JP6123491B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は,シートに画像を印刷する印刷機能を有する画像形成装置に関する。さらに詳細には,不適切なサイズのシートの給紙を抑制する技術に関する。
従来から,コピー機等の画像形成装置では,画像が印刷されるシートについて,搬送に不適切なサイズがある。例えば,シートに転写された画像を熱定着させる定着装置を備える画像形成装置では,定着装置の幅に対して小サイズのシートを給紙すると,非通紙箇所,すなわち通紙によって熱を奪われない箇所が多くなり,機内温度が高くなってしまう。また,複数の搬送ローラによってシートを受け渡しながら搬送する画像形成装置では,隣り合う搬送ローラ間の距離よりも短いサイズのシートを給紙すると,ジャムになってしまう。
上述の不適切なサイズのシートの給紙に着目した技術としては,例えば,特許文献1がある。特許文献1では,定着ローラを備えた定着装置について,非通紙領域に温度センサを配置し,非通紙領域が第1温度から第2温度度まで上昇するのに要した時間に応じてシートサイズの適否を判断し,不適のシートサイズであった場合にシート搬送を停止する技術が開示されている。特許文献1に開示されている技術は,給紙トレイ等にシートサイズを検知する専用センサを配置する必要がないため,ハードウェア構成の簡素化にも好適である。
特開2007−232831号公報
しかしながら,前記した従来の技術には,次のような問題があった。すなわち,特許文献1のように装置内に配置されたセンサを用いてシートサイズを推測する場合,既にシートが装置内に搬入済みであるため,搬送に不適であると判断できたとしても,少なくとも1枚のシートを無駄にすることになる。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,シートを無駄にすることなく搬送に不適切なサイズのシートの給紙を抑制することが期待できる画像形成装置を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた画像形成装置は,画像を読み取る読取部と,画像を印刷する印刷部と,原稿のサイズを検出する検出部と,印刷倍率の入力を受け付ける受付部と,制御部とを備え,前記制御部は,原稿の画像を前記読取部に読み取らせ,前記読取部で読み取られた前記原稿の画像を前記印刷部に印刷させるコピー動作を行う際,画像が印刷されるシートである被印刷シートの給紙を開始する前に,前記検出部が検出した原稿のサイズと,前記受付部が受け付けた印刷倍率とに基づいて,前記被印刷シートのサイズが,搬送に適切なサイズとして予め決められている規定サイズか否かを判断し,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズではないと判断されたことを条件として,前記被印刷シートの搬送禁止と,被印刷シートのサイズに関する警告との少なくとも一方を行うことを特徴としている。
本明細書に開示される画像形成装置は,検出部にて原稿のサイズを検出し,受付部にて印刷倍率の入力を受け付ける。さらに,原稿のサイズと印刷倍率とに基づいて,コピー動作における被印刷シートのサイズが搬送に適切な規定サイズか否かを判断する。画像形成装置における搬送に適切なサイズである規定サイズは,予め決められている。つまり,原稿のサイズと印刷倍率とから被印刷シートのサイズを推測し,規定サイズと比較する。そして,推測される被印刷シートのサイズが規定サイズではないと判断されたら,搬送禁止と警告との少なくとも一方を行う。なお,被印刷シートのサイズに関する警告の内容としては,例えば,被印刷シートの変更,印刷倍率の変更,原稿のサイズの変更を促すとよい。警告方法としては,例えば,メッセージ表示や音声ガイダンスが該当する。また,規定サイズとしては,例えば,サイズの範囲,複数種類のサイズの集合,1種類のサイズが該当する。
すなわち,本明細書に開示される画像処理装置では,原稿のサイズと印刷倍率とから,使用されると推測される被印刷シートのサイズを計算できる。そして,被印刷シートの給紙前であっても,被印刷シートのサイズの適否を判断できる。これにより,規定サイズではないサイズの被印刷シートの搬送を,その給紙前に禁止することができ,被印刷シートの無駄を回避できる。また,被印刷シートの搬送を禁止しないまでも,被印刷シートのサイズに関して警告することで,ユーザによる被印刷シートの変更が期待でき,その結果として,被印刷シートの無駄の低減が期待できる。
また,前記制御部は,前記検出部が検出した原稿のサイズに基づいて,前記規定サイズとなる印刷倍率の範囲を計算する計算処理を実行し,前記受付部が受け付けた印刷倍率が,前記計算処理によって計算された前記範囲に含まれる場合には,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズであると判断し,前記計算処理によって計算された前記範囲に含まれない場合には,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズではないと判断するとよい。被印刷シートの規定サイズの範囲は,画像形成装置の構成によってあらかじめ決められる。従って,原稿のサイズが分かることで,被印刷シートが規定サイズとなる印刷倍率の適切な範囲を計算できる。そこで,受け付けられた印刷倍率がその適切な範囲に含まれない場合には,被印刷シートのサイズが規定サイズではないと判断するとよい。
また,前記制御部は,前記計算処理を実行した後,前記計算処理によって計算された範囲外の印刷倍率を指定できないようにするとよい。範囲外の印刷倍率を指定できないようにすることで,ユーザは,規定サイズではないサイズの被印刷シートへの印刷が推測される印刷倍率を指定できない。つまり,ユーザが印刷倍率の入力をしようとした際に,規定サイズ外であることを気付かせることが期待できる。なお,指定の禁止は,不適切な印刷倍率の数値入力や,定型紙サイズの選択を不能としてもよいし,数値入力や選択はできるものの選択を決定する指示の入力の際にエラーとしてもよい。
また,前記制御部は,前記受付部が受け付けた前記印刷倍率に基づいて,前記規定サイズとなる原稿のサイズの範囲を計算する計算処理を実行し,前記検出部が検出した原稿のサイズが,前記計算処理によって計算された前記範囲に含まれる場合には,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズであると判断し,前記計算処理によって計算された前記範囲に含まれない場合には,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズではないと判断するとよい。規定サイズは,画像形成装置の構成によってあらかじめ決められることから,印刷倍率が分かることで,規定サイズの被印刷シートに合致する原稿のサイズの範囲を計算できる。そこで,検出された原稿のサイズがその適切な範囲に含まれない場合には,被印刷シートのサイズが不適と判断するとよい。
また,前記コピー動作には,前記読取部での読み取り時に前記検出部にて原稿のサイズを検出する第1コピー動作と,前記読取部での読み取り時に原稿のサイズを検出しない第2コピー動作とがあり,前記制御部は,前記第2コピー動作が選択された場合,前記被印刷シートの給紙を開始する前に,前記被印刷シートのサイズの適否に関する情報を報知するとよい。原稿のサイズが検出できなければ被印刷シートの適否が判断できない。そのため,第2コピー動作が選択された場合には,給紙前に被印刷シートの規定サイズを報知することで,ユーザによる被印刷シートの変更が少なからず期待でき,被印刷シートの無駄の低減が回避できる。なお,第1コピー動作としては,例えば,ADF(自動原稿搬送装置)による読み取りが該当する。第2コピー動作としては,例えば,FB(フラットベッド)による読み取りが該当する。
また,前記制御部は,電源投入後の最初の前記第2コピー動作であることと,自装置を使用するユーザの変更後の最初の前記第2コピー動作であることと,の少なくとも一方を満たすことを条件として,前記情報を報知するとよい。第2コピー動作の度に前述の情報が報知されると,ユーザによっては煩わしさを感じる。そのため,電源投入やユーザ変更等,新たなユーザがコピー動作を指示した可能性が高い状況で報知する方が好ましい。
また,本明細書に開示される画像形成装置は,前記印刷部にて前記被印刷シートに転写された着色材を前記被印刷シートに熱定着させる定着部を備え,前記規定サイズは,前記被印刷シートのサイズのうちシートの搬送方向に直交する方向である幅方向のサイズが,前記定着部の熱定着の範囲に適した範囲以上のサイズであるとよい。定着部の熱定着の範囲のうち,シートが通過しない非通紙部では,シートに熱を奪われない。そのために,非通紙部の大きさが大きいシート,つまり幅方向のサイズが小さいシートを連続して定着すると,装置内が過昇温となって定着部およびその周辺装置に悪影響を与えるおそれがある。従って,そのような小サイズのシートは規定サイズではないとする方が好ましい。
また,本明細書に開示される画像形成装置は,前記被印刷シートを搬送する搬送ローラを複数備え,前記規定サイズは,前記被印刷シートのサイズのうちシートの搬送方向のサイズが,隣り合う搬送ローラの搬送方向における最長の間隔以上のサイズであるとよい。被印刷シートの搬送方向の長さが,隣り合う搬送ローラの最長の間隔よりも短ければ,その箇所で当該被印刷シートの適切な搬送ができなくなるため,ジャムとなる可能性が高い。従って,そのような小サイズのシートは規定サイズではないとする方が好ましい。
また,本明細書に開示される画像形成装置は,同時に複数枚の被印刷シートが自装置内で搬送される高速両面印刷を行う高速両面印刷機能を有し,前記規定サイズは,前記高速両面印刷を前記印刷部に行わせる前記コピー動作を行う際,前記被印刷シートのサイズのうちシートの搬送方向のサイズが,装置内に同時搬送される他の被印刷シートとの間で衝突が生じる長さよりも短いサイズであるとよい。被印刷シートの搬送方向の長さが,シート搬送中に他の被印刷シートと衝突してしまう長さの場合,当該被印刷シートの適切な搬送が途中でできなくなり,ジャムとなる可能性が高い。従って,そのような大サイズのシートは規定サイズではないとする方が好ましい。
また,前記制御部は,前記被印刷シートのサイズが規定サイズではないと判断した場合に,コピー動作を中止して当該コピー動作の継続に関する問合せを行い,当該問合せにおいて継続が指示されたことを条件として当該コピー動作を再開させるとよい。原稿のサイズと印刷倍率とから推測されるサイズが規定サイズではなくても,推測されるサイズとは異なるサイズの被印刷シートがユーザの意図によってセットされている可能性もある。例えば,ユーザが,規定サイズの被印刷シートに縮小率が高い画像の印刷を望むこともある。コピー動作の継続をユーザに問い合わせることで,ユーザの意図を反映できる。
本発明によれば,シートを無駄にすることなく搬送に不適切なサイズのシートの給紙を抑制することが期待できる画像形成装置が実現される。
実施の形態にかかるMFPの概略構成を示す断面図である。 MFPの電気的構成を示すブロック図である。 第1コピー処理の手順を示すフローチャートである。 第2コピー処理の手順を示すフローチャートである。 第3コピー処理の手順を示すフローチャートである。 第4コピー処理の手順を示すフローチャートである。 第5コピー処理の手順を示すフローチャートである。 第6コピー処理の手順を示すフローチャートである。
以下,本発明にかかる画像形成装置を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,画像読取機能および画像形成機能を備えた複合機(MFP:Multi Function Peripheral)に本発明を適用したものである。
[MFPの構成]
本形態のMFP100は,図1に示すように,シートに画像を印刷する画像形成部10と,原稿の画像を読み取る画像読取部20と,動作状況の表示やユーザによる入力操作の受付を行う操作パネル40とを備えている。画像形成部10は印刷部の一例であり,画像読取部20は読取部の一例であり,操作パネル40は受付部の一例である。
画像形成部10は,電子写真方式によりシートにトナー像を形成するプロセス部5と,シートを搬送する搬送ベルト7と,シート上の未定着のトナー像をシートに定着させる定着部8と,給紙トレイ12と,排紙トレイ13とを有している。プロセス部5は,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の色ごとにトナー像を形成するプロセスユニットを有している。定着部8は,シートを挟んで搬送しつつ,シート上のトナーを加熱及び加圧することにより,トナー像をシートに定着させる装置である。そのために,定着部8は,シートの搬送方向に直交する方向に配置された加熱部材を有している。
さらに,MFP100の機内には,給紙トレイ12から排紙トレイ13へとシートを搬送する搬送路11が形成されている。MFP100の給紙トレイ12には,収納されているシートの大きさを検出するためのセンサは設けられていない。そのため,MFP100は,シートの搬送開始前にシートの大きさを知ることはできない。
MFP100は,搬送路11として,第1搬送路11Aと第2搬送路11Bとを有している。第1搬送路11Aは,給紙トレイ12からプロセス部5を経由して排紙トレイ13へと至る経路である。第2搬送路11Bは,片面に印刷が終了したシートを反転させて,裏面に印刷する両面印刷を実現するための経路である。つまり,第2搬送路11Bは,プロセス部5より下流側で第1搬送路11Aから分岐して,第1搬送路11Aとは逆向きにシートを搬送し,プロセス部5より上流側で再び第1搬送路11Aに合流する経路である。図1中では,第1搬送路11Aを一点鎖線で,第2搬送路11Bを二点鎖線でそれぞれ示している。
搬送路11には,MFP100の機内でシートを搬送するための複数の搬送ローラ15が配置されている。搬送ローラ15は,例えばローラ対であり,ローラ間にシートを挟んで搬送する。シートは,搬送路11に設けられている複数の搬送ローラ15によって,順に受け渡されて搬送される。なお,定着部8も,シートを挟んで搬送する機能を有することから,搬送ローラ15の一つと見なすことができる。また,図1では,搬送ローラ15のうちの代表的なもののみを示しており,実際にはもっと多くてもよい。
また,MFP100は,図1に示すように,搬送路11上の給紙トレイ12より下流側でプロセス部5より上流側の位置に,シートの有無を検出するシートセンサ60を有している。MFP100は,搬送されるシートの端部をシートセンサ60によって検出することで,シートの到達タイミング,および,シートの大きさのうち搬送方向の長さを取得できる。なお,シートセンサ60は,搬送方向に直交する方向(図1中の奥行き方向)の2以上の箇所に設けられており,それぞれの位置でのシートの有無を検出する。以下では,シートの大きさのうち,搬送方向の長さを「シート長」とし,搬送方向に直交する方向の長さを「シート幅」とする。
画像読取部20は,光学的に画像を読み取るためのイメージセンサ22と,コンタクトガラス23と,ADF24とを有している。イメージセンサ22は,図1中の奥行き方向に並んで配置されている光学素子を有している。画像読取部20は,画像が形成されている原稿シートとイメージセンサ22とを,光学素子の並びに直交する方向に相対的に移動させ,原稿シートとイメージセンサ22とが向かい合う位置で原稿の画像を1ラインずつ読み取る。MFP100は,原稿シートとイメージセンサ22との相対的な位置を移動させる移動方式として,イメージセンサ22を固定して原稿シートをADF24によって移動させる第1読取方式と,原稿シートを固定してイメージセンサ22を移動させる第2読取方式とが可能である。
ADF24には,図1中に破線で示すように,原稿シートの搬送路25が形成されている。そして,ADF24には,搬送路25上の位置で原稿シートの有無を検出する原稿シートセンサ26が設けられている。従って,MFP100は,ADF24によって原稿シートを搬送するときに,原稿シートセンサ26で原稿シートの端部を検出することにより,原稿シートの大きさのうち搬送方向の長さを取得できる。以下では,原稿シートの大きさのうち,搬送方向の長さを「原稿長」とし,搬送方向に直交する方向の長さを「原稿幅」とする。
つまり,MFP100は,ADF24を用いて第1読取方式で原稿シートを読み取った場合には,原稿シートセンサ26によって原稿長を検出できる。なお,ADF24は,原稿幅を検出できる構成でもよい。例えば,原稿シートを載置するトレイに設けられるガイドの位置によって,原稿幅を推定するものでもよい。また,MFP100は,ADF24が原稿幅を検出できない構成である場合には,検出した原稿長に基づいて,例えば定型紙であると仮定して,原稿幅を推測するものでもよい。それに対して,第2読取方式で読み取った場合には,原稿長と原稿幅とのいずれも検出できない。原稿シートセンサ26は,検出部の一例である。
[MFPの電気的構成]
続いて,MFP100の電気的構成について説明する。MFP100は,図2に示すように,CPU31と,ROM32と,RAM33と,NVRAM(不揮発性RAM)34と,ASIC35とを含むコントローラ30を備えている。また,MFP100は,前述したように,画像形成部10と,画像読取部20と,操作パネル40と,シートセンサ60と,原稿シートセンサ26とを備え,これらがコントローラ30に電気的に接続されている。
ROM32には,MFP100を制御するための各種制御プログラムや各種設定,初期値等が記憶されている。RAM33は,各種制御プログラムが読み出される作業領域として,あるいは,画像データ等のデータを一時的に記憶する記憶領域として利用される。
CPU31は,ROM32から読み出した制御プログラムに従って,その処理結果をRAM33またはNVRAM34に記憶させながら,MFP100の各構成要素を制御する。CPU31は,制御部の一例である。なお,図2中のコントローラ30は,CPU等,プリンタの制御に利用されるハードウェアを纏めた総称であって,実際にプリンタに存在する単一のハードウェアを表すとは限らない。コントローラ30が制御部であってもよいし,ASIC35が制御部であってもよい。
[シートの大きさ]
続いて,MFP100における搬送に適したシートの大きさについて説明する。以下では,給紙トレイ12から搬送路11上に引き込まれて搬送され,画像が印刷されるシートを「被印刷シート」とする(図1参照)。つまり,「シート長」は,被印刷シートの搬送方向の大きさであり,「シート幅」は,被印刷シートの搬送方向に直交する方向の大きさである。MFP100では,被印刷シートの大きさとして搬送に適した範囲があり,この範囲外の大きさの被印刷シートを搬送することは好ましくない。以下に,上述の範囲について説明する。なお,被印刷シートの搬送に適した範囲は,規定サイズの一例である。
MFP100は,前述したように,定着部8に加熱部材を有する。加熱部材は,その全体が定着処理に適した温度となるように温度制御される。定着処理のために定着部8を被印刷シートが通過すると,被印刷シートの通過範囲では被印刷シートに熱が奪われるので,所定の温度となるように加熱部材が加熱される。このとき,加熱部材のうち被印刷シートの通過範囲外の部分は,被印刷シートに熱が奪われていないままでさらに加熱され,過昇温となる可能性がある。従って,加熱部材の幅に比してシート幅が小さすぎる被印刷シートの使用は,被印刷シートの通過範囲外の過昇温によって定着部8及びその周辺に悪影響を与える可能性があるため,好ましくない。以下では,定着部8の加熱範囲に対して,許容される最小のシート幅を,「最小幅Wmin」とする。
なお,MFP100は,前述したように,搬送路11上にシートセンサ60を有しているので,シートセンサ60が被印刷シートを検出している時間長と搬送速度とに基づいて,被印刷シートの搬送開始後であれば被印刷シートのシート長を取得できる。また,MFP100は,被印刷シートの搬送方向に直交する方向に配置された,複数個のシートセンサ60を有し,搬送される被印刷シートのシート幅が最小幅Wminより小さいか否かを検出できる。
また,MFP100の搬送路11において,隣り合う搬送ローラ15,15の最長の間隔よりシート長が短い被印刷シートは,適切に搬送できない可能性がある。そのため,MFP100での搬送に適したシート長の最小値は,搬送路11に設けられた搬送ローラ15の最長の間隔より大きい。以下では,MFP100にて適切に搬送可能な最小のシート長を,「最小長Lmin」とする。
また,MFP100は,複数枚の被印刷シートを機内に搬送して両面印刷を行う高速両面印刷機能を有している。MFP100は,連続して複数枚の両面印刷を実行する場合に,この高速両面印刷機能による動作を行うことができる。高速両面印刷の実行時には,第1搬送路11Aを経て第1面の印刷が終了した1枚目の被印刷シートを,搬送方向を反転させて第2搬送路11Bへ搬送するとともに,2枚目の被印刷シートを第1搬送路11Aへと搬送する。そして,2枚目の被印刷シートの第1面への印刷後に,1枚目の被印刷シートの第2面への印刷を実行する。2枚の被印刷シートを同時に搬送することにより,1枚ずつ順に2枚の両面印刷を実行するよりも,搬送される被印刷シート同士の間隔が小
さくなり,高速での印刷が可能である。
つまり,高速両面印刷の実行時には,少なくとも2枚の被印刷シートが同時に機内で搬送されている状態となる。従って,第1搬送路11Aや第2搬送路11Bの長さに比して,被印刷シートの搬送方向の長さが長すぎると,同時搬送される他の被印刷シートと衝突する可能性がある。そのため,第1搬送路11Aや第2搬送路11Bの長さに対して,搬送に適したシート長には,許容される最大値がある。以下では,搬送に適した最大のシート長を,「最大長Lmax」とする。最大長Lmaxは,例えば,高速両面印刷の実行時に同時に搬送される2枚の被印刷シート間での衝突が生じない最大のシート長である。
また,搬送路11には,被印刷シートが通過できる幅方向の空間に限度がある。つまり,被印刷シートの搬送方向に直交する方向について,搬送可能な限度以上に大きい被印刷シートの搬送はできない。また,MFP100の給紙トレイ12に収容可能な被印刷シートの大きさには限界がある。以下では,MFP100にて搬送に適した最大のシート幅を,「最大幅Wmax」とする。
つまり,MFP100での搬送に適した被印刷シートの大きさには,シート長の範囲とシート幅の範囲とがある。シート長は,最小長Lmin以上,かつ,最大長Lmax以下であることが好ましい。また,シート幅は,最小幅Wmin以上,かつ,最大幅Wmax以下であることが好ましい。これらの値(最小長Lmin,最大長Lmax,最小幅Wmin,最大幅Wmax)は,いずれも,設計段階で決定されるMFP100に固有の値であり,予めROM32またはNVRAM34に記憶されている。
[コピー動作]
続いて,MFP100におけるコピー動作について説明する。MFP100は,画像読取部20にて原稿シートから画像を読み取って,読み取った画像の画像データに基づく画像を,画像形成部10によって被印刷シートに印刷させるコピー動作を実行する。前述したように,画像読取部20の読取方式には,ADF24を使用する第1読取方式と,ADF24を使用しない第2読取方式とがある。
そして,MFP100は,以下に説明する第1〜第6コピー処理の少なくとも1つの手順を備えている。第1〜第5コピー処理は,第1読取方式によるコピー動作を実行するための処理であり,いずれも,第1コピー動作の処理の一例である。第6コピー処理は,第2読取方式によるコピー動作を実行するための処理であり,第2コピー動作の処理の一例である。なお,MFP100は,操作パネル40に,例えば,コピー設定完了ボタンと実行ボタンとを備えている。MFP100は,これらのボタンのいずれかの押下を受け付けたことを契機として,第1〜第6コピー処理のうちの1つの実行を開始する。
また,MFP100は,コピー動作の一部として,コピー動作に係る各種設定の指示入力を受け付ける。各種設定としては,例えば,印刷倍率Pの設定を含む。印刷倍率Pは,原稿の画像を拡大または縮小して印刷する場合の,拡大率または縮小率である。初期設定での印刷倍率Pは,例えば,100%である。印刷倍率Pは,操作パネル40から,ユーザによる入力を受け,コピー設定完了ボタンの押下を受け付けて設定される。なお,MFP100は,コピー動作の際,実行ボタンが押下されるまで,印刷動作を実行しない。
さらに,MFP100は,原稿シートの大きさと,コピー設定完了ボタンの押下を受けた時に設定されている印刷倍率Pとから,印刷に使用される被印刷シートの大きさを推測する。つまり,原稿シートに印刷倍率Pを乗じた大きさのシートが被印刷シートとしてセットされていると推測する。そして,その推測した大きさが,前述した搬送に適した被印刷シートの大きさの範囲内であるか否かを判断する。具体的には,シート長が,最小長Lmin以上,かつ,最大長Lmax以下の範囲内であり,シート幅が,最小幅Wmin以上,かつ,最大幅Wmax以下の範囲内の被印刷シートであれば,搬送に適していると判断する。一方,シート長またはシート幅の少なくとも一方がこの範囲外であれば,搬送に適していないと判断する。
[第1コピー処理]
続いて,MFP100にてコピー動作を実行する第1コピー処理の手順について,図3のフローチャートを参照しつつ説明する。この第1コピー処理は,ADF24に原稿シートが載置され,コピー設定完了ボタンの押下を受け付けたことを契機に,CPU31によって実行される。
第1コピー処理では,先ず,ADF24に載置された原稿シートから,画像の読み取りを開始する(S101)。前述したように,ADF24は,読み取り動作に合わせて原稿シートの大きさを取得できる。そこで,MFP100は,画像の読み取りの実行と合わせて,原稿シートの大きさ,つまり,原稿長GLと原稿幅GWとを取得する(S102)。
次に,MFP100は,設定されている印刷倍率Pを取得する(S103)。そして,MFP100は,S102にて取得された原稿シートの大きさにS103にて取得された印刷倍率Pを乗じることにより,搬送されると予測される被印刷シートの大きさを推測する。そして,推測された被印刷シートの大きさが許容範囲内となるように,印刷倍率Pの適切な範囲を計算する。
つまり,印刷倍率Pの適切な範囲は,以下の(式1)と(式2)とをともに満たす範囲である。
(Lmin/GL)×100 ≦ P ≦ (Lmax/GL)×100 …(式1)
(Wmin/GW)×100 ≦ P ≦ (Wmax/GL)×100 …(式2)
そして,MFP100は,S103にて取得した印刷倍率Pが,許容範囲内であるか否かを判断する(S105)。印刷倍率Pが上記の(式1)と(式2)とをともに満たしていれば,印刷倍率Pが許容範囲内であると判断する(S105:Yes)。つまり,この印刷倍率Pで原稿シートの大きさを拡大または縮小した大きさは,MFP100での被印刷シートとして許容範囲内の大きさである。このことから,このコピーに際して搬送される被印刷シートの大きさは,許容範囲内であると推測される。従って,MFP100は,この印刷倍率Pにて原稿のコピーを実行した場合に,適切な大きさの被印刷シートが搬送されると判断する。
一方,印刷倍率Pが上記の(式1)と(式2)との少なくとも一方を満たしていなければ,印刷倍率Pが許容範囲内でないと判断する(S105:No)。つまり,許容範囲外の大きさの被印刷シートが搬送される可能性が大きい。そこで,警告表示を行う(S106)。具体的には,印刷倍率Pとして,(式1)と(式2)とをともに満たす範囲の値を選択するように警告する表示を,操作パネル40に表示させる。あるいは,被印刷シートとして,許容範囲内の大きさの被印刷シートを使用するように警告する表示としてもよい。また,警告は音声ガイダンスによって行ってもよい。
S105にてYesの場合,あるいは,S106の実行後に,MFP100は,実行ボタンの押下を受け付けたか否かを判断する(S108)。実行ボタンは,ユーザによるコピーの印刷開始の指示として押下される。つまり,本処理では,MFP100は,初めにコピー設定完了ボタンの押下を受け付けて,原稿の読み取りを開始し,その後,実行ボタンの押下を受け付ける。
実行ボタンが押下されていないと判断したら(S108:No),コピー設定完了ボタンの押下を受け付けたか否かを判断する(S109)。コピー設定完了ボタンの押下を受け付けたと判断したら(S109:Yes),各種設定を取得する。例えば,印刷倍率Pの変更後の設定入力を受け付ける。そして,S105に戻って,受け付けた印刷倍率Pが許容範囲内であるか否かを判断する。
コピー設定完了ボタンの押下を受け付けていない場合には(S109:No),S108に戻る。そして,実行ボタンの押下,または,コピー設定完了ボタンの押下を受けるまで待機する。MFP100は,実行ボタンの押下を受け付けて印刷を開始するまでに,各種設定の入力を何度でも受け付ける。
一方,実行ボタンが押下されたと判断したら(S108:Yes),給紙トレイ12内の被印刷シートの搬送を開始する(S111)。そして,前述したように,シートセンサ60によって,搬送中の被印刷シートの大きさを検出する。さらに,検出された被印刷シートの大きさが,許容範囲内であるか否かを判断する(S112)。そして,検出された被印刷シートの大きさが,許容範囲内であると判断した場合は(S112:Yes),被印刷シートへの印刷を実行する(S113)。そして,全てのページの印刷が完了した後,第1コピー処理を終了する。
シートセンサ60によって検出された被印刷シートの大きさが,許容範囲内ではないと判断した場合には(S112:No),搬送した被印刷シートを白紙で排出する(S115)。つまり,搬送した被印刷シートへの印刷を行わない。また,両面印刷設定であっても第2搬送路11Bへの搬送は行わない。また,白紙で排出した理由をユーザに報知するためのエラー表示を行い(S116),次の被印刷シートの搬送を開始しないで,S108に戻り,実行ボタンまたはコピー設定完了ボタンが再び押下されるのを待つ。
この第1コピー処理によれば,実行ボタンが押下される前にADF24による原稿の読み取りを開始して,原稿シートの大きさを取得する。さらに,取得した原稿シートの大きさと設定された印刷倍率Pとから推測される被印刷シートの大きさが,許容範囲内となる印刷倍率Pの範囲を計算する。設定された印刷倍率Pが,その範囲内でなければ,警告表示を行う。従って,実行ボタンが押されて被印刷シートの搬送を開始するより前に,被印刷シートの大きさが搬送に不適切である可能性が高いことを警告できるので,ユーザに不適切なサイズであることを気づかせることが期待できる。これにより,被印刷シートの無駄を回避できる可能性が高まる。
[第2コピー処理]
続いて,MFP100にてコピーを実行する第2コピー処理の手順について,図4のフローチャートを参照しつつ説明する。この第2コピー処理は,第1コピー処理の変形例であり,ADF24に原稿シートが載置され,コピー設定完了ボタンの押下を受けたことを契機にCPU31によって実行される。本処理は,推測した被印刷シートの大きさが許容範囲外となる印刷倍率Pの設定を受け付けない点で第1コピー処理とは異なる。第1コピー処理と同じ手順については,同じ符号を付して,説明を省略する。
第2コピー処理では,印刷倍率Pが許容範囲内ではなかった場合(S105:No),警告表示(S106)とともに,許容範囲内に限って印刷倍率Pの設定を受け付ける(S201)。S201では,許容範囲外となる印刷倍率Pの入力を禁止する。禁止方法としては,許容範囲外の印刷倍率Pの入力そのものを禁止してもよい。あるいは,コピー設定完了ボタンの押下を受けた際に,印刷倍率Pが許容範囲外であれば,再入力を促すとともに実行ボタンを受け付けないようにしてもよい。つまり,許容範囲内の印刷倍率Pしか選択できないようにして,印刷倍率Pを再設定させる。
その後,実行ボタンが押下されたか否かを判断する(S108)。押下されていない場合には(S108:No),押下されるまで待機する。実行ボタンが押下されたら(S108:Yes),被印刷シートの搬送を開始する(S111)。S111以降の処理手順は,第1コピー処理のS111以降の処理手順と同様である。
この第2コピー処理によれば,設定された印刷倍率Pが許容範囲内でなければ,警告表示を行い,許容範囲内の印刷倍率Pしか受け付けない。つまり,許容範囲外の印刷倍率Pの入力を禁止する。これにより,ユーザに被印刷シートの大きさが不適切であることをより明確に気づかせることが期待できる。そして,必ず許容範囲内の印刷倍率Pが設定されるので,許容範囲内の大きさの被印刷シートが搬送される可能性がより高くなる。
[第3コピー処理]
続いて,MFP100にてコピーを実行する第3コピー処理の手順について,図5のフローチャートを参照しつつ説明する。この第3コピー処理は,実行ボタンの押下を受けたことを契機にCPU31によって実行される。本処理は,第1コピー処理とは,印刷倍率Pの設定手順と原稿シートの大きさの検出手順との順序が異なる。また,第1コピー処理では,処理の開始後に原稿シートが変更されることは想定していないが,この第3コピー処理では,原稿シートが変更されることによる被印刷シートの大きさの変更手順も含む。第1コピー処理と同じ手順については,同じ符号を付して,説明を省略する。
第3コピー処理では,先ず,設定されている印刷倍率Pを取得する(S103)。ユーザによる設定入力を受け付けていなければ,S103にて取得される印刷倍率Pは初期値である。一方,実行ボタンが押下される前に印刷倍率Pの設定入力を受け付けていれば,印刷倍率Pは,その設定された値である。そして,MFP100は,原稿の読み取りを開始する(S101)。ADF24に原稿シートが載置されていない場合には,載置されるのを待って読み取りを実行する。さらに,原稿シートの大きさを取得する(S102)。つまり,第3コピー処理では,実行ボタンが押下された後に,原稿の読み取りを実行する。
そして,S102で取得した原稿シートの大きさが許容範囲内であるか否かを判断する(S301)。第1コピー処理と同様に,S102にて取得された原稿シートの大きさ(原稿長GL,原稿幅GW)に印刷倍率Pを乗じることにより,被印刷シートの大きさを推測する。そして,推測された被印刷シートの大きさが許容範囲内となる原稿シートの大きさの適切な範囲を計算する。原稿シートの大きさの適切な範囲は,以下の(式3)と(式4)とをともに満たす範囲である。
(Lmin/P)×100≦ GL ≦(Lmax/P)×100 …(式3)
(Wmin/P)×100≦ GW ≦(Wmax/P)×100 …(式4)
原稿シートの大きさが上記の(式3)と(式4)との少なくとも一方を満たしていなければ,原稿シートの大きさが許容範囲内でないと判断する(S301:No)。つまり,許容範囲外の大きさの被印刷シートが搬送される可能性が大きい。そこで,警告表示を行う(S302)。具体的には,原稿シートの大きさが適切な範囲外であることを警告する表示を行う。あるいは,印刷倍率Pを設定し直すように警告する表示であってもよい。あるいは,許容範囲内の大きさの被印刷シートを使用するように警告する表示としてもよい。
S302の後,実行ボタンが再び押下されたか否かを判断する(S108)。押下されていなければ(S108:No),押下されるまで待つ。この間に,印刷倍率Pの再設定や,原稿シートの交換が行われていることが期待される。実行ボタンが押下されたら(S108:Yes),S103に戻って,印刷倍率Pの取得,および,原稿の読み取りを再び実行する。
一方,MFP100は,取得した各数値が上記の(式3)と(式4)とをともに満たしていれば,原稿シートの大きさが許容範囲内であると判断する(S301:Yes)。そして,被印刷シートの搬送を開始する(S111)。S111以降の処理手順は,第1コピー処理のS111以降の処理手順と同様である。
第3コピー処理では,実行ボタンの押下を受け付けてから,印刷倍率Pの取得と,原稿の読み取りとを実行する。そして,読み取った原稿シートの大きさから予測される被印刷シートの大きさが,搬送に適切な範囲内であるか否かを判断する。被印刷シートの大きさが搬送に不適切であると予測される場合には,警告を行う。従って,被印刷シートの搬送を開始するより前に,被印刷シートの大きさが搬送に不適切である可能性が高いことを警告できるので,ユーザに不適切なサイズであることを気づかせることが期待できる。これにより,被印刷シートの無駄を回避できる可能性が高まる。
[第4コピー処理]
続いて,MFP100にてコピーを実行する第4コピー処理の手順について,図6のフローチャートを参照しつつ説明する。この第4コピー処理は,第3コピー処理の変形例であり,ADF24に原稿シートが載置され,実行ボタンの押下を受けたことを契機にCPU31によって実行される。本処理は,第3コピー処理とは,原稿幅GWを取得するタイミングが異なる。第3コピー処理と同じ手順については,同じ符号を付して,説明を省略する。
第4コピー処理は,MFP100が,載置された原稿シートの原稿幅GWを搬送前に取得できるADF24を有する場合に適用される。原稿幅GWを取得できる構成としては,例えば,原稿シートの載置位置について幅方向のガイドにセンサを有する構成である。この処理を実行するMFP100は,原稿の読み取りの実行前に,原稿幅GWを取得できる。
第4コピー処理では,まず,原稿幅GWを取得する(S401)。また,設定されている印刷倍率Pを取得する(S103)。さらに,取得した原稿幅GWが許容範囲内であるか否かを判断する(S402)。つまり,取得した原稿幅GWと印刷倍率Pとが,前述の(式4)の関係を満たしているか否かを判断する。そして,満たしていないと判断した場合は(S402:No),S302へ進んで,警告表示を行う。この場合には,原稿の読み取りを実行する前に警告表示を行う。
一方,原稿幅GWが許容範囲内であると判断した場合には(S402:Yes)。原稿の読み取りを開始する(S101)。S101以後の処理手順は,第3コピー処理のS101以後の各手順と同様である。
第4コピー処理によれば,原稿の読み取りを実行する前に原稿幅GWを取得するので,被印刷シートの大きさが搬送に不適切である可能性をより早期に判断できる。従って,被印刷シートの大きさが搬送に不適切である可能性が高い場合には,より早期に警告できる。
[第5コピー処理]
続いて,MFP100にてコピーを実行する第5コピー処理の手順について,図7のフローチャートを参照しつつ説明する。この第5コピー処理は,第1コピー処理の変形例であり,ADF24に原稿シートが載置され,コピー設定完了ボタンの押下を受けたことを契機にCPU31によって実行される。本処理は,推測した被印刷シートの大きさが許容範囲外となる印刷倍率Pであっても,ユーザの明確な意図を確認した後であれば,被印刷シートの搬送を開始する点で,第1コピー処理とは異なる。第1コピー処理と同じ手順については,同じ符号を付して,説明を省略する。
第5コピー処理では,実行ボタンが押下された(S108:Yes)後に,印刷倍率Pが許容範囲内であるか否かを判断する(S501)。つまり,警告表示にも関わらず,許容範囲外の印刷倍率Pでの実行が指示された場合を想定している。許容範囲内であれば(S501:Yes),被印刷シートの搬送を開始する(S111)。S111以降の処理手順は,第1コピー処理のS111以降の処理手順と同様である。
一方,印刷倍率Pが許容範囲内ではないと判断した場合には(S501:No),このコピー動作を継続するか否かをユーザに問い合わせる(S502)。原稿シートの大きさに印刷倍率Pを乗じた大きさは,搬送に適していない大きさであるとしても,セットされている被印刷シートの大きさは,MFP100の搬送に適した大きさである可能性もある。例えば,ユーザが被印刷シートの大きさと適合しない印刷倍率Pを意図的に設定しているのであれば,ユーザの意図を尊重することが好ましい。そこで,設定されている印刷倍率Pはユーザの意図したものであって,搬送しようとしている被印刷シートは搬送に適した大きさであることをユーザに確認する。
そして,ユーザによって継続が指示されたか否かを判断する(S503)。継続が指示された場合には(S503:Yes),S111へ進んで,被印刷シートの搬送を開始する。一方,継続が指示されなかった場合には(S503:No),S106に戻ってさらに警告表示を行い,各種設定の変更を受け付けるとともに,実行ボタンが再び押下されるのを待つ。
この第5コピー処理によれば,原稿シートの大きさと印刷倍率Pとから推測される被印刷シートの大きさが許容範囲外であっても,コピー処理を継続するか否かをユーザに問い合わせる。これにより,例えば,大きいシートの一部に小さいコピー画像を印刷したり,小さいシートに大きいコピー画像の一部を印刷したりすることを許容する。これにより,ユーザの意図に沿ったコピー動作を継続できるので,ユーザの希望を満たす可能性が高い。
[第6コピー処理]
続いて,第2読取方式での読取によるコピー指示の場合の処理である第6コピー処理の手順について,図8のフローチャートを参照しつつ説明する。この第6コピー処理は,ADF24に原稿シートが載置されない状態で,実行ボタンの押下を受けたことを契機にCPU31によって実行される。第1コピー処理と同じ手順については,同じ符号を付して,説明を省略する。
第6コピー処理では,先ず,後述する報知条件を満たすか否かを判断する(S601)。そして,報知条件を満たさないと判断した場合には(S601:No),第2読取方式にて原稿を読み取り,コピーを実行する。被印刷シートの搬送開始(S111)以降の処理手順は,第1コピー処理のS111以降の処理手順と同様である。なお,印刷倍率Pは,被印刷シートの搬送開始までのいずれかの段階で設定されていればよい。
一方,報知条件を満たすと判断した場合には(S601:Yes),被印刷シートの大きさの条件を報知する(S602)。報知の内容は,被印刷シートの大きさについて,搬送に適切な範囲を知らしめるものであればよい。例えば,使用可能な被印刷シートの大きさの範囲や,使用可能な定型サイズ等である。
さらに,S602にて報知した後は,実行ボタンが押下されたか否かを判断する(S108)。押下されていないと判断した場合には(S108:No),押下されるまで待機する。押下されたと判断した場合には(S108:Yes),原稿を読み取って(S101),被印刷シートの搬送を開始する(S111)。S111以降の処理手順は,第1コピー処理のS111以降の処理手順と同様である。
MFP100は,S601で判断する報知条件として,複数の条件を備えている。そして,そのうちの少なくとも1つを満たす場合に,報知条件を満たすと判断する。複数の条件には,例えば,MFP100の主電源投入後の初回の第2読取方式でのコピー動作であるという条件が含まれる。主電源投入後の初回のコピーであれば,被印刷シートの大きさに許容範囲があることが,周知されていない可能性があるからである。
また,S601で判断する報知条件として,使用するユーザの変更後の初回の第2読取方式でのコピー動作であるという条件が含まれる。MFP100を使用するユーザは,ログインによって把握できる。つまり,ログイン受け付け後の初回の第2読取方式でのコピーであれば,報知条件を満たすと判断する。ユーザが変更された場合には,被印刷シートの大きさに許容範囲があることが,周知されていない可能性があるからである。このように報知条件を設定することにより,無用に頻繁に報知することなく,適切なタイミングで報知することができる。
第2読取方式によるコピー動作では,原稿シートの大きさを検出できないので,被印刷シートの大きさの推測は不可能である。従って,被印刷シートの大きさの適否の判断はできない。第6コピー処理では,それでも,搬送に適切な被印刷シートの大きさの範囲をあらかじめ報知することで,ユーザに不適切なサイズであることを気づかせることが期待できる。
なお,上記の各形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,MFPに限らず,複写機,FAX等,画像形成機能と画像読取機能とをともに備えるものであれば適用可能である。
また,例えば,上記の形態では,定着部8の定着幅,搬送ローラ15の間隔,高速両面印刷における搬送可能性の3つの条件によって,被印刷シートの大きさの許容範囲を設定したが,これらの条件のうちの1つまたは2つのみを使用するとしてもよい。また,他の条件をさらに加えてもよい。例えば,片面印刷の場合には,被印刷シートのシート長が最大長Lmax以下であるか否かを考慮しなくてもよい。
また,例えば,上記の形態では,搬送開始前に推測される被印刷シートの大きさが,許容範囲外であると判断した場合には,警告表示をして印刷倍率の再入力または原稿シートの変更を待つとしたが,コピー動作を中止してもよい。
また,例えば,上記の形態では,ADF24によって原稿を読み取って行うコピー処理として,第1コピー処理〜第5コピー処理の5種類の処理を説明したが,これらのうちのいずれか1つを備えてもよいし,2つ以上を備えて管理者による選択を受けて設定されるとしてもよい。また,被印刷シートの大きさの許容範囲についても,予め記憶する固定値としてもよいし,予め記憶する値の範囲内で設定可能としてもよい。
また,原稿のサイズを検出する検出部の構成は,原稿シートセンサ26に限らない。例えば,読み取った原稿の画像を解析することによって,原稿のサイズを検出してもよい。
また,例えば,原稿の画像の縦横を回転してのコピーが指示されている場合は,原稿長と原稿幅とを入れ替えて判断するとよい。
また,例えば,各コピー処理において,被印刷シートの搬送を開始した(S111)後は,S112の判断を行わずに,印刷実行(S113)するとしてもよい。
また,実施の形態に開示されている処理は,単一のCPU,複数のCPU,ASICなどのハードウェア,またはそれらの組み合わせで実行されてもよい。また,実施の形態に開示されている処理は,その処理を実行するためのプログラムを記録した記録媒体,または方法等の種々の態様で実現することができる。
8 定着部
10 画像形成部
11 搬送路
15 搬送ローラ
20 画像読取部
26 原稿シートセンサ
31 CPU
40 操作パネル
60 シートセンサ
100 MFP

Claims (9)

  1. 画像を読み取る読取部と,
    画像を印刷する印刷部と,
    原稿のサイズを検出する検出部と,
    印刷倍率の入力を受け付ける受付部と,
    制御部と,
    を備え,
    前記制御部は,
    原稿の画像を前記読取部に読み取らせ,前記読取部で読み取られた前記原稿の画像を前記印刷部に印刷させるコピー動作を行う際,画像が印刷されるシートである被印刷シートの給紙を開始する前に,前記検出部が検出した原稿のサイズと,前記受付部が受け付けた印刷倍率とに基づいて,前記被印刷シートのサイズが,搬送に適切なサイズとして予め決められている規定サイズか否かを判断し,
    前記コピー動作に,前記読取部での読み取り時に前記検出部にて原稿のサイズを検出する第1コピー動作が選択された場合,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズではないと判断されたことを条件として,前記被印刷シートの搬送禁止と,被印刷シートのサイズに関する警告との少なくとも一方を行
    前記コピー動作に,前記読取部での読み取り時に原稿のサイズを検出しない第2コピー動作が選択された場合,前記被印刷シートの給紙を開始する前に,前記被印刷シートのサイズの適否に関する情報を報知する,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,
    前記検出部が検出した原稿のサイズに基づいて,前記規定サイズとなる印刷倍率の範囲を計算する計算処理を実行し,
    前記受付部が受け付けた印刷倍率が,前記計算処理によって計算された前記範囲に含まれる場合には,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズであると判断し,前記計算処理によって計算された前記範囲に含まれない場合には,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズではないと判断する,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,前記計算処理を実行した後,前記計算処理によって計算された範囲外の印刷倍率を指定できないようにすることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1に記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,
    前記受付部が受け付けた前記印刷倍率に基づいて,前記規定サイズとなる原稿のサイズの範囲を計算する計算処理を実行し,
    前記検出部が検出した原稿のサイズが,前記計算処理によって計算された前記範囲に含まれる場合には,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズであると判断し,前記計算処理によって計算された前記範囲に含まれない場合には,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズではないと判断する,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項に記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,電源投入後の最初の前記第2コピー動作であることと,自装置を使用するユーザの変更後の最初の前記第2コピー動作であることと,の少なくとも一方を満たすことを条件として,前記情報を報知することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1から請求項のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記印刷部にて前記被印刷シートに転写された着色材を前記被印刷シートに熱定着させる定着部を備え,
    前記規定サイズは,
    前記被印刷シートのサイズのうちシートの搬送方向に直交する方向である幅方向のサイズが,前記定着部の熱定着の範囲に適した範囲以上のサイズである,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1から請求項のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記被印刷シートを搬送する搬送ローラを複数備え,
    前記規定サイズは,
    前記被印刷シートのサイズのうちシートの搬送方向のサイズが,隣り合う搬送ローラの搬送方向における最長の間隔以上のサイズである,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1から請求項のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    同時に複数枚の被印刷シートが自装置内で搬送される高速両面印刷を行う高速両面印刷機能を有し,
    前記規定サイズは,
    前記高速両面印刷を前記印刷部に行わせる前記コピー動作を行う際,前記被印刷シートのサイズのうちシートの搬送方向のサイズが,装置内に同時搬送される他の被印刷シートとの間で衝突が生じる長さよりも短いサイズである,
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1から請求項のいずれか1つに記載する画像形成装置において,
    前記制御部は,前記第1コピー動作が選択された場合であって,前記被印刷シートのサイズが前記規定サイズではないと判断した場合に,コピー動作を中止して当該コピー動作の継続に関する問合せを行い,当該問合せにおいて継続が指示されたことを条件として当該コピー動作を再開させることを特徴とする画像形成装置。
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