JP6146152B2 - 車体前部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、車体前部構造に関し、詳しくは、車両前面に形成された前面開口部と、該前面開口部後方に略水平方向に延びるシュラウドアッパパネルと、該シュラウドアッパパネル下方に搭載されたラジエータと、上記シュラウドアッパパネルに設けられたパネル開口部とを有し、エンジンへの吸気が上記パネル開口部を通過するよう構成された車体前部構造に関する。
通常、車体前部のエンジンルーム内に設けられたエンジンの吸気マニホールドには、吸気ダクトから流入したフレッシュエア(走行風)をエアクリーナを介して導入するように構成され、吸気ダクトは車両の走行時に吸気を導入すべく前方に開口して設けられる。
上記の吸気ダクトは、一般にラジエータファンシュラウドの上方に設けられ、車両の前方から後方に流れる空気は、ラジエータファンシュラウドの上方に流れた後、ボンネット下面とラジエータファンシュラウド上方との間の規定された通路を通って、上述の吸気ダクトの開口部に導かれるものである。
また、上述の吸気ダクトには、車両走行時に雨水や雪が吸込まれないようにするため、これら雨水や雪(特に、雪)を吸気通路の途中で分離すべく、ラジエータファンシュラウドと一体または別体のラビリンス構造が形成されている(特許文献1参照)。
しかしながら、車両デザインの関係上、ボンネットが低い車両や、ラジエータおよびラジエータファンシュラウドを他の車両と共通化する部品共用等の要請により、ボンネット下面とラジエータファンシュラウドとの間の上下間の空間が狭い車両においては、上述の如きラビリンス構造を形成できない場合がある。
ラビリンス構造がない場合には、雨天時や降雪時の走行において、水や雪を充分に分離することができない。また、ボンネット下面とラジエータファンシュラウドとの間の空間が狭いことに起因して、当該空間に雪が堆積すると、この堆積した雪が塊となって上述の吸気ダクト内に吸入されるという課題が発生する。
特開2008−247122号公報
そこで、この発明は、降雪時にエンジンに雪が吸込まれるのを防止することができると共に、車両走行時に適切にラジエータの冷却を行なうことができる車体前部構造の提供を目的とする。
この発明による車体前部構造は、車両前面に形成された前面開口部と、該前面開口部後方に略水平方向に延びるシュラウドアッパパネルと、該シュラウドアッパパネル下方に搭載されたラジエータと、上記シュラウドアッパパネルに設けられたパネル開口部とを有し、エンジンへの吸気が上記パネル開口部を通過するよう構成された車体前部構造であって、上記パネル開口部の前縁近傍の下方に、空気を通過させかつ雪の通過を妨げる防雪手段を設け、上記防雪手段は、上記ラジエータの前面に位置するセットプレートに形成された複数の孔部および、その孔縁部であり、上記セットプレートの前面において、上記防雪手段に隣接して、前方へ突出する突出部または前方へ突出する車載機器が設けられたものである。
上述の防雪手段は、メッシュ構造体や格子状部材または櫛状部材で形成してもよい。
上記構成によれば、シュラウドアッパパネルに設けられたパネル開口部の前縁近傍の下方、つまり、上流側に、空気を通過させ、かつ、雪の通過を妨げる防雪手段を設けたので、この防雪手段によりそれよりも下流側へ雪が通過するのを防止することができる。よって、降雪時にエンジンに雪が吸込まれるのを防止することができる。
また、上述の防雪手段は雪の通過を妨げる一方で、空気を通過させるように形成されており、この結果、車両走行時に適切にラジエータの冷却を行なうことができる。
さらに、上記防雪手段は、上記ラジエータの前面に位置するセットプレートに形成された複数の孔部および、その孔縁部であり、このように、防雪手段をセットプレートに形成された複数の孔部、孔縁部に設定したので、空力性能向上のためのセットプレートを有効利用して雪害対策を行なうことができ、部品点数の増加を招かない。
因に、空力性能上、ラジエータ内、エンジンルーム内には走行風を入れない方が空力性能がよくなり、上記セットプレートはそのために設けられた部材である。
加えて、上記セットプレートの前面において、上記防雪手段に隣接して、前方へ突出する突出部または前方へ突出する車載機器が設けられたものであり、このように、前方へ突出する突出部、または、前方へ突出する車載機器により乱流を発生することができるので、この乱流によっても雪の侵入をより一層確実に抑制することができる。
上述の車載機器としては、前方監視用のレーダを採用してもよい。
この発明の一実施態様においては、上記セットプレートに、上記パネル開口部の下方に位置し、該パネル開口部を通過する空気を偏向させるための偏向手段を備えたものである。
この発明の一実施態様においては、上記偏向手段は上記セットプレートに一体形成されたフィンであり、該フィンの根元部分またはその近傍には荷重を受けた際に該フィンの倒れを促進する脆弱部を備えたものである。
この発明によれば、シュラウドアッパパネルに設けられたパネル開口部の前縁近傍の下方、つまり、上流側に、空気を通過させ、かつ、雪の通過を妨げる防雪手段を設けたので、この防雪手段によりそれよりも下流側へ雪が通過するのを防止することができる。よって、降雪時にエンジンに雪が吸込まれるのを防止することができる効果がある。
また、上述の防雪手段は雪の通過を妨げる一方で、空気を通過させるように形成されており、この結果、車両走行時に適切にラジエータの冷却を行なうことができるものである。
本発明の車体前部構造を示す全体斜視図 図1からボンネットを取外した状態の要部斜視図 図2の正面図 図3のA−A線矢視断面図 図3の平面図 図5からバンパフェースおよびウエザストリップを取外した状態の平面図 図2からバンパフェース、ウエザストリップ、整流部材を取外した状態の要部斜視図 図7の分解斜視図 セットプレートの正面図 セットプレートの斜視図 (a)はセットプレートの平面図、(b)はセットプレートの側面図 カバー部材の平面図 カバー部材とフィンの関連構造を示す平面図 カバー部材を下方から見上げた状態で示す要部斜視図 カバー部材の空気通過部とシュラウドアッパパネルの縦壁部との関連構造を示す斜視図
降雪時にエンジンに雪が吸込まれるのを防止すると共に、車両走行時に適切にラジエータの冷却を行なうという目的を、車両前面に形成された前面開口部と、該前面開口部後方に略水平方向に延びるシュラウドアッパパネルと、該シュラウドアッパパネル下方に搭載されたラジエータと、上記シュラウドアッパパネルに設けられたパネル開口部とを有し、エンジンへの吸気が上記パネル開口部を通過するよう構成された車体前部構造であって、上記パネル開口部の前縁近傍の下方に、空気を通過させかつ雪の通過を妨げる防雪手段を設け、上記防雪手段は、上記ラジエータの前面に位置するセットプレートに形成された複数の孔部および、その孔縁部であり、上記セットプレートの前面において、上記防雪手段に隣接して、前方へ突出する突出部または前方へ突出する車載機器が設けられるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車体前部構造を示し、図1は当該車体前部構造を示す全体斜視図、図2は図1からボンネットを取外した状態の要部斜視図、図3は図2の正面図、図4は図3のA−A線矢視断面図である。
図1〜図4において、エンジンルーム1(図4参照)にはエンジン(図示せず)を配設する一方、該エンジンルーム1の上方を開閉可能に覆うボンネット2を設けている。このボンネット2はボンネットアウタパネル3とボンネットインナパネル4とをヘミング加工により接合一体化したもので、ボンネットインナパネル4の前部下面には、図2,図4に示すようにシール部材としての前部ウエザストリップ5および後部ウエザストリップ6を一体的に接着固定している。
これら前後の各ウエザストリップ5,6は、図2に示すように、その車幅方向中間部はボンネット2の前部形状に対応して車幅方向に延びており、車幅方向の端部からボンネット2前部の側面形状に対応して斜め後方に延びるように形成されている。
図1,図2,図3に示すように、車両最前部に位置するバンパフェース7を設けている。このバンパフェース7の前面において車幅方向中央部に凹形状に形成されボンネット2の前端2aと相俟ってフレッシュエア(走行風)を取入れるための前面開口部8を形成している。
また、バンパフェース7の前面開口部8の直下部には、車幅方向に延びる下部開口部9(いわゆる走行風取入れ口)を形成し、この下部開口部9からもフレッシュエアを取込むように形成している。
さらに、バンパフェース7の車幅方向左右両側上部には、ヘッドランプ(図示せず)を配置するために下方へ湾曲形成された凹部10,10が設けられている。
図5は図3の平面図、図6は図5からバンパフェース7およびウエザストリップ5,6を取外した状態の平面図、図7は図2の要部斜視図である。
図4,図5に示すように、エンジンルーム1内のエンジン前方にはラジエータ11を立設配置している。このラジエータ11はエンジン冷却水(クーラントを含む)の放熱器であって、該ラジエータ11は、図7に示すように、ラジエータシュラウド12で保持されている。また、上述のラジエータ11は後述するシュラウドアッパパネル13の下方に搭載されたものである。
図7に示すように、ラジエータシュラウド12は、上側において車幅方向に延びるシュラウドアッパ12Uと、下側において車幅方向に延びるシュラウドロア12Lと、左右両側部においてシュラウドアッパ12Uおよびシュラウドロア12Lを上下方向に連結する左右のシュラウドサイド12S,12Sと、を合成樹脂により一体形成して、方形枠状に成したものである。
図7に示すように、この実施例では、左右のシュラウドサイド12S,12Sの間においてラジエータ11の前面に位置する2本のシュラウドレイン12R,12Rを車幅方向に間隔を隔てて上下方向に設け、これら2本のシュラウドレイン12R,12Rによりシュラウドアッパ12Uの中間部と、シュラウドロア12Lの中間部とを上下方向に連結している。なお、このシュラウドレイン12Rは合成樹脂により上述のラジエータシュラウド12と一体形成されたものである。
図8は図7の分解斜視図であって、図4,図8に示すように、ラジエータシュラウド12におけるシュラウドアッパ12Uの上部には、前面開口部8の上側後方において略水平方向に延びるシュラウドアッパパネル13を配置している。
図4に示すように、該シュラウドアッパパネル13はシュラウドアッパ12Uの上部において車幅方向に延びる上側部材14と、該上側部材14の下部とシュラウドアッパ12Uの上部との間において車幅方向に延びる下側部材15と、の2部材により構成されている。
図4,図8に示すように、上述の上側部材14の車幅方向中央部には、切欠き形状のパネル開口部14aを形成すると共に、このパネル開口部14aから車幅方向右側に離間した位置には、開口14bを形成している。この開口14bは後述するスリット26cと上下方向に対向するものである。
また、図4に示すように、上述の下側部材15の車幅方向中央部にも、上側部材14のパネル開口部14aと上下方向に対応すべくパネル開口部15aを形成している。
そして、エンジンへの吸気が上述のパネル開口部15a,14aを通過するように構成されている。
ところで、図5,図6に示すように、ラジエータシュラウド12におけるシュラウドアッパ12Uの左右両側部は、シュラウド部材16,16を介してエプロンレインフォースメントなどの車体に支持されている。
また、図7,図8に示すように、ラジエータシュラウド12の左右のシュラウドサイド12S,12Sの下部とシュラウドロア12Lとのコーナ部前面には、左右一対のシールプレート17,17を取付けている。
これらの各シールプレート17,17は、上下方向に延びる縦壁17aと、車幅方向に延びる下壁17bとを車両正面視でL字状または逆L字状に組合せたもので、走行風をラジエータ11側へ案内すべく構成したものである。
さらに、図4,図7,図8に示すように、上述のラジエータシュラウド12の前方には、車幅方向に延びるバンパレインフォースメント18を設けている。このバンパレインフォースメント18は、前方が開放された断面略ハット形状のバンパビーム19と、該バンパビーム19の前方開放部を閉塞するクロージングプレート20との2部材から成り、図4に示すように、バンパビーム19とクロージングプレート20との間には、車幅方向に延びる閉断面21が形成されている。
図7,図8に示すように、上述のバンパレインフォースメント18の左右両端部は、クラッシュカン22およびブラケット23を介して、図示しないフロントサイドフレームに連結されている。
また、図4に示すように、上述のバンパレインフォースメント18のクロージングプレート20前面には、衝撃吸収部材24いわゆるEA部材を接着固定し、この衝撃吸収部材24のさらに前方には、整流部材25を配置している。
この整流部材25は、図1,図2,図3にも示すように、ラジエータ11の車幅方向の略全幅と等しい車幅方向長さを有し、その取付け部25aはラジエータシュラウド12のシュラウドサイド12Sに取付けられている。
一方、図7,図8に示すように、上側部材14と下側部材15とから成るシュラウドアッパパネル13の上部には、プレートとしてのカバー部材26を取付けている。
このカバー部材26は複数のクリップ26d…(図12参照)を有し、これら複数のクリップ26dにより該カバー部材26がシュラウドアッパパネル13に対して上方から取付けられている。
図5,図6,図8に示すように、シュラウドアッパパネル13のパネル開口部14a,15aと対応する位置において上記カバー部材26には、その車幅方向中央部に切欠き26aが形成されている。
なお、上述の切欠き26aに代えて、カバー部材26にプレート開口部を有する構造を採用してもよい。
上述のパネル開口部14a,15aおよび切欠き26aは上下方向に対応する位置に設けられており、これらパネル開口部14a,15aおよび切欠き26aに対して車幅方向にオフセットした位置には、図5,図6に示すように、エンジンへ空気を導く吸気ダクト27のダクト開口部27aが設けられている。
この実施例では、上述のパネル開口部14a,15aおよび切欠き26aを車幅方向中央部に形成し、吸気ダクト27のダクト開口部27aを、図5,図6に示すように車幅方向中央よりも車両左側に片寄った位置に設けることで、各要素14a,15a,26aに対してダクト開口部27aを車幅方向にオフセットした位置に設けたものである。
図5,図6,図8に示すように、上述の吸気ダクト27は、前部ダクト28と後部ダクト29との2部材から成り、上述のダクト開口部27aは車両前方に向けて開口形成されると共に、吸気ダクト27の下流側は、エアクリーナ(図示せず)を介してエンジンの吸気マニホルドに連通接続されている。
図4,図5で示すように、前後がウエザストリップ5,6で囲繞され、上下がボンネットインナパネル4と、シュラウドアッパパネル13およびカバー部材26で囲繞された空間部30により、空気の流れが規制されており、前後の各ウエザストリップ5,6間の吸気ダクト27側(図5の左側)の空間部30、並びに、反吸気ダクト側(図5の右側)の空間部30は、それぞれエンジンルーム1内に連通している。
上述のダクト開口部27aへの空気は、パネル開口部14a,15a、切欠き26aおよび空間部30を通過するように構成されている。ここで、上述のパネル開口部14a,15aおよび切欠き26aは、ボンネットインナパネル4の下部に設けられ車体側のラッチに対してアンロック可能に係合されるストライカ(図示せず)の貫通孔を兼ねるものである。
ところで、図4,図7,図8に示すように、上述のラジエータ11の前面、詳しくは、ラジエータシュラウド12における左右一対のシュラウドレイン12R,12Rの前面上方部には、セットプレート31を取付けている。このセットプレート31は空力性能向上用のプレートである。
すなわち、ラジエータ11内、エンジンルーム1内には走行風を入れない方が空力性能がよくなることが知られており、このセットプレート31はそのためにラジエータ11での冷却に比較的寄与しない箇所を塞ぎ、空力性能を向上させるためのプレートである。
図9はセットプレートの正面図、図10はセットプレートの斜視図、図11の(a)はセットプレートの平面図、図11の(b)はセットプレートの側面図である。
図9,図10,図11に示すように、該セットプレート31は、プレート本体31aと、このプレート本体31aの車幅方向両端部から後方に平面視で略L字状に延びる支持脚31b,31bと、プレート本体31aの車幅方向中央から前方に向けてボックス状に突出する突出部31cと、プレート本体31aの上端部から上方に延びる上辺部31dと、を合成樹脂にて一体形成したものである。
図11の(a)、(b)に示すように、左右の支持脚31b,31bには後方へ向けて突出するクリップ32が一体形成されており、これら左右一対のクリップ32,32を用いて、セットプレート31をラジエータシュラウド12のシュラウドレイン12R,12Rに取付けるように構成している。
また、プレート本体31aと上辺部31dとに跨がって傾斜状に延びる偏向手段としてのフィン33を一体形成している。このフィン33はパネル開口部14a,15aの下方に位置しており、該パネル開口部14a,15aを通過する空気を車幅方向で吸気ダクト27のダクト開口部27aが無い側(図7の左側)に偏向させるための偏向手段である。
上述のフィン33をパネル開口部14a,15aの下方、すなわち、上流側に設けることで、このフィン33でダクト開口部27aが無い側に吸入空気を導き、これにより、降雪時においてダクト開口部27a、吸気ダクト27、エアクリーナ、吸気マニホルドを介してエンジンに雪が吸込まれるのを防止すべく構成したものである。
図13はカバー部材とフィンの関連構造を示す正面図であって、フィン33の反ダクト側端部33aは、パネル開口部のダクト側端部(図13ではカバー部材26における切欠き26aのダクト側端部26aを示す)よりも切欠き26a内側に位置し、フィン33のダクト側端部33bは、切欠き26aのダクト側端部26aよりもダクト側(詳しくは、ダクト開口部27a側)に位置しており、上記フィン33はその反ダクト側端部33aがダクト側端部33bより高い位置になるよう傾斜している。
上述のフィン33の反ダクト側およびダクト側の各端部33a,33bの位置を、上述の如く設定すると共に、当該フィン33を内高外低状にスラントする傾斜構造と成して、より一層多くの気流を、確実に反ダクト側に導き、以て、降雪時にエンジンに雪が吸込まれるのを、より一層確実に防止すべく構成したものである。
ここで、上述のフィン33は図示の直線状のものに代えて、曲率中心を斜め下方に有し、斜め上方へ突出するように湾曲する円弧状のフィンであってもよい。
また、図11の(a)、(b)に示すように、上述のフィン33の根元部分またはその近傍には、車両前方からの荷重により当該フィン33の倒れを促進する脆弱部としてのスリット34を上下2箇所に穿設形成している。
そして、車両と歩行者との衝突時に、車両前方からの衝突荷重により脆弱部としてのスリット34にて上記フィン33の倒れを促進し、これにより、歩行者に対する安全性を高めるように構成したものである。
なお、上述のスリット34に代えて、フィン33に薄肉部、V字状のノッチまたは凹溝部を形成する脆弱部と成してもよい。
図4に示すように、上述のセットプレート31のプレート本体31aおよび上辺部31dは、パネル開口部14a,15aの前縁近傍の下方、つまり、上流側に位置しており、該セットプレート31の上辺部31dには、図4,図9,図10に示すように、空気を通過させる一方で、雪の通過を妨げる防雪手段としてのメッシュ35(詳しくは、メッシュ構造部)を設けている。
図9,図10に示すように、この実施例では、フィン33を隔てた上辺部31dの左右両側に、方形状の角孔を車幅方向および上下方向に複数配列した構造のメッシュ35と成し、角孔を孔部に設定し、角孔周縁部を孔縁部に設定している。
上述のシュラウドアッパパネル13におけるパネル開口部14a,15aの前縁近傍の下方、つまり、上流側に上記メッシュ35を設け、このメッシュ35によりそれよりも下流側(特に、ダクト開口部27a側)へ雪が通過するのを防止し、よって、降雪時にエンジンに雪が吸込まれるのを防止すべく構成したものである。
また、上述のメッシュ35をラジエータ11前方側に位置する既存のセットプレート31に形成された複数の孔部とその孔縁部に設定し、空力性能向上のためのセットプレート31を有効利用して雪害対策を行ない、かつ、部品点数の増加を招かないように構成したものである。
ここで、図9,図10に示す角孔の縦横配列構造のメッシュ35に代えて、複数の丸孔や多角形状の孔によるメッシュ構造を採用してもよい。
さらに、図4,図9,図10に示すように、上述の突出部31cは、セットプレート31の前面において、防雪手段としての上記メッシュ35に隣接して、前方へ突出するように設けられたものであるから、この突出部31cにより乱流を発生し、この乱流によっても雪の侵入をより一層抑制するように構成したものである。
なお、上述の突出部31cに代えて、セットプレート31のプレート本体31aに前方へ突出する車載機器としての前方監視用のレーダを取付け、この前方監視用のレーダを防雪手段として用いる構造を採用してもよい。
図14はプレートとしてのカバー部材を下方から見上げた状態で示す要部斜視図、図15はカバー部材の空気通過部とシュラウドアッパパネルの縦壁部との関連構造を示す斜視図(但し、図15においてはシュラウドアッパパネルの上側部材14の図示を省略している)である。
図6,図12,図15に示すように、上述のカバー部材26における切欠き26aの反ダクト側の近傍位置には、前後方向に延びる複数条の長孔26bを穿設形成している。
また、図6,図12,図14,図15に示すように、パネル開口部15a,14aに対してダクト開口部27aの無い側には、バンパフェース7の前面開口部8から導入された空気を上方に通過させる空気通過部としてのスリット26cが形成されており、車両走行時に生じる負圧により当該スリット26cを通過した空気が、車幅方向外側で反ダクト側に流れるように構成している。
図14に示すように、上述のスリット26cはプレートであるカバー部材26に形成されており、このスリット26cは前後方向に延びる複数の長孔を車幅方向に配列して形成したものである。
車両走行時に前面開口部8から導入された空気のうちセットプレート31よりも車幅方向外側を流れる空気は、直接ラジエータ11を冷却するが、セットプレート11に対向する空気は、図4に矢印aで示すようにセットプレート31のメッシュ35を通ってその下流側へ流れた後に、同図に矢印bで示すように、シュラウドアッパパネル13の下側部材15のパネル開口部15aから上方へ流れる。ここで、降雪時には上記メッシュ35により雪がそれよりも下流側へ通過するのを防止する。
また、車両走行時には、エンジンルーム1内が負圧になり、この負圧が前後の各ウエザストリップ5,6で規制された空間部30(図4参照)に作用し、シュラウドアッパパネル13のパネル開口部15a,14aから該負圧により反ダクト側に流れる気流(図5の矢印c参照)が増強されると共に、空気通過部としてのスリット26cを通過して反ダクト側へ流れる気流(図5の矢印d参照)とが相俟って、車幅方向外側で反ダクト側に流れる気流が増強される。
この結果、吸気ダクト27のダクト開口部27aが無い側に吸入空気が導かれ、降雪時にダクト開口部27a、吸気ダクト27、エアクリーナ、吸気マニホルドを介してエンジンに雪が吸込まれるのを防止するものである。
図14に示すように、カバー部材26の下面において上述のスリット26cの後方には、下方に延びる壁部36が一体形成されている。
上述の壁部36は、スリット26cの後縁部に沿って車幅方向に延びる後壁部36aと、スリット26cの車幅方向内端部に沿って車両前後方向に延びる側壁部36bと、スリット26cの車幅方向外端部に沿って車両前後方向に延びる側壁部36cと、を平面視で略コの字状に連設したものである。
上述の壁部36により、ラジエータ11に向かう空気がスリット26cを通過するように上方に偏向し、空気を確実に上記スリット26cを通過させるように構成したものである。
図15に示すように、シュラウドアッパパネル13の下側部材15は、そのパネル開口部15aが形成された部位においては当該パネル開口部15aの前縁近傍から下方に延びる前側縦壁部15bを有し、この前側縦壁部15bに対してダクト側には下方に延びる後側縦壁部15cを有し、さらに前側縦壁部15bに対して反ダクト側には下方に延びる後側縦壁部15dを有している。
そして、車幅方向中央部に位置する前側縦壁部15bと、該前側縦壁部15bに対して車幅方向の外側に位置するダクト側および反ダクト側の各後側縦壁部15c,15dを、なだらかに連設形成している。
上述の反ダクト側の後側縦壁部15dは、空気通過部を形成するスリット26cの後方に位置するように形成されており、当該後側縦壁部15dにより、ラジエータ11に向かう空気がスリット26cを通過するように上方に偏向させ、カバー部材26の壁部36の作用と相俟って、空気をより一層確実に上記スリット26cを通過させ、これにより、車幅方向外側で反ダクト側に流れる気流をさらに増強し、以て、降雪時にエンジンに雪が吸込まれるのを防止すべく構成している。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印UPは車両上方を示す。
このように、上記実施例の車体前部構造は、車両前面に形成された前面開口部8と、該前面開口部8後方に略水平方向に延びるシュラウドアッパパネル13と、該シュラウドアッパパネル13下方に搭載されたラジエータ11と、上記シュラウドアッパパネル13に設けられたパネル開口部14a,15aとを有し、エンジンへの吸気が上記パネル開口部14a,15aを通過するよう構成された車体前部構造であって、上記パネル開口部14a,15aの前縁近傍の下方に、空気を通過させかつ雪の通過を妨げる防雪手段(メッシュ35参照)を設けたものである(図1〜図4参照)。
この構成によれば、シュラウドアッパパネル13に設けられたパネル開口部14a,15aの前縁近傍の下方、つまり、上流側に、空気を通過させ、かつ、雪の通過を妨げる防雪手段(メッシュ35参照)を設けたので、この防雪手段(メッシュ35)によりそれよりも下流側へ雪が通過するのを防止することができる。よって、降雪時にエンジンに雪が吸込まれるのを防止することができる。
また、上述の防雪手段(メッシュ35)は雪の通過を妨げる一方で、空気を通過させるように形成されており、この結果、車両走行時に適切にラジエータ11の冷却を行なうことができる。
さらに、上記防雪手段(メッシュ35参照)は、上記ラジエータ11の前面に位置するセットプレート31に形成された複数の孔部および、その孔縁部であることを特徴とする(図9,図10参照)。
この構成によれば、防雪手段(メッシュ35)をセットプレート31に形成された複数の孔部、孔縁部に設定したので、空力性能向上のためのセットプレート31を有効利用して雪害対策を行なうことができ、部品点数の増加を招かない。
因に、空力性能上、ラジエータ11内、エンジンルーム1内には走行風を入れない方が空力性能がよくなり、上記セットプレート31はそのために設けられた部材である。
加えて、上記セットプレート31の前面において、上記防雪手段(メッシュ35参照)に隣接して、前方へ突出する突出部または前方へ突出する車載機器(この実施例では突出部31c)が設けられたものである(図4,図10参照)。
この構成によれば、前方へ突出する突出部31c、または、前方へ突出する車載機器により乱流を発生することができるので、この乱流によっても雪の侵入をより一層確実に抑制することができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の防雪手段は、実施例のメッシュ35に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上述の防雪手段としては、メッシュ構造体に代えて、格子状部材や櫛状部材を採用してもよい。
以上説明したように、本発明は、車両前面に形成された前面開口部と、該前面開口部後方に略水平方向に延びるシュラウドアッパパネルと、該シュラウドアッパパネル下方に搭載されたラジエータと、上記シュラウドアッパパネルに設けられたパネル開口部とを有し、エンジンへの吸気が上記パネル開口部を通過するよう構成された車体前部構造について有用である。
8…前面開口部
11…ラジエータ
13…シュラウドアッパパネル
14a,15a…パネル開口部
31…セットプレート
31c…突出部
35…メッシュ(防雪手段)

Claims (3)

  1. 車両前面に形成された前面開口部と、
    該前面開口部後方に略水平方向に延びるシュラウドアッパパネルと、
    該シュラウドアッパパネル下方に搭載されたラジエータと、
    上記シュラウドアッパパネルに設けられたパネル開口部とを有し、
    エンジンへの吸気が上記パネル開口部を通過するよう構成された車体前部構造であって、
    上記パネル開口部の前縁近傍の下方に、空気を通過させかつ雪の通過を妨げる防雪手段を設け
    上記防雪手段は、上記ラジエータの前面に位置するセットプレートに形成された複数の孔部および、その孔縁部であり、
    上記セットプレートの前面において、上記防雪手段に隣接して、前方へ突出する突出部または前方へ突出する車載機器が設けられた
    車体前部構造。
  2. 上記セットプレートに、上記パネル開口部の下方に位置し、該パネル開口部を通過する空気を偏向させるための偏向手段を備えた
    請求項1記載の車体前部構造。
  3. 上記偏向手段は上記セットプレートに一体形成されたフィンであり、
    該フィンの根元部分またはその近傍には荷重を受けた際に該フィンの倒れを促進する脆弱部を備えた
    請求項2記載の車体前部構造。
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