JP6107604B2 - 車両用油圧供給装置 - Google Patents
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車輪の駆動力源により駆動される機械式オイルポンプと、電動モータにより駆動される電動オイルポンプと、前記機械式オイルポンプ及び前記電動オイルポンプのための油路構成部材と、を備えた車両用油圧供給装置に関する。
上記のような車両用油圧供給装置として、例えば、下記の特許文献1に記載された装置が既に知られている。特許文献1の技術では、油路構成部材の両側に形成された取付け面にそれぞれ機械式オイルポンプと電動オイルポンプとが固定されている。そして、機械式オイルポンプの取付け面に、機械式オイルポンプの油の吸入口及び吐出口が形成されており、電動オイルポンプの取付け面に、電動オイルポンプの油の吸入口及び吐出口が形成されている。
機械式オイルポンプと電動オイルポンプとで、油路構成部材を共通化し、コンパクトに油路を形成することで、装置全体の小型化を図ることが求められる。
しかしながら、特許文献1には、概略構成しか示されておらず、具体的な構成は開示されていない。
しかしながら、特許文献1には、概略構成しか示されておらず、具体的な構成は開示されていない。
そこで、機械式オイルポンプと電動オイルポンプとで、油路構成部材を共通化し、コンパクトに油路を形成することで、装置全体の小型化を図ることができる車両用油圧供給装置の実現が望まれる。
本発明に係る、車輪の駆動力源により駆動される機械式オイルポンプと、電動モータにより駆動される電動オイルポンプと、前記機械式オイルポンプ及び前記電動オイルポンプのための油路構成部材と、を備えた車両用油圧供給装置の特徴構成は、
前記油路構成部材は、
前記機械式オイルポンプのポンプロータである第一ロータが接する第一面と、前記第一面とは反対方向を向く面であって前記電動オイルポンプのポンプロータである第二ロータが接する第二面と、を備えると共に、前記第一面と前記第二面との間に、前記機械式オイルポンプの吸入油路及び吐出油路と、前記電動オイルポンプの吸入油路及び吐出油路と、を備え、
前記第一ロータの回転軸心と前記第二ロータの回転軸心とが平行に配置され、
前記第一ロータの回転方向と前記第二ロータの回転方向とが逆方向である点にある。
前記油路構成部材は、
前記機械式オイルポンプのポンプロータである第一ロータが接する第一面と、前記第一面とは反対方向を向く面であって前記電動オイルポンプのポンプロータである第二ロータが接する第二面と、を備えると共に、前記第一面と前記第二面との間に、前記機械式オイルポンプの吸入油路及び吐出油路と、前記電動オイルポンプの吸入油路及び吐出油路と、を備え、
前記第一ロータの回転軸心と前記第二ロータの回転軸心とが平行に配置され、
前記第一ロータの回転方向と前記第二ロータの回転方向とが逆方向である点にある。
この特徴構成によれば、機械式オイルポンプの第一ロータが接する第一面と、電動オイルポンプの第二ロータが接する第二面との間の油路構成部材に、機械式オイルポンプの吸入油路及び吐出油路と、電動オイルポンプの吸入油路及び吐出油路とを、まとめて備えることができる。
ところで、一般的に、オイルポンプの回転方向に応じて、吸入ポートに対する吸入油路の周方向の接続位置、及び吐出ポートに対する吐出油路の周方向の接続位置が異なる。上記の特徴構成によれば、機械式オイルポンプの回転方向と電動オイルポンプの回転方向とが逆方向にされているので、機械式オイルポンプの吐出油路の周方向の位置と、電動オイルポンプの吐出油路の周方向の位置と、を異ならせることが容易となる。このため、例えば、第一吐出油路と第二吐出油路とを、軸方向に見て重複させないように形成することが容易になる。これにより、第一面と第二面とに挟まれた油路構成部材の幅(軸方向の長さ)を薄くすることが容易になり、装置の小型化を図ることができる。
ところで、一般的に、オイルポンプの回転方向に応じて、吸入ポートに対する吸入油路の周方向の接続位置、及び吐出ポートに対する吐出油路の周方向の接続位置が異なる。上記の特徴構成によれば、機械式オイルポンプの回転方向と電動オイルポンプの回転方向とが逆方向にされているので、機械式オイルポンプの吐出油路の周方向の位置と、電動オイルポンプの吐出油路の周方向の位置と、を異ならせることが容易となる。このため、例えば、第一吐出油路と第二吐出油路とを、軸方向に見て重複させないように形成することが容易になる。これにより、第一面と第二面とに挟まれた油路構成部材の幅(軸方向の長さ)を薄くすることが容易になり、装置の小型化を図ることができる。
ここで、前記油路構成部材は、外周面に前記機械式オイルポンプの吐出油路の端部開口である第一吐出端部開口と、前記電動オイルポンプの吐出油路の端部開口である第二吐出端部開口と、を備え、前記第一吐出端部開口と前記第二吐出端部開口とが、前記第一ロータ又は前記第二ロータの回転軸心の軸方向に見て異なる位置であって、当該回転軸心の周方向に見て重なる位置に配置されていると好適である。
この構成によれば、第一吐出端部開口と第二吐出端部開口とが、回転軸心の軸方向に見て異なる位置であって、当該回転軸心の周方向に見て重なる位置に配置されているので、これらが軸方向に見て重複して配置されている場合に比べて、油路構成部材の幅(軸方向長さ)が長くなることを抑制でき、装置全体の軸方向の長さの短縮を図ることができる。
ここで、前記機械式オイルポンプの吸入油路の上流側端部と前記電動オイルポンプの吸入油路の上流側端部とが共通の油路として構成されていると好適である。
この構成によれば、吸入油路は、上流側端部で機械式オイルポンプと電動オイルポンプとで共通化されているので、吸入油路を全体として小型化することができる。また、ストレーナなどの油の吸入部を共通化できるので、部品点数の削減、及び装置の小型化を図ることができる。
ここで、前記油路構成部材は、外周面に前記機械式オイルポンプの吸入油路及び前記電動オイルポンプの吸入油路に共通の吸入端部開口と、前記機械式オイルポンプの吐出油路の端部開口である第一吐出端部開口と、前記電動オイルポンプの吐出油路の端部開口である第二吐出端部開口と、を備え、
前記第一吐出端部開口の開口方向及び前記第二吐出端部開口の開口方向が、前記吸入端部開口の開口方向とは反対方向を向いていると好適である。
前記第一吐出端部開口の開口方向及び前記第二吐出端部開口の開口方向が、前記吸入端部開口の開口方向とは反対方向を向いていると好適である。
この構成によれば、吸入端部開口から吸入された油は、吸入油路により径方向内側に向かって搬送された後、ポンプロータにより吸入され回転軸心に対して吸入油路とは反対側に吐出され、その後第一吐出油路及び第二吐出油路により径方向外側に搬送されて、第一吐出端部開口及び第二吐出端部開口から吐出される。すなわち、吸入端部開口から吸入された油を、径方向にポンプロータの回転軸心を挟んだ反対側に向けて搬送し、第一吐出端部開口及び第二吐出端部開口まで搬送することができる。これにより、油路の曲がりを少なくできると共に、油路の短縮を図ることができ、圧力損失を低減することができる。よって、各オイルポンプの駆動負荷を低減でき、車両の燃費を向上させることができる。
ここで、前記第一ロータ又は前記第二ロータの回転軸心を基準とした、前記機械式オイルポンプの吸入ポートが配置されている角度範囲と、前記電動オイルポンプの吸入ポートが配置されている角度範囲と、が重複していると好適である。
この構成によれば、機械式オイルポンプ及び電動オイルポンプの一部を共通化することが容易となる。
ここで、前記機械式オイルポンプの吐出油路と前記電動オイルポンプの吐出油路とが、前記第一ロータ及び前記第二ロータの双方に対して径方向外側の領域において、前記2つのロータの回転軸心の軸方向に見て重複せず、前記回転軸心の周方向に見て重複するように形成されていると好適である。
この構成によれば、第一吐出油路と第二吐出油路とを互いに独立して形成しても、油路構成部材の幅(軸方向長さ)が長くなることを抑制でき、装置全体の軸方向の長さの短縮を図ることができる。
本発明に係る車両用油圧供給装置2の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、車両用油圧供給装置2は、車輪Wの駆動力源により駆動される機械式オイルポンプMOPと、電気モータMGにより駆動される電動オイルポンプEOPと、機械式オイルポンプMOP及び電動オイルポンプEOPのための油路を形成する油路構成部材1と、を備えている。本実施形態では、車輪Wの駆動力源は内燃機関ENGとされており、機械式オイルポンプMOPは、内燃機関ENGの駆動力により駆動されるように構成されている。なお、図1は、各部材間の連結関係を表しているに過ぎず、油路構成部材1内の油路の具体的な配置を表した図ではない。
図1に示すように、車両用油圧供給装置2は、車輪Wの駆動力源により駆動される機械式オイルポンプMOPと、電気モータMGにより駆動される電動オイルポンプEOPと、機械式オイルポンプMOP及び電動オイルポンプEOPのための油路を形成する油路構成部材1と、を備えている。本実施形態では、車輪Wの駆動力源は内燃機関ENGとされており、機械式オイルポンプMOPは、内燃機関ENGの駆動力により駆動されるように構成されている。なお、図1は、各部材間の連結関係を表しているに過ぎず、油路構成部材1内の油路の具体的な配置を表した図ではない。
油路構成部材1は、図2に示すように、機械式オイルポンプMOPのポンプロータであり第一ロータR1が接する第一面F1と、第一面F1とは反対方向を向く面であって電動オイルポンプEOPのポンプロータである第二ロータR2が接する第二面F2と、を備えている。油路構成部材1は、第一面F1と第二面F2との間に、機械式オイルポンプMOPの吸入油路及び吐出油路と、電動オイルポンプEOPの吸入油路及び吐出油路とを備えている。
機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1の回転軸心A1(以下、第一回転軸心A1と称す)と電動オイルポンプEOPの第二ロータR2の回転軸心A2(以下、第二回転軸心A2と称す)とが平行に配置されている。よって、軸方向は、これらの2つの回転軸心A1、A2で共通した軸方向となる。軸方向において電動オイルポンプEOPから機械式オイルポンプMOPに向かう方向(図2における左側)を、軸第一方向X1と規定し、その反対方向である機械式オイルポンプMOPから電動オイルポンプEOPに向かう方向(図2における右側)を軸第二方向X2と規定している。なお、本実施形態において「平行」とは、製造誤差などによる多少の傾きがある状態も含む実質的に平行な状態を意味する。
機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1の回転軸心A1(以下、第一回転軸心A1と称す)と電動オイルポンプEOPの第二ロータR2の回転軸心A2(以下、第二回転軸心A2と称す)とが平行に配置されている。よって、軸方向は、これらの2つの回転軸心A1、A2で共通した軸方向となる。軸方向において電動オイルポンプEOPから機械式オイルポンプMOPに向かう方向(図2における左側)を、軸第一方向X1と規定し、その反対方向である機械式オイルポンプMOPから電動オイルポンプEOPに向かう方向(図2における右側)を軸第二方向X2と規定している。なお、本実施形態において「平行」とは、製造誤差などによる多少の傾きがある状態も含む実質的に平行な状態を意味する。
そして、図3に軸第二方向X2に見た場合、又は図4に軸第一方向X1に見た場合を示すように、機械式オイルポンプMOPの回転方向RD1(以下、第一回転方向RD1と称す)と電動オイルポンプEOPの回転方向RD2(以下、第二回転方向RD2と称す)とが逆方向になっている。
本実施形態では、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1と電動オイルポンプEOPの回転軸心A2とは、近接して配置される。具体的には、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1は、電動オイルポンプEOPの第二回転軸S2と軸方向視で重複するように配置される。また、電動オイルポンプEOPの回転軸心A2は、機械式オイルポンプMOPの第一回転軸S1と軸方向視で重複するように配置される。
本実施形態では、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1と、電動オイルポンプEOPの回転軸心A2とは、同軸上に配置されている。
以下、各構成について詳細に説明する。
本実施形態では、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1と、電動オイルポンプEOPの回転軸心A2とは、同軸上に配置されている。
以下、各構成について詳細に説明する。
1.機械式オイルポンプMOP
機械式オイルポンプMOPは、車輪Wの駆動力源の駆動力により第一ロータR1が回転することにより、油を第一吸入ポートPI1から吸入し、第一吐出ポートPO1に吐出するオイルポンプである。
本実施形態では、図5に示すように、機械式オイルポンプMOPは、歯車ポンプとされ、第一ロータR1として、内側に歯車を有する第一アウターロータR1oと、その内側に収まり、外側に歯車を有する第一インナーロータR1iとを有しており、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iの中心が偏心されて噛み合わされている。
機械式オイルポンプMOPは、車輪Wの駆動力源の駆動力により第一ロータR1が回転することにより、油を第一吸入ポートPI1から吸入し、第一吐出ポートPO1に吐出するオイルポンプである。
本実施形態では、図5に示すように、機械式オイルポンプMOPは、歯車ポンプとされ、第一ロータR1として、内側に歯車を有する第一アウターロータR1oと、その内側に収まり、外側に歯車を有する第一インナーロータR1iとを有しており、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iの中心が偏心されて噛み合わされている。
図2に示すように、第一ロータR1は、第一ポンプケース部材CS1に形成された円柱状の第一ロータ収容室17内に収容されている。本実施形態では、第一アウターロータR1oの外周面は、第一ロータ収容室17の内周面に接して、回転可能に支持されている。第一ロータ収容室17の軸方向の長さは、第一ロータR1の軸方向の長さに合致している。
図2及び図5に示すように、第一インナーロータR1iの中心部には軸方向の貫通孔15が形成されており、当該貫通孔15を第一回転軸S1が貫通して一体回転するように連結されている。なお、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1は、第一回転軸S1の回転軸心と一致している。
第一ロータR1に対して軸第二方向X2側に突出した第一回転軸S1の端部は、油路構成部材1の第一面F1に形成された軸支持孔HSに挿入されて、回転可能に支持されている。第一ロータR1の軸第一方向X1側を覆う第一ポンプケース部材CS1には、軸方向の貫通孔16が形成されており、第一回転軸S1が当該貫通孔16を貫通して、回転可能に支持されている。
第一ポンプケース部材CS1は、第一ロータ収容室17の外周面を形成するロータ収容ケース部材CS1aと、第一ロータR1及びロータ収容ケース部材CS1aの軸第一方向X1側の端面に接して覆うカバーケース部材CS1bと、から構成されている。ロータ収容ケース部材CS1aは、第一ロータR1の軸方向の長さと同じ長さを有する部材とされている。
第一回転軸S1の軸第一方向X1側の端部には、入力ギヤGiが一体回転するように連結されている。本実施形態では、入力ギヤGiは、チェーンCHを介して、内燃機関ENGと車輪Wとをつなぐ動力伝達経路に設けられた駆動ギヤGo(図1参照)に連結されている。
2.機械式オイルポンプMOPの吸入ポート、吐出ポート
油路構成部材1は、図2及び図3に示すように、機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1が接する第一面F1を備えている。本実施形態では、第一面F1には、第一ロータR1の軸第二方向X2側の端面FE1が接している。本実施形態では、第一面F1は、第一回転軸心A1と直交する平面とされている。
第一面F1には、第二面F2側に窪んだ形状を有し、機械式オイルポンプMOPに油を供給する第一吸入ポートPI1と、第二面F2側に窪んだ形状を有し、機械式オイルポンプMOPから油が吐出される第一吐出ポートPO1と、が形成されている。
油路構成部材1は、図2及び図3に示すように、機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1が接する第一面F1を備えている。本実施形態では、第一面F1には、第一ロータR1の軸第二方向X2側の端面FE1が接している。本実施形態では、第一面F1は、第一回転軸心A1と直交する平面とされている。
第一面F1には、第二面F2側に窪んだ形状を有し、機械式オイルポンプMOPに油を供給する第一吸入ポートPI1と、第二面F2側に窪んだ形状を有し、機械式オイルポンプMOPから油が吐出される第一吐出ポートPO1と、が形成されている。
<第一吸入ポートPI1>
図3に示すように、第一面F1には、第二面F2側に窪んだ形状を有し、機械式オイルポンプMOPに油を供給する第一吸入ポートPI1が形成されている。
機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1の第一回転方向RD1は、軸第二方向X2に見て時計回りの方向とされている。第一吸入ポートPI1は、図6に第一回転軸心A1の周方向及び軸方向に沿った油路構成部材1の断面を示すように、第一ロータR1の第一回転方向RD1に向かうに従って、第二面F2側への窪みの深さが次第に浅くなる傾斜底面を有している。ここで、第一面F1側への窪みの深さは、第二面F2を基準とした軸第一方向X1の深さである。第一面F1の吐出側の窪みの内、この傾斜底面が設けられている部分が、第一吸入ポートPI1となる。この傾斜底面により、第一ロータR1の回転により油を、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間に向かって円滑に導くことが可能となる。
また、第一吸入ポートPI1の傾斜底面の途中に開口すると共に、軸方向に延びて第二吸入ポートPI2に連通する油路である連通路30が形成されている。
図3に示すように、第一面F1には、第二面F2側に窪んだ形状を有し、機械式オイルポンプMOPに油を供給する第一吸入ポートPI1が形成されている。
機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1の第一回転方向RD1は、軸第二方向X2に見て時計回りの方向とされている。第一吸入ポートPI1は、図6に第一回転軸心A1の周方向及び軸方向に沿った油路構成部材1の断面を示すように、第一ロータR1の第一回転方向RD1に向かうに従って、第二面F2側への窪みの深さが次第に浅くなる傾斜底面を有している。ここで、第一面F1側への窪みの深さは、第二面F2を基準とした軸第一方向X1の深さである。第一面F1の吐出側の窪みの内、この傾斜底面が設けられている部分が、第一吸入ポートPI1となる。この傾斜底面により、第一ロータR1の回転により油を、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間に向かって円滑に導くことが可能となる。
また、第一吸入ポートPI1の傾斜底面の途中に開口すると共に、軸方向に延びて第二吸入ポートPI2に連通する油路である連通路30が形成されている。
図5に示すように、第一吸入ポートPI1は、第一ロータ収容室17と軸方向に見て重なる領域内において、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間に油を供給する。第一吸入ポートPI1は、第一面F1の吸入側の窪み部の内、第一ロータ収容室17と軸方向に見て重なる領域内において、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。この円弧状の領域に、上記の傾斜底面が設けられている。本実施形態では、第一吸入ポートPI1は、第一面F1の吸入側の窪み部の内、第一ロータR1が回転したときに、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間が描く軌跡と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。言い換えると、第一吸入ポートPI1は、第一面F1の吸入側の窪み部の内、第一アウターロータR1oの歯底円と第一インナーロータR1iの歯底円との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。なお、図5及び図3には、第一吸入ポートPI1の領域をハッチングで示している。ここで、第一面F1の吸入側の窪み部とは、吸入油路RIと連通している窪み部である。
第一吸入ポートPI1は、軸方向視で、第一回転軸心A1の周方向の角度範囲AI1が90度以上(本例では約120度)になる円弧状(三日月状)に形成されている(図3参照)。第一吸入ポートPI1は、周方向に第一回転方向RD1に向かうに従って、径方向の幅が広くなっている。ここで、角度範囲AI1になる円弧状の領域とは、上記した、第一面F1の吸入側の窪み部の内、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間と軸方向から見て重複する円弧状の領域である。
第一吸入ポートPI1は、軸方向視で、第一回転軸心A1の周方向の角度範囲AI1が90度以上(本例では約120度)になる円弧状(三日月状)に形成されている(図3参照)。第一吸入ポートPI1は、周方向に第一回転方向RD1に向かうに従って、径方向の幅が広くなっている。ここで、角度範囲AI1になる円弧状の領域とは、上記した、第一面F1の吸入側の窪み部の内、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間と軸方向から見て重複する円弧状の領域である。
<第一吐出ポートPO1>
図3に示すように、第一面F1には、第二面F2側に窪んだ形状を有し、機械式オイルポンプMOPから油が吐出される第一吐出ポートPO1が形成されている。
第一吐出ポートPO1は、第一ロータR1の第一回転方向RD1に向かうに従って、第二面F2側への窪みの深さが次第に深くなる傾斜底面を有している。ここで、第二面F2側への窪みの深さは、第一面F1を基準とした軸第二方向X2の深さである。第一面F1の吐出側の窪みの内、この傾斜底面が設けられている部分が、第一吐出ポートPO1となる。この傾斜底面により、第一ロータR1の回転により油を第一吐出油路RO1に向かって円滑に導くことが可能となる。
図3に示すように、第一面F1には、第二面F2側に窪んだ形状を有し、機械式オイルポンプMOPから油が吐出される第一吐出ポートPO1が形成されている。
第一吐出ポートPO1は、第一ロータR1の第一回転方向RD1に向かうに従って、第二面F2側への窪みの深さが次第に深くなる傾斜底面を有している。ここで、第二面F2側への窪みの深さは、第一面F1を基準とした軸第二方向X2の深さである。第一面F1の吐出側の窪みの内、この傾斜底面が設けられている部分が、第一吐出ポートPO1となる。この傾斜底面により、第一ロータR1の回転により油を第一吐出油路RO1に向かって円滑に導くことが可能となる。
図5に示すように、第一吐出ポートPO1には、第一ロータ収容室17と軸方向に見て重なる領域内において、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間から油が吐出される。第一吐出ポートPO1は、第一面F1の吐出側の窪み部の内、第一ロータ収容室17と軸方向に見て重なる領域内において、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。この円弧状の領域に、上記の傾斜底面が設けられている。本実施形態では、第一吐出ポートPO1は、第一面F1の吐出側の窪み部の内、第一ロータR1が回転したときに、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間が描く軌跡と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。言い換えると、第一吐出ポートPO1は、第一面F1の吐出側の窪み部の内、第一アウターロータR1oの歯底円と第一インナーロータR1iの歯底円との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。なお、図5及び図3には、第一吐出ポートPO1の領域をハッチングで示している。ここで、第一面F1の吐出側の窪み部とは、第一吐出油路RO1と連通している窪み部である。
第一吐出ポートPO1は、軸方向視で、第一回転軸心A1の周方向の角度範囲AO1が90度以上(本例では約120度)になる円弧状(三日月状)に形成されている(図3参照)。第一吐出ポートPO1は、周方向に第一回転方向RD1に向かうに従って、径方向の幅が狭くなっている。ここで、角度範囲AO1になる円弧状の領域とは、上記した、第一面F1の吐出側の窪み部の内、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間と軸方向から見て重複する円弧状の領域である。
第一吐出ポートPO1は、軸方向視で、第一回転軸心A1の周方向の角度範囲AO1が90度以上(本例では約120度)になる円弧状(三日月状)に形成されている(図3参照)。第一吐出ポートPO1は、周方向に第一回転方向RD1に向かうに従って、径方向の幅が狭くなっている。ここで、角度範囲AO1になる円弧状の領域とは、上記した、第一面F1の吐出側の窪み部の内、第一アウターロータR1oと第一インナーロータR1iとの間の隙間と軸方向から見て重複する円弧状の領域である。
3.電動オイルポンプEOP
電動オイルポンプEOPは、電気モータMGの駆動力により第二ロータR2が回転することにより、油を第二吸入ポートPI2から吸入し、第二吐出ポートPO2に吐出するオイルポンプである。
本実施形態では、図7に示すように、電動オイルポンプEOPは、歯車ポンプとされ、第二ロータR2として、内側に歯車を有する第二アウターロータR2oと、その内側に収まり、外側に歯車を有する第二インナーロータR2iとを有しており、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iの中心が偏心されて噛み合わされている。
電動オイルポンプEOPは、電気モータMGの駆動力により第二ロータR2が回転することにより、油を第二吸入ポートPI2から吸入し、第二吐出ポートPO2に吐出するオイルポンプである。
本実施形態では、図7に示すように、電動オイルポンプEOPは、歯車ポンプとされ、第二ロータR2として、内側に歯車を有する第二アウターロータR2oと、その内側に収まり、外側に歯車を有する第二インナーロータR2iとを有しており、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iの中心が偏心されて噛み合わされている。
図2に示すように、第二ロータR2は、第二ポンプケース部材CS2に形成された円柱状の第二ロータ収容室27内に収容されている。本実施形態では、第二アウターロータR2oの外周面は、第二ロータ収容室27の内周面に接して、回転可能に支持されている。第二ロータ収容室27の軸方向の長さは、第二ロータR2の軸方向の長さに合致している。
図2に示すように、第二インナーロータR2iの中心部には軸方向の貫通孔25が形成されており、当該貫通孔25を第二回転軸S2が貫通して一体回転するように連結されている。なお、電動オイルポンプEOPの回転軸心A2は、第二回転軸S2の回転軸心と一致している。
第二ロータR2の軸第二方向X2側を覆う第二ポンプケース部材CS2には、軸方向の貫通孔26が形成されており、第二回転軸S2が当該貫通孔26を貫通して、回転可能に支持されている。
第二回転軸S2の軸第二方向X2側の端部には、電気モータMGのロータが一体回転するように連結されている。電気モータMGは、バッテリなどから電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能を有している。
4.電動オイルポンプEOPの吸入ポート、吐出ポート
油路構成部材1は、図2に示すように、第一面F1とは反対方向を向く面であって、電動オイルポンプEOPの第二ロータR2が接する第二面F2を備えている。本実施形態では、第二面F2には、第二ロータR2の軸第一方向X1側の端面FE2が接している。本実施形態では、第二面F2は、第二回転軸心A2と直交する平面とされており、第一面F1と平行にされている。
第二面F2には、図4に示すように、第一面F1側に窪んだ形状を有し、電動オイルポンプEOPに油を供給する第二吸入ポートPI2と、第一面F1側に窪んだ形状を有し、電動オイルポンプEOPから油が吐出される第二吐出ポートPO2と、が形成されている。
油路構成部材1は、図2に示すように、第一面F1とは反対方向を向く面であって、電動オイルポンプEOPの第二ロータR2が接する第二面F2を備えている。本実施形態では、第二面F2には、第二ロータR2の軸第一方向X1側の端面FE2が接している。本実施形態では、第二面F2は、第二回転軸心A2と直交する平面とされており、第一面F1と平行にされている。
第二面F2には、図4に示すように、第一面F1側に窪んだ形状を有し、電動オイルポンプEOPに油を供給する第二吸入ポートPI2と、第一面F1側に窪んだ形状を有し、電動オイルポンプEOPから油が吐出される第二吐出ポートPO2と、が形成されている。
<第二吸入ポートPI2>
図4に示すように、第二面F2には、第一面F1側に窪んだ形状を有し、電動オイルポンプEOPに油を供給する第二吸入ポートPI2が形成されている。
電動オイルポンプEOPの第二ロータR2の第二回転方向RD2は、軸第一方向X1に見て時計回りの方向とされている。電動オイルポンプEOPの第二回転方向RD2は、軸第二方向X2に見ると反時計回りの方向となる。よって、電動オイルポンプEOPの第二回転方向RD2と、機械式オイルポンプMOPの第一回転方向RD1とは逆方向になる。
第二吸入ポートPI2は、図8に第二回転軸心A2の周方向及び軸方向に沿った油路構成部材1の断面を示すように、第二ロータR2の第二回転方向RD2に向かうに従って、第一面F1側への窪みの深さが次第に浅くなる傾斜底面を有している。第二面F2の吸入側の窪みの内、この傾斜底面が設けられている部分が、第二吸入ポートPI2となる。この傾斜底面により、第二ロータR2の回転により油を、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間に向かって円滑に導くことが可能となる。
図4に示すように、第二面F2には、第一面F1側に窪んだ形状を有し、電動オイルポンプEOPに油を供給する第二吸入ポートPI2が形成されている。
電動オイルポンプEOPの第二ロータR2の第二回転方向RD2は、軸第一方向X1に見て時計回りの方向とされている。電動オイルポンプEOPの第二回転方向RD2は、軸第二方向X2に見ると反時計回りの方向となる。よって、電動オイルポンプEOPの第二回転方向RD2と、機械式オイルポンプMOPの第一回転方向RD1とは逆方向になる。
第二吸入ポートPI2は、図8に第二回転軸心A2の周方向及び軸方向に沿った油路構成部材1の断面を示すように、第二ロータR2の第二回転方向RD2に向かうに従って、第一面F1側への窪みの深さが次第に浅くなる傾斜底面を有している。第二面F2の吸入側の窪みの内、この傾斜底面が設けられている部分が、第二吸入ポートPI2となる。この傾斜底面により、第二ロータR2の回転により油を、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間に向かって円滑に導くことが可能となる。
図7に示すように、第二吸入ポートPI2は、第二ロータ収容室27と軸方向に見て重なる領域内において、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間に油を供給する。第二吸入ポートPI2は、第二面F2の吸入側の窪み部の内、第二ロータ収容室27と軸方向に見て重なる領域内において、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。この円弧状の領域に、上記の傾斜底面が設けられている。本実施形態では、第二吸入ポートPI2は、第二面F2の吸入側の窪み部の内、第二ロータR2が回転したときに、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間が描く軌跡と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。言い換えると、第二吸入ポートPI2は、第二面F2の吸入側の窪み部の内、第二アウターロータR2oの歯底円と第二インナーロータR2iの歯底円との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。なお、図7及び図3には、第二吸入ポートPI2の領域をハッチングで示している。ここで、第二面F2の吸入側の窪み部とは、吸入油路RIと連通している窪み部である。
第二吸入ポートPI2は、軸方向視で、第二回転軸心A2の周方向の角度範囲AI2が90度以上(本例では約120度)になる円弧状(三日月状)に形成されている(図3参照)。第二吸入ポートPI2は、周方向に第二回転方向RD2に向かうに従って、径方向の幅が広くなっている。ここで、角度範囲AI2になる円弧状の領域とは、上記した、第二面F2の吸入側の窪み部の内、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間と軸方向から見て重複する円弧状の領域である。
第二吸入ポートPI2は、軸方向視で、第二回転軸心A2の周方向の角度範囲AI2が90度以上(本例では約120度)になる円弧状(三日月状)に形成されている(図3参照)。第二吸入ポートPI2は、周方向に第二回転方向RD2に向かうに従って、径方向の幅が広くなっている。ここで、角度範囲AI2になる円弧状の領域とは、上記した、第二面F2の吸入側の窪み部の内、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間と軸方向から見て重複する円弧状の領域である。
<第二吐出ポートPO2>
図4に示すように、第二面F2には、第一面F1側に窪んだ形状を有し、電動オイルポンプEOPから油が吐出される第二吐出ポートPO2が形成されている。
第二吐出ポートPO2は、第二ロータR2の第二回転方向RD2に向かうに従って、第一面F1側への窪みの深さが次第に深くなる傾斜底面を有している。第二面F2の吐出側の窪みの内、この傾斜底面が設けられている部分が、第二吐出ポートPO2となる。この傾斜底面により、第二ロータR2の回転により油を第二吐出油路RO2に向かって円滑に導くことが可能となる。
図4に示すように、第二面F2には、第一面F1側に窪んだ形状を有し、電動オイルポンプEOPから油が吐出される第二吐出ポートPO2が形成されている。
第二吐出ポートPO2は、第二ロータR2の第二回転方向RD2に向かうに従って、第一面F1側への窪みの深さが次第に深くなる傾斜底面を有している。第二面F2の吐出側の窪みの内、この傾斜底面が設けられている部分が、第二吐出ポートPO2となる。この傾斜底面により、第二ロータR2の回転により油を第二吐出油路RO2に向かって円滑に導くことが可能となる。
図7に示すように、第二吐出ポートPO2には、第二ロータ収容室27と軸方向に見て重なる領域内において、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間から油が吐出される。第二吐出ポートPO2は、第二面F2の吐出側の窪み部の内、第二ロータ収容室27と軸方向に見て重なる領域内において、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。この円弧状の領域に、上記の傾斜底面が設けられている。本実施形態では、第二吐出ポートPO2は、第二面F2の吐出側の窪み部の内、第二ロータR2が回転したときに、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間が描く軌跡と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。言い換えると、第二吐出ポートPO2は、第二面F2の吐出側の窪み部の内、第二アウターロータR2oの歯底円と第二インナーロータR2iの歯底円との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。なお、図7及び図3には、第二吐出ポートPO2の領域をハッチングで示している。ここで、第二面F2の吐出側の窪み部とは、第二吐出油路RO2と連通している窪み部である。
第二吐出ポートPO2は、軸方向視で、第二回転軸心A2の周方向の角度範囲AO2が90度以上(本例では約90度)になる円弧状(三日月状)に形成されている(図3参照)。第二吐出ポートPO2は、周方向に第二回転方向RD2に向かうに従って、径方向の幅が狭くなっている。ここで、角度範囲AO2になる円弧状の領域とは、上記した、第二面F2の吐出側の窪み部の内、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間と軸方向から見て重複する円弧状の領域である。
第二吐出ポートPO2は、軸方向視で、第二回転軸心A2の周方向の角度範囲AO2が90度以上(本例では約90度)になる円弧状(三日月状)に形成されている(図3参照)。第二吐出ポートPO2は、周方向に第二回転方向RD2に向かうに従って、径方向の幅が狭くなっている。ここで、角度範囲AO2になる円弧状の領域とは、上記した、第二面F2の吐出側の窪み部の内、第二アウターロータR2oと第二インナーロータR2iとの間の隙間と軸方向から見て重複する円弧状の領域である。
5.吸入油路RI
油路構成部材1には、機械式オイルポンプMOPに油を供給する吸入油路、及び電動オイルポンプEOPに油を供給する吸入油路が形成されている。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、機械式オイルポンプMOPの吸入油路の上流側端部と前記電動オイルポンプの吸入油路の上流側端部とが共通の吸入油路RIとして備えられている。すなわち、吸入油路RIは、機械式オイルポンプMOPと電動オイルポンプEOPとの間で共用されている。吸入油路RIは、第一吸入ポートPI1及び第二吸入ポートPI2の双方に連通して油を供給する。
油路構成部材1には、機械式オイルポンプMOPに油を供給する吸入油路、及び電動オイルポンプEOPに油を供給する吸入油路が形成されている。
本実施形態では、図1及び図2に示すように、機械式オイルポンプMOPの吸入油路の上流側端部と前記電動オイルポンプの吸入油路の上流側端部とが共通の吸入油路RIとして備えられている。すなわち、吸入油路RIは、機械式オイルポンプMOPと電動オイルポンプEOPとの間で共用されている。吸入油路RIは、第一吸入ポートPI1及び第二吸入ポートPI2の双方に連通して油を供給する。
本実施形態では、図3に示すように、吸入油路RIは、第一吸入ポートPI1につながる領域で一部、第一面F1側に開口している。また、吸入油路RIを、第二吸入ポートPI2側につなぐ連通路30は、軸方向に延びる円柱状の孔とされており、一部が軸方向に見て第一吸入ポートPI1と重複している。
図3に示すように、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1又は電動オイルポンプEOPの回転軸心A2を基準とした、第一吸入ポートPI1が配置されている角度範囲AI1と、第二吸入ポートPI2が配置されている角度範囲AI2と、が重複するように配置されている。
このため、第一吸入ポートPI1及び第二吸入ポートPI2に連通する吸入油路RIの長さを短くでき、形状も簡略化できる。
図3に示すように、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1又は電動オイルポンプEOPの回転軸心A2を基準とした、第一吸入ポートPI1が配置されている角度範囲AI1と、第二吸入ポートPI2が配置されている角度範囲AI2と、が重複するように配置されている。
このため、第一吸入ポートPI1及び第二吸入ポートPI2に連通する吸入油路RIの長さを短くでき、形状も簡略化できる。
吸入油路RIは、第一吸入ポートPI1及び第二吸入ポートPI2から、第一回転軸心A1及び第二回転軸心A2の径方向外側に向かって延びている。吸入油路RIは、第二吸入ポートPI2が配置されている角度範囲AI2及び第一吸入ポートPI1が配置されている角度範囲AI1と重複する角度範囲内に配置されている。
そのため、第一吸入ポートPI1及び第二吸入ポートPI2から延びる吸入油路RIを短くできる。
そのため、第一吸入ポートPI1及び第二吸入ポートPI2から延びる吸入油路RIを短くできる。
第一面F1と第二面F2とをつなぐ部分の外周面F3に、吸入油路RIの端部開口である吸入端部開口HIが形成されている。吸入端部開口HIは、機械式オイルポンプMOPの吸入油路及び電動オイルポンプEOPの吸入油路に共通の端部開口となる。吸入端部開口HIにストレーナSTが接続され、ストレーナSTは、オイルパンなどの油溜内に配置される。吸入端部開口HIが設けられている外周面F3の部分は、軸方向に平行な平面とされており、吸入端部開口HIの開口端面は、軸方向に平行とされており、吸入端部開口HIは、径方向外側に向けて開口している。吸入油路RIは、第一吸入ポートPI1とつながっており、さらに第一吸入ポートPI1に開口する連通路30を介して第二吸入ポートPI2とつながっている。
6.吐出油路
油路構成部材1には、機械式オイルポンプMOPから吐出された油を搬送する排出油路、及び電動オイルポンプEOPから吐出された油を搬送する排出油路が形成されている。本実施形態では、図1から図3に示すように、機械式オイルポンプMOPの吐出油路(以下、第一吐出油路RO1と称す)と電動オイルポンプEOPの吐出油路(以下、第二吐出油路RO2と称す)とが互いに独立して形成されている。ここで、「独立して」とは、油路構成部材1内で、第一吐出油路RO1と第二吐出ポートPO2とが連通していないことを意味する。
油路構成部材1には、機械式オイルポンプMOPから吐出された油を搬送する排出油路、及び電動オイルポンプEOPから吐出された油を搬送する排出油路が形成されている。本実施形態では、図1から図3に示すように、機械式オイルポンプMOPの吐出油路(以下、第一吐出油路RO1と称す)と電動オイルポンプEOPの吐出油路(以下、第二吐出油路RO2と称す)とが互いに独立して形成されている。ここで、「独立して」とは、油路構成部材1内で、第一吐出油路RO1と第二吐出ポートPO2とが連通していないことを意味する。
図3に示すように、軸第二方向X2に見て、第一ロータR1の第一回転方向RD1と第二ロータR2の第二回転方向RD2とは逆方向にされている。そのため、第一吐出油路RO1と第一吐出ポートPO1との接続部は、第一吐出ポートPO1の第一回転方向RD1側に寄せて配置され、第二吐出油路RO2と第二吐出ポートPO2との接続部は、第二吐出ポートPO2の第二回転方向RD2側に寄せて配置されている。
このため、第二吐出油路RO2を、第一吐出油路RO1に対して第二回転方向RD2側に配置することができ、第一吐出油路RO1と第二吐出油路RO2とを、軸方向に見て重複しないように配置することが容易となっている。
このため、第二吐出油路RO2を、第一吐出油路RO1に対して第二回転方向RD2側に配置することができ、第一吐出油路RO1と第二吐出油路RO2とを、軸方向に見て重複しないように配置することが容易となっている。
このように、第一吐出油路RO1と第二吐出油路RO2とが、機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1及び電動オイルポンプEOPの第二ロータR2の双方に対して径方向外側の領域において、2つのロータの回転軸心A1、A2の軸方向に見て重複せず、図2に示すように、2つのロータの回転軸心A1、A2の周方向に見て重複するように形成されている。本実施形態では、第一吐出油路RO1と第二吐出油路RO2との全体が、2つのロータの回転軸心A1、A2の軸方向に見て重複しないように形成されている。これにより、油路構成部材1の幅(軸方向の長さ)を薄くできている。
上記のように、第一吸入ポートPI1が配置されている角度範囲AI1と、第二吸入ポートPI2が配置されている角度範囲AI2と、が重複するように配置されている。このため、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1又は電動オイルポンプEOPの回転軸心A2を基準とした、第一吐出ポートPO1が配置されている角度範囲AO1と、第二吸入ポートPI2が配置されている角度範囲AO2と、が重複するように配置されている。
第二ロータR2は、第一ロータR1よりも小径とされているため、第二吸入ポートPI2及び第二吐出ポートPO2は、軸方向に見て、第一吸入ポートPI1及び第一吐出ポートPO1の径方向内側に配置されている。このため、第一吐出ポートPO1及び第一吐出油路RO1と、第二吐出ポートPO2及び第二吐出油路RO2とが、軸方向に重複することを抑制できている。また、吸入及び吐出側の各ポートの軸方向の深さを、互いに干渉することを抑制して形成することができている。これにより、油路構成部材1の幅(軸方向の長さ)が厚くなることを抑制できている。
図2及び図3に示すように、第一面F1と第二面F2とをつなぐ部分の外周面F3に、第一吐出油路RO1の端部開口である第一吐出端部開口HO1と、第二吐出油路RO2の端部開口である第二吐出端部開口HO2と、が形成されている。
第一吐出端部開口HO1と第二吐出端部開口HO2とが、機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1又は電動オイルポンプEOPの第二ロータR2の回転軸心の軸方向に見て異なる位置であって、当該回転軸心の周方向に見て重なる位置に配置されている。第二吐出端部開口HO2は、第一吐出端部開口HO1に対して周方向に第二回転方向RD2側に配置されている。これにより、油路構成部材1の幅(軸方向の長さ)を薄くできている。
第一吐出端部開口HO1と第二吐出端部開口HO2とが、機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1又は電動オイルポンプEOPの第二ロータR2の回転軸心の軸方向に見て異なる位置であって、当該回転軸心の周方向に見て重なる位置に配置されている。第二吐出端部開口HO2は、第一吐出端部開口HO1に対して周方向に第二回転方向RD2側に配置されている。これにより、油路構成部材1の幅(軸方向の長さ)を薄くできている。
第一吐出端部開口HO1及び第二吐出端部開口HO2が設けられている外周面F3の部分は、互いに平行な面とされている共に、軸方向に平行な平面とされている。よって、第一吐出端部開口HO1及び第二吐出端部開口HO2の開口端面は、互いに平行にされている共に、軸方向に平行とされている。第一吐出端部開口HO1及び第二吐出端部開口HO2は、それぞれ径方向外側に向けて開口している。
第一吐出端部開口HO1の開口方向及び第二吐出端部開口HO2の開口方向が、吸入端部開口HIの開口方向とは反対方向を向いている。第一吐出端部開口HO1及び第二吐出端部開口HO2の開口端面は、吸入端部開口HIの開口端面に平行にされている。
図1に示すように、第一吐出端部開口HO1及び第二吐出端部開口HO2には、それぞれバルブボディVBにつなぐ接続油路が接続される。バルブボディVBは、変速装置が備えたクラッチなどの車両用駆動伝達装置の各供給対象に供給する油圧を調整するための油路及びそのための油圧を制御する油圧制御弁が収容された収容室を形成する。本実施形態では、第一吐出端部開口HO1及び第二吐出端部開口HO2は、それぞれ、バルブボディVBが備えた第一油路43の端部開口及び第二油路44の端部開口に直接接合されて、第一吐出油路RO1及び第二吐出油路RO2が、それぞれ、バルブボディVBの第一油路43及び第二油路44に接続される。
第一吐出油路RO1と第二吐出油路RO2とは、バルブボディVB内で合流する。すなわち、第一吐出油路RO1に接続された第一油路43と、第二吐出油路RO2に接続された第二油路44とは、バルブボディVB内で合流する。
第一ロータR1側への逆流を防止する逆止弁である第一チェックバルブ40は、第一油路43に備えられており、第二ロータR2側への逆流を防止する逆止弁である第二チェックバルブ41は、第二油路44に備えられている。すなわち、第一チェックバルブ40と第二チェックバルブ41は、油路構成部材1内に設けられておらず、バルブボディVB内に設けられている。第一チェックバルブ40と第二チェックバルブ41が、油路構成部材1の外に設けられていることにより、油路構成部材1の幅(軸方向の長さ)が厚くなることを抑制できる。
第一ロータR1側への逆流を防止する逆止弁である第一チェックバルブ40は、第一油路43に備えられており、第二ロータR2側への逆流を防止する逆止弁である第二チェックバルブ41は、第二油路44に備えられている。すなわち、第一チェックバルブ40と第二チェックバルブ41は、油路構成部材1内に設けられておらず、バルブボディVB内に設けられている。第一チェックバルブ40と第二チェックバルブ41が、油路構成部材1の外に設けられていることにより、油路構成部材1の幅(軸方向の長さ)が厚くなることを抑制できる。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態においては、車輪Wの駆動力源として内燃機関ENGが備えられている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、車輪Wの駆動力源として内燃機関ENGに加えて、電動機及び発電機の機能を備えた電気モータが備えられていてもよい。或いは、車輪Wの駆動力源として、内燃機関ENGが備えられずに、電気モータが備えられてもよい。
(2)上記の実施形態においては、油路構成部材1は、一つの部材から構成されている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、油路構成部材1は、図11に示すように、軸第一方向X1側の第一部材1bと、軸第二方向X2側の第二部材1cと、第一部材1bと第二部材1cとの軸方向の間の中間部材1aとの三つの部材から構成されてもよい。
第一部材1bは、電動オイルポンプEOPの第二ロータR2の軸方向端面FE2が接する第二面F2を備えており、第二吸入ポートPI2及び第二吐出ポートPO2の一部が形成されている。図11に示す例では、第二部材1cは、上記の実施形態における第二ポンプケース部材CS2と一体形成されている。すなわち、上記の実施形態における第二ポンプケース部材CS2に相当する部材は、油路構成部材1に含まれる。第二部材1cは、機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1の軸方向端面FE1が接する第一面F1を備えており、第一吸入ポートPI1及び第一吐出ポートPO1の一部が形成されている。中間部材1aには、吸入油路RI、第一吐出油路RO1、第二吐出油路RO2、吸入ポートPI1、PI2の一部、及び吐出ポートPO1、PO2の一部などが形成されている。
このように、油路構成部材1を分割して備えることにより、例えば、第一部材1bのみを電動オイルポンプEOPに取り付け、第二吸入ポートPI2及び第二吐出ポートPO2を電動オイルポンプEOPに備えた状態で、電動オイルポンプEOP単体の性能評価を行うことができる。或いは、第二部材1cのみを機械式オイルポンプMOPに取り付け、第一吸入ポートPI1及び第一吐出ポートPO1を機械式オイルポンプMOPに備えた状態で、機械式オイルポンプMOP単体の性能評価を行うことができる。
このように、油路構成部材1を分割して備えることにより、例えば、第一部材1bのみを電動オイルポンプEOPに取り付け、第二吸入ポートPI2及び第二吐出ポートPO2を電動オイルポンプEOPに備えた状態で、電動オイルポンプEOP単体の性能評価を行うことができる。或いは、第二部材1cのみを機械式オイルポンプMOPに取り付け、第一吸入ポートPI1及び第一吐出ポートPO1を機械式オイルポンプMOPに備えた状態で、機械式オイルポンプMOP単体の性能評価を行うことができる。
図12に、上記の実施形態における図6の第一吸入ポートPI1の断面に相当する断面を示す。図12に示すように、第一吸入ポートPI1は、第一ロータR1の第一回転方向RD1に向かうに従って、第二面F2側への窪みの深さが次第に浅くなる傾斜底面を有しており、傾斜底面は、第二部材1c及び中間部材1aに亘って設けられている。
なお、油路構成部材1は、第一部材1bと中間部材1aとが一体形成され、これと第二部材1cが別体形成されていてもよく、第二部材1cと中間部材1aとが一体形成され、これと第一部材1bが別体形成されてもよい。
なお、油路構成部材1は、第一部材1bと中間部材1aとが一体形成され、これと第二部材1cが別体形成されていてもよく、第二部材1cと中間部材1aとが一体形成され、これと第一部材1bが別体形成されてもよい。
(3)上記の実施形態においては、第一回転軸心A1と第二回転軸心A2と一致し平行にされている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一回転軸心A1と第二回転軸心A2とが平行に配置されているが一致していないように構成されてもよい。或いは、第一回転軸心A1と第二回転軸心A2とが平行に配置されずに、互いに交差する向き(立体交差を含む)に配置されてもよい。また、第一面F1と第二面F2とが平行に配置されずに、互いに交差する向きに配置されてもよい。
(4)上記の実施形態においては、吸入油路RIは、第一吸入ポートPI1につながる領域で一部、第一面F1に開口している場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、吸入油路RIは、第一面F1に開口しないように構成されてもよい。また、吸入油路RI、第一吐出油路RO1、及び第二吐出油路RO2は、任意の位置で、第一面F1又は第二面F2に開口するように構成されてもよい。
(5)上記の実施形態においては、第一吐出油路RO1と第二吐出油路RO2とが互いに独立して形成されている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一吐出油路RO1と第二吐出油路RO2とが油路構成部材1内でチェックバルブなどを介して連通するように形成されてもよい。
(6)上記の実施形態においては、第一吐出油路RO1と第二吐出油路RO2とが、機械式オイルポンプMOPのロータRm及び電動オイルポンプEOPのロータReの双方に対して径方向外側の領域において、2つのロータの回転軸心の軸方向に見て重複せず、回転軸心の周方向に見て重複するように形成されている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一吐出油路RO1と第二吐出油路RO2とが、前記径方向外側の領域において、一部で2つのロータの回転軸心の軸方向に見て重複するように構成されてもよく、回転軸心の周方向に見て重複しないように構成されてもよい。
(7)上記の実施形態においては、第一吸入ポートPI1が配置されている角度範囲AI1と、第二吸入ポートPI2が配置されている角度範囲AI2と、が重複するように配置されている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一吸入ポートPI1が配置されている角度範囲AI1と、第二吸入ポートPI2が配置されている角度範囲AI2と、が重複しないように配置されていてもよい。
(8)上記の実施形態においては、機械式オイルポンプMOPは、歯車ポンプ(トロコイドポンプ)とされている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、機械式オイルポンプMOPは、例えば、図9に示すように、ベーンポンプとされてもよい。第一ロータR1は、周方向に等角度間隔度で設けられた複数のベーン50を備えている。各ベーン50は、第一ロータ収容室17の内周面に接するように、ロータ本体部からの径方向の突出量が変化する。
第一吸入ポートPI1は、第一面F1の吸入側の窪み部の内、第一ロータ収容室17の内周面と第一ロータR1の外周面との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。
第一吐出ポートPO1は、第一面F1の吐出側の窪み部の内、第一ロータ収容室17の内周面と第一ロータR1の外周面との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。
第一吸入ポートPI1は、第一面F1の吸入側の窪み部の内、第一ロータ収容室17の内周面と第一ロータR1の外周面との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。
第一吐出ポートPO1は、第一面F1の吐出側の窪み部の内、第一ロータ収容室17の内周面と第一ロータR1の外周面との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。
(9)上記の実施形態においては、電動オイルポンプEOPは、歯車ポンプ(トロコイドポンプ)とされている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、電動オイルポンプEOPは、例えば、図10に示すように、ベーンポンプとされてもよい。第二ロータR2は、周方向に等角度間隔度で設けられた複数のベーン51を備えている。各ベーン51は、第二ロータ収容室27の内周面に接するように、ロータ本体部からの径方向の突出量が変化する。
第二吸入ポートPI2は、第二面F2の吸入側の窪み部の内、第二ロータ収容室27の内周面と第二ロータR2の外周面との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。
第二吐出ポートPO2は、第二面F2の吐出側の窪み部の内、第二ロータ収容室27の内周面と第二ロータR2の外周面との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。
第二吸入ポートPI2は、第二面F2の吸入側の窪み部の内、第二ロータ収容室27の内周面と第二ロータR2の外周面との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。
第二吐出ポートPO2は、第二面F2の吐出側の窪み部の内、第二ロータ収容室27の内周面と第二ロータR2の外周面との間の領域と、軸方向から見て重複する円弧状の領域となる。
(10)上記の実施形態においては、吸入端部開口HIに直接ストレーナSTが接続されている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、吸入端部開口HIに、他の部材に形成された油路などを介してストレーナSTが接続されていてもよい。
(11)上記の実施形態においては、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1と、電動オイルポンプEOPの回転軸心A2とは、同軸上に配置されている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1と電動オイルポンプEOPの回転軸心A2とは、異なる軸上に配置されてもよい。例えば、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1は、電動オイルポンプEOPと軸方向視で重複する範囲内で、電動オイルポンプEOPの回転軸心A2とずらして配置されてもよい。また、電動オイルポンプEOPの回転軸心A2は、機械式オイルポンプMOPと軸方向視で重複する範囲内で、機械式オイルポンプMOPの回転軸心A1とずらして配置されてもよい。
(12)上記の実施形態においては、電動オイルポンプEOPの第二ロータR2が、軸方向に見て、機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1と完全に重複する場合を例に説明したが、電動オイルポンプEOPの第二ロータR2は、軸方向に見て、機械式オイルポンプMOPの第一ロータR1の一部と重複するように配置されてもよい。
(13)上記の実施形態においては、機械式オイルポンプMOP及び電動オイルポンプEOPは、クレッセンドが設けられていない、トロコイドポンプとされている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、機械式オイルポンプMOP又は電動オイルポンプEOPに、適宜クレッセンドが設けられてもよい。
(14)上記の実施形態においては、第一ポンプケース部材CS1は、ロータ収容ケース部材CS1a及びカバーケース部材CS1bの2部材から構成されている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一ポンプケース部材CS1は、ロータ収容ケース部材CS1a及びカバーケース部材CS1bが一体形成された1部材から構成されてもよい。
(15)上記の実施形態においては、第一吐出端部開口HO1及び第二吐出端部開口HO2は、それぞれ、バルブボディVBが備えた第一油路43の端部開口及び第二油路44の端部開口に直接接合されて、第一吐出油路RO1及び第二吐出油路RO2が、それぞれ、バルブボディVBの第一油路43及び第二油路44に接続されている場合を例に説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、第一吐出端部開口HO1及び第二吐出端部開口HO2は、それぞれ、他の部材に形成された油路などを介して、バルブボディVBが備えた第一油路43の端部開口及び第二油路44の端部開口に接合されるように構成されてもよい。
本発明は、車輪の駆動力源により駆動される機械式オイルポンプと、電動モータにより駆動される電動オイルポンプと、前記機械式オイルポンプ及び前記電動オイルポンプのための油路構成部材と、を備えた車両用油圧供給装置に好適に利用することができる。
1 :油路構成部材
15 :第一インナーロータの貫通孔
16 :第一ポンプケース部材の貫通孔
17 :第一ロータ収容室
25 :第二インナーロータの貫通孔
26 :第二ポンプケース部材の貫通孔
27 :第二ロータ収容室
40 :第一チェックバルブ
41 :第二チェックバルブ
A1 :第一回転軸心
A2 :第二回転軸心
AI1 :第一吸入ポートの角度範囲
AI2 :第二吸入ポートの角度範囲
AO1 :第一吐出ポートの角度範囲
AO2 :第一吐出ポートの角度範囲
CH :チェーン
CS1 :第一ポンプケース部材
CS2 :第二ポンプケース部材
EOP :電動オイルポンプ
F1 :第一面
F2 :第二面
F3 :外周面
FE1 :第一ロータの軸方向端面
FE2 :第二ロータの軸方向端面
Gi :入力ギヤ
Go :駆動ギヤ
HI :吸入開口
HO1 :第一吐出端部開口
HO2 :第二吐出端部開口
MG :電気モータ
MOP :機械式オイルポンプ
PI1 :第一吸入ポート
PI2 :第二吸入ポート
PO1 :第一吐出ポート
PO2 :第二吐出ポート
R1 :第一ロータ
R2 :第二ロータ
RD1 :第一回転方向
RD2 :第二回転方向
RI :吸入油路
RO1 :第一吐出油路
RO2 :第二吐出油路
S1 :第一回転軸
S2 :第二回転軸
ST :ストレーナ
VB :バルブボディ
W :車輪
X1 :軸第一方向
X2 :軸第二方向
15 :第一インナーロータの貫通孔
16 :第一ポンプケース部材の貫通孔
17 :第一ロータ収容室
25 :第二インナーロータの貫通孔
26 :第二ポンプケース部材の貫通孔
27 :第二ロータ収容室
40 :第一チェックバルブ
41 :第二チェックバルブ
A1 :第一回転軸心
A2 :第二回転軸心
AI1 :第一吸入ポートの角度範囲
AI2 :第二吸入ポートの角度範囲
AO1 :第一吐出ポートの角度範囲
AO2 :第一吐出ポートの角度範囲
CH :チェーン
CS1 :第一ポンプケース部材
CS2 :第二ポンプケース部材
EOP :電動オイルポンプ
F1 :第一面
F2 :第二面
F3 :外周面
FE1 :第一ロータの軸方向端面
FE2 :第二ロータの軸方向端面
Gi :入力ギヤ
Go :駆動ギヤ
HI :吸入開口
HO1 :第一吐出端部開口
HO2 :第二吐出端部開口
MG :電気モータ
MOP :機械式オイルポンプ
PI1 :第一吸入ポート
PI2 :第二吸入ポート
PO1 :第一吐出ポート
PO2 :第二吐出ポート
R1 :第一ロータ
R2 :第二ロータ
RD1 :第一回転方向
RD2 :第二回転方向
RI :吸入油路
RO1 :第一吐出油路
RO2 :第二吐出油路
S1 :第一回転軸
S2 :第二回転軸
ST :ストレーナ
VB :バルブボディ
W :車輪
X1 :軸第一方向
X2 :軸第二方向
Claims (6)
- 車輪の駆動力源により駆動される機械式オイルポンプと、電動モータにより駆動される電動オイルポンプと、前記機械式オイルポンプ及び前記電動オイルポンプのための油路構成部材と、を備えた車両用油圧供給装置であって、
前記油路構成部材は、
前記機械式オイルポンプのポンプロータである第一ロータが接する第一面と、前記第一面とは反対方向を向く面であって前記電動オイルポンプのポンプロータである第二ロータが接する第二面と、を備えると共に、前記第一面と前記第二面との間に、前記機械式オイルポンプの吸入油路及び吐出油路と、前記電動オイルポンプの吸入油路及び吐出油路と、を備え、
前記第一ロータの回転軸心と前記第二ロータの回転軸心とが平行に配置され、
前記第一ロータの回転方向と前記第二ロータの回転方向とが逆方向である車両用油圧供給装置。 - 前記油路構成部材は、外周面に前記機械式オイルポンプの吐出油路の端部開口である第一吐出端部開口と、前記電動オイルポンプの吐出油路の端部開口である第二吐出端部開口と、を備え、
前記第一吐出端部開口と前記第二吐出端部開口とが、前記第一ロータ又は前記第二ロータの回転軸心の軸方向に見て異なる位置であって、当該回転軸心の周方向に見て重なる位置に配置されている請求項1に記載の車両用油圧供給装置。 - 前記機械式オイルポンプの吸入油路の上流側端部と前記電動オイルポンプの吸入油路の上流側端部とが共通の油路として構成されている請求項1又は2に記載の車両用油圧供給装置。
- 前記油路構成部材は、外周面に前記機械式オイルポンプの吸入油路及び前記電動オイルポンプの吸入油路に共通の吸入端部開口と、前記機械式オイルポンプの吐出油路の端部開口である第一吐出端部開口と、前記電動オイルポンプの吐出油路の端部開口である第二吐出端部開口と、を備え、
前記第一吐出端部開口の開口方向及び前記第二吐出端部開口の開口方向が、前記吸入端部開口の開口方向とは反対方向を向いている請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用油圧供給装置。 - 前記第一ロータ又は前記第二ロータの回転軸心を基準とした、前記機械式オイルポンプの吸入ポートが配置されている角度範囲と、前記電動オイルポンプの吸入ポートが配置されている角度範囲と、が重複している請求項1から4のいずれか一項に記載の車両用油圧供給装置。
- 前記機械式オイルポンプの吐出油路と前記電動オイルポンプの吐出油路とが、前記第一ロータ及び前記第二ロータの双方に対して径方向外側の領域において、前記2つのロータの回転軸心の軸方向に見て重複せず、前記回転軸心の周方向に見て重複するように形成されている請求項1から5のいずれか一項に記載の車両用油圧供給装置。
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DE112014003695.1T DE112014003695B4 (de) | 2013-09-30 | 2014-09-30 | Fahrzeughydraulikversorgungsvorrichtung |
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CN201480049016.XA CN105518302B (zh) | 2013-09-30 | 2014-09-30 | 车辆用油压供给装置 |
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