JP2010027781A - 露光装置、露光システム、露光方法及びデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】地震に関する情報に対し、より柔軟な処理を行うことが可能な露光装置、露光システム、露光方法及びデバイス製造方法を提供すること。
【解決手段】基板を用いて露光に関する処理を行う露光装置であって、地震に関する情報に基づいて、装置の処理状態を制御する第1の処理及び前記第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を選択して行わせる制御装置を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】基板を用いて露光に関する処理を行う露光装置であって、地震に関する情報に基づいて、装置の処理状態を制御する第1の処理及び前記第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を選択して行わせる制御装置を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、露光装置、露光システム、露光方法及びデバイス製造方法に関する。
半導体デバイスや液晶表示デバイスは、マスク上に形成されたパターンを感光性の基板上に転写する、所謂フォトリソグラフィの手法により製造される。このフォトリソグラフィの露光工程で使用される露光装置は、マスクのパターンを投影光学系を介するなどして基板に転写するものである(例えば、特許文献1参照)。当該露光装置は、例えば当該露光装置の外部から基板を搬送し、その搬送過程において予備的な位置合わせや基板の温度調節など他の処理を行う処理装置を付設させた露光システムに用いられる場合がある。
このような露光システムに対して地震に伴う振動が加わった場合、例えばシステム主要部の脱落や落下、システム外部あるいはシステム内部の部材同士の衝突など、システム内外に重大な損傷を与える可能性がある。特に露光システムの稼動中に振動が加わった場合、損傷がより大きくなる可能性が高い。
ところで、例えば新幹線や飛行機、エレベータなどの輸送機器や通信機器、水門などの装置やシステムにおいて、地震による損傷が問題となる場合、例えば緊急地震速報を利用する手法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
ところで、例えば新幹線や飛行機、エレベータなどの輸送機器や通信機器、水門などの装置やシステムにおいて、地震による損傷が問題となる場合、例えば緊急地震速報を利用する手法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
緊急地震速報とは、震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して震源や地震の規模(マグニチュード)を直ちに推定し、これに基づいて各地での主要動の到達時刻や震度を推定し、可能な限り素早く知らせる情報である。非特許文献1によれば、緊急地震速報を受信して輸送機器や通信機器、水門などをすばやく制御させることで、被害を軽減させる手法が記載されている。
特開2001−23885号公報
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/EEW/kaisetsu/Whats_EEW.html
地震による損傷をできるだけ抑えるべく、露光システムにおいても当該緊急地震速報などの地震に関する情報を利用することが有効であると考えられる。しかしながら、非特許文献1の記載には、緊急地震速報を受信した際、これまで行われていた処理を単にストップさせるなど、一つの対応を行う例が記載されているのみである。
露光システムにおいては露光処理や搬送処理などの他、当該露光処理や搬送処理等に関連する複数の処理が行われる。これら複数の処理は目的や所要時間、動作などが異なる処理も含まれており、当該複数の処理に対して単一の対応(例えば全動作をストップさせる)だけしか行われない構成は望ましい構成とは言えない。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、地震に関する情報に対し、より柔軟な処理を行うことが可能な露光装置、露光システム、露光方法及びデバイス製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る露光装置(EX)は、基板(P)を用いて露光に関する処理を行う露光装置であって、地震に関する情報に基づいて、装置の処理状態を制御する第1の処理及び前記第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を選択して行わせる制御装置(CONT)を備えることを特徴とする。
本発明によれば、地震に関する情報に基づいて装置の処理状態を制御する第1の処理及び第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を制御装置によって選択して行わせることとしたので、当該地震に関する情報に対し、より柔軟な処理が可能になる。
本発明に係る露光システム(SYS)は、基板(P)を用いて露光処理を行う露光装置(EX)と、前記基板を用いて前記露光に関する処理を行う処理装置(DP)とを備えた露光システムであって、地震に関する情報に基づいて、前記露光装置及び前記処理装置のうち少なくとも一方の処理状態を制御する第1の処理及び前記第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を選択して行わせる制御装置(CONT)を備えることを特徴とする。
本発明によれば、地震に関する情報に基づいて、露光装置及び処理装置のうち少なくとも一方の処理状態を制御する第1の処理及び第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を制御装置によって選択して行わせることとしたので、当該地震に関する情報に対し、より柔軟な処理が可能になる。
本発明に係る露光方法は、基板(P)を用いて露光に関する処理を行う露光方法であって、地震に関する情報に基づいて、処理状態を制御する第1の処理及び前記第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を選択して行うことを特徴とする。
本発明によれば、地震に関する情報に基づいて、処理状態を制御する第1の処理及び第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を選択して行うこととしたので、当該地震に関する情報に対し、より柔軟に処理を行うことが可能になる。
本発明に係るデバイス製造方法は、上記の露光方法を用いることを特徴とする。
本発明によれば、地震に関する情報に対し、より柔軟に処理を行うことが可能な露光方法を用いることとしたので、時間を有効的に活用することができ、地震の発生時にデバイス製造のスループットが低下してしまうのを防ぐことができる。
本発明によれば、地震に関する情報に対し、より柔軟に処理を行うことが可能な露光方法を用いることとしたので、時間を有効的に活用することができ、地震の発生時にデバイス製造のスループットが低下してしまうのを防ぐことができる。
本発明によれば、地震に関する情報に対し、より柔軟な処理を行うことが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る露光装置、露光システム及び露光方法を説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。本実施形態においては、水平面内における所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
図1は、本実施形態に係る露光システムSYSの構成を模式的に示す図である。
露光システムSYSは、半導体デバイスの製造に用いられる半導体ウエハなどの基板Pの露光処理を行う露光装置EXと、当該露光処理に関連する処理を行う処理装置DPと、外部との間で基板Pの受け渡しを行うインターフェース部IFと、露光システムSYS全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。このうち、露光装置EX、処理装置DP及びインターフェース部IFは、チャンバ装置CHの内部に配置されている。チャンバ装置CHは、内部の清浄度が管理された状態になっている。
露光システムSYSは、半導体デバイスの製造に用いられる半導体ウエハなどの基板Pの露光処理を行う露光装置EXと、当該露光処理に関連する処理を行う処理装置DPと、外部との間で基板Pの受け渡しを行うインターフェース部IFと、露光システムSYS全体の動作を統括制御する制御装置CONTとを備えている。このうち、露光装置EX、処理装置DP及びインターフェース部IFは、チャンバ装置CHの内部に配置されている。チャンバ装置CHは、内部の清浄度が管理された状態になっている。
露光装置EXは、マスクMを露光光ELで照明する照明光学系ILと、マスクMを保持して移動可能なマスクステージ(ステージ装置)MSTと、露光光ELで照明されたマスクMのパターンの像を基板P上に投影する投影光学系PLと、基板Pを保持して移動可能な基板ステージ(ステージ装置)PSTと、これら各部を支持するボディBDとを備えている。
本実施形態における露光装置EXは、例えばマスクMと基板Pとを走査方向における互いに異なる向き(逆方向)に同期移動しつつマスクMに形成されたパターンを基板Pに露光する走査型露光装置(所謂スキャニングステッパ)であり、例えば露光波長を実質的に短くして解像度を向上するとともに焦点深度を実質的に広くするために液浸法を適用した液浸露光装置である。この液浸露光装置は、例えば基板ステージPSTに保持される基板P上に液体LQの液浸領域ARを形成し、液浸領域ARの液体LQを介して基板P上に露光光ELを照射して基板Pを露光する構成になっている。
マスクMとしては、基板上に縮小投影されるデバイスパターンを形成されたレチクルが含まれる。基板Pとしては、半導体ウエハ等の基材上に感光材(レジスト)を塗布したものが含まれる。ボディBDは、床面に水平に載置されたベースプレート71と、当該ベースプレート71上に設置されたリアクションフレーム72と、当該リアクションフレーム72上に固定された支持コラム73とを有している。リアクションフレーム72は、内側に向けて突出する突出部72a及び72bがそれぞれ設けられている。
照明光学系ILは、露光光ELを射出する光源や、所定の位置に配置された複数の光学部材を有しており、支持コラム7によって支持されている。露光光ELとしては、例えばArFエキシマレーザ光(波長193nm)などが挙げられる。露光光ELの光源には、例えばエキシマレーザ光の発生に用いられるアルゴンガスやフッ素ガスの供給源やこれらのガスを回収する回収装置なども含まれている。当該供給源のガス供給動作及び回収装置のガス回収動作は、例えば制御装置CONTの制御によって制御されるようになっている。照明光学系ILには、露光光ELの光路上に出没可能なシャッタ部材20が設けられている。当該シャッタ部材20の出没を切り替えることにより、露光光ELの照射の有無が切り替えられるようになっている。シャッタ部材20の出没動作は、例えば制御装置CONTによって制御されるようになっている。
マスクステージMSTは平面視矩形に形成されており、その平面視中央部には露光光ELの通路となる開口部が形成されている。マスクステージMSTには不図示の駆動機構が設けられており、当該駆動機構によってマスクステージMSTがX方向、Y方向及びθz方向のそれぞれに駆動するようになっている。マスクステージMSTは、不図示の支持機構によってマスク定盤3上に浮上支持されている。マスク定盤3は、防振装置40を介してボディBDの突出部72aに支持されている。防振装置40は、例えばエアマウント(空気バネ)やボイスコイルモータなどを有する防振装置である。駆動機構の動作や防振装置40の動作(エアマウント及びボイスコイルモータの動作)は、制御装置CONTによって制御されるようになっている。
投影光学系PLは、鏡筒内に例えば1/4(または1/5)縮小倍率の屈折光学系を有する構成になっている。投影光学系PLの鏡筒外面にはフランジ51が設けられており、当該フランジ51は鏡筒定盤5に係合されている。鏡筒定盤5は、投影光学系PLを保持する板状部材であり、防振装置50を介してリアクションフレーム72の突出部72bに支持されている。防振装置50は、例えば上記の防振装置40と同様の構成を有している。鏡筒定盤5の平面視中央部には、投影光学系PLを貫通させるための貫通孔が設けられている。
基板ステージPSTは平面視矩形に形成されており、基板Pを保持する基板ホルダPHを有している。基板ステージPSTには不図示の駆動機構が設けられており、当該駆動機構によって基板ステージPSTがX方向、Y方向及びθz方向のそれぞれに駆動するようになっている。基板ステージPSTは、不図示の支持機構によって基板定盤6上に浮上支持されている。基板定盤6は、防振装置60を介してベースプレート71に支持されている。防振装置60は、例えば上記の防振装置40及び50と同様の構成を有している。基板ステージPSTの上方(+Z方向)には、基板Pの液浸領域ARに液体LQを供給する液体供給装置61と、当該液体LQを回収する液体回収装置62とが設けられている。上記の駆動機構、防振装置60、液体供給装置61及び液体回収装置62の各動作は、制御装置CONTによって制御されるようになっている。
処理装置DPは、プリアライメントユニットPUと、温調ユニットSUと、搬送系Hとを有している。
プリアライメントユニットPUは、基板ステージPSTに搬送される前の基板Pに対して、予備的に位置決め(プリアライメント)するユニットである。プリアライメントユニットPUでは、基板Pが大まかに位置決めされるようになっている。プリアライメントユニットPUには基板Pの載置部が設けられており、当該載置部に基板Pが載置された状態でプリアライメントが行われるようになっている。プリアライメントユニットPUにおける位置決め動作は、制御装置CONTによって制御されるようになっている。
プリアライメントユニットPUは、基板ステージPSTに搬送される前の基板Pに対して、予備的に位置決め(プリアライメント)するユニットである。プリアライメントユニットPUでは、基板Pが大まかに位置決めされるようになっている。プリアライメントユニットPUには基板Pの載置部が設けられており、当該載置部に基板Pが載置された状態でプリアライメントが行われるようになっている。プリアライメントユニットPUにおける位置決め動作は、制御装置CONTによって制御されるようになっている。
温調ユニットSUは、基板ステージPSTに搬送される基板Pの温度を調節するユニットである。温調ユニットSUでは、当該基板ステージPSTの温度(露光装置EXの雰囲気温度)と同一の温度になるように基板Pの温度が調整されるようになっている。温調ユニットSUには基板Pの載置部が設けられており、当該載置部に基板Pが載置された状態で温度調節が行われるようになっている。温調ユニットSUにおける温度調節動作は、制御装置CONTによって制御されるようになっている。
搬送系Hは、インターフェース部IFと露光装置EXとの間で基板Pを搬送する複数の搬送アームH1〜H5を有している。搬送系Hの搬送動作(搬送アームH1〜H5の搬送動作)は、制御装置CONTにより制御されるようになっている。
搬送アームH1〜H3は、インターフェース部IF側から露光装置EX側へと露光処理前の基板Pを搬送する際に用いられる。搬送アームH1は、インターフェース部IFからプリアライメントユニットPUに基板Pを搬送する。搬送アームH2は、プリアライメントユニットPUから温調ユニットSUに基板Pを搬送する。搬送アームH3は、温調ユニットSUから露光装置EX(基板ステージPST)に基板Pを搬入する。
搬送アームH4及びH5は、露光装置EX側からインターフェース部IF側へと露光処理後の基板Pを搬送する際に用いられる。具体的には、搬送アームH4は、露光処理が終了した基板Pまたは再プリアライメントを行う基板Pを露光装置EX(基板ステージPST)から搬出するアンロードアームである。搬送アームH5は、搬送アームH4から基板Pを受け取ってインターフェース部IFまたはプリアライメントユニットPUに搬送する。
インターフェース部IFは、供給用テーブル11及び回収用テーブル12を有している。供給用テーブル11は、外部から供給されてくる基板Pを載置するテーブルである。供給用テーブル11に載置される基板Pは、上記の搬送アームH1によって搬送されるようになっている。回収用テーブル12は、外部に回収させる露光処理後の基板Pを載置するテーブルである。露光処理後の基板Pは、上記の搬送アームH5によって回収用テーブル12に載置されるようになっている。本実施形態の露光システムSYSは、インターフェース部IFに設けられる供給用テーブル11及び回収用テーブル12を介して、外部との間で基板Pの受け渡しが行われるようになっている。
制御装置CONTは、上記露光システムSYSを統括制御する例えばコンピュータシステムなどの構成を有している。制御装置CONTは、地震に関する情報に基づいて、上記露光装置EXによる露光処理、処理装置DPによる搬送、プリアライメント及び温調の各処理とは異なる処理であって露光装置EX及び処理装置DPの処理状態を制御する処理を露光装置EX及び処理装置DPに行わせるようになっている。地震に関する情報として、例えば震源に近い地震計でとらえた観測データに基づいて、各地での到達時刻や震度を推定した情報などが挙げられ、具体的には気象庁によって提供される緊急地震速報などが挙げられる。制御装置CONTには、上記地震に関する情報を受信する受信装置RSが接続されている。受信装置RSにおいて受信された情報は、制御装置CONTに送信されるようになっている。
次に、上記のように構成された露光システムSYSの動作を説明する。
外部からインターフェース部IFの供給用テーブル11に、例えば感光剤の形成された基板Pが搬送されると、制御装置CONTは搬送アームH1の動作を制御する。搬送アームH1の動作により、基板PはプリアライメントユニットPUに渡される。プリアライメントユニットPUに渡された基板Pは、基板ステージPSTに対して大まかに位置決め(プリアライメント)される。
外部からインターフェース部IFの供給用テーブル11に、例えば感光剤の形成された基板Pが搬送されると、制御装置CONTは搬送アームH1の動作を制御する。搬送アームH1の動作により、基板PはプリアライメントユニットPUに渡される。プリアライメントユニットPUに渡された基板Pは、基板ステージPSTに対して大まかに位置決め(プリアライメント)される。
プリアライメントユニットPUにおいて、プリアライメントされた基板Pは、搬送アームH2によって温調ユニットSUに搬送される。温調ユニットSUに搬送された基板Pは、当該温調ユニットSUにおいて、基板ステージPSTの温度と略同一の所定温度に温度調整される。温度調整後、基板Pは、搬送アームH3によって露光装置EXの基板ステージPST上に搬入される。
基板ステージPST上でアライメント等を行わせた後、制御装置CONTは、基板P上の各ショット領域とマスクMのパターンの像の投影位置との位置関係に基づいて、基板ステージPST上の基板Pの位置を制御し、基板P上の複数のショット領域を順次露光する。このとき制御装置CONTは、少なくともマスクMのパターンの像を基板Pに投影している間、露光光ELの光路空間を液体LQで満たすように液浸空間を形成し、投影光学系PLと液体LQとを介して、マスクMを通過した露光光ELを基板ステージPSTに保持された基板Pに照射する。これにより、マスクMのパターンの像が基板Pに投影され、基板Pが露光処理される。
露光処理が施された基板Pは、搬送アームH4により基板ステージPSTから搬出され、搬送アームH5に受け渡される。搬送アームH5に受け渡された基板Pは、当該搬送アームH5によって回収用テーブル12に搬送される。基板Pが回収用テーブル12に載置され、基板回収が可能な状態となると、制御装置CONTは外部に対してその旨の情報を送信する。このように、基板Pは、搬送系Hによって搬送されることにより、一連の露光処理の工程が施される。
露光処理中、受信装置RSによって例えば地震に関する情報が受信され、制御装置CONTに送信されると、制御装置CONTでは、当該地震に関する情報に基づいて例えば露光システムSYSの配置される地点に地震が到来するまでの時間に関する時間情報や、露光システムSYSの配置される地点における地震の強度に関する強度情報などを生成する。制御装置CONTは、生成された時間情報及び強度情報などの情報に基づいて、露光処理、搬送処理、プリアライメント処理及び温調処理などの通常処理以外の処理を露光システムSYSに行わせる。
本実施形態では、制御装置CONTが地震に関する情報に基づいて各部に通常処理以外の処理を行わせる場合、複数の処理の中から少なくとも1つの処理を選択して行わせる。具体的には、地震到来までの時間や地震の強度などに応じて複数の処理の中から適切な処理を選択し、当該選択した処理を行わせる。
この複数の処理としては、例えば露光処理に用いられるマスクステージMSTや基板ステージPSTの駆動を停止させる処理、露光処理に用いられる材料の供給を停止させる処理、当該材料を回収する処理、露光光ELを遮光する処理、露光光ELを投影する投影光学系PLを固定する処理、マスクステージMSTや基板ステージPSTを支持する防振装置のエアマウントを収縮させる処理などが挙げられる。これらの処理は、露光システムSYSを緊急停止させる際の処理として挙げることができる。
このうち、露光処理に用いられる材料については、例えばエキシマレーザを発生させるためのアルゴンガスやフッ素ガス、基板P上に液浸領域ARを形成するための液体LQなどが挙げられる。当該材料を回収する処理としては、照明光学系ILに設けられたガス回収装置によってアルゴンガス及びフッ素ガスを回収する処理や、基板ステージPSTの上方に設けられた液体回収装置62によって液浸領域ARの液体LQを回収する処理などが挙げられる。露光光ELを遮光する処理としては、例えば照明光学系ILに設けられたシャッタ部材20を露光光ELの光路上に配置させ、当該シャッタ部材20によって露光光ELを遮光する処理などが挙げられる。投影光学系PLを固定する処理としては、例えば鏡筒定盤5を支持する防振装置50のエアマウントを収縮させエアマウント内部のガス圧を0に近づける処理などが挙げられる。マスクステージMSTや基板ステージPSTを支持するエアマウントを収縮させる処理としては、防振装置40及び防振装置60のエアマウントを収縮させる処理などが挙げられる。
また、上記複数の処理として、露光処理が行われている基板Pの当該露光処理を完了させる処理、移動している移動部材を停止させる処理、当該移動部材を固定させる処理、搬送されている基板Pを搬送先に回収させる処理、搬送されている基板Pを載置する処理及び基板Pを搬送する搬送部材を固定する処理などが挙げられる。これらの処理は、地震による露光システムSYSの被害を極力抑えるための処理である。
このうち、移動部材及び搬送部材としては、例えば処理装置DPを構成する搬送系H(搬送アームH1〜H5)などが挙げられる。移動部材を停止させる処理としては、搬送系Hの各搬送アームH1〜H5の移動をその場で停止させる処理が挙げられる。移動部材を固定させる処理としては、各搬送アームH1〜H5を例えば供給用テーブル11、プリアライメントユニットPU及び温調ユニットSUなど搬送系路に配置された部材上に載置させることで各搬送アームH1〜H5を固定させる処理などが挙げられる。各搬送アームH1〜H5を固定させる固定部を露光システムSYS内に別途設け、当該固定部分に搬送アームH1〜H5を固定させるようにしても構わない。搬送されている基板Pを搬送先に回収させる処理としては、例えば搬送アームH1であればプリアライメントユニットPUに基板Pを載置させる処理、搬送アームH2であれば温調ユニットSUに基板Pを載置させる処理、搬送アームH3であれば露光装置EXの基板ステージPSTに基板Pを載置させる処理、搬送アームH4であれば搬送アームH5に基板Pを載置させる処理、搬送アームH5であれば回収用テーブル12に基板Pを載置させる処理がそれぞれ挙げられる。搬送されている基板Pを載置する処理としては、例えば各搬送アームH1〜H5上の基板Pをその場に載置する処理などが挙げられる。
また、上記複数の処理として、露光装置EXでの露光処理、処理装置DPでの搬送処理、プリアライメント処理及び温調処理を停止させる停止処理も含まれる。停止処理のタイミングとしては、例えば上記複数の処理の中から制御装置CONTによって選択されて行われた処理が終了した後に当該停止処理を行わせても構わないし、地震に関する情報の程度によっては複数の処理のうち他の処理を行わせることなく当該停止処理を行わせても構わない。
次に、制御装置CONTが時間情報に基づいて処理を選択する場合の例を説明する。この場合、例えば地震到来までの残り時間を時間情報として用いることができる。制御装置CONTは、地震到来までの残り時間と複数の処理のそれぞれの所要時間とを比較し、残り時間よりも短時間で完了する処理を行わせるようにする。
例えば、残り時間が10秒未満の場合には、10秒未満で完了する処理を行わせる。このような処理としては、例えば露光装置EXの動作を停止させる停止処理や、処理装置DPの動作を停止させる停止処理など、露光システムSYSを緊急停止させる処理が挙げられる。より具体的には、上記複数の処理として示される各処理のうち、例えば露光処理に用いられるマスクステージMSTや基板ステージPSTの駆動を停止させる処理、露光処理に用いられる材料の供給を停止させる処理、当該材料を回収する処理、露光光ELを遮光する処理、露光光ELを投影する投影光学系PLを固定する処理、マスクステージMSTや基板ステージPSTを支持する防振装置のエアマウントを収縮させる処理などが挙げられる。処理装置DPについては、例えば各搬送アームH1〜H5が基板Pを保持させたままその場で停止させる処理などが挙げられる。
例えば、残り時間が10秒以上1分未満の場合には、1分未満で完了する処理を行わせる。このような処理としては、地震による露光システムSYSへの被害を極力少なくするための処理が挙げられる。より具体的には、残り時間が10秒未満の場合に行う上記各処理に加えて、例えば移動している移動部材を停止させる処理、当該移動部材を固定させる処理、搬送されている基板Pを載置する処理、基板Pを搬送する搬送部材を固定する処理などが挙げられる。
例えば、残り時間が1分以上の場合には、残り時間を超えない範囲で比較的処理時間の長い処理を行わせる。このような処理としては、残り時間1分未満の場合に行う上記各処理に加えて、例えば上記の露光処理が行われている基板Pの当該露光処理を完了させる処理(説明の短縮化のため、以下「完了処理」と記載する。)、搬送されている基板Pを搬送先に回収させる処理などが挙げられる。
完了処理については、当該基板Pの露光処理を完了させるまでの時間と地震が到来するまでの残り時間とを比較し、完了までの時間が地震到来までの残り時間よりも短くて済む場合には、当該完了処理を行わせるようにすることができる。完了までの時間が地震到来までの残り時間よりも長い場合には、完了処理を行わせず、露光処理の途中であっても当該露光処理を停止させるようにすることができる。このように、時間情報に応じて柔軟に対応させることができる。
また、例えば上記完了処理などのように、所要時間が変動する可能性のある処理については、例えば所要時間が1分未満で済む場合も想定される。このような場合には、残り時間に応じて、例えば10秒以上1分未満の場合に行わせる処理群に含ませるようにしても構わない。
次に、制御装置CONTが強度情報に基づいて処理を選択する場合の例を説明する。この場合、例えば到来する地震の震度を強度情報として用いることができる。制御装置CONTは、露光システムSYSの各構成のうち、当該震度の地震によって被害を受ける可能性の高い部位における処理を選択して行わせる。
例えば、露光装置EXにおいては投影光学系PLやマスクステージMST、基板ステージPSTなどは低震度の地震であっても影響を受け易く、被害を受けたときの装置に対するダメージが比較的大きいため、当該部位における処理を優先的に行わせることができる。また、処理装置DPにおいて搬送系Hの各搬送アームH1〜H5などは基板Pを落下する可能性があったり、搬送アームH1〜H5同士が接触又は衝突したりする可能性があるため、当該部位における処理を優先的に行わせることもできる。このように、強度情報に応じて柔軟に対応させることができる。
次に、制御装置CONTが搬送系Hの動作を制御する例を説明する。
地震発生時の基板Pの状態として、例えば搬送アームH1〜H5に保持されて搬送されているような状態は基板P及び搬送アームH1〜H5の双方が不安定であるため好ましくない状態であるといえる。一方、基板Pが搬送アームH1〜H5に保持されている状態であっても、当該搬送アームH1〜H5が固定されていれば、基板Pがより安定するため好ましい状態であるといえる。また、基板PがプリアライメントユニットPU上や温調ユニットSU上、基板ステージPST上に載置されている状態は基板の安定性の観点からより好ましい状態といえる。更に、例えば回収用テーブル12を介して基板Pが外部に回収されている状態は最も好ましい状態であるといえる。
地震発生時の基板Pの状態として、例えば搬送アームH1〜H5に保持されて搬送されているような状態は基板P及び搬送アームH1〜H5の双方が不安定であるため好ましくない状態であるといえる。一方、基板Pが搬送アームH1〜H5に保持されている状態であっても、当該搬送アームH1〜H5が固定されていれば、基板Pがより安定するため好ましい状態であるといえる。また、基板PがプリアライメントユニットPU上や温調ユニットSU上、基板ステージPST上に載置されている状態は基板の安定性の観点からより好ましい状態といえる。更に、例えば回収用テーブル12を介して基板Pが外部に回収されている状態は最も好ましい状態であるといえる。
そこで、制御装置CONTは、時間情報及び強度情報に基づき、基板Pの状態が搬送アームH1〜H5に保持されて搬送されている状態を避けるように、かつ、時間の許す限り上記のうちできるだけ基板Pが安定する好ましい状態になるように搬送系Hを制御する。このように、時間情報及び強度情報に応じて柔軟に対応させることができる。
制御装置CONTは、上記各処理を行わせた後、到来する地震に備えて露光システムSYS全体の動作を停止させる。
このように、本実施形態によれば、例えば緊急地震速報などの地震に関する情報に基づいて、時間情報及び強度情報を生成し、当該生成した情報に基づいて、露光装置EX及び処理装置DPの処理状態を制御する複数の処理のうち少なくとも一の処理を制御装置CONTによって選択して行わせることとしたので、到来する地震に対してより柔軟な処理が可能になる。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態では、気象庁などから送信された緊急地震情報を受信する構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無く、例えば露光システムSYSが緊急地震情報と同一種類の情報(例えば地震のP波など)を検出可能な検出装置を備えている構成であっても構わない。この場合、露光システムSYSの近くの領域に震源を有する地震が発生した場合であってもすばやく検出することができるため、地震到来までの時間をより有効に活用することができる。
例えば、上記実施形態では、気象庁などから送信された緊急地震情報を受信する構成を例に挙げて説明したが、これに限られることは無く、例えば露光システムSYSが緊急地震情報と同一種類の情報(例えば地震のP波など)を検出可能な検出装置を備えている構成であっても構わない。この場合、露光システムSYSの近くの領域に震源を有する地震が発生した場合であってもすばやく検出することができるため、地震到来までの時間をより有効に活用することができる。
また、上記実施形態では、緊急地震速報を基にして各情報を生成する構成としたが、これに限られることは無く、例えば時間情報や強度情報を直接受信する構成であったり、直接検出する検出装置を備える構成であったりしても構わない。これにより、制御装置CONTの構成を幅広く選択することができる。
また、緊急地震速報などの情報に、例えば到来するまでの残り時間や地震の強度などの誤差が含まれている場合がある。そこで、このような誤差を考慮に入れて処理を行わせるように制御装置CONTを予め構成しておくことが好ましい。これにより、誤差を含む場合であっても適切な処理を行わせることができる。
上記実施形態では、制御装置CONTが時間情報及び強度情報に基づいて処理を行う場合の好ましい形態を説明したが、これに限られることは無い。例えば時間情報及び強度情報を組み合わせて用いる場合、制御装置CONTがいずれか一方の情報を優先的に用いて処理を行わせるようにしても構わない。時間情報を優先的に用いる場合の例として、例えば複数の処理の中から時間情報に基づいて処理をいくつか選択した後、当該選択した情報の中から強度情報に基づいて更に処理を選択し、当該処理を行わせるような形態が挙げられる。強度情報を優先的に用いる場合にはこの逆の順序で処理を選択することができる。制御装置CONTにおいて時間情報及び強度情報のうちいずれを優先的に用いるかを自動的に決定できるようにしても構わないし、予めいずれを優先的に用いるかを設定しておくようにしても構わない。
また、上記実施形態においては、地震に関する情報に基づく処理を、露光システムSYSの全体を統括的に制御する制御装置CONTによって行わせる構成としたが、これに限られることは無く、例えば露光装置EX及び処理装置DPをそれぞれ個別に制御する制御装置を設け、各制御装置によって上記地震に関する情報に基づく処理を行わせる構成であっても構わない。
なお、上記各実施形態の基板Pとしては、半導体デバイス製造用の半導体ウエハのみならず、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマスクまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)等が適用される。
露光装置EXとしては、マスクMと基板Pとを同期移動してマスクMのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニングステッパ)の他に、マスクMと基板Pとを静止した状態でマスクMのパターンを一括露光し、基板Pを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパ)にも適用することができる。また、本発明は基板P上で少なくとも2つのパターンを部分的に重ねて転写するステップ・アンド・スキャン方式やステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置にも適用できる。
露光装置EXの種類としては、基板Pに半導体素子パターンを露光する半導体素子製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用又はディスプレイ製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクル又はマスクなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
また、本発明が適用される露光装置の光源には、ArFエキシマレーザ(193nm)のみならず、g線(436nm)、h線(405nm)、i線レーザ(365nm)、KrFエキシマレーザ(248nm)、極端紫外線(Extreme UltraViolet)(13.5nm)などのレーザ、またこれらを組み合わせたレーザを用いることができる。この場合、レーザを発生させるためのガス供給源については、上記実施形態と同様、緊急停止時にガス供給を停止させることができるように構成しておくことが好ましい。
また、投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでもよい。また、上記実施形態では、反射屈折型の投影光学系を例示したが、これに限定されるものではなく、投影光学系の光軸(レチクル中心)と投影領域の中心とが異なる位置に設定される屈折型の投影光学系にも適用可能である。投影光学系に取り付ける防振装置については、投影光学系の構成に応じて設計することができる。
また、本発明は、投影光学系と基板との間に局所的に液体を満たし、該液体を介して基板を露光する、所謂液浸露光装置に適用したが、液浸露光装置については、国際公開第99/49504号パンフレットに開示されている。さらに、本発明は、特開平6−124873号公報、特開平10−303114号公報、米国特許第5,825,043号などに開示されているような露光対象の基板の表面全体が液体中に浸かっている状態で露光を行う液浸露光装置にも適用可能である。液浸領域ARがより大きくなる場合、緊急停止時に備えて液体LQの回収能力を高めておく構成にすることも可能である。
また、本発明は、基板ステージ(ウエハステージ)が複数設けられるツインステージ型の露光装置にも適用できる。ツインステージ型の露光装置の構造及び露光動作は、例えば特開平10−163099号公報及び特開平10−214783号公報(対応米国特許6,341,007号、6,400,441号、6,549,269号及び6,590,634号)、特表2000−505958号(対応米国特許5,969,441号)或いは米国特許6,208,407号に開示されている。更に、本発明を本願出願人が先に出願した特願2004−168481号のウエハステージに適用してもよい。このような構成においては、緊急停止時に複数の基板ステージの動作を停止させるようにすることが好ましい。また、複数の基板ステージの緊急時の停止位置を予め設定しておくようにしても構わない。この場合、複数の基板ステージの衝突を回避するため、基板ステージ同士の間隔が十分に確保される位置に停止位置を設定することが好ましい。
また、本発明が適用される露光装置は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
次に、本発明の実施形態による露光装置及び露光方法をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法の実施形態について説明する。図2は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップS13(ウエハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図3は、半導体デバイスの場合におけるステップS13の詳細工程の一例を示す図である。
ステップS21(酸化ステップ)おいては、ウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においては、ウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においては、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においては、ウエハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の第1工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ステップS21(酸化ステップ)おいては、ウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においては、ウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においては、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においては、ウエハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の第1工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の第1工程が終了すると、以下のようにして第2工程が実行される。この第2工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの第1工程と第2工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
また、半導体素子等のマイクロデバイスだけではなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置等で使用されるレチクル又はマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハ等へ回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(深紫外)やVUV(真空紫外)光等を用いる露光装置では、一般的に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、又は水晶等が用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置等では、透過型マスク(ステンシルマスク、メンブレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハ等が用いられる。なお、このような露光装置は、WO99/34255号、WO99/50712号、WO99/66370号、特開平11−194479号、特開2000−12453号、特開2000−29202号等に開示されている。
SYS…露光システム M…マスク P…基板 EX…露光装置 DP…処理装置 CONT…制御装置 EL…露光光 IL…照明光学系 MST…マスクステージ PL…投影光学系 PST…基板ステージ PU…プリアライメントユニット SU…温調ユニット H…搬送系 H1〜H5…搬送アーム RS…受信装置 20…シャッタ部材
Claims (25)
- 基板を用いて露光に関する処理を行う露光装置であって、
地震に関する情報に基づいて、装置の処理状態を制御する第1の処理及び前記第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を選択して行わせる制御装置を備える
ことを特徴とする露光装置。 - 前記第1処理及び前記第2処理は、
前記露光に関する処理に用いられるステージ装置の駆動を停止させる処理、前記露光に関する処理に用いられる材料の供給を停止させる処理、前記材料を回収する処理、露光光を遮光する処理、露光光を投影する投影光学系を固定する処理、前記ステージ装置を支持する空気バネを収縮させる処理のうち少なくとも1つの処理を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。 - 前記第1処理及び前記第2処理は、
露光処理が行われている前記基板の当該露光処理を完了させる処理、移動している移動部材を停止させる処理、前記移動部材を固定させる処理、搬送されている前記基板を搬送先に回収させる処理、搬送されている前記基板を載置する処理及び前記基板を搬送する搬送部材を固定する処理のうち少なくとも1つの処理を含む
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の露光装置。 - 前記情報は、前記地震が到来するまでの時間に関する時間情報である
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記情報は、前記地震の強度に関する強度情報である
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記情報は、震源に近い地震計でとらえた観測データに基づいて、各地での到達時刻や震度を推定した情報である
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記制御装置は、前記第1処理又は前記第2処理を行った後に前記露光に関する処理を停止させる
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記第1処理又は前記第2処理は、前記露光に関する処理を停止させる処理である
ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の露光装置。 - 基板を用いて露光処理を行う露光装置と、前記基板を用いて前記露光に関する処理を行う処理装置とを備えた露光システムであって、
地震に関する情報に基づいて、前記露光装置及び前記処理装置のうち少なくとも一方の処理状態を制御する第1の処理及び前記第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を選択して行わせる制御装置を備える
ことを特徴とする露光システム。 - 前記第1処理及び前記第2処理は、
前記露光処理に用いられるステージ装置の駆動を停止させる処理、前記露光処理に用いられる材料の供給を停止させる処理、前記材料を回収する処理、露光光を遮光する処理、露光光を投影する投影光学系を固定する処理、前記ステージ装置を支持する空気バネを収縮させる処理のうち少なくとも1つの処理を含む
ことを特徴とする請求項9に記載の露光システム。 - 前記第1処理及び前記第2処理は、
前記露光処理が行われている前記基板の当該露光処理を完了させる処理、移動している移動部材を停止させる処理、前記移動部材を固定させる処理、搬送されている前記基板を搬送先に回収させる処理、搬送されている前記基板を載置する処理及び前記基板を搬送する搬送部材を固定する処理のうち少なくとも1つの処理を含む
ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の露光システム。 - 前記情報は、前記地震が到来するまでの時間に関する時間情報である
ことを特徴とする請求項9から請求項11のいずれか一項に記載の露光システム。 - 前記情報は、前記地震の強度に関する強度情報である
ことを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか一項に記載の露光システム。 - 前記情報は、震源に近い地震計でとらえた観測データに基づいて、各地での到達時刻や震度を推定した情報である
ことを特徴とする請求項9から請求項13のいずれか一項に記載の露光システム - 前記制御装置は、前記第1処理又は前記第2処理を行った後に前記露光処理及び前記露光に関する処理を停止させる
ことを特徴とする請求項9から請求項14のいずれか一項に記載の露光システム。 - 前記第1処理又は前記第2処理は、前記露光に関する処理を停止させる処理である
ことを特徴とする請求項9から請求項15のいずれか一項に記載の露光システム。 - 基板を用いて露光に関する処理を行う露光方法であって、
地震に関する情報に基づいて、処理状態を制御する第1の処理及び前記第1の処理とは異なる第2の処理のうち少なくとも一方の処理を選択して行う
ことを特徴とする露光方法。 - 前記第1処理及び前記第2処理は、
前記露光に関する処理に用いられるステージ装置の駆動を停止させる処理、前記露光に関する処理に用いられる材料の供給を停止させる処理、前記材料を回収する処理、露光光を遮光する処理、露光光を投影する投影光学系を固定する処理、前記ステージ装置を支持する空気バネを収縮させる処理のうち少なくとも1つの処理を含む
ことを特徴とする請求項17に記載の露光方法。 - 前記第1処理及び前記第2処理は、
露光処理が行われている前記基板の当該露光処理を完了させる処理、移動している移動部材を停止させる処理、前記移動部材を固定させる処理、搬送されている前記基板を搬送先に回収させる処理、搬送されている前記基板を載置する処理及び前記基板を搬送する搬送部材を固定する処理のうち少なくとも1つの処理を含む
ことを特徴とする請求項17又は請求項18に記載の露光方法。 - 前記情報は、前記地震が到来するまでの時間に関する時間情報である
ことを特徴とする請求項17から請求項19のいずれか一項に記載の露光方法。 - 前記情報は、前記地震の強度に関する強度情報である
ことを特徴とする請求項17から請求項20のいずれか一項に記載の露光方法。 - 前記情報は、震源に近い地震計でとらえた観測データに基づいて、各地での到達時刻や震度を推定した情報である
ことを特徴とする請求項17から請求項21のいずれか一項に記載の露光方法。 - 前記制御装置は、前記第1処理又は前記第2処理を行った後に前記露光に関する処理を停止させる
ことを特徴とする請求項17から請求項5のいずれか一項に記載の露光方法。 - 前記第1処理又は前記第2処理は、前記露光に関する処理を停止させる処理である
ことを特徴とする請求項17から請求項23のいずれか一項に記載の露光方法。 - 請求項17から24のいずれか一項に記載の露光方法を用いることを特徴とするデバイス製造方法。
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-
2008
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