JP6123861B2 - 半導体製造システム - Google Patents

半導体製造システム Download PDF

Info

Publication number
JP6123861B2
JP6123861B2 JP2015186779A JP2015186779A JP6123861B2 JP 6123861 B2 JP6123861 B2 JP 6123861B2 JP 2015186779 A JP2015186779 A JP 2015186779A JP 2015186779 A JP2015186779 A JP 2015186779A JP 6123861 B2 JP6123861 B2 JP 6123861B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron beam
earthquake
beam drawing
pattern
semiconductor manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015186779A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016001761A (ja
Inventor
英則 小澤
英則 小澤
智彦 古川
智彦 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2015186779A priority Critical patent/JP6123861B2/ja
Publication of JP2016001761A publication Critical patent/JP2016001761A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6123861B2 publication Critical patent/JP6123861B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electron Beam Exposure (AREA)

Description

本発明は、半導体製造システムに関し、特に、基板上に半導体素子のパターンを形成する電子ビーム描画装置に適した地震対策を実行する半導体製造システムに関する。
半導体素子の高集積化・微細化は、デザインルール45nmノードから32nmノードへと進展し、さらに22nmノードの半導体素子の開発が進められている。これらの半導体素子の高集積化・微細化を実現するために、現在、露光波長193nmのArFエキシマレーザを用いた光学式の投影露光装置により、フォトマスク(以後、単にマスクとも言う)を用いてウェハ上にパターン転写するフォトリソグラフィ技術が行なわれている。半導体素子のデザインルールの微細化、高精度化に伴い、フォトマスクへの要求は非常に厳しくなっており、マスクパターンの寸法精度や重ね合わせ精度などの精度向上、マスク納期の短縮、製造コスト高騰化傾向の抑制などが重要課題となっている。
半導体素子用のフォトマスクのパターン形成には、主に電子ビーム描画による方法が用いられている。電子ビームの描画方式としては、ナノメートルのオーダーまで細く絞った電子ビームを走査する円形ビーム方式、最大数μm以下のサイズの矩形や三角形など、微細な基本図形に描画するパターンを分割して、各基本図形の形状のビームをショット描画していく可変成形ビーム(VSB:Variable Shaped Beam)方式、繰り返しショットするパターン形状のステンシルマスクの開口を利用したキャラクタ・プロジェクション(CP:Character Projection)方式が実用されている。これらの描画方式の中で、可変成形ビーム(VSB)方式とキャラクタ・プロジェクション(CP)方式はスループットに優れた描画方式である。
半導体素子の微細化を実現するために、微細パターン形成用のマスクパターンが非常に複雑化している。そのため、マスクパターンを形成するためのパターンデータ数が非常に多くなり、マスク製造の負担が増大し、電子ビームによる1枚のフォトマスク描画時間が30時間を超えることもあり、さらにマスク検査も困難となり、フォトマスクの製造コスト増大やターンアラウンドタイム(TAT)の低下をまねくという問題が生じている。
電子ビーム描画装置を含む半導体製造システムでは、高精度で極めて高価な半導体製造装置が用いられているので、地震による被害が極めて大きくなる。例えば、図7は、従来の可変成形ビーム(VSB)方式の電子ビーム描画装置を用いてマスク用基板上のレジストに電子ビームでパターン描画する際、震度3の地震によって生じた描画異常を外観検査機にて検出した例である。左が正常部、右が異常部を示す。地震により、異常部のパターン描画部に約30nmのズレ(段ズレと称する)を生じているのが認められる。
図7に示すような段ズレを生じたパターンは半導体素子用のマスク用パターンとしては不良と判定される。1枚のマスクのパターン描画に数十時間を要したとしても、僅かな地震振動によりそのマスクは不良品となってしまう。上記のように、従来、一定の震度以上の地震が発生した際は、電子ビーム描画装置で描画中のマスク製品は段ズレおよびその他の意図せぬパターンデータとの不一致(以降、段ズレ等と総称)を生じ、パターンの外観検査において製品不良となってしまう問題があった。
このため、近年では、半導体用製造装置である露光装置において、地震情報に基づいて、地震の規模を検出し地震の揺れを予測して、装置の搬送を停止させたり、ステージを待避させたり、レーザファンを停止したり、除震台を停止したりする半導体製造システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−218508号公報
しかしながら、特許文献1に記載の半導体製造システムには、一時的に停止させた半導体製造装置の運転動作を再開することに関しては何も述べられていない。よって、特許文献1に記載されている地震対策を行うと、描画を停止することとなり、描画していたフォトマスク基板、それまでの描画に要した時間および描画装置を正常な状態に復帰させるまでの時間が必要となる。
すなわち、地震発生時に対策を行わずそのまま描画を続けると段ズレ等が発生し品質の低下を招く。また、特許文献1の半導体製造システムでは、その対策を実施すると描画を継続することができない。どちらにせよ、ある一定以上の振動を持つ地震が発生すると描画パターンの再作成が必要となり、多大の時間とコストを要するという問題があった。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、基板上に半導体素子のパターンを形成する電子ビーム描画装置を含む半導体製造システムにおいて、地震発生時に電子ビーム描画を中止することなく、段ズレ等による描画パターンの品質低下の無い高品質なパターン描画が可能な半導体製造システムを提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明に係る半導体製造システムは、半導体素子用のフォトマスクのパターン形成に用いられる半導体製造システムであって、地震情報を受信する受信装置と、基板上に半導体素子のパターンを形成する電子ビーム描画装置とを少なくとも含、前記受信装置が、通信回線を介して配信される地震の初期微動に基づく緊急地震情報を受信する受信部と、前記受信した地震情報から震度と到達時間を計算する計算部と、一定の震度以上の主要動を予測検出した際のみに前記電子ビーム描画装置へ地震対策指示の信号を出力する信号出力部と、を備え、前記電子ビーム描画装置が、前記信号出力部から出力される信号を受信する信号受信部と、前記信号受信部が受信する信号に基づいて前記一定の震度以上の主要動到達前に所定の動作を完了してから、前記電子ビーム描画装置の電子ビームをブランキングして一時的に待機する状態とする地震対策実行部と、前記一時的に待機する状態から一定時間経過した後に、前記電子ビームのブランキングを解除し、前記基板上への電子ビーム描画を再開する復帰実行部と、を備え、前記電子ビーム描画装置が連続移動方式の装置であり、前記所定の動作が、前記緊急地震情報を受信した時にすでに電子ビーム描画していたサブフィールドの描画は停止せずに該サブフィールドの最後まで描画する一連の動作を含み、前記復帰実行部による前記基板上への電子ビーム描画の再開が、前記電子ビーム描画装置のステージ上のアライメントマークを検出し、装置較正をしてから電子ビーム描画を再開する一連の動作を含むことを特徴とするものである。
本発明の請求項に記載の発明に係る半導体製造システムは、請求項に記載の半導体製造システムにおいて、前記受信装置が、前記緊急地震情報とともに、地震の初期微動の検知が可能な地震検知器からの地震情報を併用することを特徴とするものである。
本発明の半導体製造システムによれば、地震による主要動到達前に電子ビーム描画装置の所定の動作を完了してからパターン描画を一時停止し、一定時間経過後に運転動作を再開することで、描画製品の品質を維持し、段ズレ等による描画パターンの品質低下の無い高品質なパターン描画が可能となる。また、半導体製造システムの稼働率を必要以上に低下させることなく、地震被害を最小限に抑制することができる。
本発明の半導体製造システムの構成を示すブロック図である。 本発明の半導体製造システムの受信装置の構成を示すブロック図である。 本発明の半導体製造システムの電子ビーム描画装置の構成を示すブロック図である。 本発明の半導体製造システムの処理手順を示すフローチャートである。 地震発生時の地震振動の一例を示す図である。 緊急地震情報の一例と、それに基づき計算された震度、到達時間を示す図である。 地震により生じた描画レジストパターンの段ズレを外観検査機にて検出した例である(左が正常部、右が異常部)。 本発明の半導体製造システムにおける電子ビーム描画装置の一例である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態に係る半導体製造システムについて詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の一例としての半導体製造システム10の構成を示すブロック図である。半導体製造システム10は、受信装置12および電子ビーム描画装置13を少なくとも備え、受信装置12は通信回線を介して配信される地震の初期微動(地震のP波)に基づく気象庁などが提供する緊急地震情報11と接続されている。緊急地震情報11は、震源の緯度・経度、震源の深さ、マグニチュードを提供する。図5に示すように、地震波のうち、初期微動のP波は、伝播する速度は速いが振動量は小さく、主要動のS波は、伝播する速度は遅いが振動量は大きいことが知られている。
図2は、本発明の実施形態の一例としての受信装置12の構成を示すブロック図である。受信装置12は、受信部21、計算部22、信号出力部23およびメモリ24を備えている。
受信装置12の受信部21は、気象庁から送信される緊急地震情報11を受信する。計算部22は、緊急地震情報11に基づいて、半導体製造システム10が設置されている場所の予測震度および主要動(S波)の到達時間を計算する。次いで、メモリ24に記憶されている情報に基づいて、予め定めた一定の震度以上の主要動を検出した際のみに(YES)、信号出力部23から、地震対策指示の出力信号を電子ビーム描画装置13に送信する。
地震対策指示の出力信号は、例えば、一定の震度以上の主要動を検出した際、信号出力部23から出力信号として電子ビーム描画装置の稼動に関する接点情報を、直接にあるいはLAN(Local Area Network)によるネットワークにより、電子ビーム描画装置13に送る。
本発明において、受信装置12は、個々の電子ビーム描画装置に1つずつ設置してもよいし、あるいは1つの受信装置12による出力信号を複数台の電子ビーム描画装置に分配することも可能である。したがって、受信装置12は、電子ビーム描画装置の近くに設置してもよいし、同一敷地内であれば、電子ビーム描画装置から離れた場所に設けてあってもよい。
図3は、本発明の実施形態の一例としての電子ビーム描画装置13の構成を示すブロック図である。電子ビーム描画装置13は、通常の電子ビーム描画装置としてのパターン描画機能に加えて、受信装置12からの出力信号を受信する信号受信部31、地震対策実行部32、復帰実行部33およびメモリ34を備えている。
電子ビーム描画装置13の信号受信部31は、受信装置12から送信される地震対策指示の出力信号を受信し、地震対策実行部32に地震対策指示の出力信号を伝える。
地震対策実行部32は、メモリ34にアクセスし、地震対策プログラムを起動し、一定の震度以上の主要動が到達する前に所定の動作を完了してから、電子ビーム描画装置13の運転を一時停止する。ここで、本発明において、電子ビーム描画装置13の運転の一時停止とは、装置本体あるいは電子ビームの電源を一時的に停止する(オフにする)ことではなく、電子ビームをブランキングして一時的に待機している状態とすることを意味する。ブランキングされている間は、基板上への電子ビーム描画は中断され一時停止の状態となる。電子ビームのブランキングとは、電子銃から放出された電子ビームをブランキングアパーチャに待避させ、電子ビームが基板上に到達しないように遮断することである。
本発明において基板とは、電子ビーム描画により半導体素子のパターンを形成する被描画材料であり、例えば、フォトマスク用基板、ナノインプリント用テンプレート基板、ウェハ基板などに電子ビームレジストを塗布形成した材料が挙げられる。
一時停止して一定時間経過した後に、復帰実行部33は、メモリ34にアクセスし、地震対策プログラムに基づき、電子ビーム描画装置13の運転動作を再開する。本発明において、電子ビーム描画装置13の運転動作の再開とは、電子ビームのブランキングを解除し、基板上への電子ビーム描画を再開することを意味する。上記の一時停止した後の一定時間には、地震の主要動が終了する時間が含まれる。
本発明の地震対策プログラムは、出力信号に基づいて一定の震度以上の主要動が到達する前に所定の動作を完了してから、電子ビーム描画装置の運転を一時停止するように構成されている。所定の動作について、以下に説明する。
ここで、電子ビーム描画装置では、電子ビームを偏向できる角度が装置によってある程度決まっているため、その角度に応じて描画可能な領域(フィールドと称する。)も定まっている。1フィールドとは、ステージを移動させないで電子ビーム偏向により描画できる領域のことを意味する。一つのフィールドを越えた次のフィールド領域にパターンを描画する場合には、基板を載置したステージを移動させ、描画を繰り返してパターンを形成する。1フィールドは描画するパターンに応じて、さらに複数のサブフィールドに分割される。
電子ビーム描画装置のステージ移動がステップアンドリピート方式の装置の場合には、上記の所定の動作としては、地震検知時にすでに電子ビーム描画していたフィールドの描画は停止せずに、該フィールドの最後まで描画し、続いて次の描画フィールドまでステージを移動してから、電子ビーム描画を一時停止する動作が好ましい。もしも、描画中のフィールドの途中で電子ビーム描画を一時停止すると、次に、描画を再開したときに、パターンをつないだ部分にズレを生じるからである。描画中のフィールドの最後まで描画することにより、描画再開時における該フィールドにおけるズレの発生を防ぐことができる。
ステップアンドリピート方式の装置の実施形態において、描画していたフィールドの最後まで描画し、ステージ移動を完了した後は、電子ビームはブランキングされて待機している一次停止状態となる。上記のように、電子ビームのブランキングとは、電子銃から放出された電子ビームを基板上に到達しないように遮断することであり、このブランキングを行うことにより、電子ビームが基板上に照射されず、基板上における描画不要領域が電子ビームにより描画されることを防ぐことができる。本実施形態において、地震の主要動の間、電子ビームをブランキングして一時停止状態とすることにより、基板への不要な電子ビーム描画を避けることができる。
例えば、ステージ移動がステップアンドリピート方式で可変成形ビーム(VSB)方式の電子ビーム描画装置の場合、電子ビーム描画のユニットは、最も描画時間が長い描画製品で1フィールドあたり2.5秒程度である。したがって、初期微動(地震波のP波)に基づく緊急地震情報を受信してから主要動の地震波(地震波のS波)が到達するまでの猶予時間がステージ移動時間を含めて3秒以上であれば、地震検知時にすでに電子ビーム描画していたフィールドの描画は停止せずに、該フィールドの最後まで描画し、続いて次の描画フィールドまでステージを移動してから、電子ビーム描画を一時停止する動作の実行は十分可能となる。
また、電子ビーム描画装置のステージ移動が連続移動方式の装置の場合には、上記の所定の動作としては、地震検知時にすでに電子ビーム描画していたサブフィールドの描画は停止せずに該サブフィールドの最後まで描画してから、電子ビーム描画を一時停止する動作が好ましい。パターン描画の分割処理の最小単位であるサブフィールドで電子ビーム描画を一時停止することにより、描画パターンの品質・精度を維持するものである。
また、本発明の地震対策プログラムは、一時停止して一定時間経過した後に、電子ビーム描画装置の運転動作を再開するように構成されている。運転動作の再開にあたり、一時停止により描画を終えたフィールドの次のフィールドから直ちに電子ビーム描画することもできるし、あるいは、電子ビーム描画装置のステージ上のアライメントマークを検出し、装置較正をしてから電子ビーム描画を再開することもできる。直ちに電子ビーム描画する場合にはマスク製造時間が短縮されるという利点があり、装置較正をする場合にはマスク品質に係る装置精度の確認がなされるという利点がある。
電子ビーム描画装置の運転動作を再開するにあたり、一時停止しておく時間は、個別の地震毎に時間設定することもできるし、予め一定時間を定めておくこともできる。例えば、通常、余震などは長引かないので、数秒の時間設定とすることで対処することができる。予め一定時間を設定しておくことにより、人手を介さず自動的に電子ビーム描画装置の運転動作を再開することが可能となる。
図4は、本発明の一例としての実施形態の半導体製造システム10の処理手順を示すフローチャートである。先ず、電子ビーム描画装置により基板上に半導体素子のパターンを形成するための電子ビーム描画がスタートする。
はじめに、受信装置12によって、通信回線を介して配信される緊急地震情報11を受信する(S01)。続いて、緊急地震情報11に基づいて、半導体製造システム10が設置されている場所の予測震度および主要動(S波)の到達時間を自動的に計算する(S02)。なお、震度の予測、到達時間の計算には市販の装置を用いることができる。
次いで、メモリ24に記憶されている情報に基づいて、予め定めた一定の震度以上の主要動を検出した際のみに、地震対策指示信号を出力する(S03)。
続いて、信号出力部23から、地震対策指示の出力信号を電子ビーム描画装置13に送信する(S04)。
続いて、電子ビーム描画装置13の信号受信部31は、受信装置12から送信される地震対策指示の出力信号を受信し、地震対策実行部32に地震対策指示の出力信号を伝える。
地震対策実行部32は、メモリ34にアクセスし、地震対策プログラムを起動し、一定の震度以上の主要動が到達する前に所定の動作を完了してから、電子ビーム描画装置13の運転を一時停止する(S05)。
例えば、電子ビーム描画装置のステージ移動がステップアンドリピート方式の装置の場合には、所定の動作は、地震検知時にすでに電子ビーム描画していたフィールドの描画は停止せずに、該フィールドの最後まで描画し、続いて次の描画フィールドまでステージを移動してから、電子ビーム描画を一時停止する動作である。
続いて、一時停止して一定時間経過した後に、メモリ34に記録された地震対策プログラムに基づき、電子ビーム描画装置13の運転動作を再開し、電子ビーム描画を再開する(S06)。基板上の所定領域をすべて描画することにより、パターン描画は終了(エンド)となる。
上記のフローチャートにおいて、電子ビーム描画の再開(S06)後に、電子ビーム描画に支障があるような地震情報を再び受信した場合には、再度S05に戻るステップを繰り返せばよい。
上記の説明では、本発明の半導体製造システムにおける電子ビーム描画装置として、ステージ移動がステップアンドリピート方式の装置について述べたが、ステージ移動が連続移動方式の電子ビーム描画装置であっても本発明の半導体製造システムを適用することは可能である。
また、上記の説明では、地震情報として緊急地震情報のみについて述べたが、直下型地震に対応するために、本発明の半導体製造システムは、地震の初期微動の検知が可能な地震検知器からの地震情報を、緊急地震情報とともに併用することも可能である。例えば、上記の地震検知器を電子ビーム描画装置の近くに設置し、本発明の半導体製造システムの受信装置の信号出力部につなげて、緊急地震情報とともに併用することができる。
上記のように本発明によれば、地震による主要動が到達する前にパターンの品質を低下させないように所定の動作を完了してから、電子ビーム描画装置によるパターン描画を一時停止し、一定時間経過後に運転動作を再開することで、電子ビーム描画パターンに段ズレ等が無くパターンの直線性を維持した高品質・高精度のパターン描画が可能となり、半導体製造システムの稼働率を必要以上に低下させることなく、地震被害を最小限に抑制することが可能となる。
次に、本発明の実施例についてさらに詳しく説明する。なお、以下の実施例は本発明の実施の一態様であって、本発明の範囲を限定するものではない。
遮光膜上に電子ビームレジストを塗布したフォトマスク用基板(フォトマスクブランクス)に半導体素子のレジストパターンを形成するために、電子ビーム描画装置を含む半導体製造システムを用いて、電子ビーム描画をスタートした。上記半導体製造システムは、図1に示すように、受信装置12および電子ビーム描画装置13を備え、受信装置12は通信回線を介して配信される地震の初期微動(地震のP波)に基づく気象庁が提供する緊急地震情報11と接続されている。
電子ビーム描画装置13は、ステージ移動がステップアンドリピート方式で可変成形ビーム(VSB)方式の装置であり、図8に一例として概略図を示す。本実施例における電子ビーム描画装置13は、構成として図8に示す描画装置に加えて、さらに図3に示す受信装置12からの出力信号を受信する信号受信部31、地震対策実行部32、復帰実行部33およびメモリ34を備えるものである。
まず図8に示す電子ビーム描画装置について説明する。電子銃81から発生した電子ビームは、照射レンズ82を介して第1アパーチャ83上に照射される。
第1アパーチャ83の開口像は、成形レンズ84により第2アパーチャ85上に結像されるが、この結像位置は成形偏向器86により変えることができる。第2アパーチャ85により成形された像は、縮小レンズ87、対物レンズ88を経て、ステージ100に載置された被描画材料である基板89上に縮小結像される。この結像位置は位置決め偏向器90により変えることができる。
制御CPU91は、パターンデータメモリ92からのパターンデータを展開し、単純な位置と図形の形状データの羅列に変換してデータ転送回路93に転送する。なお、このデータ転送回路93には、転送された描画データをスケーリングするための処理ユニットなどが含まれている。データ転送回路93からのパターンデータは、成形偏向器86を制御する成形偏向器制御回路94、位置決め偏向器90を制御する位置決め偏向器制御回路95、対物レンズ88の励磁を制御する対物レンズ制御回路96、電子銃81から発生した電子ビームのブランキングを行うブランカー(ブランキング電極)97を制御するブランカー制御回路98に供給される。
さらに、制御CPU91は、基板89のフィールド毎の移動のために、基板89が載せられたステージ100の駆動回路101を制御する。ステージ部分には、ステージの移動量を測定するために、レーザ干渉測長器(不図示)が設けられている。
図8に示す電子ビーム描画装置でパターン描画中に、図6の左欄に示すように、通信回線を介して気象庁から配信される初期微動(P波)に基づく緊急地震情報(震源地の緯度・経度、マグニチュード(M)、震源の深さkm)を受信した。
続いて、図2に示す計算部22により、図6の右欄に示すように、緊急地震情報に基づいて電子ビーム描画装置を設置している場所の予測震度と到達時間を自動的に計算した。このときの主要動(S波)の予測震度は2、到達時間は68秒後であった。続けて受信した緊急地震情報に基づく震度と到達時間は、予測震度3、到達時間52秒後を示した。
本実施例の半導体製造システムにおいては、あらかじめ震度3以上の主要動を予測検出した際のみに、受信装置より電子ビーム描画装置へ地震対策指示の信号を出力するように定めてあり、直ちに自動的に地震対策指示の信号が出力された。
電子ビーム描画装置は、出力信号を受信した時点ですでに電子ビーム描画していたフィールドの描画は停止せずに該フィールドの最後の図形まで描画し、続いて次の描画フィールドまでステージを移動してから、ブランカー97により電子ビームをブランキングアパーチャ(不図示)に待避させて、電子ビーム描画を一時停止した。
地震の主要動が到達したのは一時停止後であり、主要動が終了した後、余震の有無を確認して一定時間経過後に、電子ビーム描画装置の運転動作を再開した。再開にあたり、電子ビーム描画装置のステージ上のアライメントマークを検出し、装置較正をしてから電子ビーム描画を行い、基板上のパターン描画を完了した。
上記のパターン描画したフォトマスク用基板を現像し、レジストパターンを形成した後、遮光膜をエッチングし、次いでレジストパターンを剥離し、フォトマスクを得た。このフォトマスクは、パターンの段ズレ等はなく、高品質・高精度の半導体素子パターンが形成されていた。
10 半導体製造システム
11 緊急地震情報
12 受信装置
13 電子ビーム描画装置
21 受信部
22 計算部
23 信号出力部
24 メモリ
31 信号受信部
32 地震対策実行部
33 復帰実行部
34 メモリ
81 電子銃
82 照射レンズ
83 第1アパーチャ
84 成形レンズ
85 第2アパーチャ
86 成形偏向器
87 縮小レンズ
88 対物レンズ
89 基板(被描画材料)
90 位置決め偏向器
91 制御CPU
92 パターンデータメモリ
93 データ転送回路
94 成形偏向器制御回路
95 位置決め偏向器制御回路
96 対物レンズ制御回路
97 ブランカー
98 ブランカー制御回路
100 ステージ
101 ステージ駆動回路

Claims (2)

  1. 半導体素子用のフォトマスクのパターン形成に用いられる半導体製造システムであって、
    地震情報を受信する受信装置と、基板上に半導体素子のパターンを形成する電子ビーム描画装置とを少なくとも含
    前記受信装置が、通信回線を介して配信される地震の初期微動に基づく緊急地震情報を受信する受信部と、前記受信した地震情報から震度と到達時間を計算する計算部と、一定の震度以上の主要動を予測検出した際のみに前記電子ビーム描画装置へ地震対策指示の信号を出力する信号出力部と、を備え、
    前記電子ビーム描画装置が、前記信号出力部から出力される信号を受信する信号受信部と、前記信号受信部が受信する信号に基づいて前記一定の震度以上の主要動到達前に所定の動作を完了してから、前記電子ビーム描画装置の電子ビームをブランキングして一時的に待機する状態とする地震対策実行部と、前記一時的に待機する状態から一定時間経過した後に、前記電子ビームのブランキングを解除し、前記基板上への電子ビーム描画を再開する復帰実行部と、を備え、
    前記電子ビーム描画装置が連続移動方式の装置であり、
    前記所定の動作が、前記緊急地震情報を受信した時にすでに電子ビーム描画していたサブフィールドの描画は停止せずに該サブフィールドの最後まで描画する一連の動作を含み、
    前記復帰実行部による前記基板上への電子ビーム描画の再開が、前記電子ビーム描画装置のステージ上のアライメントマークを検出し、装置較正をしてから電子ビーム描画を再開する一連の動作を含むことを特徴とする半導体製造システム。
  2. 前記受信装置が、前記緊急地震情報とともに、地震の初期微動の検知が可能な地震検知器からの地震情報を併用することを特徴とする請求項1に記載の半導体製造システム。
JP2015186779A 2015-09-24 2015-09-24 半導体製造システム Active JP6123861B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015186779A JP6123861B2 (ja) 2015-09-24 2015-09-24 半導体製造システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015186779A JP6123861B2 (ja) 2015-09-24 2015-09-24 半導体製造システム

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011171450A Division JP5849505B2 (ja) 2011-08-05 2011-08-05 半導体製造システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016001761A JP2016001761A (ja) 2016-01-07
JP6123861B2 true JP6123861B2 (ja) 2017-05-10

Family

ID=55077177

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015186779A Active JP6123861B2 (ja) 2015-09-24 2015-09-24 半導体製造システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6123861B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7037513B2 (ja) 2019-02-14 2022-03-16 株式会社ニューフレアテクノロジー 描画装置および描画方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2560745B2 (ja) * 1987-09-10 1996-12-04 富士通株式会社 電子ビーム露光方法
JPH08334447A (ja) * 1995-06-06 1996-12-17 Akashi:Kk 計測保全機構付き硬さ試験機
JP2001257153A (ja) * 2000-03-13 2001-09-21 Nikon Corp 荷電粒子線露光装置
JP2003255550A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Konica Corp 描画方法、その方法を実行するためのプログラム、プログラムを記録した記録媒体、基材の製造方法、描画システム、製造装置の除振システム、及び電子ビーム描画装置
JP4659482B2 (ja) * 2005-02-23 2011-03-30 三菱電機株式会社 エレベーターの地震時自動復帰装置
JP2006293614A (ja) * 2005-04-08 2006-10-26 Toshiba Corp ストレージシステムおよびストレージ装置保護方法
JP4520426B2 (ja) * 2005-07-04 2010-08-04 株式会社ニューフレアテクノロジー 電子ビームのビームドリフト補正方法及び電子ビームの描画方法
JP2010027781A (ja) * 2008-07-17 2010-02-04 Nikon Corp 露光装置、露光システム、露光方法及びデバイス製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016001761A (ja) 2016-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6456476B2 (ja) リソグラフィ装置及びデバイスを製造する方法
EP3582011B1 (en) Information processing apparatus, method, program, lithography system, and manufacturing method of article
US9535335B2 (en) Exposure apparatus and device manufacturing method
JP2016086103A (ja) 描画装置、リソグラフィーシステム、パターンデータの作成方法、描画方法及び物品の製造方法
JP2020046680A (ja) リソグラフィ装置および方法
US20050085085A1 (en) Composite patterning with trenches
JP5849505B2 (ja) 半導体製造システム
JP6123861B2 (ja) 半導体製造システム
US20200081353A1 (en) Device manufacturing method
JP6245838B2 (ja) リソグラフィ装置、リソグラフィ方法、および物品の製造方法
JP2009088142A (ja) 露光装置、露光方法およびデバイス製造方法
JPS5840826A (ja) 荷電ビ−ム露光方法
JP5684168B2 (ja) フレア計測方法、反射型マスクおよび露光装置
JP5437353B2 (ja) リソグラフィ装置および方法
JP5091909B2 (ja) リソグラフィ方法
EP3531207A1 (en) Alignment mark positioning in a lithographic process
JP2010114164A (ja) 露光方法及び露光装置、並びにリソグラフィシステム
JP7340609B2 (ja) 投影システム及び投影システムを備えるリソグラフィ装置
JP2015128132A (ja) 描画データの作成方法、描画装置、描画方法、及び物品の製造方法
JP2023528753A (ja) 高さ測定方法及び高さ測定システム
CN116762042A (zh) 快速均匀性漂移校正
JP2006190776A (ja) 描画装置
JP2014006392A (ja) フォトマスクの被覆率調整方法及び露光方法
JP2011018862A (ja) 露光処理方法、それを用いた露光装置、露光処理システム、デバイスの製造方法、情報処理装置、及び露光処理プログラム
JP2012204723A (ja) 荷電粒子線描画方法、およびそれを用いた物品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160809

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170320

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6123861

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150