JP6165374B1 - ピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】各種の合成原料や合成中間体として有用な高純度のピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を得ることができる、工業的プロセスにも容易に適用可能なピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法を提供する。【解決手段】ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を非水系溶媒中に分散させた分散液を調製し、調製した分散液を、例えば、常圧以下の圧力条件下、75〜130℃に加熱してピリジン−3−スルホニルクロリドを生成させる工程を有するピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、医薬品等の合成原料・合成中間体として有用なピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法に関する。
ピリジン−3−スルホニルクロリドは、医薬品等を製造するための原料や中間体として有用な化合物である。ピリジン−3−スルホニルクロリド等のピリジン環の3位にクロロスルホニル基を有する化合物を製造する方法としては、例えば、クロロベンゼン等の溶媒中、五塩化リン(PCl5)を用いて3−ピリジンスルホン酸をクロロ化する方法(特許文献1)が知られている。また、ヒドロキシピリジンスルホン酸と、三塩化リン(PCl3)及び塩素(Cl2)ガスとを反応させて塩素化されたピリジンスルホン酸クロリドを製造する方法が知られている(特許文献2)。
さらに、ピリジン−3−スルホン酸に対し、1モル当量未満の五塩化リン(PCl5)を徐々に添加して逐次反応させることで、副生成物の生成を抑制しつつピリジン−3−スルホニルクロリドを製造する方法が提案されている(特許文献3)。
国際公開第2014/133059号 特許第4695742号公報 特許第5826964号公報
しかしながら、本発明者らが、特許文献1で開示された方法にしたがってピリジン−3−スルホニルクロリドを製造したところ、副生成物である5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドが最終物に相当量含まれていることが判明した。また、特許文献2で開示された方法では、ベンゼン環に塩素原子が導入された相当量の副生成物が得られてしまう。なお、特許文献2には、ピリジン−3−スルホニルクロリドを製造することについて記載されていない。
なお、特許文献3で提案された方法によれば、副生成物である5−クロロピリジン−3−スルホニルクロリドの生成をある程度抑制することが可能であった。しかしながら、不純物である副生成物の含有量を検出限界以下にまで抑制したいとする要求に十分に応えるレベルには至っておらず、さらなる改善の余地があった。
ところで、より純度の高いピリジン−3−スルホニルクロリドを得るべく、例えば、前駆体となりうる高純度のピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を中和(脱塩酸)することが考えられる。しかし、検討の結果、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を、例えば、水系溶媒中でアルカリ金属や有機アミンなどの塩基で処理すると、クロロスルホニル基が加水分解等されやすいため、目的とするピリジン−3−スルホニルクロリドを得ることは困難であることがわかった。なお、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩から高い収率でピリジン−3−スルホニルクロリドを得る有効な方法はこれまでに知られていない。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、各種の合成原料や合成中間体として有用な高純度のピリジン−3−スルホニルクロリドを得ることができる、工業的プロセスにも容易に適用可能なピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の構成とすることによって上記課題を解決することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明によれば、以下に示すピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法が提供される。
[1]ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩をモノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、及びキシレンからなる群より選択される少なくとも一種の、水の非存在下の溶媒中に分散させた分散液を調製し、調製した前記分散液を加熱してピリジン−3−スルホニルクロリドを生成させる工程を有するピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法
[2]前記分散液を、常圧以下の圧力条件下、75〜130℃に加熱する前記[1]に記載のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法。
本発明のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法によれば、各種の合成原料や合成中間体として有用な高純度のピリジン−3−スルホニルクロリドを簡便に製造することができる。本発明のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法は、工業的プロセスにも容易に適用することができる。
<ピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法>
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法は、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を非水系溶媒中に分散させた分散液を調製し、調製した分散液を加熱してピリジン−3−スルホニルクロリドを生成させる工程を有する。以下、本発明のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法を、単に「製造方法」とも記す。
(工程1)
本発明の製造方法は、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩を非水系溶媒中に分散させた分散液を調製し、調製した分散液を加熱してピリジン−3−スルホニルクロリドを生成させる工程(以下、「工程1」とも記す)を有する。
前述の通り、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩(以下、「PSC塩酸塩」とも記す)を、例えば、水系溶媒中でアルカリ金属や有機アミンなどの塩基で処理しても、ピリジン−3−スルホニルクロリド(以下、「PSC」とも記す)を得ることは困難である。これは、クロロスルホニル基が加水分解等されやすいためであると考えられる。このような状況の下、本発明者らは、PSC塩酸塩を非水系溶媒中に分散させて得た分散液を加熱することで、クロロスルホニル基が加水分解等されることなく、目的とする高純度のPSCが高収率で得られることを見出した。
工程1では、まず、非水系溶媒中にPSC塩酸塩を分散させて分散液を調製する。PSC塩酸塩としては、市販品を用いることができる。また、特許文献3等で開示された方法によって調製した比較的純度の高いPSCを適当な方法により塩酸塩としたものを用いてもよい。非水系溶媒としては、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系有機溶媒を挙げることができる。これらの非水系溶媒は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
次いで、調製した分散液を加熱すれば、塩酸塩が解塩され、目的とするPSCが系内に生成する。分散液は、常圧以下の圧力条件下で加熱することが好ましく、減圧条件下で加熱することが、より低温で解塩することができるとともに、収率も向上するためにさらに好ましい。具体的には、分散液の加熱温度は75〜130℃とすることが好ましく、80〜125℃とすることがさらに好ましい。なかでも、100kPa以下の減圧条件下、75〜90℃に加熱することが特に好ましい。
分散液を加熱してPSCが生成した後は、例えば、減圧条件にて非水系溶媒を留去すれば、目的とするPSCを高収率で得ることができる。なお、必要に応じて減圧蒸留等して精製してもよい。原料として用いるPSC塩酸塩の純度が高ければ、解塩して得られるPSCも同様に高純度である。これは、工程1では解塩以外の副反応が生じにくいためであると推測される。なお、本発明の製造方法における工程の一例を以下に示す。
Figure 0006165374
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<PSCの製造>
(実施例1)
200mL四つ口コルベンに、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩21.4g(0.100モル)、及びモノクロロベンゼン42.8gを入れ、撹拌してスラリー(分散液)とした。真空ポンプを使用して内圧を23kPaに調整するとともに、85±5℃に加熱して5時間処理(脱塩酸)した。5時間後には、コルベンの内容物はほぼ透明な液体となった。その後、減圧(100℃、27kPa)してモノクロロベンゼンを留去した。次いで、減圧蒸留(110℃、1kPa)して、ピリジン−3−スルホニルクロリド16.5g(0.0929モル、収率92.9%)を得た。
(実施例2)
200mL四つ口コルベンに、ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩21.4g(0.100モル)、及びモノクロロベンゼン42.8gを入れ、撹拌してスラリー(分散液)とした後、常圧で120±5℃に加熱して5時間処理(脱塩酸)した。5時間後には、コルベンの内容物はほぼ透明な液体となった。その後、減圧(100℃、27kPa)してモノクロロベンゼンを留去した。次いで、減圧蒸留(110℃、1kPa)して、ピリジン−3−スルホニルクロリド13.9g(0.0783モル、収率78.3%)を得た。
本発明の製造方法は、医薬品を製造するための原料や中間体として有用なピリジン−3−スルホニルクロリドを工業的に製造する方法として好適である。

Claims (2)

  1. ピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩をモノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トルエン、及びキシレンからなる群より選択される少なくとも一種の、水の非存在下の溶媒中に分散させた分散液を調製し、調製した前記分散液を加熱してピリジン−3−スルホニルクロリドを生成させる工程を有するピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法。
  2. 前記分散液を、常圧以下の圧力条件下、75〜130℃に加熱する請求項1に記載のピリジン−3−スルホニルクロリドの製造方法。
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