JP6141554B1 - 弾性繊維用処理剤及び弾性繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】それ自体が優れた安定性を示し、また弾性繊維に良好な解舒性を付与し、更に良好な巻き形状の弾性繊維を製造することができる弾性繊維用処理剤及びかかる弾性繊維用処理剤が付着した弾性繊維を提供する。【解決手段】弾性繊維用処理剤として、ベース成分とアミノ変性シリコーンとMQ比が0.5〜0.95である特定のシリコーンレジンを含有し、且つかかる特定のシリコーンレジンを11〜30質量%の割合で含有して成るものを用いた。【選択図】なし

Description

本発明は、それ自体が優れた安定性を示し、また弾性繊維に良好な解舒性を付与し、更に良好な巻き形状の弾性繊維を製造することができる弾性繊維用処理剤及びかかる弾性繊維用処理剤が付着した弾性繊維に関する。
従来、弾性繊維用処理剤として、ベース成分、アミノ変性シリコーン及びリン酸エステルを含有するもの(例えば特許文献1参照)、ベース成分、アミノ変性シリコーン、リン酸エステル及び高級脂肪酸金属塩を含有するもの(例えば特許文献2参照)、ベース成分、高級脂肪酸金属塩及びシリコーンレジンを含有するもの(例えば特許文献3参照)、シリコーンレジンを含有するもの(例えば特許文献4参照)、ベース成分及びアミド化合物を含有するもの(例えば特許文献5参照)等が提案されている。しかし、これら従来の弾性繊維用処理剤はいずれも、それ自体の安定性が不十分であり、また弾性繊維に良好な解舒性を付与できず、更に良好な巻き形状の弾性繊維を製造することができないという問題がある。
WO2003/038182号公報 特開2006−161253号公報 特開2008−7921号公報 特開平9−78460号公報 特開2004−92011号公報
本発明が解決しようとする課題は、それ自体が優れた安定性を示し、また弾性繊維に良好な解舒性を付与し、更に良好な巻き形状の弾性繊維を製造することができる弾性繊維用処理剤及びかかる弾性繊維用処理剤が付着した弾性繊維を提供する処にある。
本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、ベース成分とアミノ変性シリコーンと特定のシリコーンレジンを含有し、且つかかる特定のシリコーンレジンを特定の割合で含有して成る弾性繊維用処理剤が正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明は、ベース成分、アミノ変性シリコーン及びシリコーンレジンを含有して成る弾性繊維用処理剤であって、シリコーンレジンが下記のシリコーンレジンPであり、且つ該シリコーンレジンPを11〜30質量%の割合で含有して成ることを特徴とする弾性繊維用処理剤に係る。また本発明は、かかる弾性繊維処理油剤が付着した弾性繊維に係る。
シリコーンレジンP:下記の化1で示されるシロキサン単位、下記の化2で示されるシロキサン単位及び下記の化3で示されるシロキサン単位から選ばれる二つ以上のシロキサン単位から構成され、且つMQ比が0.5〜0.95であるシリコーンレジン


Figure 0006141554
Figure 0006141554
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化1〜化3において、
〜R:炭素数1〜24の炭化水素基
,R:炭素数1〜5のアルキレン基
:水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、炭素数4〜22の1〜4価の脂肪族カルボン酸から一つの水酸基を除いた残基又は炭素数6〜22の1〜4価の芳香族カルボン酸から一つの水酸基を除いた残基
f:0又は1
先ず、本発明に係る弾性繊維用処理剤(以下、本発明の処理剤という)について説明する。本発明の処理剤は、ベース成分とアミノ変性シリコーンとシリコーンレジンPを含有し、且つ該シリコーンレジンPを11〜30質量%の割合で含有して成る弾性繊維用処理剤である。
本発明の処理剤に供するベース成分としては、シリコーン、鉱物油、エステル等が挙げられる。シリコーンとしては、たとえば、信越化学工業社製の商品名KF−96−10cs、信越化学工業社製の商品名KF−96−20cs、信越化学工業社製の商品名KF−96−50cs、信越化学工業社製の商品名KF−50−100cs、信越化学工業社製の商品名KF−4003、信越化学工業社製の商品名KF−4917、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名TSF451−10、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名TSF451−20、東レ・ダウコーニング社製の商品名SH200−10CS、東レ・ダウコーニング社製の商品名SH510−100CS等、各種の25℃における粘度が2〜100mm/sのポリジメチルシロキサン、ポリアルキルシロキサン、ポリアルキルフェニルシロキサン等が挙げられる。これらは1種または2種以上を併用することもできる。
鉱物油としては、たとえば、Witoco社製の商品名Semtol40、Witoco社製の商品名Carnation、コスモ石油ルブリカンツ社製の商品名コスモピュアスピンD、コスモ石油ルブリカンツ社製の商品名コスモピュアスピンRC、コスモ石油ルブリカンツ社製の商品名コスモピュアスピンRB、富士興産社製の商品名フッコールNT−60、富士興産社製の商品名フッコールNT−100、S−OIL社製の商品名Ultra−S 2、S−OIL社製の商品名Ultra−S 3、SK Lubricants社製の商品名YUBASE 3、SK Lubricants社製の商品名YUBASE 4、出光興産社製の商品名ダイアナフレシア W8、出光興産社製の商品名ダイアナフレシア W32、出光興産社製の商品名ダイアナフレシア G9、出光興産社製の商品名ダイアナフレシア K8、エクソンモービル社製の商品名クリストール N72等、各種の25℃における粘度が2〜100mm/sのスピンドル油や流動パラフィン等が挙げられる。これらは1種または2種以上を併用することもできる。
エステルとしては、たとえば、次に説明するような炭素数が奇数又は偶数の炭化水素基を有する脂肪酸とアルコールとから製造されるエステルが挙げられるが、これらに制限されるものではない。かかるエステルは1種または2種以上を併用することができる。エステルは、その粘度が特に制限されるものではないが、25℃における粘度が2〜100mm/sのものが好ましい。
前記のエステルを形成することとなる脂肪酸は、その炭素数、分岐の有無、価数等について特に制限はなく、高級脂肪酸、環状の脂肪酸、芳香族環を含有する脂肪酸であってもよい。かかる脂肪酸としては、カプリル酸、2−エチルヘキシル酸、カプリン酸、ラウリン酸、イソトリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、アラキン酸、ベヘニン酸、リグノセリン酸、アジピン酸、セバシン酸、安息香酸等が挙げられる。
また前記のエステルを形成することとなるアルコールは、その炭素数、分岐の有無、価数等について特に制限はなく、高級アルコール、環状のアルコール、芳香族環を含有するアルコールであってもよい。かかるアルコールとしては、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、イソトリデシルアルコール、ミリスチリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エチレングリコール、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリストール、ソルビトール、ソルビタン等が挙げられる。
以上説明したこれらベース成分のなかでも、信越化学工業社製の商品名KF−96−10cs、信越化学工業社製の商品名KF−96−20cs、信越化学工業社製の商品名KF−96−50cs、信越化学工業社製の商品名KF−50−100cs、信越化学工業社製の商品名KF−4003、信越化学工業社製の商品名KF−4917、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名TSF451−10、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名TSF451−20、東レ・ダウコーニング社製の商品名SH200−10CS、東レ・ダウコーニング社製の商品名SH510−100CS等、各種のジメチルシリコーンが好ましい。
本発明の処理剤に供するアミノ変性シリコーンとしては、たとえば、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名TSF−4700、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名TSF−4706、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名TSF−4707、信越化学工業社製の商品名KF859、信越化学工業社製の商品名KF865、信越化学工業社製の商品名KF868、信越化学工業社製の商品名KF8005、信越化学工業社製の商品名KF8008、信越化学工業社製の商品名KF860、信越化学工業社製の商品名KF8021、信越化学工業社製の商品名KF8010、信越化学工業社製の商品名KF8004、信越化学工業社製の商品名X22−161A、東レ・ダウコーニング社製の商品名FZ−3785、東レ・ダウコーニング社製の商品名BY16−205等が挙げられるが、なかでも信越化学工業社製の商品名KF859、信越化学工業社製の商品名KF868、信越化学工業社製の商品名KF8005、信越化学工業社製の商品名KF8008、信越化学工業社製の商品名KF860、東レ・ダウコーニング社製の商品名FZ−3785、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製の商品名TSF−4707等、各種のアミノ当量が5000〜15000g/molのものが好ましい。
本発明の処理剤に供するシリコーンレジンPは、前記の化1で示されるシロキサン単位、前記の化2で示されるシロキサン単位及び前記の化3で示されるシロキサン単位から選ばれる2つ以上のシロキサン単位から構成され、且つMQ比が0.5〜0.95であるシリコーンレジンである。化1において、R〜Rは、1)メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、ペンチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基、テトラコシル基等の炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基、2)シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基、3−ピナニル基等の炭素数3〜24の脂環族炭化水素基、3)フェニル基、ナフチル基、ベンジル基、アントラセニル基、ピレニル基、ナフトピレニル基、2−ナフタレンドデシル基等の炭素数6〜24の芳香族炭化水素基等の炭素数1〜24の脂肪族炭化水素基である。
化2において、R、Rはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ヘプチレン基等の炭素数1〜5のアルキレン基である。また化2において、Rは水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、炭素数4〜22の1〜4価の脂肪族カルボン酸から一つの水酸基を除いた残基又は炭素数6〜22の1〜4価の芳香族カルボン酸から一つの水酸基を除いた残基である。
化2中のR−NH(−R−NH)−R−で示される有機基としては、1)化2中のfが0であって、Rが水素原子である場合のアミノアルキル基、2)化2中のfが0であって、Rが炭素数1〜5のアルキル基である場合の置換イミノアルキル基、3)化2中のfが0であって、Rがフェニル基である場合のN−フェニルイミノアルキル基、4)化2中のfが0であって、Rが炭素数4〜22の1〜4価の脂肪族カルボン酸から一つの水酸基を除いた残基である場合のN−置換脂肪族アミドアルキル基、5)化2中のfが0であって、Rが炭素数6〜22の1〜4価の芳香族カルボン酸から一つの水酸基を除いた残基である場合のN−置換芳香族アミドアルキル基、6)化2中のfが1であって、Rが水素原子である場合のアミノアルキルイミノアルキル基、7)化2中のfが1であって、Rが炭素数1〜5のアルキル基である場合の置換イミノアルキルイミノアルキル基、8)化2中のfが1であって、Rがフェニル基である場合のN−フェニルイミノアルキルイミノアルキル基、9)化2中のfが1であって、Rが炭素数4〜22の1〜4価の脂肪族カルボン酸から一つの水酸基を除いた残基である場合のN−置換脂肪族アミドアルキルイミノアルキル基、10)化2中のfが1であって、Rが炭素数6〜22の1〜4価の芳香族カルボン酸から一つの水酸基を除いた残基である場合のN−置換芳香族アミドアルキルイミノアルキル基が挙げられる。
化2中のR−NH(−R−NH)−R−で示される有機基について、前記1)のアミノアルキル基としては、アミノエチル基、3−アミノプロピル基、4−アミノブチル基等が挙げられる。前記2)の置換イミノアルキル基としては、N−エチル−3−イミノプロピル基、N−エチル−2−イミノエチル基等が挙げられる。前記3)のN−フェニルイミノアルキル基としては、N−フェニル−3−イミノプロピル基、N−フェニル−2−イミノエチル基等が挙げられる。前記4)のN−置換脂肪族アミドアルキル基としては、N−アセトイル−2−イミノエチル基、N−ドデカノイル−2−イミノエチル基、N−オクタデカノイル−2−イミノエチル基、N−オクタデセノイル−2−イミノエチル基、N−アセトイル−3−イミノプロピル基、N−ドデカノイル−3−イミノプロピル基、N−オクタデカノイル−3−イミノプロピル基、N−オクタデセノイル−3−イミノプロピル基、N−アセトイル−4−イミノブチル基、N−ドデカノイル−4−イミノブチル基、N−オクタデカノイル−4−イミノブチル基、N−オクタデセノイル−4−イミノブチル基、N−(2−カルボキシエチルカルボニル)−2−イミノエチル基、N−(2−カルボキシエチルカルボニル)−3−イミノプロピル基、N−(2−カルボキシエチルカルボニル)−4−イミノブチル基等が挙げられる。前記5)のN−置換芳香族アミドアルキル基としては、N−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル基、N−(2,5−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル基、N−(3,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル基、N−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−3−イミノプロピル基、N−(2,5−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−3−イミノプロピル基、N−(3,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−3−イミノプロピル基、N−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−4−イミノブチル基、N−(2,5−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−4−イミノブチル基、N−(3,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−4−イミノブチル基、N−(2,4,5−トリカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル基、N−(2,4,5−トリカルボキシベンゼン−カルボニル)−3−イミノプロピル基、N−(2,4,5−トリカルボキシベンゼン−カルボニル)−4−イミノブチル基等が挙げられる。
また前記6)のアミノアルキルイミノアルキル基としては、N−(2−アミノエチル)−2−イミノエチル基、N−(2−アミノエチル)−3−イミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−4−イミノブチル基等が挙げられる。前記7)の置換イミノアルキルイミノアルキル基としては、N−(N’−エチル−2−イミノエチル)−3−イミノプロピル基、N−(N’−プロピル−2−イミノエチル)−3−イミノプロピル基等が挙げられる。前記8)のN−フェニルイミノアルキルイミノアルキル基としては、N−(N’−フェニル−2−イミノエチル)−3−イミノプロピル基、N−(N’−フェニル−2−イミノエチル)−2−イミノエチル基等が挙げられる。前記9)のN−置換脂肪族アミドアルキルイミノアルキル基としては、N−(N’−アセトイル−2−イミノエチル)−2−イミノエチル基、N−(N’−ドデカノイル−2−イミノエチル)−2−イミノエチル基、N−(N’−オクタデカノイル−2−イミノエチル)−2−イミノエチル基、N−(N’−オクタデセノイル−2−イミノエチル)−2−イミノエチル基、N−(N’−アセトイル−2−イミノエチル)−3−イミノプロピル基、N−(N’−ドデカノイル−2−イミノエチル)−3−イミノプロピル基、N−(N’−オクタデカノイル−2−イミノエチル)−3−イミノプロピル基、N−(N’−オクタデセノイル−2−イミノエチル)−3−イミノプロピル基、N−(N’−アセトイル−2−イミノエチル)−4−イミノブチル基、N−(N’−ドデカノイル−2−イミノエチル)−4−イミノブチル基、N−(N’−オクタデカノイル−2−イミノエチル)−4−イミノブチル基、N−(N’−オクタデセノイル−2−イミノエチル)−4−イミノブチル基、N−[N’−(2−カルボキシエチルカルボニル)−2−イミノエチル]−2−イミノエチル基、N−[N’−(2−カルボキシエチルカルボニル)−2−イミノエチル]−3−イミノプロピル基、N−[N’−(2−カルボキシエチルカルボニル)−2−イミノエチル]−4−イミノブチル基等が挙げられる。前記10)のN−置換芳香族アミドアルキルイミノアルキル基としては、N−[N’−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−2−イミノエチル基、N−[N’−(2,5−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−2−イミノエチル基、N−[N’−(3,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−2−イミノエチル基、N−[N’−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−3−イミノプロピル基、N−[N’−(2,5−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−3−イミノプロピル基、N−[N’−(3,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−3−イミノプロピル基、N−[N’−(2,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−4−イミノブチル基、N−[N’−(2,5−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−4−イミノブチル基、N−[N’−(3,4−ジカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−4−イミノブチル基、N−[N’−(2,4,5−トリカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−2−イミノエチル基、N−[N’−(2,4,5−トリカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−3−イミノプロピル基、N−[N’−(2,4,5−トリカルボキシベンゼン−カルボニル)−2−イミノエチル]−4−イミノブチル基等が挙げられる。
シリコーンレジンPは、化1で示されるシロキサン単位、化2で示されるシロキサン単位及び化3で示されるシロキサン単位から選ばれる二つ以上のシロキサン単位から構成されたシリコーンレジンであるが、化1で示されたシロキサン単位(M単位)と化3で示されるシロキサン単位(Q単位)とのMQ比(M単位/Q単位)が0.5〜0.95のシリコーンレジンである。本発明において、MQ比は、シリコーンレジンPが2種以上のシリコーンレジンの混合物である場合、かかるシリコーンレジンP全体についてのMQ比である。
シリコーンレジンPは、以上説明したように化1で示されるシロキサン単位、化2で示されるシロキサン単位及び化3で示されるシロキサン単位から選ばれる二つ以上のシロキサン単位から構成され、且つMQ比が0.5〜0.95であるシリコーンレジンシリコーンレジンであるが、なかでもシリコーンレジンPとしては、化1で示されるシロキサン単位及び化3で示されるシロキサン単位から構成されたシリコーンレジンAと、化1で示されるシロキサン単位、化2で示されるシロキサン単位及び化3で示されるシロキサン単位から構成されたシリコーンレジンBとから成り、且つシリコーンレジンA/シリコーンレジンB=90/10〜60/40(質量%)の割合で含有して成るものが好ましい。
本発明の処理剤は、前記のシリコーンレジンPを11〜30質量%の割合で含有して成るものであるが、ベース成分を60〜84質量%、アミノ変性シリコーンを0.1〜10質量%及びシリコーンレジンPを15〜30質量%(合計100質量%)の割合で含有して成るものが好ましい。
次に、本発明に係る弾性繊維(以下、本発明の弾性繊維という)について説明する。本発明の弾性繊維は、弾性繊維に以上説明した本発明の処理剤が付着していることを特徴とするものである。
弾性繊維としてはポリエステル系弾性繊維、ポリアミド系弾性繊維、ポリオレフィン系弾性繊維、ポリウレタン系弾性繊維等が挙げられるが、なかでもポリウレタン系弾性繊維が好ましい。
本発明によると、弾性繊維用処理剤それ自体が優れた安定性を示し、また弾性繊維に良好な解舒性を付与し、更に良好な巻き形状の弾性繊維を製造することができるという効果がある。
本発明において解舒性の偏差の測定に用いたテスト機を略示する全体図。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また%は質量%を意味する。またMQ比及び質量平均分子量は、次の方法で求めた。
MQ比の分析:シリコーンレジンPを、元素分析、ICP発光分光分析、FT−IRスペクトル分析に供して、全炭素含有量及びケイ素含有量を測定すると共に、ケイ素−炭素結合、ケイ素―酸素―ケイ素結合を確認した。これらの分析値、固体の29SiについてCP/MASのNMRスペクトルの積分値、原料として用いたトリメチルメトキシシラン等の炭素数より、化1で示されるシロキサン単位、化2で示されるシロキサン単位及び化3で示されるシロキサン単位の割合を算出し、MQ比を求めた。
質量平均分子量:TSK−GEL SUPER4000、TSK−GEL SUPER3000及びTSK−GEL SUPER2000(いずれも東ソー社製の商品名)のポリスチレン系カラムを直列に接続したカラムを用い、移動層をTHFの条件で測定して、ポリスチレン換算により、質量平均分子量を求めた。
試験区分1(シリコーンレジンPの合成)
SRA−1の合成
トリメチルメトキシシラン833.760g(8.0モル)、水800g、メタンスルホン酸2.0g及びテトラエトキシシラン2083.3g(10モル)を反応容器に仕込み、加温して反応系の温度を65℃に保ち、24時間加温撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウム1.78gを加えて中和した後、5時間還流し、熟成した。更に、キシレン2000gを加え、水及び反応により副生したメタノールとエタノールを留去してキシレン溶液に置換後、有効濃度(キシレン溶液中のシリコーンレジン濃度)を50%に調整して全量濾過した。その全量を別の反応容器に仕込み、反応溶液からキシレン、水、メタノールを留去して、シリコーンレジンSRA−1を得た。シリコーンレジンSRA−1について分析を行なったところ、R、R及びRがいずれもメチル基である場合の化1で示されるシロキサン単位/化3で示されるシロキサン単位=8.0/10(モル比)である質量平均分子量11000のシリコーンレジンであった。
SRA−2の合成
トリメチルメトキシシラン625.320g(6.0モル)、水800g、メタンスルホン酸2.0g及びテトラエトキシシラン2083.3g(10モル)を反応容器に仕込み、加温して反応系の温度を65℃に保ち、24時間加温撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウム1.78gを加えて中和した後、5時間還流し、熟成した。更に、キシレン2000gを加え、水及び反応により副生したメタノールとエタノールを留去してキシレン溶液に置換後、有効濃度(キシレン溶液中のシリコーンレジン濃度)を50%に調整して全量濾過した。その全量を別の反応容器に仕込み、反応溶液からキシレン、水、メタノールを留去して、シリコーンレジンSRA−2を得た。シリコーンレジンSRA−2について分析を行なったところ、R、R及びRがいずれもメチル基である場合の化1で示されるシロキサン単位/化3で示されるシロキサン単位=6.0/10(モル比)である質量平均分子量14000のシリコーンレジンであった。
SRA−3の合成
トリメチルメトキシシラン958.824g(9.2モル)、水800g、メタンスルホン酸2.0g及びテトラエトキシシラン2083.3g(10モル)を反応容器に仕込み、加温して反応系の温度を65℃に保ち、24時間加温撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウム1.78gを加えて中和した後、5時間還流し、熟成した。更に、キシレン2000gを加え、水及び反応により副生したメタノールとエタノールを留去してキシレン溶液に置換後、有効濃度(キシレン溶液中のシリコーンレジン濃度)を50%に調整して全量濾過した。その全量を別の反応容器に仕込み、反応溶液からキシレン、水、メタノールを留去して、シリコーンレジンSRA−3を得た。シリコーンレジンSRA−3について分析を行なったところ、R、R及びRがいずれもメチル基である場合の化1で示されるシロキサン単位/化3で示されるシロキサン単位=9.2/10(モル比)である質量平均分子量9000のシリコーンレジンであった。
SRA−4の合成
トリエチルメトキシシラン1243.55g(8.5モル)、水800g、メタンスルホン酸2.0g及びテトラエトキシシラン2083.3g(10モル)を反応容器に仕込み、加温して反応系の温度を65℃に保ち、24時間加温撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウム1.78gを加えて中和した後、5時間還流し、熟成した。更に、キシレン2000gを加え、水及び反応により副生したメタノールとエタノールを留去してキシレン溶液に置換後、有効濃度(キシレン溶液中のシリコーンレジン濃度)を50%に調整して全量濾過した。その全量を別の反応容器に仕込み、反応溶液からキシレン、水、メタノールを留去して、シリコーンレジンSRA−4を得た。シリコーンレジンSRA−4について分析を行なったところ、R、R及びRがいずれもエチル基である場合の化1で示されるシロキサン単位/化3で示されるシロキサン単位=8.5/10(モル比)である質量平均分子量9000のシリコーンレジンであった。
SRB−1の合成
トリメチルメトキシシラン833.760g(8.0モル)、水800g、メタンスルホン酸2.0g及びテトラエトキシシラン2083.3g(10モル)を反応容器に仕込み、加温して反応系の温度を65℃に保ち、24時間加温撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウム1.78gを加えて中和した後、5時間還流し、熟成した。更に、キシレン2000gを加え、水及び反応により副生したメタノールとエタノールを留去してキシレン溶液に置換後、有効濃度(キシレン溶液中のシリコーンレジン濃度)を50%に調整して全量濾過した。その全量を別の反応容器に仕込み、N−(2−アミノエチル)−3−イミノプロピルメチルジメトキシシラン206.36g(0.02モル)及び水10gを別の反応容器に仕込み、80℃で0.1時間反応を行なった。反応溶液からキシレン、水、メタノールを留去して、シリコーンレジンSRB−1を得た。シリコーンレジンSRB−1について分析を行なったところ、R、R及びRがいずれもメチル基である場合の化1で示されるシロキサン単位/Rがメチル基、Rがプロピレン基、Rがエチレン基、Rが水素原子及びfが1である場合の化2で示されるシロキサン単位/化3で示されるシロキサン単位=8.0/0.02/10(モル比)である質量平均分子量12000のシリコーンレジンであった。
SRB−2の合成
トリエチルメトキシシラン1331.33g(9.1モル)、水800g、メタンスルホン酸2.0g及びテトラエトキシシラン2083.3g(10モル)を反応容器に仕込み、加温して反応系の温度を65℃に保ち、24時間加温撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウム1.78gを加えて中和した後、5時間還流し、熟成した。更に、キシレン2000gを加え、水及び反応により副生したメタノールとエタノールを留去してキシレン溶液に置換後、有効濃度(キシレン溶液中のシリコーンレジン濃度)を50%に調整して全量濾過した。その全量を別の反応容器に仕込み、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン407.55g(2.13モル)及び水10gを別の反応容器に仕込み、80℃で0.1時間反応を行なった。反応溶液からキシレン、水、メタノールを留去して、シリコーンレジンSRB−2を得た。シリコーンレジンSRB−2について分析を行なったところ、R、R及びRがいずれもエチル基である場合の化1で示されるシロキサン単位/Rがメチル基、Rがプロピレン基、Rが水素原子及びfが0である場合の化2で示されるシロキサン単位/化3で示されるシロキサン単位=9.1/2.13/10(モル比)である質量平均分子量16000のシリコーンレジンであった。
SRB−3の合成
トリメチルメトキシシラン625.320g(6.0モル)、水800g、メタンスルホン酸2.0g及びテトラエトキシシラン2083.3g(10モル)を反応容器に仕込み、加温して反応系の温度を65℃に保ち、24時間加温撹拌した。次いで、炭酸水素ナトリウム1.78gを加えて中和した後、5時間還流し、熟成した。更に、キシレン2000gを加え、水及び反応により副生したメタノールとエタノールを留去してキシレン溶液に置換後、有効濃度(キシレン溶液中のシリコーンレジン濃度)を50%に調整して全量濾過した。その全量を別の反応容器に仕込み、N−フェニル−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン38.30g(0.16モル)及び水10gを別の反応容器に仕込み、80℃で0.1時間反応を行なった。反応溶液からキシレン、水、メタノールを留去して、シリコーンレジンSRB−3を得た。シリコーンレジンSRB−3について分析を行なったところ、R、R及びRがいずれもメチル基である場合の化1で示されるシロキサン単位/Rがメチル基、Rがプロピレン基、Rがフェニル基及びfが0である場合の化2で示されるシロキサン単位/化3で示されるシロキサン単位=6.0/0.16/10(モル比)である質量平均分子量24000のシリコーンレジンであった。以上で合成した各シリコーンレジンPの内容を表1にまとめて示した。
Figure 0006141554
試験区分2(弾性繊維用処理剤の調製)
実施例1
表3の脚注に記載のベース成分(A−1)を78部、表2に記載のアミノ変性シリコーン(B−1)を2部、表1に記載のシリコーンレジン(SRA−1)を15部及びシリコーンレジン(SRB−1)を5部、以上をビーカーに加えて均一になるまでよく混合し、表3に記載した実施例1の弾性繊維用処理剤を調製した。
実施例2〜実施例16及び比較例1〜比較例10
実施例1の弾性繊維用処理剤と同様にして、表3に記載した実施例2〜実施例16及び比較例1〜比較例9の弾性繊維用処理剤を調製した。
Figure 0006141554

































Figure 0006141554
表3において、
A−1:25℃における動粘度が10mm/sであるポリジメチルシロキサン(信越化学工業社製の商品名KF−96−10cs)
A−2:25℃における動粘度が5mm/sであるポリジメチルシロキサン(信越化学工業社製の商品名KF−96L−5cs)
A−3:25℃における動粘度が20mm/sであるポリジメチルシロキサン(信越化学工業社製の商品名KF−96−20cs)
A−4:25℃における動粘度が10mm/sである鉱物油(コスモ石油ルブリカンツ社製の商品名コスモピュアスピンD)
A−5:25℃における動粘度が6mm/sである鉱物油(Witoco社製の商品名Semtol40)
rC−1:MQレジン(東芝シリコーン社製の商品名TSF4600)
rC−2:MQ比1.0となるように試験区分2のSRA−1と同様の方法で合成したシリコーンレジン
rC−3:M/T/Q比が2/5/3となるように試験区分2のSRB−1と同様の方法で合成したシリコーンレジン
試験区分3(弾性繊維用処理剤の付着と評価)
分子量1000のポリテトラメチレングリコールとジフェニルメタンジイソシアネートとから得たポリウレタン重合体を溶融紡糸したポリウレタン弾性繊維に、試験区分2で調製した各例の弾性繊維用処理剤をローラーオイリング法でニート給油し、引き続き600m/分の速度で紙管に巻き取り、捲き幅38mm、捲き量400gの44デシテックス/1フィラメントの処理済みポリウレタン系弾性繊維から成るパッケージを得た。試験区分2で調製した各例の弾性繊維用処理剤の安定性を次のように評価すると共に、この処理済みポリウレタン系弾性繊維のパッケージについて捲形状、綾落ち、解舒性及びその偏差を次のように評価し、結果を表4にまとめて示した。
・安定性の評価
試験区分2で調製した各例の弾性繊維用処理剤100mlを、密栓付きガラス製の100mlメスシリンダーに入れ、25℃で6か月間放置し、調製直後と6か月間放置後の処理剤の外観を観察し、以下の基準で安定性を評価した。
安定性の評価基準
○:均一な状態で外観に変化が無い。
×:不均一な状態で外観に変化が有る。
・捲形状の評価
前記のパッケージ(400g巻き)について、捲き幅の最大値(Wmax)と最少幅(Wmin)を計測し、双方の差(Wmax−Wmin)からバルジを求め、以下の基準で捲形状を評価した。
捲形状の評価基準
○:バルジが6mm未満
×:バルジが6mm以上
・綾落ちの評価
前記のパッケージ(400g巻き)の端面において、巻き取られた処理済みポリウレタン系弾性繊維が円周面から滑落している程度を肉眼観察し、以下の基準で綾落ちを評価した。
綾落ちの評価基準
○:綾落ちが認められない
×:綾落ちが認められる
・解舒性の評価
第1駆動ローラとこれに常時接する第1遊離ローラ−とで送り出し部を構成し、また第2駆動ローラ−とこれに常時接する第2遊離ローラ−とで巻き取り部を構成して、該送り出し部に対し該巻き取り部を水平方向に20cm離して設置した。第1駆動ローラ−に前記のパッケージ(400g巻き)を装着し、糸巻の厚さが2mmになるまで解舒してから処理済みポリウレタン系弾性繊維を第2駆動ローラ−に巻き取った。第1駆動ローラ−からの処理済みポリウレタン系弾性繊維の送り出し速度を50m/分で固定する一方、第2駆動ローラ−への該処理済みポリウレタン系弾性繊維の巻き取り速度を50m/分より徐々に上げて、該処理済みポリウレタン系弾性繊維をパッケージから強制解舒した。この強制解舒時において、送り出し部分と巻き取り部分との間で処理済みポリウレタン系弾性繊維の踊りがなくなる時点での巻き取り速度V(m/分)を測定し、そして下記の数1により解舒性(%)を求め、下記の基準で評価した。
Figure 0006141554
解舒性の評価基準
5:解舒性110%未満(全く問題なく、安定に解舒できる)
4:解舒性110以上125%未満(処理済みポリウレタン系弾性繊維の引き出しに僅かに抵抗があるものの、糸切れの発生は無く、安定に解舒できる)
3:解舒性125以上135%未満(処理済みポリウレタン系弾性繊維の引き出しにやや抵抗があるものの、糸切れの発生は無く、安定に解舒できる)
2:解舒性135以上145%未満(処理済みポリウレタン系弾性繊維の引き出しに明らかに抵抗があり、若干の糸切れもあって、操業にやや問題がある。)
1:解舒性145%以上(処理済みポリウレタン系弾性繊維の引き出しに大きな抵抗があり、糸切れが多発して、操業に大きな問題がある。)
解舒性の偏差の評価
図1は解舒性の偏差の測定に用いたテスト機を略示する全体図である。このテスト機は、処理済みポリウレタン系弾性繊維1が円筒状紙管2に巻かれた前記のパッケージ(400g巻き)を図1のように固定し、そこから処理済みポリウレタン系弾性繊維を、45.7m/分の一定速度で側面から解舒して、ガイド4、セラミック製スロットガイド5を通過させ、張力計ローラー6で90度に屈曲させて、ローラー12に45.7m/分にてドライブし、ここで再び90度に屈曲させ、サッカーガン13に吸引するようになっている。フリーの張力計ローラー6は電気的な歪みゲージ7に接続されており、その電気信号は導線8を通じ、積分器9で処理され、更に導線10を通じ記録器11にそのデータを蓄積するようになっている。本発明では図示したテスト機を用いたテストを4分間行い、糸長183mでの解舒張力を計測した。同様の操作を5回行い、そのときの偏差の大きさを下記の基準で評価した。
解舒性の偏差の評価基準
5:解舒性の偏差が0.4未満(偏差が殆どない)
4:解舒性の偏差が0.4以上0.8未満(やや偏差あり)
3:解舒性の偏差が0.8以上1.2未満(偏差有り)
2:解舒性の偏差が1.2以上1.6未満(局所的に膠着がみられる)
1:解舒性の偏差が1.6以上(局所的な膠着が多々みられる)



Figure 0006141554
表1〜表3に対応する表4の結果からも明らかなように、本発明によれば、弾性繊維用処理剤それ自体が優れた安定性を示し、また弾性繊維に良好な解舒性を付与し、更に良好な巻き形状の弾性繊維を製造することができるという効果がある。
1 処理済みポリウレタン系弾性繊維
2 円筒状紙管
4 ガイド
5 セラミック製スロットガイド
6 張力計ローラー
7 電気的な歪みゲージ
8,10 導線
9 積分器
11 記録器
12 ローラー
13 サッカーガン

Claims (6)

  1. ベース成分、アミノ変性シリコーン及びシリコーンレジンを含有して成る弾性繊維用処理剤であって、シリコーンレジンが下記のシリコーンレジンPであり、且つ該シリコーンレジンPを11〜30質量%の割合で含有して成ることを特徴とする弾性繊維用処理剤。
    シリコーンレジンP:下記の化1で示されるシロキサン単位、下記の化2で示されるシロキサン単位及び下記の化3で示されるシロキサン単位から選ばれる二つ以上のシロキサン単位から構成され、且つMQ比が0.5〜0.95であるシリコーンレジン
    Figure 0006141554
    Figure 0006141554
    Figure 0006141554
    (化1〜化3において、
    〜R:炭素数1〜24の炭化水素基
    ,R:炭素数1〜5のアルキレン基
    :水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、フェニル基、炭素数4〜22の1〜4価の脂肪族カルボン酸から一つの水酸基を除いた残基又は炭素数6〜22の1〜4価の芳香族カルボン酸から一つの水酸基を除いた残基
    f:0又は1)
  2. シリコーンレジンPが、化1で示されるシロキサン単位及び化3で示されるシロキサン単位から構成されたシリコーンレジンAと、化1で示されるシロキサン単位、化2で示されるシロキサン単位及び化3で示されるシロキサン単位から構成されたシリコーンレジンBとから成り、且つシリコーンレジンA/シリコーンレジンB=90/10〜60/40(質量%)の割合で含有するものである請求項1記載の弾性繊維用処理剤。
  3. アミノ変性シリコーンが、アミノ等量が5000〜15000g/molのものである請求項1又は2記載の弾性繊維用処理剤。
  4. ベース成分が、ジメチルシリコーンである請求項1〜3のいずれか一つの項記載の弾性繊維用処理剤。
  5. ベース成分を60〜84質量%、アミノ変性シリコーンを0.1〜10質量%及びシリコーンレジンPを15〜30質量%(合計100質量%)の割合で含有して成る請求項1〜4のいずれか一つの項記載の弾性繊維用処理剤。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つの項記載の弾性繊維用処理剤が付着していることを特徴とする弾性繊維。
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