本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法により製造される積層セラミック電子部品の一例について説明する。図1は、セラミック素体と外部電極とにより構成された積層セラミック電子部品の外観の一例である積層セラミック電子部品の概略斜視図を示し、図2は、図1に示される積層セラミック電子部品のA−A線における断面を示す断面図解図を示す。
この実施形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法により製造される積層セラミック電子部品10は、セラミック素体12と、セラミック素体12の表面に形成される外部電極14aおよび14bとから構成される。
この実施形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法により製造される積層セラミック電子部品10に用いられるセラミック素体12は、複数の積層されたセラミック層16aおよび16bから構成される。そして、セラミック素体12は、直方体状に形成され、長さ(L)方向および幅(W)方向に沿って延びる一方主面18aおよび他方主面18bと、長さ(L)方向および高さ(T)方向に沿って延びる一方側面20aおよび他方側面20bと、幅(W)方向および高さ(T)方向に沿って延びる一方端面22aおよび他方端面22bとを有する。ここで、積層セラミック電子部品10は、必要な容量を確保した上で、その一方側面20aおよび他方側面20bは、絶縁されていることが求められる。なお、セラミック素体12は、角部および稜部に丸みがつけられていることが好ましい。
セラミック層16aおよび16bの材料には、例えば、BaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、CaZrO3などの主成分からなる誘電体セラミックを用いることができる。また、これらの主成分に、Mn化合物、Mg化合物、Si化合物、Co化合物、Ni化合物、希土類化合物などの副成分を添加したものを用いてもよい。その他、PZT系セラミックなどの圧電体セラミック、スピネル系セラミックなどの半導体セラミックなどを用いることもできる。
なお、この実施形態にかかるセラミック素体12については、誘電体セラミックを用いるので、コンデンサとして機能する。
セラミック素体12は、複数のセラミック層16aおよび16bに挟まれるように複数の内部電極24aおよび24bを有する。内部電極24aおよび24bの材料には、例えば、Ni、Cu、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Auなどを用いることができる。焼成後の内部電極28aおよび28bの厚みは、0.3〜2.0μmであることが好ましい。また、焼成後のセラミック層16aおよび16bの厚みは、0.5〜10μmであることが好ましい。
内部電極24aは、対向部26aと引出し電極部28aとを有する。対向部26aは、内部電極24bと対向する。引出し電極部28aは、対向部26aからセラミック素体12の一方端面22aに引出される。そして、内部電極24aの引出し電極部28aの端部がセラミック素体12の一方端面22aに延びて露出するように形成される。
また、内部電極24bは、内部電極24aと同様に、内部電極24aと対向する対向部26bと、対向部26bからセラミック素体12の他方端面22bに引出された引出し電極部28bとを有する。内部電極24bの引出し電極部28bの端部がセラミック素体12の他方端面22bに延びて露出するように形成される。
セラミック素体12の一方端面22aには、外部電極14aが引出し電極部28aを介して内部電極24aに電気的に接続され、一方端面22a及び内部電極24aを覆うように形成される。同様に、セラミック素体12の他方端面22bには、外部電極14bが引出し電極部28bを介して内部電極24bに電気的に接続され、他方端面22b及び内部電極24bを覆うように形成される。
外部電極14aおよび14bの材料には、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au等を用いることができる。このうち、例えば、Cu、Ni等の卑金属を用いることが好ましい。外部電極14aおよび14bの厚みは、10〜80μmであることが好ましい。
次に、本発明にかかる電子部品の製造方法の一例である積層セラミック電子部品の製造方法についての第1の実施の形態について説明する。図3は、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法の第1の実施の形態における積層セラミック電子部品の製造方法において、チップ状の積層体チップの製造工程を示したフローチャートである。以下、詳細に説明する。
図4は、図3に示した本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法を説明するための説明図であって、図4(a)は、積層セラミック電子部品の製造方法を説明するための部分平面図であり、図4(b)は、積層セラミック電子部品の製造方法を説明するための概略構成図である。また、図5は、図4に続く積層セラミック電子部品の製造方法を説明するための説明図であって、図5(a)は、積層セラミック電子部品の製造方法を説明するための部分平面図であり、図5(b)は、積層セラミック電子部品の製造方法を説明するための概略構成図である。図6は、図5に続く、本発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法を説明するための概略構成図である。
積層セラミック電子部品10を製造する際には、まず、ステップS1において、キャリアフィルム30上に、溶剤中にセラミック粒子やバインダなどを分散したセラミックスラリーをダイコーターにて成型し、乾燥して、たとえば、長尺状の第1のセラミックグリーンシート32aが得られる。キャリアフィルム30は、長尺状に形成される。キャリアフィルム30としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)あるいはポリプロピレン(PP)が用いられる。
続いて、ステップS2において、キャリアフィルム30上に形成された第1のセラミックグリーンシート32aの表面に、帯状に内部電極用導電性ペーストをAの方向に印刷し、乾燥することにより、内部電極24aとなる複数の連続した帯状の第1の導電膜34aが形成される。この第1の導電膜34aは、キャリアフィルム30の長手方向に形成され、互いに平行に形成される。第1の導電膜34aと第1の導電膜34aとの間には、適宜、ギャップ36aが設けられる。内部電極用導電性ペーストは、溶剤中に金属粒子やバインダなどを分散することで作製される。なお、第1の導電膜34aは、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に間欠して印刷されてもかまわない。
第1の導電膜34aを形成するために内部電極用導電性ペーストを印刷する際において、スクリーン印刷機、グラビア印刷機あるいはグラビアオフセット印刷機等が用いられる。なお、連続した帯状の第1の導電膜34aを得るには、スクリーン印刷よりグラビア印刷やグラビアオフセット印刷などの連続印刷方式を使用する方が好ましい。この印刷を行う際に、後述する内部電極24bとなる第2の導電膜34bを印刷するための位置合わせ、あるいは積層時の位置合わせのために使用するためのセンシング用マーク38が、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に印刷される。第1の導電膜34aが、連続した帯状の導電膜により形成された場合には、印刷方向の位置決めを行わないため、センシング用マーク38は、連続した直線であることが好ましい。
続いて、ステップS3において、第1の導電膜34aが形成された第1のセラミックグリーンシート32a上に、さらに、セラミックスラリーをダイコーターにて成型し、乾燥して、第2のセラミックグリーンシート32bが得られる。第2のセラミックグリーンシート32bに使用するスラリーは、第1のセラミックグリーンシート32aで使用されたスラリーと同じものが用いられる。なお、第1のセラミックグリーンシート32aや内部電極24aとなる第1の導電膜34aから樹脂の溶解を考慮して、溶剤などの組成を変更してもよい。また、別途準備した第2のセラミックグリーンシート32bが、カレンダーロールを使用し、熱圧着にて、第1のセラミックグリーンシート32a上に形成されてもよい。
そして、ステップS4において、第2のセラミックグリーンシート32bの表面に、帯状に内部電極用導電性ペーストをAの方向に印刷し、乾燥することにより、内部電極24bとなる複数の連続した帯状の第2の導電膜34bが形成される。この第2の導電膜34bを形成するために使用される内部電極用導電性ペーストは、内部電極24aとなる第1の導電膜34aと同じものが使用される。第2の導電膜34bを第2のセラミックグリーンシート32bの表面に印刷する位置は、内部電極24aにおける対向部26aおよび内部電極24bにおける対向部26bが形成されるように、導電膜の印刷する方向とは垂直な方向(導電膜の幅方向)に、少なくとも内部電極24aおよび24bにおける引出し電極部28aおよび28bを確保するために必要な大きさだけずらして印刷される。この第2の導電膜34bは、キャリアフィルム30の長手方向に形成され、互いに平行に形成される。第2の導電膜34bと第2の導電膜34bとの間には、適宜、ギャップ36bが設けられる。第2の導電膜34bを形成するために内部電極用導電性ペーストを印刷する際において、スクリーン印刷機、グラビア印刷機あるいはグラビアオフセット印刷機等が用いられる。なお、連続した帯状の第2の導電膜34bを得るには、スクリーン印刷よりグラビア印刷やグラビアオフセット印刷などの連続印刷方式を使用する方が好ましい。また、第2の導電膜34bを印刷する際に、センシング用マーク38をさらに印刷するかどうかは任意である。このようにして、2層構造積層体のセラミックグリーンシート40が得られる。
第2の導電膜34bを第2のセラミックグリーンシート32bの表面に印刷するときは、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に形成されているセンシング用マーク38を基準として、導電膜の印刷する方向とは垂直な方向(導電膜の幅方向)に位置合わせをしながら行われる。なお、この位置合わせは、センシング用マーク38を使用する代わりに、帯状の第1の導電膜34aが用いられてもよい。また、帯状の第1の導電膜34aと帯状の第2の導電膜34bとの位置合わせの精度を向上させるため、帯状の第2の導電膜34bの印刷の方向は、帯状の第1の導電膜34aの印刷の方向と同一となるのが望ましい。さらに、帯状の第1の導電膜34aを印刷する際に使用する印刷版と帯状の第2の導電膜34bを印刷する際に使用する印刷版とを同一の印刷版を使用することにより、帯状の第1の導電膜34aの間のピッチと帯状の第2の導電膜34bの間のピッチとのばらつきも吸収されることから、位置合わせの精度をより高めることができる。
続いて、ステップS5において、得られた2層構造積層体のセラミックグリーンシート40は、一括して所定のサイズにカットされ、キャリアフィルム30から剥離された上で、積層される。積層は、どこからでも積層が可能であり、帯状の導電膜の印刷する方向とは垂直な方向に対する位置合わせだけすればよいことから、積層設備を安価に抑えることができる。さらに、積層セラミックコンデンサに必要な対向部26a,26bは、第2のセラミックグリーンシート32bの表面に帯状の第2の導電膜34bを印刷したときに形成されていることから、ロール状の積層ベースを回転させながら、連続して積層させることも可能である。従って、積層するスピードを向上させることができ、設備を安価に抑えることができる。
そして、ステップS6において、このように積層されたセラミックグリーンシートの上面および下面に、必要に応じて導電膜が形成されていないセラミックグリーンシートが所定枚数積み重ねられ、保護層42a,42bが形成される。そして、積み重ねられたセラミックグリーンシートは、プレスして互いに圧着され、帯状に印刷された第1の導電膜34aおよび第2の導電膜34bを含む積層体44が得られる。
続いて、ステップS7において、図6に示されるように、得られた積層体44を、内部電極の幅(W)方向にカットすることにより第1の露出面が形成され、さらに内部電極の長手(L)方向にも切断線46でカットすることにより第2の露出面が形成され積層体チップ60が製造される。このとき、積層体チップ60において、第1の導電膜34aは内部電極24aとして機能し、第2の導電膜34bは内部電極24bとして機能する。
なお、上述した、プレスおよびカットの各工程は、一般的な積層セラミックコンデンサの製造工程において行われる工程と同等であるが、このプレスおよびカットの各工程において、帯状の導電膜の印刷する方向とは垂直な方向に対する位置合わせや変形を考慮する必要がないため、工程管理や設備の費用を安価に抑えることができる。
図7(a)は、チップ状の積層体チップの外観の一例を示す概略斜視図である。積層体44よりカットされた積層体チップ60は、積層セラミック電子部品10と同様に、直方体状に形成されており、長さ(L)方向および幅(W)方向に沿って延びる一方主面18aおよび他方主面18bと、第1の露出面である長さ(L)方向および高さ(T)方向に沿って延びる一方側面20aおよび他方側面20bと、第2の露出面である幅(W)方向および高さ(T)方向に沿って延びる一方端面22aおよび他方端面22bとを有する。
図7(b)及び(c)は、それぞれ内部電極の形状を説明するための斜視断面図である。積層体チップ60は、複数のセラミック層16aおよび16bに挟まれるように複数の内部電極24aおよび24bを有する。従って、積層体チップ60には、複数のセラミック層16aおよび16bと内部電極24aおよび24bとが積層されて構成される。
図7(b)に示すように、内部電極24aは、対向部26a、引出し電極部28a、側面部電極62aおよび側面部電極62bを有する。そして、引出し電極部28aは、対向部26aから積層体チップ60の一方端面22aに引き出される。そして、内部電極24aの引出し電極部28aの端部が積層体チップ60の一方端面22aに延びて露出するように形成される。また、側面部電極62aは、積層体チップ60の一方側面20aに露出しており、側面部電極62bは、積層体チップ60の他方側面20bに露出している。
また、図7(c)に示すように、内部電極24bは、対向部26b、引出し電極部28b、側面部電極62aおよび側面部電極62bを有する。そして、引出し電極部28bは、対向部26bから積層体チップ60の他方端面22bに引き出される。そして、内部電極24bの引出し電極部28bの端部が積層体チップ60の他方端面22bに延びて露出するように形成される。また、側面部電極62aは、積層体チップ60の一方側面20aに露出しており、側面部電極62bは、積層体チップ60の他方側面20bに露出している。
次に、ステップS8において、積層体チップの製造工程において製造された積層体チップにカバー層が形成される。この工程により、露出している側面部電極62aおよび62bを覆うために、上述の方法により製造された積層体チップ60の第1の露出面である一方側面20aおよび他方側面20bに対してカバー層用ペーストが塗布される。カバー層用ペーストの材料は、第1のセラミックグリーンシート32aあるいは第2のセラミックグリーンシート32bと同じ材料が用いられるが、樹脂や溶剤は、カバー層を形成するために必要な方法に対して適したものが選択される。
一般的には、図8に示すように、積層体チップ60の一方側面20aが、保持プレート70の一方面に形成された粘着テープシート72上に格子状に整列して保持される。カバー層用ペーストを定盤(図示せず)上に一定厚みに形成しておき、粘着テープシート72において保持される積層体チップ60の他方側面20bが、カバー層用ペーストにディッピングされ、さらに乾燥することにより第1のカバー層82aが形成される。そして、積層体チップ60は、別の粘着テープシート72に移し替えられ、再度同じ工程を通じて、積層体チップ60の他方側面20bに第2のカバー層82bが形成される。そして、カバー層付き積層体チップ60が製造される。
なお、カバー層82a,82bを積層体チップに形成する方法としては、上述の方法以外にも、積層体チップ60の一方側面20aおよび他方側面20bにセラミックグリーンシートを張り合わせることにより、カバー層82a,82bを形成するようにしてもよい。このように、カバー層82a,82bをセラミックグリーンシートにより形成することで、カバー層82a,82bの幅を均一化することができる。
図9(a)は、図7に示される積層体チップにカバー層用ペーストを塗布する工程により製造されたカバー層付き積層体チップの外観の一例を示す概略斜視図である。
上述の製造方法により製造されたカバー層付き積層体チップ80は、積層セラミック電子部品10や積層体チップ60と同様に、直方体状に形成されており、長さ(L)方向および幅(W)方向に沿って延びる一方主面18aおよび他方主面18bと、長さ(L)方向および高さ(T)方向に沿って延びる一方側面20aおよび他方側面20bと、幅(W)方向および高さ(T)方向に沿って延びる一方端面22aおよび他方端面22bとを有する。
図9(b)及び(c)は、それぞれ内部電極の形状を説明するための平面断面図である。カバー層付き積層体チップ80は、複数のセラミック層16aおよび16bに挟まれるように複数の内部電極24aおよび24bを有する。
図9(b)に示すように、内部電極24aは、対向部26a、引出し電極部28a、側面部電極62aおよび側面部電極62bを有する。そして、引出し電極部28aは、対向部26aからカバー層付き積層体チップ80の一方端面22aに引き出される。そして、内部電極24aの引出し電極部28aの端部がカバー層付き積層体チップ80の一方端面22aに延びて露出するように形成される。一方、側面部電極62aは、所望の幅を有する第1のカバー層82aにおり覆われており、側面部電極62bは所望の幅を有する第2のカバー層82bにより覆われている。
また、図9(c)に示すように、内部電極24bは、対向部26b、引出し電極部28b、側面部電極44aおよび側面部電極44bを有する。そして、引出し電極部28bは、対向部26bからカバー層付き積層体チップ80の他方端面22bに引き出される。そして、内部電極24bの引出し電極部28bの端部がカバー層付き積層体チップ80の他方端面22bに延びて露出するように形成される。一方、側面部電極62aは、所望の幅を有する第1のカバー層82aにおり覆われており、側面部電極62bは所望の幅を有する第2のカバー層82bにより覆われている。
続いて、上述の工程により製造されたカバー層付き積層体チップ80が脱バインダされ、焼成される。そして、焼成されたカバー層付き積層体チップ80の一方端面22a及び他方端面22bに対して導電ペーストが塗布され、導電ペーストが塗布されたカバー層付き積層体チップ80が焼き付けられる。そうすると、一方端面22a及び他方端面22bには外部電極14a及び14bがそれぞれ形成され、積層セラミック電子部品10が製造される。
第1の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品10の製造方法では、第1のセラミックグリーンシート32a上に第1の導電膜34aが形成され、続いて、第1のセラミックグリーンシート32a上に第2のセラミックグリーンシート32bを成型し、第1の導電膜34aの位置あるいはセンシング用マーク38の位置に基づいて、その第2のセラミックグリーンシート32b上に第2の導電膜34bが形成されるので、内部電極24aとなる第1の導電膜34aと内部電極24bとなる第2の導電膜34bの位置合わせが、帯状の導電膜の印刷する方向とは垂直な方向に対する位置合わせのみを行えばよいことから、帯状の導電膜を印刷する際の位置合わせが容易となる。
また、第1の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品10の製造方法において、グラビア印刷により第1の導電膜34aおよび第2の導電膜34bが形成されると、スクリーン印刷に比べて、印刷速度が速く印刷効率が向上する。なお、グラビア印刷において、長尺状のセラミックグリーンシートに一定のテンションをかけながら、第1の導電膜34aおよび第2の導電膜34bを帯状に印刷するため、セラミックグリーンシートがその長手方向に伸びやすい点に留意しなければならない。しかしながら、印刷する導電膜は、帯状であることから、位置合わせは、帯状の導電膜の印刷する方向とは垂直な方向に対してのみの位置合わせでよいことから、位置合わせが容易である。
また、第1の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法において、同じグラビア印刷版で導電膜の印刷を行うと、製版上において異なるグラビア版を用いて印刷した場合に生じるばらつきを考慮する必要がなくなるため、高精度に位置合わせが可能である。
次に、本発明にかかる電子部品の製造方法の一例である積層セラミック電子部品の製造方法についての第2の実施の形態について説明する。図10は、第2の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法において、積層体チップの製造工程の一部を示したフローチャートである。なお、第2の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法は、図3において説明される積層セラミック電子部品の製造方法の流れと同様である。したがって、第2の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法におけるステップS1ないしステップS4、およびステップS6ないしステップS8についての説明は省略する。
図11は、図10に示した積層セラミック電子部品の製造方法を説明するための概略構成図である。まず、図3のステップS4に続いて、ステップS9において、第2の導電膜34bが形成された第2のセラミックグリーンシート32b上に、続いて、セラミックスラリーをダイコーターにて成型し、乾燥して、第3のセラミックグリーンシート32cが得られる。第3のセラミックグリーンシート32cに使用するスラリーは、第2のセラミックグリーンシート32bで使用されたスラリーと同じものが用いられる。なお、第2のセラミックグリーンシート32bや内部電極24bとなる第2の導電膜34bへの樹脂の溶解を考慮して、溶剤などの組成を変更する場合もある。また、別途準備した第3のセラミックグリーンシート32cが、カレンダーロールを使用し、熱圧着にて、第2のセラミックグリーンシート32b上に形成されてもよい。
そして、ステップS10において、第3のセラミックグリーンシート32cの表面に、帯状に内部電極用導電性ペーストを印刷し、乾燥することにより、内部電極24aとなる複数の連続した帯状の第3の導電膜34cが形成される。この第3の導電膜34cを形成するために使用される内部電極用導電性ペーストは、内部電極24aとなる第1の導電膜34aと同じものが使用される。第3の導電膜34cを第3のセラミックグリーンシート32cの表面に印刷する位置は、内部電極24aにおける対向部26aおよび内部電極24bにおける対向部26bが形成されるように、導電膜の印刷する方向とは垂直な方向(導電膜の幅方向)に、少なくとも内部電極24aおよび24bにおける引出し電極28aおよび28bを確保するために必要な大きさだけずらして印刷される。この第3の導電膜34cは、キャリアフィルム30の長手方向に形成され、互いに平行に形成される。第3の導電膜34cと第3の導電膜34cとの間は、適宜、ギャップ36cが設けられる。第3の導電膜34cを形成するために内部電極用導電性ペーストを印刷する際において、スクリーン印刷機、グラビア印刷機あるいはグラビアオフセット印刷機等が用いられる。なお、連続した帯状の第3の導電膜34cを得るには、スクリーン印刷よりグラビア印刷やグラビアオフセット印刷などの連続印刷方式を使用する方が好ましい。また、第3の導電膜34cを印刷する際に、センシング用マーク38をさらに印刷するかどうかは任意である。
第3の導電膜34cを第3のセラミックグリーンシート32cの表面に印刷するときは、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に形成されているセンシング用マーク38を基準として、導電膜の印刷する方向とは垂直な方向(導電膜の幅方向)に位置合わせをしながら行われる。なお、この位置合わせは、センシング用マーク38を使用する代わりに、帯状の第1の導電膜34aが用いられてもよい。また、帯状の第1の導電膜34aと帯状の第3の導電膜34cとの位置合わせの精度を向上させるため、帯状の第3の導電膜34cの印刷の方向は、帯状の第1の導電膜34aの印刷の方向と同一となるのが望ましい。さらに、帯状の第1の導電膜34aを印刷する際に使用する印刷版と帯状の第3の導電膜34cを印刷する際に使用する印刷版とを同一の印刷版を使用することにより、帯状の第1の導電膜34aの間のピッチと帯状の第3の導電膜34cの間のピッチとのばらつきも吸収されることから、位置合わせの精度をより高めることができる。
続いて、ステップS11において、第3の導電膜34cが形成された第3のセラミックグリーンシート32c上に、さらに、セラミックスラリーをダイコーターにて成型し、乾燥して、第4のセラミックグリーンシート32dが得られる。第4のセラミックグリーンシート32dに使用するスラリーは、第1のセラミックグリーンシート32aで使用されたスラリーと同じものが用いられる。なお、第3のセラミックグリーンシート32cや内部電極24aとなる第1の導電膜34aから樹脂の溶解を考慮して、溶剤などの組成を変更する場合もある。また、別途準備した第4のセラミックグリーンシート32dが、カレンダーロールを使用し、熱圧着にて、第3のセラミックグリーンシート32c上に形成されてもよい。
そして、ステップS12において、第4のセラミックグリーンシート32dの表面に、帯状に内部電極用導電性ペーストを印刷し、乾燥することにより、内部電極24bとなる複数の連続した帯状の第4の導電膜34dが形成される。この第4の導電膜34dを形成するために使用される内部電極用導電性ペーストは、内部電極24aとなる第1の導電膜34aと同じものが使用される。第4の導電膜34dを第4のセラミックグリーンシート32dの表面に印刷する位置は、内部電極24aにおける対向部26aおよび内部電極24bにおける対向部26bが形成されるように、導電膜の印刷する方向とは垂直な方向(導電膜の幅方向)に、少なくとも内部電極24aおよび24bにおける引出し電極部28aおよび28bを確保するために必要な大きさだけずらして印刷される。この第4の導電膜34dは、キャリアフィルム30の長手方向に形成され、互いに平行に形成される。第4の導電膜34dと第4の導電膜34dとの間は、適宜、ギャップ36dが設けられる。第4の導電膜34dを形成するために内部電極用導電性ペーストを印刷する際において、スクリーン印刷機、グラビア印刷機あるいはグラビアオフセット印刷機等が用いられる。なお、連続した帯状の第4の導電膜34dを得るには、スクリーン印刷よりグラビア印刷やグラビアオフセット印刷などの連続印刷方式を使用する方が好ましい。また、第4の導電膜34dを印刷する際に、センシング用マーク38をさらに印刷するかどうかは任意である。このようにして、4層構造積層体のセラミックグリーンシート48が得られる。
第4の導電膜34dを第4のセラミックグリーンシート32dの表面に印刷するときは、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に形成されているセンシング用マーク38を基準として、導電膜の印刷する方向とは垂直な方向(導電膜の幅方向)に位置合わせをしながら行われる。なお、この位置合わせは、センシング用マーク38を使用する代わりに、帯状の第1の導電膜34aが用いられてもよい。また、帯状の第1の導電膜34aと帯状の第4の導電膜34dとの位置合わせの精度を向上させるため、帯状の第4の導電膜34dの印刷の方向は、帯状の第1の導電膜34aの印刷の方向と同一となるのが望ましい。さらに、帯状の第1の導電膜34aを印刷する際に使用する印刷版と帯状の第4の導電膜34dを印刷する際に使用する印刷版とを同一の印刷版を使用することにより、帯状の第1の導電膜34aの間のピッチと帯状の第4の導電膜34dの間のピッチとのばらつきも吸収されることから、位置合わせの精度をより高めることができる。
続いて、ステップS13において、得られた4層構造積層体のセラミックグリーンシート48は、一括して所定のサイズにカットされ、キャリアフィルム30から剥離された上で、積層される。積層は、どこからでも積層が可能であり、帯状の導電膜の印刷する方向とは垂直な方向に対する位置合わせだけすればよいことから、積層設備を安価に抑えることができる。さらに、積層セラミックコンデンサに必要な対向部26a,26bは、第2のセラミックグリーンシート32bの表面に帯状の第2の導電膜34bを印刷したとき、および第4のセラミックグリーンシート32dの表面に帯状の第4の導電膜34dを印刷したときに形成されていることから、ロール状の積層ベースを回転させながら、連続して積層させることも可能である。従って、積層するスピードを向上させることができ、設備を安価に抑えることができる。
続いて、図3のステップS6ないしステップS8と同様の工程が行われる。なお、本第2の実施の形態においては、4層構造積層体のセラミックグリーンシート48が得られる工程を示したが、さらに第3のセラミックグリーンシート32cを成型し、その表面に第3の導電膜34cを形成する工程及び第4のセラミックグリーンシート32dを成型し、その表面に第3の導電膜34cを形成する工程を繰り返して、さらに多層構造積層体のセラミックグリーンシートを得た後に、積層してもよい。また、多層構造積層体のセラミックグリーンシートは、積層工程における負荷を減らすために、偶数層であることが望ましい。
この第2の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法は、第1の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法と同様の効果を奏するとともに、次の効果も奏する。
すなわち、第2の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法において、同じ支持体上で、セラミックグリーンシートを成型し、そのセラミックグリーンシート上に帯状の導電膜を形成する工程を複数回繰り返すことから、支持体を節約することができる。
次に、本発明にかかる電子部品の製造方法の一例である積層セラミック電子部品の製造方法についての第3の実施の形態について説明する。図12は、第3の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法において、積層体チップの製造工程の一部を示したフローチャートである。第3の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法は、セラミックグリーンシート上に帯状の導電膜を形成した後に、帯状の導電膜の厚さ分の段差を解消しながら積層体チップを製造する製造方法である。以下、詳細に説明する。なお、図12におけるステップS13より後の説明は、図3におけるステップS6ないしステップS8と同一であることから省略する。
図13は、図12に示した積層セラミック電子部品の製造方法を説明するための概略構成図である。積層セラミック電子部品10を製造する際には、まず、ステップS14において、キャリアフィルム30上に、溶剤中にセラミック粒子やバインダなどを分散したセラミックスラリーをダイコーターにて成型し、乾燥し、たとえば、長尺状の第1のセラミックグリーンシート32aが得られる。キャリアフィルム30は、長尺状に形成される。キャリアフィルム30としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)あるいはポリプロピレン(PP)が用いられる。
続いて、ステップS15において、キャリアフィルム30上に形成された第1のセラミックグリーンシート32aの表面に、帯状に内部電極用導電性ペーストを印刷し、乾燥することにより、内部電極24aとなる複数の連続した帯状の第1の導電膜34aが形成される。この第1の導電膜34aは、キャリアフィルム30の長手方向に形成され、互いに平行に形成される。第1の導電膜34aと第1の導電膜34aとの間は、適宜、ギャップ36aが設けられる。内部電極用導電性ペーストは、溶剤中に金属粒子やバインダなどを分散することで作製される。なお、第1の導電膜34aは、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に間欠して印刷されてもかまわない。
第1の導電膜34aを形成するために内部電極用導電性ペーストを印刷する際において、スクリーン印刷機、グラビア印刷機あるいはグラビアオフセット印刷機等が用いられる。なお、連続した帯状の第1の導電膜34aを得るには、スクリーン印刷よりグラビア印刷やグラビアオフセット印刷などの連続印刷方式を使用する方が好ましい。この印刷を行う際に、後述する内部電極となる第2の導電膜34bを印刷するための位置合わせ、あるいは積層時の位置合わせのために使用するためのセンシング用マーク38が、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に印刷される。第1の導電膜34aが、連続した帯状の導電膜により形成された場合には、印刷方向の位置決めを行わないため、センシング用マーク38は、連続した直線であることが好ましい。
次に、ステップS16において、第1のセラミックグリーンシート32a上において、第1の導電膜34aが形成された部分を除いた部分に、段差解消用のセラミックペーストが印刷され、乾燥して、連続した帯状の第1の段差解消用セラミックパターン50aが形成される。なお、第1の段差解消用セラミックパターン50aは、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に間欠して印刷されてもかまわない。
第1の段差解消用セラミックパターン50aを形成するために段差解消用のセラミックペーストを印刷する際において、スクリーン印刷機、グラビア印刷機あるいはグラビアオフセット印刷機等が用いられる。なお、連続した第1の段差解消用セラミックパターン50aを得るには、スクリーン印刷よりグラビア印刷やグラビアオフセット印刷などの連続印刷方式を使用する方が好ましい。また、第1の段差解消用セラミックパターン50aを第1のセラミックグリーンシート32aの表面に印刷するときは、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に形成されているセンシング用マーク38を基準として、導電膜の印刷する方向とは垂直な方向(導電膜の幅方向)に位置合わせをしながら行われる。なお、この位置合わせは、センシング用マーク38を使用する代わりに、第1の導電膜34aが用いられてもよい。
続いて、ステップS17において、第1の導電膜34aが形成された第1のセラミックグリーンシート32a上に、さらに、セラミックスラリーをダイコーターにて成型し、乾燥して、第2のセラミックグリーンシート32bが得られる。第2のセラミックグリーンシート32bに使用するスラリーは、第1のセラミックグリーンシート32aで使用されたスラリーと同じものが用いられる。なお、第1のセラミックグリーンシート32a、内部電極24aとなる第1の導電膜34aあるいは第1の段差解消用セラミックパターンから樹脂の溶解を考慮して、溶剤などの組成を変更してもよい。また、別途準備した第2のセラミックグリーンシート32bが、カレンダーロールを使用し、熱圧着して、第1のセラミックグリーンシート32a上に形成されてもよい。
そして、ステップS18において、第2のセラミックグリーンシート32bの表面に、帯状に内部電極用導電性ペーストを印刷し、乾燥することにより、内部電極24bとなる複数の連続した帯状の第2の導電膜34bが形成される。この第2の導電膜34bを形成するために使用される内部電極用導電性ペーストは、内部電極24aとなる第1の導電膜34aと同じものが使用される。第2の導電膜34bを第2のセラミックグリーンシート32bの表面に印刷する位置は、内部電極24aにおける対向部26aおよび内部電極24bにおける対向部24bが形成されるように、導電膜の印刷する方向とは垂直な方向(導電膜の幅方向)に、少なくとも内部電極24aおよび24bにおける引出し電極部28aおよび28bを確保するために必要な大きさだけずらして印刷される。この第2の導電膜34bは、キャリアフィルム30の長手方向に形成され、互いに平行に形成される。第2の導電膜34bと第2の導電膜34bとの間は、適宜、ギャップ36bが設けられる。第2の導電膜34bを形成するために内部電極用導電性ペーストを印刷する際において、スクリーン印刷機、グラビア印刷機あるいはグラビアオフセット印刷機等が用いられる。なお、連続した帯状の第2の導電膜34bを得るには、スクリーン印刷よりグラビア印刷やグラビアオフセット印刷などの連続印刷方式を使用する方が好ましい。また、第2の導電膜34bを印刷する際に、センシング用マーク38をさらに印刷するかどうかは任意である。
第2の導電膜34bを第2のセラミックグリーンシート32bの表面に印刷するときは、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に形成されているセンシング用マーク38を基準として、帯状の導電膜の印刷する方向とは垂直な方向(導電膜の幅方向)に位置合わせをしながら行われる。なお、この位置合わせは、センシング用マーク38を使用する代わりに、帯状の第1の導電膜34aが用いられてもよい。また、帯状の第1の導電膜34aと帯状の第2の導電膜34bとの位置合わせの精度を向上させるため、帯状の第2の導電膜34bの印刷の方向は、帯状の第1の導電膜34aの印刷の方向と同一となるのが望ましい。さらに、帯状の第1の導電膜34aを印刷する際に使用する印刷版と帯状の第2の導電膜34bを印刷する際に使用する印刷版とを同一の印刷版を使用することにより、帯状の第1の導電膜34aの間のピッチと帯状の第2の導電膜34bの間のピッチとのばらつきも吸収されることから、位置合わせの精度をより高めることができる。
次に、ステップS19において、第2のセラミックグリーンシート32b上において、第2の導電膜34bが形成された部分を除いた部分に、段差解消用のセラミックペーストが印刷され、乾燥して、連続した帯状の第2の段差解消用セラミックパターン50bが形成される。なお、第2の段差解消用セラミックパターン50bは、第2のセラミックグリーンシートの表面に間欠して印刷されてもかまわない。このようにして、2層構造積層体のセラミックグリーンシート40’が得られる。
第2の段差解消用セラミックパターン50bを形成するために段差解消用のセラミックペーストを印刷する際において、スクリーン印刷機、グラビア印刷機あるいはグラビアオフセット印刷機等が用いられる。なお、連続した第1の段差解消用セラミックパターン50bを得るには、スクリーン印刷よりグラビア印刷やグラビアオフセット印刷などの連続印刷方式を使用する方が好ましい。また、第2の段差解消用セラミックパターン50bを第2のセラミックグリーンシート32bの表面に印刷するときは、第1のセラミックグリーンシート32aの表面に形成されているセンシング用マーク38を基準として、導電膜の印刷する方向とは垂直な方向(導電膜の幅方向)に位置合わせをしながら行われる。なお、この位置合わせは、センシング用マーク38を使用する代わりに、帯状の第1の導電膜34aが用いられてもよい。
続いて、図3のステップS6ないしステップS8と同様の工程が行われる。なお、第1のセラミックグリーンシート32a上における第1の段差解消用セラミックパターン50bの印刷の代わりに、第2のセラミックグリーンシート32bの印刷時に、第1のセラミックグリーンシート32a上において、内部電極24aである第1の導電膜34aの部分を除く部分にもスラリーが塗工されるようにしてもよい。
この第3の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法は、第1の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法と同様の効果を奏するとともに、次の効果も奏する。
すなわち、たとえば、セラミックグリーンシート上に導電膜を印刷した場合、導電膜が印刷された部分と印刷されていない部分とでは、導電膜が印刷された部分が、導電膜の厚さ分だけ厚くなる。積層枚数が少なければ、特に大きな問題は生じないところ、積層枚数が増加すると、厚みの差が大きくなり、積層体チップの内部におけるクラックや空隙等の発生する可能性が増加する。
このため、第3の実施の形態にかかる積層セラミック電子部品の製造方法のように、セラミックグリーンシート上において、導電膜が印刷されていない部分に、段差解消用セラミックパターンを印刷することで、上記の問題に対処することができる。
なお、上述の実施の形態において、ステップS5において、2層構造積層体のセラミックグリーンシートを所定の大きさにカットした上で積層し、積層体を作製しているが、これに限られるものではなく、2層構造積層体のセラミックグリーンシートを積層体とし、この積層体を複数積層することにより一つの積層体を作製するようにしてもよい。