JP2013169848A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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伸明 南
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Abstract

【課題】質量の増加を抑えつつ、パンクによって内圧が低下した場合における、耐久性の向上が達成された空気入りタイヤ32の提供。
【解決手段】このタイヤ32は、トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成されている。このタイヤ32は、サイドウォール36と、ビード40と、カーカス42と、軸方向においてサイドウォール36の内側に位置しておりカーカス42に沿って半径方向に延在する荷重支持部52と、ビード40からカーカス42に沿って半径方向外向きに延在する補強部54とを備える。ビード40は、渦巻き状に巻回されたビードワイヤー68を含む。荷重支持部52は、補強部54を覆う。補強部54は、渦巻き状に巻回された補強ワイヤー82を含む。補強ワイヤー82は、ビードワイヤー68と一体をなす。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
タイヤの製造方法では、フォーマーのドラム上で、トレッド、サイドウォール等の部材を多数組み合わせて、ローカバー(未架橋タイヤ)が得られる。このローカバーの成形工程では、ドラムが拡径され、ローカバーの形状が整えられる。
この製造方法では、ローカバーはモールドに投入される。このとき、ブラダーはローカバーの内側に位置している。ブラダーにガスが充填されると、ブラダーは膨張する。これにより、ローカバーは変形する。モールドが締められ、ブラダーの内圧が高められる。ローカバーは、モールドとブラダーとに挟まれ加圧される。ローカバーは、ブラダー及びモールドからの熱伝導により、加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。
図6には、従来タイヤ2の一例としてランフラットタイヤが示されている。このタイヤ2は、トレッド4、ウイング6、サイドウォール8、クリンチ10、ビード12、カーカス14、荷重支持層16、ベルト18、バンド20、インナーライナー22及びチェーファー24を備えている。
このタイヤ2では、ビード12は、コア26と、このコア26から半径方向外向きに延びるエイペックス28とを備えている。カーカス14をなすカーカスプライ30は、両側のビード12の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール8の内側に沿っている。カーカスプライ30は、コア26の周りを、軸方向内側から外側に向かって巻かれている。カーカスプライ30の端は、トレッド4の近傍にまで至っている。このカーカス14の構造は、超ハイターンアップ構造と称される。荷重支持層16は、サイドウォール8の軸方向内側に位置している。このタイヤ2では、その断面高さ(図6中の両矢印H)の半分の高さ(図6中の両矢印Hh)における厚みTは、15mm程度とされる。
このタイヤ2では、パンクによってその内圧が低下した場合、荷重支持層16が車重を支える。この荷重支持層16により、内圧が低い場合でも、このタイヤ2はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ2が装着された自動車には、スペアタイヤ2の常備は不要である。このタイヤ2の採用により、不便な場所でのタイヤ交換が避けられる。このようなタイヤ2の一例が、特開2000−351307公報に開示されている。
このタイヤ2では、車重支持の観点から、サイドウォール8の部分の剛性は重要である。タイヤ2の剛性は、これを構成する部材の調整により制御される。この制御のために、タイヤ2の構成部材として、短繊維を含む部材が採用されることがある。この短繊維を含む部材に関する検討例が、特開2003−146028公報に開示されている。
特開2000−351307公報 特開2003−146028公報
剛性確保の観点から、大きな厚みを有する荷重支持層16を採用することがある。この荷重支持層16は、タイヤ2の質量に影響する。この荷重支持層16は、乗り心地にも影響する。
前述したように、タイヤ2の製造方法では、その成形工程において、ドラムが拡径しローカバーの形状が整えられる。加硫工程においては、ブラダーの膨張により、ローカバーが変形する。
剛性確保の観点から、タイヤ2のサイドウォール8の部分に、略周方向に延在するコードを有する部材の採用を検討することがある。しかし、ローカバーの変形を伴う製造方法では、このような部材はこの変形に追随できないことがある。この製造方法では、略周方向に延在するコードを有する部材の採用は難しい。
短繊維を含む部材が、タイヤ2の質量に与える影響は小さい。そこで、荷重支持層16に短繊維を含む部材の採用が検討されることがある。しかし、短繊維を多く含む部材は伸びにくいため、その形状を整えるシェーピングにおいて、この部材がこのローカバーの変形に追随できないことがある。加硫工程においては、ブラダーの膨張に伴うローカバーの変形に、この部材が追随できないことがある。ローカバーの変形を伴う製造方法では、短繊維を多く含む部材の採用は難しい。この製造方法では、短繊維を含む部材の採用により剛性を確保するには限界がある。
本発明の目的は、質量の増加を抑えつつ、パンクによってタイヤの内圧が低下した場合における、耐久性の向上が達成された空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成されている。このタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側において、上記カーカスに積層されたベルトと、それぞれが軸方向において上記サイドウォールの内側に位置しており、このカーカスに沿って半径方向に延在する一対の荷重支持部と、それぞれが上記ビードからこのカーカスに沿って半径方向外向きに延在する一対の補強部とを備えている。上記ビードは、渦巻き状に巻回されたビードワイヤーを含んでいる。上記補強部は、上記荷重支持部で覆われている。この補強部は、渦巻き状に巻回された補強ワイヤーを含んでいる。この補強ワイヤーは、上記ビードワイヤーと一体をなすものである。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記補強部の断面における、一の補強ワイヤーの断面とこの一の補強ワイヤーの断面に近接する他の補強ワイヤーの断面との間隔は0mm以上20mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記補強部の外端は上記ベルトの端から5mm以上離れた位置にある。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記ビードの、ビードベースラインからの半径方向高さは15mm以上40mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記ビードは軸方向において上記カーカスの外側に位置する外側コアを備えている。この外側コアは、渦巻き状に巻回された第一ビードワイヤーからなる。上記補強部は、軸方向においてこのカーカスの外側に位置する外側補強層を備えている。この外側補強層は、渦巻き状に巻回された第一補強ワイヤーからなる。この第一補強ワイヤーは、上記第一ビードワイヤーと一体をなすものである。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記ビードは軸方向において上記カーカスの内側に位置する内側コアを備えている。この内側コアは、渦巻き状に巻回された第二ビードワイヤーからなる。上記補強部は、軸方向においてこのカーカスの内側に位置する内側補強層を備えている。この内側補強層は、渦巻き状に巻回された第二補強ワイヤーからなる。この第二補強ワイヤーは、上記第二ビードワイヤーと一体をなすものである。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記荷重支持部は、それぞれが軸方向において上記カーカスの外側に位置しており、このカーカスに沿って半径方向に延在する一対の外側支持層と、それぞれが軸方向においてこのカーカスの内側に位置しており、このカーカスに沿って半径方向に延在する一対の内側支持層とを備えている。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、上記外側支持層又は上記内側支持層は基材ゴム及び短繊維を含むゴム組成物が架橋されたものからなる。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、
(1)トロイダル状の中子の外面において、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側において上記カーカスに積層されたベルトと、それぞれが軸方向において上記サイドウォールの内側に位置しておりこのカーカスに沿って半径方向に延在する一対の荷重支持部と、それぞれが上記ビードからこのカーカスに沿って半径方向外向きに延在する一対の補強部とを備えており、上記ビードが渦巻き状に巻回されたビードワイヤーを含んでおり、上記補強部が上記荷重支持部で覆われており、この補強部が渦巻き状に巻回された補強ワイヤーを含んでおり、この補強ワイヤーが上記ビードワイヤーと一体をなすものである、ローカバーが組み立てられる工程、
(2)このローカバーが、モールドに投入される工程
及び
(3)このローカバーが、このモールドと上記中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱される工程
を含む。
本発明に係る空気入りタイヤは、渦巻き状に巻回された補強ワイヤーを含む補強部がタイヤの剛性に効果的に寄与しうる。これにより、このタイヤのサイドウォールの部分における厚みが低減されうる。このタイヤでは、質量の増加を抑えつつ、パンクによってタイヤの内圧が低下した場合における、耐久性の向上が達成される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの製造の様子が示された模式図である。 図3は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図4は、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図5は、本発明のさらに他の実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図6は、従来の空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ32が示されている。図1において、上下方向がタイヤ32の半径方向であり、左右方向がタイヤ32の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ32の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ32の赤道面を表わす。このタイヤ32の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。実線BBLは、ビードベースラインを表している。このビードベースラインは、タイヤ32が装着されるリム(図示されず)のリム径(JATMA参照)を規定する線である。
このタイヤ32は、トレッド34、サイドウォール36、クリンチ38、ビード40、カーカス42、ベルト44、バンド46、インナーライナー48、チェーファー50、荷重支持部52及び補強部54を備えている。このタイヤ32は、チューブレスタイプである。このタイヤ32は、乗用車に装着される。
トレッド34は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド34の外面は、路面と接地するトレッド面56を形成する。トレッド面56には、溝58が刻まれている。この溝58により、トレッドパターンが形成されている。トレッド34は、ベース層60とキャップ層62とを有している。キャップ層62は、ベース層60に積層されている。ベース層60は、接着性に優れた架橋ゴムからなる。このベース層60の典型的な基材ゴムは、天然ゴムである。キャップ層62は、耐摩耗性、耐熱性及びグリップ性に優れた架橋ゴムからなる。
サイドウォール36は、トレッド34の端から半径方向略内向きに延びている。サイドウォール36は、その半径方向外側端において、トレッド34と接合されている。サイドウォール36は、その半径方向内側端において、クリンチ38と接合されている。サイドウォール36は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。サイドウォール36は、カーカス42の損傷を防止する。
クリンチ38は、サイドウォール36の半径方向略内側に位置している。クリンチ38は、軸方向において、ビード40及びカーカス42よりも外側に位置している。クリンチ38は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ38は、リムのフランジと当接する。このタイヤ32のクリンチ38は、リブ64を備えている。リブ64は、軸方向外側に向かって突出している。このリブ64により、このタイヤ32が装着されるリムのフランジの損傷が防止される。
ビード40は、サイドウォール36よりも半径方向略内側に位置している。ビード40は、クリンチ38の軸方向内側に位置している。このタイヤ32では、ビード40は、外側コア66aと、内側コア66bとから構成されている。外側コア66aは、軸方向においてカーカス42の外側に位置している。このタイヤ32のビード40は、軸方向においてカーカス42の外側に位置する外側コア66aを備えている。内側コア66bは、軸方向においてカーカス42の内側に位置している。このタイヤ32のビード40は、軸方向においてカーカス42の内側に位置する内側コア66bをさらに備えている。
このタイヤ32では、外側コア66aはリング状であり、渦巻き状に巻回された第一ビードワイヤー68aからなる。換言すれば、このタイヤ32のビード40は渦巻き状に巻回された第一ビードワイヤー68aを含む。第一ビードワイヤー68aの典型的な材質は、スチールである。軽量化の観点から、この第一ビードワイヤー68aに有機繊維からなるコードが用いられてもよい。この場合、この有機繊維としてはアラミド繊維が好ましい。
このタイヤ32では、内側コア66bはリング状であり、渦巻き状に巻回された第二ビードワイヤー68bからなる。換言すれば、このタイヤ32のビード40は渦巻き状に巻回された第二ビードワイヤー68bを含む。第二ビードワイヤー68bの典型的な材質は、スチールである。軽量化の観点から、この第二ビードワイヤー68bに有機繊維からなるコードが用いられてもよい。この場合、この有機繊維としてはアラミド繊維が好ましい。このタイヤ32では、第二ビードワイヤー68bは第一ビードワイヤー68aと同等である。
このタイヤ32では、ビード40の一部をなす外側コア66aは第一ビードワイヤー68aを周方向に沿って渦巻き状に巻き回すことにより形成されている。図示されているように、この外側コア66aの断面には、17の第一ビードワイヤー68aの断面が含まれている。一の第一ビードワイヤー68aの断面は、この一の第一ビードワイヤー68aの断面に近接する他の第一ビードワイヤー68aの断面と接している。言い換えれば、この外側コア66aは、第一ビードワイヤー68aを密に巻回すことにより形成されている。
このタイヤ32では、ビード40の他の一部をなす内側コア66bは第二ビードワイヤー68bを周方向に沿って渦巻き状に巻き回すことにより形成されている。図示されているように、この内側コア66bの断面には、17の第二ビードワイヤー68bの断面が含まれている。一の第二ビードワイヤー68bの断面は、この一の第二ビードワイヤー68bの断面に近接する他の第二ビードワイヤー68bの断面と接している。言い換えれば、この内側コア66bは、第二ビードワイヤー68bを密に巻回すことにより形成されている。
図示されているように、外側コア66aの断面をなす17の第一ビードワイヤー68aの断面は、カーカス42に沿って並列された10の第一ビードワイヤー68aの断面からなる外側ロングユニット70aと、軸方向においてこの外側ロングユニット70aの外側に位置し、この外側ロングユニット70aに沿って並列された7の第一ビードワイヤー68aの断面からなる外側ショートユニット72aとから構成されている。このタイヤ32の内側コア66bの断面をなす17の第二ビードワイヤー68bの断面は、カーカス42に沿って並列された10の第二ビードワイヤー68bの断面からなる内側ロングユニット70bと、軸方向においてこの内側ロングユニット70bの内側に位置し、この内側ロングユニット70bに沿って並列された7の第二ビードワイヤー68bの断面からなる内側ショートユニット72bとから構成されている。このタイヤ32のビード40は、内側ショートユニット72b、内側ロングユニット70b、外側ロングユニット70a及び外側ショートユニット72aから構成されている。このようなビード40の構造は、各ユニットに含まれるワイヤーの断面数に基づいて「7+10+10+7」構造とも称される。なお、このビード40の構造は、この「7+10+10+7」構造に限定されない。このビード40の構造は、タイヤ32の仕様に応じて適宜決められる。
カーカス42は、カーカスプライ74からなる。カーカスプライ74は、両側のビード40の間に架け渡されており、トレッド34及びサイドウォール36の内側に沿っている。このタイヤ32では、カーカスプライ74の端はビード40の外側コア66aとその内側コア66bとの間に挟まれている。
図示されていないが、カーカスプライ74は並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、45°から90°、さらには75°から90°である。換言すれば、このカーカス42はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス42が、2枚以上のカーカスプライ74から形成されてもよい。
ベルト44は、トレッド34の半径方向内側に位置している。ベルト44は、カーカス42の半径方向外側に位置している。ベルト44は、カーカス42と積層されている。ベルト44は、カーカス42を補強する。ベルト44は、内側層76a及び外側層76bからなる。図1から明らかなように、軸方向において、内側層76aの幅は外側層76bの幅よりも若干大きい。図示されていないが、内側層76a及び外側層76bのそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。内側層76aのコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層76bのコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト44の軸方向幅は、タイヤ32の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト44が、3以上の層76を備えてもよい。
バンド46は、ベルト44の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド46の幅はベルト44の幅よりも大きい。図示されていないが、このバンド46は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド46は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト44が拘束されるので、ベルト44のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー48は、カーカス42の内側に位置している。このインナーライナー48は、タイヤ32の内面を形成している。インナーライナー48は、架橋ゴムからなる。インナーライナー48には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー48の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー48は、タイヤ32の内圧を保持する。
チェーファー50は、ビード40の近傍に位置している。タイヤ32がリムに組み込まれると、このチェーファー50がリムと当接する。この当接により、ビード40の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー50は布とこの布に含浸したゴムとからなる。このチェーファー50が、クリンチ38と一体とされてもよい。この場合、チェーファー50の材質はクリンチ38の材質と同じとされる。
荷重支持部52は、軸方向においてサイドウォール36の内側に位置している。荷重支持部52は、カーカス42に沿って半径方向に延在している。このタイヤ32では、荷重支持部52は、外側支持層78aと内側支持層78bとを備えている。外側支持層78aは、カーカス42とサイドウォール36との間に位置している。内側支持層78bは、カーカス42とインナーライナー48との間に位置している。
外側支持層78aは、軸方向において、カーカス42の外側に位置している。このタイヤ32では、半径方向におけるこの外側支持層78aの内側部分は、軸方向において外側コア66aの外側に位置している。図示されているように、この外側支持層78aは外側コア66aからカーカス42に沿って半径方向外向きに延在している。この外側支持層78aの外端は、トレッド34の端の近傍に位置している。
内側支持層78bは、軸方向において、カーカス42の内側に位置している。このタイヤ32では、半径方向におけるこの内側支持層78bの内側部分は、軸方向において内側コア66bの内側に位置している。図示されているように、この内側支持層78bは内側コア66bからカーカス42に沿って半径方向外向きに延在している。この内側支持層78bの外端は、外側支持層78aの外端の近傍に位置している。
このタイヤ32では、荷重支持部52は軸方向においてカーカス42の外側に位置する外側支持層78aとその内側に位置する内側支持層78bとから構成されている。このタイヤ32では、パンクによってその内圧が低下した場合、外側支持層78a及び内側支持層78bが車重を支えうる。これにより、内圧が低い場合でも、タイヤ32はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ32は、ランフラットタイヤである。このランフラットタイヤ32は、サイド補強型である。
このタイヤ32では、外側支持層78aは架橋ゴムからなる。内側支持層78bは、架橋ゴムからなる。言い換えれば、この外側支持層78a及び内側支持層78bのそれぞれはゴム組成物が架橋されたものからなる。
このタイヤ32では、外側支持層78aの硬度は60以上85以下が好ましい。この硬度が60以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この外側支持層78aが車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この硬度は65以上がより好ましい。この硬度が85以下に設定されることにより、外側支持層78aによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この硬度は80以下がより好ましい。
本願において、硬度はJIS−A硬度である。この硬度は、「JIS−K6253」の規定に準拠して、23℃の環境下で、タイプAのデュロメータによって測定される。より詳細には、硬度は、図1に示された断面にタイプAのデュロメータが押し付けられることで測定される。
このタイヤ32では、内側支持層78bの硬度は60以上85以下が好ましい。この硬度が60以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この内側支持層78bが車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この硬度は65以上がより好ましい。この硬度が85以下に設定されることにより、内側支持層78bによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この硬度は80以下がより好ましい。
このタイヤ32では、外側支持層78aは第一短繊維を含むことができる。この場合、この外側支持層78aをなす第一ゴム組成物は、第一基材ゴム及び第一短繊維を含む。これにより、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合、外側支持層78aが車重を効果的に支えうる。この第一短繊維としては、有機繊維が例示される。有機繊維としては、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びポリエステル繊維が例示される。質量の軽量化及び低コスト化の観点から、この第一短繊維として、クラフト紙及び新聞古紙からなる原料紙が細片化されて叩解されることにより得られる紙繊維が用いられてもよい。
このタイヤ32では、外側支持層78aの強度及びこの外側支持層78aにおける第一短繊維の分散性の観点から、この第一短繊維の平均長さLは、20μm以上が好ましく5000μm以下が好ましい。この第一短繊維の平均直径Dは、0.04μm以上が好ましく500μm以下が好ましい。この第一短繊維のアスペクト比(L/D)は、10以上が好ましく500以下が好ましい。
このタイヤ32では、外側支持層78aが第一短繊維を含む場合、この外側支持層78aに含まれる第一短繊維の配合量は、この外側支持層78aをなす第一ゴム組成物の第一基材ゴム100質量部に対して5質量部以上60質量部以下が好ましい。この第一短繊維の配合量が5質量部以上に設定されることにより、外側支持層78aが適度な強度を有する。この外側支持層78aは、タイヤ32の剛性に寄与しうる。この観点から、この第一短繊維の配合量は、15質量部以上がより好ましく、25質量部以上がさらに好ましく、30質量部以上が特に好ましい。この第一短繊維の配合量が60質量部以下に設定されることにより、外側支持層78aがサイドウォール36及びカーカス42のそれぞれと十分に接合されうる。このタイヤ32は、耐久性に優れる。この観点から、この第一短繊維の配合量は55質量部以下がより好ましく、45質量部以下が特に好ましい。なお、このタイヤ32では、第一基材ゴムとして、天然ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びイソブチレン−イソプレン共重合体が例示される。第一基材ゴムとして、2種以上のゴムが併用されてもよい。
このタイヤ32では、外側支持層78aが第一短繊維を含む場合、この第一短繊維はこの外側支持層78aにおいて周方向に配向しているのが好ましい。周方向に配向した多数の第一短繊維は、外側支持層78aの強度に寄与しうる。この外側支持層78aは、タイヤ32の剛性に寄与しうる。このタイヤ32では、パンクによってその内圧が低下した場合、外側支持層78aが車重を支えうる。しかも外側支持層78aに含まれる第一短繊維が周方向に配向しているので、外側支持層78aによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられている。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。さらにこの外側支持層78aに含まれる第一短繊維が、タイヤ32の質量に与える影響は小さい。このタイヤ32では、質量の増加が抑えられる。
本願においては、周方向に沿った外側支持層78aの断面に露出した多数の第一短繊維から、無作為に抽出された100本の第一短繊維それぞれについて、この第一短繊維の一端及び他端を通過する直線が周方向に対してなす角度が測定され、この測定された角度が20°以下である第一短繊維の数の、第一短繊維の総数(この場合は100本)に対する比率が90%以上である場合が、第一短繊維が周方向に配向している状態とされる。後述する、内側支持層78bが第二短繊維を含む場合においても、同様にして、内側支持層78bにおいて第二短繊維が周方向に配向している状態が判断される。
このタイヤ32では、内側支持層78bは第二短繊維を含むことができる。この場合、この内側支持層78bをなす第二ゴム組成物は、第二基材ゴム及び第二短繊維を含む。これにより、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合、内側支持層78bが車重を効果的に支えうる。この第二短繊維としては、有機繊維が例示される。有機繊維としては、ナイロン繊維、レーヨン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びポリエステル繊維が例示される。質量の軽量化及び低コスト化の観点から、この第二短繊維として、クラフト紙及び新聞古紙からなる原料紙が細片化されて叩解されることにより得られる紙繊維が用いられてもよい。
このタイヤ32では、内側支持層78bが第二短繊維を含む場合、この内側支持層78bに含まれる第二短繊維の配合量は、この内側支持層78bをなす第二ゴム組成物の第二基材ゴム100質量部に対して5質量部以上60質量部以下が好ましい。この第二短繊維の配合量が5質量部以上に設定されることにより、内側支持層78bが適度な強度を有する。この内側支持層78bは、タイヤ32の剛性に寄与しうる。この観点から、この第二短繊維の配合量は、15質量部以上がより好ましく、25質量部以上がさらに好ましく、30質量部以上が特に好ましい。この第二短繊維の配合量が60質量部以下に設定されることにより、内側支持層78bがインナーライナー48及びカーカス42のそれぞれと十分に接合されうる。このタイヤ32は、耐久性に優れる。この観点から、この第二短繊維の配合量は55質量部以下がより好ましく、45質量部以下が特に好ましい。なお、このタイヤ32では、第二基材ゴムとして、天然ゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリクロロプレン、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体及びイソブチレン−イソプレン共重合体が例示される。第二基材ゴムとして、2種以上のゴムが併用されてもよい。
このタイヤ32では、内側支持層78bが第二短繊維を含む場合、この第二短繊維はこの内側支持層78bにおいて周方向に配向しているのが好ましい。周方向に配向した多数の第二短繊維は、内側支持層78bの強度に寄与しうる。この内側支持層78bは、タイヤ32の剛性に寄与しうる。このタイヤ32では、パンクによってその内圧が低下した場合、内側支持層78bが車重を支えうる。しかも内側支持層78bに含まれる第二短繊維が周方向に配向しているので、内側支持層78bによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられている。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。さらにこの内側支持層78bに含まれる第二短繊維が、タイヤ32の質量に与える影響は小さい。このタイヤ32では、質量の増加が抑えられる。
このタイヤ32では、軸方向においてカーカス42の外側及び内側のそれぞれに、半径方向に延在する支持層78が設けられている。このタイヤ32では、そのサイドウォール36の部分において、特異な剛性を有する部分の形成が防止されている。歪みの集中が抑えられるので、パンクによって内圧が低下した場合においても、このタイヤ32はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ32は、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に優れる。特異な剛性を有する部分の形成防止の観点から、このタイヤ32では外側支持層78aと内側支持層78bとは同等のゴム組成物から形成されるのが好ましい。
前述したように、外側支持層78a及び内側支持層78bのそれぞれは、タイヤ32の剛性に寄与しうる。このタイヤ32では、従来のタイヤ2においてビード12の一部を構成するエイペックス28は不要である。この外側支持層78a及び内側支持層78bの採用は、タイヤ32を構成する部材の数の低減に寄与しうる。このタイヤ32によれば、生産コストの低減が達成されうる。
このタイヤ32では、補強部54は外側補強層80から構成されている。外側補強層80は、軸方向においてカーカス42の外側に位置している。外側補強層80は、周方向に沿って渦巻き状に巻回された第一補強ワイヤー82からなる。言い換えれば、この補強部54は渦巻き状に巻回された第一補強ワイヤー82を含んでいる。図示されているように、第一補強ワイヤー82は外側支持層78aで覆われている。言い換えれば、補強部54は荷重支持部52で覆われている。
このタイヤ32では、外側補強層80は、第一補強ワイヤー82を周方向に沿って渦巻き状に巻き回すことにより形成されている。図示されているように、この外側補強層80の断面には、14の第一補強ワイヤー82の断面が含まれている。これら断面は、ビード40の側から半径方向外向きにカーカス42に沿って並んでいる。言い換えれば、この外側補強層80からなる補強部54は、ビード40からカーカス42に沿って半径方向外向きに延在している。
図示されているように、一の第一補強ワイヤー82の断面(例えば、S1)は、この一の第一補強ワイヤー82の断面S1に近接する他の第一補強ワイヤー82の断面(例えば、S2)と間隔を空けて配置されている。言い換えれば、外側補強層80は第一補強ワイヤー82を疎に巻き回すことにより形成されている。なお、一の第一補強ワイヤー82の断面S1と他の第一補強ワイヤー82の断面S2とが接するように第一補強ワイヤー82が密に巻回されて、外側補強層80が形成されてもよい。一の第一補強ワイヤー82の断面S1と他の第一補強ワイヤー82の断面S2との間隔は、タイヤ32の仕様が考慮され適宜決められる。
このタイヤ32では、補強部54をなす外側補強層80の第一補強ワイヤー82は、渦巻き状に巻回されている。これにより、外側補強層80の剛性が高められている。この外側補強層80は、車重支持に効果的に寄与しうる。パンクした場合においても、このタイヤ32はある程度の距離を走行しうる。この外側補強層80は、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に寄与しうる。しかもこの外側補強層80は、このタイヤ32のサイドウォール36の部分における厚みの低減に寄与しうる。この補強部54は、タイヤ32の軽量化に寄与しうる。
このタイヤ32では、外側補強層80の第一補強ワイヤー82は略周方向に延在している。このため、外側補強層80による、サイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられている。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。
このタイヤ32では、外側補強層80の外端PRからベルト44の端PBまでの距離が適切に調整されるのが好ましい。これにより、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が向上されるとともに、ベルト44の端PBにおけるルースの発生が防止されうる。
このタイヤ32では、補強部54をなす外側補強層80の第一補強ワイヤー82はビード40の一部をなす外側コア66aの第一ビードワイヤー68aと一体をなすものである。このタイヤ32では、補強部54の形成のために第一ビードワイヤー68aとは別のワイヤーを準備する必要はない。外側コア66aの第一ビードワイヤー68aと一体をなす第一補強ワイヤー82からなる補強部54の採用は、タイヤ32を構成する部材の数の低減に寄与しうる。このタイヤ32によれば、生産コストの低減が達成されうる。この補強部54は、タイヤ32の生産性に寄与しうる。
このタイヤ32では、ビード40の一部をなす外側コア66aにおいて、カーカス42の側に位置する外側ロングユニット70aの半径方向高さは、外側ショートユニット72aのそれよりも大きい。このビード40の他の一部をなす内側コア66bにおいても、カーカス42の側に位置する内側ロングユニット70bの半径方向高さは、内側ショートユニット72bのそれよりも大きい。このタイヤ32のビード40は、カーカス42の側においてその半径方向高さが大きくなるように構成されている。しかもこのタイヤ32では、外側コア66a及び内側コア66bがカーカスプライ74の端の部分を挟み込む構成とされている。このビード40は、タイヤ32の半径方向における剛性に寄与しうる。このビード40は、車重支持に効果的に寄与しうる。パンクによって内圧が低下した場合においても、このタイヤ32はある程度の距離を走行しうる。このタイヤ32は、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に優れる。
以上説明されたタイヤ32は、次のようにして製造される。この製造方法では、中子が準備される。図示されていないが、この中子はトロイダル状の外面を備えている。この外面は、空気が充填されその内圧が正規内圧の5%に保持された状態にあるタイヤ32の内面形状に近似されている。
この製造方法では、外側支持層78aの第一ゴム組成物が押し出され、第一ストリップが形成される。この第一ストリップは、第一ゴム組成物からなる。図示されていないが、この製造方法では、第一ストリップはその断面形状が矩形状を呈するように成形される。タイヤ32の生産性の観点から、この第一ストリップの幅は5mm以上が好ましく、30mm以下が好ましい。この第一ストリップの厚みは、0.4mm以上が好ましく、2.5mm以下が好ましい。
この製造方法では、内側支持層78bの第二ゴム組成物が押し出され、第二ストリップが形成される。この第二ストリップは、第二ゴム組成物からなる。図示されていないが、この製造方法では、第一ストリップはその断面形状が矩形状を呈するように成形される。タイヤ32の生産性の観点から、この第二ストリップの幅は5mm以上が好ましく、30mm以下が好ましい。この第二ストリップの厚みは、0.4mm以上が好ましく、2.5mm以下が好ましい。
この製造方法では、中子の外面にインナーライナー48が巻かれる。このインナーライナー48上を第二ストリップが周方向に巻回される。これにより、このタイヤ32のサイドウォール36に相当する部分に、架橋により内側支持層78bをなす要素が形成される。第二ビードワイヤー68bが渦巻き状に密に巻回され、内側コア66bが形成される。インナーライナー48、内側支持層78bをなす要素及び内側コア66bが組み合わされたものの外側に、カーカスプライ74が形成される。このカーカスプライ74の端の部分において、第一ビードワイヤー68aが渦巻き状に密に巻回され、外側コア66aが形成される。この第一ビードワイヤー68aが渦巻き状に疎にさらに巻回され、第一補強ワイヤー82からなる外側補強層80が形成される。第一ストリップが周方向に巻回されることにより、このサイドウォール36に相当する部分に、架橋により外側支持層78aをなす要素が形成される。
この製造方法では、外側支持層78aをなす要素が形成されると、ベルト44、サイドウォール36、トレッド34等がさらに組み合わされ、ローカバー(未架橋タイヤ)が得られる。
この製造方法では、中子の外面において外側補強層80をはじめとする多数の部材が組み合わされてローカバーが組み立てられる。前述したように、この中子の外面は、空気が充填されその内圧が正規内圧の5%に保持された状態にあるタイヤ32の内面形状に近似されている。この製造方法では、従来の製造方法のようなローカバーのシェーピングは不要である。この製造方法では、成形工程においてローカバーは引き延ばされない。
ローカバーは、開かれたモールドに投入される。この製造方法では、ローカバーは中子に組み合わされた状態でモールドに投入される。したがって、モールドに投入されたローカバーの内側には、中子が位置している。
この製造方法では、モールドが締められると、ローカバーはモールドのキャビティ面と中子の外面とに挟まれて加圧及び加熱される。この状態が、図2に示されている。
この製造方法では、ローカバー(図2中の符号R)は、中子(図2中の符号N)及びモールド(図2中の符号M)からの熱伝導により、加熱される。加圧と加熱とにより、ローカバーRをなす各要素のゴム組成物は流動する。加熱によりゴム組成物が架橋反応を起こし、図1に示されたタイヤ32が得られる。このタイヤ32は、ローカバーRをモールドMと中子Nとの間に形成されたキャビティC内で加圧及び加熱することにより形成される。この製造方法では、ローカバーRが加圧及び加熱される工程は架橋工程と称される。
前述したように、この製造方法では、ローカバーRは中子Nに組み合わされた状態でモールドMに投入され、モールドMのキャビティ面MSと中子Nの外面NSとに挟まれて加圧及び加熱される。この製造方法では、従来の製造方法で使用されるブラダーは不要である。この製造方法では、架橋工程においてローカバーRは引き延ばされない。
前述したように、この製造方法では、成形工程においてローカバーRをなす各要素は引き延ばされない。架橋工程においても、ローカバーRをなす各要素は引き延ばされない。このため、この製造方法では、そのサイドウォール36の部分に略周方向に延在する第一補強ワイヤー82からなる外側補強層80が配置されたローカバーRの組み立てが可能である。そして、このローカバーRからタイヤ32が得られる。換言すれば、この製造方法では、ローカバーRの変形を伴う従来の製造方法で生産できなかった、サイドウォール36の部分に略周方向に延在する第一補強ワイヤー82からなる外側補強層80を備えるタイヤ32が、高品質にしかも安定に生産されうる。この製造方法によれば、外側支持層78a又は内側支持層78bをなすゴム組成物に、これを引っ張ると伸びずに破断してしまう程度に多量の短繊維が配合された場合においても、ローカバーRは成形されうる。そして、このローカバーRからタイヤ32が得られる。この製造方法では、質量の増加を抑えつつ、パンクによってタイヤ32の内圧が低下した場合における、耐久性の向上が達成されたタイヤ32が生産されうる。
図1において、両矢印Hはビードベースラインからこのタイヤ32の赤道までの半径方向距離を表している。この半径方向距離Hは、このタイヤ32の断面高さである。符号Phで示されているのは、ビードベースラインからの半径方向距離(図中の両矢印Hh)がこのタイヤ32の断面高さHの半分となる、このタイヤ32の外面上の位置を表している。言い換えれば、この位置Phは、このタイヤ32の断面高さHの半分の高さに相当する位置を表している。両矢印Tは、この位置Phにおけるタイヤ32の厚みを表している。
このタイヤ32では、厚みTは9mm以上17mm以下が好ましい。この厚みTが9mm以上に設定されることにより、このタイヤのサイドウォール36の部分が車重支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚みTは11mm以上がより好ましい。この厚みTが17mm以下に設定されることにより、このサイドウォール36の部分における剛性過大が防止される。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。この観点から、この厚みTは15mm以下がより好ましい。
図3には、図1に示されたタイヤ32の一部が示されている。この図3において、両矢印Dvは補強部54をなす外側補強層80の外端PRからベルト44の端PBまでの距離を表している。両矢印Dsは、外側補強層80の断面における、一の第一補強ワイヤー82の断面S1とこの一の第一補強ワイヤー82の断面S1に近接する他の第一補強ワイヤー82の断面S2との間隔を表している。両矢印Bhは、ビードベースラインからビード40の外端PCまでの半径方向高さを表している。この高さBhは、ビード40の、ビードベースラインからの半径方向高さである。両矢印Tsは、タイヤ32の断面高さHの半分の高さに相当する位置Phにおける外側支持層78aの厚みを表している。両矢印Tuは、この位置Phにおける内側支持層78bの厚みを表している。
このタイヤ32では、距離Dvは5mm以上が好ましい。言い換えれば、補強部54をなす外側補強層80の外端PRはベルト44の端PBから5mm以上離れた位置にあるのが好ましい。これにより、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が向上されるとともに、ベルト44の端PBにおけるルースの発生が防止されうる。パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が適切に維持されうるとの観点から、この距離Dvは15mm以下が好ましい。
このタイヤ32では、第一補強ワイヤー82を渦巻き状に密に巻回して外側補強層80が形成されてもよい。この場合、間隔Dsは0mmとされる。第一補強ワイヤー82を渦巻き状に疎に巻回して外側補強層80が形成されてもよい。これにより、外側補強層80によるタイヤ32の質量への影響が抑えられる。この場合、この外側補強層80がタイヤ32の軽量化に寄与しうる。この観点から、この間隔Dsは5mm以上が好ましい。パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が適切に維持されうるとの観点から、間隔Dsは20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。なお、外側補強層80における間隔Dsは0mm以上20mm以下の範囲にあればよく、その全てにおいて同等とされていてもよく、それぞれが相違していてもよい。
このタイヤ32では、ビード40の高さBhは15mm以上45mm以下が好ましい。この高さBhが15mm以上に設定されることにより、ビード40がパンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に効果的に寄与しうる。この観点から、この高さBhは20mm以上がより好ましい。この高さBhが45mm以下に設定されることにより、このビード40による、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性への影響が抑えられる。この観点から、この高さBhは35mm以下がより好ましい。
このタイヤ32では、厚みTsは2mm以上10mm以下が好ましい。この厚みTsが2mm以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この外側支持層78aが車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚みTsは3mm以上がより好ましい。この厚みTsが10mm以下に設定されることにより、外側支持層78aによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。しかもこの厚みTsが過大でないので、タイヤ32の質量が適切に維持される。この観点から、この厚みTsは7mm以下がより好ましい。
このタイヤ32では、厚みTuは2mm以上10mm以下が好ましい。この厚みTiが2mm以上に設定されることにより、パンクによってこのタイヤ32の内圧が低下した場合、この内側支持層78bが車重の支持に効果的に寄与しうる。この観点から、この厚みTuは3mm以上がより好ましい。この厚みTuが10mm以下に設定されることにより、内側支持層78bによるサイドウォール36の部分の撓みへの影響が抑えられる。このタイヤ32では、乗り心地が適切に維持される。しかもこの厚みTuが過大でないので、タイヤ32の質量が適切に維持される。この観点から、この厚みTuは7mm以下がより好ましい。
このタイヤ32では、厚みTuは厚みTsと同等とされる、または、この厚みTsよりも大きくされるのが好ましい。車重支持の観点から、厚みTuは厚みTsよりも大きくされるのがより好ましい。より詳細には、厚みTuの厚みTsに対する比は、1.0以上が好ましく、1.2以上がより好ましい。この比は、3.0以下が好ましく、2.6以下がより好ましい。
本願においては、タイヤ2、32の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2、32が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2、32に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2、32には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2、32が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2、32が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。乗用車用タイヤ2、32の場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。後述するタイヤの各部材の寸法及び角度も、このタイヤ2、32と同様にして測定される。
図4には、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤ88が示されている。図4において、上下方向がタイヤ88の半径方向であり、左右方向がタイヤ88の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ88の周方向である。図4において、一点鎖線CLはタイヤ88の赤道面を表わす。このタイヤ88の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。実線BBLは、ビードベースラインを表している。
このタイヤ88は、トレッド90、サイドウォール92、クリンチ94、ビード96、カーカス98、ベルト100、バンド102、インナーライナー104、チェーファー106、荷重支持部108及び補強部110を備えている。このタイヤ88の補強部110以外は、図1に示されたタイヤ2と同等の構成を有している。
このタイヤ88では、補強部110は内側補強層112から構成されている。内側補強層112は、軸方向においてカーカス98の内側に位置している。内側補強層112は、周方向に沿って渦巻き状に巻回された第二補強ワイヤー114からなる。言い換えれば、この補強部110は渦巻き状に巻回された第二補強ワイヤー114を含んでいる。図示されているように、第二補強ワイヤー114は荷重支持部108の一部をなす内側支持層116bで覆われている。言い換えれば、補強部110は荷重支持部108で覆われている。
このタイヤ88では、内側補強層112は、第二補強ワイヤー114を周方向に沿って渦巻き状に巻き回すことにより形成されている。図示されているように、この内側補強層112の断面には、14の第二補強ワイヤー114の断面が含まれている。これら断面は、ビード96の側から半径方向外向きにカーカス98に沿って並んでいる。言い換えれば、この内側補強層112からなる補強部110は、ビード96からカーカス98に沿って半径方向外向きに延在している。
図示されているように、一の第二補強ワイヤー114の断面(例えば、U1)は、この一の第二補強ワイヤー114の断面U1に近接する他の第二補強ワイヤー114の断面(例えば、U2)と間隔を空けて配置されている。言い換えれば、内側補強層112は第二補強ワイヤー114を疎に巻き回すことにより形成されている。なお、一の第二補強ワイヤー114の断面U1と他の第二補強ワイヤー114の断面U2とが接するように第二補強ワイヤー114が密に巻回されて、内側補強層112が形成されてもよい。一の第二補強ワイヤー114の断面U1と他の第二補強ワイヤー114の断面U2との間隔は、タイヤ88の仕様が考慮され適宜決められる。
このタイヤ88では、図1に示されたタイヤ2と同様、荷重支持部108は軸方向においてカーカス98の外側に位置する外側支持層116aとその内側に位置する内側支持層116bとから構成されている。このタイヤ88では、パンクによってその内圧が低下した場合、外側支持層116a及び内側支持層116bが車重を支えうる。これにより、内圧が低い場合でも、タイヤ88はある程度の距離を走行しうる。
このタイヤ88では、補強部110をなす内側補強層112の第二補強ワイヤー114は、渦巻き状に巻回されている。これにより、内側補強層112の剛性が高められている。この内側補強層112は、車重支持に効果的に寄与しうる。パンクした場合においても、このタイヤ88はある程度の距離を走行しうる。この内側補強層112は、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に寄与しうる。しかもこの内側補強層112は、サイドウォール92の部分における厚み低減に寄与しうる。この補強部110は、タイヤ88の軽量化に寄与しうる。
このタイヤ88では、内側補強層112の第二補強ワイヤー114は略周方向に延在している。このため、内側補強層112による、サイドウォール92の部分の撓みへの影響が抑えられている。このタイヤ88では、乗り心地が適切に維持される。
このタイヤ88では、内側補強層112の外端PRからベルト100の端PBまでの距離が適切に調整されるのが好ましい。これにより、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が向上されるとともに、ベルト100の端PBにおけるルースの発生が防止されうる。
このタイヤ88では、補強部110をなす内側補強層112の第二補強ワイヤー114はビード96の一部をなす内側コア118bの第二ビードワイヤー120bと一体をなすものである。このタイヤ88では、補強部110の形成のために第二ビードワイヤー120bとは別のワイヤーを準備する必要はない。内側コア118bの第二ビードワイヤー120bと一体をなす第二補強ワイヤー114からなる補強部110の採用は、タイヤ88を構成する部材の数の低減に寄与しうる。このタイヤ88によれば、生産コストの低減が達成されうる。この補強部110は、タイヤ88の生産性に寄与しうる。
このタイヤ88は、図1に示されたタイヤ2と同様にして製造される。したがって、このタイヤ88の製造方法では、トロイダル状の中子の外面において内側補強層112をはじめとする多数の部材が組み合わされてローカバーが組み立てられる。この製造方法では、従来の製造方法のようなローカバーのシェーピングは不要である。この製造方法では、成形工程においてローカバーは引き延ばされない。しかもこの製造方法では、ローカバーは中子に組み合わされた状態でモールドに投入され、モールドのキャビティ面と中子の外面とに挟まれて加圧及び加熱される。この製造方法では、従来の製造方法で使用されるブラダーは不要である。この製造方法では、架橋工程においてローカバーは引き延ばされない。
このように、この製造方法では、成形工程においてローカバーをなす各要素は引き延ばされない。架橋工程においても、ローカバーをなす各要素は引き延ばされない。このため、この製造方法では、そのサイドウォール92の部分に略周方向に延在する第二補強ワイヤー114からなる内側補強層112が配置されたローカバーの組み立てが可能である。そして、このローカバーからタイヤ88が得られる。換言すれば、この製造方法では、ローカバーの変形を伴う従来の製造方法で生産できなかった、サイドウォール92の部分に略周方向に延在する第二補強ワイヤー114からなる内側補強層112を備えるタイヤ88が、高品質にしかも安定に生産されうる。
図4において、両矢印Dvは補強部110をなす内側補強層112の外端PRからベルト100の端PBまでの距離を表している。両矢印Duは、内側補強層112の断面における、一の第二補強ワイヤー114の断面U1とこの一の第二補強ワイヤー114の断面U1に近接する他の第二補強ワイヤー114の断面U2との間隔を表している。両矢印Bhは、ビード96の、ビードベースラインからの半径方向高さを表している。
このタイヤ88では、距離Dvは5mm以上が好ましい。言い換えれば、補強部110をなす内側補強層112の外端PRはベルト100の端PBから5mm以上離れた位置にあるのが好ましい。これにより、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が向上されるとともに、ベルト100の端PBにおけるルースの発生が防止されうる。パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が適切に維持されうるとの観点から、この距離Dvは15mm以下が好ましい。
このタイヤ88では、第二補強ワイヤー114を渦巻き状に密に巻回して内側補強層112が形成されてもよい。この場合、間隔Duは0mmとされる。第二補強ワイヤー114を渦巻き状に疎に巻回して内側補強層112が形成されてもよい。これにより、内側補強層112によるタイヤ88の質量への影響が抑えられる。この場合、この内側補強層112がタイヤ88の軽量化に寄与しうる。この観点から、この間隔Duは5mm以上が好ましい。パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が適切に維持されうるとの観点から、間隔Duは20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。なお、内側補強層112における間隔Duは0mm以上20mm以下の範囲にあればよく、その全てにおいて同等とされていてもよく、それぞれが相違していてもよい。
このタイヤ88では、ビード96の高さBhは15mm以上45mm以下が好ましい。この高さBhが15mm以上に設定されることにより、ビード96がパンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に効果的に寄与しうる。この観点から、この高さBhは20mm以上がより好ましい。この高さBhが45mm以下に設定されることにより、このビード96による、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性への影響が抑えられる。この観点から、この高さBhは35mm以下がより好ましい。
図5には、本発明のさらに他の実施形態に係る空気入りタイヤ122が示されている。図5において、上下方向がタイヤ122の半径方向であり、左右方向がタイヤ122の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ122の周方向である。図5において、一点鎖線CLはタイヤ122の赤道面を表わす。このタイヤ122の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。実線BBLは、ビードベースラインを表している。
このタイヤ122は、トレッド124、サイドウォール126、クリンチ128、ビード130、カーカス132、ベルト134、バンド136、インナーライナー138、チェーファー140、荷重支持部142及び補強部144を備えている。このタイヤ122の補強部144以外は、図1に示されたタイヤ2と同等の構成を有している。
このタイヤ122では、補強部144は外側補強層146aと内側補強層146bとから構成されている。外側補強層146aは、軸方向においてカーカス132の外側に位置している。外側補強層146aは、周方向に沿って渦巻き状に巻回された第一補強ワイヤー148aからなる。言い換えれば、この補強部144は渦巻き状に巻回された第一補強ワイヤー148aを含んでいる。内側補強層146bは、軸方向においてカーカス132の内側に位置している。内側補強層146bは、周方向に沿って渦巻き状に巻回された第二補強ワイヤー148bからなる。言い換えれば、この補強部144は渦巻き状に巻回された第二補強ワイヤー148bを含んでいる。
図示されているように、第一補強ワイヤー148aは荷重支持部142の一部をなす外側支持層150aで覆われており、第二補強ワイヤー148bは荷重支持部142の他の一部をなす内側支持層150bで覆われている。言い換えれば、補強部144は荷重支持部142で覆われている。
このタイヤ122では、外側補強層146aは、第一補強ワイヤー148aを周方向に沿って渦巻き状に巻き回すことにより形成されている。図示されているように、この外側補強層146aの断面には、14の第一補強ワイヤー148aの断面が含まれている。これら断面は、ビード130の側から半径方向外向きにカーカス132に沿って並んでいる。内側補強層146bは、第二補強ワイヤー148bを周方向に沿って渦巻き状に巻き回すことにより形成されている。図示されているように、この内側補強層146bの断面には、14の第二補強ワイヤー148bの断面が含まれている。これら断面は、ビード130の側から半径方向外向きにカーカス132に沿って並んでいる。このタイヤ122では、外側補強層146a及び内側補強層146bからなる補強部144は、ビード130からカーカス132に沿って半径方向外向きに延在している。
図示されているように、一の第一補強ワイヤー148aの断面(例えば、S1)は、この一の第一補強ワイヤー148aの断面S1に近接する他の第一補強ワイヤー148aの断面(例えば、S2)と間隔を空けて配置されている。言い換えれば、外側補強層146aは第一補強ワイヤー148aを疎に巻き回すことにより形成されている。なお、一の第一補強ワイヤー148aの断面S1と他の第一補強ワイヤー148aの断面S2とが接するように第一補強ワイヤー148aが密に巻回されて、外側補強層146aが形成されてもよい。
図示されているように、一の第二補強ワイヤー148bの断面(例えばU1)は、この一の第二補強ワイヤー148bの断面U1に近接する他の第二補強ワイヤー148bの断面(例えば、U2)と間隔を空けて配置されている。言い換えれば、内側補強層146bは第二補強ワイヤー148bを疎に巻き回すことにより形成されている。なお、一の第二補強ワイヤー148bの断面U1と他の第二補強ワイヤー148bの断面U2とが接するように第二補強ワイヤー148bが密に巻回されて、内側補強層146bが形成されてもよい。
このタイヤ122では、図1に示されたタイヤ2と同様、荷重支持部142は軸方向においてカーカス132の外側に位置する外側支持層150aとその内側に位置する内側支持層150bとから構成されている。このタイヤ122では、パンクによってその内圧が低下した場合、外側支持層150a及び内側支持層150bが車重を支えうる。これにより、内圧が低い場合でも、タイヤ122はある程度の距離を走行しうる。
このタイヤ122では、補強部144の一部をなす外側補強層146aの第一補強ワイヤー148aは、渦巻き状に巻回されている。これにより、外側補強層146aの剛性が高められている。補強部144の他の一部をなす内側補強層146bの第二補強ワイヤー148bは、渦巻き状に巻回されている。これにより、内側補強層146bの剛性が高められている。この補強部144は、車重支持に効果的に寄与しうる。パンクした場合においても、このタイヤ122はある程度の距離を走行しうる。この補強部144は、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に寄与しうる。しかもこの補強部144は、このタイヤ122のサイドウォール126の部分における厚み低減に寄与しうる。この補強部144は、タイヤ122の軽量化に寄与しうる。
このタイヤ122では、外側補強層146aの第一補強ワイヤー148aは略周方向に延在している。内側補強層146bの第二補強ワイヤー148bは、略周方向に延在している。このため、補強部144による、サイドウォール126の部分の撓みへの影響が抑えられている。このタイヤ122では、乗り心地が適切に維持される。
このタイヤ122では、補強部144の外端PRからベルト134の端PBまでの距離が適切に調整されるのが好ましい。これにより、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が向上されるとともに、ベルト134の端PBにおけるルースの発生が防止されうる。
このタイヤ122では、補強部144の一部をなす外側補強層146aの第一補強ワイヤー148aはビード130の一部をなす外側コア152aの第一ビードワイヤー154aと一体をなすものである。補強部144の他の一部をなす内側補強層146bの第二補強ワイヤー148bはビード130の他の一部をなす内側コア152bの第二ビードワイヤー154bと一体をなすものである。このタイヤ122では、外側補強層146aの形成のために第一ビードワイヤー154aとは別のワイヤーを準備する必要はない。内側補強層146bの形成のために第二ビードワイヤー154bとは別のワイヤーを準備する必要はない。この補強部144の採用は、タイヤ122を構成する部材の数の低減に寄与しうる。このタイヤ122によれば、生産コストの低減が達成されうる。この補強部144は、タイヤ122の生産性に寄与しうる。
このタイヤ122は、図1に示されたタイヤ2と同様にして製造される。したがって、このタイヤ122の製造方法では、トロイダル状の中子の外面において外側補強層146a及び内側補強層146bをはじめとする多数の部材が組み合わされてローカバーが組み立てられる。この製造方法では、従来の製造方法のようなローカバーのシェーピングは不要である。この製造方法では、成形工程においてローカバーは引き延ばされない。しかもこの製造方法では、ローカバーは中子に組み合わされた状態でモールドに投入され、モールドのキャビティ面と中子の外面とに挟まれて加圧及び加熱される。この製造方法では、従来の製造方法で使用されるブラダーは不要である。この製造方法では、架橋工程においてローカバーは引き延ばされない。
このように、この製造方法では、成形工程においてローカバーをなす各要素は引き延ばされない。架橋工程においても、ローカバーをなす各要素は引き延ばされない。このため、この製造方法では、そのサイドウォール126の部分に、略周方向に延在する第一補強ワイヤー148aからなる外側補強層146a、及び、略周方向に延在する第二補強ワイヤー148bからなる内側補強層146bが配置された、ローカバーの組み立てが可能である。そして、このローカバーからタイヤ122が得られる。換言すれば、この製造方法では、ローカバーの変形を伴う従来の製造方法で生産できなかった、略周方向に延在する第一補強ワイヤー148aからなる外側補強層146a、及び、略周方向に延在する第二補強ワイヤー148bからなる内側補強層146bをサイドウォール126の部分に備えるタイヤ122が、高品質にしかも安定に生産されうる。
図5において、両矢印Dvは補強部144の外端PRからベルト134の端PBまでの距離を表している。このタイヤ122では、この距離Dvはベルト134の端PBに近接する外側補強層146aの外端PRからベルト134の端PBまでの距離により示される。両矢印Dsは、外側補強層146aの断面における、一の第一補強ワイヤー148aの断面S1とこの一の第一補強ワイヤー148aの断面S1に近接する他の第一補強ワイヤー148aの断面S2との間隔を表している。両矢印Duは、内側補強層146bの断面における、一の第二補強ワイヤー148bの断面U1とこの一の第二補強ワイヤー148bの断面U1に近接する他の第二補強ワイヤー148bの断面U2との間隔を表している。両矢印Bhは、ビード130の、ビードベースラインからの半径方向高さを表している。
このタイヤ122では、距離Dvは5mm以上が好ましい。言い換えれば、補強部144の外端PRはベルト134の端PBから5mm以上離れた位置にあるのが好ましい。これにより、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が向上されるとともに、ベルト134の端PBにおけるルースの発生が防止されうる。パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が適切に維持されうるとの観点から、この距離Dvは15mm以下が好ましい。
このタイヤ122では、第一補強ワイヤー148aを渦巻き状に密に巻回して外側補強層146aが形成されてもよい。この場合、間隔Dsは0mmとされる。第一補強ワイヤー148aを渦巻き状に疎に巻回して外側補強層146aが形成されてもよい。これにより、外側補強層146aによるタイヤ122の質量への影響が抑えられる。この場合、この外側補強層146aがタイヤ122の軽量化に寄与しうる。この観点から、この間隔Dsは5mm以上が好ましい。パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が適切に維持されうるとの観点から、間隔Dsは20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。なお、外側補強層146aにおける間隔Dsは0mm以上20mm以下の範囲にあればよく、その全てにおいて同等とされていてもよく、それぞれが相違していてもよい。
このタイヤ122では、第二補強ワイヤー148bを渦巻き状に密に巻回して内側補強層146bが形成されてもよい。この場合、間隔Duは0mmとされる。第二補強ワイヤー148bを渦巻き状に疎に巻回して内側補強層146bが形成されてもよい。これにより、内側補強層146bによるタイヤ122の質量への影響が抑えられる。この場合、この内側補強層146bがタイヤ122の軽量化に寄与しうる。この観点から、この間隔Duは5mm以上が好ましい。パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性が適切に維持されうるとの観点から、間隔Duは20mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましい。なお、内側補強層146bにおける間隔Duは0mm以上20mm以下の範囲にあればよく、その全てにおいて同等とされていてもよく、それぞれが相違していてもよい。
このタイヤ122では、ビード130の高さBhは15mm以上45mm以下が好ましい。この高さBhが15mm以上に設定されることにより、ビード130がパンクによってその内圧が低下した場合における耐久性に効果的に寄与しうる。この観点から、この高さBhは20mm以上がより好ましい。この高さBhが45mm以下に設定されることにより、このビード130による、パンクによってその内圧が低下した場合における耐久性への影響が抑えられる。この観点から、この高さBhは35mm以下がより好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
中子の外面にローカバーを成形し、この中子と組み合わせたままこのローカバーをモールドに投入した。このローカバーをモールドと中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱することにより、図1に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた実施例1の空気入りタイヤ(サイズ:245/40R18)を得た。このタイヤは、ランフラットタイヤである。このタイヤが中子工法で製造されたことが、この表において「A」で表されている。このタイヤでは、ビードの外側コア及び内側コア並びに外側補強層の形成には、撚り線(材質=スチール、構成=1×9×0.38)がワイヤーとして用いられた。このことが、この表において、「SA」で表されている。ビードの高さBhは、20.0mmとされた。補強部の断面における、ワイヤーの断面間の間隔Dsは、7.0mmとされた。補強部の外端からベルトの外端までの距離Dvは、7.0mmとされた。タイヤの断面高さHの半分の高さに相当する位置Phにおけるタイヤの厚みTは、13.0mmとされた。外側支持層の硬度は、75とされた。外側支持層の厚みTsは、3.5mmとされた。内側支持層の硬度は、75とされた。内側支持層の厚みTuは、5.5mmとされた。外側支持層及び内側支持層には、短繊維は配合されていない。このタイヤには、図6に示されたタイヤのビードの一部をなすエイペックスに相当する部材は設けられていない。
[実施例2−8]
間隔Dsを下記の表1及び2の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2−8のタイヤを得た。
[実施例9−11]
距離Dvを下記の表3の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例9−11のタイヤを得た。
[実施例12−15]
厚みT、厚みTs及び厚みTuを下記の表4の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例12−15のタイヤを得た。
[実施例16−25]
外側支持層及び内側支持層のそれぞれにアラミド繊維からなる短繊維(平均外径=10μm、平均長さ=500μm)を配合し、その配合量を下記の表5及び6の通りとした他は実施例1と同様にして、実施例16−25のタイヤを得た。実施例16−20のそれぞれでは、支持層形成のためのストリップをその長さ方向に引っ張ると、このストリップは僅かに伸長した(伸長率で約3%)。このことが、この表において、「S」で表されている。これら以外では、ストリップをその長さ方向に引っ張ると直ぐにこのストリップは破断した。このことが、この表において、「B」で表されている。
[実施例28]
ビードの外側コア及び内側コア並びに外側補強層の形成に、アラミド繊維からなるコード(構成=1670dtex/2)をワイヤーとして用いた他は実施例1と同様にして、実施例28のタイヤを得た。このことが、表7において、「K」で表されている。
[実施例26]
中子の外面にローカバーを成形し、この中子と組み合わせたままこのローカバーをモールドに投入した。このローカバーをモールドと中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱することにより、図4に示された基本構成を備え、下記の表7に示された仕様を備えた実施例26の空気入りタイヤ(サイズ:245/40R18)を得た。このタイヤは、ランフラットタイヤである。このタイヤが中子工法で製造されたことが、この表において「A」で表されている。このタイヤでは、ビードの外側コア及び内側コア並びに内側補強層の形成には、撚り線(材質=スチール、構成=1×9×0.38)がワイヤーとして用いられた。このことが、この表において、「SA」で表されている。ビードの高さBhは、20.0mmとされた。補強部の断面における、ワイヤーの断面間の間隔Duは、7.0mmとされた。補強部の外端からベルトの外端までの距離Dvは、7.0mmとされた。タイヤの断面高さHの半分の高さに相当する位置Phにおけるタイヤの厚みTは、13.0mmとされた。外側支持層の硬度は、75とされた。外側支持層の厚みTsは、3.5mmとされた。内側支持層の硬度は、75とされた。内側支持層の厚みTuは、5.5mmとされた。外側支持層及び内側支持層には、短繊維は配合されていない。このタイヤには、図6に示されたタイヤのビードの一部をなすエイペックスに相当する部材は設けられていない。
[実施例27]
中子の外面にローカバーを成形し、この中子と組み合わせたままこのローカバーをモールドに投入した。このローカバーをモールドと中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱することにより、図5に示された基本構成を備え、下記の表7に示された仕様を備えた実施例27の空気入りタイヤ(サイズ:245/40R18)を得た。このタイヤは、ランフラットタイヤである。このタイヤが中子工法で製造されたことが、この表において「A」で表されている。このタイヤでは、ビードの外側コア及び内側コア並びに補強部の外側補強層及び内側補強層の形成には、撚り線(材質=スチール、構成=1×9×0.38)がワイヤーとして用いられた。このことが、この表において、「SA」で表されている。ビードの高さBhは、20.0mmとされた。外側補強層の断面における、ワイヤーの断面間の間隔Dsは、7.0mmとされた。内側補強層の断面における、ワイヤーの断面間の間隔Duは、7.0mmとされた。補強部の外端からベルトの外端までの距離Dvは、7.0mmとされた。タイヤの断面高さHの半分の高さに相当する位置Phにおけるタイヤの厚みTは、13.0mmとされた。外側支持層の硬度は、75とされた。外側支持層の厚みTsは、3.5mmとされた。内側支持層の硬度は、75とされた。内側支持層の厚みTuは、5.5mmとされた。外側支持層及び内側支持層には、短繊維は配合されていない。このタイヤには、図6に示されたタイヤのビードの一部をなすエイペックスに相当する部材は設けられていない。
[比較例1]
従来の製造方法により、図6に示された基本構成を備え、下記の表1に示された仕様を備えた比較例1の空気入りタイヤ(サイズ:245/40R18)を得た。このタイヤは、従来のランフラットタイヤである。このタイヤが従来の製造方法で製造されたことが、この表において「C」で表されている。このタイヤの荷重支持層の硬度は、75とされた。この荷重支持層には短繊維は含まれていない。このタイヤでは、断面高さHの半分の高さHhにおける厚みTは15.0mmとされた。このタイヤのビードは、エイペックスを備えている。ビードのコアの形成には、単線(材質=スチール、外径=1.0mm)が用いられた。このことが、この表において、「SB」で表されている。ビードの高さBhは、9.0mmとされた。
[比較例2]
従来の製造方法により、実施例1と同じ構成を有する比較例9のタイヤを製作した。この製造方法では、その成形工程において、ローカバーはシェーピングされた。架橋工程では、ブラダーを用いてローカバーが膨張された。このように従来の工法でタイヤを製造したことが、この表において「C」で表されている。
[タイヤ質量]
タイヤの質量を計測した。この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から7に示されている。数値が小さいほど質量が小さいことが示されている。
[耐久性]
タイヤがパンクして内圧が低下した場合における、耐久性を、以下のようにして評価した。タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに空気を充填して内圧を180kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、7.5kNの縦荷重をタイヤに負荷した。このタイヤの内圧を常圧としてパンク状態を再現し、このタイヤを80km/hの速度で、半径が1.7mであるドラムの上を走行させた。タイヤが破壊するまでの走行距離を、測定した。この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1から7に示されている。数値が大きいほど、好ましい。
[操縦安定性及び乗り心地]
タイヤを18×8.5Jのリムに組み込み、標準内圧となるようにタイヤに空気を充填した。これを、排気量が3.0リットルであり、前側エンジン後輪駆動の乗用車に装着した。ドライバーに、この乗用車をレーシングサーキットで運転させて、操縦安定性及び乗り心地を評価させた。この結果が、満点が10点とされた指数として下記の表1から7に示されている。数値が大きいほど好ましい。
[生産性]
1本のタイヤの生産に要する時間を計測した。その結果(計測された時間)が、下記の表1から7に、比較例1を100とした指数値で示されている。この数値が小さいほど、評価が高い。
Figure 2013169848
Figure 2013169848
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Figure 2013169848
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表1から7に示されるように、実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。なお、比較例2では、シェーピング中に外側補強層がローカバーの変形に追随できなかったため、ローカバーを成形することができなかった。したがって、この比較例2のタイヤは製造できなかった。
以上説明された方法は、様々なタイヤにも適用されうる。
2、32、88、122・・・タイヤ
4、34、90、124・・・トレッド
8、36、92、126・・・サイドウォール
12、40、96、130・・・ビード
14、42、98、132・・・カーカス
18、44、100、134・・・ベルト
26、66a、66b、118a、118b、152a、152b・・・コア
28・・・エイペックス
30、74・・・カーカスプライ
52、108、142・・・荷重支持部
54、110、144・・・補強部
56・・・トレッド面
68a、68a、68、120a、120b、154a、154b・・・ビードワイヤー
78a、78b、78、116a、116b、150a、150b・・・支持層
80、112、146a、146b・・・補強層
82、114、148a、148b・・・補強ワイヤー

Claims (9)

  1. トロイダル状の中子の外面において組み立てられ、モールドとこの中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱されることにより形成されており、
    その外面がトレッド面をなすトレッドと、
    それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、 それぞれがこのサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、
    上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、
    上記トレッドの半径方向内側において、上記カーカスに積層されたベルトと、
    それぞれが軸方向において上記サイドウォールの内側に位置しており、このカーカスに沿って半径方向に延在する一対の荷重支持部と、
    それぞれが上記ビードからこのカーカスに沿って半径方向外向きに延在する一対の補強部とを備えており、
    上記ビードが、渦巻き状に巻回されたビードワイヤーを含んでおり、
    上記補強部が、上記荷重支持部で覆われており、
    この補強部が、渦巻き状に巻回された補強ワイヤーを含んでおり、
    この補強ワイヤーが、上記ビードワイヤーと一体をなすものである空気入りタイヤ。
  2. 上記補強部の断面における、一の補強ワイヤーの断面とこの一の補強ワイヤーの断面に近接する他の補強ワイヤーの断面との間隔が、0mm以上20mm以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記補強部の外端が、上記ベルトの端から5mm以上離れた位置にある請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記ビードの、ビードベースラインからの半径方向高さが、15mm以上40mm以下である請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 上記ビードが、軸方向において上記カーカスの外側に位置する外側コアを備えており、
    この外側コアが、渦巻き状に巻回された第一ビードワイヤーからなり、
    上記補強部が、軸方向においてこのカーカスの外側に位置する外側補強層を備えており、
    この外側補強層が、渦巻き状に巻回された第一補強ワイヤーからなり、
    この第一補強ワイヤーが、上記第一ビードワイヤーと一体をなすものである請求項1から4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 上記ビードが、軸方向において上記カーカスの内側に位置する内側コアを備えており、
    この内側コアが、渦巻き状に巻回された第二ビードワイヤーからなり、
    上記補強部が、軸方向においてこのカーカスの内側に位置する内側補強層を備えており、
    この内側補強層が、渦巻き状に巻回された第二補強ワイヤーからなり、
    この第二補強ワイヤーが、上記第二ビードワイヤーと一体をなすものである請求項1から5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  7. 上記荷重支持部が、
    それぞれが軸方向において上記カーカスの外側に位置しており、このカーカスに沿って半径方向に延在する一対の外側支持層と、
    それぞれが軸方向においてこのカーカスの内側に位置しており、このカーカスに沿って半径方向に延在する一対の内側支持層とを備えている請求項1から6のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 上記外側支持層又は上記内側支持層が、基材ゴム及び短繊維を含むゴム組成物が架橋されたものからなる請求項7に記載の空気入りタイヤ。
  9. トロイダル状の中子の外面において、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されたカーカスと、上記トレッドの半径方向内側において上記カーカスに積層されたベルトと、それぞれが軸方向において上記サイドウォールの内側に位置しておりこのカーカスに沿って半径方向に延在する一対の荷重支持部と、それぞれが上記ビードからこのカーカスに沿って半径方向外向きに延在する一対の補強部とを備えており、上記ビードが渦巻き状に巻回されたビードワイヤーを含んでおり、上記補強部が上記荷重支持部で覆われており、この補強部が渦巻き状に巻回された補強ワイヤーを含んでおり、この補強ワイヤーが上記ビードワイヤーと一体をなすものである、ローカバーが組み立てられる工程と、
    このローカバーが、モールドに投入される工程と、
    このローカバーが、このモールドと上記中子との間に形成されたキャビティ内で加圧及び加熱される工程と
    を含む、空気入りタイヤの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015080973A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

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