JP3020567B2 - 真空処理方法 - Google Patents

真空処理方法

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JP3020567B2
JP3020567B2 JP2217031A JP21703190A JP3020567B2 JP 3020567 B2 JP3020567 B2 JP 3020567B2 JP 2217031 A JP2217031 A JP 2217031A JP 21703190 A JP21703190 A JP 21703190A JP 3020567 B2 JP3020567 B2 JP 3020567B2
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substrate
processing
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勉 塚田
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アネルバ株式会社
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、真空中でプラズマを利用して基板の処理
(例えば、ドライエッチング、スパッタリング、CVDな
ど)を行うための真空処理方法に関し、特に真空搬送室
と処理室との間で基板を搬送する際の雰囲気に特徴のあ
る真空処理方法に関する。
[従来の技術] プラズマを用いた真空処理装置には、ドライエッチン
グ装置、スパッタリング装置、CVD装置など各種の装置
が知られているが、以下ではドライエッチング装置を例
にとって従来技術を説明する。
半導体デバイスの製造工程において、配線膜のパター
ニングなどのために、反応性ガスプラズマを利用したド
ライエッチング装置が広く普及している。特に、仕切り
バルブで予備真空室と処理室を仕切った、いわゆるロー
ドロック機構を備えた装置は、基板を交換する際、処理
室を大気に曝することがないため、処理室でのエッチン
グ処理に大気中の水分の影響がなく、再現性の良いエッ
チングが可能である。そのため、このロードロック機構
は広く採用されている。さらに、予備真空室と処理室と
の間に別個の真空搬送室を配置した装置は、より大気の
影響を受けにくくなるため、特に水分の影響を強く受け
るアルミニウム合金等のエッチング装置として広く普及
している。この種の装置では次のような排気系を備えて
いる。すなわち、通常、真空搬送室に高真空排気ポンプ
を設けて、真空搬送室はもとより、この真空搬送室に仕
切りバルブを介して接続されている予備真空室や処理室
を、10-4Torr以下の高真空に排気する。その後、予備真
空室のみを大気にし、予備真空室に基板を設置し、予備
真空室を粗引排気した後、予備真空室と真空搬送室の間
の仕切りバルブを開き、予備真空室、真空搬送室、およ
び処理室を高真空に排気した状態で、基板を処理室に搬
送する。搬送終了後、真空搬送室と処理室の間の仕切り
バルブを閉じ、処理室に塩素系ガス等の活性ガスを導入
し、処理室に設けた別の排気系で活性ガスを排気して所
定圧力に保ち、処理室内の高周波電極に高周波を印加
し、活性ガスプラズマを発生させてエッチングを行う。
エッチング終了後、活性ガスを排気し、再び真空搬送室
と処理室の間の仕切りバルブを開き、真空搬送室に接続
された高真空排気ポンプで高真空に排気しながら、基板
の交換を行なう。
上記従来の真空処理装置では、基板の処理回数が多く
なると、処理室が塩素系ガス等でしだいに汚染され、処
理室壁面等に吸着した塩素系反応生成物によるガス放出
が多くなり、基板の搬送中にこの放出ガスが仕切りバル
ブを介して真空搬送室に拡散し、真空搬送室を汚染して
しまう。このため、真空搬送室内にある真空搬送用部品
が塩素系反応生成物によって腐蝕し、その結果、基板搬
送が途中で中断してしまう事故がしばしば起こることが
あった。さらに、腐蝕した部品から多量のごみが発生
し、このごみが基板に付着してしまうこともたびたび生
じた。そのうえ、アルミニウム合金膜のエッチングにお
いては、エッチング処理後にアルミニウム配線パターン
に塩素が吸着し、これが大気中の水分に触れることによ
りアフターコロージョンを生じる恐れもあった。このア
フターコロージョンを防止するために、エッチング処理
室とは区別されたアフターコロージョン防止用の別の処
理室を設けた装置(いわゆるマルチチャンバ装置)もあ
るが、この場合も、真空搬送室での塩素ガスによる汚染
がアフターコロージョン処理室まで拡散するため、装置
を長時間使用すると、アフターコロージョンが発生しや
すくなる場合があった。
以上、エッチング装置を例にとって従来技術を説明し
たが、CVD装置やスパッタリング装置においても、処理
室壁面に付着した堆積物からのガス放出が真空搬送室に
拡散することがあり、真空搬送室を汚染する。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたもの
であり、その目的は、処理室からのガス放出による真空
搬送室の汚染を防ぐことのできる真空処理方法を提供す
ることにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明の真空処理方法は
次の特徴を備えている。すなわち、本発明の方法は、真
空中でプラズマを利用して基板に所定の処理を行う処理
室と、この処理室との間で真空中で基板を搬送する真空
搬送室と、真空搬送室と処理室とを仕切る仕切りバルブ
とを備える真空処理装置を利用して基板を真空処理する
方法において、 真空搬送室と処理室との間で基板を搬送する際に、真
空搬送室と処理室を不活性ガス雰囲気にすることを特徴
としている。その際、真空搬送室と処理室の不活性ガス
の圧力を1Torr以上にすることが望ましい。また、真空
搬送室から処理室に向かって10SCCM以上、できれば1SLM
以上の流量の不活性ガスを流すことが望ましい。このよ
うな真空処理方法は、特に、基板上のアルミニウムまた
はアルミニウム合金を塩素系ガスでドライエッチング処
理するような真空処理装置に効果的である。
[作用] 真空搬送室から処理室に基板を搬送する際に、従来は
真空搬送室と処理室を高真空に排気しながら基板搬送を
行っているが、本発明の方法では、真空搬送室と処理室
を不活性ガス雰囲気として基板搬送を行っている。こう
すると、処理室内壁に付着した反応生成物や堆積物から
の放出ガスが仕切りバルブを通って真空搬送室に拡散し
にくくなる。すなわち、真空搬送室と処理室は所定の圧
力の不活性ガスで満たされているため、上記放出ガスは
不活性ガスの粒子に衝突して拡散がさまたげられる。こ
の場合、放出ガスの平均自由行程を短くするには、不活
性ガスの圧力を高くすればよく、少なくとも1Torr以上
にすることが望ましい。また、単に不活性ガスの圧力を
所定以上にするだけでなく、10SCCM以上の流量で不活性
ガスを流せば、処理室での放出ガスの予想発生量よりも
不活性ガスの流量を多くすることができ、その結果、放
出ガスの分圧比を小さくできて放出ガスが真空搬送室側
に拡散するのをより効果的に防ぐことができる。できれ
ば、放出ガスの予想発生量よりも不活性ガスの流量を格
段に多くして放出ガスの分圧比を非常に小さくするのが
好ましく、そのためには1SLM以上の流量の不活性ガスを
流して放出ガスの予想分圧比を100分の1以下にするこ
とが望ましい。
次に、本発明による真空処理方法の作業例を、処理室
と真空搬送室と予備真空室と設けた真空処理装置を例に
して説明する まず、予備真空室または真空搬送室に接続した高真空
排気ポンプで、予備真空室と真空搬送室を高真空に排気
し、さらに、同一のポンプまたは処理室に接続した他の
ポンプにより処理室を高真空に排気して、これら各室に
吸着していた水分等を充分に除去する。次に、処理室と
真空搬送室の間の仕切りバルブ、および、真空搬送室と
予備真空室の間の仕切りバルブを閉じ、予備真空室だけ
を大気に開放し、基板を挿入する。次に、予備真空室を
真空に排気し、真空搬送室と予備真空室の間の仕切りバ
ルブを開け、予備真空室を高真空に排気して、基板に付
着した水分を除去する。その後、高真空排気バルブを閉
じ、真空搬送室に不活性ガスを導入して圧力を1Torr以
上とする。この状態で、処理室と真空搬送室の間の仕切
りバルブを開き、不活性ガスを10SCCM以上、予備真空室
ないしは真空搬送室に導入し、処理室に設けた排気機構
でこの不活性ガスを排気しながら、系内の圧力を1Torr
以上に保った状態で基板を搬送する。基板を処理室に搬
送後、真空搬送室と処理室の間の仕切りバルブを閉じ、
処理室を活性ガス排気系で排気するとともに、処理室に
活性ガスを導入して基板のエッチング処理を行なう。こ
れと同時に、予備真空室と真空搬送室は、不活性ガスの
導入を続けると共に真空搬送室または予備真空室に設け
た不活性ガス排気機構によりこの不活性ガスの排気を続
け、予備真空室と真空搬送室の圧力を1Torr以上に保ち
続ける。エッチング処理の終了後は、処理室で活性ガス
の導入を止め、活性ガスを活性ガス排気ポンプで排気し
た後、真空搬送室に設けた不活性ガス排気バルブを閉
じ、真空搬送室と処理室の間の仕切りバルブを開け、予
備真空室と真空搬送室と処理室の圧力を1Torr以上とし
て、基板の入れ替えを行う。このとき、全系の圧力が1T
orr以上と高いため、活性ガスおよびその反応生成物に
よって汚れた状態の処理室からの放出ガスは真空搬送室
に拡散しにくくなる。気体の拡散係数は圧力に逆比例す
るため、系内の圧力が高いほど上記放出ガスは真空搬送
室に拡散しにくくなる。また、仕切りバルブのコンダク
タンスのために真空搬送室の圧力が処理室よりも高くな
るため、さらに一層、上記放出ガスが真空搬送室や予備
真空室へ拡散しにくくなる。
このように、全系の不活性ガス圧力を1Torr以上にし
て基板を搬送することにより、真空搬送室や予備真空室
が、処理室から放出される反応生成物等のガスにより汚
染されることを最小限に抑えることができる。なお、予
備真空室を大気に開放したときに予備真空室に持ち込ま
れる大気中の水分や、基板の表面に吸着して持ち込まれ
た水分は、予備真空室と真空搬送室を最初に高真空に排
気することによって充分除去できるため、その後、水分
のない不活性ガスによって真空搬送室と予備真空室の圧
力を1Torrに保っても、水分の影響のない、再現性に優
れたエッチングが可能となるのは言うまでもない。
[実施例] 第1図は本発明の一実施例を実施するための真空処理
装置の構成図である。図において、1は予備真空室、2
は真空搬送室、3は処理室であり、各室は仕切りバルブ
5、6で仕切られている。予備真空室1は大気との間を
仕切りバルブ4で仕切られている。予備真空室1には、
基板7を複数枚載せることのできるカセット8が設置さ
れている。真空搬送室2には基板を搬送するためのロボ
ット9が設置されている。処理室3には、基板を載せて
エッチング処理するための高周波電極10が設置されてい
る。
予備真空室1には、不活性ガス導入バルブ11が、ガス
流量制御のためのマスフローコントローラ12を介して接
続されている。また、予備真空室1は粗引バルブ13を介
して油回転ポンプ14に接続されている。真空搬送室2に
は、高真空排気バルブ15を介してターボ分子ポンプ16が
接続されている。さらに、真空搬送室2はバリアブルコ
ンダクタンスバルブ17と不活性ガス排気バルブ18を介し
て、上述の油回転ポンプ14とは別の油回転ポンプ19に接
続されている。処理室3にはエッチング処理用の活性ガ
ス導入バルブ20が接続され、さらに、活性ガス排気バル
ブ21とバリアブルコンダクタンスバルブ22を介して活性
ガス排気用のターボ分子ポンプ23が接続されている。処
理室3はさらに、バリアブルコンダクタンスバルブ24と
不活性ガス排気バルブ25を介して油回転ポンプ19に接続
されている。
次に、この真空処理装置で基板上のアルミニウムをエ
ッチングするときの動作を説明する。
まず、仕切りバルブ4と6を閉じ、仕切りバルブ5を
開いて、高真空排気バルブ15を介してターボ分子ポンプ
16で予備真空室1と真空搬送室2を10-5Torr程度の高真
空に排気する。同時に処理室3の側でも、活性ガス排気
バルブ21を開いて、ターボ分子ポンプ23により処理室3
を同程度の高真空に排気する。次に、仕切りバルブ5を
閉じ、ベントバルブ26を開いて、予備真空室1に大気を
導入する。予備真空室1が大気圧となってから、仕切り
バルブ4を開いてカセット8を取出し、基板7をカセッ
ト8に取り付けた後、カセット8を再び予備真空室1に
設置する。次に、仕切りバルブ4と高真空排気バルブ15
を閉じて、粗引きバルブ13を開き、予備真空室1を0.1T
orr台まで粗引排気する。その後、粗引バルブ13を閉
じ、高真空排気バルブ15を開いた後、仕切りバルブ5を
開き、予備真空室1と真空搬送室2をターボ分子ポンプ
16により高真空に排気する。予備真空室1と真空搬送室
2の圧力が10-4〜10-5Torr台となって基板7に吸着した
水分が充分除去された後、高真空排気バルブ15を閉じ、
不活性ガス導入バルブ11を開いてマスフローコントロー
ラ12を介し、10SCCM以上、好ましくは、1SLM程度の流量
の窒素ガスを導入する。予備真空室1と真空搬送室2の
圧力が、窒素ガスでほぼ1Torr以上になったとき、処理
室3に接続している活性ガス排気バルブ21を閉じ、仕切
りバルブ6を開いて処理室3にも窒素ガスを導入する。
続いて、不活性ガス排気バルブ25を開き、バリアブルコ
ンダクタンスバルブ24により、予備真空室1、真空搬送
室2、および真空室3の圧力を1Torr以上に保ちなが
ら、予備真空室1に設置された基板7を、真空搬送室2
に設置したロボット9により、処理室3に設置された電
極10の上に運ぶ。次に、仕切りバルブ6と不活性ガス排
気バルブ25を閉じ、活性ガス排気バルブ21を開いてター
ボ分子ポンプ23により不活性ガスを排気する。その後、
処理室3に活性ガス導入バルブ20を介して活性ガス(CC
l4ガス、BCl3とCl2の混合ガス、SiCl4とCl2の混合ガス
などの塩素系ガス)を導入し、処理室3の圧力を処理圧
力に保ちながら基板上のアルミニウムのエッチングを行
う。
一方、予備真空室1と真空搬送室2では、エッチング
中は、不活性ガス排気バルブ18を開いて、不活性ガス導
入バルブ11から導入された不活性ガスを排気しながら、
真空予備室1と真空搬送室2の圧力を1Torr以上に保
つ。
エッチング終了後は、まず、活性ガス導入バルブ20を
閉じ、処理室3において活性ガスの残留成分を排気す
る。その後、不活性ガス排気バルブ18を閉じ、同時に仕
切りバルブ6と不活性ガス排気バルブ25を開ける。こう
して、再び全系を不活性ガスにより1Torr以上の圧力に
保ち、処理室3内のエッチング済み基板を、ロボット9
によってカセット8に回収するとともに、次にエッチン
グする基板7を処理室3に運ぶ。
以上の動作を繰り返すことにより、カセット8に収納
された全ての基板7をエッチングする。全てのエッチン
グが終了した後、仕切りバルブ5と6を閉じ、高真空排
気バルブ15と活性ガス排気バルブ21を開き、真空搬送室
2と処理室3をそれぞれ別々のターボ分子ポンプ16と23
で高真空に排気する。同時に、予備真空室1に接続され
たベントバルブ26を開き予備真空室1を大気圧にする。
次に仕切りバルブ4を開いてカセット8を取出し、未処
理基板を収納した別のカセットを予備真空室1に設置す
る。再び予備真空室1を粗引排気後、仕切りバルブ5を
開けて予備真空室1と真空搬送室2を高真空に排気す
る。その後は、上記動作を繰返し行い、エッチング処理
を続ける。
以上説明したように、この実施例の方法においては、
基板をまず高真空に排気するため、基板に吸着した水分
等は充分に除去可能であり、エッチングの再現性を悪く
することはない。また、基板を処理室に搬送するときに
は、予備真空室、真空搬送室、処理室の全系の圧力を不
活性ガスにより1Torr以上に保ち、しかも、不活性ガス
を予備真空室から導入して処理室の側から排気するた
め、処理室の内壁に付着した反応生成物からの放出ガス
が、仕切りバルブ6を通して真空搬送室や予備真空室内
に拡散することは極めて少なくなる。
気体の拡散係数は圧力に反比例するために、10-4Torr
台の圧力で基板を搬送していた従来方法と比較して、上
述の実施例の方法は1万倍以上も処理室からのガス拡散
の影響を受けにくくなる。さらに、基板搬送時の不活性
ガスの流量を1SLM以上とすることにより、不活性ガスの
流量は、アルミニウムのエッチング処理後の処理室から
の放出ガス量(条件にもよるが10SCCM程度と見込まれ
る)のおよそ100倍以上となり、その結果、放出ガスの
分圧比が100分の1以下となって、処理室からの放出ガ
スによる真空搬送室の汚染をさらに少なくすることがで
きる。基板搬送時の不活性ガスの流量は1SLMよりも少な
くてもよいが、少なくとも、処理室からの放出ガスの発
生量以上にするのが好ましく、このような観点から不活
性ガスの流量は10SCCMを下回らないようにすることが好
ましい。
真空搬送室内に処理室からの放出ガスが拡散しにくく
なる結果、真空搬送室内に設置したロボットや仕切りバ
ルブ等は処理室からの放出ガス(塩素系のガスであって
腐蝕性が高い)によって腐蝕されることがほとんど無
く、パーティクル(ごみ)の発生の少ない、信頼性の高
い基板搬送が可能となった。
第2図は本発明の別の実施例を実施するための真空処
理装置の構成図である。上述の第1図の装置と異なると
ころは主として不活性ガス導入系にある。上述の第1図
の装置では不活性ガスは予備真空室に導入するようにな
っていたが、第2図の装置では真空搬送室と処理室に不
活性ガスを別個に供給できるようにしている。なお、第
1図の装置と同じ部分には同じ番号を付けてあり、その
説明は省略する。
第2図において、不活性ガス導入バルブ11は、マスフ
ローコントローラ12とフィルタ27を介して真空搬送室2
に接続されている。また、別の不活性ガス導入バルブ28
が、マスフローコントローラ29とフィルタ30を介して処
理室3に接続されている。高真空排気ポンプにはクライ
オポンプ39を用い、高真空排気バルブ15を介して予備真
空室1に接続されている。
この装置の基本的な動作は第1図の装置とほぼ同様で
ある。その動作を説明すると、まず、仕切りバルブ4と
6を閉じ、仕切りバルブ5を開き、予備真空室1と真空
搬送室2をクライオポンプ39で高真空に排気する。同時
に、処理室3をターボ分子ポンプ23で同様に高真空に排
気する。次に、仕切りバルブ5と高真空排気バルブ15を
閉じ、予備真空室1を大気とし、基板7を交換する。次
に予備真空室1を粗引排気後、高真空排気バルブ15と仕
切りバルブ5を開き、予備真空室1と真空搬送室2を高
真空に排気し、基板7に吸着した水分等を充分に除去す
る。次に、高真空排気バルブ15を閉じ、不活性ガス導入
バルブ11を開いて、真空搬送室2に窒素ガスを1SLM程度
の流量で導入し、不活性ガス排気バルブ18を開いて真空
搬送室2と予備真空室1の圧力を1Torr以上に保つ。同
時に、処理室3に接続された不活性ガス導入バルブ28も
開いて処理室3にも窒素ガスを導入する。処理室3の圧
力が真空搬送室2の圧力よりわずかに低くなったとき、
不活性ガス導入バルブ28を閉じて仕切りバルブ6を開
き、つづいて不活性ガス排気バルブ18を閉じて不活性ガ
ス排気バルブ25を開く。こうして、全系を1Torr以上に
保ちながら、予備真空室1にある基板7を、処理室3に
設置された電極10上に運び、エッチング処理する。
この実施例では、不活性ガス導入バルブを処理室にも
接続して、真空搬送室と処理室の間の仕切りバルブを開
く前にあらかじめ処理室の圧力を真空搬送室の圧力より
やや低目にしておくことができる。これにより、仕切り
バルブを開けた時、不活性ガスが処理室に勢いよく流れ
込むことがなくなり、したがってパーティクルを巻き上
げるようなことが極力抑えられる。
前述の第1図の実施例では真空搬送室に高真空排気ポ
ンプを接続したが、本実施例のように高真空排気ポンプ
を予備真空室に接続しても、その効果は特に変わらな
い。
第3図は、本発明のさらに別の実施例を実施するため
の真空処理装置の構成図である。この装置が第1図の装
置と大きく異なるところは、処理室が複数個あるマルチ
チャンバエッチング装置となっている点である。なお、
第1図の装置と同じ部分には同じ符号を付けて説明は省
略する。
第3図において、真空搬送室2には処理室3のほかに
別の処理室すなわちアフターコロージョン処理室3aが接
続されていて、仕切りバルブ6aで仕切られている。本実
施例では、処理室3で基板をエッチング処理した後に、
アフターコロージョン処理室3aで、ダウンストリームア
ッシャにより、エッチング後のアルミパターン上のフォ
トレジストを剥離できるようになっている。
アフターコロージョン処理室3aでレジスト剥離をする
ための処理圧力は1Torr程度と高いため、このアフター
コロージョン処理室3aでの処理ガスの排気は、バルアブ
ルコンダクタンスバルブ34と排気バルブ35を介して、油
回転ポンプ36だけで行なっている。このため、エッチン
グ処理室3の方には不活性ガス排気バルブ25を接続しあ
っても、アフターコロージョン処理室3aには不活性ガス
排気バルブは特に接続していない。
真空搬送室2には、内部カセット38を設け、さらに、
不活性ガス導入バルブ32をマスフローコントローラ31と
フィルタ33の間に配置して真空搬送室2に接続してい
る。
次に、この装置の動作を説明する。まず、仕切りバル
ブ4と6を閉じ、仕切りバルブ5と6aは開いておき、予
備真空室1と真空搬送室2とアフターコロージョン処理
室3aはクライオポンプ16で高真空に排気し、処理室3は
ターボ分子ポンプ23で高真空に排気する。次に、仕切り
バルブ5を閉じ、予備真空室1を大気とし、カセット8
を取出して基板7を予備真空室1に設置する。予備真空
室1を粗引排気後、高真空に排気し、さらに仕切りバル
ブ5を開き、予備真空室1と真空搬送室2とアフターコ
ロージョン処理室3aを高真空に排気しながら基板7に吸
着した水分を充分除去する。同時に、予備真空室1内の
基板7を真空搬送室2内の内部カセット38に運び始め
る。次に、高真空排気バルブ15を閉じ、不活性ガス導入
バルブ11を開いて、予備真空室1と真空搬送室2とアフ
ターコロージョン処理室3aに窒素ガスを導入し、各室の
圧力を1Torr以上に保つように、この窒素ガスを不活性
ガス排気バルブ18で排気する。次に、処理室3に接続し
ている活性ガス排気バルブ21を閉じ、仕切りバルブ6を
開いて、全系の圧力を1Torr以上に保つように不活性ガ
ス排気バルブ25で窒素ガスを排気しながら、内部カセッ
ト38内の基板7を、処理室3に設置された電極10上に運
ぶ。次に、仕切りバルブ6を閉じ、処理室3に活性ガス
を流して基板をエッチング処理する。同時に、カセット
8内の、まだ内部カセット38に運んでいない基板7を、
内部カセット38にできるだけ運ぶ。エッチング処理が終
了後、再び全系を1Torr以上に保ちながら、エッチング
処理した基板をアフターコロージョン処理室3a内の基板
設置台37に運び、仕切りバルブ6aを閉じる。アフターコ
ロージョン処理室3aにバルブ40を介して酸素ガスを導入
し、レジストを剥離する。同時に、処理室3には次の基
板7を内部カセット38から搬送してエッチング処理をす
る。二つの処理室3、3aで処理をしている間に、カセッ
ト8に収納した全ての基板7を内部カセット38に運ぶ。
カセット8が空になったとき、仕切りバルブ5を閉
じ、同時に不活性ガス導入バルブ32を開き、真空搬送室
2内に窒素ガスを導入し続けながら、予備真空室1だけ
大気とし、次に処理する基板を収納した別のカセットを
再び予備真空室1に設置する。次に、予備真空室1を粗
引排気し、引き続き、クライオポンプ39により10-5Torr
程度の高真空とし、基板に吸着した水分等を充分除去す
る。その後、不活性ガス導入バルブ11を開き、予備真空
室1に窒素ガスを導入し、予備真空室1の圧力を1Torr
以上とし、仕切りバルブ5を開いて不活性ガス導入バル
ブ32を閉じる。この間、内部カセット38に収納した基板
7は、次々にエッチングを続け、内部カセット38に再び
収納する。仕切りバルブ5が開いたあとは、カセット8
のこれからエッチングする基板と、内部カセット38に収
納された既にエッチングされた基板との交換を、エッチ
ング中や、基板を各処理室に搬送する合間に行う。この
ようにして、連続して基板のエッチングを続ける。
この実施例では、処理室3で発生した塩素系の放出ガ
スが真空搬送室2やアフターコロージョン処理室3aに侵
入することがない。もし、アフターコロージョン処理室
3aが塩素系ガスで汚染されていると、レジストを剥離し
たときにアルミニウム表面に塩素が付着して、アフター
コロージョンが発生する恐れがあるが、この実施例では
アフターコロージョン処理室3aが塩素系ガスに汚染され
ないので、アフタコロージョンが完全に防止できる。
以上説明したように、上述の各実施例の方法によれ
ば、基板を大気からエッチング装置に持ち込む際に、最
初に、基板を持ち込んだ予備真空室を高真空に排気でき
る。さらには、基板を処理室に搬送する際に、絶えず新
しい不活性ガスを予備真空室や真空搬送室から処理室に
向かって流し、かつ系内の圧力を1Torr以上に保ってい
る。このため、真空搬送室や予備真空室が、活性ガスの
反応生成物で汚染された処理室からのガス放出によって
汚染されることはない。
エッチング装置がアフターコロージョン処理室を備え
ている場合は、塩素系のガスに影響されずに完全なアフ
ターコロージョン処理が実施できる。これにより、いま
まで不可能であった、再現性に極めて優れたアフターコ
ロージョン処理が可能となる。
本発明は上述の実施例に限定されずに各種の変更が可
能である。例えば、上述の各実施例では、高真空排気に
はターボ分子ポンプやクライオポンプを用いたが、油拡
散ポンプなどの他の高真空排気ポンプを用いてもよい。
また、不活性ガスの制御にはマスフローコントローラを
用いているが、ニードルバルブなどの他の流量制御装置
を用いて流量を制御してもよい。また、不活性ガスとし
て窒素ガスを用いたが、アルゴンなどの他の不活性ガス
であってもよい。また、圧力制御手段として、バリアブ
ルコンダクタンスバルブを使わずに、不活性ガスの流量
を調節することによって圧力を1Torr以上に保ってもよ
い。上述の各実施例では不活性ガスの圧力を1Torr以上
に保ったが、この圧力は、500Torrであっても700Torrで
あってもよい。さらに、不活性ガスの流量は1SLMである
必要はなく、10SCCM以上の任意の値でよい。また、基板
を搬送する機構はロボットに限定されることはない。
本発明は真空搬送室と予備真空室とが区別されていな
いような装置にも適用可能である。
以上の各実施例では真空処理方法としてドライエッチ
ングの例を挙げたが、本発明はスパッタリングやプラズ
マCVDなどの他の真空処理方法にも適用できる。
[発明の効果] 本発明の方法では、真空搬送室と処理室を不活性ガス
雰囲気にして基板搬送を行うことにより、処理室内壁に
付着した反応生成物や堆積物からの放出ガスが仕切りバ
ルブを通って真空搬送室に拡散しにくくなる。このと
き、不活性ガスの圧力を1Torr以上にすれば、放出ガス
の平均自由行程を十分に短くできて、放出ガスの拡散を
より抑えることができる。さらに、不活性ガスの流量を
10SCCM以上にすれば、処理室での放出ガスの予想発生量
よりも不活性ガスの流量を多くすることができ、その結
果、放出ガスの分圧比を小さくできて放出ガスが真空搬
送室側に拡散するのをより効果的に防ぐことができる。
さらに、1SLM以上の流量の不活性ガスを流せば放出ガス
の予想分圧比を100分の1以下にできてより効果的であ
る。
このようにして、処理室での放出ガスが真空搬送室に
拡散しないようにすることにより、真空搬送機構の腐蝕
を防いで搬送トラブルを回避し、また腐蝕部品からのパ
ーティクルの発生を防ぐことができる。
また、本発明の方法をアルミニウムのドライエッチン
グ処理に適用する場合、エッチング処理室以外にアフタ
ーコロージョン処理室を備えたマルチチャンバ方式の装
置では、アフターコロージョン処理室に塩素系放出ガス
が拡散しなくなり、アフターコロージョンの効果的な抑
制が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を実施するための真空処理装
置の構成図、 第2図は本発明の別の実施例を実施するための真空処理
装置の構成図、 第3図は、本発明のさらに別の実施例を実施するための
真空処理装置の構成図である。 1……予備真空室 2……真空搬送室 3……処理室 7……基板 11……不活性ガス導入バルブ 18、25……不活性ガス排気バルブ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空中でプラズマを利用して基板に所定の
    処理を行う処理室と、この処理室との間で真空中で基板
    を搬送する真空搬送室と、真空搬送室と処理室とを仕切
    る仕切りバルブとを備える真空処理装置を利用して基板
    を真空処理する方法において、 真空搬送室と処理室との間で基板を搬送する際に、真空
    搬送室と処理室を不活性ガス雰囲気にして、真空搬送室
    から処理室に向かって10SCCM以上の流量の不活性ガスを
    流すことを特徴とする真空処理方法。
  2. 【請求項2】真空搬送室と処理室との間で基板を搬送す
    る際に、真空搬送室から処理室に向かって1SLM以上の流
    量の不活性ガスを流すことを特徴とする請求項1記載の
    真空処理方法。
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