JP6165373B1 - ピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種の合成原料や合成中間体として有用な高純度のピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を得ることができる、工業的プロセスにも容易に適用可能なピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩の製造方法を提供する。【解決手段】ピリジン−3−スルホニルクロリド及び5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドを含む原料粗体と、芳香族系有機溶媒とを含有する反応液に塩酸ガスを導入して、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を析出させる工程と、析出したピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を分取する工程と、を有するピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩の製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、医薬品等の合成原料・合成中間体として有用なピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩及びピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法に関する。
ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩や、これを中和等して得られるピリジン−3−スルホニルクロリドは、医薬品等を製造するための原料や中間体として有用な化合物である。ピリジン−3−スルホニルクロリド等のピリジン環の3位にクロロスルホニル基を有する化合物を製造する方法としては、例えば、クロロベンゼン等の溶媒中、五塩化リン(PCl5)を用いて3−ピリジンスルホン酸をクロロ化する方法(特許文献1)が知られている。また、ヒドロキシピリジンスルホン酸と、三塩化リン(PCl3)及び塩素(Cl2)ガスとを反応させて塩素化されたピリジンスルホン酸クロリドを製造する方法が知られている(特許文献2)。
さらに、ピリジン−3−スルホン酸に対し、1モル当量未満の五塩化リン(PCl5)を徐々に添加して逐次反応させることで、副生成物の生成を抑制しつつピリジン−3−スルホニルクロリドを製造する方法が提案されている(特許文献3)。
国際公開第2014/133059号 特許第4695742号公報 特許第5826964号公報
しかしながら、本発明者らが、特許文献1で開示された方法にしたがってピリジン−3−スルホニルクロリドを製造したところ、副生成物である5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドが最終物に相当量含まれていることが判明した。また、特許文献2で開示された方法では、ベンゼン環に塩素原子が導入された相当量の副生成物が得られてしまう。なお、特許文献2には、ピリジン−3−スルホニルクロリドを製造することについて記載されていない。
なお、特許文献3で提案された方法によれば、副生成物である5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドの生成をある程度抑制することが可能であった。しかしながら、不純物である副生成物の含有量を検出限界以下にまで抑制したいとする要求に十分に応えるレベルには至っておらず、さらなる改善の余地があった。なお、特許文献3には、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を製造することについて記載されていない。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、各種の合成原料や合成中間体として有用な高純度のピリジン−3−スルホニルクロリドを得ることができる、工業的プロセスにも容易に適用可能なピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の構成とすることによって上記課題を解決することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明によれば、以下に示すピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法が提供される。
[1]ピリジン−3−スルホニルクロリド及び5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドを含む原料粗体と、芳香族系有機溶媒とを含有する反応液に塩酸ガスを導入して、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を析出させる工程と、析出した前記ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を分取する工程と、分取した前記ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩をモノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、及びキシレンからなる群より選択される少なくとも一種の、水の非存在下の溶媒中に分散させた分散液を調製し、調製した前記分散液を加熱してピリジン−3−スルホニルクロリドを生成させる工程と、を有するピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法。
[2]前記芳香族系有機溶媒が、モノクロロベンゼン及びジクロロベンゼンの少なくともいずれかである前記[1]に記載のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法。
[3]前記分散液を、常圧以下の圧力条件下、75〜130℃に加熱する前記[1]又は[2]に記載のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法。
本発明のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法によれば、各種の合成原料や合成中間体として有用な高純度のピリジン−3−スルホニルクロリドを簡便に製造することができる。本発明のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法は、工業的プロセスにも容易に適用することができる。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
<ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩の製造方法>
本発明のピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩の製造方法は、ピリジン−3−スルホニルクロリド及び5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドを含む原料粗体と、芳香族系有機溶媒とを含有する反応液に塩酸ガスを導入して、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を析出させる工程と、析出したピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を分取する工程とを有する。以下、本発明のピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩の製造方法を、単に「第1の製造方法」とも記す。
(工程1)
本発明の第1の製造方法は、ピリジン−3−スルホニルクロリド及び5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドを含む原料粗体と、芳香族系有機溶媒とを含有する反応液に塩酸ガスを導入して、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を析出させる工程(以下、「工程1」とも記す)を有する。
本発明者らは、ピリジン−3−スルホニルクロリド(以下、「PSC」とも記す)と、その副生成物(不純物)である5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドを含有する混合物である原料粗体に塩酸ガスを接触させると、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩(以下、「PSC塩酸塩」とも記す)は形成されるが、5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドの塩酸塩が形成されないことを見出した。さらに、塩酸塩を形成しなかった5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドは芳香族系有機溶媒に溶解するが、PSC塩酸塩は芳香族系有機溶媒に実質的に溶解しないことを見出した。したがって、芳香族有機溶媒中の原料粗体を塩酸ガスで処理すると、PSC塩酸塩の結晶が析出するとともに、不純物である5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドは芳香族有機溶媒に溶解した状態となる。このため、その後にろ過及び洗浄などの簡易な後処理を実施するだけで不純物を分離し、高純度のPSC塩酸塩を得ることができる。
工程1では、原料粗体と、芳香族系有機溶媒とを含有する反応液に塩酸ガスを導入する。原料粗体は、ピリジン−3−スルホニルクロリド及び5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドを含有する。原料粗体は、より具体的には、PSCを主成分とし、5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドを不純物として含有する。原料粗体としては、例えば、特許文献1及び3等で開示された方法によって調製したPSC(5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドを不純物として含有する)を用いることができる。
原料粗体を芳香族系有機溶媒に溶解させることで、反応液を調製することができる。芳香族系有機溶媒としては、原料粗体を溶解可能であるとともに、PSC塩酸塩を実質的に溶解しないものであればよい。芳香族有機溶媒の具体例としては、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。なかでも、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼンが好ましい。これらの芳香族系有機溶媒は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
反応液に塩酸ガスを導入すれば、芳香族系有機溶媒に実質的に溶解しないPSC塩酸塩を析出させることができる。塩酸ガスは、例えば50℃以下、好ましくは15〜35℃の温度条件下で反応液に導入すればよい。導入する塩酸ガスの量は特に限定されないが、通常、原料粗体中のPSCに対して、1モル当量以上の塩酸ガスを反応液に導入すればよい。
(工程2)
本発明の第1の製造方法は、上記の工程1によって反応液中に析出したピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を分取する工程(以下、[工程2]とも記す)を有する。前述の通り、工程1において塩酸ガスを反応液に導入することで、PSC塩酸塩が芳香族系有機溶媒に実質的に溶解せずに析出するとともに、不純物である5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドは塩酸塩を形成せず、芳香族系有機溶媒に溶解している。このため、ろ過等の簡易な操作によって、高純度のPSC塩酸塩を得ることができる。なお、必要に応じて芳香族系有機溶媒で洗浄した後、減圧条件下等で乾燥することが好ましい。
工程2で得られる高純度のPSC塩酸塩は、5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリド等の不純物を実質的に含有しない。具体的には、得られるPSC塩酸塩に含まれる5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドの量を、ガスクロマトグラフィー等の通常の分析機器の検出限界以下とすることができる。なお、本発明の第1の製造方法における工程の一例を以下に示す。
Figure 0006165373
<ピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法>
本発明のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法は、前述の第1の製造方法によって製造したピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を非水系溶媒中に分散させた分散液を調製し、調製した分散液を加熱してピリジン−3−スルホニルクロリドを生成させる工程を有する。すなわち、本発明のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法は、前述の工程1及び工程2に加え、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を非水系溶媒中に分散させた分散液を調製し、調製した分散液を加熱してピリジン−3−スルホニルクロリドを生成させる工程をさらに有する。以下、本発明のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法を、単に「第2の製造方法」とも記す。
(工程3)
本発明の第2の製造方法は、第1の製造方法の「工程2」で分取したピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を非水系溶媒中に分散させた分散液を調製し、調製した分散液を加熱してピリジン−3−スルホニルクロリドを生成させる工程(以下、「工程3」とも記す)を有する。
PSC塩酸塩を水系溶媒中でアルカリ金属や有機アミンなどの塩基で処理すると、クロロスルホニル基が加水分解等されやすいため、目的とするPSCを得ることは困難である。本発明者らは、検討の結果、PSC塩酸塩を非水系溶媒中に分散させて得た分散液を加熱することで、クロロスルホニル基が加水分解等されることなく、目的とする高純度のPSCが高収率で得られることを見出した。
工程3では、まず、非水系溶媒中にPSC塩酸塩を分散させて分散液を調製する。非水系溶媒としては、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶媒を挙げることができる。これらの非水系溶媒は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
次いで、調製した分散液を加熱すれば、塩酸塩が解塩され、目的とするPSCが系内に生成する。分散液は、常圧以下の圧力条件下で加熱することが好ましく、減圧条件下で加熱することが、より低温で解塩することができるとともに、収率も向上するためにさらに好ましい。また、分散液の加熱温度は75〜130℃とすることが好ましく、80〜125℃とすることがさらに好ましい。上記の通り、減圧条件とすることで、加熱温度をより低くすることができる。
分散液を加熱してPSCが生成した後は、例えば、減圧条件にて非水系溶媒を留去すれば、目的とするPSCを高収率で得ることができる。なお、必要に応じて減圧蒸留等して精製してもよい。原料として用いたPSC塩酸塩は前述の第1の製造方法で得たものであるため、5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリド等の不純物を実質的に含有せず、極めて純度が高い。このため、第2の製造方法で得られるPSCも、5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリド等の不純物を実質的に含有せず、高純度である。具体的には、得られるPSCに含まれる5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドの量を、ガスクロマトグラフィー等の通常の分析機器の検出限界以下とすることができる。なお、本発明の第2の製造方法における工程の一例を以下に示す。
Figure 0006165373
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<PSC塩酸塩の製造>
(実施例1)
800mL四つ口コルベンに、ピリジン−3−スルホニルクロリド88.8g(0.500モル、5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドを0.14%含有)、及びモノクロロベンゼン355.2gを入れ、撹拌しながら、内温25±5℃で塩酸ガス20.0g(0.549モル)を5時間かけて吹き込んだ。析出した結晶をろ過した後、モノクロロベンゼン100gで洗浄した。得られた結晶を1〜3kPaの減圧条件下、55℃で乾燥して、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩105.6g(0.493モル、収率98.7%)を得た。得られたピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩をガスクロマトグラフィー(GC)により分析したところ、5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドは検出されなかった。
(実施例2)
300mL四つ口コルベンに、五塩化リン62.4g(0.300mol)、及びモノクロロベンゼン71.6gを入れ、撹拌しながら120±3℃に加熱した。ピリジン−3−スルホン酸47.7g(0.300mol)を10分割して1時間毎に添加した。ピリジン−3−スルホン酸の全量を添加後、120±3℃で8時間撹拌した。反応液中の5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドの含有量は、0.2area%(GC分析による)であった。減圧(100℃、27kPa)してモノクロロベンゼン及び副生したオキシ塩化リンを留去して濃縮液を得た。
得られた濃縮液にモノクロロベンゼン190.8gを添加して希釈した後、撹拌しながら、内温25±5℃で塩酸ガス11.8g(0.323モル)を5時間かけて吹き込んだ。析出した結晶をろ過した後、モノクロロベンゼン56gで洗浄した。得られた結晶を1〜3kPaの減圧条件下、55℃で乾燥して、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩59.6g(0.278モル、収率92.8%)を得た。得られたピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩をガスクロマトグラフィー(GC)により分析したところ、5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドは検出されなかった。
(実施例3)
ピリジン−3−スルホン酸に対して1.1モル当量の五塩化リンを用いたこと以外は、前述の実施例2と同様にして、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩57.7g(0.269モル、収率89.8%)を得た。得られたピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩をガスクロマトグラフィー(GC)により分析したところ、5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドは検出されなかった。なお、ピリジン−3−スルホン酸と五塩化リンを反応させて得た反応液中の5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドの含有量は、0.3area%(GC分析による)であった。
(実施例4)
200mL四つ口コルベンに、ピリジン−3−スルホン酸31.8g(0.200モル)、及びモノクロロベンゼン47.7gを入れ、撹拌しながら120±3℃に加熱した。五塩化リン41.6g(0.200mol)を20分割して15分間毎に添加した。五塩化リンの全量を添加後、120±3℃で6時間撹拌した。反応液中の5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドの含有量は、0.1area%(GC分析による)であった。減圧(100℃、27kPa)してモノクロロベンゼン及び副生したオキシ塩化リンを留去して濃縮液を得た。
得られた濃縮液にモノクロロベンゼン127.8gを添加して希釈した後、撹拌しながら、内温25±5℃で塩酸ガス8.6g(0.236モル)を3時間かけて吹き込んだ。析出した結晶をろ過した後、モノクロロベンゼン37gで洗浄した。得られた結晶を1〜3kPaの減圧条件下、55℃で乾燥して、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩38.9g(0.182モル、収率90.9%)を得た。得られたピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩をガスクロマトグラフィー(GC)により分析したところ、5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドは検出されなかった。
<PSCの製造>
(実施例5)
200mL四つ口コルベンに、実施例1で得たピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩21.4g(0.100モル)、及びモノクロロベンゼン42.8gを入れ、撹拌してスラリー(分散液)とした。真空ポンプを使用して内圧を23kPaに調整するとともに、85±5℃に加熱して5時間処理(脱塩酸)した。5時間後には、コルベンの内容物はほぼ透明な液体となった。その後、減圧(100℃、27kPa)してモノクロロベンゼンを留去した。次いで、減圧蒸留(110℃、1kPa)して、ピリジン−3−スルホニルクロリド16.5g(0.0929モル、収率92.9%)を得た。
(実施例6)
200mL四つ口コルベンに、実施例1で得たピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩21.4g(0.100モル)、及びモノクロロベンゼン42.8gを入れ、撹拌してスラリー(分散液)とした。120±5℃に加熱して5時間処理(脱塩酸)した。5時間後には、コルベンの内容物はほぼ透明な液体となった。その後、減圧(100℃、27kPa)してモノクロロベンゼンを留去した。次いで、減圧蒸留(110℃、1kPa)して、ピリジン−3−スルホニルクロリド13.9g(0.0783モル、収率78.3%)を得た。
本発明の製造方法は、医薬品を製造するための原料や中間体として有用なピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩及びピリジン−3−スルホニルクロリドを工業的に製造する方法として好適である。

Claims (3)

  1. ピリジン−3−スルホニルクロリド及び5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドを含む原料粗体と、芳香族系有機溶媒とを含有する反応液に塩酸ガスを導入して、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を析出させる工程と、
    析出した前記ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を分取する工程と、
    分取した前記ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩をモノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、及びキシレンからなる群より選択される少なくとも一種の、水の非存在下の溶媒中に分散させた分散液を調製し、調製した前記分散液を加熱してピリジン−3−スルホニルクロリドを生成させる工程と、
    を有するピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法。
  2. 前記芳香族系有機溶媒が、モノクロロベンゼン及びジクロロベンゼンの少なくともいずれかである請求項1に記載のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法。
  3. 前記分散液を、常圧以下の圧力条件下、75〜130℃に加熱する請求項1又は2に記載のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法。
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RAFIK K. ET AL.: "Symmetrical and Unsymmetrical Quadruply Aza Bridged Closely Interspaced Cofacial Bis(5,10,15,20-tetr", JOURNAL OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY, vol. 114(12), JPN6017011624, 1992, pages pp. 4889-4898 *

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