JP6078281B2 - 薄葉紙収納容器 - Google Patents
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Description
このような薄葉紙収納容器としては、例えば、内側に積層薄紙を収容する収容空間とこの積層薄紙の取出口とが備わった容器本体と、取出口を閉塞並びに解放するための開閉蓋とが備わり、開閉蓋が容器本体の上壁にほぼ沿って平行にスライド出来るように装着されているとともに、開閉蓋による取出口の閉塞姿勢を保持するロック機構が、開閉蓋の辺縁上面を押圧することでロック解除可能に構成されているスライド式開閉蓋を有する収納容器が知られている(特許文献1,2参照)。
上面に取出口を有し、内側に薄葉紙が積層された薄葉紙積層体を収納するケース体と、
前記ケース体に対して直線状にスライド移動することで前記取出口を開閉させる蓋体と、
前記蓋体が閉塞状態となるように係止するとともに、当該係止を解除可能な係止手段と、を備え、
前記係止手段は、前記蓋体に設けられた爪部と、前記ケース体に設けられ前記爪部と係合する爪受部と、からなり、
前記爪受部は、前記ケース体の平面視にて、前記蓋体のスライド移動の方向に直交する方向の中央部に配置されており、
前記取出口は、前記ケース体の平面視にて、前記蓋体のスライド移動の方向に直交する方向の中央部からずれた位置に、前記蓋体のスライド移動の方向に前記爪受部と重ならないように配置されていることを特徴とする。
前記薄葉紙積層体は、前記薄葉紙を取り出すための開口が設けられた包装体によって内包されており、
前記開口は、前記ケース体の平面視にて前記蓋体のスライド移動の方向に直交する方向の中央部からずれた位置に、前記取出口と前記ケース体の高さ方向に重なるように配置されていることを特徴とする。
前記薄葉紙積層体を構成する複数の薄葉紙のうち少なくとも最上層の薄葉紙は、端部が前記取出口を介して露出するように折り畳まれていることを特徴とする。
前記蓋体は、当該蓋体と前記ケース体との間に前記薄葉紙が挟まれた状態で閉塞状態となった場合に、当該薄葉紙に押圧されることによって変形することを特徴とする。
なお、以下の説明では、薄葉紙収納容器の平面視長手方向を左右方向、平面視短手方向を前後方向、高さ方向を上下方向とする。
具体的には、薄葉紙収納容器1は、例えば、図1(a),(b)、図2から図5に示すように、上面に薄葉紙Pを取り出すための取出開口11を有するとともに下面に薄葉紙Pが積層された薄葉紙積層体Qを詰め替えるための底面開口12を有し、内側の収納空間部Sに薄葉紙積層体Qを収納する容器本体10と、容器本体10の上面にスライド移動自在に設けられ、取出開口11を開閉させる上蓋20と、上蓋20を容器本体10に取り付けるためのシャーシ30と、容器本体10の底面開口12を塞ぐ底蓋40と、上蓋20を開放状態となる方向に付勢する付勢部材50と、等を備えて構成される。
また、本実施形態においては、付勢部材50として、引張コイルばね(引きばね)を用いるが、これに限ることはなく、付勢部材50は、伸縮部材であれば適宜任意に変更可能であり、例えば、トーションばねや圧縮コイルばね(押しばね)等であっても良い。
また、付勢部材50は、金属材料からなる伸縮部材であっても、高分子材料からなる伸縮部材であっても良い。高分子材料からなる伸縮部材としては、例えば、プラスチック製の伸縮部材、シリコンゴム等のゴムや、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ナイロン系のエラストマー等の熱可塑性エラストマーなどの弾性体(軟質材料)製の伸縮部材等が挙げられ、また、その形状は、ばね状であっても、板状やチューブ状や紐状であっても良く、適宜任意に変更可能である。付勢部材50が高分子材料からなる場合、金属製の付勢部材と違って錆びることがないので、長期に亘って安定的に使用することができる。薄葉紙収納容器1に収納する薄葉紙Pが、ウェットタイプの薄葉紙Pである場合は特に、金属製の付勢部材50を用いると、薄葉紙Pから蒸発した薬液によって付勢部材が錆びる可能性が高くなるので、高分子材料からなる付勢部材50を用いることが好ましい。
なお、本実施形態では、下面が開口した容器本体10を用い、薄葉紙積層体Qを容器本体10の下面側から詰め替えるように構成したが、これに限ることはなく、例えば、下面は閉口して前後左右の何れかの面が開口した容器本体10を用い、薄葉紙積層体Qを容器本体10の前後左右の何れかの面側から詰め替えるように構成することも可能である。
取出開口11は、容器本体10の内部の収納空間部Sに収納された薄葉紙Pを取り出すための、平面視にて角のとれた略長方形状に形成された開口である。
また、上蓋20の下面にも、シリコンゴム等のゴムや、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ナイロン系のエラストマー等の熱可塑性エラストマーなどの薬液耐性のある軟質材料から形成された蓋側パッキン21が取り付けられている。
蓋側パッキン21は、上蓋20の下面のうち上蓋20の閉塞状態においてケース側パッキン14に対応する位置に設けられており、ケース側パッキン14と蓋側パッキン21とは、上蓋20が閉塞状態となった場合に互いに密着して(図4参照)、収納空間部S内の気密性を保持するように構成されている。すなわち、ケース側パッキン14及び蓋側パッキン21が、収納空間部S内を気密に保つための気密手段として機能する。
これにより、薄葉紙収納容器1に収納する薄葉紙Pが、本実施形態のようにウェットタイプの薄葉紙Pである場合には、薄葉紙Pに含浸した薬液の蒸発を防止できるようになっている。
底面部14aには、例えば、図3に示すように、取出口Caとなる開口が設けられており、この開口によって、容器本体10の取出開口11の一部が開放されている。
すなわち、本実施形態の場合、上面に取出口Caを有し、内側に薄葉紙Pが積層された薄葉紙積層体Qを収納するケース体Cは、容器本体10と、当該容器本体10の上面に固定されるシャーシ30と、当該容器本体10の上面に装着されるケース側パッキン14と、からなり、上蓋20は、ケース体Cのうちシャーシ30に取り付けられている。
ここで、収納空間部Sに収納されている薄葉紙積層体Qは、例えば、複数枚の薄葉紙Pが積層された詰替え用の薄葉紙積層体であって、ケース体Cに形成された取出口Caから薄葉紙Pを継続して取り出せるように交互に折り重ねられた状態で積層されている。すなわち、薄葉紙Pを取出口Caからケース体Cの外側へ引き出したときに、次の薄葉紙Pの上端が取出口Caよりも突出する位置まで収納空間部Sから引き出される、いわゆるポップアップ方式となっている。
なお、薄葉紙積層体Qは、本実施形態のように包装体Tによって内包しても良いし、包装体Tによって内包しなくても良い。特に、薄葉紙収納容器1に収納する薄葉紙Pが、本実施形態のようにウェットタイプの薄葉紙Pである場合には、薄葉紙積層体Qを防湿性の包装体Tによって内包することが好ましい。
また、取出口Caは、上蓋20が閉塞状態(図1(a)、図2、図4参照)となった場合に閉塞されるようになっている。
なお、本実施形態では、延出部14bを先端部が上下動可能な舌片状としたが、これに限ることはなく、延出部14bは、例えば、上下動不能であっても良い。
また、本実施形態では、容器本体10にケース側パッキン14を設けて上蓋20に蓋側パッキン21を設けた、すなわち、ケース体Cと上蓋20との双方に気密手段を設けたが、これに限ることはなく、気密手段によって取出口Caの周縁と上蓋20との隙間を封止できるのであれば、例えば、ケース体Cだけに気密手段を設けても良いし、上蓋20だけに気密手段を設けても良い。
シャーシ30は、例えば、図7に示すように、凹部13の底面部13a上に載置され、取出開口11を取り囲む枠部31と、閉塞状態の上蓋20と略面一となるよう枠部31に支持される上壁部32と、を備えて構成される。
本実施形態では、上蓋20と上壁部32とを合わせると、平面視にて略楕円形状の板状部材を構成するようになっている。また、上蓋20及び上壁部32は、前後方向(短径方向)に下方へ凸となるよう湾曲した形状をなしている。
また、上蓋20の下面のうち前後方向略中央の位置には、例えば、図2、図3、図8に示すように、付勢部材50の他端と係合する可動側係合部22が設けられている。
本実施形態において、薄葉紙収納容器1は、例えば、図7に示すように、付勢部材50である引張コイルばねを2本備えている。また、シャーシ30の枠部31は、固定側係合部33を2つ備えている。この2つの固定側係合部33は、上蓋20とシャーシ30とが組み合わされた状態で所定の直線(具体的には、左右方向(長径方向)に平行で可動側係合部22を通る直線)に対して互いに線対称となる位置に配置され、かつ、上蓋20の閉塞状態における可動側係合部22との間隔(図2参照)が、上蓋20の開放状態における可動側係合部22との間隔(図3参照)よりも長くなるように、枠部31に設けられている。そして、2本の付勢部材50のうち一方の一端が、2つの固定側係合部33のうちの一方に掛止されるとともに、2本の付勢部材50のうち他方の一端が、2つの固定側係合部33のうちの他方に掛止され、2本の付勢部材50の双方の他端が、上蓋20に設けられた可動側係合部22に掛止されている。
これにより、薄葉紙収納容器1に収納する薄葉紙Pが、本実施形態のようにウェットタイプの薄葉紙Pである場合には、薄葉紙Pに含浸した薬液の蒸発を確実に防止できるようになっている。
そして、付勢部材50、シャーシ30の固定側係合部33及び上蓋20の可動側係合部22が、上蓋20を開放状態となる方向にスライド移動させる可動機構として機能する。
なお、本実施形態では、固定側係合部33(固定点)をシャーシ30に設けたが、これに限ることはなく、固定側係合部33(固定点)は、容器本体10に設けても良い。
すなわち、上蓋20は、当該上蓋20の状態にかかわらず、外部から視認不能に付勢部材50、シャーシ30の固定側係合部33及び上蓋20の可動側係合部22を遮蔽している。これにより、薄葉紙収納容器1の美観が向上するとともに、付勢部材50、シャーシ30の固定側係合部33及び上蓋20の可動側係合部22が触られることを防止できるようになっている。
また、シャーシ30には、上壁部32の一部を操作面34aとしたスイッチ部34が設けられている。スイッチ部34は、前後方向に沿って延設された軸部34bを回動軸として回動可能に構成されており、左端側(すなわち、上蓋20側)に爪部23が上方から進入して係合する爪受部34cを有している。また、スイッチ部34は、図示しない付勢手段によって、押圧されて回動する方向とは逆方向に付勢されている。
すなわち、上蓋20に設けられた爪部23と、シャーシ30に設けられ爪部23と係合する爪受部34cとが、付勢部材50の付勢力に抗して上蓋20が閉塞状態となるように係止するとともに、当該係止を解除可能な係止手段として機能する。
なお、本実施形態では、係止手段による係止を解除する際に押圧されるスイッチ部34をシャーシ30に設けたが、これに限ることはなく、スイッチ部34は、容器本体10に設けても良い。
具体的には、本実施形態では、爪受部34c及び爪部23は、ケース体Cの平面視にて、前後方向(上蓋20のスライド移動の方向に直交する方向)の中央部に配置されており、取出口Caは、ケース体Cの平面視にて、前後方向(上蓋20のスライド移動の方向に直交する方向)の中央部よりも当該前後方向の一方側(本実施形態の場合、後側)にずれた位置に配置されている。
したがって、上蓋20として、上蓋20と上壁部32との間に薄葉紙Pが挟まれた状態で上蓋20が閉塞状態となった場合に、当該薄葉紙Pに押圧されることによって変形可能な蓋体、具体的には、例えば、弾性変形可能な軟質材料から形成された蓋体を用いることが好ましい。
なお、上蓋20全体を、薄葉紙Pに押圧されることによって変形可能な材料(例えば、弾性変形可能な軟質材料)で形成してもよいし、上蓋20の一部(例えば、上壁部32側の端部)のみを、薄葉紙Pに押圧されることによって変形可能な材料で形成してもよい。
また、薄葉紙積層体Qを構成する薄葉紙Pは、通常、例えば、図9(a)に示すように、当該薄葉紙Pの端部P1(具体的には、薄葉紙積層体Qの平面視長手方向に沿って延在する端部のうち開口T1側の端部)が薄葉紙積層体Qの平面視短手方向の略中央部に位置するように折り畳まれている。したがって、本実施形態のように、取出口Caが、ケース体Cの平面視短手方向(すなわち、前後方向)の中央部からずれた位置に配置されていると、例えば、図9(a)に示すように、薄葉紙Pの端部P1が取出口Caを介して視認できず、取出口Caから収納空間部S内にユーザの指等を入れて未使用の薄葉紙積層体Qから薄葉紙Pを引き出す作業が行いにくいという問題が生じる場合がある。
これにより、開口T1の大部分(あるいは、全部)が取出口Caを介して視認できるようになるので、取出口Caから収納空間部S内にユーザの指等を入れて包装体Tに内包されている薄葉紙Pを引き出す作業が行いやすくなる。
これにより、最上層の薄葉紙Pの端部P1が取出口Caを介して視認できるようになるので、取出口Caから収納空間部S内にユーザの指等を入れて未使用の薄葉紙積層体Qから薄葉紙Pを引き出す作業が行いやすくなる。
本実施形態の場合、薄葉紙Pはポップアップ方式で折り畳まれているので、取出口Caから収納空間部S内にユーザの指等を入れて最上層の薄葉紙Pの端部P1(上端部)を取出口Caよりも突出する位置まで引き出せば、その他の薄葉紙Pの端部P1(上端部)は、その前の薄葉紙P全体を取出口Caから外側へ引き出したときに取出口Caよりも突出する位置まで引き出される。したがって、少なくとも最上層の薄葉紙Pの端部P1が取出口Caを介して露出するように折り畳まれていれば良く、例えば、図9(b)に示すように、最上層の薄葉紙Pの折り方のみを、通常の折り方(例えば、図9(a)の折り方)と変えても良いし、薄葉紙積層体Qを構成する薄葉紙Pのうち最上層の薄葉紙Pを含む一部の複数の薄葉紙Pの折り方を、通常の折り方と変えても良いし、例えば、図9(c)に示すように、薄葉紙積層体Qを構成する全ての薄葉紙Pの折り方を、通常の折り方と変えても良い。最初に引き出される薄葉紙P以外の薄葉紙Pの折り方も通常の折り方と変えた場合、例えば最初に引き出される薄葉紙P以外の薄葉紙Pの端部P1が取出口Caよりも突出する位置まで引き出された後に収納空間部S内に落ち込んでしまっても、その落ち込んだ端部P1が取出口Caを介して視認できるので、その薄葉紙Pが引き出しやすくなる。
なお、薄葉紙Pの端部P1が取出口Caを介して露出するよう、通常の折り方の折り位置に端部P1を折り返すための折り位置を追加したり(図9(b)参照)、折り位置を通常の折り方の折り位置からずらしたり(図9(c)参照)したが、これに限ることはなく、端部P1が取出口Caを介して露出するのであれば、薄葉紙Pの折り方は適宜任意に変更可能である。また、通常の折り方は、図9(a)に示すZ状の三つ折り(Z折り)に限らず、適宜任意に変更可能である。
また、例えば、図8に示すように、上蓋20には、レール部31aに対してスライド移動可能に係合するスライド部24が設けられている。スライド部24は、例えば、上蓋20とシャーシ30とが組み合わされた状態で、レール部31aに設けられた横溝部に挿入可能となるように、上蓋20の下面から垂下する垂壁部(図示省略)の下端に接続されている。
これにより、上蓋20をスムーズかつ確実に開閉できるようになっている。
なお、本実施形態では、上蓋20のスライド移動をガイドするためのレール部31aをシャーシ30に設けたが、これに限ることはなく、レール部31aは、容器本体10に設けても良い。
また、容器本体10の凹部13の周縁のうち、上蓋20の閉塞状態においてスライド部24の左端側(ダンパー24aを含む)に対応する位置には、例えば、図6に示すように、上蓋20が閉塞状態から開放状態へと移行する際にスライド部24が入り込む横穴部15が形成されており、上蓋20の開放状態において、横穴部15内でスライド部24のダンパー24aが容器本体10に当接するように構成されている。すなわち、スライド部24が容器本体10に衝突することによって、付勢部材50の付勢力による上蓋20のスライド移動が停止するように構成されており、当該衝突の際の衝撃を、ダンパー24aによって吸収できるようになっている。
なお、本実施形態では、撓むことで衝撃を吸収できるようにダンパー24aを左方へ凸となるよう内側から外側に向けて湾曲した弓状に形成したが、これに限ることはなく、ダンパー24aの形状は、上蓋20が開放状態となる際の衝撃を吸収できるのであれば、適宜任意に変更可能である。
また、ケース体C(本実施形態の場合、シャーシ30)のうち係止手段(本実施形態の場合、爪受部34c)よりも右側(すなわち、上蓋20の閉塞状態となる方向側)には、上蓋20を閉める際等に指を掛けるための不動側指掛部35が設けられている。具体的には、シャーシ30には、不動側指掛部35として、シャーシ30の端部(本実施形態の場合、上壁部32の右端部)を上側に向けて起立させることにより形成された突起部が設けられている。
また、本実施形態の場合、不動側指掛部35は、スイッチ部34に離間してケース体C(本実施形態の場合、シャーシ30)に設けられている。これにより、不動側指掛部35に掛けた指でスイッチ部34を誤操作してしまうことを防止できるようになっている。
なお、本実施形態では、不動側指掛部35をシャーシ30に設けたが、これに限ることはなく、不動側指掛部35は、容器本体10に設けても良い。
また、容器本体10の凹部13の周縁のうち、上蓋20の閉塞状態において突片部27の先端側(ダンパー27a(後述)を含む)に対応する位置には、例えば、図6に示すように、上蓋20が閉塞状態から開放状態へと移行する際に突片部27が入り込む横穴部16が形成されており、上蓋20が開放状態になると、上蓋20の突片部27の先端側が容器本体10の横穴部16に入り込んで、突片部27の上下方向の移動が規制されるように構成されている。これにより、上蓋20の開放状態において、上蓋20の左端側が上方向へと移動して上蓋20が起き上がってしまうことを防止できるようになっている。
また、本実施形態では、突片部27にダンパー27aを設けてスライド部24にダンパー24aを設けた、すなわち、突片部27とスライド部24との双方にダンパーを設けたが、これに限ることはなく、ダンパーによって上蓋20が開放状態となる際の衝撃を吸収すること(衝撃を緩めること)ができるのであれば、例えば、突片部27だけにダンパーを設けても良いし、スライド部24だけにダンパーを設けても良いし、突片部27及びスライド部24以外の部分にダンパーを設けても良い。また、ダンパーは、上蓋20側ではなく、ケース体C側に設けても良いし、上蓋20側とケース体C側との双方に設けても良い。突片部27にダンパーを設けない場合は、上蓋20の開放状態において、突片部27が横穴部16内で容器本体10に当接しないように構成することが好ましい。また、スライド部24にダンパーを設けない場合は、上蓋20の開放状態において、スライド部24が横穴部15内で容器本体10に当接しないように構成することが好ましい。
また、突片部27は、上蓋20が起き上がってしまうことを防止するために設けられているが、本実施形態のように、スライド部24の左端側が入り込む横穴部15の上方が上面部10aによって塞がれている場合には、スライド部24によって、上蓋20が起き上がってしまうことを防止することができる。具体的には、この場合には、上蓋20が開放状態になると、上蓋20のスライド部24の左端側が容器本体10の横穴部15に入り込んで、スライド部24の上下方向の移動が規制され、上蓋20が起き上がってしまうことを防止することができるので、突片部27を設けなくてもよい。
このように構成することによって、開口T1の大部分(あるいは、全部)が取出口Caを介して視認できるようになるので、包装体Tに内包されている薄葉紙Pが引き出しやすくなる。
なお、本実施形態では、開口T1の全部が取出口Caとケース体Cの高さ方向に重なるよう構成したが、これに限ることはなく、開口T1の大部分(例えば、半分以上)が取出口Caとケース体Cの高さ方向に重なっていれば良い。
このように構成することによって、薄葉紙Pの端部P1が取出口Caを介して視認できるようになるので、未使用の薄葉紙積層体Qから薄葉紙Pが引き出しやすくなる。
このように構成することによって、上蓋20とケース体Cとの間に薄葉紙Pが挟まった場合、上蓋20のうち薄葉紙Pと接する部分のみが凹むように変形し、薄葉紙Pと接する部分以外の部分とケース体Cとの位置関係は薄葉紙Pが挟まっていないときと略同じになるので、上蓋20とケース体Cとの間に薄葉紙Pが挟まっても、スムーズに上蓋20を閉塞状態にすることができるとともに、気密性を保持することができる。
爪受部34cを、ケース体Cの平面視にて、前後方向(上蓋20のスライド移動の方向に直交する方向)の中央部からずれた位置に配置し、取出口Caを、ケース体Cの平面視にて、前後方向(上蓋20のスライド移動の方向に直交する方向)の中央部に配置することによって、取出口Caと爪受部34c(少なくとも爪部23が進入する孔部)とが、ケース体Cの平面視にて、上蓋20のスライド移動の方向に重ならないようにすることも可能である。
ここで、取出口Caの位置は、ケース側パッキン14の底面部14aに設ける開口の位置を変えることによって変更することができる。
この場合、例えば、図11に示すように、ケース体C(図11の場合、シャーシ30)のうち、ケース体Cの平面視にて前後方向(上蓋20のスライド移動の方向に直交する方向)の中央部よりも他側(図11の場合、後側)に、係合受部36を設け、上蓋20に、当該上蓋20の閉塞状態において係合受部36と係合可能な係合部28を設けると、上蓋20の閉塞状態において当該上蓋20のぐらつきを防止することができ、好適である。
また、係合受部36及び係合部28は、必ずしも設けなくても良い。係合受部36及び係合部28を設けない場合、取出口Caは、ケース体Cの平面視にて、前後方向(上蓋20のスライド移動の方向に直交する方向)の中央部ではなく、当該中央部よりも他側(図11の場合、後側)に配置されていても良い。
また、変形例1の場合、薄葉紙積層体Qを包む包装体Tとして、通常の包装体T、すなわち開口T1が包装体Tの平面視短手方向の略中央部に設けられた包装体T(図9(a)参照)を用いることが好ましい。また、薄葉紙積層体Qを構成する薄葉紙Pの折り方は、通常の折り方、すなわち薄葉紙Pの端部P1が薄葉紙積層体Qの平面視短手方向の略中央部に位置するような折り方(図9(a)参照)であることが好ましい。
10 容器本体(ケース体)
14 ケース側パッキン(ケース体)
20 上蓋(蓋体)
23 爪部(係止手段)
30 シャーシ(ケース体)
34c 爪受部(係止手段)
C ケース体
Ca 取出口
P 薄葉紙
P1 端部
Q 薄葉紙積層体
T 包装体
T1 開口
Claims (4)
- 上面に取出口を有し、内側に薄葉紙が積層された薄葉紙積層体を収納するケース体と、
前記ケース体に対して直線状にスライド移動することで前記取出口を開閉させる蓋体と、
前記蓋体が閉塞状態となるように係止するとともに、当該係止を解除可能な係止手段と、を備え、
前記係止手段は、前記蓋体に設けられた爪部と、前記ケース体に設けられ前記爪部と係合する爪受部と、からなり、
前記爪受部は、前記ケース体の平面視にて、前記蓋体のスライド移動の方向に直交する方向の中央部に配置されており、
前記取出口は、前記ケース体の平面視にて、前記蓋体のスライド移動の方向に直交する方向の中央部からずれた位置に、前記蓋体のスライド移動の方向に前記爪受部と重ならないように配置されていることを特徴とする薄葉紙収納容器。 - 前記薄葉紙積層体は、前記薄葉紙を取り出すための開口が設けられた包装体によって内包されており、
前記開口は、前記ケース体の平面視にて前記蓋体のスライド移動の方向に直交する方向の中央部からずれた位置に、前記取出口と前記ケース体の高さ方向に重なるように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の薄葉紙収納容器。 - 前記薄葉紙積層体を構成する複数の薄葉紙のうち少なくとも最上層の薄葉紙は、端部が前記取出口を介して露出するように折り畳まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の薄葉紙収納容器。
- 前記蓋体は、当該蓋体と前記ケース体との間に前記薄葉紙が挟まれた状態で閉塞状態となった場合に、当該薄葉紙に押圧されることによって変形することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の薄葉紙収納容器。
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