JP2001257153A - 荷電粒子線露光装置 - Google Patents

荷電粒子線露光装置

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JP2001257153A
JP2001257153A JP2000068468A JP2000068468A JP2001257153A JP 2001257153 A JP2001257153 A JP 2001257153A JP 2000068468 A JP2000068468 A JP 2000068468A JP 2000068468 A JP2000068468 A JP 2000068468A JP 2001257153 A JP2001257153 A JP 2001257153A
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wafer
charged particle
exposure
particle beam
signal
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JP2000068468A
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Kazunari Hata
一成 秦
Kazuaki Aoto
和明 青砥
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Nikon Corp
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の荷電粒子線露光装置には、緊急に停止し
ている状態から、露光動作を再開できる状態まで復帰す
る装置がなかったので、一旦緊急停止すると、復帰する
のに時間がかかり、スループットが低いという問題点が
あった。本発明は、このような問題点を解決し、緊急停
止状態から露光可能な状態に復帰する装置を設けること
で、スループットと高い荷電粒子線露光装置を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】請求項1の荷電粒子線露光装置は、複数の
サブフィールドが設けられた試料に、パターンを露光す
る露光手段と、外部磁界の変動が予め定められた値より
小さくなる場合に、復帰信号を出力する復帰信号出力手
段とを有する荷電粒子線露光装置であって、前記露光手
段は、前記復帰信号に基づいて、未露光の前記サブフィ
ールドから前記パターンの露光を再開することを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウェハなどの試料
に電子ビームなどでパターンを露光する荷電粒子線露光
装置に関するもので、特に、外部磁界の変動によって緊
急に停止した露光動作を、復帰させる装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の荷電粒子線露光装置7は、図14
に示すように、パターンの形に整形された電子ビーム
を、ウェハ74に露光する装置である。図14は、従来
の荷電粒子線露光装置7を表わすブロック図である。露
光する位置は、磁界で電子ビームを偏向することによっ
て、制御される。この磁界を偏向磁界と称す。偏向磁界
は、72投影コイルが発生する。
【0003】一方、荷電粒子線露光装置7の真空チャン
バ71の外部の空間には、外部磁界が存在する。外部磁
界の主成分は、地磁気である。外部磁界は、荷電粒子線
露光装置7の内部まで侵入して、偏向磁界と合成され、
合成磁界を形成する。電子ビームは、この合成磁界によ
って、偏向される。
【0004】従って、偏向磁界か外部磁界の何れかが変
動すると、電子ビームの露光する位置が変動するので、
荷電粒子線露光装置7には、外部磁界の大きさが所定の
大きさより大きくなる場合に、露光動作を緊急に停止す
る装置が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の荷電粒
子線露光装置には、緊急に停止している状態から、露光
動作を再開できる状態まで復帰する装置がなかったの
で、一旦緊急停止すると、復帰するのに時間がかかり、
スループットが低いという問題点があった。
【0006】本発明は、このような問題点を解決し、緊
急停止状態から露光可能な状態に復帰する装置を設ける
ことで、スループットと高い荷電粒子線露光装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の荷電粒子線露
光装置は、複数のサブフィールドが設けられた試料に、
パターンを露光する露光手段と、外部磁界の変動が予め
定められた値より小さくなる場合に、復帰信号を出力す
る復帰信号出力手段とを有する荷電粒子線露光装置であ
って、前記露光手段は、前記復帰信号に基づいて、未露
光の前記サブフィールドから前記パターンの露光を再開
することを特徴とする。
【0008】請求項2の荷電粒子線露光装置は、前記外
部磁界の変動が前記予め定められた値より大きくなる場
合に、緊急停止信号を出力する緊急停止信号出力手段を
更に有し、前記露光手段は、前記緊急停止信号に基づい
て、前記パターンの露光を緊急に停止する緊急停止動作
を実行することを特徴とする。
【0009】請求項3の荷電粒子線露光装置は、前記露
光手段は、荷電粒子線を発生する荷電粒子線発生手段
と、前記荷電粒子線を偏向する偏向手段と、前記試料を
移動可能に保持する保持手段とを備え、前記緊急停止動
作は、前記荷電粒子線発生手段が前記荷電粒子線をブラ
ンキングする動作、又は、前記保持手段が緊急に停止す
る動作であることを特徴とする。
【0010】請求項4の荷電粒子線露光装置は、露光の
終了した前記サブフィールドを、履歴ファイルに記録す
る履歴記録手段を更に有し、前記露光手段は、前記履歴
ファイルに基づいて、前記未露光のサブフィールドを特
定することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】荷電粒子線露光装置は、荷電粒子
で試料を露光する装置である。荷電粒子には、イオンビ
ームと電子ビームとがある。試料には、ウェハがある。
イオンビームでウェハを露光する装置が、イオンビーム
露光装置である。電子ビームでウェハを露光する装置
が、電子ビーム露光装置である。電子ビーム露光装置に
は、細い電子ビームでウェハを露光する電子ビーム直接
露光装置と、原板のパターンをウェハに投影する電子ビ
ーム投影露光装置とがある。原板には、レチクルとマス
クとがある。
【0012】レチクルのパターンをウェハに投影する電
子ビーム投影露光装置を例に挙げて、図1〜図13を参
照しながら、本荷電粒子線露光装置1を説明する。
【0013】尚、荷電粒子線露光装置1は、電子ビーム
投影露光装置に限らず、電子ビーム直接露光装置及びイ
オンビーム露光装置にも、適用できる。また、荷電粒子
線露光装置1は、レチクルに限らず、マスクを使用する
こともできる。
【0014】先ず、荷電粒子線露光装置1の機能を説明
する。
【0015】図1は、荷電粒子線露光装置1を表わす機
能ブロック図である。図1に示すように、荷電粒子線露
光装置1には、本体2と判定装置3と露光制御装置4と
が、設けられている。
【0016】本体2は、レチクルRとウェハWとが取り
付けられる装置である。本体2には、真空チャンバ21
と照明装置22と照明コイル23とレチクルステージ2
4と投影コイル25とウェハステージ26と磁気センサ
27とが、設けられている。
【0017】真空チャンバ21は、その内部の空間をほ
ぼ真空に保つ装置である。真空チャンバ21の外部の空
間には、外部磁界が存在する。外部磁界の主成分は、地
磁気である。外部磁界の一部は、真空チャンバ21の内
部空間に侵入する。
【0018】照明装置22は、電子ビームを放射する装
置である。ブランキング信号S10は、電子ビームのブ
ランキングを制御する信号である。照明装置22は、ブ
ランキング信号S10を入力している場合には、電子ビ
ームをブランキングする。照明装置22は、ブランキン
グ信号S10を入力していない場合には、電子ビームは
ウェハWまで到達する。放射された電子ビームは、照明
コイル23に向かう。
【0019】照明コイル23は、照明装置22からの電
子ビームを偏向する装置である。照明コイル23は、照
明信号S11に対応する照明磁場Hi(図示せず)を、
発生する。照明信号S11は、電子ビームを偏向するレ
チクルR上の位置を表わす信号である。真空チャンバ2
1の内部空間に侵入した外部磁界は、照明磁場Hiと合
成されて、合成照明磁場Hic(図示せず)を形成す
る。合成照明磁場Hicは、照明信号S11の表わす位
置に、電子ビームを偏向する。合成照明磁場Hicは、
レチクルR上に電子ビームを結像する。
【0020】レチクルステージ24は、レチクルRを移
動可能に保持する装置である。レチクルステージ24
は、照明コイル23からの電子ビームが、レチクルRの
パターンを照明可能な位置に、レチクルRを保持する。
レチクルステージ24は、レチクルステージ信号S12
が表わす位置に、レチクルRを移動する。レチクルステ
ージ信号S12は、レチクルステージ24が保持するレ
チクルRの位置を表わす信号である。
【0021】ここで、図2を参照しながら、レチクルR
を詳細に説明する。図2は、電子ビームが照明する方向
から見た、レチクルRを表わす図である。
【0022】図2に示すように、レチクルRには、2つ
のパターン領域50A、50Bが設けられている。パタ
ーン領域50A、50Bは、ウェハWに投影されるパタ
ーンが設けられる領域である。
【0023】尚、レチクルRには、2つのパターン領域
50A、50Bに限らず、1つ或いは3つ以上のパター
ン領域が、設けられていてもよい。
【0024】パターン領域50Aとパターン領域50B
とは、そこに設けられるパターンが異なるだけで、それ
以外は同じなので、パターン領域50Bの説明を省略す
る。
【0025】パターン領域50Aには、9個のレチクル
メインフィールドMFr1〜MFr9が設けられてい
る。それぞれのレチクルメインフィールドMFr1〜M
Fr9は、パターン領域50Aに設けられるパターンの
一部が設けられている領域(この領域を総称してレチク
ルメインフィールドMFrと称す)である。レチクルメ
インフィールドMFr2〜MFr9は、レチクルメイン
フィールドMFr1とパターンが異なるだけで、それ以
外は同機能なので、その説明を省略する。
【0026】尚、パターン領域50Aには、9個のレチ
クルメインフィールドMFr1〜MFr9に限らず、い
くつのレチクルメインフィールドMFrを設けてもよ
い。
【0027】レチクルメインフィールドMFr1には、
6個のレチクルサブフィールドSFr1〜SFr6が設
けられている。それぞれのレチクルサブフィールドSF
r1〜SFr6は、ウェハWに投影されるパターンが、
設けられている領域(この領域を総称してレチクルサブ
フィールドSFrと称す)である。
【0028】従って、ウェハWに投影される全てのパタ
ーンは、パターン領域50A、50Bに設けられる各レ
チクルサブフィールドSFrに、分割されて設けられて
いる。
【0029】尚、レチクルメインフィールドMFr1に
は、6個のレチクルサブフィールドSFr1〜SFr6
に限らず、いくつのレチクルサブフィールドSFrを設
けてもよい。
【0030】レチクルサブフィールドSFrに電子ビー
ムが照明されると、電子ビームは、レチクルサブフィー
ルドSFrに設けられているパターンの形に整形され
て、レチクルRを通過する。
【0031】図1に戻って、本体2の説明を続ける。
【0032】レチクルRを照明した電子ビームは、レチ
クルサブフィールドSFrのパターンの形に整形され
て、投影コイル25に向かう。
【0033】投影コイル25は、レチクルRからの電子
ビームをウェハWに投影する装置である。投影コイル2
5は、投影信号S13に対応する投影磁場Hp(図示せ
ず)を、発生する。投影信号S13は、電子ビームを投
影するウェハW上の位置を表わす信号である。真空チャ
ンバ21の内部空間に侵入した外部磁界は、投影磁場H
pと合成されて、合成投影磁場Hpc(図示せず)を形
成する。合成投影磁場Hpcは、投影信号S13の表わ
す位置に、電子ビームを偏向する。合成投影磁場Hpc
は、レチクルサブフィールドSFrのパターンの電子ビ
ーム像を、ウェハW上に結像する。
【0034】ウェハステージ26は、ウェハWを移動可
能に保持する装置である。ウェハステージ26は、投影
コイル25からの電子ビームが、ウェハWを投影可能な
位置に、ウェハWを保持する。ウェハステージ26は、
ウェハステージ信号S14が表わす位置に、ウェハWを
移動する。ウェハステージ信号S14は、ウェハステー
ジ26がウェハWを保持する位置を表わす信号である。
投影コイル25からの電子ビームは、投影信号S13の
表わすウェハW上の位置に投影される。
【0035】ここで、図3を参照しながら、ウェハWを
更に詳しく説明する。図3は、電子ビームが露光する方
向から見た、ウェハWを表わす図である。
【0036】図3の上方に示すように、ウェハWには、
32個のチップCh1、Ch2、・・・、Ch32(こ
れらを総称してチップChと称す)が形成される。
【0037】尚、チップChの数は、32個に限らず、
ウェハWに形成可能な数なら、いくつでもよい。
【0038】各チップChは、1つの素子が形成される
ウェハW上の領域である。後述のように、各チップに
は、チップ番号Nc1、Nc2、・・・、Nc32が付
されている。各チップは、チップ番号で管理される。こ
れらのチップChは、露光されるウェハW上の位置が異
なるだけで、それ以外は同じなので、以降は、チップC
h1について説明し、チップCh2、・・・、Ch32
の説明は、省略する。
【0039】レチクルRの全部のパターンは、チップC
h1に露光される回路のパターンである。従って、レチ
クルRのパターンは、チップChの数である32回だ
け、繰り返しウェハW上に投影される。
【0040】図3中央に示すように、チップCh1は、
ストライプ51Aとストライプ51Bとに分けて、露光
される。ストライプ51Aは、レチクルRのパターン領
域50Aが投影される領域である。ストライプ51B
は、レチクルRのパターン領域50Bが投影される領域
である。ストライプ51Bは、パターン領域50Bが投
影される以外、ストライプ51Aと同じなので、ストラ
イプ51Bの説明を省略する。
【0041】ストライプ51Aの広さは、チップCh1
の半分よりやや広い。
【0042】図3下方に示すように、ストライプ51A
には、9個のウェハメインフィールドMFw1〜MFw
9が設けられている。ウェハメインフィールドMFw1
は、レチクルメインフィールドMFr1が投影される領
域(この領域を総称してウェハメインフィールドMFw
と称す)である。同様に、ウェハメインフィールドMF
w2〜MFw9のそれぞれは、レチクルメインフィール
ドMFr2〜MFr9のそれぞれが投影される領域であ
る。
【0043】尚、ウェハメインフィールドMFwの数
は、レチクルメインフィールドMFrの数と一致するの
で、レチクルメインフィールドMFrの数が9個以外の
場合には、ウェハメインフィールドMFwの数も、9個
以外になる。
【0044】ウェハメインフィールドMFw2〜MFw
9は、ウェハメインフィールドMFw1と投影されるレ
チクルメインフィールドMFrが異なるだけで、それ以
外は同じなので、ウェハメインフィールドMFw2〜M
Fw9の説明を省略する。
【0045】図3右下に示すように、ウェハメインフィ
ールドMFw1には、6個のウェハサブフィールドSF
w1〜SFw6(これらを総称して、ウェハサブフィー
ルドSFwと称す)が設けられている。ウェハサブフィ
ールドSFw1は、レチクルサブフィールドSFr1が
投影される領域(この領域を総称して、ウェハサブフィ
ールドSFwと称す)である。同様に、ウェハサブフィ
ールドSFw2〜SFw9のそれぞれは、レチクルサブ
フィールドSFr2〜SFr9のそれぞれが投影される
領域である。
【0046】尚、ウェハサブフィールドSFwの数は、
レチクルサブフィールドSFrの数と一致するので、レ
チクルサブフィールドSFrの数が6個以外の場合に
は、ウェハサブフィールドSFwの数も、6個以外にな
る。
【0047】ウェハサブフィールドSFw2〜SFw9
は、ウェハサブフィールドSFw1に対して投影される
レチクルサブフィールドSFrが異なるだけで、それ以
外は同じなので、ウェハサブフィールドSFw2〜SF
w9の説明を省略する。
【0048】ウェハサブフィールドSFw1は、1回で
露光される。従って、ウェハサブフィールドSFw1〜
SFw6がそれぞれ1回づつ露光されると、ウェハメイ
ンフィールドMFw1は、露光され終わる。
【0049】従って、1つのチップChは、そのチップ
ChのウェハサブフィールドSFwがそれぞれ1回づつ
露光されると、露光され終わる。1つのウェハWには、
1つのチップChが繰り返し露光されるので、1つのウ
ェハWは、そのウェハWのウェハサブフィールドSFw
がそれぞれ1回づつ露光されると、露光され終わる。
【0050】図1に戻って、本体2の説明を続ける。
【0051】磁気センサ27は、真空チャンバ21の外
部の空間に分布する外部磁界の磁界強度を検出するセン
サーである。磁気センサ27は、真空チャンバ21の外
側に設けられている。
【0052】図4に示すように、磁気センサ27は、検
出した磁界強度に対応する値を有する磁気信号S15
を、出力する。図4は、磁気信号S15の波形を表わす
図である。図4は、時刻t1と時刻t2とにしきい値を
越える磁気信号S15の波形の例を、表わしている。し
きい値は、判定装置3が磁気信号S15の大きさを判定
する基準となる、磁気信号S15の大きさである。
【0053】レチクルRを照明する電子ビームの位置精
度を、予め定められた電子ビームの位置精度より悪化さ
せる外部磁場の変動が発生する場合、磁気センサ27
は、しきい値を越える大きさの磁気信号S15を、出力
する。また、ウェハWを露光する電子ビームの位置精度
を、予め定められた電子ビームの位置精度より悪化させ
る外部磁場の変動が発生する場合、磁気センサ27は、
しきい値を越える大きさの磁気信号S15を、出力す
る。
【0054】次に、図4〜図6を参照しながら、判定装
置3を説明する。
【0055】判定装置3は、磁気信号S15がしきい値
を越えたことと、磁気信号S15がしきい値を越えなく
なったこととを、判定する装置である。
【0056】図5は、緊急停止信号S16の波形を表わ
す図である。図4及び図5に示すように、時刻t1にお
いて、磁気信号S15がしきい値を越えると、判定装置
3は時刻t1において、緊急停止信号S16を出力す
る。緊急停止信号S16は、緊急停止信号S16は、磁
気信号S15がしきい値を越えたことを表わす信号であ
る。
【0057】判定装置3は、時刻t1において、ひとた
び磁気信号S15がしきい値を越えたことを検出する
と、時刻t3まで緊急停止信号S16を出力し続ける。
時刻t1から時刻t3までの時間間隔を、不感時間T1
と称す。不感時間T1の間の時刻t2において、時刻t
1に続いて磁気信号S15がしきい値を越えても、不感
時間T1の開始時刻は、時刻t1である。同様に、不感
時間T1の間に、複数回、磁気信号S15がしきい値を
越えても、不感時間T1の開始時刻は、時刻t1であ
る。
【0058】尚、不感時間T1の長さは、数ミリ秒で
も、数秒でも、数分であってもよい。
【0059】判定装置3は、不感時間T1の間、緊急停
止信号S16を出力し続けると、時刻t3において、警
戒時間T2の計測を開始する。警戒時間T2は、磁気信
号S15がしきい値を越えなくなったことを判定する期
間である。警戒時間T2の間に、磁気信号S15がしき
い値を越えると、判定装置3は、その時点から不感時間
T1の計測をし直す。
【0060】尚、警戒時間T2の長さは、数ミリ秒で
も、数秒でも、数分であってもよい。
【0061】警戒時間T2の間に、磁気信号S15がし
きい値を越えなければ、判定装置3は、警戒時間T2が
終了する時刻t4において、緊急停止信号S16の出力
を中止する。また、判定装置3は、時刻t4において緊
急停止信号S16の出力を中止すると、図6に示すよう
に、時刻t4において復帰信号S17を出力する。図6
は、復帰信号S17の波形を表わす図である。復帰信号
S17は、磁気信号S15がしきい値を越えなくなった
と判定装置3が判定したことを表わす、信号である。
【0062】次に、図1及び図7〜図9を参照しなが
ら、露光制御装置4を説明する。
【0063】露光制御装置4は、本体2の動作を制御す
る装置である。図7は、露光制御装置4の機能を表わす
ブロック図である。
【0064】図7に示すように、露光制御装置4には、
中央制御装置41とハードディスク42とが設けられて
いる。
【0065】中央制御装置41は、本体2の動作を制御
する回路である。中央制御装置41は、CPUや演算回
路など(図示せず)が、設けられている。中央制御装置
41は、ブランキング信号S10と照明信号S11とレ
チクルステージ信号S12と投影信号S13とウェハス
テージ信号S14とを出力し、緊急停止信号S16と復
帰信号S17とを入力する。
【0066】中央制御装置41には、本体2を制御する
プログラムが、格納されている。中央制御装置41は、
ハードディスク42に対して、読み書きを行なう。
【0067】ハードディスク42は、データを記憶し、
記憶しているデータを出力する装置である。図7に示す
ように、ハードディスク42には、シーケンスファイル
F1と履歴ファイルF2とが設けられている。
【0068】シーケンスファイルF1は、ウェハWを露
光する順番を記述するファイルである。図8は、シーケ
ンスファイルF1の内容を表わすブロック図である。図
8に示すように、シーケンスファイルF1には、チップ
シーケンスファイルF11とストライプシーケンスファ
イルF12とメインフィールドシーケンスファイルF1
3とサブフィールドシーケンスファイルF14とが、設
けられている。
【0069】尚、シーケンスファイルF1には、ウェハ
Wの露光の順番を記述するウェハシーケンスファイル
を、設けてもよい。この場合は、露光するウェハWの順
番を、中央制御装置41が管理できる。
【0070】チップシーケンスファイルF11は、1枚
のウェハWの中で、チップChを露光する順番を記述す
るファイルである。チップシーケンスファイルF11で
は、露光する順番に、チップ番号Nc1〜Nc32(こ
れらを総称してチップ番号Ncと称す)が並んでいる。
図8は、チップ番号Nc1〜Nc32の昇順に、チップ
Ch1から始まって、チップCh32で終わる順番を表
わしている。
【0071】尚、チップChを露光する順番は、昇順に
限らず、どのような順番であってもよい。
【0072】ストライプシーケンスファイルF12は、
チップCh1の中で、ストライプ51Aとストライプ5
1Bとを露光する順番を記述するファイルである。スト
ライプシーケンスファイルF12では、露光する順番
に、ストライプ番号Ns1、Ns2が並んでいる。図8
は、ストライプ番号Ns1、Ns2の昇順に、ストライ
プ51Aから始まって、ストライプ51Bで終わる順番
を表わしている。
【0073】尚、ストライプ51A、51Bを露光する
順番は、昇順に限らず、どのような順番であってもよ
い。
【0074】メインフィールドシーケンスファイルF1
3は、ストライプ51Aの中で、ウェハメインフィール
ドMFwを露光する順番を記述するファイルである。メ
インフィールドシーケンスファイルF13では、露光す
る順番に、ウェハメインフィールド番号Nmf1〜Nm
f9が並んでいる。図8は、ウェハメインフィールド番
号Nmf1、Nmf2の昇順に、ウェハメインフィール
ドMFw1から始まって、ウェハメインフィールドMF
w9で終わる順番を表わしている。
【0075】尚、ウェハメインフィールドMFw1〜M
Fw9を露光する順番は、連続する順番ならば昇順に限
らず、降順であってもよい。
【0076】サブフィールドシーケンスファイルF14
は、ウェハメインフィールドMFw1の中で、ウェハサ
ブフィールドSFw1〜SFw6を露光する順番を記述
するファイルである。サブフィールドシーケンスファイ
ルF14では、露光する順番に、ウェハサブフィールド
番号Nsf1〜Nsf6が並んでいる。図8は、ウェハ
サブフィールド番号Nsf1、Nsf6の昇順に、ウェ
ハサブフィールドSFw1から始まって、ウェハサブフ
ィールドSFw9で終わる順番を表わしている。
【0077】尚、ウェハサブフィールドSFw1〜SF
w6を露光する順番は、連続する順番ならば昇順に限ら
ず、降順であってもよい。
【0078】履歴ファイルF2は、露光の終了したウェ
ハサブフィールドSFwのウェハサブフィールド番号N
sfを記述するファイルである。図9は、履歴ファイル
F2の内容を表わすブロック図である。図9に示すよう
に、履歴ファイルF2には、終了ファイルF21とカレ
ントファイルF22とが設けられている。
【0079】終了ファイルF21は、最後に露光の終了
したウェハサブフィールドSFwを、記述するファイル
である。終了ファイルF21には、最後に露光の終了し
たウェハサブフィールドSFwのウェハサブフィールド
番号Nsfと、そのウェハサブフィールドSFwが設け
られているウェハメインフィールドMFwのウェハメイ
ンフィールド番号Nmfと、そのウェハメインフィール
ドMFwが設けられているストライプ51A或いは51
Bのストライプ番号Ns1或いは2と、そのストライプ
51A或いは51Bが設けられているチップChのチッ
プ番号Ncとが、記述されている。
【0080】従って、終了ファイルF21に記述されて
いる内容から、ウェハW上の露光が終了したチップCh
の中で、最後に露光が終了したチップChを、特定でき
る。
【0081】カレントファイルF22は、露光中のウェ
ハサブフィールドSFwを、記述するファイルである。
カレントファイルF22には、露光中のウェハサブフィ
ールドSFwのウェハサブフィールド番号Nsfと、そ
のウェハサブフィールドSFwが設けられているウェハ
メインフィールドMFwのウェハメインフィールド番号
Nmfと、そのウェハメインフィールドMFwが設けら
れているストライプ51A或いは51Bのストライプ番
号Ns1或いはNs2と、そのストライプ51A或いは
51Bが設けられているチップChのチップ番号Ncと
が、記述されている。
【0082】従って、カレントファイルF22に記述さ
れている内容から、ウェハW上の露光中のチップCh
を、特定できる。
【0083】次に、図10〜図13を参照しながら、荷
電粒子線露光装置1の動作を説明する。
【0084】荷電粒子線露光装置1の動作には、露光動
作と履歴記録動作と緊急停止動作と復帰動作とがある。
これらの動作の概要は、以下の通りである。
【0085】露光動作は、レチクルRのパターンをウェ
ハWに投影する動作である。履歴記録動作は、どのウェ
ハサブフィールドSFwまで露光が終了したかを、履歴
ファイルF2に記録する動作である。緊急停止動作は、
露光動作を緊急に停止する動作である。
【0086】露光動作中に、外部磁界が大きく変動する
と、磁気センサ27がその大きな変動を表わす磁気信号
S15(図4の時刻t1〜t2)を出力する。大きな変
動を表わす磁気信号S15が出力されると、判定装置3
は、緊急停止信号S16を出力する。緊急停止信号S1
6が出力されると、露光制御装置4は、緊急停止動作を
実行する。露光制御装置4は、緊急停止動作の実行を終
了すると、復帰信号S17が出力されるのを、待つ。
【0087】外部磁界の変動が収まると、磁気センサ2
7が変動の小さいことを表わす磁気信号S15(図4の
時刻t3〜t4)を出力する。小さな変動を表わす磁気
信号S15が出力されると、判定装置3は、緊急停止信
号S16の出力を終了して、復帰信号S17を出力す
る。
【0088】復帰信号S17が出力されると、露光制御
装置4は、復帰動作を実行する。露光制御装置4は、復
帰動作を実行し終えると、直ちに、露光動作を再開す
る。
【0089】次に露光動作と履歴記録動作と緊急停止動
作と復帰動作との詳細を説明する。
【0090】先ず、図10を参照しながら、露光動作を
説明する。図10は、露光動作を表わすフローチャート
である。図10に示すフローチャートの動作の主体は、
中央制御装置41である。
【0091】荷電粒子線露光装置1の露光開始操作がさ
れると、中央制御装置41は、図10に示す露光動作を
実行する。
【0092】step1において、中央制御装置41は、終
了ファイルF21からストライプ番号NS1或いはNS
2を読み出す。中央制御装置41は、そのストライプ番
号NS1或いはNS2の次に露光する、ストライプ51
A或いは51Bのストライプ番号NS1或いはNS2
を、ストライプシーケンスファイルF12から読み出
す。中央制御装置41は、ストライプシーケンスファイ
ルF12から読み出したストライプ番号NS1或いはN
S2が表わすストライプ51A或いは51Bに投影され
るレチクルRのパターン領域50A或いは50Bを、特
定する。
【0093】そして、中央制御装置41は、特定された
パターン領域50A或いは50Bを照明する位置にレチ
クルステージ24を移動させるレチクルステージ信号S
12を、出力する。レチクルステージ24は、このレチ
クルステージ信号S12を入力すると、このレチクルス
テージ信号S12の表わす位置に、移動する。中央制御
装置41は、step1に続いて、step2を実行する。
【0094】step2において、中央制御装置41は、メ
インフィールドシーケンスファイルF13とサブフィー
ルドシーケンスファイルF14とから、次に露光するウ
ェハメインフィールドMFwのメインフィールド番号N
mfとウェハサブフィールドSFwのサブフィールド番
号Nsfとを、読み出す。中央制御装置41は、読み出
したメインフィールド番号Nmfとサブフィールド番号
Nsfとが表わすウェハサブフィールドSFwを、特定
する。この特定されたウェハサブフィールSFwが、次
に露光されるウェハサブフィールドSFwである。中央
制御装置41は、特定されたウェハサブフィールドSF
wに投影されるレチクルサブフィールドSFrを特定す
る。
【0095】そして、中央制御装置41は、この特定さ
れたレチクルサブフィールドSFrを照明する照明信号
S11を、step1において出力するレチクルステージ信
号S12に同期させて、出力する。照明コイル23は、
この照明信号S11を入力すると、この照明信号S11
に対応する照明磁場Hiを発生する。上述のように、照
明磁場Hiは合成照明磁場Hicを形成する。中央制御
装置41は、step2に続いて、step3を実行する。
【0096】step3において、中央制御装置41は、チ
ップシーケンスファイルF11から次に露光するチップ
Chのチップ番号Ncを読み出す。中央制御装置41
は、この読み出したチップ番号Ncと、step1において
読み出したストライプ番号Ns1或いはNs2と、step
2において読み出したメインフィールド番号Nmfとが
表わすウェハメインフィールドMfwの位置を、特定す
る。中央制御装置41は、この特定したウェハメインフ
ィールドMFwの位置に、ウェハステージ26を移動さ
せるウェハステージ信号S14を、出力する。
【0097】ウェハステージ26は、このウェハステー
ジ信号S14を入力すると、このウェハステージ信号S
14の表わす位置に、移動する。中央制御装置41は、
step3に続いて、step4を実行する。
【0098】step4において、中央制御装置41は、st
ep2において特定されたレチクルサブフィールドSFr
から、同じくstep2において特定されたウェハサブフィ
ールドSFwに、パターンを投影する投影信号S13
を、出力する。投影コイル25は、この投影信号S13
を入力すると、この投影信号S13に対応する投影磁場
Hpを発生する。上述のように、投影磁場Hpは合成投
影磁場Hpcを形成する。中央制御装置41は、step4
に続いて、step5を実行する。
【0099】step5において、中央制御装置41は、照
明信号S11とレチクルステージ信号S12と投影信号
S13とウェハステージ信号S14とに同期して、ブラ
ンキング信号S10の出力を露光時間の長さだけ、中断
する。露光時間は、ウェハサブフィールドを電子ビーム
で最適に露光する時間である。ブランキング信号S10
の出力が中断すると、照明装置22は、電子ビームを放
射する。照明装置22が放射する電子ビームは、合成照
明磁場Hiによって、step2において特定したレチクル
サブフィールドSFrを照明する。レチクルサブフィー
ルドSFrを照明した電子ビームは、レチクルサブフィ
ールドSFrのパターンの形に整形される。整形された
電子ビームは、合成投影磁場Hpcによって、step2に
おいて特定されたウェハサブフィールドSFwを、露光
する。
【0100】中央制御装置41は、露光時間の長さだけ
ブランキング信号S10の出力を中断し終わると、再び
ブランキング信号S10を、出力する。ブランキング信
号S10が出力されると、電子ビームの放射が中断し
て、step2において特定されたウェハサブフィールドS
Fwの露光が、終了する。
【0101】ウェハサブフィールドSFwを露光する電
子ビームは、レチクルサブフィールドSFrのパターン
の形に整形されているので、レチクルサブフィールドS
FrのパターンがウェハサブフィールドSFwに投影さ
れる。中央制御装置41は、step5に続いて、step6を
実行する。
【0102】step6において、中央制御装置41は、シ
ーケンスファイルF1に記述されている全てのチップ番
号Nc1〜Nc32が表わすチップChの露光が、終了
したかどうかを判断する。中央制御装置41は、全ての
チップChの露光が、終了していないと判断すると、st
ep1に戻って、step1からstep6のループを繰り返し実
行する。
【0103】中央制御装置41は、全てのチップChの
露光が、終了したと判断すると、露光動作を終了する。
【0104】次に、図11を参照しながら、履歴記録動
作を説明する。
【0105】図11は、履歴記録動作を表わすフローチ
ャートである。図11のフローチャートの動作の主体
は、中央制御装置41である。
【0106】履歴記録動作は、中央制御装置41がstep
1〜step4を実行するのとほぼ同時に実行される、動作
である。
【0107】step11において、中央制御装置41は、
step1において読み出したストライプ番号Ns1或いは
Ns2と、step2において読み出したメインフィールド
番号Nmf及びサブフィールド番号Nsfと、step3に
おいて読み出したチップ番号Ncとを、カレントファイ
ルF22に上書きする。中央制御装置41がこれらの番
号をカレントファイルF22に上書きすると、それまで
カレントファイルF22に記憶されていた内容は消され
るので、カレントファイルF22は更新される。中央制
御装置41は、step11に続いて、step12を実行す
る。
【0108】step12において、中央制御装置41は、
カレントファイルF22に記憶されているチップ番号N
cとストライプ番号Ns1或いは2とメインフィールド
番号Nmfとサブフィールド番号Nsfとを、終了ファ
イルF21に複写する。中央制御装置41がこれらの番
号を終了ファイルF21に複写すると、それまで終了フ
ァイルF21に記憶されていた内容は消されるので、終
了ファイルF21は更新される。中央制御装置41は、
step12の実行を終了すると、履歴記録動作を終了す
る。
【0109】次に、図12を参照しながら、緊急停止動
作を説明する。
【0110】図12は、緊急停止動作を表わすフローチ
ャートである。図12のフローチャートの動作の主体
は、中央制御装置41である。中央制御装置41は、緊
急停止信号S16を入力すると、緊急停止動作を実行す
る。
【0111】step21において、中央制御装置41は、
ブランキング信号S10を連続して出力する。ブランキ
ング信号S10が出力され続けると、照明装置22は、
電子ビームの放射を中断し続ける。電子ビームの放射が
中断し続けると、ウェハWの露光が中断し続ける。中央
制御装置41は、step21に続いて、step22を実行す
る。
【0112】step22において、中央制御装置41は、
レチクルステージ24をその場に停止させるレチクルス
テージ信号S12を、出力する。移動しているレチクル
ステージ24が停止する場合には、移動している速度が
ゼロになるまで、レチクルステージ24は制動距離だけ
移動する。このレチクルステージ信号S12が出力され
ると、レチクルステージ24は、レチクルステージ信号
S12が出力された時点のレチクルステージ24の位置
から、最も制動距離の短い位置に停止する。中央制御装
置41は、step22に続いて、step23を実行する。
【0113】step23において、中央制御装置41は、
ウェハステージ26をその場に停止させるウェハステー
ジ信号S14を、出力する。移動しているウェハステー
ジ26が停止する場合には、移動している速度がゼロに
なるまで、ウェハステージ26は制動距離だけ移動す
る。このウェハステージ信号S14が出力されると、ウ
ェハステージ26は、ウェハステージ信号S14が出力
された時点のウェハステージ26の位置から、最も制動
距離の短い位置に停止する。中央制御装置41は、step
23の実行を終了すると、緊急停止動作を終了する。
【0114】次に、図13を参照しながら、復帰動作を
説明する。
【0115】図13は、復帰動作を表わすフローチャー
トである。図13のフローチャートの動作の主体は、中
央制御装置41である。復帰動作は、緊急停止状態から
露光動作を再開する動作である。中央制御装置41は、
復帰信号S17を入力すると、復帰動作を実行する。
【0116】step31において、中央制御装置41は、
カレントファイルF22とシーケンスファイルF1と
を、ハードディスク42から読み出す。中央制御装置4
1は、カレントファイルF22の内容を、終了ファイル
F21に上書きする。
【0117】中央制御装置41は、上書きされた終了フ
ァイルF21に記録されているウェハサブフィールド番
号Nsfの次に露光する順番の、チップ番号Ncとスト
ライプ番号Ns1或いはNs2とメインフィールド番号
Nmfとウェハサブフィールド番号Nsfとを、シーケ
ンスファイルF1を参照して、特定する。
【0118】中央制御装置41は、これら特定したチッ
プ番号Ncとストライプ番号Ns1或いはNs2とメイ
ンフィールド番号Nmfとウェハサブフィールド番号N
sfとを、カレントファイルF22に上書きする。即
ち、中央制御装置41は、カレントファイルF22を更
新する。
【0119】この更新されたカレントファイルF22
は、復帰動作の実行の終了後に直ちに実行される露光動
作において、参照される。
【0120】このように、露光の終了したウェハサブフ
ィールドSFwの次に露光されるウェハサブフィールド
SFwを特定するので、荷電粒子線露光装置1には、1
つのウェハサブフィールドSFwに、パターンを重複し
て投影することを、防止できる利点がある。
【0121】そして、中央制御装置41は、この上書き
されたカレントファイルF22が表わすウェハサブフィ
ールドSFwを露光する場合の、ウェハステージ26の
位置を求める。
【0122】また、中央制御装置41は、この上書きさ
れたカレントファイルF22が表わすウェハサブフィー
ルドSFwに、パターンを投影するレチクルサブフィー
ルドSFrを、特定する。そして、中央制御装置41
は、このレチクルサブフィールドSFrを照明する場合
の、レチクルステージ24の位置を求める。中央制御装
置41は、step31に続いて、step32を実行する。
【0123】step32において、中央制御装置41は、
step31において求めたウェハステージ26の位置か
ら、ウェハステージ26の助走開始位置Pwを、求め
る。助走開始位置Pwは、静止しているウェハステージ
26が、安定した速度まで加速する助走を、開始する位
置である。
【0124】また、中央制御装置41は、step31にお
いて求めたレチクルステージ24の位置から、レチクル
ステージ24の助走開始位置Prを、求める。助走開始
位置Prは、静止しているレチクルステージ24が、安
定した速度まで加速する助走を、開始する位置である。
中央制御装置41は、step32に続いて、step33を実
行する。
【0125】step33において、中央制御装置41は、
助走開始位置Pwから、ウェハステージ26に助走を開
始させるウェハステージ信号S14を、出力する。この
ウェハステージ信号S14が出力されると、ウェハステ
ージ26は、助走開始位置Pwから助走を開始し、step
32において求めたウェハステージ26の位置におい
て、定常速度に達する。中央制御装置41は、step33
に続いて、step34を実行する。
【0126】step34において、中央制御装置41は、
助走開始位置Prから、レチクルステージ24に助走を
開始させるレチクルステージ信号S12を、出力する。
このレチクルステージ信号S12が出力されると、レチ
クルステージ24は、助走開始位置Prから助走を開始
し、step32において求めたレチクルステージ24の位
置において、定常速度に達する。
【0127】中央制御装置41は、step34の実行を終
了すると、復帰動作の実行を終了する。
【0128】中央制御装置41は、復帰動作の実行を終
了すると、直ちに露光動作の実行を再開する。前述のよ
うに、復帰動作の実行が終了した時点のカレントファイ
ルF22は、復帰動作のstep31において、露光動作を再
開するウェハサブフィールドSFwを表わす内容に、更
新されているので、中央制御装置41は、露光動作を中
断したウェハサブフィールドSFwの次のウェハサブフ
ィールドSFwから、露光動作を再開できる。
【0129】このように、荷電粒子線露光装置1には、
外部磁界の変動が収まると、直ちに露光動作を再開でき
る利点がある。
【0130】
【発明の効果】請求項1の荷電粒子線露光装置は、複数
のサブフィールドが設けられた試料に、パターンを露光
する露光手段と、外部磁界の変動が予め定められた値よ
り小さくなる場合に、復帰信号を出力する復帰信号出力
手段とを有する荷電粒子線露光装置であって、前記露光
手段は、前記復帰信号に基づいて、未露光の前記サブフ
ィールドから前記パターンの露光を再開することを特徴
とする。
【0131】従って、スループットの低下を最小限にで
きる。
【0132】請求項2の荷電粒子線露光装置は、前記外
部磁界の変動が前記予め定められた値より大きくなる場
合に、緊急停止信号を出力する緊急停止信号出力手段を
更に有し、前記露光手段は、前記緊急停止信号に基づい
て、前記パターンの露光を緊急に停止する緊急停止動作
を実行することを特徴とする。
【0133】従って、歪んだパターンの露光を最小限に
できる。
【0134】請求項3の荷電粒子線露光装置は、前記露
光手段は、荷電粒子線を発生する荷電粒子線発生手段
と、前記荷電粒子線を偏向する偏向手段と、前記試料を
移動可能に保持する保持手段とを備え、前記緊急停止動
作は、前記荷電粒子線発生手段が前記荷電粒子線をブラ
ンキングする動作、又は、前記保持手段が緊急に停止す
る動作であることを特徴とする。
【0135】従って、スループットの低下を最小限にで
きる。
【0136】請求項4の荷電粒子線露光装置は、露光の
終了した前記サブフィールドを、履歴ファイルに記録す
る履歴記録手段を更に有し、前記露光手段は、前記履歴
ファイルに基づいて、前記未露光のサブフィールドを特
定することを特徴とする。
【0137】従って、重複して露光することを防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 荷電粒子線露光装置1の機能ブロック図
【図2】 電子ビームが照明する方向から見た、レチク
ルRを表わす図
【図3】 電子ビームが露光する方向から見た、ウェハ
Wを表わす図
【図4】 磁気信号S15の波形を表わす図
【図5】 緊急停止信号S16の波形を表わす図
【図6】 復帰信号S17の波形を表わす図
【図7】 露光制御装置4の機能を表わすブロック図
【図8】 シーケンスファイルF1の内容を表わすブロ
ック図
【図9】 履歴ファイルF2の内容を表わすブロック図
【図10】露光動作を表わすフローチャート
【図11】履歴記録動作を表わすフローチャート
【図12】緊急停止動作を表わすフローチャート
【図13】復帰動作を表わすフローチャート
【図14】従来の荷電粒子線露光装置7を表わすブロッ
ク図
【符号の説明】
1 荷電粒子線露光装置 2 本体 3 判定装置 4 露光制御装置 27 磁気信号 51A,B ストライプ Ch チップ F1 シーケンスファイル F2 履歴ファイル MFr レチクルメインフィールド MFw ウェハメインフィールド R レチクル SFr レチクルサブフィールド SFw ウェハサブフィールド S10 ブランキング信号 S11 照明信号 S12 レチクルステージ信号 S13 投影信号 S14 ウェハステージ信号 S15 磁気信号 S16 緊急停止信号 S17 復帰信号 T1 不感時間 T2 警戒時間 W ウェハ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のサブフィールドが設けられた試料
    に、パターンを露光する露光手段と、外部磁界の変動が
    予め定められた値より小さくなる場合に、復帰信号を出
    力する復帰信号出力手段とを有する荷電粒子線露光装置
    であって、前記露光手段は、前記復帰信号に基づいて、
    未露光の前記サブフィールドから前記パターンの露光を
    再開することを特徴とする荷電粒子線露光装置
  2. 【請求項2】前記外部磁界の変動が前記予め定められた
    値より大きくなる場合に、緊急停止信号を出力する緊急
    停止信号出力手段を更に有し、前記露光手段は、前記緊
    急停止信号に基づいて、前記パターンの露光を緊急に停
    止する緊急停止動作を実行することを特徴とする請求項
    1の荷電粒子線露光装置
  3. 【請求項3】前記露光手段は、荷電粒子線を発生する荷
    電粒子線発生手段と、前記荷電粒子線を偏向する偏向手
    段と、前記試料を移動可能に保持する保持手段とを備
    え、前記緊急停止動作は、前記荷電粒子線発生手段が前
    記荷電粒子線をブランキングする動作、又は、前記保持
    手段が緊急に停止する動作であることを特徴とする請求
    項2の荷電粒子線露光装置
  4. 【請求項4】露光の終了した前記サブフィールドを、履
    歴ファイルに記録する履歴記録手段を更に有し、前記露
    光手段は、前記履歴ファイルに基づいて、前記未露光の
    サブフィールドを特定することを特徴とする請求項1の
    荷電粒子線露光装置
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013038145A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Dainippon Printing Co Ltd 半導体製造システム
JP2016001761A (ja) * 2015-09-24 2016-01-07 大日本印刷株式会社 半導体製造システム

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