JP6154112B2 - 車両用電源回路 - Google Patents

車両用電源回路 Download PDF

Info

Publication number
JP6154112B2
JP6154112B2 JP2012217577A JP2012217577A JP6154112B2 JP 6154112 B2 JP6154112 B2 JP 6154112B2 JP 2012217577 A JP2012217577 A JP 2012217577A JP 2012217577 A JP2012217577 A JP 2012217577A JP 6154112 B2 JP6154112 B2 JP 6154112B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductive path
noise
power supply
load
supply circuit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012217577A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014069704A (ja
Inventor
元辰 松永
元辰 松永
啓仁 羽原
啓仁 羽原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yazaki Corp filed Critical Yazaki Corp
Priority to JP2012217577A priority Critical patent/JP6154112B2/ja
Publication of JP2014069704A publication Critical patent/JP2014069704A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6154112B2 publication Critical patent/JP6154112B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Direct Current Feeding And Distribution (AREA)

Description

本発明は、車両における各種負荷に対して電源供給を行う車両用電源回路に関する。
ノイズ保護回路を上流側で集約する構造の車両用電源回路が特許文献1に記載されている。特許文献1の車両用電源回路は、接続される負荷の特性に応じて系統を分け、分けた系統毎に適切なノイズ保護回路を備えることにより、ノイズ保護を行うようにしている。
特許第4947127号
ところで、車両用電源回路に接続される負荷は、ノイズを発生し易い負荷(以下、ノイズ発生負荷と称する。)と、発生したノイズを引き込み易い負荷(以下、ノイズ引込負荷と称する。)の2つに大別することができる。ここで、ノイズ引込負荷とは、ノイズが自身に向かって伝搬し易い負荷のことを指す。ノイズを引き込む程度は、主に負荷の内部抵抗の大小によって定まる。内部抵抗が小さい負荷は、ノイズを引き込み易い。ノイズ発生負荷としては、例えば点火装置(イグニッション)、燃料噴射装置(インジェクション)、ワイパー等が挙げられる。また、ノイズ引込負荷としては、例えば電子制御装置(ECU:Electronic Control Unit)、ハイマウントストップランプ、シートヒータ等が挙げられる。
ノイズ発生負荷及びノイズ引込負荷によって負荷を大別したとき、特許文献1の車両用電源回路の一態様は、ノイズ引込負荷に向かう導電路を伝搬するノイズをノイズ保護回路により遮断するもの、と読むことができる。特許文献1の車両用電源回路のようにノイズ引込負荷に引き込まれるノイズをノイズ保護回路を用いて遮断する手法も有効であるが、ノイズ引込負荷にノイズが引き込まれることを抑制する回路構成を実現することもまた重要である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ノイズ引込負荷にノイズが引き込まれることを抑制する回路構成を実現する車両用電源回路を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る車両用電源回路は、下記(1)〜()を特徴としている。
(1) 一端がノイズを発生する第1の負荷に接続される第1の導電路と、
一端がノイズを引き込む第2の負荷に接続される第2の導電路と、
一端がバッテリに接続され第3の導電路と、
を備え、
前記第1の導電路の他端、前記第2の導電路の他端、及び前記第3の導電路の他端が、共通の交点である接続点で接続され、
前記第1の負荷は、点火プラグを含む点火装置、及び、前記点火プラグの点火と共に燃料を噴射する燃料噴射装置の少なくとも一つを含み、
前記第2の導電路の途中には、前記バッテリに直付け接続されるヒューズユニットにおけるヒューズが介在し、
前記接続点が、前記ヒューズの入力端子側と前記バッテリとの間に位置し、
前記第2の導電路の他端から前記第2の負荷を視た場合の線路抵抗は、前記第3の導電路の他端から前記バッテリを視た場合の線路抵抗よりも大きい、
こと。
) 上記()の構成の車両用電源回路であって、
前記第2の導電路は、前記第3の導電路よりも線路長が長い、
こと。
) 上記(1)又は(2)の構成の車両用電源回路であって、
前記第1の導電路は、複数の前記第1の負荷に接続される、
こと。
) 上記(1)から()のいずれか1つの構成の車両用電源回路であって、
前記第2の導電路は、その一部が電源分配器に収容される電源回路の一部を構成する、
こと。
上記(1)の構成の車両用電源回路によれば、ノイズ引込負荷である第2の負荷にノイズが引き込まれることを抑制することができる。
上記()の構成の車両用電源回路によれば、第1の導電路と第2の導電路が単位長さ当たり同程度の抵抗値を有するものである場合、第2の導電路の他端から第2の負荷を視た場合の線路抵抗が、第3の導電路の他端からバッテリを視た場合の線路抵抗よりも大きくなる。このため、ノイズ引込負荷である第2の負荷にノイズが引き込まれることを抑制することができる。
上記()の構成の車両用電源回路によれば、ノイズ発生負荷である第1の負荷に接続される導電路が第1の導電路として集められている。この第1の導電路は、ワイヤハーネスを構成する一束のサブハーネスとして設けられる。第1の負荷に接続される導電路を一束のサブハーネスとしてまとめ、そのサブハーネスをバッテリに接続するという簡易なワイヤハーネスの構成によって、ノイズ引込負荷である第2の負荷にノイズが引き込まれることを抑制する回路構成を実現することができる。
上記()の構成の車両用電源回路によれば、従前利用されている電源分配器を用いてバッテリとノイズ引込負荷である第2の負荷とを接続する場合であっても、ノイズ引込負荷である第2の負荷にノイズが引き込まれることを抑制する回路構成を実現することができる。
本発明の車両用電源回路によれば、ノイズ引込負荷にノイズが引き込まれることを抑制する回路構成を実現することができる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路の回路図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路の等価回路を示す図である。 図3は、比較例としての車両用電源回路の回路図である。 図4は、比較例としての車両用電源回路の等価回路を示す図である。 図5は、本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路の等価回路を示す図である。 図6は、本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路の等価回路を示す図である。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路の回路図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路の等価回路を示す図である。以下、図1及び図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路の回路構成を説明する。
本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路は、図1に示されるように、ノイズ発生負荷10及びノイズ引込負荷20に、バッテリ30から出力される出力電圧を供給する回路である。ノイズ発生負荷10及びノイズ引込負荷20に電圧を供給するために、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路は、ノイズ発生負荷10−バッテリ30間及びノイズ引込負荷20−バッテリ30間を電気的に接続する第1の導電路W1と、第2の導電路W2と、を備えている。さらに、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路は、電源回路を収容し、第1の導電路W1の一部がその電源回路の一部を構成するリレーボックス(R/B)40と、電源回路を収容し、第2の導電路W2の一部がその電源回路の一部を構成するジャンクションボックス(J/B)50と、バッテリ30の端子に直付接続されるヒューズユニット60と、を備えている。尚、R/B40及びJ/B50は、電源を分配する機能を有する電源分配器である。本実施形態では、電源分配器としてR/B及びJ/Bを用いる場合について説明するが、R/B及びJ/Bは各種の電源分配器によって置き換えることができる。
第1の導電路W1は、ノイズ発生負荷10の1つである燃料噴射制御装置(INJ)101に一端が接続される電源線W11と、ノイズ発生負荷10の1つである点火装置(IGN)102に一端が接続される電源線W12と、ノイズ発生負荷10の1つである、点火装置102の点火プラグによる点火と共に燃料を噴射する燃料噴射装置(EFI)103に一端が接続される電源線W13と、にR/B40において分岐される。他方、第1の導電路W1の他端は、ヒューズユニット60におけるヒューズの入力端子側に位置するバスバーに接続される。このように接続されることにより、ノイズ発生負荷10がバッテリ30に接続される。第1の導電路W1の他端とヒューズの入力端子側に位置するバスバーとの接続点をPと称し、ノイズ発生負荷10に接続される電源線W11、W12、W13の一端から接続点Pまでの区間を第1の導電路W1と定義する。
R/B40は、リレー401と、ヒューズ402と、ヒューズ403と、を有する。リレー401は、分岐していない第1の導電路W1上に設けられ、点火装置102の点火の際に通電される電流によってスイッチがONとなる。また、ヒューズ402は、電源線W11及び電源線W12上に設けられている。また、ヒューズ403は、電源線W13上に設けられている。
第2の導電路W2は、一端がノイズ引込負荷の1つであるエアバック用電子制御装置(A/B ECU)20に接続され、他端がヒューズユニット60におけるヒューズの出力端子側に位置するバスバーに接続される電源線を有する。このように接続されることにより、ノイズ引込負荷20がバッテリ30に接続される。ノイズ引込負荷20に接続される電源線の一端から上述した接続点Pまでの区間を第2の導電路W2と定義する。尚、本実施形態では、A/B ECU20のみをノイズ引込負荷20として挙げた形態について説明するが、A/B ECU20以外にハイマウントストップランプ、シートヒータ等をノイズ引込負荷20とした形態であっても、本発明を適用することができる。複数のノイズ引込負荷20をバッテリ30に接続する場合、第2の導電路W2がJ/B50において分岐され、分岐した各導電路が、対応するノイズ引込負荷20まで区間に敷設されることになる。
J/B50は、リレー501と、ヒューズ502とを有する。リレー501は、第2の導電路W2上に設けられ、点火装置102の点火の際に通電される電流によってスイッチがONとなる。また、ヒューズ502は、第2の導電路W2に設けられている。
ヒューズユニット60は、可溶体を挟んで入力端子と出力端子が設けられたヒューズと、そのヒューズが固定されるバスバーと、を有する。ヒューズユニット60は、バッテリ30の電源用端子に該ヒューズの入力端子がバスバーを介して接続され、第1の導電路W1の他端に該ヒューズの入力端子がバスバーを介して接続され、第2の導電路W2の他端に該ヒューズの出力端子がバスバーを介して接続される。ヒューズユニット60のバスバーには、第1の導電路W1の他端と第2の導電路の他端との接続点Pが形成される。以下では、ヒューズユニット60のバスバーのうち、接続点Pからバッテリ30の電源用端子までの区間を第3の導電路W3と定義する。
本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路において、ノイズ発生負荷10及びノイズ引込負荷20は、第1の導電路W1、第2の導電路W2、R/B40、J/B50、及びヒューズユニット60を介して、バッテリ30から電力が供給される。
続いて、図2を参照して、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路について説明する。図2は、図1に示される回路図において、ノイズ発生負荷10から発生したノイズの伝搬に影響を与える構成のみを取り出し、すなわち、ノイズ発生負荷10、ノイズ引込負荷20、バッテリ30、ヒューズユニット60を取り出し、それらの構成により成る回路構成の等価回路を記載したものである。
本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路が、ノイズ引込負荷20に引き込まれるノイズを抑制することをより明りょうに説明するため、まずは、比較例としての車両用電源回路について、図3及び図4を参照しながら以下に説明する。図3は、比較例としての車両用電源回路の回路図である。図4は、比較例としての車両用電源回路の等価回路を示す図である。尚、図3及び図4において、図1及び図2に記載された部品と共通するものには、同一の符号が割り当てられている。
比較例としての車両用電源回路は、ノイズ発生負荷10及びノイズ引込負荷20に、バッテリ30から出力される出力電圧を供給する回路である。ノイズ発生負荷10及びノイズ引込負荷20に電圧を供給するために、比較例としての車両用電源回路は、第1の導電路W1、第2の導電路W2、及び第3の導電路W3を備えている。さらに、比較例としての車両用電源回路は、電源回路を収容し、第1の導電路W1の一部、第2の導電路W2の一部、及び第3の導電路W3の一部がその電源回路の一部を構成するジャンクションボックス(J/B)50と、バッテリ30の端子に直付接続されるヒューズユニット60と、を備えている。
第1の導電路W1は、ノイズ発生負荷10の1つである燃料噴射制御装置(INJ)101に一端が接続される電源線W11と、ノイズ発生負荷10の1つである点火装置(IGN)102に一端が接続される電源線W12と、ノイズ発生負荷10の1つである、点火装置102の点火プラグによる点火と共に燃料を噴射する燃料噴射装置(EFI)103に一端が接続される電源線W13と、にJ/B50のバスバーにおいて分岐される。他方、第1の導電路W1の他端は、第2の導電路W2の他端及び第3の導電路W3の他端に接続される。第1の導電路W1の他端と第2の導電路W2の他端及び第3の導電路W3の他端との接続点をP’と称し、ノイズ発生負荷10に接続される電源線W11、W12、W13の一端から接続点P’までの区間を第1の導電路W1と定義する。
第2の導電路W2は、一端がノイズ引込負荷の1つであるエアバック用電子制御装置(A/B ECU)20に接続され、他端が第1の導電路W1の他端及び第3の導電路W3の他端に接続点P’にて接続される。ノイズ引込負荷に接続される電源線の一端から上述した接続点P’までの区間を第2の導電路W2と定義する。
第3の導電路W3は、一端がヒューズユニット60におけるヒューズの出力端子側に位置するバスバーに接続され、他端が第1の導電路W1の他端及び第2の導電路W2の他端に接続される。接続点P’からバッテリ30の電源用端子までの区間を第3の導電路W3と定義する。比較例としての車両用電源回路における第3の導電路W3は、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路における第3の導電路W3とは異なり、J/B50からヒューズユニット60までの区間を繋ぐ電源線を含む。
J/B50は、ヒューズ402と、ヒューズ403と、リレー501と、ヒューズ502とを有し、これらのヒューズ及びリレーがバスバーに固定される。ヒューズ402は、電源線W11及び電源線W12上に設けられている。また、ヒューズ403は、電源線W13に上に設けられている。リレー501は、第3の導電路W3上に設けられ、点火装置102の点火の際に通電される電流によってスイッチがONとなる。また、ヒューズ502は、第2の導電路W2に設けられている。上述した接続点P’は、ヒューズ及びリレーが固定されたバスバー上に位置する。比較例としての車両用電源回路は、図1に示されるR/B40がJ/B50に形成されている点で本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路と異なる。
ヒューズユニット60は、可溶体を挟んで入力端子と出力端子が設けられたヒューズと、そのヒューズが固定されるバスバーと、を有する。ヒューズユニット60は、バッテリ30の電源用端子に該ヒューズの入力端子がバスバーを介して接続され、第3の導電路W3の一端に該ヒューズの出力端子がバスバーを介して接続される。
比較例としての車両用電源回路において、ノイズ発生負荷10及びノイズ引込負荷20は、第1の導電路W1、第2の導電路W2、第3の導電路W3、J/B50、及びヒューズユニット60を介して、バッテリ30から電力が供給される。本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路と比較例としての車両用電源回路は、次の点で回路構成が異なる。すなわち、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路は、第1の導電路W1の他端と第2の導電路W2の他端との接続点P(図1参照。)がバッテリ30に近いヒューズユニット60であるのに対し、比較例としての車両用電源回路は、第1の導電路W1の他端と第2の導電路W2の他端との接続点P’(図3参照。)が、バッテリ30から離れたJ/B50内である点で異なる。
比較例としての車両用電源回路において接続点P’がバッテリ30から離れて位置してしまうのは、負荷に接続される導電路をJ/B50に集約したためである。このように導電路がJ/B50に集約されるのは、車両に搭載される電子機器が増加する傾向にあり、これらの電子機器の電源管理を1つのユニットで行えるようにすることが1つの理由である。また、車両に配索されるワイヤハーネスの軽量化が求められるなか、J/Bは、車両に用いられる電線の長さ及び重量を極力小さくすることができる位置に配置される。このような状況では、J/Bを必ずしもバッテリに近い位置に配置することができず、その結果、図3に示されるように、バッテリ30とJ/B50とを接続する電源線を含むように第3の導電路W3を設ける必要があった。本発明者は、J/Bがバッテリから離れた位置に配置されることが、ノイズ発生負荷から発生したノイズがノイズ引込負荷に引き込まれ易い状況を形成している一因である、と考えるに至った。
ここで、図2及び図4を参照して、比較例としての車両用電源回路と対比しつつ、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路による作用を説明する。図4は、図2と同様、図3に示される回路図において、ノイズ発生負荷10から発生したノイズの伝搬に影響を与える構成のみを取り出し、すなわち、ノイズ発生負荷10、ノイズ引込負荷20、バッテリ30、ヒューズユニット60を取り出し、それらの構成により成る回路構成の等価回路を記載したものである。
図2及び図4に示されるように、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路及び比較例としての車両用電源回路は、ノイズ発生負荷10とバッテリ30とを含む閉回路と、ノイズ引込負荷20とバッテリ30とを含む閉回路と、が形成される。図2及び図4において、Z10はノイズ発生負荷10のインピーダンスを、Z20はノイズ引込負荷20のインピーダンスを、それぞれ表している。また、RBはバッテリ30の内部抵抗を、RFはヒューズユニット60の抵抗値のうちの第3の導電路W3に含まれる抵抗値を、RW1は第1の導電路W1の抵抗値を、RW2は第2の導電路W2の抵抗値を、RW3は第3の導電路W3の抵抗値のうちのRFを除く抵抗値を、それぞれ表している。
まず、ノイズ発生負荷10から発生したノイズが比較例としての車両用電源回路を伝搬する様子について、図4を参照して説明する。ここでは、ノイズ発生負荷10から発生し、第2の導電路W2及び第3の導電路W3の接続点P’に向かって第1の導電路W1を伝搬するノイズNW1について注目する。第1の導電路W1を伝搬するノイズNW1は、接続点P’に到達すると、その一部NW2が第2の導電路W2に向かって伝搬し、残りの一部NW3が第3の導電路W3に向かって伝搬する。このとき、第2の導電路W2に向かって伝搬するノイズの一部NW2と第3の導電路W3に向かって伝搬するノイズNW3の残りの一部との比は、接続点P’からバッテリ30を視た場合の線路抵抗と接続点P’からノイズ引込負荷20を視た場合の線路抵抗との比、つまり、NW2:NW3=(RB+RF+RW3):(RW2+Z20)となる。このことから、第2の導電路W2に向かって伝搬するノイズNW2、つまり、ノイズ引込負荷20に向かって引き込まれるノイズは、RW3が小さい程、或いはRW2が大きい程、減少することが分かる。
そこで、ノイズ発生負荷10から発生したノイズが本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路を伝搬する様子について、図2を参照して説明する。ここでも、ノイズ発生負荷10から発生し、第2の導電路W2及び第3の導電路W3の接続点Pに向かって第1の導電路W1を伝搬するノイズNW1について注目する。第1の導電路W1を伝搬するノイズNW1は、接続点Pに到達すると、その一部NW2が第2の導電路W2に向かって伝搬し、残りの一部NW3が第3の導電路W3に向かって伝搬する。このとき、第2の導電路W2に向かって伝搬するノイズの一部NW2と第3の導電路W3に向かって伝搬するノイズの残りの一部NW3との比は、接続点Pからバッテリ30を視た場合の線路抵抗と接続点Pからノイズ引込負荷20を視た場合の線路抵抗との比、つまり、NW2:NW3=(RB+RF):(RW2+Z20)となる。本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路は、比較例としての車両用電源回路と対比した場合、第1の導電路W1がヒューズユニット60に直接接続され、第3の導電路W3の抵抗RW3が回路構成から無くなった分、ノイズ引込負荷20に向かって引き込まれるノイズNW2が減少することが分かる。また、第2の導電路W2がヒューズユニット60に直接接続され、第2の導電路W2の線路長が長くなり第2の導電路W2の抵抗RW2が大きくなった分、ノイズ引込負荷20に向かって引き込まれるノイズNW2が減少することも分かる。
以上、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路は、第1の導電路W1の一端がノイズ発生負荷10に接続され、他端がバッテリ30のヒューズユニット60に接続される構成を備えている。これにより、ノイズ発生負荷10が第1の導電路W1及び第3の導電路W3の電源線を介してバッテリ30のヒューズユニット60に接続される従来の車両用電源回路と比して、ノイズ引込負荷20に向かって引き込まれるノイズを減少することができる。この結果、ノイズ引込負荷20にノイズが引き込まれることを抑制する回路構成を実現することができる。
尚、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路では、ヒューズユニット60のバスバーのうち、接続点Pからバッテリ30の電源用端子までの区間を第3の導電路W3とした。接続点Pがバッテリ30の電源用端子に近い位置にある場合、例えば、第1の導電路の他端に位置する端子がバッテリ30の電源用端子にねじ締めされる場合、第3の導電路W3は無いものとして看做すことができる。このため、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路には、第3の導電路W3が存在しない形態、つまり、一端がノイズを発生するノイズ発生負荷10に接続され、他端がバッテリ30に接続される第1の導電路W1と、一端がノイズを引き込むノイズ引込負荷20に接続され、他端がバッテリ30に接続される第2の導電路W2と、を備える形態が含まれる。
ところで、図1中、ノイズ発生負荷10、バッテリ30、R/B40及びヒューズユニット60と、ノイズ引込負荷20及びJ/B50と、を隔てる点線は、ワイヤハーネスが配索される車体のパネルである。図1中の点線の左方は例えばエンジンルームであり、図1中の点線の右方は例えば車室内である。各パネルにワイヤハーネスがそれぞれ配索される。
このとき、エンジンルームに配索されるワイヤハーネスは、R/Bを含む第1の導電路W1によって形成されるサブハーネス、及び第2の導電路W2のうちの点線よりも図1中の左方に位置する部分によって形成されるサブハーネスを含んで構成するようにしてもよい。
一方、R/Bを含む第1の導電路W1によって形成されるサブハーネスを含む第1のワイヤハーネスと、第2の導電路W2のうちの点線よりも図1中の左方に位置する部分によって形成されるサブハーネスを含む第2のワイヤハーネスと、を用意し、それぞれのワイヤハーネスをエンジンルームに配索するようにしてもよい。この場合、ノイズ発生負荷10に接続される第1のワイヤハーネスは、ノイズ発生負荷10からのノイズをバッテリ30に向けて伝搬させるための専用のラインとしても機能する。この構成は、第1の導電路W1が複数のノイズ発生負荷10に接続され、各ノイズ発生負荷10からノイズが発生する場合において、有用である。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路の回路図である。図6は、本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路の等価回路を示す図である。以下、図5及び図6を参照して、本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路の回路構成を説明する。
本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路は、本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路と比して、第3の導電路W3に電源線が含まれる点で異なる。以下では、第1実施形態にて説明した点についての説明を省略する。
第3の導電路W3は、一端がヒューズの出力端子側に位置するバスバーに接続され、他端が第1の導電路W1の他端及び第2の導電路W2の他端に接続される。本発明の第1実施形態に係る車両用電源回路では、第1の導電路W1の他端は、ヒューズの入力端子側に位置するバスバーに直接接続されていたが、本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路では、第1の導電路W1の他端は、電源線を有する第3の導電路W3を介して、ヒューズの出力端子側に位置するバスバーに接続される。
ワイヤハーネスを設計するにあたって、第1の導電路W1の他端をヒューズの出力端子側に位置するバスバーに直接接続することが困難な状況も想定される。このような状況であっても、ノイズ引込負荷20にノイズが引き込まれることを抑制する回路構成を実現するのが本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路である。
本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路において、第3の導電路W3は、第1の導電路W1の他端及び第2の導電路W2の他端との接続点Pが次の条件を満たすように設計される。すなわち、接続点Pからノイズ引込負荷20を視た場合の線路抵抗が、接続点Pからバッテリ30を視た場合の線路抵抗よりも大きくなるように、つまり、(RW2+Z20)>(RB+RF+RW3)となるように設計される。
ノイズ発生負荷10から発生したノイズが本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路を伝搬する様子について、図6を参照して説明する。ここでは、ノイズ発生負荷10から発生し、第2の導電路W2及び第3の導電路W3の接続点Pに向かって第1の導電路W1を伝搬するノイズNW1について注目する。第1の導電路W1を伝搬するノイズNW1は、接続点Pに到達すると、その一部NW2が第2の導電路W2に向かって伝搬し、残りの一部NW3が第3の導電路W3に向かって伝搬する。このとき、第2の導電路W2に向かって伝搬するノイズの一部NW2と第3の導電路W3に向かって伝搬するノイズNW3の残りの一部との比は、接続点Pからバッテリ30を視た場合の線路抵抗と接続点Pからノイズ引込負荷20を視た場合の線路抵抗との比、つまり、NW2:NW3=(RB+RF+RW3):(RW2+Z20)となる。このとき、第3の導電路W3が上述のように設計されていれば、第2の導電路W2に向かって伝搬するノイズNW2、つまり、ノイズ引込負荷20に向かって引き込まれるノイズは、第1の導電路W1を伝搬するノイズNW1の半分未満に抑制することができる。接続点Pからノイズ引込負荷20を視た場合の線路抵抗(RW2+Z20)が接続点Pからバッテリ30を視た場合の線路抵抗(RB+RF+RW3)よりも大きくなればなるほど、第2の導電路W2に向かって伝搬するノイズNW2が抑制されることは言うまでもない。
(RW2+Z20)>(RB+RF+RW3)を満たす位置に接続点Pを配置するにあたって、例えば、第2の導電路W2と第3の導電路W3が単位長さ当たり同程度の抵抗値を有するものである場合、第2の導電路W2を第3の導電路W3よりも長くすることが考えられる。このような簡易な構造により、接続点Pを(RW2+Z20)>(RB+RF+RW3)を満たす位置に配置することができる。
以上、本発明の第2実施形態に係る車両用電源回路は、ノイズ発生負荷10が第1の導電路W1及び第3の導電路W3を介してバッテリ30のヒューズユニット60に接続され、(RW2+Z20)>(RB+RF+RW3)を満たす位置に接続点Pが配置される。これにより、第2の導電路W2に向かって伝搬するノイズNW2、つまり、ノイズ引込負荷20に向かって引き込まれるノイズは、第1の導電路W1を伝搬するノイズNW1の半分未満に抑制することができる。この結果、ノイズ引込負荷20にノイズが引き込まれることを抑制する回路構成を実現することができる。
10 ノイズ発生負荷
20 ノイズ引込負荷
30 バッテリ
40 リレーボックス(R/B)
50 ジャンクションボックス(J/B)
60 ヒューズユニット
W1 第1の導電路
W2 第2の導電路
W3 第3の導電路
RB バッテリの内部抵抗
RF ヒューズユニットの抵抗
RW1 第1の導電路の抵抗
RW2 第2の導電路の抵抗
RW3 第3の導電路の抵抗
Z10 ノイズ発生負荷のインピーダンス
Z20 ノイズ引込負荷のインピーダンス

Claims (4)

  1. 一端がノイズを発生する第1の負荷に接続される第1の導電路と、
    一端がノイズを引き込む第2の負荷に接続される第2の導電路と、
    一端がバッテリに接続され第3の導電路と、
    を備え、
    前記第1の導電路の他端、前記第2の導電路の他端、及び前記第3の導電路の他端が、共通の交点である接続点で接続され、
    前記第1の負荷は、点火プラグを含む点火装置、及び、前記点火プラグの点火と共に燃料を噴射する燃料噴射装置の少なくとも一つを含み、
    前記第2の導電路の途中には、前記バッテリに直付け接続されるヒューズユニットにおけるヒューズが介在し、
    前記接続点が、前記ヒューズの入力端子側と前記バッテリとの間に位置し、
    前記第2の導電路の他端から前記第2の負荷を視た場合の線路抵抗は、前記第3の導電路の他端から前記バッテリを視た場合の線路抵抗よりも大きい、
    ことを特徴とする車両用電源回路。
  2. 前記第2の導電路は、前記第3の導電路よりも線路長が長い、
    ことを特徴とする請求項に記載の車両用電源回路。
  3. 前記第1の導電路は、複数の前記第1の負荷に接続される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用電源回路。
  4. 前記第2の導電路は、その一部が電源分配器に収容される電源回路の一部を構成する、
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の車両用電源回路。
JP2012217577A 2012-09-28 2012-09-28 車両用電源回路 Active JP6154112B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012217577A JP6154112B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 車両用電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012217577A JP6154112B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 車両用電源回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014069704A JP2014069704A (ja) 2014-04-21
JP6154112B2 true JP6154112B2 (ja) 2017-06-28

Family

ID=50745317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012217577A Active JP6154112B2 (ja) 2012-09-28 2012-09-28 車両用電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6154112B2 (ja)

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53112621U (ja) * 1977-02-15 1978-09-08
JPS636464Y2 (ja) * 1980-03-31 1988-02-23
JPS6326993Y2 (ja) * 1980-12-24 1988-07-21
JPS62247940A (ja) * 1986-04-18 1987-10-29 Sumitomo Wiring Syst Ltd 自動車用ワイヤハ−ネス
JPH064497Y2 (ja) * 1987-06-09 1994-02-02 矢崎総業株式会社 ワイヤ−ハ−ネス
JPH08275408A (ja) * 1995-03-31 1996-10-18 Sumitomo Wiring Syst Ltd 自動車用ワイヤハーネスの電源バックアップ装置
JP3329132B2 (ja) * 1995-04-11 2002-09-30 住友電装株式会社 自動車用ワイヤハーネスの電源分配装置
JPH08294221A (ja) * 1995-04-20 1996-11-05 Nissan Motor Co Ltd 渦巻き型ケーブル
JP2003023501A (ja) * 2001-07-06 2003-01-24 Self Security:Kk 単身生活者安否確認支援装置
JP2003118509A (ja) * 2001-10-17 2003-04-23 Yazaki Corp 電力供給装置
JP2003237501A (ja) * 2002-02-19 2003-08-27 Denso Corp 自動車用電源装置
JP4480373B2 (ja) * 2002-09-03 2010-06-16 矢崎総業株式会社 車両用電源重畳多重通信装置
JP5321880B2 (ja) * 2008-11-27 2013-10-23 独立行政法人物質・材料研究機構 ナノ炭素材料複合体
JP2010264793A (ja) * 2009-05-12 2010-11-25 Toyota Motor Corp 車両用電源装置および車両
JP5278390B2 (ja) * 2010-07-12 2013-09-04 日産自動車株式会社 アイドルストップ車両のエンジン始動装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014069704A (ja) 2014-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6298739B2 (ja) 車両用電力分配システム
US10661729B2 (en) Circuit body for vehicle
US10800361B2 (en) Circuit body for vehicle
US10464504B2 (en) Circuit body for vehicle
JP6426956B2 (ja) 車両用電力供給システム
JP6412039B2 (ja) 電力中継器
US10926719B2 (en) Power supply trunk line routing structure for vehicle and vehicle
JP6426955B2 (ja) 車両用電力供給システム
JP2013166513A (ja) 車両用電源回路及び車両用電気接続箱
JP6154112B2 (ja) 車両用電源回路
JP2018024419A (ja) 車両用回路体
JP7188926B2 (ja) 車両用電力分配システム
JP6053433B2 (ja) 車両用電源回路
JP6053434B2 (ja) 車両用電源回路
US9440598B2 (en) Wiring harness assembly for vehicle including source splice overlay
JP5936061B2 (ja) ワイヤーハーネスシステム
JP2014094660A (ja) 車両用電気接続箱の配索構造
JP5825529B2 (ja) 電子部品ユニット及びワイヤーハーネスシステム
JP7470546B2 (ja) 電源システム
JP2014100971A (ja) ワイヤーハーネスシステム
JP7470549B2 (ja) 電源システム
WO2018021547A1 (ja) 車両用回路体
WO2014045639A1 (ja) ワイヤーハーネスシステム
JP6007093B2 (ja) 電気接続箱の配索構造
WO2014045641A1 (ja) ワイヤーハーネスシステム

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20150122

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150820

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161228

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170509

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170601

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6154112

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250