JP6163745B2 - アミン化合物、及び電子写真感光体、該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、画像形成用プロセスカートリッジ - Google Patents

アミン化合物、及び電子写真感光体、該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、画像形成用プロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、新規なアミン化合物、及び該アミン化合物を含有する電子写真感光体、該電子写真感光体を使用した画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジに関する。
近年、電子写真方式を用いた情報処理システム機の発展には目覚ましいものがある。特に、情報をデジタル信号に変換して光によって情報記録を行うレーザープリンターやデジタル複写機は、そのプリント品質、信頼性において向上が著しい。さらに、それらは高速化技術との融合によりフルカラー印刷が可能なレーザープリンターあるいはデジタル複写機へと応用されてきている。そのような背景から、感光体に要求される機能として、高画質化と高耐久化を両立させることが特に重要な課題となっている。
これらの電子写真方式のレーザープリンターやデジタル複写機等に使用される感光体としては、有機系の感光材料(OPC)を用いたものが、コスト、生産性及び無公害性等の理由から一般に広く応用されている。そして、OPC感光体の層構成は単層型と機能分離型積層構造に大別される。例えば、最初の実用化OPCであるPVK−TNF電荷移動錯体型感光体は前者の単層型であった。一方、1968年、林とRegensburgerにより各々独立してPVK/a−Se積層感光体が発明され、後には1977年Melzらにより、また1978年Schlosserにより有機顔料分散層と有機低分子分散ポリマー層という感光層全てが有機材料からなる積層感光体が発表された。これらは光を吸収して電荷を発生する電荷発生層(CGL)と、CGLで生成した電荷を注入、輸送し、表面電荷を中和する電荷輸送層(CTL)からなるという概念から、機能分離型積層感光体とも呼ばれる。この機能分離型積層感光体の開発によって、単層感光体に比べ感度、耐久性が飛躍的に向上した。また電荷発生物質(CGM)、電荷輸送物質(CTM)といわれる、それぞれ異なる機能を有する材料を個別に分子設計できるため、それら材料の選択幅が大きく増加した。これらの理由により機能分離型積層感光体は現在のOPC感光体における主流の層構成となっている。
機能分離型の感光体における静電潜像形成のメカニズムは、感光体を帯電した後光照射すると、光は電荷輸送層を通過し、電荷発生層中の電荷発生物質により吸収され電荷を生成する。それによって発生した電荷が電荷発生層及び電荷輸送層の界面で電荷輸送層に注入され、さらに電界によって電荷輸送層中を移動し、感光体の表面電荷を中和することにより静電潜像を形成するというものである。
しかし、有機系の感光体は、繰り返し使用による膜削れが大きく、感光層の膜削れが進むと、感光体の帯電電位の低下や光感度の劣化、感光体表面のキズなどによる地汚れ、画像濃度低下あるいは画質劣化が促進される傾向が強くなる。したがって、従来から有機感光体の耐摩耗性が大きな課題として挙げられていた。さらに、近年では電子写真装置の高速化あるいは装置の小型化に伴う感光体の小径化によって、感光体の高耐久化がより一層重要な課題となっている。
感光体の耐摩耗性向上を実現する方法としては、感光層に潤滑性を付与したり、硬化させたり、フィラーを含有させる方法、もしくは低分子電荷輸送物質(CTM)分子分散ポリマー層のかわりに高分子型電荷輸送物質を用いる方法が広く知られている。しかしながら、これらの方法により感光層の削れを抑えると、新たな問題がおこる。すなわち、繰り返し使用や周辺環境により生じるオゾンやNOx、その他の酸化性物質が、感光層表面に吸着し、繰り返し使用や使用環境によっては、最表面の低抵抗化を招き、画像流れ(画像ボケ)等の問題を引き起こすことが知られている。従来はこのボケ発生物質が感光層と共に削りとられることにより、問題はある程度回避されてきた。しかしながら上述の通り、最近の更なる高解像、高耐久化要求に応えるには、新たな手法を付与しなければならなくなってきている。それらの影響を軽減させる1つの方法として感光体にヒーターを搭載し、ボケ物質を蒸発させる方法があるが、この方法は装置の小型化や消費電力の低減に対して大きな障害となっている。また、酸化防止剤等の添加剤も有効な手段ではあるが、単なる添加剤は光導電性を有しないものであるから、感光層への多量添加は、低感度化、残留電位上昇等の電子写真特性の問題をまねいてしまう。
以上のように、高耐摩耗性を付与、もしくは感光体周りのプロセス設計によって削れが少なくなった電子写真感光体は、副作用として画像ボケの発生、解像度の低下等、画質への影響が避けられず、高耐久化と高画質化を両立させることは困難とされてきた。これは、画像ボケの発生を抑制するには抵抗が高い方が、残留電位上昇を抑制するには抵抗が低い方が適していることから、双方でトレードオフの関係になっていることが問題の解決を困難にしている。
一方、特許第4226749号公報(特許文献1)には感光体の酸掃去剤としてジアルキルアミノ基を有する芳香族系化合物が開示されている。また、特開平5−158258号公報(特許文献2)、および特開2009−14851号公報(特許文献3)にはジアミン化合物が開示されている。これらの化合物は感光体の繰り返し使用後の画像品質に対して有効で、前記酸化性ガス等のボケ発生物質による画像流れ(画像ボケ)等の問題を解決できるとは言われているものの、電荷輸送能が低いため高感度、高速化要求には対応が難しく、したがって、添加量においても限界がある。
更に、特開昭60−196768号公報(特許文献4)、特許第2884353号公報(特許文献5)等に開示されているジアルキルアミノ基を有するスチルベン化合物も耐酸化性ガスによる画像ボケに対して効果があることが[伊丹ら、コニカテクニカルレポート、13巻、37頁、2000年(非特許文献1)]に記載されている。
しかしながら、該スチルベン化合物は電荷輸送サイトであるトリアリールアミン構造の共鳴部位に強いメゾメリー効果(+M効果)の置換基であるジアルキルアミノ基を有しているため、全体のイオン化ポテンシャル値は異常に小さくなる。それ故、電荷輸送物質として単独使用した感光層の帯電保持能は、初期から、もしくは繰り返し使用により著しく悪くなるため、実用化は非常に難しいという致命的な欠点を有している。また本発明のように他の電荷輸送物質と混合併用しても、該スチルベン化合物のイオン化ポテンシャル値はそれらよりもかなり小さいため、スチルベン化合物が移動電荷のホールトラップサイトとなり、感度が著しく低く、かつ残留電位が大きな電子写真感光体となってしまうという欠点を有している。
また、特許第4101676号公報(特許文献6)や特許第3949550号公報記載(特許文献7)にもNOxなどによる画像劣化抑制に対し効果のあるジアミン化合物が開示されているが、これの感度低下は比較的小さいものの、繰り返し疲労による解像度低下の問題を有しており充分なものではなかった。
さらには、特許第3996490号公報(特許文献8)にトリアリールアミン構造に直接ジアルキルアミノ基が結合したアミン化合物も開示されているが、前述のスチルベン化合物と同様に感度が著しく低く、かつ残留電位が大きな電子写真感光体となってしまうという欠点を有していた。
本発明の目的は、長期間の繰り返し使用に対しても高耐久性を有し、かつ画像濃度低下、あるいは画像ボケの発生による画像劣化を抑制し、高画質画像が安定に得られる電子写真感光体を提供することにある。また、それらの感光体を用いることにより、感光体の交換が不要で、かつ高速印刷あるいは感光体の小径化に伴う装置の小型化を実現し、さらに繰り返し使用においても高画質画像が安定に得られる画像形成方法、画像形成装置、画像形成用プロセスカートリッジを提供することにある。
本発明者らは鋭意検討を進めた結果、感光層に特定のアミン化合物を含有させることで、前記、酸化性ガス等のボケ発生物質による画像ボケ(画像流れ)等の問題を解決できることを見いだし、本発明に到達した。
本発明によれば、以下に示す新規なアミン化合物、及び電子写真感光体、該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、画像形成用プロセスカートリッジが提供される。
〔1〕下記一般式(I)で表されるアミン化合物。
〔上記(I)式中、R、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。mおよびnは1若しくは0の整数を表す。Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。ArおよびArは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。Ar、Ar、もしくはAr、Arは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。〕
〔2〕下記一般式(1)乃至(3)のいずれか1つで表される前記〔1〕に記載のアミン化合物。
〔上記(1)式中、R、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。RおよびRは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。Ar、R、もしくはR、Rは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。〕
〔上記(2)式中、R、RおよびRは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。またR、Rは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。Ar、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。〕
〔上記(3)式中、R、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。またR、Rは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。Ar、Ar、およびArは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。〕
〔3〕導電性支持体上に感光層が設けられている電子写真感光体において、該感光層が前記〔1〕に記載の一般式(I)で表されるアミン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
〔4〕該感光層が、電荷輸送物質を含有することを特徴とする前記〔3〕に記載の電子写真感光体。
〔5〕該電荷輸送物質が、下記一般式(4)で表されるスチルベン化合物であることを特徴とする前記〔3〕に記載の電子写真感光体。
〔上記(4)式中、aは0または1の整数、Rは水素原子、アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表し、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜4アルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、ArとRは共同で環を形成しても良い。Aは9−アントリル基、置換もしくは無置換のカルバゾリル基、下記一般式(5)又は一般式(6)を表す。また、aが0の時、AとRは共同で環を形成しても良い。
上記一般式(5)又は(6)式中、Rは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または下記一般式(7)を表し、bは1〜3の整数を表し、bが2以上の時Rは同一でも異なっても良い。
上記(7)式中、RおよびRは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を示し、RおよびRは同じでも異なっていてもよく、環を形成しても良い。〕
〔6〕該電荷輸送物質が、下記一般式(8)で表されるアミノビフェニル化合物であることを特徴とする前記〔4〕に記載の電子写真感光体。
〔上記一般式(8)中、R、R10およびR11は水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子または置換もしくは無置換のアリール基を、Rは水素原子、アルコキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表す。また、c、d、eおよびfは1、2、3または4の整数であり、それぞれが2、3または4の整数の時は、前記R、R、R10およびR11は同じでも異なっていても良い。〕
〔7〕該電荷輸送物質が、下記一般式(9)で表されるジオレフィン芳香族化合物であることを特徴とする前記〔4〕に記載の電子写真感光体。
〔上記一般式(9)中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Aは下記一般式(10)を表す。
(上記一般式(10)中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R12およびR13は置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基である。)〕
〔8〕該電荷輸送物質が、高分子型電荷輸送物質であることを特徴とする前記〔4〕に記載の電子写真感光体。
〔9〕該高分子型電荷輸送物質が、下記一般式(11)で表される化合物であることを特徴とする前記〔8〕に記載の電子写真感光体。
〔上記一般式(11)中、R14、R15は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、Ar、Ar、Arは同一あるいは異なる芳香族炭化水素基を表す。g、hは組成を表し、0.1≦g≦1、0≦h≦0.9、iは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(12)で表される2価基を表す。
(上記一般式(12)中、R101、R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、芳香族炭化水素基またはハロゲン原子を表す。j、kは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表す。または、下記一般式(13)を表す。ここで、R101とR102は、それぞれ同一でも異なってもよい。)。
上記一般式(13)中、lは1〜20の整数、mは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表す。ここで、R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。〕
〔10〕該高分子型電荷輸送物質が、下記一般式(14)で表される化合物であることを特徴とする前記〔8〕に記載の電子写真感光体。
〔上記一般式(14)中、Ar10、Ar11、Ar12、Ar13およびAr14は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、Zは芳香族炭化水素基または−Ar15−Za−Ar15−を表し、Ar15は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、ZaはO、Sまたはアルキレン基、R105およびR106は直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を表す。nは0または1を表す。g、h、i及びXは前記一般式(11)と同じである。〕
〔11〕前記〔3〕乃至〔10〕のいずれかに記載の電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行うことを特徴とする画像形成方法。
〔12〕前記〔3〕乃至〔10〕のいずれかに記載の電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行い、かつ画像露光の際にはLDあるいはLED等によって感光体上に静電潜像の書き込みを行うことを特徴とするデジタル方式の画像形成方法。
〔13〕少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および前記〔3〕乃至〔10〕のいずれかに記載の電子写真感光体を具備してなることを特徴とする画像形成装置。
〔14〕少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および前記〔3〕乃至〔10〕のいずれかに記載の電子写真感光体を具備し、画像露光手段にLDあるいはLED等を使用することによって前記電子写真感光体上に静電潜像の書き込みが行われることを特徴とするデジタル方式の画像形成装置。
〔15〕少なくとも前記〔3〕乃至〔10〕のいずれかに記載の電子写真感光体を具備してなることを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
以下の詳細かつ具体的な説明から理解されるように、本発明によれば、長期間の繰り返し使用に対しても高耐久性を有し、かつ画像濃度低下、あるいは画像ボケの発生による画像劣化を抑制し、高画質画像が安定に得られる電子写真感光体が提供され、また、それらの感光体を用いることにより、感光体の交換が不要で、かつ高速印刷あるいは感光体の小径化に伴う装置の小型化を実現し、さらに繰り返し使用においても高画質画像が安定に得られる画像形成方法、画像形成装置、画像形成用プロセスカートリッジが提供されるという極めて優れた効果が発揮される。
すなわち本発明によれば、一般式(I)で表されるアミン化合物を含有することにより、感度低下を招くことなく、繰り返し使用、および酸化性ガスなどに対する環境耐性が大幅に向上するため、高耐久性を有し、長期にわたって高解像度の画質が得られる電子写真感光体を得ることが可能となり、かつ、本発明によって、電子写真感光体の高耐久化と高画質化の両立が実現され、高画質画像が長期に渡って安定に得られる電子写真感光体、及びそれを用いた画像形成方法、画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジが提供される。
本発明の電子写真感光体の一例を表わす断面図である。 本発明の電子写真感光体の他の一例を表わす断面図である。 本発明の電子写真感光体の他の一例を表わす断面図である。 本発明の電子写真感光体の他の一例を表わす断面図である。 本発明の電子写真感光体の他の一例を表わす断面図である。 本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置の一例を示す概略図である。 本発明の電子写真プロセス及び電子写真装置の他の一例を示す概略図である。 本発明のプロセスカートリッジの一例を示す概略図である。 実施例1で得られたジアミン化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例2で得られたジアミン化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例3で得られたジアミン化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例4で得られたジアミン化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例5で得られたジアミン化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例6で得られたジアミン化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例7で得られたジアミン化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例16で得られたトリアミン化合物の赤外線吸収スペクトルである。 実施例39で得られたテトラアミン化合物の赤外線吸収スペクトルである。 本発明で用いるオキソチタニウムフタロシアニンの粉末XDスペクトルである。
以下、本発明の電子写真感光体、及び該電子写真感光体を用いた画像形成方法、画像形成装置、ならびに画像形成装置用プロセスカートリッジについて詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体においては、導電性支持体上に感光層が設けられており、該感光層が下記一般式(I)で表されるアミン化合物を含有し、該一般式(I)で表されるアミン化合物が本発明の特徴的な構成要素である。まず、一般式(I)で表されるアミン化合物について詳細に説明する。
〔上記一般式(I)中、R、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。mおよびnは1若しくは0の整数を表す。Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。ArおよびArは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。Ar、Ar、もしくはAr、Arは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。〕
一般式(I)で表されるアミン化合物は、一般式(1)〜(3)のうちのいずれか1つで表されるアミン化合物であることが好ましい。
〔上記一般式(1)中、R、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。RおよびRは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。Ar、R、もしくはR、Rは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。〕
〔上記一般式(2)中、R、RおよびRは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。またR、Rは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。Ar、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。〕
〔上記(3)式中、R、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。またR、Rは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。Ar、Ar、およびArは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。〕
一般式(I)で表されるアミン化合物は、感光体を繰り返し使用する際の画像品質維持に有効である。その理由は、現時点では明らかになっていないが、化学構造内に含まれるアルキルアミノ基が塩基性の強い基であるので、画像ボケの原因物質と考えられている酸化性ガスに対しての中和効果が推測される[島田、池上、リコーテクニカルレポート、33巻、 21−26頁、2007年(非特許文献2)]。また、芳香族炭化水素環基置換アミノ基は、電荷輸送能が優れる機能性基であることが知られており[高橋ら、電子写真学会誌、25巻、3号、16頁、1986年(非特許文献3)]、本発明に用いられるジアミン化合物はこの基を含むことから電荷輸送能の高い化合物であることがわかる。更には、他の電荷輸送物質と併用することにより高感度、並びに繰り返し安定性等がさらに増すことも見出されている。
また、特に一般式(I)で表されるアミン化合物は、画像品質維持に有効であるアルキルアミノ基を有する構造部位と電荷輸送能が優れる芳香族炭化水素環基置換アミノ基を有する構造部位がメチレン基を介して結合しているものである。したがって一般式(I)で表されるアミン化合物は、背景技術であげた特開昭60−196768号公報(特許文献4)、特許第2884353号公報(特許文献5)等に開示されているジアルキルアミノ基を有するスチルベン化合物や、特許第3996490号公報(特許文献8)のトリアリールアミン構造に直接ジアルキルアミノ基が直接結合したアミン化合物ような電気的に悪影響をおよぼす相互作用がないため、長期間の繰り返し使用に対しても高耐久性を有し、かつ画像濃度低下、あるいは画像ボケの発生による画像劣化を抑制し、高画質画像が安定に得られる電子写真感光体が提供されるものと考えられる。
一般式(I)で表されるジアミン化合物は、文献(A.F.Abdel−Magid et al.,J.Org.Chem.,Vol.61,No.11,3849−3862(1996))に記載の方法や、文献(E.R.Burkhardt et al.,Tetrahedron.Lett.,Vol.49,No.35,5152−5155(2008))に記載の方法によって製造することができる。すなわち、下記一般式(15)で表されるアルデヒドと、下記一般式(16)で表されるアミン化合物とを還元剤の存在下、−50℃から100℃程度の温度、好ましくは室温から50℃程度の温度において反応させることにより得ることができる。
〔上記一般式(15)中、mおよびnは1若しくは0の整数を表す。Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。ArおよびArは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。Ar、Ar、もしくはAr、Arは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。〕
〔(16)式中、R、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。〕
一般式(1)で表されるジアミン化合物は、文献(A.F.Abdel−Magid et al.,J.Org.Chem.,Vol.61,No.11,3849−3862(1996))に記載の方法や、文献(E.R.Burkhardt et al.,Tetrahedron.Lett.,Vol.49,No.35,5152−5155(2008))に記載の方法によって製造することができる。すなわち、下記一般式(17)で表されるアルデヒドと、上記一般式(16)で表されるアミン化合物とを還元剤の存在下、−50℃から100℃程度の温度、好ましくは室温から50℃程度の温度において反応させることにより得ることができる。
〔上式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。RおよびRは置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。Ar、R、もしくはR、Rは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。〕
同様に、上記一般式(2)で表されるトリアミン化合物も、下記一般式(18)で表されるアルデヒドと、上記一般式(16)で表されるアミン化合物とを同様の温度範囲で反応させることにより得ることができる。
〔上式中、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。またArおよびArは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。〕
また、一般式(2)で表されるトリアミン化合物は文献(E.ElceandA.S.Hay,Polymer,Vol.37No.9,1745(1996))に記載の方法によっても容易に製造することができる。
すなわち、下記一般式(2A)で表されるジハロゲン化物と、下記一般式(2B)で表される第二級アミン化合物とを塩基性化合物の存在下、室温から100℃程度の温度において反応させることにより得ることができる。
〔上式(2A)中、式中、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基をし、ArおよびArは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。またXはハロゲン原子を表す。〕
〔上式(2B)中、式中、R、Rは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、同一でも異なっていてもよい。また、R、Rは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成してもよい。〕
また同様に、上記一般式(3)で表されるテトラアミン化合物も、下記一般式(19)で表されるアルデヒドと、上記一般式(16)で表されるアミン化合物とを同様の温度範囲で反応させることにより得ることができる。
〔Ar、ArおよびArは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。〕
上記還元剤の具体例としては、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムナトリウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、ギ酸、ボラン−テトラヒドロフラン錯体、ボラン−N,N−ジエチルアニリン錯体、メチルスルフィドボラン、5−エチル−2−メチルピリジンボランなどが挙げられる。好ましくはシアノ水素化ホウ素ナトリウム、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド、5−エチル−2−メチルピリジンボランを挙げることができる。また反応溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジクロロエタン、ジクロロメタン、1,4−ジオキサン、トルエン、キシレン、アニソールなどを挙げることができる。また、反応速度を速めるために酢酸、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸などの酸触媒を添加しても良い。
本発明における、アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、及びウンデカニル基などを挙げることができる。また、アラルキル基の例としては、ベンジル基、フェネチル基、クミル基、ナフチルメチル基などをあげることができる。また、アリール基としてはフェニル、トリル、キシリルなどの単環式芳香環の誘導体やナフチル基をあげることができる。また、アルキレン基としては前述のアルキル基から水素を1つ取り除いた2価の基をあげることが出来る。また、アリレン基としては前述のアリール基から水素を1つ取り除いた2価の基をあげることができる。また、芳香族炭化水素基としてはベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、フルオレン及びピレンなどの芳香族環、並びにピリジン、キノリン、チオフェン、フラン、オキサゾール、オキサジアゾール、カルバゾールなど芳香族複素環の基が挙げられる。また、これらの置換基としては、上記アルキル基の具体例で挙げたもの、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、またはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のハロゲン原子、前記芳香族炭化水素基、2−アリールエテニル基、及びピロリジン、ピペリジン、ピペラジンなどの複素環の基などが挙げられる。更に、Ar、Arは互いに結合し、窒素原子を含む置換もしくは無置換の複素環基を形成する場合、その複素環基としてはピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基などに芳香族炭化水素基が縮合した縮合複素環基を挙げることができる。
以下に、一般式(1)、一般式(2)及び一般式(3)で表される化合物の好ましい例を挙げる。但し、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。
次に、本発明の電子写真感光体の層構成に関して、図1〜5に基づいて説明する。尚、図1〜5は本発明の電子写真感光体を表わす断面図である。
図1の構成においては、導電性支持体31上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層33が設けられている。
図2の構成においては、導電性支持体31上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35と、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37とが積層されている。
図3の構成においては、導電性支持体31上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層33が設けられ、更に感光層表面に保護層39が設けられている。この場合、保護層39に本発明のアミン化合物が含有されても構わない。
図4の構成においては、導電性支持体31上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37とが積層されており、更に電荷輸送層上に保護層39が設けられている。この場合、保護層39に本発明のアミン化合物が含有されても構わない。
図5の構成においては、導電性支持体31上に、電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層37と電荷発生物質を主成分とする電荷発生層35とが積層されており、更に電荷発生層上に保護層39が設けられている。この場合、保護層39に本発明のアミン化合物が含有されても構わない。
本発明の感光体を構成する導電性支持体31としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体31として用いることができる。
この他、上記支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、本発明の導電性支持体31として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体31として良好に用いることができる。
次に、本発明の感光体を構成する感光層について説明する。感光層は単層でも積層でもよいが、説明の都合上、先ず電荷発生層35と電荷輸送層37で構成される場合から述べる。尚、感光層を電荷発生層35と電荷輸送層37で構成する場合、下記一般式1で表されるアミン化合物は電荷輸送層37に含有させることが好ましい。
感光層を構成する電荷発生層35は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層35には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、シーアイピグメントブルー25(カラーインデックスCI21180)、シーアイピグメントレッド41(CI21200)、シーアイアシッドレッド52(CI45100)、シーアイベーシックレッド3(CI45210)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−95033号公報に記載)、ジスチリルベンゼン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号公報)、トリフェニルアミン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347号公報に記載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号公報に記載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−12742号公報に記載)、フルオレノン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−22834号公報に記載)、ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、ジスチリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−14967号公報に記載)、ベンズアントロン骨格を有するアゾ顔料などのアゾ顔料。例えば、シーアイピグメントブルー16(CI74100)、Y型オキソチタニウムフタロシアニン(特開昭64−17066号公報)、A(β)型オキソチタニウムフタロシアニン、B(α)型オキソチタニウムフタロシアニン、I型オキソチタニウムフタロシアニン(特開平11−21466号公報に記載)、II型クロロガリウムフタロシアニン(飯島他、日本化学会第67春季年回、1B4、04(1994))、V型ヒドロキシガリウムフタロシアニン(大門他、日本化学会第67春季年回、1B4、05(1994))、X型無金属フタロシアニン(米国特許第3,816,118号)などのフタロシアニン系顔料、シーアイバットブラウン5(CI73410)、シーアイバットダイ(CI73030)などのインジコ系顔料、アルゴスカーレットB(バイエル社製)、インタンスレンスカーレットR(バイエル社製)などのペリレン顔料などが挙げられる。なお、これらの材料は単独あるいは2種類以上が併用されても良い。
感光層を構成する電荷発生層35は、電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
必要に応じて電荷発生層35に用いられる結着樹脂としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンゾール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。結着樹脂の添加は、分散前あるいは分散後どちらでも構わない。
電荷発生層35の形成に用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層35は、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤が含まれていても良い。
電荷発生層35を形成する際の塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層35の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
感光層を構成する電荷輸送層37は、電荷輸送物質を主成分とする層であり、電荷輸送物質と共に前記一般式(1)で表されるアミン化合物を含有する。電荷輸送物質については、正孔輸送物質と電子輸送物質、及び高分子電荷輸送物質に分け、以下に説明する。
電荷輸送層37を構成する正孔輸送物質としては、例えば、ポリ−N−カルバゾール及びその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメート及びその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物及びその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、オキサゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、及び以下の一般式(20)〜(37)で示される化合物が挙げられる。
〔上記一般式(20)中、R201はメチル基、エチル基、2−ヒドロキシエチル基または2−クロルエチル基を表し、R202はメチル基、エチル基、ベンジル基またはフェニル基を表し、R203は水素原子、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基またはニトロ基を表す。〕
一般式(20)で表される化合物には、例えば、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、9−エチルカルバゾール−3−アルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
〔上記一般式(21)中、Ar201はナフタレン環、アントラセン環、ピレン環及びそれらの置換体あるいはピリジン環、フラン環、チオフェン環を表し、R204はアルキル基、フェニル基またはベンジル基を表す。〕
一般式(21)で表される化合物には、例えば、4−ジエチルアミノスチリル−β−アルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、4−メトキシナフタレン−1−アルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾンなどがある。
〔上記一般式中、R205はアルキル基、ベンジル基、フェニル基またはナフチル基を表し、R206は水素原子、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアラルキルアミノ基、または置換もしくは無置換のジアリールアミノ基を表し、oは1〜4の整数を表し、oが2以上のときはR206は同じでも異なっていても良い。R207は水素原子またはメトキシ基を表す。〕
一般式(22)で表される化合物には、例えば、4−メトキシベンズアルデヒド−1−メチル−1−フェニルヒドラゾン、2,4−ジメトキシベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン、4−メトキシベンズアルデヒド−1−(4−メトキシ)フェニルヒドラゾン、4−ジフェニルアミノベンズアルデヒド−1−ベンジル−1−フェニルヒドラゾン、4−ジベンジルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾンなどがある。
〔上記一般式中、R208は炭素数1〜11のアルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基または複素環基を表し、R209、R210はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、ヒドロキシアルキル基、クロルアルキル基または置換もしくは無置換のアラルキル基を表し、また、R209とR210は互いに結合し窒素を含む複素環を形成していても良い。R211は同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。〕
一般式(23)で表される化合物には、例えば、1,1−ビス(4−ジベンジルアミノフェニル)プロパン、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、2,2’−ジメチル−4,4’−ビス(ジエチルアミノ)−トリフェニルメタンなどがある。
〔上記一般式中、R212は水素原子またはハロゲン原子を表し、Ar202は置換もしくは無置換のフェニル基、ナフチル基、アントリル基またはカルバゾリル基を表す。〕
一般式(24)で表される化合物には、例えば、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン、9−ブロム−10−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセンなどがある。
〔上記一般式(25)中、R213は水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、炭素数1〜4のアルコキシ基または炭素数1〜4のアルキル基を表し、Ar203は下記一般式(25A)または一般式(25B)を表す。
上記一般式(25A)中、R214は炭素数1〜4のアルキル基を表し、一般式(25B)中、R215は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基またはジアルキルアミノ基を表し、pは1または2であって、pが2のときはR215は同一でも異なっていてもよく、R216、R217は水素原子、炭素数1〜4の置換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のベンジル基を表す。〕
一般式(25)で表される化合物には、例えば、9−(4−ジメチルアミノベンジリデン)フルオレン、3−(9−フルオレニリデン)−9−エチルカルバゾールなどがある。
〔上記式(26)中、R218はカルバゾリル基、ピリジル基、チエニル基、インドリル基、フリル基あるいはそれぞれ置換もしくは非置換のフェニル基、スチリル基、ナフチル基、またはアントリル基であって、これらの置換基がジアルキルアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基またはそのエステル、ハロゲン原子、シアノ基、アラルキルアミノ基、N−アルキル−N−アラルキルアミノ基、アミノ基、ニトロ基及びアセチルアミノ基からなる群から選ばれた基を表す。〕
一般式(26)で表される化合物には、例えば、1,2−ビス(4−ジエチルアミノスチリル)ベンゼン、1,2−ビス(2,4−ジメトキシスチリル)ベンゼンなどがある。
〔上記一般式(27)中、R219は低級アルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基、またはベンジル基を表し、R220、R221は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基あるいは低級アルキル基またはベンジル基で置換されたアミノ基を表し、qは1または2の整数を表す。〕
一般式(27)で表される化合物には、例えば、3−スチリル−9−エチルカルバゾール、3−(4−メトキシスチリル)−9−エチルカルバゾールなどがある。
〔上記一般式(28)中、R222は水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、R223およびR224は置換もしくは無置換のアリール基を表し、R225は水素原子、低級アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表し、また、Ar204は置換もしくは無置換のフェニル基またはナフチル基を表す。〕
一般式(28)で表される化合物には、例えば、4−ジフェニルアミノスチルベン、4−ジベンジルアミノスチルベン、4−ジトリルアミノスチルベン、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ナフタレンなどがある。
〔上記一般式(29)中、aは0または1の整数、Rは水素原子、アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表し、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜4アルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、ArとRは共同で環を形成しても良い。Aは9−アントリル基、置換もしくは無置換のカルバゾリル基、下記一般式(29A)又は一般式(29B)を表す。また、aが0の時、AとRは共同で環を形成しても良い。
一般式(29A)又は(29B)中、Rは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または下記一般式(29C)を表し、bは1〜3の整数を表し、bが2以上の時Rは同一でも異なっても良い。
上記一般式(29C)中、RおよびRは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を示し、RおよびRは同じでも異なっていてもよく、環を形成しても良い。〕
一般式(29)で表される化合物には、例えば、4’−ジフェニルアミノ−α−フェニルスチルベン、4’−ビス(4−メチルフェニル)アミノ−α−フェニルスチルベンなどがある。
〔上記一般式(30)中、R226、R227およびR228は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子またはジアルキルアミノ基を表し、rは0または1を表す。〕
一般式(30)で表される化合物には、例えば、1−フェニル−3−(4−ジエチルアミノスチリル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリンなどがある。
〔上記一般式(31)中、R229およびR230は置換アルキル基を含むアルキル基、または置換もしくは未置換のアリール基を表し、Aは置換アミノ基、置換もしくは無置換のアリール基またはアリル基を表す。〕
一般式(31)で表される化合物には、例えば、2,5−ビス(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−N,N−ジフェニルアミノ−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジメチルアミノフェニル)−5−(4−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
〔上記一般式(32)中、R231は水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子を表し、R232は置換アルキル基を含むアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表し、Aは置換アミノ基または置換もしくは無置換のアリール基を表す。〕
一般式(32)で表される化合物には、例えば、2−N,N−ジフェニルアミノ−5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4−ジエチルアミノフェニル)−5−(N−エチルカルバゾール−3−イル)−1,3,4−オキサジアゾールなどがある。
〔上記一般式(33)中、R233は低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、R234、R235は同じでも異なっていてもよく、水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基またはハロゲン原子を表し、s、t、uは0〜4の整数を表す。〕
一般式(33)で表されるベンジジン化合物には、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、3,3’−ジメチル−N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミンなどがある。
〔上記一般式(34)のアミノビフエニル化合物中、R、R10およびR11は水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子または置換もしくは無置換のアリール基を、Rは水素原子、アルコキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表す。また、c、d、eおよびfは1、2、3または4の整数であり、それぞれが2、3または4の整数の時は、前記R、R、R10およびR11は同じでも異なっていても良い。〕
また、一般式(34)で表されるビフェニリルアミン化合物には、例えば、4’−メトキシ−N,N−ジフェニル−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、4’−メチル−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、4’−メトキシ−N,N−ビス(4−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4−アミン、N,N−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4−アミンなどがある。
〔上記一般式(35)中、Ar205は置換基を有してもよい炭素数18個以下の縮合多環式炭化水素基を表し、また、R236およびR237は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同じでも異なっていても良い。vは1もしくは2の整数を表す。〕
一般式(35)で表されるトリアリールアミン化合物には、例えば、N,N−ジフェニル−ピレン−1−アミン、N,N−ジ−p−トリル−ピレン−1−アミン、N,N−ジ−p−トリル−1−ナフチルアミン、N,N−ジ(p−トリル)−1−フェナントリルアミン、9,9−ジメチル−2−(ジ−p−トリルアミノ)フルオレン、N,N,N’,N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(3−メチルフェニル)−m−フェニレンジアミンなどがある。
〔上記一般式(36)式中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Aは下記一般式(36A)を表す。
(上記一般式(36A)中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R12およびR13は置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基である。)〕
一般式(36)で表されるジオレフィン芳香族化合物には、例えば、1,4−ビス(4−ジフェニルアミノスチリル)ベンゼン、1,4−ビス[4−ジ(p−トリル)アミノスチリル]ベンゼンなどがある。
〔上記一般式(37)中、Ar206は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を、R238は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基を表す。xは0または1、wは1または2であって、x=0、w=1の場合、Ar206とR238は共同で環を形成しても良い。〕
一般式(37)で表されるスチリルピレン化合物には、例えば、1−(4−ジフェニルアミノスチリル)ピレン、1−(N,N−ジ−p−トリル−4−アミノスチリル)ピレンなどがある。
本発明においては、以上説明した電荷輸送物質の中でも、一般式(29)、一般式(34)で表されるものが好ましい。これらは低分子電荷輸送物質の中でも特に移動度特性、電荷発生材料からの電荷注入特性、並びに繰り返し静電疲労特性が優れるものであるため、感光層中に用いることにより高感度かつ安定な電子写真感光体が得られるものである。
また、電荷輸送層37を構成する電子輸送物質としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−インデノ4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイドなどを挙げることができ、さらに下記一般式(38)〜一般式(41)で表される電子輸送物質を好適に使用することができる。
これらの電荷輸送物質は単独または2種類以上混合して用いられる。
〔上記一般式(38)中R239、R240およびR241は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同じでも異なっていても良い。〕
〔上記一般式(39)中R242、R243は水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同じでも異なっていても良い。〕
〔上記一般式(40)中R244、R245およびR246は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは無置換のアルキル基、アルコキシ基、置換もしくは無置換のフェニル基を表し、それぞれ同じでも異なっていても良い。〕
〔上記一般式(41)中、R247は置換基を有してもよいアルキル基、または置換基を有してもよいアリール基を示し、R248は置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、または下記一般式(41A)で表される基を示す。
上記一般式(41A)中、R249は、置換基を有してもよいアルキル基、または置換基を有してもよいアリール基を示す。〕
電荷輸送層37を構成する結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質と一般式(1)で表されるアミン化合物は電荷輸送層内に混合含有される場合、その合計量は、結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部が好ましく、40〜150重量部がより好ましい。また、電荷輸送層の膜厚は解像度・応答性の点から、25μm以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)に異なるが、5μm以上が好ましい。
また、一般式(1)で表されるアミン化合物の含有量は、電荷輸送物質に対して0.01wt%〜150wt%が好ましい。該アミン化合物が少ないと酸化性ガスに対する耐性が不足し、多すぎると、繰り返し使用による残留電位の上昇が大きくなる。
電荷輸送層37を形成する際に用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。電荷輸送物質は単独で使用しても2種以上混合して使用しても良い。
電荷輸送層37に添加される酸化防止剤としては、後述される一般の酸化防止剤が使用できるが、(c)ハイドロキノン系、及び(f)ヒンダードアミン系の化合物が特に効果的である。但し、ここで用いられる酸化防止剤は、後述の目的と異なり、あくまでも本発明に用いられるアミン化合物の変質保護のために利用される。このため、これらの酸化防止剤は、アミン化合物を含有させる前の工程で塗工液に含有させておくことが好ましく、添加量としては、アミン化合物に対して0.1〜200wt%で十分な効果を発揮できる。
電荷輸送層37には電荷輸送物質としての機能とバインダー樹脂としての機能を持った高分子電荷輸送物質も良好に使用される。これらの高分子電荷輸送物質から構成される電荷輸送層は耐摩耗性に優れたものである。高分子電荷輸送物質としては、公知の材料が使用できるが、特に、トリアリールアミン構造を主鎖および/または側鎖に含むポリカーボネートが良好に用いられる。
中でも、以下の一般式(11)〜(13)、(42)〜(51)で表される材料が良好に用いられる。
〔上記一般式(11)中、R14、R15は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、Ar、Ar、Arは同一あるいは異なる芳香族炭化水素基を表す。g、hは組成を表し、0.1≦g≦1、0≦h≦0.9、iは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。
Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(12)で表される2価基を表す。]。
(上記一般式(12)中、R101、R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、芳香族炭化水素基またはハロゲン原子を表す。j、kは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO−、−CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表す。または、下記一般式(13)を表す。ここで、R101とR102は、それぞれ同一でも異なってもよい。)。
(上記一般式(13)中、lは1〜20の整数、mは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表す。ここで、R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。)
〔上記一般式(42)中、R249、R250、R251はそれぞれ独立して置換もしくは無置換のアルキル基又はハロゲン原子、R252は水素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基、R253、R254は置換もしくは無置換のアリール基、y、z、αはそれぞれ独立して0〜4の整数である。X、g、hおよびiは、一般式(11)の場合と同じである。〕
〔上記一般式(43)中、R255、R256は置換もしくは無置換のアリール基、Ar207、Ar208、Ar209は同一あるいは異なるアリレン基を表す。X、g、hおよびiは、一般式(11)の場合と同じである。〕
〔上記一般式(44)中、R257、R258は置換もしくは無置換のアリール基、Ar210、Ar211、Ar212は同一あるいは異なるアリレン基を表す。X、g、hおよびiは、一般式(11)の場合と同じである。〕
〔上記一般式(45)中、R259、R260は置換もしくは無置換のアリール基、Ar213、Ar214、Ar215は同一あるいは異なるアリレン基、X、Xは置換もしくは無置換のエチレン基、又は置換もしくは無置換のビニレン基を表す。X、g、hおよびiは、一般式(11)の場合と同じである。〕
〔上記一般式(46)中、R261、R262、R263、R264は置換もしくは無置換のアリール基、Ar216、Ar217、Ar218、Ar219は同一あるいは異なるアリレン基、Y、Y、Yは単結合、置換もしくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシクロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表し同一であっても異なってもよい。X、g、hおよびiは、一般式(11)の場合と同じである。〕
〔上記一般式(47)中、R265、R266は水素原子、置換もしくは無置換のアリール基を表し、R265とR266は環を形成していてもよい。Ar220、Ar221、Ar222は同一あるいは異なるアリレン基を表す。X、g、hおよびiは、一般式(11)の場合と同じである。〕
〔上記一般式(48)中、R267は置換もしくは無置換のアリール基、Ar223、Ar224、Ar225、Ar226は同一あるいは異なるアリレン基を表す。X、g、hおよびiは、一般式(11)の場合と同じである。〕
〔上記一般式(49)中、R268、R269、R270、R271は置換もしくは無置換のアリール基、Ar227、Ar228、Ar229、Ar230、Ar231は同一あるいは又は異なるアリレン基を表す。X、g、hおよびiは、一般式(11)の場合と同じである。〕
〔一般式(50)中、R272、R273は置換もしくは無置換のアリール基、Ar232、Ar233、Ar234は同一あるいは異なるアリレン基を表す。X、g、hおよびiは、一般式(11)の場合と同じである。〕
〔上記一般式(51)中、Ar10、Ar11、Ar12、Ar13およびAr14は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、Zは芳香族炭化水素基または−Ar15−Za−Ar15−を表し、Ar15は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、ZaはO、Sまたはアルキレン基、R105およびR106は直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を表す。nは0または1を表す。g、h、i及びXは前記一般式(11)の場合と同じである。〕
電荷輸送層37は、電荷輸送物質単独もしくは結着樹脂と適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により単独あるいは2種以上の可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
以上のようにして得られた塗工液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等、従来の塗工方法を用いることができる。
本発明においては、以上説明した高分子型電荷輸送物質の中でも、一般式(11)、(51)で表されるものが好ましい。これらは高分子型電荷輸送物質の中でも耐摩耗性に優れ、かつ高移動度特性を示すものであるので、感光層に用いることにより高耐久かつ高感度な感光体が得られるものである。
次に、感光層が単層(図1、図3)の場合について述べる。該感光層33は、電荷発生物質および電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することによって形成できる。また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。電荷発生物質としては、前述した、複層の場合の電荷発生層35に用いたものと同じものが挙げられる。
感光層を単層で構成する場合の結着樹脂としては、先に電荷輸送層37で挙げた結着樹脂のほかに、電荷発生層35で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに好ましくは50〜150重量部である。感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成できる。感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
本発明の感光体においては、導電性支持体31と感光層との間に下引き層を設けることができる。下引き層は一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。また、下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。
これらの下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、本発明の下引き層には、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
本発明の感光体においては、感光層保護の目的で、保護層39が感光層の上に設けられることがある。保護層39に使用される材料としてはABS樹脂、ACS樹脂、オレフィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル、アリール樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリアクリレート、ポリアリルスルホン、ポリブチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリメチルベンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリスチレン、ポリアリレート、AS樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。フィラーの分散性、残留電位、塗膜欠陥の点から、特にポリカーボネートあるいはポリアリレートが有効かつ有用である。
また、感光体の保護層には、耐摩耗性を向上する目的でフィラ−材料を添加される。
用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなど、電荷輸送層37で使用されるすべての溶剤を使用することができる。但し、分散時には粘度が高い溶剤が好ましいが、塗工時には揮発性が高い溶剤が好ましい。
これらの条件を満たす溶剤がない場合には、各々の物性を有する溶剤を2種以上混合させて使用することが可能であり、フィラーの分散性や残留電位に対して大きな効果を有する場合がある。
また、保護層39に本発明のジアミン化合物が含まれていてもよい。さらに電荷輸送層37で挙げた低分子電荷輸送物質あるいは高分子電荷輸送物質を添加することは、残留電位の低減及び画質向上に対して有効かつ有用である。
保護層の形成法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の従来方法を用いることができるが、特に塗膜の均一性の面からスプレーコートがより好ましい。
本発明の感光体においては、感光層と保護層との間に中間層を設けることも可能である。
中間層には、一般にバインダー樹脂を主成分として用いる。これら樹脂としては、ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、水溶性ポリビニルブチラール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。中間層の形成法としては、前述のごとく一般に用いられる塗布法が採用される。なお、中間層の厚さは0.05〜2μm程度が適当である。
本発明においては、耐環境性の改善のため、とりわけ、感度低下、残留電位の上昇を防止する目的で、電荷発生層、電荷輸送層、下引き層、保護層、中間層等の各層に酸化防止剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤およびレベリング剤を添加することが出来る。これらの化合物の代表的な材料を以下に記す。
本発明の感光体を構成する各層に添加できる酸化防止剤として、例えば下記のものが挙げられる。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(a)フェノール系化合物
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソ−ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス[3,3’−ビス(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブチルフェニル)ブチリックアッシド]グリコールエステル、トコフェロ−ル類など。
(b)パラフェニレンジアミン類
N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−t−ブチル−p−フェニレンジアミンなど。
(c)ハイドロキノン類
2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン、2,6−ジドデシルハイドロキノン、2−ドデシルハイドロキノン、2−ドデシル−5−クロロハイドロキノン、2−t−オクチル−5−メチルハイドロキノン、2−(2−オクタデセニル)−5−メチルハイドロキノンなど。
(d)有機硫黄化合物類
ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジテトラデシル−3,3’−チオジプロピオネートなど。
(e)有機燐化合物類
トリフェニルホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホスフィン、トリ(ジノニルフェニル)ホスフィン、トリクレジルホスフィン、トリ(2,4−ジブチルフェノキシ)ホスフィンなど。
本発明の感光体を構成する各層に添加できる可塑剤として、例えば下記のものが挙げられる。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(a)リン酸エステル系可塑剤
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル、リン酸オクチルジフェニル、リン酸トリクロルエチル、リン酸クレジルジフェニル、リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニルなど。
(b)フタル酸エステル系可塑剤
フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジイソブチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジノニル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ジウンデシル、フタル酸ジトリデシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ブチルラウリル、フタル酸メチルオレイル、フタル酸オクチルデシル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチルなど。
(c)芳香族カルボン酸エステル系可塑剤
トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリ−n−オクチル、オキシ安息香酸オクチルなど。
(d)脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸−n−オクチル−n−デシル、アジピン酸ジイソデシル、アジピン酸ジカプリル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジメチル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−n−オクチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジ−2−エトキシエチル、コハク酸ジオクチル、コハク酸ジイソデシル、テトラヒドロフタル酸ジオクチル、テトラヒドロフタル酸ジ−n−オクチルなど。
(e)脂肪酸エステル誘導体
オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル、アセチルリシノール酸メチル、ペンタエリスリトールエステル、ジペンタエリスリトールヘキサエステル、トリアセチン、トリブチリンなど。
(f)オキシ酸エステル系可塑剤
アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブチルなど。
(g)エポキシ可塑剤
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステアリン酸ブチル、エポキシステアリン酸デシル、エポキシステアリン酸オクチル、エポキシステアリン酸ベンジル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジデシルなど。
(h)二価アルコールエステル系可塑剤
ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラートなど。
(i)含塩素可塑剤
塩素化パラフィン、塩素化ジフェニル、塩素化脂肪酸メチル、メトキシ塩素化脂肪酸メチルなど。
(j)ポリエステル系可塑剤
ポリプロピレンアジペート、ポリプロピレンセバケート、ポリエステル、アセチル化ポリエステルなど。
(k)スルホン酸誘導体
p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンエチルアミド、o−トルエンスルホンエチルアミド、トルエンスルホン−N−エチルアミド、p−トルエンスルホン−N−シクロヘキシルアミドなど。
(l)クエン酸誘導体
クエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリブチル、アセチルクエン酸トリ−2−エチルヘキシル、アセチルクエン酸−n−オクチルデシルなど。
(m)その他
ターフェニル、部分水添ターフェニル、ショウノウ、2−ニトロジフェニル、ジノニルナフタリン、アビエチン酸メチルなど。
本発明の感光体を構成する各層に添加できる滑剤として、例えば下記のものが挙げられる。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(a)炭化水素系化合物
流動パラフィン、パラフィンワックス、マイクロワックス、低重合ポリエチレンなど。
(b)脂肪酸系化合物
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸など。
(c)脂肪酸アミド系化合物
ステアリルアミド、パルミチルアミド、オレインアミド、メチレンビスステアロアミド、エチレンビスステアロアミドなど。
(d)エステル系化合物
脂肪酸の低級アルコールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコールエステルなど。
(e)アルコール系化合物
セチルアルコール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセロールなど。
(f)金属石けん
ステアリン酸鉛、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなど。
(g)天然ワックス
カルナバロウ、カンデリラロウ、蜜ロウ、鯨ロウ、イボタロウ、モンタンロウなど。
(h)その他
シリコーン化合物、フッ素化合物など。
本発明の感光体を構成する各層に添加できる紫外線吸収剤として、例えば下記のものが挙げられる。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
(a)ベンゾフェノン系
2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ4−メトキシベンゾフェノンなど。
(b)サルシレート系
フェニルサルシレート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエートなど。
(c)ベンゾトリアゾール系
(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(2’−ヒドロキシ3’−ターシャリブチル5’−メチルフェニル)5−クロロベンゾトリアゾール
(d)シアノアクリレート系
エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル2−カルボメトキシ3(パラメトキシ)アクリレートなど。
(e)クエンチャー(金属錯塩系)
ニッケル(2,2’チオビス(4−t−オクチル)フェノレート)ノルマルブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカルバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェートなど。
(f)HALS(ヒンダードアミン)
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1−[2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピリジン、8−ベンジル−7,7,9,9−テトラメチル−3−オクチル−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕ウンデカン−2,4−ジオン、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンなど。
また、本発明の一般式(1)で示されるアミン化合物は、電子写真感光体の光導電体として有用であるばかりでなく、太陽電池、光ディスク等のエレクトロニクス分野で電子デバイスとして好適に使用することが可能である。
次に、図面を用いて本発明の電子写真方法、電子写真装置、並びに電子写真装置用プロセスカートリッジを詳しく説明する。
図6は、本発明の電子写真プロセス、及び画像形成装置を説明するための概略図であり、下記のような例も本発明の範疇に属するものである。
感光体10は図6中の矢印の方向に回転し、感光体10の周りには、帯電部材11、画像露光部材12、現像部材13、転写部材16、クリーニング部材17、除電部材18等が配置される。クリーニング部材17や除電部材18が省略されることもある。
画像形成装置の動作は基本的に以下のようになる。帯電部材11により、感光体10表面に対してほぼ均一に帯電が施される。続いて、画像露光部材12により、入力信号に対応した画像光書き込みが行われ、静電潜像が形成される。次に、現像部材13により、この静電潜像に現像が行われ、感光体表面にトナー像が形成される。形成されたトナー像は、搬送ローラ14により転写部位に送られた転写紙15に、転写部材により、トナー像が転写される。このトナー像は、図示しない定着装置により転写紙上に定着される。転写紙に転写されなかった一部のトナーは、クリーニング部材17によりクリーニングされる。ついで、感光体上に残存する電荷は、除電部材18により除電が行われ、次のサイクルに移行する。
図6に示すように、感光体10はドラム状の形状を示しているが、シート状、エンドレスベルト状のものであってもよい。帯電部材11、転写部材16には、コロトロン、スコロトロン、固体帯電器(ソリッド・ステート・チャージャ)のほか、ローラ状の帯電部材あるいはブラシ状の帯電部材等が用いられ、公知の手段がすべて使用可能である。
一方、画像露光部材12、除電部材18等の光源には、蛍光灯、タングステンランプ、ハロゲンランプ、水銀灯、ナトリウム灯、発光ダイオード(LED)、半導体レーザー(LD)、エレクトロルミネッセンス(EL)などの発光物全般を用いることができる。
これらの中でもデジタル方式にはLEDLD(半導体レーザー)あるいはLED(発光ダイオード)が主に用いられる。
所望の波長域の光のみを照射するために、シャープカットフィルター、バンドパスフィルター、近赤外カットフィルター、ダイクロイックフィルター、干渉フィルター、色温度変換フィルターなどの各種フィルターを用いることもできる。
光源等は、光照射を併用した転写工程、除電工程、クリーニング工程、あるいは前露光などの工程を設けることにより、感光体10に光が照射される。但し、除電工程における感光体10への露光は、感光体10に与える疲労の影響が大きく、特に帯電低下や残留電位の上昇を引き起こす場合がある。
したがって、露光による除電ではなく、帯電工程やクリーニング工程において逆バイアスを印加することによっても除電することが可能な場合もあり、感光体の高耐久化の面から有効な場合がある。
電子写真感光体10に正(負)帯電を施し、画像露光を行なうと、感光体表面上には正(負)の静電潜像が形成される。これを負(正)極性のトナー(検電微粒子)で現像すれば、ポジ画像が得られるし、また正(負)極性のトナーで現像すれば、ネガ画像が得られる。
かかる現像手段には、公知の方法が適用されるし、また、除電手段にも公知の方法が用いられる。
感光体表面に付着する汚染物質の中でも帯電によって生成する放電物質やトナー中に含まれる外添剤等は、湿度の影響を拾いやすく異常画像の原因となっているが、このような異常画像の原因物質には、紙粉もその一つであり、それらが感光体に付着することによって、異常画像が発生しやすくなるだけでなく、耐摩耗性を低下させたり、偏摩耗を引き起こしたりする傾向が見られる。したがって、上記の理由により感光体と紙とが直接接触しない構成であることが高画質化の点からより好ましい。
現像部材13により、感光体10上に現像されたトナーは、転写紙15に転写されるが、すべてが転写されるわけではなく、感光体10上に残存するトナーも生ずる。このようなトナーは、クリーニング部材17により、感光体10から除去される。
このクリーニング部材は、クリーニングブレードあるいはクリーニングブラシ等公知のものが用いられる。また、両者が併用されることもある。
本発明による感光体は、高光感度ならびに高安定化を実現したことから小径感光体に適用できる。したがって、上記の感光体がより有効に用いられる画像形成装置あるいはその方式としては、複数色のトナーに対応した各々の現像部に対して、対応した複数の感光体を具備し、それによって並列処理をおこなう、いわゆるタンデム方式の画像形成装置に極めて有効に使用される。上記タンデム方式の画像形成装置は、フルカラー印刷に必要とされるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の少なくとも4色のトナー及びそれらを保持する現像部を配置し、更にそれらに対応した少なくとも4本の感光体を具備することによって、従来のフルカラー印刷が可能な画像形成装置に比べ極めて高速なフルカラー印刷を可能としている。
図7は、本発明のタンデム方式のフルカラー電子写真装置を説明するための概略図であり、下記するような変形例も本発明の範疇に属するものである。
図7において、感光体10C(シアン),10M(マゼンタ),10Y(イエロー),10K(ブラック)は、ドラム状の感光体10であり、これらの感光体10C,10M,10Y,10Kは、図中の矢印方向に回転し、その周りに少なくとも回転順に帯電部材11C,11M,11Y,11K、現像部材13C,13M,13Y,13K、クリーニング部材17C,17M,17Y,17Kが配置されている。
この帯電部材11C,11M,11Y,11Kと、現像部材13C,13M,13Y,13Kとの間の感光体10の裏面側より、図示しない露光部材からのレーザー光12C,12M,12Y,12Kが照射され、感光体10C,10M,10Y,10Kに静電潜像が形成されるようになっている。
そして、このような感光体10C,10M,10Y,10Kを中心とした4つの画像形成要素20C、20M、20Y、20Kが、転写材搬送手段である転写搬送ベルト25に沿って並置されている。
転写搬送ベルト19は、各画像形成ユニット20C、20M、20Y、20Kの現像部材13C,13M,13Y,13Kと、クリーニング部材17C,17M,17Y,17Kとの間で感光体10C,10M,10Y,10Kに当接しており、転写搬送ベルト19の感光体10側の裏側に当たる面(裏面)には転写バイアスを印加するための転写部材16C,16M,16Y,16Kが配置されている。各画像形成要素20C、20M、20Y、20Kは現像装置内部のトナーの色が異なることであり、その他は全て同様の構成となっている。
図7に示す構成のカラー電子写真装置において、画像形成動作は次のようにして行なわれる。まず、各画像形成要素20C、20M、20Y、20Kにおいて、感光体10C,10M,10Y,10Kが、感光体10と連れ周り方向に回転する帯電部材11C,11M,11Y,11Kにより帯電され、次に、感光体10の外側に配置された露光部(図示せず)でレーザー光12C,12M,12Y,12Kにより、作成する各色の画像に対応した静電潜像が形成される。
次に現像部材13C,13M,13Y,13Kにより潜像を現像してトナー像が形成される。現像部材13C,13M,13Y,13Kは、それぞれC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)のトナーで現像を行なう現像部材で、4つの感光体10C,10M,10Y,10K上で作られた各色のトナー像は転写ベルト19上で重ねられる。
転写紙15は給紙コロ21によりトレイから送り出され、一対のレジストローラ22で一旦停止し、上記感光体上への画像形成とタイミングを合わせて転写部材23に送られる。転写ベルト19上に保持されたトナー像は転写部材23に印加された転写バイアスと転写ベルト19との電位差から形成される電界により、転写紙15上に転写される。転写紙上に転写されたトナー像は、搬送されて、定着部材24により転写紙上にトナーが定着されて、図示しない排紙部に排紙される。また、転写部で転写されずに各感光体10C,10M,10Y,10K上に残った残留トナーは、それぞれのユニットに設けられたクリーニング部材17C,17M,17Y,17Kで回収される。
図7に示したような、中間転写方式は、フルカラー印刷が可能な画像形成装置に特に有効であり、複数のトナー像を一度中間転写体上に形成した後に紙に一度に転写することによって、色ズレの防止の制御もしやすく高画質化に対しても有効である。
中間転写体には、ドラム状やベルト状など種々の材質あるいは形状のものがあるが、本発明においては従来公知である中間転写体のいずれも使用することが可能であり、感光体の高耐久化あるいは高画質化に対し有効かつ有用である。
なお、図7の例では画像形成要素は転写紙搬送方向上流側から下流側に向けて、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),K(ブラック)の色の順で並んでいるが、この順番に限るものでは無く、色順は任意に設定されるものである。また、黒色のみの原稿を作成する際には、黒色以外の画像形成要素20C,20M,20Yが停止するような機構を設けることは本発明に特に有効に利用できる。
以上に示すような画像形成手段は、複写装置、ファクシミリ、プリンタ内に固定して組み込まれていてもよいが、プロセスカートリッジの形でそれら装置内に組み込まれてもよい。
前記プロセスカートリッジとは、図8に示すように、感光体10を内蔵し、他に帯電部材11、画像露光部材12、現像部材13、転写部材16、クリーニング部材17、及び除電部材を含んだ1つの装置(部品)である。
上記のタンデム方式による画像形成装置は、複数のトナー像を一度に転写できるため高速フルカラー印刷が実現される。
しかし、感光体が少なくとも4本を必要とすることから、装置の大型化が避けられず、また使用されるトナー量によっては、各々の感光体の摩耗量に差が生じ、それによって色の再現性が低下したり、異常画像が発生したりするなど多くの課題を有していた。
それに対し、本発明による感光体は、高光感度ならびに高安定化が実現されたことにより小径感光体でも適用可能であり、かつ残留電位上昇や感度劣化等の影響が低減されたことから、4本の感光体の使用量が異なっていても、残留電位や感度の繰り返し使用経時における差が小さく、長期繰り返し使用しても色再現性に優れたフルカラー画像を得ることが可能となる。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明が実施例により制約を受けるものではない。なお、部はすべて重量部である。ただし、I−29、I−36、II−11、II−14、II−17、II−33、II−36、II−37、及びII−38のアミン化合物を用いた実施例6、15、21,22、24、35、36、53、60、61、85、86、93、94、113、124、144、154,162、167、168、及び176は参考例に読み替える。
[実施例1;合成例1(化合物No.I−4の合成)]
下記式(M1)で表されるアルデヒド化合物12.06g(40.0mmol)、ジベンジルアミン8.68g(44.0mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド13.39g(60.0mmol)、THF 100mlをアルゴン気流下、室温にて2時間撹拌をおこなった。
反応終了後、内容物に1M炭酸ナトリウム水溶液100mlを注ぎ、30分間撹拌をおこない、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、減圧濃縮することにより溶媒を留去し、黄色油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマト処理[溶離液:トルエン/シクロヘキサン=1:1(v/v)]し、得られた白色結晶を酢酸エチルとメタノールの混合溶媒にて再結晶することにより以下の構造式(M2)で表される化合物No.I−4のジアミン化合物を無色棒状結晶で得た。収量は16.05g、収率は83.1%、融点は99.0〜100.0℃であった。
得られた結晶をLC−MSで分析したところ、目的とする化合物No.4のジアミン化合物(分子量計算値:482.66)にプロトンが付加した分子イオン[M+H]に相当する483.52のピークが観測された。
赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図9に示す。
[実施例2;合成例2(化合物No.I−5の合成)]
下記式(M3)で表されるアルデヒド化合物5.00g(16.6mmol)、N−エチル−p−トルイジン2.75g(18.3mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド5.18g(23.2mmol)、THF 70mlをアルゴン気流下、25℃の内温にて22時間撹拌をおこなった。
22時間後、内容物に1M炭酸ナトリウム水溶液50mlを注ぎ、30分間撹拌をおこなった後、酢酸エチルで抽出を行った。有機層を水洗し、濃縮、シリカゲルカラムクロマト処理[溶離液:トルエン]することにより以下の構造式(M4)で表される化合物No.I−5のジアミン化合物を無色粘性液体で得た。2.59g(6.2mmol) 収率37.3%
得られた無色粘性液体をLC−MSで分析したところ、目的とする化合物No.I−5のジアミン化合物(分子量計算値:420.59)にプロトンが付加した分子イオン[M+H]に相当する421.60のピークが観測された。
赤外線吸収スペクトル(NaCl法)を図10に示す。
[実施例3;合成例3(化合物No.I−6の合成)]
下記式(M5)で表されるアルデヒド化合物5.00g(16.6mmol)、N−エチルベンジルアミン2.69g(18.3mmol)、ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド5.18g(23.2mmol)、THF 70mlをアルゴン気流下、25℃の内温にて4時間撹拌をおこなった。
4時間後、内容物に1M炭酸ナトリウム水溶液50mlを注ぎ、30分間撹拌をおこなった後、酢酸エチルで抽出を行った。有機層を水洗し、濃縮、シリカゲルカラムクロマト処理[溶離液:トルエン]することにより以下の構造式(M6)で表される化合物No.I−6のジアミン化合物を無色粘性液体で得た。4.56g(10.8mmol) 収率65.1%
得られた無色粘性液体をLC−MSで分析したところ、目的とする化合物No.I−6のジアミン化合物(分子量計算値:420.59)にプロトンが付加した分子イオン[M+H]に相当する421.52のピークが観測された。
赤外線吸収スペクトル(NaCl法)を図11に示す。
[実施例4(化合物No.I−11の合成)]
実施例1と同様に操作して以下の化合物No.I−11の合成をおこなった。結果を下表に、赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図12に示す。
[実施例5(化合物No.I−16の合成)]
実施例1と同様に操作して以下の化合物No.I−16の合成をおこなった。結果を下表に、赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図13に示す。
[実施例6(化合物No.I−29の合成)]
実施例1と同様に操作して以下の化合物No.I−29の合成をおこなった。結果を下表に、赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図14に示す。
[実施例7(化合物No.I−43の合成)]
実施例1と同様に操作して以下の化合物No.I−43の合成をおこなった。結果を下表に、赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図15に示す。
[実施例8〜実施例15]
また、同様にして、次のジアミン化合物を合成同定し、後述の電子写真感光体の製造に用いた。
[実施例16;合成例8(化合物No.II−3の合成)]
下記式で表されるジホルミル化合物1.58g(5.00mmol)、ジベンジルアミン2.17g(11.0mmol)、ナトリウム トリアセトキシボロハイドライド[NaBH(OOCCH33]2.54g(12.0mmol)と、酢酸0.66gにテトラヒドロフラン(THF)20mlを加え、アルゴン気流下、室温にて3時間撹拌をおこなった。
内容物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を中性になるまで注ぎ、30分間撹拌をおこなった後、酢酸エチルにて抽出した。抽出した有機層を水洗し、これを減圧濃縮して、シリカゲルカラムクロマト処理[溶離液:トルエン]し、得られた白色結晶を酢酸エチルとエタノールの混合溶媒にて再結晶することにより以下の構造式で表される化合物No.II−3のトリアミン化合物を無色棒状結晶で得た。収量は2.78g、収率は83.1%、融点は154.5〜155.5℃であった。
上記結晶をLC−MSで分析したところ、目的とする化合物No.II−3のトリアミン化合物(分子量計算値:677.92)にプロトンが付加した分子イオン[ M+H]に相当する678.38のピークが観測された。
赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図16に示す。
[実施例16〜実施例38]
また、同様にして、次のトリアミン化合物を合成同定し、後述の電子写真感光体の製造に用いた。
[実施例39;合成例9(化合物No.III−10の合成)]
下記式で表されるトリホルミル化合物3.29g(10.0mmol)、ジベンジルアミン6.51g(33.0mmol)、ナトリウム トリアセトキシボロハイドライド[NaBH(OOCCH33]10.04g(45.0mmol)にテトラヒドロフラン(THF)40mlを加え、アルゴン気流下、室温にて3時間撹拌をおこなった。
内容物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を中性になるまで注ぎ、30分間撹拌をおこなった後、酢酸エチルにて抽出した。抽出した有機層を水洗し、これを減圧濃縮して淡黄色の結晶を得た。これをシリカゲルカラムクロマト処理[溶離液:トルエン]し、得られた白色結晶を酢酸エチルとエタノールの混合溶媒にて再結晶することにより以下の構造式で表される化合物No.III−10のテトラアミン化合物を無色針状結晶で得た。収量は5.32g、収率は60.9%、融点は137.0〜138.0℃であった。
また、同様にして、後述の電子写真感光体に使用するため、化合物No.III−2のテトラアミン化合物、及び、化合物No.III−23のテトラアミン化合物をも合成、同定した。
得られた結晶をLC−MSで分析したところ、目的とする化合物No.III−10のテトラアミン化合物(分子量計算値:873.18)にプロトンが付加した分子イオン[ M+H]に相当する873.49のピークが観測された。
赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図17に示す。
[実施例40;電子写真感光体1]
アルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、20μmの電荷輸送層を形成した(感光体1)。
(下引き層塗工液)
二酸化チタン粉末: 400部
メラミン樹脂: 65部
アルキッド樹脂: 120部
2−ブタノン: 400部
(電荷発生層塗工液)
下記構造式(46)のフルオレノン系ビスアゾ顔料: 12部
ポリビニルブチラール: 5部
2−ブタノン: 200部
シクロヘキサノン: 400部
(電荷輸送層塗工液)
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成製): 10部
例示化合物No.I−4のジアミン化合物: 10部
テトラヒドロフラン: 100部
以上のように作製した電子写真感光体1を、電子写真プロセス用カートリッジに装着し、帯電方式をコロナ帯電方式(スコロトロン型)、画像露光光源を655nmの半導体レーザー(LD)を用いたリコー製Imagio MP 2550改造機にて暗部電位800(−V)に設定した後、連続してトータル10万枚印刷相当の繰り返し試験をおこなった。その際、初期及び繰り返し試験後の画像と明部電位について評価を行った。また、画像について、600dpi×600dpiの画素密度で画像濃度が5%のドット画像を連続10枚プリントアウトし、そのドット形状を実体顕微鏡で観察して、画像の品質を以下の基準で5段階(5が優れ1が劣る)に分けて評価した。結果を表5−1に示す。
(画像品質評価基準)
5:輪郭が明瞭で、良好。
4:5と比較して画像濃度の低下(小)が見られる。
3:5と比較して画像濃度の低下(中)が見られる。
2:5と比較して画像濃度の低下(大)が見られる。
1:5と比較して画像濃度の低下(大)が見られ、さらに画像を判別できない。
[実施例41;電子写真感光体2]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−1のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体2を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例42;電子写真感光体3]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−2のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体3を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例43;電子写真感光体4]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−3のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体4を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例44;電子写真感光体5]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−5のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体5を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例45;電子写真感光体6]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−6のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体6を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例46;電子写真感光体7]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−11のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体7を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例47;電子写真感光体8]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−16のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体8を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例48;電子写真感光体9]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−21のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体9を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例49;電子写真感光体10]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1示す例示化合物No.I−22のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体10を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例50;電子写真感光体11]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−25のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体11を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例51;電子写真感光体12]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−26のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体12を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例52;電子写真感光体13]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−29のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体13を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例53;電子写真感光体14]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−36のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体14を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例54;電子写真感光体15]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−1に示す例示化合物No.I−43のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体15を作製し、評価した。結果を表5−1に示す。
[実施例55;電子写真感光体16]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体16を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例56;電子写真感光体17]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体17を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例57;電子写真感光体18]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体18を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例58;電子写真感光体19]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体19を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例59;電子写真感光体20]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体20を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例60;電子写真感光体21]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例10と同様にして、電子写真感光体21を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例61;電子写真感光体22]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体22を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例62;電子写真感光体23]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体23を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例63;電子写真感光体24]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体24を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例64;電子写真感光体25]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体25を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例65;電子写真感光体26]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体26を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例66;電子写真感光体27]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体27を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例67;電子写真感光体28]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体28を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例68;電子写真感光体29]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体29を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例69;電子写真感光体30]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−2に示す例示化合物のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体30を作製し、評価した。結果を表5−2に示す。
[実施例70;電子写真感光体31]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−3に示す例示化合物のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体31を作製し、評価した。結果を表5−3に示す。
[実施例71;電子写真感光体32]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−3に示す例示化合物のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体32を作製し、評価した。結果を表5−3に示す。
[実施例72;電子写真感光体33]
実施例40において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表5−3に示す例示化合物のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体33を作製し、評価した。結果を表5−3に示す。
[実施例73;電子写真感光体34]
実施例40における電荷輸送層塗工液を、下記組成のものに変更した以外は、すべて実施例40と同様にして、電子写真感光体34を作製した。
(電荷輸送層塗工液)
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ、帝人化成製): 10部
例示化合物No.I−4のジアミン化合物: 1部
下記構造式(47)の電荷輸送物質: 9部
テトラヒドロフラン: 100部
[実施例74;電子写真感光体35]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体35を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例75;電子写真感光体36]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体36を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例76;電子写真感光体37]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体37を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例77;電子写真感光体38]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体38を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例78;電子写真感光体39]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体39を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例79;電子写真感光体40]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体40を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例80;電子写真感光体41]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体41を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例81;電子写真感光体42]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体42を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例82;電子写真感光体43]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体43を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例83;電子写真感光体44]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体44を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例84;電子写真感光体45]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体45を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例85;電子写真感光体46]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体46を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例86;電子写真感光体47]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体47を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例87;電子写真感光体48]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体48を作製し、評価した。結果を同様に表6−1に示す。
[実施例88;電子写真感光体49]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体49を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例89;電子写真感光体50]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体50を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例90;電子写真感光体51]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体51を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例91;電子写真感光体52]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様して、電子写真感光体52を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例92;電子写真感光体53]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体53を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例93;電子写真感光体54]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体54を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例94;電子写真感光体55]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体55を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例95;電子写真感光体56]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体56を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例96;電子写真感光体57]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体57を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例97;電子写真感光体58]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表62に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体58を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例98;電子写真感光体59]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体59を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例99;電子写真感光体60]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体60を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例100;電子写真感光体61]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体61を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例101;電子写真感光体62]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体62を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例102;電子写真感光体63]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体63を作製し、評価した。結果を同様に表6−2に示す。
[実施例103;電子写真感光体64]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体64を作製し、評価した。結果を同様に表6−3に示す。
[実施例104;電子写真感光体65]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体65を作製し、評価した。結果を同様に表6−3に示す。
[実施例105;電子写真感光体66]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表6−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体66を作製し、評価した。結果を同様に表6−3に示す。
[実施例106;電子写真感光体67]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表7−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用い、含有されるジアミン化合物と電荷輸送物質の量を下記の量に変更した以外は、実施例73と同様にして、電子写真感光体67を作製し、評価した。結果を同様に表7−1に示す。
ジアミン化合物: 1部
電荷輸送物質: 7部
[実施例107;電子写真感光体68]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表7−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用い、含有されるジアミン化合物と電荷輸送物質の量を下記の量に変更した以外は、実施例73と同様にして、電子写真感光体68を作製し、評価した。結果を同様に表7−1に示す。
ジアミン化合物: 1部
電荷輸送物質: 7部
[実施例108;電子写真感光体69]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表7−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用い、含有されるジアミン化合物と電荷輸送物質の量を下記の量に変更した以外は、実施例73と同様にして、電子写真感光体69を作製し、評価した。結果を同様に表7−1に示す。
ジアミン化合物: 1部
電荷輸送物質: 7部
[実施例109;電子写真感光体70]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表7−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用い、含有されるジアミン化合物と電荷輸送物質の量を下記の量に変更した以外は、実施例73と同様にして、電子写真感光体70を作製し、評価した。結果を同様に表7−1に示す。
ジアミン化合物: 1部
電荷輸送物質: 7部
[実施例110;電子写真感光体71]
実施例106において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表7−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例106と同様にして、電子写真感光体71を作製し、評価した。結果を同様に表7−2に示す。
[実施例111;電子写真感光体72]
実施例106において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表7−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例106と同様にして、電子写真感光体72を作製し、評価した。結果を同様に表7−2に示す。
[実施例112;電子写真感光体73]
実施例106において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表7−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例106と同様にして、電子写真感光体73を作製し、評価した。結果を同様に表7−2に示す。
[実施例113;電子写真感光体74]
実施例106において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表7−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例106と同様にして、電子写真感光体74を作製し、評価した。結果を同様に表7−2に示す。
[実施例114;電子写真感光体75]
実施例106において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表7−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例106と同様にして、電子写真感光体75を作製し、評価した。結果を同様に表7−3に示す。
[実施例115;電子写真感光体76]
実施例106において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表7−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例106と同様にして、電子写真感光体76を作製し、評価した。結果を同様に表7−3に示す。
[実施例116;電子写真感光体77]
実施例106において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表7−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例106と同様にして、電子写真感光体77を作製し、評価した。結果を同様に表7−3に示す。
[実施例117;電子写真感光体78]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表8−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用い、含有されるジアミン化合物と電荷輸送物質の量を下記の量に変更した以外は、実施例73と同様にして、電子写真感光体78を作製し、評価した。結果を同様に表8−1に示す。
ジアミン化合物: 5部
電荷輸送物質: 5部
[実施例118;電子写真感光体79]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表8−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用い、含有されるジアミン化合物と電荷輸送物質の量を下記の量に変更した以外は、実施例73と同様にして、電子写真感光体79を作製し、評価した。結果を同様に表8−1に示す。
ジアミン化合物: 5部
電荷輸送物質: 5部
[実施例119;電子写真感光体80]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表8−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用い、含有されるジアミン化合物と電荷輸送物質の量を下記の量に変更した以外は、実施例73と同様にして、電子写真感光体80を作製し、評価した。結果を同様に表8−1に示す。
ジアミン化合物: 5部
電荷輸送物質: 5部
[実施例120;電子写真感光体81]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物の代わりに表8−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を用い、含有されるジアミン化合物と電荷輸送物質の量を下記の量に変更した以外は、実施例73と同様にして、電子写真感光体81を作製し、評価した。結果を同様に表8−1に示す。
ジアミン化合物: 5部
電荷輸送物質: 5部
[実施例121;電子写真感光体82]
実施例117において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表8−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例117と同様にして、電子写真感光体82を作製し、評価した。結果を同様に表8−2に示す。
[実施例122;電子写真感光体83]
実施例117において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表8−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例117と同様にして、電子写真感光体83を作製し、評価した。結果を同様に表8−2に示す。
[実施例123;電子写真感光体84]
実施例117において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表8−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例117と同様にして、電子写真感光体84を作製し、評価した。結果を同様に表8−2に示す。
[実施例124;電子写真感光体85]
実施例117において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表8−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例117と同様にして、電子写真感光体85を作製し、評価した。結果を同様に表8−2に示す。
[実施例125;電子写真感光体86]
実施例117において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表8−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例117と同様にして、電子写真感光体86を作製し、評価した。結果を同様に表8−3に示す。
[実施例126;電子写真感光体87]
実施例117において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表8−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例117と同様にして、電子写真感光体87を作製し、評価した。結果を同様に表8−3に示す。
[実施例127;電子写真感光体88]
実施例117において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表8−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例117と同様にして、電子写真感光体88を作製し、評価した。結果を同様に表8−3に示す。
[実施例128;電子写真感光体89]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表9−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、構造式(47)の電荷輸送物質の代わりに下記構造式(48)の電荷輸送物質を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体89を作製し、評価した。結果を同様に表9−1に示す。
[実施例129;電子写真感光体90]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表9−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、構造式(47)の電荷輸送物質の代わりに上記構造式(48)の電荷輸送物質を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体90を作製し、評価した。結果を同様に表9−1に示す。
[実施例130;電子写真感光体91]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表9−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、構造式(47)の電荷輸送物質の代わりに上記構造式(48)の電荷輸送物質を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体91を作製し、評価した。結果を同様に表9−1に示す。
[実施例131;電子写真感光体92]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表9−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、構造式(47)の電荷輸送物質の代わりに上記構造式(48)の電荷輸送物質を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体92を作製し、評価した。結果を同様に表9−1に示す。
[実施例132;電子写真感光体93]
実施例128において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例128と同様にして、電子写真感光体93を作製し、評価した。結果を同様に表9−2に示す。
[実施例133;電子写真感光体94]
実施例128において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表9−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例128と同様にして、電子写真感光体94を作製し、評価した。結果を同様に表9−2に示す。
[実施例134;電子写真感光体95]
実施例128において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表9−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例128と同様にして、電子写真感光体95を作製し、評価した。結果を同様に表9−2に示す。
[実施例135;電子写真感光体96]
実施例128において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表9−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例128と同様にして、電子写真感光体96を作製し、評価した。結果を同様に表9−2に示す。
[実施例136;電子写真感光体97]
実施例128において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表9−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例128と同様にして、電子写真感光体97を作製し、評価した。結果を同様に表9−3に示す。
[実施例137;電子写真感光体98]
実施例128において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表9−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例128と同様にして、電子写真感光体98を作製し、評価した。結果を同様に表9−3に示す。
[実施例138;電子写真感光体99]
実施例128において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表9−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例128と同様にして、電子写真感光体99を作製し、評価した。結果を同様に表9−3に示す。
[実施例139;電子写真感光体100]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表10−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、構造式(47)の電荷輸送物質の代わりに下記構造式(49)の電荷輸送物質を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体100を作製し、評価した。結果を同様に表10−1に示す。
[実施例140;電子写真感光体101]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表10−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、構造式(47)の電荷輸送物質の代わりに上記構造式(49)の電荷輸送物質を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体101を作製し、評価した。結果を同様に表10−1に示す。
[実施例141;電子写真感光体102]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表10−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、構造式(47)の電荷輸送物質の代わりに上記構造式(49)の電荷輸送物質を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体102を作製し、評価した。結果を同様に表10−1に示す。
[実施例142;電子写真感光体103]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表10−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、構造式(47)の電荷輸送物質の代わりに上記構造式(49)の電荷輸送物質を用いた以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体103を作製し、評価した。結果を同様に表10−1に示す。
[実施例143;電子写真感光体104]
実施例139において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表10−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例139と同様にして、電子写真感光体104を作製し、評価した。結果を同様に表10−2に示す。
[実施例144;電子写真感光体105]
実施例139において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表10−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例139と同様にして、電子写真感光体105を作製し、評価した。結果を同様に表10−2に示す。
[実施例145;電子写真感光体106]
実施例139において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表10−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例139と同様にして、電子写真感光体106を作製し、評価した。結果を同様に表10−2に示す。
[実施例146;電子写真感光体107]
実施例139において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表10−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例139と同様にして、電子写真感光体107を作製し、評価した。結果を同様に表10−2に示す。
[実施例147;電子写真感光体108]
実施例139において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表10−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例139と同様にして、電子写真感光体108を作製し、評価した。結果を同様に表10−3に示す。
[実施例148;電子写真感光体109]
実施例139において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表10−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例139と同様にして、電子写真感光体109を作製し、評価した。結果を同様に表10−3に示す。
[実施例149;電子写真感光体110]
実施例139において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表10−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例139と同様にして、電子写真感光体110を作製し、評価した。結果を同様に表10−3に示す。
[実施例150;電子写真感光体111]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表11−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質及びバインダー樹脂を下記構造式(50)の材料に変更した以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体111を作製し、評価した。結果を同様に表11−1に示す。
下記構造式(50)の高分子電荷輸送物質: 19部
[実施例151;電子写真感光体112]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表11−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質及びバインダー樹脂を上記構造式(50)の材料に変更した以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体112を作製し、評価した。結果を同様に表11−1に示す。
[実施例152;電子写真感光体113]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表11−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質及びバインダー樹脂を上記構造式(50)の材料に変更した以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体113を作製し、評価した。結果を同様に表11−1に示す。
[実施例153;電子写真感光体114]
実施例150において、例示化合物No.I−1のジアミン化合物の代わりに表11−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例150と同様にして、電子写真感光体114を作製し、評価した。結果を同様に表11−2に示す。
[実施例154;電子写真感光体115]
実施例150において、例示化合物No.I−1のジアミン化合物の代わりに表11−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例150と同様にして、電子写真感光体115を作製し、評価した。結果を同様に表11−2に示す。
[実施例155;電子写真感光体116]
実施例150において、例示化合物No.I−1のジアミン化合物の代わりに表11−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例150と同様にして、電子写真感光体116を作製し、評価した。結果を同様に表11−2に示す。
[実施例156;電子写真感光体117]
実施例150において、例示化合物No.I−1のジアミン化合物の代わりに表11−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例150と同様にして、電子写真感光体117を作製し、評価した。結果を同様に表11−3に示す。
[実施例157;電子写真感光体118]
実施例150において、例示化合物No.I−1のジアミン化合物の代わりに表11−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例150と同様にして、電子写真感光体118を作製し、評価した。結果を同様に表11−3に示す。
[実施例158;電子写真感光体119]
実施例150において、例示化合物No.I−1のジアミン化合物の代わりに表11−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例150と同様にして、電子写真感光体119を作製し、評価した。結果を同様に表11−3に示す。
[実施例159;電子写真感光体120]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表12−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質及びバインダー樹脂を下記構造式(51)の材料に変更した以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体120を作製し、評価した。結果を同様に表12−1に示す。
下記構造式(51)の高分子電荷輸送物質: 19部
[実施例160;電子写真感光体121]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表12−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質及びバインダー樹脂を上記構造式(51)の材料に変更した以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体121を作製し、評価した。結果を同様に表12−1に示す。
[実施例161;電子写真感光体122]
実施例159において、例示化合物No.I−2のジアミン化合物の代わりに表12−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例159と同様にして、電子写真感光体122を作製し、評価した。結果を同様に表12−2に示す。
[実施例162;電子写真感光体123]
実施例159において、例示化合物No.I−2のジアミン化合物の代わりに表12−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例159と同様にして、電子写真感光体123を作製し、評価した。結果を同様に表12−2に示す。
[実施例163;電子写真感光体124]
実施例159において、例示化合物No.I−2のジアミン化合物の代わりに表12−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例159と同様にして、電子写真感光体124を作製し、評価した。結果を同様に表12−3に示す。
[実施例164;電子写真感光体125]
実施例159において、例示化合物No.I−2のジアミン化合物の代わりに表12−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例159と同様にして、電子写真感光体125を作製し、評価した。結果を同様に表12−3に示す。
[実施例165;電子写真感光体126]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表13−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質及びバインダー樹脂を下記構造式(52)の材料に変更した以外は、すべて実施例43と同様にして、電子写真感光体126を作製し、評価した。結果を同様に表13−1に示す。
下記構造式(52)の高分子電荷輸送物質: 19部
[実施例166;電子写真感光体127]
実施例73において、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表13−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、電荷輸送層に含有される電荷輸送物質及びバインダー樹脂を上記構造式(52)の材料に変更した以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体127を作製し、評価した。結果を同様に表13−1に示す。
[実施例167;電子写真感光体128]
実施例165において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表13−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例165と同様にして、電子写真感光体128を作製し、評価した。結果を同様に表13−2に示す。
[実施例168;電子写真感光体129]
実施例165において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表13−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例165と同様にして、電子写真感光体129を作製し、評価した。結果を同様に表13−2に示す。
[実施例169;電子写真感光体130]
実施例165において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表13−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例165と同様にして、電子写真感光体130を作製し、評価した。結果を同様に表13−3に示す。
[実施例170;電子写真感光体131]
実施例165において、例示化合物No.I−5のジアミン化合物の代わりに表13−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例165と同様にして、電子写真感光体131を作製し、評価した。結果を同様に表13−3に示す。
[実施例171;電子写真感光体132]
実施例73において、それぞれ、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表14−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、バインダー樹脂を下記の材料に変更した以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体132を作製し、評価した。結果を同様に表14−1に示す。
ポリアリレート樹脂(Uポリマー、ユニチカ製): 10部
[実施例172;電子写真感光体133]
実施例73において、それぞれ、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表14−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、バインダー樹脂を上記ポリアリレート樹脂材料に変更した以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体133を作製し、評価した。結果を同様に表14−1に示す。
[実施例173;電子写真感光体134]
実施例73において、それぞれ、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表14−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、バインダー樹脂を上記ポリアリレート樹脂材料に変更した以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体134を作製し、評価した。結果を同様に表14−1に示す。
[実施例174;電子写真感光体135]
実施例73において、それぞれ、例示化合物No.I−4のジアミン化合物を表14−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物に変更し、バインダー樹脂を上記ポリアリレート樹脂材料に変更した以外は、すべて実施例73と同様にして、電子写真感光体135を作製し、評価した。結果を同様に表14−1に示す。
[実施例175;電子写真感光体136]
実施例171において、例示化合物No.I−3のジアミン化合物の代わりに表14−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例171と同様にして、電子写真感光体136を作製し、評価した。結果を同様に表14−2に示す。
[実施例176;電子写真感光体137]
実施例171において、例示化合物No.I−3のジアミン化合物の代わりに表14−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例171と同様にして、電子写真感光体137を作製し、評価した。結果を同様に表14−2に示す。
[実施例177;電子写真感光体138]
実施例171において、例示化合物No.I−3のジアミン化合物の代わりに表14−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例171と同様にして、電子写真感光体138を作製し、評価した。結果を同様に表14−2に示す。
[実施例178;電子写真感光体139]
実施例171において、例示化合物No.I−3のジアミン化合物の代わりに表14−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例171と同様にして、電子写真感光体139を作製し、評価した。結果を同様に表14−2に示す。
[実施例179;電子写真感光体140]
実施例171において、例示化合物No.I−3のジアミン化合物の代わりに表14−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例171と同様にして、電子写真感光体140を作製し、評価した。結果を同様に表14−3に示す。
[実施例180;電子写真感光体141]
実施例171において、例示化合物No.I−3のジアミン化合物の代わりに表14−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例171と同様にして、電子写真感光体141を作製し、評価した。結果を同様に表14−3に示す。
[実施例181;電子写真感光体142]
実施例171において、例示化合物No.I−3のジアミン化合物の代わりに表14−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例171と同様にして、電子写真感光体142を作製し、評価した。結果を同様に表14−3に示す。
[実施例182;電子写真感光体143]
実施例40における電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液を下記のものに変更し、ジアミン化合物を表15−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を使用した以外は、同様に操作して、電子写真感光体143を作製し、評価した。結果を同様に表15−1に示す。
(電荷発生層塗工液)
図18に示す粉末XDスペクトルを有するオキソチタニウムフタロシアニン:8部
ポリビニルブチラール(BX−1): 5部
2−ブタノン: 400部
(電荷輸送層塗工液)
ポリカーボネート樹脂(Zポリカ): 10部
ジアミン化合物: 1部
下記構造式(47)の電荷輸送物質: 7部
トルエン: 70部
[実施例183;電子写真感光体144]
実施例40における電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液を上記実施例182(電子写真感光体143)のものに変更し、ジアミン化合物を表15−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を使用した以外は、同様に操作して、電子写真感光体144を作製し、評価した。結果を同様に表15−1に示す。
[実施例184;電子写真感光体145]
実施例182において、例示化合物No.I−6のジアミン化合物の代わりに表15−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例182と同様にして、電子写真感光体145を作製し、評価した。結果を同様に表15−2に示す。
[実施例185;電子写真感光体146]
実施例182において、例示化合物No.I−6のジアミン化合物の代わりに表15−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例182と同様にして、電子写真感光体146を作製し、評価した。結果を同様に表15−2に示す。
[実施例186;電子写真感光体147]
実施例182において、例示化合物No.I−6のジアミン化合物の代わりに表15−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例182と同様にして、電子写真感光体147を作製し、評価した。結果を同様に表15−3に示す。
[実施例187;電子写真感光体148]
実施例182において、例示化合物No.I−6のジアミン化合物の代わりに表15−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例182と同様にして、電子写真感光体148を作製し、評価した。結果を同様に表15−3に示す。
[実施例188;電子写真感光体149]
実施例182における電荷輸送物質を下記構造式(48)の化合物に変更し、ジアミン化合物を表16−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を使用した以外は、同様に操作して、電子写真感光体149を作製し、評価した。結果を同様に表16−1に示す。
[実施例189;電子写真感光体150]
実施例182における電荷輸送物質を上記構造式(48)の化合物に変更し、ジアミン化合物を表16−1に示す例示化合物No.のジアミン化合物を使用した以外は、同様に操作して、電子写真感光体150を作製し、評価した。結果を同様に表16−1に示す。
[実施例190;電子写真感光体151]
実施例188において、例示化合物No.I−6のジアミン化合物の代わりに表16−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例182と同様にして、電子写真感光体151を作製し、評価した。結果を同様に表16−2に示す。
[実施例191;電子写真感光体152]
実施例188において、例示化合物No.I−6のジアミン化合物の代わりに表16−2に示す例示化合物No.のトリアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例182と同様にして、電子写真感光体152を作製し、評価した。結果を同様に表16−2に示す。
[実施例192;電子写真感光体153]
実施例188において、例示化合物No.I−6のジアミン化合物の代わりに表16−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例182と同様にして、電子写真感光体153を作製し、評価した。結果を同様に表16−3に示す。
[実施例193;電子写真感光体154]
実施例188において、例示化合物No.I−6のジアミン化合物の代わりに表16−3に示す例示化合物No.のテトラアミン化合物を用いた以外は、すべて実施例182と同様にして、電子写真感光体154を作製し、評価した。結果を同様に表16−3に示す。
[比較例1;比較電子写真感光体1]
実施例73において、ジアミン化合物を下記構造式(53)のスチルベン化合物(特開昭60−196768号公報記載)にした以外は、すべて実施例73と同様にして、比較電子写真感光体1を作製し、評価した。結果を表17に示す。
[比較例2;比較電子写真感光体2]
実施例73において、電荷輸送層形成用塗工液にジアミン化合物を加えず、電荷輸送物質の重量を10部とした以外は、すべて実施例73と同様にして、比較電子写真感光体2を作製し、評価した。結果を表17に示す。
[比較例3;比較電子写真感光体3]
実施例73において、ジアミン化合物を下記構造式(54)のテトラフェニルメタン化合物(特許第4226749号公報記載)にした以外は、すべて実施例73と同様にして、比較電子写真感光体3を作製し、評価した。結果を表17に示す。
[比較例4;比較電子写真感光体4]
実施例73において、ジアミン化合物を下記構造式(55)のヒンダードアミン系酸化防止剤にした以外は、すべて実施例73と同様にして、比較電子写真感光体4を作製し、評価した。結果を表17に示す。
[比較例5;比較電子写真感光体5]
実施例73において、ジアミン化合物を下記構造式(56)のジアミン化合物(特許第4101676号公報記載)にした以外は、すべて実施例73と同様にして、比較電子写真感光体5を作製し、評価した。結果を表17に示す。
[比較例6;比較電子写真感光体6]
実施例73において、ジアミン化合物を下記構造式(57)のジアミン化合物(特開平5−158258号公報記載)にした以外は、すべて実施例73と同様にして、比較電子写真感光体6を作製し、評価した。結果を表17に示す。
[比較例7;比較電子写真感光体7]
実施例73において、ジアミン化合物を下記構造式(58)のジアミン化合物(特許第3949550号公報記載)にした以外は、すべて実施例73と同様にして、比較電子写真感光体7を作製し、評価した。結果を表17に示す。
[比較例8;比較電子写真感光体8]
実施例73において、ジアミン化合物を下記構造式(59)のジアミン化合物(特許第3996490号公報記載、融点110.0−111.0℃)にした以外は、すべて実施例73と同様にして、比較電子写真感光体8を作製し、評価した。結果を表17に示す。
以上の評価結果から、10万枚印刷相当後においても明部電位上昇は少なく、本発明のジアミン化合物を含有した感光体では高画質画像が安定に得られることが確認された。一方、比較感光体1、3、4、6、8は、明部電位が初期から非常に高く、画像濃度の低下や解像度の低下を引き起こしており、特に比較感光体1、4は10万枚印刷相当後では階調性が著しく低下したことによって画像の判別が不可能であった。また、比較感光体2、5、7は明部電位の上昇は比較的小さいものの、本発明の感光体と比べて、繰り返し使用による解像度低下が大きかった。
[実施例194〜実施例204、比較例9;(耐酸性ガス評価試験)]
また、本発明の電子写真感光体、及び比較感光体2について50ppmの窒素酸化物(NOx)ガス濃度に調整されたデシケータ中に4日間放置し、前後における画像評価を行った。結果を表18に示す。
表18の評価結果より、感光体に本発明のジアミン化合物を含有させることによって、酸化性ガスに対する耐性、すなわち解像度低下抑止が大幅に向上することがわかる。一方、比較感光体2においては初期画像品質は良好であるが、酸化性ガスにより著しい解像度の低下がおこることがわかる。
(図1〜図5について)
31 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
39 保護層
(図6、図7について)
10 感光体
10C シアン感光体
10M マゼンタ感光体
10Y イエロー感光体
10K ブラック感光体
11 帯電部材
12 画像露光部材
13 現像部材
14 搬送ローラ
15 転写紙
16 転写部材
17 クリーニング部材
18 除電部材
19 転写搬送ベルト
20C 画像形成要素
20M 画像形成要素
20Y 画像形成要素
20K 画像形成要素
21 給紙コロ
22 レジストローラ
23 転写部材
24 定着部材
25 転写材搬送手段
(図8について)
10 感光体
11 帯電部材
12 画像露光部材
13 現像部材
16 転写部材
17 クリーニング部材
特許第4226749号公報 特開平5−158258号公報 特開2009−14851号公報 特開昭60−196768号公報 特許第2884353号公報 特許第4101676号公報 特許第3949550号公報 特許第3996490号公報
伊丹ら、コニカテクニカルレポート、13巻、37頁、2000年 島田、池上、リコーテクニカルレポート、33巻、 21−26頁、2007年 高橋ら、電子写真学会誌、25巻、3号、16頁、1986年

Claims (14)

  1. 下記一般式(1)乃至(3)のいずれか1つで表されるアミン化合物。
    〔上記(1)式中、
    は、無置換のアルキル基、無置換のアラルキル基、無置換の芳香族炭化水素基を表す。
    は、無置換のアルキル基、無置換のアラルキル基、メチル、エチル、またはジメチルが置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。
    Arは、メチルが置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。
    およびRは、無置換のアラルキル基、メチルが置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。〕
    〔上記(2)式中、
    は、無置換のアルキル基、無置換のアラルキル基、無置換の芳香族炭化水素基を表す。
    は、無置換のアルキル基、無置換のアラルキル基、メチル、エチル、またはジメチルが置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。
    は、無置換のアルキル基、無置換のアラルキル基、メチルが置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。
    Ar、Arは、メチルが置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。〕
    〔上記(3)式中、
    は、無置換のアルキル基、無置換のアラルキル基、無置換の芳香族炭化水素基を表す。
    は、無置換のアルキル基、無置換のアラルキル基、メチル、エチル、またはジメチルが置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。
    ArおよびAr は、メチルが置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表す。
    Ar は、無置換の芳香族炭化水素基を表す。
  2. 導電性支持体上に感光層が設けられている電子写真感光体において、該感光層が請求項1に記載の一般式(1)乃至(3)のいずれかで表されるアミン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
  3. 該感光層が、電荷輸送物質を含有することを特徴とする請求項2に記載の電子写真感光体。
  4. 該電荷輸送物質が、下記一般式(4)で表されるスチルベン化合物であることを特徴とする請求項3に記載の電子写真感光体。
    〔上一般式(4)中、aは0または1の整数、Rは水素原子、アルキル基または置換もしくは無置換のフェニル基を表し、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Rは炭素数1〜4アルキル基、あるいは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、ArとRは共同で環を形成しても良い。Aは9−アントリル基、置換もしくは無置換のカルバゾリル基、下記一般式(5)又は一般式(6)を表す。また、aが0の時、AとRは共同で環を形成しても良い。
    上記一般式(5)又は(6)中、Rは水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子または下記一般式(7)を表し、bは1〜3の整数を表し、bが2以上の時Rは同一でも異なっても良い。
    上記(7)式中、RおよびRは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を示し、RおよびRは同じでも異なっていてもよく、環を形成しても良い。〕
  5. 該電荷輸送物質が、下記一般式(8)で表されるアミノビフェニル化合物であることを特徴とする請求項3に記載の電子写真感光体。
    〔上記一般式(8)中、R、R10およびR11は水素原子、アミノ基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、アリールオキシ基、メチレンジオキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基、ハロゲン原子または置換もしくは無置換のアリール基を、Rは水素原子、アルコキシ基、置換もしくは無置換のアルキル基またはハロゲン原子を表す。また、c、d、eおよびfは1、2、3または4の整数であり、それぞれが2、3または4の整数の時は、前記R、R、R10およびR11は同じでも異なっていても良い。〕
  6. 該電荷輸送物質が、下記一般式(9)で表されるジオレフィン芳香族化合物であることを特徴とする請求項3に記載の電子写真感光体。
    〔上記一般式(9)中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、Aは下記一般式(10)を表す。
    (上記一般式(10)中、Arは置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表し、R12およびR13は置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換のアリール基である。)。〕
  7. 該電荷輸送物質が、高分子型電荷輸送物質であることを特徴とする請求項3に記載の電子写真感光体。
  8. 該高分子型電荷輸送物質が、下記一般式(11)で表される化合物であることを特徴とする請求項7に記載の電子写真感光体。
    〔上記一般式(11)中、R14、R15は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、Ar、Ar、Arは同一あるいは異なる芳香族炭化水素基を表す。g、hは組成を表し、0.1≦g≦1、0≦h≦0.9、iは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(12)で表される2価基を表す。
    (上記一般式(12)中、R101、R102は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、芳香族炭化水素基またはハロゲン原子を表す。j、kは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表す。または、下記一般式(13)を表す。ここで、R101とR102は、それぞれ同一でも異なってもよい。)
    上記一般式(13)中、lは1〜20の整数、mは1〜2000の整数、R103、R104は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表す。ここで、R103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。〕
  9. 該高分子型電荷輸送物質が、下記一般式(14)で表される化合物であることを特徴とする請求項7に記載の電子写真感光体。
    〔上記一般式(14)中、Ar10、Ar11、Ar12、Ar13およびAr14は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、Zは芳香族炭化水素基または−Ar15−Za−Ar15−を表し、Ar15は置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基、ZaはO、Sまたはアルキレン基、R105およびR106は直鎖又は分岐鎖のアルキレン基を表す。nは0または1を表す。g、hは組成を表し、0.1≦g≦1、0≦h≦0.9、iは繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般式(12)で表される2価基を表す。
    (上記一般式(12)中、R 101 、R 102 は各々独立して置換もしくは無置換のアルキル基、芳香族炭化水素基またはハロゲン原子を表す。j、kは0〜4の整数、Yは単結合、炭素原子数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−CO−、−CO−O−Z−O−CO−(式中Zは脂肪族の2価基を表す。または、下記一般式(13)を表す。ここで、R 101 とR 102 は、それぞれ同一でも異なってもよい。)
    上記一般式(13)中、lは1〜20の整数、mは1〜2000の整数、R 103 、R 104 は置換または無置換のアルキル基又はアリール基を表す。ここで、R 103 とR 104 は、それぞれ同一でも異なってもよい。
  10. 請求項2乃至9のいずれかに記載の電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行うことを特徴とする画像形成方法。
  11. 請求項2乃至9のいずれかに記載の電子写真感光体に、少なくとも帯電、画像露光、現像、転写を繰り返し行い、かつ画像露光の際にはLDあるいはLEDによって感光体上に静電潜像の書き込みを行うことを特徴とするデジタル方式の画像形成方法。
  12. 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および請求項2乃至9のいずれかに記載の電子写真感光体を具備してなることを特徴とする画像形成装置。
  13. 少なくとも帯電手段、画像露光手段、現像手段、転写手段および請求項2乃至9のいずれかに記載の電子写真感光体を具備し、画像露光手段にLDあるいはLEDを使用することによって前記電子写真感光体上に静電潜像の書き込みが行われることを特徴とするデジタル方式の画像形成装置。
  14. 少なくとも請求項2乃至9のいずれかに記載の電子写真感光体を具備してなることを特徴とする画像形成装置用プロセスカートリッジ。
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