JP6131117B2 - 車両用スライドレール装置 - Google Patents
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Description
ロアレールの底板部には、多数のロック孔が前後方向に並べて形成してある。またアッパレールの天井部には前後方向に延びる挿通孔が穿設してある。
ロック部材は、左右一対のロックプレートからなるものであり、各ロックプレートの下端部にはロック孔に対して係脱可能なロック歯部が形成してある。一対のロックプレートの上部は、アッパレールの挿通孔に上下方向にスライド自在に嵌合している。
ロック部材は、ロック歯部がいずれかのロック孔に嵌合するロック位置と、ロック歯部がロック孔から上方に脱出するアンロック位置との間をアッパレールに対して上下方向に相対移動可能であり、さらに付勢手段によって常にロック位置側に付勢されている。
さらに一対のロックプレートの間には、一方のロックプレートを前方に移動付勢し、かつ他方のロックプレートを後方に移動付勢するバネ部材が設けてある。
このロック操作部材が初期位置に位置するとき、ロック位置側に移動付勢されたロック部材(ロックプレート)のロック歯部が、ロアレールのいずれかのロック孔に嵌合する。するとロック歯部の前後両面が当該ロック孔の前面と後面にそれぞれ接触するので、ロック部材(ロックプレート)のロアレール(ロック孔)に対する前後動が規制される。
また、ロック操作部材が初期位置に位置するとき、上記バネ部材の付勢力によって一方のロックプレートの前面が上記挿通孔の前端部に当接し、他方のロックプレートの後面が上記挿通孔の後端部に当接するので、ロック部材(ロックプレート)のアッパレール(挿通孔)に対する前後動が規制される。
そのためロック操作部材が初期位置に位置するときは、アッパレールのロアレールに対する前後動が規制され、さらにロアレール、アッパレール、及びロック部材の間の前後方向のガタつきを防止できる。
しかしロック状態にある車両用スライドレール装置のアッパレールに対して前後方向の大荷重が掛かると、バネ部材の付勢力に抗してロック部材(ロックプレート)が挿通孔の前後両端部から離間する方向に移動し、ロック部材(ロックプレート)がアッパレール(挿通孔)に対して前後方向にガタつくおそれがある。
即ち、ロック操作部材をロック許容位置からロック解除位置へ移動させると、ロック部材とアッパレールの間のロック(前後方向のガタ抑え)を解除した後に、ロック部材とロアレールの間のロック(前後方向のガタ抑え)を解除するので、ロック部材とアッパレールの間のロック解除及びロック部材とロアレールの間のロック解除を同時に行う場合に比べて、ロック部材によるロックの解除(ロック部材のロック許容位置からロック解除位置への移動)を円滑に行うことが可能になる。
図示を省略した自動車(車両)の車内床面にはスライドレール装置10が設けてある。スライドレール装置10は大きな構成要素として左右一対のレールユニット12を備えており、左右のレールユニット12(アッパレールユニット25)の上面にはシート(図示略)が固定してある。
左右のレールユニット12は互いに左右対称な構造であるため、以下の説明では左側のレールユニット12の構造について詳細に説明し、右側のレールユニット12の構造については詳細な説明は行わない。
車内床面に対して固定した金属製のロアレール15は前後方向に直線的に延び、かつ前後両端と上面(左右の天井壁部19の間)が開口したチャンネル材である。ロアレール15の横断面形状は左右対称である。ロアレール15は、2本の固定用ピン13を介して車内床面に固定される固定部16と、固定部16の左右両縁部から上方に延びた部分からそれぞれ左側と右側に向かって水平に延びる一対のローラ支持部17(底板部)と、左右のローラ支持部17の外側縁部から上方に延びる一対の側壁部18と、左右の側壁部18の上縁部から互いに近づく方向に延びる一対の天井壁部19と、左右の天井壁部19の内側縁部から垂下する一対の垂下片20と、を具備している。左右の天井壁部19は、その内側端部(垂下片20側の端部)が外側端部(側壁部18側の端部)より上方に位置する態様で傾斜している(図6、図7等を参照)。左右両側の垂下片20には、多数のロック孔22が前後方向に並べて穿設してある。図8、図10、図12等に示したように、各ロック孔22は下端は開放端となっており、各ロック孔22の前後幅は下端(開放端)から上方に向かうにつれて徐々に狭くなる。
ロアレール15の左右の側壁部18及び垂下片20の前端近傍部と後端近傍部には貫通孔が形成してある。前端近傍部の左右の貫通孔には前側ストッパピン23が固定状態で挿入してあり、後端近傍部の左右の貫通孔には後側ストッパピン24が固定状態で挿入してある。
金属製の前後対称な構造物であるアッパレール26は、外側構成板状部材28と内側構成板状部材40を接合したものである。
外側構成板状部材28は、互いに前後方向に離間しかつ円形の貫通孔を有する前側支持片29及び後側支持片30と、上縁部の前端部と後端部に前側支持片29と後側支持片30が接続する垂下部31と、垂下部31の下縁部から左側に延びる側方延長部32と、側方延長部32の左側縁部から上方に延びる上方延長部33と、を具備している。垂下部31の中央部よりやや前方に位置する部位は、その前後に位置する部位に比べて一段左側に位置するロック部材収納部31aとなっており、ロック部材収納部31aには側面視略矩形のロック部材露出用孔34が貫通孔として形成してある。前側支持片29及び後側支持片30の下面には、上記貫通孔と同心をなすように溶着したウェルドナット35が固定してある。
上方延長部33の前部と後部には上方延長部33の上縁部から下方に延びる軸逃げ用孔37が一つずつ形成してある。また外側構成板状部材28の長手方向の中央部の下端部には3つのロック孔39が前後方向に並べて形成してある。
図示するように外側構成板状部材28と内側構成板状部材40は、内側構成板状部材40の垂下部42の上部(但しロック部材収納部42aを除く)の左側面を外側構成板状部材28の垂下部31の上部の右側面(但しロック部材収納部31aを除く)に接触させ、支持片41の前後の傾斜部を前側支持片29と後側支持片30の上面にそれぞれ接触させた状態で、垂下部31の上部と垂下部42の上部の複数箇所をリベット又はスポット溶接により固定してある。このようにして外側構成板状部材28と内側構成板状部材40を固定することよりアッパレール26が完成する。またアッパレール26を組み立てると、垂下部31のロック部材収納部31aと垂下部42のロック部材収納部42aの間に上面及び下面が開口するロック部材収納空間49が形成される(図9、図11、図13参照)。
左右の側面構成部53の中央部には、左右方向に延びるローラ支持軸55の内側端の近傍部が、側面構成部53を貫通した状態で固定してある。左右のローラ支持軸55には各側面構成部53の外側に位置するローラ56の中心に形成した貫通孔が回転可能に嵌合している。図6等に示すようにローラ56の外周面はローラ支持軸55の軸線を中心とする円筒面である。
左右の傾斜支持部54には、ローラ支持軸55より一段上方に位置するローラ支持軸57の内側端の近傍部が左右の傾斜支持部54を貫通した状態で固定してある。図7に示すように、左右のローラ支持軸57の軸線は対応する傾斜支持部54に対して直交している。左右のローラ支持軸57には各傾斜支持部54の外側に位置するガタ除去用ローラ58の中心に形成した貫通孔が回転可能に嵌合している。図7等に示すようにガタ除去用ローラ58の外周面の断面形状は円弧形状である。
後側ローラユニット50は、各ローラ支持軸55の内側端部を対応する軸逃げ用孔37の内部にそれぞれ位置させ、底面構成部52の上面を側方延長部32、43の下面に接触させ、かつ左右の側面構成部53の内面を上方延長部33及び上方延長部44の外側面に接触させた状態で、上方延長部33及び上方延長部44の外側面後端部に対して左右の側面構成部53をそれぞれスポット溶接することによりアッパレール26に対して固定してある。
左右の側面構成部63の中央部には、左右方向に延びる前後一対のローラ支持軸55の内側端の近傍部が、側面構成部63を貫通した状態で固定してある。左右の前側の各ローラ支持軸55には各側面構成部63の外側に位置するローラ56の中心に形成した貫通孔が回転可能に嵌合している。
左右の傾斜支持部64には、ローラ支持軸55より一段上方に位置するローラ支持軸57の内側端の近傍部が左右の傾斜支持部54を貫通した状態で固定してある。これら左右のローラ支持軸57の軸線は対応する傾斜支持部64に対して直交している。左右のローラ支持軸57には各傾斜支持部64の外側に位置するガタ除去用ローラ58の中心に形成した貫通孔が回転可能に嵌合している。
前側ローラユニット60は、各ローラ支持軸55の内側端部を対応する軸逃げ用孔37の内部にそれぞれ位置させ、底面構成部62の上面を側方延長部32、43の下面に接触させ、かつ左右の側面構成部63の内面を上方延長部33及び上方延長部44の外側面に接触させた状態で、上方延長部33及び上方延長部44の外側面前端部に対して左右の側面構成部63をそれぞれスポット溶接することによりアッパレール26に対して固定してある。
ロック部材67は、第一ロックプレート68と第二ロックプレート74からなるものである。
第一ロックプレート68は、上下方向に延びる垂直片69と、垂直片69の下縁部から左側に向かって延びる水平片70とを有している。垂直片69の前面及び後面は前後方向に延びる直線に対して直交する平面であり、垂直片69の下端部と水平片70の内側端部とに跨る部分には二つの貫通孔が前後に並べて形成してある。水平片70は、各貫通孔の前後に位置する3つのロック部71を備えている。3つのロック部71の前後寸法は同一である。さらに各ロック部71の前後寸法は各ロック孔22の下端(開放端)の前後寸法より短く、かつ各ロック孔22の上端の前後寸法より長い。また各ロック部71の前後寸法はロック孔39の前後寸法より短い。垂直片69には貫通孔からなるロック解除時被押圧部72が形成してある。
第二ロックプレート74は第一ロックプレート68と略左右対称であり、垂直片69、水平片70、ロック部71、及び(第一ロックプレート68のロック解除時被押圧部72よりやや大寸である)ロック解除時被押圧部72を備えている。ただし、第二ロックプレート74の垂直片69の後面は前後方向に延びる直線に対して直交する平面であるのに対して、垂直片69の前面は前後方向に延びる直線に対して直交する平面ではなく、上下方向に対して傾斜する傾斜面からなるロック時被押圧面75となっている。
第一ロックプレート68と第二ロックプレート74の垂直片69の後面及び上面を一致させた上で垂直片69同士を溶接して、第一ロックプレート68と第二ロックプレート74を互いに一体化することによりロック部材67を構成している。
ロック部材67は、その垂直片69をロック部材収納空間49の下端開口を通してロック部材収納空間49に挿入してあり、第一ロックプレート68及び第二ロックプレート74の各ロック部71は対応するロック孔39に対して相対移動可能に遊嵌している。ロック部材67をロック部材収納空間49に挿入すると、垂直片69がロック部材露出用孔34及びロック部材露出用孔45を通してアッパレール26の側方に露出する。また内側構成板状部材40のロックピン当接片48と第二ロックプレート74のロック時被押圧面75との間に側面視略台形をなす貫通孔が形成される。
図示するようにロック操作部材76の前部と内側構成板状部材40の支持片41の間には引張バネ81(ロック方向付勢手段)の両端が係止してあり、引張バネ81からロック操作部材76と支持片41に対して常に引っ張り力が及んでいる。そのため、ロック操作部材76は(引張バネ81以外の付勢力が掛からないとき)引張バネ81の付勢力によってロック許容位置に位置する。また、アッパレール26には平面視略U字形をなすロック操作レバー(図示略)の左側部が回転可能に支持してある(このロック操作レバーの右側部は、右側のアッパレール26に対して回転可能に支持してある)。このロック操作レバーの左側部は、ロック操作部材露出孔41aを通して被押圧片77に対して常に当接している(ロック操作レバーの右側部は、右側のアッパレールユニット26のロック操作部材露出孔41aを通して右側の被押圧片77に対して常に当接している)。ロック操作レバーは初期位置と解除操作位置の間を回転可能である。ロック操作レバーは外力を与えないときは初期位置に位置する。ロック操作レバーが初期位置に位置するときは、ロック操作レバーから被押圧片77に力が及ばないので、ロック操作部材76はロック許容位置に位置する。一方、ロック操作レバーが解除操作位置まで回転すると、ロック操作レバーから被押圧片77に力が及ぶので、ロック操作部材76が引張バネ81の付勢力に抗してロック解除位置まで回転する。
さらに、ロック部材67(第一ロックプレート68、第二ロックプレート74)の垂直片69にはトーションバネ85の一端が係止しており、ロック解除時押圧部材83の上面にはトーションバネ85の一部が上方から係止している。トーションバネ85からはロック解除時押圧部材83(ロック操作部材76)とロック部材67(第一ロックプレート68、第二ロックプレート74)に対して常に付勢力が及んでいる。この付勢力はロック部材67をロック操作部材76(ロック解除時押圧部材83)に対して上方に相対移動させる方向の力であり、その大きさは引張バネ81の付勢力より小さい。
またロック操作部材76の前部にはピンからなるロック時押圧部材87が固定してある。ロック時押圧部材87はロック操作部材76から右側に突出しており、ロック時押圧部材87の右半部は内側構成板状部材40のロックピン当接片48と第二ロックプレート74のロック時被押圧面75との間に形成された側面視略台形の上記貫通孔内に位置している(図8、図10、図12参照)。
このようにアッパレール26に対して後側ローラユニット50、前側ローラユニット60、ロック部材67、ロック操作部材76、回転支持ピン79、引張バネ81、ロック解除時押圧部材83、トーションバネ85、及びロック時押圧部材87を組み付けることにより左側のアッパレールユニット25が完成する。
アッパレールユニット25をロアレール15内に挿入すると、左右の上方延長部33、44がローラ支持部17(固定部16)、側壁部18、及び天井壁部19で囲まれた空間に位置し、左右の上方延長部33、44が左右の側壁部18とそれぞれ左右方向に対向する。また、前側ローラユニット60及び後側ローラユニット50の各ローラ56が左右のローラ支持部17の上面に接触し(図6参照)、前側ローラユニット60及び後側ローラユニット50の各ガタ除去用ローラ58の外周面の幅方向の中央部が天井壁部19の下面に接触する(図7参照)。
このときロック操作部材76に固定したロック時押圧部材87がロックピン当接片48の後面と第二ロックプレート74のロック時被押圧面75の上部の間に食い込み(ロックピン当接片48とロック時被押圧面75に強い力で接触し)、ロック時被押圧面75が後ろ向きの成分と上向きの成分を有する移動力を発生する。ロック時被押圧面75の移動力の後ろ向き成分によってロック部材67の垂直片69の後面がロック部材用ストッパ46の当接面46aに対して当接する。即ち、ロック時押圧部材87によって後方に押圧されたロック部材67の後方移動がロック部材用ストッパ46によって規制される。そのためロック部材67のアッパレール26に対する前後動が規制される。
さらにロック時被押圧面75の移動力の上向き成分によって、ロック部材67のアッパレール26に対する下方移動が規制される。そのため、ロック部材67とロック孔22によるロック部材67の上方移動規制と相まって、ロック部材67のアッパレール26に対する上下動が規制される。
従って、ロック操作部材76がロック許容位置に位置するときは、ロアレール15、アッパレール26、及びロック部材67が前後方向及び上下方向にガタつくのが防止される。
ロック操作部材76がさらにロック解除位置側へ移動してロック操作部材76がロック許容位置とロック解除位置の間の中間位置に移動したときに、ロック解除時押圧部材83がロック解除時被押圧部72の内周下端に当接してロック解除時被押圧部72を下方に押圧することにより、ロック位置に位置していたロック部材67が下方へ移動する。ロック操作部材76がロック解除位置側へさらに移動すると、ロック解除時押圧部材83はロック解除時被押圧部72の下端を下方へ押圧し続ける。そしてロック操作部材76がロック解除位置に移動したときに、ロック部材67は引張バネ81の付勢力に抗してアンロック位置(図12、図13の位置)に移動する。従って、ロック部材67のロック部71がロック孔22との(前後方向の)係合状態を解除して、ロック部材67(ロック部71)がロアレール15に対して下方へ移動し、ロック部71がロック孔22の開放端を通してロック孔22の下方へ脱出する(図12、図13参照)。
そのため、左右のアッパレールユニット25(シート)を左右のロアレール15に対して前方又は後方に押圧すると、各ローラ56が対応するローラ支持部17上を転動し、アッパレールユニット25がロアレール15に対して前方又は後方にスライドする。
そしてロック操作部材76がロック許容位置とロック解除位置の間の上記中間位置に到達したときに、ロック部材67がロック位置に到達し、各ロック部71の前後両端部がロック孔22の前面と後面と係合する(ロック部材67のこれ以上の上方移動が規制される)(図10、図11参照)。
ロック操作部材76が中間位置を超えてロック許容位置側に回転すると、上方移動が規制されたロック部材67(ロック解除時被押圧部72)に対してロック操作部材76が引張バネ81の付勢力によりさらに上方へ移動(回転)するので、ロック解除時押圧部材83がロック解除時被押圧部72の内周下端から上方に離間する。そしてロック操作レバーを初期位置に復帰することによりロック操作部材76がロック許容位置に到達したときに、ロック操作部材76に固定したロック時押圧部材87がロックピン当接片48の後面と第二ロックプレート74のロック時被押圧面75の上部の間に再び食い込む(図8、図9参照)。
例えば図14及び図15に示す態様で実施することが可能である。この変形例のアッパレールユニット25の各ローラ支持軸57には、外周面がローラ支持軸57を中心とする円筒面からなるガタ除去用ローラ88が回転可能に支持してある。このガタ除去用ローラ88は、左右のアッパレールユニット25がロアレール15に対してスライドするときに、ロアレール15の左右の天井壁部19の下面に接触しながらローラ支持軸57回りに回転する。
一方、図15に示す変形例ではローラ支持ブラケット51やローラ支持ブラケット61(図15では図示略)に水平方向に延びる左右一対のローラ支持軸89を固定し、各ローラ支持軸89にガタ除去用ローラ90を回転可能に支持している。ガタ除去用ローラ90の外周面はローラ支持軸89の軸線を中心とする円錐の一部をなす面である。このガタ除去用ローラ90も、左右のアッパレールユニット25がロアレール15に対してスライドしたときに、ロアレール15の左右の天井壁部19の下面に接触しながらローラ支持軸57回りに回転する。
そのため図14及び図15の変形例も上記実施形態と同様の作用効果を発揮可能である。
さらにロアレール15の底部全体を単一の水平部により構成し、この水平部の左側と右側(左右方向の中央部を除いた部分)に一対の「ローラ支持部(底板部)」を構成してもよい。
また後側ローラユニット50や前側ローラユニット60に設けたローラとガタ除去用ローラの一方を、ロアレール15、15’の内面に対して回転不能かつ摺動可能に接触する接触部材(シュー)によって構成してもよい。
図16の変形例はロック部材67’(第二ロックプレート74)に形成したロック時被押圧面75’の傾斜方向をロック時被押圧面75と逆向きにしたものである。この場合のロック部材67’の「ロック位置」は「アンロック位置」より下方の位置になる。さらに図示は省略してあるがロアレール15に形成したロック孔22は上記実施形態のロック孔22とは上下対称な形状であり、その上端が開放端となっている。
この変形例の場合も上記実施形態と同様に、ロック操作部材76がロック許容位置に位置するときに(ロック部材67’がロック位置に位置するときに)、ロアレール15、アッパレール26、及びロック部材67’が前後方向及び上下方向にガタつくのを防止できる。
この変形例もロック操作部材76がロック許容位置に位置するときに(ロック部材67’’がロック位置に位置するときに)、ロアレール15、アッパレール26、及びロック部材67’’が前後方向及び上下方向にガタつくのを防止できる。
そのため本変形例では、ロック操作部材76がロック許容位置に位置するときに(ロック部材67’’’がロック位置に位置するときに)、アッパレール26とロック部材67’’’が上下方向にガタつくことは防止できないものの、アッパレール26とロック部材67’’’が前後方向にガタつくことを防止できる。
この変形例では、ロック時押圧部材87によって前方に押圧されたロック部材67’’’’の前方移動がロック部材用ストッパ46によって規制されるので、ロック部材67’’’’のアッパレール26に対する前後動が規制される。
さらにロック時被押圧面75’’’の移動力の上向き成分によって、ロック部材67’’’’のアッパレール26に対する下方移動が規制される。そのため、ロック部材67’’’’とロック孔22によるロック部材67’’’’の上方移動規制と相まって、ロック部材67’’’’のアッパレール26に対する上下動が規制される。
また、例えば第二ロックプレート74からロック解除時被押圧部72を省略することにより、ロック部材67、67’、67’’、67’’’、67’’’’(第一ロックプレート68)に形成したロック解除時被押圧部72を有底の凹部にしてもよい。
さらにロック部材67、67’、67’’、67’’’、67’’’’側にロック解除時押圧部材83を設けて、ロック操作部材76側に(貫通孔または有底の凹部からなる)ロック解除時被押圧部72を形成してもよい。
さらにロック部材67、67’、67’’、67’’’、67’’’’をアッパレール26に対して略上下方向に延びる曲線方向(例えば円弧方向)に沿って移動させ、ロック時押圧部材87を上下方向に直線的に移動させてもよい。
12 レールユニット
13 固定用ピン
15 ロアレール
16 固定部
17 ローラ支持部(底板部)
18 側壁部
19 天井壁部
20 垂下片
22 ロック孔
23 前側ストッパピン
24 後側ストッパピン
25 アッパレールユニット
26 アッパレール
28 外側構成板状部材
29 前側支持片
30 後側支持片
31 垂下部
31a ロック部材収納部
32 側方延長部
33 上方延長部
34 ロック部材露出用孔
35 ウェルドナット
37 軸逃げ用孔
39 ロック孔
40 内側構成板状部材
41 支持片
41a ロック操作部材露出孔
42 垂下部
42a ロック部材収納部
43 側方延長部
44 上方延長部
45 ロック部材露出用孔
46 ロック部材用ストッパ(アッパレール側ストッパ)
46a 当接面
47 ロックピン受容孔
48 ロックピン当接片
49 ロック部材収納空間
50 後側ローラユニット
51 ローラ支持ブラケット
52 底面構成部
53 側面構成部
54 傾斜支持部
55 ローラ支持軸
56 ローラ
57 ローラ支持軸
58 ガタ除去用ローラ
60 前側ローラユニット
61 ローラ支持ブラケット
62 底面構成部
63 側面構成部
64 傾斜支持部
67 67’ 67’’ 67’’’ 67’’’’ ロック部材
68 第一ロックプレート
69 垂直片
70 水平片
71 ロック部
72 ロック解除時被押圧部
74 第二ロックプレート
75 75’ 75’’ 75’’’ ロック時被押圧面
76 ロック操作部材
77 被押圧片
79 回転支持ピン
81 引張バネ(ロック方向付勢手段)
83 ロック解除時押圧部材
85 トーションバネ
87 ロック時押圧部材
88 ガタ除去用ローラ
89 ローラ支持軸
90 ガタ除去用ローラ
95 96 貫通孔
Claims (4)
- 前後方向に延びるチャンネル状のロアレールと、
該ロアレールに前後方向に並べて形成した、下端又は上端を開放端とした複数のロック孔と、
上記ロアレールに対して前後方向にスライド可能なアッパレールと、
上記ロック孔と前後方向に係合するロック位置と上記開放端を通って上記ロック孔から脱出するアンロック位置との間を上記アッパレールに対して上下方向に相対移動可能として上記アッパレールに支持したロック部材と、
上記ロック部材が上記ロック位置に位置するのを許容するロック許容位置と、上記ロック部材を上記アンロック位置に位置させるロック解除位置と、の間を移動可能として上記アッパレールに支持したロック操作部材と、
上記アッパレールに設けたアッパレール側ストッパと、
上記ロック操作部材が上記ロック解除位置に位置するときは上記ロック部材から離間し、かつ、上記ロック操作部材が上記ロック許容位置に位置するときは、上記ロック部材を前方と後方の一方へ押圧して上記アッパレール側ストッパに押し付ける、上記ロック操作部材に支持したロック時押圧部材と、
を備えることを特徴とする車両用スライドレール装置。 - 請求項1記載の車両用スライドレール装置において、
上記アッパレール側ストッパが、上記ロック部材を上下方向に移動案内する当接面を備える車両用スライドレール装置。 - 請求項1または2記載の車両用スライドレール装置において、
上記ロック部材に設けた、上記ロック時押圧部材と接離し、かつ上下方向に対して傾斜する傾斜面からなるロック時被押圧面と、
上記ロック操作部材が上記ロック許容位置に位置するときに、上記ロック部材と当接して該ロック部材が上記アンロック位置と反対側へ移動するのを規制する、上記ロック孔に形成したロック時ストッパと、
を備え、
上記ロック操作部材が上記ロック解除位置に位置するときに、上記ロック時被押圧面と上記ロック時押圧部材が離間し、
上記ロック操作部材が上記ロック許容位置に位置するときに、上記ロック時被押圧面が上記ロック時押圧部材によって上記一方の方向へ押圧されることにより、上記ロック時被押圧面が上記ロック部材を上記アンロック位置と反対側へ移動させる力を発生する車両用スライドレール装置。 - 請求項1から3のいずれか1項記載の車両用スライドレール装置において、
上記ロック部材と上記ロック操作部材の間に設けた、上記ロック部材を上記ロック位置側に向けて移動付勢するロック方向付勢手段と、
上記ロック部材と上記ロック操作部材の一方に形成したロック解除時被押圧部と、
上記ロック部材と上記ロック操作部材の他方に形成した、上記ロック解除時被押圧部と接離可能なロック解除時押圧部材と、
を備え、
上記ロック操作部材が上記ロック許容位置に位置するとき、上記ロック解除時押圧部材が上記ロック解除時被押圧部から離間し、
上記ロック操作部材が上記ロック許容位置から上記ロック解除位置方向へ移動すると、上記ロック時押圧部材が上記ロック部材から離間した後に、上記ロック解除時押圧部材が上記ロック解除時被押圧部を押圧することにより、上記ロック方向付勢手段の付勢力に抗して上記ロック部材を上記アンロック位置へ移動させる車両用スライドレール装置。
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