JP7257575B2 - トンネル内消火栓装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トンネル壁面に沿った監視員通路に、上部を当該監視員通路の路面上の空間側に面し前部をトンネルの道路側に面して埋込設置され、内部に消火用ホースが収納されたトンネル内消火栓装置に関する。
従来、高速道路や自動車専用道路などのトンネル内に設置するトンネル非常用設備として消火栓装置が設けられており、消火栓装置は開放自在な消火栓扉を備え、先端にノズルを装着したホースと消火栓弁を含むバルブ類を収納している。
消火栓装置は、一般的に、トンネル側壁に沿って例えば50メートル間隔でトンネル壁面に埋込み設置されている。火災を伴う車両事故が発生した場合には、監視員通路のあるトンネルでは、事故車両の運転者等の道路利用者は監視員通路の側面に設置されたステップ等により監視員通路に登り、トンネル壁面に設置された消火栓装置の消火栓扉を前方に開放してノズル付きのホースを取出して消火作業を行うようにしている。
監視員通路は路面に対し高くした側壁通路として設けられ、トンネル内の車両通行を妨げることなく且つ安全にトンネル内に設置している消火栓装置を含む各種の機器の点検を行うことを可能としている。
また、監視員通路のないトンネルにあっては、事故車両の運転者等の利用者は、トンネル壁面に設置された消火栓装置に近づき、同様に、消火栓扉を前方に開放してノズル付きのホースを取出して消火作業を行うようにしている。
特開2006-181057号公報 特開2008-055024号公報 特開2009-285126号公報
ところで、シールド工法等により作られた都市型トンネルにあっては、トンネル壁面に消火栓装置を埋込み設置できない構造であり、監視員通路側面(壁面)に消火栓装置を埋込み設置する必要がある。
しかしながら、従来の消火栓のように扉を前開きする消火栓装置を監視員通路に設置した場合には、消火栓扉が開くと建築限界を超えて道路側に飛び出す問題がある。
一方、この問題を解決できたとしても、消火栓装置をトンネル内の道路に面した監視員通路壁面に沿って埋込設置した場合、車両火災が発生して消火栓扉の前に車両が停止すると、停止車両が邪魔になって、消火栓扉を開いてホースを引き出すことができない場合がある。更に、仮に監視員通路上から操作できる場合でも、監視員通路から消火栓扉を開くには、体をかがめて手を伸ばす必要があり、消火栓装置の操作に手間取ってしまう場合もある。
本発明は、道路側から消火栓を簡単且つ容易に取り扱うことを可能とするトンネル内消火栓装置を提供することを目的とする。
(トンネル内消火栓装置)
本発明は、トンネル壁面に沿った監視員通路に、上部を当該監視員通路の路面上の空間側に面し前部をトンネルの道路側に面して埋込設置され、内部に消火用ホースが収納されたトンネル内消火栓装置に於いて、
前部の上部側の一部に形成された前面扉開口に開閉自在に配置され、開閉操作するための操作部が設けられた前扉を備え、
前扉は、前面扉開口の下方に位置する前部の内部側となる裏面に沿ってスライドして前面扉開口の上部側の一部を開放し、
操作部は、前扉の閉鎖状態及び開放状態の何れの際にも前面扉開口内に位置するように前扉に設けられたことを特徴とする。
(ホースガイド)
また、前扉の開放により開放される前面扉開口の上部側の一部に対応して、前面扉開口からホースを引き出す際に引き出されるホースをガイドするホースガイドが設けられる。
(前面扉開口の開放領域)
また、ホースガイドより下方に位置する前面扉開口は、ホースを引き出す際に開放されない。
(基本的な効果)
本発明は、トンネル壁面に沿った監視員通路に、上部を当該監視員通路の路面上の空間側に面し前部をトンネルの道路側に面して埋込設置され、内部に消火用ホースが収納されたトンネル内消火栓装置に於いて、前部の上部側の一部に形成された前面扉開口に開閉自在に配置され、開閉操作するための操作部が設けられた前扉を備え、前扉は、前面扉開口の下方に位置する前部の内部側となる裏面に沿ってスライドして前面扉開口の上部側の一部を開放し、操作部は、前扉の閉鎖状態及び開放状態の何れの際にも前面扉開口内に位置するように前扉に設けられたため、利用者が道路側から操作部を操作すると道路に面した前扉が開放され、消火栓装置内部から簡単且つ容易に消火用ホースを引き出して消火を行うことができる。
また、前扉は、操作部が前扉の閉鎖状態及び開放状態の何れの際にも前面扉開口内に位置するように、前面扉開口の上部側の一部を開放するため、前面扉開口の下方に位置する前部の内部側となる裏面に沿ってスライドする前扉であっても操作部が前扉の開放時に隠れることがなく、消火栓装置を利用した後の前扉の閉鎖時に於いても消火栓装置の取り扱いを容易とすることを可能とする。
(ホースガイドの効果)
また、前扉の開放により開放される前面扉開口の上部側の一部に対応して、前面扉開口からホースを引き出す際に引き出されるホースをガイドするホースガイドが設けられるため、前面扉開口の上部側の一部の開放であっても、消火用ホースの引き出しを容易とすることを可能とする。
(前面扉開口の開放領域)
また、ホースガイドより下方に位置する前面扉開口は、ホースを引き出す際に開放されないため、必要以上に前面扉開口が開放されることがなく、トンネルに浮遊する塵埃等による消火栓装置の内部の汚染を抑えることができる。
自動車専用道路のトンネル内に設置された消火栓設備を含むトンネル非常用設備を示した説明図 通常時における消火栓収納箱の外観を正面、平面及び側面から示した説明図 道路側から操作する扉開放状態での消火栓収納箱の外観を正面、平面及び側面から示した説明図 図3の消火栓収納箱における扉開放部分を取り出して示した斜視図 前開きハンドルの裏側に配置された扉開閉機構を示した斜視図 扉開閉機構による扉閉鎖状態を示した背面図 第2上扉を前開きして前扉の落下によりスライド開放させる扉開閉機構を断面で示した説明図 第2上扉における扉本体と前縁枠扉のヒンジによる連結部分を断面で示した説明図 監視員通路側から操作する扉開放状態での消火栓収納箱の外観を正面、平面及び側面から示した説明図 図9の消火栓収納箱を裏側から見て示した斜視図 第2上扉と一体に第1上扉を後開きする構造を断面で示した説明図 消火栓収納箱の内部構造を正面及び平面から示した説明図 放水制御機構を監視員通路側の消火栓収納箱と共に路面側から見た断面で示した説明図
[トンネル非常用設備の概要]
図1は自動車専用道路のトンネル内に設置された消火栓設備を含むトンネル非常用設備を示した説明図である。図1に示すように、シールド工法により構築されたトンネル10内は円筒形のトンネル壁面12により覆われ、床版18により仕切られることで道路15が設けられており、この例にあっては、道路15は1方向2車線としている。
床版18で仕切られた道路15の左側のトンネル壁面12に沿って監視員通路14が設けられ、監視員通路14の下側の内部空間はダクト22として利用され、電線管等が敷設される。監視員通路14は例えば高さが90センチメートル、横幅が70センチメートルといった大きさをもつ。
道路15が形成された床版18の下側はトンネル横方向に複数の区画に仕切られており、例えば、監視員通路14の下に位置する区画は、管理用通路20として使用され、また、管理用通路20はトンネル内での火災発生時には、緊急避難通路として使用される。管理用通路20には給水本管24が敷設されている。
トンネル10の長手方向の50メートルおきには、消火栓設備16が設置され、消火栓設備16の消火栓装置はホースが収納された消火栓収納箱30と放水制御機構収納部100に分離して設置されている。
消火栓収納箱30は、監視員通路14の路面及び道路15側の壁面にかけて箱形に刳り貫かれた消火栓埋込部に配置されている。放水制御機構収納部100は、消火栓収納箱30の下側となる管理用通路20に配置され、給水本管24から分岐した分岐管24aが引き込まれ、また、消火栓収納箱30に消火泡を供給する給水配管25が立ち上げられている。
[消火栓収納箱の外観構造]
図2は消火栓収納箱の外観を正面、平面及び側面から示した説明図である。図2に示すように、消火栓設備16の消火栓収納箱30は、監視員通路14の路面下の内部空間に埋込み設置されている。消火栓収納箱30は、図2(A)に示すように、筐体の前面中央の上側に形成された前面扉開口31に前扉32が上下方向にスライド自在に配置されている。
また、図2(B)に示すように、消火栓収納箱30の監視員通路14の路面側となる筐体28の上面開口には、第1上扉36と第2上扉38が設けられる。第1上扉36は図2(C)の第1上扉36aに示すように、後開き自在に配置されている。
第2上扉38は、第1上扉36の前方に開口した扉開口35に、図2(C)の第2上扉38aに示すように、前開き自在に配置されている。更に、第2上扉38は扉本体40と前縁枠扉42とに分割して配置され、前縁枠扉42は筐体28の上面前部に固定された前縁上枠37と同じ幅となっている。
扉本体40と前縁枠扉42により構成された第2上扉38は、図2(C)の第2上扉38aに示すように前開きする場合は、扉本体40と前縁枠扉42が一体となって開閉され、図2(C)に示すように第1上扉36aが前開きする場合は、前縁枠扉42は固定され、扉本体40が第1上扉36と一体となって開閉される。
ここで、第2上扉38の前開きとは、図2(C)の第2上扉38aに示すように、第2上扉38の奥行側の扉後縁部を軸として上向き回りに開閉されることをいう。また、第1上扉36の後開きとは、図2(C)の第1上扉36aに示すように、上扉36の手前側の扉前縁部を軸として上向き回りに開閉されることをいう。
前扉32は第2上扉38との係合により図示の閉鎖状態に保持されている。消火栓収納箱30を道路15側から操作する場合には、前扉32に設けられた前開きハンドル34のハンドルレバーを手前に引く開操作を行うと、第2上扉38に対する前扉32の係止が解除され、前扉32はスライド落下して開放される。これと同時に第2上扉38が前開きする。
これに対し消火栓収納箱30を監視員通路14側から操作する場合には、第1上扉36の2箇所に出没自在に設けられた取手44を引き出して持ち上げることで後開きする。
[前扉と第2上扉の開閉機構]
図3は道路側から操作する扉開放状態での消火栓収納箱の外観を正面、平面及び側面から示した説明図、図4は図3の消火栓収納箱における扉開放部分を取り出して示した斜視図である。
図3及び図4に示すように、前扉32に設けられた前開きハンドル34を開操作すると、第2上扉38に対する前扉32の係止が解除され、前扉32はスライド落下して開放され、同時に第2上扉38が扉開放付勢機構として機能するガススプリング56による押上によりヒンジ46を軸中心として前開きされ、ストッパアーム58の伸展により開放位置にロックされ、これにより前面及び上面に開いた前面ホース取出口45が形成される。
ガススプリング56は、加圧ガスとオイルが収納された円筒状の本体に、ロッドが伸縮自在に設けられており、本体に収納されたオリフィス穴を形成したピストンにロッドの上端が連結され、ピストンを介してロッドに押上力を加えた構造としている。
第2上扉38の裏面にはノズル係止機構として機能するノズルホルダー54により泡ノズル50が着脱自在に係止されている。ノズルホルダー54は例えば3次元の自由度があり、第2上扉38の開閉位置に関わらず、ホース52の先端に連結された泡ノズル50を吊り下げ状態に係止している。
第2上扉38の右側の筐体開口の内部にはパイロット配管61に設けられた手動パイロット弁62が配置され、第2上扉38の前開きにより手動パイロット弁62が露出し、操作レバーによる開閉操作が可能となる。手動パイロット弁62は、図1に示した管理用通路20の放水制御機構収納部100に設けられた消火栓弁を遠隔制御して泡ノズル50付きのホース52に消火泡を供給させる。
第2上扉38は扉本体40と前縁枠扉42を一体化させた状態で前開きされており、その詳細な構造は後の説明で明らかにされる。
前扉32のスライド落下により開放された前面扉開口31の左右及び下側にはガイドパイプ60が配置されており、ノズルホルダー54から泡ノズル50を取り外してホース52を引き出す際に、ガイドハイプ60と摺接することで、ホース52の引き出し力を低減し、ホース52の損耗を防ぐようにしている。泡ノズル50を持ってホース52を引き出した後は、手動パイロット弁62の操作レバーを開位置に回すことで、消火栓弁が遠隔的に開操作され、消火泡が供給されることで、泡ノズル50から消火泡を放出することができる。
[扉開閉機構の詳細]
図5は前開きハンドルの裏側に配置された扉開閉機構を示した斜視図、図6は扉開閉機構による扉閉鎖状態を示した背面図である。
図5及び図6に示すように、前扉32の裏面側には、前開きハンドル34の操作により動作する扉開閉機構が設けられる。この扉開閉機構は、ハンドル本体34aの両側となる前扉32の裏面に軸受部材66が配置され、軸受部材66により軸部材64の両側が回動自在に支持されており、軸部材64には軸受部材66の位置で2本を1組としたフックアーム70が上向きに起立した状態で設けられている。
軸部材64に対してはハンドル本体34aの背後から取り出されたリンクレバー65が固定されている。リンクレバー65は前開きハンドル34のハンドルレバーを手前に引く開操作を行うと、軸部材64を奥行回りに回動させるように作動する。
フックアーム70は先端にフック爪70aが形成されており、フック爪70aは、図6に示すように、第2上扉38における前縁枠扉42の裏面に起立して固定されたU形の受け部材72を係止し、これにより前扉32を第2上扉38に係止して閉鎖状態に保持している。
なお、前開きハンドル34のハンドルレバーは内蔵したバネ部材により非操作位置に付勢する力を受けており、このためリンクレバー65及び軸部材64を介して連結されているフックアーム70もフック爪70aを受け部材72に係止する方向に付勢する力を受けている。
第2上扉38の閉鎖状態では、受け部材72に対するフックアーム70の係合により前扉32が閉鎖位置に吊下げられており、受け部材72及びフックアーム70は前扉32の重量に対応した吊下げ荷重を受けることから、受け部材72をU形とし、また、フックアーム70を2枚構成とすることで、前扉32の重量を支える十分な吊下げ強度を確保できるようにしている。
前縁枠扉42の裏面に設けられた受け部材72の前側には位置決めリブ74が下向きに起立して配置されている。位置決めリブ74は、図4に示す第2上扉38を閉鎖する場合に、筐体28の上部前縁に配置されている扉枠63の外側に入ることで位置決めし、且つ、第2上扉38の閉鎖状態で係止している前扉32の上端を位置決めリブ74の外側に位置させることで位置決めしている。
前縁扉枠42に対し扉本体40を回動自在に連結させるヒンジ48は、位置決めリブ74に形成された開口75を通して前縁扉枠42と扉本体40の間を開閉自在に連結させている。
図7は第2上扉を前開きして前扉の落下によりスライド開放させる扉開閉機構を断面で示した説明図である。図7に示すように、通常状態では、前開きハンドル34のハンドルレバーは非操作位置にあり、この状態で軸部材64に設けられたフックアーム70は起立状態にあり、先端のフック爪70aに閉鎖位置にある第2上扉38の裏面、詳細には第2上扉38における前縁枠扉42の裏面に起立されたU形の受け部材72が係止され、前扉32を閉鎖状態に係止させている。
また、第2上扉38における扉本体40の後縁部側は、扉本体40が第1上扉36に形成された扉開口35(図2参照)の中に配置されていることから、ヒンジ46の一端が第1上扉36の裏面に固定され、軸ピンを介してヒンジ46の他端が扉本体40の裏面に固定され、ヒンジ46により第2上扉38を第1上扉36に対し前開き自在としている。
この状態で利用者が道路側から前開きハンドル34のハンドルレバーを手前に引く開操作を行うと、リンクレバー65の作動による軸部材64の回動でフックアーム70が後方に揺動してフック爪70aが受け部材72から外され、これにより受け部材72との係止が解除され、前扉32は自重によりスライド落下して開放され、また、第2上扉38は扉本体40と前縁枠扉42が一体化された状態で、想像線で示す第2上扉38aに示すように、第1上扉36に対しヒンジ46を軸中心として前開きされる。
図8は第2上扉における扉本体と前縁枠扉のヒンジによる連結部分を断面で示した説明図である。図8に示すように、第2上扉38を構成する扉本体40と前縁枠扉42はヒンジ48により相互に開閉自在に軸支されており、ヒンジ48は位置決めリブ74の開口75を通してヒンジ48の一端が前縁枠扉42の裏面に固定され、軸ピンを介してヒンジ48の反対側が扉本体40の裏面に固定されている。
[第1上扉を後開きする機構]
図9は監視員通路側から操作する扉開放状態での消火栓収納箱の外観を正面、平面及び側面から示した説明図、図10は図9の消火栓収納箱を裏側から見て示した斜視図、図11は第2上扉と一体に第1上扉を後開きする構造を断面で示した説明図である。
図9及び図10に示すように、消火栓収納箱30を監視員通路から操作する場合には、利用者は監視員通路の路面上に位置する消火栓収納箱30の第1上扉36から取手44を引き出して持ち上げることで、第1上扉36を前縁部側に設けられたヒンジ76を中心に後開きさせ、ストッパアーム78の伸展により開放位置にロックさせる。
このとき第2上扉38は、図11に示すように、前縁枠扉42の受け部材72にフックアーム70が係止され、フックアーム70を介して前扉32を閉鎖状態に係止しており、第1上扉36が筐体28に対しヒンジ76により後開きにされると、第1上扉36とヒンジ46により連結された第2上扉38における扉本体40がヒンジ48により第1上扉36と一体に回動し、第1前扉36と一体に第2上扉38における扉本体40が後開きされる。
このため第1上扉36と筐体28の間に設けられたヒンジ76と、第2上扉38における扉本体40と前縁扉枠42の間に設けられたヒンジ48は、それぞれの回転中心となる軸ピンが横方向の同じ軸中心線上に並ぶように配置されている。
第1上扉36が第2上扉38における扉本体40と一体に後開きされると、筐体28の上面が開放される。筐体28の上面開口の周囲には上面扉枠84が縁取りするように設けられており、上面扉枠84の上に第1上扉36が乗った状態で閉鎖していることで、閉鎖状態にある第1上扉36の上を人が通っても、その重量を確実に支えることを可能とする。
また、開放された筐体28の上面開口の内部には、ガイドパイプ80が配置され、泡ノズル50付きのホース52を引き出すための上面ホース取出口82が形成されている。上面ホース取出口82は、ガイドパイプ80の配置により筐体開口の奥行側で横方向に長くなるように開口し、筐体開口の中央部分で前方に向けて開口されている。
ガイドパイプ80の下には、図2に示した前面扉開口31に配置されたガイドパイプ60の中央部分60aが奥行方向に張出して位置しており、泡ノズル50に装着したホース52はガイドパイプ60の中央部分60aから取り出され、上面ホース取出口82を介して監視員通路の路面側となる横方向に引き出される。
[消火栓収納箱の内部構造]
図12は消火栓収納箱の内部構造を正面及び平面から示した説明図であり、図12(A)は正面を示し、図12(B)は図12(A)のX-X断面から見た平面を示す。
図12(A)に示すように、消火栓収納箱30の内部下側はホース収納部86となっており、保形構造のホース52を水平回りに内巻きしている。ここで、消火栓収納箱30の横幅は約1.4メートル程度、奥行きは約0.35メートル程度であることから、ホース収納部86に内巻きされたホース52の1ターンの長さは概ね3.5メートル程度となり、ホース長さは30メートル以上必要とすることから、ホース52は9ターン以上内巻きすればよい。
消火栓収納箱30の前面上部には図2に示した前面扉開口31を仕切るガイドパイプ60が配置され、その下となるホース収納部86の前面側の中央に2本のガイドパイプ92が内側に入った位置に起立したホースガイド構造90が配置されている。
ホース収納部86に内巻きされたホース52は、図12(B)の平面に示すように、中央に配置された2本のガイドパイプ92の部分で内側にわずかに湾曲した状態で巻かれている。このためホース52の前面側の平行線ホース部分52aが内側に変形されて略ひょうたん形に近い形状となり、この変形によりホース52の変形された平行線ホース部分52aには外側に広がろうとする反発力が発生し、筐体内壁側に押し付ける力が発生することで、重ねて内巻きしたホース52の平行線部分52aが内側に崩れてしまうことを確実に防止可能とする。
また、扉を開いてホース52を外部に引き出す場合には、ホース52の半径部分52bの変形によるホース52を押し出そうとする力に加え、ホース52の平行線部分52aについても、ホースガイド構造による変形力によるホース52を押し出そうとする力が発生し、ホース引き出し力を低減可能とする。
[放水制御機構の構成]
図13は放水制御機構を監視員通路側の消火栓収納箱と共に路面側から見た断面で示した説明図である。
(放水制御機構の構成)
図13に示すように、消火栓収納箱30が配置された監視員通路14の内部空間の下側となる管理用通路20には放水制御機構収納部100が配置されている。
放水制御機構収納部100には、放水制御機構を構成するバルブ類として、加圧開放型の消火栓弁102、自動調圧弁104、泡混合器106が設けられる。
給水本管24から分岐された分岐管24aは消火栓弁102の1次側に接続され、消火栓弁102に続いて自動調圧弁104と泡混合器106が接続される。泡混合器106には泡原液タンク108からの配管が接続され、泡混合器106を流れる消火用水に泡原液を所定割合で混合させた消火泡を給水配管25を介して消火栓収納箱30のホース52に供給させるようにしている。
消火栓弁102は加圧開放を行うための弁開閉機構として、シリンダ室110にピストン112が摺動自在に設けられ、ピストン112には弁体115がピストンロッドにより連結され、シリンダ室110の反対側にはスプリング114が組み込まれている。
消火栓弁102は通常状態では閉鎖している。消火栓弁102の閉鎖は、シリンダ室110から消火用水を排出してパイロット圧を減圧してゼロとし、ピストン112をスプリング114により閉鎖方向に押し、弁体115を弁座に当接させることにより1次側と2次側の流路を閉じて閉鎖状態としている。
消火栓弁102を開放させるには、シリンダ室110に消火用水を供給してパイロット圧を加圧させることで、スプリング114に抗してピストン112を外側にストロークさせ、弁体115を弁座から離して1次側と2次側を連通させることで開放状態とする。
消火栓弁102を遠隔操作により開放させるため、操作レバーにより開閉される手動パイロット弁62が設けられている。手動パイロット弁62の1次側には分岐管24aから引き出されたパイロット配管116aが接続され、手動パイロット弁62の2次側は、パイロット配管116bにより消火栓弁102のシリンダ室110に接続されている。
なお、本実施形態にあっては、レバーにより手動パイロット弁62を直接開閉するようにしているが、手動パイロット弁62を消火栓収納箱30内の別の場所に配置し、ワイヤリンクなどにより遠隔開閉させても良い。
また、消火栓収納箱30の前面左上部には通報装置パネル130が設けられる。通報装置パネル130には、赤色表示灯132、発信機134、応答ランプ136及び電話ジャック138が設けられている。赤色表示灯132は常時点灯し、消火栓設備の設置場所が遠方から分かるようにしている。
火災時には、発信機134を押して押し釦スイッチをオンすると、発信信号が監視室の火災受信機に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が火災受信機から送られて、応答ランプ136が点灯され、更に、赤色表示灯132が点滅される。
(消火栓設備の動作)
トンネル10内で火災を伴う車両事故が発生した場合には、利用者は火災発生場所に近い消火栓収納箱30に出向き、通報装置パネル130の発信機134を押して監視センターの防災受信盤に火災通報信号を送信し、防災受信盤から確認応答信号を受信して応答ランプ136が点灯されると共に赤色表示灯132が点滅され、監視センター側への通報完了を確認する。
続いて、道路15側から消火作業を行うため、消火栓収納箱30の前開きハンドル34を開操作して係止を解除すると、前扉32がスライド落下して開放され、同時に、第2上扉38が前開きされ、前開きした第2上扉38の裏面にノズルホルダー54により係止された泡ノズル50が露出され、利用者はノズルホルダー54から泡ノズル50を取り外してホース52を引き出す。
なお、消火栓収納箱30の前に車両が停止していて道路15側から操作できない場合には、利用者は監視員通路14側から操作することになる。
続いて、消火栓収納箱30の上面扉開口の右側に配置されている手動パイロット弁62をレバー操作により開放すると、分岐管24aからの消火用水がパイロット配管116a、手動パイロット弁62及びパイロット配管116bを介して消火栓弁102のシリンダ室110に供給されてパイロット圧が加圧され、スプリング114に抗してピストン112を外側にストロークさせ、弁体115を弁座から離すことで消火栓弁102が開放される。
消火栓弁102が開放されると給水本管24からの消火用水が消火栓弁102、自動調圧弁104、泡混合器106を介して給水配管25から消火栓収納箱30のホース52に向かって流れ、泡混合器106で泡原液が所定割合で混合され、消火栓収納箱30から引き出されたホース52の泡ノズル50から消火泡が放出される場合に、空気を巻き込むことで形成される消火泡が放出される。
また、消火栓弁102が開放された場合に、ポンプ起動信号を消火ポンプ設備に送信して起動させる必要があることから、水圧を検知してオンする圧力スイッチ125を消火栓弁102の2次側に設けている。なお、圧力スイッチ125に代えて、手動パイロット弁62のレバー開操作でオンしてポンプ起動信号を送信する消火栓弁開検出スイッチを設けても良い。
火災が鎮火して消火作業が終了した場合には、操作レバーを閉位置に戻して手動パイロット弁62を閉鎖させる。これによりオリフィス126を介してシリンダ室110の水がゆっくりと排水され、パイロット圧がゼロに減圧され、スプリング114によりピストン112が押し戻されて弁座に当接させ、消火栓弁102が閉鎖して消火泡の放出が停止される。
また、放水制御機構を点検する場合には、担当者が管理用通路20に配置された放水制御機構収納部100に出向き、手動開放弁122を開くと、シリンダ室110に消火用水が供給されてパイロット圧が加圧され、消火栓弁102を開放させて所定の放水試験を行わせることを可能とする。この場合、消火栓弁102を閉鎖するには手動排水弁124を開くようにしても良い。
[本発明の変形例]
(扉開閉機構)
上記の実施形態に示した前扉と第2上扉の扉開閉機構は一例であり、第2上扉の閉鎖位置で前扉を閉鎖位置に係止し、第2上扉の前開きに伴い前扉の係止を解除してスライド開放させ、また、第2前扉と一体に第1上扉を後開きさせる機能であれば、適宜の機構が含まれる。
(泡消火栓設備)
上記の実施形態は、消火泡を放出させる泡消火栓設備を例にとっているが、これに限定されず、消火用水を放水させる消火栓設備としても良い。
(その他)
また本発明は、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に、上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:トンネル
12:トンネル壁面
14:監視員通路
15:道路
16:消火栓設備
18:床版
20:管理用通路
22:ダクト
24:給水本管
24a:分岐管
25:給水配管
28:筐体
30:消火栓収納箱
28:筐体
31:前面扉開口
32:前扉
34:前開きハンドル
34a:ハンドル本体
35:扉開口
36:第1上扉
37:前縁上枠
38:第2上扉
40:扉本体
42:前縁枠扉
44:取手
45:前面ホース取出口
46,48,76:ヒンジ
50:泡ノズル
52:ホース
54:ノズルホルダー
56:ガススプリング
58,78:ストッパアーム
60,80,92:ガイドパイプ
61:パイロット配管
62:手動パイロット弁
64:軸部材
65:リンクレバー
66:軸受部材
70:フックアーム
72:受け部材
74:位置決めリブ
75:開口
82:上面ホース取出口
84:上面扉枠
86:ホース収納部
90:ホースガイド構造
100:放水制御機構収納部
102:消火栓弁
104:自動調圧弁
106:泡混合器
108:泡原液タンク
110:シリンダ室
112:ピストン
114:スプリング
115:弁体
116a,116b:パイロット配管
122:手動開放弁
124:手動排水弁
125:圧力スイッチ
126:オリフィス

Claims (3)

  1. トンネル壁面に沿った監視員通路に、上部を当該監視員通路の路面上の空間側に面し前部を前記トンネルの道路側に面して埋込設置され、内部に消火用ホースが収納されたトンネル内消火栓装置に於いて、
    前記前部の前記上部側の一部に形成された前面扉開口に開閉自在に配置され、開閉操作するための操作部が設けられた前扉を備え、
    前記前扉は、前記前面扉開口の下方に位置する前記前部の前記内部側となる裏面に沿ってスライドして前記前面扉開口の前記上部側の一部を開放し、
    前記操作部は、前記前扉の閉鎖状態及び開放状態の何れの際にも前記前面扉開口内に位置するように前記前扉に設けられたことを特徴とするトンネル内消火栓装置。
  2. 請求項1記載のトンネル内消火栓装置に於いて、
    前記前扉の開放により開放される前記前面扉開口の前記上部側の一部に対応して、前記前面扉開口から前記ホースを引き出す際に引き出されるホースをガイドするホースガイドが設けられたことを特徴とするトンネル内消火栓装置。
  3. 請求項2記載のトンネル内消火栓装置に於いて、
    前記ホースガイドより下方に位置する前面扉開口は、前記ホースを引き出す際に開放されないことを特徴とするトンネル内消火栓装置。














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