JP6088227B2 - ブラシレスモータ - Google Patents
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Description
特許文献2の目的は回路基板のソリ防止であり、長穴を設けることでかしめの回路基板への接触部と回路基板に接触しない非接触部を設けている。
さらに、ネジやハトメでの固定は、ベース板裏面から突出する部分が存在する。
請求項1のブラシレスモータによれば、回路基板とベース板とを、連結部材で回路基板からベース板に向けて押圧するとともにベース板にかしめて固定するので、回路基板とベース板とを容易かつ確実に固定することができ、アースを容易にとることができる。また、連結部材のツバ部は円筒部から離れる方向に弾性変形して回路基板の導体ランドを押圧しつつ導体ランドに接触するので、確実に連結部材を回路基板の導体ランドに接触し続けることができる。
請求項2のブラシレスモータによれば、連結部材のツバ部が分離して形成されるので、ツバ部を容易に変形させて導体ランドに広い面積で接触させることができる。
請求項3のブラシレスモータによれば、連結部材が円筒部の他方側の先端部が塑性変形して広がりベース板にかしめられるので、連結部材を確実にベース板に固定することができ、アースを容易にとることができる。
請求項4のブラシレスモータによれば、ベース板の回路基板が固定される反対側の面に凹形状の凹部が形成されるので、当該凹部内に連結部材をベース板に確実にかしめることができる。
請求項5のブラシレスモータによれば、ベース板の回路基板が固定される反対側の面に形成された凹部に連結部材が収容されて外方に連結部材が突出しないので、取り扱い性、組み立て性が良好である。
図1(a)は、本発明に係わる実施形態のブラシレスモータの固定構造を示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A線断面図であり、図1(c)は図1(b)のB部拡大図である。
つまり、ブラシレスモータ1の配線基板1H(図1(b)、(c)参照)は、ベース板2と回路基板3とで構成されている。
ベース板2と回路基板3とは、連結部材であるアースピン4を用いて固定されており、ブラシレスモータ1と回路基板3とは電気的に接続されている。
ロータヨーク1bは、鋼板を用いて、絞り成形により形成される。ロータヨーク1bは、マグネット1cの磁界を集中して透過させ、マグネット1cによる磁気回路を形成する。
本構成により、ブラシレスモータ1のロータ1R(図1(b)参照)を構成する回転軸1j、ロータ固定部材1a、ロータヨーク1b、およびマグネット1cは、軸受1hに枢設されている。
ベース板2は、鋼板などの金属板を用いて、プレス加工で形成される平板状の部材である。ベース板2には、上述したように、ブラシレスモータ1のステータ1Sやハウジング、回路基板3などが固定される。
ベース板2には、回路基板3を固定するための基板位置決め凸部2aがバーリング加工で複数凸状に形成されている。基板位置決め凸部2aは、半抜き(ハーフブランキング)加工で形成してもよい。
また、ベース板2には、回路基板3を取り付けるための基板取り付け孔2c(図1(b)、(c)参照)が穿孔されている。基板取り付け孔2cは、ベース板2の裏面側にテーパ部2c1やザグリ部が形成されている。
回路基板3は、ブラシレスモータ1を制御するための制御回路が搭載される基板であり、エポキシ樹脂などを用いて形成されている。
回路基板3上には、制御回路を構成する不図示の配線パターンやランドがエッチングなどで形成されている。
また、回路基板3の一部のランドには、ブラシレスモータ1のステータ1Sに巻回されたコイル1gの端末が、半田などにより接続されている。
また、回路基板3には、ベース板2の基板取り付け孔2cに対向する位置にアースピン取り付け孔3h(図1(c)参照)が穿孔されている。この基板取り付け孔2cとアースピン取り付け孔3hを用いて、アースピン4でベース板2と回路基板3を固定する。
図2(a)はアースピン4を示す平面図であり、図2(b)は図2(a)のC−C線断面図であり、図2(c)はアースピン4を示す底面図である。
アースピン4は、比較的柔らかくバネ性(弾性)を持った材料であって許容曲げ応力が高い材料を用いて、絞り加工で形成されている。アースピン4の材料として、例えば、ばね鋼(SUP6、7など)やステンレスばね鋼(SUSばね材)などが使用される。なお、アースピン4は、比較的柔らかく弾性を有し、許容曲げ応力が高い材料であれば例示した以外のものを適用してもよい。
図2(b)に示すように、アースピン4のフランジ部4aは、筒状部4bの軸4oに垂直な面4pから筒状部4b側へ跳ね上がるように反って、つまり軸4oに垂直な面4pに対して傾斜角θ、筒状部4b側へ傾斜して形成されている。アースピン4は、弾性を有するので、フランジ部4aをこの位置から変形させると元の位置に復帰する方向に弾性力が働く。
また、回路基板3のアースピン取り付け孔3hは、アースピン4の筒状部4bの外形寸法s1より若干大きい寸法に形成されている。
次に、回路基板3とベース板2の取り付け方法について説明する。
図3(a)〜図3(d)は、回路基板3をベース板2に取り付ける過程を示すベース板2の基板取り付け孔2cや回路基板3のアースピン取り付け孔3h周辺の側断面図である。図4は、回路基板3とベース板2の取り付け方法を示すフロー図である。
挿入の際、図3(c)に示すように、アースピン4のフランジ部4aが、図3(c)の矢印α1方向に筒状部4bから離れる方向に変形して回路基板3の回路パターン面3pに沿うよう(平行)になるまで、つまり筒状部4bの軸4oに略直角になるまで、押し込む(図4のS2)。
従って、ブラシレスモータ1のベース板2と回路基板3との固定を容易かつ信頼性高く行えるブラシレスモータが得られる。
本実施形態での変形例1について説明する。図5(a)は、ベース板12の基板取り付け孔12cに取り付けたアースピン14近傍の平面図であり、図5(b)は、図5(a)のD−D線断面図であり、図5(c)は、変形例1のベース板12の基板取り付け孔12cに取り付けたアースピン14近傍の底面図である。
凹部12mは、ベース板12をプレス加工する際に形成する。
これにより、回路基板13のランドパターンへの押さえこみが強化され、互いの接触状態が安定化することにより、ベース板12と回路基板13のアース抵抗を安定させることができる。
これにより、アースピン14のかしめ部14c1がベース板12の裏面側に突出しないので、取り扱い性、組み立て性に優れる。具体的には、ベース板2の裏面からアースピン4がはみ出さないため、ブラシレスモータの取り付け側であるシャーシ等(不図示)に穴などをあける必要がないため、設計に負担がない。
図7(a)は、変形例2のベース板22の基板取り付け孔22cに取り付けたアースピン24近傍の平面図であり、図7(b)は、図7(a)のF−F線断面図であり、図7(c)は、別例の図7(a)のF−F線断面図である。
変形例2は、アースピン24のフランジ部24aを分離して形成し花びら様の板バネ状の構造としたものである。その他の構成は実施形態と同様であるので、実施形態の符号を、二十番台の符号として示し、詳細な説明は省略する。
円柱形状に凹んだ凹部22mは、図7(b)のように形成してもよいし、図7(c)に示すように、深さ寸法s3を深くした凹部22m1として、アースピン24のかしめ部24c1が凹部22m1内に完全に収容されるようにしてもよい。
なお、ベース板22に凹部22m、22m1を形成することなく構成してもよい。
1.前記実施形態、変形例では、アースピン4、14、24のフランジ部4a、14a、24aを平板状に形成した場合を例示したが、導体ランド3r、13r、23rを押圧しつつ接触する形状であれば、必ずしもフランジ部4a、14a、24aは平板状に形成しなくともよい。
2.前記実施形態、変形例では、連結部材として、アースピン4、14、24を例示したが、連結部材を導体ランド3r、13r、23rに接触させることなく、つまりGND(グランド)に使用しない構成としてもよい。しかし、連結部材を導体ランド3r、13r、23rに接触させるとGND(グランド)を兼ねることができるので、より好ましい。
3.前記実施形態、変形例では、連結部材を用いた回路基板3とベース板2との固定箇所を1箇所の場合を例示したが、複数箇所としてもよい。
4.前記実施形態、変形例で説明した構成を適宜組み合わせて構成してもよい。
1R ロータ
1S ステータ
2、12、22 ベース板
3、13、23 回路基板
3r、13r、23r 導体ランド
4、14、24 アースピン(連結部材)
4a、14a フランジ部(ツバ部)
4b、14b、24b 筒状部(円筒部)
12m、12m1、22m、22m1 凹部
24a フランジ部(分離したツバ部)
Claims (5)
- ロータとステータとを有するモータと、
前記モータを制御するための回路基板と、
前記モータと前記回路基板とが固定されるベース板と、
前記回路基板と前記ベース板とに挿通し、前記回路基板を前記ベース板に向けて押圧するとともに前記ベース板にかしめられ、前記回路基板を前記ベース板に固定する弾性を有する連結部材とを
備え、
前記連結部材は、
アースピンであり、前記回路基板と前記ベース板とに挿通する円筒部と、前記円筒部の一方側に前記円筒部の軸に垂直な方向から前記円筒部側に傾斜した形状のツバ部とを有し、前記円筒部の他方側が前記ベース板にかしめられ、前記一方側の前記ツバ部は弾性変形して前記回路基板の導体ランドを押圧しつつ前記導体ランドに接触している
ことを特徴とするブラシレスモータ。 - 前記ツバ部は、分離して形成される
ことを特徴とする請求項1に記載のブラシレスモータ。 - 前記連結部材は、前記円筒部の他方側の先端部が塑性変形して広がり前記ベース板にかしめられている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のブラシレスモータ。 - 前記ベース板の前記回路基板が固定される反対側の面に凹部が形成され、当該凹部内に前記連結部材が前記ベース板にかしめられている
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のブラシレスモータ。 - 前記ベース板の前記回路基板が固定される反対側の面の外方に前記連結部材が突出しない
ことを特徴とする請求項4に記載のブラシレスモータ。
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