JP2011015949A - 消火栓装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置前方に大きなスペースを確保することなく、消火栓扉を開いて行うホース巻き取り作業や点検作業を行い易くする。
【解決手段】筐体開口部に下側を軸としてのヒンジ21により下向きに開閉自在な消火栓扉18を設け、消火栓扉18を開いてホース収納空間に収納したノズル付きホースを引き出して放水する。消火栓扉18は、消火栓扉18の高さ方向の幅H1が、扉下端から筐体下端までの高さH2より大きくなるように設定し、開放時に扉上端が筐体下端付近に位置して斜め下向きに開放するようにヒンジ21を筐体開口部に回動自在に配置する。ホース収納空間にはホースを押さえると共に前部にホース取出口を仕切り形成したホースバケット40が設けられ、消火栓扉18のヒンジ21を、ホース取出口の下端近傍に配置する。
【選択図】図5

Description

本発明は、火災時に扉を開いてノズル付きホースを引き出して消火する消火栓装置に関する。
従来、自動車専用道路などのトンネル内には、火災発生時に備えて消火栓装置が設置されている。
図15は従来の消火栓装置100の扉板を外して内部構造を示した正面図であり、図16は消火栓装置100の消火栓扉104を開いた状態の内部構造の平面図であり、図17はその側面図である。消火栓装置100の筐体102の前面には消火栓扉104と消火器扉106が設けられている。
消火栓扉104の表面にはハンドルが設けられ、ハンドルを手前に引くことでロックを解除し、下側を軸に消火栓扉104を前方に開放することができる。また消火栓扉104と筐体102との間には緩衝用ダンパ108が設けられ、消火栓扉104を滑らかに開放できるようにしている。
消火栓扉104の内部には、先端にノズル110を装着したホース112を筐体内のホースバケット116に内巻きして収納している。ホース112はホースバケット116の側面板に開口した孔を通してホースバケット116内に収納される。その孔には、ホース112を引き出したときに、ホース112が擦れてホース表面が傷付くことを防ぐために、ホース112は保護管112aの中を通ってホースバケット116内に入る。
消火栓扉104に設けた消火栓弁開閉レバー114は、操作用のワイヤー118によりバルブ類収納部に配置している消火栓弁120に連結され、消火栓弁開閉レバー114の開閉操作に伴うワイヤー118の動きで、消火栓弁120を開閉制御している。
特開2005−318972号公報
しかしながら、このようなトンネル消火栓装置にあっては、開放した消火栓扉が水平位置で止まるようにしていたため、消火栓扉を開放した状態でホースが扉横に落ちると、その後、ホースが落ちた側と反対側にホースを引っ張ったとき、ホースが扉に当って折れて放水障害が発生したり、ホースをさらに引き出すことができなくなる可能性がある。
また、消火栓扉104を装置前方の水平位置に開放するための大きなスペースを必要とするという問題もある。
また、消火栓扉104は開放してノズル110によりホース112を引き出して放水した後にホースバケット116内にホース112を巻き戻すことになるが、その際に、開放状態にある消火栓扉104に作業員が乗って作業する。また、消火栓装置のバルブ類などを点検する点検作業の際にも、開放した消火栓扉104に点検作業者が乗って作業する。このため、消火栓扉104は作業員が乗った場合の重量に耐えられる堅牢の構造としており、このため消火栓扉の重量が増加し、消火栓扉を閉じる作業も大変になっている。
この問題を解消するためには消火栓扉のサイズを小さくして軽量化することも考えられるが、軽量化のためにサイズを小さくすると筐体前面の開口部が小さくなり、ホース巻き戻し作業や保守作業のためのスペースを有効に確保できないという問題がある。
また、扉を軽量化する際に扉の構造を簡略化すると、誤って作業員が扉に乗った場合、扉が壊れてしまい、交換が必要となる。
更に、ホース巻き戻しや点検作業の際には消火栓扉を開放していなければならないため、消火栓扉のサイズが小さくできても、開放状態で前方に飛び出している消火栓扉が作業の邪魔となり、作業性が悪いという問題が依然として残されている。
本発明は、装置前方に大きなスペースを確保することなく、消火栓扉を開いて行うホース巻き取り作業や点検作業を行い易くする消火栓装置を提供することを目的とする。
本発明は、筐体開口部に下側を軸として下向きに開閉自在な消火栓扉とを設け、消火栓扉を開いてホース収納部に収納したノズル付きホースを引き出して放水する消火栓装置に於いて、
消火栓扉の高さ方向の幅が、扉下端もしくは扉回動軸から筐体下端までの高さより大きく設定し、開放時に扉上端が筐体下端付近に位置して斜め下向きの開放位置となるように消火栓扉の軸を筐体開口部に回動自在に配置したことを特徴とする。
ここで、本発明の消火栓装置は、ホース収納部を囲んでホースを押さえると共に前部にホース取出口を仕切り形成したホースバケット構造を有し、消火栓扉の軸を、ホース取出口の下端近傍に配置する。また消火栓扉の上端は、ホース取出口の上端又は上端を越える位置とする。
また、消火栓扉を配置する筐体開口部の上端を、消防隊が使用する筐体内の上部に配置された機器を隠す位置とする。
また、消火栓扉の回動軸を、筐体下方に配置したメンテナンス装置よりも上方に設定する位置とする。
消火栓扉は、扉上端の両側に支持アームを延在し、支持アームの間にハンドルポールを支持するようにしても良い。
また、消火栓扉の斜め下向きの開放位置で、ホース取出口の下端側を仕切り形成するホースガイドに下側から当接して位置決めするストッパ部材を設ける。ストッパ部材は緩衝部材とする。
また、消火栓扉から分離されて筐体側に配置され、消火栓扉の所定角度以上の開放状態で接触して扉の回動を抑制する緩衝装置を設ける。消火栓扉は、緩衝装置に接触する当接部を前記軸を越えて下側に延在する。消火栓扉は消火栓開閉レバーが操作可能となる位置まで開放したときに緩衝装置に接触する。
本発明によれば、開放時に扉上端が筐体下端付近に位置して斜め下向きの開放位置となるように消火栓扉を配置したことにより、消火栓扉の開放位置を水平位置とした場合に比べ、開放状態での消火栓扉の前方へ飛び出し量を低減し、操作者は筐体に近づいた状態で必要な操作を容易に行うことができる。
また、消火栓扉は斜め下向きという扉の裏には載りにくい位置に開放しているため、操作者は心理的に扉裏面に乗ろうとはせず、開放状態にある扉裏面に操作者がのることによる扉の破壊を防止し、扉を簡易な構造として軽量化を図ることができる。
また、開放時に扉上端が筐体下端付近に位置して斜め下向きの開放位置となるため、扉裏面に操作案内表示板を取り付ければ斜め上方からの見易い位置となり、操作案内表示板を見ながら適切に消火栓装置の操作ができる。
また、開放時に扉上端が筐体下端付近に位置して斜め下向きの開放位置となるため、ノズル付きホースを横方向に引き出した場合、ホースが消火栓扉の下側に回りこんで横に引き出されて折れ曲がる所謂キンクを確実に防止することができる。
また、緩衝装置を消火栓扉から分離して筐体側に配置し、消火栓扉の所定角度以上の開放状態で接触して扉の動を抑制するようにしたため、消火栓扉が開放途中から緩衝作用が働くため、消火時に操作する部材がはっきり見える位置まで、より早く扉を開き、その後、緩衝装置の作用で衝撃を吸収して全開位置までゆっくり開くことができる。
本発明による消火栓装置の実施形態を正面から示した説明図 図1について扉側を外して本体内部構造を示した正面図 図1について内部構造を示した平面図 図1についてバルブ類収納部の内部構造を示した平面図 本発明による扉支持構造の実施形態を扉の閉鎖状態と開放状態で示した側面図 本実施形態の消火栓扉を開いた状態を示した正面図 本発明による消火栓装置の他の実施形態を示した側面図 図7の扉支持構造の実施形態を扉の閉鎖状態と開放状態で示した側面図 本発明における扉支持構造の他の実施形態を扉の閉鎖状態と開放状態で示した側面図 緩衝装置を用いた本発明の他の実施形態を扉側を外して本体内部構造により示した正面図 図10について内部構造を示した平面図 図10について開放した消火栓扉が緩衝装置に当接した状態での内部構造を示した側面図 図12に続いて消火栓扉が斜め下向きの全開位置に開放した状態での内部構造を示した側面図 本発明で使用する緩衝装置の実施形態を示した断面図 従来の消火栓装置の扉を外して内部構造を示した正面図 従来の消火栓装置の扉を開放して内部構造を示した平面図 従来の消火栓装置の扉を開放して内部構造を示した側面図
図1は本発明によるトンネルに設置される消火栓装置の実施形態を示した正面図である。図1において、消火栓装置10は、消火栓側の筐体12−1と消火器側の筐体12−2に分割した構造であり、前面に化粧板14−1,14−2を装着しており、筐体12−1,12−2に対し必要な機器及び部材を組付けた後に連結固定部15で固定した状態とし、この状態でトンネル現場に搬入して架台11上に設置している。
化粧板14−1,14−2には扉開口部16,17が設けられている。筐体12−1の扉開口部16には、消火栓扉18と保守扉22が設けられており、その内部がホース収納空間及びバルブ類収納空間となっている。
消火栓扉18は、扉開口部16に対し下側の軸となるヒンジ21を中心に下向きに開閉自在に設けられており、マグネットと受け板を用いた下扉ロック機構70により閉止位置に閉じている。消火栓扉18は、ハンドル20を手前に引いて下扉ロック機構56の磁気吸着によるロックを外すことで前方に開閉することができる。
本実施形態で扉開口部16は内部のホース収納空間に形成されたホース取出口に相対して筐体全部の略中央に形成され、扉下部のヒンジ21による消火栓扉18の軸支による回動支持で下向きに開放した場合、扉上端が筐体下部付近に位置し、消火栓扉18の高さ方向の幅H1は、扉開口部16の下端から筐体下端までの間隔H2により大きいため、消火栓扉18は斜め下向きの開放位置に開放される。
消火栓扉18の上には前向きに開閉する保守扉22が設けられており、マグネットと受け板を用いた上扉ロック機構68により磁気吸着により閉止位置に保持されており、点検時に消火栓扉18を開放した後に保守扉22の下端を手前に引くことで開くことができる。また、筐体12−1の上部両側には装置を吊り下げるための吊り輪25が取り付けられている。
筐体12−2の扉開口部17の右側には通報装置扉24が設けられ、ここに赤色表示灯26、発信機28、及び応答ランプ30を設けている。なお、通報装置扉24の内側には図2に示すように電話ジャック31を設けている。
赤色表示灯26は常時点灯し、消火栓装置10の設置場所が遠方から分かるようにしている。火災時には、発信機28を押してスイッチボタンをオンすると、発信信号が監視室の火災受信機に送信されて火災警報が出され、これに伴い応答信号が火災受信機から送られて、応答ランプ30を点灯するようにしている。
扉開口部17の左側には消火器扉32が設けられ、消火器扉32に対応した筐体12−2の内部を消火器収納空間とし、例えば2本の消火器を収納している。消火器扉32にはハンドル34が設けられ、ハンドル34を手前に引くとラッチが外れ、消火器扉32は左側をヒンジとして前方に開くことができる。また、消火器扉34の下側には覗き窓35が設けられ、外部から消火器の収納状態の有無を確認できるようにしている。
図2は図1の実施形態について筐体12−1側の消火栓扉18を外し、保守扉22は上向きに開いてステー27で支持した状態で内部構造を示した正面図である。なお、保守扉22は、消火栓装置の保守以外には通常閉じられており、消火作業時も閉められたままで消火栓扉18のみ開放される。
図2において、筐体12−1の左側にはホース収納空間36が形成され、右側にバルブ類収納空間38を形成している。
ホース収納空間36には、ホースバケット構造が設けられる。ホースバケット構造にはフレームパイプを屈曲して水平方向で上下に配置したフレーム部分を持つバケットフレーム40が配置され、内部にホース収納空間を形成している。
バケットフレーム40の中央から右側にオフセットした位置、即ち扉開口部16の左右方向における略中央となる位置に、U字形パイプフレームを固定することで縦方向に2本のホースガイド42が位置してホース取出口45を仕切り形成している。更に、ホース取出口45の下側には、前方に張出し形成された張出ホースガイド47を設けている。
ホース取出口45を仕切り形成するホースガイド42及び張出ホースガイド47は、ホース44を引き出す際に内巻きしているホース44が崩れたり、扉開口部16に擦れてホース44が損傷したり折れたりすることを防ぎ、更に開放している消火栓扉18の右端又は左端にホース44が引っかかって引き出せなくなることを防ぐ。
特に、張出ホースガイド47はホース44を左方向に引き出す際のホースの急激な折れ曲がりを緩和して滑らかな引き出しを可能とする。
バケットフレーム40及び筐体内壁で囲まれたホース収納空間36にはホース44が内巻きして収納されている。ここで、右側のバルブ類収納空間38の下部にはホース接続口46が配置されており、ホース接続口46にホース44の1次側を接続した後、ホース44をホース収納空間36に巻き込むことになるが、この場合のホース44の巻き込みは、扉開口部16から見て右巻きとなるようにホース44を巻き込んでいる。
即ち、ホース接続口46に接続したホース44は、まず筐体12−1の下側内壁に沿うようにホース収納部36方向に向かい、ホース収納空間36の下側から巻き込まれ、第1筐体左側面内面を伝って筐体上方に向かい、その後に、右回りに収納空間内に巻き込まれ、最後にノズル48を装着したホース先端をバケットフレーム40の中央から右側にオフセットして扉開口部16の中央付近に取り付けられたホースガイド42で形成されたホース取出口45から取り出し、上側のバケットフレーム40の右端に固定しているノズルホルダー50にノズル48を左横向きに着脱自在に保持している。
ノズル48は放水部48aとハンドル48bから構成されており、ノズルホルダー50に対し放水部48aの横向きに保持した状態で、ハンドル48bは放水部48aの下側に位置して消火栓扉18の開放による下側扉開口部の中央方向に向くように保持されている。
このようなホース収納空間36に対しホース接続口46を最下部に位置させて右巻きした内巻きにより収納することで、図15の従来例に示したように、ホース112を左巻きとしてホース巻き込み開始部分112aをホース収納空間の上部に送り込む場合のホース収納空間から外れるホース部分(巻き込み半周程度)がなくなり、その分、ホース44を短くでき、ホース収納空間36の容積が減ることで、結果的に筐体12を薄型化できる。
また、ホース巻き込み開始部分は右巻きによりホース収納空間36の下側に送りこまれるため、ホース44がホースバケット42に当って摺動するようなことはなく、図15の従来のホース左巻きによりホースバケットに当って摺動することに対する保護の必要がなく、構造を簡単にできる。
またホース収納空間36に右巻きとして収納した後にホース取出口45から取り出したホース先端のノズル48は放水部48aを横向きにしてノズルホルダー50に着脱自在に装着されており、放水部48aが横向きであることから、消火栓扉18を開いてノズル48の放水部48aを横に向けたまま外すことができ、消火栓弁に設けている消火栓弁開閉レバー64を操作しない限り、放水されないが、火災時に操作する者にとっては不慣れであることから、放水口が自分に向かないことで、安心感をもってノズル48を外すことができ、安全面でのメリットが大きい。
更に、ホース44の右巻き収納に併せて、ノズル48をホース収納空間の右側にノズルホルダー50の保持により配置したため、ホース取出口45を通して引き出されるホース44の極度の屈曲を抑え、ホース44を傷めることなく、またホース44の引き出し作業及び収納作業を容易に行うことができる。
またノズルホルダー50に横向きに保持された放水部48に対しハンドル48bは下側扉開口部の中央方向に向いているため、消火栓扉18を開いた際にハンドル48bを目立たせ、またノズル48の取り出しは、右手であっても、左手であっても、殆ど違和感なく、容易にハンドルを掴んで外すことができる。なお、ノズル48のハンドル48bをさらに目立たせるため、ハンドル位置に「ノズル」や「ハンドル」などの文字を目立たせるように明記しても良いし、ハンドル部分を蛍光色などで塗装するようにしても良い。
筐体12−1に設けたホース収納空間36の右側に配置したバルブ類収納空間38には、ポンプ設備からの配管が接続される消火栓接続口からホース接続口46に至る配管系統に、給水弁51、消火栓弁、自動調圧弁、自動排水弁、及びメンテナンス装置を設けている。このうち消火栓弁に設けた消火栓弁開閉レバー64に対応して銘板66が設けられており、銘板66の裏側に消火栓弁、自動調圧弁、自動排水弁が配置されている。給水弁51の右側手前にはポンプ起動スイッチ78が設けられている。
給水弁51及びポンプ起動スイッチ78は、一般ユーザではなく、消防隊が使用する機器として設けられており、このため消火栓扉18の開口部の上部を仕切る図1に示した保守扉22の背後に配置されている。
ここで、上側のバケットフレーム40の右端に取り付けたノズルホルダー50に装着されたノズル48は、バルブ類収納空間の前面側に配置された消火栓弁開閉レバー64付近に配置され、ノズル48を取り出して消火栓弁を開くという相互に関連した操作を行い易くしている。なお、消火栓弁開閉レバー64もノズル48と同様に目立つように蛍光色で塗装したり、レバーの文字を目立つように記入してあっても良い。
図3は、図1について内部構造を示した平面図である。図3において、筐体12−1と筐体12−2は連結固定部15においてボルトにより固定されている。筐体12−1のホース収納空間36には平面から見て横L字形にバケットフレーム40が配置され、筐体内壁との間に形成したホース収納空間36にホース44を右巻きにより内巻き状態で収納している。また、消火器収納空間39には2本の消火器37が消火器扉32の覗き窓35を介して外部から見える位置に規制されて収納されている。
上下2段に配置したバケットフレーム40に図2のように一対のホースガイド42を固定して仕切り形成したホース取出口45の下側には、張出ホースガイド47が設けられており、張出ホースガイド47はその内側にホース44の外径に略相当する幅の張出スペースを確保している。勿論、張出ホースガイド47の張出し量は、消火栓扉18を閉鎖したときに当らない位置となるように前方に張り出しており、ホース1本が少なくとも入る幅を有するとよりよい。
バケットフレーム40における前面右端にはノズルホルダー50が取り付けられ、ノズルを横向きに着脱自在に保持できるようにしている。更に、給水弁51の右側手前位置にはポンプ起動スイッチ78が配置されている。
図4は図1のバルブ類収納空間の構造を示している。図4において、筐体12−1の前面の閉鎖状態にある消火栓扉18は、ハンドル操作によりラッチを解除することで、ヒンジ21を中心に図示の前方位置に開くことができる。
本実施形態の場合、消火栓扉18には従来のように、ノズル、消火栓弁開閉レバー及びホースガイドが設けられていないことから軽量化されており、開放の際の衝撃を吸収するため、扉開口部16の下部両側のコーナ部に小型の緩衝装置を設けるだけで良い。
バルブ類収納空間38には、給水弁52、消火栓弁54、自動調圧弁56及びメンテナンス装置60が縦方向に連設配置されている。自動排水弁58は消火栓弁54の2次側に装着されている。
消火栓弁54には直接に消火栓弁開閉レバー64が装着されている。即ち消火栓弁開閉レバー64が図示の上向き位置の閉位置のとき、消火栓弁54は閉状態であり、このとき配管内に消火用水が存在せず、圧がないことから自動排水弁58は開状態にある。
消火栓弁開閉レバー64を下向きとなる開位置に操作すると、消火栓弁54が開放位置に作動され、配管内に圧が上昇して自動排水弁58は閉鎖位置に作動される。これによって、給水接続口51から加圧された消火用水を自動調圧弁56を通して所定圧に調圧した後、ホース44側に供給するようにしている。
同時に消火栓弁開閉レバー64の背後に設置しているスイッチがオンし、これによってポンプ設備に信号が送られ、ポンプ設備が起動される。放水を停止する際には、消火栓弁開閉レバー64を元の上向き位置に戻すと消火栓弁54が閉じ、同時にスイッチがオフとなってポンプ設備の運転停止が行われる。
メンテナンス装置60は自動調圧弁56とホース接続口46の間に設けられ、消火栓扉18を開放した状態で筐体12−1の正面からみた場合に、開放した消火栓扉18及び化粧板14−1の下枠に隠れる位置に配置されている。メンテナンス装置60には、試験用ノズルを先端に備えた試験用ホースが接続されるホース接続部62を備える。通常時はホース接続部62をキャップ等で閉じていることで、メンテナンス装置60は自動調圧弁56とホース接続口46を連通状態となり、消火栓弁54を開放すれば消火用水がホース44に供給されてノズル48を使用して消火作業を行うことができる。試験時には、メンテナンス装置60のホース接続口62に試験用ホースを接続することで、自動調圧弁56とホース接続口46の連通状態を切り離し、自動調圧弁56とホース接続口62を介した試験用ホースへの連通状態に切り替える。これにより、ホース44をホース収納空間36から引き出すことなく、試験用ノズルからの放水圧を試験することができる。メンテナンス装置60は化粧板14−1の下枠及び消火栓扉18により隠れることから、実際の火災時には使用しない装置を極力隠すことで、消火作業に慣れない一般の人が消火作業に悪影響を与えないようにしている。このため、化粧板14−1の下枠部の高さH2あるいは消火栓扉18の回動軸の高さを、メンテナンス装置60が隠れる高さに設定している。
またこのように本実施形態にあっては、従来、消火栓扉に設けてワイヤー連結により消火栓弁を開閉していた消火栓弁開閉レバー64を筐体12側に配置して消火栓弁54に直接設けたことで、消火栓扉18の構造が簡略化され、薄型化と軽量化を達成することができる。
図5は図1における扉支持構造の実施形態を図5(A)の扉閉鎖状態と図5(B)の扉開放状態として示している。
図5(A)において、消火栓扉18は図1に示した下扉ロック機構70のマグネット70aを、筐体側となる化粧板14−1側に配置し、これに扉側に取り付けた受け板70bを磁気的に吸着して閉鎖位置にロックしている。
また消火栓扉18の上部には保守扉22が上部のヒンジ23により上向に開閉自在に設けられており、図1に示した上扉ロック機構68のマグネット68aを筐体側となる化粧板14−1側に配置し、これに扉側に取り付けた受け板67bを磁気的に吸着して閉鎖位置にロックしている。
消火栓扉18は、高さ方向の幅H1が、扉下端(もしくは扉回動軸となるヒンジ21)から筐体12−1の下端までの高さH2より大きくなるように設定しており、開放時に扉上端が筐体下端付近に位置して斜め下向きの開放位置となるように消火栓扉18の軸としてのヒンジ21を図1に示した扉開口部16に回動自在に配置している。
即ち、本実施形態にあっては、筐体12−1の内部のホース収納空間36にはホースバケット40が配置されており、ホースバケット40の前面の図1に示したホース取出口40の下端近傍に消火栓扉18のヒンジ21を配置している。また消火栓扉18の上端は、ホース取出口40の上端又は上端を若干越える位置としている。よって、消火栓扉18の高さH1はホース収納空間36のホース取出口45の開口高さとほぼ同じに設定している。
このような消火栓扉18のヒンジ21の位置は、図10に示した従来装置と比較し、ヒンジ21を位置上げした構造としている。また、扉開口部の下端には斜め下向きのストッパ面72が形成されている。
このヒンジ21を位置上げした消火栓扉18の構造により、消火栓扉18を図5(B)に示すように、扉上端が筐体下部付近に位置する斜め下向きの開放位置に開放させることができる。
即ち、図1に示したハンドル20に手を入れて引くことで、マグネット70aと受け板70bの磁気的吸着によるロックが解除され、消火栓扉18をヒンジ21を中心に手前に開くと、水平位置から更に回動して斜め下向きとなる開放位置に開くことができる。この開放位置で消火栓扉18は扉開口部下端のストッパ面72にヒンジ21に近い面が当接して開放位置とする。なお、開放位置で扉下端部が当接する位置にショックアブソーバーやゴム部材などの緩衝装置を設けるようにしても良い。ストッパ面72にゴム板等の緩衝材を貼り付けても良い。
図5(B)に示す消火栓扉18の斜め下向きの開放位置にあっては、水平位置での飛び出し量L2に対し、飛び出し量がL1と減少しており、操作者はより筐体に近づいた状態で必要な操作を容易に行うことができる。
また、消火栓扉18は斜め下向きという扉の裏には乗りにくい傾斜状態に開放しているため、操作者は心理的に扉裏面に乗ろうとはせず、開放状態にある扉裏面に操作者が乗ることによる扉の破壊を防止し、扉を簡易な構造として軽量化を図ることができる。
また、消火栓扉18の裏面に操作案内表示板を取り付けた場合、消火栓扉18を斜め下向きに開放した位置で裏面は斜め上方からの見易い位置となり、裏面に設けた操作案内表示板を見ながら適切に消火栓装置の操作ができる。消火栓扉を開ける前は、消火栓扉前面に配置された操作案内板を見て扉の開放を行うことができ、開放後は開口部に存在するノズル48と消火栓弁開閉レバー64を認識して消火栓扉裏面の操作案内板を見ながら消火作業を容易に行うことができる。
ここで消火栓扉18のヒンジ21を位置上げしたことに伴い、消火栓扉18の高さ方向の幅H1及びこれに相対した扉開口部の高さ方向の開口幅が狭くなるが、消火栓扉18を開くと、図2に示すバケットフレーム40の前面のホース取出口45は前方に完全に開口され、ホース取出口45から滑らかにホース44を引き出すことができるため、消火栓扉18の高さ方向の幅H1及びこれに相対する扉開口部の高さ方向の開口幅がヒンジ21の位置上げで従来に比べ狭くなっても、ホース引出しに対する影響はない。
図6は本実施形態について消火栓扉を開いた状態を示した正面図である。図1に示したハンドル20に手を入れて引くことでロックを解除すると、消火栓扉18は図5(B)に示したようにヒンジ21を中心に手前に回動し、斜め下向きとなる開放位置に開くことができる。
この消火栓扉18の開放状態で、化粧版14−1の扉開口部16の下側が開放露出し、前面位置に横向きに配置されたノズル48及び消火栓開閉レバー64が現れる。このように消火栓扉18の開放でノズル48が扉開口部の最前面に現れることで、ノズル48を容易に取り出すことができる。
また、横方向に向いて保持されたノズル48からはハンドル48bが扉開放部の中央方向に伸びているため、ハンドル48bを目立たせることとなり、また操作者の利き手にかかわらずノズル48を取り出し易くすることができる。
また、ノズル48は消火栓弁開閉レバー64の近くに配置され、ノズル48を取り出して消火栓弁を開くという相互に関連した操作を行い易くしている。更に、ノズル48をホース収納空間の右側に横向きに配置したことで、ホース44の右巻き収納に併せて、ホース収納空間からホース取出口45を通して先端にノズル48を装着しているホース44が滑らかに屈曲され、極度の屈曲を抑えることでホースの損傷を防止し、またホース44の引き出し作業や収納作業を容易に行えるようにしている。
ホース及びノズルの収納はホース収納部のみで完結しているため、消火栓扉などとの影響を殆ど考慮することなく収納作業を容易確実に行うことができる。
また開放した消火栓扉18の裏面には、消火栓装置10の操作方法を文字と図形による表示した操作表示板65a,65b,65cが配置されている。消火栓扉18を斜め下向きに開放すると、操作表示板65a,65b,65cは外部に露出し、斜め情報からの見易い位置となることで、操作表示位置65a,65b,65cを見ながら確実且つ容易に操作を行うことができる。
また、消火栓扉18の突出量を少なくするために、消火栓扉18の開放角度を180度回して、消火栓扉の表面を化粧板下方表面に接触するまで開放させるよう設計することが考えられるが、この構造であると扉が化粧板に接触して、消火栓扉と化粧板の間の隙間がなくなり、消火栓扉を閉止するときに作業が行いづらい。また扉を開放するときに操作者の手が扉と化粧板の間に挟まれて怪我する可能性がある。本発明は消火栓扉を斜め下に開放固定されるために、閉止作業を行いやすく、且つ指を挟むなどの怪我をすることを防ぐことができる。
ここで、消火栓扉18を開いた場合の開口部は、その上縁が保守扉22の下端で決まることになるが、この扉開口部の上縁を、本発明にあっては、一般ユーザは使用せず、消防隊が使用する機器である給水栓51及びポンプ起動スイッチ78を隠す位置としている。このように消火栓扉18を開いても、消防隊が使用する給水栓51及びポンプ起動スイッチ78が隠されているため、一般ユーザの操作から切り離され、不要な混乱を与えることがない。また消火栓扉18の回動位置を上方に上げることで、メンテナンス装置を隠すことで、前記と同様に一般ユーザの操作から切り離され、不要な混乱を与えることがない。
また、消火栓扉18は、図5(B)に示したように、開放時に扉上端が筐体12−1の下端付近に位置して斜め下向きの開放位置となるため、ノズル付きホースを横方向に引き出した場合、ホースが消火栓扉18の下側に回りこんで横に引き出されて折れ曲がる所謂キンクを確実に防止することができる。
図7は本発明による消火栓装置の他の実施形態を示した正面図であり、更に、図7における扉支持構造の実施形態を、図8(A)の扉閉鎖状態と図8(B)の扉開放状態として示している。
図7の実施形態は、消火栓扉18の扉上端の両側に支持アーム76を延在し、支持アーム76の間にハンドルポール74を回転自在に支持したことを特徴とする。
これは図1の実施形態の場合、ハンドル20に手を入れて消火栓扉18を開く場合、図5(B)に示すように、斜め下向きに開く開放位置の手前でハンドル20を手離す必要があり、また消火栓扉18を閉じる際に、斜め下向きに開いている消火栓扉18表面のハンドル20の部分に手が入れにくい。
そこで図7の実施形態では、消火栓扉18の上端に支持アーム76によりハンドルポール74を設け、ハンドルポール74を掴んで手前に引くことでロックを解除し、ハンドルポール74を掴んだまま最後の斜め下向きとなる開放位置まで開くことができる。
またハンドルポール74は回転自在であるため、消火栓扉18を開放する際にハンドルポール78は扉に対し相対回転し、ハンドルポール78を掴んだまま消火栓扉18を開放側に開くことができる。
また図7(B)のように斜め下向きに開いている消火栓扉18を閉じる際にも、ハンドルポール74の部分に手が入ることから掴み易く、容易に扉の閉鎖を行うことができる。ハンドルポール74は必ずしも回転自在にする必要はなく、消火栓扉18の上端に設けられればハンドルポール74が回転しない構造でも手の中で滑らせながら開放することができる。ハンドルポール74は消火栓扉18の上端全てに設ける必要はなく、両手が握る位置に相当する2箇所に分割して設けても良いし、中央部分の一部に一つ設けても良い。
図9は、本発明における扉支持構造の他の実施形態を示した側面図であり、図9(A)に閉鎖状態を示し、図9(B)に開放状態を示している。図9の実施形態にあっては、ヒンジ21を中心に消火栓扉18を斜め下向きとなるように開いた時に、消火栓扉18の下端が、バケットフレーム40の前側に形成した図6に示すホース取出口45の下部に設けた張出ホースガイド47に当接して止まるように配置しており、これに伴い消火栓扉18の張出ホースガイド47に相対した下端にストッパ部材80を装着している。ストッパ部材80としては張出ホースガイド47に当接した際の衝撃を吸収する必要があることから、ゴムブッシュなどの緩衝材を使用する。消火栓扉18の下端が張出ホースガイド47に当接するように、消火栓扉18の回動軸であるヒンジ21を消火栓扉の下端よりも少し上方位置に設定し、ヒンジ21から消火栓扉下端までの長さを張出ホースガイド47まで届くための長さに設定している。
このようにホース取出口の下部に設けた張出ホースガイド47を利用して消火栓扉18を斜め下向きの開放位置に位置決め停止することで、ダンパーなどの緩衝装置を別途必要とせず、簡単な構造で確実に衝撃を受けることなく消火栓扉18を斜め下向きに開放して位置決めできる。
なお、図9の実施形態においては、前方に張り出した張出ホースガイド47に当接して止まるようにしているが、前方に張り出さないバケットフレーム40に当接して止まるようにしても良い。
図10は消火栓扉の開放位置での位置決め停止に緩衝装置を使用した本発明の他の実施形態を、第1筐体12−1側の消火栓扉を外し、保守扉22は上向きに開いてステー27で支持した状態で内部構造を示した正面図である。
図10において、第1筐体12−1の左側にはホース収納部36が形成され、右側にバルブ類収納部38を形成している。
第1筐体12−1における扉開口部16の下側両角部の2箇所には、消火栓扉18が開放されるときに接触して消火栓扉18をゆっくりと開放させる緩衝装置82が設けられている。即ち、緩衝装置82は消火栓扉18から分離されて第1筐体12−1に支持装置84による取り付けで配置されており、消火栓扉18の所定角度以上の開放状態で接触して扉の動きを抑制する。それ以外の構成は図2と同じである。
図11は、図10について内部構造を示した平面図である。図11において、扉開口部16の下側の両角部近傍であって開放状態にある消火栓扉18の両側には、第1筐体12−1側に配置した緩衝装置82が位置し、開放位置に消火栓扉18を支えている。それ以外の構成は図3と同じである。
図12は図10について内部構造を示した側面図であり、消火栓扉18が開放して緩衝装置82に当接した状態を示している。
図12において、第1筐体12−1の前面の閉鎖状態にある消火栓扉18は、ハンドル操作によりラッチを解除することで、ヒンジ21を中心に図示の前方位置に開くことができる。
消火栓扉18のヒンジ21を越えた下側には当接部86が延在されている。この当接部86が消火栓扉18の開放で移動する軌跡に対応して支持部材84により緩衝装置82が第1筐体12−1の内側に配置されている。衝撃装置82は本体88の下側にピストンロッド90を突出しており、閉鎖状態で消火栓扉18とは接触せずにフリー状態としている。
閉鎖状態にある消火栓扉18を開放すると、開放角度が所定の開放角度θに達した時に、消火栓扉18の後縁から延在している当接部86がピストンロッド90の先端に接触し、ピストンロッド90の押し上げによる衝撃を吸収した後、扉自重による力を受けてゆっくりとストロークして、図13に示すように、消火栓扉18が略水平となる開放位置に保持する。
緩衝装置82のピストンロッド90に当接する開放角度θは、筐体内部にあるノズル48や消火栓開閉レバー64を認識できる位置、もしくは消火栓開閉レバー64に手が届いて操作できるまで開放した角度であり、消火作業時に消火栓開閉レバー64を操作できる位置、即ち装置内部(消火時に操作する部材)がはっきりみえる位置まで消火栓扉18を迅速に開放できる。
例えば開放角度θを90°とすると、90°までは緩衝装置82の作用がないため迅速に消火栓扉が開放され、90°以降は緩衝装置82の作用でゆっくりと開放されて衝撃を和らげることができる。
よって、消火栓扉18が全開するまでの時間を短縮することができる。また、たとえ緩衝装置82が故障して動かなくなっても、扉は必ず開放角度θまで開放することができるため、消火作業を確実に行うことができる。
この実施形態の場合、消火栓扉18には、ノズルや消火栓弁開閉レバーが設けられていないことから軽量化されており、開放により緩衝装置82に接触した際の衝撃力は低く、最大吸収エネルギーが小さい小型でコスト的にも安価な緩衝装置82を使用することができる。また、消火栓扉18の両側の2箇所に緩衝装置82を設けたことにより、扉開放による衝突エネルギーを分散し、バランス良く消火栓扉18を開放させることができる。
図13のように開いた消火栓扉18は緩衝装置82と分離しているため、第1筐体12−1から引き出したノズル48を装着したホース44をホース収納部36に内巻きする作業時、または第1筐体12−1内の機器を点検する保守作業時に、第1筐体12−1から容易に取り外すことができ、開放した消火栓扉18に邪魔されることなく、ホース巻取り作業や保守作業ができる。
図14は本実施形態で使用する緩衝装置を取り出して示した断面図である。図14(A)に消火栓扉18の接触していない緩衝装置82のフリー状態を示し、図14(B)に、消火栓扉が開放により接触してピストンロッドを押し上げた状態を示している。
図14(A)のフリー状態において、緩衝装置82は本体88の内部に設けたシリンダ95にピストンロッド90を一体に備えたピストン92を、バネ94を介して摺動自在に組み込んでいる。シリンダ95の軸方向の4箇所にはオリフィスが形成され、アキュームレータ96に至る外側の液室に連通している。本体88の内部には作動油が収納されている。
アキュームレータ96の中には独立発泡のニトリルゴム98が配置され、作動油の圧力を受けてニトリルゴム98が圧縮されてピストン92の移動に伴う容積変化を吸収するようにしている。本体88は外周に外ネジを切っており、ナットにより支持部材84に固定されている。
緩衝装置82の動作は、ピストンロッド90の先端に消火栓扉18の開放に伴う接触により矢印で示す力を受けると、ピストン92がバネ94に抗して上側にストロークする。ピストン92がストロークすると上側のオイル室の容積が減少して作動油がオリフィスを介して流れ出し、容積が増加する下側のオイル室に流れ込み、同時にアキュームレータ96に流れ込んでニトリルゴム98を圧縮して容積変化分を吸収する。
このときのオリフィスを流れる作動油の抵抗とアキュームレータ96のニトリルゴム98の変形反力により衝撃によるエネルギーが吸収され、ピストン92はゆっくりストロークし、ピストンロッド90が図14(B)の位置に押し込まれた状態で消火栓扉を全開位置に開放する。
なお、上記の実施形態は、消火栓扉の裏面に消火栓弁開閉レバーやノズルを設けない構造を例にとるものであったが、図15〜図17の従来例と同様に、消火栓扉の内側に、消火栓弁開閉レバーやノズルを設けた構造についても、同様に適用することができる。このノズルを消火栓扉18の裏面に取り付けた場合は、消火栓扉18を開放した際に操作者が扉裏のノズルを認識できる程度に開放した際に緩衝装置82に接触して、その後はゆっくりと開放するようにする。例えば、消火栓扉が水平位置(θ=90°)まで開放した際に緩衝装置の効果が得られるようにする。
また、上記の実施形態にあっては、消火栓扉18のヒンジ21を位置上げしたことで、消火栓扉18により閉止している扉開口部16の開口高さが狭くなっているが、消火栓扉18の上部に配置している保守扉22の高さ方向の幅を狭くし、その分、消火栓扉18の高さ方向の幅及びそれに相対する扉開口部の高さ方向の開口幅を広げ、ホースの出し入れを更に容易にできるようにしても良い。また消火栓扉18の高さ方向の幅及びそれに相対する扉開口部の高さ方向の開口幅を大きく確保するためには、保守扉22を廃止して一枚の消火栓扉としても良い。
また上記の実施形態は消火栓扉18及び保守扉22のロック機構におけるマグネットを筐体側となる化粧板側に設け、受け板を扉側に設けているが、逆にマグネットを扉側に設け、受け板を筐体側に設けるようにしても良い。また、マグネットに限らず他のロック手段であっても良い。
また本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:消火栓装置
12−1,12−2:筐体
18:消火栓扉
21,23:ヒンジ
22:保守扉
51:給水栓
68:上扉ロック機構
68b,70b:受け板
70:下扉ロック機構
72:ストッパ面
74:ハンドルポール
76:支持アーム
78:ポンプ起動スイッチ
80:ストッパ部材
82:緩衝装置

Claims (11)

  1. 筐体開口部に下側を軸として下向きに開閉自在な消火栓扉とを設け、前記消火栓扉を開いてホース収納部に収納したノズル付きホースを引き出して放水する消火栓装置に於いて、
    前記消火栓扉の高さ方向の幅が、前記扉下端もしくは扉回動軸から筐体下端までの高さより大きく設定し、開放時に扉上端が筐体下端付近に位置して斜め下向き手前の開放位置となるように前記消火栓扉の回動軸を前記筐体開口部に回動自在に配置したことを特徴とする消火栓装置。
  2. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、
    前記ホース収納部を囲んでホースを押さえると共に前部にホース取出口を仕切り形成したホースバケット構造を有し、
    前記消火栓扉の回動軸を、前記ホース取出口の下端近傍に配置したことを特徴とする消火栓装置。
  3. 請求項2記載の消火栓装置に於いて、前記消火栓扉の上端は、前記ホース取出口の上端又は上端を越える位置としたことを特徴とする消火栓装置。
  4. 請求項2記載の消火栓装置に於いて、前記消火栓扉を配置する筐体開口部の上端を、消防隊が使用する筐体内の上部に配置された機器を隠す位置としたことを特徴とする消火栓装置。
  5. 請求項2記載の消火栓装置に於いて、前記消火栓扉の回動軸を、筐体下方に配置したメンテナンス装置よりも上方に設定したことを特徴とする消火栓装置。
  6. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記消火栓扉は、扉上端の両側に支持アームを延在し、前記支持アームの間にハンドルポールを回転自在に支持したことを特徴とする消火栓装置。
  7. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、
    前記消火栓扉の斜め下向きの開放位置で、ホース取出口の下端側を仕切り形成するホースガイドに下側から当接して位置決めするストッパ部材を設けたことを特徴とする消火栓装置。
  8. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、前記ストッパ部材は緩衝部材であることを特徴とする消火栓装置。
  9. 請求項1記載の消火栓装置に於いて、
    前記消火栓扉から分離されて筐体側に配置され、前記消火栓扉の所定角度以上の開放状態で接触して扉の回動を抑制する緩衝装置を設けたことを特徴とする消火栓装置。
  10. 請求項9記載の消火栓装置に於いて、前記消火栓扉は、前記緩衝装置に接触する当接部を前記回動軸を越えて下側に延在したことを特徴とする消火栓装置。
  11. 請求項9記載の消火栓装置に於いて、前記消火栓扉は前記消火栓開閉レバーが操作可能となる位置まで開放したときに前記緩衝装置に接触することを特徴とする消火栓装置。
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