌跡から外れる。そして、後端部91bはロッド突起部822bの下方にまで位置変化する。したがって、第二規制部9bの規制板91の後端部91bはロッド突起部822bの移動軌跡から外れるため、第二副ロッド822の移動は許可される。第二副ロッド822が移動可能となると、第二副ロッド822は第二付勢部材824の付勢力に従って前方へ移動する。さらに、このとき第二ロッド821もまた後方へ移動する。こうして、第二副ロッド822及び第二ロッド821は、第二付勢部材824の付勢力に従って互いに離れる方向に移動する。そして、第二副ロッド822の先端はリッド本体部4より前方に突出して前方基部31に係合し、第二ロッド821の先端はアーム部5より突出して後方基部32に係合する。
すなわち、リッド2の閉状態において、第二規制部9bの規制板91の後端部91bがロッド突起部822bの移動軌跡から外れて、第二副ロッド822の移動が許可される。換言すると、第二ロック解除状態を維持していた第二規制部9bの作用が解除される。このため、第二ロック機構82は第二ロック状態への状態変化を行う。
また、第二副ロッド822及び第二ロッド821の移動が許可されることに伴い、伝達ロッド83の移動も許可される。第二副ロッド822及び第二ロッド821が第二付勢部材824の付勢力に従って互いに離れる方向へ移動するとき、第二同期要素823は反時計回りに回転するために、第二同期要素823に支持されている伝達ロッド83もまた、第二同期要素823の反時計回りの回転に伴って左方へ向かって移動する。伝達ロッド83が左方へ向かって移動すると、伝達ロッド当接部84aが第一副ロッド812に設けられた係合凸部812cの移動軌跡上から外れる。これに代わって、伝達ロッド係合孔84bが係合凸部812cと対面する。こうして、係合凸部812cは伝達ロッド係合孔84bへ出入り可能となる。すなわち、このとき第一副ロッド812の移動が許可され、第一副ロッド812及び第一ロッド811が互いに近づく方向へ移動可能となるため、第一ロック機構81は第一ロック状態から第一ロック解除状態に状態変化可能となる。
次に、図3及び図5を参照して、リッド2の閉状態から第二開状態への状態変化を説明する。なお、図3中の各白抜き矢印は、第一スイッチ86、第一副ロッド812、及び第一ロッド811のそれぞれの移動方向を表している。
まず、第一ロック機構81の第一ロック状態を第一ロック解除状態に状態変化させる。すなわち、操作者が第一スイッチ86を押圧して右方へ移動させる。すると、第二スイッチ87と同様の動作によって、第一副ロッド812の前方側の先端が前方基部31から離脱し、かつ、第一ロッド811の後方側の先端がアーム部5から離脱する。こうして、第一ロック機構81が第一ロック解除状態となる。
第一ロック機構81が第一ロック解除状態となると、右端側に設けられている第二ロック機構82及び第二支持軸7が揺動軸となり、第二アームスプリング71の付勢力に従ってリッド本体部4が開く方向に揺動する。こうして、リッド2であるリッド本体部4は閉
状態から第二開状態へと状態変化する。なお、第二支持軸7には第一ダンパ63と同様の第二ダンパ73が設けられているため、第一開状態でのリッド2の揺動と同様に、第二開状態でのリッド2の揺動も緩やかに行うことが可能である。
リッド2の第二開状態においても、リッド2の第一開状態で説明した規制部9が、第一ロック機構81の第一ロック解除状態を維持するために配設されている。したがって、リッド2の第二開状態においても、第一規制部9aによって、第一ロック機構81の第一ロック解除状態は維持されている。一方、以下説明するように、伝達ロッド83の作用によって、リッド2の第二開状態における第二ロック機構82の第二ロック状態から第二ロック解除状態への状態変化は阻止されている。
操作者が第一スイッチ86を押圧すると、第一ロック機構81が第一ロック状態から第一ロック解除状態へ状態変化し、第一副ロッド812及び第一ロッド811は第一付勢部材814の付勢力に抗して互いに近づく方向に移動する。第一副ロッド812が第一ロッド811に近づく方向、すなわち後方向へ移動すると、第一副ロッド812に設けられた係合凸部812cが、伝達ロッド先端部84における伝達ロッド係合孔84bに挿入される。このように、第一ロック機構81の第一ロック解除状態において、係合凸部812cは伝達ロッド係合孔84bに挿入された状態となっている。
リッド2の第二開状態において、第一ロック機構81の第一ロック解除状態は、第一規制部9aによって維持されている。このため、第一副ロッド812の移動は阻止されている。したがって、リッド2の第二開状態では、第一副ロッド812の係合凸部812cが伝達ロッド係合孔84bに挿入された状態が維持される。
係合凸部812cと伝達ロッド係合孔84bとの係合により、伝達ロッド83の左右方向の移動が阻止される。伝達ロッド83の移動が阻止されると、伝達ロッド83を支持している第二同期要素823の回転運動も阻止される。結果として第二副ロッド822及び第二ロッド821の移動も阻止されるため、第二スイッチ87の押圧が不能となる。このようにして、第二開状態での伝達ロッド83は、第二ロック機構82の第二ロック状態から第二ロック解除状態への状態変化を阻止し、第二ロック状態を維持している。その結果、実施形態のリッド機構2では、第二開状態において揺動軸となっている第二副ロッド822の先端が前方基部31から離脱することを防止でき、ひいてはリッド2が基部3から離脱してボックス本体11から外れることを防止できる。
図3及び図5を参照して、リッド2の第二開状態から閉状態への状態変化を説明する。まず、操作者が第二アームスプリング71の付勢力に抗してリッド本体部4を押圧する。リッド本体部4は収納部12の開口を車室内から遮蔽するまで揺動する。最後に、リッド2が第二開状態から閉状態となり、以下説明する第一規制部9aによる規制が解除され、第一ロック機構81が第一ロック解除状態から第一ロック状態へと状態変化する。
リッド2が第二開状態から閉状態に状態変化する際には、リッド本体部4の左前方に設けられている第一規制部9aは、リッド2が第一開状態から閉状態への状態変化するときと同様の動作を行う。すなわち、リッド2の閉状態において第一規制部9aにより阻止されていた第一ロック機構81の第一ロック解除状態から第一ロック状態への状態変化が許可され、第一ロック機構81は、第一ロック解除状態から第一ロック状態へと状態変化する。
また、このとき、第一副ロッド812及び第一ロッド811の移動が許可され、これに伴い、伝達ロッド83の移動も許可される。すなわち、第一副ロッド812及び第一ロッド811が第一付勢部材814の付勢力に従って互いに離れる方向へ移動し、第一副ロッド812が前方へ移動することに伴い、伝達ロッド係合孔84bに挿入されていた係合凸
部812cは伝達ロッド係合孔84bから離脱する。よって、係合凸部812cと伝達ロッド係合孔84bとの係合が解除され、伝達ロッド83は右方へ向かって移動可能となる。したがって、伝達ロッド83を支持している第二同期要素823の回転運動が可能となり、第二副ロッド822及び第二ロッド821もまた移動可能となる。結果として、第二ロック機構82の第二ロック状態から第二ロック解除状態への状態変化が可能となる。
以下、実施形態における効果について説明する。実施形態のリッド機構1では、第一ロック機構81及び第二ロック機構82が同時にロック解除状態へ状態変化することを阻止する伝達ロッド83が配設されている。実施形態における伝達ロッド83は、右端側を第二同期要素823に支持させ、左端側を第一副ロッド821に設けられた係合凸部812cと係合可能に構成されている。伝達ロッド83は、第二同期要素823によって第二ロック機構82の状態変化に同期して移動する。このように、誤操作防止手段である伝達ロッド83を有する実施形態のリッド機構1では、特許文献1に開示されているリッド機構の誤操作防止手段とは異なり、カム機構を採用しない構造となっている。したがって、実施形態の誤操作防止手段としての伝達ロッド83であれば、簡単な構成であるため組み付け性が向上する。また、実施形態における伝達ロッド83であれば、特許文献1に開示されている切り替え手段のようなカム機構のコイルスプリングを省略できる。したがって、部品間のがたつきによる異音発生を効果的に抑制できる。
また、実施形態のリッド機構1では、従来から同期要素として用いられているラックアンドピニオン機構に代えて、回転機構を採用している。すなわち、実施形態のリッド機構1では、第一ロック機構81の第一同期要素813及び第二ロック機構82の第二同期要素823を、ともに回転機構である回転体としている。これにより、同期要素をラックアンドピニオン機構におけるギアを用いる従来からの構造と比べて、歯列の噛合に起因するがたつきを効果的に抑制できる。したがって、実施形態のリッド機構1であれば、がたつき等による異音発生を効果的に抑制できる。
さらに、実施形態おける伝達ロッド83は、回転体である第二同期要素823を介して第二付勢部材824に付勢されている。よって、誤操作防止手段である伝達ロッド83は、がたつきにくい。伝達ロッド83と同様に、実施形態における第一ロック機構81の第一副ロッド812及び第一ロッド811は第一同期要素813を介して第一付勢部材814に付勢され、並びに、第二ロック機構82の第二副ロッド822及び第二ロッド821は第二同期要素823を介して第二付勢部材824に付勢されているため、がたつきにくい。
実施形態のリッド機構1では、アーム部5をリッド本体部4の後端側に並設し、アーム部5及び後方基部32の左右端部にそれぞれ第一支持軸6及び第二支持軸7を配設している。このため、リッド本体部4及びアーム部5からなるリッド2は基部3に対して右端側から揺動し、リッド本体部4はアーム部5及び基部3に対して左端側から揺動する。このアーム部5により、リッド2の左端側又は右端側からの択一的な開閉動作を実現させている。したがって、実施形態のリッド機構1によれば、従来からの両開き型の収納ボックスにおいて配設されていた2つのアーム部を、一つのみにすることができる。したがって、部品点数を減らすことができる。また、アーム部5を1つとすることで、アーム部5を配置するためのボックス本体11側のスペースを縮小することが可能となる。したがって、ボックス本体11に設けられる収納部12のボックス容量を大きくすることが可能となり、また、収納部12の開口面積を大きくすることが可能となる。
実施形態のリッド機構1では、収納部12の後端側にのみアーム部5が配設されている。つまり、収納部12の前端側にアーム部は存在しない。したがって、収納部12の前端側の見栄えを向上させることが可能となるため、リッドを開いた場合の収納部12におけ
る見栄えもまた向上させることが可能となる。
実施形態のリッド機構1では、アーム部5の左右両端側にリッド2を揺動させる揺動軸を配設している。アーム部5の左端側の揺動軸は第一支持軸6であり、アーム部5及び後方基部32に挿通されている。アーム部5の右端側の揺動軸は第二支持軸7であり、アーム部5及びリッド本体部4に挿通されている。このように、アーム部5の左右両端側にそれぞれオフセット配置となるように揺動軸を設けることにより、リッド2の揺動時に揺動軸となっていない一方の揺動軸が脱着する構成を採らない。したがって、揺動軸の配設位置は常に固定される。よって、実施形態のリッド機構1は、脱着可能な揺動軸に起因する、揺動軸の位置ずれや破損、または、がたつき等の異音を抑制することに有利となる。
以上、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、実施形態における基部3は、ボックス本体11に組み付けられて一体的となっているが、基部3がボックス本体11である場合であってもよい。また、実施形態におけるリッド2は、前方基部31及び後方基部32に支持されているが、どちらか一方に支持される構成であってもよい。
実施形態におけるアーム部5は、収納部12の後端側に配設されているが、前端側に配設されても良い。また、アーム部5の左右両端側には第一アームスプリング61及び第二アームスプリング71を設けているが、これらを省略しても良く、また、どちらか一方を設ける構成であっても良い。また、第一アームスプリング61及び第二アームスプリング71は、開方向及び閉方向の両方に向かって付勢する例えばターンオーバースプリングであっても良い。また、アーム部5の左右両端側には第一及び第二ダンパ73が設けられているが、これらを省略していも良い。さらには、アーム部5が省略された構成であっても良い。
実施形態におけるロック機構8は、前後のロッドが互いに近づく方向に移動することによってロック解除される構造を有する。すなわち、ロック機構8はいわゆる閂ロック構造であれば良く、その構成は特に限定されるものではない。例えば、実施形態における回転体及びロッドとの回転機構を、ラックアンドピニオン機構としても良い。
実施形態における伝達ロッド83の伝達ロッド先端部84は、伝達ロッド当接部84aと伝達ロッド係合孔84bからなる。実施形態における伝達ロッド係合孔84bは貫通孔であるが、これに代えて、第一ロック機構81の第一副ロッド812の前後移動を許容できる凹部であってもよい。また、実施形態における伝達ロッド先端部84及び第一副ロッド812の係合凸部812cに代えて、例えば、第一副ロッド812の係合凸部812cを、伝達ロッド当接部84aに相当する当接部及び伝達ロッド係合孔84bに相当する係合孔を有する凸部とし、伝達ロッド先端部84を、第一副ロッド812の係合凸部812cに相当する係合凸部としても良い。この場合、第一ロック機構81の第一ロック解除状態では、第一副ロッド812の係合孔と伝達ロッド83の係合凸部が係合し、伝達ロッド83の状態変化を阻止する。その結果、第二ロック機構82は、第二ロック状態から第二ロック解除状態への状態変化が阻止される。また、第二ロック機構82の第二ロック解除状態では、伝達ロッド83の係合凸部が第一副ロッド812の当接部の移動軌跡上に位置し、第一副ロッド812の前後移動を阻止する。その結果、第一ロック機構81は第一ロック状態から第一ロック解除状態への状態変化が阻止される。
以上のように、実施形態における各構成を変更した構成であっても、本発明の効果を奏することができる。
本発明の両開き収納用リッドは以下のように表現できる。
〈1〉収納部12を有するボックス本体11に一体化される基部3と、基部3に対して一端側を中心として他端側から揺動可能又は他端側を中心として一端側から揺動可能なリッド2と、を備える両開きのリッド機構であって、リッド2は、基部3に対してリッド2をロック及びロック解除するロック機構8を有し、ロック機構8は、一端側に第一ロック機構81と、他端側に第二ロック機構82と、を有し、第一ロック機構81は、第一ロッド811と、第一副ロッド812と、第一ロッド811及び第一副ロッド812の互いに近づく又は離れる方向への動きを同期させる第一同期要素813と、を有し、第二ロック機構82は、第二ロッド821と、第二副ロッド822と、第二ロッド821及び第二副ロッド822の互いに近づく又は離れる方向への動きを同期させる第二同期要素823と、を有し、第一ロック機構81は、第一ロッド811及び第一副ロッド812が互いに離れる方向に移動して基部3に係合する第一ロック状態と、第一ロッド811及び第一副ロッド812が互いに近づく方向に移動して基部3との係合が解除される第一ロック解除状態と、の間を状態変化し、第二ロック機構82は、第二ロッド821及び第二副ロッド822が互いに離れる方向に移動して基部3に係合する第二ロック状態と、第二ロッド821及び第二副ロッド822が互いに近づく方向に移動して基部3との係合が解除される第二ロック解除状態と、の間を状態変化し、第一ロック解除状態であるときに第二副ロッド822を中心としてリッド2が揺動し、第二ロック解除状態であるときに第一副ロッド812を中心としてリッド2が揺動し、ロック機構8は、さらに、第二ロック機構82に連結し、第二ロック機構82の状態変化に同期して第一ロック機構81に対して状態変化する伝達ロッド83を有し、第一ロック解除状態において、第一ロック機構81が伝達ロッド83の状態変化を阻止して第二ロック機構82の第二ロック状態から第二ロック解除状態への状態変化を阻止し、第二ロック解除状態において、伝達ロッド83が第一ロック機構81の第一ロック状態から第一ロック解除状態への状態変化を阻止するリッド機構。
〈2〉第二同期要素823は回転体であり、伝達ロッド83は、回転体に連動して往復動する〈1〉に記載のリッド機構。
〈3〉第一副ロッド812は伝達ロッド83に向かって突出する係合凸部812cを有し、伝達ロッド83は係合凸部812cと係合可能な伝達ロッド係合孔84bを有し、第一ロック解除状態において、係合凸部812cが伝達ロッド係合孔84bと係合して伝達ロッド83の移動を阻止し、第二ロック解除状態において、伝達ロッド83が係合凸部812cと当接して第一副ロッド812の移動を阻止する〈1〉又は〈2〉に記載のリッド機構。
〈4〉リッド2が一端側を中心として他端側から揺動する際に、第二ロック解除状態を維持する第二規制部9bと、リッド2が他端側を中心として一端側から揺動する際に、第一ロック解除状態を維持する第一規制部9aと、を有する〈1〉〜〈3〉の何れか一つに記載のリッド機構。
1:リッド機構 11:ボックス本体 12:収納部
2:リッド 3:基部 31:前方基部
32:後方基部 4:リッド本体部 5:アーム部
6:第一支持軸 61:第一アームスプリング 71:第二アームスプリング
72:カラー 72b:貫通孔 7:第二支持軸
8:ロック機構 81:第一ロック機構 82:第二ロック機

83:伝達ロッド 84b:伝達ロッド係合孔 811:第一ロッド
812:第一副ロッド 812c:係合凸部 813:第一同期要素
821:第二ロッド 822:第二副ロッド 823:第二同期要素
9:規制部 9a:第一規制部 9b:第二規制部

Claims (3)

  1. 収納部を有するボックス本体に一体化される基部と、前記基部に対して一端側を中心として他端側から揺動可能又は他端側を中心として一端側から揺動可能なリッドと、を備える両開きのリッド機構であって、
    前記リッドは、前記基部に対して前記リッドをロック及びロック解除するロック機構を有し、
    前記ロック機構は、前記一端側に第一ロック機構と、前記他端側に第二ロック機構と、を有し、
    前記第一ロック機構は、第一ロッドと、第一副ロッドと、前記第一ロッド及び前記第一副ロッドの互いに近づく又は離れる方向への動きを同期させる第一同期要素と、を有し、
    前記第二ロック機構は、第二ロッドと、第二副ロッドと、前記第二ロッド及び前記第二副ロッドの互いに近づく又は離れる方向への動きを同期させる第二同期要素と、を有し、
    前記第一ロック機構は、前記第一ロッド及び前記第一副ロッドが互いに離れる方向に移動して前記基部に係合する第一ロック状態と、前記第一ロッド及び前記第一副ロッドが互いに近づく方向に移動して前記基部との係合が解除される第一ロック解除状態と、の間を状態変化し、
    前記第二ロック機構は、前記第二ロッド及び前記第二副ロッドが互いに離れる方向に移動して前記基部に係合する第二ロック状態と、前記第二ロッド及び前記第二副ロッドが互いに近づく方向に移動して前記基部との係合が解除される第二ロック解除状態と、の間を状態変化し、
    前記第一ロック解除状態であるときに前記第二副ロッドを中心として前記リッドが揺動し、前記第二ロック解除状態であるときに前記第一副ロッドを中心として前記リッドが揺動し、
    前記ロック機構は、さらに、前記第二ロック機構に連結し、前記第二ロック機構の状態変化に同期して前記第一ロック機構に対して状態変化する伝達ロッドを有し、
    前記第一ロック解除状態において、前記第一ロック機構が前記伝達ロッドの状態変化を阻止して前記第二ロック機構の前記第二ロック状態から前記第二ロック解除状態への状態変化を阻止し、
    前記第二ロック解除状態において、前記伝達ロッドが前記第一ロック機構の前記第一ロック状態から前記第一ロック解除状態への状態変化を阻止し、
    前記第一副ロッドは前記伝達ロッドに向かって突出する係合凸部を有し、前記伝達ロッドは前記係合凸部と係合可能な伝達ロッド係合孔を有し、
    前記第一ロック解除状態において、前記係合凸部が前記伝達ロッド係合孔と係合して前記伝達ロッドの移動を阻止し、
    前記第二ロック解除状態において、前記伝達ロッドが前記係合凸部と当接して前記第一副ロッドの移動を阻止するリッド機構。
  2. 前記第二同期要素は回転体であり、
    前記伝達ロッドは、前記回転体に連動して往復動する請求項1に記載のリッド機構。
  3. 前記リッドが前記一端側を中心として前記他端側から揺動する際に、前記第二ロック解除状態を維持する第二規制部と、
    前記リッドが前記他端側を中心として前記一端側から揺動する際に、前記第一ロック解除状態を維持する第一規制部と、を有する請求項1又は2に記載のリッド機構。
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