JPH10270527A - 複合型真空処理装置 - Google Patents

複合型真空処理装置

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JPH10270527A
JPH10270527A JP8746197A JP8746197A JPH10270527A JP H10270527 A JPH10270527 A JP H10270527A JP 8746197 A JP8746197 A JP 8746197A JP 8746197 A JP8746197 A JP 8746197A JP H10270527 A JPH10270527 A JP H10270527A
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JP
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chamber
vacuum
gas
transfer chamber
partition
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JP8746197A
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English (en)
Inventor
Toshio Kusumoto
淑郎 楠本
Soichi Komiya
宗一 小宮
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Ulvac Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型、低コストで真空槽間の相互汚染が生じな
い複合型真空処理装置を提供する。 【解決手段】この複合処理装置1では、搬送室2を通過
させて処理対象物を移動させる際、搬送室2内にパージ
ガスを導入し、仕切を開ける真空槽91〜98を真空排気
して、搬送室2から真空槽91〜98に向かうパージガス
流を形成するように構成されている。真空槽91〜98
の残留気体が真空槽91〜98内に押し戻され、パージガ
スと一緒に真空排気されるので、残留気体によって真空
槽91〜98間の相互汚染が生じることはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、処理対象物を真空
雰囲気内で処理する複合型真空処理装置に係り、特に、
マルチチャンバー方式の複合型真空処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】金属薄膜や絶縁物薄膜は、半導体装置や
液晶装置等に広く用いられている。その薄膜を形成する
ために、半導体基板やガラス基板等の成膜処理対象物を
真空雰囲気に置いて処理する方法として、スパッタリン
グ方法やCVD方法等の様々な方法が開発されており、
形成したい薄膜の種類に応じ、適切な薄膜形成方法を選
択できるようになっている。そのような薄膜形成工程以
外にも、例えばドライエッチング工程等を含め、多様な
処理が真空雰囲気を利用して行われている。
【0003】ところで、一つの処理対象物を処理する場
合でも、真空雰囲気を用いた複数種類の工程を経るた
め、従来より、1台で連続的に複数種類の真空処理が行
える複合型の真空処理装置が用いられている。その複合
型真空処理装置は、真空槽の配置方式により、インライ
ン方式のものとマルチチャンバー方式のものに大別され
るが、近年では、設置面積の小ささや、真空槽の追加・
変更が容易なことから、マルチチャンバー方式の複合型
真空処理装置が多用されている。
【0004】図6の符号101は、マルチチャンバー方
式の従来技術の複合型真空処理装置を示しており、搬送
室102を中心とし、8個の真空槽(a〜h)が設けられ
ている。各真空槽のうち、符号aと符号hで示すものは
カセット室であり、符号b〜dで示すものはCVD室、
符号e〜gで示すものは、スパッタ室である。
【0005】真空雰囲気を用いる処理のうち、CVD工
程では真空槽内に薄膜材料である反応性ガスが導入さ
れ、エッチング工程では腐食性のエッチングガスが、ス
パッタリング工程では不活性なスパッタリングガスが導
入される。このように真空雰囲気を用いた処理工程で
も、真空槽内に導入されるガスの性質は異なっており、
真空槽内に他の真空槽から放出されたガスが侵入し、汚
染される場合がある。例えば、スパッタリングを行う真
空槽内に反応性ガスやエッチングガスが侵入すると、ス
パッタリング薄膜が成長する際に混入し、形成される薄
膜が低品質なものになってしまう。
【0006】この図6に示した複合型真空処理装置10
1では、各真空槽(a〜h)から放出されたガスが、他の
真空槽を汚染しないように、搬送室102内を仕切板1
03によって仕切り、第1室Aと第2室Bの2室に分け
ており、カセット室aと、反応性ガスを用いるCVD室
b〜dを第1室A側に接続し、スパッタリングガスを用
いるスパッタ室e〜gと、カセット室hを第2室B側に
接続している。
【0007】第1室Aと第2室B内には、搬送ロボット
1051、1052と、ステージ1061、1062がそれ
ぞれ設けられており、また、仕切板103には2個の仕
切バルブ1081、1082が設けられている。通常の状
態では各仕切バルブ1081、1082は閉じておき、第
1室Aと第2室Bとの間を仕切り、相互に汚染されない
ように構成している。
【0008】処理対象物を第1室Aと第2室Bとの間で
移動させるときは、仕切バルブ1081、1082を開
け、搬送ロボット1051、1052を動作させ、第1室
A内のステージ1061上に載置された処理対象物は、
第2室B内の搬送ロボット1052によって第2室B内
に搬入し、第2室B内のステージ1062上に載置され
た処理対象物は、第1室A内の搬送ロボット1051
よって第1室A内に搬入する。処理対象物の移動が終了
すると、直ちに仕切バルブ1081、1082を閉じ、第
1室Aと第2室Bとの間を仕切る。
【0009】このように、異なる性質のガスを用いる真
空槽間を、搬送室102内に設けた仕切板103によっ
て分離させる場合には、例えばCVD工程とスパッタリ
ング工程にエッチング工程を追加するためには、第1室
Aと第2室Bに加え、第3室Cを設け(第3室Cは図示
しない)、エッチング用の真空槽を接続する必要があ
る。従って、第3室C内にも専用の搬送ロボットを配置
することが必要になり、異なる種類の工程毎に搬送ロボ
ットを追加すると、コスト高になってしまう。
【0010】また、複数台の搬送ロボットを設置できる
面積が必要になるため、装置が大型化するという問題が
ある。
【0011】更に、処理対象物表面を清浄な状態に保つ
ため、搬送室102内を高真空雰囲気(例えば10-4
a〜10-6Pa)にした場合、気体分子の平均自由行程
は数10m〜1000mにも及ぶため、仕切バルブを開
けたときに、真空槽内の残留ガスが搬送室を介して他の
真空槽内に侵入し、真空槽の汚染が発生してしまうとい
う問題がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解決するために創作されたものであり、その
目的は、小型、低コストの複合型真空処理装置を提供す
ることにある。また、他の目的は、真空槽が汚染されな
い複合型真空処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、各々真空排気可能に構成さ
れた搬送室と複数の真空槽とを有し、前記搬送室と前記
各真空槽との間に設けられた仕切を開閉できるように構
成され、搬入された処理対象物を真空槽間で移動させる
際、前記仕切を開け、前記搬送室内を通過させるように
構成された複合型真空処理装置であって、前記搬送室
は、パージガスを流量制御しながら導入できるように構
成され、仕切が開けられる真空槽の圧力よりも、前記搬
送室内の圧力を高くできるように構成されたことを特徴
とする。
【0014】この請求項1記載の複合型真空処理装置に
ついては、請求項2記載の発明のように、前記真空槽の
真空排気と、前記搬送室内へのパージガスの導入を継続
しながらその間の仕切を開け、前記処理対象物の移動を
行えるように構成するとよい。
【0015】また、請求項1又は請求項2のいずれか1
項記載の複合型真空処理装置については、請求項3記載
の発明のように、前記処理対象物の移動を行う際、前記
搬送室内は1Pa以上の圧力になるように構成すること
ができる。
【0016】それら請求項1又は請求項3のいずれか1
項記載の複合型真空処理装置については、請求項4記載
の発明のように、前記搬送室の真空排気量は制御できる
ように構成することもできる。
【0017】以上説明した請求項1乃至請求項4のいず
れか1項記載の複合型真空処理装置が使用するパージガ
スには、請求項5記載の発明のように、不活性ガスを用
いるとよい。ここで言う不活性ガスは、ヘリウムガス、
アルゴンガス、キセノンガス等の希ガスである。要する
に、本発明のパージガスは、汚染の原因とならず、真空
槽や搬送室への付着性が低いガスであれば、例えば窒素
ガスや水素ガスでもよい。スパッタリング装置が設けら
れている場合には、そのスパッタリング装置に使用され
るガスと同じガスを用いることができる(例えばアルゴ
ンガス)。
【0018】以上説明した本発明の構成によれば、各々
真空排気可能に構成された搬送室と複数の真空槽とを有
しており、搬送室と各真空槽との間に設けられた仕切を
開閉できるように構成されている。
【0019】搬送室内の残留気体濃度を0、真空槽内の
残留気体の濃度をC0とし、仕切板の位置を原点、その
原点を基準とする位置xを横軸、濃度C(x,t)を縦軸
にとった場合の、搬送室と真空室の一次元モデルを図5
(a)に示す。
【0020】このときの濃度C(x,t)の一次元空間分
布を図5(b)のグラフに示す。初期状態(搬送室と真空
槽との間の仕切が閉じられた状態:t<0)では、濃度
C(x,t)はステップ状の勾配になっている。
【0021】その状態から仕切板を開け、搬送室と真空
槽とを導通させた場合、真空槽の体積をV、真空排気系
の排気速度をS、残留気体の拡散係数をκ1とすると、
従来技術のように、処理対象物を移動させるため、搬送
室内を高真空状態にして、残留気体が存在する真空槽と
の間の仕切を開けた場合は、残留気体濃度Cと位置x、
時刻tとの間には、下記(1)式で表される移流拡散方程
式が成立する。
【0022】
【数1】
【0023】上記ステップ状の濃度勾配を初期条件とし
て(1)式を解くと、下記(2)式が得られる。erfは誤
差関数である。
【0024】
【数2】
【0025】但しここでの誤差関数は、下記、
【0026】
【数3】
【0027】で定義される。
【0028】上記(2)式から、時刻t(t>0)における
残留気体濃度C(x,t)をグラフに表すと、図5(c)に
示すようになる。搬送室内に残留気体が侵入することが
分かる。
【0029】それに対し本発明では、搬送室内に流量制
御しながらパージガスを導入できるように構成されてお
り、仕切が開けられる真空槽の圧力よりも、搬送室内の
圧力を高くしておけるように構成されている。この場
合、図2(a)に示すように、
【0030】搬送室内から真空槽内に向けて流速vのパ
ージガス流が形成されるものとすると、下記(3)式で表
される移流拡散方程式が成立する。κ2は残留ガスの拡
散係数である。
【0031】
【数4】
【0032】ステップ状の濃度勾配を初期条件として、
上式を解くと、下記(4)式が得られる。
【0033】
【数5】
【0034】これをグラフに表すと、図2(b)のように
なり、搬送室内には残留気体は侵入しないことが分か
る。
【0035】なお、ある距離dを拡散するのに要する拡
散時間τは、下記(5)式、 τ 〜 d2/κ ……(5) で表される。また、一般に、圧力Pでの拡散係数nと、
圧力P'での拡散係数n'の間には、下記(6)式、 nP = n'P' ……(6) の関係がある。
【0036】真空槽内の残留気体をBCl3とした場
合、20℃、1気圧では、その拡散係数は0.07cm2
/secであることが知られている。その値と、上記(6)
式とから、BCl3の10Paと10-5Paでの拡散係
数は、それぞれ7×102cm2/sec、7×108cm2/sec
と算出される。
【0037】搬送室の容積と真空槽の容積を共に50リ
ットル(V=50リットル)、搬送室と真空槽の真空排気
速度を共に500リットル/sec(S=500リットル/
sec)、パージガス(アルゴンガス)流量を300SCCM、真
空槽の流路断面積を250cm2とし、初期状態では搬送
室の残留気体濃度はゼロとし、(2)、(4)式を用い、従
来技術の場合と本発明の場合について、搬送室内の残留
気体濃度の経時変化を算出した。なお、本発明の場合、
搬送室内の圧力を10Pa、搬送室から真空槽へ向かう
パージガスの流速を200cm/sec(v=200cm/sec)
とした。
【0038】真空槽の仕切を開けたときを時刻ゼロと
し、時刻tを横軸に、残留気体の規格化濃度CNを縦軸
にとり、搬送室と真空槽の境界(仕切バルブの位置)から
搬送室内へ10cm入ったところ(x=−10cm)の状態変
化を、図3のグラフに示す。従来装置では、搬送室内に
直ちに残留気体が侵入するが、本発明では残留気体の侵
入はなく、規格化濃度CNは、ほぼゼロのままであるこ
とが分かる。
【0039】次に、搬送室及び真空槽内の位置xを横
軸、規格化濃度CNの値を縦軸にとり、従来技術の場合
と本発明の場合について、規格化濃度CNの一次元空間
分布の状態を図4のグラフに示す。x<0が搬送室内、
x=0が境界となる仕切バルブの位置、0<xが真空槽
内である。仕切バルブを開けた時刻tをゼロとし、時刻
t=0.01sec、0.05sec、0.1secの場合につ
いて示した。
【0040】因みに、BCl3の清浄面への付着確率を
0.9、残留ガス圧力を10-2Paとすると、従来装置
では、バルブ開後0.1秒で清浄面の40%が反応性ガ
スで被覆されるのに対し、本発明では x=−10cm
の位置で0.75%の被覆に留まる。
【0041】従来装置では、搬送室内に直ちに残留気体
が侵入し、その後、残留気体は次第に真空排気されて減
少するが、搬送室の奥深くまで侵入することが分かる。
本発明では、搬送室内に残留気体は侵入せず、むしろ、
時間の経過と共に、真空槽内の残留気体はパージガス流
によって真空槽の奥に向けて押しやられることが分か
る。
【0042】なお、本発明の複合型真空処理装置の場
合、パージガス流は強いほど効果的であるが、導入する
パージガスは、搬送室内や真空槽内での残留気体の平均
自由行程が7mm程度以下になる流量でよく、それに対
応する搬送室内の圧力としては、1Pa以上が適当であ
り、より好ましくは数10Pa程度がよい。
【0043】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の一例の複合型真
空処理装置1の模式的な平面図を示す。この複合型真空
処理装置1は、搬送室2と、該搬送室2の周囲に配置さ
れた8個の真空槽(a〜h)を有している。搬送室2と各
真空槽(a〜h)の間には、仕切バルブ91〜98がそれぞ
れ設けられており、それら仕切バルブ91〜98を閉じる
と、搬送室2と各真空槽(a〜h)の間が仕切られ、開け
ると導通するように構成されている。
【0044】搬送室2には、排気バルブ21、圧力調整
バルブ22、真空ポンプ23を有する真空排気系20が
接続されており、また、各真空槽(a〜h)には、排気バ
ルブ31、真空ポンプ33を有する真空排気系30が接
続されている(真空槽cに接続されたもの以外は図示を
省略する)。従って、各仕切バルブ91〜98を閉じ、搬
送室2と各真空槽(a〜h)を気密状態にして真空排気系
20、30を動作させると、搬送室2と各真空槽(a〜
h)とを個別に高真空状態にできるように構成されてい
る。
【0045】搬送室2には、ガスバルブ41、マスフロ
ーコントローラ42、フィルタ43、ガスボンベ44を
有するパージガス供給系40が接続されている。ガスボ
ンベ44内にはアルゴンガスから成るパージガスが充填
されており、ガスバルブ41を操作すると、マスフロー
コントローラ42によって流量制御した状態で、搬送室
2内にパージガスを導入できるように構成されている。
【0046】各真空槽(a〜h)のうち、符号aと符号h
で示すものは、処理対象物の搬出入に用いられ、大気に
開放されるカセット室であり、符号b〜dで示すもの
は、反応性ガスが導入され、CVD反応が行われるCV
D室であり、また、符号e〜gで示すものは、スパッタ
リングガスが導入され、ターゲットのスパッタリングが
行われるスパッタ室である。
【0047】この複合型真空処理装置1を使用する場
合、予め、搬送室2内と、少なくともCVD室b〜d、
スパッタ室e〜gの内部を真空排気しておく。搬送室2
は、その内部が所定圧力に到達した後、真空排気を継続
しながら流量制御した状態でパージガスを導入し、1P
a〜10Pa程度の圧力にしておく。
【0048】次に、カセット室aの仕切バルブ91を閉
じた状態で内部を大気に開放し、処理対象物である半導
体基板が収納されたカセットを、そのカセット室a内に
装着する。
【0049】カセット室aを気密状態にして真空排気を
行い、カセット室a内が1×10-4Pa以下の圧力の高
真空状態になったところで、仕切バルブ91を開ける。
このとき、カセット室a内の真空排気は継続して行い、
搬送室2内にはパージガスを導入し続ける(100SCCM
程度の流量)。その状態で仕切バルブ91が開けられる
と、搬送室2からカセット室aに向けて流れるパージガ
ス流が形成され、カセット室a内に残留していた大気成
分はパージガス流によって押し戻され、パージガスと共
にカセット室aに設けられた真空排気系30によって除
去され、搬送室2内には侵入しない。
【0050】搬送室2内に配置された搬送ロボット5に
よって、カセット室a内のカセットから処理対象物を抜
き取り、その仕切バルブ91を閉じる。続いて、CVD
室cの仕切バルブ93を開け、搬送室2を通過させてC
VD室c内に搬入する。
【0051】処理対象物がCVD室c内に搬入された
後、仕切バルブ93を閉じ、CVD室cを搬送室2から
仕切って気密状態にする。
【0052】このように、仕切バルブ91、93を開けて
から再度閉じるまでの間、搬送室2内へのパージガス導
入と、真空排気系30によるカセット室a及びCVD室
cの真空排気は継続して行うようにする。
【0053】真空排気系30により、CVD室c内が所
定圧力まで真空排気された後、CVD室c内に反応性ガ
スを導入し、CVD反応を行う。
【0054】CVD反応により、処理対象物表面に所定
膜厚の薄膜が形成されると、次の処理工程を行うため
に、処理対象物を他のCDV室b、d、又はスパッタ室
e〜gへ移動させる。ここでは、スパッタ室gへ移動さ
せるものとする。
【0055】その場合、CVD室cの仕切バルブ93
閉じた状態で内部を真空排気し、残留気体となる反応性
ガスを十分除去した後、搬送室2内にパージガスを導入
しながら、CVD室cの仕切バルブ93を開ける。この
とき、CVD室cの真空排気を継続して行い、搬送室2
内からCVD室cへ向かうパージガス流を形成させる
と、CVD室c内の残留気体(反応性ガス)は、CVD室
c内に流入するパージガスによって押し戻され、真空排
気系30によって一緒に除去されるので、搬送室2内に
は侵入できない。
【0056】その状態で搬送ロボット5を動作させ、処
理対象物をCVD室cからスパッタ室gに移動させて
も、スパッタリング室g内がCVD室c内の残留ガスで
汚染されることはない。
【0057】このように、本発明の複合型真空処理装置
1によれば、仕切バルブ91〜98を開けたときに、搬送
室2から各真空室(カセット室a、h、CVD室c〜
d、スパッタ室e〜g)へ向かうパージガス流を形成で
きるので、反応性ガスやその他の真空槽内の残留気体は
真空槽内に押し戻され、搬送室2内へは侵入できない。
従って、一方の真空槽が他方の真空槽内の残留ガスで汚
染されたり、真空槽間が相互に汚染されることはない。
【0058】なお、真空槽内を真空排気し、それと共に
搬送室2内にパージガスを導入しながら仕切バルブ91
〜99を開ける際、又は、仕切バルブ91〜98を開けて
真空槽間で処理対象物を移動させる際、搬送室2はバル
ブ91〜98を開ける前と同じ排気速度で真空排気しても
よいし、圧力調整バルブ22を絞り、排気速度を低下さ
せた状態で真空排気してもよい。また、圧力調整バルブ
22を閉じ、真空排気を停止させてもよい。更に、マス
フローコントローラ42の設定値を予め上げておいても
よい。
【0059】このように、排気速度を低下させたり、真
空排気を停止させた場合は、搬送室2から流れ出るパー
ジガス流量が増加するので、反応性ガス等の残留気体の
搬送室2への侵入は、一層生じづらくなる。
【0060】パージガスにアルゴンガスを用いた場合に
は、仕切板95〜97が開けられるスパッタ室e〜gへ
は、スパッタリングガスを導入するようにしてもよい。
また、スパッタ室e〜gの真空排気速度を絞り、スパッ
タ室e〜gから搬送室2へ向かうスパッタリングガス流
を形成してもよい。
【0061】つまり、本発明は、移動元の真空槽と、移
動先の真空槽の両方へ向かうパージガス流を形成する必
要はなく、搬送室2内に侵入すると汚染の原因となる真
空槽内の残留ガスを、搬送室内に導入したパージガスの
流れによって真空槽内に押し戻し、他の真空槽を汚染さ
せないものであれば含まれる。
【0062】以上説明した複合型真空処理装置1は、3
個のCVD室b〜dと3個のスパッタ室e〜gを設けた
が、例えばCVD室cを、反応性ガスとは性質の異なる
ドライエッチングガスを用いるドライエッチング室にし
たものも本発明の複合型真空処理装置に含まれる。要す
るに、真空槽内の残留気体が搬送室に侵入すると、真空
槽の汚染が生じるような複合型真空処理装置について広
く適用することができる。
【0063】なお、搬送室2や、真空槽(a〜h)の真空
排気系20、30には、ターボ分子ポンプやドライポン
プ等の種々の真空ポンプを用いることができる。
【0064】
【発明の効果】一つの搬送室に多種類の真空槽を接続し
た場合でも、搬送ロボットが1台で済み、低コスト、省
スペースの複合型真空処理装置を得ることができる。真
空槽内の残留ガスが搬送室内に侵入しないので、真空槽
の汚染が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の複合型真空処理装置の一例を示す図
【図2】(a):本発明の複合型真空処理装置の仕切バル
ブを開ける前の残留気体の濃度分布を説明するための図
(b):仕切バルブを開けた後の残留気体濃度の一次
元空間分布を示すグラフ
【図3】本発明の装置と従来装置の残留気体濃度の経時
変化を比較するためのグラフ
【図4】本発明の装置と従来装置の残留気体濃度の一次
元空間分布を比較するためのグラフ
【図5】(a):従来装置の仕切バルブを開ける前の残留
気体の濃度分布を説明するための図 (b):その状態
の一次元空間分布を表したグラフ (c):仕切バルブ
を開けた後の残留気体濃度の一次元空間分布を示すグラ
【図6】従来技術の複合型真空処理装置を示す図
【符号の説明】
1……複合型真空処理装置 2……搬送室 91
8……仕切(仕切バルブ) a〜h……真空槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C23F 4/00 C23F 4/00 A H01L 21/205 H01L 21/205

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々真空排気可能に構成された搬送室と
    複数の真空槽とを有し、前記搬送室と前記各真空槽との
    間に設けられた仕切を開閉できるように構成され、搬入
    された処理対象物を真空槽間で移動させる際、前記仕切
    を開け、前記搬送室内を通過させるように構成された複
    合型真空処理装置であって、 前記搬送室は、パージガスを流量制御しながら導入でき
    るように構成され、 仕切が開けられる真空槽の圧力よりも、前記搬送室内の
    圧力を高くできるように構成されたことを特徴とする複
    合型真空処理装置。
  2. 【請求項2】 前記真空槽の真空排気と、前記搬送室内
    へのパージガスの導入を継続しながらその間の仕切を開
    け、前記処理対象物の移動を行うように構成されたこと
    を特徴とする請求項1記載の複合型真空処理装置。
  3. 【請求項3】 前記処理対象物の移動を行う際、前記搬
    送室内は1Pa以上の圧力になるように構成されたこと
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか1項記載
    の複合型真空処理装置。
  4. 【請求項4】 前記搬送室の真空排気量を制御できるよ
    うに構成されたことを特徴とする請求項2又は請求項3
    のいずれか1項記載の複合型真空処理装置。
  5. 【請求項5】 前記パージガスには不活性ガスが用いら
    れていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいず
    れか1項記載の複合型真空処理装置。
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