JP6100479B2 - エレベータ式駐車装置 - Google Patents
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Description
凹凸パレット1Aとフラットパレット1Bの側面には、その長手方向に水平に延び下方が開口した横行用溝2が設けられている。
以下、従来のフラットパレット1Bを「旧フラットパレット1B」と呼ぶ。
パレット1A,1Bの横行用溝2には、ケージ3上の横行装置(いわゆるトンボ機構)の水平旋回するピン(横行用ピン4)が下方から篏合し、横行用溝2と横行用ピン4との係合により、横行用ピン4を水平旋回させることで、凹凸パレット1Aと旧フラットパレット1Bを水平に横行させるようになっている。
従来の凹凸パレット1Aでは、上面に凹凸があり、この凹凸により凹凸パレット1Aの曲げ剛性が高いので、図1(A)に示すように、ケージ3上の横行用レール6の上面から凹凸パレット1Aの車路面5までの高さa1(例えば130mm)は相対的に低く設定されていた。
一方、上面が平らな旧フラットパレット1Bは、上述した横行用溝2の上端高さが同じであり、この部分が車路面5から上方に突出しないために、図1(B)に示すように、ケージ上の横行用レールの上面からパレットの車路面5までの高さa2(例えば230mm)は相対的に高くなっていた。
例えば、図2(A)の例で、ケージ3に設けられたストッパ7の下面の停止高さが乗込み高さからb1(例えば90mm)である場合、図2(B)の例では、ストッパ下面の停止高さを乗込み高さからb1より大きいb2(例えば90+230−130=190mm)にする必要があった。
そのため、従来は、入出庫口に凹凸パレット1Aと旧フラットパレット1Bにそれぞれ対応する2組のドッグ出没装置8を設け、それぞれに対応させて異なる制御を行う必要があった。
ドッグ出没装置8は、ケージ3の4隅を支持するため、通常4台で1組となる。そのため、入出庫口に合計8台のドッグ出没装置8を設ける必要が生じ、入出庫口における構造及び制御が複雑となる問題点があった。
前記パレットは、上面に凹凸がある凹凸パレットと上面が平らなフラットパレットとからなり、かつそれぞれの側面に長手方向に水平に延び下方が開口した横行用溝を有し、
凹凸パレットとフラットパレットは、前記横行用レールの上面から車が載る車路面までの距離が同一に構成され、かつ前記フラットパレットは、該フラットパレットの前記横行用溝が該フラットパレットの上面から上方に突出しないように設けられており、
前記凹凸パレットと前記フラットパレットとの前記横行用溝の下端は、前記横行用レールの上面より上方に位置し、
さらに前記横行用レールの上面から前記フラットパレットが有する前記横行用溝の下端までの上下方向における距離は、前記横行用レールの上面から前記凹凸パレットが有する前記横行用溝の下端までの上下方向における距離より短く設けられており、
前記横行装置は、前記横行用溝と係合する横行用ピンを水平旋回させる水平旋回装置と、水平旋回装置をケージ上において昇降させる昇降装置とを備え、
昇降装置により前記凹凸パレットの前記横行用溝と前記フラットパレットの前記横行用溝のそれぞれの異なる高さに合わせて水平旋回装置を昇降させる、ことを特徴とするエレベータ式駐車装置が提供される。
従って、入出庫口におけるケージの停止高さを共通にすることができ、これにより入出庫口に必要なドッグ出没装置の必要数を減らすことができる。
従って、パレットの種類(凹凸パレット又はフラットパレット)に応じて、昇降装置により水平旋回装置を所定の高さ昇降させるだけで、凹凸パレットとフラットパレットを混用可能であり、構造を簡略化し、制御を容易化できる。
また、縦列型エレベータ式駐車装置の場合に、車路用のフラットパレットを設けることで昇降床の設置が不要となり、コストダウン、工期の短縮が可能となる。
この紐部材14bの巻上げ、巻下げにより、ケージ中央部14cは、ケージ昇降路11に沿って昇降する。
手前側のエレベータ式駐車装置10の少なくとも1つのフラットパレット1Cは、手前側の入出庫口に停止するケージ上に載せて、その上を車が自走して奥側の入出庫口まで通過可能な車路用のフラットパレット1Cである。
車路用のフラットパレット1Cは、格納用のフラットパレット1Cと用途が相違するが形状は実質的に同一である。
以下、本発明のフラットパレット1Cを「新フラットパレット1C」と呼ぶ。
また、凹凸パレット1Aと新フラットパレット1Cは、横行用レール16の上面から車が載る車路面5までの高さa1,a3が同一に構成されている。
さらに、新フラットパレット1Cの横行用溝2は、その上面から上方に突出しないように凹凸パレット1Aの横行用溝2より低い位置に設けられている。すなわち、新フラットパレット1Cの横行用溝2は、凹凸パレット1Aの横行用溝2より、高さh(例えば100mm)低く設定されている。
水平旋回装置22は、例えば旋回駆動装置23、ターンテーブル24、及び水平部材25からなる。旋回駆動装置23は、例えばターンテーブル24に固定されたリングギヤと、これと噛みあうピニオンギヤを回転駆動するモータとからなる。
水平部材25は、先端の上面に横行用ピン21が固定され、末端がターンテーブル24の外面に固定されている。
さらに、ターンテーブル24は、横行用ピン21及び水平部材25がパレット1A,1Cと干渉することなく、パレット1A,1Cの下面を支持できるようになっている。
昇降フレーム31は、その上部に水平旋回装置22が固定され、ケージ14に対し上下動可能に取り付けられている。この例で昇降フレーム31の4隅にボールナット33が固定されている。また、ボールナット33と螺号する4本の昇降用ボールネジ32が鉛直に伸び、それぞれの下端はスラスト軸受35を介してケージ14のケージ中央部14cに固定されている。
各昇降用ボールネジ32には、同期スプロケット34が取り付けられており、これと噛み合うチェーン(図示せず)により、4本の昇降用ボールネジ32が同期して回転するようになっている。さらに、このチェーン又は同期スプロケット34を駆動する駆動モータ(図示せず)が設けられている。
以下この昇降位置を上位置、中位置、下位置の3位置とする。昇降装置30は、パレット1A,1Cの横行用溝2の高さに合わせて水平旋回装置22を昇降させるようになっている。
また、昇降装置30による「下位置」は、水平旋回装置22のターンテーブル24がパレット1A,1Cの下面に当接せず、横行用ピン21が新フラットパレット1Cの横行用溝2に嵌合する高さに設定されている。
この構成により、中位置及び下位置において、旋回駆動装置23により水平部材25を水平旋回させることにより、横行用ピン21を水平旋回させることで、パレット1A,1Cを格納棚12との間で横行させることができる。
図6(A)(B)において、ケージ14のケージ吊部14aに設けられたストッパ7の下面の停止高さは、乗込み高さH1からb1(例えば90mm)であり、凹凸パレット1Aと新フラットパレット1Cで同一である。
従って、入出庫口におけるケージ14の停止高さを共通にすることができ、これにより入出庫口に必要なドッグ出没装置8の必要数を減らすことができる。
従って、パレットの種類(凹凸パレット1A又は新フラットパレット1C)に応じて、昇降装置30により水平旋回装置22を昇降させるだけで、凹凸パレット1Aと新フラットパレット1Cを混用可能であり、構造を簡略化し、制御を容易化できる。
また、縦列型エレベータ式駐車装置の場合に、車路用の新フラットパレット1Cを設けることで昇降床の設置が不要となり、コストダウン、工期の短縮が可能となる。
2 横行用溝、3 ケージ、4 横行用ピン、5 車路面、
6 横行用レール、7 ストッパ、8 ドッグ出没装置、
10 エレベータ式駐車装置、11 ケージ昇降路、
12 格納棚、12a 普通車用格納棚、
12b ハイルーフ車用格納棚、12c 車路用格納棚、
14 ケージ、14a ケージ吊部、14b 紐部材(ワイヤ又はチェーン)、
14c ケージ中央部、16 横行用レール、
20 横行装置、21 横行用ピン(円筒形ローラ)、
22 水平旋回装置、23 旋回駆動装置、
24 ターンテーブル、25 水平部材、
30 昇降装置、31 昇降フレーム、
32 昇降用ボールネジ、33 ボールナット、
34 同期スプロケット、35 スラスト軸受
Claims (2)
- 上下方向に延びるケージ昇降路の幅方向端部に隣接して上下方向に間隔を隔てて設けられた複数の格納棚と、ケージ昇降路を昇降するケージと、ケージに取り付けられ車を載せるパレットの横行を案内する横行用レールと、ケージに取り付けられパレットを格納棚との間で横行させる横行装置と備えたエレベータ式駐車装置であって、
前記パレットは、上面に凹凸がある凹凸パレットと上面が平らなフラットパレットとからなり、かつそれぞれの側面に長手方向に水平に延び下方が開口した横行用溝を有し、
凹凸パレットとフラットパレットは、前記横行用レールの上面から車が載る車路面までの距離が同一に構成され、かつ前記フラットパレットは、該フラットパレットの前記横行用溝が該フラットパレットの上面から上方に突出しないように設けられており、
前記凹凸パレットと前記フラットパレットとの前記横行用溝の下端は、前記横行用レールの上面より上方に位置し、
さらに前記横行用レールの上面から前記フラットパレットが有する前記横行用溝の下端までの上下方向における距離は、前記横行用レールの上面から前記凹凸パレットが有する前記横行用溝の下端までの上下方向における距離より短く設けられており、
前記横行装置は、前記横行用溝と係合する横行用ピンを水平旋回させる水平旋回装置と、水平旋回装置をケージ上において昇降させる昇降装置とを備え、
昇降装置により前記凹凸パレットの前記横行用溝と前記フラットパレットの前記横行用溝のそれぞれの異なる高さに合わせて水平旋回装置を昇降させる、ことを特徴とするエレベータ式駐車装置。 - 手前側と奥側に位置し、入出庫口が連続する同一高さに設定された2台のエレベータ式駐車装置であって、
手前側のエレベータ式駐車装置の少なくとも1つのフラットパレットは、手前側の入出庫口に停止するケージ上に載せて、その上を車が自走して奥側の入出庫口まで通過可能な車路用のフラットパレットであり、
手前側のエレベータ式駐車装置の少なくとも1つの格納棚は、ハイルーフ車用の格納高さを有するハイルーフ車用格納棚であり、
さらに、ハイルーフ車用格納棚の上方に、普通車用の格納高さを確保して車路用フラットパレットを格納する車路用格納棚を有する、ことを特徴とする請求項1に記載のエレベータ式駐車装置。
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