JP3088562B2 - 電気めっきにおけるめっき液の循環方法 - Google Patents

電気めっきにおけるめっき液の循環方法

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JP3088562B2
JP3088562B2 JP04172843A JP17284392A JP3088562B2 JP 3088562 B2 JP3088562 B2 JP 3088562B2 JP 04172843 A JP04172843 A JP 04172843A JP 17284392 A JP17284392 A JP 17284392A JP 3088562 B2 JP3088562 B2 JP 3088562B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のめっき液循環タ
ンクを有する電気めっき設備におけるめっき液の循環方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数のめっき液循環タンクを有する電気
めっき設備における、従来のめっき液の循環方法を図面
により以下説明する。図10は、3基のめっき液循環タン
ク2A、2B、2C、及び14基のめっき槽よりなるめっ
き槽1を用いる場合の従来のめっき液循環系の例を示す
ものである。この循環系において、めっき槽1は各めっ
き液循環タンク2A、2B、2Cに対応して、3群(1
A、1B、1C)に区分される。なお、本明細書におい
ては、めっきラインはすべて図において左方向から右方
向へ進行するものとする。すなわちめっき槽においては
1A側が上流、1C側が下流である。
【0003】この区分において、めっき液供給時は、各
めっき液循環タンク2A、2B、2Cから対応するめっ
き槽群1A、1B、1Cにめっき液が供給され、かつめ
っき槽1A、1B、1Cから排出されためっき液は夫々
めっき液循環タンク2A、2B、2Cに戻るようになっ
ている。これは各めっき液循環タンクの液量を一定量に
保つため行われていた。一方、めっき槽1におけるめっ
き過程で消費されためっき成分は付帯設備7で所定量補
給され、また、付帯設備7にはめっき液中の異物を除去
するフィルター設備も含まれている。
【0004】なお図10において、3A、3B、3Cはめ
っき液給液配管であり、4A、4B、4Cはめっき液排
液配管、5a、5b、5cはポンプ、6はストリップ、
8a、8bは連通管、9a、9bは付帯設備循環配管で
ある。しかし、図10に示した循環方法では、めっき液循
環タンク2Cのめっき液のみ成分補給およびフィルタリ
ングされることとなり、めっき液全体として濃度管理が
できないものであった。そこで、図10の循環方法を改善
したものを、図11〜図14に示す。
【0005】すなわち、図11に示す循環方法は、めっき
液循環タンク2Bから取り出しためっき液を成分調整お
よびフィルタリングし、めっき液循環タンク2Cに戻す
ものである。この時めっき液循環タンク2Bとめっき液
循環タンク2C間には液面レベル差が定常的に生じるた
め、連通管8bを通してめっき液が流動する。この結
果、めっき液循環タンク2Bと2Cのめっき液は混合さ
れ、めっき成分濃度の均一性が増すこととなる。しかし
ながら、めっき液循環タンク2Aはこの対流の系から外
れているため、拡散あるいは不確実な液面レベル差によ
る対流によってのみ混合されることとなり、めっき成分
の濃度均一性が期待できない。
【0006】図11の循環方法をさらに改良した図12に示
す循環方法では、めっき液循環タンク全てが付帯設備7
によるめっき液循環の系に含まれるため、めっき液のめ
っき成分濃度均一性が向上した。しかしながら、本循環
方法では、めっき液循環タンク2Cから2Bおよびめっ
き液循環タンク2Bから2Aへの液移動がめっき液循環
タンクの液面レベルに依存するため、最も液面レベルの
低いめっき液循環タンク2Aでは吸い込み揚程の減少に
よってめっき液循環ポンプ5aの運転が不安定になる問
題があった。この対策として、めっき液循環タンクの
大型化によるめっき液循環ポンプ5aの吸い込み揚程の
増加、連通管8a、8bの大径化によるめっき液循環
タンク間の液面レベル差の低減、付帯設備7へのめっ
き液循環量の低減によるめっき液循環タンク間の液面レ
ベル差の低減等がなされてきた。しかし、この対策の結
果、めっき液循環タンクの大型化及びめっき液量の増
大によるコスト増、連通管8の大径化限界によるめっ
き液循環タンク間の液面レベル差低減の限界および設備
コスト増加、付帯設備循環液量の低下によるめっき成
分補給能力の低下およびめっき液フィルタリング能力の
低下、等の問題が付随して発生した。
【0007】図12の循環方法にさらに手を加えたものが
図13に示す循環方法である。本循環方法は、めっき液循
環タンク2Bから取り出しためっき液を付帯設備7でめ
っき成分調整、フィルタリング等行った後、各めっき液
循環タンク2A、2B、2Cに均等に戻すことを特徴と
しており、前記した各種循環方法の欠点をかなり補うも
のとなった。しかしながら、付帯設備構成およびその制
御が複雑となるため、設備の信頼性の低下、及び設備コ
ストの上昇は避けられない。
【0008】また、図14に示す循環方法は、1基のめっ
き液循環タンク2を用いる方法で、小規模のめっき設備
においてはきわめて好適な設備である(特公昭57-10198
号公報参照)。しかしながら、最近のめっき設備は大型
化が著しくめっき液循環タンクの総容量は 200m3以上と
なっており、このような大型のめっき液循環タンクをめ
っきヤード内に設置することは非常に不経済的であり、
さらにこのような大型のタンク内でめっき液濃度が均一
になることは期待できない等の問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決した電気めっきにおけるめっき液の循環方法を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、複数のめ
っき液循環タンクを有する電気めっき設備におけるめっ
き液の循環方法において、電気めっき槽をめっき液循環
タンクの個数に等しい個数のめっき槽群に区分し、かつ
前記めっき液循環タンクを隣接するめっき液循環タンク
と連通配管にて接続し、各めっき液循環タンクから対応
するめっき槽群にめっき液を供給し、当該めっき槽群か
らめっき液をめっき液循環タンクに戻す際に、めっき槽
1槽またはめっき槽複数槽からの戻りのめっき液を他の
めっき液循環タンクに戻し、その結果他のめっき液循環
タンクに過剰に戻されためっき液に相当する量のめっき
液を戻り量の少ない元のめっき液循環タンクに戻すと共
に、前記しためっき槽1槽またはめっき槽複数槽に対応
しないめっき槽群のめっき液を、全量、該めっき槽群に
対応するめっき液循環タンクに戻すことを特徴とする電
気めっきにおけるめっき液の循環方法である。
【0011】そして第2の発明は、複数のめっき液循環
タンクを有する電気めっき設備におけるめっき液の循環
方法において、電気めっき槽をめっき液循環タンクの個
数に等しい個数のめっき槽群に区分し、かつ前記めっき
液循環タンクを隣接するめっき液循環タンクと連通配管
にて接続し、各めっき液循環タンクから対応するめっき
槽群にめっき液を供給し、当該めっき槽群からめっき液
をめっき液循環タンクに戻す際に、両端部のめっき槽か
らの戻りのめっき液は、直接付帯設備に送って処理した
後めっき液循環タンクに戻すことを特徴とする電気めっ
きにおけるめっき液の循環方法である。
【0012】そして第3の発明は、複数のめっき液循環
タンクを有する電気めっき設備におけるめっき液の循環
方法において、電気めっき槽をめっき液循環タンクの個
数に等しい個数のめっき槽群に区分し、かつ前記めっき
液循環タンクを隣接するめっき液循環タンクと連通配管
にて接続し、各めっき液循環タンクから対応するめっき
槽群にめっき液を供給し、当該めっき槽群からめっき液
をめっき液循環タンクに戻す際に、めっき槽1槽または
めっき槽複数槽からの戻りのめっき液を他のめっき液循
環タンクに戻し、その結果他のめっき液循環タンクに過
剰に戻されためっき液に相当する量のめっき液を戻り量
の少ない元のめっき液循環タンクに戻す際に、両端部の
めっき槽からの戻りのめっき液を直接付帯設備に送って
処理し、併せてめっき液循環タンクに戻すことを特徴と
する電気めっきにおけるめっき液の循環方法である。
【0013】また第1、第3の発明における他のめっき
液循環タンクに戻すめっき液を隣接するめっき液循環タ
ンクに戻し、該隣接タンクから給液されるめっき槽群か
ら他のめっき液循環タンクに戻すべきめっき液を、更に
前記隣接タンクに隣接するめっき液循環タンクに戻し
て、めっき液を1方向にカスケード式に流すことを特徴
とするものである。
【0014】
【作用】第1の発明は、めっき槽群からめっき液をめっ
き液循環タンクに戻す際に、めっき液全量を当該めっき
液循環タンクに戻すのではなく、めっき槽1槽またはめ
っき槽複数槽からの戻りのめっき液を他のめっき液循環
タンクに戻し、その結果他のめっき液循環タンクに過剰
に戻されためっき液に相当するめっき液を戻り量の少な
い元のめっき液循環タンクに戻すようにしたので、めっ
き液全量に対してめっき成分調整およびフィルタリング
でき、めっき液の清浄度、均一性の向上によってめっき
品質の向上、めっき液中の異物減少による押し傷トラブ
ルの減少が達成できる。
【0015】また、第2の発明は、ごみ等の異物あるい
は過剰な水分が混入している両端部のめっき槽のめっき
液を、直接付帯設備に送って処理した後めっき液循環タ
ンクに戻すようにしたので、より一層めっき液の清浄
度、均一性の向上によるめっき品質の向上、めっき液中
の異物減少による押し傷トラブルの減少が達成できる。
また、過剰な水分が混入しためっき液だけを付帯設備の
エバポレータに供給できるため、付帯設備の小型化、ラ
ンニングコストの低減および運転状態の安定化が達成で
きる。
【0016】そして第1、第2の発明を併せて実施した
ものが第3の発明である。第1、第3の発明において他
のめっき液循環タンクに戻すめっき液を隣接するめっき
液循環タンクに戻し、該隣接タンクから給液されるめっ
き槽群から他のめっき液循環タンクに戻すべきめっき液
を、更に前記隣接タンクに隣接するめっき液循環タンク
に戻して、めっき液を順次同一方向に、すなわちカスケ
ード式に流すことによって、一層の効果が達成される。
【0017】
【実施例】
実施例1 第1の発明の実施例を図1〜図3に基づいて説明する。
図1は、第1の発明の一実施例であり、3基のめっき液
循環タンク2A、2B、2C、及び14基のめっき槽1を
用いるめっき液循環系を示すものである。この循環系に
おいて、めっき槽1は各めっき液循環タンク2A、2
B、2Cに対応して、3群(1A、1B、1C)に区分
される。
【0018】この区分において、めっき液供給時は、各
めっき液循環タンク2A、2B、2Cから対応するめっ
き槽群1A、1B、1Cにめっき液が供給されるが、め
っき槽群1A、1B、1Cからめっき液循環タンク2
A、2B、2Cにめっき液が戻る際には、めっき槽群第
1槽からの戻りのめっき液は元のめっき液循環タンクで
はなく、隣接するめっき液循環タンクに戻される。
【0019】すなわち、めっき液循環タンク2Cからめ
っき液給液配管3Cおよびめっき液循環ポンプ5aを通
じてめっき槽群1Cに供給されためっき液のうち、めっ
き槽1C1 からの戻りのめっき液はめっき液排液配管4
Eを通じて、隣接するめっき液循環タンク2Bに戻し、
残りの槽からの戻りのめっき液はめっき液循環タンク2
Cに戻すものである。また、めっき液循環タンク2Bか
らめっき液給液配管3Bおよびめっき液循環ポンプ5a
を通じてめっき槽群1Bに供給されためっき液のうち、
めっき槽1B1 からの戻りのめっき液はめっき液排液配
管4Dを通じて、隣接するめっき液循環タンク2Aに戻
し、残りの槽からの戻りのめっき液はめっき液循環タン
ク2Bに戻すものである。さらに、めっき液循環タンク
2Aからめっき液供給配管3Aおよびめっき液循環ポン
プ5aを通じてめっき槽群1Aに供給されためっき液に
ついては、全量をめっき液循環タンク2Aに戻すもので
ある。
【0020】これらの操作の結果、めっき液循環タンク
2Aはめっき槽1槽分の循環液量に相当するめっき液が
増加し、また、めっき液循環タンク2Cはめっき槽1槽
分の循環液量に相当するめっき液が減少する。このめっ
き液量のアンバランスを吸収するため、めっき液循環タ
ンク2Aから付帯設備7にめっき槽1槽分の循環液量に
相当するめっき液を送液し、さらに付帯設備で調整され
ためっき液はめっき液循環タンク2Cに送液される。
【0021】以上の操作により、めっき液の一部はめっ
き液循環タンク2C→めっき槽群1C→めっき液循環タ
ンク2B→めっき槽群1B→めっき液循環タンク2A→
付帯設備7→めっき液循環タンク2Cの経路で循環す
る。よって、全めっき液がほぼ均等に付帯設備7を通る
こととなり、めっき液の成分の均一性、清浄度が向上す
る。また、本循環系において、めっき液循環ポンプ5a
の吐出量が全て等しい場合は何等問題ないが、通常吐出
量は不均一であり、この吐出量差によるめっき液循環タ
ンク間のめっき液量のアンバランスを吸収するため、連
通管8a、8bを設けてある。
【0022】なお、本循環系と逆方向にめっき液を循環
しても何等問題ないが、享受できる利益が減少すること
は避けられない。前記したように図においてストリップ
6は左方向からめっき槽に入り、右方向に出て行くので
あるが、めっき液中の異物は酸洗等の前処理工程からの
持ち込みが主であるため、上流側のめっき液循環タンク
2Aのめっき液が最も汚染されているのに対し、最上層
のめっきを行う際のめっき液は清浄かつ均一な程良好な
めっき外観が得られるから、最も清浄なめっき液を右端
の最終めっき槽群に供給し、順次上流側にさかのぼって
使用して最も汚染されている左端の槽群からの戻り液を
直接付帯設備に導くようにするのがもっとも好ましいの
は、いうまでもない。
【0023】なお、図2に示す循環系は、2基のめっき
液循環タンク2A、2Bを用いた場合を示しており、図
1に示す循環系と同様に機能する。めっき液の均一性お
よび清浄度をいっそう強く要求される合金めっき等にお
いては、図3に示す如くめっき槽2槽分、すなわち1B
群の1B1 、1B2 および1C群の1C1 、1C2 分の
循環量に相当するめっき液を循環して対応することがで
きる。
【0024】図1の本発明の方法を実際の操業において
実施した結果、めっき液成分濃度が従来法では目標値±
10g/l であったのが、目標値±2g/l に向上した。ま
た、めっき液循環タンク間液面レベル差が従来± 0.5〜
1.0mであったのが、 150mm以下に向上し、これは循環
タンク底面積を20m2とすると14〜34m3のめっき液量の低
減となった。
【0025】実施例2 次に、第2の発明の実施例を図4〜図6に基づいて説明
する。図4は第2の発明の一実施例であり、めっき液循
環タンクならびにめっき槽の構成は第1の発明の実施例
である図1と同様である。めっき液の供給系統も同じで
あるが、めっき槽群1A、1B、1Cからめっき液循環
タンク2A、2B、2Cにめっき液が戻る際に、めっき
槽1の両端の各1槽、すなわち1A群の1A1および1
C群の1C4 からの戻り分についてはめっき液循環タン
クではなく一旦付帯設備7に戻し、フィルタリングによ
る異物の除去、エバポレータによる水分除去、めっき液
成分の補給等の処理を行った後にめっき液循環タンク2
Cに戻すように構成した。
【0026】めっき槽の第1槽1A1 には図示しない酸
洗等の前処理工程からごみ等の異物や水分が持ち込まれ
る量が最も多く、また、めっきの最終槽、図4では1C
4 においては通常水による洗浄が行われ、この洗浄水が
めっき液に混入する量が最も多い。したがってこれら両
端の各1槽、すなわち1A1 については付帯設備循環配
管9a、1C4 については付帯設備循環配管9a'により
付帯設備7に戻し、それ以外のめっき液については直接
それぞれ対応するめっき液循環タンクに戻すのである。
【0027】以上の構成の結果、めっき液循環タンク2
Cはめっき槽1槽分だけ液量が多くなり、連通管8b、
8aを経てめっき液循環タンク2B、2Aへめっき液が
流出する。したがって、めっき液はめっき液循環タンク
2A→めっき槽群1A→付帯設備7→めっき液循環タン
ク2C→めっき液循環タンク2B→めっき液循環タンク
2Aの経路で循環し、全めっき液がほぼ均等に付帯設備
を通過することとなり、さらにごみ等の異物や過剰な水
分の混入している両端部のめっき液を選択的に処理する
ことができるため、めっき液成分の均一性、清浄度が向
上する。連通管8a、8bによりポンプ吐出量の差によ
るめっき液循環タンクの液量のアンバランスを吸収する
のはさきの実施例1と同様である。付帯設備7における
処理の種類ならびに処理量がほぼ特定されるため、付帯
設備7内部の機器仕様は適正に決定できる。
【0028】なお、付帯設備7からの戻り液をめっき液
循環タンク2Aあるいは2Bに戻すことも可能である
が、最上層のめっきを行う際に用いる最下流のめっき液
の循環タンクである2Cが清浄かつ均一であることが好
ましいのは前記したとおりである。図5に示すのは、2
基のめっき液循環タンクを用いる場合であり、図4に示
した循環系と同様に機能する。
【0029】めっき液の均一性、清浄度をいっそう要求
される合金めっき等においては、図6に示すように、付
帯設備循環配管9b、9b'、9" により付帯設備7から
の戻り液を各めっき液循環タンク2A、2B、2Cに等
分して戻すこともできる。本実施例たとえば図4の構成
を従来の図12のものと比較すると、付帯設備へのめっき
液の循環は自然落下によるから図12におけるポンプ5
b、5cが不要であるほか、過剰な水分の混入した部分
のみをエバポレータに供給することが可能となり、エバ
ポレータを小型化でき、蒸気使用量は20%は、冷却水使
用量も25%も減少し、また、清浄度の低いめっき液だけ
をフィルタリングするため、フィルターも小型化されラ
ンニングコストが低減されると同時に運転状態が安定
し、めっき成分の濃度の変動や、付帯設備が小型化した
ことにより付帯設備を循環するめっき液量の減少、めっ
き液循環タンク間の液面レベル変動の減少もさきの実施
例1と同様の効果が認められた。
【0030】実施例3 次に、第3の発明の実施例を図7〜図9により説明す
る。図7は第3の発明の一実施例であり、第1の発明の
実施例である図1と異なるのは、実施例2と同様、ごみ
等の異物が混入している入側端部のめっき槽1A1のめ
っき液は、直接付帯設備7に送って異物を取除いた後め
っき液循環タンク2Cに戻し、また過剰な水分が混入し
ている出側端部のめっき槽1C4 のめっき液は、同様に
直接付帯設備7に送って過剰な水分を取除いた後めっき
液循環タンク2Cに戻すようにした点であり、他は図1
の実施例と同じである。
【0031】なお、図8に示す循環系は、2基のめっき
液循環タンク2A、2Bを用いた場合を示しており、図
7に示す循環系と同様に機能するものである。さらに、
よりめっき液の均一性、及び清浄度が要求される合金め
っき等においては図9に示す如く、めっき槽2層1
1 、1B2 、及び1C1 、1C2 分の循環量に相当す
るめっき液を循環して対応することができる。
【0032】図4の本発明の方法を実際の操業において
実施した結果、前述した図1の場合よりも、より一層優
れた効果が得られた。また、エバポレータの蒸気使用量
は従来4t/hrであったのが、本発明の場合は 3.3t/
hrに低減し、冷却水使用量は従来 230t/hrであったの
が、本発明の場合は 170t/ hr に低減した。
【0033】
【発明の効果】本発明で得られる効果は次の通りであ
る。 めっき液全量を、めっき成分調整、及びフィルターリ
ングできるので、めっき液の清浄度、均一性の向上によ
るめっき品質の向上、めっき液中の異物減少による押し
傷トラブルの減少が達成できる。
【0034】めっき液循環タンク間の液面レベル差を
減少できるので、めっき液量の減少、めっき液循環タン
ク小型化が達成できる。 めっき液循環タンク間の液面レベル差を減少、及び液
面レベルの変動が減少するので、めっき液循環ポンプの
運転が安定し、循環ポンプ、及び配管系のトラブルの減
少(操業安定性向上)、めっき品質の安定化が達成でき
る。
【0035】さらに、めっき液循環タンクの上方にめ
っき槽を設ければ、めっき槽からのめっき液の戻りを重
力によることができ、付帯設備循環専用のポンプを設け
ることなく設備化でき、設備コスト、ランニングコスト
(電力費)の増加を防止できる。 さらに、第2、第3の発明においては、以上に加え、
過剰な水分が混入しためっき液だけをエバポレータに供
給できるため、エバポレータの小型化、ランニングコス
トの低減、及び運転状態の安定化が達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の一実施例のめっき液循環系統図で
ある。
【図2】第1の発明の他の実施例のめっき液循環系統図
である。
【図3】第1の発明の他の実施例のめっき液循環系統図
である。
【図4】第2の発明の一実施例のめっき液循環系統図で
ある。
【図5】第2の発明の他の実施例のめっき液循環系統図
である。
【図6】第2の発明の他の実施例のめっき液循環系統図
である。
【図7】第3の発明の一実施例のめっき液循環系統図で
ある。
【図8】第3の発明の他の実施例のめっき液循環系統図
である。
【図9】第3の発明の他の実施例のめっき液循環系統図
である。
【図10】従来のめっき液循環系統図である。
【図11】従来のめっき液循環系統図である。
【図12】従来のめっき液循環系統図である。
【図13】従来のめっき液循環系統図である。
【図14】従来のめっき液循環系統図である。
【符号の説明】
1 めっき槽 1A めっき槽群 1A1 めっき槽 1A2 めっき槽 1B めっき槽群 1B1 めっき槽 1B2 めっき槽 1B7 めっき槽 1C めっき槽群 1C1 めっき槽 1C2 めっき槽 1C4 めっき槽 2A めっき液循環タンク 2B めっき液循環タンク 2C めっき液循環タンク 3A めっき液給液配管 3B めっき液給液配管 3C めっき液給液配管 4A めっき液排液配管 4B めっき液排液配管 4C めっき液排液配管 4D めっき液排液配管 4E めっき液排液配管 5a ポンプ 5b ポンプ 5c ポンプ 6 ストリップ 7 付帯設備 8a 連通管 8b 連通管 9a 付帯設備循環配管 9a’付帯設備循環配管 9b 付帯設備循環配管 9b’付帯設備循環配管 9b”付帯設備循環配管

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のめっき液循環タンクを有する電気
    めっき設備におけるめっき液の循環方法において、電気
    めっき槽をめっき液循環タンクの個数に等しい個数のめ
    っき槽群に区分し、かつ前記めっき液循環タンクを隣接
    するめっき液循環タンクと連通配管にて接続し、各めっ
    き液循環タンクから対応するめっき槽群にめっき液を供
    給し、当該めっき槽群からめっき液をめっき液循環タン
    クに戻す際に、めっき槽1槽またはめっき槽複数槽から
    の戻りのめっき液を他のめっき液循環タンクに戻し、そ
    の結果他のめっき液循環タンクに過剰に戻されためっき
    液に相当する量のめっき液を戻り量の少ない元のめっき
    液循環タンクに戻すと共に、前記しためっき槽1槽また
    はめっき槽複数槽に対応しないめっき槽群のめっき液
    を、全量、該めっき槽群に対応するめっき液循環タンク
    に戻すことを特徴とする電気めっきにおけるめっき液の
    循環方法。
  2. 【請求項2】 複数のめっき液循環タンクを有する電気
    めっき設備におけるめっき液の循環方法において、電気
    めっき槽をめっき液循環タンクの個数に等しい個数のめ
    っき槽群に区分し、かつ前記めっき液循環タンクを隣接
    するめっき液循環タンクと連通配管にて接続し、各めっ
    き液循環タンクから対応するめっき槽群にめっき液を供
    給し、当該めっき槽群からめっき液をめっき液循環タン
    クに戻す際に、両端部のめっき槽からの戻りのめっき液
    は、直接付帯設備に送って処理した後めっき液循環タン
    クに戻すことを特徴とする電気めっきにおけるめっき液
    の循環方法。
  3. 【請求項3】 複数のめっき液循環タンクを有する電気
    めっき設備におけるめっき液の循環方法において、電気
    めっき槽をめっき液循環タンクの個数に等しい個数のめ
    っき槽群に区分し、かつ前記めっき液循環タンクを隣接
    するめっき液循環タンクと連通配管にて接続し、各めっ
    き液循環タンクから対応するめっき槽群にめっき液を供
    給し、当該めっき槽群からめっき液をめっき液循環タン
    クに戻す際に、めっき槽1槽またはめっき槽複数槽から
    の戻りのめっき液を他のめっき液循環タンクに戻し、そ
    の結果他のめっき液循環タンクに過剰に戻されためっき
    液に相当する量のめっき液を戻り量の少ない元のめっき
    液循環タンクに戻す際に、両端部のめっき槽からの戻り
    のめっき液を直接付帯設備に送って処理し、併せてめっ
    き液循環タンクに戻すことを特徴とする電気めっきにお
    けるめっき液の循環方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または3における他のめっき液
    循環タンクに戻すめっき液を隣接するめっき液循環タン
    クに戻し、該隣接タンクから給液されるめっき槽群から
    他のめっき液循環タンクに戻すべきめっき液を、更に前
    記隣接タンクに隣接するめっき液循環タンクに戻して、
    めっき液を1方向にカスケード式に流すことを特徴とす
    る請求項1または3記載の電気めっきにおけるめっき液
    の循環方法。
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