JP6089338B2 - 有機el素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、「有機EL素子」という)及び有機EL素子の製造方法に関する。
有機EL素子は、発光デバイスとして各種装置への適用が検討及び実用化されており、例えば、フラットパネルディスプレイ、液晶表示装置用バックライト、あるいは照明用光源等に用いられる。
図6は、一般的な有機EL素子の構成を示す断面図である。図6に示すように、一般的に有機EL素子100は、反射電極111、有機層112、透明電極113及び透明基板114がこの順に積層されることにより構成されている。有機層112は、電子注入層、電子輸送層、発光層、ホール輸送層及びホール注入層等が積層されることにより構成される(図示せず)。陰極側に電子注入層及び電子輸送層を配置し、陽極側にホール注入層及びホール輸送層を配置し、電子輸送層とホール輸送層との間に発光層を配置するのが一般的である。以下では、反射電極111を陰極とし、透明電極113を陽極とする場合について考え、電子輸送層及びホール輸送層がそれぞれ陰極及び陽極に接するように配置されていると想定する。なお、透明電極113を陽極とし、反射電極111を陰極とする場合にも同様にして考えることができる。
有機EL素子では、光の干渉効果を利用して正面方向(図中の上方向)の光を強めるために、発光位置と反射電極との距離を短く(例えば、30〜70nm)設定する場合が多い。しかしながら、発光位置と反射電極との距離が短くなると、表面プラズモンの影響が生じる。ここで、表面プラズモンとは、金属の表面に存在する電子が集団振動する振動モードであって、金属中の自由電子と光とが相互作用を起こす現象である。有機EL素子では、反射電極の主な材料としてアルミニウム(Al)又は銀(Ag)などの金属が用いられる場合が多く、発光位置と反射電極との距離が短いときには、発光位置で発生した光の一部は表面プラズモンに結合した後に反射電極に吸収される。このように有機EL素子では、表面プラズモンの影響により発光効率が低下するという課題がある。
そこで、反射電極と有機層との界面に周期的な突起部を設けることにより表面プラズモンを励起し、発光層側に光を再反射することで発光効率を改善する技術が提案されている(特許文献1)。
米国特許第7,667,387号明細書
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、有機EL素子を作製する際、有機層に突起部を設けると応力が生じるために有機層が崩れてしまうという問題がある。また、面内に均一に突起部を形成するためには、ポーラスマスクのアライメントを精度良く行う必要があるが、大面積の有機EL素子を作製する場合、ポーラスマスクのアライメントが非常に難しくなるという問題もある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、表面プラズモンの影響を低減して発光効率が改善された有機EL素子とそれを実現できる製造方法とを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る有機EL素子は、反射電極と、前記反射電極に対向して設けられた透明電極と、前記反射電極と前記透明電極との間に設けられた発光層と、前記反射電極と前記発光層との間に設けられた低屈折率層とを備え、前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有すると共に、前記発光層よりも屈折率が低く、前記反射電極の表面と前記発光層の中心発光位置との間の距離は300nm以下であり、前記反射電極は、Alによって形成されており、前記発光層にて発生した光の中心発光波長をλとし、前記発光層の屈折率を基準にしたときの前記低屈折率層と前記発光層との屈折率差をΔnとし、前記低屈折率層の厚みをdとすると、Δn×d/λ≦−0.009であることを特徴とする。
また、本発明の他の一態様に係る有機EL素子は、反射電極と、前記反射電極に対向して設けられた透明電極と、前記反射電極と前記透明電極との間に設けられた発光層と、前記反射電極と前記発光層との間に設けられた低屈折率層とを備え、前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有すると共に、前記発光層よりも屈折率が低く、前記反射電極の表面と前記発光層の中心発光位置との間の距離は300nm以下であり、前記反射電極は、Agによって形成されており、前記発光層にて発生した光の中心発光波長をλとし、前記発光層の屈折率を基準にしたときの前記低屈折率層と前記発光層との屈折率差をΔnとし、前記低屈折率層の厚みをdとすると、Δn×d/λ≦−0.02であることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る有機EL素子の製造方法は、反射電極を形成する工程と、前記反射電極の上に、ナノ粒子を含む低屈折率層を形成する工程と、前記低屈折率層の上に発光層を形成する工程と、前記発光層の上に透明電極を形成する工程と、を含み、前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有すると共に、前記発光層よりも屈折率が低いことを特徴とする。
本発明の一態様における有機EL素子によれば、表面プラズモンの影響を抑制することができるので、発光効率を向上させることができる。
また、本発明の一態様における有機EL素子の製造方法によれば、発光層よりも低屈折率の低屈折率層を容易に形成することができる。
図1は、実施の形態1に係る有機EL素子の構成を模式的に示す断面図である。 図2は、実施の形態1に係る有機EL素子における低屈折率層の屈折率と発光効率との関係を示す図である。 図3Aは、実施の形態1に係る有機EL素子において、低屈折率層により生じる位相差と発光効率との関係を示す図である(x=30nm)。 図3Bは、実施の形態1に係る有機EL素子において、低屈折率層により生じる位相差と発光効率との関係を示す図である(x=60nm)。 図3Cは、実施の形態1に係る有機EL素子において、低屈折率層により生じる位相差と発光効率との関係を示す図である(x=100nm)。 図4Aは、実施の形態2に係る有機EL素子において、低屈折率層により生じる位相差と発光効率との関係を示す図である(x=30nm)。 図4Bは、実施の形態2に係る有機EL素子において、低屈折率層により生じる位相差と発光効率との関係を示す図である(x=60nm)。 図4Cは、実施の形態2に係る有機EL素子において、低屈折率層により生じる位相差と発光効率との関係を示す図である(x=100nm)。 図5は、変形例1に係る有機EL素子の構成を模式的に示す断面図である。 図6は、一般的な有機EL素子の構成を示す断面図である。 図7は、発光点Sと反射電極(Al)との距離(x)と、発光効率との関係を示す図である。 図8は、発光点Sと反射電極(Ag)との距離(x)と、発光効率との関係を示す図である。
本発明に係る有機EL素子の一態様は、反射電極と、前記反射電極に対向して設けられた透明電極と、前記反射電極と前記透明電極との間に設けられた発光層と、前記反射電極と前記発光層との間に設けられた低屈折率層とを備え、前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有すると共に、前記発光層よりも屈折率が低く、前記反射電極の表面と前記発光層の中心発光位置との間の距離は300nm以下であり、前記反射電極は、Alによって形成されており、前記発光層にて発生した光の中心発光波長をλとし、前記発光層の屈折率を基準にしたときの前記低屈折率層と前記発光層との屈折率差をΔnとし、前記低屈折率層の厚みをdとすると、Δn×d/λ≦−0.009である。
本態様によれば、発光層と反射電極との間に低屈折率層が設けられているので、発光層で発生した光が表面プラズモンに結合する割合が小さくなる。これにより、表面プラズモンの影響を抑制することができるので、発光効率を向上させることができる。さらに、反射電極の表面と発光層の中心発光位置との間の距離が300nm以下となるように構成されているので、表面プラズモンによって発光効率が著しく低下するような場合であっても、効果的に発光効率を向上させることができる。さらに、反射電極がAlの場合に、Δn×d/λ≦−0.009とすることにより、80%以上の発光効率を実現することができる。
また、本発明の他の一態様に係る有機EL素子は、反射電極と、前記反射電極に対向して設けられた透明電極と、前記反射電極と前記透明電極との間に設けられた発光層と、前記反射電極と前記発光層との間に設けられた低屈折率層とを備え、前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有すると共に、前記発光層よりも屈折率が低く、前記反射電極の表面と前記発光層の中心発光位置との間の距離は300nm以下であり、前記反射電極は、Agによって形成されており、前記発光層にて発生した光の中心発光波長をλとし、前記発光層の屈折率を基準にしたときの前記低屈折率層と前記発光層との屈折率差をΔnとし、前記低屈折率層の厚みをdとすると、Δn×d/λ≦−0.02である。
本態様でも、発光層と反射電極との間に低屈折率層が設けられているので、発光層で発生した光が表面プラズモンに結合する割合が小さくなる。これにより、表面プラズモンの影響を抑制することができるので、発光効率を向上させることができる。また、反射電極の表面と発光層の中心発光位置との間の距離が300nm以下となるように構成されているので、表面プラズモンによって発光効率が著しく低下するような場合であっても、効果的に発光効率を向上させることができる。さらに、反射電極がAgの場合に、Δn×d/λ≦−0.02とすることにより、80%以上の発光効率を実現することができる。
また、本発明に係る有機EL素子の一態様において、さらに、前記反射電極と前記低屈折率層との間に、電子あるいは正孔を注入又は輸送する有機層を備えていてもよい。あるいは、前記低屈折率層を前記発光層に接するように構成してもよい。
また、本発明に係る有機EL素子の一態様において、当該有機EL素子における屈折率が変化する界面に、回折格子、光拡散層、マイクロレンズ、及びピラミッド構造のいずれか一つを備えていてもよい。
この構成により、光取り出し効率を向上させることができる。
また、本発明に係る有機EL素子の一態様において、前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料と、当該材料に混合されたナノ粒子とからなる、としてもよい。あるいは、前記低屈折率層は、ナノ粒子からなるナノ粒子層と、当該ナノ粒子層の上に積層された、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる機能層とを含む、としてもよい。あるいは、前記低屈折率層は、各々が電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する2つの機能層と、当該2つの機能層の間に形成された、ナノ粒子からなるナノ粒子層とを含む、としてもよい。これらの場合、前記ナノ粒子の粒径が前記低屈折率層の膜厚以下であることが好ましい。さらに、前記ナノ粒子は多孔質粒子である、としてもよい。さらに、前記ナノ粒子の屈折率は1.5以下であることが好ましい。
これらの構成により、発光層よりも屈折率の低い低屈折率層を容易に形成することができる。
また、本発明に係る有機EL素子の製造方法の一態様は、反射電極を形成する工程と、前記反射電極の上に、ナノ粒子を含む低屈折率層を形成する工程と、前記低屈折率層の上に発光層を形成する工程と、前記発光層の上に透明電極を形成する工程と、を含み、前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有すると共に、前記発光層よりも屈折率が低い。
本態様によれば、発光層よりも屈折率の低い低屈折率層を容易に形成することができる。
さらに、本発明に係る有機EL素子の製造方法の一態様において、前記低屈折率層を形成する工程では、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料にナノ粒子を混合することで前記低屈折率層を形成してもよい。
さらに、本発明に係る有機EL素子の製造方法の一態様において、前記低屈折率層を形成する工程は、ナノ粒子からなるナノ粒子層を形成する工程と、前記ナノ粒子層の上に電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる機能層を形成する工程とを含む、としてもよい。
さらに、本発明に係る有機EL素子の製造方法の一態様において、前記低屈折率層を形成する工程は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる第1の機能層を形成する工程と、前記第1の機能層の上にナノ粒子からなるナノ粒子層を形成する工程と、前記ナノ粒子層の上に電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる第2の機能層を形成する工程とを含む、としてもよい。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。従って、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程(ステップ)、工程の順序等は、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1に係る有機EL素子1について、図1を用いて説明する。図1は、実施の形態1に係る有機EL素子の構成を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る有機EL素子1は、反射電極11、低屈折率層15、有機層12、透明電極13及び透明基板14がこの順に積層されることにより構成されている。
このように構成される有機EL素子1において、反射電極11と透明電極13とに所定の電圧が印加されると、反射電極11から低屈折率層15を通じて有機層12内に含まれる発光層にキャリア(電子又はホール)が注入される。このとき、キャリアの注入を効率的に行うために、反射電極11と低屈折率層15との間、又は、透明電極13と有機層12との間に、キャリア注入層及びキャリア輸送層のいずれか一方又は両方を挿入してもよい。また、低屈折率層15と発光層との間に、キャリア輸送層を挿入してもよい。なお、以下では、キャリア注入層、キャリア輸送層及び発光層を総称して有機層と表現することにする。
以下、有機EL素子1における各構成及びその構成を実現しうる材料等に関して具体的に説明するが、本実施の形態における有機EL素子はこれらの材料に限定されない。
反射電極11は、光反射性を有する電極であり、有機層12内の発光層で発生した光を空気層(透明基板14の外側の領域)に向かう方向へ回帰させる機能を持つ。反射電極11の材料としては、例えば、Ag、Al、Cu、Mg、Li、Naなどの金属を用いることができる。また、これらの金属に接するようにITO(酸化インジウムスズ)又はPEDOT:PSS(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの透明導電性材料を積層させて反射電極11を構成してもよい。なお、本実施の形態において、反射電極11は陰極である。また、反射電極11は、例えば、基板(不図示)の上に形成することができる。
有機層12は、発光層を含み、例えば、反射電極11側から透明電極13に向かって順に、電子注入層、電子輸送層、発光層、ホール輸送層及びホール注入層等が、あるいはこれらの機能層の一部の層が積層されることにより構成される。本実施の形態において、透明電極13は陽極であるので、ホール輸送層やホール注入層は透明電極13側に配置されている。
ホール注入層の材料としては、例えばITO、IZO(インジウム亜鉛酸化物)又はPEDOT:PSS等を用いることができる。
ホール輸送層の材料としては、例えば、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、2−TNATA、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)、スピロ−NPD、スピロ−TPD、スピロ−TAD、又は、TNBなどを代表例とする、トリアリールアミン系化合物、カルバゾール基を含むアミン化合物又はフルオレン誘導体を含むアミン化合物などのホール輸送性材料を用いることができる。
発光層は、反射電極11と透明電極13との間に設けられた有機発光層である。発光層の材料については、例えば赤色の光が発光可能な赤色発光層の場合は、Alq3に[2−[2−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]エチニル]−6−メチル−4H−イリデン]−プロパネプロパンジニトリル(DCM色素)をドープさせた層を用いることができ、緑色の光が発光可能な緑色発光層の場合は、Alq3からなる層を用いることができ、青色の光が発光可能な青色発光層の場合は、ビス(2−メチル−8−キノリトラト、パラ−フェニルフェノラト)アルミニウム(BAlq3)にペニレンをドープした層を用いることができる。また、これらに代表される、主発光波長が異なる2層以上を積層することで、白色光源を提供することもできる。発光層の屈折率は、1.7〜1.9程度である。
電子輸送層の材料としては、例えば、Alq3等の電子輸送性材料として知られる金属錯体や、フェナントロリン誘導体、ピリジン誘導体、テトラジン誘導体、オキサジアゾール誘導体等のヘテロ環を有する化合物を用いることができる。
電子注入層の材料としては、金属ドーピングした有機材料を用いることができる。この場合、ドーピング材料としては、例えばLi、Cs、Naなどが挙げられる。また、低仕事関数材料であるLiやMg、あるいはそれらの化合物等の薄膜を反射電極11に接するように積層してもよい。
透明電極13は、光透過性を有する電極であり、反射電極11に対向して設けられている。反射電極11と透明電極13との間に電圧が印加されると、透明電極13から有機層12にキャリア(電子又はホール)が注入される。透明電極13の材料としては、ITO、IZO又はPEDOT:PSS等の透明導電性材料を用いることができる。また、透明電極13は材料自体が透明でなくてもよく、Ag(銀)やAl(アルミニウム)等の導体を100nm以下の膜厚に薄膜化することで光を透過させるように構成し、この薄膜化した薄膜導体を透明電極13とすることもできる。なお、本実施の形態において、透明電極13は陽極である。
透明基板14は、透明電極13の上に設けられた、光透過性を有する基板である。透明基板14は、透明電極13の表面を保護するために設けられている。透明基板14の材料としては、例えばガラスからなるガラス基板、又は、透明樹脂からなるプラスチック製のバリアフィルム等を用いることができる。
低屈折率層15は、反射電極11と発光層との間に設けられており、本実施の形態では、図1に示すように、反射電極11と有機層12との間に設けられている。低屈折率層15は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有すると共に、その屈折率は発光層の屈折率よりも低くなるように構成された低屈折率機能層である。また、低屈折率層15は、屈折率に応じて当該低屈折率層15内を通過する光の位相を変化させる位相制御層として機能するものであり、発光層で発生した光のうち、透明電極13側に直接向かう光と反射電極11で反射した後に透明電極13側に向かう光とに位相差を生じさせることができる。この位相差は、低屈折率層15の屈折率を調整することにより制御することができる。
低屈折率層15の材料としては、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有し、発光層の屈折率よりも低い屈折率を有する任意の材料を用いることができる。
電子を輸送する機能を有する材料としては、電子輸送性を有する化合物の群から適宜選定することができる。この種の化合物としては、例えば、Alq3等の電子輸送性材料として知られる金属錯体や、フェナントロリン誘導体、ピリジン誘導体、テトラジン誘導体、又は、オキサジアゾール誘導体等のヘテロ環を有する化合物などが挙げられる。但し、これらの材料に限定されるものではなく、一般に知られる任意の電子輸送材料を用いることが可能であり、特に電子輸送性の高いものを用いるとよい。
また、正孔を輸送する機能を有する材料としては、正孔輸送性を有する化合物の群から適宜選定することができる。この種の化合物としては、例えば、4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)、2−TNATA、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(MTDATA)、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)、スピロ−NPD、スピロ−TPD、スピロ−TAD、又は、TNBなどを代表例とする、トリアリールアミン系化合物、カルバゾール基を含むアミン化合物、フルオレン誘導体を含むアミン化合物などを挙げることができる。但し、これらの材料に限定されるものではなく、一般に知られる任意の正孔輸送材料を用いることが可能である。
さらに、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する上記の材料に、ナノ粒子等の低屈折率材料を混合するとよい。例えば、低屈折率層15を、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料と当該材料に混合されたナノ粒子とで構成されたナノ粒子混合層とすることができる。
これは、発光層の屈折率より低い材料は少なく、低屈折率層15の屈折率を自由に制御することが難しいからであるが、ナノ粒子等の低屈折率材料を低屈折率化材料として用いて、上記の材料にナノ粒子等の低屈折率材料を混合して成膜することで、所望の低屈折率を有する低屈折率層15を容易に得ることが可能となる。また、ナノ粒子を混合することによって、屈折率を低くすることもできる。また、層中におけるナノ粒子の混合量を調整することによって、低屈折率層15の屈折率を容易に制御することも可能となる。
すなわち、発光層よりも屈折率が高い材料であったとしても、この材料にナノ粒子を混合することによって、発光層よりも屈折率の低い低屈折率層15を得ることができる。あるいは、発光層よりも屈折率が低い材料に対してナノ粒子を混合させてもよく、発光層よりも屈折率が低い材料にナノ粒子を混合することによって、当該材料よりもさらに屈折率の低い低屈折率層15を得ることもできる。
このようなナノ粒子を含む低屈折率層15は、蒸着又は転写等の乾式プロセスによって成膜してもよいし、スピンコート、スプレーコート、ダイコート又はグラビア印刷等の塗布プロセスによって成膜してもよいが、上記の材料にナノ粒子をあらかじめ混合して成膜することができる塗布プロセスの方が成膜しやすい。
さらに、この場合、ナノ粒子の粒径は、低屈折率層15の膜厚以下とすることが好ましい。例えば、粒径が100nm以下のナノ粒子を用いた場合、当該ナノ粒子の粒径は発光波長(例えば、可視光領域の発光波長)よりも十分に小さいため、低屈折率層15の屈折率を実効的に小さくすることができる。これにより、所望の低屈折率を有する低屈折率層15を容易に得ることが可能となる。
また、ナノ粒子の屈折率は、1.5以下であることが好ましい。このように、ナノ粒子の屈折率を1.5以下とすることにより、発光層よりも低屈折率の低屈折率層15を容易に得ることが可能となる。例えば、発光層の屈折率が1.75程度の場合、上記の材料だけでは低屈折率層15の屈折率が発光層の低屈折率よりも低くならないようなときでも、屈折率が1.5以下のナノ粒子を混合することで、屈折率が1.75よりも低い低屈折率層15を容易に得ることができる。
また、ナノ粒子としては、例えば低屈折率化が可能な多孔質粒子を用いることができる。この場合、多孔質粒子の屈折率は、多孔質粒子の空隙率[%]を用いて以下の式(1)で求めることができる。
(多孔質粒子材料の屈折率)×(1−空隙率/100)+空隙率/100・・・(1)
式(1)より、空隙率が高いほど多孔質粒子の屈折率を低くすることができるので、ナノ粒子の空隙率は高い方が好ましい。
また、多孔質粒子材料としては、例えば金属酸化物が挙げられるが、上記式(1)より多孔質粒子材料としては屈折率が低い材料を用いるとよい。このような多孔質粒子材料としては、特に多孔質シリカ(ポーラスシリカ)が望ましい。また、多孔質シリカとしては、中空シリカ、ナノポーラスシリカ又はメソポーラスシリカ等が挙げられる。シリカ(SiO)の屈折率はおおよそ1.5であり、多孔質シリカの空隙率は40%程度が実現可能である。この場合、上記式(1)より、その多孔質シリカの屈折率は1.3となる。
このように、有機EL素子1における各構成の材料として上述の材料を用いることによって発光効率の高い有機EL素子を実現することができる。なお、本実施の形態では、反射電極11を陰極としているが、当該反射電極11を陽極とする場合は、電子注入層及び電子輸送層は透明電極13側に配置され、ホール注入層及びホール輸送層は反射電極11側に配置される構成となる。この場合も、上で述べたような材料構成にすることで、発光効率の高い有機EL素子を実現することができる。
次に、図1に示される本実施の形態に係る有機EL素子1の効果について、図6に示される構成の有機EL素子100と比較しながら説明する。
図1及び図6に示される有機EL素子1(100)において、反射電極11(111)と透明電極13(113)とに所定の電圧が印加されると、反射電極11(111)及び透明電極13(113)からそれぞれ電子及びホールが有機層12(112)に注入される。これらホールと電子とが有機層12(112)内の発光層で結合することにより光が発生する。発光層で発生した光は、透明電極13(113)及び透明基板14(114)を通って、有機EL素子1(100)の外部の空気層に取り出される。
この場合、図1及び図6に示されるように、光は、有機層12(112)の発光層における発光位置(発光点)Sで発生する。この発光位置Sは、有機層12(112)の構成によって決まる。有機EL素子は面光源と呼ばれることが多いが、実際は発光面に発光に寄与する分子が平面状に多数存在する構成であるので、互いに干渉しない多数の発光位置Sが平面状に分布しているモデルで考えるのが妥当である。従って、以下の説明では、1つの発光位置Sからの光について考える。
上述したように、有機層12(112)の構成が決まれば、発光位置Sが決まる。発光位置Sは、発光層の厚み方向に有限に広がることとなる。従って、以下の説明では、発光位置Sとして、それぞれの位置ごとに発光強度で重み付けして平均を取った中心発光位置Sを用いる。なお、中心発光位置Sの位置は、断面観察により層構成を観測することでも検出可能である。また、中心発光位置Sの位置は、Nature Photonics,vol4,p329(2010)に記載されている方法等でも検出可能である。
また、有機層12(112)の材料によって、中心発光位置Sで発生する光の発光波長λが決まる。以下の説明では、発光波長λとして、各々の波長に対してその強度で重み付けして平均を取った中心発光波長λを用いる。
次に、図1及び図6に示される構成の有機EL素子について、表面プラズモンの影響について説明する。
まず、図6の有機EL素子100における表面プラズモンの影響について説明するために、図6の有機EL素子100において、反射電極111の材料としてアルミニウム(Al)を用いた場合について、図7を用いて説明する。図7は、発光点(中心発光位置)SとAl反射電極との距離xに対する発光効率の依存性を計算した結果を示す図である。
図7に示すように、発光点(中心発光位置)Sと反射電極111の表面との距離xが短いほど、発光効率が小さいことが分かる。これは、発光点Sと反射電極111の表面との距離xが短いほど、キャリアが結合したときの光のうち反射電極111に向かう光が表面プラズモンに結合し、透明基板114側に向かう伝播光の割合が減少するためである。このように、図6に示される構成の有機EL素子100では、表面プラズモンによって発光効率が低下し、特に、上記距離xが300nm以下の場合に発光効率が低下しはじめる。つまり、上記距離xが300nm以下の場合に、表面プラズモンの影響が顕著になる。
そこで、図1に示す有機EL素子1では、このような表面プラズモンによるロスを低減するために、発光点(中心発光位置)Sと反射電極11の間、すなわち、発光層と反射電極11との間に、発光層よりも屈折率が低い低屈折率層15を設けている。このように低屈折率層15を設けることにより、光の干渉効果によって金属表面に伝わる電場を低減することができるので、発光層で発生した光が表面プラズモンに結合することを抑制することができる。これにより、有機EL素子の発光効率を向上させることができる。
ここで、低屈折率層15の屈折率と有機EL素子の発光効率との関係について、図2を用いて説明する。図2は、実施の形態1における低屈折率層の屈折率と発光効率との関係を示す図であり、図1に示す構成において低屈折率層の屈折率に対する発光効率の依存性を計算した結果を示している。なお、図2は、図1の構成において、発光波長を520nmとし、発光層の屈折率を1.75とし、反射電極11をアルミニウム(屈折率1+6i)とし、発光点(中心発光位置)Sの位置をx=60nmとし、低屈折率層15の厚み(d)を50nmとして計算した結果である。また、広範囲の屈折率に対する依存性を確認するために、低屈折率層15の屈折率は1から8まで変化させて計算を行った。また、表面プラズモンへの結合は発光分子の向きによっても異なるので、低屈折率層の表面に対して水平な方向(xy方向)の発光分子(図中の実線)と垂直な方向(z方向)の発光分子(図中の破線)に対してそれぞれ計算を行った。
図2から分かるように、発光効率は、低屈折率層の屈折率に依存した干渉効果を示しており、一定の範囲の屈折率で周期的に高い発光効率が得られ、表面プラズモンの影響が抑制される様子が変化していることが見て取れる。例えば、低屈折率層の屈折率が2以下のときには、水平方向の発光分子及び垂直方向の発光分子の両方に対して表面プラズモンへの結合を抑制できる場合は、低屈折率層の屈折率が発光層の屈折率(1.75)よりも低い領域であることが分かる。
このように、本願発明者は、発光効率が低屈折率層の屈折率に依存するということを見出し、反射電極と発光層との間に、発光層よりも屈折率が低い低屈折率層を設けることにより、表面プラズモンの影響を抑制して発光効率を向上させることができるという着想を得ることができた。
なお、図2によると、低屈折率層の屈折率が2よりも大きい場合にも高い発光効率を得ることができる領域が存在するが、一般的な有機EL素子の材料では高い屈折率を得ることが難しい。一方、屈折率の低い分子は、分極率の小さな結合を増やしたり分子の体積を増やしたりする等の分子設計を行うことによって実現できる。例えば、分子にフッ素等の低屈折率化材料を導入することにより低屈折率化できる。このように、低屈折率層としては、例えば既に存在するキャリア注入層又はキャリア輸送層の材料に、上記のような分子設計を取り入れた材料を用いて構成することもできる。
次に、低屈折率層15と発光効率との関係について、発光点S、低屈折率層の厚みd及び低屈折率層の挿入に伴って生じる位相差を変化させて詳細に検討した結果を図3A〜図3Cを用いて説明する。図3A〜図3Cは、実施の形態1に係る有機EL素子において低屈折率層により生じる位相差と発光効率との関係を示す図である。図3Aは、発光点Sがx=30nmの場合、図3Bは、発光点Sがx=60nmの場合、図3Cは、発光点Sがx=100nmの場合で計算した結果を示している。
なお、各図において、横軸は位相差、縦軸は発光効率を示しており、図1の構成において、発光波長を520nmとし、発光層の屈折率を1.75とし、反射電極11をアルミニウム(屈折率1+6i)とし、低屈折率層の厚みdを10nm<d<50nm、屈折率差Δnを−0.75<Δn<0.75と変化させて計算を行った。また、位相差はΔn×d/λとし、Δnは発光層の屈折率を基準としたときの低屈折率層と発光層との屈折率差(低屈折率層の屈折率−発光層の屈折率)である。
図3A〜図3Cに示すように、低屈折率層の屈折率が発光層の屈折率よりも低い場合(Δnが負の値の場合)において、発光効率が上昇していることが分かる。
例えば、発光点Sがx=30の場合、図7に示すように、低屈折率層を設けないときの発光効率は0.5程度であったが、図3Aに示すように、低屈折率層を設けたときの発光効率は、屈折率差Δnを負とすることで、すなわち、低屈折率層の屈折率を発光層の屈折率よりも低くすることで、0.5よりも向上する。
また、発光点Sがx=60の場合、図7に示すように、低屈折率層を設けないときの発光効率は0.65程度であったが、図3Bに示すように、低屈折率層を設けたときの発光効率は、屈折率差Δnを負とすることで、0.65よりも向上する。
また、発光点Sがx=100の場合、図7に示すように、低屈折率層を設けないときの発光効率は0.7程度であったが、図3Cに示すように、低屈折率層を設けたときの発光効率は、屈折率差Δnを負とすることで、0.7よりも向上する。
このように、低屈折率層15の位相差(Δn×d/λ)を0以下とすることで、発光効率を向上させることができる。
また、発光効率としては80%以上とすることが好ましい。これは、有機EL素子を商品として考えたときに、発光効率が既存のデバイスを上回ることができれば市場競争で勝ち抜くことができ、この場合の発光効率の目安が80%だからである。例えば、照明装置の場合、有機EL照明は蛍光灯の効率を上回る必要がある。蛍光灯ではデバイスの電力効率として40%程度が実現している。有機EL素子では、内部量子効率や全反射によるロスにより少なくとも50%程度のロスが存在するので、電力効率として40%を上回るためにはプラズモンによるロスで決まる発光効率として80%以上が望まれる。
図3A〜図3Cから、各図の全ての場合に発光効率として80%以上とするための条件は、位相差がマイナス0.009以下である。従って、低屈折率層15の位相差(Δn×d/λ)は、−0.009以下とすることが好ましい。
次に、本実施の形態に係る有機EL素子1の製造方法について、図1を参照しながら説明する。まず、基板(不図示)の上にAlからなる反射電極11を形成する(反射電極形成工程)。次に、反射電極11の上にナノ粒子等の低屈折率材料を含む低屈折率層15を形成する(低屈折率層形成工程)。この工程では、例えば、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料にナノ粒子を混合することで低屈折率層15を形成する。次に、低屈折率層15の上に発光層を含む複数層からなる有機層12を形成する(有機層形成工程)。次に、有機層12の上に透明電極13を形成する(透明電極形成工程)。その後、透明電極13の上に透明基板14を貼り合わせる。これにより、有機EL素子1を作製することができる。なお、有機EL素子1における各構成の材料は、上述の材料を適宜用いることができる。
(実施の形態1の変形例1)
次に、実施の形態1の変形例1に係る有機EL素子について説明する。本変形例に係る有機EL素子は、図1に示す有機EL素子1と基本的な構成は同じであるので、以下、両者の異なる点について説明する。
本変形例に係る有機EL素子と上述の実施の形態1に係る有機EL素子1とは、低屈折率層の構成が異なる。すなわち、上述の実施の形態1における低屈折率層15は、その一例として、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料にナノ粒子等の低屈折率材料を混合することで形成したが、本変形例における低屈折率層は、ナノ粒子等の低屈折率材料からなる低屈折率材料層(ナノ粒子層)と、当該低屈折率材料層(ナノ粒子層)の上に積層された、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる機能層との積層膜によって構成されている。このように本変形例では、ナノ粒子層等の低屈折率材料層と一般的な材料からなるキャリア輸送層又はキャリア注入層の機能層とを積層することにより、発光層よりも屈折率の低い低屈折率層15を構成している。
また、本変形例に係る有機EL素子の製造方法と上述の実施の形態1に係る有機EL素子1の製造方法とは、低屈折率層形成工程が異なる。すなわち、本変形例における低屈折率層形成工程は、ナノ粒子等の低屈折率材料からなる低屈折率材料層(ナノ粒子層)を形成する工程と、この低屈折率材料層の上に電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる機能層を形成する工程とを含む。すなわち、低屈折率材料からなる低屈折率材料層と、一般的な材料からなるキャリア輸送層又はキャリア注入層の機能層とを別々に形成している。
このように構成された本変形例に係る有機EL素子によれば、上述の実施の形態1に係る有機EL素子と同様の効果を奏することができ、表面プラズモンの影響を抑制して発光効率を向上させることができる。
また、本変形例の方法で低屈折率層を形成すると、低屈折率層の屈折率の自由度は小さくなるが、実施の形態1の方法と比べて、ナノ粒子が要因となる短絡又はダークスポットの発生を抑制することができる。また、本変形例では、一般的な機能層(電子輸送材料又は正孔輸送材料等)の成膜プロセスを用いることができ、蒸着又は転写等の乾式プロセス、あるいは、スピンコート、スプレーコート、ダイコート又はグラビア印刷等の塗布プロセスを容易に適用することができる。
(実施の形態1の変形例2)
次に、実施の形態1の変形例2に係る有機EL素子について説明する。本変形例に係る有機EL素子は、図1に示す有機EL素子1と基本的な構成は同じであるので、以下、両者の異なる点について説明する。
本変形例に係る有機EL素子と上述の実施の形態1に係る有機EL素子1とは、低屈折率層の構成が異なる。本変形例における低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる第1の機能層と、当該第1の機能層に上に積層されたナノ粒子層等の低屈折率材料層と、当該低屈折率材料層の上に積層された、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる第2の機能層との積層膜によって構成されている。すなわち、ナノ粒子等の低屈折率材料からなる低屈折率材料層(ナノ粒子層等)を、一般的な材料からなるキャリア輸送層又はキャリア注入層の2つの機能層によって挟むように積層することにより、発光層よりも屈折率の低い低屈折率層15を構成している。
また、本変形例に係る有機EL素子の製造方法と上述の実施の形態1に係る有機EL素子1の製造方法とは、低屈折率層形成工程が異なる。すなわち、本変形例における低屈折率層形成工程は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる第1の機能層を形成する工程と、当該第1の機能層の上にナノ粒子層等の低屈折率材料層を形成する工程と、当該ナノ粒子層の上に電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる第2の機能層を形成する工程とを含む。すなわち、低屈折率材料からなるナノ粒子層と、一般的な材料からなるキャリア輸送層又はキャリア注入層の機能層とを別々に形成している。
このように構成された本変形例に係る有機EL素子によれば、上述の実施の形態1に係る有機EL素子と同様の効果を奏することができ、表面プラズモンの影響を抑制して発光効率を向上させることができる。
また、本変形例では、変形例1と同様に、低屈折率層の屈折率の自由度は小さくなるが、実施の形態1の方法と比べて、ナノ粒子が要因となる短絡又はダークスポットの発生を抑制することができる。また、変形例1と同様に、本変形例でも、一般的な機能層(電子輸送材料又は正孔輸送材料等)の成膜プロセスを用いることができ、蒸着又は転写等の乾式プロセス、あるいは、スピンコート、スプレーコート、ダイコート又はグラビア印刷等の塗布プロセスを容易に適用することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2に係る有機EL素子について説明する。本実施の形態に係る有機EL素子は、図1に示す有機EL素子1と基本的な構成は同じであるので、以下、両者の異なる点について説明する。また、本実施の形態における有機EL素子の構成は実施の形態1と同様であるので、本実施の形態でも図1を参照しながら説明する。
実施の形態2に係る有機EL素子と実施の形態1に係る有機EL素子とは、反射電極11の材料が異なる。すなわち、上述の実施の形態1における反射電極11の材料はアルミニウム(Al)によって構成されていたが、実施の形態2における反射電極11は銀(Ag)によって構成されている。なお、反射電極11の材料以外の構成は、実施の形態1と同様である。また、本実施の形態に係る有機EL素子は、実施の形態1と同様の方法によって製造することができる。
以下、本実施の形態に係る有機EL素子における表面プラズモンの影響について説明する。まず、実施の形態1と同様に、図6に示す有機EL素子100において、反射電極111の材料としてAgを用いた場合について、図8を用いて説明する。図8は、発光点(中心発光位置)SとAg反射電極との距離xに対する発光効率の依存性を計算した結果を示す図である。
図8に示すように、中心発光位置Sと反射電極111の表面との距離xが短いほど、発光効率が小さいことが分かる。これは、中心発光位置Sと反射電極111の表面との距離xが短いほど、キャリアが結合したときの光のうち反射電極111に向かう光が表面プラズモンに結合し、透明基板114側に向かう伝播光の割合が減少するためである。このように、反射電極111がAgからなる有機EL素子100の場合にも、表面プラズモンによって発光効率が低下し、特に、上記距離xが300nm以下の場合に発光効率が低下しはじめる。つまり、反射電極111がAgの場合にも、上記距離xが300nm以下の場合に、表面プラズモンの影響が顕著になる。
そこで、表面プラズモンによるロスを低減するために、本実施の形態でも、実施の形態1と同様に、発光層と反射電極との間に低屈折率層15を設けている。これにより、有機EL素子の発光効率を向上させることができる。
ここで、反射電極がAgの場合における低屈折率層15と発光効率との関係について、発光点S、低屈折率層の厚みd及び位相差を変化させて詳細に検討した結果を図4A〜図4Cを用いて説明する。図4A〜図4Cは、実施の形態2に係る有機EL素子において低屈折率層により生じる位相差と発光効率との関係を示す図である。図4Aは、発光点Sがx=30nmの場合、図4Bは、発光点Sがx=60nmの場合、図4Cは、発光点Sがx=100nmの場合で計算した結果を示している。
なお、各図において、横軸は位相差、縦軸は発光効率を示しており、図1の構成において、発光波長を520nmとし、発光層の屈折率を1.75とし、反射電極11を銀とし、低屈折率層の厚みdを10nm<d<50nm、屈折率差Δnを−0.75<Δn<0.75と変化させて計算を行った。また、実施の形態1と同様に、位相差はΔn×d/λとし、Δnは発光層の屈折率を基準としたときの低屈折率層(位相制御層)と発光層との屈折率差である。
図4A〜図4Cに示すように、低屈折率層の屈折率が発光層の屈折率よりも低い場合(Δnが負の値の場合)において、発光効率が上昇していることが分かる。
例えば、発光点Sがx=30の場合、図8に示すように、低屈折率層を設けないときの発光効率は0.4程度であったが、図4Aに示すように、低屈折率層を設けたときの発光効率は、屈折率差Δnを負とすることで、すなわち、低屈折率層の屈折率を発光層の屈折率よりも低くすることで、0.4よりも向上する。
また、発光点Sがx=60の場合、図8に示すように、低屈折率層を設けないときの発光効率は0.55程度であったが、図4Bに示すように、低屈折率層を設けたときの発光効率は、屈折率差Δnを負とすることで、0.55よりも向上する。
また、発光点Sがx=100の場合、図8に示すように、低屈折率層を設けないときの発光効率は0.68程度であったが、図4Cに示すように、低屈折率層を設けたときの発光効率は、屈折率差Δnを負とすることで、0.68よりも向上する。
このように、本実施の形態でも、低屈折率層15の位相差(Δn×d/λ)を0以下とすることで、発光効率を向上させることができる。
また、先述のように、発光効率としては80%以上であることが望ましい。図4A〜図4Cから、各図の全ての場合に発光効率として80%以上とするための条件は、位相差がマイナス0.02以下である。従って、反射電極11がAgの場合には、低屈折率層15の位相差(Δn×d/λ)は、−0.02以下とすることが好ましい。
(変形例)
以下、本実施の形態に係る有機EL素子の変形例について説明する。なお、本変形例の構成は、上記実施の形態1、2のいずれに対しても適用可能である。
(変形例1)
まず、変形例1に係る有機EL素子1Aについて、図5を用いて説明する。図5は、変形例1に係る有機EL素子の構成を模式的に示す図である。
実施の形態1、2に係る有機EL素子と本変形例に係る有機EL素子とは低屈折率層15の位置が異なり、上述の実施の形態1、2における低屈折率層15は、反射電極11と有機層12との間に設けられていたが、本変形例における低屈折率層15は、2つの有機層の間に設けられている。
具体的には、図5に示すように、本変形例に係る有機EL素子1Aは、反射電極11、有機層(第1の有機層)12A、低屈折率層15、有機層(第2の有機層)12、透明電極13及び透明基板14がこの順に積層されることにより構成されており、本変形例では、低屈折率層15が、反射電極11側の第1の有機層(有機層12A)と透明電極13側の第2の有機層(有機層12)との間に設けられている。
すなわち、本変形例に係る有機EL素子1Aは、実施の形態1、2に対して、反射電極11と低屈折率層15との間にさらに有機層12Aが設けられた構成となっている。有機層12Aは、電子あるいは正孔を輸送するキャリア輸送層又は電子あるいは正孔を注入するキャリア注入層によって構成されており、発光層は含まれていない。本変形例では反射電極11が陰極であるので、有機層12Aは、電子注入層及び電子輸送層の一方又は両方で構成されている。なお、有機層12Aの材料は、上述のキャリア輸送層又はキャリア注入層の材料を用いることができる。
以上、本変形例に係る有機EL素子1Aによれば、実施の形態1、2と同様の効果を奏することができ、低屈折率層15によって表面プラズモンの影響を抑制して発光効率を向上させることができる。また、発光点Sと反射電極11の間において、どの箇所に低屈折率層を配置したとしてもほぼ同様の効果が得られることが確認できている。よって、低屈折率層15は、例えば、発光層に接するように配置されていてもよく、また、反射電極11に接するように配置されていてもよい。
(変形例2)
次に、変形例2に係る有機EL素子について説明する。
有機EL素子では表面プラズモンによるロス以外にも、屈折率が変化する界面における全反射ロスが存在し、それがデバイスの効率を大きく押し下げる要因になっている。そこで、上記の有機EL素子において、屈折率が変化する界面に、例えば、回折格子、光拡散層、マイクロレンズ、又は、ピラミッド構造などの光取り出し構造を設けることよい。このような光取り出し構造を設ける位置としては、例えば、透明基板14と空気層の界面、透明基板14と透明電極13の界面などが挙げられる。また、これらの光取り出し構造は、図1等に示す有機EL素子の各構成とは別の構造体として設けてもよく、また、各構成の形状として各構成の一部に形成してもよい。
以上、本変形例に係る有機EL素子によれば、光取り出し構造によって光取り出し効率を向上させることができるので、実施の形態1、2に対して、さらに発光効率を向上させることができる。
(その他の変形例)
以上、有機EL素子及びその製造方法について、実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではない。例えば、各実施の形態及び変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態及び変形例における構成要素および機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
本発明に係る有機EL素子は、フラットパネルディスプレイ、液晶表示装置用バックライト及び照明用光源等の発光装置等に広く利用することができる。
1、1A、100 有機EL素子
11、111 反射電極
12、12A、112 有機層
13、113 透明電極
14、114 透明基板
15 低屈折率層

Claims (15)

  1. 反射電極と、
    前記反射電極に対向して設けられた透明電極と、
    前記反射電極と前記透明電極との間に設けられた発光層と、
    前記反射電極と前記発光層との間に設けられた低屈折率層とを備え、
    前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有すると共に、前記発光層よりも屈折率が低く、
    前記反射電極の表面と前記発光層の中心発光位置との間の距離は300nm以下であり、
    前記反射電極は、Alによって形成されており、
    前記発光層にて発生した光の中心発光波長をλとし、
    前記発光層の屈折率を基準にしたときの前記低屈折率層と前記発光層との屈折率差をΔnとし、
    前記低屈折率層の厚みをdとすると、
    Δn×d/λ≦−0.009である
    有機EL素子。
  2. 反射電極と、
    前記反射電極に対向して設けられた透明電極と、
    前記反射電極と前記透明電極との間に設けられた発光層と、
    前記反射電極と前記発光層との間に設けられた低屈折率層とを備え、
    前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有すると共に、前記発光層よりも屈折率が低く、
    前記反射電極の表面と前記発光層の中心発光位置との間の距離は300nm以下であり、
    前記反射電極は、Agによって形成されており、
    前記発光層にて発生した光の中心発光波長をλとし、
    前記発光層の屈折率を基準にしたときの前記低屈折率層と前記発光層との屈折率差をΔnとし、
    前記低屈折率層の厚みをdとすると、
    Δn×d/λ≦−0.02である
    有機EL素子。
  3. さらに、前記反射電極と前記低屈折率層との間に、電子あるいは正孔を注入又は輸送する有機層を備える
    請求項1又は2に記載の有機EL素子。
  4. 前記低屈折率層は前記発光層に接している
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  5. 当該有機EL素子における屈折率が変化する界面に、回折格子、光拡散層、マイクロレンズ、及びピラミッド構造のいずれか一つを備える
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  6. 前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料と、当該材料に混合されたナノ粒子とからなる
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  7. 前記低屈折率層は、ナノ粒子からなるナノ粒子層と、当該ナノ粒子層の上に積層された、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる機能層とを含む
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  8. 前記低屈折率層は、各々が電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する2つの機能層と、当該2つの機能層の間に形成された、ナノ粒子からなるナノ粒子層とを含む
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  9. 前記ナノ粒子の粒径が前記低屈折率層の膜厚以下である
    請求項6〜8のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  10. 前記ナノ粒子は多孔質粒子である
    請求項6〜9のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  11. 前記ナノ粒子の屈折率は、1.5以下である
    請求項6〜10のいずれか1項に記載の有機EL素子。
  12. 反射電極を形成する工程と、
    前記反射電極の上に、ナノ粒子を含む低屈折率層を形成する工程と、
    前記低屈折率層の上に発光層を形成する工程と、
    前記発光層の上に透明電極を形成する工程と、を含み、
    前記低屈折率層は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有すると共に、前記発光層よりも屈折率が低い
    有機EL素子の製造方法。
  13. 前記低屈折率層を形成する工程において、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料にナノ粒子を混合することで前記低屈折率層を形成する
    請求項12に記載の有機EL素子の製造方法。
  14. 前記低屈折率層を形成する工程は、ナノ粒子からなるナノ粒子層を形成する工程と、前記ナノ粒子層の上に電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる機能層を形成する工程とを含む
    請求項12に記載の有機EL素子の製造方法。
  15. 前記低屈折率層を形成する工程は、電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる第1の機能層を形成する工程と、前記第1の機能層の上にナノ粒子からなるナノ粒子層を形成する工程と、前記ナノ粒子層の上に電子あるいは正孔を輸送又は注入する機能を有する材料からなる第2の機能層を形成する工程とを含む
    請求項12に記載の有機EL素子の製造方法。
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