JP3989172B2 - シートスライド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロア側に設けられるロアレールと、該ロアレールに移動可能に係合し、シートが設けられるアッパレールと、前記アッパレール,前記ロアレールの間に配置され、前記アッパレールの移動抵抗を少なくする移動抵抗減少手段と、前記アッパレールの前記ロアレールに対する移動を禁止するロック機構と、を有するシートスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アッパレールとロアレールとの間に、樹脂やばね等の弾性部材を設け、アッパレールとロアレールとの間のガタを除去するシートスライド装置が、例えば実開昭52−128226号公報に記載されている。
【0003】
しかし、このような構成のシートスライド装置においては、常に、弾性部材がアッパレールとロアレールとを押圧しているので、アッパレールをロアレールに対して移動させる場合に、移動抵抗が大きくなり、アッパレールの移動操作力が大きくなる問題点がある。
【0004】
この問題点を解消するために、図8〜図10に示す構成のシートスライド装置が提案されている。
図8は、従来のシートスライド装置の断面図、図9は図8におけるA−A断面図、図10は図8における矢印X方向からみたスプリングの掛け方を説明する図である。
【0005】
これらの図において、10はフロア側に設けられる第1のレールとしてのロアレール、20はロアレール10内に設けられ、シートが設けられる第2のレールとしてのアッパレールである。
【0006】
ロアレール10の断面形状は、図9に示すように、フロアと対向する基底部11と、この基底部11の両側より折曲して上方に延出する第1及び第2の側壁部12,13と、側壁部12,13の上部より折曲し、互に近づく方向に延出し、両者の間に隙間Dを形成する第1及び第2の天面部14,15と、第1及び第2の天面部14,15の先端部より基底部11方向に延びる第1及び第2の垂下部16,17とからなっている。
【0007】
一方、ロアレール10内に設けられるアッパレール20は、ロアレール10の基底部11と対向する基底部21と、この基底部21の両側より折曲し、ロアレールの第1及び第2の側壁部と対向するように上方に延出する第1及び第2の側壁部22,23とからなっている。
【0008】
そして、アッパレール20の複数の箇所には、図8に示すように、第1及び第2の側壁部22,23に支持されたシャフト31を有するローラ32が回転可能に設けられている。このローラ32はアッパレールの基底部21に形成された穴24を介して、ロアレール10の基底部11を転動することにより、アッパレール20はロアレール10に対して移動可能となっている。
【0009】
また、アッパレール20の複数の箇所には、ロアレール10の側壁部12,13に当接するスライドピース70がねじ71を用いて取り付けられ、ロアレール10とアッパレール20との左右方向のガタをなくしている。
【0010】
次に、アッパレール20のロアレール10に対する移動を禁止するロック機構の説明を行なう。図8に示すように、ロアレール10の基底部11の複数の箇所には、ロック穴35が形成されている。一方、アッパレール20の基底部21には穴36が形成され、この穴36にはロック穴35に係脱可能な突起40aを有するロック部材40を上下方向に案内するガイド部材41が設けられている。
【0011】
アッパレール20の第1及び第2の側壁部22,23間に支持されたピン51には、ロックレバー50が回転可能に係合している。このロックレバー50の一方の端部側には、ロック部材40に設けられたピン42に遊嵌する長穴52が形成されている。
【0012】
ピン51には、中間部がピン51に巻回され、一方の端部側がロックレバー50に、他方の端部側がアッパレール20に形成された切片部20aにそれぞれ係止されたスプリング56が設けられ、このスプリング56の付勢力により、ロックレバー50は、ロック部材40の突起40aがロアレール10のロック穴35に係合する方向に付勢されている。
【0013】
次に、アッパレール20には、ロアレール10とアッパレール20との間の上下方向のガタをなくす方向にロアレール10とアッパレール20とを押圧するストッパスプリング60が設けられている。
【0014】
図10に示すように、アッパレール20の第1及び第2の側壁部22,23には、それぞれ貫通穴25,26が形成されている。ストッパスプリング60の一方の端部は、第1の側壁部22の貫通穴26に係合する第1の係合部61と、第2の側壁部23の貫通穴26に係合する第2の係合部62と、第1の係合部61より折曲しロアレール10の第1の垂下部16方向に延出する第1の延出部63と、第2の係合部62より折曲しロアレール10の第2の垂下部17方向に延出する第2の延出部64と、第1の延出部63,第2の延出部64間に設けられ、ロアレール10の第1の垂下部16,第2の垂下部17の先端面を押圧可能な押圧部65とからなっている。
【0015】
ストッパスプリング60は、第1及び第2の係合部61,62が貫通穴25,26に係合することにより、押圧部65は、第1及び第2の係合部61,62を中心に、第1及び第2の延出部63,64を腕として回転移動可能となっている。
【0016】
次に、このストッパスプリング60の押圧を解除する機構を説明する。80は中間部がアッパレール20の第1及び第2の側壁部22,23間に支持されたピン81に回転可能に係合する解除レバーである。解除レバー80の一方の回転端部側には、ストッパスプリング60の押圧部65に係合する係合溝82が形成され、他方の回転端部側には、ロック部材40に設けられたピン42に係合する長穴83が形成されている。尚、図9において、85はピン81の抜け止めを行なうEリング、86は解除レバー80の位置決めを行なうスペーサである。
【0017】
次に、上記構成に作動を説明する。
(1)非シートスライド時
スプリング56の付勢力により、アッパレール20側のロック部材40の突起40aは、ロアレール10側のロック穴35に係合し、アッパレール20のロアレール10に対する移動は禁止されている。
【0018】
このとき、アッパレール20側に設けられたストッパスプリング60の押圧部65はロアレール10の第1及び第2の垂下部16,17の先端面を押圧し、ロアレール10とアッパレール20との上下方向のガタをなくしている。
【0019】
(2)シートスライド時
操作者が、ロックレバー50の他方の端部側をスプリング56の付勢力に抗して下方向に移動させる。すると、ロックレバー50は、ピン51を中心に回転し、一方の回転端部側のロック部材40が上方に移動し、ロック部材40の突起40aと、ロアレール10側のロック穴35との係合が解除され、アッパレール20はロアレール10に対して移動可能となる。
【0020】
同時に、ロック部材40が上方に移動することにより、解除レバー80がピン81を中心に回転し、一方の回転端部側が下方向に移動し、ストッパスプリング60の押圧部65を下に押し下げ、ストッパスプリング60のロアレール10に対する押圧を解除する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成のシートスライド装置においては、シートスライド時には、上下方向のガタをとるストッパスプリング60の押圧部65が解除レバー80により押し下げられて、移動抵抗が少なくなる。
【0022】
しかし、左右方向のガタをとるスライドピース70に関してはなにもしてないので、スライドピース70による摺動抵抗により、アッパレール20の移動抵抗がまだ若干大きいという問題点がある。
【0023】
さらに、スライドピース70とロアレール10との間には、若干の隙間があり、その隙間分だけガタが発生する。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その第1の課題は、シートスライド時の移動抵抗が低減されるシートスライド装置を提供することにある。
【0024】
第2の課題は、ガタがないシートスライド装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する請求項1記載の発明は、フロア側に設けられるロアレールと、該ロアレールに移動可能に係合し、シートが設けられるアッパレールと、前記アッパレール,前記ロアレールの間に配置され、前記アッパレールの移動抵抗を少なくする移動抵抗減少手段と、前記アッパレールの前記ロアレールに対する移動を禁止するロック機構と、を有するシートスライド装置において、前記アッパレールに設けられ、前記ロアレールに当接可能で、当接することにより、前記移動抵抗減少手段と協力して前記アッパレールと前記ロアレールとの間の上下,左右方向のガタをなくすストッパと、該ストッパを前記ロアレールに当接する方向に付勢し、前記ストッパから前記ロアレールに対して上方向、左右方向の押圧力を発生させる第1の付勢手段と、前記ロック機構が解除され、前記アッパレールが前記ロアレールに対して移動可能となると、連動して前記ストッパを前記第1の付勢手段の付勢力に抗して前記ロアレールから離れる方向に移動させ、前記ロアレールとの当接を解除して、前記ストッパから前記ロアレールに対する上方向、左右方向の押圧力を解除するストッパ解除機構とを有することを特徴とするシートスライド装置である。
【0026】
前記アッパレールに設けられ、前記ロアレールに当接可能で、当接することにより、前記移動抵抗減少手段と協力して前記アッパレールと前記ロアレールとの間の上下,左右方向のガタをなくすストッパと、該ストッパを前記ロアレールに当接する方向に付勢し、前記ストッパから前記ロアレールに対して上方向、左右方向の押圧力を発生させる第1の付勢手段と、前記ロック機構が解除され、前記アッパレールが前記ロアレールに対して移動可能となると、連動して前記ストッパを前記第1の付勢手段の付勢力に抗して前記ロアレールから離れる方向に移動させ、前記ロアレールとの当接を解除して、前記ストッパから前記ロアレールに対する上方向、左右方向の押圧力を解除するストッパ解除機構とを設けたことにより、非シートスライド時には、ストッパが第1の付勢手段によりロアレールに当接し、上下左右方向のガタが完全に除去される。
【0027】
シートスライド時には、ロック解除に連動してストッパ解除機構が作動し、ストッパがロアレールから離れ、前記ロアレールとの当接が解除され、前記ストッパから前記ロアレールに対する上方向、左右方向の押圧力が解除されるので、アッパレールの移動抵抗は、アッパレールに設けられた移動抵抗減少手段による抵抗のみとなり、シートスライド時の移動抵抗が低減される。
【0028】
尚、移動抵抗減少手段としては、アッパレールに回転可能に設けられたローラ,アッパレールとロアレールとの間に転動可能に配設された鋼球,低摩擦樹脂等で作られたスライドピース等があるが限定するものではない。
【0029】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の前記ロアレールは、長手方向に沿って並設される2つの垂下部を有し、前記ストッパは、前記2つの垂下部の先端部に対して下方から当接可能な2つの斜面部を有し、前記2つの斜面部の傾きの方向は、前記2つの垂下部に当接した時に、前記ロアレール,アッパレール間の上下,左右方向のガタがなくなる方向に設定されていることを特徴とするシートスライド装置である。
【0030】
前記ロアレールは、長手方向に沿って並設される2つの垂下部を有し、前記ストッパは、前記2つの垂下部の先端部に対して下方から当接可能な2つの斜面部を有することにより、構造が簡単である。
【0031】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の前記ロック機構は、前記アッパレールに上下方向に移動可能に設けられ、前記ロアレールに係脱可能なロック部材と、前記ロック部材を前記ロアレールに係合する方向に付勢する第2の付勢手段と、前記ロック部材を前記第2の付勢手段の付勢力に抗して、前記ロアレールより離れる方向に駆動するレリーズ部材とからなり、前記ストッパ解除機構は、前記アッパレールの長手方向に沿って設けられ、一方の端部側に前記ストッパが設けられ、中間部は前記アッパレールに回転可能に取り付けられ、他方の端部側は、前記ロック機構の前記ロック部材に係合するレバーであることを特徴とするシートスライド装置である。
【0032】
前記ストッパ解除機構は、前記アッパレールの長手方向に沿って設けられ、一方の端部側に前記ストッパが設けられ、中間部は前記アッパレールに回転可能に取り付けられ、他方の端部側は、前記ロック機構の前記ロック部材に係合するレバーであることにより、構造が簡単である。
【0033】
【発明の実施の形態】
次に図面を用いて本発明の実施の形態例を説明する。図1は本実施の形態例のシートトラック装置の主要部分の側面図、図2は図1の上面図、図3は図1のB−B断面図、図4は図1のC−C断面図、図5は図1のD−D断面図、図6は図1のE−E断面図、図7は作動を説明する図である。
【0034】
(全体構成)
図1および図2において、110はフロア側に設けられるロアレール、120はロアレール110内に設けられ、シートが設けられるアッパレールである。
【0035】
ロアレール110の断面形状は、図3から図6に示すように、フロアと対向する基底部111と、この基底部111の両側より折曲して上方に延出する第1及び第2の側壁部112,113と、側壁部112,113の上部より折曲し、互に近づく方向に延出し、両者の間に隙間Dを形成する第1及び第2の天面部114,115と、第1及び第2の天面部114,115の先端部より基底部111方向に向かう第1及び第2の垂下部116,117とからなっている。
【0036】
一方、ロアレール110内に設けられるアッパレール120は、第1および第2のアッパレール120′,120″からなっている。
そして、アッパレール120の複数の箇所には、図2および図3に示すように、第1および第2のアッパレール120′,120″間に橋渡しされたピン130に回転可能に設けられ、ロアレール110の基底部111上を転動するローラ(移動抵抗減少手段)131が設けられている。
【0037】
(ロック機構L)
第1および第2のアッパレール120′,120″間の間隔が狭められた部分には、スペーサ141,143が設けられ、これらスペーサ141,143の間には、ロック部材151が配設されている。
【0038】
このロック部材151の下部には、ロアレール110の基底部111に所定の間隔で複数形成されたロック穴に係合可能な突起151a,151bが形成されている。
【0039】
図1および図6に示すようにように、ロック部材151の中間部には、第2のアッパレール120″方向に突出する円筒状の突起151cが形成されている。一方、第2のアッパレール120″には、ロック部材151の突起151cが嵌合し、上下方向に延びるガイド穴120a″が形成され、ロック部材151はガイド穴120a″に案内されて、上下方向にのみ移動するようになっている。
【0040】
第2のアッパレール120″の外側(ロアレール110の第2の側壁部113側)には、レリーズプレート(レリーズ部材)161が配設されている。
このレリーズプレート161には、ロック部材151の突起151cが嵌合し、突起151cが当接する斜面161aを有する略三角形状の穴161bが形成されている。
【0041】
従って、このレリーズプレート161を図1において、矢印I方向に移動させることにより、ロック部材151は上下方向に移動し、ロック部材151の突起151a,151bがロアレールのロック穴に係脱するようになっている。
【0042】
図1,図2,図5に示すように、ピン171が第1のアッパレール120′,スペーサ143,第2のアッパレール120″を挿通するように設けられている。このピン171は、レリーズプレート161に形成された横方向の長穴161cを挿通し、長穴161cを挿通したその先端部には、トーションスプリング(第2の付勢手段)181の中間部が巻回されている。トーションスプリング181の一方の端部側は、第2のアッパレール120″に係止され、他方の端部側は、ロック部材151の突起151cに係止され、ロック部材151の突起151a,151bがロアレール110のロック穴に係合する方向に付勢している。
【0043】
また、図1および図2に示すように、同様な機構がスペーサ141側にも設けられているが、同一部分には、同一符号に「′(ダッシュ)」を付し、重複する説明は省略する。
【0044】
(ストッパとストッパ解除機構)
図1,図2,図4に示すように、アッパレール120の第1アッパレール120′と、第2のアッパレール120″とには、両者を橋渡しするようにピン191が設けられている。
【0045】
このピン191にストッパレバー201の基端部側が回転可能に係合している。
ストッパレバー201の一方の端部側は、第2のアッパレール120″と対向し、ピン191が挿通する穴が形成された第1の面203と、第1の面203から折曲され、第1のアッパレール120′側へ向かうストッパ部205と、ストッパ部205から折曲され、第1のアッパレール120′と対向し、ピン191が挿通する穴が形成された第2の面207とからなる略「コ」字形状となっている。
【0046】
ストッパレバー201の他方の端部側はロック部材151方向に延出し、ロック部材151に設けられたピン153に上方から当接するように形成されている。
【0047】
ストッパレバー201のストッパ部(ストッパ)205は、図4に示すように、ロアレール110の2つの垂下部、すなわち、第1および第2の垂下部116,117の先端部に対して下方から当接可能な斜面を有する第1および第2の斜面部211,213を有し、第1および第2の斜面部211,213の傾きの方向は、これらが第1および第2の垂下部116,117に当接した時に、ロアレール110,アッパレール120間の上下,左右方向のガタがなくなる方向に設定されている。
【0048】
さらに、ピン191にはトーションスプリング221(第1の付勢手段)の中間部が巻回され、このトーションスプリング221の一方の端部は第2のアッパレール120″に係止され、他方の端部はストッパレバー201に係止され、ストッパレバー201のストッパ部205の第1および第2の斜面部211,213がロアレール110の第1および第2の垂下部116,117に当接する方向に付勢している。
【0049】
尚、215は第1および第2のアッパレール120′,120″に設けられ、ストッパレバー201の基端部側に当接可能で、ストッパレバー201のストッパ部205のロアレール110の第1および第2の垂下部116,117方向の回転を規制するストッパピンである。
【0050】
また、図1および図2に示すように、同様な機構がスペーサ141側にも設けられているが、同一部分には、同一符号に「′(ダッシュ)」を付し、重複する説明は省略する。
【0051】
次に、上記構成に作動を説明する。
(1) 非シートスライド時
トーションスプリング181,181′の付勢力により、アッパレール120側のロック部材151の突起151a,151bは、ロアレール110側のロック穴に係合し、アッパレール120のロアレール110に対する移動は禁止されている。
【0052】
このとき、アッパレール120側に設けられたストッパレバー201,201′は、トーションスプリング221,221′の付勢力により、ストッパ部205,205′の第1および第2の斜面部211,211′,213,213′がロアレール110の第1および第2の垂下部116,117に当接し、上下左右方向のガタが完全に除去される。
【0053】
(2) シートスライド時
操作者が、レリーズプレート161を図1において左方向に移動させると、レリーズプレート161の穴161bの斜面161aにより、ロック部材151が上方に移動し、ロック部材151の突起151a,151bがロアレール110側のロック穴から離脱し、アッパレール120がロアレール110に対して移動可能となる。
【0054】
このロック機構Lの作動に連動して、すなわち、ロック部材151が上方に移動すると、図7に示すように、ピン153を介してストッパレバー201の回転端部側が上方に押され、基端部側のストッパ部205が下降し、ストッパ部205の第1および第2の斜面部211,213のロアレール110の第1および第2の垂下部116,117への当接が解除される。
【0055】
尚、スペーサ141側も同様である。
上記構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)シートスライド時のアッパレール120の移動抵抗は、アッパレール120に設けられたローラ131(移動抵抗減少手段)による抵抗のみとなり、シートスライド時の移動抵抗が低減される。
【0056】
(2)ロアレール110は、第1および第2の垂下部116,117を有し、ストッパレバー201,201′のストッパ部205,205′には、第1および第2の垂下部116,117の先端部に対して下方から当接可能な第1および第2の斜面部211,211′,213,213′を有することにより、構造が簡単である。
【0057】
(3)ストッパ解除機構として、一方の端部側にストッパ部205,205′が設けられ、中間部はピン191,191′を用いてアッパレール120に回転可能に取り付けられ、他方の端部側は、ロック機構Lのロック部材151にピン153,1533′に当接するストッパレバーとしたことにより、構造が簡単である。
【0058】
【発明の効果】
以上述べたように請求項1記載の発明によれば、前記アッパレールに設けられ、前記ロアレールに当接可能で、当接することにより、前記移動抵抗減少手段と協力して前記アッパレールと前記ロアレールとの間の上下,左右方向のガタをなくすストッパと、該ストッパを前記ロアレールに当接する方向に付勢し、前記ストッパから前記ロアレールに対して上方向、左右方向の押圧力を発生させる第1の付勢手段と、前記ロック機構が解除され、前記アッパレールが前記ロアレールに対して移動可能となると、連動して前記ストッパを前記第1の付勢手段の付勢力に抗して前記ロアレールから離れる方向に移動させ、前記ロアレールとの当接を解除して、前記ストッパから前記ロアレールに対する上方向、左右方向の押圧力を解除するストッパ解除機構とを設けたことにより、非シートスライド時には、ストッパが第1の付勢手段によりロアレールに当接し、上下左右方向のガタが完全に除去される。
【0059】
シートスライド時には、ロック解除に連動してストッパ解除機構が作動し、ストッパがロアレールから離れ、前記ロアレールとの当接が解除され、前記ストッパから前記ロアレールに対する上方向、左右方向の押圧力が解除されるので、アッパレールの移動抵抗は、アッパレールに設けられた移動抵抗減少手段による抵抗のみとなり、シートスライド時の移動抵抗が低減される。
【0060】
請求項2記載の発明によれば、前記ロアレールは、長手方向に沿って並設される2つの垂下部を有し、前記ストッパは、前記2つの垂下部の先端部に対して下方から当接可能な2つの斜面部を有することにより、構造が簡単である。
【0061】
請求項3記載の発明によれば、前記ストッパ解除機構は、前記アッパレールの長手方向に沿って設けられ、一方の端部側に前記ストッパが設けられ、中間部は前記アッパレールに回転可能に取り付けられ、他方の端部側は、前記ロック機構の前記ロック部材に係合するレバーであることにより、構造が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態例のシートトラック装置の主要部分の側面図である。
【図2】図2は図1の上面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図1のC−C断面図である。
【図5】図1のD−D断面図である。
【図6】図1のE−E断面図である。
【図7】作動を説明する図である。
【図8】従来のシートスライド装置の断面図である。
【図9】図8におけるA−A断面図である。
【図10】図8における矢印X方向からみたスプリングの掛け方を説明する図である。
【符号の説明】
110 ロアレール
120 アッパレール
201 ストッパレバー
205 ストッパ部(ストッパ)
221,221′ トーションスプリング(第1の付勢手段)
Claims (3)
- フロア側に設けられるロアレールと、該ロアレールに移動可能に係合し、シートが設けられるアッパレールと、前記アッパレール,前記ロアレールの間に配置され、前記アッパレールの移動抵抗を少なくする移動抵抗減少手段と、前記アッパレールの前記ロアレールに対する移動を禁止するロック機構と、を有するシートスライド装置において、
前記アッパレールに設けられ、前記ロアレールに当接可能で、当接することにより、前記移動抵抗減少手段と協力して前記アッパレールと前記ロアレールとの間の上下,左右方向のガタをなくすストッパと、
該ストッパを前記ロアレールに当接する方向に付勢し、前記ストッパから前記ロアレールに対して上方向、左右方向の押圧力を発生させる第1の付勢手段と、
前記ロック機構が解除され、前記アッパレールが前記ロアレールに対して移動可能となると、連動して前記ストッパを前記第1の付勢手段の付勢力に抗して前記ロアレールから離れる方向に移動させ、前記ロアレールとの当接を解除して、前記ストッパから前記ロアレールに対する上方向、左右方向の押圧力を解除するストッパ解除機構と、
を有することを特徴とするシートスライド装置。 - 前記ロアレールは、長手方向に沿って並設される2つの垂下部を有し、
前記ストッパは、前記2つの垂下部の先端部に対して下方から当接可能な2つの斜面部を有し、
前記2つの斜面部の傾きの方向は、前記2つの垂下部に当接した時に、前記ロアレール,アッパレール間の上下,左右方向のガタがなくなる方向に設定されていることを特徴とする請求項1記載のシートスライド装置。 - 前記ロック機構は、
前記アッパレールに上下方向に移動可能に設けられ、前記ロアレールに係脱可能なロック部材と、
前記ロック部材を前記ロアレールに係合する方向に付勢する第2の付勢手段と、
前記ロック部材を前記第2の付勢手段の付勢力に抗して、前記ロアレールより離れる方向に駆動するレリーズ部材とからなり、
前記ストッパ解除機構は、
前記アッパレールの長手方向に沿って設けられ、一方の端部側に前記ストッパが設けられ、中間部は前記アッパレールに回転可能に取り付けられ、他方の端部側は、前記ロック機構の前記ロック部材に係合するレバーであることを特徴とする請求項1記載のシートスライド装置。
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