JP2006190776A - 描画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 走査バンドの境界線上におけるパターンのつなぎ目に感光材料の残膜が生じないように、高精度のパターンを形成する。
【解決手段】 描画装置内の2つの露光ヘッドにおいて、それぞれフライアイレンズを設け、基板へ照射される副走査方向(Y方向)に沿った光量分布が均一となるように2つのDMD全体へ光を均一に照射させる。そして、露光エリアEA1、EA2がそれぞれ第N番目、第1番目の走査バンドを移動する場合、走査バンド間の境界ラインBL付近の境界ライン付近領域ATにおいて光量が相対的に減少するように、フライアイレンズを副走査方向(Y方向)に応じた方向に沿ってシフトさせる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、マスク(レチクル)や基板へ回路パターンなどパターンを描画する描画装置および描画装置を使用した基板の製造方法に関する。
描画装置では、フォトレジスト等の感光性材料を塗布したブランクスに対して描画処理が実行され、現像処理、エッチング、レジスト剥離等の工程を経て、基板にパターンが形成される。マイクロミラーを2次元配列させたDMD(Digital Micro-mirror Device)やLCDなどの光変調ユニットを使用する露光方式では、パターンに応じた光を基板に照射するため、光変調ユニットの光変調素子がそれぞれ独立してON/OFF制御される(例えば、特許文献1参照)。ラスタ走査方式の場合、照射スポットである露光エリアは、主走査方向に沿って規定される走査バンドを順に相対移動していく。
特開2004−93624号公報
回路パターンの一部は、走査バンドに沿った主走査方向に形成されるとともに、隣接する走査バンドの境界線を交差して形成される。露光エリアは走査バンドを順番に移動していくことから、隣接する走査バンドの境界線は、異なった露光タイミングで順次感光される。そのため、境界線を交差するパターン配線には、つなぎ目が存在する。
フォトレジスト等の感光材料は、感光(露光)してからの時間経過に伴って化学反応が進行し、材料特性が変化する。走査バンドの境界線上に対する露光タイミングの時間差が大きい場合、境界線上のレジスト層除去が精度よく行えず、つなぎ目にフォトレジストの残膜が生じる。その結果、エッチングの精度がレジスト残膜により悪化し、形成された回路パターンのつなぎ目付近では、隣接する配線同士がショートする恐れがある。
本発明の描画装置は、回路パターンなどパターンを形成するため、感光材料を表面に形成した基板に描画する描画装置であり、所定の走査バンドの副走査方向に沿った光量分布を所望する分布に調整することが可能である。描画装置は、光源と、走査手段と、光変調ユニットと、描画手段とを備える。光変調ユニットでは、複数の光変調素子が規則的に配列され、光源からの光を基板へ投影する。例えば光変調ユニットは、マイクロミラーを2次元配列したDMDである。走査手段は、光変調ユニットによる照射領域である露光エリアを、基板の主走査方向に沿って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させる。走査バンド幅は露光エリアのサイズに応じて規定され、露光エリアは走査バンドを順に走査していく。例えば、主走査方向に沿ってステージを移動させ、1走査バンドずつ露光エリアを相対移動させて走査する。描画手段は、露光エリアの相対位置に応じたパターンを形成するように、複数の光変調素子を制御する。例えば、DMDのマイクロミラーを、露光エリアの相対位置に応じたパターンに合わせてON/OFF制御する。
描画装置は、基板の副走査方向に関し、露光エリアにおける照射光の光量分布を変化させる光量分布調整手段を備える。ここで副走査方向は、走査バンドに沿った主走査方向に垂直な方向である。そして光量分布調整手段は、走査バンドの境界線付近における感光材料の化学反応の進行を相対的に抑えるため、隣接する走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンドの他の領域に比べて相対的に減少させる。ここで「境界ライン付近領域」は、境界ラインと、境界ライン近傍とを含む領域を表し、露光エリアの往復相対移動によって実質的に時間差をもって2回露光され、走査バンド内の他の領域とは感光材料の化学反応の進行具合が異なる領域を表す。
感光材料の化学反応の進行は、光量によって変化する。光量が減少すると感光材料の化学反応の進行が抑えられることから、時間差を持って描画エリアが相対移動する境界ライン近傍領域では、他の領域と同様の化学反応が生じ、また、感光材料の変化も同じになる。その結果、現像処理においてレジストなどの感光材料の残膜が生じない。
例えば、照射光の光量分布を均一にするためのインテグレータを含む照明光学系を設けた場合、インテグレータを副走査方向に対応する方向へシフトさせ、光量分布を変化させればよい。インテグレータがフライアイレンズである場合、フライアイレンズを照明光学系の光軸に垂直な方向に沿ってシフトさせる。
レジストなどの感光材料の化学反応は、材料の性質などによって異なり、光量分布を一様に定めることが難しい。そのため、描画処理前にあらかじめ光量分布とパターン解像度との関係をあらかじめ計測し、適切な光量分布を設定してから描画処理するのがよい。この場合、描画装置は、光量分布の分布特性に応じたデータを格納可能なメモリを備え、光量分布調整手段が、メモリに格納されたデータに基づいて光量分布を変化させる。例えばインテグレータを適用する場合、インテグレータのシフト量をメモリに格納する。
本発明の描画装置は、複数の光変調ユニットによって描画処理する描画装置であり、光源と、それぞれ複数の光変調素子が規則的に配列され、光源からの光を基板へ投影する複数の光変調ユニットと、光変調ユニットによる照射領域である複数の露光エリアを、基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させる走査手段と、複数の露光エリアそれぞれの相対位置に応じたパターンを形成するように、複数の光変調素子を制御する描画手段と、基板の副走査方向に関し、複数の露光エリアそれぞれにおける照射光の光量分布を均一となるように調整する光量分布調整手段とを備え、走査手段が、副走査方向に沿った距離間隔を一定に保ちながら複数の露光エリアを1走査バンドずつ順に相対移動させ、光量分布調整手段が、異なる露光エリアが相対移動する互いに隣接した走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させることを特徴とする。
本発明の描画制御装置は、走査バンドの副走査方向に沿った光量分布を調整可能な描画制御装置であり、複数の光変調素子が規則的に配列され、光源からの光を基板へ投影する光変調ユニットによる照射領域である露光エリアを、基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させる走査手段と、露光エリアの相対位置に応じたパターンを形成するように、複数の光変調素子を制御する描画手段と、基板の副走査方向に関し、露光エリアにおける照射光の光量分布を調整する光量分布調整手段とを備え、光量分布調整手段が、隣接する走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させることを特徴とする。
本発明の描画制御用プログラムは、複数の光変調素子が規則的に配列され、光源からの光を基板へ投影する光変調ユニットによる照射領域である露光エリアを、基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させる走査手段と、露光エリアの相対位置に応じたパターンを形成するように、複数の光変調素子を制御する描画手段と、基板の副走査方向に関し、露光エリアにおける照射光の光量分布を調整する光量分布調整手段とを機能させるプログラムであって、隣接する走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させるように、光量分布調整手段を機能させることを特徴とする。また、本発明の描画制御方法は、複数の光変調素子が規則的に配列され、光源からの光を基板へ投影する光変調ユニットによる照射領域である露光エリアを、基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させ、露光エリアの相対位置に応じたパターンを形成するように、複数の光変調素子を制御し、基板の副走査方向に関し、露光エリアにおける照射光の光量分布を調整する描画制御方法であって、隣接する走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させることを特徴とする。
本発明の製造方法は、1)ブランクスである基板に感光材料を塗布し、2)塗布された基板に対して描画処理を実行し、3)描画処理された基板に対して現像処理をし、4)現像処理された基板に対してエッチング処理をし、5)エッチング処理された基板に対してレジスト剥離をすることを特徴とする基板の製造方法であって、描画処理において、複数の光変調素子が規則的に配列され、光源からの光を基板へ投影する光変調ユニットによる照射領域である露光エリアを、基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させ、露光エリアの相対位置に応じたパターンを形成するように、複数の光変調素子を制御し、基板の副走査方向に関し、露光エリアにおける照射光の光量分布を調整するとともに、隣接する走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させることを特徴とする。
本発明によれば、走査バンドの境界線上におけるパターンのつなぎ目に感光材料の残膜が生じず、高精度のパターンを形成することができる。
以下では、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態である描画装置を概略的に示した斜視図である。また、図2は、描画装置の露光ヘッドの構成を模式的に示した図である。図3は、露光エリアの相対移動を示した図である。
描画装置10は、描画テーブル18を連続移動させながら描画する描画装置であり、ゲート状構造体12と基台14とを備える。基板SWを搭載させる描画テーブル18は、基台14に搭載されたガイドレール19Xにより支持され、描画テーブル18はガイドレール19Xに沿って移動可能である。露光ユニット20を支持するガイドレール19Yはゲート状構造体12に搭載されており、露光ユニット20はガイドレール19Yに沿って移動可能である。ここでは、描画テーブル18の移動方向(以下では、X方向という)と露光ユニット20の移動方向(以下、Y方向という)は互いに直交し、ここではX方向を主走査方向、Y方向を副走査方向と定める。
基板SWは、シリコンウェハ、フィルムあるいはガラス基板によって構成されており、プリペーグ処理、感光性材料であるフォトレジストの塗布等の処理が施されたブランクスとして描画テーブル18に搭載される。描画装置10は描画制御部30に接続されており、基板SWに対する描画処理は、描画制御部30により制御される。
露光ユニット20には2つの露光ヘッド26A、26Bが備えられており、その一つの露光ヘッド26Aが図2に示される。露光ヘッド26Aは、光源21A、照明光学系24A、DMD22A、結像光学系(図示せず)とを備え、光源21AとDMD22Aとの間に照明光学系24Aが配置されている。もう一方の露光ヘッド26Bも同様の構成である。
光源である半導体レーザ21Aから放出された光は、照明光学系24Aに入射し、DMD22Aを照射する。照明光学系24Aは、ビーム形状を整形する整形用光学系23Aと、一対のフライアイレンズ25A、27Aと、コンデンサレンズ29Aとを備え、整形用光学系23Aとコンデンサレンズ29Aとの間にフライアイレンズ25A、27Aが配置される。照明光学系24Aに入射した光は、整形用光学系23AによってDMD22のサイズに合った光束に整形される。フライアイレンズ25A,27Aは、DMD22全体に光を均一に照射させるインテグレータであり、フライアイレンズ25A、27Aを通った光は、コンデンサレンズ29Aを通り、光量分布が均一となるようにDMD22を照射する。後述するように、フライアイレンズ27Aは、フライアイレンズ25Aに対して相対的に光軸Eに垂直な方向へシフト可能である。
DMD22Aは、矩形状マイクロミラーをマトリクス状に配列させた光変調ユニットであり、各マイクロミラーは静電界作用によって軸回転(姿勢変化)する。すなわち、基板SWの方向へ光を反射させる第1の姿勢(ON状態)と、基板SW外方向へ光を反射する第2の姿勢(OFF状態)いずれかの姿勢に位置決めされ、描画制御部30からの描画信号に基づいて姿勢が切り替えられる。第1の姿勢の場合、マイクロミラー上で反射した光は結像光学系へ導かれ、基板SWの所定場所へ光が照射する。一方、第2の姿勢の場合、マイクロミラー上で反射した光は基板SWの外へ導かれる。各マイクロミラーは独立してON/OFF制御され、DMD22A全体を照射した光は、マイクロミラーにより選択的に反射された光として構成される。その結果、照射スポットである露光エリアEA1(図3参照)の場所には、形成すべきパターンに応じた光が照射する。
露光ユニット20が停止している状態で描画テーブル18をX方向(主走査方向)に沿って移動させると、図3に示すように、2つ露光ヘッドによる露光エリアEA1、EA2はX方向に沿って基板SWを相対移動する。基板SWには、露光エリアEA1、EA2のサイズに合わせて複数の走査バンドSBが規定されており、露光エリアEA1、EA2は走査バンドSBを移動していく。露光エリアEA1、EA2は、Y方向(副走査方向)に沿った距離間隔を一定に維持しながら同じ速度で相対移動し、露光エリアEA1、EA2の相対位置に合わせて描画処理(露光処理)が実行される。
1走査バンドの描画処理が終了すると、Y方向(副走査方向)へ露光ユニット20が所定距離移動し、次の走査バンドSBを露光エリアEA1、EA2が相対移動していく。露光エリアEA1、EA2が互いに一定の距離間隔を維持しながら走査バンドを順次移動し、その結果、基板全体に対して描画処理が施される。ここでは、露光エリアEA1、EA2はそれぞれ第1〜第N番目の走査バンドを順に相対移動する。描画処理が終了すると、現像処理、エッチング、レジスト剥離処理などが施され、回路パターンが形成された基板SWが製造される。
図4は、描画装置10および描画制御部30のブロック図である。
描画制御部30は、システムコントロール回路32、DMD制御部34、テーブル制御部38、位置検出部40、ラスタ変換部42、光源制御部44とを備える。基板全体の回路パターンデータがワークステーションからCADデータとして描画制御部30へ送られると、ラスタ変換部42では、ベクタデータであるパターンデータがラスタデータに変換される。ラスタデータは、回路パターンの2次元ドットパターンのデータとして表され、マイクロミラーのON/OFFいずれかを示す2値化データである。ラスタデータは走査バンドごとに生成され、露光エリアEA1、EA2の相対位置に合わせてビットマップメモリ33へ順次格納される。
テーブル制御部38は、モータを備えたX方向駆動機構46、Y方向駆動機構48を制御し、描画テーブル18、露光ユニット20の移動および停止を制御する。CCDラインセンサを備えた位置検出部40は、露光エリアEA1、EA2の相対位置を検出し、DMD制御部34へ描画タイミング信号を出力する。DMD制御部34では、露光エリアEA1、EA2の相対位置に基づいて、対応するラスタデータがビットマップメモリ33から読み出される。そして、描画タイミング信号と同期しながらラスタデータが描画信号として出力され、第1および第2の露光ヘッド26A、26Bに応じたDMD22A、22Bのマイクロミラーが独立してON/OFF制御される。
第1および第2の駆動部47A、47Bは、第1および第2の露光ヘッド26A、26Bに応じたフライアイレンズ27A、27Bをシフトさせる駆動機構であり、システムコントロール回路32から送られてくる制御信号に従って動作する。フライアイレンズ27Aは、照明光学系24Aの光軸E(図2参照)の垂直な方向に沿ってシフト可能であり、フライアイレンズ27Aの移動する方向は、DMD22Aおよび露光エリアEA1の長手方向、すなわち副走査方向(Y方向)に対応する。フライアイレンズ27Bも同様にシフト可能である。
システムコントロール回路32は、位置検出部40からの描画タイミング信号に基づき露光エリアEA1、EA2の相対位置を検出し、露光エリアEA1、EA2の移動する走査バンドに合わせて第1および第2の駆動部47A、47Bを制御する。フライアイレンズ27A、27Bのシフト量は、あらかじめシステムコントロール回路32内のメモリ37に記憶されており、シフト量のデータに基づいた制御信号が、第1および第2の駆動部47A、47Bへ出力される。
図5は、走査バンドにおける露光エリアの光量分布を示した図である。
図5では、露光エリアEA1によって最後に走査される走査バンド(第N番目の走査バンド)と、露光エリアEA2によって最初に走査される走査バンド(第1番目の走査バンド)付近におけるY方向(副走査方向)に沿った光量分布LTが示されている。N番目の走査バンドと第1番目の走査バンドは互いに隣接し、走査バンド間の境界ラインBLでは、光量分布LTが変化する。光量分布LTが変化している範囲ATを、ここでは「境界ライン付近領域」と定める。
露光エリアEA1に応じた第N番目の走査バンドにおける光量分布は、副走査方向(Y方向)に沿って変化する。すなわち、境界ラインBL付近では、境界ラインBLに向かって光量が相対的に他の領域と比べて減少し、境界ラインBLにおいて最も光量が少ない。露光エリアEA2に応じた第1番目の走査バンドにおける光量分布も、境界ラインBLに向かって減少する。ここでは、境界ライン付近領域ATにおける光量の減少程度は第1および第N番目の走査バンドとも同じであり、境界ラインBLに関して光量分布は対称的になる。
露光エリアEA2が第1番目の走査バンドを移動する場合、第1番目の走査バンドにおける副走査方向に沿った光量分布が図5に示す分布となるように、フライアイレンズ27Bが所定量だけシフトされる。すなわち、位置検出部40から出力される信号に基づき、露光エリアEA2の位置を検出し、露光エリアEA2が第1番目の走査バンドを移動している間、フライアイレンズ27Bをシフトさせるように第2の駆動系47Bに対して制御信号を出力する。一方、露光エリアEA2が第1番目の走査バンドを移動している間、対応するフライアイレンズ27Aはシフトされない。露光エリアEA2が第2番目に移動すると、フライアイレンズ27Bが元の位置に復帰するように制御信号が第2の駆動系47Bへ出力される。露光エリアEA2が第2〜第N番目の走査バンドを移動している間、均一の光量分布となるように光が基板SWへ照射される。
露光エリアEA1が第1〜第N−1番目の走査バンドを移動している間、均一の光量分布となるように光が基板SWへ照射される。そして、露光エリアEA1が第N番目の走査バンドを移動する場合、第N番目の走査バンドにおける副走査方向に沿った光量分布が図5に示す分布となるように、フライアイレンズ27Aが所定量だけシフトされる。すなわち、位置検出部40から出力される信号に基づき、露光エリアEA1の位置を判断し、露光エリアEA1が第N番目の走査バンドを移動している間、フライアイレンズ27Aをシフトさせるように第1の駆動系47Aに対して制御信号を出力する。このような光量分布の調整はシステムコントロール回路32により実行され、プログラムがあらかじめシステムコントロール回路32内のROM(図示せず)に格納されている。
図6は、現像処理後の基板SWの一部を示した図であり、図7は、図6における境界ラインに沿った基板の断面図である。図6、図7を用いて、フォトレジスト層の残膜について説明する。
回路パターンの配線がY軸方向(副走査方向)に沿って形成される場合、現像処理(レジスト層の除去処理)後に残るフォトレジスト層PL1、PL2は、Y軸方向に沿って形成される。そのため、隣接するバンド間の境界線とフォトレジスト層PL1、PL2が交差し、パターンのつなぎ目CP1、CP2が存在する。露光エリアEA1とEA2の走査領域の境である境界ラインBLに対しても、パターンの配線が交差する。
走査バンド間の境界ラインは、露光エリアの往復移動により、異なるタイミングで2回露光される。特に境界ラインBLの場合、境界ラインBL以外の境界ラインと異なり、露光タイミングの時間差が非常に大きい。すなわち、他の隣接する走査バンド間の境界ラインに対しては連続的に露光エリアが移動する一方、露光エリアEA2が第1番目の走査バンドを移動してから露光エリアEA1が第N番目の走査バンドを移動するまでの時間経過が長い。
フォトレジストなどの感光材料は、感光後の時間経過に従って材料特性が変化する性質があり、感光後の時間経過が長いほど材料特性の変化が進む。この化学反応は、照射光の光量分布によって変化し、光量が多いほど化学反応が進みやすい。そのため、露光エリアEA1の第N番目と露光エリアEA2の第1番目の走査バンドにおける光量分布が均一である場合、現状処理後においてフォトレジスト層のつなぎ目CP1、CP2には、レジスト残膜KL1、KL2が生じる(図7参照)。エッチングにより被加工層MPを除去すると、レジスト残膜KL1、KL2の影響により、つなぎ目のエッチング精度が悪化し、つなぎ目断面形状が矩形状にならない。このようなエッチングの不備は、X方向(走査方向)に関して隣接する配線間のショート等を生じさせる。
本実施形態では、露光エリアEA1、EA2がそれぞれ第N番目、第1番目の走査バンドを相対移動する間、図5に示す光量分布となるように(境界ラインBLに向かって光量が相対的に減少するように)、露光エリアEA1、EA2における光量分布が補正される。境界ラインBLにおける光量が相対的に少ないため、化学反応の進行具合も他の走査バンド内領域とほぼ同じになる。その結果、つなぎ目CP1、CP2においてレジスト残膜が生じず、精度よい断面形状JL1、JL2が形成される(図7参照)。
このように本実施形態によれば、描画装置10内の露光ヘッド26A、26Bにおいて、フライアイレンズ27A、27Bが設けられ、基板SWへ照射される光量分布が均一となるようにDMD22A、22B全体へ光が均一に照射する。そして、露光エリアEA1、EA2がそれぞれ第N番目、第1番目の走査バンドを移動する場合、走査バンド間の境界ラインBL付近の境界ライン付近領域ATにおいて光量が相対的に減少するように、フライアイレンズ27A、27Bが副走査方向(Y方向)に応じた光軸Eの垂直方向に沿ってシフトされる。
フライアイレンズ27A、27Bをシフトさせることで光量分布を変化させるため、機構が簡素にすることができ、膨大なデータ処理を伴うマイクロミラー制御による光量分布調整をする必要がない。すなわち、スループットを低下させることなく光量分布を適宜変化させることができる。
境界ライン付近領域ATにおける光量分布は対称的であるが、第N番目の走査バンドの光量分布と第1番目の走査バンドの光量分布を異なるように構成してもよい。あらかじめ描画開始前に光量分布とレジスト残膜の状態を試験的に調べ、残膜を生じさせない適切な光量分布に合わせたシフト量をメモリに格納すればよい。
3つ以上の露光ヘッドによって描画処理を行ってもよい。また、感光材料の反応特性、露光エリアの移動速度(走査速度)を考慮し、異なる露光エリアが移動する走査バンド間の境界ラインだけでなく、各走査バンド間の境界ラインについても、光量分布を変化させるように構成してもよい。
フライアイレンズ以外の光学系を用いて、光量分布を変化させてもよい。また、マスク処理や、光源による光量制御によって光量分布を変化させてもよい。
本実施形態である描画装置を概略的に示した斜視図である。 描画装置の露光ヘッドの構成を模式的に示した図である。 露光エリアの相対移動を示した図である。 描画装置および描画制御部のブロック図である。 走査バンドにおける露光エリアの光量分布を示した図である。 現像処理後の基板の一部を示した図である。 図6における境界ラインに沿った基板の断面図である。
符号の説明
10 描画装置
18 描画テーブル
19X、19Y ガイドレール
20 露光ユニット
21A 半導体レーザ(光源)
22A、22B DMD
24A 照明光学系
26A、26B 露光ヘッド
27A、27B フライアイレンズ
30 描画制御部
32 システムコントロール回路
34 DMD制御部
37 メモリ
38 テーブル制御部
40 位置検出部
46 X方向駆動機構
47A 第1の駆動部
47B 第2の駆動部
48 Y方向駆動機構
EA1、EA2 露光エリア
AT 境界ライン付近領域
LT 光量分布
X 主走査方向
Y 副走査方向
SB 走査バンド

Claims (15)

  1. 光源と、
    複数の光変調素子が規則的に配列され、前記光源からの光を前記基板へ投影する光変調ユニットと、
    前記光変調ユニットによる照射領域である露光エリアを、前記基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させる走査手段と、
    前記露光エリアの相対位置に応じたパターンを形成するように、前記複数の光変調素子を制御する描画手段と、
    前記基板の副走査方向に関し、前記露光エリアにおける照射光の光量分布を調整する光量分布調整手段とを備え、
    前記光量分布調整手段が、隣接する走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させることを特徴とする描画装置。
  2. インテグレータを含み、前記光源からの光を前記光変調ユニットへ導く照明光学系をさらに有し、
    前記光量分布調整手段が、前記インテグレータを副走査方向に対応した方向へシフトさせて光量分布を変化させることを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  3. 前記インテグレータがフライアイレンズであることを特徴とする請求項2に記載の描画装置。
  4. 光量分布の分布特性に応じたデータを格納可能なメモリをさらに有し、
    前記光量分布調整手段が、前記メモリに格納されたデータに基づいて光量分布を変化させることを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  5. 光量分布の分布特性に応じた前記インテグレータのシフト量を格納可能なメモリと、
    前記露光エリアの相対位置を検出する検出手段をさらに有し、
    前記光量分布調整手段が、前記露光エリアの相対位置に従い、前記シフト量を読み出し、前記インテグレータを前記シフト量に従ってシフトさせることを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
  6. 光源と、
    それぞれ複数の光変調素子が規則的に配列され、前記光源からの光を前記基板へ投影する複数の光変調ユニットと、
    前記光変調ユニットによる照射領域である複数の露光エリアを、前記基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させる走査手段と、
    前記複数の露光エリアそれぞれの相対位置に応じたパターンを形成するように、前記複数の光変調素子を制御する描画手段と、
    前記基板の副走査方向に関し、前記複数の露光エリアそれぞれにおける照射光の光量分布を均一となるように調整する光量分布調整手段とを備え、
    前記走査手段が、副走査方向に沿った距離間隔を一定に保ちながら前記複数の露光エリアを1走査バンドずつ順に相対移動させ、
    前記光量分布調整手段が、異なる露光エリアが相対移動する互いに隣接した走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させることを特徴とする描画装置。
  7. 前記複数の光変調ユニットに応じた複数のインテグレータを含み、前記光源からの光を前記複数の光変調ユニットそれぞれへ導く照明光学系さらに有し、
    前記光量分布調整手段が、前記複数のインテグレータをそれぞれ副走査方向に対応した方向へシフトさせて光量分布を変化させることを特徴とする請求項6に記載の描画装置。
  8. 前記複数のインテグレータが、複数のフライアイレンズであることを特徴とする請求項7に記載の描画装置。
  9. 光量分布の分布特性に応じたデータを格納可能なメモリをさらに有し、
    前記光量分布調整手段が、前記メモリに格納されたデータに基づいて光量分布を変化させることを特徴とする請求項6に記載の描画装置。
  10. 光量分布の分布特性に応じた前記インテグレータのシフト量を格納可能なメモリと、
    前記複数の露光エリアの相対位置を検出する検出手段をさらに有し、
    前記光量分布調整手段が、前記複数の露光エリアの相対位置に従い、前記シフト量を読み出し、前記複数のインテグレータそれぞれを前記シフト量に従ってシフトさせることを特徴とする請求項6に記載の描画装置。
  11. 複数の光変調素子が規則的に配列され、前記光源からの光を前記基板へ投影する光変調ユニットによる照射領域である露光エリアを、前記基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させる走査手段と、
    前記露光エリアの相対位置に応じたパターンを形成するように、前記複数の光変調素子を制御する描画手段と、
    前記基板の副走査方向に関し、前記露光エリアにおける照射光の光量分布を調整する光量分布調整手段とを備え、
    前記光量分布調整手段が、隣接する走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させることを特徴とする描画制御装置。
  12. 複数の光変調素子が規則的に配列され、前記光源からの光を前記基板へ投影する光変調ユニットによる照射領域である露光エリアを、前記基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させる走査手段と、
    前記露光エリアの相対位置に応じたパターンを形成するように、前記複数の光変調素子を制御する描画手段と、
    前記基板の副走査方向に関し、前記露光エリアにおける照射光の光量分布を調整する光量分布調整手段とを機能させるプログラムであって、
    隣接する走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させるように、前記光量分布調整手段を機能させることを特徴とする描画制御用プログラム。
  13. 複数の光変調素子が規則的に配列され、前記光源からの光を前記基板へ投影する光変調ユニットによる照射領域である露光エリアを、前記基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させ、
    前記露光エリアの相対位置に応じたパターンを形成するように、前記複数の光変調素子を制御し、
    前記基板の副走査方向に関し、前記露光エリアにおける照射光の光量分布を調整する描画制御方法であって、
    隣接する走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させることを特徴とする描画制御方法。
  14. 1)ブランクスである基板に感光材料を塗布し、
    2)塗布された基板に対して描画処理を実行し、
    3)描画処理された基板に対して現像処理をし、
    4)現像処理された基板に対してエッチング処理をし、
    5)エッチング処理された基板に対してレジスト剥離をする
    ことを特徴とする基板の製造方法であって、
    前記描画処理において、
    複数の光変調素子が規則的に配列され、前記光源からの光を前記基板へ投影する光変調ユニットによる照射領域である露光エリアを、前記基板の主走査方向に従って規定される複数の走査バンドに沿って相対移動させ、
    前記露光エリアの相対位置に応じたパターンを形成するように、前記複数の光変調素子を制御し、
    前記基板の副走査方向に関し、前記露光エリアにおける照射光の光量分布を調整するとともに、
    隣接する走査バンド間の境界ライン近傍領域の光量を、走査バンド内の他の領域に比べて相対的に減少させることを特徴とする基板の製造方法。
  15. 請求項14に記載された基板の製造方法により製造された基板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008070506A (ja) * 2006-09-13 2008-03-27 Dainippon Screen Mfg Co Ltd パターン描画装置およびパターン描画方法
JP2012123127A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Hitachi High-Technologies Corp 露光装置、露光方法、及び表示用パネル基板の製造方法

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