JP6121185B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP6121185B2
JP6121185B2 JP2013025094A JP2013025094A JP6121185B2 JP 6121185 B2 JP6121185 B2 JP 6121185B2 JP 2013025094 A JP2013025094 A JP 2013025094A JP 2013025094 A JP2013025094 A JP 2013025094A JP 6121185 B2 JP6121185 B2 JP 6121185B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
tape
inner layer
rubber composition
short fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013025094A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014151848A (ja
Inventor
南 伸明
伸明 南
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2013025094A priority Critical patent/JP6121185B2/ja
Publication of JP2014151848A publication Critical patent/JP2014151848A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6121185B2 publication Critical patent/JP6121185B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤの製造方法では、フォーマーのドラム上で、トレッド、サイドウォール等の部材を多数組み合わせて、ローカバー(未加硫タイヤ)が得られる。このローカバーの成形工程では、ドラムが拡径され、ローカバーの形状が整えられる。
この製造方法では、ローカバーはモールドに投入される。このとき、ブラダーはローカバーの内側に位置している。ブラダーにガスが充填されると、ブラダーは膨張する。これにより、ローカバーは変形する。モールドが締められ、ブラダーの内圧が高められる。ローカバーは、モールドとブラダーとに挟まれ加圧される。ローカバーは、ブラダー及びモールドからの熱伝導により、加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物は流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。
タイヤの性能は、これを構成する部材の特性を調整することにより制御される。操縦安定性の向上の観点から、タイヤの構成部材として、短繊維を含む部材を採用することがある。
上記短繊維を含む部材の採用例が、特開2003−146028公報に開示されている。この公報に記載のタイヤでは、短繊維を含む部材として短繊維補強ゴム層が用いられている。
図16には、従来タイヤ2の一例としてランフラットタイヤが示されている。このタイヤ2は、トレッド4、ウィング6、サイドウォール8、クリンチ10、ビード12、カーカス14、荷重支持層16、ベルト18、バンド20、インナーライナー22及びチェーファー24を備えている。
このタイヤ2では、ビード12は、コア26と、このコア26から半径方向外向きに延びるエイペックス28とを備えている。コア26はリング状であり、複数本の非伸縮性ワイヤーを含む。エイペックス28は、半径方向外向きに先細りなテーパ状であり、高硬度な架橋ゴムからなる。カーカス14をなすカーカスプライ30は、両側のビード12の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール8の内側に沿っている。カーカスプライ30は、コア26の周りにて、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。カーカスプライ30の端30eは、トレッド4の近傍にまで至っている。このカーカス14の構造は、超ハイターンアップ構造と称される。荷重支持層16は、サイドウォール8の軸方向内側に位置している。荷重支持層16は、三日月に類似の形状である。荷重支持層16は、高硬度な架橋ゴムからなる。
このタイヤ2では、パンクによってその内圧が低下した場合、荷重支持層16が車重を支える。この荷重支持層16により、内圧が低い場合でも、タイヤ2はある程度の距離を走行しうる。
特開2003−146028公報
上記図16に示されたタイヤ2では、パンクによって内圧が低下した場合における、耐久性(ランフラット耐久性とも称されている。)の向上の観点から、大きな厚さを有する荷重支持層16を採用することがある。しかし厚い荷重支持層16は、質量の増加を招く恐れがある。しかもこの荷重支持層16は、剛性に影響する。この荷重支持層16は、乗り心地を低下させる恐れもある。
前述の、短繊維を含む部材によれば、質量の増加を抑えつつ、タイヤ2の剛性を調整できる。つまり、この部材によれば、操縦安定性及び乗り心地の両立を達成できる可能性がある。しかし、短繊維を多く含む部材の伸びは小さい。このため、タイヤ2の加硫工程において、ブラダーが膨張しローカバーが変形するとき、この部材がこの変形に追随できないことがある。ローカバーの変形を伴う製造方法では、短繊維を多く含む部材は採用できないという問題がある。この製造方法では、操縦安定性及び乗り心地の両立を図るには限界がある。
このタイヤ2のカーカスプライ30は、例えば、並列された多数のコードを含むテープを複数準備し、これらを順次接合して形成される。接合のとき、一のテープの縁が他のテープの縁に重ね合わされる。このため、接合部分は他の部分に比べて厚い。テープの縁の部分にもコードが存在しているため、接合部分におけるコード密度は他の部分におけるコード密度に比して高い。このようなカーカスプライ30を有するタイヤ2に空気を充填すると、このタイヤ2の側面の上記接合部分に対応する位置に、凹みが生じることがある。この凹みは、デントとも称されている。デントは、タイヤ2の外観及びユニフォミティに影響する。
本発明の目的は、デントの発生を抑えつつ、操縦安定性及び乗り心地の両立が達成された空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成されている。このタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドから半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のクリンチと、それぞれがクリンチよりも軸方向内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、それぞれが上記サイドウォールよりも軸方向内側に位置する一対の荷重支持部とを備えている。上記荷重支持部は、内側層と、この内側層よりも軸方向外側に位置する外側層とを備えている。上記内側層は、第一ゴム組成物が架橋されたものからなる。この第一ゴム組成物は、基材ゴム及び短繊維を含む。上記外側層は、第二ゴム組成物が架橋されたものからなる。この第二ゴム組成物は、基材ゴム及び短繊維を含む。上記カーカスは、多数のテープから形成されたカーカスプライを備えている。このカーカスプライにおいて、これらのテープは周方向に並列されている。それぞれのテープは、上記トレッドの半径方向内側に位置する本体と、それぞれが上記サイドウォールの軸方向内側に位置する一対の側片とを備えている。上記カーカスプライは、上記内側層と上記外側層との間にその側片が位置する第一テープと、上記荷重支持部と上記サイドウォールとの間にその側片が位置する第二テープとを含んでいる。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記カーカスプライにおいて、上記第一テープと上記第二テープとは周方向に交互に配列されている。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記第一ゴム組成物における上記短繊維の配合量は上記基材ゴム100質量部に対して5質量部以上60質量部以下である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記第一ゴム組成物における上記短繊維の配合量は上記基材ゴム100質量部に対して30質量部以上である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記内側層において上記短繊維は周方向に配向している。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記内側層は上記第一ゴム組成物からなる第一ストリップを周方向に螺旋状に巻回すことにより形成されている。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記第二ゴム組成物における上記短繊維の配合量は上記基材ゴム100質量部に対して5質量部以上60質量部以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記第二ゴム組成物における上記短繊維の配合量が上記基材ゴム100質量部に対して30質量部以上である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記外側層において上記短繊維が周方向に配向している。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記外側層は上記第二ゴム組成物からなる第二ストリップを周方向に螺旋状に巻回すことにより形成されている。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、その断面高さの半分の高さに相当する基準位置において、上記第一テープの軸方向内側に位置する内側層の厚さとその軸方向外側に位置する外側層の厚さとの和の、上記第二テープの軸方向内側に位置する上記荷重支持部の厚さに対する比は1.0である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記テープの幅は20mm以上70mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記内側層の硬さは60以上85以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記外側層の硬さは60以上85以下である。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、
(1)トロイダル状の中子の外面において、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドから半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のクリンチと、それぞれがクリンチよりも軸方向内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、それぞれが上記サイドウォールよりも軸方向内側に位置する一対の荷重支持部とを備えており、上記荷重支持部が内側層とこの内側層よりも軸方向外側に位置する外側層とを備えており、上記内側層が第一ゴム組成物からなり、この第一ゴム組成物が基材ゴム及び短繊維を含んでおり、上記外側層が第二ゴム組成物からなり、この第二ゴム組成物が基材ゴム及び短繊維を含んでおり、上記カーカスが多数のテープから形成されたカーカスプライを備えており、このカーカスプライにおいてこれらのテープが周方向に並列されており、それぞれのテープが上記トレッドの半径方向内側に位置する本体とそれぞれが上記サイドウォールの軸方向内側に位置する一対の側片とを備えており、上記カーカスプライが上記内側層と上記外側層との間にその側片が位置する第一テープと上記荷重支持部と上記サイドウォールとの間にその側片が位置する第二テープとを含んでいる、ローカバーが組み立てられる工程と、
(2)このローカバーがモールドに投入される工程と、
(3)このローカバーがこのモールドと上記中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱される工程と
を含む。
本発明に係る空気入りタイヤでは、荷重支持部の内側層及び外側層のそれぞれが短繊維を含んでいる。このタイヤは、トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成される。このため、このタイヤでは、従来の製造方法では採用できなかった、多くの短繊維を含む内側層及び外側層の採用が可能である。この内側層及び外側層によれば、質量の増加を抑えつつ、タイヤの剛性を調整できる。つまり、この内側層及び外側層は、操縦安定性及び乗り心地の両立に寄与しうる。
このタイヤのカーカスプライは、多数のテープを用いて形成される。これらのテープは、周方向に並列されている。このタイヤでは、これらテープのうち、第一テープの側片は内側層と外側層との間に位置しており、第二テープの側片は荷重支持部とサイドウォールとの間に位置している。このタイヤでは、第一テープの側片と第二テープの側片とは接合されない。このカーカスプライには、従来のカーカスプライのように、テープの側片に、接合部分は形成されない。このタイヤでは、デントの発生が抑えられる。前述したように、内側層及び外側層は、操縦安定性及び乗り心地の両立に寄与しうる。本発明によれば、デントの発生を抑えつつ、操縦安定性及び乗り心地の両立が達成された空気入りタイヤが得られる。
このタイヤの荷重支持層には、テープで内側層及び外側層に分割された部分と、内側層及び外側層が一体とされた部分とが混在している。このテープによる分割は、荷重支持部による剛性への影響を抑えうる。このタイヤは、乗り心地に優れる。しかもテープで分割された部分と、そうでない部分との混在は、この荷重支持層におけるカーカスプライに沿った損傷の拡大を抑えうる。このタイヤは、ランフラット耐久性に優れる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤが示された正面図である。 図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。 図3は、図1のIII−III線に沿った断面図である。 図4は、カーカスプライのためのテープの一部が示された斜視図である。 図5は、図1のタイヤのサイドウォールの部分が示された拡大断面図である。 図6は、図5のVI−VI線に沿った断面図である。 図7は、図6の内側層の短繊維が示された模式図である。 図8は、内側層のための第一ストリップの一部が示された斜視図である。 図9は、図1のタイヤの製造の様子が模式的に示された正面図である。 図10は、図9とは別の製造の様子が模式的に示された正面図である。 図11は、図10とは別の製造の様子が模式的に示された正面図である。 図12は、図11とは別の製造の様子が模式的に示された正面図である。 図13は、図12とは別の製造の様子が模式的に示された正面図である。 図14は、図13とは別の製造の様子が模式的に示された正面図である。 図15は、図14とは別の製造の様子が模式的に示された正面図である。 図16は、従来のタイヤの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ32が示されている。図1において、両矢印Aはタイヤ32の周方向を表している。この図1において、紙面との垂直方向はタイヤ32の軸方向である。
図2には、図1のII−II線に沿った、このタイヤ32の断面の一部が示されている。この図2においては、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、左右方向がタイヤ32の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ32の周方向である。図2において、一点鎖線CLはタイヤ32の赤道面を表わす。図示された断面において、このタイヤ32の形状はトレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
図3には、図1のIII−III線に沿った、このタイヤ32の断面の一部が示されている。この図3には、図2に示された断面の部分とは別の部分の断面が示されている。この図3においては、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、左右方向がタイヤ32の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ32の周方向である。図3において、一点鎖線CLはタイヤ32の赤道面を表わす。図示された断面において、このタイヤ32の形状はトレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
図2及び3において、実線BBLはビードベースラインを表している。このビードベースラインは、タイヤ32が装着されるリム(図示されず)のリム径(JATMA参照)を規定する線である。このビードベースラインは、軸方向に延びる。両矢印Hは、ビードベースラインからタイヤ32の赤道までの半径方向高さを表している。この高さHは、このタイヤ32の断面高さである。符号Phは、ビードベースラインからの半径方向高さ(図中の両矢印Hh)が断面高さHの半分となる、このタイヤ32の外面上の位置を表している。このタイヤ32では、この位置Phが断面高さHの半分の高さに相当する基準位置である。
このタイヤ32は、トレッド34、サイドウォール36、クリンチ38、ビード40、カーカス42、ベルト44、バンド46、インナーライナー48、チェーファー50及び荷重支持部52を備えている。このタイヤ32は、チューブレスタイプである。このタイヤ32は、乗用車に装着される。
トレッド34は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド34の外面は、路面と接地するトレッド面54を形成する。トレッド面54には、溝56が刻まれている。この溝56により、トレッドパターンが形成されている。
このタイヤ32のトレッド34は、ベース層58とキャップ層60とを備えている。キャップ層60は、ベース層58の半径方向外側に位置している。ベース層58は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。キャップ層60は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
サイドウォール36は、トレッド34の端から半径方向略内向きに延びている。サイドウォール36は、軸方向においてカーカス42よりも外側に位置している。このサイドウォール36は、その半径方向外側端において、トレッド34と接合されている。このサイドウォール36は、その半径方向内側端において、クリンチ38と接合されている。サイドウォール36は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。
このタイヤ32では、サイドウォール36の硬さは40以上75以下が好ましい。この硬さが40以上に設定されることにより、サイドウォール36がタイヤ32の剛性に効果的に寄与しうる。このタイヤ32は、操縦安定性に優れる。この観点から、この硬さは45以上がより好ましい。この硬さが75以下に設定されることにより、このタイヤ32の剛性過大が効果的に抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この硬さは65以下がより好ましい。
本願において、硬さはJIS−A硬さである。この硬さは、「JIS−K6253」の規定に準拠して、23℃の環境下で、タイプAのデュロメータによって測定される。より詳細には、硬さは、図2又は図3に示された断面にタイプAのデュロメータが押し付けられることで測定される。
クリンチ38は、サイドウォール36よりも半径方向略内側に位置している。クリンチ38は、軸方向において、ビード40及びカーカス42よりも外側に位置している。クリンチ38は、リム(図示されず)のフランジと当接する。クリンチ38は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。このタイヤ32では、クリンチ38の外側端38eは基準位置Phよりも半径方向内側に位置している。これにより、クリンチ38による乗り心地への影響が抑えられている。
ビード40は、クリンチ38よりも軸方向内側に位置している。このタイヤ32では、ビード40は、第一コア62aと、第二コア62bと、エイペックス64とを備えている。より詳細には、このビード40は、第一コア62a、第二コア62b及びエイペックス64から構成されている。
第一コア62aは、カーカス42よりも軸方向内側に位置している。第一コア62aは、リング状である。第一コア62aは、巻回された非伸縮性の第一ワイヤー66aを含む。このタイヤ32の第一コア62aは、第一ワイヤー66aを周方向に沿って渦巻き状に巻き回すことにより形成されている。第一ワイヤー66aの典型的な材質は、スチールである。
第二コア62bは、第一コア62aよりも軸方向外側に位置している。第二コア62bは、カーカス42よりも軸方向外側に位置している。第二コア62bは、リング状である。第二コア62bは、巻回された非伸縮性の第二ワイヤー66bを含む。このタイヤ32の第二コア62bは、第二ワイヤー66bを周方向に沿って渦巻き状に巻き回すことにより形成されている。第二ワイヤー66bの典型的な材質は、スチールである。このタイヤ32では、第一ワイヤー66aと同等のワイヤーが第二ワイヤー66bとして用いられている。
エイペックス64は、高硬度な架橋ゴムからなる。エイペックス64は、カーカス42よりも軸方向外側に位置している。図から明らかなように、エイペックス64は、第二コア62bを覆い、かつ、この第二コア62bから半径方向略外向きに延在している。このタイヤ32では、エイペックス64の外側端64eは、クリンチ38の外側端38eよりも半径方向内側に位置している。
このタイヤ32では、エイペックス64は十分な大きさを有している。このエイペックス64を含むビード40は、タイヤ32をリムに十分に締め付ける。このビード40には、カーカス42よりも軸方向内側に位置する別のエイペックスは不要である。このビード40は、タイヤ32を構成する部品数の低減に寄与しうる。しかもカーカス42の軸方向外側にのみエイペックス64を設ければよいので、このビード40の製造は容易である。このビード40は、生産性の向上に寄与しうる。
カーカス42は、カーカスプライ68を備えている。このタイヤ32のカーカス42は、一枚のカーカスプライ68からなる。このカーカス42が2枚以上のカーカスプライ68から形成されてもよい。カーカスプライ68は、両側のビード40の間に架け渡されている。カーカスプライ68は、トレッド34及びサイドウォール36の内側に沿っている。このタイヤ32では、カーカスプライ68の端の部分はビード40の第一コア62aとその第二コア62bとの間に挟まれている。
このタイヤ32では、カーカス42の形成に際し、従来のタイヤ32のように、カーカスプライ68を折り返す必要はない。このタイヤ32では、カーカス42の形成は容易である。このカーカス42は、生産性の向上に寄与しうる。
図示されていないが、カーカスプライ68は並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス42はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエチレンテレフタレート繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
図1において、点線で表されているのはカーカスプライ68である。このタイヤ32では、カーカスプライ68は、多数のテープ70から形成されている。このカーカスプライ68において、これらのテープ70は周方向に並列されている。このタイヤ32では、その赤道面において、これらのテープ70はその幅方向をこのタイヤ32の周方向に一致させて並列されている。
図4には、カーカスプライ68のためのテープ70の一部が示されている。この図4中、矢印Bで示された方向はこのテープ70の長さ方向である。
テープ70は、複数のコード72とトッピングゴム74とからなる。図示されているように、これらのコード72はテープ70の幅方向に間隔をあけて並列されている。この間隔は、従来のタイヤ2のカーカスプライ30におけるコードの間隔と同等である。それぞれのコード72は、テープ70の長さ方向に延在している。このテープ70の長さは、図2及び3に示されたこのタイヤ32の断面における、カーカスプライ68の一端から他端までの長さと同等である。
ベルト44は、カーカス42の半径方向外側に位置している。ベルト44は、カーカス42と積層されている。ベルト44は、カーカス42を補強する。ベルト44は、第一層76と、この第一層76の外側に位置する第二層78とからなる。図から明らかなように、軸方向において、第一層76の幅は第二層78の幅よりも若干大きい。ベルト44の軸方向幅は、タイヤ32の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト44が、3以上の層を備えてもよい。
図示されていないが、第一層76及び第二層78のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。第一層76のコードの赤道面に対する傾斜方向は、第二層78のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。
バンド46は、ベルト44の半径方向外側に位置している。このタイヤ32では、バンド46の軸方向幅はベルト44の軸方向幅よりも若干大きい。図示されていないが、バンド46はコードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド46は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト44が拘束されるので、ベルト44のリフティングが抑制される。ベルト44が効果的に拘束されるとの観点から、バンド46の軸方向幅はベルト44の軸方向幅の0.9倍以上1.1倍以下が好ましい。このタイヤ32では、バンド46のコードは有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー48は、カーカス42の内側に位置している。このインナーライナー48は、タイヤ32の内面を形成している。インナーライナー48は、架橋ゴムからなる。インナーライナー48には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー48の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー48は、タイヤ32の内圧を保持する。
チェーファー50は、ビード40の近傍に位置している。タイヤ32がリムに組み込まれると、チェーファー50はリムと当接する。この当接により、ビード40の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー50は布とこの布に含浸したゴムとからなる。このチェーファー50がクリンチ38と一体とされてもよい。この場合は、チェーファー50の材質はクリンチ38の材質と同じとされる。
荷重支持部52は、サイドウォール36よりも軸方向内側に位置している。荷重支持部52は、インナーライナー48よりも軸方向外側に位置している。
このタイヤ32では、荷重支持部52は、内側層80及び外側層82を備えている。詳細には、この荷重支持部52は内側層80及び外側層82からなる。外側層82は、内側層80よりも軸方向外側に位置している。
図2に示された断面においては、内側層80はカーカスプライ68よりも軸方向内側に位置している。外側層82は、カーカスプライ68よりも軸方向外側に位置している。この断面における荷重支持部52は、カーカスプライ68によって2つの層(内側層80及び外側層82)に分割されている。
この図2においては、内側層80の半径方向内側部分がビード40の第一コア62aを覆う。この内側層80は、この第一コア62aから半径方向略外向きに延在している。内側層80の半径方向外側部分は、先細りな形状を呈している。内側層80の半径方向外側端80eは、ベルト44の第二層78の端78eよりも軸方向内側に位置している。
この図2においては、外側層82の半径方向内側部分は先細りな形状を呈している。この内側部分は、カーカスプライ68とエイペックス64との間に位置している。この外側層82の半径方向内側端は、第二コア62bよりも半径方向外側に位置している。外側層82の半径方向外側部分は、先細りな形状を呈している。外側層82の半径方向外側端82eは、ベルト44の第一層76の端76eよりも軸方向内側に位置している。
図3に示された断面においては、荷重支持部52全体がカーカスプライ68よりも軸方向内側に位置している。言い換えれば、この断面における荷重支持部52では、内側層80及び外側層82は一体とされている。この図3に示された断面では、サイドウォール36の部分におけるカーカス42及び荷重支持部52の構成が図2に示された断面のそれとは相違している。この断面では、このカーカス42及び荷重支持部52以外は図2に示された断面の構成と同等の構成を有している。
この図3においては、荷重支持部52の半径方向内側部分がビード40の第一コア62aを覆う。この荷重支持部52は、この第一コア62aから半径方向略外向きに延在している。荷重支持部52の半径方向外側部分は、先細りな形状を呈している。荷重支持部52の半径方向外側端52eは、軸方向において、ベルト44の第二層78の端78eよりも内側に位置している。
この図3に示された断面においては、荷重支持部52はカーカスプライ68によって分割されていない。前述したように、図2に示された断面では、荷重支持部52はカーカスプライ68によって分割されている。つまり、このタイヤ32の荷重支持部52は、カーカスプライ68によって内側層80及び外側層82に分割されている部分と、内側層80及び外側層82が一体とされた部分とを含んでいる。
このタイヤ32では、内側層80は第一ゴム組成物が架橋されたものからなる。この第一ゴム組成物は、基材ゴムを含む。この基材ゴムとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びイソブチレン−イソプレン共重合体が例示される。接着性の観点から、この基材ゴムとしては天然ゴムが好ましい。2種以上のゴムが併用されてもよい。
内側層80の第一ゴム組成物は、短繊維をさらに含む。短繊維は、内側層80の強度に寄与しうる。この短繊維としては、有機繊維が例示される。有機繊維としては、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びポリエステル繊維が例示される。質量の軽量化及び低コスト化の観点から、この短繊維として、クラフト紙及び新聞古紙からなる原料紙が細片化されて叩解されることにより得られる紙繊維が用いられてもよい。
このタイヤ32では、内側層80の第一ゴム組成物における短繊維の配合量は、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上60質量部以下が好ましい。この短繊維の配合量が5質量部以上に設定されることにより、内側層80が適度な強度を有する。この内側層80は、タイヤ32の剛性に寄与しうる。この観点から、この短繊維の配合量は、10質量部以上がより好ましい。この短繊維の配合量が60質量部以下に設定されることにより、内側層80の接着性が適切に維持される。図2に示された断面における内側層80は、カーカスプライ68及びインナーライナー48と十分に接合しうる。図3に示された断面における内側層80は、外側層82及びインナーライナー48と十分に接合しうる。このタイヤ32は、耐久性に優れる。この観点から、この短繊維の配合量は55質量部以下がより好ましい。
好ましくは、内側層80の第一ゴム組成物は、硫黄を含む。硫黄により、ゴム分子同士が架橋される。硫黄と共に、又は硫黄に代えて、他の架橋剤が用いられてもよい。電子線によって架橋がなされてもよい。
好ましくは、内側層80の第一ゴム組成物は、硫黄と共に加硫促進剤を含む。スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤等が、用いられうる。
内側層80の第一ゴム組成物は、補強材を含む。典型的な補強材は、カーボンブラックである。FEF、GPF、HAF、ISAF、SAF等が用いられうる。内側層80の強度の観点から、カーボンブラックの量は、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上が好ましい。内側層80の軟質の観点から、カーボンブラックの量は50質量部以下が好ましい。カーボンブラックと共に、又はカーボンブラックに代えて、シリカが用いられてもよい。乾式シリカ及び湿式シリカが用いられうる。
内側層80の第一ゴム組成物は、軟化剤を含む。好ましい軟化剤として、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル及び芳香族系プロセスオイルが例示される。内側層80の軟質の観点から、軟化剤の量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上が好ましい。内側層80の強度の観点から、軟化剤の量は40質量部以下が好ましい。
内側層80の第一ゴム組成物には、前述の成分以外に、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、架橋助剤等が、必要に応じ、さらに添加される。
このタイヤ32では、外側層82は第二ゴム組成物が架橋されたものからなる。この第二ゴム組成物は、基材ゴムを含む。この基材ゴムとしては、第一ゴム組成物に関して前述された基材ゴムが好適に用いられる。
外側層82の第二ゴム組成物は、短繊維をさらに含む。短繊維は、外側層82の強度に寄与しうる。この短繊維としては、第一ゴム組成物に関して前述された短繊維が好適に用いられる。
このタイヤ32では、外側層82の第二ゴム組成物における短繊維の配合量は、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上60質量部以下が好ましい。この短繊維の配合量が5質量部以上に設定されることにより、外側層82が適度な強度を有する。この外側層82は、タイヤ32の剛性に寄与しうる。この観点から、この短繊維の配合量は、10質量部以上がより好ましい。この短繊維の配合量が60質量部以下に設定されることにより、外側層82の接着性が適切に維持される。図2に示された断面における外側層82は、カーカスプライ68、サイドウォール36、クリンチ38及びエイペックス64と十分に接合しうる。図3に示された断面における外側層82は、カーカスプライ68及び内側層80と十分に接合しうる。このタイヤ32は、耐久性に優れる。この観点から、この短繊維の配合量は55質量部以下がより好ましい。
好ましくは、外側層82の第二ゴム組成物は、硫黄を含む。硫黄により、ゴム分子同士が架橋される。硫黄と共に、又は硫黄に代えて、他の架橋剤が用いられてもよい。電子線によって架橋がなされてもよい。
好ましくは、外側層82の第二ゴム組成物は、硫黄と共に加硫促進剤を含む。この加硫促進剤には、第一ゴム組成物に関して前述された加硫促進剤が用いられる。
外側層82の第二ゴム組成物は、補強材を含む。典型的な補強材は、カーボンブラックである。FEF、GPF、HAF、ISAF、SAF等が用いられうる。外側層82の強度の観点から、カーボンブラックの量は、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上が好ましい。外側層82の軟質の観点から、カーボンブラックの量は50質量部以下が好ましい。カーボンブラックと共に、又はカーボンブラックに代えて、シリカが用いられてもよい。乾式シリカ及び湿式シリカが用いられうる。
外側層82の第二ゴム組成物は、軟化剤を含む。好ましい軟化剤として、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル及び芳香族系プロセスオイルが例示される。外側層82の軟質の観点から、軟化剤の量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上が好ましい。外側層82の強度の観点から、軟化剤の量は40質量部以下が好ましい。
外側層82の第二ゴム組成物には、前述の成分以外に、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、架橋助剤等が、必要に応じ、さらに添加される。
このタイヤ32では、外側層82の第二ゴム組成物として、前述された内側層80の第一ゴム組成物とは異なるゴム組成物が用いられてもよい。この第二ゴム組成物として、第一ゴム組成物と同等のゴム組成物が用いられてもよい。生産性の観点から、第二ゴム組成物と第一ゴム組成物とは同等のゴム組成物からなるのが好ましい。
図5には、図2のタイヤ32の一部が示されている。この図5には、荷重支持部52の設けられている部分が拡大して示されている。この図5において、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、左右方向がタイヤ32の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ32の周方向である。図6は、図5のVI−VI線に沿った断面図である。この図6には、内側層80の一部が示されている。この図6において、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、左右方向がタイヤ32の周方向である。
図示されているように、内側層80は、多数の短繊維84と、マトリクス86とで構成されている。換言すれば、この内側層80は繊維補強ゴム(FRR)からなる。これら短繊維84は、マトリクス86に分散している。これら短繊維84の長手方向は、略周方向に沿っている。この内側層80において、短繊維84は周方向に配向している。短繊維84は、内側層80の強度に効果的に寄与しうる。
図7は、図6の内側層80の短繊維84が示された模式図である。図7において、左右方向が周方向である。矢印θで示されているのは、短繊維84の角度である。角度θは、直線X1と直線X2とのなす角度の絶対値である。直線X1は、周方向に延びている。直線X2は、短繊維84の一端84a及び他端84bを通過している。この角度θは、短繊維84の長手方向が周方向に対してなす角度である。角度θは、0°以上90°以下である。なお、図7中、両矢印Lで示されているのが繊維長である。この繊維長Lは、一端84aから他端84bまでの長さが計測されることにより得られる。
内側層80がタイヤ32の剛性に効果的に寄与しうるとの観点から、角度θが20°以下である短繊維84の数の、短繊維84の総数に対する比率は、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、90%以上が特に好ましい。比率の算出においては、内側層80の、周方向に沿った断面に露出した短繊維84の角度が、測定される。無作為に抽出された100本の短繊維84について、角度の測定がなされる。なお、角度θが20°以下である短繊維84の数の、短繊維84の総数に対する比率が90%以上である場合が、内側層80における短繊維84が周方向に配向している状態である。
このタイヤ32では、短繊維84が効果的に内側層80の強度を高めるとの観点から、短繊維84の平均長さL(図7参照)は、20μm以上が好ましい。平均長さLが20μm以上である短繊維84により、内側層80が十分に補強される。マトリクス86への分散性の観点から、平均長さLは5000μm以下が好ましい。
短繊維84の平均直径Dは、0.04μm以上が好ましい。平均直径Dが0.04μm以上である短繊維84により、内側層80の強度が十分に高められる。マトリクス86への分散性の観点から、平均直径Dは500μm以下が好ましい。
短繊維84のアスペクト比(L/D)は、10以上が好ましい。アスペクト比(L/D)が10以上である短繊維84により、内側層80の強度が十分に高められる。マトリクス86への分散性の観点から、アスペクト比(L/D)は500以下が好ましい。
図示されていないが、外側層82は、前述された内側層80と同様、多数の短繊維と、マトリクスとで構成されている。換言すれば、この外側層82は繊維補強ゴム(FRR)からなる。これら短繊維は、マトリクスに分散している。これら短繊維の長手方向は、略周方向に沿っている。この外側層82において、短繊維は周方向に配向している。短繊維は、外側層82の強度に効果的に寄与しうる。
外側層82がタイヤ32の剛性に効果的に寄与しうるとの観点から、短繊維の長手方向が周方向に対してなす角度が角度θで表されたとき、この角度θが20°以下である短繊維の数の、短繊維の総数に対する比率は、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、90%以上が特に好ましい。なお、この角度θ及び比率は、前述された内側層80における角度θ及び比率と同様にして得られる。
前述したように、外側層82の短繊維には、内側層80の短繊維84が好適に用いられる。したがって、この外側層82における短繊維も、前述された内側層80の短繊維84と同様、その平均長さは、20μm以上が好ましく、5000μm以下が好ましい。この短繊維の平均直径は、0.04μm以上が好ましく、500μm以下が好ましい。この短繊維のアスペクト比(L/D)は、10以上が好ましく、500以下が好ましい。これにより、短繊維が外側層82の強度を十分に高めるとともに、この短繊維がマトリクスに良好に分散しうる。
前述したように、内側層80は第一ゴム組成物を架橋したものからなり、外側層82は第二ゴム組成物を架橋したものからなる。したがって、このタイヤ32の荷重支持部52は、ゴム組成物を架橋したものからなる。
荷重支持部52は、タイヤ32の剛性に寄与しうる。この荷重支持部52は、サイドウォール36とインナーライナー48との間に位置している。このタイヤ32では、パンクによってその内圧が低下した場合、荷重支持部52が車重を支える。これにより、内圧が低い場合でも、このタイヤ32はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ32は、ランフラットタイヤ32である。このタイヤ32は、サイド補強型である。
前述したように、内側層80の第一ゴム組成物は短繊維84を含み、外側層82の第二ゴム組成物も短繊維を含む。したがって、この荷重支持部52は短繊維を含む。このタイヤ32では、短繊維が荷重支持部52の強度を効果的に高めている。この荷重支持部52は、タイヤ32の剛性に寄与しうる。この荷重支持部52を備えるタイヤ32は、操縦安定性に優れる。パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この荷重支持部52が車重を支える。このタイヤ32は、内圧が低い場合でもる程度の距離を走行しうる。しかも荷重支持部52に含まれる短繊維が質量に与える影響は小さいので、このタイヤ32では質量の増加が抑えられている。その上、このタイヤ32は薄い荷重支持部52を採用できるから、軽量化が達成される。
前述したように、内側層80に含まれる短繊維84は周方向に配向し、外側層82に含まれる短繊維も周方向に配向している。したがって、荷重支持部52に含まれる短繊維は周方向に配向している。このタイヤ32では、荷重支持部52による撓みへの影響が抑えられている。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。
このタイヤ32では、内側層80の硬さは60以上85以下が好ましい。この硬さが60以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この内側層80が車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この硬さは65以上がより好ましい。この硬さが85以下に設定されることにより、内側層80による撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この硬さは80以下がより好ましい。なお、この内側層80の硬さは、前述されたサイドウォール36の硬さと同様にして測定される。後述する外側層82の硬さも同様である。
このタイヤ32では、外側層82の硬さは60以上85以下が好ましい。この硬さが60以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この外側層82が車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この硬さは65以上がより好ましい。この硬さが85以下に設定されることにより、外側層82による撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この硬さは80以下がより好ましい。
以上説明されたタイヤ32は、次のようにして製造される。この製造方法では、内側層80の第一ゴム組成物が押し出され、図8に示された第一ストリップ88が形成される。図8中、矢印Cで示された方向はこの第一ストリップ88の長さ方向である。この長さ方向は、第一ストリップ88の押出方向でもある。
この製造方法では、第一ストリップ88はその断面形状が矩形状を呈するように成形される。前述したように、内側層80の第一ゴム組成物は短繊維84を含んでいる。したがって、この第一ストリップ88も短繊維84を含んでいる。第一ストリップ88は第一ゴム組成物を押し出して成形されるので、短繊維84は、この第一ストリップ88において、その押出方向、言い換えれば、その長さ方向に配向している。ここで「長さ方向に配向」とは、長手方向が第一ストリップ88の長さ方向に対してなす角度が20°以下である短繊維84の数の、短繊維84の総数に対する比率が90%以上である場合を意味している。この第一ストリップ88における短繊維84の長手方向が第一ストリップ88の長さ方向に対してなす角度は、前述の、内側層80における角度θの計測方法と同様の方法で計測される。なお、比率の算出においては、第一ストリップ88の表面に露出した短繊維84の角度が、測定される。
図8において、両矢印TSは内側層80の形成に用いる第一ストリップ88の厚さを表している。両矢印WSは、この第一ストリップ88の幅を表している。
この製造方法では、厚さTSは0.3mm以上2.0mm以下が好ましい。この厚さTSが0.3mm以上に設定されることにより、第一ストリップ88の強度が適切に維持される。しかもこの第一ストリップ88により形成される内側層80が、タイヤ32の剛性に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚さTSは0.5mm以上がより好ましい。この厚さTSが2.0mm以下に設定されることにより、この厚さTSに起因する段差の形成が防止される。この観点から、この厚さTSは1.0mm以下がより好ましい。
この製造方法では、幅WSは3mm以上25mm以下が好ましい。この幅WSが3mm以上に設定されることにより、このタイヤ32の生産性が適切に維持されうる。この観点から、この幅WSは5mm以上が好ましい。この幅WSが25mm以下に設定されることにより、この第一ストリップ88の巻き始めと巻き終わりにおける剛性差が適切に維持される。この第一ストリップ88によれば、適正な形状を有する内側層80が得られる。この観点から、この幅WSは15mm以下がより好ましい。
この製造方法では、外側層82の第二ゴム組成物が押し出され、第二ストリップが形成される。図示されていないが、第二ストリップは、図8に示された第一ストリップ88の形態と同様の形態を有している。
この製造方法では、中子が準備される。図示されていないが、この中子はトロイダル状の外面を備えている。この外面は、空気が充填されその内圧が正規内圧の5%に保持された状態にあるタイヤ32の内面形状に近似されている。
この製造方法では、中子の外面にインナーライナー48が巻かれる。このインナーライナー48上に、前述された第一ストリップ88が周方向に螺旋状に巻回される。これにより、荷重支持部52の一部をなす内側層80が形成される。
内側層80が形成されると、この内側層80にビード40の第一コア62aが組み合わされる。内側層80に第一コア62が組み合わされている様子が、図9に示されている。
前述したように、このタイヤ32では、カーカスプライ68は多数のテープ70を用いて形成される。この製造方法では、このカーカスプライ68の形成のために、図4に示されたテープ70が多数準備される。
この製造方法では、テープ70は、形成途中にあるローカバー(未加硫タイヤ)に組み合わされる。テープ70がローカバーに組み合わせられるとき、赤道面においてテープ70の幅方向がタイヤ32の周方向に一致させられる。テープ70の長さ方向は、タイヤ32の軸方向に一致させられる。
この製造方法では、図10に示されるように、テープ70は周方向に間隔をあけて配置される。この間隔は、タイヤ36の赤道面における一のテープ70とこの一のテープ70の隣に位置する他のテープ70との間の距離で表される。この間隔は、テープ70の仕様に応じて適宜決められる。この製造方法では、カーカスプライ68が図4に示されたテープ70を用いて形成されるので、好ましくは、この間隔はテープ70の幅と同等、又は、このテープ70の幅よりも小さくされる。
この製造方法では、テープ70の中央部分がトレッド34の半径方向内側に相当する部分に積層される。このテープ70の端の部分が、サイドウォール36の軸方向内側に相当する部分に積層される。本発明においては、このテープ70の中央部分は本体90と称される。このテープ70の端の部分は、側片92と称される。このタイヤ32では、テープ70はカーカスプライ68の一部をなしている。このタイヤ32のカーカスプライ68におけるテープ70は、トレッド34の半径方向内側に位置する本体90と、それぞれがサイドウォール36の軸方向内側に位置する一対の側片92とを備えている。
この製造方法では、図10に示されているように、テープ70が組み合わされた後、外側層82が形成される。本発明では、外側層82の形成前に組み合わされたテープ70は、第一テープ70aと称される。
第一テープ70aが組み合わされると、前述された第二ストリップが周方向に螺旋状に巻回される。これにより、荷重支持部52の他の一部をなす外側層82が形成される。図11には、形成途中のローカバーに外側層82が組み合わされた様子が示されている。
外側層82が形成されると、テープ70がさらに組み合わされる。本発明では、外側層82の形成後に組み合わされたテープ70は、第二テープ70bと称される。
この製造方法では、第二テープ70bがローカバーに組み合わせられるとき、赤道面において第二テープ70bの幅方向がタイヤ32の周方向に一致させられる。第二テープ70bの長さ方向は、タイヤ32の軸方向に一致させられる。第二テープ70bの本体90が、トレッド34の半径方向内側に相当する部分に積層される。この第二テープ70bの側片92が、サイドウォール36の軸方向内側に相当する部分に積層される。
図12に示されているように、第二テープ70bは、第一テープ70aと同様、周方向に間隔をあけて配置される。第二テープ70bが配置される位置は、一の第一テープ70aとこの一の第一テープ70aの隣に位置する他の第一テープ70aとの間である。第二テープ70bがローカバーに組み合わされるとき、この第二テープ70bの幅方向中心が、前述された第一テープ70aの間隔の周方向における中心と一致させられる。この製造方法では、カーカスプライ68が図4に示されたテープ70を用いて形成されるので、この第二テープ70bの間隔は前述された第一テープ70aの間隔と同等とされる。
図13に示されているように、第二テープ70bを組み合わせてカーカスプライ68が形成されると、カーカスプライ68の端の部分にビード40の第二コア62bが組み合わされる。図14に示されているように、ビード40のエイペックス64がさらに組み合わされる。そして、クリンチ38、サイドウォール36、ベルト44、バンド46及びトレッド34が組み合わされ、ローカバーが得られる。この製造方法では、ローカバーが組み立てられる工程は成形工程と称されている。
この製造方法では、中子の外面においてカーカスプライ68をはじめとする多数の要素が組み合わされ、ローカバーが得られる。言い換えれば、ローカバーは中子の外面において組み立てられる。前述したように、中子の外面は、空気が充填されその内圧が正規内圧の5%に保持された状態にあるタイヤ32の内面形状に近似されている。この製造方法では、従来の製造方法のようなローカバーのシェーピングは不要である。この製造方法では、成形工程においてローカバーは引き延ばされない。
ローカバーは、開かれたモールドに投入される。この製造方法では、ローカバーは中子に組み合わされた状態でモールドに投入される。したがって、モールドに投入されたローカバーの内側には、中子が位置している。投入後、モールドは締められる。
図15に示されているように、モールド(図中の符号M)が締められると、ローカバー(図中の符号R)はモールドMのキャビティ面94と中子(図中の符号N)の外面96とに挟まれて加圧される。ローカバーRは、中子N及びモールドMからの熱伝導により、加熱される。加圧と加熱とにより、ローカバーRのゴム組成物が流動する。加熱によりゴム組成物が架橋反応を起こし、図1に示されたタイヤ32が得られる。このタイヤ32は、ローカバーRをモールドMと中子Nとの間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱することにより形成される。この製造方法では、ローカバーRが加圧及び加熱される工程は架橋工程と称される。
前述したように、この製造方法では、ローカバーRは中子Nに組み合わされた状態でモールドMに投入され、モールドMのキャビティ面94と中子Nの外面96とに挟まれて加圧及び加熱される。この製造方法では、従来の製造方法で使用されるブラダーは不要である。この製造方法では、架橋工程においてローカバーRは引き延ばされない。
このタイヤ32の荷重支持部52の一部をなす内側層80は、短繊維84を含む第一ゴム組成物からなる要素を、キャビティ内で加圧及び加熱することにより形成される。前述したように、この製造方法では、成形工程においてローカバーRは引き延ばされない。架橋工程においても、ローカバーRは引き延ばされない。このため、この製造方法では、この第一ストリップ88が、作業者が指で摘んで引っ張ると伸びずに破断してしまう程度に多量の短繊維84を含んでいても、この第一ストリップ88から内側層80が形成され、ローカバーRが得られる。そして、このローカバーRからタイヤ32が得られる。この製造方法によれば、多量の短繊維84を含有する内側層80を備えたタイヤ32が高品質にしかも安定に生産されうる。
このタイヤ32の荷重支持部52の他の一部をなす外側層82は、短繊維を含む第二ゴム組成物からなる要素を、キャビティ内で加圧及び加熱することにより形成される。前述したように、この製造方法では、成形工程においてローカバーRは引き延ばされない。架橋工程においても、ローカバーRは引き延ばされない。このため、この製造方法では、この第二ストリップが、作業者が指で摘んで引っ張ると伸びずに破断してしまう程度に多量の短繊維を含んでいても、この第二ストリップから外側層82が形成され、ローカバーRが得られる。そして、このローカバーRからタイヤ32が得られる。この製造方法によれば、多量の短繊維を含有する外側層82を備えたタイヤ32が高品質にしかも安定に生産されうる。
前述したように、このタイヤ32では、荷重支持部52の内側層80及び外側層82のそれぞれは短繊維を含んでいる。このタイヤ32は、トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成される。このため、このタイヤ32では、従来の製造方法では採用できなかった、多くの短繊維を含む内側層80及び外側層82の採用が可能である。この内側層80及び外側層82によれば、質量の増加を抑えつつ、タイヤ32の剛性を調整できる。つまり、この内側層80及び外側層82は、操縦安定性及び乗り心地の両立に寄与しうる。
このタイヤ32では、内側層80は第一ストリップ88を周方向に螺旋状に巻回して形成される。この内側層80には、一枚のシートを用いて形成された従来の荷重支持層16のように、シートを巻き回して、このシートの一端とその他端とを継ぎ合わせることにより形成される、継ぎ目はない。この内側層80の形態は、特異でない。しかもローカバーRを引き延ばすことなくタイヤ32が得られるので、このタイヤ32の製造方法では、内側層80の形態変化が効果的に抑えられる。この内側層80は、タイヤ32のユニフォミティの向上に寄与しうる。
このタイヤ32では、外側層82は第二ストリップを周方向に螺旋状に巻回して形成される。この外側層82には、一枚のシートを用いて形成された従来の荷重支持層16のように、シートを巻き回して、このシートの一端とその他端とを継ぎ合わせることにより形成される、継ぎ目はない。この外側層82の形態は、特異でない。しかもローカバーRを引き延ばすことなくタイヤ32が得られるので、このタイヤ32の製造方法では、外側層82の形態変化が効果的に抑えられる。この外側層82は、周方向において一様な形態を有する。この外側層82は、ランフラット耐久性の向上に寄与しうる。
この製造方法では、カーカスプライ68は多数のテープ70を組み合わせて形成される。この製造方法では、外側層82の形成前に多数の第一テープ70aが組み合わされ、この外側層82の形成後に多数の第二テープ70bが組み合わされる。このため、この製造方法で得られたタイヤ32では、図2に示されているように、第一テープ70aの側片92は内側層80と外側層82との間に位置している。第二テープ70bの側片92は、図3に示されているように、荷重支持部52の一部としての外側層82とサイドウォール36との間に位置している。言い換えれば、このタイヤ32のカーカスプライ68は、内側層80と外側層82との間にその側片92が位置する第一テープ70aと、荷重支持部52とサイドウォール36との間にその側片92が位置する第二テープ70bとを含んでいる。
このタイヤ32では、そのカーカスプライ68において、第一テープ70aと第二テープ70bとは周方向に交互に配列されるのが好ましい。これにより、カーカスプライ68によるユニフォミティへの影響が抑えられる。
前述したように、このタイヤ32では、第一テープ70aの側片92は内側層80と外側層82との間に位置しており、第二テープ70bの側片92は荷重支持部52とサイドウォール36との間に位置している。このタイヤ32では、第一テープ70aの側片92と第二テープ70bの側片92とは軸方向において重複するが、両側片92が直接接合されることはない。このタイヤ32では、サイドウォール36の軸方向内側にテープ70の接合部分が形成されない。このタイヤ32では、この接合部分に起因したデントの発生が抑えられる。この製造方法によれば、デントの発生が防止された、良好な外観を有するタイヤ32が得られうる。前述したように、内側層80及び外側層82は、操縦安定性及び乗り心地の両立に寄与しうる。本発明によれば、デントの発生を抑えつつ、操縦安定性及び乗り心地の両立が達成された空気入りタイヤ32が得られる。
このタイヤ32の荷重支持層には、テープ70で内側層80及び外側層82に分割された部分と、内側層80及び外側層82が一体とされた部分とが混在している。このテープ70による分割は、荷重支持部52による剛性への影響を抑えうる。このタイヤ32は、乗り心地に優れる。しかもテープ70で分割された部分と、そうでない部分との混在は、この荷重支持層におけるカーカスプライ68に沿った損傷の拡大を抑えうる。このタイヤ32は、ランフラット耐久性にも優れる。
図2において、両矢印e1は位置Phにおける内側層80の厚さを表している。この厚さe1は、カーカスプライ68の一部をなす第一テープ70aの軸方向内側に位置する内側層80の厚さである。両矢印e2は、位置Phにおける外側層82の厚さを表している。この厚さe2は、この第一テープ70aの軸方向外側に位置する外側層82の厚さである。両矢印Eは、位置Phにおけるサイドウォール36の厚さを表している。
図3において、両矢印e3は位置Phにおける荷重支持部52の厚さを表している。この厚さe3は、カーカスプライ68の他の一部をなす第二テープ70bの軸方向内側に位置する荷重支持部52の厚さである。両矢印Eは、位置Phにおけるサイドウォール36の厚さを表している。このタイヤ32では、この厚さEは図2おける厚さEと同等である。
このタイヤ32では、厚さe1と厚さe2との和の厚さe3に対する比は1.0が好ましい。これにより、サイドウォール36の部分が周方向において一様な厚さを有するタイヤ32が得られる。このタイヤ32では、サイドウォール36の部分の形態は特異でない。このタイヤ32は、ランフラット耐久性に優れる。
好ましくは、このタイヤ32では、厚さe1の厚さe2に対する比は1よりも大きい。これにより、内側層80がランフラット耐久性に効果的に寄与しうる。
このタイヤ32では、厚さe3は1mm以上15mm以下が好ましい。この厚さe3が1mm以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、荷重支持部52が車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚さe3は3mm以上がより好ましい。この厚さe3が15mm以下に設定されることにより、荷重支持部52による撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。しかもこの厚さe3が過大でないので、タイヤ32の質量が適切に維持される。この観点から、この厚さe3は12mm以下がより好ましく、10mm以下がさらに好ましい。
このタイヤ32では、厚さEは1mm以上10mm以下が好ましい。この厚さEが1mm以上に設定されることにより、サイドウォール36がカーカス42の保護に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚さEは2mm以上がより好ましい。この厚さEが10mm以下に設定されることにより、サイドウォール36による撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。しかもこの厚さEが過大でないので、タイヤ32の質量が適切に維持される。この観点から、この厚さEは7mm以下がより好ましい。
このタイヤ32では、ランフラット耐久性の観点から、厚さe3は、サイドウォール36の厚さEよりも厚くされるのが好ましい。これにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、荷重支持部52が車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、厚さEに対する厚さe3の比は1よりも大きくされるのが好ましい。荷重支持部52による質量及び乗り心地への影響が抑えられるとの観点から、この比は3よりも小さくされるのが好ましい。
このタイヤ32では、ランフラット耐久性の観点から、厚さe1と厚さe2との和は、サイドウォール36の厚さEよりも厚くされるのが好ましい。これにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、荷重支持部52が車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、厚さEに対する厚さe1と厚さe2との和の比は1よりも大きくされるのが好ましい。荷重支持部52による質量及び乗り心地への影響が抑えられるとの観点から、この比は3よりも小さくされるのが好ましい。
図4において、両矢印TTはカーカスプライ68のためのテープ70の厚さを表している。両矢印WTは、このテープ70の幅を表している。
この製造方法では、厚さTTは0.3mm以上2.0mm以下が好ましい。この厚さTTが0.3mm以上に設定されることにより、テープ70の形成が容易となる。この観点から、この厚さTTは0.5mm以上がより好ましい。この厚さTTが2.0mm以下に設定されることにより、この厚さTTに起因する段差の形成が防止される。この観点から、この厚さTTは1.0mm以下がより好ましい。
この製造方法では、幅WTは20mm以上70mm以下が好ましい。この幅WTが20mm以上に設定されることにより、このタイヤ32の生産性が適切に維持されうる。この観点から、この幅WTは30mm以上がより好ましい。この幅WTが70mm以下に設定されることにより、カーカスプライ68による荷重支持部52の剛性への影響が抑えられる。このタイヤ32は、ランフラット耐久性に優れる。この観点から、この幅WTは50mm以下がより好ましい。
本発明では、タイヤ32の各部材の寸法及び角度は、タイヤ32が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ32に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ32には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ32が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ32が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。乗用車用タイヤ32の場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
中子の外面にローカバーを成形し、この中子と組み合わせたままこのローカバーをモールドに投入した。このローカバーをモールドと中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱することにより、図1から3に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた実施例1の空気入りタイヤ(サイズ:245/40R18)を得た。このタイヤは、ランフラットタイヤである。このタイヤが中子工法で製造されたことが、この表において「A」で表されている。
内側層の形成には、短繊維の配合量が40質量部とされた第一ゴム組成物からなる第一ストリップが用いられた。この第一ストリップを周方向に螺旋状に巻回すことにより、内側層が形成された。この第一ストリップの幅は10mmとされ、その厚さは0.8mmとされた。なお、この第一ストリップを指で摘んでその長さ方向に引っ張ると、この第一ストリップは直ぐに破断した。このことが、この表において、「B」で表されている。短繊維には、アラミド繊維からなる短繊維(平均外径=10μm、平均長さ=500μm)が用いられた。内側層の硬さは、75とされた。外側層の形成には、内側層の形成に用いた第一ストリップと同等のストリップが第二ストリップとして用いられた。この第二ストリップを周方向に螺旋状に巻回すことにより、外側層が形成された。
カーカスプライの形成には、幅が40mmのテープが用いられた。したがって、側片が内側層と外側層との間に位置する第一テープの幅は40mmであり、側片が荷重支持部とサイドウォールとの間に位置する第二テープの幅は40mmである。この実施例1では、第一テープと第二テープとは周方向に交互に配列された。
図2に示された断面における、このタイヤの断面高さの、半分の高さに相当する基準位置における、内側層の厚さe1は6mmとされ、外側層の厚さe2は4mmとされた。図3に示された断面における、この基準位置における荷重支持部の厚さe3は、10mmとされた。この基準位置におけるサイドウォールの厚さEは、4mmとされた。このサイドウォールの硬さは、60とされた。
[実施例2−10]
内側層及び外側層における短繊維の配合量を下記の表2及び3の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−10のタイヤを得た。実施例2−5では、内側層及び外側層のためのストリップを指で摘んで長さ方向に引っ張ると、このストリップは僅かに伸長した(伸長率で約3%)。このことが、この表において、「S」で表されている。これら以外では、ストリップを指で摘んで長さ方向に引っ張ると直ぐにこのストリップは破断した。
[実施例11−19]
第一テープ及び第二テープの幅を下記の表4及び5の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例11−19のタイヤを得た。
[実施例20−28]
内側層及び外側層の硬さを下記の表6及び7の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例20−28のタイヤを得た。
[比較例4]
実施例1のストリップを周方向に螺旋状に巻回して荷重支持部に相当する荷重支持層を形成した後、実施例1のテープを多数周方向に順次接合してカーカスプライを形成した他実施例1と同様にして、比較例4のタイヤを得た。この比較例4には、図2に示された断面の部分は含まれていない。サイドウォールの軸方向内側には、テープの側片の接合部分が形成されている。
[比較例1]
従来の製造方法により、図16に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた比較例1の空気入りタイヤ(サイズ:245/40R18)を得た。このタイヤは、従来のランフラットタイヤである。このタイヤでは、荷重支持層はシートを用いて形成された。したがって、この荷重支持層には継ぎ目がある。この製造方法では、その成形工程において、ローカバーはシェーピングされた。架橋工程では、ブラダーを用いてローカバーが膨張された。このように従来の製造方法によりこのタイヤが製造されたことが、この表において「C」で表されている。
この比較例1の荷重支持層には、短繊維は含まれていない。荷重支持層の硬さは、75とされた。サイドウォールの硬さは、60とされた。このタイヤの断面高さHの半分の高さHhに相当する基準位置Phにおける、荷重支持層の厚さeは12mmとされた。この基準位置Phにおける、サイドウォールの厚さEは4mmとされた。
[比較例2−3]
荷重支持層にアラミド繊維からなる短繊維(平均外径=10μm、平均長さ=500μm)を配合し、その配合量を下記の表1の通りとした他は比較例1と同様にして、比較例2−3のタイヤを得た。
[タイヤ質量]
タイヤの質量を計測した。この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から7に示されている。数値が小さいほど質量が小さいことが示されている。
[耐久性(ランフラット)]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を180kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、7.5kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤの内圧を常圧としてパンク状態を再現し、このタイヤを80km/hの速度で、半径が1.7mであるドラムの上を走行させた。タイヤが破壊するまでの走行距離を、測定した。この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から7に示されている。数値が大きいほど、好ましい。
[操縦安定性及び乗り心地]
タイヤを18×8.5Jのリムに組み込み、標準内圧となるようにタイヤに空気を充填した。これを、排気量が3.0リットルであり、前側エンジン後輪駆動の乗用車に装着した。ドライバーに、この乗用車をレーシングサーキットで運転させて、操縦安定性及び乗り心地を評価させた。この結果が、満点が10点とされた指数として下記の表1から7に示されている。数値が大きいほど好ましい。
[デントレベル]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を180kPaとした。タイヤの外観を目視で観察し、デントの発生状況を確認した。この結果が、満点が10点とされた指数として下記の表1から7に示されている。数値が大きいほどデントの発生が抑えられている。
[生産性]
1本のタイヤの生産に要する時間を計測した。その結果(計測された時間)が、下記の表1から7に、比較例1を100とした指数値で示されている。この数値が小さいほど、評価が高い。
Figure 0006121185
Figure 0006121185
Figure 0006121185
Figure 0006121185
Figure 0006121185
Figure 0006121185
Figure 0006121185
表1から7に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。なお、比較例3では、シェーピング中にストリップが破断したため、ローカバーを成形することができなかった。したがって、この比較例3のタイヤは製造できなかった。
以上説明された方法は、様々なタイヤの製造にも適用されうる。
2、32・・・タイヤ
4、34・・・トレッド
8、36・・・サイドウォール
10、38・・・クリンチ
12、40・・・ビード
14、42・・・カーカス
16・・・荷重支持層
30、68・・・カーカスプライ
52・・・荷重支持部
70、70a、70b・・・テープ
80・・・内側層
82・・・外側層
84・・・短繊維
90・・・本体
92・・・側片

Claims (14)

  1. トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成されており、
    その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドから半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のクリンチと、それぞれがクリンチよりも軸方向内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、それぞれが上記サイドウォールよりも軸方向内側に位置する一対の荷重支持部とを備えており、
    上記荷重支持部が、内側層と、この内側層よりも軸方向外側に位置する外側層とを備えており、
    上記内側層が第一ゴム組成物が架橋されたものからなり、
    この第一ゴム組成物が基材ゴム及び短繊維を含んでおり、この第一ゴム組成物における短繊維の配合量が、上記基材ゴム100質量部に対して30質量部以上60質量部以下であり、
    上記外側層が第二ゴム組成物が架橋されたものからなり、
    この第二ゴム組成物が基材ゴム及び短繊維を含んでおり、この第二組成物における短繊維の配合量が、上記基材ゴム100質量部に対して30質量部以上60質量部以下であり、
    上記カーカスが、多数のテープから形成されたカーカスプライを備えており、
    このカーカスプライにおいて、これらのテープが周方向に並列されており、
    上記テープの幅が、20mm以上70mm以下であり、
    それぞれのテープが、上記トレッドの半径方向内側に位置する本体と、それぞれが上記サイドウォールの軸方向内側に位置する一対の側片とを備えており、
    上記カーカスプライが、上記内側層と上記外側層との間にその側片が位置する第一テープと、上記荷重支持部と上記サイドウォールとの間にその側片が位置する第二テープとを含んでいる、空気入りタイヤ。
  2. 上記カーカスプライにおいて、上記第一テープと上記第二テープとが周方向に交互に配列されている、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記内側層において上記短繊維が周方向に配向している、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記内側層が、上記第一ゴム組成物からなる第一ストリップを周方向に螺旋状に巻回すことにより形成されている、請求項1から3のいすれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記外側層において上記短繊維が周方向に配向している、請求項1から4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 上記外側層が、上記第二ゴム組成物からなる第二ストリップを周方向に螺旋状に巻回すことにより形成されている、請求項1から5のいすれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. その断面高さの半分の高さに相当する基準位置において、
    上記第一テープの軸方向内側に位置する内側層の厚さとその軸方向外側に位置する外側層の厚さとの和の、上記第二テープの軸方向内側に位置する上記荷重支持部の厚さに対する比が1.0である、請求項1からのいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 上記内側層の硬さが60以上85以下である請求項1からのいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 上記外側層の硬さが60以上85以下である請求項1からのいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  10. トロイダル状の中子の外面において、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドから半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のクリンチと、それぞれがクリンチよりも軸方向内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及びサイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、それぞれが上記サイドウォールよりも軸方向内側に位置する一対の荷重支持部とを備えており、上記荷重支持部が内側層とこの内側層よりも軸方向外側に位置する外側層とを備えており、上記内側層が第一ゴム組成物からなり、この第一ゴム組成物が基材ゴム及び短繊維を含んでおり、この第一ゴム組成物における短繊維の配合量が、上記基材ゴム100質量部に対して30質量部以上60質量部以下であり、上記外側層が第二ゴム組成物からなり、この第二ゴム組成物が基材ゴム及び短繊維を含んでおり、この第二ゴム組成物における短繊維の配合量が、上記基材ゴム100質量部に対して30質量部以上60質量部以下であり、上記カーカスが多数のテープから形成されたカーカスプライを備えており、このカーカスプライにおいてこれらのテープが周方向に並列されており、上記テープの幅が、20mm以上70mm以下であり、それぞれのテープが上記トレッドの半径方向内側に位置する本体とそれぞれが上記サイドウォールの軸方向内側に位置する一対の側片とを備えており、上記カーカスプライが上記内側層と上記外側層との間にその側片が位置する第一テープと上記荷重支持部と上記サイドウォールとの間にその側片が位置する第二テープとを含んでいる、ローカバーが組み立てられる工程と、
    このローカバーが、モールドに投入される工程と、
    このローカバーが、このモールドと上記中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱される工程と
    を含む、空気入りタイヤの製造方法。
  11. 上記カーカスプライにおいて、多数のテープが周方向に間隔をあけて並列されており、この間隔がそれぞれのテープの幅よりも小さい請求項1から9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  12. 上記第一テープの側片と上記第二テープの側片とが直接接合されていない請求項1から9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  13. 上記カーカスプライにおいて、多数のテープが周方向に間隔をあけて並列されており、この間隔がそれぞれのテープの幅よりも小さい請求項10に記載の空気入りタイヤの製造方法。
  14. 上記第一テープの側片と上記第二テープの側片とが直接接合されていない請求項10に記載の空気入りタイヤの製造方法。
JP2013025094A 2013-02-13 2013-02-13 空気入りタイヤ Active JP6121185B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013025094A JP6121185B2 (ja) 2013-02-13 2013-02-13 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013025094A JP6121185B2 (ja) 2013-02-13 2013-02-13 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014151848A JP2014151848A (ja) 2014-08-25
JP6121185B2 true JP6121185B2 (ja) 2017-04-26

Family

ID=51574119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013025094A Active JP6121185B2 (ja) 2013-02-13 2013-02-13 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6121185B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2291078A1 (en) * 1997-05-29 1998-12-03 The Goodyear Tire & Rubber Company Tire with composite ply structure and method of manufacture
JPH11348512A (ja) * 1998-06-11 1999-12-21 Bridgestone Corp 空気入り安全タイヤ
DE60117695T2 (de) * 2000-12-22 2006-11-09 Pirelli Pneumatici S.P.A. Selbststützender reifen für fahrzeugsräder und verfahren zur herstellung desselben
JP3733055B2 (ja) * 2001-11-08 2006-01-11 住友ゴム工業株式会社 空気入りラジアルタイヤ
JP2005280459A (ja) * 2004-03-29 2005-10-13 Sumitomo Rubber Ind Ltd ランフラットタイヤ
JP5122081B2 (ja) * 2006-04-28 2013-01-16 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2009120024A (ja) * 2007-11-14 2009-06-04 Sumitomo Rubber Ind Ltd ランフラットタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014151848A (ja) 2014-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2016035840A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6249522B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6209151B2 (ja) タイヤ
WO2015129595A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP5640057B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6285751B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6043553B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6389426B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6025463B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6363905B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6315651B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2013079050A (ja) 空気入りタイヤ
JP2017047712A (ja) 空気入りタイヤ
JP4995541B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6253141B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2013086667A (ja) 空気入りタイヤ
JP6043554B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP4997861B2 (ja) 空気入りタイヤの製造方法
JP2013169877A (ja) 空気入りタイヤ
JP6121185B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6852568B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2017137007A (ja) 空気入りタイヤ
JP6058415B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2012121432A (ja) 空気入りタイヤ
JP6177282B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151125

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160830

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170329

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6121185

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250