JP6126086B2 - プロテアーゼ活性を有するポリペプチドおよびこれをコードするポリヌクレオチド - Google Patents

プロテアーゼ活性を有するポリペプチドおよびこれをコードするポリヌクレオチド Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドおよびポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、ポリヌクレオチドを含む核酸構築物、ベクターおよび宿主細胞、ならびに、ポリペプチドを生成し、用いる方法に関する。
配列表の参照
本出願は、コンピュータ読み取り可能な形態の配列表を含んでおり、これは本明細書において参照により援用される。
関連技術の説明
本発明は、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドおよびポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを提供する。
洗剤産業においては、30年間以上にわたって異なる酵素が洗剤配合物に利用されてきており、最も一般的に用いられている酵素としては、それぞれ種々のタイプの汚れの除去に適合しているプロテアーゼ、アミラーゼおよびリパーゼが挙げられる。酵素に追加して、洗剤組成物には、典型的には、処方成分の複雑な組み合わせが含まれる。例えば、大部分のクリーニング製品には、界面活性剤系、漂白薬剤またはビルダーが含まれる。現在の洗剤の複雑さに関わらず、新規の酵素および/または酵素ブレンドを含む新規の洗剤組成物を開発する必要性が未だ存在している。
伝統的に、洗濯は高温で行われており、周知の洗剤は、典型的には40℃〜60℃の範囲内のより高い温度で実施されるよう選択されている。
環境への負荷をさらに抑えるために洗浄プロセスの改善がますます重視されていることで、世界的に、環境に負荷を与え場合がある、洗浄時間、pHおよび温度を低減し、洗剤成分の量を減らす傾向が見られている。
従って、より低い温度での洗濯に対する要望、従って、低温で高い性能を有する洗剤プロテアーゼに対する要請が存在している。
本発明は、これら、および、他の重要な目的に関連している。
発明の概要
本発明は:
(a)少なくとも60%の配列同一性を配列番号2もしくは4の成熟型ポリペプチドに対して有するポリペプチド;
(b)中度−高度の緊縮条件下で、(i)配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(c)少なくとも60%の配列同一性を配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列に対して有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(d)配列番号2もしくは4の成熟型ポリペプチドの1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む変異体;ならびに
(e)プロテアーゼ活性を有する(a)、(b)、(c)または(d)のポリペプチドの断片
からなる群から選択されるプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
本発明はまた:
(a)少なくとも60%配列同一性を配列番号2のアミノ酸150〜413に対して有する触媒ドメイン;
(b)中度の緊縮条件下で、(i)配列番号1のヌクレオチド729〜1520、(ii)配列番号1の触媒ドメインをコードするcDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされる触媒ドメイン;
(c)少なくとも60%の配列同一性を配列番号1の触媒ドメインに対して有するポリヌクレオチドによりコードされる触媒ドメイン;
(d)配列番号2の触媒ドメインの1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む触媒ドメインの変異体;ならびに
(e)プロテアーゼ活性を有する(a)、(b)、(c)または(d)の触媒ドメインの断片
からなる群から選択される触媒ドメインを含む単離されたポリペプチドに関する。
他の実施形態において、本発明は、以下のモチーフを含むプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
His Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)
(ここで、Xaaはいずれかの天然アミノ酸であり、および、(Xaa)6は6つの連続するアミノ酸を意味し、ここで、各アミノ酸はいずれかの天然アミノ酸であり得、
または、対応するモチーフは、モチーフ中の最後の8個のアミノ酸の中に1つもしくは2つの置換を含む。)
本発明はまた、ランドリーまたは手洗いでの食器洗いまたは自動食器洗い用の洗剤組成物などの、特に本発明のプロテアーゼを含む洗剤組成物といった、本発明のポリペプチドを含む組成物に関する。
本発明はまた、本発明のポリペプチドを含む組成物を用いる生地の洗濯方法、および、硬質面をクリーニングする方法に関する。
本発明はまた、各々がタンパク質をコードする遺伝子に作動可能にリンクしている、配列番号2のアミノ酸−26〜−1もしくは配列番号4のアミノ酸−160〜−132を含むか、これから構成されるシグナルペプチドをコードするポリヌクレオチド、配列番号2のアミノ酸1〜143もしくは配列番号4のアミノ酸−131〜−1を含むか、これから構成されるプロペプチドをコードするポリヌクレオチド、または、それぞれ、配列番号2のアミノ酸−26〜−1およびアミノ酸1〜143もしくは配列番号4のアミノ酸−160〜−132およびアミノ酸−131〜−1を含むか、これから構成されるシグナルペプチドおよびプロペプチドをコードするポリヌクレオチドに関連し;ポリヌクレオチドを含む核酸構築物、発現ベクターおよび組換え宿主細胞に関連し;ならびに、タンパク質を生成する方法に関連する。
定義
プロテアーゼ活性:「プロテアーゼ活性」という用語は、ポリペプチド鎖中でアミン酸を結合するペプチド結合の加水分解によって、アミド結合またはタンパク質の加水分解を触媒するタンパク質分解活性(EC3.4.21.)を意味する。プロテアーゼ活性を判定するための数々のアッセイが技術分野において利用可能である。本発明の目的のために、プロテアーゼ活性は、Protazyme AK錠剤(架橋され、染色されたカゼイン;Megazyme製)を用いて、または、本出願の実施例の項において記載されているSuc−AAPF−pNAアッセイにおいて判定され得る。
本発明のポリペプチドは、配列番号2もしくは4の成熟型ポリペプチドの少なくとも20%、例えば、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%および少なくとも100%のプロテアーゼ活性を有する。
単離されたポリペプチド:「単離されたポリペプチド」という用語は、自然界において見出されるポリペプチドと相対的に人工的に修飾されたポリペプチドを意味し、これにより、これは、ポリペプチドが自然界において一緒に見出される少なくとも1種の他の化合物から完全にまたは部分的に分離されている。一態様において、ポリペプチドは、SDS−PAGEによる測定で、少なくとも1%の純度、例えば、少なくとも5%の純度、少なくとも10%の純度、少なくとも20%の純度、少なくとも40%の純度、少なくとも60%の純度、少なくとも80%の純度および少なくとも90%の純度である。
単離された:「単離された」という用語は、自然界においては生じない形態または環境にある物質を意味する。単離された物質の非限定的な例としては、(1)いずれかの非天然物質、(2)特にこれらに限定されないが、自然界において関連している天然構成成分の1種または複数種もしくはすべてが少なくとも部分的に除去されたいずれかの酵素、変異体、核酸、タンパク質、ペプチドもしくは補助因子を含むいずれかの物質;(3)自然界において見出される物質と相対的に人工的に修飾されたいずれかの物質;または、(4)自然界においては関連している他の成分に対する物質の量を増やすことにより修飾されたいずれかの物質(例えば、物質をコードする遺伝子の複数のコピー;物質をコードする遺伝子と自然界で関連しているプロモータより強力なプロモータの使用)が挙げられる。
実質的に純粋なポリペプチド:「実質的に純粋なポリペプチド」という用語は、最大で10重量%、最大で8重量%、最大で6重量%、最大で5重量%、最大で4重量%、最大で3重量%、最大で2重量%、最大で1重量%および最大で0.5重量%の元々関連しているかまたは組換えにより関連している他のポリペプチド材料を含有する調製物を意味する。好ましくは、このポリペプチドは、調製物中に存在するポリペプチド材料の総重量を基準として、少なくとも92%の純度、例えば、少なくとも94%の純度、少なくとも95%の純度、少なくとも96%の純度、少なくとも97%の純度、少なくとも98%の純度、少なくとも99%、少なくとも99.5%の純度および100%の純度である。本発明の変異体は、実質的に純粋な形態であることが好ましい。これは、例えば、周知の組換え方法によって、または、古典的な精製方法によって変異体を調製することにより達成されることが可能である。
成熟型ポリペプチド:「成熟型ポリペプチド」という用語は、N末端プロセシング、C末端切断、グリコシル化、リン酸化等などの翻訳およびいずれかの翻訳後修飾後における、その最終形態にあるポリペプチドを意味する。一態様において、成熟型ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸144〜418である。他の態様において、成熟型ポリペプチドは、配列番号4のアミノ酸1〜275である。他の態様において、成熟型ポリペプチドは、配列番号6のアミノ酸1〜283である。
プロペプチド:「プロペプチド」という用語は、成熟型ポリペプチドと一緒に翻訳され、および、成熟型ポリペプチドが遊離される前に切断されてプロテアーゼ活性が得られるポリペプチドを意味する。一態様において、プロペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜143、配列番号4のアミノ酸−131〜−1または配列番号6のアミノ酸−128〜−1である。
シグナルペプチド:「シグナルペプチド」という用語は、成熟型ポリペプチドと一緒に翻訳されて、プロペプチドが存在する短鎖ポリペプチドを意味する。シグナルペプチドは、翻訳されたポリペプチドのN−末端に位置し、ポリペプチドの分泌に関与する。通常は、シグナルペプチドは、プラズマメンブランまたは小胞体のメンブランなどのメンブラン中のポリペプチドの転位の最中に除去される。
シグナルペプチドは当該技術分野において周知であり、例えば、配列番号2のアミノ酸−26〜−1、配列番号4のアミノ酸−160〜−132および配列番号6のアミノ酸−158〜−129がシグナルペプチドであることを予測するSignalP (Nielsen et al.,1997,Protein Engineering 10:1−6)といった、シグナルペプチドを予測するための数々の方法が開発されている。
成熟型ポリペプチドコード配列:「成熟型ポリペプチドコード配列」という用語は、プロテアーゼ活性を有する成熟型ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを意味する。一態様において、成熟型ポリペプチドコード配列は、配列番号1のヌクレオチド711〜1535、配列番号3のヌクレオチド581〜1405もしくは配列番号5のヌクレオチド475〜1323である。
配列同一性:2つのアミノ酸配列間または2つのヌクレオチド配列間の関連性が、「配列同一性」というパラメータによって記載される。
本発明の目的のために、2つのアミノ酸配列間の配列同一性の程度は、好ましくはバージョン3.0.0以降のEMBOSSパッケージ(EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000,Trends Genet.16:276−277)のNeedleプログラムにおいて実装されている、Needleman−Wunschアルゴリズム(Needleman and Wunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443−453)を用いて判定される。用いられる任意のパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップエクステンションペナルティおよびEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSボージョン)置換マトリックスである。Needle標識された「最長の同一性」(−nobriefオプションを用いて得られる)の出力が同一性割合として用いられ、以下のとおり算出される。
(同等の残基×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
本発明の目的のために、2つのデオキシリボヌクレオチド配列間の配列同一性の程度は、好ましくはバージョン3.0.0以降のEMBOSSパッケージ(前述のEMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite,Rice et al.,2000)のNeedleプログラムにおいて実装されている、Needleman−Wunschアルゴリズム(前述のNeedleman and Wunsch,1970)を用いて判定される。用いられる任意のパラメータは、10のギャップオープンペナルティ、0.5のギャップエクステンションペナルティおよびEDNAFULL(NCBI NUC4.4のEMBOSSバージョン)置換マトリックスである。Needle標識された「最長の同一性」(−nobriefオプションを用いて得られる)の出力が同一性割合として用いられ、以下のとおり算出される。
(同等のデオキシリボヌクレオチド×100)/(アラインメントの長さ−アラインメント中のギャップの総数)
断片:「断片」という用語は、成熟型ポリペプチドのアミノおよび/またはカルボキシル末端から欠失された1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸を有するポリペプチドを意味し;ここで、断片はプロテアーゼ活性を有する。一態様において、断片は、少なくとも200アミノ酸残基(例えば、配列番号2、4または6のアミノ酸160〜360)、少なくとも230アミノ酸残基(例えば、配列番号2、4または6のアミノ酸150〜380)、および、少なくとも260アミノ酸残基(例えば、配列番号2、4または6のアミノ酸150〜410)を含有する。
サブ配列:「サブ配列」という用語は、成熟型ポリペプチドコード配列の5’および/または3’末端から欠失された1つまたは複数(いくつか)のヌクレオチドを有するポリヌクレオチドを意味し;ここで、サブ配列は、プロテアーゼ活性を有する断片をコードする。一態様において、サブ配列は、少なくとも600ヌクレオチド(例えば、配列番号1、3または5のヌクレオチド759〜1361)、例えば、少なくとも700ヌクレオチド(例えば、配列番号1、3または5のヌクレオチド731〜1431)、および、少なくとも780ヌクレオチド(例えば、配列番号1、3または5のヌクレオチド731〜1514)を含有する。
対立遺伝子変異体:「対立遺伝子変異体」という用語は、同一の染色体座を占有する遺伝子の2つ以上の代替的な形態のいずれかを意味する。対立遺伝子変異は、突然変異を介して自然に生じ、また、個体群中の多型性によりもたらされ得る。遺伝子突然変異は、サイレント(コードされるポリペプチドにおける変化無し)であることが可能であり、または、改変されたアミノ酸配列を有するポリペプチドがコードされ得る。ポリペプチドの対立遺伝子変異体は、遺伝子の対立遺伝子変異体によってコードされたポリペプチドである。
単離されたポリヌクレオチド:「単離されたポリヌクレオチド」という用語は、自然界において見出されるポリヌクレオチドと相対的に人工的に修飾されたポリヌクレオチドを意味し、これにより、これは、ポリペプチドが自然界において一緒に見出される少なくとも1種の他の化合物から完全にまたは部分的に分離されている。一態様において、単離されたポリヌクレオチドは、アガロース電気泳動による測定で、少なくとも1%の純度、例えば、少なくとも5%の純度、少なくとも10%の純度、少なくとも20%の純度、少なくとも40%の純度、少なくとも60%の純度、少なくとも80%の純度、少なくとも90%の純度および少なくとも95%の純度である。ポリヌクレオチドは、ゲノム、cDNA、RNA、半合成、合成由来、または、これらのいずれかの組み合わせであり得る。
実質的に純粋なポリヌクレオチド:「実質的に純粋なポリヌクレオチド」という用語は、他の外来性または不要なヌクレオチドを含まず、および、遺伝的に操作されたポリペプチド産生系における使用に好適な形態のポリヌクレオチド調製物を意味する。それ故、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、元々または組換え的に関連している他のポリヌクレオチド材料を最大で10重量%、最大で8重量%、最大で6重量%、最大で5重量%、最大で4重量%、最大で3重量%、最大で2重量%、最大で1重量%および最大で0.5重量%含有する。しかしながら、実質的に純粋なポリヌクレオチドは、プロモータおよびターミネータなどの天然の5’−および3’−非翻訳領域を含み得る。好ましくは、ポリヌクレオチドは、重量基準で、少なくとも90%の純度、例えば、少なくとも92%の純度、少なくとも94%の純度、少なくとも95%の純度、少なくとも96%の純度、少なくとも97%の純度、少なくとも98%の純度、少なくとも99%の純度および少なくとも99.5%の純度である。本発明のポリヌクレオチドは、実質的に純粋な形態であることが好ましい。
コード配列:「コード配列」という用語は、ポリペプチドのアミノ酸配列を直接的に特定するポリヌクレオチドを意味する。コード配列の境界は、一般にオープンリーディングフレームにより判定され、これは、通常は、ATG開始コドン、または、GTGおよびTTGなどの代わりの開始コドンで開始され、TAA、TAGおよびTGAなどの終止コドンで終わる。コード配列は、DNA、cDNA、合成または組換えポリヌクレオチドであり得る。
cDNA:「cDNA」という用語は、真核細胞から得られる成熟したスプライシングされたmRNA分子からの逆転写により調製されることが可能であるDNA分子を意味する。cDNAは、対応するゲノムDNA中に存在し得るイントロン配列を欠いている。初期の一次RNA転写物は、成熟型のスプライシングされたmRNAとして出現する前にスプライシングを含む一連のステップを介して処理されるmRNAの前駆体である。
核酸構築物:「核酸構築物」という用語は、一重螺旋または二重螺旋を有する核酸分子を意味し、これは、天然の遺伝子から単離されるか、もしくは、そうでなければ自然に存在しないであろう様式で核酸のセグメントを含有するよう修飾されるか、または、合成される。核酸構築物という用語は、核酸構築物が本発明のコード配列の発現に要求される制御配列を含有する場合、用語「発現カセット」と同義である。
制御配列:「制御配列」という用語は、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの発現に必要なすべての成分を意味する。各制御配列は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して在来もしくは外来のものであっても、または、相互に在来もしくは外来のものであってもよい。このような制御配列としては、これらに限定されないが、リーダー、ポリアデニル化配列、プロペプチド配列、プロモータ、シグナルペプチド配列、および転写ターミネータが挙げられる。少なくとも、制御配列、プロモータ、ならびに、転写および翻訳終止シグナルを含む。制御配列は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドのコード領域に対する制御配列の連結を促進させる特定の制限部位を導入する目的のためにリンカーを備えていてもよい。
作動可能にリンク:「作動可能にリンクされた」という用語は、制御配列がコード配列を発現させるよう、ポリヌクレオチドのコード配列と相対的に適切な位置に制御配列が位置する構造を意味する。
発現:「発現」という用語は、特にこれらに限定されないが、転写、転写後修飾、翻訳、翻訳後修飾および分泌物を含むポリペプチドの生成に関与するいずれかのステップを含む。
発現ベクター:「発現ベクター」という用語は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを含み、また、その発現をもたらす追加のヌクレオチドに作動可能にリンクされている直鎖または環状DNA分子を含む。
宿主細胞:「宿主細胞」という用語は、本発明のポリヌクレオチドを含む核酸構築物または発現ベクターによる形質転換、形質移入、形質導入等に対する感受性を有するいずれかの細胞タイプを意味する。「宿主細胞」という用語は、複製の最中に生じる突然変異による親細胞とは等しくない親細胞の子孫のいずれかを包含する。
変異体:「変異体」という用語は、1種または複数種(いくつか)のアミノ酸残基の改変(すなわち、置換、挿入および/または欠失)を1つまたは複数(いくつか)の位置で含むプロテアーゼ活性を有するポリペプチドを意味する。置換とは、ある位置のアミノ酸の異なるアミノ酸による置き換えを意味し;欠失とは、ある位置のアミノ酸の除去を意味し;および、挿入とは、ある位置のアミノ酸に隣接して1〜3個のアミノ酸を付加することを意味する。
低度の緊縮条件:「低度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および修飾済みのサケ精子DNA、ならびに、25%ホルムアミドでのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的に、2×SSC、0.2%SDSを用いて、50℃で15分間ずつ3回洗浄される。
中度の緊縮条件:「中度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および修飾済みのサケ精子DNA、ならびに、35%ホルムアミドでのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的に、2×SSC、0.2%SDSを用いて、55℃で15分間ずつ3回洗浄される。
高度の緊縮条件:「高度の緊縮条件」という用語は、長さが少なくとも100ヌクレオチドのプローブに関して、12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および修飾済みのサケ精子DNA、ならびに、50%ホルムアミドでのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションを意味する。キャリア材料は、最終的に、2×SSC、0.2%SDSを用いて、65℃で15分間ずつ3回洗浄される。
クリーニング組成物:「クリーニング組成物」および「クリーニング配合物」という用語は、布地、カーペット、ガラス食器を含む食器類、コンタクトレンズ、タイル、亜鉛板、床およびテーブル面などの硬質面、髪(シャンプー)、皮膚(セッケンおよびクリーム)、歯(うがい薬、歯磨き粉)等などのクリーニングされるアイテムから望ましくない化合物を取り除くために用いられる組成物を指す。この用語は、組成物が、この組成物において用いられるメタロプロテアーゼおよび他の酵素と適合可能な限りにおいて、所望される特定のタイプのクリーニング組成物および生成物の形態(例えば、液体、ゲル、顆粒または噴霧組成物)のために選択されるいずれかの材料/化合物を包含する。クリーニング組成物材料の特定の選択はクリーニングされる表面、アイテムまたは布地、および、使用中のクリーニング条件について所望される組成物の形態を考慮することにより容易になされる。これらの用語は、いずれかの対象物および/または表面のクリーニング、漂白、消毒および/または殺菌に好適ないずれかの組成物をさらに指す。これらの用語は、これらに限定されないが、洗剤組成物(例えば、液体および/または固体ランドリー洗剤および目の細かい布地用の洗剤;ガラス、木材、セラミックおよび金属製カウンター面ならびに窓などのための硬質面クリーニング配合物;カーペットクリーナ;オーブンクリーナ;布地フレッシュナー;布地柔軟剤;ならびに、生地およびランドリーの予備染み抜き、ならびに、食器用洗剤)を含むことが意図されている。
洗剤組成物:「洗剤組成物」という用語は、別段の定めがある場合を除き、特にクリーニング洗剤といった粒状または粉末形態の汎用または重質洗浄剤;特にいわゆる重質液体(HDL)タイプの液体、ゲルまたはペースト形態の汎用洗浄剤;目の細かい布地用の液体洗剤;特に高発泡性タイプのものといった手洗い用食器洗い剤または軽質食器洗い薬剤;家庭用途および工業用途の種々の錠剤、粒状、液体およびすすぎ補助タイプを含む機械用食器洗い薬剤;抗菌性手洗いタイプ、クリーニングバー、うがい薬、義歯クリーナ、車またはカーペットシャンプー、浴室クリーナを含む液体クリーニングおよび消毒剤;髪用シャンプーおよび髪リンス;シャワーゲル、泡風呂;金属クリーナ;ならびに、漂白剤添加剤および「汚れ落としスティック(stain−stick)」または前処理タイプなどのクリーニング助剤を含む。
「洗剤組成物」および「洗剤配合物」という用語は、汚染された対象物のクリーニング用の洗浄用媒体における使用が意図される混合物の言及において用いられる。いくつかの実施形態において、この用語は、布地および/または衣服の洗濯(例えば、「ランドリー洗剤」)に言及するために用いられる。代替的な実施形態において、この用語は、食器、カトラリー等をきれいにするために用いられるもの(例えば、「食器洗い洗剤」)などの他の洗剤を指す。本発明がいずれかの特定の洗剤配合物または組成物に限定されることは意図されていない。この用語は、本発明に係るサーモリシン様メタロプロテアーゼに追加して、例えば、界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系もしくは漂白剤成分、ポリマー、布地コンディショナ、起泡増進剤、セッケン泡抑制剤、染料、芳香剤、色あせ防止剤、光学増白剤、殺菌剤、殺菌・殺カビ剤、汚染物懸濁剤、腐食防止剤、酵素抑制剤もしくは安定化剤、酵素活性化剤、トランスフェラーゼ、加水分解酵素、酸化還元酵素、青み付け剤および蛍光性染料、酸化防止剤、ならびに、溶解剤を含有する洗剤を包含することが意図されている。
布地:「布地」という用語はいずれかの生地材料を包含する。それ故、この用語は、衣服、ならびに、布地、ヤーン、繊維、不織材料、天然材料、合成材料、および、いずれかの他の生地材料を包含することが意図されている。
生地:「生地」という用語は、ヤーン、織布、ニット、ならびに、不織布への加工もしくはその使用に好適な織布地、ならびに、ステープル繊維およびフィラメントを指す。この用語は、天然ならびに合成(例えば、製造された)繊維製のヤーンを包含する。「生地材料」という用語は、繊維、ヤーン中間物、ヤーン、布地および布地から形成される製品(例えば、衣服および他の物品)に係る一般的な用語である。
非布地洗剤組成物:「非布地洗剤組成物」という用語は、特にこれらに限定されないが、食器洗い洗剤組成物、口腔用洗剤組成物、義歯洗剤組成物、および、パーソナルクレンジング組成物を含む非生地表面洗剤組成物を含む。
酵素の有効量:「酵素の有効量」という用語は、例えば、規定の洗剤組成物中といった特定の用途において要求される酵素活性に必要な酵素の量を指す。このような有効量は、技術分野における当業者によって容易に確定され、これは、用いられる特定の酵素、クリーニング用途、洗剤組成物の特定の組成、および、液体または乾燥(例えば、粒状、バー)組成物のどちらが要求されるか等の多くの要因に基づいている。メタロプロテアーゼの「有効量」という用語は、例えば、規定の洗剤組成物において所望のレベルの酵素活性を達成する本明細書に既述のメタロプロテアーゼの量を指す。
洗浄性能:酵素の「洗浄性能」という用語は、組成物に酵素を追加することなく洗剤に追加的なクリーニング性能をもたらす洗浄に対する酵素の寄与を指す。洗浄性能は、関連する洗浄条件下で比較される。酵素の洗浄性能は、適切なテスト条件下で一定の代表的な汚れを除去する能力により簡便に計測される。これらのテスト系において、洗剤組成物、洗剤濃度、水硬度、洗浄器、時間、pH、および/または、温度などの他の関連する要因は、一定の市場セグメントにおける家庭用の用途に係る典型的な条件が模倣されるよう制御することが可能である。
水硬度:本明細書において用いられるところ、「水硬度」または「硬度」または「dH」または「°dH」という用語は、ドイツ式の硬度を指す。1度は、1リットルの水当たり10ミリグラムの酸化カルシウムと定義される。
関連する洗浄条件:「関連する洗浄条件」という用語は、本明細書において、特に、洗剤市場セグメントにおける家庭において実際に用いられる洗浄温度、時間、洗浄器、洗剤濃度、洗剤のタイプおよび水硬度といった条件を示すために用いられる。
向上した特性:「向上した特性」という用語は、酵素を伴わずに実施した同一のプロセスと比して、特性においてより良好な最終結果が得られることを示すために用いられる。本発明の最終結果において好ましくは向上する例示的な特性としては、洗浄性能、酵素安定性、酵素活性および基質特異性が挙げられる。
向上した洗浄性能:「向上した洗浄性能」という用語は、酵素を用いない場合と比してもしくは基準酵素を用いる場合と比して、関連する洗浄条件下において洗浄したアイテム(例えば、布地または食器類および/またはカトラリー)からの汚れの除去においてより良好な最終結果が得られるか、または、酵素を用いない場合もしくは基準酵素を用いる場合と相対的に、同一の最終結果を得るために必要とされる酵素が重量基準で少ないことを示すために用いられる。向上した洗浄性能はまた、この文脈において、例えば汚れ除去効果といった同一の効果がより短い洗浄時間で得られ、例えば、酵素がテストを行った条件下でより迅速に効果を発揮するということであり得る。「洗浄性能の保持」という用語は、酵素の洗浄性能が、重量基準で、関連する洗浄条件下の他の酵素と比して、少なくとも80パーセントであることを示すために用いられる。
酵素洗浄力:本明細書において、「酵素洗浄力」または「洗浄力」または「洗浄力効果」という用語は、酵素を伴わない同一の洗剤と比して、酵素が洗剤に追加し得る有利な効果として定義される。酵素によりもたらされることが可能である重要な洗浄力有益性は、洗浄および/またはクリーニング後に視認可能な汚染物がないかほとんどない汚れ除去;再付着防止とも呼ばれる効果である、洗浄プロセスで遊離した汚染物の再付着の防止または低減;白色化とも呼ばれる効果である、元々は白色であったが反復的な使用および洗浄の後に灰色がかったもしくは黄色がかった外観となってしまった生地の白色度の完全なまたは部分的な回復である。触媒による汚れ除去もしくは汚染物の再付着防止に直接関係はしない、生地の取り扱いによる有益性(textile care benefit)もまた酵素洗浄力有益性に重要である。このような生地の取り扱いによる有益性の例は、移染防止または逆汚染防止とも呼ばれる、一の布地から他の布地へ、もしくは、同一の布地の他の部分への移染の防止もしくは低減;抗ピルとも呼ばれる、ピル性を低減するための布地表面からの突出繊維もしくは破断繊維の除去、または、既に存在しているピルもしくは毛羽の除去;布地柔軟性の向上;布地の色の清澄化;および、布地もしくは衣服の繊維中に詰まった粒状の汚染物の除去である。酵素漂白はさらなる酵素洗浄力有益性であり、ここで、触媒活性は、一般に、過酸化水素もしくは他の過酸化物などの漂白成分の形成を触媒するために用いられる。
再付着防止:「再付着防止」という用語は、本明細書において用いられるところ、洗浄液中に溶解もしくは懸濁した汚染物のクリーニングした対象物への再付着の低減または防止を説明する。再付着は、1回もしくは複数回の洗浄サイクル後に判明し得る(例えば、灰色化、黄色化、または他の変色として)。
補助材:「補助材」という用語は、所望される特定のタイプの洗剤組成物、および、生成物の形態(例えば、液体、顆粒、粉末、バー、ペースト、噴霧、錠剤、ゲルまたはフォーム組成物)に対して選択されるいずれかの液体、固体または気体材料を意味し、これらの材料はまた、組成物において用いられるメタロプロテアーゼ酵素と適合性であることが好ましい。いくつかの実施形態において、粒状組成物は「圧縮」形態にあり、一方で、他の実施形態においては、液体組成物は「濃縮」形態にある。
汚れ除去酵素:「汚れ除去酵素」という用語は、本明細書において用いられるところ、布地または硬質面からの汚れまたは汚染物の除去を補助する酵素を表している。汚れ除去酵素は、例えば、タンパク質のプロテアーゼ、デンプンのアミラーゼ、脂質(脂肪および脂)のリパーゼおよびクチナーゼ、ペクチンのペクチナーゼ、ならびに、ヘミセルロースのヘミセルラーゼといった特定の基質に作用する。汚れは、度々、異なる成分の複雑な混合物の付着であり、これは、単独で材料の局部的な変色をもたらすか、または、対象物に粘着性の表面を残し、これが、洗浄液中に溶解した汚染物を誘引し得、これにより、汚れた領域の変色がもたらされ得る。酵素が汚れに存在する特定の基質に作用すると、酵素は、その基質を分解するか部分的に分解し、これにより、洗浄プロセスの最中における基質に関連する汚染物および汚れ成分の除去を補助する。例えば、クロロフィラーゼが草の汚れに作用する場合、これは、草の中のクロロフィル成分を分解し、洗浄の最中に緑色/茶色を遊離させる。
低減された量:「低減された量」という用語は、この文脈においては、成分の量が、それ以外は同一の条件下での基準プロセスにおいて用いられるであろう量よりも少ないことを意味する。好ましい実施形態において、この量は、例えば、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%などの少なくとも5%、または、そうでなければ本明細書において記載されている割合で低減される。
低洗剤濃度:「低洗剤濃度」という用語は、系が洗剤を含み、ここでは、約800ppm未満の洗剤成分が洗浄水中に存在する。例えば日本といったアジアの洗剤は、典型的には低洗剤濃度系であると考えられる。
中洗剤濃度:「中洗剤濃度」という用語は、系が洗剤を含み、ここでは、約800ppm〜約2000ppmの洗剤成分が洗浄水中に存在する。北米の洗剤は、一般に、中洗剤濃度系であると考えられる。
高洗剤濃度:「高洗剤濃度」という用語は、系が洗剤を含み、ここでは、約2000ppm超の洗剤成分が洗浄水中に存在する。欧州の洗剤は、一般に、高洗剤濃度系であると考えられる。
プロテアーゼ活性を有するポリペプチド
本発明は、プロテアーゼが、低温で高い洗浄力性能を有し、および、安定性が強キレート剤の存在によって影響されないことを特徴とする、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドに関する。
それ故、本発明の態様は:
(a)少なくとも60%の配列同一性を配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して有するポリペプチド;
(b)中度の緊縮条件下で、(i)配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列を含むcDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(c)少なくとも60%の配列同一性を配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列に対して有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(d)配列番号2の成熟型ポリペプチドの1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む変異体;ならびに
(e)プロテアーゼ活性を有する(a)、(b)、(c)または(d)のポリペプチドの断片
からなる群から選択されるプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
本発明の他の態様は:
(a)少なくとも60%の配列同一性を配列番号4の成熟型ポリペプチドに対して有するポリペプチド;
(b)中度の緊縮条件下で、(i)配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列を含むcDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(c)少なくとも60%の配列同一性を配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列に対して有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(d)配列番号4の成熟型ポリペプチドの1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む変異体;ならびに
(e)プロテアーゼ活性を有する(a)、(b)、(c)または(d)のポリペプチドの断片
からなる群から選択されるプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
本発明はまた:
(a)少なくとも60%の配列同一性を配列番号2のアミノ酸150〜413に対して有する触媒ドメイン;
(b)中度の緊縮条件下で、(i)配列番号1のヌクレオチド729〜1520、(ii)配列番号1の触媒ドメインを含むゲノムDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされる触媒ドメイン;
(c)少なくとも60%の配列同一性を配列番号1の触媒ドメインに対して有するポリヌクレオチドによりコードされる触媒ドメイン;
(d)配列番号2の触媒ドメインの1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む触媒ドメインの変異体;ならびに
(e)プロテアーゼ活性を有する(a)、(b)、(c)または(d)の触媒ドメインの断片
からなる群から選択される触媒ドメインを含む単離されたポリペプチドに関する。
本発明は、プロテアーゼ活性を有する、配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する単離されたポリペプチドまたは触媒ドメインに関する。一態様において、ポリペプチドは、配列番号2の成熟型ポリペプチドから、10アミノ酸以下、例えば、5アミノ酸、4アミノ酸、3アミノ酸、2アミノ酸および1アミノ酸だけ異なる。
本発明は、プロテアーゼ活性を有する、配列番号4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する単離されたポリペプチドに関する。一態様において、ポリペプチドは、配列番号4の成熟型ポリペプチドから、10アミノ酸、例えば、5アミノ酸、4アミノ酸、3アミノ酸、2アミノ酸および1アミノ酸だけ異なる。
本発明のポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸配列もしくはその対立遺伝子変異体を含むか、これから構成されることが好ましく;または、プロテアーゼ活性を有するその断片である。本発明のポリペプチドは、配列番号4のアミノ酸配列もしくはその対立遺伝子変異体を含むか、これから構成されることが好ましく;または、プロテアーゼ活性を有するその断片である。他の態様において、ポリペプチドは、配列番号2の成熟型ポリペプチドを含むか、これから構成される。他の態様において、ポリペプチドは、配列番号4の成熟型ポリペプチドを含むか、これから構成される。他の好ましい態様において、ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸144〜418を含むか、これから構成される。他の好ましい態様において、ポリペプチドは、配列番号4のアミノ酸1〜275を含むか、これから構成される。
本発明のプロテアーゼは、他のサブチリシンの大部分がCa2+に対する高親和性結合部位を有する領域に位置されるモチーフHis Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Glyを共有する。本発明のサブチリシンのループはCa2+に対する高親和性結合部位を有するサブチリシンにおいて見出されるものよりも短く、これは、この部位がここに存在していないことを示している。以下のアラインメントを参照のこと。これはまた、実施例3、表6において実証されているとおり、EDTAのようなキレート剤によっては性能は影響されないことを示すデータによっても表されている。このモチーフは、配列番号6を有するパエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)(P.デンドリティ(P.dendriti))由来のプロテアーゼにおいても見出される。
3種の公知のサブチリシンと、配列番号2、4および6とのClustalW 1.83アラインメントにより見出されるモチーフ領域。
BPN’ HGTHVAGTVAALNNSIGVL
Alcalase HGTHVAGTVAALDNTTGVL
Savinase HGTHVAGTIAALNNSIGVL
配列番号2 HGTHVAGTIASYG−−−SVS
配列番号4 HGTHVAGTIASYG−−−SVS
配列番号6 HGTHVAGTIASYG−−−SVS
それ故、一実施形態において、本発明は、モチーフHis Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)を含むと共に、配列番号2の成熟型ポリペプチドに対する、少なくとも40%、例えば、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する、プロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
一実施形態において、本発明は、モチーフHis Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)を含むと共に、配列番号4の成熟型ポリペプチドに対する、少なくとも40%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する、プロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
それ故、一実施形態において、本発明は、モチーフHis Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)を含むと共に、配列番号6の成熟型ポリペプチドに対する、少なくとも40%、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも61%、少なくとも62%、少なくとも63%、少なくとも64%、少なくとも65%、少なくとも66%、少なくとも67%、少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する、プロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
本発明の一態様は、モチーフHis Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)を含むと共に、配列番号2、4および6の成熟型ポリペプチドに対する、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する、プロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
他の実施形態において、本発明は、以下のモチーフを含むプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
His Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)
ここで、Xaaはいずれかの天然アミノ酸であり、および、(Xaa)6は6つの連続するアミノ酸を意味し、ここで、各アミノ酸はいずれかの天然アミノ酸であり得、
または、対応するモチーフは、モチーフ中の最後の8個のアミノ酸の中に1つもしくは2つの置換を含む。特に本発明は、プロテアーゼ活性を有し:
His Gly Thr−(Xaa)6−Xaa Xaa Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号14);
His Gly Thr−(Xaa)6−Xaa Ser Xaa Gly Ser Val Ser Gly(配列番号15);
His Gly Thr−(Xaa)6−Xaa Ser Tyr Xaa Ser Val Ser Gly(配列番号16);
His Gly Thr−(Xaa)6−Xaa Ser Tyr Gly Xaa Val Ser Gly(配列番号17);
His Gly Thr−(Xaa)6−Xaa Ser Tyr Gly Ser Xaa Ser Gly(配列番号18);
His Gly Thr−(Xaa)6−Xaa Ser Tyr Gly Ser Val Xaa Gly(配列番号19);
His Gly Thr−(Xaa)6−Xaa Ser Tyr Gly Ser Val Ser Xaa(配列番号20);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Xaa Xaa Gly Ser Val Ser Gly(配列番号21);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Xaa Tyr Xaa Ser Val Ser Gly(配列番号22);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Xaa Tyr Gly Xaa Val Ser Gly(配列番号23);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Xaa Tyr Gly Ser Xaa Ser Gly(配列番号24);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Xaa Tyr Gly Ser Val Xaa Gly(配列番号25);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Xaa Tyr Gly Ser Val Ser Xaa(配列番号26);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Xaa Xaa Ser Val Ser Gly(配列番号27);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Xaa Gly Xaa Val Ser Gly(配列番号28);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Xaa Gly Ser Xaa Ser Gly(配列番号29);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Xaa Gly Ser Val Xaa Gly(配列番号30);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Xaa Gly Ser Val Ser Xaa(配列番号31);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Xaa Xaa Val Ser Gly(配列番号32);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Xaa Ser Xaa Ser Gly(配列番号33);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Xaa Ser Val Xaa Gly(配列番号34);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Xaa Ser Val Ser Xaa(配列番号35);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Gly Xaa Xaa Ser Gly(配列番号36);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Gly Xaa Val Xaa Gly(配列番号37);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Gly Xaa Val Ser Xaa(配列番号38);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Gly Ser Xaa Xaa Gly(配列番号39):
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Gly Ser Xaa Ser Xaa(配列番号40);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Gly Ser Val Xaa Xaa(配列番号41);
His Gly Thr−(Xaa)6−Xaa Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号42);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Xaa Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号43);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Xaa Gly Ser Val Ser Gly(配列番号44);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Xaa Ser Val Ser Gly(配列番号45);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Gly Xaa Val Ser Gly(配列番号46);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Gly Ser Xaa Ser Gly(配列番号47);
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Gly Ser Val Xaa Gly(配列番号48);または
His Gly Thr−(Xaa)6−Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Xaa(配列番号49)
から選択されるモチーフを含む単離されたポリペプチドに関する。
好ましくは、本発明のプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドは:
(a)例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%といった少なくとも60%の配列同一性を配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して有するポリペプチド;
(b)例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%といった少なくとも60%の配列同一性を配列番号2のアミノ酸150−413に対して有する触媒ドメインを含むポリペプチド;
(c)中度の緊縮条件下で、(i)配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列を含むcDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(d)少なくとも60%の配列同一性を配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列に対して有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(e)配列番号2の成熟型ポリペプチドの1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む変異体;ならびに
(f)プロテアーゼ活性を有する(a)、(b)、(c)、(d)または(e)のポリペプチドの断片
からなる群から選択され;
ここで、単離されたポリペプチドはプロテアーゼ活性を有し、以下のモチーフを含む。
His Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)
ここで、Xaaはいずれかの天然アミノ酸であり、および、(Xaa)6は6つの連続するアミノ酸を意味し、ここで、各アミノ酸はいずれかの天然アミノ酸であり得る。
または、対応するモチーフは、モチーフ中の最後の8個のアミノ酸の中に1つもしくは2つの置換を含む。
他の好ましい実施形態において、本発明のプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドは:
(a)例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%といった少なくとも60%の配列同一性を配列番号4の成熟型ポリペプチドに対して有するポリペプチド;
(b)中度の緊縮条件下で、(i)配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列を含むcDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(c)少なくとも60%の配列同一性を配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列に対して有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(d)配列番号4の成熟型ポリペプチドの1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む変異体;ならびに
(e)プロテアーゼ活性を有する(a)、(b)、(c)または(d)のポリペプチドの断片
からなる群から選択され、ここで、単離されたポリペプチドはプロテアーゼ活性を有し、以下のモチーフを有する。
His Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)
ここで、Xaaはいずれかの天然アミノ酸であり、および、(Xaa)6は6つの連続するアミノ酸を意味し、ここで、各アミノ酸はいずれかの天然アミノ酸であり得る。
または、対応するモチーフは、モチーフ中の最後の8個のアミノ酸の中に1つもしくは2つの置換を含む。
さらに他の好ましい実施形態において、本発明のプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドは:
(a)例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%といった少なくとも60%の配列同一性を配列番号6の成熟型ポリペプチドに対して有するポリペプチド;
(b)中度の緊縮条件下で、(i)配列番号5の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号5の成熟型ポリペプチドコード配列を含むcDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(c)少なくとも60%の配列同一性を配列番号5の成熟型ポリペプチドコード配列に対して有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;
(d)配列番号6の成熟型ポリペプチドの1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む変異体;ならびに
(e)プロテアーゼ活性を有する(a)、(b)、(c)または(d)のポリペプチドの断片
からなる群から選択され、ここで、単離されたポリペプチドはプロテアーゼ活性を有し、以下のモチーフを含む。
His Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)
ここで、Xaaはいずれかの天然アミノ酸であり、および、(Xaa)6は6つの連続するアミノ酸を意味し、ここで、各アミノ酸はいずれかの天然アミノ酸であり得る。
または、対応するモチーフは、モチーフ中の最後の8個のアミノ酸の中に1つもしくは2つの置換を含む。
モチーフHis Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)または配列番号14〜配列番号49を有するモチーフのいずれかを共有する本発明のポリペプチドは、EDTAなどの強キレート剤の存在下でも安定であるという利点を有し得る。それ故、強キレート剤の存在下での安定性は、好ましくはキレート剤を伴わない同一の条件下での安定性の少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも70%、さらに好ましくは少なくとも80%、さらに好ましくは少なくとも90%、さらに好ましくは少なくとも95%、および、最も好ましくは少なくとも97%である。
これは、本発明のポリペプチドの安定性を、1mMのEDTAの存在下でアッセイし、また、1mMのCaCl2の存在下であるがEDTA不在下でアッセイして、このEDTAの有無に係る安定性を比較することにより判定され得る。このアッセイにより、EDTAの存在下または不在下でのポリペプチドの安定性がほぼ同等であることが明らかである。これは、EDTAの存在下では安定性が、同一の条件下であるがEDTAの不在下での安定性と比して顕著に低い、例えばSavinase(バチルスレンツス(Bacillus lentus)由来であり、Novozymes A/S,Copenhagen Denmarkから入手可能であるアルカリ性プロテアーゼ)などの従来技術において商業的に入手可能であるプロテアーゼとは完全に対照的である。
本発明はまた、きわめて低度の緊縮条件、低度の緊縮条件、中度の緊縮条件、中度−高度の緊縮条件、高度の緊縮条件またはきわめて高度の緊縮条件下で、(i)配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列をコードするゲノムDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランド(J.Sambrook,E.F.Fritsch,and T.Maniatis,1989,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,2d edition,Cold Spring Harbor,New York)とハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
配列番号1もしくは3のポリヌクレオチドまたはそのサブ配列、ならびに、配列番号2もしくは4のアミノ酸配列またはその断片は、技術分野において周知である方法に従って、異なる属もしくは種の系統からプロテアーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAを同定およびクローン化するために核酸プローブの設計に用いられ得る。特に、このようなプローブは、標準的なサザンブロッティング法の後に、含まれる対応する遺伝子を同定および単離するために、対象の属もしくは種のゲノムもしくはcDNAとのハイブリダイゼーションに用いられることが可能である。このようなプローブは配列全体よりもかなり短いことが可能であるが、例えば、長さが少なくとも25、少なくとも35または少なくとも70ヌクレオチドと少なくとも14ヌクレオチドであるべきである。好ましくは、核酸プローブは、例えば、少なくとも200ヌクレオチド、少なくとも300ヌクレオチド、少なくとも400ヌクレオチド、少なくとも500ヌクレオチド、少なくとも600ヌクレオチド、少なくとも700ヌクレオチド、少なくとも800ヌクレオチドまたは少なくとも900ヌクレオチドの長さといった、少なくとも100ヌクレオチドの長さである。DNAおよびRNAプローブの両方が用いられることが可能である。プローブは、典型的には、対応する遺伝子を検出するために標識化される(例えば、32P、3H、35S、ビオチンまたはアビジンで)。このようなプローブは本発明によって包含される。
このような他の系統から調製したゲノムDNAもしくはcDNAライブラリは、上記のプローブとハイブリダイズし、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドをコードするDNAについてスクリーニングされ得る。このような他の系統由来のゲノムまたは他のDNAは、アガロースもしくはポリアクリルアミドゲル電気泳動、または、他の分離技術によって分離され得る。これらのライブラリからのDNAまたは分離されたDNAが、ニトロセルロースもしくは他の好適なキャリア材料に移され固定化され得る。配列番号1もしくは3もしくはそのサブ配列と相同性であるクローンもしくはDNAを同定するために、キャリア材料がサザンブロッティングに用いられることが好ましい。
本発明の目的に関して、ハイブリダイゼーションとは、きわめて低度〜きわめて高度の緊縮条件下で、配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列;配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列を含むゲノムDNA配列;その完全長相補ストランド;または、そのサブ配列に対応する標識化核酸プローブにポリヌクレオチドがハイブリダイズすることを表す。これらの条件下で核酸プローブがハイブリダイズする分子は、例えば、X線フィルムを用いて検出可能である。
一態様において、核酸プローブは、配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列である。他の態様において、核酸プローブは配列番号1のヌクレオチド711〜1535であり、一態様において、核酸プローブは配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列である。他の態様において、核酸プローブは配列番号3のヌクレオチド581〜1405である。他の態様において、核酸プローブは、配列番号2もしくは4のポリペプチドまたはその断片をコードするポリヌクレオチドである。他の好ましい態様において、核酸プローブは配列番号1もしくは3である。
長さが少なくとも100ヌクレオチドの長鎖プローブに関して、きわめて低度〜きわめて高度の緊縮条件は、最適には12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、42℃での、5×SSPE、0.3%SDS、200マイクログラム/ml断片処理および変性済みのサケ精子DNA、ならびに、きわめて低度および低度の緊縮性に対しては25%ホルムアミド、中度および中度−高度の緊縮性に対しては35%ホルムアミド、または、高度およびきわめて高度の緊縮性に対しては50%ホルムアミドでのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションとして定義される。キャリア材料は、最終的には、2×SSC、0.2%SDS、45℃(きわめて低度の緊縮性)、50℃(低度の緊縮性)、55℃(中度の緊縮性)、60℃(中度−高度の緊縮性)、65℃(高度の緊縮性)および70℃(きわめて高度の緊縮性)で、15分間、3回洗浄される。
長さが約15ヌクレオチド〜約70ヌクレオチドの短い短鎖プローブに関して、緊縮条件は、最適には12〜24時間の標準的なサザンブロッティング法に続く、Bolton and McCarthy(1962,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 48:1390)に従う計算を用いて算出したTmよりも約5℃〜約10℃低い温度で、0.9M NaCl、0.09Mトリス−HCl pH7.6、6mMEDTA、0.5%NP−40、1×デンハート溶液、1mMピロリン酸ナトリウム、1mMナトリウム一塩基性リン酸、0.1mM ATPおよび0.2mgのイースト菌RNA/mlでのプレハイブリダイゼーションおよびハイブリダイゼーションとして定義される。キャリア材料は、最終的には、6X SCC中で1度、また、0.1%SDS中で15分間、および、算出したTmより5℃〜10℃低い温度で6×SSCを用いて15分間ずつ2回洗浄される。
本発明は、配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列に対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する、ポリヌクレオチドによりコードされるプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
本発明はまた、配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列に対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされるプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドに関する。
本発明はまた、配列番号2、4もしくは6の成熟型ポリペプチドのアミノ酸、または、その相同性配列の1つまたは複数(または数々)の置換、欠失および/または挿入を含む変異体に関する。好ましくは、アミノ酸変異は、副次的な性質のものであり、すなわち、タンパク質の折り畳みおよび/もしくは活性に顕著に影響しない保存的アミノ酸置換もしくは挿入;典型的には1〜約30アミノ酸の小さな欠失;アミノ−端子メチオニン残基などの小さなアミノ−もしくはカルボキシル−末端伸長;約20〜25個以下の残基の小さなリンカーペプチド;または、ポリヒスチジン配列、抗原性エピトープもしくは結合性ドメインなどの変異もしくは他の機能を変化させることによって精製を促進させる小さな伸長である。好ましくは、変異体は、配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して少なくとも60%の配列同一性を有し;例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%であるが、100%未満の同一性を配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して有する。
他の好ましい実施形態において、変異体は、配列番号4の成熟型ポリペプチドに対して少なくとも60%の配列同一性を有し;例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%であるが、100%未満の同一性を配列番号4の成熟型ポリペプチドに対して有する。
さらに他の好ましい実施形態において、変異体は、配列番号6の成熟型ポリペプチドに対して少なくとも60%の配列同一性を有し;例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%であるが、100%未満の同一性を配列番号6の成熟型ポリペプチドに対して有する。
保存的置換の例は、塩基性アミノ酸(アルギニン、リシンおよびヒスチジン)、酸性アミノ酸(グルタミン酸およびアスパラギン酸)、極性アミノ酸(グルタミンおよびアスパラギン)、疎水性アミノ酸(ロイシン、イソロイシンおよびバリン)、芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシン)、および、小さいアミノ酸(グリシン、アラニン、セリン、スレオニンおよびメチオニン)の群の範囲内である。特異活性を一般に改変しないアミノ酸置換は技術分野において公知であり、例えば、H.Neurath and R.L.Hill,1979,In,The Proteins,Academic Press,New Yorkに記載されている。最も頻繁に生じる置換はAla/Ser、Val/Ile、Asp/Glu、Thr/Ser、Ala/Gly、Ala/Thr、Ser/Asn、Ala/Val、Ser/Gly、Tyr/Phe、Ala/Pro、Lys/Arg、Asp/Asn、Leu/Ile、Leu/Val、Ala/GluおよびAsp/Glyである。
あるいは、アミノ酸変異は、ポリペプチドの物理化学的特性が改変されるような性質のものである。例えば、アミノ酸変異は、ポリペプチドの熱安定性を向上させ、基質特異性を改変し、至適pHを変化させることであり得る。
親ポリペプチドにおける必須アミノ酸は、部位特異的突然変異誘発またはアラニン走査突然変異誘発(Cunningham and Wells,1989,Science 244:1081−1085)などの技術分野において公知である手法に従って同定することが可能である。後者の技術においては、単一のアラニン突然変異が分子中のすべての残基に導入され、得られたミュータント分子が、分子の活性に重要であるアミノ酸残基を同定するためにプロテアーゼ活性についてテストされる。また、Hilton et al.,1996,J.Biol.Chem.271:4699−4708を参照のこと。酵素の活性部位または他の生物学的相互作用は、推定上の接触部位アミノ酸の突然変異が併用される、核磁気共嗚、結晶構造解析、電子回折または光親和性標識などの技術によって判定される、構造の物理的分析によって判定されることも可能である。例えば、de Vos et al.,1992,Science 255:306−312;Smith et al.,1992,J.Mol.Biol.224:899−904;Wlodaver et al.,1992,FEBS Lett.309:59−64を参照のこと。必須アミノ酸のアイデンティティは、親ポリペプチドに関連するポリペプチドによるアイデンティティの分析から推測されることも可能である。
アミノ酸Asp176、His209およびSer359は、配列番号2のプロセアーゼの触媒三残基を形成し、従って、分子の活性に重要であると共に修飾されるべきではない。それ故、配列番号2中のAsp176、His209およびSer359に対応するアミノ酸残基は本発明の変異体において修飾されるべきではない。
アミノ酸Asp33、His66およびSer216は、配列番号4のプロセアーゼの触媒三残基を形成し、従って、分子の活性に重要であると共に修飾されるべきではない。それ故、配列番号2中のAsp33、His66およびSer216に対応するアミノ酸残基は本発明の変異体において修飾されるべきではない。
アミノ酸Asp34、His67およびSer217は、配列番号6のプロセアーゼの触媒三残基を形成し、従って、分子の活性に重要であると共に修飾されるべきではない。それ故、配列番号2中のAsp34、His67およびSer217に対応するアミノ酸残基は本発明の変異体において修飾されるべきではない。
触媒残基は公知のS8セリンプロテアーゼとのアラインメントにより判定されており、ここで、触媒残基は、このようなプロテアーゼのすべてにおいて保存されていることが見出された。
単一もしくは複数のアミノ酸置換、欠失、および/または挿入は、Reidhaar−Olson and Sauer,1988,Science 241:53−57;Bowie and Sauer,1989,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:2152−2156;国際公開第95/17413号パンフレット;または、国際公開第95/22625号パンフレットにより開示されているものなどの公知の突然変異誘発方法、組換え法、および/または、シャッフリング法、これに続く関連するスクリーニング法を用いて行い、テストすることが可能である。用いられることが可能である他の方法としては、エラープローンPCR、ファージディスプレイ(例えば、Lowman et al.,1991,Biochemistry 30:10832−10837;米国特許第5,223,409号明細書;国際公開第92/06204号パンフレット)、および、領域特異的突然変異誘発(Derbyshire et al.,1986,Gene 46:145;Ner et al.,1988,DNA 7:127)が挙げられる。
突然変異誘発/シャッフリング法は、宿主細胞によって発現されたクローン化突然変異誘発ポリペプチドの活性を検出するために、高スループット自動スクリーニング法と組み合わせることが可能である(Ness et al.,1999,Nature Biotechnology 17:893−896)。活性ポリペプチドをコードする突然変異誘発DNA分子は、宿主細胞から回収可能であり、技術分野における標準的な方法を用いて直ぐに配列決定されることが可能である。これらの方法では、ポリペプチドにおける個別のアミノ酸残基の重要性を直ぐに判定することが可能である。
配列番号2、4または6の成熟型ポリペプチドのアミノ酸置換、欠失および/または挿入の総数は、10以下、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8または9である。
ポリペプチドは、一のポリペプチドの一部分が、他のポリペプチドの一部分のN−末端またはC−末端で融合したハイブリッドポリペプチドであり得る。
ポリペプチドは、他のポリペプチドが本発明のポリペプチドのN−末端またはC−末端で融合した融合ポリペプチドまたは切断可能な融合ポリペプチドであり得る。融合ポリペプチドは、他のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを本発明のポリヌクレオチドに融合させることにより生成される。融合ポリペプチドを生成する技術は、技術分野において公知であると共に、フレーム中に収まり、融合ポリペプチドの発現が同一のプロモータおよびターミネータによる制御下にあるよう、ポリペプチドをコードするコード配列を連結するステップを含む。融合タンパク質はまた、翻訳後に融合が形成されるインテインテクノロジーを用いて構築されてもよい(Cooper et al.,1993,EMBO J.12:2575−2583;Dawson et al.,1994,Science 266:776−779)。
融合ポリペプチドは、2つのポリペプチドの間に切断部位をさらに含んでいることが可能である。融合タンパク質が分泌される際に、この部位が切断されて2つのポリペプチドが遊離される。切断部位の例としては、これらに限定されないが、Martin et al.,2003,J.Ind.Microbiol.Biotechnol.3:568−576;Svetina et al.,2000,J.Biotechnol.76:245−251;Rasmussen−Wilson et al.,1997,Appl.Environ.Microbiol.63:3488−3493;Ward et al.,1995,Biotechnology 13:498−503;および、Contreras et al.,1991,Biotechnology 9:378−381;Eaton et al.,1986,Biochemistry 25:505−512;Collins−Racie et al.,1995,Biotechnology 13:982−987;Carter et al.,1989,Proteins:Structure,Function,and Genetics 6:240−248;および、Stevens,2003,Drug Discovery World 4:35−48に開示されている部位が挙げられる。
プロテアーゼ活性を有するポリペプチドのソース
本発明のプロテアーゼ活性を有するポリペプチドは、いずれかの属の微生物から得られ得る。本発明の目的のために、「〜から得られる」という用語は、本明細書において用いられるところ、所与のソースに関連して、ポリヌクレオチドによってコードされたポリペプチドがソースによって、または、ソースからのポリヌクレオチドが挿入された系統によって生成されることを意味することとする。一態様において、所与のソースから入手されるポリペプチドは細胞外に分泌される。
ポリペプチドは細菌性ポリペプチドであり得る。例えば、ポリペプチドは、プロテアーゼ活性を有する、バチルス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバチルス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)もしくはストレプトマイセス属(Streptomyces)ポリペプチドなどのグラム陽性細菌性ポリペプチド、または、カムピロバクター属(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、イリオバクター属(Ilyobacter)、ネイッセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)もしくはウレアプラズマ属(Ureaplasma)ポリペプチドなどのグラム陰性細菌性ポリペプチドであり得る。
一態様において、ポリペプチドは、バチルスアルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルスブレビス(Bacillus brevis)、バチルスシルクランス(Bacillus circulans)、バチルスクラウシイ(Bacillus clausii)、バチルスコアグランス(Bacillus coagulans)、バシラスフィルムス(Bacillus firmus)、バチルスラウツス(Bacillus lautus)、バチルスレンツス(Bacillus lentus)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルスメガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルスプミルス(Bacillus pumilus)、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、古草菌(Bacillus subtilis)またはバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)ポリペプチドである。
他の態様において、ポリペプチドは、ストレプトコッカスエクイシミリス(Streptococcus equisimilis)、化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカスウベリス(Streptococcus uberis)またはストレプトコッカスズーエピデミカス(Streptococcus equi subsp.Zooepidemicus)ポリペプチドである。
他の態様において、ポリペプチドは、ストレプトマイセスアウロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセスアベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセスコエリコロル(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセスグリセウス(Streptomyces griseus)またはストレプトマイセスリビダンス(Streptomyces lividans)ポリペプチドである。
ポリペプチドはまた、真菌性ポリペプチドであり得る。例えば、ポリペプチドは、カンジダ属(Candida)、クルイベロマイセス属(Kluyveromyces)、ピチア属(Pichia)、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccharomyces)もしくはヤロウイア属(Yarrowia)ポリペプチドなどのイースト菌ポリペプチド;または、アクレモニウム属(Acremonium)、アガリクス属(Agaricus)、アルテルナリア属(Alternaria)、アスペルギルス属(Aspergillus)、アウレオバシジウム属(Aureobasidium)、ボトリオスペリア属(Botryospaeria)、セリポリオプシス属(Ceriporiopsis)、ケトミジウム属(Chaetomidium)、クリソスポリウム属(Chrysosporium)、クラビセプス属(Claviceps)、コクリオボルス属(Cochliobolus)、コプリノプシス属(Coprinopsis)、コプトテルメス属(Coptotermes)、コリナスクス属(Corynascus)、クリホネクトリア属(Cryphonectria)、クリプトコッカス属(Cryptococcus)、ジプロディア属(Diplodia)、エクシディア属(Exidia)、フィリバシジウム属(Filibasidium)、フザリウム属(Fusarium)、ギベレラ属(Gibberella)、ホロマスチゴトイデス属(Holomastigotoides)、フミコラ属(Humicola)、イルペクス属(Irpex)、レンチヌラ属(Lentinula)、レプトスパエリア属(Leptospaeria)、マグナポルテ属(Magnaporthe)、メラノカルプス属(Melanocarpus)、メリピルス属(Meripilus)、ムコール属(Mucor)、ミセリオフトラ属(Myceliophthora)、ネオカリマスチクス属(Neocallimastix)、ニューロスポラ属(Neurospora)、パエシロマイセス属(Paecilomyces)、ペニシリウム属(Penicillium)、ファネロケーテ属(Phanerochaete)、ピロマイセス属(Piromyces)、ポイトラシア属(Poitrasia)、シュードプレクタニア属(Pseudoplectania)、シュードトリコニムファ属(Pseudotrichonympha)、リゾムコール属(Rhizomucor)、シゾフィルム属(Schizophyllum)、シタリジウム属(Scytalidium)、タラロマイセス属(Talaromyces)、テルモアスクス属(Thermoascus)、チエラビア属(Thielavia)、トリポクラジウム属(Tolypocladium)、トリコデルマ属(Trichoderma)、トリコファエア属(Trichophaea)、ベルチシリウム属(Verticillium)、ボルバリエラ属(Volvariella)もしくはキシラリア属(Xylaria)ポリペプチドなどの糸状真菌性ポリペプチドであり得る。
他の態様において、ポリペプチドは、サッカロマイセスカルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセスジアスタチクス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロマイセスドウグラシイ(Saccharomyces douglasii)、サッカロマイセスクルイベリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロマイセスノルベンシス(Saccharomyces norbensis)またはサッカロマイセスオビホルミス(Saccharomyces oviformis)ポリペプチドである。
他の態様において、ポリペプチドは、アクレモニウムセルロリチクス(Acremonium cellulolyticus)、アスペルギルスアクレアツス(Aspergillus aculeatus)、アスペルギルスアワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルスフォエティダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギルスフミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルスジャポニクス(Aspergillus japonicus)、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)、クリソスポリウムイノプス(Chrysosporium inops)、クリソスポリウムケラチノフィルム(Chrysosporium keratinophilum)、クリソスポリウムルクノウェンス(Chrysosporium lucknowense)、クリソスポリウムメルダリウム(Chrysosporium merdarium)、クリソスポリウムパンニコラ(Chrysosporium pannicola)、クリソスポリウムクイーンスランジクム(Chrysosporium queenslandicum)、クリソスポリウムトロピクム(Chrysosporium tropicum)、クリソスポリウムゾナツム(Chrysosporium zonatum)、フザリウムバクテリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フザリウムセレアリス(Fusarium cerealis)、フザリウムクロークウェレンス(Fusarium crookwellense)、フザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)、フザリウム グラミネアルム(Fusarium graminearum)、フザリウムグラミヌム(Fusarium graminum)、フザリウムヘテロスポルム(Fusarium heterosporum)、フザリウムネグンディ(Fusarium negundi)、フザリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フザリウムレチクランツム(Fusarium reticulatum)、フザリウム ロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウムサムブシヌム(Fusarium sambucinum)、フザリウムサルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フザリウムスポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フザリウムスルフレウム(Fusarium sulphureum)、フザリウムトルロスム(Fusarium torulosum)、フザリウムトリコテシオイデス(Fusarium trichothecioides)、フザリウムベネナツム(Fusarium venenatum)、フミコラグリセア(Humicola grisea)、フミコラインソレンス(Humicola insolens)、フミコララヌギノサ(Humicola lanuginosa)、イルペクスラクテウス(Irpex lacteus)、ムコールミエヘイ(Mucor miehei)、ミセリオフトラテルモフィラ(Myceliophthora thermophila)、ニューロスポラクラッサ(Neurospora crassa)、ペニシリウムフニクロスム(Penicillium funiculosum)、ペニシリウムプルプロゲヌム(Penicillium purpurogenum)、ファネロケーテクリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、チエラビアアクロマチカ(Thielavia achromatica)、チエラビアアルボミセス(Thielavia albomyces)、チエラビアアルボピロサ(Thielavia albopilosa)、チエラビアアウストラレインシス(Thielavia australeinsis)、チエラビアフィメティ(Thielavia fimeti)、チエラビアミクロスポラ(Thielavia microspora)、チエラビアオビスポラ(Thielavia ovispora)、チエラビアペルビアナ(Thielavia peruviana)、チエラビアセトサ(Thielavia setosa)、チエラビアスペデドニウム(Thielavia spededonium)、チエラビアスブテルモフィラ(Thielavia subthermophila)、チエラビアテルレストリス(Thielavia terrestris)、トリコデルマハルジアヌム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマコニンギイ(Trichoderma koningii)、トリコデルマロンギブラキアツム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)またはトリコデルマビリデ(Trichoderma viride)ポリペプチドである。
一態様において、ポリペプチドは、バチルス属の一種(Bacillus sp.)ポリペプチド由来のプロテアーゼである。本発明の他の態様において、ポリペプチドは、バチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)由来のプロテアーゼである。
前述の種について、本発明は、知られている種の名称に関わらず、完全および不完全世代、ならびに、例えば無性世代といった他の分類学上の均等物の両方を含むことが理解されるであろう。当業者は、適切な均等物の同一性を容易に認識するであろう。
これらの種の系統は、アメリカ合衆国培養細胞系統保存機関(ATCC:American Type Culture Collection)、ドイツ微生物細胞培養コレクション(DSM:Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH)、オランダ微生物株保存センター(CBS:Centraalbureau Voor Schimmelcultures)、および、農業研究局特許培養物コレクション(Agricultural Research Service Patent Culture Collection、北方リサーチセンター(NRRL:Northern Regional Research Center)などの多数の微生物保存機関において公共に容易に利用可能である。
ポリペプチドは、上記のプローブを用いて自然(例えば、汚染物、コンポスト、水等)から単離された微生物を含む他のソースから同定され、また、得られ得る。微生物を自然環境から単離する技術は技術分野において周知である。次いで、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、他の微生物または混合DNAサンプルのゲノムもしくはcDNAライブラリを同じようにスクリーニングすることにより得られ得る。一旦、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドがプローブで検出されたら、ポリヌクレオチドは、当業者に周知である技術(例えば、前述のSambrook et al.,1989を参照のこと)を利用することにより単離またはクローン化されることが可能である。
プロペプチド
本発明はまた、触媒ドメインに作動可能にリンクしたプロペプチド結合ドメインを含む単離されたポリペプチドに関しており、ここで、結合ドメインは:
(a)少なくとも60%の配列同一性を、配列番号2のアミノ酸1〜143、配列番号4のアミノ酸−131〜−1または配列番号6のアミノ酸−128〜−1に対して有するプロペプチド;
(b)中度の緊縮条件下で、(i)配列番号1のヌクレオチド282〜710または配列番号3のヌクレオチド188〜580、(ii)配列番号1のヌクレオチド282〜710もしくは配列番号3のヌクレオチド188〜580を含むゲノムDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズするポリヌクレオチドによりコードされるプロペプチド;
(c)少なくとも60%配列同一性を、配列番号1のヌクレオチド282〜710または配列番号3のヌクレオチド188〜580に対して有するポリヌクレオチドによりコードされるプロペプチド;ならびに
(d)配列番号2のアミノ酸1〜143、配列番号4のアミノ酸−131〜−1または配列番号6のアミノ酸−128〜−1の1つまたは複数(いくつか)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む変異体
からなる群から選択される。
プロペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜143に対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%および少なくとも99%の配列同一性を有することが好ましい。一態様において、プロペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜143から、10アミノ酸、例えば、5アミノ酸、4アミノ酸、3アミノ酸、2アミノ酸および1アミノ酸だけ異なるアミノ酸配列を含む。
プロペプチドは、配列番号4のアミノ酸−131〜−1に対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%および少なくとも99%の配列同一性を有することが好ましい。一態様において、プロペプチドは、配列番号4のアミノ酸−131〜−1から、10アミノ酸、例えば、5アミノ酸、4アミノ酸、3アミノ酸、2アミノ酸および1アミノ酸だけ異なるアミノ酸配列を含む。
プロペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜143またはその対立遺伝子変異体を含むか、これから構成されることが好ましい。
プロペプチドは、配列番号4のアミノ酸−131〜−1またはその対立遺伝子変異体を含むか、これから構成されることが好ましい。
プロペプチドは、きわめて低度の緊縮条件、低度の緊縮条件、中度の緊縮条件、中度−高度の緊縮条件、高度の緊縮条件およびきわめて高度の緊縮条件(上記に定義されているとおり)の下で、(i)配列番号1のヌクレオチド282〜710もしくは配列番号3のヌクレオチド188〜580、(ii)配列番号1のヌクレオチド282〜710、配列番号3のヌクレオチド188〜580を含むゲノムDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランド(前述のJ.Sambrook et al.,1989)とハイブリダイズするポリヌクレオチドによってコードされ得る。
プロペプチドは、配列番号1のヌクレオチド282〜710に対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%および少なくとも99%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされ得る。
プロペプチドは、配列番号3のヌクレオチド188〜580に対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%および少なくとも99%の配列同一性を有するポリヌクレオチドによってコードされ得る。
他の態様において、プロペプチドをコードするポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド282〜710を含むか、これから構成される。
他の態様において、プロペプチドをコードするポリヌクレオチドは、配列番号3のヌクレオチド188〜580を含むか、これから構成される。
プロペプチドは、配列番号2のアミノ酸1〜143の1つまたは複数(または数々)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む変異体であり得る。配列番号2のアミノ酸1〜143のアミノ酸置換、欠失および/または挿入の総数は、10、例えば、1、2、3、4、5、6、8または9である。
プロペプチドは、配列番号4のアミノ酸−131〜−1の1つまたは複数(または数々)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む変異体であり得る。配列番号4のアミノ酸−131〜−1のアミノ酸置換、欠失および/または挿入の総数は、10、例えば、1、2、3、4、5、6、8または9である。
プロペプチドは、配列番号6のアミノ酸−128〜−1の1つまたは複数(または数々)のアミノ酸の置換、欠失および/または挿入を含む変異体であり得る。配列番号6のアミノ酸−128〜−1のアミノ酸置換、欠失および/または挿入の総数は、10、例えば、1、2、3、4、5、6、8または9である。
触媒ドメインは、オキシドレダクターゼ、トランスフェラーゼ、ヒドロラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼまたはリガーゼ、例えば、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、他のリパーゼ、マンノシダーゼ、ムタナーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解性酵素、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、タンパク質分解性酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼまたはキシラナーゼから得られ得る。好ましくは、触媒ドメインは、プロテアーゼ、好ましくはセリンプロテアーゼ、より好ましくはサブチリシンまたはS8−セリンプロテアーゼから得られる。
触媒ドメインをコードするポリヌクレオチドは、原核生物、真核生物、または、他のソースのいずれかから入手され得る。
ポリヌクレオチド
本発明はまた、本発明のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドに関する。
ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの単離またはクローン化に用いられる技術は技術分野において公知であり、ゲノムDNAからの単離、cDNAからの調製、または、これらの組み合わせが含まれる。このようなゲノムDNAからのポリヌクレオチドのクローン化は、例えば、発現ライブラリの周知のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)または抗体スクリーニングを用いて共有される構造機構を伴うクローン化されたDNA断片を検出することにより実施されることが可能である。例えば、Innis et al.,1990,PCR:A Guide to Methods and Application,Academic Press,New Yorkを参照のこと。リガーゼ連鎖反応(LCR)、連結活性化転写(LAT)およびポリヌクレオチドベース増幅(NASBA)などの他の核酸増幅法が用いられ得る。ポリヌクレオチドは、バチルス属(Bacillus)の系統、または、他のもしくは関連する生体からクローン化され得、それ故、例えば、ポリヌクレオチドの領域をコードするポリペプチドの対立形質もしくは種変異体であり得る。
本発明は、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列に対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有するポリヌクレオチドを含むか、これから構成される単離されたポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドをコードする、配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列に対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有するポリヌクレオチドを含むか、これから構成される単離されたポリヌクレオチドに関する。
本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの修飾は、ポリペプチドに実質的に類似するポリペプチドの合成に必要であり得る。ポリペプチドに「実質的に同様」という用語は、ポリペプチドの非天然形態を指す。これらのポリペプチドは、天然のソースから単離されたポリペプチドとはいくらかの操作法で異なっていてもよく、例えば、特異活性、耐熱性、至適pH等が異なる変異体である。変異体は、配列番号1もしくは3の成熟型ポリペプチドコード配列(例えば、そのサブ配列)として表されるポリヌクレオチドに基づいて構築され得、および/または、ポリペプチドのアミノ酸配列に変化をもたらさないが、酵素の生成のために意図される宿主生体のコドン利用に対応するヌクレオチド置換の導入により、または、異なるアミノ酸配列をもたらし得るヌクレオチド置換の導入により構築され得る。ヌクレオチド置換の概要については、例えば、Ford et al.,1991,Protein Expression and Purification 2:95−107を参照のこと。
本発明はまた、きわめて低度の緊縮条件、低度の緊縮条件、中度の緊縮条件、中度−高度の緊縮条件、高度の緊縮条件またはきわめて高度の緊縮条件下で、(i)配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号1の成熟型ポリペプチドコード配列を含むゲノムDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズする本発明のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド;または、本明細書において定義されるとおり、その対立遺伝子変異体およびサブ配列(前述のSambrook et al.,1989)に関する。
本発明はまた、きわめて低度の緊縮条件、低度の緊縮条件、中度の緊縮条件、中度−高度の緊縮条件、高度の緊縮条件またはきわめて高度の緊縮条件下で、(i)配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列、(ii)配列番号3の成熟型ポリペプチドコード配列を含むゲノムDNA配列、または、(iii)(i)もしくは(ii)の完全長相補ストランドとハイブリダイズする本発明のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド;または、本明細書において定義されるとおり、その対立遺伝子変異体およびサブ配列(前述のSambrook et al.,1989)に関する。
一態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド711〜1535のポリヌクレオチドなどの、プロテアーゼ活性を有する配列番号2の断片をコードする、配列番号1、配列番号1または配列番号1のサブ配列の成熟型ポリペプチドコード配列を含むか、これらから構成されるものである。
一態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号3のヌクレオチド581〜1405のポリヌクレオチドなどの、プロテアーゼ活性を有する配列番号4の断片をコードする、配列番号3、配列番号3または配列番号3のサブ配列の成熟型ポリペプチドコード配列を含むか、これらから構成されるものである。
他の態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド729〜1520の触媒ドメインを含むか、これから構成される。
他の態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号1のヌクレオチド282〜710のプロペプチドを含むか、これから構成される。
他の態様において、ポリヌクレオチドは、配列番号3のヌクレオチド188〜580のプロペプチドを含むか、これから構成される。
核酸構築物
本発明はまた、制御配列に適合する条件下で好適な宿主細胞中にコード配列を発現させる1つまたは複数(いくつか)の制御配列に作動可能にリンクした本発明のポリヌクレオチドを含む核酸構築物に関する。
ポリヌクレオチドは、多様な方法で処置されてポリペプチドの発現がもたらされ得る。ベクターへ挿入される前のポリヌクレオチドの処置が、発現ベクターに応じて、望ましいか、または、必要であり得る。組換えDNA法を利用するポリヌクレオチドを修飾するための技術は技術分野において周知である。
制御配列は、本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの発現のための宿主細胞によって認識されるポリヌクレオチドであるプロモータ配列であり得る。プロモータ配列は、ポリペプチドの発現を媒介する転写制御配列を含有する。プロモータは、ミュータント、切断およびハイブリッドプロモータを含む選択される宿主細胞において転写活性を示すいずれかのポリヌクレオチドであり得、ならびに、宿主細胞に対して相同性または非相同性である細胞外または細胞内ポリペプチドをコードする遺伝子から得られ得る。
細菌宿主細胞において本発明の核酸構築物の転写をもたらす好適なプロモータの例は、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)α−アミラーゼ遺伝子(amyQ)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)ペニシリナーゼ遺伝子(penP)、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)マルトジェニックアミラーゼ遺伝子(amyM)、古草菌(Bacillus subtilis)レバンスクラーゼ遺伝子(sacB)、古草菌(Bacillus subtilis)xylAおよびxylB遺伝子、大腸菌(E.coli)lacオペロン、ストレプトマイセスコエリコロル(Streptomyces coelicolor)アガラーゼ遺伝子(dagA)および原核β−ラクタマーゼ遺伝子(Villa−Kamaroff et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:3727−3731)、ならびに、tacプロモータ(DeBoer et al.,1983,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 80:21−25)から得られるプロモータである。さらなるプロモータが、「Useful proteins from recombinant bacteria」,Gilbert et al.,1980,Scientific American 242:74−94;および、前述のSambrook et al.,1989に記載されている。
糸状真菌宿主細胞において本発明の核酸構築物の転写をもたらす好適なプロモータの例は、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)アセトアミダーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)中性α−アミラーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)酸安定α−アミラーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)またはアスペルギルスアワモリ(Aspergillus awamori)グルコアミラーゼ(glaA)、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼ、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)アルカリ性タンパク分解酵素、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)トリオースリン酸イソメラーゼ、フザリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum)トリプシン−様タンパク分解酵素(国際公開第96/00787号パンフレット)、フザリウムベネナツム(Fusarium venenatum)アミログルコシダーゼ(国際公開第00/56900号パンフレット)、フザリウムベネナツム(Fusarium venenatum Daria)(国際公開第00/56900号パンフレット)、フザリウムベネナツム(Fusarium venenatum Quinn)(国際公開第00/56900号パンフレット)、リゾムコールミエヘイ(Rhizomucor miehei)リパーゼ、リゾムコールミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼ、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)β−グルコシダーゼ、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)セロビオヒドロラーゼI、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)セロビオヒドロラーゼII、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼI、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼII、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼIII、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼIV、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)エンドグルカナーゼV、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)キシラナーゼI、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)キシラナーゼII、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)β−キシロシダーゼ、ならびに、NA2−tpiプロモータ(非翻訳リーダーがアスペルギリ属(Aspergilli)におけるトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子由来の非翻訳リーダーにより置き換えられた、アスペルギリ属(Aspergilli)における中性α−アミラーゼをコードする遺伝子を含む修飾プロモータ;非限定的な例としては、非翻訳リーダーがアスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)またはアスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)におけるトリオースリン酸イソメラーゼをコードする遺伝子由来の非翻訳リーダーにより置き換えられた、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)における中性α−アミラーゼをコードする遺伝子を含む修飾プロモータが挙げられる)の遺伝子から得られたプロモータ;ならびに、そのミュータント、切断およびハイブリッドプロモータである。
イースト菌宿主において、有用なプロモータは、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)ガラクトキナーゼ(GAL1)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)アルコール脱水素酵素/グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(ADH1、ADH2/GAP)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)トリオースリン酸イソメラーゼ(TPI)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)メタロチオネイン(CUP1)およびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)3−ホスホグリセリン酸キナーゼの遺伝子から得られる。イースト菌宿主細胞に対する他の有用なプロモータは、Romanos et al.,1992,Yeast 8:423−488により記載されている。
制御配列はまた、宿主細胞によって認識されて転写を終結させる好適な転写ターミネータ配列であり得る。ターミネータ配列は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの3’−末端に作動可能にリンクする。本発明においては、選択した宿主細胞において機能するいずれかのターミネータが用いられ得る。
糸状真菌宿主細胞の好ましいターミネータは、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)アントラニル酸シンターゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)α−グルコシダーゼ、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼおよびフザリウムオキシスポルム(Fusarium oxysporum)トリプシン−様タンパク分解酵素の遺伝子から得られる。
イースト菌宿主細胞の好ましいターミネータは、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)チトクロムC(CYC1)およびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素の遺伝子から得られる。イースト菌宿主細胞の他の有用なターミネータが、前述のRomanos et al.,1992に記載されている。
制御配列はまた、転写されるときの宿主細胞による翻訳に重要であるmRNAの非翻訳領域である好適なリーダー配列であり得る。リーダー配列は、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの5’−末端に作動可能にリンクする。選択した宿主細胞において機能するいずれかのリーダー配列が用いられ得る。
糸状真菌宿主細胞の好ましいリーダーは、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼおよびアスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)トリオースリン酸イソメラーゼの遺伝子から得られる。
イースト菌宿主細胞の好適なリーダーは、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)エノラーゼ(ENO−1)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)3−ホスホグリセリン酸キナーゼ、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)α−因子およびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)アルコール脱水素酵素/グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(ADH2/GAP)の遺伝子から得られる。
制御配列はまた、ポリヌクレオチドの3’−末端に作動可能にリンクし、転写された場合に、ポリアデノシン残基を転写mRNAに負荷するシグナルとして宿主細胞により認識される配列であるポリアデニル化配列であり得る。選択される宿主細胞において機能するポリアデニル化配列のいずれかが用いられ得る。
糸状真菌宿主細胞に好ましいポリアデニル化配列は、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼ、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)アントラニル酸シンターゼ、フザリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum)トリプシン−様プロテアーゼおよびアスペルギルスニガー(Aspergillus niger)α−グルコシダーゼの遺伝子から得られる。
イースト菌宿主細胞の有用なポリアデニル化配列が、Guo and Sherman,1995,Mol.Cellular Biol.15:5983−5990に記載されている。
制御配列はまた、ポリペプチドのN−末端にリンクしたシグナルペプチドをコードし、および、ポリペプチドを細胞の分泌経路に送るシグナルペプチドコード領域であり得る。ポリヌクレオチドのコード配列の5’−末端は、ポリペプチドをコードするコード配列のセグメントと共に、翻訳読み枠に元々リンクしたシグナルペプチドコード配列を本質的に含有し得る。または、コード配列の5’−末端は、コード配列に対して外来性のシグナルペプチドコード配列を含有し得る。コード配列がシグナルペプチドコード配列を元々含有していない場合には、外来性のシグナルペプチドコード配列が必要とされる場合がある。または、外来性のシグナルペプチドコード配列は単に、ポリペプチドの分泌を増強するために天然シグナルペプチドコード配列を置き換えてもよい。しかしながら、発現ポリペプチドを選択した宿主細胞の分泌経路に送るいずれかのシグナルペプチドコード配列がもちいられてもよい。
細菌宿主細胞の効果的なシグナルペプチドコード配列は、バチルス属(Bacillus)NCIB11837マルトジェニックアミラーゼ、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)サブチリシン、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)β−ラクタマーゼ、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)α−アミラーゼ、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)中性プロテアーゼ(nprT、nprS、nprM)および古草菌(Bacillus subtilis)prsAの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。さらなるシグナルペプチドが、Simonen and Palva,1993,Microbiological Reviews 57:109−137に記載されている。
糸状真菌宿主細胞の効果的なシグナルペプチドコード配列は、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)中性アミラーゼ、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼ、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAアミラーゼ、フミコラインソレンス(Humicola insolens)セルラーゼ、フミコラインソレンス(Humicola insolens)エンドグルカナーゼV、フミコララヌギノサ(Humicola lanuginosa)リパーゼおよびリゾムコールミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼの遺伝子から得られるシグナルペプチドコード配列である。
イースト菌宿主細胞の有用なシグナルペプチドは、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)α−因子およびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)インベルターゼの遺伝子から得られる。他の有用なシグナルペプチドコード配列が、前述のRomanos et al.,1992により記載されている。
制御配列はまた、ポリペプチドのN−末端でプロペプチド位置をコードするプロペプチドコード配列であり得る。得られたポリペプチドは、酵素原またはプロポリペプチド(または、いくつかの場合においてチモーゲン)として公知である。プロポリペプチドは、一般に非活性であり、プロポリペプチドからのプロペプチドの触媒または自己触媒切断によって活性ポリペプチドに転換されることが可能である。プロペプチドコード配列は、古草菌(Bacillus subtilis)アルカリ性タンパク分解酵素(aprE)、古草菌(Bacillus subtilis)中性タンパク分解酵素(nprT)、ミセリオフトラテルモフィラ(Myceliophthora thermophila)ラッカーゼ(国際公開第95/33836号パンフレット)、リゾムコールミエヘイ(Rhizomucor miehei)アスパラギン酸プロテイナーゼおよびサッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)α−因子の遺伝子から得られ得る。
シグナルペプチドおよびプロペプチド配列の両方がポリペプチドのN−末端に存在する場合、プロペプチド配列はポリペプチドのN−末端に隣接して位置されており、また、シグナルペプチド配列は、プロペプチド配列のN−末端に隣接して位置されている。
宿主細胞の増殖に対したポリペプチドの発現の調節を可能とする調節配列を付加することが望ましい場合もあり得る。調節系の例は、調節化合物の存在を含む化学的または物理的刺激に応じて、遺伝子の発現をオンオフさせるものである。原核系における調節系としては、lac、tac、およびtrpオペレータ系が挙げられる。イースト菌においては、ADH2系またはGAL1系が用いられ得る。糸状菌においては、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)グルコアミラーゼプロモータ、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)TAKAα−アミラーゼプロモータおよびアスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)グルコアミラーゼプロモータが用いられ得る。調節配列の他の例は、遺伝子増幅を可能とするものである。真核系において、これらの調節配列は、メトトレキセートの存在下で増幅されるジヒドロ葉酸レダクターゼ遺伝子、および、重金属を伴って増幅されるメタロチオネイン遺伝子を含む。これらの事例において、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、調節配列と作動可能にリンクしているであろう。
発現ベクター
本発明はまた、本発明のポリヌクレオチド、プロモータ、ならびに、転写および翻訳終止シグナルを含む組換え発現ベクターに関する。種々のヌクレオチドおよび制御配列が一緒になって、このような部位でポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの挿入または置換を可能とするために1つまたは複数(いくつか)の好都合な制限部位を含み得る組換え発現ベクターが生成される。または、ポリヌクレオチドは、ポリヌクレオチドまたは配列を含む核酸構築物を発現に適切なベクターに挿入することにより発現され得る。発現ベクターの形成において、コード配列は、コード配列が、発現に適切な制御配列と作動可能にリンクするようベクター中に位置されている。
組換え発現ベクターは、組換えDNA法に簡便に供されることが可能であり、ポリヌクレオチドの発現をもたらすことが可能であるいずれかのベクター(例えば、プラスミドまたはウイルス)であり得る。ベクターの選択は、典型的には、ベクターが導入される宿主細胞に対するベクターの親和性に応じることとなる。ベクターは、直鎖または閉鎖された環状プラスミドであり得る。
ベクターは、例えばプラスミド、染色体外要素、微小染色体または人工染色体といった、自己複製ベクター(すなわち、染色体外のエンティティとして存在し、その複製が染色体複製とは無関係なベクター)であり得る。ベクターは、自己複製を確実とするための何らかの手段を含有し得る。または、ベクターは、宿主細胞に導入された際に、ゲノム中に統合され、および、中に統合された染色体と一緒に複製されるものであり得る。しかも、単一のベクターもしくはプラスミド、または、一緒になって、宿主細胞のゲノムに導入される全DNAを含有する2つ以上のベクターもしくはプラスミド、または、トランスポゾンが用いられてもよい。
ベクターは、形質転換、形質移入、形質導入等された細胞の選択を容易とする1つまたは複数(いくつか)の選択マーカーを含有することが好ましい。選択マーカーは、その生成物が、殺生剤またはウイルス耐性、重金属に対する耐性、栄養要求体に対する原栄養性等をもたらす遺伝子である。
細菌性選択マーカーの例は、古草菌(Bacillus subtilis)もしくはバチルスサブティリス(Bacillus licheniformis)由来のdal遺伝子、または、アンピシリン、クロラムフェニコール、カナマイシンまたはテトラサイクリン耐性などの抗生物質耐性を与えるマーカーである。イースト菌宿主細胞の好適なマーカーは、ADE2、HIS3、LEU2、LYS2、MET3、TRP1およびURA3である。糸状真菌宿主細胞において使用される選択マーカーとしては、これらに限定されないが、amdS(アセトアミダーゼ)、argB(オルニチンカルバモイルトランスフェラーゼ)、bar(ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼ)、hph(ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ)、niaD(硝酸レダクターゼ)、pyrG(オロチジン−5’−リン酸デカルボキシラーゼ)、sC(硫酸アデニルトランスフェラーゼ)およびtrpC(アントラニル酸シンターゼ)、ならびに、これらの均等物が挙げられる。アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)またはアスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)のamdSおよびpyrG遺伝子、ならびに、ストレプトマイセスハイグロスコピクス(Streptomyces hygroscopicus)のbar遺伝子がアスペルギルス属(Aspergillus)細胞における使用に好ましい。
ベクターは、宿主細胞のゲノムへのベクターの統合、または、ゲノムとは無関係の細胞中のベクターの自律複製を許容する要素を含有することが好ましい。
宿主細胞ゲノムへの統合に関して、ベクターは、ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの配列、または、相同的もしくは非相同的組換えによるゲノムへの統合に係るベクターのいずれかの他の要素に依存し得る。または、ベクターは、染色体における正確な位置での宿主細胞のゲノムへの相同的組換えによる統合をもたらす追加のポリヌクレオチドを含有していてもよい。正確な位置で統合される可能性を高めるために、統合要素は、相同的組換えの確率を高めるために対応する標的配列に対して高度の配列同一性を有する、100〜10,000塩基対、400〜10,000塩基対および800〜10,000塩基対などの十分な数の核酸を含有しているべきである。統合要素は、宿主細胞のゲノム中の標的配列と相同的であるいずれかの配列であり得る。さらに、統合要素は、非コーディングまたはコーディングポリヌクレオチドであり得る。他方で、ベクターは、非相同的組換えにより宿主細胞のゲノムに統合され得る。
自律複製に関して、ベクターは、対象の宿主細胞におけるベクターの自律的な複製を可能とする複製起点をさらに含んでいてもよい。複製起点は、細胞において機能する自律複製を媒介するいずれかのプラスミドレプリケータであり得る。「複製起点」または「プラスミドレプリケータ」という用語は、インビボでのプラスミドまたはベクターの複製を可能とするポリヌクレオチドを意味する。
細菌性複製起点の例は、大腸菌(E.coli)における複製を許容するプラスミドpBR322、pUC19、pACYC177およびpACYC184の複製起点、ならびに、バチルス属(Bacillus)における複製を許容するpUB110、pE194、pTA1060およびpAMβ1の複製起点である。
イースト菌宿主細胞において用いられる複製起点の例は、2ミクロン複製起点、ARS1、ARS4、ARS1とCEN3との組み合わせ、および、ARS4とCEN6との組み合わせである。
糸状真菌細胞において有用な複製起点の例は、AMA1およびANS1(Gems et al.,1991,Gene 98:61−67;Cullen et al.,1987,Nucleic Acids Res.15:9163−9175;国際公開第00/24883号パンフレット)である。AMA1遺伝子の単離およびAMA1遺伝子を含むプラスミドまたはベクターの構築は、国際公開第00/24883号パンフレットに開示されている方法に従って達成可能である。
本発明のポリヌクレオチドの2つ以上のコピーが宿主細胞に挿入されて、ポリペプチドの生成が高められてもよい。ポリヌクレオチドのコピーの数は、配列の少なくとも1つの追加のコピーを宿主細胞ゲノムに統合することにより、または、増幅可能な選択マーカー遺伝子をポリヌクレオチドに含めることにより増加させることが可能であり、ここで、選択マーカー遺伝子の増幅されたコピー、従って、ポリヌクレオチドの追加のコピーを含有する細胞は、適切な選択可能な薬剤中で細胞を培養することにより選択可能である。
上記の要素を連結して本発明の組換え発現ベクターを構築するために用いられる手法は、当業者に周知である(例えば、前述のSambrook et al.,1989を参照のこと)。
宿主細胞
本発明はまた、本発明のポリペプチドの生成をもたらす1つまたは複数(いくつか)の制御配列に作動可能にリンクした本発明のポリヌクレオチドを含む組換え宿主細胞に関する。ポリヌクレオチドを含む構築物もしくはベクターは、構築物もしくはベクターが染色体性組み込み体として、もしくは、既述の自己複製余剰−染色体性ベクターとして維持されるよう宿主細胞に導入される。「宿主細胞」という用語は、複製の最中に生じる突然変異により親細胞と同等ではない親細胞のいずれかの子孫を包含する。宿主細胞の選択は、ポリペプチドをコードする遺伝子およびそのソースに大きく依存することとなる。
宿主細胞は、例えば、原核生物または真核生物といった、本発明のポリペプチドの組換え生成において有用ないずれかの細胞であり得る。
原核宿主細胞は、グラム陽性またはグラム陰性バクテリアのいずれかであり得る。グラム陽性バクテリアとしては、これらに限定されないが、バチルス属(Bacillus)、クロストリジウム属(Clostridium)、エンテロコッカス属(Enterococcus)、ゲオバチルス属(Geobacillus)、ラクトバチルス属(Lactobacillus)、ラクトコッカス属(Lactococcus)、オセアノバチルス属(Oceanobacillus)、スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、ストレプトコッカス属(Streptococcus)およびストレプトマイセス属(Streptomyces)が挙げられる。グラム陰性バクテリアとしては、これらに限定されないが、カムピロバクター属(Campylobacter)、大腸菌(E.coli)、フラボバクテリウム属(Flavobacterium)、フソバクテリウム属(Fusobacterium)、ヘリコバクター属(Helicobacter)、イリオバクター属(Ilyobacter)、ネイッセリア属(Neisseria)、シュードモナス属(Pseudomonas)、サルモネラ属(Salmonella)およびウレアプラズマ属(Ureaplasma)が挙げられる。
細菌宿主細胞は、特にこれらに限定されないが、バチルスアルカロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、バチルスブレビス(Bacillus brevis)、バチルスシルクランス(Bacillus circulans)、バチルスクラウシイ(Bacillus clausii)、バチルスコアグランス(Bacillus coagulans)、バシラスフィルムス(Bacillus firmus)、バチルスラウツス(Bacillus lautus)、バチルスレンツス(Bacillus lentus)、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)、バチルスメガテリウム(Bacillus megaterium)、バチルスプミルス(Bacillus pumilus)、バチルスステアロテルモフィルス(Bacillus stearothermophilus)、古草菌(Bacillus subtilis)、およびバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)細胞を含むいずれかのバチルス属(Bacillus)細胞であり得る。
細菌宿主細胞はまた、特にこれらに限定されないが、ストレプトコッカスエクイシミリス(Streptococcus equisimilis)、化膿レンサ球菌(Streptococcus pyogenes)、ストレプトコッカスウベリス(Streptococcus uberis)、およびストレプトコッカスズーエピデミカス(Streptococcus equi subsp.Zooepidemicus)細胞のいずれかのストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞を含むいずれかのストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞であり得る。
細菌宿主細胞はまた、特にこれらに限定されないが、ストレプトマイセスアウロモゲネス(Streptomyces achromogenes)、ストレプトマイセスアベルミチリス(Streptomyces avermitilis)、ストレプトマイセスコエリコロル(Streptomyces coelicolor)、ストレプトマイセスグリセウス(Streptomyces griseus)、およびストレプトマイセスリビダンス(Streptomyces lividans)細胞を含むいずれかのストレプトマイセス属(Streptomyces)細胞であり得る。
バチルス属(Bacillus)細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換により(例えば、Chang and Cohen,1979,Mol.Gen.Genet.168:111−115を参照のこと)、コンピテント細胞を用いることにより(例えば、Young and Spizizen,1961,J.Bacteriol.81:823−829、またはDubnau and Davidoff−Abelson,1971,J.Mol.Biol.56:209−221を参照のこと)、電気穿孔法により(例えば、Shigekawa and Dower,1988,Biotechniques 6:742−751を参照のこと)、または、接合により(例えば、Koehler and Thorne,1987,J.Bacteriol.169:5271−5278を参照のこと)行われ得る。大腸菌(E.coli)細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換により(例えば、Hanahan,1983,J.Mol.Biol.166:557−580を参照のこと)または電気穿孔法により(例えば、Dower et al.,1988,Nucleic Acids Res.16:6127−6145を参照のこと)行われ得る。ストレプトマイセス属(Streptomyces)細胞へのDNAの導入は、例えば、プロトプラスト形質転換および電気穿孔法により(例えば、Gong et al.,2004,Folia Microbiol.(Praha)49:399−405を参照のこと)、接合により(例えば、Mazodier et al.,1989,J.Bacteriol.171:3583−3585を参照のこと)、または、形質導入により(例えば、Burke et al.,2001,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 98:6289−6294を参照のこと)行われ得る。シュードモナス属(Pseudomonas)細胞へのDNAの導入は、例えば、電気穿孔法により(例えば、Choi et al.,2006,J.Microbiol.Methods 64:391−397を参照のこと)、または、接合により(例えば、Pinedo and Smets,2005,Appl.Environ.Microbiol.71:51−57を参照のこと)行われ得る。ストレプトコッカス属(Streptococcus)細胞へのDNAの導入は、例えば、天然コンピテンスにより(例えば、Perry and Kuramitsu,1981,Infect.Immun.32:1295−1297を参照のこと)、プロトプラスト形質転換により(例えば、Catt and Jollick,1991,Microbios 68:189−207を参照のこと)、電気穿孔法により(例えば、Buckley et al.,1999,Appl.Environ.Microbiol.65:3800−3804を参照のこと)、または、接合により(例えば、Clewell,1981,Microbiol.Rev.45:409−436を参照のこと)行われ得る。しかしながら、DNAを宿主細胞に導入するための技術分野において公知である方法のいずれかを用いることが可能である。
宿主細胞はまた、哺乳類、昆虫、植物または真菌細胞などの真核生物であり得る。
宿主細胞は真菌細胞であり得る。本明細書において用いられるところ、「真菌」は、子嚢菌門(Ascomycota)、担子菌門(Basidiomycota)、ツボカビ門(Chytridiomycota)および接合菌門(Zygomycota)(Hawksworth et al.,In,Ainsworth and Bisby’s Dictionary of The Fungi,8th edition,1995,CAB International,University Press,Cambridge,UKに定義されているとおり)、ならびに、卵菌門(Oomycota)(前述のHawksworth et al.,1995,page 171に引用されているとおり)およびすべての栄養胞子形成真菌(前述のHawksworth et al.,1995)を含む。
真菌宿主細胞はイースト菌細胞であり得る。本明細書において用いられるところ、「イースト菌」は、子嚢菌酵母(エンドミセス目(Endomycetales))、担子菌イースト菌を含み、イースト菌は、不完全菌類(不完全酵母菌類(Blastomycetes))に属する。イースト菌の分類は将来において変更される可能性があるため、本発明の目的について、イースト菌は、Biology and Activities of Yeast(Skinner,F.A.,Passmore,S.M.,and Davenport,R.R.,eds,Soc.App.Bacteriol.Symposium Series No.9,1980)に記載されているとおりに定義されるものとする。
イースト菌宿主細胞は、クルイベロマイセスラクティス(Kluyveromyces lactis)、サッカロマイセスカルスベルゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロマイセスジアスタチクス(Saccharomyces diastaticus)、サッカロマイセスドウグラシイ(Saccharomyces douglasii)、サッカロマイセスクルイベリ(Saccharomyces kluyveri)、サッカロマイセスノルベンシス(Saccharomyces norbensis)、サッカロマイセスオビホルミス(Saccharomyces oviformis)またはヤロウイアリポリチカ(Yarrowia lipolytica)細胞などのカンジダ属(Candida)、ハンセヌラ属(Hansenula)、クルイベロマイセス属(Kluyveromyces)、ピチア属(Pichia)、サッカロマイセス属(Saccharomyces)、シゾサッカロマイセス属(Schizosaccharomyces)またはヤロウイア属(Yarrowia)細胞であり得る。
真菌宿主細胞は糸状真菌細胞であり得る。「糸状菌」は、真菌植物門(Eumycota)および卵菌門(Oomycota)亜門(前述のHawksworth et al.,1995で定義されているとおり)のすべてのフィラメント形を含む。糸状菌は、一般に、キチン、セルロース、グルカン、キトサン、マンナンおよび他の複雑な多糖類から組成される菌糸体壁によって特徴付けられる。栄養成長は菌糸の伸展によるものであり、および、炭素異化は絶対好気性である。対照的に、サッカロマイセスセレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)などのイースト菌による栄養成長は単細胞葉状体の出芽によるものであり、および、炭素異化は発酵性であり得る。
糸状真菌宿主細胞は、アクレモニウム属(Acremonium)、アスペルギルス属(Aspergillus)、アウレオバシジウム属(Aureobasidium)、ブエルカンデラ属(Bjerkandera)、セリポリオプシス属(Ceriporiopsis)、クリソスポリウム属(Chrysosporium)、コプリヌス属(Coprinus)、コリオルス属(Coriolus)、クリプトコッカス属(Cryptococcus)、フィリバシジウム属(Filibasidium)、フザリウム属(Fusarium)、フミコラ属(Humicola)、マグナポルテ属(Magnaporthe)、ムコール属(Mucor)、ミセリオフトラ属(Myceliophthora)、ネオカリマスチクス属(Neocallimastix)、ニューロスポラ属(Neurospora)、パエシロマイセス属(Paecilomyces)、ペニシリウム属(Penicillium)、ファネロケーテ属(Phanerochaete)、フレビア属(Phlebia)、ピロマイセス属(Piromyces)、プレウロツス属(Pleurotus)、シゾフィルム属(Schizophyllum)、タラロマイセス属(Talaromyces)、テルモアスクス属(Thermoascus)、チエラビア属(Thielavia)、トリポクラジウム属(Tolypocladium)、トラメテス属(Trametes)またはトリコデルマ属(Trichoderma)細胞であり得る。
例えば、糸状真菌宿主細胞は、アスペルギルスアワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルスフォエティダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギルスフミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルスジャポニクス(Aspergillus japonicus)、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)、アスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)、ヤケイロタケ(Bjerkandera adusta)、セリポリオプシスアネイリナ(Ceriporiopsis aneirina)、セリポリオプシスカレギエア(Ceriporiopsis caregiea)、セリポリオプシスギルベスセンス(Ceriporiopsis gilvescens)、セリポリオプシスパンノシンタ(Ceriporiopsis pannocinta)、セリポリオプシスリブロサ(Ceriporiopsis rivulosa)、セリポリオプシススブルファ(Ceriporiopsis subrufa)、セリポリオプシススブベルミスポラ(Ceriporiopsis subvermispora)、クリソスポリウムイノプス(Chrysosporium inops)、クリソスポリウムケラチノフィルム(Chrysosporium keratinophilum)、クリソスポリウムルクノウェンス(Chrysosporium lucknowense)、クリソスポリウムメルダリウム(Chrysosporium merdarium)、クリソスポリウムパンニコラ(Chrysosporium pannicola)、クリソスポリウムクイーンスランジクム(Chrysosporium queenslandicum)、クリソスポリウムトロピクム(Chrysosporium tropicum)、クリソスポリウムゾナツム(Chrysosporium zonatum)、コプリヌスシネレウス(Coprinus cinereus)、クリオルスヒルスツス(Coriolus hirsutus)、フザリウムバクテリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フザリウムセレアリス(Fusarium cerealis)、フザリウムクロークウェレンス(Fusarium crookwellense)、フザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)、フザリウム グラミネアルム(Fusarium graminearum)、フザリウムグラミヌム(Fusarium graminum)、フザリウムヘテロスポルム(Fusarium heterosporum)、フザリウムネグンディ(Fusarium negundi)、フザリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フザリウムレチクランツム(Fusarium reticulatum)、フザリウム ロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウムサムブシヌム(Fusarium sambucinum)、フザリウムサルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フザリウムスポロトリキオイデス(Fusarium sporotrichioides)、フザリウムスルフレウム(Fusarium sulphureum)、フザリウムトルロスム(Fusarium torulosum)、フザリウムトリコテシオイデス(Fusarium trichothecioides)、フザリウムベネナツム(Fusarium venenatum)、フミコラインソレンス(Humicola insolens)、フミコララヌギノサ(Humicola lanuginosa)、ムコールミエヘイ(Mucor miehei)、ミセリオフトラテルモフィラ(Myceliophthora thermophila)、ニューロスポラクラッサ(Neurospora crassa)、ペニシリウムプルプロゲヌム(Penicillium purpurogenum)、ファネロケーテクリソスポリウム(Phanerochaete chrysosporium)、フレビアラジアタ(Phlebia radiata)、プレウロツスエリンギイ(Pleurotus eryngii)、チエラビアテルレストリス(Thielavia terrestris)、トラメテスビロサ(Trametes villosa)、トラメテスベルシコロル(Trametes versicolor)、トリコデルマハルジアヌム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマコニンギイ(Trichoderma koningii)、トリコデルマロンギブラキアツム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)またはトリコデルマビリデ(Trichoderma viride)細胞であり得る。
真菌細胞は、それ自体公知の様式でのプロトプラスト形成、プロトプラストの形質転換、および、細胞壁の再生を含むプロセスにより形質転換され得る。アスペルギルス属(Aspergillus)およびトリコデルマ属(Trichoderma)宿主細胞の形質転換に好適な手法は、欧州特許第238023号明細書およびYelton et al.,1984,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:1470−1474に記載されている。フザリウム属(Fusarium)種の形質転換に好適な方法は、Malardier et al.,1989,Gene 78:147−156および国際公開第96/00787号パンフレットに記載されている。イースト菌は、Becker and Guarente,In Abelson,J.N.and Simon,M.I.,editors,Guide to Yeast Genetics and Molecular Biology,Methods in Enzymology,Volume 194,pp 182−187,Academic Press,Inc.,New York;Ito et al.,1983,J.Bacteriol.153:163;および、Hinnen et al.,1978,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 75:1920に記載の手法を用いて形質転換され得る。
生成方法
本発明はまた:(a)ポリペプチドの生成を実施可能な条件下で、野生型形態でポリペプチドを生成する細胞を培養するステップ;および、(b)ポリペプチドを回収するステップを含む本発明のポリペプチドを生成する方法に関する。好ましい態様において、細胞はバチルス属(Bacillus)のものである。
本発明はまた:(a)ポリペプチドの生成を実施可能な条件下で本発明の組換え宿主細胞を培養するステップ;および、(b)ポリペプチドを回収するステップを含む本発明のポリペプチドを生成する方法に関する。
宿主細胞は、技術分野において周知である方法を用いてポリペプチドの生成に好適な栄養培地中で培養される。例えば、細胞は、好適な培地中ならびにポリペプチドの発現および/または単離が許容される条件下で行われる、振盪フラスコ培養により、および、実験用もしくは産業用発酵槽における小規模もしくは大規模発酵(連続式、バッチ式、フェドバッチ式または固体状発酵を含む)により培養され得る。培養は、炭素および窒素源および無機塩を含む好適な栄養培地において、技術分野において公知である手法を用いて行われる。好適な媒体は、商業的な供給者から入手可能であるか、または、公開された組成に従って調製され得る(例えば、American Type Culture Collectionのカタログ)。ポリペプチドが栄養培地に分泌される場合、ポリペプチドは培地から直接回収可能である。ポリペプチドが分泌されない場合、細胞ライセートから回収可能である。
ポリペプチドは、ポリペプチドに特異的な技術分野において公知である方法を用いて検出され得る。これらの検出方法は、特定の抗体の使用、酵素産生物の形成、または、酵素基質の消失を含み得る。例えば、酵素アッセイを用いてポリペプチドの活性を判定してもよい。
ポリペプチドは技術分野において公知である方法を用いて回収され得る。例えば、ポリペプチドは、特にこれらに限定されないが、遠心分離、ろ過、抽出、噴霧乾燥、蒸発または沈殿を含む従来の手法により栄養培地から回収され得る。
ポリペプチドは、実質的に純粋なポリペプチドを得るために、特にこれらに限定されないが、クロマトグラフィ(例えば、イオン交換、親和性、疎水性、クロマトフォーカシングおよびサイズ排除)、電気泳動的手法(例えば、分取等電点電気泳動)、較差溶解度(例えば、硫酸アンモニウム沈殿)、SDS−PAGE、または、抽出(例えば、Protein Purification,J.−C.Janson and Lars Ryden,editors,VCH Publishers,New York,1989を参照のこと)を含む技術分野において公知である多様な手法によって精製され得る。
代替的な態様においては、ポリペプチドは回収されず、ポリペプチドを発現する本発明の宿主細胞がポリペプチドのソースとして用いられ得る。
組成物
本発明はまた、本発明のポリペプチドを含む組成物に関する。好ましくは、組成物は、このようなポリペプチドが富化されている。「富化」という用語は、組成物のプロテアーゼ活性が、例えば少なくとも1.1の富化因子で高められることを示す。
組成物は、主な酵素成分として本発明のポリペプチドを含み得る例えば単成分組成物である。または、組成物は、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、ハロペルオキシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、リパーゼ、マンノシダーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解性酵素、ペプチドグルタミナーゼ、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、タンパク質分解性酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼまたはキシラナーゼなどの複数の酵素活性を含み得る。追加の酵素が、例えば、アスペルギルスアクレアツス(Aspergillus aculeatus)、アスペルギルスアワモリ(Aspergillus awamori)、アスペルギルスフォエティダス(Aspergillus foetidus)、アスペルギルスフミガーツス(Aspergillus fumigatus)、アスペルギルスジャポニクス(Aspergillus japonicus)、アスペルギルスニズランス(Aspergillus nidulans)、アスペルギルスニガー(Aspergillus niger)またはアスペルギルスオリゼー(Aspergillus oryzae)といったアスペルギルス属(Aspergillus);例えば、フザリウムバクテリジオイデス(Fusarium bactridioides)、フザリウムセレアリス(Fusarium cerealis)、フザリウムクロークウェレンス(Fusarium crookwellense)、フザリウムクルモルム(Fusarium culmorum)、フザリウム グラミネアルム(Fusarium graminearum)、フザリウムグラミヌム(Fusarium graminum)、フザリウムヘテロスポルム(Fusarium heterosporum)、フザリウムネグンディ(Fusarium negundi)、フザリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum)、フザリウムレチクランツム(Fusarium reticulatum)、フザリウム ロゼウム(Fusarium roseum)、フザリウムサムブシヌム(Fusarium sambucinum)、フザリウムサルコクロウム(Fusarium sarcochroum)、フザリウムスルフレウム(Fusarium sulphureum)、フザリウムトルロセウム(Fusarium toruloseum)、フザリウムトリコテシオイデス(Fusarium trichothecioides)もしくはフザリウムベネナツム(Fusarium venenatum)といったフザリウム属(Fusarium);フミコラ属(Humicola)、例えば、フミコラインソレンス(Humicola insolens)もしくはフミコララヌギノサ(Humicola lanuginosa);または、例えば、トリコデルマハルジアヌム(Trichoderma harzianum)、トリコデルマコニンギイ(Trichoderma koningii)、トリコデルマロンギブラキアツム(Trichoderma longibrachiatum)、トリコデルマレエセイ(Trichoderma reesei)またはトリコデルマビリデ(Trichoderma viride)といったトリコデルマ属(Trichoderma)に属する微生物によって例えば生成され得る。
組成物は、技術分野において公知である方法に従って調製され得、また、液体または乾燥組成物の形態であり得る。例えば、組成物は、粒質物または微粒剤の形態であり得る。ポリペプチドは、技術分野において公知である方法に従って安定化され得る。
洗剤組成物
一実施形態において、本発明は、本発明の酵素を1種または複数種の追加のクリーニング組成成分と共に含む洗剤組成物に関する。
追加の成分の選択は、当業者の技能の範囲内であり、以下に記載される例示的な非限定的な成分を含む従来の処方成分が含まれる。成分の選択には、布地の取り扱いに関して、クリーニングされる布地の種類、汚染物の種類および/または程度、クリーニングを行う温度、ならびに、洗剤生成物の配合物の検討が含まれ得る。以下に記載の成分は特定の官能基に従う一般的なヘッダによって分類されるが、これは限定として解釈されるべきではなく、当業者に認識されるであろうとおり追加の官能基が成分中に含まれていてもよい。
それ故、本発明の一実施形態は、プロテアーゼ活性、配列番号2の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有するポリペプチドを含む洗剤組成物に関する。一態様において、ポリペプチドは、配列番号2の成熟型ポリペプチドから、10アミノ酸以下、例えば、5アミノ酸、4アミノ酸、3アミノ酸、2アミノ酸および1アミノ酸だけ異なる。
他の実施形態は、プロテアーゼ活性、配列番号4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有するポリペプチドを含む洗剤組成物に関する。一態様において、ポリペプチドは、配列番号4の成熟型ポリペプチドから、10アミノ酸以下、例えば、5アミノ酸、4アミノ酸、3アミノ酸、2アミノ酸および1アミノ酸だけ異なる。
さらに他の実施形態は、プロテアーゼ活性、配列番号6の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有するポリペプチドを含む洗剤組成物に関する。一態様において、ポリペプチドは、配列番号6の成熟型ポリペプチドから、10アミノ酸以下、例えば、5アミノ酸、4アミノ酸、3アミノ酸、2アミノ酸および1アミノ酸だけ異なる。
好ましい実施形態において、組成物は、さらなるプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、セルラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシログルカナーゼ、ペクチナーゼ、ペクチンリアーゼ、キサンタナーゼ、ペルオキシダーゼ、ハロペルオキシゲナーゼ、カタラーゼ、マンナナーゼまたはいずれかのこれらの混合物の群から選択される少なくとも1種の他の酵素をさらに含む。
本発明の酵素
本発明の一実施形態において、本発明のポリペプチドは、洗浄液1リットル当たり、0.01〜100mgのタンパク質、好ましくは0.005〜50mgのタンパク質、より好ましくは0.01〜25mgのタンパク質、さらにより好ましくは0.05〜10mgのタンパク質、最も好ましくは0.05〜5mgのタンパク質、最も好ましくは0.02〜2mgのタンパク質、および、さらに最も好ましくは0.01〜1mgのタンパク質などの0.001〜100mgのタンパク質に対応する量で洗剤組成物に添加され得る。
本発明の洗剤組成物の酵素は、例えば、プロピレングリコールもしくはグリセロールなどのポリオール、糖質もしくは糖質アルコール、乳酸、ホウ酸、もしくは、例えば芳香族ホウ酸エステルといったホウ酸誘導体、または、4−ホルミルフェニルボロン酸などのフェニルボロン酸誘導体といった従来の安定化剤を用いて安定化され得、および、組成物は、例えば、国際公開第92/19709号パンフレットおよび国際公開第92/19708号パンフレットに記載されているとおり配合され得る。
本発明のポリペプチドはまた、参照により本明細書に援用される国際公開第97/07202号パンフレットに開示の洗剤配合物に組み込まれてもよい。
界面活性剤
洗剤組成物は、アニオン性および/またはカチオン性および/またはノニオン性および/または半極性および/または両イオン性またはこれらの混合物であり得る1種または複数種の界面活性剤を含んでいてもよい。特定の実施形態において、洗剤組成物は、1種または複数種のノニオン性界面活性剤および1種または複数種のアニオン性界面活性剤の混合物を含む。界面活性剤は、典型的には、約1%〜約40%または約3%〜約20%または約3%〜約10%などの約0.1%〜60重量%のレベルで存在する。界面活性剤は所望のクリーニング用途に基づいて選択され、技術分野において公知であるいずれかの従来の界面活性剤を含む。ランドリー洗剤に用いられ得る技術分野において公知であるいずれかのランドリー界面活性剤が利用され得る。
含まれる場合、洗剤は、通常は、約5%〜約15%または約20%〜約25%を含む約5%〜約30%などの約1%〜約40重量%のアニオン性界面活性剤を含有するであろう。アニオン性界面活性剤の非限定的な例としては、硫酸塩およびスルホン酸塩、特に、直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LAS)、LASの異性体、分岐アルキルベンゼンスルホネート(BABS)、フェニルアルカンスルホネート、α−オレフィンスルホネート(AOS)、オレフィンスルホネート、アルケンスルホネート、アルカン−2,3−ジイルビス(硫酸塩)、ヒドロキシアルカンスルホネートおよびジスルホネート、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などのアルキルスルフェート(AS)、脂肪族アルコールスルフェート(FAS)、第1級アルコールスルフェート(PAS)、アルコールエーテルスルフェート(アルコールエトキシスルフェートまたは脂肪族アルコールエーテルスルフェートとしても公知であるAESまたはAEOSまたはFES)、第2級アルカンスルホネート(SAS)、パラフィンスルホネート(PS)、エステルスルホネート、スルホン化脂肪酸グリセロールエステル、メチルエステルスルホネート(MES)を含むα−スルホ脂肪酸メチルエステル(α−SFMeまたはSES)、アルキル−またはアルケニルコハク酸、ドデセニル/テトラデセニルコハク酸(DTSA)、アミノ酸の脂肪酸誘導体、スルホコハク酸またはセッケンのジエステルおよびモノエステル、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
含まれる場合、洗剤は、通常、約0%〜約40重量%のカチオン性界面活性剤を含むであろう。カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アルキルジメチルエタノール第4級アミン(ADMEAQ)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、ジメチルジステアリル塩化アンモニウム(DSDMAC)およびアルキルベンジルジメチルアンモニウム、ならびに、これらの組み合わせ、アルキル第4級アンモニウム化合物、アルコキシル化第4級アンモニウム(AQA)が挙げられる。
含まれる場合、洗剤は、通常、約3%〜約5%または約8%〜約12%などの、例えば約0.5%〜約30%、特に約1%〜約20%、約3%〜約10%といった約0.2%〜約40重量%のノニオン性界面活性剤を含有するであろう。ノニオン性界面活性剤の非限定的な例としては、アルコールエトキシレート(AEまたはAEO)、アルコールプロポキシレート、プロポキシル化脂肪族アルコール(PFA)、エトキシル化および/またはプロポキシル化脂肪酸アルキルエステルなどのアルコキシル化脂肪酸アルキルエステル、アルキルフェノールエトキシレート(APE)、ノニルフェノールエトキシレート(NPE)、アルキルポリグリコシド(APG)、アルコキシル化アミン、脂肪酸モノエタノールアミド(FAM)、脂肪酸ジエタノールアミド(FADA)、エトキシル化脂肪酸モノエタノールアミド(EFAM)、プロポキシル化脂肪酸モノエタノールアミド(PFAM)、ポリヒドロキシアルキル脂肪酸アミド、または、グルコサミンのN−アシルN−アルキル誘導体(グルコサミドGAまたは脂肪酸グルカミドFAGA)、ならびに、商品名SPANおよびTWEENで入手可能な生成物、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
含まれる場合、洗剤は、通常、約1%〜約40重量%の半極性界面活性剤を含有するであろう。半極性界面活性剤の非限定的な例としては、アルキルジメチルアミンオキシド、N−(ココアルキル)−N,N−ジメチルアミンオキシドおよびN−(獣脂−アルキル)−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシドなどのアミンオキシド(AO)、脂肪酸アルカノールアミドおよびエトキシル化脂肪酸アルカノールアミド、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
含まれる場合、洗剤は、通常、約1%〜約40重量%の両性イオン性界面活性剤を含有するであろう。両性イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ベタイン、アルキルジメチルベタインおよびスルホベタイン、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
ヒドロトロープ
ヒドロトロープは、疎水性化合物を水溶液(または、反対に、極性物質を非極性環境)中に可溶化させる化合物である。典型的には、ヒドロトロープは、親水特性および疎水特性の両方を有する(いわゆる、界面活性剤から公知である両親媒性特性)が;しかしながら、ヒドロトロープの分子構造は、一般に、自発的な自己凝集を好まず、例えば、Hodgdon and Kaler(2007),Current Opinion in Colloid & Interface Science 12:121−128による概説を参照のこと。ヒドロトロープは、ミセル相、層状相または他の良好に画定されたメソ相を形成する界面活性剤および脂質について見出されるような、超えると自己凝集を生じる限界濃度を示さない。代わりに、多くのヒドロトロープは、凝集物の大きさが濃度の増加に伴って大型化する連続タイプの凝集プロセスを示す。しかしながら、多くのヒドロトロープは、水、脂、界面活性剤およびポリマーの混合物を含む、極性および非極性特性の物質を含有する系の相挙動、安定性およびコロイド特性を改変させる。ヒドロトロープは、伝統的に、製薬、パーソナルケア、食品から技術的用途にわたり産業で用いられている。洗剤組成物中においてヒドロトロープを使用することにより、相分離または高粘度などの望ましくない現象を誘起することなく、例えば、界面活性剤のより濃縮された配合物(水を排除することにより液体洗剤をコンパクトにするプロセスのとおり)が可能となる。
洗剤は、約0.5〜約5%または約3%〜約5%などの0〜5重量%のヒドロトロープを含有し得る。洗剤において用いられる技術分野において公知であるいずれかのヒドロトロープが利用され得る。ヒドロトロープの非限定的な例としては、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム(STS)、キシレンスルホン酸ナトリウム(SXS)、クメンスルホン酸ナトリウム(SCS)、シメンスルホン酸ナトリウム、アミンオキシド、アルコールおよびポリグリコールエーテル、ヒドロキシナフタレンナトリウム、ヒドロキシナフタレンスルホン酸ナトリウム、エチルヘキシル硫酸ナトリウム、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
ビルダーおよびコビルダー
洗剤組成物は、約5%〜約50%などの約0〜65重量%の洗剤ビルダーもしくはコビルダー、または、これらの混合物を含有し得る。皿洗浄洗剤において、ビルダーのレベルは、典型的には40〜65%、特に50〜65%である。ビルダーおよび/またはコビルダーは特に、CaおよびMgと共に水溶性錯体を形成するキレート化剤であり得る。ランドリー洗剤に用いられる技術分野において公知であるいずれかのビルダーおよび/またはコビルダーが利用され得る。ビルダーの非限定的な例としては、ゼオライト、二リン酸塩(ピロリン酸塩)、三リン酸ナトリウム(STPまたはSTPP)などの三リン酸塩、炭酸ナトリウムなどの炭酸塩、メタケイ酸ナトリウムなどの可溶性ケイ酸塩、層状ケイ酸塩(例えば、Hoechst製SKS−6)、2−アミノエタン−1−オール(MEA)、イミノジエタノール(DEA)および2,2’、2”−ニトリロトリエタノール(TEA)などのエタノールアミン、および、カルボキシメチルイヌリン(CMI)、ならびに、これらの組み合わせが挙げられる。
洗剤組成物はまた、約5%〜約40%などの0〜65重量%の洗剤コビルダーまたはこれらの混合物を含有し得る。洗剤組成物は、コビルダーを単独で含んでいても、または、例えばゼオライトビルダーといったビルダーと組み合わせて含んでいてもよい。コビルダーの非限定的な例としては、ポリ(アクリル酸)(PAA)またはコポリ(アクリル酸/マレイン酸)(PAA/PMA)などのポリアクリレートのホモポリマーまたはそのコポリマーが挙げられる。さらに非限定的な例としては、クエン酸塩、アミノカルボン酸塩、アミノポリカルボン酸塩およびホスホン酸塩などのキレート剤、ならびに、アルキル−またはアルケニルコハク酸が挙げられる。追加の特定の例としては、2,2’,2”−ニトリロ三酢酸(NTA)、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、イミノジコハク酸(IDS)、エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸(EDDS)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、グルタミン酸−N,N−二酢酸(GLDA)、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジイルビス(ホスホン酸)(HEDP)、エチレンジアミンテトラキス(メチレン)テトラキス(ホスホン酸)(EDTMPA)、ジエチレントリアミンエペンタキス(メチレン)ペンタキス(ホスホン酸)(DTPMPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(EDG)、アスパラギン酸−N−一酢酸(ASMA)、アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、アスパラギン酸−N−モノプロピオン酸(ASMP)、イミノジコハク酸(IDA)、N−(2−スルホメチル)アスパラギン酸(SMAS)、N−(2−スルホエチル)アスパラギン酸(SEAS)、N−(2−スルホメチル)グルタミン酸(SMGL)、N−(2−スルホエチル)グルタミン酸(SEGL)、N−メチルイミノ二酢酸(MIDA)、α−アラニン−N,N−二酢酸(α−ALDA)、セリン−N,N−二酢酸(SEDA)、イソセリン−N,N−二酢酸(ISDA)、フェニルアラニン−N,N−二酢酸(PHDA)、アントラニル酸−N,N−二酢酸(ANDA)、スルファニル酸−N,N−二酢酸(SLDA)、タウリン−N,N−二酢酸(TUDA)およびスルホメチル−N,N−二酢酸(SMDA)、N−(ヒドロキシエチル)−エチリデンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエタノールグリシン(DEG)、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、アミノトリス(メチレンホスホン酸)(ATMP)、ならびに、これらの組み合わせおよび塩が挙げられる。さらなる例示的なビルダーおよび/またはコビルダーは、例えば、国際公開第09/102854号パンフレット、米国特許第5977053号明細書に開示されている。ホスホン酸塩などの湯垢抑制剤。
漂白系
洗剤は、約1%〜約5%などの0〜10重量の漂白系を含有し得る。ランドリー洗剤において用いられるいずれかの技術分野において公知である漂白系が利用され得る。好適な漂白系成分としては、漂白触媒、光漂白、漂白活性化剤、過炭酸ナトリウムおよび過ホウ酸ナトリウムなどの過酸化水素の供給源、事前に形成した過酸、ならびに、これらの混合物が挙げられる。好適な事前に形成した過酸としては、これらに限定されないが、ペルオキシカルボン酸および塩、過炭酸および塩、過イミド酸および塩、ペルオキシ一硫酸および塩、例えば、オキソン(R)、ならびに、これらの混合物が挙げられる。漂白系の非限定的な例としては、例えば、過ホウ酸(通常は一水和物または四水和物)、過炭酸、過硫酸、過リン酸、過ケイ酸のナトリウム塩などのアルカリ金属塩を含む無機塩を、過酸−形成性漂白活性化剤と組み合わせて含み得るペルオキシド系漂白系が挙げられる。本明細書において漂白活性化剤とは、ペルオキシド漂白剤様過酸化水素と反応して、過酸を形成する化合物を意味する。このようにして形成された過酸は、活性化された漂白剤を構成する。本明細書において用いられる好適な漂白活性化剤は、エステルアミド、イミドまたは無水物の分類に属するものを含み、好適な例は、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、ナトリウム3,5,5トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホネート、ジペルオキシドデカン酸、4−(ドデカノイルオキシ)ベンゼンスルホネート(LOBS)、4−(デカノイルオキシ)ベンゼンスルホネート、4−(デカノイルオキシ)安息香酸塩(DOBS)、4−(3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシ)ベンゼンスルホネート(ISONOBS)、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)および4−(ノナノイルオキシ)ベンゼンスルホネート(NOBS)、および/または、国際公開第98/17767号パンフレットに開示されているものである。対象の漂白活性化剤の特定のファミリーは欧州特許第624154号明細書に開示されており、アセチルトリエチルシトレート(ATC)が特に好ましいファミリーである。ATCまたは短鎖トリグリセリド様トリアシンは、最終的にはクエン酸およびアルコールに分解されるために、環境にやさしいという利点を有する。さらに、アセチルトリエチルシトレートおよびトリアセチンは、保管に際して生成物中における良好な加水分解安定性を有しており、これは効果的な漂白活性化剤である。最後に、ATCは、ランドリー添加剤に対して良好な補助能を提供する。または、漂白系は、例えば、アミド、イミドまたはスルホンタイプのペルオキシドを含み得る。漂白系はまた、6−(フタロイルアミノ)過カプロン酸(PAP)などの過酸を含み得る。漂白系はまた、漂白触媒を含んでいてもよい。いくつかの実施形態において、漂白剤成分は、以下の式を有する有機触媒:
Figure 0006126086
(iii)およびこれらの混合物(式中、各R1は、独立して、9〜24個の炭素を含有する分岐アルキル基または11〜24個の炭素を含有する直鎖アルキル基であり、好ましくは、各R1は、独立して、9〜18個の炭素を含有する分岐アルキル基または11〜18個の炭素を含有する直鎖アルキル基であり、より好ましくは各R1は、独立して、2−プロピルヘプチル、2−ブチルオクチル、2−ペンチルノニル、2−ヘキシルデシル、n−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、イソ−ノニル、イソ−デシル、イソ−トリデシルおよびイソ−ペンタデシルからなる群から選択される)からなる群から選択される有機触媒であり得る。他の例示的な漂白系は、例えば、国際公開第2007/087258号パンフレット、国際公開第2007/087244号パンフレット、国際公開第2007/087259号パンフレット、国際公開第2007/087242号パンフレットに記載されている。好適な光漂白は、例えばスルホン化アエンフタロシアニンであり得る。
ポリマー
洗剤は、0.5〜5%、2〜5%、0.5〜2%または0.2〜1%などの0〜10重量%のポリマーを含有する。洗剤において用いられる技術分野において公知であるいずれかのポリマーが利用され得る。ポリマーは、上記のとおりコビルダーとして機能し得、または、再汚染防止、繊維保護、汚染物遊離、移染防止、油脂クリーニングおよび/または消泡特性をもたらし得る。いくつかのポリマーは、上記の特性を2つ以上および/または下記のモチーフを2つ以上有している場合がある。例示的なポリマーとしては、(カルボキシメチル)セルロース(CMC)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、ポリ(エチレングリコール)またはポリ(エチレンオキシド)(PEG)、エトキシル化ポリ(エチレンイミン)、カルボキシメチルイヌリン(CMI)、および、PAAなどのポリカルボキシレート、PAA/PMA、ポリ−アスパラギン酸、および、ラウリルメタクリレート/アクリル酸コポリマー、疎水性修飾CMC(HM−CMC)およびシリコーン、テレフタル酸とオリゴマー系グリコールとのコポリマー、ポリエチレンテレフタレートとポリオキシエテンテレフタレートとのコポリマー(PET−POET)、PVP、ポリ(ビニルイミダゾール)(PVI)、ポリ(ビニルピリジン−N−オキシド)(PVPOまたはPVPNO)、ならびに、ポリビニルピロリドン−ビニルイミダゾール(PVPVI)が挙げられる。さらに例示的なポリマーとしては、スルホン化ポリカルボキシレート、ポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシド(PEO−PPO)およびジクアタニウムエトキシスルフェートが挙げられる。他の例示的なポリマーは、例えば、国際公開第2006/130575号パンフレットに開示されている。上記のポリマーの塩もまた予期される。
布地色調剤
本発明の洗剤組成物はまた、染料または顔料などの布地色調剤を含んでいてもよく、これは、洗剤組成物に配合された場合に、前記布地が前記洗剤組成物を含む洗浄液と接触させられる際に布地に付着し、これにより、可視光の吸収/反射を介して前記布地の色合いを変えることが可能である。蛍光性白色化剤は少なくともいくらかの可視光を放つ。対照的に、布地色調剤は、可視光スペクトルの少なくとも一部分を吸収することで表面の色合いを変える。好適な布地色調剤としては、染料および染料−クレイ複合体が挙げられ、また、顔料もまた挙げられ得る。好適な染料としては、微小分子染料および高分子染料が挙げられる。好適な微小分子染料としては、例えば国際公開第2005/03274号パンフレット、国際公開第2005/03275号パンフレット、国際公開第2005/03276号パンフレットおよび欧州特許第1876226号明細書(本明細書において参照により援用される)に記載されている、Direct Blue、Direct Red、Direct Violet、Acid Blue、Acid Red、Acid Violet、Basic Blue、Basic VioletおよびBasic Red、または、これらの混合物の染料索引(C.I.)分類に属する染料からなる群から選択される微小分子染料が挙げられる。洗剤組成物は、約0.00003重量%〜約0.2重量%、約0.00008重量%〜約0.05重量%またはさらには約0.0001重量%〜約0.04重量%の布地色調剤を含むことが好ましい。組成物は、0.0001重量%〜0.2重量%の布地色調剤を含み得、これは、組成物が単位用量ポーチの形態である場合に特に好ましい場合がある。好適な色調剤はまた、例えば、国際公開第2007/087257号パンフレット、国際公開第2007/087243号パンフレットに開示されている。
(追加の)酵素
洗剤添加剤、ならびに、洗剤組成物は、例えばラッカーゼおよび/またはペルオキシダーゼといった、タンパク分解酵素、リパーゼ、クチナーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、セルラーゼ、ペクチナーゼ、マンナナーゼ、アラビナーゼ、ガラクタナーゼ、キシラナーゼ、オキシダーゼなどの1種または複数種[追加]の酵素を含み得る。
普通、選択された酵素の特性は選択された洗剤と適合性であるべきであり(すなわち、至適pH、他の酵素的および非酵素的処方成分等との親和性)、酵素は有効量で存在しているべきである。
セルラーゼ:好適なセルラーゼは、細菌性または真菌性由来のものを含む。化学的に修飾されたミュータントまたはタンパク質改変ミュータントが含まれる。好適なセルラーゼとしては、例えば、米国特許第4,435,307号明細書、米国特許第5,648,263号明細書、米国特許第5,691,178号明細書、米国特許第5,776,757号明細書および国際公開第89/09259号パンフレットに開示されている、フミコラインソレンス(Humicola insolens)、ミセリオフトラテルモフィラ(Myceliophthora thermophila)およびフザリウム オキシスポルム(Fusarium oxysporum)から生成された真菌セルラーゼといった、バチルス属(Bacillus)、シュードモナス属(Pseudomonas)、フミコラ属(Humicola)、フザリウム属(Fusarium)、チエラビア属(Thielavia)、アクレモニウム属(Acremonium)由来のセルラーゼが挙げられる。
特に好適なセルラーゼは、色の取り扱いに関する有益性を有するアルカリ性または中性セルラーゼである。このようなセルラーゼの例は、欧州特許第0 495 257、欧州特許第0 531 372号明細書、国際公開第96/11262号パンフレット、国際公開第96/29397号パンフレット、国際公開第98/08940号パンフレットに記載されているセルラーゼである。他の例は、国際公開第94/07998号パンフレット、欧州特許第0 531 315号明細書、米国特許第5,457,046号明細書、米国特許第5,686,593号明細書、米国特許第5,763,254号明細書、国際公開第95/24471号パンフレット、国際公開第98/12307号パンフレットおよび国際特許出願第PCT/DK98/00299号パンフレットに記載されているものなどのセルラーゼ変異体である。
市販されているセルラーゼとしては、Celluzyme(商標)およびCarezyme(商標)(Novozymes A/S)、Clazinase(商標)およびPuradax HA(商標)(Genencor International Inc.)およびKAC−500(B)(商標)(花王株式会社)が挙げられる。
プロテアーゼ:好適なプロテアーゼは、動物、野菜または微生物性由来のものを含む。微生物性由来のものが好ましい。化学的に修飾されたミュータントまたはタンパク質改変ミュータントが含まれる。タンパク分解酵素は、セリンタンパク分解酵素またはメタロプロテアーゼ、好ましくはアルカリ性微生物性タンパク分解酵素またはトリプシン−様タンパク分解酵素であり得る。アルカリ性プロテアーゼの例は、サブチリシンであって、特にバチルス属(Bacillus)から誘導されたもの、例えば、サブチリシンNovo、サブチリシンCarlsberg、サブチリシン309、サブチリシン147およびサブチリシン168(国際公開第89/06279号パンフレットに記載)である。トリプシン−様プロテアーゼの例は、国際公開第89/06270号パンフレットおよび国際公開第94/25583号パンフレットに記載のトリプシン(例えば、ブタまたはウシ由来)およびフザリウム属(Fusarium)タンパク分解酵素である。
有用なプロテアーゼの例は、国際公開第92/19729号パンフレット、国際公開第98/20115号パンフレット、国際公開第98/20116号パンフレットおよび国際公開第98/34946号パンフレットに記載の変異体であって、特に、以下の1つまたは複数の位置に置換を伴う変異体である:27、36、57、76、87、97、101、104、120、123、167、170、194、206、218、222、224、235および274。
好ましい市販されているタンパク分解酵素としては、Alcalase(商標)、Savinase(商標)、Primase(商標)、Duralase(商標)、Esperase(商標)およびKannase(商標)(Novozymes A/S)、Maxatase(商標)、Maxacal(商標)、Maxapem(商標)、Properase(商標)、Purafect(商標)、Purafect OxP(商標)、FN2(商標)およびFN3(商標)(Genencor International Inc.)が挙げられる。
リパーゼおよびクチナーゼ:好適なリパーゼおよびクチナーゼは、細菌性または真菌性由来のものを含む。化学的に修飾されたミュータントまたはタンパク質改変ミュータントが含まれる。例としては、欧州特許第258 068号明細書および欧州特許第305 216号明細書に記載されている、テルモマイセス属(Thermomyces)由来、例えば、T.ラヌギノスス(T.lanuginosus)(過去にはフミコララヌギノサ(Humicola lanuginosa)と命名されていた)由来のリパーゼ;国際公開第96/13580号パンフレットに記載されている、例えばH.インソレンス(H.insolens)といったフミコラ属(Humicola)由来のクチナーゼ;例えば、P.アルカリ(P.alcali)遺伝子またはP.シュードアルカリ(P.pseudoalcali)遺伝子(欧州特許第218 272号明細書)、P.セパシア(P.cepacia)(欧州特許第331 376号明細書)、P.スツツェリ(P.stutzeri)(英国特許第1,372,034号明細書)、P.フルオレッセンス(P.fluorescens)、シュードモナス属の一種(Pseudomonas sp.)SD705株(国際公開第95/06720号パンフレットおよび国際公開第96/27002号パンフレット)、P.ウィスコンシネンシス(P.wisconsinensis)(国際公開第96/12012号パンフレット)といったシュードモナス属(Pseudomonas)リパーゼ;例えば、枯草菌(B.subtilis)(Dartois et al.,1993,Biochemica et Biophysica Acta,1131:253−360)、B.ステアロサーモフィルス(B.stearothermophilus)(特開昭64/744992号公報)またはB.プミルス(B.pumilus)(国際公開第91/16422号パンフレット)といったバチルス属(Bacillus)リパーゼが挙げられる。
他の例は、国際公開第92/05249号パンフレット、国際公開第94/01541号パンフレット、欧州特許第407 225号明細書、欧州特許第260 105号明細書、国際公開第95/35381号パンフレット、国際公開第96/00292号パンフレット、国際公開第95/30744号パンフレット、国際公開第94/25578号パンフレット、国際公開第95/14783号パンフレット、国際公開第95/22615号パンフレット、国際公開第97/04079号パンフレット、国際公開第97/07202号パンフレット、国際公開第00/060063号パンフレット、国際公開第2007/087508号パンフレットおよび国際公開第2009/109500号パンフレットに記載のものなどのリパーゼ変異体である。
好ましい市販されているリパーゼ酵素としては、Lipolase(商標)、Lipolase Ultra(商標)およびLipex(商標)、Lecitase(商標)、Lipolex(商標);Lipoclean(商標)、Lipoprime(商標)(Novozymes A/S)が挙げられる。他の市販されているリパーゼとしては、Lumafast(Genencor Int Inc);Lipomax(Gist−Brocades/Genencor Int Inc)およびSolvay製のバチルス属(Bacillus sp)リパーゼが挙げられる。
アミラーゼ:好適なアミラーゼ(αおよび/またがβ)は、細菌性または真菌性由来のものを含む。化学的に修飾されたミュータントまたはタンパク質改変ミュータントが含まれる。アミラーゼとしては、例えば、英国特許第1,296,839号明細書により詳細に記載されているバチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)の特別な系統といった、例えばバチルス属(Bacillus)から得られるα−アミラーゼが挙げられる。
有用なアミラーゼの例は、国際公開第94/02597号パンフレット、国際公開第94/18314号パンフレット、国際公開第96/23873号パンフレットおよび国際公開第97/43424号パンフレットに記載の変異体であって、特に、以下の1つまたは複数の位置に置換を伴う変異体である:15、23、105、106、124、128、133、154、156、181、188、190、197、202、208、209、243、264、304、305、391、408および444。
市販されているアミラーゼは、Duramyl(商標)、Termamyl(商標)、Fungamyl(商標)およびBAN(商標)(Novozymes A/S)、Rapidase(商標)、およびPurastar(商標)(Genencor International Inc.製)である。
ペルオキシダーゼ/オキシダーゼ:好適なペルオキシダーゼ/オキシダーゼは、植物、細菌性または真菌性由来のものを含む。化学的に修飾されたミュータントまたはタンパク質改変ミュータントが含まれる。有用なペルオキシダーゼの例としては、例えば、C.シネレウス(C.cinereus)といったコプリヌス属(Coprinus)由来のペルオキシダーゼ、および、国際公開第93/24618号パンフレット、国際公開第95/10602号パンフレットおよび国際公開第98/15257号パンフレットに記載されているものなどのその変異体が挙げられる。
市販されているペルオキシダーゼとしては、Guardzyme(商標)(Novozymes A/S)が挙げられる。
洗剤酵素は、1種または複数種の酵素を含有する個別の添加剤を加えることにより、または、これらの酵素のすべてを含む複合添加剤を加えることにより、洗剤組成物に含まれていてもよい。本発明の洗剤添加剤(すなわち、個別の添加剤または複合添加剤)は、例えば、粒質物、液体、スラリー等として配合されることが可能である。好ましい洗剤添加剤配合物は、粒質物、特に非発塵性粒質物、液体、特に安定化された液体またはスラリーである。
非発塵性粒質物は、例えば、米国特許第4,106,991号明細書および米国特許第4,661,452号明細書に開示のとおり生成され得、任意により、技術分野において公知である方法によりコーティングされてもよい。ワックス状コーティング材の例は、1000〜20000の平均モル重量を有するポリ(エチレンオキシド)生成物(ポリエチレングリコール、PEG);16〜50個のエチレンオキシドユニットを有するエトキシル化ノニルフェノール;アルコールが12〜20個の炭素原子を含有し、および、15〜80個のエチレンオキシドユニットが存在するエトキシル化脂肪族アルコール;脂肪族アルコール;脂肪酸;ならびに、脂肪酸のモノ−およびジ−およびトリグリセリドである。流動床技術による用途に対して好適なフィルム形成性コーティング材の例は英国特許第1483591号明細書に記載されている。液体酵素調製物は、例えば、確立された方法に従って、プロピレングリコールなどのポリオール、糖質または糖質アルコール、乳酸またはホウ酸を添加することにより安定化され得る。保護された酵素は、欧州特許第238,216号明細書に開示されている方法に従って調製され得る。
補助材
ランドリー洗剤において用いられる技術分野において公知であるいずれかの洗剤成分もまた利用され得る。他の任意の洗剤成分としては、単独もしくは組み合わせで、耐食剤、収縮防止剤、再汚染防止剤、しわ防止剤、殺菌剤、バインダ、腐食抑制剤、崩壊剤/分解剤、染料、酵素安定化剤(ホウ酸、ホウ酸塩、CMC、および/または、プロピレングリコールなどのポリオールを含む)、クレイを含む布地コンディショナ、充填材/加工助剤、蛍光性白色化剤/光学増白剤、起泡増進剤、起泡(セッケンの泡)調節剤、香料、汚染物−懸濁剤、軟化剤、セッケン泡抑制剤、色あせ防止剤、および、ウィッキング剤が挙げられる。ランドリー洗剤において用いられる技術分野において公知であるいずれかの処方成分が利用され得る。このような処方成分の選択は十分に当業者の技能の範囲内である。
分散剤−本発明の洗剤組成物はまた、分散剤を含有することが可能である。特に粉末洗剤が分散剤を含んでいてもよい。好適な水溶性有機材料としては、ホモ−またはコポリマー酸またはその塩が挙げられ、ここで、ポリカルボン酸は、2個以下の炭素原子によって相互に分離された少なくとも2つのカルボキシルラジカルを含む。好適な分散剤は、例えば、Powdered Detergents, Surfactant science series volume 71,Marcel Dekker,Inc.に記載されている。
移染防止剤−本発明の洗剤組成物はまた、1種または複数種の移染防止剤を含み得る。好適な高分子移染防止剤としては、これらに限定されないが、ポリビニルピロリドンポリマー、ポリアミンN−オキシドポリマー、N−ビニルピロリドンおよびN−ビニルイミダゾールのコポリマー、ポリビニルオキサゾリドンおよびポリビニルイミダゾールまたはこれらの混合物が挙げられる。主題の組成物中に存在する場合、移染防止剤は、組成物の約0.0001%〜約10%、約0.01%〜約5%、または、さらには約0.1%〜約3重量%のレベルで存在し得る。
蛍光性白色化剤−本発明の洗剤組成物はまた、好ましくは、蛍光性白色化剤または光学増白剤などのクリーニングされる物品の色合いを変え得る追加の成分を含有するであろう。存在する場合、増白剤は、約0,01%〜約0,5%のレベルであることが好ましい。ランドリー洗剤組成物における使用に好適ないずれかの蛍光性白色化剤が、本発明の組成物中に用いられ得る。最も一般的に用いられる蛍光性白色化剤は、ジアミノスチルベン−スルホン酸誘導体、ジアリールピラゾリン誘導体およびビスフェニル−ジスチリル誘導体の分類に属するものである。ジアミノスチルベン−スルホン酸誘導体タイプの蛍光性白色化剤の例としては:4,4’−ビス−(2−ジエタノールアミノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネート;4,4’−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2.2’−ジスルホネート;4,4’−ビス−(2−アニリノ−4(N−メチル−N−2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネート、4,4’−ビス−(4−フェニル−2,1,3−トリアゾール−2−イル)スチルベン−2,2’−ジスルホネート;4,4’−ビス−(2−アニリノ−4(1−メチル−2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホネートおよび2−(スチビル−4”−ナフト−1.,2’:4,5)−1,2,3−トリアゾール−2”スルホネートのナトリウム塩が挙げられる。好ましい蛍光性白色化剤は、Ciba−Geigy AG,Basel,Switzerlandから入手可能であるTinopal DMSおよびTinopal CBSである。Tinopal DMSは、4,4’−ビス−(2−モルホリノ−4アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベンジスルホネートのジナトリウム塩である。Tinopal CBSは、2,2’−ビス−(フェニル−スチリル)ジスルホネートのジナトリウム塩である。また、好ましい蛍光性白色化剤は、Paramount Minerals and Chemicals,Mumbai,India製の市販のParawhite KXである。本発明における使用に好適な他の蛍光剤としては、1−3−ジアリールピラゾリンおよび7−アルキルアミノクマリンが挙げられる。
好適な蛍光性増白剤レベルは、約0.01、0.05、約0.1、または、さらには約0.2重量%の下限レベルから、0.5またはさらには0.75重量%の上限レベルを含む。
汚染物遊離ポリマー−本発明の洗剤組成物はまた、綿およびポリエステル系布地などの布地からの汚染物の除去、特にポリエステル系布地からの疎水性汚染物の除去を補助する1種または複数種の汚染物遊離ポリマーを含み得る。汚染物遊離ポリマーは、例えば、ノニオン性またはアニオン性テレフタレート系ポリマー、ポリビニルカプロラクタムおよび関連するコポリマー、ビニルグラフトコポリマー、ポリエステルポリアミドであり得る(例えばChapter 7,Powdered Detergents,Surfactant science series volume 71,Marcel Dekker,Inc.を参照のこと)。他のタイプの汚染物遊離ポリマーは、コア構造と、このコア構造に結合した複数のアルコキシレート基とを含む両親媒性アルコキシル化油脂クリーニングポリマーである。コア構造は、国際公開第2009/087523号パンフレット(本明細書において参照により援用されている)に詳述されているとおり、ポリアルキレンイミン構造またはポリアルカノールアミン構造を含み得る。さらに、ランダムグラフトコポリマーは、好適な汚染物遊離ポリマーである。好適なグラフトコポリマーは、国際公開第2007/138054号パンフレット、国際公開第2006/108856号パンフレットおよび国際公開第2006/113314号パンフレット(本明細書において参照により援用されている)により詳細に記載されている。他の汚染物遊離ポリマーは、欧州特許第1867808号明細書または国際公開第2003/040279号パンフレット(共に本明細書において参照により援用されている)に記載されているものなどの変性セルロース誘導体などの特に置換セルロース系構造といった置換多糖類構造である。好適なセルロース系ポリマーとしては、セルロース、セルロースエーテル、セルロースエステル、セルロースアミドおよびこれらの混合物が挙げられる。好適なセルロース系ポリマーとしては、アニオン性変性セルロース、ノニオン性変性セルロース、カチオン性変性セルロース、両性イオン性変性セルロース、および、これらの混合物が挙げられる。好適なセルロース系ポリマーとしては、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシルエチルセルロース、ヒドロキシルプロピルメチルセルロース、エステルカルボキシメチルセルロースおよびこれらの混合物が挙げられる。
再汚染防止剤−本発明の洗剤組成物としてはまた、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリオキシエチレンおよび/またはポリエチレングリコール(PEG)、アクリル酸のホモポリマー、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマー、ならびに、エトキシル化ポリエチレンイミンなどの1種または複数種の再汚染防止剤が挙げられ得る。上記の汚染物遊離ポリマーに記載のセルロース系ポリマーは、再汚染防止剤としても機能し得る。
他の好適な補助材としては、これらに限定されないが、収縮防止剤、しわ防止剤、殺菌剤、バインダ、キャリア、染料、酵素安定化剤、布地軟化剤、充填材、起泡調節剤、ヒドロトロープ、香料、顔料、セッケン泡抑制剤、溶剤、液体洗剤用構造化剤、および/または、構造弾性化剤が挙げられる。
洗剤生成物の配合物
本発明の洗剤組成物は、例えば、バー、均質な錠剤、2つ以上の層を有する錠剤、通常のもしくは圧縮された粉末、顆粒、ペースト、ゲル、または、通常の圧縮もしくは濃縮液体といったいずれかの簡便な形態であり得る。
洗剤配合物形態:層(同一のまたは異なる相)、ポーチ、機械用量単位に対応した形態。
ポーチは、単一または複数のコンパートメントとして構成されることが可能である。例えば水との接触に先だってポーチから組成物が漏れ出るような組成物の漏れが防止される、組成物の保持に好適であれば如何なる形態、形状および材料のものであることも可能である。ポーチは、内部容積を有する水溶性フィルム製のものである。前記内部容積は、ポーチのコンパートメントに分離されていることが可能である。好ましいフィルムは、フィルムまたはシートに形成される好ましくはポリマーである高分子材料である。好ましいポリマー、コポリマーまたはその誘導体は、ポリアクリレート、および、水溶性アクリレートコポリマー、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムデキストリン、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マルトデキストリン、ポリメタクリレート、最も好ましくはポリビニルアルコールコポリマーおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)から選択される。好ましくは、フィルム中のポリマーのレベルは、例えばPVAで少なくとも約60%である。好ましい平均分子量は、典型的には約20,000〜約150,000であろう。フィルムはまた、ポリアクチドおよびポリビニルアルコール(Chris Craft In.Prod.Of Gary,Ind.,USから市販されている商品名M8630で知られている)などの加水分解的に分解性および水溶性のポリマーブレンドと、グリセロール、エチレングリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールおよびこれらの混合物のような可塑剤とを含むブレンド組成物であることが可能である。ポーチは、水溶性フィルムにより分離された固体ランドリークリーニング組成物または部分成分および/または液体クリーニング組成物または部分成分を含んでいることが可能である。液体成分用のコンパートメントは、固形分を含有するコンパートメントとは組成が異なっていることが可能である。参照:(米国特許出願公開第2009/0011970 A1号明細書)
洗剤処方成分は、水溶性ポーチ中のコンパートメントにより、または、錠剤の異なる層中において相互に物理的に分離されていることが可能である。これにより、成分間の負の保管相互作用を防止することが可能である。コンパートメントの各々の異なる溶解プロファイルはまた、洗浄溶液中における選択された成分の溶解を遅延させることが可能である。
形態の定義/特徴:
単位用量にない液体またはゲル洗剤は、水性であり得、典型的には、最大で約70%の水、最大で約65%の水、最大で約55%の水、最大で約45%の水、最大で約35%の水などの少なくとも20重量%および最大で95%の水を含有し得る。特に限定されないが、アルカノール、アミン、ジオール、エーテルおよびポリオールを含む他のタイプの液体が、水性液体またはゲル中に含まれていてもよい。水性液体またはゲル洗剤は0〜30%の有機溶剤を含有していてもよい。
液体またはゲル洗剤は非水性であり得、非水性という用語は、本文脈において、総体積の15%未満、例えば10%未満、または、さらには5%未満の含水量と定義される。
粒状洗剤配合物
粒状洗剤は、国際公開第09/092699号パンフレット、欧州特許第1705241号明細書、欧州特許第1382668号明細書、国際公開第07/001262号パンフレット、米国特許第6472364号明細書、国際公開第04/074419号パンフレットまたは国際公開第09/102854号パンフレットに記載されているとおり配合され得る。他の有用な洗剤配合物が、国際公開第09/124162号パンフレット、国際公開第09/124163号パンフレット、国際公開第09/117340号パンフレット、国際公開第09/117341号パンフレット、国際公開第09/117342号パンフレット、国際公開第09/072069号パンフレット、国際公開第09/063355号パンフレット、国際公開第09/132870号パンフレット、国際公開第09/121757号パンフレット、国際公開第09/112296号パンフレット、国際公開第09/112298号パンフレット、国際公開第09/103822号パンフレット、国際公開第09/087033号パンフレット、国際公開第09/050026号パンフレット、国際公開第09/047125号パンフレット、国際公開第09/047126号パンフレット、国際公開第09/047127号パンフレット、国際公開第09/047128号パンフレット、国際公開第09/021784号パンフレット、国際公開第09/010375号パンフレット、国際公開第09/000605号パンフレット、国際公開第09/122125号パンフレット、国際公開第09/095645号パンフレット、国際公開第09/040544号パンフレット、国際公開第09/040545号パンフレット、国際公開第09/024780号パンフレット、国際公開第09/004295号パンフレット、国際公開第09/004294号パンフレット、国際公開第09/121725号パンフレット、国際公開第09/115391号パンフレット、国際公開第09/115392号パンフレット、国際公開第09/074398号パンフレット、国際公開第09/074403号パンフレット、国際公開第09/068501号パンフレット、国際公開第09/065770号パンフレット、国際公開第09/021813号パンフレット、国際公開第09/030632号パンフレット、および、国際公開第09/015951号パンフレット、国際公開第2011025615号パンフレット、国際公開第2011016958号パンフレット、国際公開第2011005803号パンフレット、国際公開第2011005623号パンフレット、国際公開第2011005730号パンフレット、国際公開第2011005844号パンフレット、国際公開第2011005904号パンフレット、国際公開第2011005630号パンフレット、国際公開第2011005830号パンフレット、国際公開第2011005912号パンフレット、国際公開第2011005905号パンフレット、国際公開第2011005910号パンフレット、国際公開第2011005813号パンフレット、国際公開第2010135238号パンフレット、国際公開第2010120863号パンフレット、国際公開第2010108002号パンフレット、国際公開第2010111365号パンフレット、国際公開第2010108000号パンフレット、国際公開第2010107635号パンフレット、国際公開第2010090915号パンフレット、国際公開第2010033976号パンフレット、国際公開第2010033746号パンフレット、国際公開第2010033747号パンフレット、国際公開第2010033897号パンフレット、国際公開第2010033979号パンフレット、国際公開第2010030540号パンフレット、国際公開第2010030541号パンフレット、国際公開第2010030539号パンフレット、国際公開第2010024467号パンフレット、国際公開第2010024469号パンフレット、国際公開第2010024470号パンフレット、国際公開第2010025161号パンフレット、国際公開第2010014395号パンフレット、国際公開第2010044905号パンフレット、国際公開第2010145887号パンフレット、国際公開第2010142503号パンフレット、国際公開第2010122051号パンフレット、国際公開第2010102861号パンフレット、国際公開第2010099997号パンフレット、国際公開第2010084039号パンフレット、国際公開第2010076292号パンフレット、国際公開第2010069742号パンフレット、国際公開第2010069718号パンフレット、国際公開第2010069957号パンフレット、国際公開第2010057784号パンフレット、国際公開第2010054986号パンフレット、国際公開第2010018043号パンフレット、国際公開第2010003783号パンフレット、国際公開第2010003792号パンフレット、国際公開第2011023716号パンフレット、国際公開第2010142539号パンフレット、国際公開第2010118959号パンフレット、国際公開第2010115813号パンフレット、国際公開第2010105942号パンフレット、国際公開第2010105961号パンフレット、国際公開第2010105962号パンフレット、国際公開第2010094356号パンフレット、国際公開第2010084203号パンフレット、国際公開第2010078979号パンフレット、国際公開第2010072456号パンフレット、国際公開第2010069905号パンフレット、国際公開第2010076165号パンフレット、国際公開第2010072603号パンフレット、国際公開第2010066486号パンフレット、国際公開第2010066631号パンフレット、国際公開第2010066632号パンフレット、国際公開第2010063689号パンフレット、国際公開第2010060821号パンフレット、国際公開第2010049187号パンフレット、国際公開第2010031607号パンフレット、国際公開第2010000636号パンフレットに記載されている。
使用
本発明はまた、家庭用ランドリーの洗濯および産業用ランドリーの洗濯などの、生地および布地のランドリーにおいてその組成物を使用する方法に関する。
本発明はまた、自動食器洗い(ADW)、洗車および産業用表面のクリーニングなどの硬質面クリーニングにおいてその組成物を用いる方法に関する。
洗剤における使用.本発明のポリペプチドは、添加されて、これにより、洗剤組成物の成分となり得る。
本発明の洗剤組成物は、例えば、汚れた布地の前処理に好適なランドリー添加剤組成物を含む手洗い式もしくは機械式ランドリー洗剤組成物として、および、リンス添加布地柔軟剤組成物として配合され得、または、一般的な家庭における硬質面クリーニング作業において用いられる洗剤組成物として配合され得、または、手洗いもしくは機械による食器洗い作業用に配合され得る。
特定の態様において、本発明は、本明細書に記載の本発明のポリペプチドを含む洗剤添加剤を提供する。
洗剤における本発明のプロテアーゼの使用
洗剤配合剤に対して重要な汚染物および汚れは多くの異なる物質から組成されており、そのすべてが異なる基質特異性を有する一連の異なる酵素が、ランドリー、および、食器洗いなどの硬質面クリーニングの両方に関連する洗剤において用いられるよう開発されてきている。酵素を伴わない同一のプロセスと比して、適用されたクリーニングプロセスにおける汚れ除去性を特異的に改善するために、これらの酵素は酵素洗浄力有益性をもたらすと考えられる。技術分野において公知である汚れ除去酵素としては、カルボヒドラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、キシラナーゼ、クチナーゼおよびペクチナーゼなどの酵素が挙げられる。
一態様において、本発明は、洗剤組成物、ならびに、ランドリーおよび硬質面クリーニングなどのクリーニングプロセスにおける本発明のプロテアーゼの使用に関する。それ故、一態様において、本発明は、種々の条件下における、種々の汚れに対する本発明の多様な例示的なプロテアーゼの洗浄力効果を実証する。本発明の特定の態様において、洗剤組成物およびクリーニングプロセスにおける使用は、少なくとも1種の上記の汚れ除去酵素を伴う本発明のプロテアーゼの使用に関する。
本発明の好ましい態様において、本発明により有用である本発明のプロテアーゼは、少なくとも2種の酵素と組み合わされてもよい。これらの追加の酵素は、「他の酵素」の項において詳述されており、少なくとも3、4または5種の酵素がより好ましい。好ましくは、酵素は、例えば、カーボリティック(carbolytic)活性、タンパク質分解活性、デンプン分解活性、脂肪分解活性、ヘミセルロース分解活性またはペクチン分解活性といった異なる基質特異性を有する。酵素の組み合わせは、例えば、本発明のプロテアーゼおよびアミラーゼ、本発明のプロテアーゼおよびセルラーゼ、本発明のプロテアーゼおよびヘミセルラーゼ、本発明のプロテアーゼおよびリパーゼ、本発明のプロテアーゼおよびクチナーゼ、本発明のプロテアーゼおよびペクチナーゼ、または、本発明のプロテアーゼおよび再付着防止酵素といった、例えば本発明のプロテアーゼと他の汚れ除去酵素であり得る。より好ましくは、本発明のプロテアーゼは、少なくとも2種の他の汚れ除去酵素と組み合わされ、例えば、本発明のプロテアーゼ、リパーゼおよびアミラーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼおよびペクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼおよびクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼおよびセルラーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼおよびヘミセルラーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、リパーゼおよびペクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、リパーゼおよびクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、リパーゼおよびセルラーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、リパーゼおよびヘミセルラーゼである。さらにより好ましくは、本発明のプロテアーゼは、少なくとも3種の他の汚れ除去酵素と組み合わされ得、例えば、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼおよびペクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼおよびクチナーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼおよびセルラーゼ;または、本発明のプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼおよびヘミセルラーゼである。本発明のプロテアーゼは:アミラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ、セルラーゼ、キサンタナーゼまたはプルラナーゼなどのカルボヒドラーゼ、ペプチダーゼ、他のプロテアーゼまたはリパーゼを含む完全ではない列挙から選択される酵素のいずれかと組み合わされてもよい。
本発明の他の実施形態において、本発明のプロテアーゼは、Neutrase(商標)またはサーモリシンを含むM4メタロプロテアーゼなどの1種または複数種のメタロプロテアーゼと組み合わされてもよい。このような組み合わせは、上記に概説した他の洗剤酵素の組み合わせをさらに含んでいてもよい。
クリーニングプロセスもしくは生地の取り扱いプロセスは、例えば、ランドリープロセス、食器洗いプロセス、または、浴室タイル、床、テーブル表面、排水管、シンクおよび洗面器などの硬質面のクリーニングであり得る。ランドリープロセスは、例えば、家庭用洗濯であることが可能であるが、産業用洗濯であってもよい。しかも、本発明は、布地および/または衣服の洗濯プロセスに関し、ここで、このプロセスは、洗剤組成物および本発明の少なくとも1種のプロテアーゼを含有する洗浄溶液で布地を処理するステップを含む。クリーニングプロセスまたは生地取り扱いプロセスは、例えば、機械式洗浄プロセスまたは手動洗浄プロセスにおいて実施可能である。洗浄溶液は、例えば、洗剤組成物を含有する水性洗浄溶液であることが可能である。
本発明の洗浄、クリーニングまたは生地取り扱いプロセスに供される布地および/または衣服は、例えば家庭ランドリーといった従来の可洗ランドリーであり得る。好ましくは、ランドリーの主な製品は、ニット、織布、デニム、不織布、フェルト、ヤーンおよびタオルを含む衣服および布地である。布地は、綿、亜麻、亜麻、ジュート、カラムシ、サイザルもしくはコイアを含む天然セルロース系材料、または、ビスコース/レーヨン、カラムシ、酢酸セルロース繊維(三細胞性)、リオセルもしくはこれらのブレンドを含む人工セルロース系材料(例えば、木材パルプ由来のもの)などのセルロース系材料であり得る。布地はまた、ウール、ラクダ、カシミヤ、モヘア、ウサギおよび絹を含む天然ポリアミドなどの非セルロース系材料、または、ナイロン、アラミド、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレンおよびスパンデックス/エラスタンなどの合成ポリマー、または、これらのブレンド、ならびに、セルロース系および非セルロース系繊維のブレンドであり得る。ブレンドの例は、綿および/またはレーヨン/ビスコースと、ウール、合成繊維(例えば、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリウレタン繊維、ポリウレア繊維、アラミド繊維)およびセルロース含有繊維(例えば、レーヨン/ビスコース、カラムシ、亜麻、亜麻、ジュート、酢酸セルロース繊維、リオセル)などの1種または複数種の随伴材料とのブレンドである。
近年において、洗浄性能を犠牲にすることなく、酵素およびポリペプチドなどの再生可能な生物学的成分により石油化学製品に由来する洗剤中の成分を置き換えることに関心がますます集まっている。洗剤組成物の成分が変更されると、プロテアーゼ、リパーゼおよびアミラーゼなどの一般的に用いられる洗剤酵素と比して改変されたおよび/もしくは向上した特性を有する新たな酵素活性、または、新たな酵素が、従来の洗剤組成物と比して同様のまたは向上した洗浄性能を達成するために必要とされる。
本発明は、タンパク質性の汚れ除去プロセスである、本発明のプロテアーゼの使用にさらに関する。タンパク質性の汚れは、例えば、ベビーフード、皮脂、カカオ、卵、血液、乳、インク、草またはこれらの組み合わせといった、食品汚れなどの汚れであり得る。
典型的な洗剤組成物は酵素に追加して種々の成分を含み、これらの成分は異なる効果を有し、いくつかの成分は、界面活性剤のように、洗剤における表面張力を低下させ、これにより、クリーニングされる汚れを浮き上がらせ、分散させ、次いで、洗い流すことが可能であり、漂白剤系のような他の成分は、度々酸化により除去、退色させ、また、多くの漂白剤は強い殺菌特性をも有し、消毒および殺菌に用いられる。ビルダーおよびキレート剤のようなさらに他の成分は、液体から金属イオンを取り除くことにより例えば洗浄水を軟化させる。
特定の実施形態において、本発明は本発明のプロテアーゼを含む組成物の使用に関し、ここで、前記酵素組成物は、少なくとも1種または複数種の以下の界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、ランドリーもしくは食器洗浄における漂白剤系もしくは漂白剤成分をさらに含む。
本発明の好ましい実施形態において、界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系および/もしくは漂白剤成分の量は、本発明のプロテアーゼが添加されずに用いられる界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系および/もしくは漂白剤成分の量と比して低減される。好ましくは、界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系および/もしくは漂白剤成分である少なくとも1種の成分は、このような成分の従来の量などの本発明のプロテアーゼが添加されない系中の成分の量よりも、1%少ない、2%少ないなど、3%少ないなど、4%少ないなど、5%少ないなど、6%少ないなど、7%少ないなど、8%少ないなど、9%少ないなど、10%少ないなど、15%少ないなど、20%少ないなど、25%少ないなど、30%少ないなど、35%少ないなど、40%少ないなど、45%少ないなど、50%少ないなどの量で存在する。一態様において、本発明のプロテアーゼは洗剤組成物中において用いられ、ここで、前記組成物は、界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系もしくは漂白剤成分、および/または、ポリマーである少なくとも1種の成分を含まない。
それ故、本発明の一実施形態は、洗剤における、または、クリーニングプロセスにおける、配列番号2の成熟型ポリペプチドに対する、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドの使用に関する。一態様において、ポリペプチドは、配列番号2の成熟型ポリペプチドから、10アミノ酸以下、例えば、5アミノ酸、4アミノ酸、3アミノ酸、2アミノ酸および1アミノ酸だけ異なる。
本発明の他の実施形態は、洗剤における、または、クリーニングプロセスにおける、配列番号4の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドの使用に関する。一態様において、ポリペプチドは、配列番号4の成熟型ポリペプチドから、10アミノ酸以下、例えば、5アミノ酸、4アミノ酸、3アミノ酸、2アミノ酸および1アミノ酸だけ異なる。
本発明の第3の実施形態は、洗剤における、または、クリーニングプロセスにおける、配列番号6の成熟型ポリペプチドに対して、少なくとも60%、例えば、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、少なくとも99%または100%の配列同一性を有する、プロテアーゼ活性を有するポリペプチドの使用に関する。一態様において、ポリペプチドは、配列番号6の成熟型ポリペプチドから、10アミノ酸以下、例えば、5アミノ酸、4アミノ酸、3アミノ酸、2アミノ酸および1アミノ酸だけ異なる。
洗浄方法
本発明の洗剤組成物は、理想的には、ランドリー用途における使用に好適である。従って、本発明は布地を洗濯する方法を含む。この方法は、選択される布地に本発明による洗剤組成物を含むクリーニングランドリー溶液を接触させるステップを含む。布地は、通常の消費者が用いる条件において洗濯されることが可能であるいずれかの布地を含み得る。この溶液は、約5.5〜約8のpHを有することが好ましい。組成物は、溶液中で約100ppm、好ましくは500ppm〜約15,000ppmの濃度で利用され得る。水温は、典型的には、約10℃、約15℃、約20℃、約25℃、約30℃、約35℃、約40℃、約45℃、約50℃、約55℃、約60℃、約65℃、約70℃、約75℃、約80℃、約85℃および約90℃を含む約5℃〜約90℃の範囲である。水対布地の比は、典型的には約1:1〜約30:1である。
特定の実施形態において、洗浄方法は、約5.0〜約11.5のpH、または、代替的実施形態においては、約5〜約11、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、約5〜約7、約5.5〜約11、約5.5〜約10、約5.5〜約9、約5.5〜約8、約5.5〜約7、約6〜約11、約6〜約10、約6〜約9、約6〜約8、約6〜約7、約6.5〜約11、約6.5〜約10、約6.5〜約9、約6.5〜約8、約6.5〜約7、約7〜約11、約7〜約10、約7〜約9もしくは約7〜約8などのさらに約6〜約10.5、好ましくは約5.5〜約9、および、より好ましくは約6〜約8で実施される。
特定の実施形態において、洗浄方法は、約1°dH、約2°dH、約3°dH、約4°dH、約5°dH、約6°dH、約7°dH、約8°dH、約9°dH、約10°dH、約11°dH、約12°dH、約13°dH、約14°dH、約15°dH、約16°dH、約17°dH、約18°dH、約19°dH、約20°dH、約21°dH、約22°dH、約23°dH、約24°dH、約25°dH、約26°dH、約27°dH、約28°dH、約29°dH、約30°dHなどの約0°dH〜約30°dHの硬度で実施される。典型的な欧州洗浄条件下では、硬度は約15°dHであり、典型的なUS洗浄条件下では約6°dHであり、および、典型的なアジア洗浄条件下では、約3°dHである。
本発明は、布地、食器類または硬質面を、本発明のプロテアーゼを含む洗剤組成物(すなわち、配列番号2または配列番号4に対して少なくとも60%同一性を有するプロテアーゼ)でクリーニングする方法に関する。
好ましい実施形態はクリーニング方法に関し、前記方法は:対象物に本発明のプロテアーゼを含むクリーニング組成物を前記対象物のクリーニングに好適な条件下で接触させるステップを含む。好ましい実施形態において、クリーニング組成物は洗剤組成物であり、プロセスはランドリーまたは食器洗浄プロセスである。
さらに他の実施形態は布地から汚れを除去する方法に関し、これは、前記布地に本発明のプロテアーゼを含む組成物を前記対象物のクリーニングに好適な条件下で接触させるステップを含む。
好ましい実施形態において、上記の方法において用いられる組成物は、カルボヒドラーゼ、ペプチダーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、キシラナーゼもしくはクチナーゼ、または、これらの組み合わせからなる群から選択される酵素などの、上記の「他の酵素」の項において記載されている少なくとも1種の追加の酵素をさらに含む。さらに他の好ましい実施形態において、組成物は、以下の、界面活性剤、ビルダー、キレート剤もしくはキレート化剤、漂白剤系もしくは漂白剤成分、または、ポリマーの成分の少なくとも1種または複数種を低減された量で含む。
また、本発明の1種または複数種のプロテアーゼを用いる、布地を処理する組成物および方法が予期される(例えば、生地からのり抜きするため)。プロテアーゼは、技術分野において周知であるいずれかの布地処理方法において用いられることが可能である(例えば、米国特許第6,077,316号明細書を参照のこと)。例えば、一態様においては、布地に溶液中のプロテアーゼを接触させるステップを含む方法によって、布地の触感および外観が向上する。一態様において、布地は加圧下で溶液で処理される。
一実施形態において、プロテアーゼは、生地を織り上げる最中もしくはその後、または、糊抜きステージの最中、または、1つまたは複数の追加の布地加工ステップの最中に適用される。生地を編み上げる最中、糸はかなりの機械的応力にさらされる。機械式織機で編み上げる前に、縦糸ヤーンは、度々、これらの引張強度を高めて破断を防止するためにサイジング用のデンプンもしくはデンプン誘導体でコーティングされる。プロテアーゼは、これらのサイジング用のタンパク質もしくはタンパク質誘導体を除去するために適用可能である。生地が織り上げられた後、布地を糊抜きステージに進めることが可能である。これに続いて、1つまたは複数の追加の布地加工ステップが可能である。糊抜きは、生地からサイジングを除去する作業である。編み上げた後、サイジングコーティングは、均質で耐洗浄性の結果が確実に得られるよう、布地のさらなる加工の前に除去されるべきである。酵素の作用によるサイジングの酵素性加水分解を含む糊抜き方法もまた提供されている。
低温での使用
本発明のプロテアーゼが、実際に、以下の実施例において記載されているAMSAにおけるテストで、例えば約60℃以上といった高温よりも例えば約40℃以下の温度といった低い温度で相対的に良好に機能することが意外にも見出された。
しかも、特定の好ましい実施形態において、本発明のプロテアーゼは、本明細書に記載のとおりAMSAにおいてテストされた場合、約40℃以下の洗浄温度では、Savinaseなどの周知のサブチリシンプロテアーゼよりも比較的良好に機能した。
それ故、本発明の一実施形態は、クリーニングされる表面に本発明のプロテアーゼを接触させるステップを含むランドリー、食器洗浄または産業用クリーニングを行う方法に関し、ここで、前記ランドリー、食器洗浄、産業用または組織的クリーニングは、約40℃以下の温度で実施される。本発明の一実施形態は、ランドリー、食器洗浄またはクリーニングプロセスにおける本発明のプロテアーゼの使用に関し、ここで、ランドリー、食器洗浄、産業用クリーニングにおける温度は約40℃以下である。
他の実施形態において、本発明は、タンパク質除去プロセスにおける本発明のプロテアーゼの使用に関し、ここで、タンパク質除去プロセスにおける温度は約40℃以下である。
本発明はまた、ランドリー、食器洗浄または産業用クリーニングプロセスにおける、Savinaseと比して少なくとも1つの向上した特性を有する本発明のプロテアーゼの使用に関し、ここで、ランドリー、食器洗浄またはクリーニングプロセスにおける温度は、約40℃以下の温度で実施される。
上記で認識された方法および使用の各々において、洗浄温度は、約40℃以下、約39℃以下など、約38℃以下など、約37℃以下など、約36℃以下など、約35℃以下など、約34℃以下など、約33℃以下など、約32℃以下など、約31℃以下など、約30℃以下など、約29℃以下など、約28℃以下など、約27℃以下など、約26℃以下など、約25℃以下など、約24℃以下など、約23℃以下など、約22℃以下など、約21℃以下など、約20℃以下など、約19℃以下など、約18℃以下など、約17℃以下など、約16℃以下など、約15℃以下など、約14℃以下など、約13℃以下など、約12℃以下など、約11℃以下など、約10℃以下など、約9℃以下など、約8℃以下など、約7℃以下など、約6℃以下など、約5℃以下など、約4℃以下など、約3℃以下など、約2℃以下など、約1℃以下などである。
他の好ましい実施形態において、洗浄温度は、約5〜30℃、約5〜20℃、約5〜10℃、約10〜40℃、約10〜30℃、約10〜20℃、約15〜40℃、約15〜30℃、約15〜20℃、約20〜40℃、約20〜30℃、約25〜40℃、約25〜30℃または約30〜40℃などの約5〜40℃の範囲である。特定の好ましい実施形態において、洗浄温度は約30℃である。
特定の実施形態において、低温洗浄方法は、約5.0〜約11.5のpHで、または、代替的な実施形態においては、さらには、約5〜約11、約5〜約10、約5〜約9、約5〜約8、約5〜約7、約5.5〜約11、約5.5〜約10、約を含む5.5〜約9、約5.5〜約8、約5.5〜約7、約6〜約11、約6〜約10、約6〜約9、約6〜約8、約6〜約7、約6.5〜約11、約6.5〜約10、約6.5〜約9、約6.5〜約8、約6.5〜約7、約7〜約11、約7〜約10、約7〜約9または約7〜約8などの約6〜約10.5、好ましくは約5.5〜約9、および、より好ましくは約6〜約8で実施される。
特定の実施形態において、低温洗浄方法は、約1°dH、約2°dH、約3°dH、約4°dH、約5°dH、約6°dH、約7°dH、約8°dH、約9°dH、約10°dH、約11°dH、約12°dH、約13°dH、約14°dH、約15°dH、約16°dH、約17°dH、約18°dH、約19°dH、約20°dH、約21°dH、約22°dH、約23°dH、約24°dH、約25°dH、約26°dH、約27°dH、約28°dH、約29°dH、約30°dHなどの約0°dH〜約30°dHの硬度で実施される。典型的な欧州洗浄条件下では、硬度は約15°dHであり、典型的なUS洗浄条件下では約6°dHであり、および、典型的なアジア洗浄条件下では約3°dHである。
シグナルペプチドおよびプロペプチド
本発明はまた、配列番号2のアミノ酸−26〜−1または配列番号4のアミノ酸−160〜−132を含むか、これから構成されるシグナルペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、配列番号2のアミノ酸1〜143または配列番号4のアミノ酸−131〜−1を含むか、これから構成されるプロペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドに関する。本発明はまた、配列番号2のアミノ酸−26〜143または配列番号4のアミノ酸−160〜−1を含むか、これから構成されるシグナルペプチドおよびプロペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドに関する。ポリヌクレオチドは、シグナルペプチドおよび/またはプロペプチドに作動可能にリンクするタンパク質をコードする遺伝子をさらに含んでいてもよい。タンパク質は、シグナルペプチドおよび/またはプロペプチドに対して外来性のものであることが好ましい。
本発明はまた、このようなポリヌクレオチドを含む核酸構築物、発現ベクターおよび組換え宿主細胞に関する。
本発明はまた:(a)このようなポリヌクレオチドを含む組換え宿主細胞を培養するステップ;および、(b)タンパク質を回収するステップを含むタンパク質を生成する方法に関する。
タンパク質は、宿主細胞に対して固有または異種のものであり得る。「タンパク質」という用語は、本明細書において特定の長さのコード化物を指すことは意味しておらず、従って、ペプチド、オリゴペプチドおよびタンパク質を包含する。「タンパク質」という用語はまた、組み合わされてコード化物を形成する2つ以上のポリペプチドを包含する。タンパク質はまた、ハイブリッドポリペプチドおよび融合ポリペプチドを含む。
好ましくは、タンパク質は、ホルモンもしくはその変異体、酵素、受容体もしくはその一部、抗体もしくはその一部、または、レポーターである。例えば、タンパク質は、オキシドレダクターゼ、トランスフェラーゼ、ヒドロラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼ、または、アミノペプチダーゼ、アミラーゼ、カルボヒドラーゼ、カルボキシペプチダーゼ、カタラーゼ、セルラーゼ、キチナーゼ、クチナーゼ、シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ、エステラーゼ、α−ガラクトシダーゼ、β−ガラクトシダーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、β−グルコシダーゼ、インベルターゼ、ラッカーゼ、他のリパーゼ、マンノシダーゼ、ムタナーゼ、オキシダーゼ、ペクチン分解性酵素、ペルオキシダーゼ、フィターゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、タンパク質分解性酵素、リボヌクレアーゼ、トランスグルタミナーゼもしくはキシラナーゼなどのリガーゼであり得る。
遺伝子は、いずれかの原核生物、真核性物または他のソースから得られ得る。
本発明を、本発明の範囲を限定するとは解釈されるべきではない以下の実施例によってさらに説明する。
系統
バチルス属の一種(Bacillus sp.)18132を、米国で採集した環境中の砂サンプルから単離した。バチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)を、インドの汚染物サンプルから単離した。公開配列パエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)系統は、German culture collection(DSMZ,Braunschweig,Germany)から系統DSM18844として入手した。
酵素アッセイ
洗浄アッセイ
ランドリー用自動機械式応力アッセイ(AMSA)
ランドリーにおける洗浄性能を評価するために、自動機械式応力アッセイ(AMSA)を用いて洗濯実験を実施する。AMSAでは、大量の小容量酵素−洗剤溶液の洗浄性能を試験可能である。AMSAプレートは、テスト溶液用の多数のスロットと、洗浄されるランドリーサンプルである生地をすべてのスロット開口部に対してしっかりと押し込む蓋とを有する。洗浄時間の間、プレート、テスト溶液、生地および蓋を激しく振盪してテスト溶液と生地とを接触させ、規則正しい周期的な振動で機械的応力を加える。さらなる説明については、国際公開第02/42740号パンフレット、特に第23〜24頁の段落「Special method embodiments」を参照のこと。
洗浄性能は、洗浄した生地の色の輝度として計測される。輝度はまた、白色の光を照射した際のサンプルからの反射光の強度として表されることが可能である。サンプルが汚れている場合、きれいなサンプルのものよりも反射光の強度は低い。従って、反射光の強度を用いて洗浄性能を計測することが可能である。
色の計測は、洗浄した生地のイメージを撮像するために用いられるプロ用の平面スキャナ(Kodak iQsmart,Kodak、Midtager29、DK−2605 Brondby、Denmark)で行われる。
スキャンしたイメージからの光強度の値を抽出するために、イメージからの24ビットピクセル値をレッド、グリーンおよびブルー(RGB)の値に変換する。強度値(Int)は、RGB値をベクターとして一緒に加算し、次いで、得られるベクターの長さから算出される。
Figure 0006126086
ランドリー用小型洗浄アッセイ
洗浄性能は、汚染された生地をテスト溶液に連続的に上げ下げし、その後にすすぐ試験法である、小型洗浄アッセイを用いてランドリー洗浄実験において評価する。
洗浄し、すすいだ汚染された生地をその後空気乾燥し、洗浄性能をこれらの生地の色の輝度として計測する。輝度はレミッション(R)としても表すことが可能であり、これは、白色光を照射した際に、テスト材料から反射されて放射された光に係る尺度である。生地のレミッション(R)はZeiss MCS 521 VIS分光測光計を用いて460nmで計測される。計測は製造業者のプロトコルに従って行われる。
Figure 0006126086
テスト材料は、Center For Testmaterials BV,P.O.Box 120,3133 KT Vlaardingen,the NetherlandsおよびEMPA Testmaterials AG,Moevenstrasse 12,CH−9015 St.Gallen,Switzerlandから入手される。
プロテアーゼアッセイ
1)Suc−AAPF−pNAアッセイ:
pNA基質:Suc−AAPF−pNA(Bachem L−1400)。
温度:室温(25℃)
アッセイ緩衝剤:100mMコハク酸、100mM HEPES、100mM CHES、100mM CABS、1mM CaCl2、150mM KCl、0.01%Triton X−100(HClまたはNaOHでpH値2.0、3.0、4.0、5.0、6.0、7.0、8.0、9.0、10.0および11.0に調節)。
以下を含むアッセイ緩衝剤
1mM EDTA:100mMコハク酸、100mM HEPES、100mM CHES、100mM CABS、1mM EDTA、150mM KCl、0.01%Triton X−100、pH7.0。
20μlプロテアーゼ(0.01%Triton X−100で希釈)を100μlアッセイ緩衝剤と混合した。100μlのpNA基質(50mgを1.0mlのDMSO中に溶解し、さらに0.01%Triton X−100で45倍に希釈した)を添加することによりアッセイを開始した。プロテアーゼ活性の尺度として、OD405の増加を監視した。
2)Protazyme AKアッセイ:
基質:Protazyme AK錠剤(架橋され、染色されたカゼイン;Megazyme製)
温度:制御した(アッセイ温度)。
アッセイ緩衝剤:100mMコハク酸、100mM HEPES、100mM CHES、100mM CABS、1mM CaCl2、150mM KCl、0.01%Triton X−100、pH7.0。
Protazyme AK錠剤を、2.0mlの0.01%Triton X−100中で穏やかに攪拌することにより懸濁させた。500μlのこの懸濁液および500μlアッセイ緩衝剤をエッペンドルフチューブに分取し、氷上に置いた。20μlプロテアーゼサンプル(0.01%Triton X−100で希釈)を添加した。アッセイを、エッペンドルフチューブを、アッセイ温度に設定したEppendorf thermomixerに移すことにより開始した。チューブを、最大の振盪率(1400rpm)でEppendorf thermomixerで15分間インキュベートした。チューブを氷浴に戻すことによりインキュベーションを停止した。次いで、チューブを氷冷遠心分離で数分間遠心分離し、200μlの上澄みをマイクロタイタープレートに移した。OD650をプロテアーゼ活性の尺度として読み取った。アッセイには緩衝剤ブラインドを含めた(酵素の代わり)。
実施例1:プロテアーゼの調製
遺伝子をコードするプロテアーゼの同定
好アルカリバクテリアであるバチルス属の一種(Bacillus sp.)18132は、カゼインを基質として含有する寒天プレートで陽性の反応を示すことを見出した。プロテアーゼ遺伝子を発見するために、バチルス属の一種(Bacillus sp.)18132のゲノムDNAを配列決定し、配列番号1の配列を有するセリンS8ファミリープロテアーゼ遺伝子を、当業者に公知である技術である公開タンパク質データベースにおける相同性サーチにより発見した。配列番号2を有するコード化したプロテアーゼは、受入番号SWISSPROT:D0EVD2を有するパエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)由来の公開タンパク質配列に最も近く関連していることが見出された。パエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)プロテアーゼの酵素特性は現時点では未知であり、ここでは、バチルス属の一種(Bacillus sp.)18132の酵素特性を開示する。
好アルカリバクテリアであるバチルスボゴリエンシス(Bacillus bogoriensis O1878)は、カゼインを基質として含有する寒天プレートで陽性の反応を示すことを見出した。プロテアーゼ遺伝子を発見するために、バチルスボゴリエンシス(Bacillus bogoriensis O1878)のゲノムDNAを配列決定し、配列番号3の配列を有するセリンS8ファミリープロテアーゼ遺伝子を、当業者に公知である技術である公開タンパク質データベースにおける相同性サーチにより発見した。配列番号4を有するコード化したプロテアーゼは、受入番号SWISSPROT:D0EVD2を有するパエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)由来の公開タンパク質配列に最も近く関連していることが見出された。パエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)プロテアーゼの酵素特性は現時点では未知であり、ここでは、バチルスボゴリエンシス(Bacillus bogoriensis O1878)の酵素特性を開示する。
系統パエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis DSM18844)をGerman Collection of microorganisms and cell cultures(DSMZ,Braunschweig,Germany)から入手し、上記のプロテアーゼSWISSPROT:D0EVD2のドナーとして用いた。
プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)18132およびバチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)のクローン化および発現
国際公開第99/43835号パンフレット(本明細書において参照により援用されている)に記載のSOE PCR融合により、B.クラウシイ(B.clausii)(aprH)由来のアルカリ性プロテアーゼからのシグナルペプチドをフレーム中で、プロテアーゼをコードするDNAに融合した。コードDNAを増幅するために、バチルス属の一種(Bacillus sp.)18132のゲノムDNAを鋳型として用い、オリゴマーC15U1fおよびC15U1rを用いて遺伝子をPCRにより増幅した。
C15U1f:
GTTCATCGATCGCATCGGCTGATGATATGAAGAAAGAAGACTATATTG(配列番号7)
C6224f:
CCAAGGCCGGTTTTTTATGTTTTATTGTAATCGAAAAGATGTTGTT(配列番号8)
コードDNAを増幅するために、バチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)のゲノムDNAを鋳型として用い、オリゴマーC57J6fおよびC57J6rを用いて遺伝子をPCRにより増幅した。
プライマーC57J6f:
CTTTTAGTTCATCGATCGCATCGGCTTCGAAAGGTAAAAATAACGGT(配列番号9)
プライマーC57J6r:
CCAAGGCCGGTTTTTTATGTTTTAGTTTATGACAAAGCTCGT(配列番号10)
および、得られたPCR生成物を発現カセット要素に融合した。バチルス属の一種(Bacillus sp.)18132およびバチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)由来のプロテアーゼ遺伝子を、安定化配列を含む、バチルスリケニホルミス(Bacillus licheniformis)α−アミラーゼ遺伝子(amyL)、バチルスアミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)α−アミラーゼ遺伝子(amyQ)およびバチルスチューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)cryIIIAプロモータ由来のプロモータから構成される三重プロモータ系の制御により発現させた。発現カセットは国際公開第99/43835号パンフレットに記載されている。しかも、発現カセットは、ターミネータ(用語)配列、および、選択マーカーとした用いたクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(cam)をコードする遺伝子((Diderichsen et al.,1993,Plasmid 30:312−315)において枯草菌(B.subtilis)について記載されているとおり)を含有していた。
上記の完全発現カセットの一部であった融合した遺伝子断片(配列番号11および配列番号12)を枯草菌(B.subtilis)に形質転換し、プロテアーゼ遺伝子を、ペクチン酸リアーゼ遺伝子遺伝子座への相同性組換えにより古草菌(Bacillus subtilis)染色体に統合した(国際公開第99/43835号パンフレット)。
DNA配列決定によりクロラムフェニコール耐性形質転換体を分析して、構築物の正確なDNA配列を検証した。翻訳したタンパク質配列は配列番号2および4に対応しており、ここで、アミノ酸1〜27はB.クラウシイ(B.clausii)aprHシグナルペプチドに対応し、アミノ酸28〜170はプロテアーゼのプロペプチドの一部であり、および、アミノ酸171〜445は成熟プロテアーゼS8ドメインに対応する。
1つの発現クローンを選択し、これを回転式振動台上の34mg/lクロラムフェニコールを追加した100mlのカゼイン系培地を各々含有する500mLバッフル付エルレンマイヤーフラスコ中で培養した。クローンを37℃で4日間培養した。
実施例2:プロテアーゼの精製および特徴付け
バチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132からのS8Aプロテアーゼの精製
培養液体培地を遠心分離(20000×g、20分間)し、上澄みを沈殿物から注意深く傾瀉した。上澄みをNalgene0.2μmろ過ユニットを通してろ過して残りのバチルス属(Bacillus)宿主細胞を除去した。固体硫酸アンモニウムを0.2μm濾液に添加して最終的に1.5M(NH42SO4の硫酸アンモニウム濃度とした。溶液はわずかに混濁し、これを再度Nalgene0.2μmろ過ユニットを通してろ過した。清透な濾液を、20mMのHEPES、2mMのCaCl2、1.5M(NH42SO4、pH7.0で平衡化したPhenyl−sepharose FF(high sub)カラム(GE Healthcare製)に加えた。カラムを平衡緩衝剤で完全に洗浄した後、プロテアーゼを、平衡緩衝剤および20mMのHEPES、2mMのCaCl2、pH7.0、25%(v/v)2−プロパノールのカラム体積の3倍量のリニア勾配で溶出した。カラムからの画分をプロテアーゼ活性について分析した(pH9でのSuc−AAPF−pNAアッセイを用いて)。プロテアーゼピークをプールし、プールを、G25 Sephadex カラム(GE Healthcare製)の100mMのH3BO3、10mMのMES、2mMのCaCl2、pH6.0に移した。G25 sephadexに移した酵素を、100mMのH3BO3、10mMのMES、2mMのCaCl2、pH6.0で平衡化したSP−セファロースFFカラム(GE Healthcare製)に加えた。カラムを平衡緩衝剤で完全に洗浄した後、プロテアーゼを、同一の緩衝剤中のリニアNaCl勾配(0→0.5M)で、カラム体積の5倍量で溶出した。カラムからの画分をプロテアーゼ活性について分析し(pH9でのSuc−AAPF−pNAアッセイを用いて)、活性画分をSDS−PAGEによりさらに分析した。クーマシーで染色したSDS−PAGEゲル上にバンドが1つしか見られなかった画分を精製調製物としてプールし、これをさらなる特徴づけに用いた。
パエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)由来のS8Aプロテアーゼの精製
培養液体培地を遠心分離(20000×g、20分間)し、上澄みを沈殿物から注意深く傾瀉した。上澄みをNalgene0.2μmろ過ユニットを通してろ過して残りのバチルス属(Bacillus)宿主細胞を除去した。固体硫酸アンモニウムを0.2μm濾液に添加して最終的に1.2M(NH42SO4の硫酸アンモニウム濃度とした。溶液を、20mMのHEPES、2mMのCaCl2、1.2M(NH42SO4、pH7.0で平衡化したSOURCE Phenylカラム(GE Healthcare製)に加えた。カラムを平衡緩衝剤で完全に洗浄した後、プロテアーゼを、平衡緩衝剤および20mMのHEPES、2mMのCaCl2、pH7.0、25%(v/v)2−プロパノールのカラム体積の8倍量のリニア勾配で溶出した。カラムからの画分をプロテアーゼ活性について分析した(pH9でのSuc−AAPF−pNAアッセイを用いて)。プロテアーゼピークをプールし、プールを、G25 Sephadex カラム(GE Healthcare製)の20mMのコハク酸/NaOH、2mMのCaCl2、pH5.0に移した。G25 sephadexに移した酵素を20mMのコハク酸/NaOH、2mMのCaCl2、pH5.0で平衡化したSP−sepharose FFカラム(GE Healthcare製)に加えた。カラムを平衡緩衝剤で完全に洗浄した後、プロテアーゼを、同一の緩衝剤中のリニアNaCl勾配(0→0.5M)で、カラム体積の5倍量で溶出した。カラムからの画分をプロテアーゼ活性について分析し(pH9でのSuc−AAPF−pNAアッセイを用いて)、活性画分をSDS−PAGEによりさらに分析した。クーマシーで染色したSDS−PAGEゲル上に1つの主に優勢なバンドが見られた画分をプールし、プールを、G25 Sephadex カラム(GE Healthcare製)の20mMのHEPES、2mMのCaCl2、pH7.0に移した。G25 sephadexに移したプロテアーゼは精製調製物であり、これをさらなる特徴づけに用いた。
バチルスボゴリエンシス(Bacillus bogoriensis)由来のS8Aプロテアーゼの精製
培養液体培地を遠心分離(20000×g、20分間)し、上澄みを沈殿物から注意深く傾瀉した。上澄みをNalgene0.2μmろ過ユニットを通してろ過して残りのバチルス属(Bacillus)宿主細胞を除去した。固体硫酸アンモニウムを0.2μm濾液に添加して最終的に2.0M(NH42SO4の硫酸アンモニウム濃度とした。溶液はわずかに混濁し、これを再度Nalgene0.2μmろ過ユニットを通してろ過した。清透な濾液を、20mMのHEPES、2mMのCaCl2、2.0M(NH42SO4、pH7.0で平衡化したSOURCE Phenylカラム(GE Healthcare製)に加えた。カラムを平衡緩衝剤で完全に洗浄した後、プロテアーゼを、平衡緩衝剤および20mMのHEPES、2mMのCaCl2、pH7.0、25%(v/v)2−プロパノールのカラム体積の8倍量のリニア勾配で溶出した。カラムからの画分をプロテアーゼ活性について分析した(pH9でのSuc−AAPF−pNAアッセイを用いて)。プロテアーゼピークをプールし、プールを、G25 Sephadex カラム(GE Healthcare製)の100mMのH3BO3、10mMのMES、2mMのCaCl2、pH6.0に移した。G25 sephadexに移した酵素を、100mMのH3BO3、10mMのMES、2mMのCaCl2、pH6.0で平衡化したSP−セファロースFFカラム(GE Healthcare製)に加えた。カラムを平衡緩衝剤で完全に洗浄した後、プロテアーゼを、同一の緩衝剤中のリニアNaCl勾配(0→0.5M)で、カラム体積の5倍量で溶出した。カラムからの画分をプロテアーゼ活性について分析し(pH9でのSuc−AAPF−pNAアッセイを用いて)、活性画分をSDS−PAGEによりさらに分析した。クーマシーで染色したSDS−PAGEゲル上に1つの主に優勢なバンドが見られた画分をプールし、プールを、G25 Sephadex カラム(GE Healthcare製)の100mMのH3BO3、10mMのMES、2mMのCaCl2、pH6.0に移した。G25 sephadexに移したプロテアーゼは精製調製物であり、これをさらなる特徴づけに用いた。
バチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132、バチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)およびパエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)由来のS8Aプロテアーゼの特徴付け
Suc−AAPF−pNAアッセイを用いて、pH−活性プロファイルおよびpH−安定性プロファイル(明示したpH値での2時間後の残存活性)を得た。pH−安定性プロファイルに関して、プロテアーゼを異なるアッセイ緩衝剤で20倍に希釈してこれらの緩衝剤のpH値とし、次いで、37℃で2時間インキュベートした。インキュベーション後、pH9.0アッセイ緩衝剤での希釈により、残存活性に係るアッセイの前にプロテアーゼインキュベートのpHを同一のpH値に移行させた。Protazyme AKアッセイを用いて、pH7.0での温度−活性プロファイルを得た。Suc−AAPF−pNAアッセイを用いて、アッセイ緩衝剤中に、pH7.0で、および、アッセイ緩衝剤中に、pH7.0での温度−安定性プロファイルを得、ここでは、1mMのCaCl2を1mMのEDTAで置き換えた。温度−安定性プロファイルに関して、プロテアーゼを、アッセイ緩衝剤で、pH7.0で、または、アッセイ緩衝剤と1mMのEDTAで、pH7.0で10倍に希釈し、次いで、明示の温度で15分間インキュベーション後、サンプル中の残存活性を計測した(Savinaseを温度−安定性実験における基準として含めた)。
結果を以下の表2〜6に示す。表2に関して、活性は、酵素に係る至適pHに対するものである。表3に関して、活性はサンプルに対する残存活性であり、これを安定な条件下(5℃、pH9.0)で維持した。表4に関して、活性は、酵素に係るpH7.0での至適温度に対するものである。表5および6に関して、活性は、37℃のサンプルに対する残存活性である。
Figure 0006126086
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Figure 0006126086
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Figure 0006126086
他の特徴
バチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132、パエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)およびバチルスボゴリエンシス(Bacillus bogoriensis)由来のS8AプロテアーゼをPMSFにより阻害した。
N末端
プロテアーゼを約1mg/mlに希釈し、100μlを33μlの50%TCA溶液と混合し、氷上で5分間インキュベートした。沈殿物を5分間の14.000gの遠心分離により収穫し、これを、100μlの2×サンプル緩衝剤、50μlの4×NuPAGE LDSサンプル緩衝剤(Invitrogen)+125μlの水および25μlの15%DTTの混合物中に再度懸濁させた。混合物を95℃で5分間加熱し、20μlを4〜20%トリス−グリシンゲル(NuPAGE4〜12%、MES緩衝剤、Bis−Trin(Invitrogen))に仕込み、ゲルを200V、100mAで35分間作動させ、Comassie Blue染料を用いて展開させた。プロテアーゼはおよそ28kDaの分子量を有していることが見出された。プロテアーゼバンドをPVDFメンブランにブロットし、製造業者の説明書に従ってApplied Biosystems Procise Protein Sequencerを用いてN末端配列を判定した。バチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132由来のペプチドのN末端配列は:配列番号2中の位置144〜150におけるアミノ酸に対応するMHNNQRWであると判定した。それ故、成熟型プロテアーゼのN末端は、配列番号2の位置144に対応する。
バチルスボゴリエンシス(Bacillus bogoriensis)由来のペプチドのN末端配列は、:配列番号4中の位置1〜7におけるアミノ酸に対応するMHNNQRWであると判定した。それ故、成熟型プロテアーゼのN末端は、配列番号4の位置1に対応する。
パエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)由来のペプチドのN末端配列は:配列番号6中の位置1〜7におけるアミノ酸に対応するAIHNNQRであると判定した。それ故、成熟型プロテアーゼのN末端は、配列番号6の位置1に対応する。
分子量
分子量を、Bruker microTOF focus質量分析器を備えたAgilent 1100HPLCを用いて構成されるLC−MSによる質量分光法を用いてさらに判定した。製造業者の説明書に従ってBio Rad Micro Bi−Spinh 6クロマトグラフィカラム、カタログ番号732−6221を用いてサンプルを脱塩し、70μlを、Waters MassPREP On−Line Desalting 2.1×10mmカラム、部品番号186002785に仕込んだ。サンプルを80%Can 0.05%TFAのステップ溶出で溶出した。
LC−法:masspresLC10Min2061221TFA
A−溶剤=0.05%TFA
B−溶剤=Can,0.05%TFA
MS取得法:MassPresMS070529cmc
データ経路:0711aESIMS
質量分析器は、Tunemix fra Agilentで較正した。
バチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132の計測された質量は、28116.3Da(主なピーク)であり、配列番号2のアミノ酸144〜418(28116.0Daに計算した)に対応していた。それ故、成熟型タンパク質は、配列番号2のアミノ酸144〜418に対応するアミノ酸配列を有する。
バチルスボゴリエンシス(Bacillus bogoriensis)の計測された質量は、28341.2Da(主なピーク)であり、配列番号4のアミノ酸1〜275(28341.1Daに計算した)に対応していた。それ故、成熟型タンパク質は、配列番号4のアミノ酸1〜275に対応するアミノ酸配列を有する(LUNA:2012−11834−01)。
パエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)の計測された質量は、28619.2Da(主なピーク)であり、配列番号6のアミノ酸1〜283(28619.3Daに計算した)に対応していた。それ故、成熟型タンパク質は、配列番号6のアミノ酸1〜283に対応するアミノ酸配列を有する。
実施例3:低温小型洗浄アッセイ
実施例2において調製したプロテアーゼの洗浄性能を、汚染された生地をテスト溶液に連続的に上げ下げし、その後にすすぐ試験法である、小型洗浄アッセイを用いるランドリー洗浄実験において評価する。
実験を2種の洗濯された市販の洗剤組成物で実施した:UL(Unilever)Persil Small&MightyおよびIconic Base。性能は、周知の洗剤プロテアーゼSavinase(Novozymes A/S,Bagsvaerd,Denmarkから入手可能)(バチルスレンツス(Bacilus lentus)プロテアーゼ)と比較した。低温での洗浄性能を評価するために、テストを20℃で実施した。
洗浄実験は、以下の表7および表8において特定される実験条件下で実施される。
Figure 0006126086
Figure 0006126086
テスト材料は、EMPA Testmaterials AG Moevenstrasse 12,CH−9015 St.Gallen,Switzerlandから、Center For Testmaterials BV,P.O.Box 120,3133 KT Vlaardingen,the Netherlandsから入手する。
洗浄し、すすいだ汚染された生地をその後空気乾燥させ、洗浄性能をこれらの生地の色の輝度として計測する。輝度はレミッション(R)としても表現可能であり、これは、白色光を照射した際に、テスト材料から反射されて放射された光に係る尺度である。生地のレミッション(R)はZeiss MCS 521 VIS分光測光計を用いて460nmで計測される。計測は製造業者のプロトコルに従って行われる。
布きれのレミッション;EMPA117EH、PC−03およびC−10、UL Persil Small&Mighty non−bio中に種々の濃度のSavinaseまたはバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132S8Aプロテアーゼ、1.33g/L、15°dH、温度20℃、小型洗浄、20分間を使用。
Figure 0006126086
布きれのレミッション;EMPA117EH、PC−03およびC−10、Iconic Base中に種々の濃度のSavinaseまたはバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132S8Aプロテアーゼ、3.5g/L、15°dH、温度20℃小型洗浄、20分間を使用。
Figure 0006126086
本発明のプロテアーゼは、洗浄実験において良好な洗浄性能を示し、2種のテストした洗剤組成物の一方において、市販のプロテアーゼSavinaseと共に、低温(20℃)で対性能を有する。
実施例4:AMSAを用いたS8プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132の液体洗剤中における安定性の評価:
洗剤中におけるバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132由来のS8の安定性を、2種の異なる洗浄温度で、自動機械式応力アッセイを用いてプロテアーゼによる洗剤の洗浄性能を試験することによりテストした。以下の3種の異なる安定性条件をテストした。
プロテアーゼは、洗浄直前に洗剤組成物に添加;
プロテアーゼは、洗剤と共に、25℃で48時間プレインキュベート;および
洗浄液は、洗浄の開始前に40℃で30分間プレインキュベート。
単サイクル洗浄法を用いるランドリー法に係る自動機械式応力アッセイ(AMSA)において記載のとおり、表1に記載の洗剤組成物および布きれと、以下の表11中に特定した実験条件とで実験を行った。
Figure 0006126086
水硬度を、CaCl2、MgCl2、およびNaHCO3(Ca2+:Mg2+:CO3 2-=4:1:7.5)をテスト系に添加することにより15°dHに調節した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
Figure 0006126086
これらの結果より、S8プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132を含有する洗剤は、液体洗剤において25℃で48時間保管した後においても、洗浄の直前に洗剤に加えられた新たな酵素と同一の洗浄性能を有することがわかる。これにより、これらの条件下においては、S8プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132は良好な洗剤安定性を示すことがわかる。
しかも、これらの結果より、S8プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132を含有する洗剤は、洗浄の直前に洗剤に添加された新たな酵素と共に調製された洗浄液中での性能と比した場合に、40℃での30分間の洗浄液のプレインキュベーション後にいくらかの洗浄性能を喪失したことがわかる。これにより、これらの条件下においては、S8プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132は良好な洗浄中の安定性を示すことがわかり、また、新たな酵素Savinaseおよびバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132が同様に作用するため、酵素は、洗浄サイクルの最初に迅速に作用する必要があることがわかる。
実施例5 液体洗剤を用いる異なる水硬度およびプロテアーゼ濃度におけるS8プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132のAMSA洗浄性能
S8プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132の洗浄性能を、自動機械式応力アッセイを用い、3種の異なる工業的汚れについて、3種の異なる水硬度および2種の異なる酵素濃度での液体洗剤を用いてテストした。実験を、表1に記載の洗剤組成物および布きれ、ならびに、以下の表13に記載されている実験条件を用いて、単サイクル洗浄法を用いるランドリー法に対するAMSAで記載のとおり実施した。
Figure 0006126086
水硬度を、CaCl2およびMgCl2、(Ca2+:Mg2+=5:1)をテスト系に添加することにより6、16または24°dHに調節した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
Figure 0006126086
これらの結果より、S8プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132を含有する洗剤は、プロテアーゼを含まない洗剤およびSavinaseを含有する洗剤の両方と比して、低〜中程度の水硬度における綿/ポリエステル上の血液/乳/インク汚れの除去に特に有効であることがわかる。
Figure 0006126086
これらの結果より、S8プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132を含有する洗剤は、プロテアーゼを含まない洗剤およびSavinaseを含有する洗剤の両方と比して、低〜中程度の水硬度における綿/ポリエステル上のチョコレート−乳/インク汚れの除去に特に有効であることがわかる。
Figure 0006126086
これらの結果より、S8プロテアーゼバチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132を含有する洗剤は、プロテアーゼを含まない洗剤およびSavinaseを含有する洗剤の両方と比して、低〜中程度の水硬度における油/乳/顔料汚れの除去に有効であることがわかる。
実施例6:2種の異なる液体洗剤を用いるP.デンドリティ(P.dendriti)のAMSA洗浄性能
P.デンドリティ(P.dendriti)由来のS8プロテアーゼの洗浄性能を、自動機械式応力アッセイを用い、2種の異なる工業的汚れについて、2種の異なる洗浄温度でモデル液体洗剤および市販の液体洗剤を用いてテストした。
実験を、表1に記載の洗剤組成物および布きれ、ならびに、以下の表17に記載されている実験条件を用いて、単サイクル洗浄法を用いるランドリー法に対するAMSAで記載のとおり実施した。
Figure 0006126086
水硬度を、CaCl2、MgCl2、およびNaHCO3(Ca2+:Mg2+:CO3 2-=4:1:7.5)をテスト系に添加することにより15°dHに調節した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
Figure 0006126086
これらの結果より、P.デンドリティ(P.dendriti)由来のS8プロテアーゼを含有する洗剤は、いずれかのプロテアーゼを含まない洗剤と比して、汚れの除去により有効であることがわかる。P.デンドリティ(P.dendriti)由来のS8プロテアーゼは、20℃においても、血液/乳/インク汚れの除去に有効である。
実施例7:2種の異なる液体洗剤を用いるバチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)のAMSA洗浄性能
バチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)由来のS8プロテアーゼの洗浄性能を、自動機械式応力アッセイを用い、2種の異なる工業的汚れについて、2種の異なる洗浄温度でモデル液体洗剤および市販の液体洗剤を用いてテストした。
実験を、表1に記載の洗剤組成物および布きれ、ならびに、以下の表15に記載されている実験条件を用いて、単サイクル洗浄法を用いるランドリー法に対するAMSAで記載のとおり実施した。
Figure 0006126086
水硬度を、CaCl2、MgCl2、およびNaHCO3(Ca2+:Mg2+:CO3 2-=4:1:7.5)をテスト系に添加することにより15°dHに調節した。洗浄した後、生地を水道水ですすぎ、乾燥させた。
Figure 0006126086
これらの結果より、バチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)由来のS8プロテアーゼを含有する洗剤は、いずれかのプロテアーゼを含まない洗剤と比して汚れの除去により有効であることがわかる。バチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)由来のS8プロテアーゼは、20℃においても、血液/乳/インク汚れの除去に有効である。
配列表の概要
配列番号1は、バチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132から単離されたS8プロテアーゼのDNA配列である。
配列番号2は、配列番号1から推定されるアミノ酸配列である。
配列番号3は、バチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)から単離されたS8プロテアーゼのDNA配列である。
配列番号4は、配列番号3から推定されるアミノ酸配列である。
配列番号5は、受入番号EMBL:GQ891986を有するパエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)のS8プロテアーゼのDNA配列である。
配列番号6は、受入番号SWISSPROT:D0EVD2を有するパエニバチルスデンドリチホルミス(Paenibacillus dendritiformis)プロテアーゼの公共のアミノ酸配列である。
配列番号7および8は、バチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132を増幅するプライマーである。
配列番号9および10は、バチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)を増幅するプライマーである。
配列番号11は、バチルス属の一種(Bacillus sp.)NN018132の融合断片である。
配列番号12は、バチルスボルゴウニエンシス(Bacillus borgouniensis)の融合断片である。
配列番号13〜配列番号49はモチーフ配列である。

Claims (16)

  1. (a)少なくとも90%の配列同一性を配列番号2もしくは4の成熟型ポリペプチドに対して有するポリペプチド
    (b)少なくとも90%の配列同一性を配列番号1もしくは3の前記成熟型ポリペプチドコード配列に対して有するポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド;ならびに
    )プロテアーゼ活性を有し、および配列番号14〜配列番号49から選択されたモチーフをさらに含む、(a)または(b)のポリペプチド
    からなる群から選択されるプロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチドであって、当該成熟型ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸144〜418、または配列番号4のアミノ酸1〜275からなる、単離されたポリペプチド。
  2. 配列番号2もしくは4を含むか、またはこれから構成される、請求項1に記載のポリペプチド。
  3. S8セリンプロテアーゼドメインを含む、請求項1または2に記載のポリペプチド。
  4. 少なくとも90%の配列同一性を配列番号2または4の成熟型ポリペプチドに対して有するポリペプチドであって、モチーフHis Gly Thr(Xaa)6Ala Ser Tyr Gly Ser Val Ser Gly(配列番号13)を含み、プロテアーゼ活性を有し、前記成熟型ポリペプチドは、配列番号2のアミノ酸144〜418、または配列番号4のアミノ酸1〜275からなる、ポリペプチド。
  5. 前記プロテアーゼが、40℃以下で洗浄性能を有し、および、安定性がEDTAの強キレート剤の存在によって影響されない、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリペプチド。
  6. (a)少なくとも90%の配列同一性を配列番号2のアミノ酸144〜418に対して有する触媒ドメイン
    らびに
    )少なくとも90%の配列同一性を配列番号1の触媒ドメインをコードするヌクレオチドに対して有するポリヌクレオチドによりコードされる触媒ドメイン
    からなる群から選択される触媒ドメインを含む、プロテアーゼ活性を有する単離されたポリペプチド。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドを含む組成物。
  8. 洗剤組成物である、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記洗剤組成物が、ランドリーまたは自動食器洗浄用組成物である、請求項8に記載の組成物。
  10. プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼ、セルラーゼ、エンドグルカナーゼ、キシログルカナーゼ、ペクチナーゼ、ペクチンリアーゼ、キサンタナーゼ、ペルオキシダーゼ、ハロペルオキシゲナーゼ、カタラーゼ、マンナナーゼまたはいずれかのこれらの混合物から選択される1種または複数種の追加の酵素をさらに含む、請求項7または8に記載の組成物。
  11. 界面活性剤およびビルダーから選択される1種または複数種の成分を含む、請求項7〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチド。
  13. 発現宿主において前記ポリペプチドを生成させる1つまたは複数の制御配列に作動可能にリンクした、請求項12に記載の単離されたポリヌクレオチドを含む核酸構築物または発現ベクター。
  14. 前記ポリペプチドを生成させる1つまたは複数の制御配列に作動可能にリンクした、請求項12に記載のポリヌクレオチドを含む組換え宿主細胞。
  15. (a)前記ポリペプチドの生成を実施可能な条件下で、前記ポリペプチドを生成する細胞を培養するステップ;および
    (b)前記ポリペプチドを回収するステップ
    を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドを生成する方法。
  16. (a)前記ポリペプチドの生成を実施可能な条件下で、請求項14に記載の宿主細胞を培養するステップ;および
    (b)前記ポリペプチドを回収するステップ
    を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリペプチドを生成する方法。
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