JP2012121432A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】リムに組み込みやすく、乗り心地に優れ、リムのフランジ38の損傷を防止しうる空気入りタイヤ16の提供。
【解決手段】このタイヤ16は、それぞれが軸方向においてカーカス24の外側に位置する一対のサイド部36を備える。各サイド部36は、軸方向外側に向かってテーパー状に突出するリムプロテクター50を有する。サイド部36は、サイドウォール56及び挿入体60を備える。サイドウォール56は、トレッド18の端から半径方向略内向きに延びる。挿入体60は、リムプロテクター50の近傍にあり、軸方向においてサイドウォール56の内側に位置する。挿入体60は、サイドウォール56よりも軟質である。挿入体60の硬度は、30以上60以下である。正規リムのフランジ38の端54から軸方向に突出するリムプロテクター50の長さDGは、2mm以上10mm以下である。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。詳細には、本発明は、リムプロテクターを備えたタイヤに関する。
タイヤは、リムに装着されて用いられる。リムは、フランジを備えている。歩道を有する道路では、車道と歩道との間に縁石が敷設されている。車両が路肩に寄せられたとき、リムフランジが縁石に接触することがある。接触により、リムが損傷しうる。路面にキャッツアイが敷設された道路がある。タイヤがこのキャッツアイを乗り越えるとき、タイヤが過剰に変形してリムフランジがキャッツアイに衝突することがある。この衝突により、リムが損傷しうる。偏平率が小さなタイヤでは、路面とリムフランジとの距離が短い。偏平率が小さなタイヤが装着されたリムにおいて、フランジと縁石とが接触しやすい。偏平率が小さなタイヤが装着されたリムにおいて、フランジとキャッツアイとが衝突しやすい。
図3に、従来のタイヤ2が示されている。このタイヤ2のサイド部4は、サイドウォール6とクリンチ部8とを備えている。このサイド部4は、軸方向外側に向かってテーパー状に突出している。この突出により、リムプロテクター10が形成されている。車両が路肩に寄せられたとき、リムフランジ12に優先して、リムプロテクター10が縁石に接触する。タイヤ2がキャッツアイを乗り越えるとき、キャッツアイとリムフランジ12との間に、リムプロテクター10が介在する。リムプロテクター10は、リムフランジ12の損傷を防止する。リムプロテクターを備えたタイヤが、特開2003−326921公報に開示されている。
特開2003−326921公報
図3に示されたタイヤ2では、リムプロテクター10は、サイドウォール6の一部とクリンチ部8の一部とから構成されている。リムプロテクター10の大半は、クリンチ部8である。一般に、クリンチ部8は高硬度なゴムからなる。従って、リムプロテクター10の剛性は大きい。リムプロテクター10は、タイヤ2の過大な縦剛性を招来する。従ってこのタイヤ2は、乗り心地に劣る。
リムプロテクター10を備えたタイヤ2は、大きな剛性を有する。このタイヤ2をリムに組み込むには、大きな力を要する。このタイヤ2をリムに組み込むのは、容易ではない。
本発明の目的は、リムに組み込みやすく、乗り心地に優れ、リムフランジの損傷を防止しうる空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端よりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており半径方向において上記トレッドの内側に位置するカーカスと、それぞれが軸方向において上記カーカスの外側に位置する一対のサイド部とを備えている。それぞれのサイド部は、軸方向外側に向かってテーパー状に突出するリムプロテクターを有している。このサイド部は、サイドウォールと、挿入体とを備えている。このサイドウォールは、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びている。この挿入体は、上記リムプロテクターの近傍にあり、軸方向においてこのサイドウォールの内側に位置している。この挿入体は、このサイドウォールよりも軟質である。この挿入体の硬度は、30以上60以下である。このタイヤが正規リムに装着されたとき、この正規リムのフランジの端から軸方向に突出する上記リムプロテクターの長さは、2mm以上10mm以下である。
好ましくは、この空気入りタイヤでは、軸方向において、上記挿入体の外端は上記フランジの端と同一の位置又はこのフランジの端の内側にある。このフランジの端からこの挿入体の外端までの距離は、10mm未満である。
本発明に係る空気入りタイヤでは、リムプロテクターがリムフランジの損傷を防止する。このタイヤはサイドウォールよりも軟質な挿入体を含んでいるので、リムに組み込みやすい。このタイヤは、乗り心地にも優れる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図3は、従来のタイヤの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1及び2に示されたタイヤ16は、トレッド18、ウイング20、ビード22、カーカス24、支持層26、ベルト28、バンド30、インナーライナー32、チェーファー34及びサイド部36を備えている。このタイヤ16は、チューブレスタイプである。図1に示された中心線CLは、タイヤ16の赤道を表す。このタイヤ16は、赤道CLに対してほぼ左右対称の形状を有する。図2には、このタイヤ16が装着される正規リム(以下、リム)のフランジ38も示されている。
トレッド18は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。トレッド18は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド18は、トレッド面を備えている。このトレッド面は、路面と接地する。
ビード22は、トレッド18の端よりも半径方向略内側に位置している。ビード22は、コア40と、このコア40から半径方向外向きに延びるエイペックス42とを備えている。コア40は、リング状である。コア40は、非伸縮性ワイヤーが巻かれてなる。典型的には、コア40にスチール製ワイヤーが用いられる。エイペックス42は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス42は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス24は、半径方向においてトレッド18の内側に位置している。カーカス24は、カーカスプライ44からなる。カーカスプライ44は、両側のビード22の間に架け渡されている。カーカスプライ44は、コア40の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。図示されていないが、カーカスプライ44は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は70°から90°である。換言すれば、このカーカス24はラジアル構造を有する。
支持層26は、カーカス24の軸方向内側に位置している。支持層26は、カーカス24とインナーライナー32とに挟まれている。図2に示されるように、支持層26は、半径方向において、内向きに先細りであり外向きにも先細りである。この支持層26は、三日月に類似の形状である。支持層26は、高硬度な架橋ゴムからなる。タイヤ16がパンクしたとき、この支持層26が荷重を支える。支持層26は、必須ではない。
ベルト28は、カーカス24の半径方向外側に位置している。ベルト28は、カーカス24と積層されている。ベルト28は、カーカス24を補強する。ベルト28は、内側層46及び外側層48からなる。図示されていないが、内側層46及び外側層48のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、10°以上35°以下である。内側層46のコードの傾斜方向は、外側層48のコードの傾斜方向とは逆である。
バンド30は、ベルト28を覆っている。図示されていないが、このバンド30は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは実質的に周方向に延びており、螺旋状に巻かれている。バンド30は、いわゆるジョイントレス構造を有する。このコードによりベルト28が拘束されるので、ベルト28のリフティングが抑制される。
サイド部36は、軸方向においてカーカス24の外側に位置している。サイド部36は、軸方向外側に向かってテーパー状に突出している。この突出により、サイド部36にリムプロテクター50が形成されている。リムプロテクター50の端面52は、軸方向において、フランジ38の端54よりも外側に位置している。リムプロテクター50は、軸方向において、フランジ38の端54から突出している。
車両のハンドルをドライバーが回して車両が路肩に寄せられたとき、リムプロテクター50が縁石に接触する。この接触により、ハンドルに反力が生じる。この反力により、ドライバーは、縁石とタイヤ16との接触を検知する。ドライバーがハンドルを逆に回すことにより、リムフランジ38と縁石との接触が回避される。リムプロテクター50は、フランジ38の損傷を防止する。
タイヤ16が、キャッツアイを乗り越えて大幅に変形するとき、キャッツアイとフランジ38との間にリムプロテクター50が介在する。リムプロテクター50により、フランジ38とキャッツアイとの衝突が防がれる。リムプロテクター50は、フランジ38の損傷を防止する。
サイド部36は、サイドウォール56、クリンチ部58及び挿入体60を有している。サイドウォール56は、トレッド18の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール56は、架橋ゴムからなる。サイドウォール56は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール56は、カーカス24の外傷を防止する。クリンチ部58は、高硬度な架橋ゴムからなる。クリンチ部58は、サイドウォール56よりも硬質である。図2に示されるように、クリンチ部58はフランジ38と当接する。
このタイヤ16では、挿入体60はリムプロテクター50の近傍にある。挿入体60は、軸方向においてサイドウォールの内側に位置している。挿入体60は、半径方向において、クリンチ部58の外側に位置している。挿入体60は、軸方向において、カーカス24の外側に位置している。挿入体60は、カーカス24、サイドウォール56及びクリンチ部58に囲まれている。挿入体60が、カーカス24と離間してもよい。
図示されているように、挿入体60は概して台形である。この挿入体60が、軸方向外側に向かってテーパー状とされてもよい。
挿入体60は、サイドウォール56よりも軟質である。この挿入体60は、軟質ゴムからなる。サイド部36が挿入体60を有しているので、リムプロテクター50が存在するにもかかわらず、サイド部36の剛性は過大でない。サイド部36がリムプロテクター50を有しているにもかかわらず、このタイヤ16はリムに組み込むやすい。サイド部36がリムプロテクター50を有しているにもかかわらず、このタイヤ16の縦剛性は小さい。従ってこのタイヤ16は、乗り心地に優れる。
図2において、符号Pで示されているのは軸方向における挿入体60の外端である。図示されているように、挿入体60の外端Pはフランジ38の端54の内側にある。このタイヤ16では、軸方向において、挿入体60はフランジ38の端54の内側に位置している。このタイヤ16では、軸方向において、この挿入体60はフランジ38の端54から突出していない。なお、この挿入体60の外端Pが、軸方向において、フランジ38の端54と同一の位置にあるように配置されてもよい。この場合においても、軸方向において、挿入体60はフランジ38の端54から突出しない。
このタイヤ16では、リムプロテクター50は主としてサイドウォール56で構成されている。サイドウォール56は挿入体60よりも硬質であるので、リムプロテクター50は適度な剛性を有する。このリムプロテクター50は、フランジ38の損傷を防止しうる。
このタイヤ16では、軸方向において、挿入体60の外端Pがフランジ38の端54と同一の位置又はこのフランジ38の端54の内側にあるように、挿入体60の位置が調節されている。前述したように、挿入体60は軟質である。このタイヤ16では、リムへの組み込みやすさ及び乗り心地が適切に維持されつつ、リムプロテクター50の機能の向上が図られている。このタイヤ16では、リムプロテクター50がフランジ38の損傷を効果的に防止する。そして、このタイヤ16は、リムに組み込みやすい上に、乗り心地にも優れる。
このタイヤ16では、挿入体60はゴム組成物が架橋されることで得られる。このゴム組成物の基材ゴムとして、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、ポリブタジエン(BR)、スチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、ポリイソプレン(IR)、イソブチレン−イソプレン共重合体(IIR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、ポリクロロプレン(CR)、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体(SIBR)、スチレン−イソプレン共重合体及びイソプレン−ブタジエン共重合体が例示される。2種以上のゴムが併用されてもよい。耐クラック性及び加工性の観点から、ジエン系ゴムが好ましい。基材ゴムの全量に対するジエン系ゴムの量の比率は40質量%以上が好ましく、60質量%以上が特に好ましい。
このゴム組成物は、硫黄を含む。硫黄により、ゴム分子同士が架橋される。硫黄と共に、又は硫黄に代えて、他の架橋剤が用いられてもよい。電子線によって架橋がなされてもよい。
好ましくは、このゴム組成物は、硫黄と共に加硫促進剤を含む。スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤等が、用いられうる。好ましい加硫促進剤は、スルフェンアミド系加硫促進剤である。スルフェンアミド系加硫促進剤の具体例としては、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド及びN,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミドが挙げられる。
このゴム組成物は、補強材を含む。典型的な補強材は、カーボンブラックである。FEF、GPF、HAF、ISAF、SAF等が用いられうる。挿入体60の強度の観点から、カーボンブラックの量は、基材ゴム100質量部に対して5質量部以上が好ましく、10質量部以上が特に好ましい。挿入体60の軟質の観点から、カーボンブラックの量は50質量部以下が好ましく、40質量部以下が特に好ましい。カーボンブラックと共に、又はカーボンブラックに代えて、シリカが用いられてもよい。乾式シリカ及び湿式シリカが用いられうる。
このゴム組成物は、軟化剤を含む。好ましい軟化剤として、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル及び芳香族系プロセスオイルが例示される。挿入体60の軟質の観点から、軟化剤の量は、基材ゴム100質量部に対して10質量部以上が好ましく、20質量部以上が特に好ましい。挿入体60の強度の観点から、軟化剤の量は40質量部以下が好ましく、30質量部以下が特に好ましい。
ゴム組成物には、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、ワックス、架橋助剤等が、必要に応じ添加される。
前述の通り、挿入体60は軟質である。カーボンブラックの量が少なく設定されることにより、挿入体60の軟質が達成されうる。軟化剤の量が多く設定されることにより、挿入体60の軟質が達成されうる。
挿入体60の硬度H2は、60以下である。硬度H2が60以下である挿入体60により、サイド部36の低剛性が達成されうる。この観点から、硬度H2は50以下がより好ましい。硬度H2は、30以上である。これにより、タイヤ16の剛性が適切に維持されうる。この観点から、硬度H2は40以上がより好ましい。硬度H2は、JIS−A硬度である。この硬度H2は、「JIS−K6253」の規定に準拠して、23℃の環境下で、タイプAのデュロメータによって測定される。より詳細には、この硬度H2は、図2に示された断面にタイプAのデュロメータが押し付けられることで測定される。後述する、サイドウォール56の硬度H1もJIS−A硬度である。この硬度H1も、23℃の環境下で、図2に示された断面にタイプAのデュロメータが押し付けられることで測定される。
リムへの組み込みやすさ及び乗り心地を適切に維持しつつ、リムプロテクター50の機能の向上を図るという観点から、サイドウォール56の硬度H1と、挿入体60の硬度H2との差(H1−H2)は2以上が好ましく、5以上がより好ましく、10以上が特に好ましい。差(H1−H2)は、40以下が好ましく、30以下が特に好ましい。
図2から明らかなように、挿入体60の半径方向内側面62は、クリンチ部58に覆われている。挿入体60の軸方向外側面64は、サイドウォール56に覆われている。挿入体60は、サイド部36の表面に露出していない。挿入体60は、クリンチ部58及びサイドウォール56によって保護される。
サイド部36の表面と挿入体60との距離(図1において符号tで示される)の最小値は、1.0mm以上が好ましい。この距離が1.0mm以上であるタイヤ16では、挿入体60が損傷しにくい。この観点から、この距離は1.5mm以上がより好ましく、2.0mm以上が特に好ましい。挿入体60が十分なボリュームを有しうるとの観点から、この距離は5.0mm以下が好ましい。
挿入体60が十分なボリュームを有するタイヤ16では、サイド部36の低剛性が達成される。この観点から、挿入体60の断面積は50mm以上が好ましく、70mm以上が特に好ましい。リムプロテクター50の剛性を適切に維持しうるという観点から、断面積は150mm以下が好ましい。断面積は、図2に示された断面において測定される。
図1において符号BLで示されているのは、基準線である。基準線BLは、コア40の半径方向内端を通過し、軸方向に延在する。符号Haで示されているのは基準線からのタイヤ16の高さであり、符号Hbで示されているのは基準線からの挿入体60の高さである。操縦安定性及び乗り心地の観点から、高さHaに対する高さHbの比率は50%以下が好ましく、45%以下が特に好ましい。この比率は、20%以上が好ましい。
図2において符号Qで示されているのは、リムプロテクター50の軸方向における外側の端である。符号DGで示されているのは、フランジ38の端54から軸方向に突出するリムプロテクター50の長さである。この長さDGは、フランジ38の端54からリムプロテクター50の端Qまでの軸方向距離で表される。符号DLで示されているのは、フランジ38の端54から挿入体60の外端Pまでの軸方向距離である。
このタイヤ16では、長さDGは2mm以上10mm以下である。長さDGが2mm以上に設定されることにより、リムプロテクター50がフランジ58の損傷を効果的に防止しうる。この観点から、長さDGは3mm以上がより好ましく、5mm以上が特に好ましい。長さDGが10mm以下に設定されることにより、タイヤの質量が適切に維持される。この観点から、この長さDGは7mm以下が好ましい。
このタイヤ16では、リムプロテクター50がフランジ58の損傷を効果的に防止しうるという観点から、距離DLは0mm以上が好ましく、3mm以上が特に好ましい。リムへの組み込みやすさ及び乗り心地に優れるという観点から、距離DLは10mm未満が好ましく、7mm以下が特に好ましい。
上記サイズを有する挿入体60は、種々のサイズのタイヤ16においてその効果を発揮する。特に、偏平率が小さな乗用車タイヤ16において、挿入体60はその効果を発揮する。偏平率は、50%が好ましく、40%以下が特に好ましい。
このタイヤ16の製造では、サイドウォール56のためのゴム組成物、クリンチ部58のためのゴム組成物及び挿入体60のためのゴム組成物が同時に押し出される。これらゴム組成物が一体化され、ゴムシートが得られる。このゴムシートが他のゴム部材とアッセンブリーされて、ローカバー(未加硫タイヤ)が得られる。このローカバーが、モールドに投入される。ローカバーの外面は、モールドのキャビティ面と当接する。ローカバーの内面は、ブラダー又は中子に当接する。ローカバーは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤ16が得られる。ゴムシートにより、サイド部36が形成される。押出に代えて、ストリップワインド工法により、サイド部36が成形されてもよい。
本発明では、特にことわりのない限り、タイヤ16の各部材の寸法及び角度は、タイヤ16が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ16に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ16には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ16が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ16が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。乗用車用タイヤの場合は、内圧が180kPaの状態で、寸法及び角度が測定される。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1及び2に示された構造を備えた乗用車用タイヤを製作した。このタイヤのサイズは、「245/40R18」である。このタイヤの、クリンチ部のJIS−A硬度は75であり、サイドウォールの硬度H1は60であり、挿入体の硬度H2は40である。突出長さDGは、5.0mmである。距離DLは、5.0mmである。
[実施例2から5]
距離DLを下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2から5のタイヤを得た。
[実施例6から10及び比較例3から4]
突出長さDG及び距離DLを下記の表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例6から10及び比較例3から4のタイヤを得た。
[実施例11から12及び比較例5から8]
挿入体の硬度を下記の表3に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例11から12及び比較例5から8のタイヤを得た。
[比較例1]
市販の従来のタイヤである。このタイヤには、リムプロテクターは設けられていない。
[比較例2]
市販の従来のタイヤである。このタイヤには、従来のリムプロテクターが設けられている。このタイヤは、図3に示されたタイヤと同等の構成を有している。
[走行試験]
タイヤを正規リムに組み込み、このタイヤに内圧が230kPaとなるように空気を充填した。このタイヤを、排気量が4300ccである乗用車に装着した。作業者に、リムへの組み込みやすさについて評価させた。ドライバーに、この乗用車をレーシングサーキットで運転させて、乗り心地を評価させた。走行後、リムのフランジを目視で観察し、フランジの損傷の有無を確認させた。この結果が、指数として下記の表1、2及び3に示されている。数値が大きいほど好ましい。
Figure 2012121432
Figure 2012121432
Figure 2012121432
表1、表2及び表3に示されるように、実施例のタイヤは諸性能に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るタイヤは、種々の車両に装着されうる。
16・・・空気入りタイヤ
18・・・トレッド
22・・・ビード
24・・・カーカス
26・・・支持層
28・・・ベルト
30・・・バンド
36・・・サイド部
50・・・リムプロテクター
56・・・サイドウォール
58・・・クリンチ部
60・・・挿入体

Claims (2)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端よりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており半径方向において上記トレッドの内側に位置するカーカスと、それぞれが軸方向において上記カーカスの外側に位置する一対のサイド部とを備えており、
    それぞれのサイド部が、軸方向外側に向かってテーパー状に突出するリムプロテクターを有しており、
    このサイド部が、サイドウォールと、挿入体とを備えており、
    このサイドウォールが、上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びており、
    この挿入体が、上記リムプロテクターの近傍にあり、軸方向においてこのサイドウォールの内側に位置しており、
    この挿入体が、このサイドウォールよりも軟質であり、
    この挿入体の硬度が、30以上60以下であり、
    このタイヤが正規リムに装着されたとき、
    この正規リムのフランジの端から軸方向に突出する上記リムプロテクターの長さが、2mm以上10mm以下である、空気入りタイヤ。
  2. 軸方向において、上記挿入体の外端が、上記フランジの端と同一の位置又はこのフランジの端の内側にあり、
    このフランジの端からこの挿入体の外端までの軸方向距離が、10mm未満である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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JP2021054296A (ja) * 2019-09-30 2021-04-08 住友ゴム工業株式会社 タイヤ・リム組立体

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