JP6118130B2 - 磁気記録媒体の製造方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気記録媒体の製造方法及び装置に関する。
磁気記憶装置は、近年、パーソナルコンピュータ、動画レコーダ、データサーバなど様々な製品に搭載され、その重要性が増している。磁気記憶装置は、電子データを磁気記録により保存する磁気記録媒体を有する装置であり、例えば、磁気ディスク装置、可撓性ディスク装置、磁気テープ装置などを含む。磁気ディスク装置は、例えば、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)などを含む。
一般的な磁気記録媒体は、例えば非磁性基板上に下地層、中間層、磁気記録層及び保護層をこの順に成膜し、保護層の表面に潤滑層を塗布した多層膜積層構造を有する。磁気記録媒体を形成する各層の間に不純物などが混入することを防止するため、磁気記録媒体の製造には、減圧下で連続して各層を積層できるインライン式真空成膜装置が用いられる(例えば、特許文献1)。
インライン式真空成膜装置では、基板に成膜可能な成膜手段を具備する複数の成膜用チャンバが、加熱処理を行うチャンバや予備チャンバなどと共に、ゲートバルブを介して連結されており、一本の成膜ラインを形成している。キャリアに基板を装着して成膜ラインを通過させる間に、基板に所定の層を成膜して、所望の磁気記録媒体を製造する。
一般的に、成膜ラインは環状に配置され、成膜ライン上に、基板をキャリアに装着またはキャリアから脱着する基板装脱着チャンバが備えられている。成膜チャンバ間を一巡したキャリアは基板装脱着チャンバに供給され、キャリアから成膜後の基板を脱着されると共に、成膜後の基板が取り外されたキャリアには新たに基板を装着される。
また、磁気記録媒体の表面に潤滑層を形成する方法として、真空容器内に磁気記録媒体を載置し、真空容器内にガス化した潤滑剤を導入するベーパールブ(Vapor-Phase Lubrication)成膜方法が提案されている(例えば、特許文献2)。
また、保護層と潤滑層との結合率(ボンデッド率)を70%以上まで高めるため、保護層を窒素化カーボンとし、潤滑層をアミン構造を含む末端基を有するパーフルオロポリエーテルとすることが提案されている(例えば、特許文献3)。なお、特許文献3のボンデッド率は、例えば潤滑層を形成後の磁気記録媒体を、フロロカーボン溶媒に5分間超音波を加えながら浸漬し、同一媒体の同一位置における浸漬前後の1270cm−1付近の吸光度をX線光電子分光法であるESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)で測定し、その比の百分率((浸漬後吸光度/浸漬前吸光度)×100)として定義されている。
特開平8−274142号公報 特開2004−002971号公報 特開2000−222719号公報
しかし、従来技術では、保護層と潤滑層とのボンデッド率を比較的広い範囲で再現性良く制御することは難しい。
そこで、本発明は、保護層と潤滑層とのボンデッド率を比較的広い範囲で再現性良く制御することが可能な磁気記録媒体の製造方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の一観点によれば、被積層体上に、磁気記録層、保護層、潤滑層をこの順で形成する磁気記録媒体の製造方法であって、前記保護層を形成した後の前記被積層体を大気に触れさせることなく前記潤滑層をベーパールブ成膜方法で形成し、前記保護層の形成後で前記潤滑層を形成前の前記保護層の表面に窒素原子または酸素原子を注入することで、前記保護層と前記潤滑層とのボンデッド率を注入前より低下させ、注入後のボンデッド率を60%〜99%の範囲内で制御する磁気記録媒体の製造方法が提供される。
本発明の他の観点によれば、被積層体上に、磁気記録層、保護層、潤滑層をこの順で形成する磁気記録媒体の製造方法であって、前記保護層を形成した後の前記被積層体を大気に触れさせることなく前記潤滑層をベーパールブ成膜方法で形成し、前記保護層の形成後で前記潤滑層を形成前の前記保護層の表面を窒化または酸化することで、前記保護層と前記潤滑層とのボンデッド率を注入前より低下させ、注入後のボンデッド率を60%〜99%の範囲内に制御する磁気記録媒体の製造方法が提供される。
開示の磁気記録媒体の製造方法及び装置によれば、保護層と潤滑層とのボンデッド率を比較的広い範囲で、再現性良く制御することが可能である。
本発明の一実施形態における磁気記録媒体の製造装置の一例を示す模式図である。 窒素原子または酸素原子の注入装置を説明する図である。 図2に示す注入装置の一部を拡大して示す図である。 図1の製造装置で製造される磁気記録媒体の一例を示す断面図である。 本実施形態において製造された磁気記録媒体を備えた磁気記憶装置の構成の一例を示す斜視図である。
以下に、本発明の各実施形態における磁気記録媒体の製造方法及び装置を図面と共に説明する。
インライン式真空成膜装置を用いて上記の多層膜積層構造を有する磁気記録媒体を製造する場合、磁気記録層の形成にはプロセスガス(または、スパッタリングガス)として例えばアルゴンが使用され、保護層の形成にはプロセスガスとして例えば炭化水素、水素、アルゴンなどが使用され、潤滑層の形成にはプロセスガスとして例えば高分子化合物が使用される。このため、隣接するプロセスである磁気記録層の形成プロセスと保護層の形成プロセスとの間では、両形成プロセスのプロセスガスが混ざることによる影響は比較的少ない。一方、保護層の形成プロセスと潤滑層の形成プロセスとの間では、両形成プロセスのプロセスガスの物性はかなり異なり、両形成プロセスのプロセスガスが混ざると、両形成プロセスで形成される層に多大な悪影響を及ぼし、形成される層の品質(または、膜質)が低下する。このように、隣接する形成プロセスのプロセスガスが混ざることによる層の品質の低下を防止するためには、例えば各形成プロセスの終了後に成膜容器内に残留するプロセスガスを十分に排気することが望ましい。
そこで、このような層の品質低下を防止するために、両形成プロセスの終了後、成膜容器内に残留するプロセスガスを十分に排気し、その後、両成膜容器間のゲートバルブを開いて基板の入れ替えを行うことが考えられる。しかし、成膜容器内に残留するプロセスガスを十分に排気するには排気時間を長くする必要があり、インライン式真空成膜装置の生産性が著しく低下してしまう。
また、両成膜容器間に予備の真空容器を設け、両成膜容器間の距離を広げることが考えられる。しかし、本発明者による検討によると、両成膜容器間の距離を広げても、両成膜容器間のプロセスガスの混合は僅かに生じていることが確認された。さらに、本発明者による検討によると、基板を搬送するキャリアにプロセスガスが付着し、キャリアを介してプロセスガスの混合が生じていることが確認された。
そこで、本発明の一実施形態では、磁気記録層、保護層、潤滑層をこの順で形成する、多層膜積層構造を有する磁気記録媒体の製造方法及び装置において、被積層体上に保護層を形成した後、この被積層体を大気に触れさせることなく潤滑層をベーパールブ成膜方法で形成することで、保護層と潤滑層との間に不純物などが混入することを防止する。
保護層の成膜時のプロセスガス圧をP1、ベーパールブ成膜方法による潤滑層の成膜時のプロセスガス圧をP2とした場合、保護層を形成後、潤滑層を形成するまでの被積層体の搬送経路にガス圧P3の領域を設け、P3>P1、且つ、P3>P2なる関係を満たすようにすることで、保護層を成膜するプロセスガスと潤滑層を成膜するプロセスガスとが混合して両形成プロセスで形成する保護層及び潤滑層の品質低下を防止するようにしても良い。すなわち、保護層の成膜容器と潤滑層の成膜容器との間に、両成膜容器より圧力の高い容器を設けると、容器間のガスは圧力の高い容器から低い容器へ流れ、この結果、保護層を成膜するプロセスガスと、潤滑層を成膜するプロセスガスとが混合するのを防止できる。
特に、ガス圧P3を形成するガスを不活性ガスとすることで、保護層の成膜容器と潤滑層の成膜容器に流れ込むガスが不活性ガスとなり、保護層及び潤滑層の両層の成膜への影響を低減することが可能となる。
例えば、ガス圧P1を1Pa〜20Paの範囲内、ガス圧P2を1Pa〜50Paの範囲内、ガス圧P3を10Pa〜500Paの範囲内とし、P3>P1、且つ、P3>P2なる関係を満たすことが好ましい。また、ガス圧P3とガス圧P1との差圧、及び、ガス圧P3とガス圧P2との差圧が大きいほど、保護層を成膜するプロセスガスと、潤滑層を成膜するプロセスガスの混合を防止する効果が高まるが、ガス圧P3とガス圧P1との差圧が大きすぎると各プロセスガスへ流れ込むガスの影響が大きくなり、保護層及び潤滑層の膜質が低下する。従って、ガス圧P3は、10Pa〜200Paの範囲内とし、P1,P2,P3間の差圧を150Pa以下とすることがより好ましい。なお、P1,P2,P3間の差圧を一定範囲に維持するためには、搬送経路には不活性ガスを流す一方で、保護層及び潤滑層の成膜容器では排気力を高めるのが好ましい。
そして、本発明者の検討によると、磁気記録媒体の磁気記録層から潤滑層までの形成プロセスを、被積層体を大気に触れさせることなく連続的に行った場合、保護層と潤滑層とのボンデッド率を100%まで高められることが確認された。しかし、保護層と潤滑層とのボンデッド率は100%であることが必ずしも最適な条件ではない。すなわち、保護層と潤滑層とが結合した、いわゆるボンデッド層のみでは、磁気記録媒体の表面において、磁気ヘッド摺動時の摩擦力が大きくなりすぎるため、ボンデッド層に加え、保護層と結合していない潤滑層、いわゆるフリー層を適度に設けてその摩擦力を低減することが有効である。一方、保護層と潤滑層とのボンデッド率が60%より低くなると、磁気記録媒体の高速回転による遠心力で潤滑層が振り切られ、潤滑層の膜厚が徐々に薄くなる等の不都合が生じる場合もある。
なお、本願発明のボンデッド率は、潤滑層を形成後の磁気記録媒体を、フロロカーボン溶媒に5分間浸漬し、同一媒体の同一位置における浸漬前後の1270cm-1付近の吸光度をESCAで測定し、その比の百分率((浸漬後吸光度/浸漬前吸光度)×100)として定義する。
そこで、本発明者は、磁気記録層の表面を大気に晒した後に潤滑層を形成した場合のボンデッド率が60%程度となる実験結果から、磁気記録層の表面への大気の暴露量を変えることで保護層と潤滑層とのボンデッド率を60%〜100%の範囲内で制御することを試みた。しかし、このような方法を用いても、保護層と潤滑層とのボンデッド率を60%〜100%の範囲内で再現性良く制御することはできなかった。これは、本発明者の検討によると、保護層表面の大気ガスによる被覆は一瞬で起こるため、保護層と潤滑層とのボンデッド率の変化も、100%から60%までクリティカルに変化するためと考えられる。
図1は、本発明の一実施形態における磁気記録媒体の製造装置の一例を示す模式図である。図1に示す磁気記録媒体の製造装置は、磁気記録媒体の保護層までを形成する成膜装置101と、保護層の表面に潤滑層を形成するベーパールブ成膜装置102を有する。
成膜装置101は、チャンバ間ゲートバルブGを介して、基板装脱着用チャンバ903、第1のコーナーチャンバ904、第1の処理チャンバ905、第2の処理チャンバ906、第2のコーナーチャンバ907、第3の処理チャンバ908、第4の処理チャンバ909、第5の処理チャンバ910、第6の処理チャンバ911、第7の処理チャンバ912、第8の処理チャンバ913、第3のコーナーチャンバ914、第9の処理チャンバ915、第10の処理チャンバ916、第4のコーナーチャンバ917、第11の処理チャンバ918、第12の処理チャンバ919、後述するように保護層の表面への窒素原子または酸素原子の注入を行う第13の処理チャンバ920、及び予備チャンバ921が環状に連結された構成を有する。各チャンバ903〜921は、複数の隔壁に囲まれ、減圧状態とすることが可能な空間部を備えている。
互いに隣接するチャンバ間(例えば、チャンバ905,906間)には、高速で開閉自在なチャンバ間ゲートバルブGが設置されている。全てのゲートバルブGの開閉動作は、同じタイミングで行われる。これにより、基板(図示せず)を搬送する複数のキャリア925を規則正しく互いに隣接チャンバの一方から他方に移動できる。
第1〜第13の処理チャンバ905,906,908〜913,915,916,918〜920には、夫々基板加熱手段(または、基板ヒータ)、成膜手段(または、成膜部)、プロセスガス供給手段(または、フロンガス供給部)、処理手段(または、処理部)、排気手段(又は、排気部)などを備えている。成膜手段は、例えばスパッタ装置、イオンビーム成膜装置で形成可能である。処理手段は、例えば被積層体などの被処理表面に対し、窒素原子または酸素原子の注入、被処理表面の窒化または酸化などを含む、所定の処理を施す。ガス供給手段と排気手段により、必要に応じてプロセスガスを流すことができる。例えば、第1の処理チャンバ905から第10の処理チャンバ916までが、磁気記録媒体の磁気記録層までの成膜に使用され、第11及び第12の処理チャンバ918,919が保護層の成膜に使用され、これらの第11及び第12の処理チャンバ918,919のプロセスガス圧をP1とする。この例では、第13の処理チャンバ920において保護層の表面への窒素原子または酸素原子の注入を行うが、具体的には、プラズマによって窒素ガスまたは酸素ガスをイオン化し、窒素原子(イオン)または酸素原子(イオン)を高電圧によって加速して保護層の表面に注入する。
また、保護層と潤滑層との結合を、保護層の成膜プロセスの後期に反応容器内に窒素ガスまたは酸素ガスを導入することで行う場合は、第13の処理チャンバ920を予備チャンバとして使用し、第12の処理チャンバ919における保護層の成膜後期において、プロセスガスに窒素ガスまたは酸素ガスを導入し、保護層の表面を窒化または酸化するようにしても良い。
図2及び図3は、窒素原子または酸素原子の注入装置を説明する図である。図3は、図2に示す注入装置の一部を拡大して示す図である。
本実施形態における保護層への窒素原子または酸素原子の注入は、例えば窒素ガスまたは酸素ガスをイオン化し、窒素原子(イオン)または酸素原子(イオン)をイオンガンを用いて注入することにより実現することができる。例えば、図2及び図3に示すように、イオンビーム10を形成するイオンガン15は、プラズマ発生室13と、図示を省略する電源と接続されている電極14を有する。
電極14は、正電極18、負電極19、接地電極20を含み、イオン源となるプラズマ発生室13から、イオンビーム10を照射する被積層体16側に向かって、正電極18、負電極19、接地電極20の順で設けられている。正電極18、負電極19、接地電極20は、いずれも網目状に開口部18a、19a、20aが設けられた網目状電極である。
正電極18は、イオン源であるプラズマ発生室13で発生したイオンを、被積層体16に向かって押し出す役割を担っており、正電極18への印加電圧は、+500V以上+1500V以下の範囲内に設定されている。
また、負電極19は、正電極18によって押し出されたイオンを、被積層体16側に向かって加速させる役割を担っており、負電極19への印加電圧は、−2000V以上−1000V以下の範囲内に設定されている。
接地電極20は、イオン源であるプラズマ発生室13で発生し、正電極18によって押し出され、負電極19によって加速されたイオンを、被積層体16側に向かって照射すせる際に、エネルギー分布を安定させるために設けられている。
上記の如き構成を有するイオンガン15によって、イオンビーム10は図3中矢印で示すように、正電極18の開口部18aから押し出され、負電極19の開口部19aを通って加速され、接地電極20の開口部20aを通ることでエネルギー分布が均一化されて、被積層体16に照射される。そして、イオンビーム10により、被積層体16の表面にイオンが注入される。
なお、第1〜第13の処理チャンバ905,906,908〜913,915,916,918〜920のベースプレッシャー(到達圧)は、例えば1×10-5Paに設定されている。
コーナーチャンバ904,907,914,917は、磁気記録媒体の成膜装置101のコーナーに配置され、キャリア925の向きをキャリア925の進行方向に変更する。コーナーチャンバ904,907,914,917内は高真空に設定されており、減圧雰囲気でキャリア925を回転可能である。
図1に示すように、第1のコーナーチャンバ904と予備チャンバ921との間には、基板装脱着用チャンバ903が配置されている。基板装脱着用チャンバ903の空間部は、他のチャンバの空間部より大きい。基板装脱着用チャンバ903内には、基板を装着または脱着可能なキャリア925が2台配置されている。1台のキャリア925で基板の装着を行い、別の一台のキャリア925で基板の脱着を行う。各キャリア925は同時に、図1の矢印で示す方向に搬送される。基板装脱着用チャンバ903には、基板搬入用チャンバ902及び基板搬出用チャンバ922が連結されている。
基板搬入用チャンバ902内には、1台の真空ロボット111が配置され、基板搬出用チャンバ922内には別の1台の真空ロボット112が配置されている。真空ロボット111,112は、搬送装置の一例である。基板搬入用チャンバ902は、真空ロボット111を用いて、基板装脱着用チャンバ903内のキャリア925に基板を装着する。また、基板搬出用チャンバ922は、真空ロボット112を用いて、基板装脱着用チャンバ903内のキャリア925から基板を脱着する。
基板搬入用チャンバ902には、チャンバ間ゲートバルブGを介してエアロックチャンバ12が接続されている。基板搬出用チャンバ922には、チャンバ間ゲートバルブGを介してエアロックチャンバ13が接続されている。各エアロックチャンバ12,13は、内部に複数の基板(例えば、50枚)を蓄積可能である。各エアロックチャンバ12,13は、蓄積された基板を各エアロックチャンバ12,13の両側で受け渡しする機能を有し、各エアロックチャンバ12,13の動作は以下に説明する処理の繰り返しである。
(成膜装置への基板の搬入)
成膜装置101への基板の搬入は、以下のステップs1〜s9を含む処理で実現できる。
ステップs1: ゲートバルブG1,G2を閉じる。
ステップs2: エアロックチャンバ12内を大気圧にする。
ステップs3: ゲートバルブG1を開く。
ステップs5: 搬送装置の一例である基板搬入ロボット940により複数の基板(例えば、50枚)をエアロックチャンバ12内に搬入する。
ステップs6: ゲートバルブG1を閉じる。
ステップs7: エアロックチャンバ12内を真空まで減圧する。
ステップs8: ゲートバルブG2を開く。
ステップs9: 真空ロボット111を用いて、エアロックチャンバ12内の基板を基板装脱着用チャンバ903内のキャリア925に装着する。
(成膜装置からの被積層体の搬出とベーパールブ成膜装置への被積層体の搬入)
成膜装置101からの被積層体の搬出とベーパールブ成膜装置102への被積層体の搬入は、以下のステップs11〜s18を含む処理で実現できる。
ステップs11: ゲートバルブG3,G4を閉じる。
ステップs12: エアロックチャンバ13内を真空まで減圧する。
ステップs13: ゲートバルブG3を開く。
ステップs14: 真空ロボット112を用いて、基板装脱着用チャンバ903内のキャリア925から基板を外し、エアロックチャンバ12内に積載する。
ステップs15: エアロックチャンバ12内の基板が一杯(例えば、50枚)になるとゲートバルブG3を閉じる。
ステップs16: エアロックチャンバ13内を真空まで減圧する。
ステップs17: ゲートバルブG4を開く。
ステップs18: 真空容器内942内に設けられた真空ロボット941を用いてエアロックチャンバ12内の基板(例えば、50枚)をベーパールブ成膜装置102に搬入する。真空ロボット941は、搬送装置の一例である。
図1の説明に戻るに、ベーパールブ成膜装置102は、不活性ガスを充填する隔離チャンバ943、ベーパールブプロセスチャンバ944、エアロックチャンバ945、及び搬送カセットの戻り経路チャンバ947がゲートバルブGを介して接続された構成を有する。エアロックチャンバ945の隣には、潤滑層を形成した被積層体を取り出すための基板搬出ロボット946が設けられている。基板搬出ロボット946は、搬送装置の一例である。各チャンバ943〜945,947間を複数の被積層体(例えば、50枚)を搬送するための搬送カセット948が移動する。
本実施形態における磁気記録媒体の製造装置では、ベーパールブプロセスチャンバ944のプロセスガス圧をP2、不活性ガスを充填した隔離チャンバ943のプロセスガス圧をP3とする。
ベーパールブ成膜装置102内における被積層体(以下、基板とも言う)などの動きは以下に説明する処理の繰り返しであり、以下のステップs21〜s38を含む処理が連続的に行われる。
ステップs21: ゲートバルブG5,G6を閉じる。
ステップs22: 隔離チャンバ943内を真空まで減圧する。
ステップs23: ゲートバルブG5を開く。
ステップs24: 真空ロボット941を用いてエアロックチャンバ12内の基板(例えば50枚)を隔離チャンバ943内の搬送カセット948に入れる。
ステップs25: ゲートバルブG5を閉じる。
ステップs26: 隔離チャンバ943内に不活性ガスを流し、内圧をP3とする。
ステップs27: ゲートバルブG6を開く。
ステップs28: 隔離チャンバ943内の搬送カセット948をベーパールブプロセスチャンバ944内に搬入する。
ステップs29: ベーパールブプロセスチャンバ944内で搬送カセット948内の被積層体に潤滑層を形成する。
ステップs30: ゲートバルブG7を開き、潤滑層が形成された被積層体を納めた搬送カセット948がエアロックチャンバ945に移動する。
ステップs31: ゲートバルブG7を閉じる。
ステップs32: エアロックチャンバ945を大気圧とする。
ステップs33: ゲートバルブG8を開く。
ステップs34: 基板搬出ロボット946により処理済みの被積層体を取り出す。
ステップs35: ゲートバルブG8を閉じる。
ステップs35: エアロックチャンバ945内を真空まで減圧する。
ステップs36: ゲートバルブG9を開く。
ステップs37: 空の搬送カセット948を戻り経路チャンバ947を通して隔離チャンバ943へ移動する。なお、戻り経路チャンバ947内は真空まで減圧されている。
ステップs38: 隔離チャンバ943が減圧状態でゲートバルブG10を開き、隔離チャンバ943内に空の搬送カセット948を搬入する。
図4は、図1の製造装置で製造される磁気記録媒体1の一例を示す断面図である。なお、磁気記録媒体1に対するデータの記録方式には面内記録方式と垂直記録方式とが存在するが、本実施形態では、垂直記録方式を用いる磁気記録媒体1について説明を行う。
磁気記録媒体1は、基板100と、基板100の上に形成された密着層110と、密着層110の上に形成された軟磁性下地層120と、軟磁性下地層120の上に形成された配向制御層130と、配向制御層130の上に形成された非磁性下地層140と、非磁性下地層140の上に形成された磁気記録層の一例である垂直記録層150と、垂直記録層150の上に形成された保護層160と、保護層160の上に形成された潤滑層170とを有する。本実施形態では、基板100の両面の夫々に、密着層110、軟磁性下地層120、配向制御層130、非磁性下地層140、垂直記録層150、保護層160、及び潤滑層170が形成された構成を有する。なお、以下の説明では、必要に応じて、基板100の両面に密着層110から保護層160までの各層を積層した積層構造、換言すれば、基板100に潤滑層170以外の各層を形成した積層構造を、積層基板180とも称する。また、以下の説明では、必要に応じて、基板100の両面に密着層110から垂直記録層150までの各層を形成した積層構造、換言すれば、基板100に保護層160及び潤滑層170以外の各層を形成した積層構造を、積層体190とも称する。
本実施形態では、基板100は非磁性体で形成されている。基板100には、例えばアルミニウム、アルミニウム合金などの金属材料で形成された金属基板を用いても良く、例えばガラス、セラミック、シリコン、シリコンカーバイド、カーボンなどの非金属材料で形成された非金属基板を用いても良い。また、これら金属基板や非金属基板の表面に、例えばメッキ法やスパッタ法などを用いて、NiP層またはNiP合金層が形成された基板を基板100として用いることもできる。
ガラス基板には、例えば、通常のガラスや結晶化ガラスなどを用いることができる。通常のガラスには、例えば、汎用のソーダライムガラス、アルミノシリケートガラスなどを用いることができる。また、結晶化ガラスには、例えば、リチウム系結晶化ガラスなどを用いることができる。また、セラミック基板には、例えば、汎用の酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化珪素などを主成分とする焼結体、またはこれらの繊維強化物などを用いることができる。
基板100は、後述するように主成分がCoまたはFeである軟磁性下地層120と接することで、表面の吸着ガスや水分の影響、基板成分の拡散などにより、腐食が進行する可能性がある。このため、基板100と軟磁性下地層120との間に密着層110を設けることが好ましい。なお、密着層110の材料としては、例えば、Cr、Cr合金、Ti、Ti合金など適宜選択することが可能である。また、密着層110の厚みは2nm(20Å)以上であることが好ましい。
軟磁性下地層120は、垂直記録方式を採用した場合において、記録再生時のノイズの低減を図るために設けられている。本実施形態において、軟磁性下地層120は、密着層110の上に形成される第1軟磁性層121と、第1軟磁性層121の上に形成されるスペーサ層122と、スペーサ層122の上に形成される第2軟磁性層123とを有する。つまり、軟磁性下地層120は、第1軟磁性層121と第2軟磁性層123でスペーサ層122を挟む構成を有する。
第1軟磁性層121及び第2軟磁性層123は、Fe:Coを40:60〜70:30(原子比)の範囲で含む材料で形成することが好ましく、透磁率や耐食性を高めるためTa、Nb、Zr、Crからなる群から選ばれる何れか1種を1atm%〜8atm%の範囲で含有することが好ましい。また、スペーサ層122は、Ru、Re、Cuなどで形成可能であるが、特にRuで形成することが好ましい。
配向制御層130は、非磁性下地層140を介して積層される垂直記録層150の結晶粒を微細化して、記録再生特性を改善するために設けられている。配向制御層130を形成する材料は特に限定されるものではないが、hcp構造、fcc構造、アモルファス構造を有する材料であることが好ましい。特にRu系合金、Ni系合金、Co系合金、Pt系合金、Cu系合金で形成することが好ましく、これらの合金を多層化した多層構造で形成しても良い。例えば、基板100側からNi系合金とRu系合金との多層構造、Co系合金とRu系合金との多層構造、Pt系合金とRu系合金との多層構造を形成することが好ましい。
非磁性下地層140は、非磁性下地層140の上に積層される垂直記録層150の初期積層部における結晶成長の乱れを抑制し、記録再生時のノイズの発生を抑制するために設けられている。ただし、非磁性下地層140は省略しても良い。
本実施形態において、非磁性下地層140は、Coを主成分とする金属に加え、さらに酸化物を含む材料で形成することが好ましい。非磁性下地層140のCr含有量は、25原子%〜50原子%であることが好ましい。非磁性下地層140に含まれる酸化物としては、例えばCr、Si、Ta、Al、Ti、Mg、Coなどの酸化物を用いることが好ましく、特にTiO、Cr、SiOなどを用いることが好ましい。非磁性下地層140に含まれる酸化物の含有量は、磁性粒子を構成する、例えばCo、Cr、Ptなどの合金を1つの化合物として算出したmol総量に対して、3mol%以上、且つ、18mol%以下であることが好ましい。
本実施形態における垂直記録層150は、非磁性下地層140の上に形成される第1磁性層151と、第1磁性層151の上に形成される第1非磁性層152と、第1非磁性層152の上に形成される第2磁性層153と、第2磁性層153の上に形成される第2非磁性層154と、第2非磁性層154の上に形成される第3磁性層155とを有する。すなわち、垂直記録層150では、第1磁性層151と第2磁性層153により第1非磁性層152を挟み、第2磁性層153と第3磁性層155により第2非磁性層154を挟む構成を有する。
第1磁性層151、第2磁性層153及び第3磁性層155は、磁気ヘッド3から供給される磁気エネルギーによって垂直記録層150の厚さ方向に磁化の向きを反転させ、その磁化の状態を維持することでデータを記憶するために設けられている。なお、これらの第1磁性層151、第2磁性層153及び第3磁性層155が、本実施形態における磁性層に対応する。
第1磁性層151、第2磁性層153及び第3磁性層155は、Coを主成分とする金属の磁性粒子と非磁性の酸化物とを含み、磁性粒子を酸化物で囲んだグラニュラ型構造を有することが好ましい。
第1磁性層151、第2磁性層153及び第3磁性層155を形成する酸化物は、例えばCr、Si、Ta、Al、Ti、Mg、Coなどであることが好ましく、特にTiO、Cr、SiOなどであることが好ましい。また、垂直記録層150の中で最下層となる第1磁性層151は、2種類以上の酸化物で形成された複合酸化物を含むことが好ましく、特にCr−SiO、Cr−TiO、Cr−SiO−TiOなどを含むことが好ましい。
また、第1磁性層151、第2磁性層153及び第3磁性層155を形成する磁性粒子に適した材料は、例えば、90(Co14Cr18Pt)−10(SiO){Cr含有量14原子%、Pt含有量18原子%、残部Coからなる磁性粒子を1つの化合物として算出したモル濃度が90mol%、SiOからなる酸化物組成が10mol%}、92(Co10Cr16Pt)−8(SiO)、94(Co8Cr14Pt4Nb)−6(Cr)の他、(CoCrPt)−(Ta)、(CoCrPt)−(Cr)−(TiO)、(CoCrPt)−(Cr)−(SiO)、(CoCrPt)−(Cr)−(SiO)−(TiO)、(CoCrPtMo)−(TiO)、(CoCrPtW)−(TiO)、(CoCrPtB)−(Al)、(CoCrPtTaNd)−(MgO)、(CoCrPtBCu)−(Y)、(CoCrPtRu)−(SiO)などの組成物を含む。
第1非磁性層152及び第2非磁性層154は、垂直記録層150を形成する第1磁性層151、第2磁性層153及び第3磁性層155の各磁性層での磁化反転を容易とし、磁性粒子全体での磁化反転の分散を小さくすることで、ノイズを低減するために設けられている。本実施形態において、第1非磁性層152及び第2非磁性層154は、例えばRu及びCoを含むことが好ましい。
なお、図4に示す例では、垂直記録層150を形成する磁性層が3層構造(第1磁性層151、第2磁性層153及び第3磁性層155)を有するが、垂直記録層150は3層構造に限定されるものではなく、4層以上の多層構造を有しても良い。また、この例では、垂直記録層150を形成する各磁性層(第1磁性層151、第2磁性層153及び第3磁性層155)の間に非磁性層(第1非磁性層152及び第2非磁性層154)を設けているが、垂直記録層150を形成する磁性層はこのような構成に限点されるものではなく、例えば異なる組成を有する2つの磁性層を重ねて配置する構成を有しても良い。
保護層160は、垂直記録層150の腐食を抑制すると共に、磁気ヘッド3が磁気記録媒体1に接触したときに、磁気記録媒体1の表面の損傷を防いで保護するため、また磁気記録媒体1の耐食性を高めるために設けられている。
保護層160は、周知の保護層材料で形成可能であり、例えばC、SiO、ZrOを含む。保護層160は、表面に窒素原子または酸素原子を注入する前、または、表面を窒化または酸化する前の潤滑層170とのボンデッド率を100%に近づけるためには、純カーボンで形成することが好ましく、特にアモルファス状の硬質純炭素膜やダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC:Diamond Like Carbon)で形成することが、保護層160の硬度を保ち、且つ、薄層化を図りながら、潤滑層とのボンデッド率を100%に近づけるという観点から好ましい。さらに、保護層160の厚みは、1nm〜10nmとすることが、図5と共に後述する磁気記憶装置において磁気ヘッド3と磁気記録媒体1との距離を短くすることができ、高記録密度の点から好ましい。
潤滑層170は、磁気ヘッド3が磁気記録媒体1に接触したときに磁気ヘッド3及び磁気記録媒体1の表面の摩耗を抑制し、磁気記録媒体1の耐食性を高めるために設けられている。潤滑層170は、周知の潤滑層材料で形成可能であり、例えばパーフルオロポリエーテル、フッ素化アルコール、フッ素化カルボン酸などの潤滑剤で形成することが好ましい。潤滑層170の厚さは、1nm〜2nmとすることが、図5と共に後述する磁気記憶装置において磁気ヘッド3と磁気記録媒体1との距離を短くすることができ、高記録密度の点から好ましい。
ベーパールブプロセスによる潤滑層170の成膜では、上記の潤滑剤を90℃〜150℃で加熱し、潤滑剤の蒸気を反応容器内に導入し、反応容器内の圧力を10Pa程度とし、この反応容器内への被積層体の露出時間を10秒程度とすることで、保護層160の表面に1nm程度の潤滑層170を形成することができる。
図5は、本実施形態において製造された磁気記録媒体1を備えた磁気記憶装置の構成の一例を示す斜視図である。
磁気記憶装置50は、データを磁気的に記録する磁気記録媒体1と、磁気記録媒体1を回転駆動させる回転駆動部2と、磁気記録媒体1にデータを書き込むと共に磁気記録媒体1に記録されたデータを読み取る磁気ヘッド3と、磁気ヘッド3を搭載するキャリッジ4と、キャリッジ4を介して磁気記録媒体1に対して磁気ヘッド3を相対移動させるヘッド駆動部5と、外部から入力された情報を処理して得られた記録信号を磁気ヘッド3に出力し、磁気ヘッド3からの再生信号を処理して得られた情報を外部に出力する信号処理部6とを有する。
図5に示す例では、磁気記録媒体1は円盤形状を有する磁気ディスクである。磁気ディスクは、少なくとも一方の面にデータを記録するための磁気記録層が形成されており、図4に示すように両面に磁気記録層が形成されていても良い。また、図5に示す例では、1台の磁気記憶装置50に複数(この例では3枚)の磁気記録媒体1が取り付けられているが、磁気記録媒体1の枚数は1以上であれば良い。
以上、磁気記録媒体の製造方法及び装置を実施形態により説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは言うまでもない。
(実施例1)
図1の製造装置を用いて磁気記録媒体を製造した。先ず、洗浄済みのガラス基板(コニカミノルタ社製、外形2.5インチ)を、図1に示す製造装置のエアロックチャンバ12に収容し、その後、真空ロボット111を用いてキャリア925に載置し、この基板表面に積層膜を形成した。なお、成膜チャンバ内の到達真空度(ベースプレッシャ)は1×10−5Paであった。
次に、このガラス基板の上に、処理チャンバ905内で1Paのアルゴンガス圧で、60Cr−50Tiターゲットを用いて密着層を10nmの膜厚で成膜した。また、この密着層の上に、処理チャンバ906内で1Paのアルゴンガス圧で、46Fe−46Co−5Zr−3B{Fe含有量46原子%、Co含有量46原子%、Zr含有量5原子%、B含有量3原子%}のターゲットを用いて100℃以下の基板温度で、第1の軟磁性層を34nmの膜厚で成膜した。また、この第1の軟磁性層の上に、処理チャンバ908内でRu層を0.76nmの膜厚で成膜した。さらに、このRu層の上に、処理チャンバ909内で46Fe−46Co−5Zr−3Bの第2の軟磁性層を34nmの膜厚で成膜した。Ru層を挟む第1及び第2の軟磁性層を、軟磁性下地層として形成した。
次に、軟磁性下地層の上に、処理チャンバ910内で1Paのアルゴンガス圧で、Ni−6W{W含有量6原子%、残部Ni}ターゲットを用いて第1の下地層を5nmの膜厚で成膜し、処理チャンバ911内でRuターゲットを用いて第2の下地層を10nmの膜厚で成膜し、処理チャンバ912内でRuターゲットを用いて8Paのアルゴンガス圧で、第3の下地層を10nmの膜厚で成膜して、3層構造の下地層を形成した。
次に、3層構造の下地層の上に、1Paのアルゴンガス圧で、処理チャンバ913内で91(72Co6Cr16Pt6Ru)−4SiO−3Cr−2TiO層を6nmの膜厚で成膜し、処理チャンバ915内で91(65Co12Cr13Pt10Ru)−4SiO−3Cr−2TiO層を6nmの膜厚で成膜し、処理チャンバ916内で63Co15Cr16Pt6B層を3nmの膜厚で成膜し、多層構造の磁性層を形成した。
次に、イオンビーム法により、処理チャンバ918,919内で炭素保護層を2.5nmの膜厚で成膜し、被積層体(または、磁気記録媒体)を得た。
イオンビームによる炭素保護膜の成膜条件は、原料にはガス化したトルエン使用し、ガス流量を2.9sccm、反応圧力を0.3Paとし、原料ガスを熱励起・分解するカソード電力を225W(AC22.5V、10A)、カソード電極とアノード電極間の電圧を75V、電流を1650mA、イオンの加速電圧を200V、60mAとした。成膜は2つの処理チャンバを使用し、各チャンバでの成膜時間は3秒とした。
なお、処理チャンバ918,919のベースプレッシャは1×10−5Pa、プロセスガスには水素ガスに4%のメタンを混合させた混合ガスを使用し、ガス圧(P1)は8Paとした。なお、チャンバ920,921は予備チャンバとして使用し、プロセスガスは流さず、ベースプレッシャは1×10−5Paとした。
成膜後の被積層体は、真空ロボット112によりキャリア925から取り外され、エアロックチャンバ13を介して真空ロボット941によってベーパールブ成膜装置102内に搬入した。ベーパールブ成膜装置102を構成する隔離チャンバ943、ベーパールブプロセスチャンバ944、エアロックチャンバ945、及び戻り経路チャンバ947のベースプレッシャは1×10−5Paとし、隔離チャンバ943内にはアルゴンガスを50Paで流し(ガス圧:P3)、ベーパールブプロセスチャンバ944内にはパーフルオロポリエーテルのガスを20Paで流し(ガス圧:P2)、エアロックチャンバ945及び戻り経路チャンバ947にはプロセスガスは流さなかった。そして、ベーパールブ成膜装置102によって被積層体の表面にパーフルオロポリエーテルの潤滑層を厚さ15オングストローム(Å)の膜厚で形成した。なお、隔離チャンバ943とベーパールブプロセスチャンバ944との間のゲートバルブG6を開けると、隔離チャンバー943内のアルゴンガスがベーパールブプロセスチャンバ944内に流入し、両チャンバー間の差圧は低下する。そのため、ゲートバルブG6を開けている間は、隔離チャンバー943に供給するアルゴンガス流量を高めると共に、ベーパールブプロセスチャンバ944の排気能力を高めた。また、ベーパールブプロセスチャンバ944とエアロックチャンバ945との間のゲートバルブG7を開く場合も同様とした。
潤滑層を形成した被積層体(または、磁気記録媒体)は、ロボット946を用いて製造装置外の大気中に取り出した。
なお、以下に説明する実施例1−1〜4−2及び比較例1,2では、ガス圧P1〜P3の関係は本実施例1の場合と同一ではない場合について検討したが、これに限定されるものではない。
(実施例1−1)
実施例1−1では、図2に示す注入装置を用いて潤滑層形成前の保護層への窒素原子を注入した。イオンビームは、窒素ガス40sccm、ネオンガス20sccmの混合ガスを用いて発生させた。イオンの量は、5.5×1015原子/cm、正電極の電圧を+1500V、負電極の電圧を−1500Vとし、窒素原子(イオン)の照射時間を10秒、保護層への注入深さを1.5nmとした。
(実施例1−2)
実施例1−2では、上記実施例1−1と同様の条件下で、窒素原子の照射時間を8秒とした。
(実施例1−3)
実施例1−3では、上記実施例1−1と同様の条件下で、窒素原子の照射時間を6秒とした。
(実施例1−4)
実施例1−4では、上記実施例1−1と同様の条件下で、窒素原子の照射時間を4秒とした。
(実施例2−1)
実施例2−1では、図2に示す注入装置を用いて潤滑層形成前の保護層への酸素原子を注入した。イオンビームは、酸素ガス40sccm、ネオンガス20sccmの混合ガスを用いて発生させた。イオンの量は、5.5×1015原子/cm、正電極の電圧を+1500V、負電極の電圧を−1500Vとし、酸素原子(イオン)の照射時間を10秒、保護層への注入深さを1.5nmとした。
(実施例2−2)
実施例2−2では、上記実施例2−1と同様の条件下で、酸素原子の照射時間を8秒とした。
(実施例2−3)
実施例2−3では、上記実施例2−1と同様の条件下で、酸素原子の照射時間を6秒とした。
(実施例2−4)
実施例2−4では、上記実施例2−1と同様の条件下で、酸素原子の照射時間を4秒とした。
(実施例3−1)
実施例3−1では、保護層の成膜後期に保護層を窒化した。具体的には、イオンビーム法により、処理チャンバ918,919内で炭素保護層を2.5nmの膜厚で成膜し、処理チャンバ919における3秒間の成膜時間のうち終わりの1秒間に、窒素ガスを2sccmのガス流量で流した。
(実施例3−2)
実施例3−2では、上記実施例3−1と同様の条件下で、窒素ガスを1sccmのガス流量流した。
(実施例4−1)
実施例4−1では、保護層の成膜後期に保護層を酸化した。具体的には、イオンビーム法により、処理チャンバ918,919内で炭素保護層を2.5nmの膜厚で成膜し、処理チャンバ919の3秒間の成膜時間のうち終わりの1秒間に、酸素ガスを2sccmmpガス流量で流した。
(実施例4−2)
実施例4−2では、上記実施例4−1と同様の条件下で、酸素ガスを1sccmのガス流量流した。
(比較例1)
比較例1では、実施例1―1〜1−4の如き窒素の注入、或いは、実施例2−1〜2−4の如き酸素の注入を行わずに、保護層の形成後に大気に暴露することなく潤滑層を形成した。
(比較例2)
比較例2では、保護層の形成後に大気に暴露し、その後、潤滑層を形成した。
上記の各実施例及び比較例についてボンデッド率を評価した結果を以下の表1に示す。ボンデッド率は、フロロカーボン溶媒にバートレルXF(商品名、三井デュポンフロロケミカル社製)を使用して測定した。
Figure 0006118130
本発明者の上記検討結果及び実施例1−1〜4−2についてのボンデッド率の評価結果から、実施例1−1〜4−2によれば、潤滑層をベーパールブ成膜方法で形成した場合の磁気記録媒体の保護層と潤滑層とのボンデッド率を60%〜99%という比較的広い範囲で、再現性良く制御することが可能であることが確認された。
1 磁気記録媒体
100 基板
101 成膜装置
110 密着層
111,112,940,942,946 ロボット
120 軟磁性下地層
130 配向制御層
140 非磁性下地層
150 垂直記録層
160 保護層
170 潤滑層
903 基板装脱着用チャンバ
904,907,914,917 コーナーチャンバ
905,906,908〜913,915,916,918〜920 処理チャンバ
921 予備チャンバ
G,G1〜G10 ゲートバルブ

Claims (8)

  1. 被積層体上に、磁気記録層、保護層、潤滑層をこの順で形成する磁気記録媒体の製造方法であって、
    前記保護層を形成した後の前記被積層体を大気に触れさせることなく前記潤滑層をベーパールブ成膜方法で形成し、
    前記保護層の形成後で前記潤滑層を形成前の前記保護層の表面に窒素原子または酸素原子を注入することで、前記保護層と前記潤滑層とのボンデッド率を注入前より低下させ、注入後のボンデッド率を60%〜99%の範囲内で制御することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 被積層体上に、磁気記録層、保護層、潤滑層をこの順で形成する磁気記録媒体の製造方法であって、
    前記保護層を形成した後の前記被積層体を大気に触れさせることなく前記潤滑層をベーパールブ成膜方法で形成し、
    前記保護層の形成後で前記潤滑層を形成前の前記保護層の表面を窒化または酸化することで、前記保護層と前記潤滑層とのボンデッド率を注入前より低下させ、注入後のボンデッド率を60%〜99%の範囲内に制御することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  3. 前記注入後のボンデッド率を87%〜97%の範囲内に制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 前記保護層の表面の窒化または酸化、前記保護層の成膜プロセスの後期に反応容器内に窒素ガスまたは酸素ガスを導入することで行うことを特徴とする請求項に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 被積層体上に、磁気記録層及び保護層をこの順で形成する成膜装置と、
    前記保護層を形成した後の前記被積層体を大気に触れさせることなく潤滑層をベーパールブ成膜方法で形成するベーパールブ成膜装置と、
    前記保護層の形成後で前記潤滑層を形成前の前記保護層の表面に窒素原子または酸素原子を注入する注入装置
    を備え
    前記注入装置は、前記保護層の表面への窒素原子または酸素原子の注入によって、前記保護層と前記潤滑層とのボンデッド率を注入前より低下させ、注入後のボンデッド率を60%〜99%の範囲内に制御することを特徴とする磁気記録媒体の製造装置。
  6. 被積層体上に、磁気記録層及び保護層をこの順で形成する成膜装置と、
    前記保護層を形成した後の前記被積層体を大気に触れさせることなく潤滑層をベーパールブ成膜方法で形成するベーパールブ成膜装置
    を備え、
    前記成膜装置は、反応容器内で、前記保護層の形成後で前記潤滑層を形成前の前記保護層の表面を窒化または酸化し、前記保護層の表面の窒化または酸化によって、前記保護層と前記潤滑層とのボンデッド率を注入前より低下させ、注入後のボンデッド率を60%〜99%の範囲内に制御することを特徴とする磁気記録媒体の製造装置。
  7. 前記成膜装置は、前記注入後のボンデッド率を87%〜97%の範囲内に制御することを特徴とする、請求項5又は6に記載の磁気記録媒体の製造装置。
  8. 前記成膜装置は、前記保護層の表面の窒化または酸化、前記保護層の成膜プロセスの後期に前記反応容器内に窒素ガスまたは酸素ガスを導入することで行うことを特徴とする請求項に記載の磁気記録媒体の製造装置。
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