JP6117665B2 - 消火栓装置 - Google Patents

消火栓装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6117665B2
JP6117665B2 JP2013197736A JP2013197736A JP6117665B2 JP 6117665 B2 JP6117665 B2 JP 6117665B2 JP 2013197736 A JP2013197736 A JP 2013197736A JP 2013197736 A JP2013197736 A JP 2013197736A JP 6117665 B2 JP6117665 B2 JP 6117665B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fire hydrant
nozzle
water discharge
opening
door
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013197736A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015062515A (ja
Inventor
賢昭 外村
賢昭 外村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hochiki Corp filed Critical Hochiki Corp
Priority to JP2013197736A priority Critical patent/JP6117665B2/ja
Publication of JP2015062515A publication Critical patent/JP2015062515A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6117665B2 publication Critical patent/JP6117665B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fire-Extinguishing By Fire Departments, And Fire-Extinguishing Equipment And Control Thereof (AREA)

Description

本発明は、消火栓扉を開いて先端に放水ノズルを装着したホースを引き出して放水する消火栓装置に関する。
従来、自動車専用道路などのトンネル内には、火災発生時に備えて消火栓装置が設置されている。
消火栓装置は、火災を伴う車両事故の発生時に、消火栓扉を開いて放水ノズルを装着したホースを引き出し、筐体内又は扉内に設けている消火栓弁開閉レバーを操作することで消火栓弁を開き、同時にポンプ起動スイッチがレバー開位置でオンし、消火ポンプ設備を起動して放水を行うことができる。
消火栓装置の筐体内に収納したホースの先端に装着した放水ノズルは、消火栓扉を開いた場合に一般の利用者が確認しやすく且つ取出し易くするため、筐体内のホース収納部の前となる開口部の正面位置にホルダを配置し、そこに放水ノズルを着脱自在に保持している(特許文献1)。
また、消火栓扉を斜め下向きに開放する構造の消火栓装置にあっては、斜め下向きに開いた消火栓扉の内側にホルダを配置し、そこに放水ノズルを着脱自在に保持している(特許文献1)。
特開2012−236039号公報 特開2012−179331号公報
しかしながら、消火栓装置は、通常時、消火栓扉が閉じていて内部を見ることができず、放水ノズル付きの消火ホースと消火栓弁開弊レバーを収納した内部構造が充分知られておらず、また、一般の人は消火栓扉を開けて放水操作した経験がなく、装置内部を見たことがない人も多いため、火災が発生した場合に消火栓扉を開いても、トンネル内の比較的暗い場所で見えづらいため、消火栓扉が開いた筐体開口の正面又は消火栓扉の内側のホルダに保持している放水ノズルの取出し方が分からず、放水ノズルの取出しに手間取ったり、消火栓装置を使って消火活動が行われない場合がある。
本発明は、消火栓扉を開放した場合に放水ノズルの取出し操作に戸惑うことなく、一般の人であっても、消火栓装置を使った消火活動を容易に行うことを可能とする消火栓装置を提供することを目的とする。
(消火栓装置)
本発明は、
筐体と、
筐体前面の開口部に下側を軸に開閉自在に装着された消火栓扉と、
筐体内部に収納されたホースと、
ホースの先端に装着され、先端に放水口を開口すると共に後部にグリップ部を有する放水ノズルと、
開操作により消火用水を前記ホースに供給して放水ノズルから放水させる消火栓弁と、
を備え、トンネル側壁に沿ったトンネル路面より高い監視員通路の壁面に埋込設置された消火栓装置に於いて、
消火栓扉の閉鎖状態で、放水ノズルを着脱自在に保持したホルダユニットを、放水ノズルが放水口を筐体の奥側、且つグリップ部を消火栓扉側に向けた姿勢で、前記筐体内に収納し、消火栓扉の開放により前記ホルダユニットを、立体平行リンク機構により姿勢を維持して開口部の前方でトンネル路面に立つ利用者が取出し可能な空間に繰り出すノズルリリース機構を備えたことを特徴とする。
(遅延繰り出し機構)
ノズルリリース機構は、消火栓扉開放に遅れてホルダユニットを開口部の前方の空間に繰り出す遅延付勢機構を備える。
(消火栓扉による保持)
ノズルリリース機構は、消火栓扉の閉鎖により筐体内に保持し、消火栓扉の開放に伴う保持の解除により開口部の前方の空間に繰り出す。
(消火栓扉による連動)
ノズルリリース機構は、消火栓扉の閉鎖により筐体内に保持し、消火栓扉の開放に伴う動きに連動して開口部の前方の空間に引き出す連動機構を備える。
(立体平行リンク機構)
ノズルリリース機構は対角位置に配置された一対のリンクアームの下端筐体側に回動自在に連結され、一対のリンクアームの他端ホルダユニットに回動自在に連結された立体平行リンク機構である
(リンクアームの屈曲形状)
ノズルリリース機構は、一対のリンクアーム、略く字形に屈曲した形状である
(スライド機構)
ノズルリリース機構は、略く字形に屈曲した一対のリンクアームの上側にスライド機構を介してホルダユニット設けられる。
(ホルダユニット)
ホルダユニットは、
平面から見て前方に閉じたコ字形に屈曲形成したホルダ本体を有し、
ホルダ本体の一方の側壁外側にリンクアームの一方の上端回動自在に連結され
ホルダ本体の他方の側壁内側に、リンクアームの他方の上端回動自在連結され、
ホルダ本体の他方の側壁外側に放水ノズルを着脱自在に保持するホルダアームを備える
(放水ノズル)
放水ノズルは、
先端に放水口を開口すると共に後端を閉鎖した内部流路を形成したノズル本体と、
ノズル本体の後部斜め下方に配置され、内部にノズル本体の内部流路に連通する内部流路を形成すると共に当該内部流路の開口端部にホース接続部設けられたグリップ部と、
を備える。
ホルダユニットの収納
ノズルリリース機構は、消火栓扉の閉鎖状態で、放水ノズルを保持したホルダユニットを、収納されたホースの側方、且つ消火栓弁との間に収納する。
(基本的な効果)
本発明の消火栓装置によれば、筐体内にノズルリリース機構を設け、消火栓扉の閉鎖状態で、放水ノズルを着脱自在に保持したホルダユニットを筐体内に収納し、消火栓扉の開放に連動してホルダユニットを、開口部の前方でトンネル路面に立つ利用者が取出し可能な空間に繰り出すようにしたため、トンネル路面より高い監視員通路の壁面に設置している消火栓装置の消火栓扉を、トンネル路面に立つ利用者が開放すると、消火栓扉の開放に連動してホルダリリース機構の動作により、筐体内に収納していた放水ノズルがホルダユニットに保持した状態で、トンネル路面に立っている利用者の目の前に繰り出され、一般の人であっても、目の前に出てきた放水ノズルの取出し操作に戸惑うことなく、ホルダユニットから放水ノズルを外し、ホースを引き出して消火作業を行うことを可能とする。
(遅延付勢機構による効果)
また、消火栓扉を開放した場合、消火栓扉の開放に遅れてホルダユニットを開口部の前方の空間に繰り出す遅延繰り出し機構を設けたため、消火栓扉の開放と同時にホルダユニットに保持した放水ノズルが突然に飛び出す動きを抑制し、利用者を驚かせることなく、安心感をもって目も前ら繰り出された放水ノズルを取り出すことを可能とする。
(立体平行リンク機構による効果)
ノズルリリース機構は、立体平行リンク機構であり、対角位置に配置した一対のリンクアームの下端を筐体側に回動自在に連結し、一対のリンクアームの他端をホルダユニットに回動自在に連結し、付勢手段でリンクアームを繰り出し方向に付勢するようにしたため、放水ノズルは筐体に収納したと同じ姿勢を保ったまま、消火栓扉の開放に連動してホルダユニットを開口部の前方の空間に繰り出され、ホルダユニットからの放水ノズルの取外しをより行い易くする。
また、立体平行リンク機構は、基本的には、4本のリンクアームを必要とするが、その内の対角位置にある一対のリンクアームにより構成することで、立体平行リンク機構の構成を簡略化し、筐体内の設置スペースを低減可能とする。
また、立体平行リンク機構としたことで、一対のリンクアームにより筐体側に対しホルダユニットを回動自在に支持した場合に、リンクアームの回動においてリンク方向の剛性に加え、リンク横方向にも剛性をもち、筐体内と開口部の前方の空間との間で、十分な剛性を持って、横揺れを起こすことなく、放水ノズルを装着したホルダユニットを出し入れ可能とする。
(リンクアームの屈曲形状による効果)
立体平行リンク機構の一対のリンクアームを、略く字形に屈曲した形状としたため、直線リンクアームを使用した場合に比べ、斜め下向きに開口した消火栓扉の手前となる放水ノズルを取出し易い適切な位置にホルダユニットを繰り出すことを可能とする。
また、直線リンクアームに比べ、長手方向の変形を抑制して剛性を高めることを可能とする。
(スライド機構による効果)
また、ノズルリリース機構は、略く字形に屈曲した一対のリンクアームの上側にスライド機構を介してホルダユニットを設けるようにしたため、消火栓扉の開放に連動して開口部の前方空間に繰り出した放水ノズルを保持したホルダユニットを、リンクアーム先端の前方へのスライドにより、更に、利用者に近い位置に繰り出すことができ、路面に立つ利用者による放水ノズルの取出し操作を更に容易にすることを可能とする。
(ホルダユニットによる効果)
ホルダユニットは、平面から見て前方に閉じたコ字形に屈曲形成したホルダ本体を有し、ホルダ本体の一方の側壁外側にリンクアームの一方の上端を回動自在に連結し、ホルダ本体の他方の側壁内側に他方にリンクアームの上端を回動自在連結すると共に他方の側壁外側に放水ノズルを着脱自在に保持するホルダアームを設けるようにしたため、筐体側を固定側とする一対のリンクアームを用いた立体平行リンク機構の回動側のリンク連結構造を簡単な構造とし、更に、く字形に形成した一対のリンクアームの先端側が横から見てクロスする位置まで回動する動きを許容し、リンクアームの先端に支持したホルダユニットを開口部の前方の空間に十分に繰り出すことを可能とする。
(放水ノズルによる効果)
放水ノズルは、先端に放水口を開口すると共に後端を閉鎖した内部流路を形成したノズル本体と、ノズル本体の後部斜め下方に配置し、内部にノズル本体の内部流路に連通する内部流路を形成すると共に当該内部流路の開口端部にホース接続部を設けたグリップ部とを備えるようにしたため、ホースを放水ノズルのグリップ部に下側から連結することで、立体平行リンク機構で回動自在に支持したホルダユニットに保持した放水ノズルにホース接続による無理な力が加わらず、消火栓扉の開放に連動してホルダユニットに保持した放水ノズルを滑らかな動きで開口部の前方の空間に繰り出すことを可能とする。
(放水ノズルによる派生的な効果)
また、放水ノズルはノズル本体の後部斜め下方に設けたグリップ部の下端のホース接続部にホースを接続するようにしたため、利用者が放水ノズルのグリップ部を握り、消火栓弁を開いて放水ノズルから放水しながらホースを引き出していく場合、放水ノズルに対しホースが斜め下向きに位置することで、ホースが地面に接するまでの長さが、直線的な放水ノズルの後方に接続した場合にホースが地面に接するまでの長さより、十分に短くすることができ、放水により重くなっているホースを放水ノズルと共に利用者が持つ部分が短くなって重量が軽減し、利用者による放水ノズルの取り回しを容易にして消火活動を行いやすくすることを可能とする。
消火栓装置の実施形態を正面から示した説明図 消火栓扉を開いて内部構造を示した正面図 消火栓扉を閉じた状態の内部構造を平面で示した説明図 消火栓扉を閉じた状態のノズルリリース機構を側面で示した説明図 図4のノズルリリース機構のホルダユニット側を取り出して示した説明図 消火栓扉を開いた状態の構造を平面で示した説明図 消火栓扉を開いた状態のノズルリリース機構を側面で示した説明図 図6のノズルリリース機構のホルダユニット側を取り出して示した説明図 利用者がトンネル路面に立って消火栓装置の消火栓扉を開いてノズルリリース機構により前方空間に繰り出したノズルを取出す操作を示した説明図 立体平行リンク機構の基本構造を示した説明図 ホルダリリース機構に用いる簡略化した立体平行リンク機構の構造を示した説明図 直線リンクアームと屈曲リンクアームの立体平行リンク機構を対比して示した説明図 放水ノズルの実施形態を示した説明図 グリップ部にホースを接続した放水ノズルによる消火操作を、ストレート型の放水ノズルの消火操作と対比して示した説明図 消火栓扉を開いた状態でスライド機構を備えたノズルリリース機構によるノズル繰り出し動作を側面で示した説明図 図15のスライド機構により前方空間に繰り出したノズルをトンネル路面に立った利用者が取出す操作を示した説明図 消火栓扉の開放に連動してノズルリリース機構を繰り出す実施形態を示した説明図 消火栓扉の開放に連動して動作したノズルリリース機構を示した説明図
[消火栓装置の概要]
図1は本発明の消火栓装置を示した正面図、図2は消火栓扉を開いた状態で内部構造を示した平面図である。
図1に示すように、消火栓装置10は、消火栓側と消火器側に筐体12を分割した構造であり、前面に分割した化粧板14を各々装着し、筐体12に対し必要な機器及び部材を組付けた後に連結固定し、この状態でトンネル現場に搬入して架台11上に設置している。
右側の化粧板14の扉開口部16は上下に2分割し、下側扉開口部にヒンジ21により下向きに開く前傾式の消火栓扉18を配置し、上側扉開口部にヒンジ23により上向きに開く保守扉22を配置し、その内部をホース収納空間及びバルブ類収納空間としている。
消火栓扉18は、下側のヒンジ21を中心に下向きに開閉自在に設け、マグネットと受け板を用いた扉ロック機構により閉止位置に閉じている。消火栓扉18は、ハンドル20を手前に引いて扉ロック機構の磁気吸着によるロックを外すことで前方に開閉することができる。
消火栓扉18の上にはヒンジ23により上向きに開閉する保守扉22を設け、マグネットと受け板を用いた扉ロック機構により閉止位置に閉じており、点検時に消火栓扉18を開いて内側のロックを外すことで開くことができる。
扉開口部16の左側には通報装置扉24を設け、ここに赤色表示灯26、発信機28及び応答ランプ30を設け、また通報装置扉24の内側には電話ジャック(図示せず)を設けている。
赤色表示灯26は常時点灯し、消火栓装置10の設置場所が遠方から分かるようにしている。火災時には、発信機28を押して押し釦スイッチをオンすると、発信信号が監視室の火災受信機に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が火災受信機から送られて、応答ランプ30を点灯する。
通報装置扉24の左側には開放可能な消火器扉32を設け、例えば2本の消火器を収納している。消火器扉32にはハンドル34を設け、ハンドル34を手前に引くとラッチが外れて消火器扉32を左側に開くことができる。また、消火器扉34の下側には覗き窓35を設け、外部から消火器の収納状態の有無を確認可能としている。
図2は、消火栓扉18を開き、保守扉22は上向きに開いてステー25で支持した状態で内部構造を示している。尚、保守扉22は、消火栓装置の保守以外には通常閉じられている。
図2に示すように、筐体12の略中央にはホース収納空間36を形成し、その右側にバルブ類収納空間38を形成している。ホース収納空間36には、ホースバケット構造を設ける。ホースバケット構造は、バケットフレーム40の中央から右側にオフセットした位置、即ち扉開口部16の左右方向における略中央となる位置に、ホース取出口45を仕切り形成するように、水平方向の2本のバケットフレーム40と縦方向の2本のホースガイド42を配置し、ホース取出口45の下側には、前方に張出し形成された張出ホースガイド46を設け、更に、水平方向の2本のバケットフレーム40の右側を奥行き方向に延在して囲むように配置している。
ホース取出口45を仕切り形成するホースガイド42及び張出ホースガイド46は、ホース44を引き出す際に内巻きしているホース44が崩れたり、扉開口部16に擦れてホース44が損傷したり折れたりすることを防ぎ、更に開放している消火栓扉18の右端又は左端にホース44が引っかかって引き出せなくなることを防ぐ。特に、張出ホースガイド46はホース44を左方向に引き出す際のホースの急激な折れ曲がりを緩和して滑らかな引き出しを可能とする。
バケットフレーム40及び筐体内壁で囲まれたホース収納空間36にはホース44を内巻きして収納している。ここで、ホース収納空間36へのホース44の巻き込みは、扉開口部16から見て右巻きとなるようにホース44を巻き込んでいる。
ホース44の先端には放水ノズル48を装着し、放水ノズル48はノズル本体とグリップ部104から構成しており、グリップ部104の下端のホース接続部106にホース44を接続している。放水ノズル48は、ノズルリリース機構50のホルダユニット78に、ノズル先端を筐体12の奥行き方向とし、ホース44の接続側を手前側とした姿勢で、着脱自在に保持している。
ノズルリリース機構50は、消火栓扉18の閉鎖状態で、放水ノズル48を着脱自在に保持したホルダユニット78を筐体12内に収納し、消火栓扉18の開放に連動してホルダユニット78を扉開口部16の前方の空間に繰り出すように動作する。
ホース収納空間36の右側に形成したバルブ類収納空間38には、ポンプ設備からの配管が接続される消火栓接続口51からホース44に至る配管系統に、給水弁52、消火栓弁、自動調圧弁56、自動排水弁、安全弁及びメンテナンス装置を設けている。
斜め下向きに開放した消火栓扉18の内側には操作ボックス62を配置し、操作ボックス62の横に消火栓弁開閉レバー60を垂直回りに回動操作可能に設け、消火栓弁54を遠隔操作により開閉するようにしている。
消火栓弁開閉レバー60は図示の後方に回動した位置を閉位置とし、前方に回動した位置が開位置となる。操作ボックス62の後方からはワイヤーチューブが引き出され、その中に移動自在に通したワイヤーケーブルを消火栓弁54の弁軸に設けたプーリー58に連結して消火栓弁54を開閉操作可能としている。
また、操作ボックス62内にはポンプ起動スイッチを設けており、消火栓弁開閉レバー60を開位置に操作するとオンし、ホンプ起動信号を消火ポンプ設備に送信してポンプを起動し、消火用水の加圧供給による放水を可能とする。
[ノズルリリース機構の構成]
図3は消火栓扉を閉じた状態の内部構造を平面で示した説明図、図4は消火栓扉を閉じた状態のノズルリリース機構を側面で示した説明図、図5は図4のノズルリリース機構のホルダユニット側を取り出して示した説明図、図6は消火栓扉を開いた状態の構造を平面で示した説明図、図7は消火栓扉を開いた状態のノズルリリース機構を側面で示した説明図、図8は図6のノズルリリース機構のホルダユニット側を取り出して示した説明図である。
(筐体内部構造)
図3の内部構造に示すように、ホース収納空間36には平面から見て横L字形にバケットフレーム40を配置し、筐体内壁との間に形成したホース収納空間36にホース44を右巻きにより内巻き状態で収納している。
上下2段に配置したバケットフレーム40の図2に示したホース取出口45の下側には、張出ホースガイド46を設け、その内側にホース44の外径に略相当する幅の張出スペースを確保している。筐体12の左側の消火器収納空間39には、2本の消火器31を収納している。
(ノズルリリース機構の筐体収納構造)
図3及び図4に示すように、ノズルリリース機構50は、消火栓扉18の閉鎖状態で、放水ノズル48を着脱自在に保持したホルダユニット78を筐体12内に収納している。
ノズルリリース機構50は、立体平行リンク機構であり、対角位置に配置した一対のリンクアーム70,72の下端を、筐体12の背面に固定したリンク固定部74,76に支点a,cにより回動自在に連結している。また、一対のリンクアーム70,72の先端をホルダユニット78に支点b,dにより回動自在に連結している。なお、支点a〜dは、リンクアームを回動する支点軸構造を意味する。
リンクアーム72の支点cから先の延在部と筐体12の間には、遅延付勢機構80を配置し、リンクアーム72の先端側を筐体12の前方となる繰り出し方向に付勢している。
遅延付勢機構80は、シリンダ構造のチューブ内にピストン付きのロッドを摺動自在に収納し、スプリングによりピストン付きロッドを伸展方向に付勢すると共に、ビストン両側の液室にオイルを充填し、ピストンに両側の液室を連通する絞りを形成しており、スプリングでピストンロッドを押した場合の動きを絞りを流れるオイルにより遅くするようにしている。このため、消火栓扉18を開放した場合、リンクアーム70,70は遅れて前方へ回動する遅延動作を行う。
一対のリンクアーム70,72は、中央が筐体奥行き方向に位置し、上下端が巨体前方に位置するように略く字形に屈曲した形状としている。
ホルダユニット78は、図5(A)の拡大した平面及び図5(B)の拡大した側面に示すように、平面から見て前方に閉じたコ字形に屈曲形成したホルダ本体を有し、ホルダ本体の一方の側壁外側78aにリンクアーム70の上端を支点bにより回動自在に連結し、ホルダ本体の他方の側壁内側78bにリンクアーム72の上端を支点dにより回動自在に連結している。また、ホルダ本体の側壁内側78bの反対側となる側壁外側78cに放水ノズル48を着脱自在に保持する二股に開いた円筒状のホルダアーム64を設けている。
ここで、ノズルリリース機構50のホルダユニット78に保持した放水ノズル48の筐体12内への収納保持は、バケットフレーム40のホース取出口45から引き出したホース44を、放水ノズル48のグリップ部104の下端のホース接続部106に接続していることから、図3に示すように、消火栓扉18を閉鎖する場合にホース44の引き出し部分に扉内側を当てて押し込むことで、筐体12内に収納している。
なお、放水ノズル48に接続しているホース44の部分を消火栓扉18で押すようにはせず、消火栓扉18の内側に、ゴムなどの弾性部材を先端に設けた押し込み部材を設け、消火栓扉18を閉鎖した場合に、扉内側の押し込み部材により放水ノズル48を押し込んで、ノズルリリース機構50のホルダユニット78に保持した放水ノズル48を筐体12内に収納しても良い。
(ノズルリリース機構の繰り出し構造)
図3及び図4に示した消火栓扉18の閉鎖によりノズルリリース機構50により放水ノズル48を筐体12内に収納した状態で、利用者が消火栓扉18を開放すると、図6乃至図8に示すように、消火栓扉18によるノズルリリース機構50の収納保持を解除し、遅延付勢機構80の力及びホース44の重みにより、リンクアーム70,72が支点a,cを中心に前方に回動し、先端に支点b,cで支持したホルダユニット78に保持した放水ノズル48を、その姿勢を保ったまま、扉開口部の前方となる斜め下向きに開いた消火栓扉18の上側となる空間に、ホルダユニット78に保持した放水ノズル48を繰り出す。
この場合、遅延付勢機構80の動きにより、消火栓扉18の開放に遅れてノズルリリース機構50はホルダユニット78に保持した放水ノズル48を繰り出す。このため消火栓扉18を開放した利用者の前に、ホルダユニット78に保持した放水ノズル48がゆっくりと繰り出され、突然現れることで利用者を驚かすようなことはない。
このとき図8(A)の拡大した平面、及び図8(B)の拡大した側面に示すように、リンクアーム70の先端はリンクアーム72の先端を越えて下側に位置するクロス状態となるが、リンクアーム70,72の先端は、ホルダユニット78の異なる側壁外側78aと側壁内側78bに支点b,dにより回動自在に連結しているため、リンクアーム70,72がホルダユニット78に当ることなく回動して、ホルダユニット78に保持した放水ノズル48を前方に繰り出すことができる。
このように消火栓扉18を開放すると、ノズルリリース機構50の動作により、筐体12内に収納していた放水ノズル48がホルダユニット78に保持した状態で利用者の目の前に繰り出され、一般の人であっても、目の前に出てきた放水ノズル48の取出し操作に戸惑うことなく、ホルダユニット78から放水ノズル48を取り外し、ホース44を引き出して消火作業を行うことを可能とする。
図9は利用者がトンネル路面に立って消火栓装置の消火栓扉を開いてノズルリリース機構により前方空間に繰り出したノズルを取出す操作を示した説明図である。
図9に示すように、消火栓装置10は、トンネル路面94より高い位置に設けている監視員通路92が位置するトンネル壁面に埋込設置しており、消火栓装置10を使用する場合には、トンネル路面94に立つ利用者96は、図1に示したハンドル20に手を伸ばして消火栓扉18を開く。
この消火栓扉18の開放に連動してノズルリリース機構50により、放水ノズル48を保持したホルダユニット78がリンクアーム70,72の回動により、トンネル路面94に立つ利用者96が取出し可能な前方の空間に繰り出す。このため利用者96は消火栓装置10側に体を伸ばして放水ノズル48を取り出すような無理な動きを必要とせず、目も前に繰り出された放水ノズル48を簡単に取り出して消火活動を行うことが可能となる。
(立体平行リンク機構の原理)
図10は立体平行リンク機構の基本構造を示した説明図、図11はノズルリリース機構に用いる簡略化した立体平行リンク機構の構造を示した説明図である。
立体平行リンク機構の基本構造は、図10(A)に示すように、上下に配置したプレート部材U1,U2の間を縦方向に4本のリンクアームL1〜L4を配置し、支点a〜hにより回動自在に支持した構造であり、図10(B)の側面に示すように、下側のプレート部材U1を固定側とし、上側のプレート部材U2を移動側とした場合、リンクアームL1〜L4の支点a,c,e,gを固定支点とした回動により、上側のプレート部材U2はその姿勢を保ったまま回動する。
このような基本的な立体平行リンク機構は、図11(A)に示すように、対角に位置するリンクアームL1,L2を残し、別の対角に位置するリンクアームL3,L4を除いたリンク構造に簡略化することができる。
この簡略化した立体平行リンク機構についても、図11(B)に示すように、下側のプレート部材U1を固定側とし、上側のプレート部材U2を移動側とした場合、リンクアームL1,L2の支点a,cを固定支点とした回動により、上側のプレート部材U2はその姿勢を保ったまま回動可能となる。
図3乃至図9に示した本実施形態のノズルリリース機構50は、図11に示した簡略化した立体平行リンク機構に基づくものであり、リンクアームL1,L2をリンクアーム70,72とし、下側の固定したプレート部材U1を筐体12に固定したリンク固定部74,76とし、移動側となる上側のプレート部材U2をノズルユニット78としている。
このようにノズルリリース機構50を簡略化した立体平行リンク機構としたことで、リンク構造を簡単にし、筐体内の設置スペースを低減可能とする。
また、ノズルリリース機構50を立体平行リンク機構としたことで、一対のリンクアーム70,72により筐体12側に対しホルダユニット78を回動自在に支持した場合に、リンクアーム70,72の回動においてリンク長手方向の剛性に加え、リンク横方向にも剛性をもち、筐体12内と扉開口部の前方の空間との間で、十分な剛性を持って、横揺れを起こすことなく、放水ノズル48を装着したホルダユニット78を出し入れ可能とする。
(リンクアームの屈曲形状)
図12は直線リンクアームと屈曲リンクアームの立体平行リンク機構を対比して示した説明図である。
図12(A)に示す直線リンクアームL1,L2を用いた立体平行リンク機構と、図12(B)の屈曲リンクアームL1,L2を用いた立体平行リンク機構を、それぞれ同じ角度回動した場合、直線リンクアームL1,L2のプレート部材U2の移動位置は、屈曲リンクアームL1,L2の移動位置より高い位置となる。
この直線リンクアームL1,L2を図3乃至図9に示したノズルリリース機構50に適用すると、放水ノズル48を保持したホルダユニット78は、扉開口部の上部前方の高い位置となり、放水ノズル48のグリップ部104の下端に接続しているホース44を高い位置に保持することから、ホース44によりリンクアーム70,72に加わる荷重が増加し、強度を確保するためにリンクアームを太くして剛性を確保する必要がある。また、放水ノズル48を保持したホルダユニット78の繰り出し位置が高すぎると、放水ノズル48を取り外しにくくなる場合がある。
これに対し屈曲リンクアームL1,L2を用いた図3乃至図8に示したノズルリリース機構50は、直線リンクアームを使用した場合に比べ、斜め下向きに開口した消火栓扉18に近い低い位置となり、放水ノズル48を取出し易い適切な位置にホルダユニットを繰り出すことを可能とする。また、ノズルリリース機構50により低い位置に繰り出すことで、ホース44によりリンクアーム70,72に加わる荷重が小さくなり、その分、リンクアーム70,72の剛性を強化する必要がない。
[放水ノズルの構造]
(グリップ部のホース接続構造)
図13は放水ノズルの実施形態を示した説明図である。図13に示すように、放水ノズル48はノズル本体100とグリップ部104で構成する。ノズル本体100は、先端側に放水口を開口すると共に後端を閉鎖した内部流路101aを形成する。グリップ部104はノズル本体100の後部斜め下方に配置し、内部にノズル本体100の内部流路101aに連通する内部流路101bを形成すると共に内部流路101bのグリップ下端となる開口端部にホース接続部106を設けている。
このように放水ノズル48は、グリップ部104にホース接続部106を設けてホース44を下側から接続する構造としたため、ノズルリリース機構50に放水ノズル48のホース接続による無理な力が加わらず、消火栓扉18の開放に連動してホルダユニット78に保持した放水ノズル48を滑らかな動きで扉開口部の前方の空間に繰り出すことを可能とする。
また、放水ノズル48をホルダユニット78に保持する場合、ノズル本体100の放水口を筐体奥行き方向に向け、グリップ部104を筐体前方に向けるようにし、
消火栓扉18を開いてノズルリリース機構50により放水ノズル48を保持したホルダユニット78を扉開口部の前方の空間に繰り出した場合、利用者から見て、放水ノズル48のグリップ部104が手前に位置し、利用者による放水ノズル48の取出し操作を容易にする。
(放水角調整機構)
図13に示すように、ノズル本体100の先端側に放水角調整機構102を設けている。放水角調整機構102は、ノズル本体100の先端に内筒108をOリング134を介してねじ込み固定し、内筒108の先端にはテーパ開口108aを形成し、後部外周には環状突起部108bを形成し、その外周面の環状溝にOリング128を嵌め入れている。
内筒108の先端内部にはデフレクター116を固定配置している。即ち内筒108の内部に放射状に配置した支持フィン118aにより中心位置にデフレクター部材支持部118を配置し、ここに連結ネジ117によってデフレクター116の軸部を連結固定している。デクレクター116は内部流路101aにより送水されてくる消火用水を矢印Aで示す方向に広角放水する。
内筒108の外側には外筒110を軸方向に摺動自在に配置する。外筒110はデフレクター116の広角放水を妨げない第1位置(初期位置)と、デフレクター116の広角放水を規制して棒状放水とする前進した第2位置との間で摺動する。なお、外筒110は外筒部材112,114で構成する。
外側に位置する外筒部材112は内筒108の環状突起部108bに摺接する穴径を持ち、後端にストッパ部112aを形成し、先端内側にOリング132を介して外筒部材114をねじ込み固定している。外筒部材114は内筒108に摺接する穴径を持ち、内周面の環状溝にOリング130を装着し、先端にはテーパ開口114aを形成している。
内筒108と外筒110との間にはOリング128,130,132,134により密閉された液圧室120を形成し、液圧室120には内部流路101aが内筒108の径方向に設けたオリフィス穴122により連通している。
内筒108の環状突起部108bと外筒110の後端のストッパ部112aとの間に形成した空間には復帰バネ124を収納し、内筒108を固定側として摺動する外筒110を後方に付勢している。なお、外筒110の先端外周にはゴム製の保護タイヤ126を装着している。
放水角調整機構102は、内筒108、外筒110、液圧室120、オリフィス穴122及び復帰バネ124で構成し、放水停止時に外筒110をデフレクター116の広角放水を妨げない第1位置(初期位置)に保持し、放水時にはデフレクター116の広角放水を規制して棒状放水とする前進した第2位置との間で摺動させ、更に放水を停止したとき再び第1位置に摺動させる。
放水ノズル48が消火栓装置10の内部に収納保持された状態にあっては、内部流路101a,101bに対する消火用水の流れはないことから、液圧室120は大気開放圧にあり、復帰バネ124の力により外筒110は後方に押されてストッパ部112aをノズル本体100の外周端面に当接した位置にあり、このとき外筒110の先端のテーパ放水面114aは内側に位置する内筒108のテーパ放水面108aに連設した位置にあり、デフレクター26の広角放水を妨げない第1位置(初期位置)に外筒110を保持している。
一方、火災に伴い放水ノズル48に消火用水が送水されると、消火用水はグリップ部104の内部流路101bからノズル本体100の内部流路101aを通り、内筒110の内部先端の中心位置に配置したデフレクター116に当たって拡散され、矢印A方向の広角放水を開始する。この広角放水により放水開始時の放水反力を少なくすることができ、放水ノズル48の扱いを容易にする。
ノズル本体100の内部流路101aに送水された消火用水は、内筒108のオリフィス穴122を通って液圧室120に導入され、送水圧力により外筒110を押して先方に摺動させる。外筒110は復帰バネ124を圧縮しながら前方に摺動し、先端のテーパ放水面114がデフレクター116の前方に移動し、デフレクター116による広角放水を規制し、棒状放水に移行させる。
この棒状放水により充分な放水距離が確保され、火災車両に対し充分離れた安全な場所から放水することができる。
(放水ノズルの放水操作)
図14はグリップ部にホースを接続した本実施形態の放水ノズルによる消火操作を、ストレート型の放水ノズルの消火操作と対比して示した説明図であり、図14(A)に本実施形態の放水ノズルの消火操作を示し、図14(B)にストレート型放水ノズルの消火操作を示す。
図14(A)に示すように、本実施形態の放水ノズル48はノズル本体100の後部斜め下方に設けたグリップ部104の下端のホース接続部106にホース44を接続しており、利用者が放水ノズル48のグリップ部104を握り、消火栓弁を開いて放水ノズル48から放水しながらホース44を引き出していく場合、放水ノズル48に対しホース44が斜め下向きに位置することで、ホース44が地面に接するまでの長さはS1となる。
一方、図14(B)に示すように、利用者がストレート型放水ノズル148のグリップ部150を握り、消火栓弁を開いて放水ノズル148から放水しながらホース44を引き出していく場合、ストレート型放水ノズル148の後端に接続したホース44が地面に接するまでの長さはS2となり、本実施形態の放水ノズル48の場合の長さS1に対し長くなる。
このためストレート型放水ノズル148の後方に接続した場合にホース44が地面に接するまでの長さS2より、本実施形態の放水ノズル48の場合の長さS1を十分に短くすることができ、放水により重くなっているホース44を放水ノズル48と共に利用者が持つ部分が短くなって重量が軽減し、利用者による放水ノズル48の取り回しを容易にして消火活動を行いやすくすることを可能とする。
[スライド機構]
図15は消火栓扉を開いた状態でスライド機構を備えたノズルリリース機構によるノズル繰り出し動作を側面で示した説明図、図16は図15のスライド機構により前方空間に繰り出したノズルをトンネル路面立った利用者が取出す操作を示した説明図である。
図15及び図16に示すように、本実施形態のノズルリリース機構50は、略く字形に屈曲した一対のリンクアーム70,72の上側(先端側)にスライド機構として機能するスライドアーム70a,72aを介してホルダユニット78を設けている。スライドアーム70a,72aは、リンクアーム70,72の先端に鞘状の部材をスライド自在に設けており、図示のように、前方にスライドした状態で止まる抜け止め構造を備えている。
スライドアーム70a,72aは、リンクアーム70,72の先端にフリー状態で挿入しており、消火栓扉18の開放に連動してリンクアーム70,72を開口部の前方空間に繰り出した場合、リングアーム70,72の回動停止に伴う慣性力及び放水ノズル48の重量を受けて先端に放水ノズル48を保持したホルダユニット78を支持したスライドアーム70a,72aがスライドしてホルダユニット78を前方に繰り出す。
このような放水ノズル48を保持したホルダユニット78を、スライドアーム70a,70bの先端の前方へのスライドによる繰り出しで、図9に示したスライド機構がない場合に比べ、更に、利用者に近い前方の位置に繰り出すことができ、トンネル路面94に立つ利用者96による放水ノズル48の取出し操作を更に容易にすることを可能とする。
[連動機構]
図17は消火栓扉の開放に連動してノズルリリース機構を繰り出す実施形態を示した説明図、図18は消火栓扉の開放に連動して動作したノズルリリース機構を示した説明図である。
図17に示すように、本実施形態にあっては、ノズルリリース機構50を消火栓扉18の開放に連動して動作する連動機構として、消火栓扉18の内側に支点eにより回動自在に、連動リンク82を支持している。連動リンク82は支点cを中心とした円弧形状であり、内側に円弧状のガイド溝84を形成し、リンクアーム72に設けたガイドピン86をガイド溝84の中に摺動自在に嵌め入れている。
消火栓扉18の閉鎖状態では、ノズルリリース機構50は消火栓扉18に押されて筐体12内に保持されており、この状態で連動リンク82のガイド溝84の途中にガイドピン86が位置している。
消火栓扉18を開放すると、消火栓扉18の開放に伴って連動リンク82も前方に移動し、ガイド溝84の後端がガイドピン86に当ると、消火栓扉18の開放の動きに連動して連動リンク82がノズルリリース機構50のリンクアーム72を前方に引き出し、これによりノズルリリース機構50は前方に動き始める。
図18に示すように、消火栓扉18が完全に開くと、連動リンク82による引き出しで勢いのついたノズルリリース機構50は前方に動き続け、このときガイドピン86は扉開放で停止した連動リンク82のガイド溝に沿って移動することで前方への動きを案内し、最終的に図18に示す前方位置にノズルリリース機構50を動作させる。
尚、消火栓扉の開放に連動してノズルリリース機構を繰り出す連動機構は、図17及び図18に限定されず、例えば消火栓扉18とリンクアーム72の間を、多節リンクやコイルばねで連結するような適宜の連動機構が適用できる。
[本発明の変形例]
上記の実施形態にあっては、ノズルリリース機構に設けたホルダユニットに対し放水ノズルを、放水口を奥行き方向とし、グリップ部を手前となるように保持しているが、放水ノズルを横向きに保持するようにノズルリリース機構にホルダユニットを設けても良い。
また、上記の実施形態にあっては、ノズルリリース機構をバネにより繰り出し方向に付勢しているが、バネ以外の適宜の手段により繰り出し方向へ付勢するようにしても良い。
また、上記の実施形態は、ノズルリリース機構に使用するリンクアームとして屈曲リンクアームを使用しているが、必要に応じて、直線リンクアームや湾曲リンクアームを使用しても良い。
また、上記の実施形態は、斜め下向きに開く前傾式の消火栓扉を備えた消火栓装置を例にとっているが、下側を軸に水平位置に開く消火栓扉を備えた消火栓装置についても適用できる。
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:消火栓装置
18:消火栓扉
44:ホース
48:放水ノズル
50:ノズルリリース機構
60:消火栓弁開閉レバー
70,72:リンクアーム
70a,72a:スライドアーム
74,76:リンク固定部
78:ホルダユニット
80:遅延付勢機構
82:連動リンク
100:ノズル本体
101a,101b:内部流路
102:放水角調整機構
104:グリップ部
106:ホース接続部

Claims (10)

  1. 筐体と、
    前記筐体前面の開口部に下側を軸に開閉自在に装着された消火栓扉と、
    前記筐体内部に収納されたホースと、
    前記ホースの先端に装着され、先端に放水口を開口すると共に後部にグリップ部を有する放水ノズルと、
    開操作により消火用水を前記ホースに供給して前記放水ノズルから放水させる消火栓弁と、
    を備え、トンネル側壁に沿ったトンネル路面より高い監視員通路の壁面に埋込設置された消火栓装置に於いて、
    前記消火栓扉の閉鎖状態で、前記放水ノズルを着脱自在に保持したホルダユニットを、前記放水ノズルが前記放水口を前記筐体の奥側、且つ前記グリップ部を前記消火栓扉側に向けた姿勢で、前記筐体内に収納し、前記消火栓扉の開放により前記ホルダユニットを、立体平行リンク機構により前記姿勢を維持して前記開口部の前方で前記トンネル路面に立つ利用者が取出し可能な空間に繰り出すノズルリリース機構を備えたことを特徴とする消火栓装置。
  2. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記ノズルリリース機構は、消火栓扉開放に遅れて前記ホルダユニットを前記開口部の前方の空間に繰り出す遅延付勢機構を備えたことを特徴とする消火栓装置。
  3. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記ノズルリリース機構は、前記消火栓扉の閉鎖により前記筐体内に保持し、前記消火栓扉の開放に伴う保持の解除により前記開口部の前方の空間に繰り出すことを特徴とする消火栓装置。
  4. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記ノズルリリース機構は、前記消火栓扉の閉鎖により前記筐体内に保持し、前記消火栓扉の開放に伴う動きに連動して前記開口部の前方の空間に引き出す連動機構を備えたことを特徴とする消火栓装置。
  5. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記ノズルリリース機構は対角位置に配置された一対のリンクアームの下端が前記筐体側に回動自在に連結され、前記一対のリンクアームの他端前記ホルダユニットに回動自在に連結された立体平行リンク機構であることを特徴とする消火栓装置。
  6. 請求項5記載の消火栓装置に於いて、前記ノズルリリース機構は、前記一対のリンクアーム、略く字形に屈曲した形状であることを特徴とする消火栓装置。
  7. 請求項6記載の消火栓装置に於いて、前記ノズルリリース機構は、前記略く字形に屈曲した一対のリンクアームの上側にスライド機構を介して前記ホルダユニット設けられたことを特徴とする消火栓装置。
  8. 請求項5記載の消火栓装置に於いて、前記ホルダユニットは、
    平面から見て前方に閉じたコ字形に屈曲形成したホルダ本体を有し、
    前記ホルダ本体の一方の側壁外側に前記リンクアームの一方の上端回動自在に連結され
    前記ホルダ本体の他方の側壁内側に、前記リンクアームの他方の上端回動自在連結され、
    前記ホルダ本体の他方の側壁外側に前記放水ノズルを着脱自在に保持するホルダアームを備えたことを特徴とする消火栓装置。
  9. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、
    前記放水ノズルは、
    先端に放水口を開口すると共に後端を閉鎖した内部流路を形成したノズル本体と、
    前記ノズル本体の後部斜め下方に配置され、内部に前記ノズル本体の内部流路に連通する内部流路を形成すると共に当該内部流路の開口端部にホース接続部設けられたグリップ部と、
    を備えたことを特徴とする消火栓装置。
  10. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記ノズルリリース機構は、前記消火栓扉の閉鎖状態で、前記放水ノズルを保持した前記ホルダユニットを、前記収納されたホースの側方、且つ前記消火栓弁との間に収納することを特徴とする消火栓装置。
JP2013197736A 2013-09-25 2013-09-25 消火栓装置 Active JP6117665B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013197736A JP6117665B2 (ja) 2013-09-25 2013-09-25 消火栓装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013197736A JP6117665B2 (ja) 2013-09-25 2013-09-25 消火栓装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015062515A JP2015062515A (ja) 2015-04-09
JP6117665B2 true JP6117665B2 (ja) 2017-04-19

Family

ID=52830996

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013197736A Active JP6117665B2 (ja) 2013-09-25 2013-09-25 消火栓装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6117665B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6510319B2 (ja) * 2015-05-20 2019-05-08 ホーチキ株式会社 トンネル内消火栓設備
JP6935533B2 (ja) * 2016-01-19 2021-09-15 ホーチキ株式会社 トンネル内消火栓装置及びその配置方法
JP6694277B2 (ja) * 2016-01-19 2020-05-13 ホーチキ株式会社 トンネル内消火栓設備及びその配置方法
JP6935534B2 (ja) * 2019-08-13 2021-09-15 ホーチキ株式会社 トンネル内消火栓装置
CN115400373B (zh) * 2022-07-20 2023-05-02 招商积余数字科技(南京)有限公司 一种延缓消防设备老化的消防设备放置框

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0642683Y2 (ja) * 1988-03-30 1994-11-09 能美防災株式会社 消火栓装置
JPH0733806Y2 (ja) * 1990-09-14 1995-08-02 株式会社横井製作所 床埋込み型消火栓装置
JP4270423B2 (ja) * 1999-06-22 2009-06-03 ホーチキ株式会社 トンネル用消火栓装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015062515A (ja) 2015-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6117665B2 (ja) 消火栓装置
JP2016214558A (ja) トンネル内消火栓設備
JP2009285126A (ja) 消火栓装置
JP5015864B2 (ja) 消火栓装置
JP7238039B2 (ja) 消火栓収納箱
JP3832723B2 (ja) 消火栓装置
JP6301154B2 (ja) 消火栓装置
JP2018068540A (ja) 消火栓収納箱
JP7062802B2 (ja) トンネル内消火栓設備及び消火栓装置
JP6466673B2 (ja) 消火栓装置
JP6920516B2 (ja) トンネル内消火栓設備及び消火栓装置
JP2009285127A (ja) 消火栓装置
JP2011156137A (ja) 消火栓装置
JP7057395B2 (ja) トンネル内消火栓設備及び消火栓装置
JP5399933B2 (ja) 消火栓装置
JP7299366B2 (ja) トンネル内消火栓設備及び消火栓装置
JP7257575B2 (ja) トンネル内消火栓装置
JP6730769B2 (ja) トンネル内消火栓設備及び消火栓装置
JP2012236039A (ja) 消火栓装置
JP5080367B2 (ja) 消火栓装置
JP7487375B2 (ja) 消火栓装置及び消火栓設備
JP2011015949A (ja) 消火栓装置
JP7075516B2 (ja) トンネル内消火栓設備及び消火栓装置
JP7165243B2 (ja) 消火栓収納箱
JP2022118251A (ja) トンネル内消火栓設備及び消火栓装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170308

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6117665

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150