JP2013169877A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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伸明 南
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Abstract

【課題】質量の増加を抑えつつ、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合における、耐久性の向上が達成された空気入りタイヤ32の提供。
【解決手段】このタイヤ32は、トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成される。このタイヤ32は、トレッド34の半径方向内側においてカーカス42と積層されるベルト44と、ベルト44とトレッド34との間に位置してベルト44を覆うバンド50と、それぞれがビード40から半径方向外向きに延在する一対の支持層52とを備える。支持層52は、軸方向においてカーカス42の内側に位置している。バンド50は、ベルト44の端70から半径方向略内向きにカーカス42に沿ってさらに延在している。バンド50の端76は、ビード40の近傍に位置している。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤの製造方法では、フォーマーのドラム上で、トレッド、サイドウォール等の部材を多数組み合わせて、ローカバー(未架橋タイヤ)が得られる。このローカバーの成形工程では、ドラムが拡径され、ローカバーの形状が整えられる。
この製造方法では、ローカバーはモールドに投入される。このとき、ブラダーはローカバーの内側に位置している。ブラダーにガスが充填されると、ブラダーは膨張する。これにより、ローカバーは変形する。モールドが締められ、ブラダーの内圧が高められる。ローカバーは、モールドとブラダーとに挟まれ加圧される。ローカバーは、ブラダー及びモールドからの熱伝導により、加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。
図8には、従来タイヤ2の一例としてランフラットタイヤが示されている。このタイヤ2は、トレッド4、ウイング6、サイドウォール8、クリンチ10、ビード12、カーカス14、荷重支持層16、ベルト18、バンド20、インナーライナー22及びチェーファー24を備えている。
このタイヤ2では、ビード12は、コア26と、このコア26から半径方向外向きに延びるエイペックス28とを備えている。カーカス14をなすカーカスプライ30は、両側のビード12の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール8の内側に沿っている。カーカスプライ30は、コア26の周りを、軸方向内側から外側に向かって巻かれている。カーカスプライ30の端は、トレッド4の近傍にまで至っている。このカーカス14の構造は、超ハイターンアップ構造と称される。荷重支持層16は、サイドウォール8の軸方向内側に位置している。このタイヤ2では、その断面高さ(図6中の両矢印H)の半分の高さ(図6中の両矢印Hh)における厚みTは、15mm程度とされる。
このタイヤ2では、パンクによってその内圧が低下した場合、荷重支持層16が車重を支える。この荷重支持層16により、内圧が低い場合でも、このタイヤ2はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ2が装着された自動車には、スペアタイヤの常備は不要である。このタイヤ2の採用により、不便な場所でのタイヤ交換が避けられる。このようなタイヤ2の一例が、特開2000−351307公報に開示されている。
特開2000−351307公報
剛性確保の観点から、大きな厚みを有する荷重支持層16を採用することがある。この荷重支持層16は、タイヤ2の質量に影響する。この荷重支持層16は、乗り心地にも影響する。
前述したように、タイヤ2の製造方法では、その成形工程において、ドラムが拡径しローカバーの形状が整えられる。加硫工程においては、ブラダーの膨張により、ローカバーが変形する。
剛性確保の観点から、タイヤ2のサイドウォール8の部分に、略周方向に延在するコードを有する部材の採用を検討することがある。しかし、ローカバーの変形を伴う製造方法では、このような部材はこの変形に追随できないことがある。この製造方法では、略周方向に延在するコードを有する部材の採用は難しい。
本発明の目的は、質量の増加を抑えつつ、パンクによってタイヤの内圧が低下した場合における、耐久性の向上が達成された空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成される。このタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内向きに位置する一対のビードと、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側においてカーカスと積層されるベルトと、このベルトとトレッドとの間に位置してベルトを覆うバンドと、それぞれがビードから半径方向外向きに延在する一対の支持層とを備えている。上記支持層は、軸方向において上記カーカスの内側に位置している。上記バンドは、上記ベルトの端から半径方向略内向きに上記カーカスに沿ってさらに延在している。このバンドの端は、ビードの近傍に位置している。このバンドは、リボンを略周方向に巻き回すことにより形成されている。このリボンは、コードを含んでいる。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記トレッドの内側において、上記リボンは螺旋状に巻回されている。上記サイドウォールの内側において、このリボンは渦巻き状に巻回されている。このリボンに含まれるコードの本数は、1本以上15本以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記バンドは、一方のビードから他方のビードに向かって上記リボンを巻き回すことにより形成されている。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記サイドウォールの内側において、上記リボンは、積層されるリボンの第一縁を積層されているリボンの第二縁と突き合わせつつ渦巻き状に巻回されている。このリボンが、積層されるリボンを積層されているリボンと重ね合わせつつ渦巻き状に巻回されてもよい。このリボンが、積層されるリボンを積層されているリボンと間隔を空けて配置させつつ渦巻き状に巻回されてもよい。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記リボンは上記コードを覆うトッピングゴムを備えている。このトッピングゴムは、基材ゴム及び短繊維を含むゴム組成物からなる。このゴム組成物におけるこの短繊維の配合量は、この基材ゴム100質量部に対して10質量部以上60質量部以下である。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、
(1)トロイダル状の中子の外面において、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内向きに位置する一対のビードと、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側においてカーカスと積層されるベルトと、このベルトとトレッドとの間に位置してベルトを覆うバンドと、それぞれがビードから半径方向外向きに延在する一対の支持層とを備えており、上記支持層が軸方向において上記カーカスの内側に位置しており、上記バンドが上記ベルトの端から半径方向略内向きに上記カーカスに沿ってさらに延在しており、このバンドの端がビードに近接しており、このバンドがリボンを略周方向に巻き回すことにより形成されており、このリボンがコードを含んでいる、ローカバーが組み立てられる工程、
(2)このローカバーが、モールドに投入される工程
及び
(3)このローカバーが、このモールドと上記中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱される工程
を含む。
本発明に係る空気入りタイヤでは、バンドはベルトの端から半径方向略内向きにカーカスに沿ってさらに延在している。このバンドの端は、ビードの近傍に位置している。このバンドは、このタイヤのサイドウォールの部分における剛性に寄与しうる。このバンドは、車重支持に寄与しうる。このタイヤは、パンクによって内圧が低下した場合における、耐久性に優れる。しかもこのタイヤでは、剛性確保のために、サイドウォールの部分における厚みを増す必要がない。このバンドは、質量の低減に寄与しうる。本発明によれば、質量の増加を抑えつつ、パンクによってタイヤの内圧が低下した場合における、耐久性の向上が達成されたタイヤを得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。 図4は、図3のバンドの短繊維が示された模式図である。 図5は、バンドの形成に用いるリボンの一部が示された斜視図である。 図6は、図1のタイヤの製造の様子が示された模式図である。 図7は、図6とは別の製造の様子が示された模式図である。 図8は、従来の空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ32が示されている。図1において、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、左右方向がタイヤ32の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ32の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ32の赤道面を表わす。このタイヤ32の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
この図1において、実線BBLはビードベースラインを表している。このビードベースラインは、タイヤ32が装着されるリム(図示されず)のリム径(JATMA参照)を規定する線である。両矢印Hは、タイヤ32の断面高さを表している。この断面高さHは、ビードベースラインから赤道までの半径方向高さにより表される。符号Phは、ビードベースラインからの半径方向距離(図1中の、両矢印Hh)が断面高さHの0.50倍となる、このタイヤ32の外面上の位置を表している。
このタイヤ32は、トレッド34、サイドウォール36、クリンチ38、ビード40、カーカス42、ベルト44、インナーライナー46、チェーファー48、バンド50及び支持層52を備えている。このタイヤ32は、チューブレスタイプである。このタイヤ32は、乗用車に装着される。
トレッド34は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド34は、路面と接地するトレッド面54を形成する。トレッド面54には、溝56が刻まれている。この溝56により、トレッドパターンが形成されている。トレッド34は、ベース層58とキャップ層60とを有している。キャップ層60は、ベース層58の半径方向外側に位置している。キャップ層60は、ベース層58に積層されている。ベース層58は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。ベース層58の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層60は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
サイドウォール36は、トレッド34の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール36の半径方向外側端は、トレッド34と接合されている。このサイドウォール36の半径方向内側端は、クリンチ38と接合されている。このサイドウォール36は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール36は、カーカス42の損傷を防止する。
クリンチ38は、サイドウォール36の半径方向略内側に位置している。クリンチ38は、軸方向において、ビード40及びカーカス42よりも外側に位置している。クリンチ38は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ38は、リムのフランジと当接する。
ビード40は、クリンチ38の軸方向内側に位置している。このタイヤ32のビード40は、第一コア62aと、第二コア62bとから構成されている。第一コア62aは、軸方向においてカーカス42の内側に位置している。第二コア62bは、軸方向においてカーカス42の外側に位置している。このタイヤ32では、第一コア62a及び第二コア62bのそれぞれは、リング状であり、渦巻き状に巻回されたワイヤー64からなる。ワイヤー64の典型的な材質は、スチールである。このタイヤ32のビード40には、図8に示されたタイヤ2のビード12のように、コア62から半径方向外向きに延びるエイペックスは設けられていない。
カーカス42は、カーカスプライ66からなる。カーカスプライ66は、両側のビード40の間に架け渡されており、トレッド34及びサイドウォール36の内側に沿っている。このタイヤ32では、カーカスプライ66の端はビード40の第一コア62aとその第二コア62bとの間に挟まれている。
図示されていないが、カーカスプライ66は並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、45°から90°、さらには75°から90°である。換言すれば、このカーカス42はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。このカーカス42が、2枚以上のカーカスプライ66から形成されてもよい。
ベルト44は、トレッド34の半径方向内側に位置している。ベルト44は、カーカス42の半径方向外側に位置している。ベルト44は、カーカス42と積層されている。ベルト44は、カーカス42を補強する。ベルト44は、内側層68a及び外側層68bからなる。図1から明らかなように、軸方向において、内側層68aの幅は外側層68bの幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層68a及び外側層68bのそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。内側層68aのコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層68bのコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト44の軸方向幅は、タイヤ32の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト44が、3以上の層68を備えてもよい。
インナーライナー46は、カーカス42の内側に位置している。このインナーライナー46は、タイヤ32の内面を形成している。インナーライナー46は、架橋ゴムからなる。インナーライナー46には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー46の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー46は、タイヤ32の内圧を保持する。
チェーファー48は、ビード40の近傍に位置している。タイヤ32がリムに組み込まれると、このチェーファー48がリムと当接する。この当接により、ビード40の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー48は布とこの布に含浸したゴムとからなる。このチェーファー48が、クリンチ38と一体とされてもよい。この場合、チェーファー48の材質はクリンチ38の材質と同じとされる。
バンド50は、赤道面からベルト44の端70に向かって略軸方向に延在している。さらにこのバンド50は、このベルト44の端70から半径方向略内向きにカーカス42に沿って延在している。このバンド50は、ベルト44を覆っている。本願では、バンド50のうち、赤道面からベルト44の端70までの部分は本体72と称される。このベルト44の端70からカーカス42に沿って半径方向略内向きに延在している部分は、サイド部74と称される。言い換えれば、このバンド50は、本体72と、それぞれがこの本体72の軸方向外側に位置する一対のサイド部74とから構成されている。
本体72は、半径方向においてトレッド34の内側に位置している。本体72は、半径方向においてベルト44の外側に位置している。このタイヤ32では、本体72はトレッド34とベルト44との間に位置してベルト44に積層されている。
サイド部74は、軸方向においてサイドウォール36及びクリンチ38の内側に位置している。サイド部74は、軸方向においてカーカス42の外側に位置している。このタイヤ32では、サイド部74はサイドウォール36及びクリンチ38とカーカス42との間に位置してカーカス42と積層されている。図1に示されているように、このタイヤ32では、サイド部74の端76、言い換えれば、バンド50の端76はビード40の近傍に位置している。
図2は、図1のタイヤ32の一部が示された拡大断面図である。この図2には、位置Phの付近におけるバンド50の部分が示されている。この図2において、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、左右方向がタイヤ32の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ32の周方向である。
このタイヤ32では、バンド50はコード78とトッピングゴム80とからなる。コード78は、トッピングゴム80で覆われている。コード78は、略周方向に延在している。コード78は通常、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。このコード78の材質がスチールとされてもよい。
トッピングゴム80は、ゴム組成物(以下、ゴム組成物T)が架橋されたものからなる。このゴム組成物Tは、基材ゴムを含む。この基材ゴムとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びイソブチレン−イソプレン共重合体が例示される。2種以上のゴムが併用されてもよい。
トッピングゴム80のゴム組成物Tは、補強材を含む。典型的な補強材は、カーボンブラックである。FEF、GPF、HAF、ISAF、SAF等が用いられうる。トッピングゴム80の強度の観点から、カーボンブラックの量は、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上が好ましい。トッピングゴム80の軟質の観点から、カーボンブラックの量は50質量部以下が好ましい。カーボンブラックと共に、又はカーボンブラックに代えて、シリカが用いられてもよい。乾式シリカ及び湿式シリカが用いられうる。
トッピングゴム80のゴム組成物Tは、軟化剤を含む。好ましい軟化剤として、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル及び芳香族系プロセスオイルが例示される。トッピングゴム80の軟質の観点から、軟化剤の量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上が好ましい。トッピングゴム80の強度の観点から、軟化剤の量は40質量部以下が好ましい。
好ましくは、トッピングゴム80のゴム組成物Tは、硫黄を含む。硫黄により、ゴム分子同士が架橋される。硫黄と共に、又は硫黄に代えて、他の架橋剤が用いられてもよい。電子線によって架橋がなされてもよい。
好ましくは、トッピングゴム80のゴム組成物Tは、硫黄と共に加硫促進剤を含む。スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤等が、用いられうる。
このタイヤ32では、トッピングゴム80のゴム組成物Tは、短繊維をさらに含むことができる。短繊維は、トッピングゴム80の強度に寄与しうる。この短繊維としては、有機繊維が例示される。有機繊維としては、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びポリエステル繊維が例示される。質量の軽量化及び低コスト化の観点から、この短繊維として、クラフト紙及び新聞古紙からなる原料紙が細片化されて叩解されることにより得られる紙繊維が用いられてもよい。
このタイヤ32では、トッピングゴム80のゴム組成物Tに含まれる短繊維の配合量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上60質量部以下が好ましい。この短繊維の配合量が10質量部以上に設定されることにより、トッピングゴム80が適度な強度を有する。このトッピングゴム80を有するバンド50は、タイヤ32を効果的に補強しうる。この観点から、この短繊維の配合量は、25質量部以上がより好ましい。この短繊維の配合量が60質量部以下に設定されることにより、コード78とトッピングゴム80との接着性が適切に維持される。このタイヤ32では、ルースの発生が防止される。このタイヤ32は、耐久性に優れる。しかも、このトッピングゴム80による質量への影響が抑えられるので、このタイヤ32は軽量である。この観点から、この短繊維の配合量は45質量部以下がより好ましい。なお、短繊維の配合量が30質量部を超えると、未架橋状態にあるトッピングゴム80のストレッチが困難な状態となる。この場合、このトッピングゴム80は引っ張ると直ぐに破断してしまう。
トッピングゴム80のゴム組成物Tには、上記以外に、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、架橋助剤等が、必要に応じ添加される。
図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。この図3には、短繊維を含むゴム組成物から形成されたトッピングゴム80の断面が示されている。なお、この図3において、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、左右方向がタイヤ32の周方向である。
図示されているように、このトッピングゴム80は、多数の短繊維82と、マトリクス84とで構成される。換言すれば、このトッピングゴム80は繊維補強ゴム(FRR)からなる。これら短繊維82は、マトリクス84に分散している。これら短繊維82の長手方向は、略周方向に沿っている。このトッピングゴム80において、短繊維82は周方向に配向している。この短繊維82を含んだトッピングゴム80は、適度な強度を有する。このトッピングゴム80を有するバンド50は、タイヤ32を効果的に補強しうる。
図4は、図3のトッピングゴム80の短繊維82が示された模式図である。図4において、左右方向がタイヤ32の周方向である。矢印θで示されているのは、短繊維82の角度である。角度θは、直線X1と直線X2とのなす角度の絶対値である。直線X1は、周方向に延びている。直線X2は、短繊維82の一端86a及び他端86bを通過している。この角度θは、短繊維82の長手方向が周方向に対してなす角度である。角度θは、0°以上90°以下である。なお、図4中、両矢印Lで示されているのが繊維長である。この繊維長Lは、一端86aから他端86bまでの長さが計測されることにより得られる。
トッピングゴム80がタイヤ32の補強に効果的に寄与しうるとの観点から、角度θが20°以下である短繊維82の数の、短繊維82の総数に対する比率は、50%以上が好ましく、70%以上がより好ましく、90%以上が特に好ましい。比率の算出においては、トッピングゴム80の断面に露出した短繊維82の角度が測定される。無作為に抽出された100本の短繊維82について、角度の測定がなされる。なお、角度θが20°以下である短繊維82の数の、短繊維82の総数に対する比率が90%以上である場合が、短繊維82が周方向に配向している状態である。なお、本願においては、後述する、支持層52が短繊維を含む場合においても、同様にして、支持層52において短繊維が周方向に配向している状態が判断される。
このタイヤ32では、短繊維82が効果的にトッピングゴム80の強度を高めるという観点から、短繊維82の平均長さL(図4参照)は、20μm以上が好ましい。平均長さLが20μm以上である短繊維82により、トッピングゴム80が十分に補強される。マトリクス84への分散性の観点から、平均長さLは5000μm以下が好ましい。
短繊維82の平均直径Dは、0.04μm以上が好ましい。平均直径Dが0.04μm以上である短繊維82により、トッピングゴム80の強度が十分に高められる。マトリクス84への分散性の観点から、平均直径Dは500μm以下が好ましい。
短繊維82のアスペクト比(L/D)は、10以上が好ましい。アスペクト比(L/D)が10以上である短繊維82により、トッピングゴム80の強度が十分に高められる。マトリクス84への分散性の観点から、アスペクト比(L/D)は500以下が好ましい。
支持層52は、軸方向においてサイドウォール36の内側に位置している。支持層52は、カーカス42に沿って半径方向に延在している。このタイヤ32では、支持層52はカーカス42とインナーライナー46との間に位置している。支持層52は、架橋ゴムからなる。
支持層52は、軸方向においてカーカス42の内側に位置している。このタイヤ32では、半径方向におけるこの支持層52の内側部分は、軸方向において第一コア62aの内側に位置している。図示されているように、この支持層52は第一コア62aからカーカス42に沿って半径方向外向きに延在している。半径方向におけるこの支持層52の外側部分は、先細りな形状を呈している。図示されているように、この外側部分は半径方向においてベルト44と重複している。
このタイヤ32では、パンクによってその内圧が低下した場合、支持層52は車重を支えうる。これにより、内圧が低い場合でも、タイヤ32はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ32は、ランフラットタイヤである。このランフラットタイヤ32は、サイド補強型である。
このタイヤ32では、支持層52の硬度は60以上85以下が好ましい。この硬度が60以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この支持層52が車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この硬度は65以上がより好ましい。この硬度が85以下に設定されることにより、支持層52aによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この硬度は80以下がより好ましい。
本願において、硬度はJIS−A硬度である。この硬度は、「JIS−K6253」の規定に準拠して、23℃の環境下で、タイプAのデュロメータによって測定される。より詳細には、硬度は、図1に示された断面にタイプAのデュロメータが押し付けられることで測定される。
前述したように、このタイヤ32の支持層52は架橋ゴムからなる。言い換えれば、支持層52はゴム組成物(以下、ゴム組成物S)が架橋されたものからなる。このゴム組成物Sは、基材ゴムを含む。この基材ゴムとしては、天然ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びイソブチレン−イソプレン共重合体が例示される。2種以上のゴムが併用されてもよい。
支持層52のゴム組成物Sは、補強材を含む。典型的な補強材は、カーボンブラックである。FEF、GPF、HAF、ISAF、SAF等が用いられうる。支持層52の強度の観点から、カーボンブラックの量は、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上が好ましい。支持層52の軟質の観点から、カーボンブラックの量は50質量部以下が好ましい。カーボンブラックと共に、又はカーボンブラックに代えて、シリカが用いられてもよい。乾式シリカ及び湿式シリカが用いられうる。
支持層52のゴム組成物Sは、軟化剤を含む。好ましい軟化剤として、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル及び芳香族系プロセスオイルが例示される。支持層52の軟質の観点から、軟化剤の量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上が好ましい。支持層52の強度の観点から、軟化剤の量は40質量部以下が好ましい。
好ましくは、支持層52のゴム組成物Sは、硫黄を含む。硫黄により、ゴム分子同士が架橋される。硫黄と共に、又は硫黄に代えて、他の架橋剤が用いられてもよい。電子線によって架橋がなされてもよい。
好ましくは、支持層52のゴム組成物Sは、硫黄と共に加硫促進剤を含む。スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤等が、用いられうる。
このタイヤ32では、支持層52のゴム組成物Sには、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、架橋助剤等が、必要に応じ添加される。
このタイヤ32では、支持層52のゴム組成物Sは、前述のバンド50の一部をなすトッピングゴム80のゴム組成物Tと同様、短繊維をさらに含むことができる。短繊維は、支持層52の強度に寄与しうる。これにより、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合、支持層52が車重を効果的に支えうる。この短繊維としては、有機繊維が例示される。有機繊維としては、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びポリエステル繊維が例示される。軽量化及び低コスト化の観点から、この短繊維として、紙繊維が用いられてもよい。
このタイヤ32では、支持層52のゴム組成物Sに含まれる短繊維の配合量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上60質量部以下が好ましい。この短繊維の配合量が10質量部以上に設定されることにより、支持層52が適度な強度を有する。この支持層52は、車重を効果的に支持しうる。この観点から、この短繊維の配合量は、25質量部以上がより好ましい。この短繊維の配合量が60質量部以下に設定されることにより、インナーライナー46及びカーカス42との接着性が適切に維持される。このタイヤ32は、耐久性に優れる。しかも、この支持層52による質量への影響が抑えられるので、このタイヤ32は軽量である。この観点から、この短繊維の配合量は45質量部以下がより好ましい。なお、短繊維の配合量が30質量部を超えると、未架橋状態にあるゴム組成物Sから形成された成形物(例えば、後述するストリップ)のストレッチが困難な状態となる。この場合、この成形物は引っ張ると直ぐに破断してしまう。
このタイヤ32では、支持層52の強度及びこの支持層52における短繊維の分散性の観点から、この短繊維の平均長さLは、20μm以上が好ましく5000μm以下が好ましい。この短繊維の平均直径Dは、0.04μm以上が好ましく500μm以下が好ましい。この短繊維のアスペクト比(L/D)は、10以上が好ましく500以下が好ましい。
このタイヤ32では、支持層52が短繊維を含む場合、この短繊維はこの支持層52において周方向に配向しているのが好ましい。周方向に配向した多数の短繊維は、支持層52の強度に寄与しうる。このタイヤ32では、パンクによってその内圧が低下した場合、支持層52が効果的に車重を支えうる。しかも支持層52に含まれる短繊維が周方向に配向しているので、支持層52によるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられている。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。さらにこの支持層52に含まれる短繊維が、タイヤ32の質量に与える影響は小さい。このタイヤ32では、質量の増加が抑えられる。
前述したように、このタイヤ32では、バンド50のコード78は略周方向に延在している。より詳細には、バンド50の本体72においてコード78は螺旋状に巻かれている。このバンド50のサイド部74においては、コード78は渦巻き状に巻かれている。このバンド50は、いわゆるジョイントレス構造を有する。
バンド50の本体72では、コード78は実質的に周方向に延びている。周方向に対するコード78の角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコード78は、ベルト44を拘束する。これにより、ベルト44のリフティングが抑制される。このタイヤ32は、高速走行時における耐久性に優れる。
前述したように、バンド50のサイド部74に含まれるコード78は渦巻き状に巻かれている。このコード78は、サイド部74の周方向への伸びを抑制する。このサイド部74は、タイヤ32のサイドウォール36の部分を補強しうる。このサイド部74は、車重支持に効果的に寄与しうる。パンクした場合においても、このタイヤ32はある程度の距離を走行しうる。このサイド部74は、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に寄与しうる。しかもこのサイド部74は、このサイドウォール36の部分における厚みの低減に寄与しうる。このサイド部74は、タイヤ32の軽量化に寄与しうる。
前述したように、バンド50のサイド部74に含まれるコード78は略周方向に延在している。このため、サイド部74による、サイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられている。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。
このタイヤ32では、バンド50の端76は、半径方向において、ビード40の外端88と一致している、又は、このビード40の外端88よりも外側にあるのが好ましい。これにより、バンド50のサイド部74とビード40との軸方向における重なりが防止される。この場合、バンド50によるタイヤ32の質量への影響が抑制される。サイド部74とビード40との境界において、特異な剛性を有する部分の形成が防止されるとの観点から、バンド50の端76は、半径方向において、ビード40の外端88と一致しているのがより好ましい。
以上説明されたタイヤ32は、次のようにして製造される。この製造方法では、中子が準備される。図示されていないが、この中子はトロイダル状の外面を備えている。この外面は、空気が充填されその内圧が正規内圧の5%に保持された状態にあるタイヤ32の内面形状に近似されている。
この製造方法では、支持層52のゴム組成物Sが押し出され、ストリップが形成される。図示されていないが、この製造方法では、ストリップはその断面形状が矩形状を呈するように成形される。タイヤ32の生産性の観点から、このストリップの幅は5mm以上が好ましく、30mm以下が好ましい。このストリップの厚みは、0.4mm以上が好ましく、2.5mm以下が好ましい。
この製造方法では、トッピングゴム80のゴム組成物Tがコード78とともに押し出され、図5に示されたリボン90が形成される。図5中、矢印Aで示された方向はこのリボン90の押出方向である。この押出方向は、リボン90の長さ方向でもある。コード78は、このリボン90において、押出方向、言い換えれば、その長さ方向に延在している。
この製造方法では、リボン90はその幅方向に並列された15本以下のコード78を含むのが好ましい。リボン90に含まれるコード78の本数が15本以下に設定されることにより、適切な幅を有するリボン90が得られる。このリボン90によれば、その巻き始め及び巻き終わりにおける段差の形成が防止される。このリボン90は、高品質なタイヤ32の生産に寄与しうる。この観点から、このリボン90に含まれるコード78の本数は7本以下がより好ましい。この製造方法では、リボン90に含まれるコード78の本数の下限値は1本である。生産性の観点から、この本数は3本以上に設定されるのが好ましい。なお、図5に示されたリボン90は3本のコード78を含んでいる。
この製造方法では、リボン90の幅(図5中の両矢印WT)は1mm以上15mm以下が好ましい。この幅WTが1mm以上に設定されることにより、リボン90の形成に要する時間が生産性に与える影響が抑えられる。この観点から、この幅WTは3mm以上が好ましい。この幅WTが15mm以下に設定されることにより、このリボン90による、その巻き始め及び巻き終わりにおける段差の形成が防止される。このリボン90は、高品質なタイヤ32の生産に寄与しうる。しかもこのリボン90による質量への影響が抑えられる。この観点から、この幅WTは7mm以下がより好ましい。
この製造方法では、リボン90の厚み(図5中の両矢印TT)は0.5mm以上2mm以下が好ましい。この厚みTTが0.5mm以上に設定されることにより、適度な強度を有するリボン90が得られる。この製造方法では、タイヤ32の生産性が適切に維持されうる。この厚みTTが2mm以下に設定されることにより、このリボン90による、その巻き始め及び巻き終わりにおける段差の形成が防止される。このリボン90は、高品質なタイヤ32の生産に寄与しうる。このリボン90による質量への影響が抑えられるので、このタイヤ32は軽量である。
前述したように、トッピングゴム80のゴム組成物は短繊維を含むことができる。この場合、リボン90はゴム組成物を押し出して成形されるので、このリボン90において短繊維はその押出方向、言い換えれば、その長さ方向に配向することとなる。ここで、「長さ方向に配向」とは、短繊維の長手方向がリボン90の長さ方向に対してなす角度が20°以下である短繊維の数の、短繊維の総数に対する比率が90%以上である場合を意味している。このリボン90における短繊維の長手方向がリボン90の長さ方向に対してなす角度は、前述の、バンド50における角度θの計測方法と同様の方法で計測される。なお、比率の算出においては、リボン90の表面に露出した短繊維の角度が、測定される。
この製造方法では、中子の外面にインナーライナー46が巻かれる。このインナーライナー46上をストリップが周方向に巻回される。これにより、このタイヤ32のサイドウォール36に相当する部分に、支持層52が形成される。一のワイヤー64が渦巻き状に密に巻回され、第一コア62aが形成される。インナーライナー46、支持層52及び第一コア62aが組み合わされたものの外側に、カーカスプライ66が形成される。このカーカスプライ66の端の部分において、他のワイヤー64が渦巻き状に密に巻回され、第二コア62bが形成される。トレッド34の半径方向内側に相当する部分において、内側層68a及び外側層68bがカーカスプライ66上に形成される。
この製造方法では、一方のビード40の第二コア62bから他方のビード40の第二コア62bに向かってリボン90が略周方向に巻回されて、バンド50が形成される。このとき、サイドウォール36の内側に相当する部分においては、リボン90は渦巻き状に巻回される。トレッド34の内側に相当する部分においては、リボン90は螺旋状に巻回される。リボン90が短繊維を含む場合、前述したように、短繊維はリボン90の長さ方向に配向する。この場合、リボン90は略周方向に巻回されるので、バンド50に含まれる短繊維は略周方向に配向することとなる。
図6は、形成途中にあるバンド50が示された拡大断面図である。この図6には、サイドウォール36の内側に相当する部分、より詳細には、図1の位置Phに相当する位置付近におけるバンド50のサイド部74の形成の様子が示されている。この図6においては、矢印Bで示された方向に、リボン90は渦巻き状に巻回されながらカーカスプライ66に積層される。この製造方法では、リボン90は、積層されるリボン90の第一縁92aを積層されているリボン90の第二縁92bと突き合わせつつ渦巻き状に巻き回される。これにより、リボン90が隙間なくカーカスプライ66上に積層される。この場合、リボン90の送りピッチはリボン90の幅と同等とされる。このようなリボン90の巻き回しは、「一重巻き」と称される。ここで、リボン90の送りピッチは積層されているリボン90の第二縁92bからその隣に積層されたリボン90の第二縁92bまでのカーカスプライ66に沿った距離で表される。
この製造方法では、車重支持のための剛性確保及び耐カット性能が重視される場合、このリボン90が、積層されるリボン90を積層されているリボン90と重ね合わせつつ渦巻き状に巻き回されてもよい。これにより、リボン90が幾重にも巻回されたバンド50のサイド部74が形成される。この場合、リボン90の送りピッチはリボン90の幅よりも小さくされる。この製造方法では、特に、リボン90の送りピッチに対するリボン90の幅の比が1.5となるようなリボン90の巻回しは、「1.5重巻き」と称される。リボン90の送りピッチに対するこのリボン90の幅の比が2.0となるようなリボン90の巻回しは、「2重巻き」と称される。リボン90の送りピッチに対するこのリボン90の幅の比が3となるようなリボン90の巻回しは、「3重巻き」と称される。なお、このテープを「3重巻き」で巻回した場合は、このバンド50のサイド部74がタイヤ32の質量に影響することがある。
この製造方法では、タイヤ32の軽量化が重視される場合、このリボン90が、積層されるリボン90を積層されているリボン90と間隔を空けて配置させつつ渦巻き状に巻き回されてもよい。これにより、リボン90が疎らに巻回されたバンド50のサイド部74が形成される。この場合、リボン90の送りピッチはリボン90の幅とこの間隔との和と同等とされる。この製造方法では、このようなリボン90の巻き回しは「疎巻き」と称される。
この製造方法では、バンド50が形成されると、クリンチ38、サイドウォール36、トレッド34等がさらに組み合わされ、ローカバー(未架橋タイヤ)が得られる。この製造方法では、ローカバーが組み立てられる工程は成形工程と称される。
この製造方法では、中子の外面においてバンド50をはじめとする多数の部材が組み合わされてローカバーが得られる。前述したように、この中子の外面は、空気が充填されその内圧が正規内圧の5%に保持された状態にあるタイヤ32の内面形状に近似されている。この製造方法では、従来の製造方法のようなローカバーのシェーピングは不要である。この製造方法では、成形工程においてローカバーは引き延ばされない。
ローカバーは、開かれたモールドに投入される。この製造方法では、ローカバーは中子に組み合わされた状態でモールドに投入される。したがって、モールドに投入されたローカバーの内側には、中子が位置している。
この製造方法では、モールドが締められると、ローカバーはモールドのキャビティ面と中子の外面とに挟まれて加圧及び加熱される。この状態が、図7に示されている。
この製造方法では、ローカバー(図7中の符号R)は、中子(図7中の符号N)及びモールド(図7中の符号M)からの熱伝導により、加熱される。加圧と加熱とにより、ローカバーRをなす各要素のゴム組成物が流動する。加熱によりゴム組成物が架橋反応を起こし、図1に示されたタイヤ32が得られる。このタイヤ32は、ローカバーRをモールドMと中子Nとの間に形成されたキャビティ(図7中の符号C)内で加圧及び加熱することにより形成される。この製造方法では、ローカバーRが加圧及び加熱される工程は架橋工程と称される。
前述したように、この製造方法では、ローカバーRは中子Nに組み合わされた状態でモールドMに投入され、モールドMのキャビティ面MSと中子Nの外面NSとに挟まれて加圧及び加熱される。この製造方法では、従来の製造方法で使用されるブラダーは不要である。この製造方法では、架橋工程においてローカバーRは引き延ばされない。
前述したように、この製造方法では、成形工程においてローカバーRをなす各要素は引き延ばされない。架橋工程においても、ローカバーRをなす各要素は引き延ばされない。このため、この製造方法では、そのサイドウォール36の部分に略周方向に延在するコード78を含む部材、言い換えれば、バンド50のサイド部74が配置されたローカバーRの組み立てが可能である。そして、このローカバーRからタイヤ32が得られる。換言すれば、この製造方法では、ローカバーRの変形を伴う従来の製造方法で生産できなかった、ビード40の近傍にまで拡張されたバンド50を備えるタイヤ32が、高品質にしかも安定に生産されうる。なお、この製造方法によれば、支持層52をなすゴム組成物Sに、これを引っ張ると伸びずに破断してしまう程度に多量の短繊維が配合された場合においても、ローカバーRは成形されうる。そして、このローカバーRからタイヤ32が得られる。この製造方法では、軽量で、かつ、パンクによって内圧が低下した場合における、耐久性に優れるタイヤ32が生産されうる。
図1において、両矢印heはビードベースラインからバンド50の端76までの半径方向高さを表している。両矢印hbは、ビードベースラインからビード40の外端88までの半径方向高さを表している。両矢印Tは、位置Phにおけるタイヤ32の厚みを表している。両矢印Tsは、位置Phにおける支持層52の厚みを表している。
このタイヤ32では、高さheの断面高さHに対する比Reは0.10以上0.30以下が好ましい。この比Reが0.10以上に設定されることにより、バンド50のサイド部74によるタイヤ32の質量への影響が抑制される。この観点から、この比Reは0.19以上がより好ましい。この比Reが0.30以下に設定されることにより、バンド50のサイド部74がタイヤ32のサイドウォール36の部分における、剛性の均整化に寄与しうる。このタイヤ32は、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に優れる。この観点から、この比Reは0.25以下がより好ましい。
このタイヤ32では、高さhbの断面高さHに対する比Rbは、0.10以上0.30以下が好ましい。この比Rbが0.10以上に設定されることにより、ビード40がパンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に効果的に寄与しうる。この比Rbが0.30以下に設定されることにより、このビード40による、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性への影響が抑えられる。
このタイヤ32では、比Reと比Rbとの差(Re−Rb)は0.10以下が好ましい。これにより、バンド50のサイド部74とビード40との境界において、特異な剛性を有する部分の形成が防止される。この観点から、この差(Re−Rb)は0.05以下がより好ましい。このタイヤ32では、この差(Re−Rb)は0以上とされるのが好ましい。これにより、バンド50とビード40との軸方向における重なりが防止される。バンド50とビード40との軸方向における重なりと、バンド50とビード40との境界において特異な剛性を有する部分の形成とが防止されるとの観点から、この差(Re−Rb)は0とされるのが特に好ましい。
このタイヤ32では、厚みTは9mm以上17mm以下が好ましい。この厚みTが9mm以上に設定されることにより、このタイヤ32のサイドウォール36の部分が車重支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚みTは11mm以上がより好ましい。この厚みTが17mm以下に設定されることにより、このタイヤ32の剛性過大が防止される。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この厚みTは15mm以下がより好ましい。
このタイヤ32では、厚みTsは2mm以上10mm以下が好ましい。この厚みTsが2mm以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、支持層52が車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚みTsは3mm以上がより好ましい。この厚みTsが10mm以下に設定されることにより、支持層52によるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。しかもこの厚みTsが過大でないので、タイヤ32の質量が適切に維持される。この観点から、この厚みTsは7mm以下がより好ましい。
このタイヤ32では、厚みTsの厚みTに対する比は、0.4以上0.9以下が好ましい。この比が0.4以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、支持層52が車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この比は0.5以上がより好ましい。この比が0.9以下に設定されることにより、支持層52によるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される上に、その質量が適切に維持される。この観点から、この比は0.8以下がより好ましい。
本発明では、タイヤ32の各部材の寸法及び角度は、タイヤ32が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ32に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ32には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ32が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ32が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。乗用車用タイヤ32の場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
中子の外面にローカバーを成形し、この中子と組み合わせたままこのローカバーをモールドに投入した。このローカバーをモールドと中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱することにより、図1に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた実施例1の空気入りタイヤ(サイズ:245/40R18)を得た。このタイヤは、ランフラットタイヤである。このタイヤが中子工法で製造されたことが、この表において「A」で表されている。このタイヤでは、バンドの形成にはリボンが用いられた。このリボンの幅WTは、3.0mmとされた。巻回しにおけるリボンの送りピッチは、3.0mmとされた。したがって、リボン同士の間隔は、0mmである。リボンに含まれるコードには、アラミド繊維からなるコード(構成=1100dtex/2)が用いられた。このことが、表中、「K」で表されている。リボンに含まれるコードの本数は、3本とされた。このバンドのトッピングゴムには、短繊維は配合されていない。タイヤの断面高さHの半分の高さに相当する位置Phにおけるタイヤの厚みTは、13.0mmとされた。支持層の厚みTsは、6mmとされた。支持層の硬度は、75とされた。バンドの端までの半径方向高さheの断面高さHに対する比Re(=he/H)は、0.20とされた。ビードベースラインからビードの外端までの半径方向高さhbの、タイヤ断面高さHに対す比Rb(=hb/H)は、0.20とされた。
[実施例2−6]
幅WT、ピッチ及びコードの本数を下記の表1及び2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−6のタイヤを得た。
[実施例7−13]
ピッチ及び間隔を下記の表2及び3の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例7−13のタイヤを得た。この実施例7−11におけるリボンの巻回しは、「疎巻き」と称される。実施例12におけるリボンの巻回しは、「1.5重巻き」と称される。実施例13におけるリボンの巻回しは、「2重巻き」と称される。
[実施例14−20]
リボンのトッピングゴムにアラミド繊維からなる短繊維(平均外径=10μm、平均長さ=500μm)を配合し、その配合量を下記の表3及び4の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例14−20のタイヤを得た。実施例14−16のそれぞれでは、リボンをその長さ方向に引っ張ると、そのトッピングゴムの部分は僅かに伸長した(伸長率で約3%)。実施例17−20では、リボンをその長さ方向に引っ張ると直ぐにそのトッピングゴムの部分は破断した。
[実施例21−25]
厚みTを下記の表5の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例21−25のタイヤを得た。
[実施例26−31]
比Reを下記の表6の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例26−31のタイヤを得た。
[実施例32−36]
バンドのコードを下記の表7の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例32−36のタイヤを得た。実施例32では、スチールコード(構成=1×9×0.38)が用いられた。このことが表中、「S」で示されている。実施例33では、ナイロン繊維からなるコード(構成=1400dtex/2)が用いられた。このことが表中、「N」で示されている。実施例34では、ポリエチレンテレフタレート繊維からなるコード(構成=1400dtex/2)が用いられた。このことが表中、「T」で示されている。実施例35では、レーヨン繊維からなるコード(構成=1400dtex/2)が用いられた。このことが表中、「R」で示されている。実施例36では、ポリエチレンナフタレート繊維からなるコード(構成=1400dtex/2)が用いられた。このことが表中、「E」で示されている。
[比較例1]
従来の製造方法により、図8に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた比較例1の空気入りタイヤ(サイズ:245/40R18)を得た。このタイヤは、従来のランフラットタイヤである。このタイヤが従来の製造方法で製造されたことが、この表において「C」で表されている。このタイヤの荷重支持層の硬度は、75とされた。この荷重支持層には短繊維は含まれていない。このタイヤでは、断面高さHの半分の高さHhにおける厚みTは15.0mmとされた。このタイヤのビードは、エイペックスを備えている。
[比較例2−3]
従来の製造方法により、実施例1と同じ構成を有する比較例3のタイヤ、及び、実施例22と同じ構成を有する比較例2のタイヤを製作した。この製造方法では、その成形工程において、ローカバーはシェーピングされた。架橋工程では、ブラダーを用いてローカバーが膨張された。このように従来の工法でタイヤを製造したことが、この表において「C」で表されている。
[タイヤ質量]
タイヤの質量を計測した。この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から7に示されている。数値が小さいほど質量が小さいことが示されている。
[耐久性]
タイヤがパンクして内圧が低下した場合における、耐久性を、以下のようにして評価した。タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を180kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、7.5kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤの内圧を常圧としてパンク状態を再現し、このタイヤを80km/hの速度で、半径が1.7mであるドラムの上を走行させた。タイヤが破壊するまでの走行距離を、測定した。この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から7に示されている。数値が大きいほど、好ましい。
[操縦安定性及び乗り心地]
タイヤを18×8.5Jのリムに組み込み、標準内圧となるようにタイヤに空気を充填した。これを、排気量が3.0リットルであり、前側エンジン後輪駆動の乗用車に装着した。ドライバーに、この乗用車をレーシングサーキットで運転させて、操縦安定性及び乗り心地を評価させた。この結果が、満点が10点とされた指数として下記の表1から7に示されている。数値が大きいほど好ましい。
[生産性]
1本のタイヤの生産に要する時間を計測した。その結果(計測された時間)が、下記の表1から7に、比較例1を100とした指数値で示されている。この数値が小さいほど、評価が高い。
Figure 2013169877
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Figure 2013169877
Figure 2013169877
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Figure 2013169877
表1から7に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。なお、比較例2及び3では、シェーピング中にバンドのサイド部がローカバーの変形に追随できなかったため、ローカバーを成形することができなかった。したがって、この比較例2及び3のタイヤは製造できなかった。
以上説明された方法は、様々なタイヤにも適用されうる。
2、32・・・タイヤ
4、34・・・トレッド
8、36・・・サイドウォール
12、40・・・ビード
14、42・・・カーカス
16・・・荷重支持層
18、44・・・ベルト
20、50・・・バンド
26、62a、62b・・・コア
28・・・エイペックス
30、66・・・カーカスプライ
52・・・支持層
54・・・トレッド面
72・・・本体
74・・・サイド部
78・・・コード
80・・・トッピングゴム
90・・・リボン

Claims (8)

  1. トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成されており、
    その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内向きに位置する一対のビードと、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側においてカーカスと積層されるベルトと、このベルトとトレッドとの間に位置してベルトを覆うバンドと、それぞれがビードから半径方向外向きに延在する一対の支持層とを備えており、
    上記支持層が、軸方向において上記カーカスの内側に位置しており、
    上記バンドが、上記ベルトの端から半径方向略内向きに上記カーカスに沿ってさらに延在しており、
    このバンドの端が、ビードの近傍に位置しており、
    このバンドが、リボンを略周方向に巻き回すことにより形成されており、
    このリボンが、コードを含んでいる空気入りタイヤ。
  2. 上記トレッドの内側において、上記リボンが螺旋状に巻回されており、
    上記サイドウォールの内側において、このリボンが渦巻き状に巻回されており、
    このリボンに含まれるコードの本数が、1本以上15本以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記バンドが、一方のビードから他方のビードに向かって上記リボンを巻き回すことにより形成されている請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記サイドウォールの内側において、上記リボンが、積層されるリボンの第一縁を積層されているリボンの第二縁と突き合わせつつ渦巻き状に巻回されている請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記サイドウォールの内側において、上記リボンが、積層されるリボンを積層されているリボンと重ね合わせつつ渦巻き状に巻回されている請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 上記サイドウォールの内側において、上記リボンが、積層されるリボンを積層されているリボンと間隔を空けて配置させつつ渦巻き状に巻回されている請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 上記リボンが、上記コードを覆うトッピングゴムを備えており、
    このトッピングゴムが、基材ゴム及び短繊維を含むゴム組成物からなり、
    このゴム組成物におけるこの短繊維の配合量が、この基材ゴム100質量部に対して10質量部以上60質量部以下である請求項1から6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. トロイダル状の中子の外面において、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがサイドウォールよりも半径方向略内向きに位置する一対のビードと、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側においてカーカスと積層されるベルトと、このベルトとトレッドとの間に位置してベルトを覆うバンドと、それぞれがビードから半径方向外向きに延在する一対の支持層とを備えており、上記支持層が軸方向において上記カーカスの内側に位置しており、上記バンドが上記ベルトの端から半径方向略内向きに上記カーカスに沿ってさらに延在しており、このバンドの端がビードに近接しており、このバンドがリボンを略周方向に巻き回すことにより形成されており、このリボンがコードを含んでいる、ローカバーが組み立てられる工程と、
    このローカバーが、モールドに投入される工程と、
    このローカバーが、このモールドと上記中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱される工程と
    を含む、空気入りタイヤの製造方法。
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